JP7351331B2 - シリコンウェーハの枚葉式スピン洗浄乾燥方法 - Google Patents

シリコンウェーハの枚葉式スピン洗浄乾燥方法 Download PDF

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本発明は、シリコンウェーハの枚葉式スピン洗浄乾燥装置のスピンテーブル回転速度の決定方法及び当該決定方法を用いた枚葉式スピン洗浄乾燥方法に関する。
シリコンウェーハの洗浄及び乾燥方法として、枚葉式スピン洗浄乾燥装置を用いた方法が知られている。枚葉式スピン洗浄乾燥装置を用いた一般的な枚葉式スピン洗浄乾燥方法では、まず、シリコンウェーハをスピンテーブル上に保持する。その後、シリコンウェーハを回転させながら薬液によるスピン洗浄を行う。そして、純水ノズルを用いてシリコンウェーハの表面に純水を供給してリンスする。最後に、シリコンウェーハを高速で回転させ、遠心力によりシリコンウェーハの表面に残留した水滴をシリコンウェーハ外に弾き飛ばしてスピンカップで回収することによりスピン乾燥し、そして自然乾燥させる。
ところで枚葉式スピン洗浄乾燥方法では、スピン洗浄中に、シリコンウェーハ表面が疎水性になることがある。また、表面が疎水性となったシリコンウェーハをスピン乾燥させると、初期の低速回転時には、遠心力が小さいシリコンウェーハ中心部で微小な水滴が残留する。そして、回転速度が上がった時に水滴がシリコンウェーハの外に弾き飛ばされることになる。この一連の工程により、スピン乾燥後のシリコンウェーハ上には筋状の水滴の痕が発生し、乾燥後の検査でシリコンウェーハの表面に欠陥が検出されることがあった。
そこで、特許文献1に記載のように、乾燥後のシリコンウェーハ上に筋状の水滴の痕が発生するのを防ぐことために、スピン乾燥を実施する際にシリコンウェーハを保持するスピンテーブルと、シリコンウェーハの中央上部から10L/min以下の流量で純水を供給し、シリコンウェーハ上に均一な液盛りを行う純水ノズルと、スピンテーブルによりシリコンウェーハを50rpm以下の回転速度で回転させながら、シリコンウェーハの中央上部からシリコンウェーハの中心に10L/min以下の流量でガスを供給するガスノズルとを備えた枚葉式スピン洗浄乾燥装置が提案されている。
他にも、枚葉式スピン洗浄乾燥装置では、シリコンウェーハを搬送するために、スピンカップを下降させるときに、吸気口からのガスの流れに乱れが生じ、ガスが巻き上がる。そして、巻き上がったガス中に含まれるミスト(すなわち気中パーティクル)により、シリコンウェーハが汚染される問題があった。
特許文献2には、このような問題に対し、ガスの流路を大きく変化させることなく、チャンバー内の圧力を一定にするために、スピンカップの外側に穴のある形状の遮蔽板を具備することにより、スピンカップの昇降時に、ガスの流路を大きく変化させない枚葉式スピン洗浄乾燥装置が提案されている。
特開2007-81311号公報 特開2019-134124号公報
このように、枚葉式スピン洗浄乾燥装置を用いた際に生じるシリコンウェーハ上の欠陥に対し、種々の手法で欠陥発生を防ぐ取り組みがなされてきた。しかしながら、特許文献1及び2に記載されるいずれの技術においても、その解決手段は装置自体に改変を加えるものであり、特定の装置条件下でしか適用できない条件であった。そのため、枚葉式スピン洗浄乾燥装置に汎用的に適用可能な方法が必要である。また、なかでも気中パーティクルに起因するシリコンウェーハ上の欠陥を防止する必要がある。
そこで、本発明者らは既存の一般的な枚葉式スピン洗浄乾燥装置においても適用可能な、気中パーティクルに起因するシリコンウェーハ上の欠陥を防止する方法を検討した。枚葉式スピン洗浄乾燥方法では、スピン洗浄工程とスピン乾燥工程とが含まれ、いずれの工程でも装置内のガスを排気しながら行うことが一般的である。したがって、枚葉式スピン洗浄乾燥装置内の気中パーティクルを低減することを目的とする場合、装置のガス排気能力を上げることも考えられる。しかしながら、一般的な枚葉式スピン洗浄乾燥方法において、気中パーティクルに起因するシリコンウェーハ上の欠陥が生じないほどに排気能力を上げることは限界があった。そうして、本発明者らはさらに気中パーティクルとシリコンウェーハ上の欠陥の関係について検証した結果、特にスピン乾燥中に発生する気中パーティクルが、乾燥後のシリコンウェーハ上の欠陥の原因になるという知見を得た。そして、表面欠陥数の増加を防止するためにスピン乾燥中のスピンテーブルの回転速度を変更することを本発明者らは想起した。しかしながら、スピン乾燥中のスピンテーブルの回転速度を下げると、乾燥時間が長くなり、生産性に影響を及ぼす。
そこで本発明は、枚葉式スピン洗浄乾燥装置を用いたシリコンウェーハの洗浄乾燥方法において、表面欠陥数の増加防止が可能であり、かつ生産性に優れたスピンテーブルの回転速度の決定方法及び当該決定方法を用いた枚葉式スピン洗浄乾燥方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく検討したところ、枚葉式スピン洗浄乾燥装置内においてスピンテーブルの回転時の気中パーティクルを評価し、その回転速度と気中パーティクルの量の関係を用いて、スピン乾燥中のスピンテーブルの回転速度を決定することを見出した。本発明は、上記知見に基づいて完成されたものであり、その要旨構成は以下のとおりである。
<1> 枚葉式スピン洗浄乾燥装置のスピン テーブルの回転時における枚葉式スピン洗浄乾燥装置内の気中パーティクル量を評価する第1工程と、
前記スピンテーブルの回転速度と前記気中パーティクル量との関係に基づいて、スピン乾燥中の 前記スピンテーブルの最大の回転速度を決定する第2工程と、を含む枚葉式スピン洗浄乾燥装置のスピンテーブル回転速度決定方法。
<2> 前記第2工程において、前記スピン乾燥中の前記スピンテーブルの最大の回転速度を、前記気中パーティクル量の検出限界となる回転速度とする、<1>に記載の枚葉式スピン洗浄乾燥装置のスピンテーブル回転速度決定方法。
<3> 前記第1工程及び第2工程が、実際に行われる枚葉式スピン洗浄乾燥プロセスに先立って行われる、<1>又は<2>に記載の枚葉式スピン洗浄乾燥装置のスピンテーブル回転速度決定方法。
<4> 前記第1工程及び第2工程が、実際に行われる枚葉式スピン洗浄乾燥プロセスの最中に行われる、<1>又は<2>に記載の枚葉式スピン洗浄乾燥装置のスピンテーブル回転速度決定方法。
<5> スピン洗浄と、引き続くスピン乾燥とを含む枚葉式スピン洗浄乾燥方法において、
前記スピン乾燥中のスピンテーブルの回転速度が、前記スピン洗浄中のスピンテーブルの回転速度よりも大きく、かつ、
前記スピン乾燥中のスピンテーブルの回転速度が<1>~<4>記載のスピンテーブルの回転速度決定方法により決定されるスピンテーブルの最大の回転速度以下である、枚葉式スピン洗浄乾燥方法。
本発明によれば、枚葉式スピン洗浄乾燥装置を用いたシリコンウェーハの洗浄乾燥方法において、表面欠陥数の増加防止が可能であり、かつ生産性に優れたスピンテーブルの回転速度の決定方法及び当該決定方法を用いた枚葉式スピン洗浄乾燥方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に適用可能な枚葉式スピン洗浄乾燥装置とパーティクルの発生の推定メカニズムを示す図である。 枚葉式スピン洗浄乾燥装置内における、スピンテーブルの回転速度(rpm)とそのときの気中パーティクル量(個/cf)との関係を示すグラフである。 スピン洗浄乾燥後の粒径120nm以上の表面欠陥増加数(個/枚)を示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、模式図における各構成は実際の厚さの割合と異なり誇張して示す。
<枚葉式スピン洗浄乾燥装置>
図1は、本発明の実施の形態1に適用可能な枚葉式スピン洗浄乾燥装置1の側面図である。この一例による枚葉式スピン洗浄乾燥装置1は、シリコンウェーハ2を載置するスピンテーブル3と、スピンテーブル3を回転させる回転軸4部分と、シリコンウェーハ2をスピンテーブル3と離間して保持するための支持ピン5と、シリコンウェーハ2上にガスを供給する給気口6と、給気口6の手前に配置されるフィルタ7と、ガスを排出する排気口(図示せず)と、回転したシリコンウェーハ2から降り飛ばされる洗浄後の薬液を補足するスピンカップ9とを備えている。
<スピンテーブル>
スピンテーブル3は、枚葉式スピン洗浄乾燥装置1において、シリコンウェーハ2を保持し、回転させる台である。スピンテーブル3は、軽量で耐薬品性に優れた材料、例えば、塩化ビニルで構成することが望ましく、具体的には、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PBN(ポリブチレンナフタレート)等の樹脂材料で構成することができる。
また、スピンテーブル3の外側円環部の上面には、例えば6つの支持ピン5が鉛直に設けられる。この支持ピンは鉛直方向に段差を有し、例えば、円柱の上部を半円柱状に除去した形状となっている。図1に示されるように、この支持ピン5の段差部分に、シリコンウェーハ2が支持される。シリコンウェーハ2は、スピンテーブル3の上面から鉛直方向に例えば10mm程度離間した状態で支持される。なお、支持ピン5は、6つに限られずシリコンウェーハ2を固定して保持できるのであれば、3つ以上の任意の個数とすることができる。また、支持ピン5の形状は、円柱状に限らず、段差を有しシリコンウェーハを支持できるのであればよく、角柱状や円環状等でも良い。
一方、スピンテーブル3は、スピンテーブル3の回転中心から鉛直下方へ延びる回転軸4と一体として形成されている。回転軸4は、その中心軸に沿って延びる円柱形状の部材である。この回転軸4は、回転機構の駆動部10に連結されている。この回転機構が駆動することにより、スピンテーブル3が回転軸4の周りに高速回転される。
(枚葉式スピン洗浄乾燥方法)
次に上記の枚葉式スピン洗浄乾燥装置1を用いた一般的な洗浄方法について説明する。まず、シリコンウェーハ2をスピンテーブル3に載置する。そして、薬液処理、超音波洗浄又は二流体洗浄などの物理力による洗浄処理及び純水による置換処理を含むスピン洗浄し、その後、スピン乾燥でシリコンウェーハ上に残留した液を飛散させる。
スピン洗浄においては、スピンテーブル3の回転速度を制御してシリコンウェーハ2を低速回転状態にするのが一般的である。低速回転状態でシリコンウェーハ2の中央上部から薬液や純水を供給すれば、シリコンウェーハ2上に均一な液盛りを行うことができる。そして、スピンテーブル3により一定の回転速度で回転させながら、遠心力の効果により薬液または純水をシリコンウェーハ2の外周から外へ押し出す。液盛りした液面が乱れるのを防ぐため、薬液や純水の供給を停止する際は徐々に流量を少なくする。
スピン洗浄が終了したら、スピン洗浄中に用いたスピンテーブル回転速度よりも速い回転速度でスピン乾燥を行うことによりシリコンウェーハ2上の純水が除去される。回転したシリコンウェーハ2から飛散する液は、スピンカップ9により補足される。
(枚葉式スピン洗浄乾燥装置におけるスピンテーブルの回転速度決定方法)
以下、図1を参照しつつ、本発明に従うスピンテーブル3の回転速度決定方法の実施形態について説明する。この方法は、枚葉式スピン洗浄乾燥装置1内においてスピンテーブル3の回転時における枚葉式スピン洗浄乾燥装置1内の気中パーティクル11量を評価する工程と、スピンテーブル3の回転速度と気中パーティクル11量との関係に基づいて、スピン乾燥中のスピンテーブル3の最大の回転速度を決定する工程と、を含む。以下、各構成及び各工程の詳細を順次説明する。
<気中パーティクル量の評価>
枚葉式スピン洗浄乾燥装置内1の気中パーティクル11量の評価工程は、公知のパーティクルカウンター12を用いて実施することができる。気中パーティクル11量の評価は、スピンテーブルの回転時に装置内で測定すればよく、パーティクルカウンター12のプローブ13を装置内部に配置すればよい。また、測定のタイミングとしては、実際に行われる枚葉式スピン洗浄乾燥プロセスに先立って行ってもよく、枚葉式スピン洗浄乾燥プロセスの最中に行ってもよい。ここで、「実際に行われる枚葉式スピン洗浄乾燥プロセス」とは、実際にシリコンウェーハ2がスピンテーブル3上に載置され、実際に枚葉式スピン洗浄乾燥プロセスが行われることをいう。本発明者らはスピンテーブル3の回転速度が大きい程、測定される気中パーティクルの量も多くなることを知見した。
ここで、本明細書における「気中パーティクル11」とは、枚葉式スピン洗浄乾燥装置1の本体内部に浮遊する微粒子の総称である。枚葉式スピン洗浄乾燥装置1内において気中パーティクル11が発生するメカニズムとしては、図1に模式的に示すような状況が想定され、例えば、回転軸4が高速回転して駆動部10が摩耗することにより生じる微粒子や、駆動部10に存在するグリースが装置内部に侵入することが考えられる。さらに、スピン洗浄中に発生した薬液のミストが、スピンテーブル3の回転と共に雰囲気中に巻き上げられることもあり得る。そして、このような装置内部に侵入した気中パーティクル11の一部がスピンテーブル3上にも浮遊して存在する。
<スピンテーブル回転速度の決定>
続けて、スピンテーブルの最大の回転速度を決定する工程では、スピンテーブル3の回転速度と前記気中パーティクル11量との関係に基づいて、スピン乾燥中のスピンテーブル3の回転速度を決定する。特に、気中パーティクル11量が、パーティクルカウンター12の検出限界となるスピンテーブル3の回転速度を、スピン乾燥中のスピンテーブル3の最大の回転速度に決定することが好ましい。このとき、気中パーティクル11量はスピンテーブル3の回転速度の変化に即座に応答するため、スピンテーブル3の回転速度を変更した一連の評価は連続的に行うことができる。また、同様の理由により、実際の枚葉式スピン洗浄乾燥プロセスの最中に、気中パーティクル量を評価しつつ、スピン乾燥中のスピンテーブル3の最大の回転速度を決定し、一連のプロセスの中でスピン洗浄乾燥を行う事もできる。また、スピン乾燥中の枚葉式スピン洗浄乾燥装置1内の気中パーティクル11量が多くなれば、そのスピン乾燥を経たシリコンウェーハ2の表面欠陥増加数も増加する。
ただし、スピン乾燥中のスピンテーブル3の回転速度は、小さすぎると乾燥効率が悪く、スループットに影響が出るため、スピン乾燥中のスピンテーブル3の回転速度は、少なくともスピン洗浄中のスピンテーブルの回転速度よりも大きくするものとする。生産性の観点からは、スピン乾燥中のスピンテーブル3の回転速度を上記最大の回転速度になるべく近づけることが好ましく、上記最大の回転速度の90%以上、あるいは95%以上とすることも好ましい。なお、スピン洗浄中は、枚葉式スピン洗浄乾燥装置1内において気中パーティクル11が発生したとしても、シリコンウェーハ2の表面は通常、薬液または純水によって被覆されているため、シリコンウェーハ表面に気中パーティクル11は付着しないことを発明者は知見している。
以上のように、スピン乾燥中の気中パーティクル11の発生量とスピンテーブル3の回転速度との関係に基づいてスピン乾燥中のスピンテーブル3の回転速度を決定することにより、生産性を落とすことなくスピン乾燥後のシリコンウェーハ2上の表面欠陥を低減することができる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
<実験1>
内容積が0.18m、ファンフィルタユニットの供給風量が8mである枚葉式スピン洗浄乾燥装置において、チャンバーの排気量を8m/minとした。パーティクルカウンター(リオン社製:エアーパーティクルカウンター KC-24)にプローブを接続して枚葉式スピン洗浄乾燥装置の内部の気中パーティクル量を測定したところ、0個/cfとなっていることを確認した。
次に、スピンテーブルの回転速度を変更した際の気中パーティクルの変動する様子を確認するため、1800rpmから100rpmおきに0rpmまで回転速度を下げ、各回転速度における気中パーティクル量を測定した。
<評価1:スピンテーブルの回転速度と気中パーティクル量との関係>
各回転速度における気中パーティクル量測定結果を図2に示す。測定結果からは、回転速度が小さくなるほど、測定される気中パーティクルの数量も低減した。そして、スピンテーブルの回転速度が1200rpm以下において、パーティクルカウンターの検出限界となり、評価される気中パーティクル量は0個/cfを示した。枚葉式スピン洗浄乾燥装置内におけるスピンテーブルの回転速度と気中パーティクル量との関係を評価した。図2より、スピンテーブルの回転速度と気中パーティクル量とは、ほぼ比例関係にあることが分かる。この原因は、スピンテーブルの回転によって上昇気流が発生し、回転機構の駆動部で発生したパーティクルや洗浄後の残留ミストが排気側から巻き上がるためと考えられる。上昇気流は、スピンテーブルの回転によって攪拌された空気が遮蔽板14の下部の空間で局所的に飽和したときにスピンカップと遮蔽板14の隙間から吹き出すことで発生すると考えられる。また、スピンテーブルの回転速度が1200rpm以下において気中パーティクル量が0個/cfとなった理由については、スピンテーブルの回転速度の低下に伴い上昇気流が弱まり、巻き上がりが減少したためと考えられる。
<実験2>
<<確認試験1>>
まず、直径が300mmの、表面が清浄なシリコンウェーハを25枚準備した。次に、この表面が清浄なシリコンウェーハ全てにおいて、スピン洗浄乾燥前の表面欠陥量を評価するために、粒径120nm以上の表面欠陥を測定するシリコンウェーハ表面欠陥検査装置(KLA―Tencor社製Surfscan SP2)によるパーティクル測定を行った。
準備した25枚のシリコンウェーハについて、オゾン水、フッ酸、及び純水を用いて洗浄を行った。洗浄時のスピンテーブルの回転速度は800rpmとし、洗浄時間は30秒間とした。続けて、純水洗浄を行った。純水洗浄時のスピンテーブルの回転速度は800rpmとし、洗浄時間は30秒とした。さらに続けてスピン乾燥を行った。スピンテーブルの回転速度は1500rpmとし、乾燥時間は30秒間とした。その後、洗浄を行う前に表面欠陥を測定したものと同じシリコンウェーハ表面欠陥検査装置によって全てのシリコンウェーハ表面における粒径120nm以上の表面欠陥の測定を行った。
<<確認試験2>>
つぎに、比較の確認試験として、スピン乾燥中のスピンテーブルの回転速度を1000rpmに設定し、その他の条件は、確認試験1と同様の試験を行った。
<評価2:スピンテーブルの回転速度とシリコンウェーハ表面欠陥数との関係>
スピン洗浄および乾燥を行った後の粒径120nm以上の表面欠陥増加数を、スピン乾燥中のスピンテーブルの回転速度1500rpmと1000rpmの2水準で比較して図3に示す。図3より、スピン乾燥中のスピンテーブル回転速度が小さい1000rpmの表面欠陥増加数が回転速度1500rpmの表面欠陥増加数の半分以下であることが分かった。この結果について、スピンテーブルの回転速度が1500rpmでは、実験1で評価されたように枚葉式スピン洗浄乾燥装置内の気中パーティクル量が多いため、表面欠陥増加数が比較的多くなったものと考えられる。一方、スピンテーブルの回転速度が1000rpmでは、装置内の気中パーティクルの量がほぼ0個/cfのため、表面欠陥増加数が少なくなったものと考えられる。
本発明によれば、枚葉式スピン洗浄乾燥装置を用いたシリコンウェーハの洗浄乾燥において、表面欠陥増加の防止が可能であり、かつ生産性に優れたスピンテーブルの回転速度の決定方法及び当該決定方法を用いた枚葉式スピン洗浄乾燥方法を提供することができる。
1 枚葉式スピン洗浄乾燥装置
2 シリコンウェーハ
3 スピンテーブル
4 回転軸
5 支持ピン
6 給気口
7 ファンフィルタユニット
9 スピンカップ
10 駆動部
11 気中パーティクル
12 パーティクルカウンター
13 プローブ
14 遮蔽板
15 チャンバー

Claims (4)

  1. スピン洗浄と、引き続くスピン乾燥とを含む枚葉式スピン洗浄乾燥方法において、
    前記スピン乾燥中のスピンテーブルの回転速度が、前記スピン洗浄中のスピンテーブルの回転速度よりも大きく、かつ、
    前記スピン乾燥中のスピンテーブルの回転速度が、
    枚葉式スピン洗浄乾燥装置のスピンテーブルの回転時における枚葉式スピン洗浄乾燥装置内の気中パーティクル量を評価する第1工程と、
    前記スピンテーブルの回転速度と前記気中パーティクル量との関係に基づいて、スピン乾燥中の前記スピンテーブルの最大の回転速度を決定する第2工程と、を含む枚葉式スピン洗浄乾燥装置のスピンテーブル回転速度決定方法により決定されるスピンテーブルの最大の回転速度以下であり、
    前記第2工程において、前記スピン乾燥中の前記スピンテーブルの最大の回転速度を、前記気中パーティクル量の検出限界となる回転速度とする、
    枚葉式スピン洗浄乾燥方法。
  2. 前記スピン乾燥中のスピンテーブルの回転速度を、800rpmよりも大きく、かつ、1200rpm以下とする、請求項1に記載の枚葉式スピン洗浄乾燥方法。
  3. 前記第1工程及び第2工程が、実際に行われる枚葉式スピン洗浄乾燥プロセスに先立って行われる、請求項1又は2に記載の枚葉式スピン洗浄乾燥方法。
  4. 前記第1工程及び第2工程が、実際に行われる枚葉式スピン洗浄乾燥プロセスの最中に行われる、請求項1又は2に記載の枚葉式スピン洗浄乾燥方法。
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