以下、本開示の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
実施の形態1に係る監視制御装置16について、図1から図12を用いて説明する。
図1は、実施の形態1に係る監視制御装置16を備えた監視システム10の構成を示すブロック図である。この図1に示した監視システム10は、例えば、駅、空港、及び、ショッピングモール等の施設における利用者の混雑状況及び不快状態を監視するシステムである。この実施の形態1では、監視システム10が駅に適用された場合について説明している。
図1に示すように、監視システム10は、複数のカメラ11a~11n、複数の温湿度計12a~12n、ネットワークスイッチ13、アクセスポイント14、映像記憶装置15、監視制御装置16、監視用端末17、及び、監視用携帯端末18を備えている。図1は、監視システム10がn個のカメラ11a~11n及びn個の温湿度計12a~12nを備えた例を示している。
カメラ11a~11nは、例えば、ネットワークカメラである。各カメラ11a~11nには、個別の番号がそれぞれ付されている。このカメラ11a~11nは、監視対象となる駅構内を撮影するものである。なお、カメラ11a~11nの設置場所については、後述する。そして、カメラ11a~11nは、撮影した映像の映像データを、ネットワークスイッチ13に出力する。
温湿度計12a~12nは、温度及び湿度を計測するものである。各温湿度計12a~12nには、個別の番号がそれぞれ付されている。この温湿度計12a~12nは、計測した温度を示す温度情報、及び、計測した湿度を示す湿度情報を、ネットワークスイッチ13に出力する。なお、温湿度計12a~12bの設置場所については、後述する。また、監視システム10は、温度及び湿度の双方を計測可能とする温湿度計12a~12nに替えて、温度計と湿度計とをそれぞれ備えても構わない。
ネットワークスイッチ13は、ネットワーク間の接続を行うネットワークディバイスである。このネットワークスイッチ13は、受信した映像データ、又は、受信した温度情報及び湿度情報を、マルチキャスト配信可能としている。具体的には、ネットワークスイッチ13は、映像記憶装置15、監視制御装置16、監視用端末17、及び、監視用携帯端末18に対して、映像データ、温度情報、及び、湿度情報を、同時配信することができる。
アクセスポイント14は、ネットワークスイッチ13に接続されている。このアクセスポイント14は、無線LAN用のアクセスポイントである。
映像記憶装置15は、カメラ11a~11nから送信された各映像データを、ネットワークスイッチ13を介して受信した後、この受信した各映像データを記憶する。このとき、映像記憶装置15は、受信した各映像データ、カメラ11a~11nの番号、及び、カメラ11a~11nの撮影時刻を対応させて記憶する。
また、映像記憶装置15は、監視用端末17から再生要求が送信されてきた場合、記憶している映像データを、ネットワークスイッチ13を介して、当該監視用端末17に出力する。更に、映像記憶装置15は、監視用携帯端末18から再生要求が送信されてきた場合、記憶している映像データを、ネットワークスイッチ13及びアクセスポイント14を介して、当該監視用携帯端末18に出力する。
監視制御装置16は、カメラ11a~11nから送信された映像データを受信し、この受信した映像データに対して、画像処理を行うことにより、画像データを生成する。更に、監視制御装置16は、生成した画像データから、駅を利用する利用者の混雑度を検出し、この混雑度に基づいて、利用者の混雑が発生したか否かを判定する。そして、監視制御装置16は、その判定結果に基づいて、監視用端末17及び監視用携帯端末18を制御する。
また、監視制御装置16は、温湿度計12a~12nから送信された温度情報及び湿度情報を受信し、この温度情報及び湿度情報に基づいて、利用者の不快指数を算出する。更に、監視制御装置16は、算出した不快指数に基づいて、駅を利用する利用者が不快状態であるか否かを判定する。そして、監視制御装置16は、その判定結果に基づいて、監視用端末17及び監視用携帯端末18を制御する。
監視用端末17は、例えば、駅に設けられた監視室内に設置されており、監視室に常駐する駅員(施設管理者)等によってタッチ操作されるものである。この監視用端末17は、一般的なパーソナルコンピュータを想定している。監視用端末17は、カメラ11a~11nの中から任意のカメラを選択する機能、選択したカメラが撮影した映像をライブで表示する機能、映像記憶装置15に記憶されている記憶映像を再生する機能、及び、監視制御装置16の判定結果を表示する機能等を備えている。
監視用携帯端末18は、例えば、駅のコンコース及びホーム等に居る駅員(施設管理者)が常時携帯し、当該駅員によってタッチ操作されるものである。この監視用携帯端末18は、スマートフォン又はタブレットPC等を想定している。なお、監視用携帯端末18の基本的な機能は、上述した監視用端末17の機能と同等のものである。
次に、監視制御装置16の構成について、図2から図8を用い説明する。
図2は、実施の形態1に係る監視制御装置16の構成を示すブロック図である。この図2に示すように、監視制御装置16は、複数の映像データ取得部21a~21n、複数の画像処理部22a~22n、混雑度検出部23a~23n、温湿度取得部24a~24n、不快指数算出部25a~25n、判定部26、制御部28、及び、蓄積部27を備えている。図2は、監視制御装置16が、n個の映像データ取得部21a~21n、n個の画像処理部22a~22n、n個の温湿度取得部24a~24n、及び、n個も不快指数算出部25a~25nを備えた例を示している。
監視制御装置16では、映像データ取得部21a~21nの数量、画像処理部22a~22nの数量、及び、混雑度検出部23a~23nの数量は、カメラ11a~11nの数量と同じ数量となっている。そして、映像データ取得部21a~21nと、画像処理部22a~22nと、混雑度検出部23a~23nとは、それぞれ対応しており、順に接続されている。従って、監視制御装置16では、そのような接続状態となるグループが、n個存在する。
ここで、カメラ11a~11nに関する情報は、監視制御装置16、監視用端末17、及び、監視用携帯端末18の間において、共有されており、予め一覧表にまとめられている。図5は、カメラ11a~11nに関する情報を一覧表でまとめたカメラ情報一覧表である。なお、図5は、カメラの数量を8個とした例を示している。この図5に示すように、カメラ情報一覧表は、例えば、列51~列56で構成されている。
列51は、カメラ11a~11hの番号を示している。このカメラ番号は、頭文字を「C」とし、次の1桁をフロア階数の数字とし、残りの3桁をインデックス番号とした、5桁の文字から構成されるものである。監視システム10内では、カメラ番号を用いて、カメラ情報一覧表からカメラ情報を参照する。
列52は、カメラ11a~11hの名称を示している。列53は、カメラ11a~11hの設置場所を示している。なお、列52に示されるカメラ名称、及び、列53に示されるカメラ設置場所は、監視用端末17及び監視用携帯端末18にそのままの記載で表示される。
列54は、参照先となるマップを示している。このマップは、駅構内(施設内)のフロア平面図としている。列55は、各マップ内における座標を示している。即ち、列55は、カメラ11a~11nがマップ上でどこに配置されているのかを分かり易くするためのものである。
列56は、図4に示したマップ上のカメラ11a~11hに付された符号を、理解を深めるために示したものであって、本来、カメラ情報一覧表には、含まれないものである。なお、図4の詳細については、後述する。
映像データ取得部21a~21nは、カメラ11a~11nによって撮影された映像の映像データを、ネットワークスイッチ13を介して取得する。また、映像データ取得部21a~22nは、取得した映像データを画像処理部22a~22nに出力する。
画像処理部22a~22nは、映像データ取得部21a~21nから送信された映像データを受信し、この受信した映像データに対してして画像処理を行うことにより、画像データを生成する。また、画像処理部22a~22nは、生成した画像データを、混雑度検出部23a~23nに出力する。画像データは、人間を検出するためのデータである。
混雑度検出部23a~23nは、画像処理部22a~22nから送信された画像データを受信する。また、混雑度検出部23a~23nは、受信した画像データに基づいて、利用者の混雑度を検出する。更に、混雑度検出部23a~23nは、検出した「混雑度」、対応する「カメラ番号」、及び、「イベント種別コード」を、判定部26に出力する。混雑度検出部23a~23nは、混雑度を検出するごとに、当該混雑度にカメラ番号及びイベント種別コードを付与して、これらを判定部26に出力する。
なお、イベント種別コードには、利用者の混雑度を示す「1」と、利用者の不快指数を示す「2」とがある。混雑度検出部23a~23nが出力するイベント種別コードは、当該混雑度検出部23a~23nが混雑度を検出するものであるため、常に「1」となる。また、混雑度検出部23a~23nによる混雑度の算出方法は、例えば、上記特許文献1に開示されているような、映像データに基づいて混雑度を算出する手法を用いれば良い。このとき、混雑度の値は、「0~1」の範囲を採るように正規化する。
また、監視制御装置16では、温湿度取得部24a~24nの数量、及び、不快指数算出部25a~25nの数量は、温湿度計12a~12nの数量と同じ数量となっている。そして、温湿度取得部24a~24nと不快指数算出部25a~25nとは、それぞれ対応しており、順に接続されている。従って、監視制御装置16では、そのような接続状態となるグループが、n個存在する。
ここで、温湿度計12a~12nに関する情報は、監視制御装置16、監視用端末17、及び、監視用携帯端末18の間において、共有されており、予め一覧表にまとめられている。図6は、温湿度計12a~12nに関する情報を一覧表でまとめた温湿度計情報一覧表である。なお、図6は、温湿度計の数量を6個とした例を示している。この図6に示すように、温湿度計情報一覧表は、例えば、列61~列66で構成されている。
列61は、温湿度計12a~12fの番号を示している。この温湿度計番号は、頭文字を「S」とし、次の1桁をフロア階数の数字とし、残りの3桁をインデックス番号とした、5桁の文字から構成されるものである。監視システム10内では、温湿度計番号を用いて、温湿度計情報一覧表から温湿度計情報を参照する。
列62は、温湿度計12a~12fの名称を示している。列63は、温湿度計12a~12fの設置場所を示している。なお、列62に示される温湿度計名称、及び、列63に示される温湿度計設置場所は、監視用端末17及び監視用携帯端末18にそのままの記載で表示される。
列64は、参照先となるマップを示している。このマップは、駅構内(施設内)のフロア平面図としている。列65は、各マップ内における座標を示すものである。即ち、列65は、温湿度計12a~12nがマップ上でどこに配置されているのかを分かり易くするためのものである。
列66は、図4に示したマップ上の温湿度計12a~12fに付された符号を、理解を深めるために示したものであって、本来、カメラ情報一覧表には、含まれないものである。
温湿度取得部24a~24nは、温湿度計12a~12nから送信された温度情報及び湿度情報を、ネットワークスイッチ13を介して取得する。また、温湿度取得部24a~24nは、取得した温度情報及び湿度情報を不快指数算出部25a~25nに出力する。
不快指数算出部25a~25nは、温湿度取得部24a~24nから送信された温度情報及び湿度情報を受信する。また、不快指数算出部25a~25nは、受信した温度情報及び湿度情報に基づいて、利用者の不快指数を算出する。更に、不快指数算出部25a~25nは、算出した「不快指数」、対応する「温湿度計番号」、及び、「イベント種別コード」を、判定部26に出力する。不快指数算出部25a~25nは、不快指数を算出するごとに、当該不快指数に温湿度計番号及びイベント種別コードを付与して、これらを判定部26に出力する。
例えば、不快指数算出部25a~25nは、不快指数を「I」、温度(℃)を「T」、湿度(%)を「H」とすると、下記に示した式(1)を用いて、不快指数を算出する。
I=0.81T+0.01H(0.99T-14.3)+46.3 … (1)
不快指数は、数値が低ければ体感的に寒いことを示し、数値が高ければ体感的に蒸し暑いことを示す。例えば、不快指数が55未満の場合、人は「寒い」と感じる。不快指数が55以上~60未満の場合、人は「肌寒い」と感じる。不快指数が60以上~75未満の場合、人は「快適」と感じる。不快指数が75以上~80未満の場合、人は「やや暑い」と感じる。不快指数が80を超える場合、人は「暑い」と感じる。即ち、利用者の不快状態には、暑いと感じる側の不快状態と、寒いと感じる側の不快状態とがある。
判定部26は、混雑度検出部23a~23nによって検出された混雑度に基づいて、利用者の混雑が発生したか否かを判定する。また、判定部26は、不快指数算出部25a~25nによって算出された不快指数に基づいて、利用者が不快状態であるか否かを判定する。このとき、判定部26は、図7に示したしきい値リストを用いて、それぞれの判定動作を行う。
図7は、しきい値リストを示した図である。この図7に示したしきい値リストは、後述するイベントの種別と、このイベントの発生有無を判定するためのしきい値とを、テーブル化したものである。このような、しきい値リストは、監視制御装置16、監視用端末17、及び、監視用携帯端末18の間において、共有されている。しきい値リストは、例えば、列71~列75で構成されている。
列71は、イベント種別コードを示している。イベント種別コードは、例えば、「1」又は「2」のいずれか一方で示される。イベント種別コードの「1」は、利用者の混雑を示し、イベント種別コードの「2」は、利用者の不快状態を示す。
列72は、イベント名称を示している。イベント名称は、例えば、「混雑/滞留」又は「不快指数」のいずれか一方で示される。即ち、列71が「1」を示した場合、列72は、「混雑/滞留」を示す。また、列71が「2」を示した場合、列72は、「不快指数」を示す。
列73は、下限しきい値を示している。列74は、上限しきい値を示している。上限しきい値及び下限しきい値は、イベントの発生有無を判定する際に使用される値である。列71が「1」を示した場合、列73は、混雑度の下限しきい値を示し、列74は、混雑度の上限しきい値を示す。また、列71が「2」を示した場合、列73は、不快指数の下限しきい値を示し、列74は、不快指数の上限しきい値を示す。
列75は、発報猶予時間(秒)を示している。この発報猶予時間は、イベントの発生を監視用端末17及び監視用携帯端末18に通知するまでの猶予時間である。
具体的には、判定部26は、混雑度検出部23a~23dから送信された混雑度、カメラ番号、及び、イベント種別コードを受信する。更に、判定部26は、受信したイベント種別コードと同じイベント種別コードを、図7に示したしきい値リストの列71から探し出した後、その探し出したイベント種別コードに対応した列74の上限しきい値と、受信した混雑度とを比較する。
このとき、判定部26は、混雑度が上限しきい値を超えた場合、利用者の混雑(イベント)が発生したと判定する。そして、判定部26は、その上限しきい値を超えた混雑度、カメラ番号、及び、イベント種別コードを対応付けて、これらをイベント登録要求として、蓄積部27に送信する。
また、判定部26は、不快指数算出部25a~25nから送信された不快指数、温湿度計番号、及び、イベント種別コードを受信する。更に、判定部26は、受信したイベント種別コードと同じイベント種別コードを、図7に示したしきい値リストの列71から探し出した後、その探し出したイベント種別コードに対応した列74の上限しきい値と、受信した不快指数とを比較する。
このとき、判定部26は、不快指数が上限しきい値を超えた場合、利用者に不快(イベント)が発生したと判定する。そして、判定部26は、その上限しきい値を超えた不快指数、温湿度計番号、及び、イベント種別コードを対応付けて、これらをイベント登録要求として、蓄積部27に送信する。
更に、判定部26は、引き続き、発生したイベントの状態を管理する。ここで、判定部26は、混雑度又は不快指数が下限しきい値未満となった場合、混雑又は不快状態が終了したと判定する。即ち、判定部26は、イベントが解除されたと判定する。そして、判定部26は、解除されたイベントに対応するイベントIDを、イベント解除要求として、蓄積部27に送信する。なお、イベントIDについては、後述する図3及び図8において説明する。
蓄積部27は、図8に示したイベントリストを用いて、2種類のイベントを管理するためのデータベースである。図8は、イベントリストを示した図である。この図8に示したイベントリストは、例えば、列81~列87で構成されている。
列81は、イベントIDを示している。このイベントIDは、蓄積部27にイベント(混雑、不快状態)を登録する際に、当該イベントに対して自動的に付与されるものである。
列82は、駅に予め設定されている駅IDを示している。この駅IDは、駅毎に設置される監視システム10に予め記憶されている。
列83は、イベントが発生した時刻を示している。このイベント発生時刻は、蓄積部27にイベントを登録する際に、監視システム10が持つシステム時計を利用して、自動的に記憶される。
列84は、発生したイベントが解除され時刻を示している。このイベント解除時刻は、イベントIDと共にイベント解除要求が判定部26から蓄積部27に送信されてきたときに、監視システム10が持つシステム時計を利用して、自動的に記憶される。
列85は、イベント種別コードを示している。列86は、イベント登録時における値(混雑度又は不快指数)を示している。列87は、カメラ番号又は温湿度計番号となるデバイス番号を示している。列85が示すイベント種別コード、列86が示す値、及び、列87が示すデバイス番号は、判定部26からイベント登録要求が送信されてきたときに、自動的に記憶される。
即ち、蓄積部27は、判定部26によって、イベント情報が登録される。このとき、判定部26は、イベント情報を蓄積部27に登録した際(イベント登録要求を送信した際)に、そのイベントIDを、イベント発生通知として、制御部28に通知する。これに対して、判定部26は、イベント情報を蓄積部27から解除する際(イベント解除要求を送信した際)に、そのイベントIDを、イベント解除通知として、制御部28に通知する。
制御部28は、判定部26から送信されたイベント発生通知を受信する。これにより、制御部28は、イベント発生通知に付与されたイベントIDと同じイベントIDを、蓄積部27のイベントリストから読み出す。そして、制御部28は、上記イベントIDの読み出しに成功すると、当該イベントIDに対応するイベント情報を更に読み出す。このイベント情報とは、図8に示したイベントリストにおける列81のイベントID、列83の発生時刻、列85のイベント種別コード、列87のデバイスIDのことである。続いて、制御部28は、上記イベント情報を付与したイベント発生通知を、監視用端末17及び監視用携帯端末18に送信する。
また、制御部28は、判定部26から送信されたイベント解除通知を受信し、イベントIDが付与されたイベント解除通知を、監視用端末17及び監視用携帯端末18に送信する。
次に、判定部26の動作について、図3A及び図3Bを用いて説明する。図3Aは、判定部26の記憶リストを示した図である。図3Bは、イベント登録要求からイベント解除要求までの動作を示したフローチャートである。
先ず、判定部26は、図3Aに示した記憶リストを有している。この図3Aに示した記憶リストは、列91~93で構成されている。列91は、配列Noを示している。列92は、デバイス番号を示している。列93は、イベントIDを示している。
そこで、図3Bに示すように、ステップST11において、判定部26は初期化される。即ち、判定部26は、全てのデバイス番号に対応するイベントIDをクリアする。
ステップST12において、判定部26は、混雑度検出部23a~23nから送信された混雑度(値)、デバイス番号(カメラ番号)、及び、イベント種別コードを受信する。又は、判定部26は、不快指数算出部25a~25nから送信された不快指数(値)、デバイス番号(温湿度計番号)、及び、イベント種別コードを受信する。
ステップST13において、判定部26は、受信したデバイス番号と同じデバイス番号が、記憶リストの列92の中に記憶されているか否かを判定する。ここで、判定部26が、デバイス番号が記憶されていると判定した場合(YESの場合)には、判定部26の動作は、ステップST14に進む。一方、判定部26が、デバイス番号が記憶されていないと判定した場合(NOの場合)には、判定部26の動作は、ステップST17に進む。
ステップST14において、判定部26は、図7に示したしきい値リストを使用して、受信したイベント種別コードに基づいて、下限しきい値を取得する。
ステップST15において、判定部26は、混雑度又は不快指数が、それぞれに対応した下限しきい値未満であるか否かを判定する。ここで、判定部26が、下限しきい値未満であると判定した場合(YESの場合)には、判定部26の動作は、ステップST16に進む。一方、判定部26が、下限しきい値未満ではないと判定した場合(NOの場合)には、判定部26の動作は、ステップST12に戻る。
ステップST16において、判定部26は、イベントIDを付与したイベント解除要求を蓄積部27に送信する。そして、判定部26の動作は、終了する。
一方、ステップST17において、判定部26は、図7に示したしきい値リストを使用して、受信したイベント種別コードに基づいて、上限しきい値を取得する。
ステップST18において、判定部26は、混雑度又は不快指数が、それぞれに対応した上限しきい値を超えているか否かを判定する。ここで、判定部26が上限しきい値を超えていると判定した場合(YESの場合)には、判定部26の動作は、ステップST19に進む。一方、判定部26が上限しきい値を超えていないと判定した場合(NOの場合)には、判定部26の動作は、ステップST12に戻る。
ステップST19において、判定部26は、混雑度、デバイス番号(カメラ番号)、及び、イベント種別コードを対応付けて、これらをイベント登録要求として、蓄積部27に送信する。又は、判定部26は、不快指数、デバイス番号(温湿度計番号)、及び、イベント種別コードを対応付けて、これらをイベント登録要求として、蓄積部27に送信する。
ステップST20において、判定部26は、蓄積部27からイベントIDを読み出した後、記憶リストのデバイス番号に対応させて、イベントIDを記憶する。そして、判定部26の動作は、終了する。
次に、監視用携帯端末18の構成について、図9を用いて説明する。図9は、監視用携帯端末18の構成を示すブロック図である。
図9に示すように、監視用携帯端末18は、映像データ取得部31、画像処理部32、再生制御部33、イベント受信部34、イベントキャッシュ部35、及び、GUI(Graphical User Interface)部36を有している。
映像データ取得部31は、カメラ11a~11nによって撮影された映像の映像データを、ネットワークスイッチ13からアクセスポイント14を介して取得する。また、映像データ取得部31は、取得した映像データを画像処理部32に出力する。
画像処理部32は、映像データ取得部31から送信された映像データを受信し、この受信した映像データに対して画像処理を行うことにより、画像データを生成する。また、画像処理部32は、生成した画像データを、GUI部36に出力する。
再生制御部33は、映像記憶装置15から送信された映像データを受信する。また、再生制御部33は、受信した映像データを、再生映像として、GUI部36の操作画面に表示させる。
イベント受信部34は、制御部28から送信されたイベント発生通知を受信すると、そのイベント発生通知に付与されたイベント情報を、イベント登録要求として、イベントキャッシュ部35及びGUI部36に出力する。
イベントキャッシュ部35は、図8に示したイベントリストを用いて、2種類のイベントを管理するためのデータベースである。
GUI部36の操作画面には、図4に示すように、監視対象となる駅構内を簡単な絵柄を用いて表示可能となっている。図4は、駅構内のマップとデバイス設置場所とを対応させたフロア平面図である。この図4は、2階構造の駅を例にしたものである。図4の下段は、1階コンコース41を示しており、図4の上段は、2階ホーム42を示している。
1階コンコース41には、改札43、東階段44、及び、西階段45が設置されている。2階ホーム42には、東階段44及び西階段45が通じている。また、GUI部36の操作画面には、1階コンコース41及び2階ホーム42に対応して、横座標46及び縦座標47が表示されている。横座標46は、1階コンコース41及び2階ホーム42の東西方向を、西側から東側に向けて、「1」~「15」の15領域で区分するものである。縦座標47は、1階コンコース41及び2階ホーム42の南北方向を、北側から南側に向けて、「a」~「c」の3領域で区分するものである。
カメラ11a~11dは、2階ホーム42に設けられており、カメラ11e~11hは、1階コンコース41に設けられている。カメラ11a~11hは、駅を利用する利用者の混雑状況を、リアルタイムで撮影する。監視システム10は、駅構内において事件、事故が発生した場合、その事件、事故をその発生した時間に遡って確認する際に、それらの映像データを利用する。
温湿度計12a~12cは、2階ホーム42に設けられており、温湿度計12d~12fは、1階コンコース41に設けられている。温湿度計12a~12fは、それぞれの設置場所において、駅構内の温度及び湿度を、リアルタイムで計測している。
例えば、図4の上段に示した2階ホーム42には、カメラ11aが設置されているが、このカメラ11aのカメラ番号は、図5に示したカメラ情報一覧表における列51のカメラ番号「C2001」となる。また、カメラ11aのカメラ名称は、列52の「2階 西階段」となる。カメラ11aの設置場所は、列53の「2階ホーム西階段」となる。カメラ11aのマップは、列54の「2階ホーム」となる。カメラ11aのマップ位置は、列55の「3-b」となる。
また、監視システム10は、カメラ切替機能、検索/再生制御機能、及び、リスト更新機能を有している。
カメラ切替機能とは、図5に示したカメラ情報一覧表を用いて、任意のカメラ11a~11nの映像に切り替えて、その切り替えた映像をライブで表示する機能のことである。具体的には、GUI部36は、共有されているカメラ情報一覧表を使用して、その操作画面上に、カメラリストを表示する。更に、GUI部36は、駅員がそのカメラリストの中から任意のカメラを選択すると、カメラ切替要求を、画像処理部32及び映像データ取得部31を介して、その選択したカメラに送信する。これにより、GUI部36は、その選択したカメラからの映像を、操作画面に表示する。
検索/再生制御機能とは、映像記憶装置15に記憶されている映像データを検索又は再生制御する機能のことである。具体的には、GUI部36は、カメラ番号及び再生開始時刻を付与した再生要求を、映像記憶装置15に対して送信する。これに対して、映像記憶装置15は、受信したカメラ番号及び再生開始時刻に基づいて、記憶している映像データの中から、その条件に合致した映像データを検索する。ここで、映像記憶装置15は、その条件に合致した映像データが存在した場合、その映像データを付与した再生要求応答を、再生制御部33に送信する。そして、再生制御部33は、受信した映像データを、再生映像として、GUI部36の操作画面に表示させる。
リスト更新機能とは、図8に示したイベントリストを更新する機能のことである。具体的には、GUI部36は、図8に示したイベントリストを表示可能となっている。また、イベント受信部34は、制御部28から送信されたイベント発生通知を受信すると、そのイベント情報を、イベントキャッシュ部35及びGUI部36にイベント登録要求として出力する。これにより、イベントキャッシュ部35は、イベント受信部34によって、イベント情報が更新される。また、GUI部36は、イベント受信部34からイベント情報を受信すると、その受信したイベント情報に基づいて、表示しているイベントリストを更新する。
一方、イベント受信部34は、制御部28から送信されたイベント解除要求を受信すると、イベント解除要求をイベントキャッシュ部35及びGUI部36に出力する。これにより、イベントキャッシュ部35は、イベント受信部34によってイベントが解除される。また、GUI部36は、イベント受信部34からイベント解除要求を受信すると、その受信したイベント解除要求に基づいて、表示しているイベントリストから不要なイベント情報を削除して、当該イベントリストを更新する。
次にGUI部36の操作画面について、図10及び図11を用いて説明する。図10は、GUI部36の操作画面を示した図である。図11は、判定結果が反映されたフロア平面図である。
図10に示すように、GUI36は、駅員がタッチ操作可能となる操作画面を有している。この操作画面は、複数種類のタッチ操作面から構成されており、例えば、カメラ切替画面36a、カメラ映像表示画面36b、イベントリスト表示画面36c、マップ表示画面36d、及び、再生制御画面36eを有している。
カメラ切替画面36aは、図5に示したカメラ情報一覧表を表示する画面である。駅員は、そのカメラ切替画面36aに表示されたカメラ情報一覧表から、任意のカメラ又はカメラ名称等を選択すると、選択したカメラの映像に切り替わる。
カメラ映像表示画面36bは、カメラ11a~11nによって撮影された映像、又は、映像記憶装置15から送信されてきた再生映像を表示する画面である。なお、図10は、カメラ映像表示画面36bが、複数のカメラのそれぞれに対応した分割画面となる例を示している。
イベントリスト表示画面36cは、イベントキャッシュ部35に保存されているイベント情報を、リスト化して表示するための画面である。このイベントリスト表示画面36cは、例えば、図8に示したイベントリストをリアルタイムで表示する。また、駅員は、イベントリストの行を直接選択し実行(ダブルクリック)することにより、選択したイベントの映像を再生することができる。
マップ表示画面36dは、図4及び後述する図11に示すような、駅構内のマップを表示するための画面である。このマップ表示画面36dに表示されたマップには、駅構内に設置されているカメラ及び温湿度計が、図5に示したカメラ情報一覧表、及び、図6に示した温湿度計情報一覧表に基づいて表示されている。また、駅員は、マップ表示画面36dに表示されたアイコンを直接選択し、その選択したアイコンに対応するカメラの映像に切り替えることができる。
再生制御画面36eは、映像の再生開示時刻を指定するための時刻入力部分、記憶映像の再生制御に必要な「早戻し」、「再生」、「一時停止」、及び、「早送り」等のボタン、及び、映像の再生速度を制御するスライダー等を表示する。再生対象となるカメラの映像は、カメラ切替画面36a又はマップ表示画面36dから選択されたカメラの映像となり、カメラ映像表示画面36bに表示される。
例えば、図8に示すように、イベントIDが「00000001」となるイベントが発生している場合、このイベントの発生時刻は、「2019年9月21日7時20分30秒」である。このとき、イベント種別コードは、「1」であるため、図7のしきい値リストを参照すれば、イベント種別名称は、「混雑/滞留」であることが分かる。また、イベント発生時の値は、「0.81」であり、デバイス番号は、「C2001」であるため、図5のカメラ情報一覧表を参照すれば、カメラ名は、「2階 西階段」であり、設置場所は、「2階ホーム西階段」であることが分かる。更に、図5のカメラ情報一覧表から、マップは、図4の上段に表示した「2階 ホーム」であり、カメラ11aのアイコン表示位置は、マップの「2階 ホーム」における「3-b」であることが分かる。
同様、列81のイベントIDが「00000002」であるとすると、カメラ11bのアイコン表示位置は、マップの「2階 ホーム」における「13-b」であることが分かる。
この結果、図10に示すように、イベント発生時において、マップ表示画面36dにおける「3-b」及び「13-b」に配置されたカメラアイコンには、イベント発生を示すサインが施されることになる。
従って、マップ表示画面36dにおいては、「混雑/滞留」とするイベントが、東階段44及び西階段45周辺で発生しているため、乗降客が、列車の発着によって、東階段44及び西階段45に一時的に集中していると考えられる。これに対して、監視室等に設置された監視用端末17、及び、1階コンコース又は2階ホームに居る駅員が携帯する監視用携帯端末18には、判定結果がマップ表示画面36dに表示されている。これにより、駅員は、イベント発生位置及びイベント概要を即座に入手しているため、駆け付け事態に十分備えることができる。
また、図8に示すように、イベントIDが「00000045」となるイベントが発生している場合、このイベントは、デバイス番号が「S1002」とする温湿度計で発生している。よって、図6の温湿度計情報一覧表から判断すれば、マップは、図4の下段に表示した「1階 コンコース」であり、温湿度計12eのアイコン表示位置は、マップの「1階 コンコース」における「8-b」であることが分かる。
この結果、図10に示すように、イベント発生時において、マップ表示画面36dにおける「8-b」に配置された温湿度計アイコンは、イベント発生を示すサインが施されることになる。また、図8に示すように、このイベントは、15時52分11秒には解除されるため、イベント発生を示すサインについても同時刻に消えてしまう。
従って、マップ表示画面36dにおいては、「不快状態」とするイベントが、1階コンコース41の改札43付近で発生しているため、乗降客が不快を感じていると考えられる。これに対して、監視室等に設置された監視用端末17、及び、1階コンコース又は2階ホームに居る駅員が携帯する監視用携帯端末18には、判定結果がマップ表示画面36dに表示されている。これにより、駅員は、イベント発生位置及びイベント概要を即座に入手しているため、駅構内に設置された空調装置を直ちに駆動させることができる。
次に、実施の形態1に係る監視制御装置16のハードウェア構成について、図12A及び図12Bを用いて説明する。図12A及び図12Bは、実施の形態1に係る監視制御装置16のハードウェア構成例を示す図である。
監視制御装置16における映像データ取得部21a~21n、画像処理部22a~22n、混雑度検出部23a~23n、温湿度取得部24a~24n、不快指数算出部25a~25n、判定部26、及び、制御部28の機能は、処理回路により実現される。即ち、監視制御装置16は、上記機能を実現するための処理回路を備える。処理回路は、専用のハードウェアとしての処理回路201であってもよいし、メモリ203に格納されるプログラムを実行するプロセッサ202であってもよい。
図12Aに示すように、処理回路が専用のハードウェアである場合、処理回路201は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又はこれらを組み合わせたものが該当する。映像データ取得部21a~21n、画像処理部22a~22n、混雑度検出部23a~23n、温湿度取得部24a~24n、不快指数算出部25a~25n、判定部26、及び、制御部28の機能を複数の処理回路で実現してもよいし、各部の機能をまとめて1つの処理回路201で実現してもよい。
図12Bに示すように、処理回路がプロセッサ202である場合、映像データ取得部21a~21n、画像処理部22a~22n、混雑度検出部23a~23n、温湿度取得部24a~24n、不快指数算出部25a~25n、判定部26、及び、制御部28の機能は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア又はファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ203に格納される。プロセッサ202は、メモリ203に格納されたプログラムを読みだして実行することにより、各部の機能を実現する。即ち、プログラムは、映像データ取得機能、画像処理機能、混雑度検出機能、温湿度取得機能、不快指数算出機能、判定機能、及び、制御機能をコンピュータに実行させるものであるとも言える。
ここで、プロセッサ202とは、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、又はマイクロプロセッサ等のことである。メモリ203は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、又はフラッシュメモリ等の不揮発性若しくは揮発性の半導体メモリであってもよいし、ハードディスク又はフレキシブルディスク等の磁気ディスクであってもよいし、CD(Compact Disc)又はDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクであってもよい。
なお、監視制御装置16は、映像データ取得部21a~21n、画像処理部22a~22n、混雑度検出部23a~23n、温湿度取得部24a~24n、不快指数算出部25a~25n、判定部26、及び、制御部28の機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェア又はファームウェアで実現するようにしてもよい。このように、監視制御装置16における処理回路は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの組み合わせによって、上述の機能を実現することができる。
以上、実施の形態1に係る監視制御装置16は、施設内を撮影するカメラ11a~11nから、撮影した映像の映像データを取得する映像データ取得部21a~21nと、映像データ取得部21a~21nによって取得された映像データに対して画像処理を行って、画像データを生成する画像処理部22a~22nと、画像処理部22a~22nによって生成された画像データから、施設を利用する利用者の混雑度を検出する混雑度検出部23a~23nと、施設内に設けられた温湿度計12a~12nから、計測した温度を示す温度情報及び計測した湿度を示す湿度情報を取得する温湿度取得部24a~24nと、温湿度取得部24a~24nが取得した温度情報及び湿度情報に基づいて、不快指数を算出する不快指数算出部25a~25nと、混雑度検出部23a~23nによって検出された混雑度に基づいて、利用者の混雑が発生したか否かを判定し、不快指数算出部25a~25nによって算出された不快指数に基づいて、利用者が不快状態であるか否かを判定する判定部26と、判定部26の判定結果に基づいて、利用者の混雑状況及び不快状態を表示する監視用携帯端末18を制御する制御部28とを備える。これにより、監視制御装置16は、施設を利用する利用者が不快状態であるか否かを判定することができる。
実施の形態2.
実施の形態2に係る集中監視システム1について、図13及び図14を用いて説明する。
図13は、実施の形態2に係る集中監視システム1の構成を示すブロック図である。この図13に示すように、実施の形態1に係る監視システム10は、複数の施設となるA駅,B駅,…Z駅のそれぞれに適用されている。これに対して、実施の形態2に係る集中監視システム1は、A駅,B駅,…Z駅に適用されている監視システム10を、中央監視センタ100によって集中監視するものである。
中央監視センタ100は、総合監視ネットワーク110を介して、各駅に設けられた監視システム10と接続されている。中央監視センタ100と全ての監視システム10とは、相互に通信可能となっている。このような中央監視センタ100は、中央監視用端末101、ネットワークスイッチ102、及び、統合監視サーバ103を備えている。
中央監視用端末101は、例えば、GUI部を用いた操作画面を有している。監視員は、その操作画面を操作して、A駅,B駅,…Z駅のうち、いずれかの駅を選択することによって、その選択した駅に設けられたカメラ11a~11nが撮影した映像を、当該操作画面で確認することができる。この中央監視用端末101は、監視室に設置された固定用端末、又は、監視員(施設管理者)が携帯可能な携帯用端末であっても構わない。
ネットワークスイッチ102は、ネットワークスイッチ13と同様に、ネットワーク間の接続を行うネットワークディバイスである。このネットワークスイッチ102は、総合監視ネットワーク110を介して、各駅に設けられた監視システム10のネットワークスイッチ13と接続されている。
統合監視サーバ103は、各駅に設けられた監視制御装置16の蓄積部27にアクセスし、当該蓄積部27に記憶されているイベントリストを収集して記憶する。また、統合監視サーバ103は、収集した複数のイベントリストを統合して記憶する。そして、統合監視サーバ103は、収集した駅ごとのイベントリスト、及び、それらのイベントリストを統合した統合イベントリストを、中央監視用端末101に表示させる。即ち、中央監視用端末101は、統合監視サーバ103によって収集された各駅ごとの混雑状況及び不快状態を表示可能となっている。
具体的には、図14Aは、A駅に対応したイベントリストを示した図である。図14Bは、B駅に対応したイベントリストを示した図である。図14Cは、統合イベントリストを示した図である。図14A及び図14Bに示したイベントリストの構成は、図8に示したイベントリストの構成と同じである。図14Aに示したイベントリストにおいては、A駅のIDは、「001」となっており、図14Bに示したイベントリストにおいては、B駅のIDは、「002」となっている。
そして、統合監視サーバ103が上記2つのイベントリストを統合した場合、中央監視用端末101は、例えば、図14Cに示した統合イベントリストを表示する。この図14Cに示した統合イベントリストにおいては、「時間帯」の列を追加している。これにより、監視員は、中央監視用端末101に表示された統合イベントリストを見ることにより、駅間におけるイベント関連性を把握することができる。
また、図13に示すように、統合監視サーバ103は、インターネット120を経由して、気象サイトに接続することができる。これにより、統合監視サーバ103は、各駅の所在地に対応した天気予報を定期的に取得し、この取得した天気予報に基づいて、向こう数時間後までの不快指数予測を各駅ごとに算出する。更に、統合監視サーバ103は、各駅ごとに算出した不快指数予測を、各駅に設けられた監視制御装置16の判定部26に送信する。
これに対して、監視制御装置16の判定部26は、統合監視サーバ103から受信した不快指数予測に基づいて、利用者が不快状態であるか否かを判定する。これにより、監視員は、利用者が不快状態になり易い時間帯を予め知ることができる。
従って、実施の形態2に係る集中監視システム1は、「混雑/滞留」となるイベントにおいて、混み合う時間帯、混み合う曜日、及び、混み合う(滞留し易い)場所等を予測することができる。また、集中監視システム1は、「不快状態」となるイベントにおいて、気温の高い又は低い時期、気温及び湿度の高くなり易い場所を予測することができる。よって、監視員は、動線、空調装置、送風機、及び、ひさし等の設備強化を長期的に計画することができる。
以上、実施の形態2に係る集中監視システム1は、複数の施設のそれぞれに設けられる監視制御装置16と、各監視制御装置16から、施設ごとの混雑状況及び不快状態を収集する統合監視サーバ103と、統合監視サーバ103によって収集された各施設ごとの混雑状況及び不快状態を表示する中央監視用端末101とを備える。これにより、監視員は、各駅間におけるイベント関連性を把握することができる。
また、統合監視サーバ103は、各施設の所在地に対応した天気予報を取得し、この取得した天気予報に基づいて、不快指数予測を各施設ごとに算出し、この算出した不快指数予測を、各監視制御装置16の判定部26に送信する。これに対して、判定部26は、統合監視サーバ013から受信した不快指数予測に基づいて、利用者が不快状態であるか否かを判定する。これにより、監視制御装置16は、施設を利用する利用者が不快状態であるか否かを判定することができる。
なお、本開示は、その開示の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは、各実施の形態における任意の構成要素の変形、もしくは、各実施の形態における任意の構成要素の省略が可能である。