JP7352872B2 - ベーパーチャンバ用金属シートおよびベーパーチャンバ - Google Patents

ベーパーチャンバ用金属シートおよびベーパーチャンバ Download PDF

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本発明は、作動液が密封された密封空間を有するベーパーチャンバのためのベーパーチャンバ用金属シート、ベーパーチャンバおよびベーパーチャンバの製造方法に関する。
携帯端末やタブレット端末といったモバイル端末等で使用される中央演算処理装置(CPU)等の発熱を伴うデバイスは、ヒートパイプ等の放熱用部材によって冷却されている(例えば、特許文献1参照)。近年では、モバイル端末等の薄型化のために、放熱用部材の薄型化も求められており、ヒートパイプよりも薄型化を図ることができるベーパーチャンバの開発が進められている。ベーパーチャンバは、2枚の金属シートを接合した構造を有しており、2枚の金属シートの間に、作動液が封入された密封空間が形成されている。
この作動液がデバイスの熱を吸収して外部に放出することで、デバイスの冷却を行っている。
より具体的には、ベーパーチャンバ内の作動液は、デバイスに近接した部分(蒸発部)でデバイスから熱を受けて蒸発して蒸気になり、その後蒸気が、蒸発部から離れた位置に移動して冷却され、凝縮して液状になる。ベーパーチャンバ内には、毛細管構造(ウィック)としての液流路凹部が設けられており、液状になった作動液は、この液流路凹部を通過して蒸発部に輸送され、再び蒸発部で熱を受けて蒸発する。このようにして、作動液が、相変化、すなわち蒸発と凝縮とを繰り返しながらベーパーチャンバ内を還流することによりデバイスの熱を移動させ、熱輸送効率を高めている。
このような作動液を密封空間に注入するために、ベーパーチャンバに注入流路が設けられている。注入流路から密封空間に作動液を注入した後、この注入流路は封止される。
特許第3857764号公報
一般に、ヒートパイプにも同様の注入流路が設けられているが、ヒートパイプの注入流路は、円筒状のパイプによって構成されている。このようなパイプが押圧されると、パイプは広がりながら均等に押し潰されるため、注入流路を十分に封止することができると考えられる。しかしながら、ベーパーチャンバの注入流路は、2枚の平坦状の薄い金属シートのうちの少なくとも一方に形成された凹部によって構成されている。このことにより、金属シートを押圧して押し潰した場合であっても、凹部を均等に封止することが困難になり得る。この場合、作動液の注入流路の封止が不十分になり得る。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、作動液の注入流路の封止性を向上させることができるベーパーチャンバ用金属シート、ベーパーチャンバおよびベーパーチャンバの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、
第1面と、前記第1面の反対側に設けられた第2面と、を有し、作動液が封入された密封空間を有するベーパーチャンバのためのベーパーチャンバ用金属シートであって、
第1シート本体と、
前記第1シート本体の前記第1面に設けられ、前記密封空間を構成する空間凹部と、
平面視において前記第1シート本体の周縁から外側に突出する第1周縁突出部と、
前記第1周縁突出部の前記第1面に設けられた注入流路凹部であって、前記空間凹部に連通し、前記密封空間に前記作動液を注入するための注入流路凹部と、
前記注入流路凹部の底面から突出するとともに、突出部間隙を介して第1方向に配列された複数の注入流路突出部をそれぞれ含む複数の突出部列と、を備え、
前記注入流路突出部は、円形、楕円形または矩形の平面形状を有し、
前記第1方向に直交するとともに前記第1面に沿った第2方向から見たときに、互いに隣り合う一対の前記突出部列のうちの一方の前記突出部列の前記突出部間隙に、他方の前記突出部列の前記注入流路突出部が重なっている、ベーパーチャンバ用金属シート、
を提供する。
なお、上述したベーパーチャンバ用金属シートにおいて、
前記注入流路凹部は、互いに隣り合う一対の前記突出部列の間に設けられた、前記第1方向に延びる注入溝を含んでいる、
ようにしてもよい。
また、上述したベーパーチャンバ用金属シートにおいて、
前記第1方向から見たときに、互いに隣り合う一対の前記突出部列のうちの一方の前記突出部列の前記注入流路突出部の一部と、他方の前記突出部列の前記注入流路突出部の一部が、互いに重なっている、
ようにしてもよい。
また、本発明は、
上述のベーパーチャンバ用金属シートと、
前記ベーパーチャンバ用金属シートの前記第1面に接合され、前記ベーパーチャンバ用金属シートとの間に前記密封空間を形成する第2の金属シートと、を備え、
前記第2の金属シートは、第2シート本体と、平面視において前記第2シート本体の周縁から外側に突出する第2周縁突出部と、を有し、
前記第1周縁突出部と前記第2周縁突出部とは、互いに重なり合わされ、
前記注入流路凹部のうち前記突出部列が設けられた領域に、前記第1周縁突出部および前記第2周縁突出部を押し潰して前記注入流路凹部を封止する封止部が設けられている、ベーパーチャンバ、
を提供する。
なお、上述したベーパーチャンバにおいて、
前記第2周縁突出部の厚さは、前記ベーパーチャンバ用金属シートの前記第2面と前記注入流路凹部の前記底面との間の厚さよりも大きい、
ようにしてもよい。
また、上述したベーパーチャンバにおいて、
前記第2周縁突出部の厚さは、前記注入流路凹部の深さよりも大きい、
ようにしてもよい。
また、上述したベーパーチャンバにおいて、
前記第2周縁突出部の前記第1周縁突出部の側の面は、平坦状に形成されている、
ようにしてもよい。
また、上述したベーパーチャンバにおいて、
前記封止部は、前記突出部列が設けられた領域のうち前記第1方向における一部の領域に形成されている、
ようにしてもよい。
また、本発明は、
上述のベーパーチャンバ用金属シートを作製する第1作製工程と、
第2シート本体と、平面視において前記第2シート本体の周縁から外側に突出する第2周縁突出部と、を有する第2の金属シートを作製する第2作製工程と、
前記ベーパーチャンバ用金属シートと前記第2の金属シートとを接合する接合工程であって、前記ベーパーチャンバ用金属シートと前記第2の金属シートとの間に前記密封空間を形成するとともに、前記第1周縁突出部と前記第2周縁突出部とを互いに重なり合わせる、接合工程と、
前記注入流路凹部から前記密封空間に前記作動液を注入する注入工程と、
前記注入流路凹部のうち前記突出部列が設けられた領域に、前記第1周縁突出部および前記第2周縁突出部を押し潰して前記注入流路凹部を封止する封止部を形成する封止工程と、を備えた、ベーパーチャンバの製造方法、
を提供する。
本発明によれば、作動液の注入流路の封止性を向上させることができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態によるベーパーチャンバを示す上面図である。 図2は、図1のベーパーチャンバを示すA-A線断面図である。 図3は、図1の下側金属シートの上面図である。 図4は、図1の上側金属シートの下面図である。 図5は、図3の液流路凹部を示すB部の拡大上面図である。 図6は、図2の液流路凹部を示す拡大断面図である。 図7は、図3の注入流路凹部を示すC部の拡大上面図である。 図8は、図7の突出部列を拡大して示す部分拡大上面図である。 図9は、図8のD-D線断面図である。 図10は、図7に示す注入流路凹部に形成された封止部を示す上面図である。 図11は、図10の側面図である。 図12は、図1のベーパーチャンバの製造方法において、金属材料シートの準備工程を説明するための図である。 図13は、図1のベーパーチャンバの製造方法において、金属材料シートのハーフエッチング工程を説明するための図である。 図14は、図1のベーパーチャンバの製造方法において、仮止め工程を説明するための図である。 図15は、図1のベーパーチャンバの製造方法において、接合工程を説明するための図である。 図16は、図1のベーパーチャンバの製造方法において、作動液の注入工程を説明するための図である。 図17は、図1のベーパーチャンバの製造方法において、注入流路の封止工程を説明するための図であって、第1周縁突出部および第2周縁突出部の変形後の状態を示す図である。 図18は、比較例としてのベーパーチャンバにおいて、下側注入流路凹部を示す部分拡大上面図である。 図19は、図8の下側注入流路凹部を示す部分拡大上面図である。 図20は、図8に示す突出部列の変形例を示す部分拡大上面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺及び縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1~図20を用いて、本発明の実施の形態におけるベーパーチャンバ用金属シート、ベーパーチャンバおよびベーパーチャンバの製造方法について説明する。本実施の形態におけるベーパーチャンバ1は、作動液2が封入された密封空間3を有しており、密封空間3内の作動液2が相変化を繰り返すことにより、携帯端末やタブレット端末といったモバイル端末等で使用される中央演算処理装置(CPU)等の発熱を伴うデバイスD(被冷却装置)を冷却するための装置である。ベーパーチャンバ1は、概略的に薄い平板状に形成されている。
図1および図2に示すように、ベーパーチャンバ1は、下側金属シート10(第1金属シート、ベーパーチャンバ用金属シート)と、下側金属シート10上に設けられた上側金属シート20(第2の金属シート)と、を備えている。下側金属シート10は、上面10a(第1面)と、上面10aの反対側に設けられた下面10b(第2面)と、を有している。下面10b(とりわけ、後述する蒸発部11の下面)に、冷却対象物であるデバイスDが取り付けられる。上側金属シート20は、下面20aと、下面20aの反対側に設けられた上面20bと、を有している。下面20aは、下側金属シート10の上面10aに重ね合わされており、下側金属シート10と上側金属シート20とは、後述する拡散接合によって接合されている。
下側金属シート10と上側金属シート20との間には、作動液2が封入された密封空間3が形成されている。作動液2の例としては、純水、エタノール、メタノール、アセトン等が挙げられる。
図1および図2に示す形態では、下側金属シート10および上側金属シート20は、平面視でいずれも矩形状に形成されている例が示されているが、これに限られることはない。ここで平面視とは、ベーパーチャンバ1がデバイスDから熱を受ける面(下側金属シート10の下面10b)、および受けた熱を放出する面(上側金属シート20の上面20b)に直交する方向から見た状態であって、例えば、ベーパーチャンバ1を上方から見た状態(図1参照)、または下方から見た状態に相当している。
なお、ベーパーチャンバ1がモバイル端末内に設置される場合、モバイル端末の姿勢によっては、下側金属シート10と上側金属シート20との上下関係が崩れる場合もある。
しかしながら、本実施の形態では、デバイスDから熱を受ける金属シートを下側金属シート10と称し、受けた熱を放出する金属シートを上側金属シート20と称して、下側金属シート10が下側に配置され、上側金属シート20が上側に配置された状態で説明する。
図3に示すように、下側金属シート10は、作動液2が蒸発して蒸気を生成する蒸発部11と、後述する下側シート本体50の上面10aに設けられ、平面視で矩形状に形成された下側蒸気流路凹部12(空間凹部)と、を有している。このうち下側蒸気流路凹部12は、上述した密封空間3の一部を構成しており、主として、蒸発部11で生成された蒸気が通るように構成されている。
蒸発部11は、この下側蒸気流路凹部12内に配置されており、下側蒸気流路凹部12内の蒸気は、蒸発部11から離れる方向に拡散して、蒸気の多くは、比較的温度の低い周縁部に輸送される。なお、蒸発部11は、下側金属シート10の下面10bに取り付けられるデバイスDから熱を受けて、密封空間3内の作動液2が蒸発する部分である。このため、蒸発部11という用語は、デバイスDに重なっている部分に限られる概念ではなく、デバイスDに重なっていなくても作動液2が蒸発可能な部分をも含む概念として用いている。ここで蒸発部11は、下側金属シート10の任意の場所に設けることができるが、図1および図3においては、下側金属シート10の中央部に設けられている例が示されている。この場合、ベーパーチャンバ1が設置されたモバイル端末の姿勢が、ベーパーチャンバ1の動作の安定化に影響を及ぼすことを抑制できる。
本実施の形態では、図2および図3に示すように、下側金属シート10の下側蒸気流路凹部12内に、下側蒸気流路凹部12の底面12a(後述)から上方(底面12aに垂直な方向)に突出する複数の下側流路壁部13(第1流路壁部)が設けられている。本実施の形態では、下側流路壁部13は、ベーパーチャンバ1の長手方向(図3にける左右方向)に沿って細長状に延びている例が示されており、後述する上側流路壁部22の下面22aに当接する上面13a(第1当接面、突出端面)を含んでいる。また、各下側流路壁部13は等間隔に離間して、互いに平行に配置されている。このようにして、各下側流路壁部13の周囲を作動液2の蒸気が流れて、下側蒸気流路凹部12の周縁部に蒸気が輸送されるように構成されており、蒸気の流れが妨げられることを抑制している。また、下側流路壁部13は、上側金属シート20の対応する上側流路壁部22(後述)に平面視で重なるように配置されており、ベーパーチャンバ1の機械的強度の向上を図っている。図5に示す下側流路壁部13の幅w0は、例えば、100μm~1500μmであり、互いに隣り合う下側流路壁部13同士の間隔d0は、例えば、100μm~2000μmである。
ここで、幅w0は、下側流路壁部13の長手方向に直交する方向における下側流路壁部13の寸法を意味しており、例えば、図3および図5における上下方向の寸法に相当する。
また、下側流路壁部13の高さ(言い換えると、下側蒸気流路凹部12の深さ)h0(図2参照)は、例えば、100μm~300μmである。
図2および図3に示すように、下側金属シート10の周縁部には、下側周縁壁14が設けられている。下側周縁壁14は、密封空間3、とりわけ下側蒸気流路凹部12を囲むように形成されており、密封空間3を画定している。また、平面視で下側周縁壁14の四隅に、下側金属シート10と上側金属シート20との位置決めをするための下側アライメント孔15がそれぞれ設けられている。
本実施の形態では、上側金属シート20は、後述する液流路凹部が設けられていない点と、後述する上側周縁突出部61の構成の点とを除けば、下側金属シート10と略同一の構造を有している。以下に、上側金属シート20の構成についてより詳細に説明する。
図2および図4に示すように、上側金属シート20は、下面20aに設けられた上側蒸気流路凹部21を有している。この上側蒸気流路凹部21は、密封空間3の一部を構成しており、主として、蒸発部11で生成された蒸気が通り、当該蒸気を冷却するように構成されている。より具体的には、上側蒸気流路凹部21内の蒸気は、蒸発部11から離れる方向に拡散して、蒸気の多くは、比較的温度の低い周縁部に輸送される。また、図2に示すように、上側金属シート20の上面20bには、モバイル端末等のハウジングの一部を構成するハウジング部材Hが配置される。このことにより、上側蒸気流路凹部21内の蒸気は、上側金属シート20およびハウジング部材Hを介して外気によって冷却される。
本実施の形態では、図1および図4に示すように、上側金属シート20の上側蒸気流路凹部21内に、上側蒸気流路凹部21の天井面21a(上側金属シート20を上下反転させた場合には上側蒸気流路凹部21の底面に相当する)から下方(天井面21aに垂直な方向)に突出する複数の上側流路壁部22(第2流路壁部)が設けられている。本実施の形態では、上側流路壁部22は、ベーパーチャンバ1の長手方向(図4における左右方向)に沿って細長状に延びている例が示されており、上述した下側流路壁部13の上面13aに当接する下面22a(第2当接面、突出端面)を含んでいる。また、各上側流路壁部22は、等間隔に離間して、互いに平行に配置されている。このようにして、各上側流路壁部22の周囲を作動液2の蒸気が流れて、上側蒸気流路凹部21の周縁部に蒸気が輸送されるように構成されており、蒸気の流れが妨げられることを抑制している。また、上側流路壁部22は、下側金属シート10の対応する下側流路壁部13に平面視で重なるように配置されており、ベーパーチャンバ1の機械的強度の向上を図っている。なお、上側流路壁部22の幅、高さは、上述した下側流路壁部13の幅w0、高さh0と同一であることが好適である。
図2および図4に示すように、上側金属シート20の周縁部には、上側周縁壁23が設けられている。上側周縁壁23は、密封空間3、とりわけ上側蒸気流路凹部21を囲むように形成されており、密封空間3を画定している。また、平面視で上側周縁壁23の四隅に、下側金属シート10と上側金属シート20との位置決めをするための上側アライメント孔24がそれぞれ設けられている。すなわち、各上側アライメント孔24は、後述する仮止め時に、上述した各下側アライメント孔15に重なるように配置され、下側金属シート10と上側金属シート20との位置決めが可能に構成されている。
このような下側金属シート10と上側金属シート20とは、好適には拡散接合で、互いに恒久的に接合されている。より具体的には、図2に示すように、下側金属シート10の下側周縁壁14の上面14aと、上側金属シート20の上側周縁壁23の下面23aとが当接し、下側周縁壁14と上側周縁壁23とが互いに接合されている。このことにより、下側金属シート10と上側金属シート20との間に、作動液2を密封した密封空間3が形成されている。また、下側金属シート10の下側流路壁部13の上面13aと、上側金属シート20の上側流路壁部22の下面22aとが当接し、各下側流路壁部13と対応する上側流路壁部22とが互いに接合されている。このことにより、ベーパーチャンバ1の機械的強度を向上させている。本実施の形態による下側流路壁部13および上側流路壁部22は等間隔に配置されている場合には、ベーパーチャンバ1の各位置における機械的強度を均等化させることができる。なお、下側金属シート10と上側金属シート20とは、拡散接合ではなく、恒久的に接合できれば、ろう付け等の他の方式で接合されていてもよい。
図3、図5および図6に示すように、各下側流路壁部13の上面13aに、液状の作動液2が通る下側液流路凹部30が設けられている。下側液流路凹部30は、上述した密封空間3の一部を構成しており、上述した下側蒸気流路凹部12および後述する上側蒸気流路凹部21に連通している。下側液流路凹部30は、主として、蒸発部11で生成された蒸気から凝縮した作動液2を蒸発部11に輸送するように構成されている。本実施の形態では、下側液流路凹部30は、下側流路壁部13の長手方向(図3における左右方向)に沿って、細長状に延びている例が示されており、下側流路壁部13の長手方向における一端から他端まで延びている。このようにして、下側蒸気流路凹部12の周縁部および上側蒸気流路凹部21の周縁部において凝縮した液状の作動液2を、毛細管作用によって蒸発部11に輸送するようになっている。1つの下側流路壁部13の上面13aには、複数の下側液流路凹部30が形成されており、各下側液流路凹部30は、等間隔に離間して、互いに平行に配置されている。
なお、図示しないが、各下側液流路凹部30は、蒸発部11においても、下側蒸気流路凹部12に連通している。例えば、下側液流路凹部30を横切る方向(図3および図5における上下方向)に延びる液流路凹部(図示せず)が設けられて、この液流路凹部が、各下側液流路凹部30と下側蒸気流路凹部12とを連通するようにしてもよい。あるいは、蒸発部11において、上側流路壁部22の下面22aを下側流路壁部13の上面13aから離間させておき、当該上面13aと当該下面22aとの間の空間を下側蒸気流路凹部12および上側蒸気流路凹部21に連通させるようにしてもよい。
図6に示す下側液流路凹部30の幅w1は、図5に示す下側流路壁部13の幅w0よりも小さくなっている。このことにより、下側液流路凹部30は、作動液2の蒸気から凝縮した液状の作動液2で充填されて、充填された液状の作動液2が、毛細管作用によって蒸発部11に輸送される。一方、下側蒸気流路凹部12および上側蒸気流路凹部21は、下側液流路凹部30の流路断面積よりも大きい流路断面積を有し、主として、蒸発部11で生成された作動液2の蒸気が通過する。下側液流路凹部30の幅w1は、下側液流路凹部30の長手方向に直交する方向における下側液流路凹部30の寸法を意味しており、例えば、図5における上下方向の寸法、または図6における左右方向の寸法に相当する。幅w1は、例えば、10μm~100μmである。また、下側液流路凹部30の深さh1は、幅w1の大きさにもよるが、例えば、20μm~150μmである。
このような下側液流路凹部30は、下側金属シート10の下側流路壁部13の上面13aに形成されている。一方、本実施の形態では、上側金属シート20の上側流路壁部22の下面22aには、上側液流路凹部は形成されていない。すなわち、当該下面22aは、平坦状に形成されており、下側液流路凹部30に露出されている。このようにして、下側液流路凹部30の横断面において、下側液流路凹部30の全体が、上側流路壁部22の平坦状の下面22aで覆われている。
図3に示すように、下側金属シート10は、下側シート本体50(第1シート本体)と、平面視において下側シート本体50の周縁から外側に突出する下側周縁突出部51(第1周縁突出部)と、を有している。このうち下側シート本体50には、上述した下側蒸気流路凹部12、下側流路壁部13および下側周縁壁14が設けられている。同様に、図4に示すように、上側金属シート20は、上側シート本体60(第2シート本体)と、平面視において上側シート本体60の周縁から外側に突出する上側周縁突出部61(第2周縁突出部)と、を有している。このうち上側シート本体60は、上述した上側蒸気流路凹部21、上側流路壁部22および上側周縁壁23が設けられている。図1に示すように、下側シート本体50と上側シート本体60とが、平面視で互いに重なり合うとともに、下側周縁突出部51と上側周縁突出部61とが、平面視で互いに重なり合っている。下側周縁突出部51と上側周縁突出部61との間に、後述する下側注入流路凹部70によって構成される作動液2の注入流路4が形成されている。
本実施の形態では、図1、図3および図4に示すように、下側周縁突出部51および上側周縁突出部61は、ベーパーチャンバ1の長手方向における一対の端部のうちの一方の端部に配置されている。そして、下側周縁突出部51の全体および上側周縁突出部61の全体が、長手方向に延びる中心軸線からずれた位置に配置されている。この場合、金属材料シートから複数の下側金属シート10を効率良く材料取りすることができ、下側周縁突出部51によって効率良い材料取りが阻害されることを抑制できる。同様に、金属材料シートから複数の上側金属シート20を効率良く材料取りすることができ、上側周縁突出部61によって効率良い材料取りが阻害されることを抑制できる。なお、下側周縁突出部51の配置および上側周縁突出部61の配置は、これに限られることはなく、対応するシート本体50,60の周縁から外側に突出していれば、任意である。
図7~図9に示すように、下側周縁突出部51における上面51a(図9参照)に、密封空間3に作動液2を注入する注入流路4を構成する下側注入流路凹部70が設けられている。この下側注入流路凹部70は、下側蒸気流路凹部12に連通している。
下側注入流路凹部70には、複数の注入流路突出部73、75が設けられている。注入流路突出部73、75は、下側注入流路凹部70の底面70aから上方(上側金属シート20の側)に突出している。図7および図8に示すように、複数の注入流路突出部73、75は、複数の第1突出部列71と、複数の第2突出部列72と、を構成している。このうち第1突出部列71の複数の注入流路突出部(第1注入流路突出部73)は、突出部間隙(第1突出部間隙74)を介して第1方向Xに配列されている。第2突出部列72の複数の注入流路突出部(第2注入流路突出部75)は、突出部間隙(第2突出部間隙76)を介して第1方向Xに配列されている。本実施の形態では、第1突出部列71と第2突出部列72が、第1方向Xに直交するとともに下側金属シート10の上面10aに沿った第2方向Yにおいて交互に配置されている。なお、第1突出部間隙74および第2突出部間隙76は、下側注入流路凹部70の一部をそれぞれ構成している。ここで、第1方向Xは、図7における左右方向であって、作動液2の注入方向に相当し、第2方向Yは、図7における上下方向に相当する。
本実施の形態では、第1注入流路突出部73および第2注入流路突出部75は、矩形の平面形状を有している。ここで矩形とは、厳密な意味での矩形に限定されるものではなく、後述するエッチング加工などによって角部に丸みを帯びたような実質的に矩形とみなすことができる形状をも含む概念を意味しているものとして用いている。図7に示す形態では、多くの注入流路突出部73、75が、第1方向Xに沿った長手方向を有する長方形形状を有している例が示されているが、後述する高密度領域80の端部に設けられた一部の注入流路突出部73、75は、正方形形状を有している。なお、注入流路突出部73、75の平面形状は、矩形であることに限られることはなく、円形または楕円形であってもよい。
互いに隣り合う第1突出部列71および第2突出部列72のうち第1突出部列71の第1突出部間隙74に、第2突出部列72の第2注入流路突出部75が、第2方向Yから見たときに重なっている。一方、第2突出部列72の第2突出部間隙76に、第1突出部列71の第1注入流路突出部73が、第2方向Yから見たときに重なっている。そして、第1突出部列71の第1注入流路突出部73の配列ピッチと、第2突出部列72の第2注入流路突出部75の配列ピッチは、同一になっており、第1突出部間隙74の第1方向Xにおける寸法と、第2突出部間隙76の第1方向Xにおける寸法とが同一になっている。そして、この配列ピッチの半分の寸法で、第1突出部列71の第1注入流路突出部73と、第2突出部列72の第2注入流路突出部75は、第1方向Xに互いにずれて配置されている。このような構成により、第1突出部列71をなす第1注入流路突出部73と、第2突出部列72をなす第2注入流路突出部75とが、第1方向Xにおいて千鳥状に配置されている。
図7~図9に示すように、下側注入流路凹部70は、互いに隣り合う第1突出部列71と第2突出部列72との間に設けられた注入溝77を含んでいる。この注入溝77は、下側注入流路凹部70の一部を構成しており、第1方向Xに(ここでは直線状に)延びている。図9に示す注入溝77の幅w2は、図5に示す下側流路壁部13の幅w0よりも小さくなっているが、図6に示す下側液流路凹部30の幅w1より大きくなっていてもよい。
これは、注入時の作動液2を、毛細管作用ではなく、注入のために作動液2が受けた圧力によって注入溝77を流すからである。しかしながら、注入溝77の幅w2は、毛細管作用が発揮される程度の寸法であってもよい。このような注入溝77の幅w2は、例えば、50μm~200μmである。
また、互いに隣り合う注入溝77同士の間隔d1(注入流路突出部73、75の幅)は、注入溝77の幅w2より大きくてもよい。この場合、注入流路4を塞ぐための注入流路突出部73、75の体積を増やすことができ、注入流路4の封止性を向上させることができる。しかしながら、この間隔d1は、注入溝77の幅w2より大きくなくてもよい。このような注入溝77同士の間隔d1は、例えば、50μm~200μmである。
また、注入溝77の深さh2(下側注入流路凹部70の深さ、注入流路突出部73、75の高さ)は、下側金属シート10の下面10bと下側注入流路凹部70の底面70aとの間の厚さt3よりも大きいことが好適である。この場合、注入流路4を塞ぐための注入流路突出部73、75の体積を増やすことができ、注入流路4の封止性を向上させることができる。深さh2は、幅w2の大きさにもよるが、例えば、50μm~200μmである。なお、図9においては、下側周縁突出部51の厚さ(すなわち下側金属シート10の厚さT1)が、上側周縁突出部61の厚さ(すなわち、上側金属シート20の厚さT2)よりも大きくなっている例が示されている。しかしながら、これに限られることはなく、下側周縁突出部51の厚さと上側周縁突出部61の厚さは、等しくてもよい。
このような下側注入流路凹部70は、図9に示すように、下側金属シート10の下側周縁突出部51の上面51aに形成されている。一方、本実施の形態では、上側金属シート20の上側周縁突出部61の下面61a(下側周縁突出部51の側の面)には、上側注入流路凹部は形成されていない。すなわち、当該下面61aは、平坦状に形成されており、下側注入流路凹部70に露出されている。このようにして、下側注入流路凹部70の横断面において、下側注入流路凹部70の全体が、上側周縁突出部61の平坦状の下面61aで覆われている。
このような下側周縁突出部51と上側周縁突出部61とは、拡散接合で、互いに恒久的に接合されている。より具体的には、下側金属シート10の下側周縁突出部51の上面51aと、上側金属シート20の上側周縁突出部61の下面61aとが当接し、下側周縁突出部51と上側周縁突出部61とが互いに接合されている。また、下側金属シート10の第1注入流路突出部73および第2注入流路突出部75と、上側金属シート20の上側周縁突出部61の下面61aとが当接し、注入流路突出部73、75と下面61aとが互いに接合されている。このことにより、注入流路4の機械的強度を向上させている。
図9に示すように、後述する封止部90が形成されていない領域において、上側周縁突出部61の厚さ(すなわち、上側金属シート20の厚さT2)は、下側金属シート10の下面10bと下側注入流路凹部70の底面70aとの間の厚さt3よりも大きくなっている。また、上側周縁突出部61の厚さは、注入溝77の深さh2よりも大きくなっている。
ところで、図7に示すように、下側注入流路凹部70は、上述した第1突出部列71および第2突出部列72が設けられた高密度領域80と、高密度領域80よりも注入口78の側に設けられた低密度領域81と、を有している。このうち高密度領域80は、上述した注入流路突出部(第1注入流路突出部73および第2注入流路突出部75)が比較的高密度に配置されている領域である。低密度領域81は、注入流路突出部(第3注入流路突出部82)が比較的低密度に配置されている領域である。
低密度領域81における第3注入流路突出部82は、正方形の平面形状を有している。
第1方向Xにおいて互いに隣り合う第3注入流路突出部82の間の間隙は、上述した第1突出部間隙74よりも大きく、第2突出部間隙76よりも大きくなっている。そして、第2方向Yにおいて互いに隣り合う第3注入流路突出部82の間の間隙が、上述した注入溝77の幅w2よりも大きくなっている。低密度領域81においても、第3注入流路突出部82は、第1方向Xに配列されており、図7においては、第3注入流路突出部82の列が2つ設けられている例が示されている。低密度領域81における第3注入流路突出部82は、上側周縁突出部61の下面61aに接合されており、注入流路4の機械的強度の向上を図っている。
図10に示すように、下側注入流路凹部70に、下側注入流路凹部70、すなわち注入流路4を封止する封止部90が設けられている。封止部90は、下側周縁突出部51と上側周縁突出部61とが押し潰された形状を有しており、下側周縁突出部51の材料と上側周縁突出部61の材料が注入流路4を構成する下側注入流路凹部70(主流溝、第1突出部間隙74および第2突出部間隙76)に入り込んで、注入流路4を塞いでいる。主として、第1注入流路突出部73および第2注入流路突出部75が押圧された際に平面方向(下側金属シート10の上面10aに沿った方向)に広がるように押し潰されることで、注入流路4が塞がれている。このことにより、密封空間3に作動液2を注入した後に、密封空間3内の作動液2が、注入流路4から外部に漏れ出たり、大気が密封空間3に流入したりすることを防止している。
このように下側周縁突出部51と上側周縁突出部61とが互いに押し潰されているため、図11に示すように、封止部90の厚さは、封止部90以外のベーパーチャンバ1の厚さよりも小さくなっている。すなわち、封止部90における下側周縁突出部51の厚さ と上側周縁突出部61の厚さの合計値T0’は、封止部90が設けられていない位置における下側周縁突出部51の厚さと上側周縁突出部61の厚さとの合計値T0よりも小さくなっている。
図10に示すように、封止部90は、高密度領域80のうち第1方向Xにおける一部の領域に形成されている。図10に示す例では、第1方向Xにおける封止部90の両側には、高密度領域80の第1突出部列71をなす第1注入流路突出部73と、第2突出部列72をなす第2注入流路突出部75とが残存している。封止部90においては、第1注入流路突出部73と第2注入流路突出部75とは押し潰すように塑性変形されており、注入溝77、第1突出部間隙74および第2突出部間隙76は残存していない。このようにして、注入流路4が封止されている。
ところで、下側金属シート10および上側金属シート20に用いる材料は、熱伝導率が良好な材料であれば特に限られることはないが、例えば、下側金属シート10および上側金属シート20は、銅または銅合金により形成されていることが好適である。このことにより、下側金属シート10および上側金属シート20の熱伝導率を高めることができる。
このため、ベーパーチャンバ1の熱輸送効率を高めることができる。また、図2に示すように、ベーパーチャンバ1の厚さT0は、0.1mm~1.0mmである。下側金属シート10の厚さT1および上側金属シート20の厚さT2が等しい場合を示しているが、これに限られることはなく、下側金属シート10の厚さT1と上側金属シート20の厚さT2は、等しくなくてもよい。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。ここでは、まず、ベーパーチャンバ1の製造方法について、図12~図17を用いて説明するが、上側金属シート20のハーフエッチング工程の説明は簡略化する。なお、図12~図16では、図2の断面図と同様の断面を示しており、図17では、図9の断面と同様の断面を示している。
初めに、第1作製工程として、下側金属シート10を作製する工程について説明する。
まず、図12に示すように、準備工程として、平板状の金属材料シートMを準備する。
準備工程の後、ハーフエッチング工程として、図13に示すように、金属材料シートMがハーフエッチングされて、密封空間3の一部を構成する下側蒸気流路凹部12および下側液流路凹部30が形成される。
この場合、まず、金属材料シートMの上面Maに、図示しないレジスト膜が形成される。レジスト膜には、電界によって付着可能な電着レジスト材料を好適に使用することができるが、金属材料シートMにレジスト膜を形成することができれば、液状のレジスト材料など他の材料を用いてもよい。
続いて、レジスト膜が、フォトリソグラフィー技術を用いてパターン化され、レジスト開口(図示せず)が形成される。
次に、金属材料シートMの上面Maがハーフエッチングされる。このことにより、当該上面Maのうちレジスト膜のレジスト開口に対応する部分がハーフエッチングされて、下側蒸気流路凹部12、下側流路壁部13および下側周縁壁14が形成される。この際、下側流路壁部13の上面13aに下側液流路凹部30が形成される。また、図3に示すような外形輪郭形状を有するように金属材料シートMが上面Maおよび下面Mbからエッチングされて、所定の外形輪郭形状が得られる。これにより、図3に示す下側周縁突出部51が形成され、下側周縁突出部51には、図7~図9に示す下側注入流路凹部70などが同時に形成される。なお、ハーフエッチングとは、材料を貫通しないような凹部を形成するためのエッチングを意味している。このため、ハーフエッチングにより形成される凹部の深さは、下側金属シート10の厚さの半分であることには限られない。エッチング液には、例えば、塩化第二鉄水溶液等の塩化鉄系エッチング液、または塩化銅水溶液等の塩化銅系エッチング液を用いることができる。
その後、レジスト膜が除去される。このように、一度のハーフエッチング工程によって、下側蒸気流路凹部12、下側液流路凹部30および下側注入流路凹部70などを形成することにより、ハーフエッチング工程の回数を削減することができ、ベーパーチャンバ1の製造コストの低減を図ることができる。しかしながら、このことに限られることはなく、第1のハーフエッチング工程として、下側蒸気流路凹部12を形成し、その後の第2のハーフエッチング工程として、下側液流路凹部30を形成するようにしてもよい。この場合には、下側蒸気流路凹部12の深さh0と、下側液流路凹部30の深さh1とを容易に異ならせることができる。下側注入流路凹部70は、下側蒸気流路凹部12と同時に形成してもよく、下側液流路凹部30と同時に形成してもよく、または、下側蒸気流路凹部12および下側液流路凹部30と別の工程で形成するようにしてもよい。
このようにして、本実施の形態による下側金属シート10が作製される。
一方、上側金属シート20を作製する第2作製工程では、下側金属シート10と同様にして、平板状の金属材料シートが下面20aからハーフエッチングされて、上側蒸気流路凹部21、上側流路壁部22および上側周縁壁23が形成される。この際、図4に示すような外側輪郭形状を有するように金属材料シートMが上面Maおよび下面Mbからエッチングされて、所定の外径輪郭形状が得られる。これにより、図4に示す上側周縁突出部61が形成されるが、上側周縁突出部61の下面61aは、エッチングされない。このようにして、本実施の形態による上側金属シート20が得られる。
ハーフエッチング工程の後、仮止め工程として、次に、図14に示すように、下側蒸気流路凹部12を有する下側金属シート10と、上側蒸気流路凹部21を有する上側金属シート20とが仮止めされる。この場合、まず、下側金属シート10の下側アライメント孔15(図1および図3参照)と上側金属シート20の上側アライメント孔24(図1および図4参照)とを利用して、下側金属シート10と上側金属シート20とが位置決めされる。続いて、下側金属シート10と上側金属シート20とが固定される。固定の方法としては、特に限られることはないが、例えば、下側金属シート10と上側金属シート20とに対して抵抗溶接を行うことによって下側金属シート10と上側金属シート20とを固定してもよい。この場合、図14に示すように、電極棒40を用いてスポット的に抵抗溶接を行うことが好適である。抵抗溶接の代わりにレーザ溶接を行ってもよい。あるいは、超音波を照射して下側金属シート10と上側金属シート20とを超音波接合して固定してもよい。さらには、接着剤を用いてもよいが、有機成分を有しないか、若しくは有機成分が少ない接着剤を用いることが好適である。このようにして、下側金属シート10と上側金属シート20とが、位置決めされた状態で固定される。
仮止め工程の後、接合工程として、図15に示すように、下側金属シート10と上側金属シート20とが、拡散接合によって恒久的に接合される。拡散接合とは、接合する下側金属シート10と上側金属シート20とを密着させ、真空や不活性ガス中などの制御された雰囲気中で、各金属シート10、20を密着させる方向に加圧するとともに加熱して、接合面に生じる原子の拡散を利用して接合する方法である。拡散接合は、下側金属シート10および上側金属シート20の材料を融点に近い温度まで加熱するが、融点よりは低いため、各金属シート10、20が溶融して変形することを回避できる。より具体的には、下側金属シート10の下側周縁壁14の上面14aと上側金属シート20の上側周縁壁23の下面23aとが、接合面となって拡散接合される。このことにより、下側周縁壁14と上側周縁壁23とによって、下側金属シート10と上側金属シート20との間に密封空間3が形成される。また、下側金属シート10の下側流路壁部13の上面13aと、上側金属シート20の上側流路壁部22の下面22aとが、接合面となって拡散接合され、ベーパーチャンバ1の機械的強度が向上する。下側流路壁部13の上面13aに形成された下側液流路凹部30は、液状の作動液2の流路として残存する。さらに、下側金属シート10の下側周縁突出部51の上面51aと、上側金属シート20の上側周縁突出部61の下面61aとが、接合面となって拡散接合される。このことにより、下側周縁突出部51と上側周縁突出部61との間に、下側注入流路凹部70によって構成される注入流路4が形成される。この場合、第1注入流路突出部73の上面、第2注入流路突出部75の上面および第3注入流路突出部82の上面が、上側周縁突出部61の下面61aに接合される。
接合工程の後、注入工程として、図16に示すように、下側注入流路凹部70、すなわち注入流路4から密封空間3に作動液2が注入される。この場合、まず、密封空間3が真空引きされて減圧される。その後、注入流路4から密封空間3に作動液2が注入される。
作動液2は、図7に示す注入口78から注入される。注入された作動液2は、下側注入流路凹部70のうち、低密度領域81および高密度領域80をこの順番で通過する。高密度領域80においては、作動液2は、主として、第1方向Xに延びる注入溝77(図7参照)を通過し、その後、密封空間3に達する。
注入工程の後、封止工程として、注入流路4が封止される。この場合、図10に示すように、高密度領域80のうち第1方向Xにおける一部の領域に、封止部90が形成される。
封止工程においては、まず、密封空間3に注入された作動液2の液量が調整される。より具体的には、ベーパーチャンバ1が全体的に加熱され、注入された作動液2を気化して、作動液2の蒸気の一部を密封空間3から排出させる。
続いて、密封空間3に残存する作動液2の液量が所定量まで低減したところで、高密度領域80のうち第1方向Xにおける一部の領域に、プレス機のプレスヘッド100(図11参照)が配置される。この場合、プレスヘッド100が高密度領域80から外れないように、プレスヘッド100は、高密度領域80のうち第1方向Xにおける中央付近に配置されることが好ましい。また、プレスヘッド100は、上側周縁突出部61の上方に配置される。
次に、図17に示すように、プレスヘッド100が上側周縁突出部61に当接して、下側周縁突出部51および上側周縁突出部61を押圧し、下側周縁突出部51と上側周縁突出部61とが押し潰される。この場合、ベーパーチャンバ1は、プレス台101(図11参照)上で固定されている。このことにより、図17に示すように、第1注入流路突出部73および第2注入流路突出部75が平面方向に広がるとともに、上側周縁突出部61が下側注入流路凹部70内に入り込むように変形し、下側注入流路凹部70が塞がれる。
ここで、比較例として、図18に示すように、第1注入流路突出部73および第2注入流路突出部75が平面視で格子状に配置されている場合を想定する。この場合、注入溝77と第1突出部間隙74と第2突出部間隙76とがなす十字状の交差部において、第1注入流路突出部73および第2注入流路突出部75のいずれからも比較的遠方に位置する遠方領域F1が形成される。ここで示す遠方領域F1は、第1注入流路突出部73の外縁および第2注入流路突出部75の外縁からの距離が、注入溝77の幅w2の半分の値よりも大きい領域を一例として示している。
一方、図19に示すように、本実施の形態による下側注入流路凹部70においても、図18と同様にして遠方領域F2を示す。しかしながら、図19に示す遠方領域F2は、図18に示す遠方領域F2よりも小さくなっている。このことは、第1注入流路突出部73および第2注入流路突出部75のいずれもから遠い領域を削減することを意味する。このことにより、下側周縁突出部51および上側周縁突出部61を押し潰した場合に、下側注入流路凹部70のうち封止部90が形成された部分に、潰し残りとなる空隙が形成されることを抑制できる。このため、封止部90による注入流路4の封止性を高めることができる。
以上のようにして、本実施の形態によるベーパーチャンバ1が得られる。
次に、ベーパーチャンバ1の作動方法、すなわち、デバイスDの冷却方法について説明する。
上述のようにして得られたベーパーチャンバ1は、モバイル端末等のハウジング内に設置されるとともに、下側金属シート10の下面10bに、被冷却対象物であるCPU等のデバイスDが取り付けられる。密封空間3内に注入された作動液2の量は少ないため、密封空間3内の液状の作動液2は、その表面張力によって、密封空間3の壁面、すなわち、下側蒸気流路凹部12の壁面、上側蒸気流路凹部21の壁面に付着する。
この状態でデバイスDが発熱すると、下側蒸気流路凹部12のうち蒸発部11に存在する作動液2が、デバイスDから熱を受ける。受けた熱は潜熱として吸収されて作動液2が蒸発(気化)し、作動液2の蒸気が生成される。生成された蒸気の多くは、密封空間3を構成する下側蒸気流路凹部12内および上側蒸気流路凹部21内に拡散する(図3の実線矢印および図4の実線矢印参照)。上側蒸気流路凹部21内および下側蒸気流路凹部12内の蒸気は、蒸発部11から離れ、蒸気の多くは、比較的温度の低い周縁部に輸送される。周縁部に拡散した蒸気は、周縁部において放熱して冷却される。周縁部において下側金属シート10および上側金属シート20が蒸気から受けた熱は、ハウジング部材H(図2参照)を介して外気に伝達される。
蒸気は、周縁部に放熱することにより、蒸発部11において吸収した潜熱を失って凝縮する。液状になった作動液2の多くは、下側蒸気流路凹部12の壁面または上側蒸気流路凹部21の壁面に付着して、下側液流路凹部30に達する。ここで、蒸発部11では作動液2が蒸発し続けているため、下側液流路凹部30のうち蒸発部11以外の部分における作動液2は、蒸発部11に向かって毛細管作用により輸送される(図3の破線矢印参照)。このことにより、下側蒸気流路凹部12の壁面および上側蒸気流路凹部21の壁面に付着した液状の作動液2は、下側液流路凹部30が下側蒸気流路凹部12または上側蒸気流路凹部21に向けて開放されている下側液流路凹部30の長手方向の両端部に向かって移動し、当該両端部から下側液流路凹部30内に入り込む。このことにより、下側液流路凹部30に、液状の作動液2が充填され、充填された作動液2は、下側液流路凹部30の毛細管作用により、蒸発部11に向かう推進力を得て、蒸発部11に向かってスムースに輸送される。
蒸発部11に達した作動液2は、デバイスDから再び熱を受けて蒸発する。このようにして、作動液2が、相変化、すなわち蒸発と凝縮とを繰り返しながらベーパーチャンバ1内を還流してデバイスDの熱を移動させて放出する。この結果、デバイスDが冷却される。
このように本実施の形態によれば、互いに隣り合う第1突出部列71および第2突出部列72のうち第1突出部列71の第1突出部間隙74に、第2突出部列72の第2注入流路突出部75が、第2方向Yから見たときに重なっている。また、第2突出部列72の第2突出部間隙76に、第1突出部列71の第1注入流路突出部73が、第2方向Yから見たときに重なっている。このことにより、注入溝77において、第1注入流路突出部73および第2注入流路突出部75のいずれからも遠い領域を削減することができる。このため、下側周縁突出部51および上側周縁突出部61を押し潰して封止部90を形成した場合、注入溝77内に潰し残りとなる空隙が形成されることを抑制できる。この結果、作動液2の注入流路4の封止性を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、注入流路4を封止する封止部90が、下側周縁突出部51および上側周縁突出部61を押し潰すことにより形成されている。このことにより、密封空間3内に注入された作動液2の蒸発や大気の流入を防止し、封止部90を容易に形成することができる。ここで、ろう付け、はんだ付け、溶接などで注入流路4を封止することも考えられるが、この場合には、封止時に熱が発生し、下側金属シート10および上側金属シート20の温度が上昇する。このことにより、密封空間3内に注入された作動液2が蒸発し、密封空間3内の作動液2の注入量が低減するという問題が生じ得る。これに対して、本実施の形態によれば、上述したように下側周縁突出部51および上側周縁突出部61を押し潰すことで注入流路4を封止しているため、金属シート10、20の温度が上昇することを防止できる。このため、作動液2の蒸発を防止することができる。
また、本実施の形態によれば、下側注入流路凹部70の注入溝77が、互いに隣り合う第1突出部列71と第2突出部列72との間で第1方向Xに延びている。このことにより、作動液2の注入抵抗を抑制することができ、作動液2を密封空間3にスムースに注入することができる。
また、本実施の形態によれば、上側金属シート20の上側周縁突出部61の厚さが、下側金属シート10の下面10bと下側注入流路凹部70の底面70aとの間の厚さよりも大きくなっている。このことにより、プレス機のプレスヘッド100が当接する上側周縁突出部61の厚さを厚くすることができる。このため、押し潰された後の上側周縁突出部61が破断することを防止できる。とりわけ、本実施の形態によれば、上側周縁突出部61の厚さが、注入溝77の深さよりも大きくなっているため、上側周縁突出部61の厚さをより一層厚くすることができ、押し潰された後の上側周縁突出部61が破断することをより一層防止できる。
また、本実施の形態によれば、上側金属シート20の上側周縁突出部61の下面61aが、平坦状に形成されている。このことにより、プレスヘッド100が当接する上側周縁突出部61に凹部が形成されないため、上側周縁突出部61の厚さを容易に確保することができる。このため、押し潰された後の上側周縁突出部61が破断することを防止できる。
さらに、本実施の形態によれば、封止部90が、高密度領域80のうち第1方向Xにおける一部の領域に形成されている。この場合、高密度領域80を、プレス機のプレスヘッド100よりも大きい寸法で形成することができ、プレスヘッド100が位置ずれした場合であっても、高密度領域80にプレスヘッド100を押し潰させることができる。このため、高密度領域80に封止部90を形成することができ、作動液2の注入流路4の封止性を向上させることができる。
なお、上述した本実施の形態においては、互いに隣り合う第1突出部列71と第2突出部列72との間に設けられた注入溝77が、第1方向Xに直線状に延びている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、注入溝77は、第1方向Xに直線状に延びていなくてもよい。例えば、図20に示すように、第1方向Xから見たときに、第1突出部列71の第1注入流路突出部73の一部と、この第1突出部列71に隣り合う第2突出部列72の第2注入流路突出部75の一部が、互いに重なっていてもよい。
このことにより、第1注入流路突出部73の一部が、第2突出部間隙76に入り込み、第2注入流路突出部75の一部が、第1突出部間隙74に入り込むようになり、注入溝77は、第1突出部間隙74および第2突出部間隙76と一体化されながら、平面視で波形に形成される。この場合、注入溝77において、第1注入流路突出部73および第2注入流路突出部75のいずれからも遠い領域をより一層削減することができる。このため、下側周縁突出部51および上側周縁突出部61を押し潰して封止部90を形成した場合、注入溝77内に潰し残りとなる空隙が形成されることをより一層抑制でき、作動液2の注入流路4の封止性をより一層向上させることができる。なお、図20に示す変形例においても、第1突出部列71の第1突出部間隙74に、この第1突出部列71に隣り合う第2突出部列72の第2注入流路突出部75が、第2方向Yから見たときに重なっているとともに、第2突出部列72の第2突出部間隙76に、第1突出部列71の第1注入流路突出部73が、第2方向Yから見たときに重なっている。また、図20に示すように注入流路突出部73、75を配置するためには、注入流路突出部73、75は、円形の平面形状を有していることが好適である。
図20に示す変形例において、注入流路突出部73、75の直径φは、互いに隣り合う注入流路突出部73、75同士のY方向における間隔d2より大きくてもよい。この場合、注入流路4を塞ぐための注入流路突出部73、75の体積を増やすことができ、注入流路4の封止性を向上させることができる。しかしながら、この直径φは、間隔d2より大きくなくてもよい。また、間隔d2は、図5に示す下側流路壁部13の幅w0よりも小さくなっているが、図6に示す下側液流路凹部30の幅w1より大きくなっていてもよい。
これは、注入時の作動液2を、毛細管作用ではなく、注入のために作動液2が受けた圧力によって注入溝77を流すからである。しかしながら、間隔d2は、毛細管作用が発揮される程度の寸法であってもよい。このような注入流路突出部73、75の直径φは、例えば、50μm~300μmであり、間隔d2は、50μm~300μmである。
また、上述した本実施の形態においては、上側金属シート20の下面20aに、上側蒸気流路凹部21が設けられている例について説明した。しかしながら、上側蒸気流路凹部21は、設けられていなくてもよい。この場合、上側金属シート20の下面20aは、全体的に平坦状に形成され、下側蒸気流路凹部12を覆うようになる。
本発明は上記実施の形態および変形例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態および変形例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。実施の形態および変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。また、上記各実施の形態および変形例では、上側金属シート20をベーパーチャンバ用金属シートとし、下側金属シート10の構成と上側金属シート20の構成とを入れ替えてもよい。
1 ベーパーチャンバ
2 作動液
3 密封空間
10 下側金属シート
12 下側蒸気流路凹部
12a 底面
20 上側金属シート
21 上側蒸気流路凹部
21a 天井面
50 下側シート本体
51 下側周縁突出部
51a 上面
60 上側シート本体
61 上側周縁突出部
61a 下面
70 下側注入流路凹部
70a 底面
71 第1突出部列
72 第2突出部列
73 第1注入流路突出部
74 第1突出部間隙
75 第2注入流路突出部
76 第2突出部間隙
77 注入溝
82 第3注入流路突出部
90 封止部

Claims (8)

  1. 第1面と、前記第1面の反対側に設けられた第2面と、を有し、作動液が封入された密封空間を有するベーパーチャンバのためのベーパーチャンバ用金属シートであって、
    シート本体と、
    前記シート本体の前記第1面に設けられ、前記密封空間を構成する空間部と、
    平面視において前記シート本体の周縁から外側に突出する周縁突出部と、
    前記周縁突出部の前記第1面に設けられた注入流路凹部であって、前記空間部に連通し、前記密封空間に前記作動液を注入するための注入流路凹部と、を備え、
    前記シート本体は、平面視で前記空間部を囲む周縁壁と、前記周縁壁に設けられた、他の金属シートと位置決めをするための第1アライメント孔と、を含み、
    前記注入流路凹部は、前記注入流路凹部の底面から突出するとともに前記作動液の注入方向である第1方向に配列された複数の注入流路突出部をそれぞれ含む複数の突出部列と、互いに隣り合う一対の前記突出部列の間に設けられた、前記第1方向に延びる注入溝と、を含み、
    前記注入流路凹部は、前記注入流路突出部が配置された高密度領域と、前記高密度領域より低密度に前記注入流路突出部が配置された低密度領域と、を含み、
    前記突出部列および前記注入溝は、前記高密度領域に配置され、
    平面視において前記第1方向に直交する方向を第2方向とした場合、前記注入溝の前記第2方向の間隔は、前記注入溝の前記第2方向の寸法より大きい、
    ベーパーチャンバ用金属シート。
  2. 前記低密度領域は、前記高密度領域よりも前記注入流路凹部の注入口側に配置されている、請求項1に記載のベーパーチャンバ用金属シート。
  3. 前記注入流路突出部は、円形、楕円形または矩形の平面形状を有している、請求項1または2に記載のベーパーチャンバ用金属シート。
  4. 前記突出部列は、前記空間部と前記注入流路凹部との連通位置まで延びている、請求項1に記載のベーパーチャンバ用金属シート。
  5. 前記連通位置に、前記突出部列の前記注入流路突出部が配置されている、請求項4に記載のベーパーチャンバ用金属シート。
  6. 前記第1アライメント孔は、前記周縁壁の四隅に設けられている、請求項1~5のいずれか一項に記載のベーパーチャンバ用金属シート。
  7. 請求項1~6のいずれか一項に記載の前記ベーパーチャンバ用金属シートと、
    前記ベーパーチャンバ用金属シートの前記第1面に接合された第2の金属シートと、を備えた、ベーパーチャンバ。
  8. 前記第2の金属シートは、第2アライメント孔を含み、
    平面視で前記第1アライメント孔と前記第2アライメント孔とが重なっている、請求項7に記載のベーパーチャンバ。
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