<実施形態>
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。ここで、本実施形態では、説明の便宜上、電磁波を用いた無線による電力の伝送を無線電力伝送と称して説明する。
<無線電力伝送システムの概要>
まず、実施形態に係る無線電力伝送システム1の概要について説明する。図1は、実施形態に係る無線電力伝送システム1の構成の一例を示す図である。
無線電力伝送システム1は、無線送電装置10と、無線受電装置20を備える。そして、無線受電装置20は、無線受電装置20が電力を供給する負荷30と接続される。なお、無線電力伝送システム1では、無線受電装置20と負荷30は、一体に構成されてもよく、別体に構成されてもよい。以下では、一例として、無線受電装置20と負荷30が一体に構成されている場合について説明する。この場合、無線受電装置20は、無線受電装置20の筐体の内部又は外部において、負荷30と接続されている。また、無線電力伝送システム1は、無線送電装置10及び無線受電装置20とともに負荷30を備える構成であってもよい。
無線電力伝送システム1では、無線電力伝送によって電力が無線送電装置10から無線受電装置20に伝送される。より具体的には、無線電力伝送システム1では、無線送電装置10は、無線受電装置20へ送電する電力を電磁波に変換する。無線送電装置10は、変換した電磁波を無線受電装置20へ放射する。無線受電装置20は、無線送電装置10から放射された電磁波を電力に変換する。このようにして、無線電力伝送システム1では、無線電力伝送によって電力が無線送電装置10から無線受電装置20に伝送される。
また、無線電力伝送システム1では、無線受電装置20は、無線送電装置10から伝送された電力を、接続された負荷30に供給する。より具体的には、無線受電装置20は、当該電力の電圧を直流電圧に変換し、変換した直流電圧を負荷30に供給する。
このため、本実施形態の無線電力伝送システム1は、ケーブルによる無線送電装置10と無線受電装置20との接続を行わずに、無線受電装置20に接続された負荷30に対して無線電力伝送による電力の供給を行うことができる。
ここで、無線電力伝送システム1では、無線送電装置10は、電磁波を放射する。また、無線電力伝送システム1では、無線送電装置10は、可視光を照射する。無線送電装置10が可視光を照射する可視化領域は、無線送電装置10から電磁波が放射される放射領域のうちの少なくとも一部を示す領域のことである。例えば、可視化領域は、無線送電装置10から電磁波が放射される領域のうち、無線送電装置10から放射される電磁波の強度が所定の第1閾値以上となる領域を示す領域である。この場合、可視化領域は、無線送電装置10から電磁波が放射される領域のうち、無線送電装置10から放射される電磁波の強度が所定の第1閾値以上となる領域を含む領域であってもよく、無線送電装置10から電磁波が放射される領域のうち、無線送電装置10から放射される電磁波の強度が所定の第1閾値以上となる領域を含まない領域であってもよい。第1閾値は、例えば、30[V/m]である。なお、第1閾値は、30[V/m]より小さい値であってもよく、30[V/m]より大きい値であってもよい。また、例えば、可視化領域は、無線送電装置10から電磁波が放射される領域のうち、当該電磁波の強度が最大の位置を示す領域であってもよい。この場合、可視化領域は、無線送電装置10から電磁波が放射される領域のうち、当該電磁波の強度が最大の位置を含む領域でもあってもよく、無線送電装置10から電磁波が放射される領域のうち、当該電磁波の強度が最大の位置を含まない領域でもあってもよい。このような可視化領域へ無線送電装置10が可視光を照射するため、無線電力伝送システム1は、電磁波が放射される放射領域を視覚的に認識させることができる。これにより、無線電力伝送システム1は、例えば、可視化領域が示す放射領域の少なくとも一部へ人等の生体が意図せずして入り込んでしまうことを抑制することができる。また、これにより、無線電力伝送システム1は、例えば、放射領域内に配置されるはずの無線受電装置20の少なくとも一部が、放射領域の外側にはみ出すように配置されてしまうことを抑制することができる。その結果、無線電力伝送システム1は、無線電力伝送の伝送効率が低下してしまうことを抑制することができる。
以下では、このような無線電力伝送システム1が備える無線送電装置10及び無線受電装置20の構成について詳しく説明する。
<無線送電装置の構成>
以下、図1を参照し、無線送電装置10の構成について説明する。
無線送電装置10は、無線送電部11と、照射部12と、放射方向制御部13と、姿勢変更機構14を備える。なお、無線送電装置10は、姿勢変更機構14を備えない構成であってもよい。
無線送電部11は、電磁波を放射する。このため、無線送電部11は、電磁波を放射するアンテナを有する。図1に示した例では、無線送電部11は、4つのアンテナAから構成されるアレイアンテナを有する。なお、無線送電部11が有するアンテナは、アレイアンテナに代えて、パラボラアンテナ等の他の種類のアンテナであってもよい。なお、例えば、無線送電部11により放射される電磁波は、マイクロ波、ミリ波等である。
照射部12は、放射領域のうちの少なくとも一部を示す可視化領域へ可視光を照射する。以下では、一例として、可視化領域が、無線送電部11から電磁波が放射される領域のうち、無線送電部11から放射される電磁波の強度が所定の第1閾値以上となる領域である場合について説明する。また、以下では、一例として、振動、誤差等によるずれを除いて、可視化領域が当該領域と一致する場合について説明する。以下では、説明の便宜上、当該領域を、第1領域と称して説明する。ここで、本段落に記載された電磁波の強度とは、例えば、無線送電部11から放射された面上の単位面積あたりに無線送電部11から放射された電磁波の強度のことである。
図1に示した点線によって囲まれた領域RA1は、可視化領域の一例を示す。また、図1に示した点線によって囲まれた領域RA2は、第1領域の一例を示す。すなわち、図1に示すように、この一例では、可視化領域である領域RA1と、第1領域である領域RA2とが一致している。
また、図1に示した例では、照射部12は、無線送電部11に取り付けられている。なお、無線送電部11と照射部12とのそれぞれの無線送電装置10への取り付け方法は、可視化領域に照射部12が可視光を照射可能となる方法であれば、如何なる方法であってもよい。
ここで、無線送電部11が電磁波を放射する方向、すなわち、放射方向は、後述する放射方向制御部13により制御される。そして、第1領域の位置は、放射方向に応じて変化する。このため、照射部12は、放射方向(すなわち、第1領域の位置)に応じて可視化領域の位置を変化させる。これにより、無線送電装置10は、ユーザーが所望する方向に放射方向を変更した場合であっても、可視化領域が示す放射領域の少なくとも一部を視覚的に認識させることができる。このため、例えば、無線送電装置10は、無線送電装置10のユーザーが誤って意図していない方向へ放射方向を一致させてしまうことを抑制することができる。なお、以下では、一例として、第1領域の位置が、放射領域の重心の位置によって表される場合について説明する。また、以下では、一例として、可視化領域の位置が、可視化領域の重心の位置によって表される場合について説明する。ただし、第1領域の位置は、第1領域の重心の位置に代えて、第1領域に応じた他の位置によって表される構成であってもよい。また、可視化領域の位置は、可視化領域の重心の位置に代えて、可視化領域に応じた他の位置によって表される構成であってもよい。
放射方向制御部13は、放射方向を制御する。
例えば、放射方向制御部13は、図1に示すように無線送電部11がアレイアンテナを有する場合、無線送電部11が有するアレイアンテナに含まれる個々のアンテナAのそれぞれから放射される電磁波の位相を調整して、放射方向を変化させる。換言すると、放射方向制御部13は、当該場合、無線送電部11が有するアレイアンテナに含まれる個々のアンテナAのそれぞれから放射される電磁波の位相を調整して、第1領域の位置を変化させる。また、当該場合、照射部12は、照射部12の光軸の向きを変化させる機構を有する。そして、照射部12は、無線送電部11が有するアレイアンテナに含まれる個々のアンテナAのそれぞれから放射される電磁波の位相を調整して、位置を変化させた後の第1領域と可視化領域とが一致する場合における当該光軸の向きを算出する。そして、照射部12は、当該機構を制御し、算出した向きに当該光軸の向きを一致させる。
また、例えば、放射方向制御部13は、後述する姿勢変更機構14を制御し、無線送電部11の姿勢を変化させることにより、放射方向を変化させる。換言すると、放射方向制御部13は、無線送電部11の姿勢を変化させることにより、第1領域の位置を変化させる。この場合、照射部12の光軸の向きは、無線送電部11の姿勢の変化に応じて、第1領域と可視化領域とが一致した状態を保持したまま第1領域の位置とともに変化する。
ここで、図2は、図1に示した無線送電部11の姿勢が姿勢変更機構14により変化させられた後の無線送電装置10の一例を示す図である。図2に示すように、無線送電装置10では、無線送電部11の姿勢が変化した場合、第1領域である領域RA2の位置が変化するとともに、照射部12の光軸の向きも変化し、可視化領域である領域RA1の位置も変化する。その結果、図2では、当該場合であっても、領域RA1と領域RA2とが一致した状態が保持されている。これにより、無線送電装置10は、ユーザーが所望する方向に放射方向を変更した場合であっても、可視化領域が示す放射領域の少なくとも一部を視覚的に認識させることができる。このため、例えば、無線送電装置10は、無線送電装置10のユーザーが誤って意図していない方向へ放射方向を一致させてしまうことを抑制することができる。
なお、放射方向制御部13は、無線送電部11が有するアレイアンテナに含まれる個々のアンテナAのそれぞれから放射される電磁波の位相を調整させることと、姿勢変更機構14によって無線送電部11の姿勢を変化させることとの両方に基づいて、放射方向を変化させてもよい。この場合も、照射部12は、無線送電部11が有するアレイアンテナに含まれる個々のアンテナAのそれぞれから放射される電磁波の位相を調整して、位置を変化させた後の第1領域と可視化領域とが一致する場合における当該光軸の向きを算出する。そして、照射部12は、算出した向きに当該光軸の向きを一致させる。
また、放射方向制御部13は、図1において、無線送電部11と別体に描かれているが、無線送電部11と一体に構成されてもよい。
姿勢変更機構14は、無線送電部11の姿勢を変化させる機構である。ここで、無線送電部11の姿勢は、例えば、無線送電部11とともに動くように無線送電部11に対応付けられた仮想的な三次元座標系の各座標軸の向きによって表される。なお、無線送電部11の姿勢は、これに代えて、無線送電部11に応じた他の方向によって表される構成であってもよい。図1では、図が煩雑になるのを防ぐため、当該三次元座標系を省略している。
<無線送電装置が電磁波の放射を開始する処理>
以下、図3を参照し、無線送電装置10が電磁波の放射を開始する処理について説明する。図3は、無線送電装置10が電磁波の放射を開始する処理の流れの一例を示す図である。以下では、一例として、図3に示したステップS110の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、電磁波の放射を開始させる操作を無線送電装置10が受け付けている場合について説明する。
照射部12は、可視光の照射を開始する(ステップS110)。ステップS110において無線送電部11が電磁波の放射を開始する前に照射部12が可視光の照射を開始する理由は、無線送電装置10によって電磁波が放射されている期間内において、可視光が常に可視化領域に照射されていることが望ましいからである。なお、ステップS110の処理と、後述するステップS120の処理とは、無線送電装置10により、並列に行われてもよく、逆の順で行われてもよい。
次に、無線送電部11は、電磁波の放射を開始する(ステップS120)。
次に、無線送電部11は、電磁波の放射を終了させるか否かを判定する(ステップS130)。例えば、無線送電部11は、ステップS130において、電磁波の放射を終了させる操作を無線送電装置10が受け付けている場合、電磁波の放射を終了させると判定する。一方、無線送電部11は、ステップS130において、電磁波の放射を終了させる操作を無線送電装置10が受け付けていない場合、電磁波の放射を終了させないと判定する。なお、無線送電部11は、ステップS130において、他の方法によって電磁波の放射を終了させるか否かを判定する構成であってもよい。
無線送電部11は、電磁波の放射を終了させないと判定した場合(ステップS130-NO)、ステップS120において開始した電磁波の放射を継続するとともに、ステップS130に遷移し、電磁波の放射を終了させるか否かを再び判定する。
一方、無線送電部11は、電磁波の放射を終了させると判定した場合(ステップS130-YES)、ステップS120において開始した電磁波の放射を終了する(ステップS140)。
次に、照射部12は、ステップS110において開始した可視光の照射を終了し、(ステップS150)、処理を終了する。ステップS150において照射部12が可視光の照射を終了する前に無線送電部11が電磁波の放射を終了する理由は、無線送電装置10によって電磁波が放射されている期間内において、可視光が常に可視化領域に照射されていることが望ましいからである。なお、ステップS140の処理と、後述するステップS150の処理とは、無線送電装置10により、並列に行われてもよく、逆の順で行われてもよい。
以上のように、無線送電装置10は、電磁波を放射し、放射領域の少なくとも一部を示す可視化領域(この一例において、第1領域を示す可視化領域)へ可視光を照射する。これにより、無線送電装置10は、可視化領域が示す放射領域の少なくとも一部を視覚的に認識させることができる。なお、上記において説明した可視化領域は、放射領域の少なくとも一部を示すことが可能な領域であれば、放射領域の少なくとも一部と一部が重なる領域であってもよく、放射領域の全部と完全に重ならない領域であってもよい。すなわち、可視化領域は、放射領域の輪郭に沿った領域であってもよい。また、可視化領域は、円形状、楕円形状、リング形状等の形状の領域に代えて、放射領域の少なくとも一部を示す矢印形状の領域等の他の形状の領域であってもよい。
<無線送電装置が放射方向を変化させる処理>
以下、図4を参照し、無線送電装置10が放射方向を変化させる処理について説明する。図4は、無線送電装置10が放射方向を変化させる処理の流れの一例を示す図である。なお、以下では、一例として、図4に示したステップS210の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、放射方向を変化させる操作を無線送電装置10が受け付けている場合について説明する。そして、以下では、説明の便宜上、当該操作を姿勢変化操作と称して説明する。また、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、電磁波の放射と可視光の照射との両方を無線送電装置10が開始している場合について説明する。
放射方向制御部13は、事前に受け付けた姿勢変化操作に応じて、放射方向を変化させる。すなわち、放射方向制御部13は、当該姿勢変化操作に応じて、放射領域の位置を変化させる(ステップS210)。ここで、放射方向制御部13は、ステップS210において、無線送電部11が有するアレイアンテナに含まれる個々のアンテナAのそれぞれから放射される電磁波の位相を調整させることによって放射方向を変化させてもよく、姿勢変更機構14によって無線送電部11の姿勢を変化させることによって放射方向を変化させてもよく、これらの組み合わせによって放射方向を変化させてもよい。以下では、一例として、ステップS210において、無線送電部11が有するアレイアンテナに含まれる個々のアンテナAのそれぞれから放射される電磁波の位相を調整させることによって放射方向を放射方向制御部13が変化させた場合について説明する。なお、ステップS210において姿勢変更機構14によって無線送電部11の姿勢を放射方向制御部13が変化させた場合、照射部12の光軸の向きは、前述した通り、無線送電部11の姿勢の変化に応じて、第1領域と可視化領域とが一致した状態を保持したまま放射領域の位置とともに変化する。このため、当該場合、ステップS220の処理は、省略される。
次に、照射部12は、無線送電部11が有するアレイアンテナに含まれる個々のアンテナAのそれぞれから放射される電磁波の位相を調整して、位置を変化させた後の第1領域と可視化領域とが一致する場合における照射部12の光軸の向きを算出する。そして、照射部12は、算出した向きに当該光軸の向きを一致させ、可視化領域の位置を変化させる(ステップS220)。そして、照射部12は、処理を終了する。
以上のように、無線送電装置10は、放射方向に応じて可視化領域の位置を変化させる。これにより、無線送電装置10は、ユーザーが所望する方向に放射方向を変更した場合であっても、可視化領域が示す放射領域の少なくとも一部を視覚的に認識させることができる。このため、例えば、無線送電装置10は、無線送電装置10のユーザーが誤って意図していない方向へ放射方向を一致させてしまうことを抑制することができる。
<無線送電装置の構成の変形例1>
以下、無線送電装置10の構成の変形例1について説明する。無線送電装置10は、例えば、図5に示すように、無線送電部11から放射される電磁波の強度に応じて可視化領域の大きさを変化させる構成であってもよい。何故なら、第1領域の大きさは、無線送電部11から放射される電磁波の強度(例えば、平均強度、最大強度等)に応じて変化するからである。ここで、本段落に記載された電磁波の強度とは、例えば、無線送電部11から電磁波が放射される際の電磁波の強度のことである。
図5は、放射する電磁波の強度を弱くする操作を無線送電装置10が受け付けた後の放射領域と可視化領域との様子の一例を示す図である。図5に示した領域RA2の大きさは、図1に示した領域RA2の大きさよりも小さい。これは、当該操作を受け付けた無線送電装置10の無線送電部11が、当該強度を弱くしたためである。それにもかかわらず、図5では、領域RA1が領域RA2と一致している。これは、無線送電装置10が、放射する電磁波の強度に応じて可視化領域の大きさを変化させたためである。
ここで、図6を参照し、放射する電磁波の強度に応じて無線送電装置10が可視化領域の大きさを変化させる処理について説明する。図6は、放射する電磁波の強度に応じて無線送電装置10が可視化領域の大きさを変化させる処理の流れの一例を示す図である。なお、以下では、一例として、図6に示したステップS310の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、放射する電磁波の強度を変化させる操作を無線送電装置10が受け付けている場合について説明する。そして、以下では、説明の便宜上、当該操作を強度変化操作と称して説明する。また、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、電磁波の放射と可視光の照射との両方を無線送電装置10が開始している場合について説明する。
無線送電部11は、事前に受け付けた強度変化操作に応じて、放射する電磁波の強度を変化させる(ステップS310)。以下では、一例として、ステップS310において、放射する電磁波の強度を無線送電部11が弱くする場合について説明する。
次に、照射部12は、ステップS310において無線送電部11が変化させた後の電磁波の強度を示す情報を無線送電部11から取得する。そして、照射部12は、取得した当該情報に基づいて、照射部12の可視光を照射する照射口の一部をフィルム、板状部材等の遮蔽部材等により遮蔽することにより、可視化領域の大きさを変化させる(ステップS320)。この一例では、ステップS310において、無線送電部11から放射される電磁波の強度は、弱められている。このため、この一例では、照射部12は、ステップS320において、照射部12から照射される可視光の一部を遮蔽し、可視化領域の大きさを小さくする。これにより、照射部12は、第1領域に可視化領域を一致させる。ここで、照射部12は、例えば、無線送電装置10に予め記憶された対応情報と、無線送電部11から取得した当該情報とに基づいて、当該照射口に対する遮蔽部材の相対的な位置を変化させる。対応情報は、無線送電部11から放射される電磁波の強度と、当該位置とが対応付けられた情報である。この対応情報を用いることにより、照射部12は、無線送電部11から放射される電磁波の強度に応じて、第1領域の大きさと可視化領域の大きさとが一致する場合における当該位置を特定することができる。なお、対応情報は、例えば、事前に行う実験、理論計算等によって生成可能である。ステップS320の処理が行われた後、照射部12は、処理を終了する。
なお、上記において説明した照射部12は、ステップS310において無線送電部11が電磁波の強度を強くした場合、ステップS320において可視化領域の大きさを大きくする。
以上のように、無線送電装置10は、放射する電磁波の強度に応じて可視化領域の大きさを変化させる。これにより、無線送電装置10は、ユーザーから受け付けた操作に応じて放射する電磁波の強度を変更した場合であっても、可視化領域によって過不足無く放射領域の少なくとも一部を示すことができる。
<無線送電装置の構成の変形例2>
以下、無線送電装置10の構成の変形例2について説明する。無線送電装置10は、例えば、図7に示すように、生体検出部15を更に備える構成であってもよい。図7は、生体検出部15を備える無線送電装置10の一例を示す図である。
生体検出部15は、可視化領域の少なくとも一部を含む対象領域内に生体が存在するか否かを検出する検出装置である。例えば、生体検出部15は、カメラを備えた検出装置、赤外線センサーを備えた検出装置である。生体検出部15がカメラを備えた検出装置である場合、生体検出部15は、カメラにより撮像された撮像動画又は撮像画像に基づいて、対象領域内に生体が存在するか否かを判定する。より具体的には、当該場合、生体検出部15は、当該撮像動画又は当該撮像画像に基づくパターンマッチング、機械学習のアルゴリズムによって、対象領域内に生体が存在するか否かを判定する。また、生体検出部15が赤外線センサーを備えた検出装置である場合、生体検出部15は、赤外線センサーにより検出された赤外線の強度等に基づいて、対象領域内に生体が存在するか否かを判定する。なお、生体検出部15は、可視化領域の少なくとも一部を含む対象領域内に生体が存在するか否かを検出可能な検出装置であれば、如何なる検出装置であってもよい。
以下では、一例として、生体検出部15がカメラを備えた検出装置である場合について説明する。この場合、生体検出部15は、可視化領域の少なくとも一部を含む対象領域を撮像可能な位置に設けられる。ここで、生体検出部15は、無線送電部11の姿勢に応じて撮像可能な範囲が変化する位置に設けられてもよく、無線送電部11の姿勢に応じて撮像可能な範囲が変化しない位置に設けられてもよい。図7に示した例では、生体検出部15は、無線送電部11に設けられている。すなわち、当該例では、生体検出部15は、無線送電部11の姿勢に応じて撮像可能な範囲が変化する位置に設けられている。この場合、生体検出部15は、無線送電部11の姿勢が変化した場合であっても、可視化領域の少なくとも一部を含む領域を対象領域として撮像可能な位置に設けられる。一方、生体検出部15が無線送電部11の姿勢に応じて撮像可能な範囲が変化しない位置に設けられる場合、生体検出部15は、可視化領域の位置を変化させることによって可視化領域を重ねることが可能なすべての領域を撮像可能な位置に設けられる。
ここで、図7に示した点線によって囲まれた領域RA3は、対象領域の一例である。図7に示した例では、領域RA3は、領域RA1及び領域RA2の両方をすべて内側に含む領域である。また、図7に示した人Hは、対象領域である領域RA3内に侵入した生体の一例を示す。なお、このような生体は、犬、猫等のような人以外であってもよい。そして、図7に示した例では、人Hは、対象領域である領域RA3内に侵入している。換言すると、当該例では、人Hは、領域RA3内に存在している。しかしながら、当該例では、人Hは、領域RA3内に存在しているものの、領域RA1及び領域RA2内には存在していない。このような場合、人Hは、領域RA1及び領域RA2内に侵入する可能性がある。そこで、無線送電装置10は、図8に示すフローチャートの処理を行う。これにより、無線送電装置10は、意図せずして対象領域内に侵入した生体が不必要に電磁波を浴びてしまう可能性を抑制することができる。
図8は、生体検出部15から出力される情報に基づいて無線送電装置10が行う処理の流れの一例を示す図である。以下では、一例として、図8に示したステップS410の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、電磁波の放射を開始させる操作を無線送電装置10が受け付けている場合について説明する。すなわち、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、無線送電装置10から電磁波が放射されていない場合について説明する。
無線送電部11は、電磁波の放射を開始させる操作を無線送電装置10が受け付けた場合、対象領域内に生体が存在するか否かを生体検出部15に検出させる。生体検出部15は、検出した結果を示す情報を無線送電部11に出力する。無線送電部11は、生体検出部15から当該情報を取得し、取得した当該情報に基づいて、生体検出部15により対象領域内に生体が検出されたか否かを判定する(ステップS410)。
無線送電部11は、生体検出部15により対象領域内に生体が検出されたと判定した場合(ステップS410-YES)、電磁波の放射を開始することなくステップS410に遷移し、対象領域内に生体が存在するか否かを生体検出部15に再び検出させる。このように、無線送電装置10は、電磁波の放射を行っていない場合、且つ、生体検出部15により対象領域内に生体が検出されている場合、電磁波の放射を開始しない。これにより、無線送電装置10は、意図せずして対象領域内に侵入した生体が不必要に電磁波を浴びてしまう可能性を抑制することができる。
一方、無線送電部11は、生体検出部15により対象領域内に生体が検出されていないと判定した場合(ステップS410-NO)、可視光の照射を開始する(ステップS420)。ステップS420において無線送電部11が電磁波の放射を開始する前に照射部12が可視光の照射を開始する理由は、無線送電装置10によって電磁波が放射されている期間内において、可視光が常に可視化領域に照射されていることが望ましいからである。なお、ステップS420の処理と、後述するステップS430の処理とは、無線送電装置10により、並列に行われてもよく、逆の順で行われてもよい。
次に、無線送電部11は、電磁波の放射を開始する(ステップS430)。
次に、無線送電部11は、対象領域内に生体が存在するか否かを生体検出部15に検出させる。生体検出部15は、検出した結果を示す情報を無線送電部11に出力する。無線送電部11は、生体検出部15から当該情報を取得し、取得した当該情報に基づいて、生体検出部15により対象領域内に生体が検出されたか否かを判定する(ステップS440)。
無線送電部11は、生体検出部15により対象領域内に生体が検出されたと判定した場合(ステップS440-YES)、放射する電磁波の強度を低下させる(ステップS480)。すなわち、無線送電部11は、電磁波を放射している場合において生体検出部15により対象領域内に生体が検出されると、放射する電磁波の強度を低下させる。ここで、ステップS480において、無線送電部11は、放射する電磁波の強度を所定の強度まで低下させる構成であってもよく、放射する電磁波の強度をゼロまで低下させる構成(すなわち、電磁波の放射を停止させる構成)であってもよい。これにより、無線送電装置10は、意図せずして対象領域内に侵入した生体が不必要に電磁波を浴びてしまう可能性を、より確実に抑制することができる。
ステップS480の処理が行われた後、無線送電部11は、電磁波の放射を終了させるか否かを判定する(ステップS450)。ステップS450の処理は、図3に示したステップS130の処理と同様の処理であるため、説明を省略する。
無線送電部11は、電磁波の放射を終了させないと判定した場合(ステップS450-NO)、ステップS440に遷移し、対象領域内に生体が存在するか否かを生体検出部15に再び検出させる。
一方、無線送電部11は、電磁波の放射を終了させると判定した場合(ステップS450-YES)、ステップS430において開始した電磁波の放射を終了する(ステップS460)。
次に、照射部12は、ステップS420において開始した可視光の照射を終了し、(ステップS470)、処理を終了する。ステップS470において照射部12が可視光の照射を終了する前に無線送電部11が電磁波の放射を終了する理由は、無線送電装置10によって電磁波が放射されている期間内において、可視光が常に可視化領域に照射されていることが望ましいからである。なお、ステップS460の処理と、後述するステップS470の処理とは、無線送電装置10により、並列に行われてもよく、逆の順で行われてもよい。
一方、無線送電部11は、生体が検出されていないと判定した場合(ステップS440-NO)、ステップS430において開始した電磁波の放射を継続したまま、ステップS450に遷移する。
以上のように、無線送電装置10は、電磁波を放射している場合において生体検出部15により対象領域内に生体が検出されると、放射する電磁波の強度を低下させる。これにより、無線送電装置10は、意図せずして対象領域内に侵入した生体が不必要に電磁波を浴びてしまう可能性を抑制することができる。
また、無線送電装置10は、電磁波を放射している場合において生体検出部15により対象領域内に生体が検出されると、電磁波の放射を停止する。これにより、無線送電装置10は、意図せずして対象領域内に侵入した生体が不必要に電磁波を浴びてしまう可能性を、より確実に抑制することができる。
また、無線送電装置10は、電磁波の放射を行っていない場合、且つ、生体検出部15により対象領域内に生体が検出されている場合、電磁波の放射を開始しない。これにより、無線送電装置10は、意図せずして対象領域内に侵入した生体が不必要に電磁波を浴びてしまう可能性を抑制することができる。
なお、無線送電装置10は、図8に示すフローチャートの処理を行う構成に代えて、図9に示すフローチャートの処理を行う構成であってもよい。
図9は、生体検出部15から出力される情報に基づいて無線送電装置10が行う処理の流れの他の例を示す図である。なお、図9に示したステップS410の処理は、図8に示したステップS410の処理と同様の処理であるため、説明を省略する。また、図9に示したステップS420~ステップS480の処理は、図8に示したステップS420~ステップS480の処理と同様の処理であるため、説明を省略する。また、以下では、一例として、図9に示したステップS410の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、電磁波の放射を開始させる操作を無線送電装置10が受け付けている場合について説明する。すなわち、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、無線送電装置10から電磁波が放射されていない場合について説明する。
無線送電部11は、ステップS410において生体検出部15により対象領域内に生体が検出されていないと判定した場合、ステップS410において生体検出部15により対象領域内に生体が検出されていないと連続して判定され続けている間に経過した時間が所定の第1時間以上であるか否かを判定する(ステップS510)。なお、図9では、ステップS510の処理を、「第1時間経過?」として示している。ここで、所定の第1時間は、例えば、3秒である。なお、所定の第1時間は、3秒よりも短い時間であってもよく、3秒よりも長い時間であってもよい。
無線送電部11は、ステップS410において生体検出部15により対象領域内に生体が検出されていないと連続して判定され続けている間に経過した時間が所定の第1時間未満であると判定した場合(ステップS510-NO)、ステップS410に遷移する。
一方、無線送電部11は、ステップS410において生体検出部15により対象領域内に生体が検出されていないと連続して判定され続けている間に経過した時間が所定の第1時間以上であると判定した場合(ステップS510-YES)、ステップS420に遷移する。すなわち、無線送電部11は、電磁波の放射を行っていない場合、且つ、生体検出部15により対象領域内に生体が所定の第1時間以上検出されないと、可視光の照射及び電磁波の放射を開始する。これにより、無線送電装置10は、対象領域内に侵入する可能性のある生体が対象領域の近くに居る可能性が低い場合に、電磁波の放射を開始することができる。
<無線送電装置の構成の変形例3>
以下、無線送電装置10の構成の変形例3について説明する。無線送電装置10は、例えば、図10に示すように、受電装置検出部16を更に備える構成であってもよい。図10は、受電装置検出部16を備える無線送電装置10の一例を示す図である。
受電装置検出部16は、電磁波を受信する無線受電装置20が放射領域内に存在するか否かを検出する検出装置である。例えば、受電装置検出部16は、カメラを備えた検出装置である。受電装置検出部16がカメラを備えた検出装置である場合、受電装置検出部16は、カメラにより撮像された撮像動画又は撮像画像に基づいて、放射領域内に無線受電装置20が存在するか否かを判定する。より具体的には、当該場合、受電装置検出部16は、当該撮像動画又は撮像画像に基づくパターンマッチング、機械学習のアルゴリズムによって、可視化領域内に無線受電装置20が存在するか否かを判定する。なお、受電装置検出部16は、電磁波を受信する無線受電装置20が放射領域内に存在するか否かを検出可能な検出装置であれば、如何なる検出装置であってもよい。また、受電装置検出部16は、カメラにより撮像された撮像動画又は撮像画像に基づいて、放射領域のうちの一部の領域内に無線受電装置20が存在するか否かを判定する構成であってもよい。
以下では、一例として、受電装置検出部16がカメラを備えた検出装置である場合について説明する。この場合、受電装置検出部16は、放射領域を撮像可能な位置に設けられる。ここで、受電装置検出部16は、無線送電部11の姿勢に応じて撮像可能な範囲が変化する位置に設けられてもよく、無線送電部11の姿勢に応じて撮像可能な範囲が変化しない位置に設けられてもよい。図10に示した例では、受電装置検出部16は、無線送電部11に設けられている。すなわち、当該例では、受電装置検出部16は、無線送電部11の姿勢に応じて撮像可能な範囲が変化する位置に設けられている。この場合、受電装置検出部16は、無線送電部11の姿勢が変化した場合であっても、放射領域を撮像可能な位置に設けられる。一方、受電装置検出部16が無線送電部11の姿勢に応じて撮像可能な範囲が変化しない位置に設けられる場合、受電装置検出部16は、放射方向を変化させることによって放射領域を重ねることが可能なすべての領域を撮像可能な位置に設けられる。
ここで、受電装置検出部16を備える無線送電装置10は、図11に示すフローチャートの処理を行う。これにより、無線送電装置10は、無線受電装置20の少なくとも一部が放射領域から外れている場合において電磁波を放射してしまうことを抑制することができる。その結果、無線送電装置10は、当該場合において無線電力伝送の伝送効率が低下してしまうことを抑制することができる。
図11は、受電装置検出部16から出力される情報に基づいて無線送電装置10が行う処理の流れの一例を示す図である。なお、図11に示したステップS420~ステップS430の処理は、図8に示したステップS420~ステップS430の処理と同様の処理であるため、説明を省略する。また、図11に示したステップS450~ステップS470の処理は、図8に示したステップS450~ステップS470の処理と同様の処理であるため、説明を省略する。また、以下では、一例として、図11に示したステップS410の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、電磁波の放射を開始させる操作を無線送電装置10が受け付けている場合について説明する。すなわち、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、無線送電装置10から電磁波が放射されていない場合について説明する。
無線送電部11は、電磁波の放射を開始させる操作を無線送電装置10が受け付けた場合、放射領域内に無線受電装置20が存在するか否かを受電装置検出部16に検出させる。受電装置検出部16は、検出した結果を示す情報を無線送電部11に出力する。無線送電部11は、受電装置検出部16から当該情報を取得し、取得した当該情報に基づいて、受電装置検出部16により放射領域内に無線受電装置20が検出されたか否かを判定する(ステップS610)。
無線送電部11は、受電装置検出部16により放射領域内に無線受電装置20が検出されていないと判定した場合(ステップS610-NO)、電磁波の放射を開始することなくステップS610に遷移し、放射領域内に無線受電装置20が存在するか否かを受電装置検出部16に再び検出させる。このように、無線送電装置10は、電磁波の放射を行っていない場合、且つ、受電装置検出部16により放射領域内に無線受電装置20が検出されていない場合、電磁波の放射を開始しない。これにより、無線送電装置10は、無線受電装置20の少なくとも一部が放射領域から外れている場合において電磁波を放射してしまうことを抑制することができる。その結果、無線送電装置10は、不要な消費電力の増大を抑制することができる。
一方、無線送電部11は、無線受電装置20が検出されたと判定した場合(ステップS610-YES)、ステップS420に遷移する。このように、無線送電装置10は、電磁波の放射を行っていない場合において受電装置検出部16により放射領域内に無線受電装置20が検出されると、可視光の照射及び電磁波の放射を開始する。これにより、無線送電装置10は、無線受電装置20の少なくとも一部が放射領域から外れている場合において電磁波を放射してしまうことを抑制することができる。その結果、無線送電装置10は、当該場合において無線電力伝送の伝送効率が低下してしまうことを抑制することができる。
また、無線送電部11は、ステップS430の処理が行われた後、放射領域内に無線受電装置20が存在するか否かを受電装置検出部16に検出させる。受電装置検出部16は、検出した結果を示す情報を無線送電部11に出力する。無線送電部11は、受電装置検出部16から当該情報を取得し、取得した当該情報に基づいて、受電装置検出部16により放射領域内に無線受電装置20が検出されたか否かを判定する(ステップS620)。
無線送電部11は、受電装置検出部16により放射領域内に無線受電装置20が検出されていないと判定した場合(ステップS620-NO)、ステップS620において受電装置検出部16により放射領域内に無線受電装置20が検出されていないと連続して判定され続けている間に経過した時間が所定の第2時間以上であるか否かを判定する(ステップS630)。なお、図11では、ステップS620の処理を、「第2時間経過?」として示している。ここで、所定の第2時間は、例えば、3秒である。なお、所定の第2時間は、3秒よりも短い時間であってもよく、3秒よりも長い時間であってもよい。
無線送電部11は、ステップS620において受電装置検出部16により放射領域内に無線受電装置20が検出されていないと連続して判定され続けている間に経過した時間が所定の第2時間未満であると判定した場合(ステップS620-NO)、ステップS450に遷移する。
一方、無線送電部11は、ステップS630において受電装置検出部16により放射領域内に無線受電装置20が検出されていないと連続して判定され続けている間に経過した時間が所定の第2時間以上であると判定した場合(ステップS630-YES)、放射領域内から無線受電装置20が取り除かれた可能性が高いため、ステップS460に遷移する。すなわち、無線送電部11は、電磁波の放射を行っている場合、且つ、受電装置検出部16により放射領域内に無線受電装置20が所定の第2時間以上検出されないと、電磁波の放射を停止する。これにより、無線送電装置10は、放射領域内から無線受電装置20が取り除かれているにもかかわらず、電磁波の放射を継続してしまうことを抑制することができる。その結果、無線送電装置10は、消費電力の増大を抑制することができる。
<無線送電装置の構成の変形例4>
以下、無線送電装置10の構成の変形例4について説明する。無線送電装置10は、例えば、図12に示すように、充電状態検出部17を更に備える構成であってもよい。図12は、充電状態検出部17を備える無線送電装置10の一例を示す図である。ここで、以下では、一例として、負荷30がバッテリー(蓄電池)である場合について説明する。
充電状態検出部17は、放射領域内において、電磁波を受信する無線受電装置20から電力が供給される負荷30の満充電を検出する検出装置である。例えば、充電状態検出部17は、カメラを備えた検出装置である。充電状態検出部17がカメラを備えた検出装置である場合、充電状態検出部17は、カメラにより撮像された撮像動画又は撮像画像に基づいて、放射領域内に負荷30が存在するか否かを判定する。この一例では、負荷30が無線受電装置20と一体に構成されているため、充電状態検出部17は、当該撮像動画又は当該撮像画像に基づいて、放射領域内に存在する無線受電装置20の負荷30が満充電であるか否かを判定する。このため、図12に示した例では、負荷30と一体に構成された無線受電装置20は、表示部21を備えている。表示部21は、LED(Light Emitting Diode)であってもよく、マーカー等を表示可能なディスプレイであってもよい。表示部21は、無線受電装置20の負荷30が満充電である場合、負荷30が満充電であることを示す情報(例えば、光、マーカー等)を表示する。すなわち、充電状態検出部17は、当該撮像動画又は当該撮像画像に基づいて当該情報が検出された場合、負荷30が満充電であることを検出する。一方、充電状態検出部17は、当該撮像動画又は当該撮像画像に基づいて当該情報が検出されなかった場合、負荷30が満充電ではないことを検出する。充電状態検出部17は、このような判定を、当該撮像動画又は当該撮像画像に基づくパターンマッチング、機械学習のアルゴリズムによって行う。なお、充電状態検出部17は、放射領域内において、電磁波を受信する無線受電装置20から電力が供給される負荷30の満充電を検出可能な検出装置であれば、如何なる検出装置であってもよい。また、充電状態検出部17は、カメラにより撮像された撮像動画又は撮像画像に基づいて、放射領域のうちの一部の領域内に負荷30が存在するか否かを判定する構成であってもよい。
ここで、充電状態検出部17を備える無線送電装置10は、図13に示すフローチャートの処理を行う。これにより、無線送電装置10は、負荷30が満充電であるにもかかわらず、電磁波の放射を継続してしまうことを抑制することができる。その結果、無線送電装置10は、消費電力の増大を抑制することができる。
図13は、充電状態検出部17から出力される情報に基づいて無線送電装置10が行う処理の流れの一例を示す図である。なお、図13に示したステップS110~ステップS120の処理は、図3に示したステップS110~ステップS120の処理と同様の処理であるため、説明を省略する。また、図13に示したステップS130~ステップS150の処理は、図3に示したステップS130~ステップS150の処理と同様の処理であるため、説明を省略する。また、以下では、一例として、図13に示したステップS110の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、電磁波の放射を開始させる操作を無線送電装置10が受け付けている場合について説明する。すなわち、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、無線送電装置10から電磁波が放射されていない場合について説明する。
無線送電部11は、ステップS120の処理が行われた後、放射領域内の負荷30(この一例において、無線受電装置20の負荷30)が満充電であるか否かを充電状態検出部17に検出させる。充電状態検出部17は、検出した結果を示す情報を無線送電部11に出力する。無線送電部11は、充電状態検出部17から当該情報を取得し、取得した当該情報に基づいて、放射領域内の負荷30が満充電であることが検出されたか否かを判定する(ステップS710)。
無線送電部11は、負荷30が満充電であることが検出されていないと判定した場合(ステップS710-NO)、ステップS130に遷移する。
一方、無線送電部11は、負荷30が満充電であることが検出されたと判定した場合(ステップS710-YES)、無線電力伝送による電力の伝送をこれ以上行う必要がないため、ステップS140に遷移する。すなわち、無線送電装置10(より具体的には、無線送電部11)は、充電状態検出部17により負荷30の満充電が検出されると、電磁波の放射を停止する。そして、無線送電装置10(より具体的には、照射部12)は、充電状態検出部17により負荷30の満充電が検出されると、可視光の照射を停止する。これにより、無線送電装置10は、負荷30が満充電であるにもかかわらず、電磁波の放射を継続してしまうことを抑制することができる。その結果、無線送電装置10は、消費電力の増大を抑制することができる。
なお、上記において説明した無線送電装置10は、上記において説明した各構成の組み合わせによって構成されてもよい。また、例えば、無線送電装置10は、生体検出部15、受電装置検出部16、充電状態検出部17の3つの検出部のうちのいずれか2つの検出部又は3つの検出部の全てを備える場合、1つのカメラを、当該2つの検出部又は当該3つの検出部として共用する構成であってもよい。
また、上記において説明した無線送電装置10は、フォグマシン等の霧状のエアロゾルを噴霧するエアロゾル放出装置を備える構成であってもよい。これにより、無線送電装置10は、照射部12から照射した可視光の立体的な形状(例えば、ライトコーン形状)を、エアロゾルによる反射によって視認させることができる。これにより、無線送電装置10は、無線送電部11から電磁波が放射された領域の少なくとも一部を、より確実に視覚的に認識させることができる。
<無線受電装置の構成>
以下、図14を参照し、無線受電装置20の構成について説明する。図14は、無線受電装置20の構成の一例を示す図である。
無線受電装置20は、無線受電部22と、整流回路部23と、供給回路部24と、受光部25と、電力供給制御部26を備える。そして、前述した通り、この一例では、無線受電装置20は、負荷30と一体に構成されている。なお、無線受電装置20は、受光部25を備えない構成であってもよい。このため、図1~図13までの説明及び図面では、主として無線送電装置10の構成についての説明をしていたため、受光部25を備えていない場合の無線受電装置20の構成を示していた。以下では、主として無線受電装置20の構成について説明するため、無線受電装置20が受光部25を備える場合について説明する。また、無線受電装置20は、前述した表示部21を備える構成であってもよく、表示部21を備えない構成であってもよい。このため、以下では、一例として、無線受電装置20が表示部21を備えない場合について説明する。
無線受電部22は、無線送電装置10の無線送電部11から放射された電磁波を受信する。このため、無線受電部22は、電磁波を受信する図示しないアンテナを有する。このアンテナは、如何なるアンテナであってもよい。無線受電部22は、このアンテナによって受信した電磁波を電力に変換することにより、当該電磁波に応じた電力を受電する。そして、無線受電部22は、受電した電力の電圧、すなわち、当該電力に応じた交流電圧を整流回路部23に供給する。
整流回路部23は、無線受電部22に接続される。整流回路部23は、無線受電部22から供給される交流電圧を整流して直流電圧に変換する。そして、整流回路部23は、整流後の直流電圧を供給回路部24に供給する。
供給回路部24は、整流回路部23に接続される。また、供給回路部24は、負荷30に接続される。供給回路部24は、無線受電部22により受電された電力を負荷30に供給する。より具体的には、供給回路部24は、無線受電装置20に負荷30が接続されている場合(すなわち、供給回路部24に負荷30が接続されている場合)、且つ、供給回路部24の状態が負荷30へ電力を供給可能な状態である場合、整流回路部23から供給された直流電圧を負荷30に供給する。なお、供給回路部24は、無線受電装置20と負荷30とが別体に構成される場合、無線受電装置20が有する部位のうち負荷30が接続される部位と接続される。また、供給回路部24は、整流回路部23と一体に構成されてもよい。
また、供給回路部24は、後述する電力供給制御部26からの制御により、供給回路部24の状態を負荷30へ電力を供給可能な状態と、供給回路部24の状態を負荷30へ電力を供給不可能な状態とのいずれかの状態に遷移する。供給回路部24は、スイッチング素子のオン/オフによってこれらの状態の遷移を実現してもよく、他の方法によってこれらの状態の遷移を実現してもよい。ここで、供給回路部24の状態を負荷30へ電力を供給可能な状態は、無線受電装置20の状態が負荷30へ電力を供給可能な状態であることと等価である。また、供給回路部24の状態を負荷30へ電力を供給不可能な状態は、無線受電装置20の状態が負荷30へ電力を供給不可能な状態であることと等価である。
受光部25は、光を受光する。例えば、受光部25は、受光素子を有し、受光素子により光を受光した場合、光を受光したことを示す情報を電力供給制御部26に出力する。このため、受光部25は、電力供給制御部26と接続される。
電力供給制御部26は、受光部25が光を受光した場合、無線受電装置20の状態を、無線受電装置20に接続される負荷30へ電力を供給可能な状態に変化させる。すなわち、この一例では、電力供給制御部26は、当該場合、供給回路部24の状態を、供給回路部24に接続される負荷30へ電力を供給可能な状態に変化させる。一方、電力供給制御部26は、受光部25が光を受光していない場合、無線受電装置20の状態を、無線受電装置20に接続される負荷30へ電力を供給不可能な状態に変化させる。すなわち、この一例では、電力供給制御部26は、当該場合、供給回路部24の状態を、供給回路部24に接続される負荷30へ電力を供給不可能な状態に変化させる。
ここで、電力供給制御部26は、受光部25から出力される情報を取得した場合、受光部25が光を受光したと判定する。一方、電力供給制御部26は、受光部25から出力される情報を取得していない場合、受光部25が光を受光していないと判定する。
図15は、図14に示した構成の無線受電装置20を備える無線電力伝送システム1の構成の一例を示す図である。図15に示した通り、無線受電装置20の筐体には、光を受光する受光部25が設けられている。
<無線受電装置が電磁波を介した電力の受電を開始する処理>
以下、図16を参照し、無線受電装置20が電磁波を介した電力の受電を開始する処理について説明する。図16は、無線受電装置20が電磁波を介した電力の受電を開始する処理の流れの一例を示す図である。以下では、一例として、図16に示したステップS810の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、無線送電装置10により電磁波の放射と可視光の照射との両方が開始されている場合について説明する。また、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、無線受電装置20が、可視化領域が示す第1領域内に配置されている場合について説明する。
電力供給制御部26は、受光部25により光が受光されるまで待機する(ステップS810)。
電力供給制御部26は、受光部25により光が受光されたと判定した場合(ステップS810-YES)、受光部25により光が受光されたと連続して判定され続けている間に経過した時間が所定の第3時間以上であるか否かを判定する(ステップS820)。なお、図16では、ステップS820の処理を、「第3時間経過?」として示している。ここで、所定の第3時間は、例えば、3秒である。なお、所定の第3時間は、3秒よりも短い時間であってもよく、3秒よりも長い時間であってもよい。
電力供給制御部26は、ステップS820において受光部25により光が受光されたと連続して判定され続けている間に経過した時間が所定の第3時間未満であると判定した場合(ステップS820-NO)、ステップS810に遷移し、受光部25により光が受光されるまで再び待機する。
一方、電力供給制御部26は、ステップS820において受光部25により光が受光されたと連続して判定され続けている間に経過した時間が所定の第3時間以上であると判定した場合(ステップS820-YES)、供給回路部24の状態を、供給回路部24に接続される負荷30へ電力を供給可能な状態に変化させる(ステップS830)。すなわち、無線受電装置20は、受光部25が光を所定の第3時間以上受光した場合、無線受電装置20の状態を、無線受電装置20に接続される負荷30へ電力を供給可能な状態に変化させる。これにより、無線受電装置20は、可視化領域内への配置によって負荷30への電力の供給を開始することができる。また、これにより、無線受電装置20は、意図せずして電磁波を受信した場合において、負荷30への意図しない電力の供給を開始してしまうことを抑制することができる。その結果、無線受電装置20は、例えば、負荷30へ過充電を行ってしまうことを抑制することができる。なお、図16では、ステップS830の処理を、「状態変化」として示している。
ここで、ステップS810において電力供給制御部26が受光部25により光が受光されたと判定されたタイミングからステップS830の処理が行われる直前のタイミングまでの期間において、無線受電部22では、無線送電装置10から放射された電磁波を受信している。このため、当該期間において、整流回路部23は、無線受電部22から供給され交流電圧を直流電圧に変換して供給回路部24に供給している。しかしながら、当該期間において、供給回路部24の状態は、供給回路部24に接続される負荷30へ電力を供給不可能な状態である。このため、供給回路部24は、整流回路部23から直流電圧が供給されているが、負荷30への電力の供給を行わない。すなわち、無線受電装置20は、無線受電部22が光を受光していない場合、無線受電装置20の状態を、無線受電装置20に接続される負荷30へ電力を供給可能な状態に変化させない。
次に、供給回路部24は、整流回路部23から供給された直流電圧の負荷30への供給を開始することにより、負荷30への電力の供給を開始する(ステップS840)。
次に、電力供給制御部26は、受光部25により光が受光されなくなるまで待機する(ステップS850)。なお、図16では、ステップS850の処理を、「受光していない?」として示している。
電力供給制御部26は、受光部25により光が受光されなくなったと判定した場合(ステップS850-YES)、供給回路部24の状態を、供給回路部24に接続される負荷30へ電力を供給不可能な状態に変化させることにより、供給回路部24による負荷30への電力の供給を終了させる(ステップS860)。そして、電力供給制御部26は、処理を終了する。
なお、受光部25は、受光した光のうち、所定の波長の光を検出し、当該光を検出したことを示す情報を、光を受光したことを示す情報として電力供給制御部26に出力する構成であってもよい。そして、所定の波長は、無線送電装置10が照射する可視光の波長であり、例えば、赤色、黄色等の特定の単色の可視光の波長である。これにより、無線受電装置20は、可視化領域内以外において電磁波を受信した場合において負荷30への電力の供給を開始してしまうことを抑制することができる。その結果、無線受電装置20は、例えば、負荷30へ過充電を行ってしまうことを抑制することができる。
また、電力供給制御部26は、図16に示したステップS820を省略する構成であってもよい。すなわち、電力供給制御部26は、無線受電部22が光を受光した場合、無線受電装置20の状態を、無線受電装置20に接続される負荷30へ電力を供給可能な状態に変化させる。
<無線受電装置の構成の変形例1>
以下、無線受電装置20の構成の変形例1について説明する。無線受電装置20は、例えば、図17に示すように、切替部27を備える構成であってもよい。図17は、切替部27を備える無線受電装置20の構成の一例を示す図である。図17に示すように、この場合、電力供給制御部26は、供給回路部24に代えて、切替部27と接続される。すなわち、図17に示した例では、供給回路部24の状態は、供給回路部24に接続される負荷30へ電力を供給可能な状態から変化しない。
切替部27は、無線受電部22と整流回路部23との間の導通状態を切り替える。例えば、切替部27は、電界効果トランジスタ等のスイッチング素子である。また、切替部27は、電力供給制御部26からの制御に応じて、無線受電部22と整流回路部23との間の導通状態を切り替える。
電力供給制御部26は、切替部27を備える場合、図16に示したステップS830において、供給回路部24の状態を変化させることに代えて、切替部27により無線受電部22と整流回路部23との間の導通状態を切り替えることにより、無線受電装置20の状態を、無線受電装置20に接続される負荷30へ電力を供給可能な状態に変化させる。より具体的には、電力供給制御部26は、当該場合、図16に示したステップS830において、切替部27により無線受電部22と整流回路部23との間を導通させる。すなわち、ステップS810において電力供給制御部26が受光部25により光が受光されたと判定されたタイミングからステップS830の処理が行われる直前のタイミングまでの期間において、切替部27は、無線受電部22と整流回路部23との間を非導通にしている。これにより、無線受電装置20は、無線受電部22が光を受光していない場合、無線受電装置20の状態を、無線受電装置20に接続される負荷30へ電力を供給可能な状態に変化させない。
また、電力供給制御部26は、切替部27を備える場合、図16に示したステップS860において、供給回路部24の状態を変化させることに代えて、切替部27により無線受電部22と整流回路部23との間の導通状態を切り替えることにより、無線受電装置20の状態を、無線受電装置20に接続される負荷30へ電力を供給不可能な状態に変化させる。より具体的には、電力供給制御部26は、当該場合、図16に示したステップS860において、切替部27により無線受電部22と整流回路部23との間を非導通にする。これにより、無線受電装置20は、無線受電部22が光を受光しなくなった場合、無線受電装置20の状態を、無線受電装置20に接続される負荷30へ電力を供給不可能な状態に変化させる。
以上のように、無線受電装置20は、切替部27を備える場合、且つ、受光部25が光を受光した場合、切替部27により無線受電部22と整流回路部23との間を導通させることにより、無線受電装置20の状態を負荷30へ電力を供給可能な状態に変化させる。これにより、無線受電装置20は、可視光領域内への配置によって負荷30への電力の供給を開始することができる。また、これにより、無線受電装置20は、意図せずして電磁波を受信した場合において、負荷30への意図しない電力の供給を開始してしまうことを抑制することができる。その結果、無線受電装置20は、例えば、負荷30へ過充電を行ってしまうことを抑制することができる。
なお、無線受電装置20は、図14に示した構成と、図17に示した構成との組み合わせにより構成されてもよい。この場合、無線受電装置20は、受光部25が光を受光した場合、供給回路部24の状態を、供給回路部24に接続された負荷30へ電力を供給可能な状態にすることと、切替部27により無線受電部22と整流回路部23との間を導通させることとにより、無線受電装置20の状態を負荷30へ電力を供給可能な状態に変化させる。これにより、無線受電装置20は、意図せずして電磁波を受信した場合において、負荷30への意図しない電力の供給を開始してしまうことを、より確実に抑制することができる。
そして、無線受電装置20は、図14に示した構成と図17に示した構成との組み合わせにより構成される場合、図18に示すように、切替部27とともに動作状態検出回路部28を更に備える構成であってもよい。図18は、切替部27とともに動作状態検出回路部28を備える場合の無線受電装置20の構成の一例を示す図である。
動作状態検出回路部28は、供給回路部24が動作しているか否かを検出する。このため、動作状態検出回路部28は、供給回路部24と接続される。そして、動作状態検出回路部28は、供給回路部24が動作しているか否かを検出した結果を示す情報を電力供給制御部26に出力する。ここで、供給回路部24が動作していない場合、供給回路部24は、何らかの理由により故障している可能性が高い。このため、供給回路部24が動作していないと動作状態検出回路部28が判定した場合、電力供給制御部26は、無線受電部22と整流回路部23の間を非導通にして、電力が整流回路部23を介して供給回路部24へ供給されてしまうことを抑制することができる。
ここで、動作状態検出回路部28を備える無線受電装置20は、図19に示すフローチャートの処理を行う。
図19は、動作状態検出回路部28から出力される情報に基づいて無線受電装置20が行う処理の流れの一例を示す図である。以下では、一例として、図19に示したステップS910の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、無線送電装置10により電磁波の放射と可視光の照射との両方が開始されている場合について説明する。
電力供給制御部26は、供給回路部24が動作しているか否かを動作状態検出回路部28に検出させる(ステップS910)。動作状態検出回路部28は、検出した結果を示す情報を電力供給制御部26に出力する。電力供給制御部26は、動作状態検出回路部28から当該情報を取得し、取得した当該情報に基づいて、供給回路部24が動作しているか否かを判定する(ステップS920)。
電力供給制御部26は、供給回路部24が動作していると判定した場合(ステップS920-YES)、ステップS910に遷移し、供給回路部24が動作しているか否かを動作状態検出回路部28に再び検出させる。
一方、電力供給制御部26は、供給回路部24が動作していないと判定した場合(ステップS920-NO)、ステップS920において供給回路部24が動作していないと連続して判定され続けている間に経過した時間が所定の第4時間以上であるか否かを判定する(ステップS930)。なお、図19では、ステップS930の処理を、「第4時間経過?」として示している。ここで、所定の第4時間は、例えば、3秒である。なお、所定の第4時間は、3秒よりも短い時間であってもよく、3秒よりも長い時間であってもよい。
電力供給制御部26は、ステップS920において供給回路部24が動作していないと連続して判定され続けている間に経過した時間が所定の第4時間未満であると判定した場合(ステップS930-NO)、ステップS910に遷移し、供給回路部24が動作しているか否かを動作状態検出回路部28に再び検出させる。
一方、電力供給制御部26は、ステップS920において供給回路部24が動作していないと連続して判定され続けている間に経過した時間が所定の第4時間以上であると判定した場合(ステップS930-YES)、切替部27により無線受電部22と整流回路部23との間を非導通にする(ステップS940)。そして、電力供給制御部26は、ステップS910に遷移し、供給回路部24が動作しているか否かを動作状態検出回路部28に再び検出させる。
以上のように、無線受電装置20は、所定の第4時間以上、動作状態検出回路部28により供給回路部24が動作していないと検出され続けた場合、供給回路部24が故障していると考えられるため、切替部27により無線受電部22と整流回路部23との間を非導通にする。これにより、無線受電装置20は、供給回路部24が故障している場合において供給回路部24へ電力を供給し続けてしまうことを抑制することができる。
<無線受電装置の構成の変形例2>
以下、無線受電装置20の構成の変形例2について説明する。無線受電装置20は、例えば、図20に示すように、電池残量検出部29Aを備える構成であってもよい。また、無線受電装置20は、電池残量検出部29Aとともに、第1報知部29B、第2報知部29Cの2つの報知部を備える構成であってもよく、当該2つの報知部を備えない構成であってもよい。以下では、一例として、無線受電装置20が、電池残量検出部29Aとともに、当該2つの報知部を備える場合について説明する。
図20は、電池残量検出部29A、第1報知部29B、第2報知部29Cのそれぞれを備える無線受電装置20の構成の一例を示す図である。
電池残量検出部29Aは、バッテリーである負荷30の残量を検出する。負荷30の残量は、すなわち、負荷30が供給可能な電力の残存量のことである。電池残量検出部29Aは、負荷30と接続される。また、電池残量検出部29Aは、電力供給制御部26、第1報知部29B、第2報知部29Cのそれぞれとも接続される。電池残量検出部29Aは、負荷30の残量を検出した場合、検出した当該残量を示す情報を、電池残量検出部29A、第1報知部29B、第2報知部29Cのそれぞれに出力する。
第1報知部29Bは、電池残量検出部29Aから出力される情報に基づいて、当該情報が示す残量が所定の第2閾値以上であるか否かを判定する。ここで、以下では、一例として、当該残量が100分率によって表される場合について説明する。この場合、第2閾値も、100分率によって表される。第2閾値は、例えば、100%である。なお、第2閾値は、100%より低い値であってもよい。第1報知部29Bは、当該残量が第2閾値以上であると判定した場合、充電不要であることを示す情報を報知する。第1報知部29Bは、例えば、LEDを含む。なお、第1報知部29Bは、LEDに代えて、ディスプレイ等の当該情報を報知可能な報知装置を含む構成であってもよい。
第2報知部29Cは、電池残量検出部29Aから出力される情報に基づいて、当該情報が示す残量に基づく情報を報知する。第2報知部29Cは、例えば、LEDを含む。なお、第2報知部29Cは、LEDに代えて、ディスプレイ等の当該情報を報知可能な報知装置を含む構成であってもよい。ここで、当該情報は、例えば、当該残量が所定値未満である場合において、充電を行うことを促す情報等である。この場合、第2報知部29Cは、電池残量検出部29Aから出力される情報が示す残量が所定値未満であるか否かを判定する。第2報知部29Cは、当該残量が所定値未満であると判定した場合、充電を行うことを促す情報を報知する。なお、当該残量に基づく情報は、他の情報であってもよい。また、第2報知部29Cは、第1報知部29Bと一体に構成されてもよい。
ここで、電池残量検出部29A、第1報知部29B、第2報知部29Cのそれぞれを備える無線受電装置20は、図21~図23のそれぞれに示すフローチャートの処理を行う。これにより、無線受電装置20は、負荷30の充電状態を視覚的に認識させることができ、その結果、負荷30へ過充電を行ってしまうことを抑制することができる。
図21は、電池残量検出部29Aから出力される情報に基づいて無線受電装置20が行う処理の流れの一例を示す図である。なお、以下では、一例として、図21に示したステップS1010の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、無線送電装置10により電磁波の放射と可視光の照射との両方が開始されている場合について説明する。また、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、無線受電装置20が可視化領域内に配置されている場合について説明する。また、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、無線受電装置20による負荷30への電力の供給が開始されている場合について説明する。
電池残量検出部29Aは、負荷30の残量を検出する(ステップS1010)。そして、電池残量検出部29Aは、検出した残量を示す情報を電力供給制御部26に出力する。
次に、電力供給制御部26は、電池残量検出部29Aから取得した情報が示す残量が所定の第2閾値以上であるか否かを判定する(ステップS1020)。
電池残量検出部29Aは、電池残量検出部29Aから取得した情報が示す残量が所定の第2閾値未満であると電力供給制御部26が判定した場合(ステップS1020-NO)、ステップS1010に遷移し、負荷30の残量を再び検出する。
一方、電池残量検出部29Aは、電池残量検出部29Aから取得した情報が示す残量が所定の第2閾値以上であると判定した場合(ステップS1020-YES)、供給回路部24の状態を、供給回路部24に接続される負荷30へ電力を供給不可能な状態に変化させることにより、供給回路部24による負荷30への電力の供給を終了させる(ステップS1030)。そして、電力供給制御部26は、処理を終了する。これにより、無線受電装置20は、負荷30へ過充電を行ってしまうことを、より確実に抑制することができる。
図22は、電池残量検出部29Aから出力される情報に基づいて無線受電装置20が行う処理の流れの他の例を示す図である。なお、図22に示したステップS1010~ステップS1020の処理は、図21に示したステップS1010~ステップS1020の処理と同様の処理であるため、説明を省略する。ただし、図22に示したステップS1010では、電池残量検出部29Aは、検出した残量を示す情報を、第1報知部29Bに出力する。また、図22に示したステップS1020の処理を行う主体は、電力供給制御部26ではなく、第1報知部29Bである。なお、無線受電装置20は、受光部25による光の受光、及び無線受電部22による電磁波の受信とは無関係に、負荷30が接続されている限り、図22に示したフローチャートの処理を繰り返し行う。
第1報知部29Bは、ステップS1020において負荷30の残量が第2閾値以上であると判定した場合、充電不要であることを示す情報を報知する(ステップS1040)。これにより、無線受電装置20は、無線受電装置20のユーザーが、負荷30の過充電を行おうとしてしまうことを抑制することができる。そして、ステップS1040の処理が行われた後、電池残量検出部29Aは、ステップS1010に遷移する。
図23は、電池残量検出部29Aから出力される情報に基づいて無線受電装置20が行う処理の流れの更に他の例を示す図である。なお、図23に示したステップS1010の処理は、図21に示したステップS1010の処理と同様の処理であるため、説明を省略する。ただし、図23に示したステップS1010では、電池残量検出部29Aは、検出した残量を示す情報を、第2報知部29Cに出力する。なお、無線受電装置20は、受光部25による光の受光、及び無線受電部22による電磁波の受信とは無関係に、負荷30が接続されている限り、図23に示したフローチャートの処理を繰り返し行う。
ステップS1010の処理が行われた後、第2報知部29Cは、電池残量検出部29Aから取得した情報が示す残量が所定値未満であるか否かを判定する(ステップS1050)。なお、所定値は、0%より高い値であり、且つ、100%以下の値であれば、如何なる値であってもよい。
電池残量検出部29Aは、電池残量検出部29Aから取得した情報が示す残量が所定値以上であると第2報知部29Cが判定した場合(ステップS1050-NO)、ステップS1010に遷移し、負荷30の残量を再び検出する。
一方、第2報知部29Cは、電池残量検出部29Aから取得した情報が示す残量が所定値未満であると判定した場合(ステップS1050-YES)、当該残量に基づく情報を報知する(ステップS1060)。これにより、無線受電装置20は、例えば、負荷30の残量が少ない場合において、負荷30の充電を行うように促すことができる。
<無線受電装置の構成の変形例3>
以下、無線受電装置20の構成の変形例3について説明する。無線受電装置20は、例えば、受光部25が受光した光の強度に基づいて、無線受電装置20の状態を負荷30へ電力を供給可能な状態に変化させる構成であってもよい。より具体的には、無線受電装置20は、当該強度が所定の範囲内に含まれる場合、無線受電装置20の状態を前記負荷へ電力を供給可能な状態に変化させる構成であってもよい。この場合、無線受電装置20では、受光部25が光を受光する際、受光部25が受光した光の強度も受光部25が検出する。そして、受光部25は、検出した強度を示す情報を電力供給制御部26に出力する。そして、当該場合、無線受電装置20は、図16に示すフローチャートの処理に代えて、図24に示すフローチャートの処理を行う。
図24は、受光部25が受光した光の強度に基づいて無線受電装置20が行う処理の流れの一例を示す図である。なお、図24に示したステップS810の処理は、図16に示したステップS810の処理と同様の処理であるため、説明を省略する。また、図24に示したステップS820~ステップS860の処理は、図16に示したステップS820~ステップS860の処理と同様の処理であるため、説明を省略する。また、以下では、一例として、図24に示したステップS810の処理が行われるよりも前のタイミングにおいて、無線送電装置10により電磁波の放射と可視光の照射との両方が開始されている場合について説明する。また、以下では、一例として、当該タイミングにおいて、無線受電装置20が可視化領域内に配置されている場合について説明する。
電力供給制御部26は、ステップS810において受光部25により光が受光されたと判定した場合、受光部25から取得した情報が示す強度が所定の範囲内に含まれるか否かを判定する(ステップS1110)。ここで、所定の範囲は、例えば、無線受電装置20が受電することによって無線受電装置20が備える各回路に過剰に負荷が掛らない電磁波の強度が含まれる範囲であり、且つ、無線受電装置20が受信することによって無線受電装置20が受電可能な電磁波の強度が含まれる範囲である。なお、所定の範囲は、これに代えて、他の範囲であってもよい。
電力供給制御部26は、受光部25から取得した情報が示す強度が所定の範囲内に含まれていないと判定した場合(ステップS1110-NO)、ステップS810に遷移する。
一方、電力供給制御部26は、受光部25から取得した情報が示す強度が所定の範囲内に含まれていると判定した場合(ステップS1110-YES)、ステップS820に遷移する。これにより、無線受電装置20は、例えば、無線受電装置20が受電することによって無線受電装置20が備える各回路に過剰に負荷を掛けてしまうことを抑制することができるとともに、強度が弱過ぎて受電不可能であるにもかかわらず無線受電装置20が負荷30への電力供給を開始してしまうことを抑制することができる。
なお、上記において説明した無線受電装置20は、上記において説明した各構成の組み合わせによって構成されてもよい。
以上のように、実施形態に係る無線送電装置(上記において説明した例では、無線送電装置10)は、電磁波を放射する無線送電部(上記において説明した例では、無線送電部11)と、可視光を照射する照射部(上記において説明した例では、照射部12)と、を備え、可視化領域は、照射部が可視光を照射する可視化領域(上記において説明した例では、領域RA1)は、無線送電部から電磁波が放射される放射領域(上記において説明した例では、領域RA2)のうちの少なくとも一部を示す領域である、これにより、無線送電装置は、電磁波が放射される放射領域の少なくとも一部を視覚的に認識させることができる。
また、無線送電装置では、可視化領域は、無線送電部から電磁波が放射される領域のうち、無線送電部から放射される電磁波の強度が所定の第1閾値以上となる領域を示す領域である、構成が用いられてもよい。
また、無線送電装置では、可視化領域は、無線送電部から電磁波が放射される領域のうち、電磁波の強度が最大の位置を示す領域である、構成が用いられてもよい。
また、無線送電装置は、無線送電部が電磁波を放射する放射方向を制御する放射方向制御部(上記において説明した例では、放射方向制御部13)を更に備え、照射部は、放射方向に応じて可視化領域の位置を変化させる、構成が用いられてもよい。
また、無線送電装置では、無線送電部は、電磁波を放射するアレイアンテナを有し、放射方向制御部は、アレイアンテナに含まれる個々のアンテナ(上記において説明した例では、アンテナA)のそれぞれから放射される電磁波の位相を調整して放射方向を変化させる、構成が用いられてもよい。
また、無線送電装置では、放射方向制御部は、無線送電部の姿勢を変化させることにより、放射方向を変化させる、構成が用いられてもよい。
また、無線送電装置では、照射部は、無線送電部から放射される電磁波の強度に応じて可視化領域の大きさを変化させる、構成が用いられてもよい。
また、無線送電装置は、可視化領域の少なくとも一部を含む対象領域(上記において説明した例では、領域RA3)内に生体(上記において説明した例では、人H)が存在するか否かを検出する生体検出部(上記において説明した例では、生体検出部15)を更に備え、無線送電部は、電磁波を放射している場合において生体検出部により対象領域内に生体が検出されると、放射する電磁波の強度を低下させる、構成が用いられてもよい。
また、無線送電装置では、無線送電部は、電磁波を放射している場合において生体検出部により対象領域内に生体が検出されると、電磁波の放射を停止する、構成が用いられてもよい。
また、無線送電装置では、無線送電部は、電磁波の放射を行っていない場合、且つ、生体検出部により対象領域内に生体が検出されている場合、電磁波の放射を開始しない、構成が用いられてもよい。
また、無線送電装置では、無線送電部は、電磁波の放射を行っていない場合、且つ、生体検出部により対象領域内に生体が所定の第1時間以上検出されないと、電磁波の放射を開始する、構成が用いられてもよい。
また、無線送電装置は、無線受電装置が放射領域内に存在するか否かを検出する受電装置検出部(上記において説明した例では、受電装置検出部16)を更に備える、構成が用いられてもよい。
また、無線送電装置では、無線送電部は、電磁波の放射を行っている場合、且つ、受電装置検出部により放射領域内に無線受電装置が所定の第2時間以上検出されないと、電磁波の放射を停止する、構成が用いられてもよい。
また、無線送電装置は、放射領域内において、無線受電装置から電力が供給されるバッテリー(上記において説明した例では、負荷30)の満充電を検出する充電状態検出部(上記において説明した例では、充電状態検出部17)を更に備え、無線送電部は、充電状態検出部により当該満充電が検出されると、電磁波の放射を停止し、照射部は、充電状態検出部により当該満充電が検出されると、可視光の照射を停止する、構成が用いられてもよい。
また、実施形態に係る無線電力伝送システム(上記において説明した例では、無線電力伝送システム1)では、無線受電装置は、無線送電部から放射された電磁波を受信し、受信した電磁波に応じた電力を受電する無線受電部(上記において説明した例では、無線受電部22)と、光を受光する受光部(上記において説明した例では、受光部25)と、受光部が光を受光した場合、無線受電装置の状態を、無線受電装置に接続される負荷(上記において説明した例では、負荷30)へ電力を供給可能な状態に変化させる電力供給制御部(上記において説明した例では、電力供給制御部26)と、を備える、構成が用いられてもよい。
また、無線電力伝送システムでは、無線受電装置は、無線受電部により受電された電力を負荷に供給する供給回路部(上記において説明した例では、供給回路部24)を更に備え、電力供給制御部は、受光部が光を受光した場合、供給回路部の状態を負荷へ電力を供給可能な状態に変化させる、構成が用いられてもよい。
また、無線電力伝送システムでは、無線受電装置は、無線受電部が受電した電力の電圧を直流電圧に整流する整流回路部(上記において説明した例では、整流回路部23)と、無線受電部と整流回路部との間の導通状態を切り替える切替部(上記において説明した例では、切替部27)と、を更に備え、電力供給制御部は、受光部が光を受光した場合、切替部により無線受電部と整流回路部との間を導通させる、構成が用いられてもよい。
また、無線電力伝送システムでは、無線受電装置は、無線送電部から放射された電磁波を受信し、受信した電磁波に応じた電力を受電する無線受電部と、無線受電部が受電した電力の電圧を直流電圧に整流する整流回路部と、整流回路部から出力される直流電圧を負荷に供給する供給回路部と、無線受電部と整流回路部との間の導通状態を切り替える切替部と、を更に備え、電力供給制御部は、受光部が光を受光した場合、切替部により無線受電部と整流回路部との間を導通させる、構成が用いられてもよい。
また、無線電力伝送システムでは、無線受電装置は、供給回路部が動作しているか否かを検出する動作状態検出回路部(上記において説明した例では、動作状態検出回路部28)を更に備え、電力供給制御部は、所定の第4時間以上、動作状態検出回路部により供給回路部が動作していないと検出され続けた場合、切替部により無線受電部と整流回路部との間を非導通にする、構成が用いられてもよい。
また、無線電力伝送システムでは、受光部は、所定の波長の光を検出し、可視光は、所定の波長の光である、構成が用いられてもよい。
また、無線電力伝送システムでは、電力供給制御部は、受光部が光を所定の第3時間以上受光した場合、無線受電装置の状態を負荷へ電力を供給可能な状態に変化させる、構成が用いられてもよい。
また、無線電力伝送システムでは、負荷は、バッテリーであり、無線受電装置は、バッテリーである負荷の残量を検出する電池残量検出部(上記において説明した例では、電池残量検出部29A)を更に備え、電力供給制御部は、電池残量検出部によって検出された当該残量が所定の第2閾値以上である場合、無線受電装置の状態を負荷へ電力を供給不可能な状態に変化させる、又は、前記無線受電装置の状態を前記負荷へ電力を供給可能な状態に変化させない、構成が用いられてもよい。
また、無線電力伝送システムでは、無線受電装置は、電池残量検出部によって検出された負荷の残量が第2閾値以上である場合、充電不要であることを示す情報を報知する第1報知部(上記において説明した例では、第1報知部29B)を更に備える、構成が用いられてもよい。
また、無線電力伝送システムでは、無線受電装置は、電池残量検出部によって検出された負荷の残量に基づく情報を報知する第2報知部(上記において説明した例では、第2報知部29C)を更に備える、構成が用いられてもよい。
また、無線電力伝送システムでは、電力供給制御部は、受光部が受光した光の強度に基づいて、無線受電装置の状態を負荷へ電力を供給可能な状態に変化させる、構成が用いられてもよい。
以上、この発明の実施形態を、図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない限り、変更、置換、削除等されてもよい。
また、以上に説明した装置における任意の構成部の機能を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。ここで、当該装置は、例えば、無線送電装置10、無線受電装置20等である。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD(Compact Disk)-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリーのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記のプログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記のプログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上記のプログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル又は差分プログラムであってもよい。