JP7353893B2 - 立形多段ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、立形多段ポンプに関するものである。
下記特許文献1の図1には、流体設備の配管の途中に組み込まれて使用される立形多段ポンプが開示されている。この立形多段ポンプは、鉛直方向に延びる回転軸と、当該回転軸に固定された複数の羽根車と、当該複数の羽根車を収容すると共に、下端に1段目の羽根車の吸込口を備える多段ポンプ室と、水平方向に延びる吸込ノズルを備え、当該吸込ノズルと上記吸込口とを連通させる連通空間を形成する下部ケーシングと、を有している。
特表2017-531757号公報
このような立形多段ポンプにおいて、吸込ノズルから水平方向に吸い込まれた流体は、下部ケーシングの連通空間において吸込口に向かって流路を略90度変え、当該流路を変えた直後に羽根車に流入される。流体には、このような流路変更時に多くの旋回渦が発生する。当該旋回渦は、流体の流れを妨げ、流体損失の発生によりポンプの吸込性能が低下させる。このため、流体が高温水の場合や、高地などで使用する場合には、流体の吸い込みが困難になる可能性があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ポンプの吸込性能の低下を抑制することができる立形多段ポンプの提供を目的とする。
本発明の一態様に係る立形多段ポンプは、鉛直方向に延びる回転軸と、前記回転軸に固定された複数の羽根車と、前記複数の羽根車を収容すると共に、下端に1段目の羽根車の吸込口を備える多段ポンプ室と、水平方向に延びる吸込ノズルを備え、前記吸込ノズルと前記吸込口とを連通させる連通空間を形成する下部ケーシングと、前記多段ポンプ室と前記下部ケーシングとの間に介在し、前記連通空間を鉛直方向に拡張させる内筒部材と、を有する。
上記立形多段ポンプにおいては、前記内筒部材の周壁よりも前記内筒部材の内側に向かって突出した環状壁を有してもよい。
また、上記立形多段ポンプにおいては、前記環状壁の内端縁の中心が、前記吸込口の中心に対して偏心していてもよい。
また、上記立形多段ポンプにおいては、前記内筒部材の下端開口から前記吸込口まで鉛直方向に延びる円筒ガイドを有してもよい。
また、上記立形多段ポンプにおいては、前記円筒ガイドの内側に設けられた整流格子を有してもよい。
また、上記立形多段ポンプにおいては、前記円筒ガイドの中心が、前記吸込口の中心に対して偏心していてもよい。
また、上記立形多段ポンプにおいては、前記下部ケーシングの前記連通空間において、前記回転軸の中心軸に向かって径方向に延びる第1旋回防止板と、前記内筒部材の内側において、前記回転軸の中心軸に向かって径方向に延びる第2旋回防止板と、を有してもよい。
上記本発明の態様によれば、ポンプの吸込性能の低下を抑制することができる。
第1実施形態に係る立形多段ポンプの全体構成を示す断面図である。 第1実施形態に係る立形多段ポンプの要部構成を示す断面図である。 第1実施形態の一変形例に係る立形多段ポンプの要部構成を示す断面図である。 第1実施形態の一変形例に係る立形多段ポンプの要部構成を示す断面図である。 第1実施形態の一変形例に係る立形多段ポンプの要部構成を示す断面図である。 第2実施形態に係る立形多段ポンプの要部構成を示す断面図である。 第3実施形態に係る立形多段ポンプの要部構成を示す断面図である。 第4実施形態に係る立形多段ポンプの要部構成を示す断面図である。 第4実施形態に係る立形多段ポンプが有するガイド部の平面図である。 第4実施形態の一変形例に係る立形多段ポンプの要部構成を示す断面図である。 第5実施形態に係る立形多段ポンプの要部構成を示す断面図である。 第6実施形態に係る立形多段ポンプの要部構成を示す断面図である。 第6実施形態の一変形例に係る立形多段ポンプの要部構成を示す断面図である。 第6実施形態の一変形例に係る立形多段ポンプが有する円筒ガイド70の底面図である。 第6実施形態の一変形例に係る立形多段ポンプの要部構成を示す断面図である。 第7実施形態に係る立形多段ポンプの要部構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る立形多段ポンプ1の全体構成を示す断面図である。
図1に示すように、立形多段ポンプ1は、モータ部10と、カップリング部20と、ポンプ部30と、を有する。ポンプ部30は、鉛直方向に延びる回転軸2を有する。以下の説明では、回転軸2の中心軸Oが延びる方向(鉛直方向)を軸方向といい、中心軸Oに直交する方向を径方向といい、中心軸O回りに周回する方向を周方向という。
モータ部10は、ポンプ部30の上方に配置され、カップリング3を介して回転軸2と接続されている。モータ部10は、カップリング部20のブラケット21を介してポンプ部30に支持されている。このモータ部10は、指定の回転数で回転する。なお、モータ部10は、指定の回転数によらず、商用電源でもインバータ使用等によって低高速回転(変速)できる構成であっても構わない。
カップリング部20は、カップリング3を囲うブラケット21と、ブラケット21に取り付けられ、カップリング3を覆うガード部材22と、を有する。ブラケット21は、モータ部10が取り付けられる台座部21aと、台座部21aを支持する脚部21bと、脚部21bが立設する蓋部21cと、を有する。台座部21aは、中心軸Oを中心とする環状に形成されている。
脚部21bは、台座部21aの下面に、周方向に間隔をあけて接続されている。脚部21b間には、カップリング3が配置されている。ガード部材22は、脚部21b間の空間を閉塞するように、脚部21bに取り付けられている。蓋部21cは、脚部21bの下端と接続され、ポンプ部30の上部を覆っている。蓋部21cは、中心軸Oを中心とする略有頂筒状に形成され、その中心に回転軸2が挿通される挿通孔23が形成されている。
挿通孔23には、メカニカルシール24が配設されている。メカニカルシール24は、回転軸2と挿通孔23との隙間を軸封し、ポンプ部30から挿通孔23を介して流体が外部に漏れ出すことを防止する。蓋部21cの挿通孔23よりも径方向外側には、呼び水栓21c1および空気抜き栓21c2が配設されている。回転軸2には、ポンプ部30の内部において、軸方向に間隔をあけて複数の羽根車4が固定されている。
羽根車4は、主板5と、側板6と、複数のブレード7と、を有する。主板5は、中心軸Oを中心とする円板状に形成され、回転軸2に固定されている。側板6は、主板5と同軸の環状に形成され、主板5と隙間をあけて配置されている。主板5及び側板6は、複数のブレード7を介して接続されている。主板5、側板6、及び複数のブレード7によって囲まれた空間は、流体を径方向に導く流路となっている。側板6は、羽根車4の吸込口8を形成している。
ポンプ部30は、複数の羽根車4を収容する筒状のケーシング31を備えている。ケーシング31は、羽根車4によって流体を昇圧する多段ポンプ室30Aを内部に形成している。ケーシング31は、中間ケーシング31aと、中間ケーシング31aに上部に配置された上部ケーシング31bと、中間ケーシング31aの下部に配置された下部ケーシング31cと、中間ケーシング31a及び上部ケーシング31bの外側に配置された外ケーシング31dと、を有する。
中間ケーシング31aは、鋼板などをプレス成形して有底筒状に形成され、その底部中央に回転軸2が挿通される開口が形成されている。中間ケーシング31aは、羽根車4の数に応じて多段に積み重ねられている。中間ケーシング31aの底部下面には、吸込板33が溶接により取り付けられている。また、吸込板33の下面には、戻し羽根34が溶接により取り付けられている。そして、中間ケーシング31aの底部開口の内壁には、羽根車4の吸込口8の周囲からの流体の漏れを防止するライナリング35が取り付けられている。
上部ケーシング31bは、中間ケーシング31aと同様の有底筒状に形成され、中間ケーシング31aの最上段に積み重ねられている。上部ケーシング31bの周壁には、複数の連通孔31b1が形成されている。外ケーシング31dは、中間ケーシング31a及び上部ケーシング31bの径方向外側を囲う円筒状に形成されている。外ケーシング31dは、中間ケーシング31a及び上部ケーシング31bの径方向外側に、連通孔31b1と連通する環状流路を形成している。上部ケーシング31b及び外ケーシング31dの上部は、蓋部21cの下面に配設されたケーシングカバー31eによって覆われている。
下部ケーシング31cは、多段ポンプ室30Aの下端の吸込口8に連通する連通空間S1を形成すると共に、外ケーシング31dの内側の上述した環状流路に連通する連通空間S2(第2の連通空間)を形成している。下部ケーシング31cは、連通空間S1を内側に形成する第1フレーム31c1と、第1フレーム31c1の外側を囲い、第1フレーム31c1との間に連通空間S2を形成する第2フレーム31c2と、を有する。
第1フレーム31c1は、連通孔31c3が形成された鍔部31c4を備える有底筒状(略皿型)に形成されている。連通孔31c3は、鍔部31c4を軸方向に貫通し、上述した環状流路と連通空間S2とを連通させている。第2フレーム31c2は、第1フレーム31c1を入れ子状に収容する有底筒状に形成されている。第2フレーム31c2の内周面に、第1フレーム31c1の鍔部31c4の外端縁が接することで、第1フレーム31c1の外周面と第2フレーム31c2の内周面との間に隙間(連通空間S2)が形成される。
下部ケーシング31cは、水平方向に延びる吸込ノズル36と、同じく水平方向に延びる吐出ノズル37と、を有する。吸込ノズル36は、第2フレーム31c2の周壁を貫通して接合されると共に、第1フレーム31c1の周壁を貫通し、連通空間S1まで延びている。吐出ノズル37は、吸込ノズル36と背中合わせで同一直線上に配置され、第2フレーム31c2の周壁を貫通して接合されると共に、第1フレーム31c1の周壁は貫通せずに、連通空間S2と連通している。
下部ケーシング31cの下部には、ポンプ台32が設けられている。ポンプ台32は、カップリング部20のブラケット21と、ケーシングボルト32a及びナット32bによって軸方向に連結されている。ケーシングボルト32a及びナット32bは、周方向に間隔をあけて複数設けられている。複数のケーシングボルト32a及びナット32bの締め付けにより、多段の中間ケーシング31a、上部ケーシング31b、下部ケーシング31c、及びケーシングカバー31e(さらには後述する内筒部材40)が、軸方向において挟持されている。
上記構成のポンプ部30によれば、羽根車4が回転すると、吸込ノズル36から流体が下部ケーシング31cの連通空間S1に吸い込まれる。下部ケーシング31cの連通空間S1に吸い込まれた流体は、多段ポンプ室30Aの下端の吸込口8から1段目の羽根車4に吸い込まれて昇圧される。1段目の羽根車4から吐き出された流体は、戻し羽根34及び吸込板33により形成される流路を通って次段の羽根車4の吸込側に導かれる。
流体は、このように複数の羽根車4により多段昇圧された後、上部ケーシング31b内に流入する。上部ケーシング31b内に流入した流体は、連通孔31b1から上部ケーシング31bの外側に形成された環状流路を通って下降し、連通孔31c3を介して連通空間S2に流入する。連通空間S2に流入した流体は、下部ケーシング31cに接続された吐出ノズル37を介して吐出される。吐出ノズル37は、吸込ノズル36と同一直線上に配置されているため、工場などの流体設備の配管の途中に組み込むことが可能である。
このような立形多段ポンプ1においては、吸込ノズル36から流体が水平方向に吸い込まれ、下部ケーシング31cの連通空間S1において吸込口8に向かって流路を略90度変え、羽根車4に流入される。流体には、このような流路変更時に多くの旋回渦が発生する。以下では、このような旋回渦の発生を抑制する特徴的な構造について、図2を参照して説明する。
図2は、第1実施形態に係る立形多段ポンプ1の要部構成を示す断面図である。
立形多段ポンプ1は、図2に示すように、多段ポンプ室30Aの下端に配置された1段目の羽根車4Aの第1吸込口8Aが、多段ポンプ室30Aが備える2段目以降の羽根車4Bの第2吸込口8Bよりも大きく形成されている。つまり、第1吸込口8Aのマウス径D1は、第2吸込口8Bのマウス径D2よりも大きい。
ところで、上述した吸込ノズル36の入口径D4(ポンプ口径)は、使用する流量によってJIS規格などで一律で決まっている。2段目以降の羽根車4Bの第2吸込口8Bのマウス径D2は、吸込ノズル36の入口径D4により決まる標準品の吸込口径である。具体的に、第2吸込口8Bのマウス径D2は、吸込ノズル36の入口径D4に対し、1~1.5倍の寸法を有する。そして、第1吸込口8Aのマウス径D1は、その第2吸込口8Bのマウス径D2に対し、1.5~2倍の寸法を有している。
また、立形多段ポンプ1は、図2に示すように、上述した多段ポンプ室30A(中間ケーシング31a)と下部ケーシング31cとの間に介在し、連通空間S1を鉛直方向に拡張させる内筒部材40を有している。
内筒部材40は、中間ケーシング31aと同様に、鋼板などをプレス成形して有底筒状に形成されている。この内筒部材40には、中間ケーシング31aの最下段が積み重ねられている。内筒部材40は、底部中央に、中心軸Oを中心とする下端開口41が形成されている。また、内筒部材40の下端開口41よりも径方向外側には、下部ケーシング31cの第1フレーム31c1の上端開口の内端縁に係合可能なインロー部42(段差部)が形成されている。
軸方向における内筒部材40の高さH2は、中間ケーシング31aの高さH1に対し、0.5~2倍の寸法を有する。仮に、内筒部材40の高さH2が、中間ケーシング31aの高さH1と同じであれば、中間ケーシング31a(吸込板33、戻し羽根34、ライナリング35無し)の部品を流用して、内筒部材40を低コストで形成することができる。なお、内筒部材40の円筒径D6(内筒部材40の周壁の内径)は、積み重ねを考慮して中間ケーシング31aの円筒径と同径であるとよい。
内筒部材40の底部下面には、内筒部材40の周壁よりも内筒部材40の内側に向かって突出した環状壁50が、溶接により取り付けられている。環状壁50は、ドーナツ状に形成され、その内端縁51は中心軸Oを中心に形成されている。環状壁50の内径D3は、上述した吸込ノズル36の入口径D4により決まる標準品の吸込口径(羽根車4Bの第2吸込口8B)に対し、1.5~3倍の寸法を有する。
上記構成の立形多段ポンプ1によれば、鉛直方向に延びる回転軸2と、回転軸2に固定された複数の羽根車4と、複数の羽根車4を収容すると共に、下端に1段目の羽根車4Aの第1吸込口8Aを備える多段ポンプ室30Aと、水平方向に延びる吸込ノズル36を備え、吸込ノズル36と第1吸込口8Aとを連通させる連通空間S1を形成する下部ケーシング31cと、多段ポンプ室30Aと下部ケーシング31cとの間に介在し、連通空間S1を鉛直方向に拡張させる内筒部材40と、を有するので、ポンプの吸込性能の低下を抑制することができる。
すなわち、吸込ノズル36から羽根車4Aの第1吸込口8Aに至る流体の流れは、水平方向から鉛直方向に略90度変化するため旋回渦などの乱流が生じるが、当該90度変化後に、内筒部材40によって連通空間S1を鉛直方向に拡張し距離を設けることにより、羽根車4Aの第1吸込口8Aに流入する前に、乱流をある程度整流することができる。したがって、羽根車4Aの第1吸込口8Aに流入する旋回渦が少なくなり、ポンプの吸込効率が向上する。また、旋回渦が減少することにより、ポンプの流路部分への摩耗や劣化が抑えられ、ポンプの寿命を向上させることができる。
また、本実施形態では、内筒部材40の周壁よりも内筒部材40の内側に向かって突出した環状壁50を有しているので、連通空間S1の外周部分で発生する乱流を整流することができる。したがって、羽根車4Aの第1吸込口8Aに流入する旋回渦が少なくなり、ポンプの吸込効率がより向上する。
また、上記構成の立形多段ポンプ1によれば、鉛直方向に延びる回転軸2と、回転軸2に固定された複数の羽根車4と、複数の羽根車4を収容すると共に、下端に1段目の羽根車4の第1吸込口8Aを備える多段ポンプ室30Aと、水平方向に延びる吸込ノズル36を備え、吸込ノズル36と第1吸込口8Aとを連通させる連通空間S1を形成する下部ケーシング31cと、を有し、第1吸込口8Aは、多段ポンプ室30Aが備える2段目以降の羽根車4の第2吸込口8Bよりも大きく形成されているので、ポンプの吸込性能の低下を抑制することができる。
すなわち、吸込ノズル36から連通空間S1に流入した流体は、羽根車4の吸込口8に入る際に流路が狭くなることで旋回渦などの乱流が生じるが、羽根車4Aの第1吸込口8Aのマウス径D1は、通常の標準品吸込口径(第2吸込口8Bのマウス径D2)より大きく形成されているので、流路径の変化を緩和することができる。これにより、流体の流れを定常流れに近づけ、羽根車4Aの第1吸込口8Aに流入する乱流(旋回渦など)を抑制できるため、ポンプの吸込効率が向上する。また、旋回渦が減少することにより、ポンプの流路部分への摩耗や劣化が抑えられ、ポンプの寿命を向上させることができる。
上述した第1実施形態においては、下記図3~図5に示す変形例を採用することができる。
図3は、第1実施形態の一変形例に係る立形多段ポンプ1の要部構成を示す断面図である。
図3に示す立形多段ポンプ1では、多段ポンプ室30Aの下端に配置された1段目の羽根車4Aの第1吸込口8Aが、多段ポンプ室30Aが備える2段目以降の羽根車4Bの第2吸込口8Bよりも大きく形成されていない。つまり、第1吸込口8Aのマウス径D1は、第2吸込口8Bのマウス径D2(標準品吸込口径)と等しくてもよい。この構成であっても、上述した内筒部材40を有していれば、連通空間S1を鉛直方向に拡張させて流体の流れを整流し、ポンプの吸込性能の低下を抑制することができる。
図4は、第1実施形態の一変形例に係る立形多段ポンプ1の要部構成を示す断面図である。
図4に示す立形多段ポンプ1では、環状壁50の内端縁51の中心O1が、羽根車4の吸込口8の中心(中心軸O)に対して偏心している。環状壁50の内端縁51の、中心軸Oに対する水平方向の偏心量G1は、一例として、0.1mm~40mmであるとよい。なお、環状壁50の内端縁51を軸方向から見た平面視の形状は、円形に限らず、楕円形であってもよい。
この構成によれば、環状壁50の中心O1を羽根車4の吸込口8の中心(中心軸O)を一致させずにずらすことにより、流体が吸込ノズル36から下部ケーシング31cへ流入して流路を略90度変える際に発生する旋回渦の内筒部材40への均一的な流入を遮断し(流れを乱し)、旋回渦を減少させることができる。当該旋回渦の減少により、流体損失が抑えられ、従来の構造よりもポンプの吸込性能が向上する。
図5は、第1実施形態の一変形例に係る立形多段ポンプ1の要部構成を示す断面図である。
図5に示す立形多段ポンプ1では、多段ポンプ室30A(中間ケーシング31a)と下部ケーシング31cとの間に内筒部材40が介在していない。つまり、下部ケーシング31cに中間ケーシング31aが直接積み重ねられていてもよい。この構成であっても、多段ポンプ室30Aの下端に配置された1段目の羽根車4Aの第1吸込口8Aが、多段ポンプ室30Aが備える2段目以降の羽根車4Bの第2吸込口8Bよりも大きく形成されていれば、旋回渦を減少させ、ポンプの吸込性能の低下を抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図6は、第2実施形態に係る立形多段ポンプ1の要部構成を示す断面図である。
図6に示すように、第2実施形態の立形多段ポンプ1は、連通空間S1において、回転軸2の中心軸Oに向かって径方向に延びる旋回防止板60を有する点で、上記実施形態と異なる。
旋回防止板60は、図6に示すように、矩形板状に形成され、連通空間S1において吸込ノズル36と反対側に配設されている。旋回防止板60は、下部ケーシング31cの第1フレーム31c1の底部上面及び周壁内面に接合されると共に、第1フレーム31c1の周壁から中心軸Oまで径方向に延びている。また、旋回防止板60は、第1フレーム31c1の底部上面から、吸込ノズル36の中心を通る延長線L1よりも鉛直方向上方まで延びている。一例として、旋回防止板60は、板厚が3mmで70mm×75mmの寸法を有する。
上記構成によれば、流体が吸込ノズル36から下部ケーシング31cへ流入して流路を90度変える際に発生する旋回渦を旋回防止板60で分断し、整流させることができる。このような旋回渦の整流化により、流体損失が抑えられ、従来の構造よりもポンプの吸込性能が向上する。また、旋回渦が減少することにより、ポンプの流路部分への摩耗や劣化を抑えられ、ポンプの寿命を向上させることができる。
したがって、上述した第2実施形態の立形多段ポンプ1によれば、鉛直方向に延びる回転軸2と、回転軸2に固定された複数の羽根車4と、複数の羽根車4を収容すると共に、下端に1段目の羽根車4の吸込口8を備える多段ポンプ室30Aと、水平方向に延びる吸込ノズル36を備え、吸込ノズル36と吸込口8とを連通させる連通空間S1を形成する下部ケーシング31cと、連通空間S1において、回転軸2の中心軸Oに向かって径方向に延びる旋回防止板60と、を有する、という構成を採用することによって、ポンプの吸込性能の低下を抑制することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図7は、第3実施形態に係る立形多段ポンプ1の要部構成を示す断面図である。
図7に示すように、第3実施形態の立形多段ポンプ1は、連通空間S1の底面において、回転軸2を中心とする円錐状に隆起した隆起部61を有する点で、上記実施形態と異なる。
隆起部61は、図7に示すように、中心軸Oと同軸の円錐状に形成され、連通空間S1の底面から鉛直方向上方に隆起している。隆起部61は、下部ケーシング31cの第1フレーム31c1の底部を円錐状にプレス成形することにより形成することができる。なお、第1フレーム31c1の底部上面に円錐状のプレートを接合することで、隆起部61を形成しても構わない。隆起部61は、吸込ノズル36の中心を通る延長線L1以下の高さで、第1フレーム31c1の底部上面から鉛直方向上方に延びている。一例として、隆起部61は、先端がR20の丸みを帯びており、34mm×φ127mmの寸法を有する。
上記構成によれば、流体が吸込ノズル36から下部ケーシング31cへ流入して流路を90度変える際に、円錐状の隆起部61に沿って流れるため、旋回渦の発生を抑制することができる。旋回渦を抑制により、流体損失が抑えられ、従来の構造よりもポンプの吸込性能が向上する。また、旋回渦が減少することにより、ポンプの流路部分への摩耗や劣化を抑えられ、ポンプの寿命を向上させることができる。
したがって、上述した第3実施形態の立形多段ポンプ1によれば、鉛直方向に延びる回転軸2と、回転軸2に固定された複数の羽根車4と、複数の羽根車4を収容すると共に、下端に1段目の羽根車4の吸込口8を備える多段ポンプ室30Aと、水平方向に延びる吸込ノズル36を備え、吸込ノズル36と吸込口8とを連通させる連通空間S1を形成する下部ケーシング31cと、連通空間S1の底面において、回転軸2を中心とする円錐状に隆起した隆起部61と、を有する、という構成を採用することによって、ポンプの吸込性能の低下を抑制することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図8は、第4実施形態に係る立形多段ポンプ1の要部構成を示す断面図である。図9は、第4実施形態に係る立形多段ポンプ1が有するガイド部62の平面図である。
図8に示すように、第4実施形態の立形多段ポンプ1は、連通空間S1において、吸込ノズル36の延長線L1上に配置され、水平方向から鉛直方向上方に向かって湾曲したガイド部62を有する点で、上記実施形態と異なる。
ガイド部62は、図8に示すように、連通空間S1において吸込ノズル36の下方から水平方向に延びた水平部62aと、水平部62aから鉛直方向上方に湾曲した湾曲部62bと、を有する。水平部62aは、吸込ノズル36の下方から中心軸Oまで径方向に延びている。また、湾曲部62bは、水平部62aの先端(中心軸O)から、羽根車4の吸込口8の吸込ノズル36と反対側の開口縁よりも径方向外側まで延びている。
ガイド部62は、図9に示すように、平面視で先端が丸くなった舌片形状を有している。当該舌片形状において幅が一定の部分は、上述した水平部62aである。また、当該舌片形状において半円形の部分は、上述した湾曲部62bである。ガイド部62の外周縁62c以外の部分は窪んでいて、皿状ないしスプーン状になっていてもよい。これにより、ガイド部52に衝突した流体を、羽根車4の吸込口8に向かって集めることができる。一例として、吸込ノズル36の入口径D4(ポンプ口径:32mm)に対し、ガイド部62は、平面視で84mm×33mm、高さ70mmの寸法を有する。
上記構成によれば、吸込ノズル36から羽根車4の吸込口8に至る流れは、水平方向から垂直方向に略90度変化するため乱流が生じるが、図8に示すように、吸込ノズル36の延長線L1上にガイド部62が配置されているため、流体の角度変化が緩やかになり、乱流の発生を減少させることができる。このような羽根車4の吸込口8に流入する乱流の抑制により、吸込効率が上昇する。また、ガイド部62の本形状は、上記効果を最適化するための寸法で、乱流の発生を最小限に抑えることができ、ポンプの吸込効率が向上する。
したがって、上述した第4実施形態の立形多段ポンプ1によれば、鉛直方向に延びる回転軸2と、回転軸2に固定された複数の羽根車4と、複数の羽根車4を収容すると共に、下端に1段目の羽根車4の吸込口8を備える多段ポンプ室30Aと、水平方向に延びる吸込ノズル36を備え、吸込ノズル36と吸込口8とを連通させる連通空間S1を形成する下部ケーシング31cと、連通空間S1において、吸込ノズル36の延長線L1上に配置され、水平方向から鉛直方向上方に向かって湾曲したガイド部62と、を有する、という構成を採用することによって、ポンプの吸込性能の低下を抑制することができる。
上述した第4実施形態においては、下記図10に示す変形例を採用することができる。
図10は、第4実施形態の一変形例に係る立形多段ポンプ1の要部構成を示す断面図である。
図10に示す立形多段ポンプ1では、上述したガイド部62が下部ケーシング31cの第1フレーム31c1に対する接合ではなく、第1フレーム31c1の底部をプレス成形することで、一体で形成されている。この構成によれば、第1フレーム31c1とガイド部62とが一部品で済むため、部品点数を削減し、組立性を向上させることができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図11は、第5実施形態に係る立形多段ポンプ1の要部構成を示す断面図である。
図11に示すように、第5実施形態の立形多段ポンプ1は、吸込ノズル36が拡径されている点で、上記実施形態と異なる。
吸込ノズル36の入口径D4は、図11に示すように、上記実施形態の吸込ノズル36の入口径D4(標準品吸込口径)よりも拡径されている。一例として、吸込ノズル36の入口径D4は、上述した規格の入口径D4に対し、1~1.2倍の寸法を有する。吸込ノズル36の出口径D5は、この吸込ノズル36の入口径D4に対し、1.1~1.3倍の寸法を有する。
上記構成によれば、吸込ノズル36の拡径により、流体が吸込ノズル36から下部ケーシング31cに流入する際の流体損失が抑えられ、旋回渦の発生も抑制することができる。旋回渦の抑制により、流体損失が抑えられ、従来の構造よりもポンプの吸込性能が向上する。また、旋回渦が減少することにより、ポンプの流路部分への摩耗や劣化を抑えられ、ポンプの寿命を向上させることができる。
したがって、上述した第5実施形態の立形多段ポンプ1によれば、鉛直方向に延びる回転軸2と、回転軸2に固定された複数の羽根車4と、複数の羽根車4を収容すると共に、下端に1段目の羽根車4の吸込口8を備える多段ポンプ室30Aと、水平方向に延びる吸込ノズル36を備え、吸込ノズル36と吸込口8とを連通させる連通空間S1を形成する下部ケーシング31cと、を有し、吸込ノズル36の出口径D5が、吸込ノズル36の入口径D4よりも拡径されている、という構成を採用することによって、ポンプの吸込性能の低下を抑制することができる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図12は、第6実施形態に係る立形多段ポンプ1の要部構成を示す断面図である。
図12に示すように、第6実施形態の立形多段ポンプ1は、上述した内筒部材40の下端開口41から吸込口8まで鉛直方向に延びる円筒ガイド70を有する点で、上記実施形態と異なる。
円筒ガイド70は、図12に示すように、中心軸Oと同軸の円筒状に形成され、その下端外周が、内筒部材40の下端開口41(及び環状壁50の内端縁51)に接合されている。円筒ガイド70の上端は、羽根車4の吸込口8と同じ高さまで延びており、吸込口8の周囲を囲んでいる。円筒ガイド70の内径は、上述した環状壁50の内径D3と略同一の寸法を有する。すなわち、円筒ガイド70の内径は、上述した吸込ノズル36の入口径D4により決まる標準品吸込口径(羽根車4の吸込口8)に対し、1.5~3倍の寸法を有する。
上記構成によれば、円筒ガイド70を設けることにより、流体の流路を形成する内壁面が、内筒部材40の周壁よりも滑らかになり、流体が吸込ノズル36から下部ケーシング31cへ流入して流路を90度変える際に発生する旋回渦を整流させることができる。このような旋回渦の整流化により、流体損失が抑えられ、従来の構造よりもポンプの吸込性能が向上する。また、旋回渦が減少することにより、ポンプの流路部分への摩耗や劣化を抑えられ、ポンプの寿命を向上させることができる。
したがって、上述した第6実施形態の立形多段ポンプ1によれば、鉛直方向に延びる回転軸2と、回転軸2に固定された複数の羽根車4と、複数の羽根車4を収容すると共に、下端に1段目の羽根車4の吸込口8を備える多段ポンプ室30Aと、水平方向に延びる吸込ノズル36を備え、吸込ノズル36と吸込口8とを連通させる連通空間S1を形成する下部ケーシング31cと、多段ポンプ室30Aと下部ケーシング31cとの間に介在し、連通空間S1を鉛直方向に拡張させる内筒部材40と、内筒部材40の下端開口41から吸込口8まで鉛直方向に延びる円筒ガイド70と、を有する、という構成を採用することによって、ポンプの吸込性能の低下を抑制することができる。
上述した第6実施形態においては、下記図13~図15に示す変形例を採用することができる。
図13は、第6実施形態の一変形例に係る立形多段ポンプ1の要部構成を示す断面図である。図14は、第6実施形態の一変形例に係る立形多段ポンプ1が有する円筒ガイド70の底面図である。
図13及び図14に示す立形多段ポンプ1は、円筒ガイド70の内側に設けられた整流格子80を有している。
整流格子80は、図13に示すように、円筒ガイド70の下端開口に取り付けられている。なお、整流格子80は、円筒ガイド70(有底筒状)をプレス加工(底部打ち抜き)することにより、一体で成形しても構わない。整流格子80は、図14に示すように、水平方向において前後左右に延び、円筒ガイド70の下端開口に、流体が流入する複数のマス目を形成している。この構成によれば、上述した円筒ガイド70による整流効果をより高めることができる。
図15は、第6実施形態の一変形例に係る立形多段ポンプ1の要部構成を示す断面図である。
図15に示す立形多段ポンプ1では、円筒ガイド70の中心O1が、羽根車4の吸込口8の中心(中心軸O)に対して偏心している。円筒ガイド70の中心O1の、中心軸Oに対する水平方向の偏心量G2は、一例として、0.1mm~40mmであるとよい。
この構成によれば、円筒ガイド70の中心O1を羽根車4の吸込口8の中心(中心軸O)を一致させずにずらすことにより、流体が吸込ノズル36から下部ケーシング31cへ流入して流路を略90度変える際に発生する旋回渦の円筒ガイド70への均一的な流入を遮断し(流れを乱し)、旋回渦を減少させることができる。当該旋回渦の減少により、流体損失が抑えられ、従来の構造よりもポンプの吸込性能が向上する。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図16は、第7実施形態に係る立形多段ポンプ1の要部構成を示す断面図である。
図16に示すように、第7実施形態の立形多段ポンプ1は、下部ケーシング31cの連通空間S1において、回転軸2の中心軸Oに向かって径方向に延びる第1旋回防止板60(上述した旋回防止板60)と、内筒部材40の内側において、回転軸2の中心軸Oに向かって径方向に延びる第2旋回防止板90と、を有する点で、上記実施形態と異なる。
第1旋回防止板60及び第2旋回防止板90は、図16に示すように、それぞれ矩形板状に形成されている。第1旋回防止板60は、下部ケーシング31cの連通空間S1において吸込ノズル36と反対側に配設されている。第2旋回防止板90は、内筒部材40の内側において吸込ノズル36側に配設されている。すなわち、第1旋回防止板60及び第2旋回防止板90は、平面視で、中心軸Oを中心とする点対称の位置関係を有している。
上記構成によれば、流体が吸込ノズル36から下部ケーシング31cへ流入して流路を90度変える際に発生する旋回渦を、第1旋回防止板60と第2旋回防止板90によって2段階且つ互いに反対方向で分断し、整流させることができる。このような旋回渦の整流化により、流体損失が抑えられ、従来の構造よりもポンプの吸込性能が向上する。また、旋回渦が減少することにより、ポンプの流路部分への摩耗や劣化を抑えられ、ポンプの寿命を向上させることができる。
したがって、上述した第7実施形態の立形多段ポンプ1によれば、鉛直方向に延びる回転軸2と、回転軸2に固定された複数の羽根車4と、複数の羽根車4を収容すると共に、下端に1段目の羽根車4の吸込口8を備える多段ポンプ室30Aと、水平方向に延びる吸込ノズル36を備え、吸込ノズル36と吸込口8とを連通させる連通空間S1を形成する下部ケーシング31cと、多段ポンプ室30Aと下部ケーシング31cとの間に介在し、連通空間S1を鉛直方向に拡張させる内筒部材40と、下部ケーシング31cの連通空間S1において、回転軸2の中心軸Oに向かって径方向に延びる第1旋回防止板60と、内筒部材40の内側において、回転軸2の中心軸Oに向かって径方向に延びる第2旋回防止板90と、を有する、という構成を採用することによって、ポンプの吸込性能の低下を抑制することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を記載し説明してきたが、これらは本発明の例示的なものであり、限定するものとして考慮されるべきではないことを理解すべきである。追加、省略、置換、およびその他の変更は、本発明の範囲から逸脱することなく行うことができる。従って、本発明は、前述の説明によって限定されていると見なされるべきではなく、特許請求の範囲によって制限されている。
例えば、本発明は、上述した立形多段ポンプ1(吸込ノズル36と吐出ノズル37が同一直線上に設けられた立形多段ラインポンプ)だけでなく、吸込ノズル36と連通空間S1と吸込口8の位置関係を同じとする立形多段ポンプ(例えば、立形多段浸漬ポンプなど)にも適用可能である。
また、例えば、上述した各実施形態及び各変形例の組み合わせ及び置換は、適宜可能である。
1 立形多段ポンプ
2 回転軸
4 羽根車
8 吸込口
8A 第1吸込口
8B 第2吸込口
30A 多段ポンプ室
31c 下部ケーシング
36 吸込ノズル
40 内筒部材
41 下端開口
50 環状壁
51 内端縁
60 旋回防止板(第1旋回防止板)
61 隆起部
62 ガイド部
70 円筒ガイド
80 整流格子
90 第2旋回防止板
D4 入口径
D5 出口径
L1 延長線
S1 連通空間

Claims (6)

  1. 鉛直方向に延びる回転軸と、
    前記回転軸に固定された複数の羽根車と、
    前記複数の羽根車を収容すると共に、下端に1段目の羽根車の吸込口を備える多段ポンプ室と、
    水平方向に延びる吸込ノズルを備え、前記吸込ノズルと前記吸込口とを連通させる連通空間を形成する下部ケーシングと、
    前記多段ポンプ室と前記下部ケーシングとの間に介在し、前記連通空間を鉛直方向に拡張させる内筒部材と
    前記内筒部材の周壁よりも前記内筒部材の内側に向かって突出した環状壁と、を有し、
    前記吸込口を備える前記多段ポンプ室の下端、前記内筒部材の周壁、及び、前記環状壁によって囲まれた空間を有する、ことを特徴とする立形多段ポンプ。
  2. 前記環状壁の内端縁の中心が、前記吸込口の中心に対して偏心している、ことを特徴とする請求項1に記載の立形多段ポンプ。
  3. 前記内筒部材の下端開口から前記吸込口まで鉛直方向に延びる円筒ガイドを有する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の立形多段ポンプ。
  4. 前記円筒ガイドの内側に設けられた整流格子を有する、ことを特徴とする請求項3に記載の立形多段ポンプ。
  5. 前記円筒ガイドの中心が、前記吸込口の中心に対して偏心している、ことを特徴とする請求項3または4に記載の立形多段ポンプ。
  6. 前記下部ケーシングの前記連通空間において、前記回転軸の中心軸に向かって径方向に延びる第1旋回防止板と、
    前記内筒部材の内側において、前記回転軸の中心軸に向かって径方向に延びる第2旋回防止板と、を有する、ことを特徴とする請求項3~5のいずれか一項に記載の立形多段ポンプ。
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