JP7349838B2 - 探査機、転倒防止方法および転倒防止制御装置 - Google Patents

探査機、転倒防止方法および転倒防止制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、天体に着陸する探査機の転倒を防止するための技術に関するものである。
従来、探査機が天体に着陸する際、着陸脚の接地面と天体の地面との間に生じる摩擦力、および、着陸脚のバネまたはダンパによって生じる減衰力によって、転倒の防止を実現させていた。
特許文献1は、着陸時の衝撃を吸収する着陸脚と、転倒時の衝撃を吸収するエアバッグと、を備える天体探査機を開示している。
特開2002-205698号公報
以下のような場合、着陸脚のみに頼った従来の方法では、探査機の転倒を防止することは困難である。
・探査機が着陸する天体の重力が小さい。
・探査機が大きく傾いた状態で着陸する。
・着陸時の探査機の傾きは小さいが探査機の降下速度が速い。
その他にも、地面の傾斜または地面の摩擦係数などの条件によっては、従来の方法では、探査機の転倒を防止することは困難である。
本発明は、重力が小さい天体に探査機が着陸する場合のように探査機が着陸時に転倒し易い状況であっても、着陸時の探査機の転倒を防止できるようにすることを目的とする。
本発明の探査機は、天体に着陸して探査を行う探査機であり、
前記天体への着陸時における地面方向とは反対の方向が噴射方向となるように前記探査機に取り付けられ、前記天体への着陸時に噴射によって前記地面方向への推進力を発生させる複数のスラスタと、
前記探査機の姿勢角情報を得るセンサ群と、
前記天体への着陸時に、前記センサ群によって得られる姿勢角情報に基づいて前記複数のスラスタから一部のスラスタを選択し、選択した一部のスラスタのみに噴射を行わせる転倒防止制御装置と、を備える。
本発明によれば、重力が小さい天体に探査機が着陸する場合のように探査機が着陸時に転倒し易い状況であっても、着陸時の探査機の転倒を防止することが可能となる。
実施の形態1における探査機100の外観の概要を示す斜視図。 実施の形態1における探査機100の外観の概要を示す斜視図。 実施の形態1における探査機100の構成図。 実施の形態1における転倒防止制御方法のフローチャート。 実施の形態1における姿勢制御(S140)の概要図。 実施の形態1における姿勢制御(S140)のフローチャート。 実施の形態1における接地ブースト制御(S150)の概要図。
実施の形態および図面において、同じ要素または対応する要素には同じ符号を付している。説明した要素と同じ符号が付された要素の説明は適宜に省略または簡略化する。図中の矢印はデータの流れ又は処理の流れを主に示している。
実施の形態1.
探査機100について、図1から図7に基づいて説明する。
探査機100は、天体に着陸して探査を行う探査機であり、転倒防止機能を有する。転倒防止機能は、天体への着陸時における探査機100の転倒を防止する機能である。
天体への着陸時において天体の地面がある方向を「地面方向」と称する。また、地面方向とは反対の方向、つまり、天体の地面の上方を「上空方向」と称する。
***構成の説明***
図1、図2および図3に基づいて、探査機100の構成を説明する。
図1および図2は、探査機100の外観の概要を示す斜視図である。
図3は、探査機100の主な構成を示すブロック図である。
図1に示すように、探査機100は、複数の着陸脚(101A~101D)を備える。具体的には、探査機100は、4つの着陸脚を備える。但し、探査機100は、3つの着陸脚を備えてもよいし、5つ以上の着陸脚を備えてもよい。
複数の着陸脚(101A~101D)のいずれかを特定しない場合、それぞれを着陸脚101と称する。
複数の着陸脚101は、探査機100が転倒せずに天体に着陸した際に探査機100を支えられるように、探査機100に取り付けられている。具体的には、複数の着陸脚101は、探査機100の下部に取り付けられる。また、複数の探査機100は、互いに離れた位置に配置される。但し、複数の着陸脚101は、必ずしも探査機100の下部に取り付けられなくてもよい。例えば、それぞれの着陸脚101は、一端で探査機100の側部に固定され、中間部分で地面方向に屈曲し、他端で天体の地面に接してもよい。
それぞれの着陸脚101がバネまたはダンパを有することが好ましい。バネまたはダンパは転倒防止機能を補助する。
図2に示すように、探査機100は、複数のスラスタ(102A~102D)を備える。具体的には、探査機100は、4つのスラスタを備える。但し、探査機100は、2つまたは3つのスラスタを備えてもよいし、5つ以上のスラスタを備えてもよい。
複数のスラスタ(102A~102D)のいずれかを特定しない場合、それぞれをスラスタ102と称する。スラスタ102はアクチュエータとも呼ばれる。
複数のスラスタ102は、天体への着陸時における地面方向とは反対の方向が噴射方向となるように、探査機100に取り付けられている。また、複数のスラスタ102は、互いに離れた位置に配置されている。具体的には、複数のスラスタ102は、探査機100の上部に取り付けられる。但し、複数のスラスタ102は、必ずしも探査機100の上部に取り付けられなくてもよい。例えば、それぞれのスラスタ102は、アームを用いて探査機100に取り付けられてもよい。この場合、アームは、一端で探査機100の側部に固定され、中間部分で上空方向側に屈曲される。そして、スラスタ102はアームの他端に配置される。
複数のスラスタ102は、天体への着陸時に噴射によって地面方向への推進力を発生させる。
図1および図2に示すように、探査機100は、前後または左右の側部に、太陽電池パドル109を備える。
図3に示すように、探査機100は、複数の着陸脚101と複数のスラスタ102と太陽電池パドル109との他に、センサ群110と探査装置190と転倒防止制御装置200とを備える。
センサ群110は、探査機100の姿勢角情報と探査機100の速度量情報とを得る1つ以上のセンサである。
センサ群110の具体例は、IMU111およびSTT112である。
探査機100の姿勢角情報は、探査機100の姿勢角を特定するための情報である。探査機100の姿勢角の変動はダイナミクスと呼ばれる。
具体的には、姿勢角情報は、慣性系における探査機100の姿勢角と、慣性系における探査機100の角速度と、恒星情報との少なくともいずれかである。恒星情報は、複数の恒星のそれぞれが位置する方向を示す。さらに、姿勢角情報は、慣性系における探査機100の角速度を含む。
探査機100の速度量情報は、探査機100の速度量を特定するための情報である。
具体的には、速度量情報は、速度と加速度と角速度との少なくともいずれかである。
IMU111は、慣性計測装置(Inertial Measurement Unit)である。
各時刻において、IMU111は、探査機100の加速度を計測し、計測された加速度に基づいて探査機100の速度を算出する。さらに、IMU111は、探査機100の角速度を計測し、計測された角速度に基づいて探査機100の姿勢角を算出する。
STT112は、スタートラッカ(Star Tracker)である。
各時刻において、STT112は、複数の恒星のそれぞれが位置する方向を計測し、計測結果を示す恒星情報を出力する。
探査装置190は、天体を探査するための装置である。例えば、探査装置190は、天体の地面から石および砂のサンプルを採取する装置である。
転倒防止制御装置200は、転倒防止機能を実現するための制御を行うコンピュータである。
天体への着陸時に、転倒防止制御装置200は、センサ群110によって得られる姿勢角情報に基づいて複数のスラスタ102から一部のスラスタ102を選択し、選択した一部のスラスタに噴射を行わせる。または、転倒防止制御装置200は、天体への着陸時に、複数のスラスタ102の全てに噴射を行わせる。
転倒防止制御装置200は、処理回路210と入出力インタフェース220といったハードウェアを備える。
処理回路210は、着陸検知部211と転倒防止制御部212とを実現するハードウェアである。着陸検知部211と転倒防止制御部212とのそれぞれについては後述する。
処理回路210は、専用のハードウェアであってもよいし、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサであってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。
専用のハードウェアは、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGAまたはこれらの組み合わせである。
ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。
FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。
入出力インタフェース220は、転倒防止制御装置200に他の機器を接続するためのポートである。具体的には、入出力インタフェース220には、センサ群110と複数のスラスタ102とのそれぞれが接続される。
***動作の説明***
転倒防止機能による探査機100の動作の手順は転倒防止方法に相当する。転倒防止制御装置200の動作の手順は転倒防止制御方法に相当する。また、転倒防止制御装置200の動作の手順は転倒防止制御プログラムによる処理の手順に相当する。
図4に基づいて、転倒防止制御方法を説明する。
転倒防止制御方法は、着陸シーケンスが開始された後の特定のタイミングで開始される。着陸シーケンスは、探査機100を天体に着陸させるための特定の手順である。
ステップS110において、着陸検知部211は、センサ群110によって得られる速度量情報に基づいて、着陸開始の検知を行う。
着陸開始は、天体への着陸の開始を意味する。例えば、複数の着陸脚101の少なくともいずれかが天体の地面に最初に接した時点が、天体への着陸の開始時となる。
天体への着陸の開始時には、探査機100の速度量が急激に変化する。そこで、着陸検知部211は、天体への着陸の開始を以下のように検知する。但し、以下に示す手順は、天体への着陸の開始を検知するための手順の一例である。
まず、着陸検知部211は、IMU111から現在の速度量情報を取得する。
次に、着陸検知部211は、前回取得された速度量情報が示す速度量と今回取得された速度量情報が示す速度量の差を算出する。例えば、地面方向への加速度の差が算出される。
そして、着陸検知部211は、算出された差を閾値と比較する。算出された差が閾値よりも大きい場合、着陸検知部211は、天体への着陸の開始を検知する。
天体への着陸の開始が検知されるまで、ステップS110は繰り返される。
天体への着陸の開始が検知された場合、処理はステップS120に進む。
ステップS120において、転倒防止制御部212は、センサ群110から現在の姿勢角情報を取得する。
ステップS130において、転倒防止制御部212は、センサ群110によって正しい姿勢角情報を得ることができたか判定する。
センサ群110が何らかの理由で姿勢角情報を得ることができなかった場合、ステップS120において、転倒防止制御部212は、センサ群110から姿勢角情報を取得することができない。この場合、転倒防止制御部212は、センサ群110によって正しい姿勢角情報を得ることができなかったと判定する。
例えば、IMU111とSTT112とのいずれからも姿勢角情報を取得できなかった場合に、転倒防止制御部212は、センサ群110によって正しい姿勢角情報を得ることができなかったと判定する。
センサ群110から姿勢角情報を取得することはできたが取得した姿勢角情報が異常な情報である場合、転倒防止制御部212は、センサ群110によって正しい姿勢角情報を得ることができなかったと判定する。
例えば、IMU111から取得された姿勢角情報とSTT112から取得された姿勢角情報とのいずれも異常な情報である場合に、転倒防止制御部212は、センサ群110によって正しい姿勢角情報を得ることができなかったと判定する。
転倒防止制御部212は、センサ群110から取得された姿勢角情報が異常な情報であるか否かを、以下のように判定してもよい。
姿勢角情報としてIMU111から前回取得された姿勢角と姿勢角情報としてIMU111から今回取得された姿勢角との差が閾値より大きい場合、転倒防止制御部212は、IMU111から取得された姿勢角情報が異常な情報である、と判定してもよい。
姿勢角情報としてSTT112から取得された恒星情報における恒星の数が閾値より少ない場合、転倒防止制御部212は、STT112から取得された姿勢角情報が異常な情報である、と判定してもよい。
姿勢角情報としてIMU111から取得された姿勢角と姿勢角情報としてSTT112から取得された恒星情報に基づいて算出される姿勢角の差が閾値より大きい場合、転倒防止制御部212は、センサ群110から取得された姿勢角情報が異常な情報である、と判定してもよい。
センサ群110によって正しい姿勢角情報を得ることができた場合、処理はステップS140に進む。
センサ群110によって正しい姿勢角情報を得ることができなかった場合、処理はステップS150に進む。
ステップS140において、転倒防止制御部212は姿勢制御を実行する。
姿勢制御は、探査機100の姿勢角に基づいて一部のスラスタ102を選択して一部のスラスタ102に噴射を行わせることによって、探査機100の転倒を防ぐ制御である。
図5に基づいて、姿勢制御(S140)の概要を説明する。
探査機100は、天体の地面に対して右側に傾いている。そして、探査機100が右側に傾き続けると、右側の太陽電池パドル109が天体の地面に接してしまう。つまり、探査機100が右側に転倒してしまう。
そこで、転倒防止制御部212は、右側のスラスタ102Bには噴射を行わせずに、左側のスラスタ102Aに噴射を行わせる。
その結果、探査機100の左側において地面方向への推進力が発生し、探査機100の傾きが改善される。そのため、探査機100は右側に転倒しない。
図6に基づいて、姿勢制御(S140)の手順を説明する。
ステップS141において、転倒防止制御部212は、センサ群110から取得された正しい姿勢角情報を用いて、慣性系における探査機100の姿勢角を特定する。
例えば、転倒防止制御部212は、姿勢角情報としてIMU111から取得された姿勢角を、慣性系における探査機100の姿勢角として用いる。
例えば、転倒防止制御部212は、姿勢角情報としてSTT112から取得された恒星情報を用いて、慣性系における探査機100の姿勢角を算出する。この算出の方法は従来技術である。つまり、スタートラッカを利用して姿勢角を算出する方法は従来技術である。
さらに、転倒防止制御部212は、センサ群110から取得された正しい姿勢角情報を用いて、慣性系における探査機100の角速度を特定する。
例えば、転倒防止制御部212は、姿勢角情報としてIMU111から取得された角速度を、慣性系における探査機100の角速度として用いる。
ステップS142において、転倒防止制御部212は、慣性系における探査機100の姿勢角を、地面固定座標系における探査機100の姿勢角に変換する。
地面固定座標系は、天体の地面を基準にして定められた座標系である。地面固定座標系を定める方法は従来技術である。例えば、探査機100が、天体の地面を撮影するためのカメラを備える。このカメラにより、天体の地面が映った画像が得られる。転倒防止制御部212は、得られる画像に基づいて地形図を生成し、生成した地形図に基づいて地面固定座標系を決定する。
地面固定座標系における探査機100の姿勢角は、天体の地面に対する探査機100の傾きを表す。
さらに、転倒防止制御部212は、慣性系における探査機100の角速度を、地面固定座標系における探査機100の角速度に変換する。
ステップS143において、転倒防止制御部212は、地面固定座標系における探査機100の姿勢角に基づいて、転倒リスクの有無を判定する。
転倒防止制御部212は、転倒リスクの有無を以下のように判定する。
転倒防止制御部212は、地面固定座標系における探査機100の姿勢角が許容範囲に含まれるか判定する。この許容範囲は、探査機100が転倒しないための姿勢角の範囲として決められた範囲である。地面固定座標系における探査機100の姿勢角が許容範囲に含まれない場合、転倒防止制御部212は、転倒リスクが有ると判定する。
転倒防止制御部212は、地面固定座標系における探査機100の角速度を考慮して、転倒リスクの有無を判定してもよい。例えば、転倒防止制御部212は、地面固定座標系における探査機100の角速度に基づいて、上記の許容範囲を調整する。具体的には、転倒防止制御部212は、探査機100の角速度に基づいて、ロール方向またはピッチ方向において探査機100が回転している方向を特定する。そして、転倒防止制御部212は、特定された方向おける許容範囲を狭める。
転倒リスクが有ると判定された場合、処理はステップS144に進む。
転倒リスクが無いと判定された場合、処理は終了する。
ステップS144において、転倒防止制御部212は、地面固定座標系における探査機100の姿勢角に基づいて、複数のスラスタ102から一部のスラスタ102を選択する。
具体的には、転倒防止制御部212は、探査機100が傾いている方向とは反対の方向に配置されている1つまたは複数のスラスタ102を選択する。
ステップS145において、転倒防止制御部212は、複数のスラスタ102を制御することによって、選択した一部のスラスタ102のみに噴射を行わせる。
図4に戻り、ステップS150から説明を続ける。
ステップS150において、転倒防止制御部212は接地ブースト制御を実行する。
接地ブースト制御は、複数のスラスタ102の全てに噴射を行わせることによって、探査機100の転倒を防ぐ制御である。
つまり、転倒防止制御部212は、複数のスラスタ102を制御することによって、複数のスラスタ102の全てに噴射を行わせる。
図7に基づいて、接地ブースト制御(S150)の概要を説明する。
探査機100は、天体の地面に対して右側に傾いている。そして、探査機100が右側に傾き続けると、右側の太陽電池パドル109が天体の地面に接してしまう。つまり、探査機100が右側に転倒してしまう。
しかし、センサ群110によって正しい姿勢角情報を得ることができなかったため、探査機100の傾きの状態が不明である。
そこで、転倒防止制御部212は、左右両方のスラスタ(102A、102B)に噴射を行わせる。
その結果、探査機100において地面方向への推進力が発生し、探査機100の傾きが改善される。そのため、探査機100は右側に転倒しない。
ステップS160において、着陸検知部211は、センサ群110によって得られる速度量情報に基づいて、着陸完了の検知を行う。
着陸完了は、天体への着陸の完了を意味する。例えば、複数の着陸脚101の全てが天体の地面に接し、且つ、探査機100が停止した時点が、天体への着陸の完了時となる。
天体への着陸の完了時には、探査機100が静止する。そこで、着陸検知部211は、天体への着陸の完了を以下のように検知する。
まず、着陸検知部211は、IMU111から現在の速度量情報を取得する。
そして、着陸検知部211は、取得された速度量情報が示す速度量(例えば、角速度)がゼロであるか判定する。取得された速度量情報が示す速度量がゼロである場合、着陸検知部211は、天体への着陸の完了を検知する。
天体への着陸の完了が検知されない場合、処理はステップS120に進む。
天体への着陸の完了が検知された場合、処理は終了する。
***実施例の説明***
転倒防止制御装置200は、接地ブースト制御(S150)を実行しなくてもよい。例えば、転倒防止制御装置200は、正しい姿勢角情報が得られない間、姿勢制御(S140)を中止する。
転倒防止制御装置200は、姿勢制御(S140)を実行しなくてもよい。例えば、転倒防止制御装置200は、常に、接地ブースト制御(S150)を実行する。この場合、姿勢角情報の取得は不要である。
探査機100は、着陸の開始および着陸の完了を検知するために、ひずみセンサまたは距離センサを備えてもよい。
ひずみセンサは、地面からの反力を計測するセンサであり、それぞれの着陸脚101に取り付けられる。転倒防止制御装置200は、それぞれのひずみセンサによって計測された反力に基づいて、着陸の開始および着陸の完了を検知する。
距離センサは、地面との距離を計測するセンサであり、探査機100の本体またはそれぞれの着陸脚101に取り付けられる。転倒防止制御装置200は、それぞれの距離センサによって計測された距離に基づいて、着陸の開始および着陸の完了を検知する。
転倒防止制御装置200は、探査機100の姿勢角情報に基づいて、それぞれのスラスタ102の噴射量の大きさを決定してもよい。
例えば、決定される噴射量は、探査機100の傾きが大きいほど大きい。また、決定される噴射量は、探査機100が傾いている側への角速度が速いほど大きく、探査機100が傾いている側と反対の側への角速度が速いほど小さい。
***実施の形態1の効果***
実施の形態1により、重力が小さい天体に探査機100が着陸する場合のように探査機100が着陸時に転倒し易い状況であっても、着陸時の探査機100の転倒を防止することが可能となる。
探査機100が着陸する天体等の重力が非常に小さい場合、複数の着陸脚101のみに頼った方法では、着陸時の探査機100の転倒を防止することは困難である。しかし、転倒防止制御装置200が複数のスラスタ102を制御するため、着陸時の探査機100の転倒が防止される。
転倒防止制御装置200は、着陸の開始を検知した後に、姿勢制御(S140)または接地ブースト制御(S150)を実行する。これにより、いずれの着陸脚101も接地していない状態における誤制御を防止することができる。
接地ブースト制御(S150)により、探査機100の姿勢角が特定できない場合であっても、探査機100の転倒を防止することができる。
接地ブースト制御(S150)は、接地状況、姿勢角および角速度などの状況に関わらず、確実な着陸を可能とする。
姿勢制御(S140)により、複数のスラスタ102を正確に制御して探査機100の転倒を防止することができる。
姿勢制御(S140)は、接地状況、姿勢角および角速度などの状況に関わらず、より確実な着陸を可能とする。
***実施の形態の補足***
実施の形態は、好ましい形態の例示であり、本発明の技術的範囲を制限することを意図するものではない。実施の形態は、部分的に実施してもよいし、他の形態と組み合わせて実施してもよい。フローチャート等を用いて説明した手順は、適宜に変更してもよい。
処理回路210の要素である「部」は、「処理」または「工程」と読み替えてもよい。
100 探査機、101 着陸脚、102 スラスタ、109 太陽電池パドル、110 センサ群、111 IMU、112 STT、190 探査装置、200 転倒防止制御装置、210 処理回路、211 着陸検知部、212 転倒防止制御部、220 入出力インタフェース。

Claims (8)

  1. 天体に着陸して探査を行う探査機であり、
    前記天体への着陸時における地面方向とは反対の方向が噴射方向となるように前記探査機に取り付けられ、前記天体への着陸時に噴射によって前記地面方向への推進力を発生させる複数のスラスタと、
    慣性系における前記探査機の角速度を含む姿勢角情報を得るセンサ群と、
    前記天体への着陸時に、前記センサ群によって得られる姿勢角情報に基づいて慣性系における前記探査機の姿勢角を特定し、特定された姿勢角を地面固定座標系における姿勢角に変換し、前記センサ群によって得られる姿勢角情報に含まれる角速度を前記地面固定座標系における角速度に変換し、前記地面固定座標系における角速度に基づいて前記探査機の姿勢角の許容範囲を調整し、前記地面固定座標系における姿勢角が調整後の許容範囲に含まれない場合に転倒リスクが有ると判定し、転倒リスクが有ると判定した場合に前記複数のスラスタから一部のスラスタを選択し選択した一部のスラスタのみに噴射を行わせる転倒防止制御装置と、
    を備える探査機。
  2. 天体に着陸して探査を行う探査機であり、
    前記天体への着陸時における地面方向とは反対の方向が噴射方向となるように前記探査機に取り付けられ、前記天体への着陸時に噴射によって前記地面方向への推進力を発生させる複数のスラスタと、
    前記探査機の姿勢角情報を得るセンサ群と、
    前記天体への着陸時に、前記センサ群によって正しい姿勢角情報を得ることができたか判定し、前記センサ群によって正しい姿勢角情報を得ることができた場合、得られた正しい姿勢角情報に基づいて前記複数のスラスタから一部のスラスタを選択し、選択した一部のスラスタのみに噴射を行わせ、前記センサ群によって正しい姿勢角情報を得ることができなかった場合、前記複数のスラスタの全部に噴射を行わせる転倒防止制御装置と、
    を備える探査機。
  3. 前記天体への着陸時は、前記天体への着陸の開始時から前記天体への着陸の完了時までの時間帯の各時点であり、
    前記センサ群は、前記探査機の速度量情報を得るセンサを含み、
    前記転倒防止制御装置は、前記センサ群から得られる速度量情報に基づいて、前記天体への着陸の開始時と前記天体への着陸の完了時とのそれぞれを検知する
    請求項1または請求項2に記載の探査機。
  4. 前記天体への着陸時は、前記天体への着陸の開始時から前記天体への着陸の完了時までの時間帯の各時点であり、
    前記探査機は、前記天体への着陸の開始時と前記天体への着陸の完了時とのそれぞれを検知するためのセンサを備える
    請求項1または請求項2に記載の探査機。
  5. 天体に着陸する探査機の転倒を防止するための転倒防止方法であり、
    前記探査機が、
    前記天体への着陸時における地面方向とは反対の方向が噴射方向となるように取り付けられた複数のスラスタと、
    慣性系における前記探査機の角速度を含む姿勢角情報を得るセンサ群と、
    転倒防止制御装置と、を備え、
    前記センサ群が、前記天体への着陸時に前記探査機の姿勢角情報を得て、
    前記転倒防止制御装置が、得られた姿勢角情報に基づいて慣性系における前記探査機の姿勢角を特定し、特定された姿勢角を地面固定座標系における姿勢角に変換し、得られた姿勢角情報に含まれる角速度を前記地面固定座標系における角速度に変換し、前記地面固定座標系における角速度に基づいて前記探査機の姿勢角の許容範囲を調整し、前記地面固定座標系における姿勢角が調整後の許容範囲に含まれない場合に転倒リスクが有ると判定し、転倒リスクが有ると判定した場合に前記複数のスラスタから一部のスラスタを選択し、
    前記一部のスラスタが、噴射によって前記地面方向への推進力を発生させる
    転倒防止方法。
  6. 天体に着陸する探査機の転倒を防止するための転倒防止方法であり、
    前記探査機が、
    前記天体への着陸時における地面方向とは反対の方向が噴射方向となるように取り付けられた複数のスラスタと、
    前記探査機の姿勢角情報を得るセンサ群と、
    転倒防止制御装置と、を備え、
    前記センサ群が、前記天体への着陸時に前記探査機の姿勢角情報を得て、
    前記転倒防止制御装置が、正しい姿勢角情報を得ることができたか判定し、
    正しい姿勢角情報を得ることができた場合、前記転倒防止制御装置が、得られた正しい姿勢角情報に基づいて前記複数のスラスタから一部のスラスタを選択し、前記一部のスラスタが、噴射によって前記地面方向への推進力を発生させ
    正しい姿勢角情報を得ることができなかった場合、前記複数のスラスタの全部が、噴射によって前記地面方向への推進力を発生させる
    転倒防止方法。
  7. 天体に着陸する探査機の転倒を防止するための転倒防止制御装置であり、
    前記探査機は、
    前記天体への着陸時における地面方向とは反対の方向が噴射方向となるように前記探査機に取り付けられ、前記天体への着陸時に噴射によって前記地面方向への推進力を発生させる複数のスラスタと、
    慣性系における前記探査機の角速度を含む姿勢角情報を得るセンサ群と、
    前記転倒防止制御装置と、を備え、
    前記転倒防止制御装置は、
    前記天体への着陸時に、前記センサ群によって得られる姿勢角情報に基づいて慣性系における前記探査機の姿勢角を特定し、特定された姿勢角を地面固定座標系における姿勢角に変換し、前記センサ群によって得られる姿勢角情報に含まれる角速度を前記地面固定座標系における角速度に変換し、前記地面固定座標系における角速度に基づいて前記探査機の姿勢角の許容範囲を調整し、前記地面固定座標系における姿勢角が調整後の許容範囲に含まれない場合に転倒リスクが有ると判定し、転倒リスクが有ると判定した場合に前記複数のスラスタから一部のスラスタを選択し選択した一部のスラスタのみに噴射を行わせる転倒防止制御部
    を備える転倒防止制御装置。
  8. 天体に着陸する探査機の転倒を防止するための転倒防止制御装置であり、
    前記探査機は、
    前記天体への着陸時における地面方向とは反対の方向が噴射方向となるように前記探査機に取り付けられ、前記天体への着陸時に噴射によって前記地面方向への推進力を発生させる複数のスラスタと、
    前記探査機の姿勢角情報を得るセンサ群と、
    前記転倒防止制御装置と、を備え、
    前記転倒防止制御装置は、
    前記天体への着陸時に、前記センサ群によって正しい姿勢角情報を得ることができたか判定し、前記センサ群によって正しい姿勢角情報を得ることができた場合、得られた正しい姿勢角情報に基づいて前記複数のスラスタから一部のスラスタを選択し、選択した一部のスラスタのみに噴射を行わせ、前記センサ群によって正しい姿勢角情報を得ることができなかった場合、前記複数のスラスタの全部に噴射を行わせる転倒防止制御部
    を備える転倒防止制御装置。
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