JP7351187B2 - 超音波探触子及び超音波診断装置 - Google Patents

超音波探触子及び超音波診断装置 Download PDF

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Description

本発明は、超音波探触子及び超音波診断装置に関する。
従来、超音波を被検体内部に照射し、その反射波を受信して解析することにより被検体内部の検査を行う超音波診断装置が普及している。超音波診断装置は、被検体を非破壊、非侵襲で調べることができるので、医療目的の検査や建築構造物内部の検査、種々の用途に広く用いられている。
超音波診断装置では、電圧信号と超音波振動との間で変換を行う振動子(音響素子、変換器)が複数個、所定の方向(アジマス方向、走査方向)に配列されており、これらの振動子アレイが、駆動電圧の印加により超音波を出射する。そして、超音波診断装置は、超音波の反射波の入射による電圧変化を検出する振動子を時間的に変化させる(走査する)ことにより、2次元的な超音波画像データをほぼリアルタイムで取得することができる。
さらに、超音波の出入射面内で、これらの振動子の配列を走査方向に垂直に往復移動(揺動)させることで、3次元的な超音波画像データをほぼリアルタイムで取得する技術が存在する。このような技術を用いて3次元画像を取得することで、2次元画像では分かりづらかった検査対象の立体形状や位置関係を、操作者がより容易に知得できる。
振動子アレイを揺動させる手段としてはステッピングモーターを使用することが多い。理由はトルク過多でも定電流制御で一定速度で励磁を可変、つまり一定間隔でパルスを入力することで一定速度でステッピングモーターの軸を回すことができ、パルス単位で駆動するだけなら、正確な位置で停止できるため、位置検出部(エンコーダー)が不要になるためである。また、パルス数で角度分解能が足りない場合に1パルスを電気的に分解して駆動させるマイクロステップ駆動方式も一般的に用いられている。しかし、パルス単位ではトルクが十分あれば脱調しない、つまり位置が正確だが、マイクロステップ(電気角)のステップ単位でみると、精度が低下する。特に揺動位置が両端付近のフレキシブルケーブルの伸縮とオイルの圧縮とによる外乱の影響がでる位置ではステーターとローターとが引っ張り合う磁力に当該外乱が加わるために入力したマイクロステップ数と実際の位置が異なる現象が発生する。
そこで、アレイ振動子(振動子アレイ)を揺動するステッピングモーターに位置検出するエンコーダーを搭載した超音波プローブ(超音波探触子)を備え、実際に入力したマイクロステップ数とエンコーダーの結果とを比較し、マイクロステップ数とエンコーダーの結果とが等しくなるように定電流制御の電流値を増減させるキャリブレーションを事前に行うことで、位置精度の向上を図る超音波画像診断装置が知られている(特許文献1参照)。
この超音波画像診断装置の利点は、一定速度で揺動させた場合にどの時点でのエンコーダー値をみても等間隔になるため、超音波画像にゆがみが発生しないことである。問題点はキャリブレーションに時間がかかることと、アレイ振動子の周囲に満たされたオイルの粘度が温度で変化するためにキャリブレーション時と状態が一致しないため、画像のゆがみを完全に取り除くことはできないことと、である。しかし、最近のCPU(Central Processing Unit)の性能の向上により、エンコーダー値が不均一でもソフトウェアでエンコーダー値から超音波画像を再構成してゆがみを取り除くことができるようになってきている。
特許第5060175号公報
振動子アレイ(振動子部)を揺動する超音波探触子を有する超音波診断装置において、エンコーダー値の時間的不均一性がある程度許容できる現状では揺動させる範囲が目標値よりも短いと画の欠落が発生するために必要な揺動範囲を確保することが重要となる。画の欠落を避けるためにマイクロステップ数をむやみに多く入力すると揺動周期が長くなってしまい超音波画像のフレームレートが低下する。つまり、正確な揺動範囲が確保できると、それに必要な適切な揺動周期が確保できる。
あらかじめ、エンコーダー値と入力マイクロステップ数との関係を調べ、補正データとしてROM(Read Only Memory)に格納しておくことも考えられるが、外乱としての温度変化によるオイル粘度の変化は、ステッピングモーター自身の発熱と、超音波送信による発熱との影響で刻々と変化するため、補正データを固定値として持つことができない。さらに、揺動速度によっても外乱としてのフレキシブルケーブル、オイルの圧縮による影響が大きく変化する。
本発明の課題は、外乱が起きても振動子部の正確な揺動範囲及び適切な揺動範囲を確保することである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の超音波探触子は、
超音波を送受信する振動子部と、
前記振動子部をマイクロステップ駆動で揺動する揺動機構部と、
前記振動子部の位置情報を検出する位置検出部と、
端部位置を含む揺動範囲について、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該端部位置に揺動し、前記揺動範囲が、揺動の最大範囲よりも小さくかつ外乱の影響が少ない所定範囲の外である場合に、当該端部位置と、前記検出された現在の位置情報との差分値に応じて、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該端部位置に追加的に揺動する揺動制御部と、を備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波探触子において、
前記揺動制御部は、第1の端部位置から第2の端部位置までの揺動範囲について、前記振動子部を第1の方向に揺動して第1の端部位置に揺動する場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第1の端部位置に揺動し、前記揺動範囲が前記所定範囲の外である場合に、当該第1の端部位置と、前記検出された現在の位置情報との差分値に応じて、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第1の端部位置に追加的に揺動し、前記振動子部を前記第1の方向とは逆の第2の方向に揺動して第2の端部位置に揺動する場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第2の端部位置に揺動し、前記揺動範囲が前記所定範囲の外である場合に、当該第2の端部位置と、前記検出された現在の位置情報との差分値に応じて、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第2の端部位置に追加的に揺動する。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の超音波探触子において、
前記揺動制御部は、前記第1の端部位置への前記振動子部の追加的な揺動のマイクロステップ数を記憶部に記憶し、当該記憶された前記第1の端部位置への追加的な揺動のマイクロステップ数を次回の前記第1の端部位置への揺動の制御に反映させ、前記第2の端部位置への前記振動子部の追加的な揺動のマイクロステップ数を前記記憶部に記憶し、当該記憶された前記第2の端部位置への追加的な揺動のマイクロステップ数を次回の前記第2の端部位置への揺動の制御に反映させる。
請求項に記載の発明の超音波診断装置は、
請求項1からのいずれか一項に記載の超音波探触子と、
前記超音波探触子から得られた受信信号に基づいて超音波画像データを生成する画像生成部と、を備える。
請求項に記載の発明の超音波診断装置は、
超音波を送受信する振動子部と、
前記振動子部をマイクロステップ駆動で揺動する揺動機構部と、
前記振動子部の位置情報を検出する位置検出部と、を備える超音波探触子と、
端部位置を含む揺動範囲について、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該端部位置に揺動し、前記揺動範囲が、揺動の最大範囲よりも小さくかつ外乱の影響が少ない所定範囲の外である場合に、当該端部位置と、前記検出された現在の位置情報との差分値に応じて、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該端部位置に追加的に揺動する揺動制御部と、
前記超音波探触子から得られた受信信号に基づいて超音波画像データを生成する画像生成部と、を備える。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の超音波診断装置において、
前記揺動制御部は、第1の端部位置から第2の端部位置までの揺動範囲について、前記振動子部を第1の方向に揺動して第1の端部位置に揺動する場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第1の端部位置に揺動し、前記揺動範囲が前記所定範囲の外である場合に、当該第1の端部位置と、前記検出された現在の位置情報との差分値に応じて、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第1の端部位置に追加的に揺動し、前記振動子部を前記第1の方向とは逆の第2の方向に揺動して第2の端部位置に揺動する場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第2の端部位置に揺動し、前記揺動範囲が前記所定範囲の外である場合に、当該第2の端部位置と、前記検出された現在の位置情報との差分値に応じて、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第2の端部位置に追加的に揺動する。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の超音波診断装置において、
前記揺動制御部は、前記第1の端部位置への前記振動子部の追加的な揺動のマイクロステップ数を記憶部に記憶し、当該記憶された前記第1の端部位置への追加的な揺動のマイクロステップ数を次回の前記第1の端部位置への揺動の制御に反映させ、前記第2の端部位置への前記振動子部の追加的な揺動のマイクロステップ数を前記記憶部に記憶し、当該記憶された前記第2の端部位置への追加的な揺動のマイクロステップ数を次回の前記第2の端部位置への揺動の制御に反映させる。
請求項に記載の発明の超音波探触子は、
超音波を送受信する振動子部と、
前記振動子部をマイクロステップ駆動で揺動する揺動機構部と、
前記振動子部の位置情報を検出する位置検出部と、
端部位置を含む揺動範囲について、当該端部位置と、当該端部位置へのパルス駆動のみによる揺動位置であるパルスステップ位置との差分値が所定値以内である場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を前記パルスステップ位置に揺動し、前記差分値が所定値以内でない場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を前記端部位置に揺動し、当該端部位置と、前記検出された現在の位置情報との差分値に応じて、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該端部位置に追加的に揺動する揺動制御部と、を備える。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の超音波探触子において、
前記揺動制御部は、前記端部位置が所定範囲外であり、かつ前記パルスステップ位置と前記端部位置との差分値が所定値以内である場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を前記パルスステップ位置に揺動する。
請求項10に記載の発明は、請求項又はに記載の超音波探触子において、
前記揺動制御部は、第1の端部位置から第2の端部位置までの揺動範囲について、前記振動子部を第1の方向に揺動して第1の端部位置に揺動する場合に、当該第1の端部位置と、当該第1の端部位置へのパルス駆動のみによる第1のパルスステップ位置との差分値が所定値以内である場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第1のパルスステップ位置に揺動し、前記振動子部を前記第1の方向とは逆の第2の方向に揺動して第2の端部位置に揺動する場合に、当該第2の端部位置と、当該第2の端部位置へのパルス駆動のみによる第2のパルスステップ位置との差分値が所定値以内である場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第2のパルスステップ位置に揺動する。
請求項11に記載の発明の超音波診断装置は、
請求項から10のいずれか一項に記載の超音波探触子と、
前記超音波探触子から得られた受信信号に基づいて超音波画像データを生成する画像生成部と、を備える。
請求項12に記載の発明の超音波診断装置は、
超音波を送受信する振動子部と、
前記振動子部をマイクロステップ駆動で揺動する揺動機構部と、
前記振動子部の位置情報を検出する位置検出部と、を備える超音波探触子と、
端部位置を含む揺動範囲について、当該端部位置と、当該端部位置へのパルス駆動のみによる揺動位置であるパルスステップ位置との差分値が所定値以内である場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を前記パルスステップ位置に揺動し、前記差分値が所定値以内でない場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を前記端部位置に揺動し、当該端部位置と、前記検出された現在の位置情報との差分値に応じて、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該端部位置に追加的に揺動する揺動制御部と、
前記超音波探触子から得られた受信信号に基づいて超音波画像データを生成する画像生成部と、を備える。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の超音波診断装置において、
前記揺動制御部は、前記端部位置が所定範囲外であり、かつ前記パルスステップ位置と前記端部位置との差分値が所定値以内である場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を前記パルスステップ位置に揺動する。
請求項14に記載の発明は、請求項12又は13に記載の超音波診断装置において、
前記揺動制御部は、第1の端部位置から第2の端部位置までの揺動範囲について、前記振動子部を第1の方向に揺動して第1の端部位置に揺動する場合に、当該第1の端部位置と、当該第1の端部位置へのパルス駆動のみによる第1のパルスステップ位置との差分値が所定値以内である場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記
振動子部を当該第1のパルスステップ位置に揺動し、前記振動子部を前記第1の方向とは逆の第2の方向に揺動して第2の端部位置に揺動する場合に、当該第2の端部位置と、当該第2の端部位置へのパルス駆動のみによる第2のパルスステップ位置との差分値が所定値以内である場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第2のパルスステップ位置に揺動する。
本発明によれば、外乱が起きても振動子部の正確な揺動範囲及び適切な揺動範囲を確保できる。
本発明の実施の形態の超音波診断装置の外観図である。 (a)は、ステッピングモーターの概略構成を示す図である。(b)は、マイクロステップに対するステッピングモーターの駆動電流を示す図である。 (a)は、ステッピングモーターのパルス単位のステップ動作を示す図である。(b)は、ステッピングモーターのマイクロステップ単位のステップ動作を示す図である。 位置検出部のエンコーダー値と、ステッピングモーターのパルスと、ステッピングモーターのマイクロステップと、の関係を示す図である。 駆動回路部の回路図である。 (a)は、振動子アレイの指向方向が上向きの場合の超音波探触子の断面透視模式図である。(b)は、振動子アレイの指向方向が左向きの場合の超音波探触子の断面透視模式図である。(c)は、振動子アレイの指向方向が右向きの場合の超音波探触子の断面透視模式図である。 第1の振動子アレイ揺動処理を示すフローチャートである。 図7の続きの第1の振動子アレイ揺動処理を示すフローチャートである。 時間に対する振動子アレイの揺動速度及びエンコーダー値を示すグラフである。 (a)は、振動子アレイの最大の揺動範囲を示す図である。(b)は、振動子アレイの揺動の調整を行わない所定範囲を示す図である。 第2の振動子アレイ揺動処理を示すフローチャートである。 図11の続きの第2の振動子アレイ揺動処理を示すフローチャートである。 (a)は、超音波探触子のマイクロステップ数を示す図である。(b)は、振動子アレイの角度に対するマイクロステップ数を示すグラフである。
添付図面を参照して本発明に係る第1の実施の形態、第2の実施の形態を順に詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
図1~図10を参照して、本発明に係る第1の実施の形態を説明する。まず、図1~図6を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図1は、本実施の形態の超音波診断装置100の機能構成を示すブロック図である。図2(a)は、ステッピングモーター210の概略構成を示す図である。図2(b)は、マイクロステップに対するステッピングモーター210の駆動電流を示す図である。図3(a)は、ステッピングモーター210のパルス単位のステップ動作を示す図である。図3(b)は、ステッピングモーター210のマイクロステップ単位のステップ動作を示す図である。図4は、位置検出部22のエンコーダー値と、ステッピングモーター210のパルスと、ステッピングモーター210のマイクロステップと、の関係を示す図である。図5は、駆動回路部24の回路図である。図6(a)は、振動子アレイ23の指向方向が上向きの場合の超音波探触子2の断面透視模式図である。図6(b)は、振動子アレイ23の指向方向が左向きの場合の超音波探触子2の断面透視模式図である。図6(c)は、振動子アレイ23の指向方向が右向きの場合の超音波探触子2の断面透視模式図である。
図1に示すように、本実施の形態の超音波診断装置100は、超音波診断装置本体1と、超音波探触子2と、を備える。超音波探触子2は、ケーブル3を介して超音波診断装置本体1との制御信号やデータの送受信、及び超音波診断装置本体1からの電力供給が可能に接続されている。
超音波診断装置本体1は、制御部11、送受信部12、画像生成部としての画像処理部13、表示制御部14、表示部15、操作入力部16、記憶部17などを備える。超音波探触子2は、揺動機構部21、位置検出部22、振動子部としての振動子アレイ23、駆動回路部24、揺動制御部25などを備える。
制御部11は、CPU、RAM(Random Access Memory)、ROMを備え、超音波診断装置100の全体動作を制御する。CPUは、超音波診断装置100の各部を制御する。RAMは、各種情報を書き込み及び読み出し可能に一時的に記憶する揮発性のメモリーである。ROMは、各種情報及びプログラムが読み出し可能に記憶された不揮発性のメモリーである。より具体的には、制御部11は、CPUにより、ROMに記憶された各種プログラムから指定されたプログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムとの協働で各種処理を実行する。
例えば、制御部11は、送受信部12、画像処理部13を制御し、処理対象の画像データの撮像位置などの画像生成用の各種制御情報を出力して超音波画像データ生成の処理を行わせる。また、制御部11は、揺動制御部25に基づいて揺動機構部21における振動子アレイ23の位置情報を取得し、これらの位置情報を超音波画像データ生成に利用することができる。
送受信部12は、制御部11の制御に基づいて、振動子アレイ23における各振動子(音響素子)を走査させ、順次所望の振動子に超音波を発生、出射(送信)させる駆動信号を生成して振動子アレイ23に出力するとともに、超音波が患者などの被検体で反射され当該振動子に入射した(受信)超音波(エコー)に係る電気信号を取得する。送受信部12は、例えば、振動子ごとに超音波を送受信するタイミングを調整、遅延させたりするといった各種処理を行う。また、送受信部12は、受信した信号を増幅して所定のサンプリング周波数でデジタル変換し、また、振動子ごとに所望のタイミングずつ遅延させて整相加算し音線データを生成する処理などを行う。
画像処理部13は、制御部11の制御に基づいて、送受信部12から取得された音線データに基づいて診断用の超音波画像データを生成する処理を行う。画像処理部13で生成される超音波画像データには、表示部15にほぼリアルタイムで表示させるライブのB(Brightness)モード画像データやその一連の動画データが含まれ、特に、三次元のBモード画像生成用の超音波探触子2を用いて取得された三次元構造に係る超音波画像データ(三次元のBモード画像データ)が含まれる。三次元のBモード画像データの生成には、制御部11から取得された超音波探触子2の振動子アレイ23の位置データが利用される。
表示制御部14は、制御部11の制御に基づいて、画像処理部13から出力された超音波画像データの座標変換などを行って画像信号を生成し、当該画像信号により表示部15の超音波画像を表示させる。
表示部15は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescent)ディスプレイ、無機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイといった種々の表示方式のうち、何れかを用いた表示画面とその駆動部を備える。表示部15は、制御部11から出力された表示情報や、表示制御部14で生成された超音波画像データの画像信号に従って表示画面(各表示画素)の駆動信号を生成し、表示画面上に超音波診断に係るメニュー、ステータスや、受信された超音波に基づく計測データの表示を行う。また、一又は複数のランプ(LED(Light Emitting Diode)ランプなど)が設けられて、点灯状態により電源のオンオフなどの表示を行わせる構成としてもよい。
操作入力部16は、押しボタンスイッチ、キーボード、マウス、若しくはトラックボール、又はこれらの組み合わせなどの操作デバイスであり、超音波診断装置100のユーザーである医師や検査技師などの操作入力を受け付ける。操作者の操作入力を受け付けて当該操作入力に応じた操作信号を制御部11に出力する。あるいは、操作入力部16は、上述の構成に加えて又は代えて表示部15の表示画面に設けられたタッチセンサー(タッチパネル)を備え、表示部15の表示画面に対するタッチ動作を検出して動作種別を位置に係る操作信号を出力してもよい。
これらの操作入力部16や表示部15は、超音波診断装置本体1の筐体に一体となって設けられたものであってもよいし、RGBケーブル、USB(Universal Serial Bus)ケーブルやHDMI(High-Definition Multimedia Interface)(登録商標)ケーブルなどを介して外部に取り付けられるものであってもよい。また、超音波診断装置本体1には、操作入力端子や表示出力端子のみが設けられ、これらの端子に従来の操作用及び表示用の周辺機器を接続して利用するものであってもよい。
記憶部17は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などで構成され、超音波画像データなどの各種情報を読み出し及び書き込み可能に記憶する。記憶部17には、特に、揺動情報が記憶されるものとする。揺動情報は、振動子アレイ23の揺動範囲(揺動のスタート位置、エンド位置)、揺動速度、揺動周期など、揺動に関する情報を含む。
揺動機構部21は、ステッピングモーター210と、ステッピングモーター210の回転を揺動に変換する機構と、を備え、揺動制御部25からの駆動信号によりステップ駆動されて、振動子アレイ23を揺動させる。ステッピングモーター210は、ステップ駆動として、パルス駆動(例えば、7.2度単位)に加えてマイクロステップ駆動が可能なものである。マイクロステップ駆動は、マイクロステップ(のパルス)に応じた角度間隔で設けられたステッピングモーター210のコイルに流す励磁電流の位相(電流位相)に応じた角度位置へ、例えば、パルスを更に160分割した0.045度単位のマイクロステップで、ローターをCW(ClockWise:時計回り)方向(正転方向)又はCCW(CounterClockWise:反時計回り)方向(逆転方向)(角度位置の変化方向)に回転(ステップ動作)させる。ただし、本実施の形態では、ステッピングモーター210は、マイクロステップ方式での駆動(マイクロステップ駆動)のみ行われるものとする。
図2(a)に、揺動機構部21が有するステッピングモーター210の構造の一例を示す。ステッピングモーター210は、ローター211と、2つのコイル(ステーター)212A,212Bと、を有する。コイル212A,212Bは、電気角が互いに90°ずれるように配置される。このため、コイル212A,212Bのローター211に対する磁界の方向も、ローター211の中心角について電気角が互いに90度ずれている。図2(a)では、コイル212AをA相側、コイル212BをB相側として図示している。
ローター211は、例えば永久磁石などの磁石を有し、コイル212A,212Bからの磁界に応じた位置で安定するように回転可能に構成される。図2(b)に示すように、一定電流値を、互いに90度位相の異なる交流電流としての、コイル212Aへの駆動電流(A相駆動電流;図上実線)と、コイル212Bへの駆動電流(B相駆動電流;図上破線)とに分解してコイル212A,212Bに供給することで、その電流位相によりローター211が回転する。また、特定の電流位相のタイミングで電流位相の変化を停止することで、その時の電流位相に応じた位置にローター211を停止することができる。このような構成により、図3(a)に示すように、1つのパルスのA相駆動電流及びB相駆動電流をステーターとしてのコイル212A,212Bに入力することにより、コイル212A,212Bとローター211とが引っ張り合い、ローター211が1パルス単位でステップ動作される。図3(b)に示すように、任意の数のマイクロステップのA相駆動電流及びB相駆動電流をコイル212A,212Bに入力することにより、ローター211が当該数のマイクロステップ単位でステップ動作される。よって、パルス単位よりも分解能が高いマイクロステップ単位でステッピングモーター210の回転が制御可能である。
位置検出部22は、相対的な回転角度がわかるロータリエンコーダーと、絶対的な固定位置がわかるリミッターと、を有する。ロータリエンコーダーは、回転の機械的変化を電気信号に変換し、この信号をエンコーダー値として出力する。ロータリエンコーダーの機械的変化をとらえる方式としては光学式や機械式などがある。位置検出部22は、固定位置をリミッターから取得し、その固定位置を基準に、ロータリエンコーダーから取得したエンコーダー値をカウントし振動子アレイ23の回転角度に換算することで振動子アレイ23の現在位置がわかり、その現在位置の位置情報を揺動制御部25に出力する。
図4に示すように、例えば、パルスステップが7.2度のステッピングモーター210を使った場合、ステッピングモーター210の1回転(360度)で、エンコーダー値は、40×360/7.2=2000カウント(0.18度単位)となり、マイクロステップ数は、160×360/7.2=8000カウント(0.045度単位)となる。このため、分解能の高さは、パルス<エンコーダー値<マイクロステップ、となる。
図4において、現在位置(スタート位置)をs1とし、目標位置(エンド位置)をe1とする。ステッピングモーター210のパルス駆動で脱調しないことを前提として、仮に目標位置がパルス駆動の各終了のパルスステップ位置Pi(瞬間値)であれば、パルス駆動は正確となる。このため、例えば、ステッピングモーター210のパルス駆動で、パルスステップ位置P7までは、振動子アレイ23の位置は正確となる。パルス駆動だけだと、パルスステップ位置P7から目標位置e1までの距離D1の分だけ振動子アレイ23の位置の精度が悪くなる。
振動子アレイ23は、複数の振動子(音響素子)が所定の配列方向(走査方向、アジマス方向)に一次元配列されて固定されたものであり図示しない生体などの被検体内に対して超音波(送信超音波)を送信するとともに、この被検体内で反射した超音波の反射波(反射超音波:エコー)を受信する。振動子アレイ23は、揺動機構部21の回転動作に応じて当該配列方向に直交する方向に所定の角度範囲内で揺動に係る回転動作を行い、超音波の出射及び入射に係る揺動位置(指向方向)を変化させる。振動子は、圧電素子と、当該圧電素子の変形方向両端に設けられた電極配線と、を有する。各振動子は、送受信部12からの駆動信号に応じた電圧が電極間に印加されることで圧電素子が変形して超音波を発生して設定された指向方向に出射し、また、当該指向方向からの超音波の入射に応じて変形して入射強度に応じた電気信号を電極配線に出力する。
図5に示すように、駆動回路部24は、A相駆動回路240Aと、B相駆動回路240Bと、を有する。A相駆動回路240Aは、電流検知部241A、差動アンプ242A、電力増幅アンプ243A,244A、+電源245A、-電源246A、反転回路247Aを有する。B相駆動回路240BもA相駆動回路240Aとほぼ同様の構成を有するため、図示および説明を省略する。
制御部11から振動子アレイ23の揺動が揺動制御部25に対して指示されると、揺動制御部25は、揺動指示に対応するステッピングモーター210の回転角(電気角)に基づいて、A相駆動回路240Aに対するA相位相データ(正弦波データ)と、A相位相データに対して90度の位相差を有するB相位相データ(正弦波データ)と、を生成する。揺動制御部25は、生成したA相位相データ及びB相位相データに基づいて、A相電流指令値及びB相電流指令値をそれぞれ生成する。揺動制御部25は、生成したA相電流指令値をA相駆動回路240Aに、B相電流指令値をB相駆動回路240Bに、それぞれ出力する。以下では、A相電流指令値が入力されたA相駆動回路240Aの動作について説明する。
差動アンプ242Aは、揺動制御部25から入力されたA相電流指令値と、電流検知部241Aが検知した、ステッピングモーター210のA相側のコイル212Aを流れる電流値(を増幅した値)と、の差分を検出する。
電力増幅アンプ243A,244Aは、入力された電流を増幅するアナログアンプである。差動アンプ242Aと電力増幅アンプ243Aとでリニアアンプ(例えばAB級アンプ)が構成される。電力増幅アンプ243Aの出力端子は、例えばオペアンプの反転回路247Aを介して電力増幅アンプ243A,244Aの入力端子に接続される。反転回路247Aと電力増幅アンプ244Aとでリニアアンプ(例えばAB級アンプ)が構成される。+電源245Aは、電力増幅アンプ243A,244Aに正電源の電圧を供給する。-電源246Aは、電力増幅アンプ243A,244Aに負電源の電圧を供給する。
電力増幅アンプ243Aの出力端子は、コイル212Aの+側の端子に接続される。電力増幅アンプ244Aの出力端子は、コイル212Aの-側の端子に接続される。差動アンプ242Aの出力電圧が0になるように動作することで、コイル212Aに出力する電流が一定となる。同様にして、B相駆動回路240Bは、コイル212Bに電流を出力する。
揺動制御部25は、例えばCPU、RAM、ROMなどの電子回路であり、駆動回路部24を制御する。この電子回路は、MPU(Micro Processing Unit)としてもよい。揺動制御部25は、CPUにより、ROMに記憶された各種プログラムから指定されたプログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムとの協働で各種処理を実行する。特に、揺動制御部25のROMには、後述する第1の振動子アレイ揺動処理を実行するための第1の振動子アレイ揺動プログラムが記憶されているものとする。
揺動制御部25は、揺動駆動制御部251、差分検出部252、駆動位置処理部253を有する。揺動駆動制御部251は、揺動機構部21の動作に係るデータに基づいて、振動子アレイ23を所望の揺動位置に移動させるための駆動信号を適切なタイミングで駆動回路部24に出力する。差分検出部252は、位置検出部22で検出された振動子アレイ23の位置情報と制御部11から与えられた目標位置との差分値を求める。駆動位置処理部253は、制御部11から与えられた目標位置、揺動開始のスタート位置から、この間の距離をマイクロステップ数に換算し、現在位置の位置情報を位置検出部22から取得し、揺動計画を立てる。
超音波診断装置100が備える各部について、各々の機能ブロックの一部又は全部の機能は、集積回路などのハードウェア回路として実現することができる。集積回路とは、例えばLSI(Large Scale Integration)であり、LSIは集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよいし、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)やLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。また、各々の機能ブロックの一部又は全部の機能をソフトウェアにより実行するようにしてもよい。この場合、このソフトウェアは一つ又はそれ以上のROMなどの記憶媒体、光ディスク、又はハードディスクなどに記憶されており、このソフトウェアが演算処理器により実行される。
図6に示すように、超音波探触子2は、ウインドウ201を含む筐体202内に、振動子アレイ部230、支持回転部203、オイル205などを有する。ウインドウ201は、超音波を透過する材料からなる。振動子アレイ部230は、振動子アレイ23、電極、バッキング材などを有する。振動子アレイ23(振動子アレイ部230)は、フレキシブルケーブル231を通して、またケーブル3を介して送受信部12との間で信号を伝達している。支持回転部203は、振動子アレイ部230を支持するとともに、回転軸204を中心として回転する。回転軸204が表示の面内で回転することで、振動子アレイ23の各振動子は、図内で揺動位置、即ち、振動子アレイ23の指向方向が上向きから左右に振れることになる。
振動子アレイ23は、ウインドウ201を含む筐体202の中に収められており、筐体202内はオイル205が充填されている。図6(b)に示すように、振動子アレイ23(振動子アレイ部230)の指向方向が左方向に振れた際に、外乱として、オイル205が圧縮され、ダンパーとしての効果が発生するとともに、フレキシブルケーブル231が引っ張られる。図6(c)に示すように、振動子アレイ23(振動子アレイ部230)の指向方向が右方向に振れた際に、外乱として、オイル205が圧縮され、ダンパーとしての効果が発生するとともに、フレキシブルケーブル231も圧縮される。ダンパーとしての効果は、オイル205により振動子アレイ23(振動子アレイ部230)の運動エネルギーを減衰する効果である。
また、外乱として、フレキシブルケーブル231が左右に揺動され伸縮することでもダンパーとしての効果が発生する。これらにより、振動子アレイ23の運動に応じて、ステッピングモーター210の想定しているマイクロステップ制御の磁界に外乱となって加わるためにマイクロステップで停止する位置にずれが生じる。さらに、外乱として、ステッピングモーター210の熱発生などにより、オイル205の温度が変化すると粘性も変化する。なお、ダンパーとして運動エネルギーが減衰するとその分の熱も発生する。よって、同じ電流をステッピングモーター210に入力しても、外乱により、振動子アレイ23の移動量にずれが発生するおそれがある。
つぎに、図7~図10を参照して、超音波診断装置100の動作を説明する。図7は、第1の振動子アレイ揺動処理を示すフローチャートである。図8は、図7の続きの第1の振動子アレイ揺動処理を示すフローチャートである。図9は、時間に対する振動子アレイ23の揺動速度及びエンコーダー値を示すグラフである。図10(a)は、振動子アレイ23の最大の揺動範囲を示す図である。図10(b)は、振動子アレイ23の揺動の調整を行わない所定範囲を示す図である。
図7及び図8を参照して、超音波診断装置100で実行される第1の振動子アレイ揺動処理を説明する。第1の振動子アレイ揺動処理は、三次元Bモード画像データを生成し表示する三次元超音波画像表示処理において、超音波探触子2の振動子アレイ23を揺動する処理である。
超音波診断装置100において、例えば、三次元超音波画像表示処理が実行され、制御部11から第1の振動子アレイ揺動処理の実行指示が入力されたことをトリガーとして、揺動制御部25は、揺動制御部25のROMに記憶された第1の振動子アレイ揺動プログラムに従い、第1の振動子アレイ揺動処理を実行する。
あらかじめ、制御部11は、操作入力部16を介する医師、技師などのユーザーからの三次元超音波画像表示処理における振動子アレイ23の揺動に関する揺動情報の設定入力を受け付け、設定された揺動情報を記憶部17に記憶するものとする。ここで、揺動情報のスタート位置を、揺動範囲の左側の端部位置とし、揺動情報のエンド位置を、揺動範囲の右側の端部位置とする。
図7に示すように、まず、揺動制御部25は、制御部11を介して揺動情報を記憶部17から読み出し、読み出した揺動情報からCW方向のプロファイルを生成して揺動制御部25のRAMに記憶する(ステップS11)。ステップS11では、例えば、図9に示すような、揺動情報のスタート位置からエンド位置まで振動子アレイ23を揺動させるため、時間に対する揺動速度を示す実線の揺動速度V1と、時間に対する位置検出部22のロータリエンコーダーの実線のエンコーダー値E1と、揺動周期C1と、を有するCW方向のプロファイルが生成される。揺動速度V1は、加速期間T1と、定速期間T2と、減速期間T3と、を有する。プロファイルの減速期間T3では、揺動速度V1が0まで減速されるものとする。ただし、図9においては、CCW方向の揺動速度及びエンコーダー値は、省略されている。また、同様にして、CCW方向のプロファイルも生成される。
そして、揺動制御部25は、揺動駆動制御部251により、揺動機構部21のステッピングモーター210をマイクロステップ駆動し、位置検出部22で検出される位置情報を用いて、振動子アレイ23を、ステップS11で読み出した揺動情報のスタート位置に移動する(ステップS12)。
そして、揺動制御部25は、揺動駆動制御部251により、RAMに記憶されたCW方向のプロファイルに基づき、揺動機構部21のステッピングモーター210をCW方向にマイクロステップ駆動し、振動子アレイ23をエンド位置(目標位置)に揺動開始する(ステップS13)。そして、揺動制御部25は、位置検出部22の位置情報がステップS11で読み出された揺動情報の目標位置(エンド位置)に到達したか否かを判別する(ステップS14)。目標位置に到達していない場合(ステップS14;NO)、揺動制御部25は、RAMに記憶されたCW方向のプロファイルに基づき、揺動機構部21のステッピングモーター210をCW方向にマイクロステップ駆動することが終了したか否かを判別する(ステップS15)。
CW方向の揺動が終了していない場合(ステップS15;NO)、ステップS14に移行される。目標位置に到達した場合(ステップS14;YES)、揺動制御部25は、ステップS13で開始したCW方向の揺動を終了する(ステップS16)。揺動中は常に位置を監視し、想定していたマイクロステップ数駆動する前に目標位置に到達していた場合は、その時点で揺動を終了させる。
ステップS16の後、又はCW方向の揺動が終了した場合(ステップS15;YES)、揺動制御部25は、ステップS11で読み出された揺動情報の揺動範囲があらかじめ設定された所定範囲以内であるか否かを判別する(ステップS17)。例えば、図10(a)に示すように、振動子アレイ23の揺動の最大範囲が150.12度であり、図10(b)に示すように、所定範囲が70度に設定されているものとする。揺動範囲が70度以内である場合には、オイル205、フレキシブルケーブル231があまり圧縮、伸縮されないためステッピングモーター210への外乱の影響が少なく、振動子アレイ23の位置ずれが発生せず、揺動範囲が70度より大きい場合には、外乱の影響が大きく、振動子アレイ23の位置ずれの調整を必要とする。
揺動範囲が所定範囲より大きい場合(ステップS17;NO)、揺動制御部25は、位置検出部22の位置情報がステップS11で読み出された揺動情報の目標位置(エンド位置)に到達したか否かを判別する(ステップS18)。目標位置に到達していない場合(ステップS18;NO)、揺動制御部25は、差分検出部252により、ステップS11で読み出されたエンド位置から、位置検出部22で検出された位置情報を減算した差分値を算出し、駆動位置処理部253により、算出した差分値をマイクロステップ数に換算し、差分値のマイクロステップ数を揺動制御部25のRAMに記憶するとともに、RAM内のCW方向のプロファイルを、揺動速度の定速期間部分に差分値のマイクロステップ数を反映したCW方向のプロファイルに更新する(ステップS19)。例えば、図9に示すように、揺動速度V1の定速期間T2に差分値のマイクロステップ数に対応する定速期間T21が追加された揺動速度V2に対応するエンコーダー値E2のCW方向のプロファイルに更新される。揺動速度V2に対応するCW方向のプロファイルを用いても外乱などの発生により振動子アレイ23の位置情報に差分値が出る場合には、3回目(以降)のCW方向のプロファイルも繰り返し更新される。
そして、揺動制御部25は、揺動駆動制御部251により、ステップS19で生成された差分値のマイクロステップ数に基づき、揺動機構部21のステッピングモーター210をCW方向にマイクロステップ駆動して、振動子アレイ23をエンド位置(目標位置)に揺動し(ステップS20)、ステップS18に移行する。例えば、図9に示すように、揺動速度V1に対応するCW方向のプロファイルで、位置検出部22のエンコーダー値(位置情報)が目標位置e2(エンコーダー値)に届かない場合(揺動速度V1、エンコーダー値E1の点線部分)に、時間T4の低速のマイクロステップ駆動で振動子アレイ23が駆動されて、エンコーダー値が目標位置e2に到達する。
目標位置に到達した場合(ステップS18;YES)、揺動制御部25は、直前のステップS13~S16、又はS20の揺動中に、位置検出部22の位置情報がステップS11で読み出された揺動情報の目標位置(エンド位置)に到達したか否かを判別する(ステップS21)。言い換えると、ステップS21では、位置検出部22の位置情報が目標位置(エンド位置)をオーバーしたか否かが判別される。揺動中に目標位置に到達した場合(ステップS21;YES)、揺動制御部25は、差分検出部252により、ステップS11で読み出されたエンド位置から、位置検出部22で検出された位置情報を減算した差分値を算出し、駆動位置処理部253により、算出した差分値をマイクロステップ数に換算し、差分値のマイクロステップ数を揺動制御部25のRAMに記憶するとともに、RAM内のCW方向のプロファイルを、揺動速度の定速期間部分に差分値のマイクロステップ数を反映したCW方向のプロファイルに更新する(ステップS22)。揺動中に、想定していたマイクロステップ数駆動する前に目標位置に到達していた場合は、その時点でのマイクロステップ数をもとにプロファイルを更新する。
ステップS22の後、揺動範囲が所定範囲以内の場合(ステップS17;YES)、又は揺動中に目標位置に到達していない場合(ステップS21;NO)、揺動制御部25は、ステップS13のCW方向の揺動開始から、ステップS11で読み出された揺動情報の揺動周期に到達したか否かを判別する(ステップS23)。図9に示すように、揺動周期は、CW方向(又はCCW方向)の揺動が完了するよう余裕をとられている。揺動周期に到達していない場合(ステップS23;NO)、ステップS23に移行される。
揺動周期に到達した場合(ステップS23;YES)、図8に示すように、揺動制御部25は、揺動駆動制御部251により、ステップS11で生成されたCCW方向のプロファイルに基づき、揺動機構部21のステッピングモーター210をCCW方向にマイクロステップ駆動し、振動子アレイ23を、スタート位置(目標位置)に揺動開始する(ステップS24)。そして、揺動制御部25は、位置検出部22の位置情報がステップS11で読み出された揺動情報の目標位置(スタート位置)に到達したか否かを判別する(ステップS24)。目標位置に到達していない場合(ステップS25;NO)、揺動制御部25は、RAMに記憶されたCCW方向のプロファイルに基づき、揺動機構部21のステッピングモーター210をCCW方向にマイクロステップ駆動することが終了したか否かを判別する(ステップS26)。
CCW方向の揺動が終了していない場合(ステップS26;NO)、ステップS25に移行される。目標位置に到達した場合(ステップS25;YES)、揺動制御部25は、ステップS24で開始したCCW方向の揺動を終了する(ステップS27)。
ステップS27の後、又はCCW方向の揺動が終了した場合(ステップS26;YES)、揺動制御部25は、ステップS11で読み出された揺動情報の揺動範囲があらかじめ設定された所定範囲以内であるか否かを判別する(ステップS28)。
揺動範囲が所定範囲より大きい場合(ステップS28;NO)、揺動制御部25は、位置検出部22の位置情報がステップS11で読み出された揺動情報の目標位置(スタート位置)に到達したか否かを判別する(ステップS29)。目標位置に到達していない場合(ステップS29;NO)、揺動制御部25は、差分検出部252により、ステップS11で読み出されたスタート位置から、位置検出部22で検出された位置情報を減算した差分値を算出し、駆動位置処理部253により、算出した差分値をマイクロステップ数に換算し、差分値のマイクロステップ数を揺動制御部25のRAMに記憶するとともに、RAM内のCCW方向のプロファイルを、揺動速度の定速期間部分に差分値のマイクロステップ数を反映したCCW方向のプロファイルに更新する(ステップS30)。
そして、揺動制御部25は、揺動駆動制御部251により、ステップS30で生成された差分値のマイクロステップ数に基づき、揺動機構部21のステッピングモーター210をCCW方向にマイクロステップ駆動して、振動子アレイ23をスタート位置(目標位置)に揺動し(ステップS31)、ステップS29に移行する。
目標位置に到達した場合(ステップS29;YES)、揺動制御部25は、直前のステップS24~S27、又はS31の揺動中に、位置検出部22の位置情報がステップS11で読み出された揺動情報の目標位置(スタート位置)に到達したか否かを判別する(ステップS32)。言い換えると、ステップS32では、位置検出部22の位置情報が目標位置(スタート位置)をオーバーしたか否かが判別される。揺動中に目標位置に到達した場合(ステップS32;YES)、揺動制御部25は、差分検出部252により、ステップS11で読み出されたスタート位置から、位置検出部22で検出された位置情報を減算した差分値を算出し、駆動位置処理部253により、算出した差分値をマイクロステップ数に換算し、差分値のマイクロステップ数を揺動制御部25のRAMに記憶するとともに、RAM内のCCW方向のプロファイルを、揺動速度の定速期間部分に差分値のマイクロステップ数を反映したCCW方向のプロファイルに更新する(ステップS33)。
ステップS33の後、揺動範囲が所定範囲以内の場合(ステップS28;YES)、又は揺動中に目標位置に到達していない場合(ステップS32;NO)、揺動制御部25は、ステップS24のCCW方向の揺動開始から、ステップS11で読み出された揺動情報の揺動周期に到達したか否かを判別する(ステップS34)。揺動周期に到達していない場合(ステップS34;NO)、ステップS34に移行される。揺動周期に到達した場合(ステップS34;YES)、ステップS13に移行される。
以上、本実施の形態によれば、超音波探触子2は、超音波を送受信する振動子アレイ23と、振動子アレイ23をマイクロステップ駆動で揺動する揺動機構部21と、振動子アレイ23の位置情報を検出する位置検出部22と、端部位置を含む揺動範囲について、揺動機構部21のマイクロステップ駆動の制御により、振動子アレイ23を端部位置に揺動し、端部位置と、検出された現在の位置情報との差分値に応じて、揺動機構部21のマイクロステップ駆動の制御により、振動子アレイ23を端部位置に追加的に揺動する揺動制御部25と、を備える。このため、外乱が起きても振動子アレイ23の正確な揺動範囲を確保できるとともに、それに応じた適切な揺動周期を確保でき、フレームレートの低下を防ぐことができる。
また、揺動制御部25は、第1の端部位置(エンド位置)から第2の端部位置(スタート位置)までの揺動範囲について、振動子アレイ23を第1の方向(CW方向)に揺動してエンド位置に揺動する場合に、揺動機構部21のマイクロステップ駆動の制御により、振動子アレイ23をエンド位置に揺動し、エンド位置と、検出された現在の位置情報との差分値に応じて、揺動機構部21のマイクロステップ駆動の制御により、振動子アレイ23をエンド位置に追加的に揺動する。揺動制御部25は、振動子アレイ23をCCW方向に揺動してスタート位置に揺動する場合に、揺動機構部21のマイクロステップ駆動の制御により、振動子アレイ23をスタート位置に揺動し、スタート位置と、検出された現在の位置情報との差分値に応じて、揺動機構部21のマイクロステップ駆動の制御により、振動子アレイ23をスタート位置に追加的に揺動する。このため、外乱が起きても振動子アレイ23の正確なスタート位置及びエンド位置の揺動範囲及び必要な揺動周期を確保できる。
また、揺動制御部25は、エンド位置への振動子アレイ23の追加的な揺動のマイクロステップ数をRAMに記憶し、記憶されたエンド位置への振動子アレイ23の追加的な揺動のマイクロステップ数を次回のエンド位置への揺動の制御(プロファイル)に反映させ、スタート位置への振動子アレイ23の追加的な揺動のマイクロステップ数をRAMに記憶し、記憶されたスタート位置への振動子アレイ23の追加的な揺動のマイクロステップ数を次回のスタート位置への揺動の制御(プロファイル)に反映させる。このため、外乱が起きても振動子アレイ23の正確なスタート位置及びエンド位置の揺動範囲及び必要な揺動周期を確保できる。
また、揺動制御部25は、揺動範囲が所定範囲外である場合に、スタート位置及びエンド位置への追加的な揺動を行う。このため、揺動範囲が所定範囲外であり外乱(フレキシブルケーブル231、オイル205の伸縮)の影響が大きい揺動のみで追加的な揺動を行うので、外乱の影響が小さい所定範囲以内の揺動で追加的な揺動を防いでフレームレートの低下を防ぐことができる。
また、超音波診断装置100は、超音波探触子2と、超音波探触子2から得られた受信信号に基づいて超音波画像データを生成する画像処理部13と、を備える。このため、外乱が起きても振動子アレイ23の正確なスタート位置及びエンド位置の揺動範囲及び必要な揺動周期を確保できるとともに、超音波診断装置本体1の構成を簡単にすることができる。
(第2の実施の形態)
図11~図13を参照して、本発明に係る第2の実施の形態を説明する。なお、以下の説明において、第1の実施の形態と同一の機能および構成を有するものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
まず、本実施の形態の装置構成は、第1の実施の形態と同様に超音波診断装置100を用いる。ただし、揺動制御部25のROMには、第1の振動子アレイ揺動プログラムに代えて、後述する第2の振動子アレイ揺動処理を実行するための第2の振動子アレイ揺動プログラムが記憶されているものとする。
つぎに、図11~図13を参照して、本実施の形態の超音波診断装置100の動作を説明する。図11は、第2の振動子アレイ揺動処理を示すフローチャートである。図12は、図11の続きの第2の振動子アレイ揺動処理を示すフローチャートである。図13(a)は、超音波探触子2のマイクロステップ数を示す図である。図13(b)は、振動子アレイ23の角度に対するマイクロステップ数を示すグラフである。
超音波診断装置100において、例えば、三次元超音波画像表示処理が実行され、制御部11から第2の振動子アレイ揺動処理の実行指示が入力されたことをトリガーとして、揺動制御部25は、ROMに記憶された第2の振動子アレイ揺動プログラムに従い、第2の振動子アレイ揺動処理を実行する。また、第1の実施形態と同様に、あらかじめ設定された揺動情報が記憶部17に記憶されているものとする。
図11に示すように、ステップS41は、図7の第1の振動子アレイ揺動処理のステップS11と同様である。そして、揺動制御部25は、ステップS31で読み出された揺動情報のスタート位置があらかじめ設定された所定範囲外、かつ当該スタート位置と、エンド位置からの当該スタート位置に最も近いパルスステップ位置との差分値があらかじめ設定された所定の設定値内であるか否かを判別する(ステップS42)。ステップS42の所定範囲は、第1の振動子アレイ揺動処理と同様に、例えば、70度とする。
図13(a)に示すように、超音波探触子2における振動子アレイ23の揺動範囲は、例えば、最大150.12度だとする。また、ステッピングモーター210のマイクロステップが、例えば0.045度単位であるものとする。なお、ステッピングモーター210のパルスステップが、例えば7.2度単位であり、位置検出部22のエンコーダー値が、例えば0.18度単位とする。すると、振動子アレイ23の最大の揺動範囲は、マイクロステップ数で換算すると、+1668~0~-1668となる。
図13(b)に、超音波探触子2における振動子アレイ23の角度に対するマイクロステップ数を示し、点線をマイクロステップとし、一点鎖線をパルスステップとし、破線をスタート位置(又はエンド値)のマイクロステップ数とエンド位置(又はスタート値)からのパルスステップ位置との差分値とする。このとき、ステップS42の所定の設定値は、例えば、1.8度とする。なお、図13(b)は、角度がプラス側のみ示され、マイナス側も同様である。
スタート位置が所定範囲外、かつ差分値が所定の設定値内である場合(ステップS42;YES)、揺動制御部25は、スタート位置を最も近いパルスステップ位置(例えばパルスステップ位置へのマイクロステップ位置の切り上げ/切り下げ位置)に再設定し、当該再設定に応じて揺動制御部25のRAMに記憶されているプロファイルを更新する(ステップS43)。そして、揺動制御部25は、ステップS41で読み出された揺動情報のエンド位置があらかじめ設定された所定範囲外、かつ当該エンド位置と、スタート位置からの当該エンド位置に最も近いパルスステップ位置との差分値があらかじめ設定された所定値以内であるか否かを判別する(ステップS44)。ステップS44の所定範囲、所定の設定値は、例えば、ステップS42と同様である。スタート位置が所定範囲外、かつ差分値が所定値以内でない場合(ステップS42;NO)、ステップS44に移行される。
エンド位置が所定範囲外、かつ差分値が所定値以内である場合(ステップS44;YES)、揺動制御部25は、エンド位置を最も近いパルスステップ位置に再設定し、当該再設定に応じて揺動制御部25のRAMに記憶されているプロファイルを更新する(ステップS45)。ステップS46~S50は、図7の第1の振動子アレイ揺動処理のステップS12~S16と同様である。エンド位置が所定範囲外、かつ差分値が所定値以内でない場合(ステップS44;NO)、ステップS46に移行される。
そして、揺動制御部25は、ステップS45でエンド位置が再設定されたか否かを判別する(ステップS51)。エンド位置が再設定されていない場合(ステップS51;NO)、揺動制御部25は、ステップS52を実行する。図11及び図12に示すように、ステップS52~S61は、図7の第1の振動子アレイ揺動処理のステップS18~S27と同様である。エンド位置が再設定されている場合(ステップS51;YES)、ステップS57に移行される。
ステップS61の後、又はCCW方向の揺動が終了した場合(ステップS60;YES)、揺動制御部25は、ステップS43でスタート位置が再設定されたか否かを判別する(ステップS62)。スタート位置が再設定されていない場合(ステップS62;NO)、揺動制御部25は、ステップS63を実行する。ステップS63~S68は、図8の第1の振動子アレイ揺動処理のステップS29~S34と同様である。スタート位置が再設定されている場合(ステップS62;YES)、ステップS68に移行される。
第2の振動子アレイ揺動処理では、図13(b)において、実線で示すように、揺動範囲のスタート位置、エンド位置と、パルスステップ位置との差分値が所定の設定値(1.8度)以内であれば、パルスステップ位置で振動子アレイ23の揺動が停止される。
以上、本実施の形態によれば、超音波探触子2は、超音波を送受信する振動子アレイ23と、振動子アレイ23をマイクロステップ駆動で揺動する揺動機構部21と、端部位置を含む揺動範囲について、端部位置と、端部位置へのパルス駆動のみによる揺動位置であるパルスステップ位置との差分値が所定値以内である場合に、揺動機構部21のマイクロステップ駆動の制御により、振動子アレイ23をパルスステップ位置に揺動する揺動制御部25と、を備える。このため、パルスステップ位置へのマイクロステップ駆動により外乱が起きても振動子アレイ23の正確な揺動範囲を確保できるとともに、それに応じた必要な揺動周期を確保でき、フレームレートの低下を防ぐことができる。さらに、1回で端部位置に揺動できるので、揺動時間を短くすることができ、フレームレートの低下をより防ぐことができる。
また、揺動制御部25は、端部位置が所定範囲外であり、かつパルスステップ位置と端部位置との差分値が所定値以内である場合に、揺動機構部21のマイクロステップ駆動の制御により、振動子アレイ23をパルスステップ位置に揺動する。このため、端部位置が所定範囲外であり外乱(フレキシブルケーブル231、オイル205の伸縮)の影響が大きい場合に、外乱が起きても振動子アレイ23の正確な揺動範囲及び必要な揺動周期を確保できる。
また、揺動制御部25は、第1の端部位置(エンド位置)から第2の端部位置(スタート位置)までの揺動範囲について、振動子アレイ23をCW方向に揺動してエンド位置に揺動する場合に、エンド位置と、エンド位置へのパルス駆動のみによる第1のパルスステップ位置との差分値が所定値以内である場合に、揺動機構部21のマイクロステップ駆動の制御により、振動子アレイ23を第1のパルスステップ位置に揺動する。揺動制御部25は、振動子アレイ23をCCW方向に揺動してスタート位置に揺動する場合に、スタート位置と、スタート位置へのパルス駆動のみによる第2のパルスステップ位置との差分値が所定値以内である場合に、揺動機構部21のマイクロステップ駆動の制御により、振動子アレイ23を第2のパルスステップ位置に揺動する。このため、外乱が起きても振動子アレイ23の正確なスタート位置及びエンド位置を有する揺動範囲及び必要な揺動周期を確保できる。
なお、上記各実施の形態における記述は、本発明に係る好適な超音波探触子及び超音波診断装置の一例であり、これに限定されるものではない。例えば、上記第1、第2の実施の形態を適宜組み合わせる構成としてもよい。
また、上記各実施の形態では、超音波探触子2が、揺動制御部25を有する構成としたが、これに限定されるものではない。超音波診断装置本体1が、揺動制御部25を有する構成としてもよく、あるいは、制御部11が、揺動制御部25の機能を有する構成としてもよい。この構成によれば、超音波探触子2の構成を簡単にできる。
また、以上の実施の形態における超音波診断装置100を構成する各部の細部構成及び細部動作に関して本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
100 超音波診断装置
1 超音波診断装置本体
11 制御部
12 送受信部
13 画像処理部
14 表示制御部
15 表示部
16 操作入力部
17 記憶部
2 超音波探触子
201 ウインドウ
202 筐体
203 支持回転部
204 回転軸
205 オイル
21 揺動機構部
210 ステッピングモーター
211 ローター
212A,212B コイル
22 位置検出部
23 振動子アレイ
230 振動子アレイ部
231 フレキシブルケーブル
24 駆動回路部
240A A相駆動回路
241A 電流検知部
242A 差動アンプ
243A,244A 電力増幅アンプ
245A +電源
246A-電源
247A 反転回路
240B B相駆動回路
25 揺動制御部
251 揺動駆動制御部
252 差分検出部
253 駆動位置処理部
3 ケーブル

Claims (14)

  1. 超音波を送受信する振動子部と、
    前記振動子部をマイクロステップ駆動で揺動する揺動機構部と、
    前記振動子部の位置情報を検出する位置検出部と、
    端部位置を含む揺動範囲について、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該端部位置に揺動し、前記揺動範囲が、揺動の最大範囲よりも小さくかつ外乱の影響が少ない所定範囲の外である場合に、当該端部位置と、前記検出された現在の位置情報との差分値に応じて、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該端部位置に追加的に揺動する揺動制御部と、を備える超音波探触子。
  2. 前記揺動制御部は、第1の端部位置から第2の端部位置までの揺動範囲について、前記振動子部を第1の方向に揺動して第1の端部位置に揺動する場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第1の端部位置に揺動し、前記揺動範囲が前記所定範囲の外である場合に、当該第1の端部位置と、前記検出された現在の位置情報との差分値に応じて、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第1の端部位置に追加的に揺動し、前記振動子部を前記第1の方向とは逆の第2の方向に揺動して第2の端部位置に揺動する場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第2の端部位置に揺動し、前記揺動範囲が前記所定範囲の外である場合に、当該第2の端部位置と、前記検出された現在の位置情報との差分値に応じて、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第2の端部位置に追加的に揺動する請求項1に記載の超音波探触子。
  3. 前記揺動制御部は、前記第1の端部位置への前記振動子部の追加的な揺動のマイクロステップ数を記憶部に記憶し、当該記憶された前記第1の端部位置への追加的な揺動のマイクロステップ数を次回の前記第1の端部位置への揺動の制御に反映させ、前記第2の端部位置への前記振動子部の追加的な揺動のマイクロステップ数を前記記憶部に記憶し、当該記憶された前記第2の端部位置への追加的な揺動のマイクロステップ数を次回の前記第2の端部位置への揺動の制御に反映させる請求項2に記載の超音波探触子。
  4. 請求項1からのいずれか一項に記載の超音波探触子と、
    前記超音波探触子から得られた受信信号に基づいて超音波画像データを生成する画像生成部と、を備える超音波診断装置。
  5. 超音波を送受信する振動子部と、
    前記振動子部をマイクロステップ駆動で揺動する揺動機構部と、
    前記振動子部の位置情報を検出する位置検出部と、を備える超音波探触子と、
    端部位置を含む揺動範囲について、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該端部位置に揺動し、前記揺動範囲が、揺動の最大範囲よりも小さくかつ外乱の影響が少ない所定範囲の外である場合に、当該端部位置と、前記検出された現在の位置情報との差分値に応じて、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該端部位置に追加的に揺動する揺動制御部と、
    前記超音波探触子から得られた受信信号に基づいて超音波画像データを生成する画像生成部と、を備える超音波診断装置。
  6. 前記揺動制御部は、第1の端部位置から第2の端部位置までの揺動範囲について、前記振動子部を第1の方向に揺動して第1の端部位置に揺動する場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第1の端部位置に揺動し、前記揺動範囲が前記所定範囲の外である場合に、当該第1の端部位置と、前記検出された現在の位置情報との差分値に応じて、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第1の端部位置に追加的に揺動し、前記振動子部を前記第1の方向とは逆の第2の方向に揺動して第2の端部位置に揺動する場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第2の端部位置に揺動し、前記揺動範囲が前記所定範囲の外である場合に、当該第2の端部位置と、前記検出された現在の位置情報との差分値に応じて、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第2の端部位置に追加的に揺動する請求項に記載の超音波診断装置。
  7. 前記揺動制御部は、前記第1の端部位置への前記振動子部の追加的な揺動のマイクロステップ数を記憶部に記憶し、当該記憶された前記第1の端部位置への追加的な揺動のマイクロステップ数を次回の前記第1の端部位置への揺動の制御に反映させ、前記第2の端部位置への前記振動子部の追加的な揺動のマイクロステップ数を前記記憶部に記憶し、当該記憶された前記第2の端部位置への追加的な揺動のマイクロステップ数を次回の前記第2の端部位置への揺動の制御に反映させる請求項に記載の超音波診断装置。
  8. 超音波を送受信する振動子部と、
    前記振動子部をマイクロステップ駆動で揺動する揺動機構部と、
    前記振動子部の位置情報を検出する位置検出部と、
    端部位置を含む揺動範囲について、当該端部位置と、当該端部位置へのパルス駆動のみによる揺動位置であるパルスステップ位置との差分値が所定値以内である場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を前記パルスステップ位置に揺動し、前記差分値が所定値以内でない場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を前記端部位置に揺動し、当該端部位置と、前記検出された現在の位置情報との差分値に応じて、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該端部位置に追加的に揺動する揺動制御部と、を備える超音波探触子。
  9. 前記揺動制御部は、前記端部位置が所定範囲外であり、かつ前記パルスステップ位置と前記端部位置との差分値が所定値以内である場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を前記パルスステップ位置に揺動する請求項に記載の超音波探触子。
  10. 前記揺動制御部は、第1の端部位置から第2の端部位置までの揺動範囲について、前記振動子部を第1の方向に揺動して第1の端部位置に揺動する場合に、当該第1の端部位置と、当該第1の端部位置へのパルス駆動のみによる第1のパルスステップ位置との差分値が所定値以内である場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第1のパルスステップ位置に揺動し、前記振動子部を前記第1の方向とは逆の第2の方向に揺動して第2の端部位置に揺動する場合に、当該第2の端部位置と、当該第2の端部位置へのパルス駆動のみによる第2のパルスステップ位置との差分値が所定値以内である場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第2のパルスステップ位置に揺動する請求項又はに記載の超音波探触子。
  11. 請求項から10のいずれか一項に記載の超音波探触子と、
    前記超音波探触子から得られた受信信号に基づいて超音波画像データを生成する画像生成部と、を備える超音波診断装置。
  12. 超音波を送受信する振動子部と、
    前記振動子部をマイクロステップ駆動で揺動する揺動機構部と、
    前記振動子部の位置情報を検出する位置検出部と、を備える超音波探触子と、
    端部位置を含む揺動範囲について、当該端部位置と、当該端部位置へのパルス駆動のみによる揺動位置であるパルスステップ位置との差分値が所定値以内である場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を前記パルスステップ位置に揺動し、前記差分値が所定値以内でない場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を前記端部位置に揺動し、当該端部位置と、前記検出された現在の位置情報との差分値に応じて、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該端部位置に追加的に揺動する揺動制御部と、
    前記超音波探触子から得られた受信信号に基づいて超音波画像データを生成する画像生成部と、を備える超音波診断装置。
  13. 前記揺動制御部は、前記端部位置が所定範囲外であり、かつ前記パルスステップ位置と前記端部位置との差分値が所定値以内である場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を前記パルスステップ位置に揺動する請求項12に記載の超音波診断装置。
  14. 前記揺動制御部は、第1の端部位置から第2の端部位置までの揺動範囲について、前記振動子部を第1の方向に揺動して第1の端部位置に揺動する場合に、当該第1の端部位置と、当該第1の端部位置へのパルス駆動のみによる第1のパルスステップ位置との差分値が所定値以内である場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第1のパルスステップ位置に揺動し、前記振動子部を前記第1の方向とは逆の第2の方向に揺動して第2の端部位置に揺動する場合に、当該第2の端部位置と、当該第2の端部位置へのパルス駆動のみによる第2のパルスステップ位置との差分値が所定値以内である場合に、前記揺動機構部のマイクロステップ駆動の制御により、前記振動子部を当該第2のパルスステップ位置に揺動する請求項12又は13に記載の超音波診断装置。
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