JP7355659B2 - 製品ガス供給システム - Google Patents

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Description

本発明は、製品ガスを工場等の供給対象施設へ供給する製品ガス供給システムに関する。
従来、水素ガスを供給する水素ガス供給システムとしては、原料炭化水素を水蒸気改質装置で改質ガスに改質した後、PSA(Pressure Swing Adsorption)装置(水素精製器)へ送出するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003-335502号公報
従来の製品ガス供給システムは、原料ガスから製品ガスを製造する製品ガス製造装置と、製品ガスが充填された充填容器を備えた補充部と、製品ガスを受け取り一旦貯留するガスホルダとを備えている。
このガスホルダは、製品ガス製造装置によって製造された製品ガスを工場等の供給対象施設へ供給するためのガス供給管の途中に設けられている。また、補充部は、ガス供給管においてガスホルダに対してガス流れ方向の上流側の部分に一端が接続された連結管の他端に接続されている。さらに、連結管の途中には、電磁弁が設けられている。
このような構成では、ガスホルダに貯留されている製品ガスの圧力が低下すると、制御部が、電磁弁で連結管の流路を開放することで補充部から製品ガスがガスホルダに送出される。これにより、ガスホルダに貯留されている製品ガスの圧力が、決められた規定範囲に維持されるようになっている。
本発明の課題は、電磁弁による流路の開閉を制御することなく、製品ガス製造装置によって製造される製品ガスを有効に使用し、ガスホルダに貯留されている製品ガスの圧力を規定範囲に維持することである。換言すれば、電磁弁による流路の開閉を制御することなく、補充部の充填容器からガスホルダに送出される製品ガスの量を少なくし、ガスホルダに貯留されている製品ガスの圧力を規定範囲に維持することである。
第1態様に係る製品ガス供給システムは、原料ガスを改質して改質ガスを生成し、改質ガスを精製して製品ガスを製造する製品ガス製造装置と、前記製品ガス製造装置によって製造されて供給対象施設へ向かう製品ガスが流れるガス供給管と、前記ガス供給管に設けられ、決められた規定範囲の圧力で製品ガスを一旦貯留するガスホルダと、製品ガスが充填された充填容器を備える補充部と、前記補充部と、前記ガス供給管において前記ガスホルダに対して上流側の部分とを連結する連結管と、前記連結管の途中に設けられ、前記補充部の前記充填容器から前記ガスホルダへ流れる製品ガスの圧力を、前記規定範囲の上限値よりも下限値に近い設定値に減圧する減圧弁と、を備えることを特徴とする。
この構成によると、製品ガス製造装置が、原料ガスを改質して改質ガスを生成し、この改質ガスを精製して製品ガスを製造する。また、ガス供給管の途中に設けられたガスホルダは、規定範囲の圧力で製品ガスを一旦貯留する。さらに、補充部の充填容器に充填された製品ガスが、連結管及びガス供給管を流れてガスホルダへ送出される。
ここで、連結管の途中に設けられた減圧弁は、補充部の充填容器からガスホルダへ流れる製品ガスの圧力を、規定範囲の上限値よりも下限値に近い設定値とする。換言すれば、ガスホルダの製品ガスの圧力が規定範囲の下限値に近い値となったときだけ、補充部の充填容器に充填されている製品ガスが、連結管及びガス供給管を流れてガスホルダへ送出される。これより、電磁弁による流路の開閉を制御することなく、製品ガス製造装置によって製造された製品ガスを有効に使用し、ガスホルダに貯留されている製品ガスの圧力を規定範囲に維持することができる。
第2態様に係る製品ガス供給システムは、第1態様に記載の製品ガス供給システムにおいて、前記製品ガス製造装置を制御し、前記ガスホルダの製品ガスの圧力が、前記規定範囲の下限値に近い場合は、上限値に近い場合と比して、前記製品ガス製造装置の負荷を上げる制御部を備えることを特徴とする。
この構成によると、制御部は、ガスホルダの製品ガスの圧力が、規定範囲の下限値に近い場合は、上限値に近い場合と比して、製品ガス製造装置の負荷を上げる。このため、製品ガス製造装置の負荷が上がらず、製品ガス製造装置の負荷が常に一定の場合と比して、製品ガス製造装置によって製造される製品ガスを有効に使用することができる。
第3態様に係る製品ガス供給システムは、第2態様に記載の製品ガス供給システムにおいて、前記連結管において前記減圧弁の上流側の部分の製品ガスの圧力を検出する検出部と、前記連結管において前記減圧弁の上流側の部分を流れる製品ガスの圧力と前記減圧弁の下流側の部分を流れる製品ガスの圧力との圧力関係を記憶する記憶部と、を備え、前記制御部は、前記検出部によって検出された製品ガスの圧力と、前記記憶部に記憶された前記圧力関係とから導出された前記減圧弁の下流側の部分を流れる製品ガスの圧力が高い場合は、低い場合と比して、前記規定範囲の下限値を高い値に設定することを特徴とする。
この構成によると、制御部は、検出部によって検出された製品ガスの圧力と、記憶部に記憶された圧力関係とから導出された減圧弁の下流側の部分を流れる製品ガスの圧力が高い場合は、低い場合と比して、ガスホルダに貯留されている製品ガスの圧力の規定範囲の下限値を高い値に設定する。換言すれば、制御部は、検出部によって検出された製品ガスの圧力と、記憶部に記憶された圧力関係とから導出された減圧弁の下流側の部分を流れる製品ガスの圧力が高い場合は、低い場合と比して、製品ガス製造装置の負荷を上げる。このため、減圧弁の下流側の部分を流れる製品ガスの圧力が高くなった場合であっても、製品ガス製造装置の負荷が常に一定の場合と比して、製品ガス製造装置によって製造される製品ガスを有効に使用することができる。
本発明によれば、電磁弁による流路の開閉を制御することなく、製品ガス製造装置によって製造される製品ガスを有効に使用し、ガスホルダに貯留されている製品ガスの圧力を規定範囲に維持することができる。
本発明の第1実施形態に係る水素ガス供給システムを示した概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る水素ガス供給システムの水素製造装置に備えられた検出装置を示した概略構成図である。 本発明の第1実施形態に係る水素ガス供給システムを示した構成図である。 本発明の第1実施形態に係る水素ガス供給システムに備えられた減圧弁を示した構成図である。 本発明の第1実施形態に係る水素ガス供給システムに備えられた制御部を示した機能ブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る水素ガス供給システムに備えられた制御部による制御系を示した制御ブロック図である。 本発明の第1実施形態に対する比較形態に係る水素ガス供給システムを示した構成図である。 本発明の第2実施形態に係る水素ガス供給システムを示した構成図である。 本発明の第2実施形態に係る水素ガス供給システムに備えられた制御部による制御系を示した制御ブロック図である。 本発明の第2実施形態に係る水素ガス供給システムに備えられた減圧弁の上流側の部分を流れる水素ガスの圧力と減圧弁の下流側の部分を流れる水素ガスの圧力とをグラフで示した図面である。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る水素ガス供給システムの一例を図1~図7に従って説明する。
水素ガス供給システム100は、図1に示されるように、水素ガスを製造する水素製造装置10と、水素製造装置10によって製造された水素ガスが流れるガス供給管110と、ガス供給管110の途中に設けられた水素ホルダ120とを備えている。さらに、水素ガス供給システム100は、水素ガスが充填された充填容器128を備えた補充部130と、ガス供給管110と補充部130とを連結する連結管140と、連結管140の途中に設けられた減圧弁150と、各部を制御する制御部170とを備えている。
水素ガス供給システム100は、製品ガス供給システムの一例であって、水素製造装置10は、製品ガス製造装置の一例であって、水素ホルダ120は、ガスホルダの一例である。
(水素製造装置10)
本実施形態に係る水素製造装置10は、図1に示されるように、脱硫器60と、改質器12と、圧縮機14と、水素精製器16と、オフガスタンク18と、昇圧前水分離部30と、昇圧後水分離部32と、燃焼排ガス水分離部34とを備えている。さらに、水素製造装置10は、水素濃度を検出する検出装置52を備えている。
この水素製造装置10は、原料ガスである炭化水素原料から水素ガスを製造するものであり、本実施形態では、炭化水素原料の一例としてメタンを主成分とする都市ガスが用いられる場合について説明する。なお、図1では、水素製造装置10の構成を概略的に示しており、水素製造装置10は、他の構成を含んでいてもよい。
〔脱硫器60〕
脱硫器60は、常温下で原料ガスを吸着剤に流通させることで吸着剤が硫黄化合物を吸着し、硫黄化合物を除去する常温脱硫方式の脱硫器である。脱硫器60は、原料ガスとして都市ガスを供給するための原料供給管P1の途中に設けられている。
脱硫器60の出口側に、原料供給管P1の下流側の部分が接続されている。原料供給管P1は、図1に示されるように、原料分岐管P1A、及び原料分岐管P1Bに分岐されている。
原料分岐管P1Aは、後述する改質器12の燃焼部28に接続され、原料分岐管P1Bは、改質器12の予熱流路22に接続されている。
〔改質器12〕
改質器12は、脱硫処理された都市ガスと改質用の水とを混合しつつ加熱し、混合ガスを発生させる予熱流路22と、水蒸気改質反応によって、混合ガスから水素を主成分とする改質ガスG1を生成する改質触媒層24とを備える。また、改質器12は、改質反応の熱源となる燃焼部28を備えている。改質ガスG1には、水素、一酸化炭素、水蒸気、メタンが含まれている。
さらに、改質器12は、改質ガスG1に含まれる一酸化炭素と水蒸気とを反応させて、水素と二酸化炭素とに変換するCO変成触媒層26を備える。CO変成触媒層26を経た改質ガスG2では、改質ガスG1に比べ、一酸化炭素が低減される。改質器12としては、筒状の部材を同心円状に配置して構成される多重筒型改質器等を用いることができる。
改質器12の予熱流路22には、脱硫器60から都市ガスを供給するための原料分岐管P1B、及び、改質水を供給するための改質水供給管P9が接続されている。予熱流路22には、原料分岐管P1Bから都市ガスが供給され、改質水供給管P9から改質水が供給される。都市ガス及び改質水は、予熱流路22を流れ、燃焼部28からの熱により加熱され、水が気化され、都市ガス及び気相の改質用水(水蒸気)が混合されることにより、混合ガスが生成される。
予熱流路22を経た混合ガスは、改質触媒層24へ供給される。改質触媒層24には、都市ガスを水蒸気改質して水素を主成分とする改質ガスG1を生成するための触媒が設けられている。予熱流路22にて生成された混合ガスは、改質触媒層24で燃焼部28からの熱により加熱され、水蒸気改質反応、二酸化炭素改質反応によって、水素を主成分とする改質ガスG1が生成される。
改質触媒層24で生成された改質ガスG1は、CO変成触媒層26へ供給される。CO変成触媒層26では、改質ガスG1に含まれる一酸化炭素と水蒸気が反応して、水素と二酸化炭素に変換され、一酸化炭素が低減される。なお、CO変成触媒層26よりも下流側に、更に一酸化炭素を除去するためのCO選択酸化触媒層を設けてもよい。CO変成触媒層26、またはCO変成触媒層26及びCO選択酸化触媒層を経た改質ガスG2は、改質ガス排出管P3へ送出される。
燃焼部28の上端部には、オフガス管P7が接続されており、後述するオフガスがオフガス管P7から燃料として供給される。さらに、この燃焼部28の上端部には、燃焼用空気を供給するための空気供給管P2が接続されている。また、燃焼部28には、原料供給管P1から分岐された原料分岐管P1Aが接続されている。原料分岐管P1Aには、空気供給管P2から分岐された空気分岐管P2Aが接続されている。燃焼部28には、都市ガスに空気が混合された気体が、オフガスとは別に供給される。燃焼用のオフガスと都市ガスとのいずれか一方、または両方が、必要に応じて供給される。
燃焼部28からの燃焼排ガスは、改質器12の内部での熱交換のための流路(不図示)へ送出される。熱交換後の燃焼排ガスは、改質器12の外部のガス排出管P10へ排出される。
改質器12から改質ガス排出管P3へ送出された改質ガスG2は、図1に示すように、昇圧前水分離部30、圧縮機14、昇圧後水分離部32、及び水素精製器16をこの順番で流れる。つまり、ガスの流れ方向において、上流側から下流側に、改質器12、昇圧前水分離部30、圧縮機14、昇圧後水分離部32、及び水素精製器16がこの順番で配置されている。
〔昇圧前水分離部30〕
昇圧前水分離部30は、上部が気体室30aとされ、下部が液体室30bとされている。気体室30aには、改質ガス排出管P3の下流端が接続されている。また、気体室30aには、連絡流路管P4の上流端が接続されている。液体室30bの底部には、改質ガス水配管P8Aが接続されている。改質ガスG2中の水蒸気は、昇圧前水分離部30の上流側に配置された熱交換器HE1において冷却されることによって凝縮される。凝縮により改質ガスG2から分離された水は、液体室30bに貯留され、改質ガス水配管P8Aへ送出される。
〔圧縮機14〕
圧縮機14には、昇圧前水分離部30からの改質ガスG2が流れる連絡流路管P4と、昇圧後水分離部32へ供給される改質ガスG2が流れる連絡流路管P5とが接続されている。圧縮機14は、昇圧前水分離部30から供給された改質ガスG2を圧縮して昇圧し、昇圧後水分離部32へ供給する。
圧縮機14よりも上流側、昇圧前水分離部30よりも下流側には、バッファタンク35が設けられている。バッファタンク35は、昇圧前水分離部30から供給される改質ガスG2を蓄積する。バッファタンク35で一旦貯留された改質ガスG2が、圧縮機14へ供給される。
〔昇圧後水分離部32〕
昇圧後水分離部32は、上部が気体室32aとされ、下部が液体室32bとされている。気体室32aには、連絡流路管P5の下流端が接続されている。また、気体室32aには、連絡流路管P6の上流端が接続されている。液体室32bの底部には、改質ガス水配管P8Bが接続されている。改質ガスG2中の水蒸気は、昇圧後水分離部32の上流側に配置された熱交換器HE2において冷却されることによって凝縮される。凝縮により改質ガスG2から分離された水は、液体室32bに貯留され、改質ガス水配管P8Bへ送出される。
昇圧後水分離部32よりも下流側、水素精製器16よりも上流側には、バッファタンク36が設けられている。バッファタンク36は、昇圧後水分離部32から供給される改質ガスG2を蓄積する。バッファタンク36で一旦貯留された改質ガスG2は、水素精製器16へ供給される。
〔水素精製器16〕
水素精製器16には、昇圧後水分離部32から送出された改質ガスG2が流れる連絡流路管P6の下流端が接続されている。水素精製器16には、PSA(Pressure Swing Adsorption)装置が使用される。この水素精製器16により改質ガスG2が製品ガスとしての水素ガス(製品水素ガス)と水素以外の不純物を含むオフガスとに分離される。水素精製器16には、製品水素配管P11が接続されており、精製された水素ガスは製品水素配管P11へ送出される。オフガスは、後述するオフガス管P7へ送出される。
製品水素配管P11は、水素ガスを供給する工場等の供給対象施設へ向かうガス供給管110と、水素濃度測定器としての検出装置52へ向かう製品水素分析用配管P11Bとに分かれる。さらに、製品水素分析用配管P11Bの途中には、流量調整バルブ48が設けられている。この流量調整バルブ48により、検出装置52へ供給される水素ガスの流量が調整される。
〔検出装置52〕
検出装置52は、燃料電池セルの電解質層を利用した検出装置であって、図2に示されるように、筐体52aと、筐体52aの内部の空間を仕切ると共に不純物によって被毒して抵抗値が変化する電解質層52bとを備えている。さらに、検出装置52は、電解質層52bの一方側に配置された電極52cと、電解質層52bの他方側に配置された電極52dとを備えている。
また、検出装置52は、筐体52aの内部で、電極52cが配置された供給室52eと、筐体52aの内部で、電極52dが配置された排気室52fとを備えている。さらに、検出装置52は、電極52cと電極52dとの間を流れる電流の電流値を計測する電流計52gと、電極52cと電極52dとの間に印加される電圧の電圧値を計測する電圧計52hとを備えている。
また、検出装置52は、電極52cと電極52dとの間を流れる電流を定電流制御した場合に、電極52cと電極52dとの間に印加される電圧の電圧値の変化から不純物の濃度を検出する濃度検出部52nを備えている。
さらに、供給室52eを形成する壁部には、製品水素分析用配管P11Bの下流端が接続されている第一供給口52jが形成されている。また、排気室52fを形成する壁部には、水素ガスを外部へ放出する放出管P14の上流端が接続されている放出部52mが形成されている。
この構成において、図1に示す流量調整バルブ48を制御することで製品水素分析用配管P11Bに形成された流路を開放し、水素精製器16によって精製された水素ガスが、検出装置52へ供給される。
この状態で、図2に示す電極52cと電極52dとの間に電圧を印加して直流電流を流すと、供給室52eに供給された水素が、水素電解反応によって水素イオンとなって電解質層52bを通って排気室52f側へ移動する。また、排気室52fでは、水素イオンが水素生成反応によって水素となる。水素以外の不純物は電解質層52bを通って排気室52f側へ移動しないため、電解質層52bは、水素以外の不純物によって被毒する。この被毒により、電解質層52bの抵抗値が上昇する。また、排気室52fで生じた水素は、放出管P14へ送出されて外部へ放出される。
そして、電流一定の定電流制御を行い、水素ガスを供給室52eへ供給し、供給した水素ガスに不純物が含まれていない場合には、電圧計52hによって計測される電圧値は、一定となる。これに対して、供給した水素ガスに不純物が含まれている場合には、電解質層52bが被毒して電解質層52bの抵抗値が上昇する。これにより、電圧計52hによって計測される電圧値が高くなる。濃度検出部52nは、この電圧値の変化から不純物の濃度を検出する。換言すれば、濃度検出部52nは、この電圧値の変化から水素濃度を検出する。
〔その他〕
燃焼排ガス水分離部34は、図1に示されるように、上部が気体室34aとされ、下部が液体室34bとされている。気体室34aには、ガス排出管P10の下流端が接続されている。また、気体室34aには、外部排出管P12が接続されている。液体室34bの底部には、燃焼排ガス水配管P8Cが接続されている。
燃焼排ガスは、燃焼部28からガス排出管P10へ送出される。燃焼排ガス中の水蒸気は、燃焼排ガス水分離部34の上流側に配置された熱交換器HE3において冷却されることによって凝縮される。凝縮により燃焼排ガスから分離された水は、液体室34bに貯留され、燃焼排ガス水配管P8Cへ送出される。水が分離された後の燃焼排ガスは、外部排出管P12から外部へ排出される。
水素製造装置10の底部には、水タンク40が配置されている。水タンク40には、水流入口40aが形成されており、改質ガス水配管P8A、P8B、及び燃焼排ガス水配管P8Cは、合流後に水流入口40aに接続されている。合流後の配管を水流入管P8と称する。水流入管P8の内径は、燃焼排ガス水配管P8Cの内径よりも大径とされている。
水タンク40は、昇圧前水分離部30、昇圧後水分離部32、及び燃焼排ガス水分離部34において貯留可能な水の総量よりも大容量とされており、昇圧前水分離部30、昇圧後水分離部32、及び燃焼排ガス水分離部34よりも鉛直方向の下側に配置されている。ここで、「水タンク40が昇圧前水分離部30、昇圧後水分離部32、及び燃焼排ガス水分離部34よりも鉛直方向下側に配置されている」とは、液体室30bの底部、液体室32bの底部、及び液体室34bの底部が、水タンク40の水流入口40aよりも鉛直方向の上側に配置されていることを意味する。
水タンク40には、改質水供給管P9の上流端が接続されている。改質水供給管P9には、溶存イオン成分を除去するための水処理器(イオン交換樹脂)42が設けられている。また、改質水供給管P9には、ポンプ44が設けられており、ポンプ44の駆動により、水タンク40に貯留された水が水処理器42を経て改質器12へ供給される。改質水供給管P9の水処理器42よりも下流側、ポンプ44よりも上流側には、純水供給管P13が接続されている。純水供給管P13からは改質器12へ、改質水供給管P9を経て、必要に応じ純水が供給される。
(水素製造装置10の作用)
次に、水素製造装置10の作用について説明する。
水素製造運転時には、図1に示す原料供給管P1から脱硫器60へ都市ガスが供給される。脱硫器60では、都市ガスから硫黄化合物が除去される。脱硫器60からは、脱硫処理された都市ガスが、原料供給管P1へ送出される。
脱硫処理された都市ガスが、原料供給管P1を流れて原料分岐管P1Bから改質器12へ供給される。さらに、改質水が、改質水供給管P9から改質器12へ供給される。予熱流路22で都市ガスと改質水とが混合されつつ加熱され、混合ガスとなって改質触媒層24へ供給される。
改質触媒層24では、燃焼部28からの燃焼排ガスにより混合ガスが加熱されて水蒸気改質され、水素を主成分とする改質ガスG1が生成される。改質ガスG1は、CO変成触媒層26へ供給され、改質ガスG1に含まれる一酸化炭素と水蒸気が反応して、水素と二酸化炭素に変換され、改質ガスG1に含まれている一酸化炭素が低減される。CO変成触媒層26を通過した改質ガスG2は、改質ガス排出管P3へ送出される。
改質ガスG2は、改質ガス排出管P3に設けられた熱交換器HE1を経て、昇圧前水分離部30の気体室30aへ供給される。気体室30aへ供給された改質ガスG2に含まれる水は、熱交換器HE1での冷却により凝縮されて液体室30bへ貯留され、改質ガス水配管P8Aを経て水タンク40へ供給される。水が分離された改質ガスG2が、気体室30aから連絡流路管P4を流れてバッファタンク35へ供給される。バッファタンク35では、改質器12からの改質ガスG2を一旦貯留して圧力変動を緩和し、改質ガスG2を圧縮機14へ供給する。圧縮機14では、改質ガスG2が圧縮される。
圧縮された改質ガスG2は、連絡流路管P5を流れ熱交換器HE2を経て昇圧後水分離部32の気体室32aへ供給される。気体室32aへ供給された改質ガスG2に含まれる水蒸気は、熱交換器HE2での冷却により凝縮されて液体室32bへ貯留され、改質ガス水配管P8Bを経て水タンク40へ供給される。水が分離された改質ガスG2が、気体室32aから連絡流路管P6を流れ、バッファタンク36で一旦貯留された後に水素精製器16へ供給される。
水素精製器16では、改質ガスG2が水素ガス(製品水素ガス)と、不純物を含むオフガスとに分離され、水素ガスは製品水素配管P11へ送出される。送出された水素ガスは、ガス供給管110と製品水素分析用配管P11Bとに分流される。また、製品水素分析用配管P11Bへ流れた水素ガスは、検出装置52へ供給される。さらに、検出装置52によって分析された水素ガスは、放出管P14へ送出されて外部へ放出される。
改質ガスG2から分離された水素以外の不純物を含むオフガスは、オフガス管P7を流れてオフガスタンク18へ一旦貯留される。オフガスタンク18からは、オフガスが送出され、オフガスは、オフガス管P7を経て、燃料として改質器12の燃焼部28へ供給される。
改質器12の燃焼部28では、オフガスが燃焼され、燃焼排ガスがガス排出管P10を介して燃焼排ガス水分離部34の気体室34aへ供給される。気体室34aへ供給された燃焼排ガスに含まれる水蒸気は、熱交換器HE3での冷却により凝縮されて液体室34bへ貯留され、燃焼排ガス水配管P8Cを経て水タンク40へ供給される。水が分離された燃焼排ガスは、外部排出管P12を経て外部へ放出される。
水タンク40に貯留された水は、ポンプ44の駆動によって水処理器42を経て改質器12へ供給される。純水供給管P13からは改質器12へ、改質水供給管P9を経て、必要に応じ純水が供給される。
(要部構成)
次に、ガス供給管110、水素ホルダ120、補充部130、連結管140、及び減圧弁150等について説明する。
〔ガス供給管110、水素ホルダ120〕
ガス供給管110は、図3に示されるように、水素製造装置10によって製造され、工場等の供給対象施設へ供給される水素ガスが流れる管である。水素ガスは、製品ガスの一例である。
水素ホルダ120は、ガス供給管110の途中に設けられ、水素製造装置10から送出された水素ガスを受け取り一旦貯留する。換言すれば、水素ホルダ120は、水素製造装置10から送出された水素ガスをガス供給管110のガスの流れ方向の上流側の部分から受け取って貯留し、貯留した水素ガスをガス供給管110のガスの流れ方向の下流側の部分へ送出する。
また、水素ホルダ120には、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力を検出する圧力計120aが設けられている。そして、水素ホルダ120は、決められた規定範囲の圧力で水素ガスを貯留する。本実施形態では、規定範囲は、一例として、0.6〔MPa〕以上0.9〔MPa〕以下とされている。換言すれば、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が、0.6〔MPa〕以上0.9〔MPa〕以下となるように、水素製造装置10が水素ホルダ120へ水素ガスを送出し、さらに、後述する補充部130の充填容器128が水素ホルダ120へ水素ガスを送出する。
〔補充部130、連結管140〕
補充部130は、図3に示されるように、水素ガスが充填された複数の充填容器128(所謂カードル)を備えている。
連結管140は、補充部130の充填容器128に充填された水素ガスが流れる管であって、ガス供給管110において水素ホルダ120に対して上流側の部分と補充部130とを連結している。換言すれば、連結管140の一端は、ガス供給管110において水素ホルダ120に対して上流側の部分に接続され、連結管140の他端は、補充部130に接続されている。なお、連結管140の内径は、ガス供給管110の内径と比して小さくされている。
〔減圧弁150〕
減圧弁150は、図3に示されるように、連結管140の途中に設けられている。減圧弁150は、図4に示されるように、水素ガスが流入する一次室150aと、流出する水素ガスが一旦貯留される二次室150bと、一次室150a及び二次室150bを連通する連通口150cとを有している。さらに、減圧弁150は、調整ねじ150dと、調整スプリング150eと、ダイアフラム150fと、ステム150gと、棒状のコネクタ150hと、小スプリング150jとを備えている。
二次室150bは、一次室150aを囲むように配置されており、二次室150bの容積は、一次室150aの容積と比して大きくされている。ダイアフラム150fは、二次室150bに臨むように配置されており、調整スプリング150eの付勢力によって二次室150b側に勢力されている。また、調整スプリング150eの付勢力については、調整ねじ150dによって調整されるようになっている。
さらに、ステム150gは、一次室150aに配置され、連通口150cを通るコネクタ150hによってダイアフラム150fと連結されている。さらに、ステム150gは、小スプリング150jの付勢力によって、ダイアフラム150f及び調整スプリング150e側に勢力されている。
この構成において、調整スプリング150eの付勢力と、小スプリング150jの付勢力とのバランスによって、ステム150gが移動することで連通口150cが開放される。そして、ガス流れ方向の上流側から一次室150aへ流入した水素ガスが、連通口150cを通って二次室150bへ流入する。さらに、二次室150bからガス流れ方向の下流側へ、水素ガスが送出される。このようにして、減圧弁150は、連結管140を流れる水素ガスを減圧する。
本実施形態では、減圧弁150によって水素ガスが減圧される設定値については、0.65〔MPa〕とされている。つまり、減圧弁150の設定値は、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力の規定範囲(0.6〔MPa〕以上0.9〔MPa〕以下)の上限値よりも下限値に近い値とされている。なお、本実施形態では、上限値よりも下限値に近い値とは、下限値を含む概念である。
〔制御部170〕
水素ガス供給システム100を制御する制御部170は、図5に示されるように、CPU(CenTral Processing UniT:プロセッサ)172、ROM(Read Only Memory)174、RAM(Random Access Memory)176、ストレージ178、及びインタフェース180を含んで構成されている。また、各構成は、バス182を介して相互に通信可能に接続されている。
そして、制御部170は、図6に示されるように、圧力計120aによって検出された水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力に基づいて、水素製造装置10の負荷(ペイロード)を制御して水素製造装置10によって製造される水素ガスの量を増減させる。なお、制御部170の水素製造装置10に対する制御については、後述する要部構成の作用と共に説明する。
〔その他〕
図3に示されるように、ガス供給管110において水素ホルダ120に対して下流側の部分には、減圧弁190が設けられている。この減圧弁190は、水素ホルダ120から供給対象施設に向けて送出された水素ガスを減圧する。なお、減圧弁190の設定値は、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力の規定範囲の下限値よりも低い値とされている。減圧弁190は、他の減圧弁の一例である。
(要部構成の作用)
次に、本実施形態の水素ガス供給システム100の作用について、比較形態の水素ガス供給システム500と比較しつつ説明する。先ず、水素ガス供給システム500の構成の構成について、水素ガス供給システム100と異なる部分を説明する。
〔水素ガス供給システム500の構成〕
図7に示されるように、水素ガス供給システム500では、連結管140の途中に減圧弁は設けられておらず、連結管140の途中に連結管140の流路を開閉する電磁弁550が設けられている。そして、制御部570の制御によって、電磁弁550が連結管140の流路を開閉するようになっている。
〔水素ガス供給システム100、500の作用〕
水素ガス供給システム100、500の水素製造装置10では、図1に示す脱硫器60が、原料供給管P1から供給された都市ガスから硫黄化合物を除去する。さらに、改質器12が、都市ガスを、水素を主成分とする改質ガスG1とし、また、改質ガスG1を、一酸化炭素が低減された改質ガスG2とする。
さらに、昇圧前水分離部30は、改質ガスG2から水分を除去する。また、圧縮機14は、水分が除去された改質ガスG2を圧縮する。さらに、昇圧後水分離部32は、圧縮された改質ガスG2から水分を除去する。水素精製器16は、改質ガスG2を水素ガスと、不純物を含むオフガスとに分離し、水素ガスは製品水素配管P11を通ってガス供給管110へ送出される。
図3、図7に示されるように、ガス供給管110へ送出された水素ガスは、水素ホルダ120で一旦貯留され、減圧弁190によって減圧されて供給対象施設へ向けて送出される。ここで、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力は、決められた規定範囲(0.6〔MPa〕以上0.9〔MPa〕以下)とされる。
具体的には、供給対象施設で消費される水素ガスの量が、経時的に変化するため、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力は変動する。例えば、供給対象施設で消費される水素ガスの量が多い場合は、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が低くなる。一方、供給対象施設で消費される水素ガスの量が少ない場合は、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が高くなる。そして、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力については、圧力計120aによって計測される。
ここで、図7に示す比較形態に係る水素ガス供給システム500では、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が0.65〔MPa〕以下の場合に、制御部570が、電磁弁550を制御して連結管140の流路を開放する。これにより、補充部130の充填容器128に充填されている水素ガスが、連結管140及びガス供給管110を流れて水素ホルダ120へ送出される。
一方、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が0.65〔MPa〕より高い場合に、制御部570が、電磁弁550を制御して連結管140の流路を閉塞する。これにより、充填容器128に充填されている水素ガスの水素ホルダ120への送出が停止される。
さらに、水素ガス供給システム500では、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力の高低に関わらず、水素製造装置10については、一定の負荷で運転されている。そして、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が0.9〔MPa〕に達すると、水素製造装置10によって製造された水素ガスを外部に放出することで、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力は、決められた規定範囲(0.6〔MPa〕以上0.9〔MPa〕以下)とされる。
これに対して、図3に示す本実施形態に係る水素ガス供給システム100では、連結管140の途中に配置されている減圧弁150の設定値は、0.65〔MPa〕とされている。このため、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が0.65〔MPa〕以下の場合に、補充部130の充填容器128に充填されている水素ガスが、連結管140及びガス供給管110を流れて水素ホルダ120へ送出される。
一方、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が0.65〔MPa〕より高い場合に、減圧弁150の設定値は、0.65〔MPa〕とされているため、充填容器128に充填されている水素ガスの水素ホルダ120への送出が停止される。
さらに、水素ガス供給システム100では、制御部170は、水素製造装置10を制御し、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が、規定範囲の下限値に近い場合は、上限値に近い場合と比して、水素製造装置10の負荷を上げる。例えば、規定範囲の下限値(0.6〔MPa〕)の場合に、制御部170は、100〔%〕の負荷で水素製造装置10を運転させ、規定範囲の上限値(0.9〔MPa〕)の場合に、制御部170は、50〔%〕の負荷で水素製造装置10を運転させる。そして、規定範囲の下限値から上限値に向かうに従って、制御部170は、水素製造装置10の負荷を徐々に変化させる。
また、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が0.9〔MPa〕に達すると、水素製造装置10によって製造された水素ガスを外部に放出することで、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力は、決められた規定範囲(0.6〔MPa〕以上0.9〔MPa〕以下)とされる。このように、水素ガス供給システム100では、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスと、減圧弁150によって減圧される水素ガスとの圧力バランスによって、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が規定範囲に維持される。
(まとめ)
以上説明したように、水素ガス供給システム100では、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスと、減圧弁150によって減圧される水素ガスとの圧力バランスによって、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が規定範囲に維持される。また、減圧弁150によって水素ガスが減圧される設定値については、0.65〔MPa〕とされ、規定範囲の上限値よりも下限値に近い値とされている。換言すれば、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が規定範囲の下限値に近い値となったときだけ、補充部130の充填容器128に充填されている水素ガスが、連結管140及びガス供給管110を流れて水素ホルダ120へ送出される。このように、水素ガス供給システム100では、水素ガス供給システム500のように電磁弁550による流路の開閉を制御することなく、水素製造装置10によって製造された水素ガスを有効に使用し、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力を規定範囲に維持することができる。
また、制御部170は、水素製造装置10を制御し、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が、規定範囲の下限値に近い場合は、上限値に近い場合と比して、水素製造装置10の負荷を上げる。このため、水素製造装置10の負荷が上がらず、水素製造装置10の負荷が常に一定の水素ガス供給システム500を用いる場合と比して、水素製造装置10によって製造される水素ガスを有効に使用することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る水素ガス供給システムの一例を図8~10に従って説明する。第2実施形態に係る水素ガス供給システム200については、第1実施形態に係る水素ガス供給システム100に対して異なる部分を主に説明する。
第2実施形態に係る水素ガス供給システム200には、図8に示されるように、連結管140において減圧弁150の上流側の部分における水素ガスの圧力を検出する検出部260が設けられている。さらに、水素ガス供給システム200には、図9に示されるように、記憶部264が設けられている。この記憶部264には、減圧弁150の上流側の部分を流れる水素ガスの圧力と減圧弁150の下流側の部分を流れる水素ガスの圧力との圧力関係が記憶されている。
図10には、減圧弁150の上流側の部分を流れる水素ガスの圧力と減圧弁150の下流側の部分を流れる水素ガスの圧力とのグラフが実線で示されている。横軸が、減圧弁150の上流側の部分を流れる水素ガスの圧力(以下「一次側圧力」と記載する)を示し、縦軸が、減圧弁150の下流側の部分を流れる水素ガスの圧力(以下「二次側圧力」と記載する)を示している。また、本実施形態では、図10のグラフの二点鎖線は、減圧弁150によって水素ガスが減圧される設定値である。このグラフから分かるように、一次側圧力が、低くなると二次側圧力が高くなる。
ここで、充填容器128から送出される水素ガスの一次側圧力は、充填容器128に充填される水素ガスが少なくなることで時間の経過と共に低くなる。このため、充填容器128から送出される水素ガスの二次側圧力は、時間の経過と共に設定値よりも高くなる。図9に示す記憶部264には、この一次側圧力と二次側圧力との圧力関係が記憶されている。
さらに、制御部270は、図9に示されるように、検出部260によって検出された一次側圧力と、記憶部264に記憶された圧力関係とに基づいて、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力の規定範囲を制御する。なお、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力の規定範囲に対する制御については、後述する要部構成の作用と共に説明する。
(要部構成の作用)
図8に示す水素ガス供給システム200では、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が0.65〔MPa〕以下の場合に、補充部130の充填容器128に充填されている水素ガスが、連結管140及びガス供給管110を流れて水素ホルダ120へ送出される。さらに、検出部260は、充填容器128から送出される水素ガスの一次側圧力を検出する。
また、図9に示す制御部270は、検出部260によって検出された一次側圧力と記憶部264に記憶された圧力関係とに基づいて、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力の規定範囲を制御する。具体的には、制御部270は、検出部260によって検出された一次側圧力によって水素ホルダ120へ送出される水素ガスの二次側圧力を、記憶部264に記憶された圧力関係から取得する。
制御部270は、検出部260によって検出された水素ガスの圧力と記憶部264に記憶された圧力関係とから導出された二次側圧力が高い場合は、低い場合と比して、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスにおける圧力の規定範囲の下限値を高い値に設定する。規定範囲の下限値を高い値に設定することで、水素製造装置10の負荷が上がる。例えば、規定範囲の下限値を0.6〔MPa〕から0.7〔MPa〕にする。ここで、規定範囲の下限値で、制御部270は、100〔%〕の負荷で水素製造装置10を運転させる。このため、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が同一の場合は、水素製造装置10の負荷が上がる。つまり、制御部270は、補充部130の充填容器128から水素ホルダ120へ送出される水素ガスの圧力が高くなると、水素製造装置10の負荷を上げる。
(まとめ)
以上説明したように、制御部270は、補充部130の充填容器128から水素ホルダ120へ送出される水素ガスの二次側圧力が高くなると、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力の規定範囲の下限値を高い値に設定する。換言すれば、制御部270は、補充部130の充填容器128から水素ホルダ120へ送出される水素ガスの圧力が高くなると、水素製造装置10の負荷を上げる。このため、充填容器128から送出される水素ガスの二次側圧力が変動した場合であっても、水素製造装置10の負荷が常に一定の場合と比して、水素製造装置10によって製造され水素ガスを有効に使用することができる。
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態をとることが可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、水素ガス供給システム100を例として、製品ガスを製造する製品ガス供給システムについて説明したが、製品ガスを製造する製品ガス供給システムであればよく、二酸化炭素等を製造する製品ガス供給システムであってもよい。
また、上記実施形態では、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が規定範囲の下限値から上限値に向かうに従って、水素製造装置10の負荷を徐々に変化させたが、水素製造装置10の負荷を段階的に変化させてもよい。
また、上記実施形態では、減圧弁150によって水素ガスが減圧される設定値については、0.65〔MPa〕とされたが、減圧弁の設定値については、規定範囲の上限値よりも下限値に近い値とされればよく、他の値であってもよい。
また、上記実施形態では、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が、規定範囲の下限値に近い場合は、上限値に近い場合と比して、水素製造装置10の負荷を上げた。しかし、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力に関わらず、水素製造装置10の負荷が一定でもよい。この場合には、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力が、規定範囲の下限値に近い場合は、上限値に近い場合と比して、水素製造装置10の負荷を上げることで奏する作用は奏しない。
また、上記第2実施形態では、充填容器128から水素ホルダ120へ送出される水素ガスの二次側圧力が高くなると、水素ホルダ120に貯留されている水素ガスの圧力の規定範囲の下限値を高い値に設定した。しかし、充填容器128から水素ホルダ120へ送出される水素ガスの二次側圧力が高くなると、規定範囲の全体を上げることで規定範囲の下限値を高い値に設定してもよい。
また、上記実施形態では、脱硫器60は、常温脱硫方式の脱硫器であったが、例えば、水添脱硫方式の脱硫器であってもよい。さらに、脱硫器が無くてもよい。
また、上記実施形態では、検出装置52は、燃料電池セルの電解質層を利用した検出装置であったが、例えば、薄膜円筒の共振周波数が周囲のガス密度により変化することを原理として用いた水素純度計や、光学的に水素の純度を測定するセンサ等、水素濃度が測定可能であれば何れの装置を用いてもよい。さらに、検出装置が無くてもよい。
10 水素製造装置(製品ガス製造装置の一例)
100 水素ガス供給システム(製品ガス供給システムの一例)
110 ガス供給管
120 水素ホルダ(ガスホルダの一例)
128 充填容器
130 補充部
140 連結管
150 減圧弁
170 制御部
200 水素ガス供給システム(製品ガス供給システムの一例)
260 検出部
264 記憶部
270 制御部

Claims (4)

  1. 原料ガスを改質して改質ガスを生成し、改質ガスを精製して製品ガスを製造する製品ガス製造装置と、
    前記製品ガス製造装置によって製造されて供給対象施設へ向かう製品ガスが流れるガス供給管と、
    前記ガス供給管に設けられ、決められた規定範囲の圧力で製品ガスを一旦貯留するガスホルダと、
    製品ガスが充填された充填容器を備える補充部と、
    前記補充部と、前記ガス供給管において前記ガスホルダに対して上流側の部分とを連結する連結管と、
    前記連結管の途中に設けられ、前記補充部の前記充填容器から前記ガスホルダへ流れる製品ガスの圧力を、前記規定範囲の上限値よりも下限値に近い設定値に減圧する減圧弁と、
    前記ガス供給管において前記ガスホルダに対してガス流れ方向の下流側に設けられ、前記ガスホルダから供給対象施設に向けて送出されたガスを減圧する他の減圧弁と、
    を備える製品ガス供給システム。
  2. 原料ガスを改質して改質ガスを生成し、改質ガスを精製して製品ガスを製造する製品ガス製造装置と、
    前記製品ガス製造装置によって製造されて供給対象施設へ向かう製品ガスが流れるガス供給管と、
    前記ガス供給管に設けられ、決められた規定範囲の圧力で製品ガスを一旦貯留するガスホルダと、
    製品ガスが充填された充填容器を備える補充部と、
    前記補充部と、前記ガス供給管において前記ガスホルダに対して上流側の部分とを連結する連結管と、
    前記連結管の途中に設けられ、前記補充部の前記充填容器から前記ガスホルダへ流れる製品ガスの圧力を、前記規定範囲の上限値よりも下限値に近い設定値に減圧する減圧弁と、
    前記製品ガス製造装置を制御し、前記ガスホルダの製品ガスの圧力が、前記規定範囲の下限値に近い場合は、上限値に近い場合と比して、前記製品ガス製造装置の負荷を上げる制御部と、
    を備える製品ガス供給システム。
  3. 前記製品ガス製造装置を制御し、前記ガスホルダの製品ガスの圧力が、前記規定範囲の下限値に近い場合は、上限値に近い場合と比して、前記製品ガス製造装置の負荷を上げる制御部を備える請求項1に記載の製品ガス供給システム。
  4. 前記連結管において前記減圧弁の上流側の部分の製品ガスの圧力を検出する検出部と、
    前記連結管において前記減圧弁の上流側の部分を流れる製品ガスの圧力と前記減圧弁の下流側の部分を流れる製品ガスの圧力との圧力関係を記憶する記憶部と、を備え、
    前記制御部は、前記検出部によって検出された製品ガスの圧力と、前記記憶部に記憶された前記圧力関係とから導出された前記減圧弁の下流側の部分を流れる製品ガスの圧力が高い場合は、低い場合と比して、前記規定範囲の下限値を高い値に設定する請求項2又は請求項3に記載の製品ガス供給システム。
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