JP7353354B2 - 遠心圧縮機及びターボチャージャ - Google Patents

遠心圧縮機及びターボチャージャ Download PDF

Info

Publication number
JP7353354B2
JP7353354B2 JP2021506905A JP2021506905A JP7353354B2 JP 7353354 B2 JP7353354 B2 JP 7353354B2 JP 2021506905 A JP2021506905 A JP 2021506905A JP 2021506905 A JP2021506905 A JP 2021506905A JP 7353354 B2 JP7353354 B2 JP 7353354B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
impeller
area
axial direction
centrifugal compressor
intake passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021506905A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2020188763A1 (ja
Inventor
健一郎 岩切
勲 冨田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Engine and Turbocharger Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Engine and Turbocharger Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Engine and Turbocharger Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Engine and Turbocharger Ltd
Publication of JPWO2020188763A1 publication Critical patent/JPWO2020188763A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7353354B2 publication Critical patent/JP7353354B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D17/00Radial-flow pumps, e.g. centrifugal pumps; Helico-centrifugal pumps
    • F04D17/08Centrifugal pumps
    • F04D17/10Centrifugal pumps for compressing or evacuating
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04DNON-POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04D29/00Details, component parts, or accessories
    • F04D29/40Casings; Connections of working fluid
    • F04D29/42Casings; Connections of working fluid for radial or helico-centrifugal pumps
    • F04D29/44Fluid-guiding means, e.g. diffusers
    • F04D29/46Fluid-guiding means, e.g. diffusers adjustable
    • F04D29/462Fluid-guiding means, e.g. diffusers adjustable especially adapted for elastic fluid pumps
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05DINDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
    • F05D2220/00Application
    • F05D2220/40Application in turbochargers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05DINDEXING SCHEME FOR ASPECTS RELATING TO NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, GAS-TURBINES OR JET-PROPULSION PLANTS
    • F05D2250/00Geometry
    • F05D2250/50Inlet or outlet
    • F05D2250/51Inlet

Description

本開示は、遠心圧縮機及びターボチャージャに関する。
近年、遠心圧縮機の小流量側(サージ点近傍)の作動点における効率向上及びワイドレンジ化のための手段として、例えば特許文献1に記載されるように、遠心圧縮機の入口管部に絞り機構(入口可変機構)を設けることが提案され始めている。
遠心圧縮機の小流量側の作動点ではインペラの翼の先端側に逆流が発生しやすい。特許文献1に記載の絞り機構は、この逆流を抑制するために、吸気通路に設けられた環状部を備えており、吸気通路のうちインペラの翼の先端側に対応する外周側部分を塞ぐことによって吸気通路の流路面積を縮小させる。吸気通路の流路面積を縮小させた場合、面積の縮小によってピーク効率は低下するものの、サージ流量の低減及びサージ点近傍での効率向上を実現することができる。すなわち、大流量側での作動時には吸気通路の流路面積を大きくし、小流量側での作動時には吸気通路の流路面積を縮小させる可変制御を行うことにより、小流量側の作動点での効率向上及びワイドレンジ化を実現することができる。これは疑似的に、インペラの翼高さを低くして(トリムして)小流量側作動点に適合させることに相当し、VIC(Variable inlet compressor)又はVTC(Variable trim compressor)と呼ばれている。
米国特許第9777640号明細書
遠心圧縮機の入口管部に絞り機構を設ける場合、吸気通路の絞り位置や該絞り位置での流路面積といった具体的条件によって、小流量側の作動点における効率向上量は左右される。しかしながら、特許文献1には、小流量側の作動点における効率向上のために上述したような具体的条件をどのように設定すればよいかについて、何ら知見が開示されていない。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、小流量側の作動点において高い効率を実現可能な遠心圧縮機及びこれを備えるターボチャージャを提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る遠心圧縮機は、
インペラと、
前記インペラに空気を導くように吸気通路を形成する入口管部と、
前記インペラの上流側で前記吸気通路の流路面積を縮小可能な絞り機構と、
を備え、
前記絞り機構が前記吸気通路の流路面積を最も小さくする絞り位置をPA、前記インペラの翼の前縁の先端位置をPB、前記インペラの軸方向における前記絞り位置PAと前記前縁の先端位置PBとの距離をL、前記前縁の先端位置PBでの前記インペラの直径をDとすると、
前記距離L及び前記直径Dは、L/D≦0.2を満たす。
本願発明者の知見によれば、上記(1)における比L/Dが小さいほど、小流量側の作動点においてインペラの翼の先端側で逆流が発達することを抑制することができ、小流量側の作動点で高い効率を実現することができる。特にL/D≦0.2を満たすことにより、小流量側作動点での効率を顕著に向上することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)に記載の遠心圧縮機において、
前記距離L及び前記直径Dは、L/D≦0.1を満たす。
上記(2)に記載の遠心圧縮機によれば、小流量側の作動点でより高い効率を実現することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)に記載の遠心圧縮機において、
前記直径Dを有する円の面積をA1、前記絞り位置PAにおける前記吸気通路の最小流路面積をA2とすると、
前記面積A1及び前記面積A2は、0.55<A2/A1<0.65を満たす。
絞り機構によって吸気通路の流路面積を絞ると、小流量側作動点での効率を向上することができる一方で、大流量側作動点での効率が低下しやすい。このため、絞り機構によって吸気通路の流路面積を過度に絞ると、性能特性が急激に変化して制御が困難となりやすく、絞り機構による流路面積の絞り量には適切な範囲が存在する。
本願発明者の知見によれば、0.55<A2/A1<0.65を満たす範囲に小流量側作動点における効率が最大となるようなA2/A1が存在し、A2/A1が0.55よりも小さい領域ではピーク効率が急激に低下する。このため、上記(3)に記載のように0.55<A2/A1<0.65を満たすようにA2/A1を設定することにより、小流量側の作動点における高い効率を実現するとともに、ピーク効率の低下を抑制することができる。
(4)本発明の少なくとも一実施形態に係る遠心圧縮機は、
インペラと、
前記インペラに空気を導くように吸気通路を形成する入口管部と、
前記吸気通路の流路面積を縮小可能な絞り機構と、
を備え、
前記インペラの翼の前縁の先端位置での前記インペラの直径をD、前記直径Dを有する円の面積をA1、前記絞り機構が前記吸気通路の流路面積を最も小さくする絞り位置をPA、前記絞り位置PAにおける前記吸気通路の最小流路面積をA2とすると、
前記面積A1及び前記面積A2は、0.55<A2/A1<0.65を満たす。
絞り機構によって吸気通路の流路面積を絞ると、小流量側作動点での効率を向上することができる一方で、大流量側作動点での効率が低下しやすい。このため、絞り機構によって吸気通路の流路面積を過度に絞ると、性能特性が急激に変化して制御が困難となりやすく、絞り機構による流路面積の絞り量には適切な範囲が存在する。
本願発明者の知見によれば、0.55<A2/A1<0.65を満たす範囲に小流量側作動点における効率が最大となるようなA2/A1が存在し、A2/A1が0.55よりも小さい領域ではピーク効率が急激に低下する。このため、上記(4)に記載のように0.55<A2/A1<0.65を満たすようにA2/A1を設定することにより、小流量側の作動点における高い効率を実現するとともに、ピーク効率の低下を抑制することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(3)又は(4)に記載の遠心圧縮機において、
前記面積A1及び前記面積A2は、0.58<A2/A1<0.62を満たす。
上記(5)に記載の遠心圧縮機によれば、小流量側の作動点でより高い効率を実現するとともに、ピーク効率の低下を抑制することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(5)の何れかに記載の遠心圧縮機において、
前記絞り機構は、前記吸気通路に設けられた環状部を含み、
前記環状部は、第1位置と、前記第1位置よりも軸方向における上流側の第2位置との間で移動可能に構成される。
上記(6)に記載の遠心圧縮機によれば、環状部を軸方向に沿って移動することにより吸気通路の流路面積の絞り量を調節することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)に記載の遠心圧縮機において、
前記インペラの回転軸線に沿った断面において、前記環状部の前縁と後縁とを結ぶ直線は、前記軸方向における下流側に向かうにつれて前記インペラの径方向における内側に向かうように傾斜している。
絞り機構による小流量側作動点での効率向上効果を高めるには、吸気通路の流路面積の絞り量をある程度確保することが望ましい。仮に、単に環状部の厚み(環状部の前縁と後縁とを結ぶ直線と直交する方向の厚み)を増やすことによって絞り機構による絞り量を増加させようとすると、環状部を空気が通過する際の圧力損失が環状部の厚みの増加に伴って増大する。
これに対し、上記(7)に示すように環状部の前縁と後縁とを結ぶ直線を、軸方向における下流側に向かうにつれて径方向における内側に向かうように傾斜させることにより、環状部の厚みの増大を抑制しつつ絞り機構による絞り量を大きくすることができる。したがって、環状部の厚みに起因する圧力損失の増大を抑制しつつ、小流量側作動点での効率を効果的に高めることができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)の何れかに記載の遠心圧縮機において、
前記入口管部の内周面は、前記軸方向において下流側にむかうにつれて前記入口管部の内径が大きくなるように傾斜する傾斜面を含み、
前記インペラの回転軸線に沿った断面において、前記直線と前記軸方向とのなす角度は、前記傾斜面と前記軸方向とのなす角度よりも小さい。
環状部が第2位置にあるときには、環状部は入口管部の傾斜面から径方向内側に離れているため、環状部付近の流線と軸方向とのなす角度は、上記傾斜面と軸方向とのなす角度より小さくなる。このため、上記のように環状部の前縁と後縁とを結ぶ直線と軸方向とのなす角度を傾斜面と軸方向とのなす角度よりも小さくすることにより、環状部に沿って空気の流れをスムーズに流すことができ、環状部による圧力損失を効果的に低減することができる。
(9)本発明の少なくとも一実施形態に係るターボチャージャは、上記(1)乃至(8)の何れかに記載の遠心圧縮機を備える。
上記(9)に記載の遠心圧縮機によれば、上記(1)乃至(8)の何れかに記載の遠心圧縮機を備えるため、小流量側の作動点において高い効率を実現することができる。
本発明の少なくとも一つの実施形態によれば、小流量側の作動点において高い効率を実現可能な遠心圧縮機及びこれを備えるターボチャージャが提供される。
本発明の一実施形態に係るターボチャージャ2の遠心圧縮機4の概略断面図であり、絞り機構28が吸気通路24の流路面積をインペラ8の入口付近の絞り位置PAで縮小した状態(環状部30が第1位置P1に位置した状態)を示している。 図1に示した遠心圧縮機4において、環状部30が第2位置P2に位置した状態を示している。 上記直径Dに対する距離Lの比L/Dと、小流量側の作動点における圧縮機効率の向上量との関係を示す図である。 上記比A2/A1と小流量側の作動点における圧縮機効率との関係を示す図である。 上記比A2/A1とピーク効率との関係を示す図である。 他の実施形態に係る遠心圧縮機4の概略断面図である。 他の実施形態に係る遠心圧縮機4の概略断面図である。 他の実施形態に係る遠心圧縮機4の概略断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、一実施形態に係るターボチャージャ2の遠心圧縮機4の概略断面図である。遠心圧縮機4は、回転軸6を介して不図示のタービンに連結されており、不図示の内燃機関の排ガスによって駆動するタービンの回転力が回転軸6を介して伝達されることにより、不図示の内燃機関が吸入する空気を圧縮する。
図1に示すように、遠心圧縮機4は、インペラ8と、インペラ8を収容するケーシング10とを備える。ケーシング10は、インペラ8が配置されるインペラ収容空間12を形成するようにインペラ8を囲繞するシュラウド壁部14と、インペラ収容空間12の外周側にスクロール流路16を形成するスクロール部18と、インペラ収容空間12とスクロール流路16とを接続するディフューザ流路20を形成するディフューザ部22とを含む。また、ケーシング10は、インペラ8の回転軸線に沿ってインペラ8に空気を導くように吸気通路24を形成する入口管部26を含む。入口管部26は、インペラ8と同心に設けられている。
以下では、インペラ8の軸方向を単に「軸方向」といい、インペラ8の径方向を単に「径方向」といい、インペラ8の周方向を単に「周方向」ということとする。
遠心圧縮機4は、軸方向におけるインペラ8の上流側で吸気通路24の流路面積を縮小可能な絞り機構28(入口可変機構)を備える。絞り機構28は、吸気通路24にインペラ8と同心に設けられた環状部30(可動部)を含む。
図示する例示的形態では、環状部30は、第1位置P1(図1参照)と、第1位置P1よりも軸方向における上流側の第2位置P2(図2参照)との間で軸方向に沿って移動可能に構成されている。環状部30は、不図示のストラットによって支持されており、不図示のアクチュエータからストラットを介して駆動力が伝達されることにより、第1位置P1と第2位置P2との間を移動する。
入口管部26の内周面40は、環状部30に起因する圧力損失の増大を抑制するために、軸方向における上流側に向かうにつれて入口管部26の内径が大きくなるように傾斜した傾斜面42を含む。図示する例示的形態では、傾斜面42は、インペラ8の回転軸線に沿った断面において直線状に形成されている。
環状部30の外周面44は、傾斜面42に対向するように配置されている。環状部30が第2位置P2に位置するときには、環状部30の外周面44と傾斜面42とは離れており、環状部30が第2位置P2から軸方向における下流側に移動するにつれて、環状部30の外周面44と傾斜面42との間隔は小さくなる。環状部30は、第1位置P1に位置するときに傾斜面42に当接して、吸気通路24のうちインペラ8の翼32の先端部36(翼32の径方向外側端部)に対応する外周側部分38を塞ぐように構成されている。環状部30は、第1位置P1に位置するときに、インペラ8の翼32の先端部36の前縁34に軸方向に対向している。すなわち、軸方向視において環状部30と先端部36とは少なくとも部分的にオーバーラップしている。
このように、環状部30は、第1位置P1において、吸気通路24のうちインペラ8の翼32の先端部36に対応する外周側部分38を塞ぐことによって、インペラ8の吸気通路24の流路面積を縮小させる。これにより、流路面積の縮小によってピーク効率は低下するものの、サージ流量の低減及びサージ点近傍での効率向上を実現することができる。すなわち、小流量側の作動点(サージ点近傍の作動点)では環状部30が第1位置P1に位置し、上記小流量側の作動点よりも流量が大きい大流量側の作動点(例えば定格運転時)では環状部30が第2位置P2に位置するように絞り機構28を調節することにより、小流量側の作動点の効率をするとともに遠心圧縮機4の作動領域を拡大することができる。
ここで、図1に示すように、絞り機構28が吸気通路24の流路面積を最も小さくする絞り位置(軸方向位置)をPA、インペラ8の翼32の前縁34の先端位置(前縁34の径方向外側端の位置)をPB、絞り位置PAと前縁34の先端位置PBとの軸方向における距離をL、前縁34の先端位置PBでのインペラ8の直径をDとすると、距離L及び直径Dは、0<L/D≦0.2を満たす。また、距離L及び直径Dは、より望ましくは、0<L/D≦0.1を満たす。なお、図示する例示的形態では、絞り位置PAは、環状部30が第1位置P1にあるときの、環状部30の内周端46(径方向内側端)の位置に相当する。また、直径Dは、前縁34の先端位置PBとインペラ8の回転軸線との距離を2倍した値に相当する。
また、直径Dを有する円の面積をA1(=D×π/4)、絞り位置PAにおける絞り機構28によって絞られた吸気通路24の最小流路面積をA2とすると、面積A1及び面積A2は、0.55<A2/A1<0.65を満たす。また、面積A1及び面積A2は、より望ましくは、0.58<A2/A1<0.62を満たす。
図3は、上記直径Dに対する距離Lの比L/Dと、小流量側の作動点における圧縮機効率の向上量との関係を示す図である。ここで、圧縮機効率の向上量とは、絞り機構28を設けていない場合と比較した圧縮機効率の向上量を意味する。図4は、上記比A2/A1と小流量側の作動点における圧縮機効率との関係を示す図である。図5は、上記比A2/A1とピーク効率との関係を示す図である。
絞り機構28では、小流量側作動点での運転時に翼32の先端側で発生する逆流の発達を抑制するために、吸気通路24のうち外周側部分38を塞いでいる。このため、図3に示すように、比L/Dが小さいほど、絞り機構28が吸気通路24の流路面積を最も小さくする絞り位置PAがインペラ8の前縁34に近くなり、インペラ8の翼32の先端側における逆流の発達度合いが小さくなって小流量側作動点での効率を向上させることができる。特に、0<L/D≦0.2を満たすことにより、小流量側作動点での効率向上効果が顕著となることが明らかとなった。
また、絞り機構28によって吸気通路24の流路面積を絞ると、小流量側作動点での効率を向上することができる一方で、大流量側作動点での効率が低下しやすい。このため、絞り機構28によって吸気通路24の流路面積を過度に絞ると、性能特性が急激に変化して制御が困難となりやすく、絞り機構28による流路面積の絞り量には適切な範囲が存在する。
本願発明者の解析によれば、図4に示すように、0.55<A2/A1<0.65を満たす範囲に小流量側作動点における効率が最大となるようなA2/A1が存在し、図5に示すように、A2/A1が0.55よりも小さい領域ではピーク効率が急激に低下することが明らかとなった。このため、0.55<A2/A1<0.65を満たすように比A2/A1を設定することにより、小流量側の作動点における高い効率を実現するとともに、ピーク効率の低下を抑制することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図2に示すように、インペラ8の回転軸線に沿った断面において、環状部30の前縁48と後縁50とを結ぶ直線Cは、軸方向における下流側に向かうにつれて径方向における内側に向かうように傾斜している。なお、環状部30の前縁48とは、軸方向における環状部30の上流端を意味し、環状部30の後縁50とは、軸方向における環状部30の下流端を意味する。
絞り機構28による小流量側作動点での効率向上効果を高めるには、吸気通路24の流路面積の絞り量をある程度確保することが望ましい。ここで、図6に示すように上記直線Cが軸方向に平行な環状部30について、その厚み(直線Cと直交する方向の厚み)を増やすことによって絞り機構28による絞り量を増加させようとすると、環状部30を空気が通過する際の圧力損失が環状部30の厚みの増加に伴って増大する。
これに対し、図1及び図2に示す形態では、上述したように直線Cを傾斜させることにより、環状部30の厚みの増大を抑制しつつ絞り機構28による絞り量を大きくすることができる。したがって、環状部30の厚みに起因する圧力損失の増大を抑制しつつ、小流量側作動点での効率を効果的に高めることができる。また、傾斜面42に沿った空気の流れをスムーズに環状部30の下流側に導くことができる点においても、圧力損失の増大を抑制することができる。
また、図2に示すように、インペラ8の回転軸線に沿った断面において、直線Cと軸方向とのなす角度θ2は、傾斜面42と軸方向とのなす角度θ1よりも小さくなっている。
環状部30が第2位置P2にあるときには、環状部30は傾斜面42から径方向内側に離れているため、環状部30付近の流線と軸方向とのなす角度は、上記傾斜面42と軸方向とのなす角度θ1より小さくなる。このため、上記のように角度θ2を角度θ1よりも小さくすることにより、環状部30に沿って空気の流れをスムーズに流すことができ、環状部30による圧力損失を効果的に低減することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、上述した実施形態では、絞り機構28は、環状部30を軸方向に沿って第2位置P2から第1位置P1に移動させることによってインペラ8の上流側で吸気通路24の流路面積を縮小させた。
しかしながら、絞り機構28の構成は、上述した実施形態に限定されず、例えば図7に示すように、入口管部26の内周面から径方向内側に向かって突出するように移動することによって吸気通路24のうち外周側部分38の流路面積を縮小させるように構成されていてもよい。
あるいは、例えば図8に示すように、環状部30は、入口管部26の内周面40に対して径方向に隙間をあけた状態で入口管部26に対して相対移動しないように固定されていてもよい。この場合、絞り機構28は、入口管部26の吸気通路24のうち環状部30よりも外周側の流路部52を開閉するためのシャッター等の開閉部材54を含む。
このように、絞り機構28の構成は特に限定されず、上述した方式以外の任意の方式を採用することができる。いずれの場合においても、図1及び図2に示した実施形態と同様に、0<L/D≦0.2を満たすことにより、小流量側作動点において高い効率を実現することができる。また、0.55<A2/A1<0.65を満たすように比A2/A1を設定することにより、小流量側の作動点における高い効率を実現するとともに、ピーク効率の低下を抑制することができる。
2 ターボチャージャ
4 遠心圧縮機
6 回転軸
8 インペラ
10 ケーシング
12 インペラ収容空間
14 シュラウド壁部
16 スクロール流路
18 スクロール部
20 ディフューザ流路
22 ディフューザ部
24 吸気通路
26 入口管部
28 絞り機構
30 環状部
32 翼
34 前縁
36 先端部
38 外周側部分
40 内周面
42 傾斜面
44 外周面
46 内周端
48 前縁
50 後縁
52 流路部
54 開閉部材

Claims (7)

  1. インペラと、
    前記インペラに空気を導くように吸気通路を形成する入口管部と、
    前記吸気通路の流路面積を縮小可能な絞り機構と、
    を備え、
    前記インペラの翼の前縁の先端位置での前記インペラの直径をD、前記直径Dを有する円の面積をA1、前記絞り機構が前記吸気通路の流路面積を最も小さくする絞り位置をPA、前記絞り位置PAにおける前記吸気通路の最小流路面積をA2とすると、
    前記面積A1及び前記面積A2は、0.55<A2/A1<0.65を満たし、
    前記絞り機構は、前記吸気通路に設けられた環状部を含み、
    前記環状部は、第1位置と、前記第1位置よりも前記インペラの軸方向における上流側の第2位置との間で移動可能に構成され、
    前記入口管部の内周面は、前記軸方向における上流側に向かうにつれて前記入口管部の内径が大きくなるように傾斜した傾斜面と、前記傾斜面の前記軸方向における下流端に接続するとともに前記インペラの回転軸線に対して平行に延在する水平面と、を含み、
    前記環状部が前記第1位置に位置した状態において、前記環状部の先端部は前記傾斜面に当接する
    遠心圧縮機。
  2. 前記絞り機構は、前記インペラの上流側で前記吸気通路の流路面積を縮小可能に構成され、
    前記インペラの翼の前縁の先端位置をPB、前記インペラの軸方向における前記絞り位置PAと前記前縁の先端位置PBとの距離をLとすると、
    前記距離L及び前記直径Dは、L/D≦0.2を満たす、請求項1に記載の遠心圧縮機。
  3. 前記距離L及び前記直径Dは、L/D≦0.1を満たす、請求項2に記載の遠心圧縮機。
  4. 前記面積A1及び前記面積A2は、0.58<A2/A1<0.62を満たす、請求項1乃至3の何れか1項に記載の遠心圧縮機。
  5. 前記インペラの回転軸線に沿った断面において、前記環状部の前縁と後縁とを結ぶ直線は、前記軸方向における下流側に向かうにつれて前記インペラの径方向における内側に向かうように傾斜している、請求項1に記載の遠心圧縮機。
  6. 前記入口管部の内周面は、前記軸方向において上流側にむかうにつれて前記入口管部の内径が大きくなるように傾斜する傾斜面を含み、
    前記インペラの回転軸線に沿った断面において、前記直線と前記軸方向とのなす角度は、前記傾斜面と前記軸方向とのなす角度よりも小さい、請求項5に記載の遠心圧縮機。
  7. 請求項1乃至の何れか1項に記載の遠心圧縮機を備えるターボチャージャ。
JP2021506905A 2019-03-19 2019-03-19 遠心圧縮機及びターボチャージャ Active JP7353354B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2019/011532 WO2020188763A1 (ja) 2019-03-19 2019-03-19 遠心圧縮機及びターボチャージャ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2020188763A1 JPWO2020188763A1 (ja) 2020-09-24
JP7353354B2 true JP7353354B2 (ja) 2023-09-29

Family

ID=72518999

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021506905A Active JP7353354B2 (ja) 2019-03-19 2019-03-19 遠心圧縮機及びターボチャージャ

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20220178377A1 (ja)
JP (1) JP7353354B2 (ja)
CN (1) CN113574282B (ja)
DE (1) DE112019006767T5 (ja)
WO (1) WO2020188763A1 (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014128931A1 (ja) 2013-02-22 2014-08-28 三菱重工業株式会社 遠心圧縮機
US20160123333A1 (en) 2014-11-04 2016-05-05 Honeywell International Inc. Adjustable-trim centrifugal compressor, and turbocharger having same
US20160131145A1 (en) 2014-11-10 2016-05-12 Honeywell International Inc. Adjustable-trim centrifugal compressor with ported shroud, and turbocharger having same
JP2018131986A (ja) 2017-02-16 2018-08-23 株式会社豊田中央研究所 圧縮機及び圧縮機の制御方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04311633A (ja) * 1991-04-10 1992-11-04 Toyota Motor Corp ガスタービンエンジン
US9845723B2 (en) * 2014-11-24 2017-12-19 Honeywell International Inc. Adjustable-trim centrifugal compressor, and turbocharger having same
US9708925B2 (en) * 2014-12-17 2017-07-18 Honeywell International Inc. Adjustable-trim centrifugal compressor, and turbocharger having same
DE102018211094A1 (de) * 2018-07-05 2020-01-09 Volkswagen Aktiengesellschaft Verfahren zum Betreiben einer Brennkraftmaschine, Brennkraftmaschine und Kraftfahrzeug

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014128931A1 (ja) 2013-02-22 2014-08-28 三菱重工業株式会社 遠心圧縮機
US20160123333A1 (en) 2014-11-04 2016-05-05 Honeywell International Inc. Adjustable-trim centrifugal compressor, and turbocharger having same
US20160131145A1 (en) 2014-11-10 2016-05-12 Honeywell International Inc. Adjustable-trim centrifugal compressor with ported shroud, and turbocharger having same
JP2018131986A (ja) 2017-02-16 2018-08-23 株式会社豊田中央研究所 圧縮機及び圧縮機の制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN113574282B (zh) 2023-10-03
JPWO2020188763A1 (ja) 2020-09-24
WO2020188763A1 (ja) 2020-09-24
US20220178377A1 (en) 2022-06-09
DE112019006767T5 (de) 2022-01-05
CN113574282A (zh) 2021-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3530954B1 (en) Turbocharger compressor having adjustable-trim mechanism
EP3018356B1 (en) Adjustable-trim centrifugal compressor with ported shroud, and turbocharger having same
US9683484B2 (en) Adjustable-trim centrifugal compressor, and turbocharger having same
CN107816440B (zh) 离心压缩机
EP3018355B1 (en) Adjustable-trim centrifugal compressor, and turbocharger having same
US9822698B2 (en) Passive and semi-passive inlet-adjustment mechanisms for compressor, and turbocharger having same
EP3372803B1 (en) Adjustable-trim centrifugal compressor for a turbocharger
EP3480472B1 (en) Centrifugal compressor for a turbocharger, having pressure-balanced adjustable-trim mechanism
JPWO2014030248A1 (ja) 遠心圧縮機
JP2004332733A (ja) 圧縮機
CN111148901B (zh) 用于内燃发动机的增压装置的包括虹膜式隔板机构的径流式压缩机、增压装置和虹膜式隔板机构的薄片
EP3489521B1 (en) Inlet-adjustment mechanism for turbocharger compressor, having sealing means preventing recirculation and/or oil migration into the mechanism
JP6617837B2 (ja) 可変ノズルユニットおよび過給機
JP7353354B2 (ja) 遠心圧縮機及びターボチャージャ
JP7351903B2 (ja) 遠心圧縮機及びターボチャージャ
JP7351902B2 (ja) 遠心圧縮機及びターボチャージャ
JPH04311633A (ja) ガスタービンエンジン
JP2022112406A (ja) 可変容量タービンおよび過給機
JP2008163761A (ja) ラジアルタービン

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210909

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210909

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221101

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221122

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230322

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230602

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20230612

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230919

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7353354

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150