JP7351725B2 - シューヘッド、ブレーキ装置、コッタ、及びブレーキシューの着脱方法 - Google Patents

シューヘッド、ブレーキ装置、コッタ、及びブレーキシューの着脱方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7351725B2
JP7351725B2 JP2019207084A JP2019207084A JP7351725B2 JP 7351725 B2 JP7351725 B2 JP 7351725B2 JP 2019207084 A JP2019207084 A JP 2019207084A JP 2019207084 A JP2019207084 A JP 2019207084A JP 7351725 B2 JP7351725 B2 JP 7351725B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cotter
engaging portion
lock
shoe head
fixed position
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019207084A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020133899A (ja
Inventor
英樹 古谷
友策 森下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Publication of JP2020133899A publication Critical patent/JP2020133899A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7351725B2 publication Critical patent/JP7351725B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)

Description

本発明は、鉄道車両用のブレーキ装置のシューヘッド、シューヘッドを備えるブレーキ装置、コッタ、及びブレーキシューの着脱方法に関する。
従来、鉄道車両用のブレーキ装置において車輪の踏面に押し付けられる踏面ブレーキ装置が知られている。このような踏面ブレーキ装置ではブレーキシューはシューヘッドによって支持されている。ブレーキシューは回転する車輪の踏面に押し付けられるため摩耗していく。よって摩耗状況に応じてブレーキシューはシューヘッドから取り外され、摩耗していない新たなブレーキシューがシューヘッドに取り付けられるが、このようなブレーキシューの着脱作業は、車輪やシューヘッドの他、車両の台車に設けられている機器等に隣接した狭いスペースで行なわれることになる。よってこのような作業環境に適したブレーキシューの着脱構造が求められている。
このようなブレーキシューの着脱構造は例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に記載の発明では、シューヘッドの長孔の形成範囲で操作部を操作することでコッタをスライド移動させ、ブレーキシューの着脱を可能としている。
特開2018-112256号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたブレーキシューの着脱構造では、ブレーキシューをシューヘッドに固定する際には、コッタを台車の幅方向から操作することになるが、依然として上記のようにブレーキシューの着脱作業を行う際、作業スペースが狭いといった問題がある。このためブレーキシューの着脱作業をさらに容易化したいとの要望がある。
そこで本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、ブレーキシューの着脱作業の作業性を向上可能なシューヘッド、ブレーキ装置、コッタ、及びブレーキシューの着脱方法を提供する。
本発明の一の態様に係るシューヘッドは、台車の車輪の踏面に押し付け可能なブレーキシューの背面から前記踏面とは反対側に突出するとともに、上下方向に延びる取付孔が設けられた前記ブレーキシューにおける取付凸部を支持するシューヘッド本体と、前記シューヘッド本体が前記取付凸部を支持した状態で、前記取付孔内に配置された固定位置において前記ブレーキシューと前記シューヘッド本体とを固定可能なコッタと、を備え、前記シューヘッド本体は、前記取付凸部を配置可能な取付凹部、及び、該取付凹部に連通して前記上下方向に延びる前記コッタを配置する空間が設けられたコッタ配置部と、前記コッタ配置部に設けられて前記固定位置で前記コッタの位置を固定するロック部材と、を有し、前記コッタには、前記空間へ前記上下方向から挿入されて前記固定位置に配置可能で、かつ、前記固定位置から離れる非固定位置に向かって前記上下方向へ抜き出し可能に設けられて、前記上下方向に交差する前記台車の前後方向に突出するコッタ係合部が設けられ、前記ロック部材は、前記上下方向及び前記前後方向に交差する交差方向に進退可能に前記コッタ配置部に設けられて前記空間に配置された棒状をなすロック本体と、前記ロック本体の外周面から突出して形成され、前記固定位置において前記コッタ係合部に係合して前記コッタの位置を固定し、前記交差方向に移動した際に前記コッタ係合部との係合が解除されるロック係合部と、前記ロック係合部を、前記コッタ係合部に係合する方向に向かって付勢する弾性部材と、を有する。
このようなシューヘッドでは、コッタが空間へ上下方向から挿入されて固定位置に配置可能で、かつ、固定位置から離れる非固定位置に向かって上下方向へ抜き出し可能に設けられている。したがって、ブレーキシューの着脱作業を行う際には、台車の上下方向からコッタを操作することができる。台車の上下方向からコッタを抜き差しすれば、台車に設けられた各種機器にコッタが干渉しにくく、ブレーキシューの着脱作業が容易となる。 さらに、ブレーキシューとシューヘッド本体とを固定する固定位置にコッタが配置された状態で、ロック部材におけるロック係合部によってコッタの位置を固定できる。このため、走行時にコッタが脱落してしまうことがない。さらにコッタ係合部とロック係合部が係合した状態から弾性部材の付勢力に抗してロック部材を交差方向に移動させることで、コッタ係合部とロック係合部との係合を解除でき、コッタを固定位置から非固定位置に移動させ、ブレーキシューをシューヘッド本体から取り外すことができる。
ブレーキシューをシューヘッド本体に取り付ける際には、コッタをコッタ配置部の空間に挿入して固定位置に配置した後、ロック部材を離せば弾性部材の付勢力によって自動で交差方向にロック部材が移動してロック係合部がコッタ係合部に係合し、固定位置にコッタを固定できる。
このように弾性部材を用いたことで、シューヘッド本体にブレーキシューを固定する際には、作業者がロック部材を交差方向に移動させる(押し込むか又は引っ張る)作業が不要となる。
また、上記のシューヘッドでは、前記ロック部材は、前記コッタ配置部に対して前記ロック係合部の動きを規制する規制部材をさらに有していてもよい。
このような規制部材を設けることで、走行中の振動等によるロック係合部の動きを規制することができる。したがって、走行中にコッタが固定位置から位置ずれしてしまうことを回避できる。
また、上記のシューヘッドでは、前記コッタ係合部は、第一係合部と、前記第一係合部とは前記上下方向、及び前記交差方向にずれた位置に配置された第二係合部と、を有し、前記ロック係合部は、前記固定位置で前記第一係合部に係合して前記コッタの位置を固定可能であり、前記非固定位置で前記第二係合部に係合して前記コッタを支持可能であり、前記規制部材は、前記ロック係合部が前記第一係合部に係合した位置、及び、前記ロック部材が前記第二係合部に係合した位置で前記ロック係合部の動きを規制してもよい。
このようにコッタ係合部が、上下方向に離れて設けられた第一係合部と第二係合部とを有し、かつ、第一係合部と第二係合部とが交差方向にずれた位置に設けられている。よってコッタが固定位置にあって第一係合部にロック係合部が係合した状態から、ロック部材を交差方向に移動させるとコッタが非固定位置に移動可能となる。そしてコッタが非固定位置にある状態では第二係合部とロック係合部とが係合し、規制部材によってロック係合部の動きが規制されることで非固定位置でコッタが支持される。このため、ブレーキシューをシューヘッド本体から取り外す際に、コッタがコッタ配置部から脱落することがなくなる。即ち、完全にコッタをコッタ配置部から取り外すことなく、ブレーキシューをシューヘッド本体から取り外すことができるため、ブレーキシューの着脱作業をさらに容易化できる。
また、上記のシューヘッドでは、前記コッタ係合部は、第一係合部と、前記第一係合部とは前記上下方向にずれた位置に、及び前記上下方向から見て重なる位置に配置された第二係合部と、を有し、前記ロック係合部は、前記固定位置で前記第一係合部に係合して前記コッタの位置を固定可能であり、前記非固定位置で前記第二係合部に係合して前記コッタを支持可能であってもよい。
ロック部材を弾性部材の付勢力に抗して交差方向に移動させ、固定位置において第一係合部とロック係合部との係合を解除し、コッタをコッタ配置部の空間から引き抜くように動作させて非固定位置に移動させる。コッタが非固定位置に配置される前にロック部材が弾性部材の付勢力によって交差方向に移動し元の位置に戻る。第二係合部が第一係合部と上下方向から見て重なる位置に設けられているため、元の位置にロック部材が戻ることで第二係合部がロック係合部に係合して非固定位置でコッタが支持される。このためブレーキシューをシューヘッド本体から取り外す際に、コッタがコッタ配置部から脱落することがなくなる。このように完全にコッタをコッタ配置部から取り外すことなく、ブレーキシューをシューヘッド本体から取り外すことができるため、ブレーキシューの着脱作業をさらに容易化できる。
また、上記のシューヘッドでは、前記コッタ係合部は、第一係合部を有し、前記第一係合部は、前記固定位置で前記ロック係合部と係合可能である上面及び下面のうちの一方の面と、前記交差方向の一方から他方に向かって下方に傾斜する傾斜面を含む上面及び下面のうちの他方の面と、を有し、前記ロック係合部は、前記第一係合部の前記一方の面に係合して前記コッタの位置を固定可能である上面及び下面のうちの一方の面と、前記交差方向の一方から他方に向かって下方に傾斜する傾斜面を含むとともに、前記第一係合部の傾斜面を含む前記上面に前記上下方向から接触可能な上面及び下面のうちの他方の面と、を有していてもよい。
ロック係合部よりも下方(又は上方)に第一係合部がある状態からコッタをコッタ配置部の空間に上方(又は下方)に挿入すると、傾斜面を含む第一係合部の他方の面に対し、傾斜面を含むロック係合部の他方の面が接触する。この状態でさらにコッタを上方(又は下方)に移動させると、第一係合部の傾斜面がロック係合部の傾斜面に接触しながら交差方向に相対移動する。この際、第一係合部の傾斜面がロック係合部の傾斜面を押してロック部材が弾性部材の付勢力に抗して交差方向の他方に向けて移動する。その後、第一係合部の他方の面がロック係合部を乗り越えるようにして第一係合部がロック係合部の上方(又は下方)に配置されると、弾性部材の付勢力によってロック係合部がもとに戻るように交差方向の一方に移動することでロック係合部の一方の面が第一係合部の一方の面を下方(又は上方)から支持する。これによりロック係合部と第一係合部とが係合してコッタを固定位置に固定することができる。
このように、第一係合部及びロック係合部が傾斜面を有することで、コッタを非固定位置から固定位置に移動させるのみでロック部材によって自動でコッタを固定位置で固定し、シューヘッド本体にブレーキシューを固定することができる。よってコッタを固定位置に配置する際に、作業者がロック部材を予め交差方向に移動させるような作業が不要となり、ブレーキシューの取付け作業をさらに容易化することができる。
また、上記のシューヘッドでは、前記コッタ係合部は、前記第一係合部とは前記上下方向にずれた位置に、及び前記上下方向から見て重なる位置に配置された第二係合部をさらに有し、前記ロック係合部は、前記非固定位置で前記第二係合部に係合して前記コッタを支持可能であってもよい。
ロック部材を弾性部材の付勢力に抗して交差方向に移動させ、固定位置において第一係合部とロック係合部との係合を解除し、コッタをコッタ配置部の空間から引き抜くように動作させて非固定位置に移動させる。コッタが非固定位置に配置される前にロック部材が弾性部材の付勢力によって交差方向に移動し元の位置に戻る。第二係合部が第一係合部と上下方向から見て重なる位置に設けられているため、元の位置にロック部材が戻ることで第二係合部がロック係合部に係合して非固定位置でコッタが支持される。このためブレーキシューをシューヘッド本体から取り外す際に、コッタがコッタ配置部から脱落することがなくなる。このように完全にコッタをコッタ配置部から取り外すことなく、ブレーキシューをシューヘッド本体から取り外すことができるため、ブレーキシューの着脱作業をさらに容易化できる。
また、上記のシューヘッドでは、前記第二係合部は、前記交差方向の一方から他方に向かって下方に傾斜する傾斜面を含む上面及び下面のうちの一方の面を有し、前記ロック係合部の前記一方の面は、前記交差方向の一方から他方に向かって下方に傾斜する傾斜面を含むとともに、前記非固定位置で前記第二係合部における前記一方の面に上下方向から接触可能であってもよい。
第二係合部にロック係合部が係合して非固定位置にコッタが支持されている状態から、さらにコッタを下方(又は上方)に引っ張ると第二係合部の傾斜面にロック係合部の傾斜面が接触しながら第二係合部の一方の面とロック係合部の一方の面とが交差方向に相対移動する。この際、ロック係合部の傾斜面が第二係合部の傾斜面を押してロック部材が弾性部材の付勢力に抗して交差方向の一方に向けて移動する。その後、第二係合部の一方の面をロック係合部が乗り越えるようにして第二係合部の上方(又は下方)に配置されると、第二係合部とロック係合部との係合が解除される。その後、弾性部材の付勢力によってロック係合部が交差方向の他方に移動することで元の位置に戻る。するとコッタを非固定位置からさらに下方(又は上方)に移動させてコッタ配置部の空間から引き抜くことができる。
このように第二係合部及びロック係合部が傾斜面を有することで、コッタを引き抜く動作を行うのみで、自動で第二係合部とロック係合部との係合を解除することができ、コッタをシューヘッド本体から容易に取り外すことができる。
また、上記のシューヘッドでは、前記非固定位置では、前記コッタの下端が、前記踏面が軌道に接する位置よりも上方に配置されるように、前記コッタの長さ寸法が設定されていてもよい。
下方にコッタを抜き差しする場合、非固定位置ではコッタの下端が軌道の上方に配置されることになる。よって作業者がコッタをコッタ配置部の空間に向けて上方に挿入し、コッタを固定位置に配置する際、軌道に干渉することなく作業を行うことができ、作業性を向上できる。
また、上記のシューヘッドでは、前記ロック部材は、前記取付凹部の下方に設けられていてもよい。
ロック部材を前記取付凹部の下方に設けることで、作業者がロック部材にアクセスし易くなり、作業者がロック部材を交差方向に移動させる作業を容易化できる。
さらに、上記のシューヘッドは、前記コッタ配置部に配置された状態の前記コッタが前記シューヘッド本体から脱落不能となるように、前記上下方向における前記固定位置から離れる方向への前記シューヘッド本体に対する前記コッタの移動を規制する移動規制部をさらに備え、前記移動規制部は、前記コッタ係合部よりも前記コッタの先端に近い位置に形成され、前記ロック係合部を前記コッタ係合部に係合する方向に凹むか、又は突出するコッタ規制部と、前記シューヘッド本体に形成され、前記コッタ規制部と係合するように、前記ロック係合部を前記コッタ係合部に係合する方向に突出する、又は凹むシューヘッド規制部とを有していてもよい。
コッタ規制部とシューヘッド規制部とが嵌合することで、コッタがシューヘッド本体に対して固定されていない状態であっても、コッタがシューヘッド本体から脱落してしまうことを防ぐことができる。これにより、ブレーキシューをシューヘッドに対して外したり取り付けたりする作業時に、コッタがシューヘッドから離れてしまうことを防ぐことができる。したがって、作業時に、コッタを別途管理する必要が無くなり、作業性を向上させることができる。
また、上記のシューヘッドは、前記コッタが前記コッタ配置部に配置された状態で、前記シューヘッド本体及び前記ブレーキシューの少なくとも一方に接触させるように前記前後方向に前記コッタを付勢するコッタ付勢部をさらに備えていてもよい。
コッタ付勢部によって、コッタがシューヘッド本体及びブレーキシューの少なくとも一方に接触することで、シューヘッド本体に対するコッタのガタツキを抑えることができる。したがって、車輪の制動時の異音を抑えることができる。
また、本発明の一の態様に係るブレーキ装置は、上記のシューヘッドと、前記シューヘッドにおける前記シューヘッド本体に支持されたブレーキシューと、を備えている。
このようなブレーキ装置では、上記のシューヘッドを備えることで、台車の上下方向からコッタを抜き差しでき、台車に設けられた各種機器にコッタが干渉しにくく、ブレーキシューの着脱作業が容易となる。
さらに、ロック部材に弾性部材を用いたことで、弾性部材の付勢力によって自動で交差方向にロック部材が移動してロック係合部がコッタ係合部に係合し、固定位置にコッタを固定できる。よってシューヘッド本体にブレーキシューを固定する際には、コッタを動かすためにロック部材を交差方向に移動させる(押し込むか又は引っ張る)作業は不要となる。
また本発明の一の態様に係るコッタは、台車の車輪の踏面に押し付け可能なブレーキシューの背面から前記踏面とは反対側に突出するとともに、上下方向に延びる取付孔が設けられた前記ブレーキシューにおける取付凸部を支持するシューヘッド本体が前記取付凸部を支持した状態で、前記取付孔内に配置された固定位置において前記ブレーキシューと前記シューヘッド本体とを固定可能なコッタであって、前記取付凸部を配置可能な取付凹部、及び、該取付凹部に連通して前記上下方向に延びる空間が設けられた前記シューヘッド本体におけるコッタ配置部の前記空間へ前記上下方向から挿入されて前記固定位置に配置可能で、かつ、前記固定位置から離れる非固定位置に向かって前記上下方向へ抜き出し可能に設けられて、前記上下方向に交差する前記台車の前後方向に突出するコッタ係合部が設けられ、前記上下方向及び前記前後方向に交差する交差方向に進退可能に前記コッタ配置部に設けられて前記空間に配置された棒状をなすロック本体、前記ロック本体の外周面から突出して形成され、前記固定位置において前記コッタ係合部に係合して前記交差方向に移動した際に前記コッタ係合部との係合が解除されるロック係合部、及び、前記ロック係合部を前記コッタ係合部に係合する方向に向かって付勢する弾性部材を有するロック部材によって前記固定位置で固定される。
また、本発明の一の態様に係るブレーキシューの着脱方法は、台車の車輪の踏面に押し付け可能なブレーキシューの背面から前記踏面とは反対側に突出するとともに、上下方向に延びる取付孔が設けられた前記ブレーキシューにおける取付凸部を、シューヘッド本体に設けられた取付凹部に配置した状態で、前記取付凹部に連通して前記上下方向に延びる前記シューヘッド本体におけるコッタを配置する空間に、前記コッタを前記上下方向から挿入し、前記コッタが前記取付孔と前記空間との間にわたって配置される固定位置に前記コッタを移動させ、前記ブレーキシューを前記シューヘッド本体へ固定して取り付ける取付工程と、前記コッタを前記空間で前記上下方向へ抜き出すことで前記コッタが前記取付孔の外部に配置される非固定位置に前記コッタを移動させる取外工程と、を含み、前記取付工程では、前記コッタを前記固定位置に配置した状態で、前記コッタにおいて前記上下方向に交差する前記台車の前後方向に突出するコッタ係合部に対して、前記空間に設けられた棒状をなすロック本体の外周面から突出して形成されたロック係合部を弾性部材の付勢力によって前記上下方向及び前記前後方向に交差する交差方向に移動させて係合させることで、前記固定位置でコッタを固定し、前記取外工程では、前記付勢力に抗して前記ロック係合部が前記コッタ係合部から離れるように、前記ロック係合部を前記交差方向に移動させた後に前記コッタを前記固定位置から前記非固定位置に移動させる。
このようなブレーキシューの着脱方法では、台車の上下方向からコッタを抜き差しでき、台車に設けられた各種機器にコッタが干渉しにくく、ブレーキシューの着脱作業が容易となる。
さらに、ロック部材に弾性部材を用いたことで、弾性部材の付勢力によって自動で交差方向にロック部材が移動してロック係合部がコッタ係合部に係合し、固定位置にコッタを固定できる。よってシューヘッド本体にブレーキシューを固定する際には、コッタを動かすためにロック部材を交差方向に移動させる(押し込むか又は引っ張る)作業は不要となる。
上記のシューヘッド、ブレーキ装置、コッタ、及びブレーキシューの着脱方法によれば、ブレーキシューの着脱作業の作業性を向上可能である。
本発明の第一実施形態に係るブレーキ装置の全体図である。 本発明の第一実施形態に係るブレーキ装置におけるシューヘッドを幅方向の側面側から見た要部拡大図である。 本発明の第一実施形態に係るブレーキ装置におけるシューヘッドのロック部材を下方から見た図であって、図2のA-A断面図である。 本発明の第一実施形態に係るブレーキ装置におけるシューヘッドのコッタを後方から見た全体図である。 本発明の第一実施形態に係るブレーキ装置におけるシューヘッドのコッタを幅方向の側面側から見た全体図である。 本発明の第二実施形態に係るブレーキ装置におけるシューヘッドのコッタ、及びロック部材を前方から見た簡略図であって、コッタが固定位置に配置された状態を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るブレーキ装置におけるシューヘッドのコッタ、及びロック部材を前方から見た簡略図であって、コッタが非固定位置に配置された状態を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るブレーキ装置におけるシューヘッドのロック部材を下方から見た図であって、コッタが固定位置にある状態でロック係合部が第一係合部に係合した状態を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るブレーキ装置におけるシューヘッドのロック部材を下方から見た図であって、コッタが非固定位置にある状態でロック係合部が第二係合部に係合した状態を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るブレーキ装置の概略全体図であってコッタが非固定位置に配置された状態を示す全体図である。 本発明の第三実施形態に係るブレーキ装置におけるシューヘッドのコッタ、及びロック部材を前方から見た簡略図であって、コッタが固定位置よりも下方に配置された状態を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るブレーキ装置におけるシューヘッドのコッタ、及びロック部材を前方から見た簡略図であって、図11よりもコッタが固定位置に近づいた状態を示す図である。 本発明の第四実施形態に係るブレーキ装置におけるシューヘッドのコッタ、及びロック部材を前方から見た簡略図であって、コッタが非固定位置よりも下方に配置された状態を示す図である。 本発明の第五実施形態に係るブレーキ装置におけるシューヘッドを前後方向の背面側から見た要部拡大図である。 本発明の第五実施形態に係るブレーキ装置におけるシューヘッドを幅方向の側面側から見た要部拡大断面図である。 本発明の変形例に係るブレーキ装置におけるシューヘッドを幅方向の側面側から見た要部拡大断面図である。
〔第一実施形態〕
以下、本発明の第一実施形態におけるブレーキ装置110について説明する。
ブレーキ装置110は、いわゆるユニットブレーキ(踏面ブレーキ)と呼ばれるものであって、鉄道車両の車体の下部に設けられた台車における車輪100の踏面100aに摩擦力を付与し、車輪100の制動を行う装置である。踏面100aは、フランジ100bよりも台車幅方向の外側に設けられて軌道(レール)105に接触する面である。
具体的にはブレーキ装置110は、図1に示すように踏面100aに接触可能なブレーキシュー1と、ブレーキシュー1を支持するシューヘッド3と、シューヘッド3を動作させるブレーキ本体4とを備えている。
ブレーキシュー1には、例えば、鋳鉄製の普通鋳鉄シューや、マンガンやクロムを添加した合金鋳鉄シュー、合成樹脂に金属粉末や黒鉛を混合して加熱整形した合成シュー、鉄粉、銅、黒鉛、金属酸化物などの混合物を加圧整形して焼結した焼結合金シューなどが用いられる。このブレーキシュー1は踏面100aの形状に沿って湾曲した形状をなしている。
また、ブレーキシュー1には、踏面100aに押し付けられる側とは反対側の背面1aから突出する取付凸部2が設けられている。この取付凸部2には、車輪100の接線方向に沿って延びる取付孔2aが設けられている。取付孔2aは取付凸部2を貫通して形成されている。本実施形態では取付孔2aは上下方向D2に延びている。上下方向D2とは鉄道車両における上下方向を示す。
ブレーキ本体4は、台車の走行方向に沿う前後方向D1に延びる押棒7と、押棒7を前後方向D1に進退可能に支持する筐体8とを有している。押棒7の先端部には、棒状をなすハンガー9の一端がピン結合されている。ここで、ハンガー9の他端は、筐体8から上方に突出するアーム10の先端にピン結合されている。
シューヘッド3は、押棒7の端部にハンガー9の一端とともにピン結合され、ブレーキシュー1を支持している。そしてシューヘッド3は、押棒7の進退によって車輪100の踏面100aにブレーキシュー1を押し付けることで車輪100に制動力を付与可能としている。
以下、踏面100aにブレーキシュー1が押し付けられる方向を前後方向D1の前方とし、車輪100の踏面100aからブレーキシュー1が退避する方向を前後方向D1の後方とする。この前方及び後方は、必ずしも車両の走行方向の前方及び後方に一致するものではない。また以下では、上下方向D2及び前後方向D1に交差する台車の幅方向を単に幅方向(交差方向)D3をする。
シューヘッド3は、ブレーキシュー1を支持するシューヘッド本体11と、ブレーキシュー1とシューヘッド本体11とを固定可能なコッタ12とを備えている。
図2及び図3に示すように、シューヘッド本体11はブレーキシュー1の背面1aに対向する対向面16aを有する底板部16、及び底板部16に設けられた一対の側板部18を有して内側にコッタ12を配置可能なコッタ配置部15と、コッタ配置部15に設けられてコッタ12の位置を固定するロック部材23とを備える。
コッタ配置部15における底板部16では、対向面16aが踏面100aの形状に沿って、ブレーキシュー1の背面1aの形状に沿って湾曲した形状をなしている。また、底板部16は例えば鋳造によって製造された後に、細部が機械加工によって形成される。
コッタ配置部15における側板部18は、底板部16における対向面16aの幅方向D3の両縁部から、ブレーキシュー1から離れる方向に立ち上がるように底板部16と一体に設けられている。側板部18には、上下方向D2の中央部で押棒7が接続されている。
ここで、シューヘッド本体11には、上下方向D2の中央部で対向面16aから後方に向かって側板部18の中途位置まで凹む取付凹部20が設けられている。これにより、取付凹部20は、底板部16と一対の側板部18とで囲まれた空間Sに連通している。この空間Sは、取付凹部20に連通するとともに取付凹部20から上下方向D2の両側に延びて下方に開口する空間Sとなっている。この空間Sには後述するコッタ12が配置される。取付凹部20にはブレーキシュー1の取付凸部2が挿入されて配置されるようになっている。取付凸部2が取付凹部20に配置された状態では、空間Sと取付孔2aとが上下方向D2に連通する。
ロック部材23は、空間Sに配置された棒状をなすロック本体24と、ロック本体24に設けられたロック係合部25と、ロック本体24とコッタ配置部15との間に介在された弾性部材26と、ロック本体24の動きを規制する規制部材27とを有している。ロック部材23は取付凹部20の下方に設けられているが、ロック部材23は取付凹部20の上方に設けられてもよい。また規制部材27は必ずしも設けられなくともよい。
ロック本体24は、図3に示すように幅方向D3に延びる軸線Oを中心とした丸棒状をなしている。ここで、ロック本体24の断面形状は本実施形態の場合に限定されず、ロック本体24が角棒状をなしていてもよい。ロック本体24は、コッタ配置部15の一対の側板部18を幅方向D3に貫通する貫通孔18aに挿入されている。ロック本体24には、空間Sの外側で、幅方向D3の外側に配置された側板部18に隣接して六角ボルトの頭部と同様の形状の基端部28が一体に設けられている。
さらにロック本体24には、空間Sの外側で、幅方向D3の内側に配置された側板部18に隣接してダブルナットである先端部29が一体に設けられている。ロック本体24は一対の側板部18を幅方向D3に貫通した状態で、コッタ配置部15に対して軸線Oの方向、即ち幅方向D3に進退可能に設けられている。
ロック係合部25は、空間S内に配置されてロック本体24の外周面から径方向外側に、前方に突出する矩形状の凸部である。図3に示すようにロック係合部25は、幅方向D3に離れて一対が設けられている。さらに、これらロック係合部25の幅方向D3の内側、即ち一対のロック係合部25よりもロック本体24の先端部29側には規制凸部30が設けられている。規制凸部30もロック係合部25と同様にロック本体24の外周面から径方向外側に前方に突出する。規制凸部30はロック本体24が幅方向D3に移動する際、規制凸部30はコッタ配置部15に形成された溝15aに沿って幅方向D3に移動することで、ロック本体24の軸線O回りの回転を規制する機能を有する。
図3に示すように、一対のロック係合部25の間には後方に凹むように第一ロック凹部32が形成される。またロック係合部25と規制凸部30との間には後方に凹むように第二ロック凹部33が形成される。
弾性部材26は、ロック本体24の先端部29と幅方向D3の内側の側板部18との間に設けられている。より詳しくは、弾性部材26は側板部18の幅方向D3を向く面に埋めこまれた円筒状の台座37と、先端部29とに挟まれて設けられたコイルバネである。この弾性部材26には外力が作用しない状態で、ロック本体24の基端部28を側板部18に押し付ける方向に付勢力を付与している。弾性部材26は、ロック本体24の基端部28が幅方向D3外側の側板部18に接触している状態で、引っ張り状態で設けられることで初期圧が付与されてもよい。また、弾性部材26はコイルバネに限定されずロック部材23に付勢力を付与可能な部材であればよい。
図2及び図3に示すように、規制部材27は例えばプランジャである。規制部材27はロック本体24の軸線O回りの回転動作、及び幅方向D3の進退動作を規制する。規制部材27は、幅方向D3外側の側板部18に形成されて貫通孔18aに開口する孔18bにねじ込まれて設けられている。また規制部材27の先端は、貫通孔18aに突出可能になっており、ロック本体24の外周面から径方向内側に前方に凹む穴24aに挿入されることで、規制部材27がロック本体24の動きを規制可能となっている。図3に示すようにロック本体24の穴24aは基端部28に近接した位置に設けられている。
図4及び図5に示すようにコッタ12は、板状をなすコッタ本体40と、コッタ本体40の下端に設けられた拡幅部41とを有している。
コッタ本体40は、コッタ配置部15における空間Sへ下方から挿入されて空間Sに配置され、かつ空間Sから下方へ抜き出し可能に設けられている。
コッタ本体40は、表面を前後方向D1に向けて配置される。図2から図5に示すようにコッタ本体40には後方を向く表面から後方に突出するようにコッタ係合部42が設けられている。コッタ係合部42は、コッタ本体40の表面における上下方向D2の一部で、幅方向D3の両端縁を含む両端部で、上下方向D2に同じ位置でコッタ本体40の表面から突出するように形成された一対の矩形状の凸部である。よってコッタ本体40は、このコッタ係合部42が設けられた位置で、前後方向D1の肉厚が厚くなっている。さらにコッタ本体40の先端(上端)は幅方向D3及び前後方向D1に先細りするような形状をなしている。
各々のコッタ係合部42には、幅方向D3に対応するロック係合部25が係合可能となっている。即ち、ロック本体24の基端部28が側板部18に接触した状態で、一方のコッタ係合部42が一方のロック係合部25と幅方向D3に対応する位置(上下方向D2に重なる位置)に配置され、他方のコッタ係合部42が他方のロック係合部25と幅方向D3に対応する位置(上下方向D2に重なる位置)に配置される。
コッタ本体40がコッタ配置部15の空間Sに挿入された状態で、図2に示すようにコッタ係合部42が上方からロック係合部25に接触してコッタ係合部42にロック係合部25が係合可能となっているような位置をコッタ12の固定位置とする。この固定位置では、コッタ本体40はブレーキシュー1の取付凸部2の取付孔2a内に配置され、かつ取付凸部2の上方まで延びている。固定位置では、コッタ係合部42が上方からロック係合部25に接触してロック係合部25とコッタ係合部42とが係合することでコッタ12の位置が固定位置で固定される。
また固定位置よりも下方にコッタ本体40が配置されている場合、ロック係合部25とコッタ係合部42とは係合しない。即ち、コッタ係合部42がロック係合部25の下方に配置されて、ロック係合部25とコッタ係合部42とが係合不能となった位置をコッタ12の非固定位置とする。この非固定位置ではコッタ12が上下方向D2に移動可能となる。
ここで、各々のコッタ係合部42の幅寸法は第一ロック凹部32及び第二ロック凹部33の幅方向D3の寸法よりも小さくなっており、各々のコッタ係合部42が第一ロック凹部32及び第二ロック凹部33を通過可能となっている。よって固定位置から非固定位置にコッタ12を移動させる際、コッタ係合部42とロック係合部25とが干渉することなくコッタ12が上下方向D2に移動可能となる。
拡幅部41は、コッタ本体40よりも幅方向D3の寸法が大きいブロック状をなしている。この拡幅部41はコッタ本体40の表面から少し後方にも突出している。よって図4に示すようにコッタ12は前後方向D1から見てT字状をなしている。なお拡幅部41はコッタ本体40を上下方向D2に動作させる際に作業者が把持可能な形状であればよく、他の形状をなしていてもよい。また拡幅部41は必ずしも設けられなくともよい。拡幅部41を設けず、コッタ本体40の下端部を前後方向D1に屈曲又は湾曲させることで、コッタ12を幅方向D3から見るとL字状をなすようにコッタ12を形成してもよい。
以上説明した本実施形態のブレーキ装置110では、上記のシューヘッド3が設けられていることで、コッタ12が空間Sへ下方から挿入されて固定位置に配置可能で、かつ、固定位置から離れる非固定位置に向かって下方へ抜き出し可能に設けられている。したがって、ブレーキシュー1の着脱作業を行う際には、台車の下方からコッタ12を操作することができる。台車の下方からコッタ12を抜き差しすれば、台車に設けられた各種機器にコッタ12が干渉しにくく、ブレーキシュー1の着脱作業が容易となる。
さらに、ブレーキシュー1とシューヘッド本体11とを固定する固定位置にコッタ12が配置された状態で、ロック部材23におけるロック係合部25によってコッタ12の位置を固定できる。このため、走行時にコッタ12が脱落してしまうことがない。さらにコッタ係合部42とロック係合部25が係合した状態から弾性部材26の付勢力に抗してロック部材23の先端部29を押し、ロック部材23を幅方向D3に移動させることで、コッタ係合部42とロック係合部25との係合を解除できる。この結果、コッタ12を固定位置から非固定位置に移動させ、ブレーキシュー1をシューヘッド本体11から取り外すことができる(取外工程)。
ブレーキシュー1をシューヘッド本体11に取り付ける際には、コッタ12をコッタ配置部15の空間Sに挿入して固定位置に配置した後、先端部29を押すのを止めてロック部材23を離せば、弾性部材26の付勢力によって自動で幅方向D3にロック部材23が移動してロック係合部25がコッタ係合部42に係合し、固定位置にコッタ12を固定できる(取付工程)。
このように弾性部材26を用いたことで、シューヘッド本体11にブレーキシュー1を固定する際には、作業者がロック部材23を押し込んで幅方向D3に移動させる作業が不要となる。よってブレーキシュー1の着脱作業の作業性を向上可能である。
またロック部材23に規制部材27を設けることで、走行中の振動等によるロック係合部25の動きを規制することができる。したがって、走行中にコッタ係合部42とロック係合部25との係合が勝手に解除されてしまう可能性を低減でき、コッタ12が固定位置から位置ずれしてしまうことを回避できる。
ここで、コッタ係合部42は凸部ではなく凹部でもよい。この場合、ロック本体24が幅方向D3に移動可能となるように凹部であるコッタ係合部42はコッタ本体40の表面から幅方向D3の全域にわたって凹むように形成される必要がある。
〔第二実施形態〕
次に、本発明の第二実施形態のブレーキ装置110Aについて説明する。以下に説明する第二実施形態においては、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
本実施形態のブレーキ装置110Aでは、コッタ本体40には第一実施形態とは異なるコッタ係合部50が設けられている。図6及び図7に示すように、コッタ係合部50は、第一係合部51と、第一係合部51よりも上方に設けられた第二係合部52とを有している。
第一係合部51は、コッタ本体40の表面における上下方向D2の一部で、幅方向D3に離れて上下方向D2に同じ位置でコッタ本体40の表面から突出するように形成された一対の矩形状の凸部である。よってコッタ本体40は、この第一係合部51が設けられた位置で前後方向D1の肉厚が厚くなっている。コッタ12が固定位置に配置された状態で、第一係合部51がロック係合部25に上方から接触して、第一係合部51にロック係合部25が係合可能になっている。第一係合部51の幅方向D3の寸法は第一ロック凹部32の幅方向D3の寸法及び第二ロック凹部33の方向の寸法よりも小さくなっており、各々の第一係合部51が第一ロック凹部32及び第二ロック凹部33を通過可能となっている。
第二係合部52は、第一係合部51と同様の形状をなし、コッタ本体40の表面における上下方向D2の一部で、幅方向D3に離れて上下方向D2に同じ位置でコッタ本体40の表面から突出するように形成された一対の矩形状の凸部である。各々の第二係合部52は、各々の第一係合部51とは幅方向D3にずれた位置に設けられている。本実施形態では、一方の第二係合部52は幅方向D3に一対の第一係合部51の間に設けられ、他方の第二係合部52は一対の第一係合部51よりも幅方向D3の外側となるロック本体24の基端部28側に設けられている。
図7に示すように、コッタ12が固定位置よりも下方に配置されて非固定位置に配置された状態では、ロック係合部25には第二係合部52が上方から接触して、第二係合部52にロック係合部25が係合可能になっている。
図8及び図9に示すように、ロック本体24にはロック本体24の外周面から径方向内側に前方に凹む穴24aが幅方向D3に離れて一対設けられている。
図8に示すように固定位置でロック係合部25が第一係合部51に係合している状態では、幅方向D3の内側となるロック部材23の基端部28側に設けられた穴24aに規制部材27の先端が挿入されている。また図9に示すように非固定位置でロック係合部25が第二係合部52に係合している状態では、幅方向D3の外側となるロック本体24の先端部29側に設けられた穴24aに規制部材27の先端が挿入されている。
また図10に示すように、非固定位置ではコッタ12の下端が、踏面100aが軌道105に接する位置よりも上方に配置されるように、コッタ12の長さ寸法が設定されている。即ち非固定位置にコッタ12が配置された状態で、コッタ12の上端から踏面100aが軌道105までの上下方向D2の距離L2の方が、コッタ12の長さ寸法L1よりも大きく設定されている。
以上説明した本実施形態のブレーキ装置110Aによれば、コッタ係合部50が上下方向D2に離れて設けられた第一係合部51と第二係合部52を有している。そして第一係合部51と第二係合部52とが幅方向D3にずれた位置に設けられている。
ここでコッタ12が固定位置に配置されて第一係合部51にロック係合部25が係合した状態から、ロック部材23の先端部29を押してロック部材23を幅方向D3の外側に移動させ、一方の第一係合部51が第一ロック凹部32の位置に配置され、他方の第一係合部51が第二ロック凹部33の位置に配置されると、コッタ12が非固定位置に向けて下方に移動可能となる。コッタ12が非固定位置にある状態では第二係合部52とロック係合部25とが係合するとともに、規制部材27によってロック係合部25の動きが規制されることで非固定位置にコッタ12が支持される。
このため、ブレーキシュー1をシューヘッド本体11から取り外す際に、コッタ12がコッタ配置部15から脱落することがなくなる。即ち、完全にコッタ12をコッタ配置部15から取り外すことなく、ブレーキシュー1をシューヘッド本体11から取り外すことができるため、ブレーキシュー1の着脱作業をさらに容易化できる。
また、非固定位置ではコッタ12の下端が軌道105の上方に配置されることになる。よって作業者がコッタ12をコッタ配置部15の空間Sに向けて上方に挿入し、コッタ12を固定位置に配置する際、軌道105に干渉することなく作業を行うことができ、作業性を向上できる。
なお本実施形態では、第一係合部51と第二係合部52とが上下方向D2から見て重なる位置に設けられていてもよい。上下方向D2から見て重なる位置とは、幅方向D3に完全に一致する位置だけでなく、第二係合部52の一部が第一係合部51と幅方向D3に同じ位置に配置される場合も含んでいる。この場合、非固定位置で規制部材27によってロック係合部25の動きを規制する必要はない。即ち、例えば非固定位置でロック係合部25の動きを規制するための穴24aは設けなくてもよい。
〔第三実施形態〕
次に、本発明の第三実施形態のブレーキ装置110Bについて説明する。以下に説明する第二実施形態においては、第一実施形態及び第二実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
図11及び図12に示すように、コッタ係合部60は、第一係合部61と、第一係合部61よりも上方に設けられた第二係合部62とを有している。
第一係合部61は、コッタ本体40の表面における上下方向D2の一部で、幅方向D3に離れて上下方向D2に同じ位置でコッタ本体40の表面から突出するように形成された一対の凸部である。よって、コッタ本体40は、このコッタ係合部42が設けられた位置で前後方向D1の肉厚が厚くなっている。第一係合部61は、上下方向D2に直交する平面状の下面61aと、幅方向D3の一方(幅方向D3の内側)から幅方向D3の他方(幅方向D3の外側)に向かって下方に傾斜する傾斜面を含む上面61bとを有している。これにより、第一係合部61は前後方向D1から見て三角形状をなしている。
第二係合部62は、第一係合部61の上方で、コッタ本体40の表面における上下方向D2の一部で幅方向D3に離れて上下方向D2に同じ位置でコッタ本体40の表面から突出するように形成された一対の凸部である。よってコッタ本体40は、このコッタ係合部42が設けられた位置で前後方向D1の肉厚が厚くなっている。各々の第二係合部62は、各々の第一係合部61とは上下方向D2から見て重なる位置に設けられている。上下方向D2から見て重なる位置とは、幅方向D3に完全に一致する位置だけでなく、第二係合部62の一部が第一係合部61と幅方向D3に同じ位置に配置される場合も含んでいる。第二係合部62は上下方向D2に直交する平面状の下面62a及び上面62bを有している。
ロック係合部65は、上下方向D2に直交する平面状の下面65aと、幅方向D3の一方(幅方向D3の内側)から幅方向D3の他方(幅方向D3の外側)に向かって下方に傾斜する傾斜面を含む上面65bとを有している。各々の第一係合部61の幅方向D3の寸法は第一ロック凹部32の幅方向D3の寸法及び第二ロック凹部33の方向の寸法よりも小さくなっており、各々の第一係合部61が第一ロック凹部32及び第二ロック凹部33を通過可能となっている。
コッタ12が固定位置に配置された状態で、ロック係合部65の上面65bには第一係合部61の下面61aが上方から接触して、第一係合部61がロック係合部65に係合可能になっている。
以上説明した本実施形態のブレーキ装置110Bでは、ロック係合部65よりも下方に第一係合部61がある状態から、コッタ12をコッタ配置部15の空間Sに上方に挿入すると、傾斜面を含む第一係合部61の上面61bに対し、傾斜面を含むロック係合部65の下面65aが接触する。この状態でさらにコッタ12を上方に移動させると、図12に示すように第一係合部61の上面61bがロック係合部65の下面65aに接触しながら幅方向D3の内側に相対移動する。この際、第一係合部61の上面61bがロック係合部65の下面65aを押してロック本体24が弾性部材26の付勢力に抗して幅方向D3の外側に向けて移動する。
その後、第一係合部61の上面61bがロック係合部65を乗り越えるようにして、第一係合部61がロック係合部65の上方に配置されると、弾性部材26の付勢力によってロック本体64がもとの位置に戻るように幅方向D3の内側に移動することで、ロック係合部65の上面65bが第一係合部61の下面61aに接触し、ロック係合部65が第一係合部61を下方から支持する。これによりロック係合部65と第一係合部61とが係合してコッタ12を固定位置に固定することができる。
このように、第一係合部61及びロック係合部65が傾斜面を有することで、コッタ12を非固定位置から固定位置に移動させるのみで、ロック本体24を動作させ、ロック部材23によって自動でコッタ12を固定位置で固定し、シューヘッド本体11にブレーキシュー1を固定することができる。よってコッタ12を固定位置に配置する際に、作業者がロック本体24を予め幅方向D3に移動させるような作業が不要となり、ブレーキシュー1の取付け作業をさらに容易化することができる。
さらにロック本体24を押して弾性部材26の付勢力に抗して幅方向D3の外側に移動させ、固定位置において第一係合部61とロック係合部65との係合を解除し、コッタ12をコッタ配置部15の空間Sから下方に引き抜くように動作させて非固定位置に移動させる。そしてコッタ12が非固定位置に配置される前に、ロック本体24を押すことを止めると、ロック本体24が弾性部材26の付勢力によって幅方向D3の内側に移動して元の位置に戻る。
本実施形態では第二係合部62が第一係合部61と上下方向D2に重なる位置に設けられているため、元の位置にロック本体24が戻ることで第二係合部62がロック係合部65に係合して非固定位置にコッタ12が支持される。このためブレーキシュー1をシューヘッド本体11から取り外す際に、コッタ12がコッタ配置部15から脱落することがなくなる。よって完全にコッタ12をコッタ配置部15から取り外すことなく、ブレーキシュー1をシューヘッド本体11から取り外すことができるため、ブレーキシュー1の着脱作業をさらに容易化できる。
ここで本実施形態では必ずしも第二係合部62は設けられなくともよい。
〔第四実施形態〕
次に、本発明の第四実施形態のブレーキ装置110Cについて説明する。以下に説明する第二実施形態においては、第一実施形態から第三実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
図13に示すように、第三実施形態とは第二係合部72及びロック係合部75の形状が異なっている。
第二係合部72は、幅方向D3の一方(幅方向D3の内側)から幅方向D3の他方(幅方向D3の外側)に向かって下方に傾斜する傾斜面を含む下面72aと、上下方向D2に直交する平面状の上面72bとを有している。
ロック係合部75は、幅方向D3の一方(幅方向D3の内側)から幅方向D3の他方(幅方向D3の外側)に向かって下方に傾斜する傾斜面を含む下面75aと、幅方向D3の一方(幅方向D3の内側)から幅方向D3の他方(幅方向D3の外側)に向かって下方に傾斜する傾斜面を含む上面75bとを有している。また上面75bは傾斜面に連続して傾斜面から幅方向D3の一方に延びる上下方向D2に直交する平面も含んでいる。よって各々のロック係合部75は前後方向D1から見て台形状をなしている。
コッタ12が固定位置に配置された状態で、ロック係合部75の上面75bには第一係合部61の下面61aが上方から接触して、第一係合部61にロック係合部75が係合可能になっている。
またコッタ12が非固定位置に配置された状態で、ロック係合部75の上面75bには第二係合部72の下面72aが上方から接触して、第二係合部72にロック係合部75が係合可能になっている。
また本実施形態では、弾性部材26に外力が作用しない状態で側板部18と基端部28との間には隙間が設けられ、幅方向D3の両側にロック本体24が移動可能になっている。側板部18と基端部28との隙間にも弾性部材を設けてもよい。
以上説明した本実施形態のブレーキ装置110Cでは、第二係合部72にロック係合部75が係合して非固定位置にコッタ12が支持されている状態から、さらにコッタ12を下方に引っ張ると、図13に示すように傾斜面を含む第二係合部72の下面72aにロック係合部75の上面75bが接触しながら、第二係合部72の下面72aとロック係合部75の上面75bとが幅方向D3に相対移動する。この際、ロック係合部75の上面75bが第二係合部72の下面72aを押してロック本体24が弾性部材26の付勢力に抗して幅方向D3の内側に向けて移動する。その後、第二係合部72の下面72aをロック係合部75が乗り越えるようにして第二係合部72の上方に配置されると、第二係合部72とロック係合部75との係合が解除される。その後、弾性部材26の付勢力によってロック係合部75が幅方向D3の外側に移動することで元の位置に戻る。
するとコッタ12を非固定位置からさらに下方に移動させてコッタ配置部15の空間Sから引き抜くことができる。よって第二係合部72及びロック係合部75が傾斜面を有することで、コッタ12を下方に引き抜く動作を行うのみで、自動で第二係合部72とロック係合部75との係合を解除することができ、コッタ12をシューヘッド本体11から容易に取り外すことができる。
〔第五実施形態〕
次に、本発明の第五実施形態のブレーキ装置110Eについて説明する。以下に説明する第五実施形態においては、第一実施形態から第四実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。本実施形態のブレーキ装置110Eでは、コッタ付勢部80及び移動規制部90をさらに備えている点が上述の実施形態のものと異なっている。
図14及び図15に示すように、コッタ付勢部80は、コッタ12がコッタ配置部15に配置された状態で、底板部16に接触させるように前後方向D1にコッタ12を付勢している。本実施形態のコッタ付勢部80は、付勢部本体81と、付勢固定部82とを有している。
付勢部本体81は、弾性力によってコッタ本体40を前後方向D1に付勢する部材である。本実施形態の付勢部本体81は、湾曲した板バネである。付勢部本体81の基端(上下方向D2の一方の端部)は、付勢固定部82によって、底板部16に固定されている。付勢固定部82は、六角ボルト等の固定部材である。付勢部本体81は、上下方向D2において、付勢固定部82から離れるにしたがって、底板部16から離れるように延びている。つまり、付勢部本体81の先端(上下方向D2の他方の端部)は、底板部16との間で前後方向D1に隙間を形成している。付勢部本体81の先端は、コッタ本体40がコッタ配置部15に配置された状態で、コッタ本体40の先端に接触可能な位置に配置されている。付勢部本体81の先端は、コッタ本体40に対して、前後方向D1の後方から接触可能とされている。したがって、付勢部本体81は、コッタ本体40に前後方向D1の後方から接触することで、コッタ12を前後方向D1の前方に向かって付勢し、底板部16に接触させている。
移動規制部90は、コッタ配置部15に配置された状態のコッタ12が脱落不能となるように、シューヘッド本体11に対するコッタ12の移動を規制している。具体的には、移動規制部90は、上下方向D2におけるシューヘッド本体11に対するコッタ12の固定位置から離れる方向への移動を規制している。つまり、コッタ12は、移動規制部90によって、コッタ配置部15に配置された状態では、シューヘッド本体11から脱落できないようにされている。本実施形態の移動規制部90は、コッタ規制部91と、シューヘッド規制部92とを有している。コッタ規制部91及びシューヘッド規制部92は、キー及びキー溝のように互いに嵌り合うことで、移動を規制している。
コッタ規制部91は、コッタ本体40と一体に形成されている。コッタ規制部91は、上下方向D2において、コッタ係合部42よりもコッタ本体40の先端に近い位置に形成されている。本実施形態のコッタ規制部91は、上下方向D2において、コッタ本体40の端面からわずかに離れた位置に形成されている。コッタ規制部91は、幅方向D3において、コッタ本体40の中央付近に形成されている。コッタ規制部91は、前後方向D1の前方を向くコッタ本体40の面から矩形状をなして突出している。つまり、コッタ規制部91は、ロック係合部25をコッタ係合部42に係合する方向である前後方向D1の前方に向かって突出している。コッタ規制部91は、ロック部材23によってコッタ12が固定された状態で、取付孔2aよりも上下方向D2の上方に位置している。コッタ規制部91は、コッタ本体40に対してキーとして形成されている。
シューヘッド規制部92は、底板部16に形成されている。シューヘッド規制部92は、前後方向D1から見た際に、取付凹部20を挟むように形成されている。シューヘッド規制部92は、コッタ規制部91が係合するような形状で底板部16から凹んでいる。具体的には、シューヘッド規制部92は、コッタ規制部91を幅方向D3の位置を維持したまま上下方向D2にスライドさせることが可能な形状で凹んでいる。シューヘッド規制部92は、底板部16に対してコッタ規制部91に対応するキー溝として形成されている。
本実施形態のシューヘッド規制部92は、取付凹部20に対して上下方向D2の上方に位置する上側凹部921と、取付凹部20に対して上下方向D2の下方に位置する下側凹部922と、有している。
上側凹部921は、底板部16に形成された溝である。上側凹部921は、コッタ規制部91が内部に収まるように、コッタ規制部91より大きく形成されている。上側凹部921は、幅方向D3において、コッタ規制部91が傾かない程度に、コッタ規制部91よりわずかに大きく形成されている。上側凹部921は、上下方向D2において、コッタ規制部91の上下方向D2の移動を阻害しないように形成されている。上側凹部921の上下方向D2の下端は、取付凹部20と連通している。
上側凹部921は、取付凹部20と繋がる位置(上下方向D2の下端)に第一テーパ部925が形成されている。第一テーパ部925は、前後方向D1において、取付凹部20に近づくにしたがって、深くなるように傾斜した平面を有している。第一テーパ部925は、幅方向D3において、取付凹部20に近づくにしたがって、広がるよう傾斜した平面を有している。
下側凹部922は、底板部16に形成された溝である。下側凹部922は、コッタ規制部91が内部に収まるように、コッタ規制部91より大きく形成されている。下側凹部922は、幅方向D3において、上側凹部921と同じ大きさで形成されている。下側凹部922は、上下方向D2において、前後方向D1から見た際に、コッタ12が取付凹部20から外れる位置かつ、コッタ12がシューヘッド本体11から脱落しない位置まで移動可能となるように形成されている。具体的には、下側凹部922の上下方向D2の下端は、前後方向D1から見た際に、コッタ本体40が取付凹部20と重ならない位置に配置された状態(コッタ本体40の先端が取付凹部20よりも上下方向D2の下方に位置する状態)で、コッタ規制部91の上下方向D2の下端と接触する。したがって、下側凹部922の上下方向D2の下端と、コッタ規制部91の上下方向D2の下端とが接触した状態では、コッタ本体40の先端は、取付凹部20に対して上下方向D2の下方に位置している。これにより、下側凹部922によって、コッタ12の上下方向D2の下方への移動が規制されている。また、下側凹部922の上下方向D2の上端は、取付凹部20と連通している。
下側凹部922は、取付凹部20と繋がる位置(上下方向D2の上端)に第二テーパ部926が形成されている。第二テーパ部926は、取付凹部20を挟んで、第一テーパ部925と対称な形状とされている。つまり、第二テーパ部926は、前後方向D1において、取付凹部20に近づくにしたがって、深くなるように傾斜した平面を有している。第二テーパ部926は、幅方向D3において、取付凹部20に近づくにしたがって、広がるよう傾斜した平面を有している。
このような構成によれば、コッタ本体40の先端を付勢部本体81と底板部16との隙間に挿入することで、付勢部本体81によって、コッタ本体40が前後方向D1の前方に向かって押し付けられる。その結果、コッタ本体40と一体に形成されたコッタ規制部91と、底板部16から窪んで形成された上側凹部921とが接触する。これにより、ボルト等の新たな取り付け作業を発生させる固定部材を用いることなく、シューヘッド本体11に対するコッタ12の前後方向D1でのガタツキが抑えられる。したがって、車輪100の制動時の異音を抑えることができる。
また、コッタ本体40がコッタ配置部15に配置された状態では、コッタ規制部91が上側凹部921又は下側凹部922に収まった状態で、コッタ本体40が移動する。その結果、コッタ本体40は、上側凹部921及び下側凹部922をガイドとしながら、上下方向D2へ移動される。また、上側凹部921及び下側凹部922から取付凹部20にコッタ規制部91が出た場合でも、第一テーパ部925や第二テーパ部926によって、コッタ規制部91の上側凹部921や下側凹部922への進入がガイドされる。そのため、コッタ本体40の上下方向D2への移動が損なわれない。
また、ブレーキシュー1の着脱作業の際には、ロック係合部25によるコッタ12の固定が解除された状態で、取付凸部2の取付孔2aからコッタ本体40が抜かれるように、コッタ12が上下方向D2の下方に移動される。その際、下側凹部922の上下方向D2の下端と、コッタ規制部91の上下方向D2の下端とが接触する。下側凹部922とコッタ規制部91とが接触した状態では、コッタ本体40の先端は、取付凹部20に対して上下方向D2の下方に位置している。つまり、取付凹部20が開放された状態となり、ブレーキシュー1が着脱可能となる。さらに、下側凹部922とコッタ規制部91とが接触することで、底板部16とロック本体24とによって前後方向D1に挟まれているコッタ本体40は、その位置から上下方向D2の下方に向かって移動することができなくなる。したがって、コッタ12がシューヘッド本体11から脱落してしまうことを防ぐことができる。これにより、ブレーキシュー1をシューヘッド3に対して取り外したり取り付けたりする作業時に、コッタ12がシューヘッド3から離れてしまうことを防ぐことができる。したがって、作業時に、コッタ12を別途管理する必要が無くなり、作業性を向上させることができる。
なお、移動規制部90は、本実施形態のような構造に限定されるものではない。つまり、移動規制部90は、コッタ規制部91が突出する構造であり、シューヘッド規制部92が凹む構造であることに限定されるものではない。コッタ規制部91及びシューヘッド規制部92は、互いに嵌まる構造であればよい。したがって、コッタ規制部91が凹む構造であり、シューヘッド規制部92が突出する構造であってもよい。
また、コッタ付勢部80は、本実施形態のように、コッタ12を底板部16に接触させるように付勢する構造に限定されるものではない。コッタ付勢部80は、シューヘッド本体11及びブレーキシュー1の少なくとも一方に接触させるようにコッタ12を前後方向D1に付勢できる構造であればよい。例えば、図16の変形例に示すように、コッタ付勢部80Aでは、付勢部本体81Aがコッタ12を前後方向D1の後方へ付勢して、取付凸部2に接触させるような構造であってもよい。
また、コッタ付勢部80は、本実施形態の付勢部本体81のように、板バネによってコッタ12を付勢する構造に限定されるものではない。コッタ付勢部80は、シューヘッド本体11及びブレーキシュー1の少なくとも一方に接触するようにコッタ12を付勢することができればよい。したがって、コッタ付勢部80は、スプリングバネのような形状に基づく弾性力によってコッタ12を付勢させる部材であってもよく、ゴム材のように材質に基づく弾性力によってコッタ12を付勢させる部材であってもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
例えばコッタ12はコッタ配置部15の空間Sに上方から抜き差しするようにしてもよい。
またロック本体24はコッタ配置部15に対して幅方向D3に対して傾斜する方向に移動可能となっていてもよい。即ち、軸線Oの方向は幅方向D3に完全に一致しなくともよい。
またロック本体24を押し込むことでロック本体24を幅方向D3に移動可能である場合だけでなく、ロック本体24を引っ張ることでロック本体24を幅方向D3に移動可能であってもよい。また基端部28と先端部29とは逆に設けられていてもよい。
コッタ配置部15は側板部18と底板部16とを有する形状に限定されず、コッタ12を配置する空間Sがあれば上述した形状には限定されない。
さらに、実施形態及び各変形例に記載した構成は適宜組み合わせてもよい。
1 ブレーキシュー
1a 背面
2 取付凸部
2a 取付孔
3 シューヘッド
4 ブレーキ本体
7 押棒
8 筐体
9 ハンガー
10 アーム
11 シューヘッド本体
12 コッタ
15 コッタ配置部
16 底板部
16a 対向面
18 側板部
15a 溝
18a 貫通孔
18b 孔
20 取付凹部
23 ロック部材
24 ロック本体
24a 穴
25、65、75 ロック係合部
26 弾性部材
27 規制部材
28 基端部
29 先端部
30 規制凸部
32 第一ロック凹部
33 第二ロック凹部
37 台座
40 コッタ本体
41 拡幅部
42、50、60 コッタ係合部
51、61 第一係合部
52、62、72 第二係合部
80、80A コッタ付勢部
81、81A 付勢部本体
82 付勢固定部
90 移動規制部
91 コッタ規制部
92 シューヘッド規制部
921 上側凹部
922 下側凹部
925 第一テーパ部
926 第二テーパ部
100 車輪
100a 踏面
100b フランジ
110、110A、110B、110C、110E ブレーキ装置
105 軌道
S 空間
O 軸線
D1 前後方向
D2 上下方向
D3 幅方向

Claims (14)

  1. 台車の車輪の踏面に押し付け可能なブレーキシューの背面から前記踏面とは反対側に突出するとともに、上下方向に延びる取付孔が設けられた前記ブレーキシューにおける取付凸部を支持するシューヘッド本体と、
    前記シューヘッド本体が前記取付凸部を支持した状態で、前記取付孔内に配置された固定位置において前記ブレーキシューと前記シューヘッド本体とを固定可能なコッタと、
    を備え、
    前記シューヘッド本体は、
    前記取付凸部を配置可能な取付凹部、及び、該取付凹部に連通して前記上下方向に延びる前記コッタを配置する空間が設けられたコッタ配置部と、
    前記コッタ配置部に設けられて前記固定位置で前記コッタの位置を固定するロック部材と、
    を有し、
    前記コッタには、前記空間へ前記上下方向から挿入されて前記固定位置に配置可能で、かつ、前記固定位置から離れる非固定位置に向かって前記上下方向へ抜き出し可能に設けられて、前記上下方向に交差する前記台車の前後方向に突出するコッタ係合部が設けられ、
    前記ロック部材は、
    前記上下方向及び前記前後方向に交差する交差方向に進退可能に前記コッタ配置部に設けられて前記空間に配置された棒状をなすロック本体と、
    前記ロック本体の外周面から突出して形成され、前記固定位置において前記コッタ係合部に係合して前記コッタの位置を固定し、前記交差方向に移動した際に前記コッタ係合部との係合が解除されるロック係合部と、
    前記ロック係合部を、前記コッタ係合部に係合する方向に向かって付勢する弾性部材と、
    を有するシューヘッド。
  2. 前記ロック部材は、前記コッタ配置部に対して前記ロック係合部の動きを規制する規制部材をさらに有する請求項1に記載のシューヘッド。
  3. 前記コッタ係合部は、
    第一係合部と、
    前記第一係合部とは前記上下方向、及び前記交差方向にずれた位置に配置された第二係合部と、
    を有し、
    前記ロック係合部は、前記固定位置で前記第一係合部に係合して前記コッタの位置を固定可能であり、前記非固定位置で前記第二係合部に係合して前記コッタを支持可能であり、
    前記規制部材は、前記ロック係合部が前記第一係合部に係合した位置、及び、前記ロック部材が前記第二係合部に係合した位置で前記ロック係合部の動きを規制する請求項2に記載のシューヘッド。
  4. 前記コッタ係合部は、
    第一係合部と、
    前記第一係合部とは前記上下方向にずれた位置に、及び前記上下方向から見て重なる位置に配置された第二係合部と、
    を有し、
    前記ロック係合部は、前記固定位置で前記第一係合部に係合して前記コッタの位置を固定可能であり、前記非固定位置で前記第二係合部に係合して前記コッタを支持可能である請求項1又は2に記載のシューヘッド。
  5. 前記コッタ係合部は、第一係合部を有し、
    前記第一係合部は、
    前記固定位置で前記ロック係合部と係合可能である上面及び下面のうちの一方の面と、
    前記交差方向の一方から他方に向かって下方に傾斜する傾斜面を含む上面及び下面のうちの他方の面と、
    を有し、
    前記ロック係合部は、
    前記第一係合部の前記一方の面に係合して前記コッタの位置を固定可能である上面及び下面のうちの一方の面と、
    前記交差方向の一方から他方に向かって下方に傾斜する傾斜面を含むとともに、前記第一係合部の傾斜面を含む前記他方の面に上下方向から接触可能な上面及び下面のうちの他方の面と、
    を有する請求項1又は2に記載のシューヘッド。
  6. 前記コッタ係合部は、前記第一係合部とは前記上下方向にずれた位置に、及び前記上下方向から見て重なる位置に配置された第二係合部をさらに有し、
    前記ロック係合部は、前記非固定位置で前記第二係合部に係合して前記コッタを支持可能である請求項5に記載のシューヘッド。
  7. 前記第二係合部は、前記交差方向の一方から他方に向かって下方に傾斜する傾斜面を含む上面及び下面のうちの一方の面を有し、
    前記ロック係合部の前記一方の面は、前記交差方向の一方から他方に向かって下方に傾斜する傾斜面を含むとともに、前記非固定位置で前記第二係合部における前記一方の面に前記上下方向から接触可能である請求項6に記載のシューヘッド。
  8. 前記非固定位置では、前記コッタの下端が、前記踏面が軌道に接する位置よりも上方に配置されるように、前記コッタの長さ寸法が設定されている請求項3、4、6、及び7のいずれか一項に記載のシューヘッド。
  9. 前記ロック部材は、前記取付凹部の下方に設けられている請求項1から8のいずれか一項に記載のシューヘッド。
  10. 前記コッタ配置部に配置された状態の前記コッタが前記シューヘッド本体から脱落不能となるように、前記上下方向における前記固定位置から離れる方向への前記シューヘッド本体に対する前記コッタの移動を規制する移動規制部をさらに備え、
    前記移動規制部は、
    前記コッタ係合部よりも前記コッタの先端に近い位置に形成され、前記ロック係合部を前記コッタ係合部に係合する方向に凹むか、又は突出するコッタ規制部と、
    前記シューヘッド本体に形成され、前記コッタ規制部と係合するように、前記ロック係合部を前記コッタ係合部に係合する方向に突出する、又は凹むシューヘッド規制部とを有する請求項1から9のいずれか一項に記載のシューヘッド。
  11. 前記コッタが前記コッタ配置部に配置された状態で、前記シューヘッド本体及び前記ブレーキシューの少なくとも一方に接触させるように前記前後方向に前記コッタを付勢するコッタ付勢部をさらに備える請求項1から10のいずれか一項に記載のシューヘッド。
  12. 請求項1から11のいずれか一項に記載のシューヘッドと、
    前記シューヘッドにおける前記シューヘッド本体に支持されたブレーキシューと、
    を備えるブレーキ装置。
  13. 台車の車輪の踏面に押し付け可能なブレーキシューの背面から前記踏面とは反対側に突出するとともに、上下方向に延びる取付孔が設けられた前記ブレーキシューにおける取付凸部を支持するシューヘッド本体が前記取付凸部を支持した状態で、前記取付孔内に配置された固定位置において前記ブレーキシューと前記シューヘッド本体とを固定可能なコッタであって、
    前記取付凸部を配置可能な取付凹部、及び、該取付凹部に連通して前記上下方向に延びる空間が設けられた前記シューヘッド本体におけるコッタ配置部の前記空間へ前記上下方向から挿入されて前記固定位置に配置可能で、かつ、前記固定位置から離れる非固定位置に向かって前記上下方向へ抜き出し可能に設けられて、前記上下方向に交差する前記台車の前後方向に突出するコッタ係合部が設けられ、
    前記上下方向及び前記前後方向に交差する交差方向に進退可能に前記コッタ配置部に設けられて前記空間に配置された棒状をなすロック本体、前記ロック本体の外周面から突出して形成され、前記固定位置において前記コッタ係合部に係合して前記交差方向に移動した際に前記コッタ係合部との係合が解除されるロック係合部、及び、前記ロック係合部を前記コッタ係合部に係合する方向に向かって付勢する弾性部材を有するロック部材によって前記固定位置で固定されるコッタ。
  14. 台車の車輪の踏面に押し付け可能なブレーキシューの背面から前記踏面とは反対側に突出するとともに、上下方向に延びる取付孔が設けられた前記ブレーキシューにおける取付凸部を、シューヘッド本体に設けられた取付凹部に配置した状態で、前記取付凹部に連通して前記上下方向に延びる前記シューヘッド本体におけるコッタを配置する空間に、前記コッタを前記上下方向から挿入し、前記コッタが前記取付孔と前記空間との間にわたって配置される固定位置に前記コッタを移動させ、前記ブレーキシューを前記シューヘッド本体へ固定して取り付ける取付工程と、
    前記コッタを前記空間で前記上下方向へ抜き出すことで前記コッタが前記取付孔の外部に配置される非固定位置に前記コッタを移動させる取外工程と、
    を含み、
    前記取付工程では、前記コッタを前記固定位置に配置した状態で、前記コッタにおいて前記上下方向に交差する前記台車の前後方向に突出するコッタ係合部に対して、前記空間に設けられた棒状をなすロック本体の外周面から突出して形成されたロック係合部を弾性部材の付勢力によって前記上下方向及び前記前後方向に交差する交差方向に移動させて係合させることで、前記固定位置でコッタを固定し、
    前記取外工程では、前記付勢力に抗して前記ロック係合部が前記コッタ係合部から離れるように、前記ロック係合部を前記交差方向に移動させた後に前記コッタを前記固定位置から前記非固定位置に移動させるブレーキシューの着脱方法。
JP2019207084A 2019-02-13 2019-11-15 シューヘッド、ブレーキ装置、コッタ、及びブレーキシューの着脱方法 Active JP7351725B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019023412 2019-02-13
JP2019023412 2019-02-13

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020133899A JP2020133899A (ja) 2020-08-31
JP7351725B2 true JP7351725B2 (ja) 2023-09-27

Family

ID=72262795

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019207084A Active JP7351725B2 (ja) 2019-02-13 2019-11-15 シューヘッド、ブレーキ装置、コッタ、及びブレーキシューの着脱方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7351725B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007292209A (ja) 2006-04-25 2007-11-08 Nabtesco Corp 制輪子取付構造

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4020928A (en) * 1975-05-19 1977-05-03 Abex Corporation Railroad brake shoes with separable insert engageable with flange of a wheel
JPS586766Y2 (ja) * 1978-11-21 1983-02-05 日本国有鉄道 車輪踏面への作用子の保持装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007292209A (ja) 2006-04-25 2007-11-08 Nabtesco Corp 制輪子取付構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020133899A (ja) 2020-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6185147B2 (ja) 安定化されたブレーキ・パッドを有する固定キャリパー式ディスクブレーキ、並びに関連する組立体及びパッド交換方法
US8439171B2 (en) Vehicle disk brake
CN100513819C (zh) 盘式制动器的摩擦衬块组件
US10968968B2 (en) Brake clip for disc brake assembly and disc brake assembly including such a brake clip
US8689949B2 (en) Connection of a brake lining and a lining mount
US11260886B2 (en) Railway brake system for a railway vehicle
US20140231191A1 (en) Disc Brake Assembly With Non-Rotatable Vehicle Component and Method For Producing Same
EP2917604B1 (en) Disc brake pad mounting and retention system
CN103975174A (zh) 盘式制动器,这类盘式制动器的压板和制动衬片
CN104024677A (zh) 盘式制动器,特别是用于商用车辆的盘式制动器,这类盘式制动器的压板和这类盘式制动器的制动衬片
JP7351725B2 (ja) シューヘッド、ブレーキ装置、コッタ、及びブレーキシューの着脱方法
US4466513A (en) Railroad brake shoe-brake beam assembly
JP7445413B2 (ja) シューヘッド、ブレーキ装置、及びコッタ
JPH0261656B2 (ja)
US6962243B2 (en) Multi-disc brake system
JP3019073B2 (ja) 鉄道用キャリパブレーキ
JP6399465B2 (ja) シューヘッド、コッタ、ブレーキ装置、及びブレーキシューの着脱方法
JP2009216195A (ja) フローティングキャリパ型ディスクブレーキ
US7975815B2 (en) Brake
JPH01257664A (ja) トラックブレーキ取付装置
CA2317076C (en) Brake shoe mounting system
US2660267A (en) Brakehead wear plate and key wedge
CA3237265A1 (en) Brake shoe configured to equip a railway braking system comprising a brake linkage, railway braking system provided with such a brake shoe, and railway vehicle provided with such a system
RU2024113570A (ru) Тормозная колодка, предназначенная для использования в тормозной системе рельсового транспортного средства и содержащая тормозной механизм; тормозная система рельсового транспортного средства, оснащенная такой тормозной колодкой, и рельсовое транспортное средство, оснащенное указанной системой
KR20190049245A (ko) 자동차용 bir타입 브레이크 캘리퍼

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20220519

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230314

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230510

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20230623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230914

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7351725

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150