JP7354289B2 - インサイチューで製造され、炭化タングステンで強化された合金基の複合材料とその製造方法 - Google Patents

インサイチューで製造され、炭化タングステンで強化された合金基の複合材料とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、インサイチュー(in situ)で製造された合金基の複合材料、特に耐摩耗性が向上した炭化タングステン粒子で強化された鉄基合金に関するものである。この材料は、摩耗部品の製造に特に適している。本発明の対象は、反応性成分、すなわちコンパクトで液体のキャストコーティングを使用して、複合層の形態および複合ゾーンの形態でこの複合材料を製造する方法である。
機械部品の交換頻度に関連する重大な問題の1つは、表面の過度の摩耗である。このような摩耗は、初期の寸法と形状を失うことにつながり、特定の構造要素の機能的特徴の劣化または完全な喪失を引き起こす。これには、これらの要素を頻繁に交換する必要があり、機械と装置のユーザーの収益性が低下する。この一般的な現象は、硬化した外層を有する機械の機能要素の設計につながる。摩耗領域の厚さと形状は、所与の詳細の動作条件に依存し、数十ミリメートルにもなる場合さえある。この問題は主に、鉱業、セメント、冶金、電力、農業、オフショア、リサイクル、加工などの産業部門に関係し、そこでは摩耗は、所与のプロセス(例えば、破砕、断片化、フライス加工、掘削、ボーリング、積み込み、翼と潮のエネルギーを含む移動、固体の、液体物質の、それらの混合物の輸送)の実施を可能にする基本的な物理現象である。
耐摩耗性を高めることによって構造要素を保護することを可能にする、当技術分野での多くの既知の材料ソリューションが存在する。それらは主に様々なタイプの鋳造合金および金属成形用の合金を含む。機能的な鋳造物を製造することを目的としたソリューション、すなわち、硬くて耐摩耗性のある外層とより可塑性のコアを有するソリューションがより頻繁に適用される。この部門では、溶接、レーザ、およびプラズマ技術を使用して塗布される材料が主流である。耐摩耗性が最も高い研磨材の際立った特徴は、セラミックス相の含有量が高いことであり、ほとんどの場合、金属または金属合金を基材にして適切に選択されたマトリックス内に配置された炭化物である。最も耐摩耗性のある材料は、そのミクロ組織内に、炭化チタン(TiC)、炭化タングステン(WC)、それらの混合物の形態のセラミックス相を、50体積%を超えない量で含む。言及されたタイプの炭化物の高い体積シェアは、半仕上げの製品の機械部品に塗布される材料が、最も耐摩耗性のある鋳造合金または金属成形用に設計されたものと比較して、より優れた耐摩耗性を示す原因となる。
しかしながら、最先端の技術を使用すると、最終的な詳細を作成するために2つ以上の技術プロセスと一連の中間操作を使用するコストのため、高価で時間がかかる。当技術分野で知られているパディングおよび合金化技術の他の重要な欠点は、到達が困難な場所または複雑な形状の場所、例えば、曲がったパイプ、複雑な内部および外部形状の鋳造物にアブレシブ摩耗に耐性のある層またはコーティングを塗布する選択肢の実際的な欠如または困難である。パッド付き表面の粗さは比較的高く、これは多くの場合、機械および装置の耐摩耗性要素の製造にこのグループの方法を使用する際の制限である。溶接技術を使用してアブレシブ摩耗に耐性のある層を製造する際の別の重大な欠点は、層が塗布される表面を事前に調製する必要があることである。誤って調製された表面は、塗布された材料の脆化を引き起こす。同時に、パーカッションアプリケーションの場合、塗布された材料の断片の脆化がしばしば観察されることがあり、それは事実、寿命の短縮につながる。
機械および装置要素の外層のアブレシブ摩耗耐性を高める、当技術分野で知られている他のソリューションがあり、セラミックス相、例えばTiCで強化された複合層は、鋳造プロセス中に直接、インサイチューで製造される。それらは、粉末、TiC形成反応の基材、および流体、すなわちアルコールの混合物を含むコーティングを金型キャビティに塗布することからなり、次に金型を乾燥させ、鉄基の液体合金を充填する。このような方法は、特許文献1に示されている。このソリューションでは、楕円形のTiC結晶または粒子で強化された複合層を鋳造物内に作成できるが、この方法を使用して得られた層は連続的かつ均一ではなく、ガス状の粗さの形態で多数の欠陥を有する可能性がある。この問題は、純TiCの合成反応に伴う断片化とガス放出現象に起因する。SHS反応中のガス放出の問題は、Shchukinの論文(非特許文献1)で説明されており、最初のSHS TiC反応内で、圧縮されたTiおよびC粉末の急速な脱ガスと、大量のガスの放出が存在することが判明している。これにより、合金の結晶化中に放出されたガスが気泡の形態でカプセル化され、複合層のゾーン内に粗さが形成される。反応領域内の合金温度の上昇は、高発熱のTiC合成反応に伴う熱エネルギーの放出の結果であり、この相を生成するエンタルピーは-187kJ/モルである。比較のために、WCを形成するエンタルピーは-32kJ/モル、銅(Cu)はわずか-13kJ/モルである。断片化の好ましくない現象は、鋳造物内のTiC強化複合ゾーンのインサイチュー生成に関する特許文献2に記載されている。それは、液体合金の存在下でのTiC合成中の反応性浸透が、複合ゾーンの断片の分離をもたらし、それが次に金型キャビティ内でシフトされることを開示している。極端な場合、それは局所的な補強部の完全な破壊に影響を与えるか、またはTiC粒子を犠牲にしてマトリックスの体積の増加を引き起こす。この現象は、複合ゾーンの断片化として定義される。複合層領域内で強化された粗さおよび相変位の不均一性の存在は、硬度およびアブレシブ摩耗耐性の低下に影響を与える。
最先端技術はまた、事前定義された幾何学的形状に従ってTiCの楕円形粒子で強化された鉄基合金を含む階層構造の複合材料であって、強化部分は、基本的にマイクロメトリック球状TiCゾーンを除いたミリメートルゾーンによって分離された球状TiC粒子のマイクロメトリック凝集体で強化されたミリメートルゾーンの交互のマクロ構造を含み、そのような強化されたマイクロメトリック球状TiC粒子はミクロ組織を形成し、これらの球状粒子間のマイクロメトリックギャップも鉄基合金によって満たされている、複合材料を開示する特許文献3を提示する。上記の出願はまた、階層構造の複合材料を鋳造することによって製造する方法を開示する。
特許文献4は、金属粉末混合物の形態の減速剤を含むSHS反応基材を使用して、鋳造物中でインサイチューに複合ゾーンを得ることからなる材料およびその製造方法を開示している。減速剤は、このソリューションで安定剤として機能し、TiCで強化された複合ゾーンの断片化という破壊的な現象を防ぎ、特定の設計特性の複合マトリックスの作成を可能にする。このソリューションにより、強化相粒子の均一な巨視的分布、高い耐摩耗性、および比較的低い粗さの複合ゾーンを得ることができる。しかしながら、SHS反応に供せられる炭化物を形成する反応の基材に導入された減速剤の添加は、得られたゾーン内のそれらの体積の減少を引き起こし、それは次に、アブレシブ摩耗に対する耐性の低下を引き起こす。さらに、WC形成反応の場合、Feを含む減速剤の添加は、例えばタイプFeCの、脆性相イータの形成を引き起こす。したがって、本発明に係るソリューションにおいて、驚くべきことに、鋳造物においてインサイチューでWC基の安定な複合ゾーンを生成することが可能であり、減速剤の添加が不要であることを確認する結果が達成された。本発明に係る材料は、予想外の特徴的な形態のWC炭化物の粒子および/または結晶で強化された安定ゾーンまたは複合層を含む。この非定型の形態は、合金を含む不規則な楕円形の領域の存在によって確認されるように、炭化物粒子とマトリックスとの非常に良好な結合を引き起こす。これらの領域は、液体合金内のインサイチューでの結晶および/または粒子の成長中に形成され、カプセル化され、成長する結晶および/または粒子によって吸収され、WC合成反応中の特定の組成の液体溶液の形成に関連する。Feを含む減速剤を追加しないと、イータタイプの脆性相のシェアが大幅に制限され、これは、このような材料の非常に高い耐摩耗性と衝撃強度に影響する。同時に、本発明に従って製造された材料は、当技術分野で知られている他のソリューションと比較して、最大2体積%に達する非常に低レベルのマイクロ多孔性を含む。これは、本発明に係る複合材料が、予想外に高い曲げ強度およびアブレシブ摩耗耐性を有することを意味する。
波国特許出願公開第414755号明細書 国際公開第201708665号明細書 欧州特許第2334836号明細書 国際出願第IB2016/056825号明細書
Shchukin AS、Savchenko SG(2015)、International Journal of Self-Propagating High-Temperature Synthesis、24、pp.227-30)
本発明の目的は、均一に分布した炭化タングステンの硬質かつ耐摩耗性の結晶/粒子を内部に得ることにより、作動面内の硬度およびアブレシブ摩耗耐性の向上を特徴とすることができる炭化タングステン粒子で強化された複合材料を開発することである。同時に、本発明は、TiCのインサイチュー合成反応に伴う断片化および高浸透の問題を解決する。これらの現象は両方とも、完全な断片化に至る場合は複合層に損傷を与えるか、またはTiC合成反応の高い発熱性のために物理的に回避できない高度な浸透のためにゾーン内のTiC粒子含有量を大幅に減らす可能性がある。インサイチューでのTiC合成中、複合ゾーン内の液体合金の浸透量は、特定の方法を使用して制限できるが、TiC炭化物の最終体積は、炭化タングステンの場合に本発明に係る複合材料および方法を使用して到達できるレベルには決して到達しない。これは、機械、装置、および半製品の摩耗部品の場合に耐性のある炭化タングステンで強化された耐摩耗性の複合層およびゾーンを製造する分野における技術的進歩である。
本発明によれば、特定の形態の炭化タングステン粒子で強化された複合材料を製造する方法も提案されている。本発明に係るソリューションは、炭化タングステンの均一に分布した粒子および/または結晶、または前述の欠点を排除する異なるタイプの炭化タングステンの混合物で強化された複合材料のインサイチューでの製造、すなわち単一ステージプロセス内の型内での直接製造からなる。
本発明の対象は、結晶および/または粒子の形態の炭化タングステンで強化された、インサイチューで製造された合金、特に鉄基合金を基材にした複合材料であって、複合材料の複合層および/または複合ゾーン内のミクロ組織は、均一な巨視的および微視的分布を提供する炭化タングステンのファセット結晶および/または粒子を含み、炭化タングステンの結晶および/または粒子は、金属基合金で満たされている不規則なおよび/または円形のおよび/または楕円形のナノおよび/またはマイクロ領域を含むという事実によって特徴付けることができる、複合材料である。
好ましくは、金属基合金で満たされている不規則なおよび/または楕円形のおよび/または円形のナノおよび/またはマイクロゾーンは、炭化タングステンの結晶および/または粒子の内部部分内に位置し、壁部の近くの外部部分内では、それらの構造は均一であり、結晶および/または粒子は液体合金内においてインサイチューで形成され、マトリックス内に存在し、前記マトリックスは、合金結晶化プロセスの後に形成される。
好ましくは、複合材料内の少なくとも1つのタイプの炭化タングステンの体積は、15~90体積%、特に25~75体積%の間である。
好ましくは、本発明に係る複合材料内の炭化タングステンの結晶および/または粒子のサイズは、0.5~30μmの間である。
好ましくは、本発明に係る複合材料内の炭化タングステンの領域内で、金属または合金で満たされた領域のサイズは、0.1~4.5μmの間である。
好ましくは、本発明に係る複合材料は、鉄基合金では熱力学的に不安定であり、それらに溶解するSiCを除いて、自己伝播高温合成反応に供せられる追加のタイプの炭化タングステンまたはホウ化物、特に、TiC、MoC、NbC、ZrC、VC、TaC、TaB、TiB、またはそれらの混合物を含む。
本発明の対象はまた、90~97重量%の範囲内のタングステンと、3~10重量%の範囲内の炭素、特に高純度炭素またはその高含有量の他のキャリアまたはそれらの混合物の形態の炭素とを含み、好ましくは93~95重量%の範囲内のタングステンと、5~7重量%の範囲内の炭素とを含み、好ましくは約94重量%の量のタングステンと、約6重量%の量のグラファイトの形態の炭素とを含む、本発明に係る複合材料を製造するための粉末の混合物である。
本発明は、
a)特に微結晶粉末またはナノ粒子凝集体または高タングステン含有量の他のキャリアの形態の、タングステン粉末と、
b)特にグラファイトまたは高炭素含有量の他のキャリアまたはそれらの混合物の形態の、炭素粉末と、
c)SiCを除く、自己伝播高温合成反応に供せられる、WCまたはホウ化物以外の炭素形成反応の基材の形態の触媒、特にTiC、MoC、NbC、ZrC、VC、TaC、TaB、TiB、またはそれらの混合物とを含む、本発明に係る複合材料の製造のための粉末の混合物も含む。
この態様によれば、本発明の対象は、
a)金型キャビティまたはコア、特に砂コアを、本発明に係る粉末とキャリアの混合物を含む反応性液体キャストコーティングでコーティングするステージと、
b)特に100℃以上の温度で、乾燥させるステージと、
c)合金、特に鉄基合金を鋳造型キャビティに注ぐステージとを含み、高温の形態で液体合金によって供給される熱が、炭化タングステン、または自己伝播高温合成反応にさらされ、炭化タングステン合成反応の触媒となる他のタイプの炭化物を添加した炭化タングステンの少なくとも1つのタイプの形態でセラミックス相のインサイチュー反応を開始するのに必要なエネルギーを提供する、複合層の形態で複合材料を製造する方法でもある。
好ましくは、本発明に係る方法において、キャリアは、ポリマーを添加した溶媒の溶液であり、より好ましくは、溶媒はアルコール、特にエチルアルコールであり、最も好ましくは、ポリマーは、低ガス生成ポテンシャルの樹脂であり、特にコロホニーである。
好ましくは、本発明に係る方法において、反応性キャストコーティングの表面密度は、0.29~2g/cmの範囲内であり、より好ましくは、0.29~0.6g/cmであり、最も好ましくは、それは0.5g/cmである。
好ましくは、本発明に係る方法において、キャリアに対する炭化タングステンを形成する反応の基材を表す粉末混合物のパーセンテージシェアは、6:1~1:1、より好ましくは4:1である。
別の一態様によれば、本発明の対象は、
本発明に係る粉末混合物を調製するステージと、
異なる形態、好ましくは顆粒、ブリケット、プリフォーム、または成形体を有し得る、鋳造パッドの形態に粉末混合物をプレスするステージと、
取り付け要素を使用して、鋳造型キャビティ内に少なくとも1つの鋳造成形体を挿入するステージと、
合金、特に鉄基合金を鋳造型キャビティに注ぐステージとを含み、高温の形態で液体合金によって供給される熱が、炭化タングステン、または自己伝播高温合成反応にさらされ、炭化タングステン合成反応の触媒となる他のタイプの炭化物を添加した炭化タングステンの少なくとも1つのタイプの形態でセラミックス相のインサイチュー反応を開始するのに必要なエネルギーを提供する、複合ゾーンの形態で複合材料を製造する方法でもある。
好ましくは、試薬プレスの圧力が、100~650MPa、好ましくは250~600MPa、最も好ましくは460~550MPaの間であり、特に圧力が、圧縮法を使用して、特に冷間静水圧プレス、1軸または2軸の冷間プレスを使用して得られる場合である。
本発明はまた、本発明に係る複合材料、または本発明に従って製造された複合材料を含む鋳造構造要素に関する。
複合材料のインサイチュー製造の最も一般的な方法の1つは、自己伝播高温合成(SHS:Self-propagating High-temperature Synthesis)である。この方法は、粉末冶金で複合材料を製造する基本的な方法である。しかしながら、セラミックス相合成を開始するために必要な低エネルギー入力および高出力を含む多くの利点にもかかわらず、得られた生成物は、製造された生成物の機械的特性および実用性を著しく低下させる高度の多孔性によって特徴付けられる。したがって、SHS法と従来の鋳造技術との結合に関連する研究が行われており、合成反応の開始因子は、金型キャビティに注入された液体鋳造合金の高温である。このような連結法を適用することで、介在物の無い、セラミックス-ダイ相の境界での非常に良好な結合、粗さ、および高い機械的特性を備え、同時に単一ステージの技術的プロセス内で製造されることを特徴とすることができる、鋳造欠陥の無い生成物を得ることができる。研究の結果、液体反応性コーティングおよび反応性鋳造成形体を使用する本発明に係る方法を使用して製造された、炭化タングステン粒子で強化された複合材料が予想外に得られた。
複合層の場合、それらを得る技術的プロセスは、炭化タングステンまたはSHS反応に供せられる他の反応物の添加した炭化タングステンの形態でセラミックス相を形成する反応物を含む反応性キャストコーティングの製造を含む。セラミックス相のインサイチュー合成反応が起こるのに必要な熱の供給は、金型キャビティに液体鋳造合金を導入することによって得られる。液体金属の高温は、複合層/コーティング領域内での炭化タングステンのSHS反応に有利に働く。複合層の形態でインサイチューに作製された複合補強部は、特徴的な形態の炭化タングステンの粒子または結晶によって表されるミクロ組織によって特徴付けることができる。それらは、金型キャビティに注がれた液体合金の結晶化後に形成されたマトリックス領域で互いに分離される。この現象は、液体鋳造合金によって金型キャビティに塗布された反応性コーティングの反応性浸透の結果である。
本発明によれば、反応性鋳造成形体を適用することにより、炭化タングステン粒子で強化された複合材料を製造する方法もある。金型キャビティの代わりに少なくとも1つの成形体が挿入され、これは、実際の条件下で、複合ゾーンで局所的に強化された鋳造領域を反映するものとする。炭化タングステン粒子の形態のセラミックス相の合成反応は、鋳造合金の高温によって開始される。十分な熱の供給は、成形体の領域内での炭化タングステンのSHS反応の開始に寄与する。複合ゾーンの形態でインサイチューに作製された複合補強部は、合金、特に炭素および他の元素を含む鉄基合金基のマトリックス内に配置された、特徴的な形態の炭化タングステンの粒子または結晶によって表される均一なミクロ組織によって特徴付けることができる。しかしながら、セラミックス相の体積は、複合層と比較して大幅に大きくなる。この層は、試薬の粉末密度の増加につながる高圧なしで液体反応性コーティングを塗布することによって作製される。これは、本発明に係る複合層内の合成反応および合金結晶化後のWC結晶のより少ないシェアに影響を与える。SHS反応に供せられる炭化タングステンまたは他のタイプの炭化物および/またはホウ化物で強化された複合ゾーンは、マトリックスを含み、前記マトリックスは、合金の結晶化後に形成され、合成反応中に起こる反応性浸透の制御されたプロセスの結果である。本発明に係る浸透の制御されたプロセスは、圧力および粉末圧縮法、それらの形態、および粉末混合物の化学組成を適切に選択することによって実行される。混合組成物の範囲内で、他のタイプの炭化物およびホウ化物を形成する反応の基材の形態の触媒が、適切な化学量論で炭化タングステンを形成する反応の基材に添加される。粉末の圧縮圧力、圧縮された粉末の形態、粉末混合物の化学組成などのパラメータは、異なる形状と重量の機械、装置、および半製品の鋳造部品にインサイチューで複合ゾーンを許可または生成するパラメータを表す。
炭化タングステンを形成する反応の基材を表す粉末の混合物は、所定の化学量論で調製される。好ましくは、粉末の混合物は、タングステンの質量分率が90~96%の間であり、残りがグラファイトまたは高炭素含有量のキャリアまたはそれらの混合物の形態である。より好ましくは、炭化タングステンを生成するための基材を表す粉末の混合物は、約94重量%のタングステンと、約6重量%のグラファイトまたは高炭素含有量の他のキャリアまたはそれらの混合物の形態の炭素である。調製された粉末混合物は、混合物全体の体積内の特性を均質化するために均質化プロセスに供せられる。別のステップ内で、それらは、粉末表面に吸収されたアルコールおよび水分を除去するために、好ましくは少なくとも100℃の温度で、乾燥に供せられる。WC粒子で強化された材料を製造するための選択された方法に応じて、それらは反応性キャストコーティングおよび鋳造成形体を生成するための基材材料を表す。
反応性キャストコーティングという用語は、SHS反応に供せられる炭化物および/またはホウ化物形成反応の基材を含む粉末の混合物を意味し、その成分は、グラファイトおよびタングステンの粉末およびキャリアによって表される。好ましくは、タングステンおよびグラファイトの粉末およびキャリアに加えて、反応性コーティングは、SiCを除いて、炭化チタンまたは他の炭化物および/またはホウ化物を形成する反応の基材の形態の他の添加剤を含むことができる。反応性キャストコーティングを適用して複合材料を形成する技術的プロセスは、全体積内で均質化された、秤量された量のセラミックス相形成基材粉末の調製を含み、次に、ポリマーを添加したアルコール溶液、例えば、空気乾燥接着剤として使用され、コーティングの物理的、化学的、および技術的特性に影響を与えるコロホニーが、粉末混合物に添加され、次に、キャストコーティングを表す、得られた組成物の少なくとも1つの層が、ブラシ、浸漬、またはスプレーを使用して鋳造コアまたは鋳造型キャビティに塗布され、プロセスの初期のステージで、塗布された溶媒と添加剤の熱分解生成物を除去するために、塗布された層の各々がまたはすべてが一緒に乾燥される。次に、鋳造コアの有無にかかわらず、鋳造型のキャビティは、炭素および他の元素を含む鉄基合金、好ましくは鋳鉄および鋳鋼の化学組成のグループの中から選択された材料で満たされるが、合成反応は基材合金の適切な温度と充填装置の適切な構造によって調整される。同様に、鉄基合金を使用する代わりに、好ましい鋳造合金、例えばコバルトまたはニッケル基合金を含む他の合金を使用することが可能であり、合成反応を開始することができる。プロセスの重要なパラメータは、WC形成反応基材の粉末を含む金型キャビティおよび/またはコアに塗布される反応性キャストコーティングと、鋳造中の液体合金およびその選択との間の熱バランスであり、熱量が反応を開始できるようにする。金型キャビティ内の熱量が十分でない場合、WC合成反応は開始されず、WCで強化された複合層は鋳造物内に形成されない。熱バランスパラメータは、指定された重量と形状の所与のタイプの鋳造物に対して、実験的または経験的に決定する必要がある。事前定義されたパーセンテージシェアを有するTiC形成反応の基材の形態での触媒の適用は、WC合成反応過程をサポートし、反応中に生成されるエネルギーの量を増やすためのものであり、これは、浸透の結果として、より厚い層を作成し、構造要素とより良好に結合する選択肢を提供する。WCを形成する反応の触媒としてTiCを形成する反応の基材の量は、鋳造物の所与の形状または重量に対して実験的または経験的に選択されなければならない。触媒の役割は、自己伝播高温合成反応に供せられる、TiC以外の炭化物またはホウ化物を形成する反応の基材、特にTiC、MoC、NbC、ZrC、VC、TaC、TaB、TiBによって果たすことができる。炭化物の中で、SiCは、とりわけ鉄基合金のグループにとって熱力学的に不安定であるため、触媒にはなり得ない。
鋳造型キャビティまたは鋳造コアに塗布されるキャストコーティングの量を画定するパラメータは、g/cmで表される面積に対するキャストコーティングの重量として解釈されるべきである表面密度である。本発明に係る塗布された反応性キャストコーティングの表面密度は、0.29g/cm~2g/cmの範囲内であり、好ましくは0.29~0.6g/cmであり、最も好ましくは0.5g/cmである。
炭化タングステン形成反応基材を表す粉末混合物の質量分率は、1重量部のキャリアに対して、1~6重量部である。より好ましくは、炭化タングステン形成反応基材を表す混合物とキャリアとの質量比は4:1である。
キャリアは、鋳造型キャビティへのコーティングの接着性を高めるために開発された。キャリアは、1~10重量%の間のパーセンテージ濃度のアルコールの形態の溶媒内でのガス生成ポテンシャルの程度が低いポリマーの形態の結合剤の溶液とすることができる。最良の結果は、コロホニーとエチルアルコールの10%溶液で構成されるキャリアによって達成された。熱分解中のガス放出の程度が低いことを特徴とする材料の適用は、複合層領域内の多孔性の形成を防止した。
鋳造パッドは、グラファイトまたはタングステンの形態の炭化タングステン基材の圧力下で加圧された混合物である。インサートを適用して複合材料を作成する技術的プロセスは、全体積中で均質化されたMeCタイプ(ただし、Meは金属であり、Cは炭素である)の相のセラミックスを形成する基材粉末の秤量された量の調製を含み、その後、粉末の秤量された量が、一軸プレスまたは静水圧プレス法を適用して冷間プレスに供せられ、適切な寸法の製造された少なくとも1つの鋳造パッドが、鋳造プロセスとシステム全体の統合につながる釘、ボルト、金属バスケットの形態の設置システム要素を使用して鋳造型キャビティ内またはコアに挿入される。最後に、コアのない/ある調製された鋳造型は、最も好ましくはFe基グループの中から、選択された鋳造合金で充填され、合成反応は、充填装置の適切な温度および適切な構造によって条件付けられる。TiCを形成する基材の形態での添加剤の適用は、TiC合成反応熱の形態で追加のエネルギーを供給することによってWC合成反応をサポートすることである。添加剤の量の選択は、鋳造物および基材合金の重量、形状に依存し、合成反応を開始するために必要な鋳造物内の必要なエネルギーを得るために、実験的に毎回決定する必要がある。本発明によれば、鋳造型は、その中に設置された成形体と共に、液体合金を充填した後、炭化物のインサイチュー合成の反応器として扱われる。
本発明は、本発明の保護範囲を限定しない実施形態において、および以以下の図において示される。
反応性インサイチューキャストコーティングを使用して製造された、結晶の内部部分内に存在する合金で満たされた領域(領域I)および結晶の外部部分内の合金で満たされた領域を除いた領域(領域II)を含む、特徴的な形態(c)の鉄基合金基のマトリックス内に炭化タングステン結晶/粒子を有する複合材料(b)の層(a)を示す。 塗布された反応性キャストコーティングを備えたポンプボディの鋳造品を製造するための鋳造型の要素を表すコアの断面図(a)と、特徴的な形態の炭化タングステンで強化されたインサイチューで製造された複合層を備えたポンプボディの図(b)と、ティーセクションに関する図(c、d)を示す。 金属基合金で満たされた不規則な楕円形の領域を含む層内のファセット炭化タングステン結晶の特徴的な形態を示す。 炭化タングステンの粒子/結晶のサイズ分布のヒストグラムと、炭化タングステンの個々の粒子/結晶の領域内の合金で満たされた領域のサイズのヒストグラムを示す。 鋳造中にインサイチューで生成され、炭化タングステン粒子/結晶で強化された複合層断面のミクロ組織と、選択された拡大領域を示す。 セラミックス相、すなわち、炭化タングステンの決定された表面領域含有量、複合層のマトリックス、および鋳造物を製造するために使用されるねずみ鋳鉄の成分であるグラファイト表面領域含有量を有する複合体を有する層の例示的なミクロ組織を示す。 複合層のミクロ組織と、直角に交差する2つの対角線として決定された炭化タングステン粒子の平均サイズを示す。 本発明に係る反応性キャストコーティングの異なる表面密度を使用して得られた、インサイチューで作製された複合層を備えたねずみ鋳鉄鋳造物の写真を示す。 自己伝播型高温合成反応に供せられる、2種類の炭化物(タングステンとチタン)を形成する反応の反応物の混合物を使用して生成されたインサイチュー複合層のミクロ組織を示す。 自己伝播高温合成反応に供せられる、2種類の炭化物(タングステンとチタン)を形成する反応の基材混合物の混合を使用して生成されたインサイチュー複合層のミクロ組織を表す個々の相の表面領域含有量を示す。 炭化タングステンで強化された複合層をインサイチューで合成するために、表面に反応性キャストコーティングが塗布された鋳造型キャビティの写真を示す。 異なる厚さのスラブの鋳造中に炭化タングステンで強化されたインサイチューで製造された複合層のマクロ構造に対する反応性キャストコーティングの表面密度の影響を示す。 合金で満たされた不規則な楕円形の領域とそれらを除いた領域を含む特徴的な形態(b)の炭化物結晶を含む鋳鋼の鋳造物中の反応性成形体(a)を使用した複合材料のミクロ組織を示す。 炭化タングステンの結晶/粒子を有する複合材料のミクロ組織を、次の表面領域含有量:異なるタイプの炭化タングステンの形態のセラミックス相と金属複合マトリックスの表面領域含有量を示すグラフとともに示す。 WCタイプの炭化物を含む異なるタイプの炭化タングステン構造の粒子/結晶のミクロ組織を示す。 強化マンガン鋳鋼の耐摩耗性参照鋳造合金と、鋳造中にインサイチューで作製された炭化チタン(TiC)粒子で強化された複合材料との本発明に係る複合ゾーンの硬度の比較結果を示す。 強化マンガン鋳鋼の耐摩耗性参照鋳造合金と、鋳造中にインサイチューで作製された炭化チタン(TiC)粒子で強化された複合材料との本発明に係るアブレシブ摩耗複合ゾーンの比較結果を示す。 本発明に係る特定の形態の炭化タングステンの結晶および/または粒子を有する複合材料を含むインサイチューで生成されたゾーンを有する構造要素およびそれらの断面の例示的な図を示す。 鋳造層(a)および鋳造ゾーン(b)内での本発明に係る複合材料の製造の概略プロセスを示す。
実施例1
一実施形態によれば、ポンプボディ4の鋳造物またはティーセクションを製造するための鋳造型のコア1は、図2aおよび図2cに示されるように、噴霧器3を使用して反応性コーティング2でコーティングされる。その結果、ポンプボディ4の鋳造物またはティーセクションは、図3に示すように、1つは合金で満たされた不規則な領域、円形の領域、楕円形の領域を含む粒子の内部部分と、もう1つは合金6で満たされた領域を除いた粒子の外部部分との2つの形態からなるファセット炭化タングステン6の目に見える形態にインサイチューで作製された複合材料(図2b、図2d)を含む層5を有する。コーティングを製造するプロセスの図を図19aに示す。
ポンプボディ4の内面または激しい摩耗をさらされるティーセクションにWC強化複合材料の層5を形成するために、鋳造型のコア1を準備した。反応性キャストコーティング2を、石英砂およびフラン樹脂で作製されコア1の表面に直接塗布する。コーティング2は、粒子サイズが約1μmのタングステン粉末と粒子サイズが約5μmのグラファイト粉末を混合することによって作製される。粉末の混合物は、94重量%のタングステンと6重量%のグラファイトを使用して作製された。次に、秤量した量の粉末を、キャリアおよび空気乾燥させた接着剤を表すアルコール中の樹脂の液体溶液に導入した。両方の場合におけるタングステンおよびグラファイト粉末混合物と接着剤の液体溶液との相互比は、4:1重量部であった。反応性キャストコーティング2の均一な反応性コンシステンシーを得るために、全体を混合させた。混合された反応性キャストコーティング2は、ティーセクション4の内部形状を表す鋳造コア1上にスプレーガン3によって塗布された。表面密度が0.5g/cmおよび0.45g/cmになるまで、コーティングを層状に塗布した。次に、コア1を金型キャビティ内に設置し、次に金型の各々を組み立てて、温度1380℃の液体合金を充填した。前述の方法を使用して、ポンプまたはティーセクションのボディ4が作製された。
この方法を使用して製造されたポンプのボディ4は、コア面積が約3789cmに等しかった。そうするために、2つの異なる組成物の粉末混合物が使用され、一方は96原子%のWと4重量%のCで構成され、他方は94重量%のWと6重量%のCで構成されていた。どちらの場合も、製造された鋳造物は、炭化タングステン粒子6を含む複合層5で外面が強化された分離フレークグラファイトを有するねずみ鋳鉄に特徴的なミクロ組織を有する基材合金を有していた。複合層の連続性に対する粉末混合物の適用された化学量論の影響を示すために、塗布された反応性キャストコーティング2の同じ面積および同様の表面密度のキャストコア1の適用が意図され、実行された。結果は、図8のA.1~A.3およびB.1~B.3に示されている。実施された観察は、96原子%のWと4重量%のCの粉末の混合物を含む反応性キャストコーティング2の塗布は、約80%のレベルで層の連続性を得ることができることを示し、インサイチューでの複合層を製造するために設計されたものとして特許出願で指定されている94重量%のWと6重量%のCの混合物の場合は、100%のレベルの連続性を特徴とした。両方のタイプのポンプボディ4で、ポンプ内面の100%~80%のレベルで連続性を得るために、表1に与えられた表面密度の反応性キャストコーティング2を使用して、複合層をWCで補強した。これは、粉末混合物中の原子タングステンのシェアの増加とともに、合成反応が悪化し、連続的な複合層の欠如をもたらすことを示す。しかしながら、80%のレベルでの層の連続性は、特定の産業用途では許容できる場合がある。
合成反応の結果として、少なくとも1つの炭化タングステンタイプの粒子で強化された局所複合補強部が鋳鋼鋳造物に形成される。結晶化プロセス後の鋳造物のコア2は、所与のグレードの鋳鋼に特徴的なミクロ組織を有していたが、インサイチュー結晶6が、鋳造物の表面領域内に形成される。そのような結晶6は、2つの異なる領域からなる形態を有する。図3に示されるように、領域のうちの一方は、炭化タングステンの結晶6の内部部分内にあり、金属基合金で満たされた楕円形に類似した形状のマイクロ領域7を含み、他方の領域は、合金で満たされた楕円形のマイクロ領域を除いた、それを取り囲むリム8である。図4に示されるように、平均粒子サイズは、好ましくは4~18μmの範囲内であり、基材合金で満たされた領域の平均サイズは0.05~0.45μmである。
基材合金を表す、フレークグラファイトを含むねずみ鋳鉄を鋳造したポンプボディに炭化タングステンで強化された複合材料を使用した層5の(ボールオンディスク法を使用して決定された)摩耗指数4は、5~8×10-6mm/N・mであり、強化層のない基材合金を表す、フレークグラファイトを含むねずみ鋳鉄のポンプボディ4では、37.6×10-6mm/N・mである。つまり、本発明に係る複合材料を有する層は、ねずみ鋳鉄で作られたポンプと比較して、4.7~7.5倍摩耗が少ない。
実施例2
複合材料の層を備えた耐摩耗性鋳造物の例では、コーティングは、約5μmの粒子サイズのタングステン粉末と5μm未満の粒子サイズのグラファイト粉末とを混合することによって作製される。粉末の混合物は、96重量%のタングステンと4重量%のグラファイトを使用して作製された。次に、秤量した量の粉末を、キャリアおよび空気乾燥させた接着剤を表すアルコール中の樹脂の液体溶液に導入した。両方の場合におけるタングステンおよびグラファイト粉末混合物と接着剤の液体溶液との相互比は、4:1重量部であった。反応性キャストコーティング2の均一な反応一貫性を得るために、全体を混合させた。混合された反応性キャストコーティング2は、スプレーガン3を用いて鋳造型キャビティにスプレーすることによって塗布された。コーティング2は、少なくとも0.5g/cmの表面密度が得られるまで層状に塗布された。次に、金型を組み立て、主な合金元素の含有量が1.3%C、0.6%Si、12.2%Mn、残りがFeのマンガン鋳鋼組成の液体合金で充填した。
約247HV30(517HV1)である基材合金の硬度を備えた、硬度が724HV30(1253HV1)の図1に示される複合層が得られた。得られたパラメータは、耐摩耗性マンガン鋳鋼のほぼ3倍高い硬度の達成を示す。
実施例3
WCで強化されたインサイチュー複合層5を製造するために、COを吹き付けた石英砂および水ガラスをベースにして、鋳造型1の砂コアを調製した。鋳造型1のキャビティは、反応性キャストコーティング2でコーティングされた。コーティング2は、粒子サイズ5μmのタングステン粉末と粒子サイズ約5μmのグラファイト粉末を混合することによって作られている。粉末の混合物は、94重量%のタングステンと6重量%のグラファイトを使用して作製された。次に、粉末は、キャリアおよび空気乾燥された接着剤を表すアルコール中のコロホニーの液体溶液に導入された。タングステンおよびグラファイトの粉末混合物と液体接着剤との相互比は4:1重量部であった。反応性キャストコーティング2の均一な反応一貫性を得るために、全体を混合させた。混合された反応性キャストコーティング2は、スプレーガン3でスプレーすることによって塗布された。コーティング2は、面密度0.29g/cmまたは0.4g/cmが得られるまで層状に塗布された。次に、アルコールと水分の残留物を除去するために鋳造型のキャビティを乾燥させ、続いて約1400℃の温度で液体合金を充填した。結晶化プロセス後の鋳造物は、フレークグラファイトを含むねずみ鋳鉄のミクロ組織を有していたが、複合層の領域内に、2つの異なる領域から形成された構造を有するインサイチュー結晶6および/またはWC粒子が形成された。領域のうちの一方は、結晶6またはWC粒子の内部部分内にあり、金属基合金で満たされた楕円形に類似した形状のマイクロ領域7を含み、他方の領域は、合金で満たされた楕円形のマイクロ領域を除いたそれを取り囲むリム8である。選択された拡大領域を含む層の断面が図5に示されている。強化相のシェアを評価するために、ミクロ組織内で特定された相、つまり、複合層のマトリックスを表すフレークグラファイトと基材合金、および強化相を表す炭化タングステンの表面領域含有量を決定した。表面シェアが決定された例示的なミクロ組織と得られた結果を図6に示す。この場合の炭化タングステンの表面シェアは25%、マトリックスの表面シェアは70%であり、残りは、鋳造物の製造に使用される基材合金の成分であるグラファイトである。さらに、炭化タングステンの平均粒子サイズが推定され、直角に交差する対角線の2つの測定値の平均として決定された。結果は、0.5~6μmの分布で最初の分布の最大値を達成し、7~30μmの分布で他方の最大値を達成する、複合層内の炭化タングステンのバイモーダルサイズ分布を示す。結果は、図7に示されるように、ヒストグラムの形式で示される。
実施例4
激しい摩耗を受けるポンプボディ4の内層を製造するために、タングステンおよび炭化チタンなどのセラミックス相粒子で強化された複合材料を含む層5が、金型コア1に調製された。反応性キャストコーティング2が、石英砂および水ガラスで作られたコア1の表面に直接塗布され、COが吹き付けられた。コーティング2は、80重量%の炭化タングステンを形成する反応基材と20重量%の炭化チタンを形成する反応基材との混合に基づいて作製された。炭化タングステンを形成する反応基材の粉末の混合物は、94:6重量%に等しい重量比W:Cで作製された。TiCを形成する反応基材は、55:45%に等しいTi:Cの原子比で調製された。この場合、次の粉末:粒子サイズ約4.5μmの微結晶形態のタングステン、粒子サイズ44μmの海綿状形態のチタン、および粒子サイズ5μm未満のフレーク形態のグラファイトが使用された。調製された粉末の混合物は、キャリアおよび空気乾燥された接着剤を表すエチルアルコール中のコロホニー樹脂の液体溶液に導入された。タングステン粉末およびグラファイト粉末と液体接着剤との相互比は4:1重量部であった。キャストコーティングは、600gの粉末混合物と150gの溶液に基づいて調製された。反応性キャストコーティング2の均一な反応一貫性を得るために、全体を混合させた。混合された反応性キャストコーティング2は、スプレーガン3でスプレーすることによって塗布された。次に、コア1は、塗布された反応性キャストコーティング2と共に、アルコールおよび水分の残留物を除去するために、100℃を超える温度で乾燥された。コア1を鋳造型キャビティ内部に設置し、その後、金型を組み立てて液体合金を充填した。鋳造物4は、結晶化プロセス後、フレークグラファイトを含むねずみ鋳鉄のミクロ組織を有していたが、複合層5の領域内で、タングステンと炭化チタンのインサイチュー粒子が形成された(図9)。得られたミクロ組織を使用して、生成されたインサイチュー複合層のミクロ組織を表す個々の相の表面シェアを決定した。マトリックスと複合層の領域内に存在する相の分割を考慮した結果を図10に示す。ミクロ組織内のTiCの非ファセット粒子の存在は、純TiC形成反応基材のパーセンテージシェアの追加を示す。ビッカース法(HV1)を使用して、基材合金と複合層の領域内で1kG、つまり9.81Nの荷重下で実行された硬さ試験では、それぞれ312.3HV1と767.1HV1のレベルの値を示した。得られた結果は、インサイチューの複合層と共に作られた鋳造物の外層の硬度が2倍以上増加したことを示す。
実施例5
この実施例では、炭化タングステン合成反応の過程と有効性に影響を与えるパラメータとして、複合コーティングの面密度と鋳造壁の厚さを結び付けることが目的であった。実施された観察は、96:4重量%である粉末W:Cの相互比の適用が、94:6重量%よりも不利であることを示したので、別の実験では、94:6重量%に等しいW:Cの組成を使用した。そのような組成の粉末を、キャリアおよび空気乾燥された接着剤を表すアルコール中のコロホニーの液体溶液に導入した。タングステンとグラファイトの粉末混合物と液体接着剤との相互比は4:1重量部であった。反応性キャストコーティング2の均一な反応一貫性を得るために、全体を混合させた。混合された反応性キャストコーティング2は、スプレーガン3でスプレーすることによって塗布された。
鋳造型は、厚さ10mmおよび90mmのスラブの鋳造物を製造するために調製され、各々のキャビティは、3つの等しい部分に分割された。砂型の分離された領域の各々は、図11に示されるように、面密度0.3g/cm、0.4g/cm、0.5g/cm、0.6g/cm、0.7g/cm、および0.8g/cmが得られるまで、キャストコーティングで覆われた。次に、図12は、インサイチューで製造された複合層を備えた鋳造物のマクロ構造を示す。鋳造物のマクロ構造の観察は、面密度0.3g/cm、0.4g/cm、および0.5g/cmの場合、鋳造壁厚に大きな影響を与えることなく、複合層で強化された連続作動面の鋳造物が得られることを示す。壁厚10mmの薄壁鋳造物でコーティングの塗布量をそれぞれ0.6g/cm、0.7g/cm、および0.8g/cmに増加させた場合、合成反応が観察されない-鋳造面に複合層が欠如している場合がある。壁厚90mmの鋳造物の場合、マクロ構造には複合層がない領域があり、これは「シェル」に似た構造が特徴である。反応性キャストコーティング2の表面密度を0.6g/cm~0.8g/cmの間で塗布すると、インサイチューでのWC合成反応が起こるのに十分なエネルギーが不足するため、完全な浸透が欠如する。この結果は、小さい寸法および軽量の鋳造物に関連しており、反応性キャストコーティング2のより高い表面密度の使用が連続複合層の取得を可能にする、より高い重量の鋳造物の場合を制限するべきではないことに留意すべきである。
実施例6
反応性成形体を使用する実施形態では、結晶/粒子の形態の少なくとも1つのタイプの炭化タングステンで強化された局所複合強化材が提供された。それを行うために、タングステンと炭素の粉末の混合物を、W:Cの質量分率が90:10重量%に等しくなるように調製した。タングステン粒子とグラファイト粒子のサイズは、それぞれ4.5μmと5μm未満であった。調製して秤量した粉末を60分間混合した後、175℃の温度で乾燥させて、吸収した水分を蒸発させた。調製して秤量した量の所定の重量の粉末は、冷間一軸圧縮を使用して500MPaの圧力下でプレスされた。調製した反応性鋳造パッドを鋳造型に挿入し、ボルトを用いて所定の位置に固定した。次に、鋳鉄基合金-0.28%C、1.85%Cr、0.6%Mn、1.58%Si、および残りがFe(GS30)を含む鋳鋼を温度1580℃で充填した。タングステンと炭化物の間の反応は、液体鋳造合金を介して熱エネルギーを供給することによって開始される。合成反応により、複合ゾーンは、少なくとも1種類の炭化タングステンの粒子/結晶で強化されて形成された。鋳造のコアは、結晶化プロセス後、所与のグレードの鋳鋼に特徴的なミクロ組織を有していたが、インサイチュー結晶は鋳造パッド領域内に形成される。結晶6および/または粒子は、2つの異なる領域で構成される形態を有する。図13bに示されるように、領域のうちの一方は、炭化タングステンの結晶6および/または粒子の内部部分内にあり、金属基合金で満たされた楕円形に類似した形状のマイクロ領域7を含み、他方の領域は、合金で満たされた楕円形のマイクロ領域が無い、それを取り囲む薄いリム8である。
実施例7
実施例6と同様の別の実験を行ったが、タングステン粉末とグラファイト粉末の質量分率は94:6重量%であり、充填温度は1560℃であり、プレス圧力は500MPaであった。鋳造型内での合成反応後、約74%に達する最大レベルで強化相の体積が得られた(図14)。図15に示されるように、複合ゾーン領域のミクロ組織は、図13bに示される特徴的な形態の炭化タングステンWCおよび炭化物タイプのWFeCの存在によって特徴付けることができる。化学組成を検証するために、エネルギー分散型X線微量分析を使用してテストを実行した。一般に認められた研究方法の場合、炭素の質量分率は、定量的ではなく、定性的にのみ処理される必要がある。個々の項目の測定結果を表2に示す。製造された鋳造物の重さは、約1.5kgであった。
基材合金の硬度が約250~300HV30である、1100HV30を超える硬度の複合ゾーン(図16、WC-タイプ2)が得られた。得られたパラメータは、鋳造物内での合成からなる当技術分野で知られているソリューションに匹敵するハーネスの達成を示し、複合ゾーンは炭化チタンベースで製造され、ゾーンは約500~1200HV30(図16)の硬度を有するが、本発明に係る溶液では、図16に示される標準偏差の値が低いことから明らかなように、全ゾーン内で硬度の均一な分布が予想外に達成された。
実施した実験の結果、予想外に優れた耐摩耗性の材料が得られ、ボールオンディスク法を使用して決定されたアブレシブ摩耗指数は、反応性成分を使用する鋳造物においてインサイチュー合成技術を使用して製造された当技術分野で知られている材料に関して、0.16×10-6mm/N・mであり(図17、WC-タイプ2)、選択された材料の場合、アブレシブ摩耗指数は、2.7~3.83×10-6mm/N・mであった(図17)。
実施例8
このケースでは、目的は、スラブ鋳造物内に局所的な複合補強部を形成することであった。それを行うために、450MPaの圧力下でプレスされたWC試薬を含む粉末の混合物が調製された。混合物の化学組成は、パーセンテージシェアW:Cが94:6重量%となるように調製された。スラブの寸法は300mm、厚さは約30mm、幅は75mmであった。厚さ5mmの鋳造パッドは、設置システムを表す金属要素を使用して、鋳造型キャビティ内で摩耗が最も大きい場所に設置された。WC合成反応を開始するために、準備の整った鋳造型キャビティにマンガン含有量の高い合金鋳鋼を充填した。その結果、Fe基の複合ゾーンで局所的に強化されたスラブ鋳造物が得られた。
基材合金の硬度が約250~300HV30、および硬化後の硬度が400~500HV30(データは図16に含まれない)である、約750HV30を超える硬度の複合ゾーン(図16、WC-タイプ1)が得られた。得られたパラメータは、鋳造物内での合成からなる当技術分野で知られているソリューションに匹敵するハーネスの達成を示し、複合ゾーンは炭化チタンベースで製造され、ゾーンは約500~1200HV30(図16)の硬度を有するが、本発明に係る溶液では、図16に示される標準偏差の値が低いことから明らかなように、全ゾーン内で硬度の均一な分布が予想外に達成された。
実施した実験の結果、予想外に優れた耐摩耗性の材料が得られ、ボールオンディスク法を使用して決定されたアブレシブ摩耗指数は、反応性成分を使用する鋳造物においてインサイチュー合成技術を使用して製造された当技術分野で知られている材料に関して、0.58×10-6mm/N・mであり(図17、WC-タイプ1)、選択された材料の場合、アブレシブ摩耗指数は、2.7~3.83×10-6mm/N・mであった(図17)。
インサイチューで生成された複合ゾーンを含む構造要素であって、ゾーンは本発明に係る複合材料を含み、特定の形態の炭化タングステンの結晶および/または粒子が存在する、構造要素の例示的な図が、図18に示されている。提示された図は、他の鋳造構造要素を製造する場合の適用範囲を制限するものではない。

Claims (12)

  1. 複合材料を製造する方法であって、該複合材料は、結晶および/または粒子の形態の炭化タングステンで強化された、インサイチューで製造された合金を基材にした複合材料であって、前記複合材料の複合層内のミクロ組織は、均一な巨視的および微視的に分布する炭化タングステンのファセット結晶(6)および/またはファセット粒子を含み、前記炭化タングステンの結晶(6)および/または粒子は、金属基合金で満たされている不規則なおよび/または円形のおよび/または楕円形のナノおよび/またはマイクロ領域を含み、
    前記方法は、
    a)金型キャビティまたはコアを90~97重量%の範囲内のタングステンと3~10重量%の範囲内の炭素とを含む粉末の混合物とキャリアとを含む液体反応性キャストコーティング(2)で覆うステップと、
    )乾燥させるステップと、
    c)液体合金を前記金型キャビティに注ぐステップとを含み、高温の液体合金によって供給される熱が、炭化タングステン、または自己伝播高温合成反応に曝され、炭化タングステン合成反応の触媒となる他のタイプの炭化物を添加した炭化タングステンの少なくとも1つのタイプの形態でセラミックス相のインサイチュー反応を開始するのに必要なエネルギーを提供する、方法。
  2. 前記キャリアは、ポリマーを添加した溶媒の溶液である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記反応性キャストコーティングの表面密度は、0.29~2g/cmの範囲内であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 前記粉末の混合物の前記キャリアに対するパーセンテージ比は、6:1~1:1であることを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の方法。
  5. 複合材料を製造する方法であって、該複合材料は、結晶および/または粒子の形態の炭化タングステンで強化された、インサイチューで製造された合金を基材にした複合材料であって、前記複合材料の複合ゾーン内のミクロ組織は、均一な巨視的および微視的に分布する炭化タングステンのファセット結晶(6)および/またはファセット粒子を含み、前記炭化タングステンの結晶(6)および/または粒子は、金属基合金で満たされている不規則なおよび/または円形のおよび/または楕円形のナノおよび/またはマイクロ領域を含み、
    前記方法は、
    タングステン及び炭素を含む粉末の混合物を調製するステップと、
    異なる形態を有し得る、鋳造型成形体の形態に前記粉末の混合物をプレスするステップと、
    取り付け要素を使用して、金型キャビティ内に少なくとも1つの鋳造成形体を挿入するステップと、
    液体合金を前記金型キャビティに注ぐステップとを含み、高温の液体合金によって供給される熱が、炭化タングステン、または自己伝播高温合成反応にさらされ、炭化タングステン合成反応の触媒となる他のタイプの炭化物を添加した炭化タングステンの少なくとも1つのタイプの形態でセラミックス相のインサイチュー反応を開始するのに必要なエネルギーを提供し、
    前記粉末の混合物は、90~97重量%の範囲内のタングステンと、3~10重量%の範囲内の炭素を含むことを特徴とする、方法。
  6. 試薬プレスの圧力が、100~650MPaであることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 前記粉末の混合物は、93~95重量%の範囲内のタングステンと、5~7重量%の範囲内の炭素とを含む、請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記粉末の混合物は、94重量%の量のタングステンと、6重量%の量のグラファイトの形態の炭素とを含む、請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記粉末の混合物は、
    a.タングステン粉末と、
    b.炭素粉末と、
    c.自己伝播高温合成反応に供せられる、WC以外の炭素形成反応の基材の形態の触媒と
    を含む、請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載の方法。
  10. 請求項1または請求項6に記載された方法により製造される複合材料を製造するための粉末の混合物であって、90~97重量%の範囲内のタングステンと3~10重量%の範囲内の炭素とを含むことを特徴とする、粉末の混合物。
  11. 93~95重量%の範囲内のタングステンと、5~7重量%の範囲内の炭素とを含む、請求項10に記載の粉末の混合物。
  12. 94重量%の量のタングステンと、6重量%の量のグラファイトの形態の炭素とを含む、請求項10に記載の粉末の混合物。
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