JP7349418B2 - 電力融通システム - Google Patents

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Description

本発明は、電力融通システムに関する。
近年、再生可能エネルギーを利用して発電する発電装置が活用されており、個人宅においても太陽光発電装置を導入するケースが増えている。そして、このように再生可能エネルギーを利用して発電した電力は、自家消費できるのはもちろんのこと、電力会社に売電したり、蓄電池に蓄電したりすることができる。ところが、例えば蓄電池の残容量よりも発電電力量が上回るなどして余剰電力が発生してしまうと、その余剰電力は捨てなければならない場合があり、無駄が生じる。
そこで、従来、発電装置と蓄電池を所有する複数の需要家間において効率的に余剰電力を融通し合う電力取引マッチングシステムが開発されている。このような電力取引マッチングシステムにおいては、マッチングが成立した需要家間で余剰電力を融通し合うことが可能となっており、余剰電力の供給は、系統電源に接続されたスマートメータ及び送電線を介して行われる。
特開2017-153274号公報
ところが、従来の電力取引マッチングシステムは、発電所や送電線といった旧来の電力供給網(電力系統)が必須となっており、例えば将来的に電力供給網が持続しなくなった場合には利用できない。換言すれば、旧来の電力供給網が持続しなくても、ユーザ間で余剰電力を融通し合うことが可能な技術の開発が望まれている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、旧来の電力供給網に頼らずに、ユーザ間で電力を融通し合うことによって無駄を省くことである。
請求項1に記載の発明は、例えば図1~図12に示すように、提供側ユーザU1から提供された電力がバッテリーBtに充電され、当該バッテリーBtが、バッテリー運搬者Cによって、受取側ユーザU2が指定した電力受取場所20に運搬される電力融通システムであって、
前記提供側ユーザU1の提供側端末100から送信される電力提供要求を受け付ける電力提供要求受付部31と、
前記受取側ユーザU2の受取側端末200から送信される電力受取要求を受け付ける電力受取要求受付部32と、
前記電力受取要求と共に送信される前記電力受取場所20の位置情報を取得する第一位置情報取得部34(受取側位置情報取得部34)と、
前記電力提供要求受付部31が受け付けた前記電力提供要求と、前記電力受取要求受付部32が受け付けた前記電力受取要求とのマッチング成立を判断する判断部36と、
前記バッテリー運搬者Cのモバイル端末300に対し、前記位置情報に基づいて前記電力受取場所20に、電力が充電された前記バッテリーBtを運搬するように要求する運搬要求部37と、を備えており、
前記電力受取場所20には、前記バッテリーBtから電力を受け取るための電力受取口21aと、前記電力受取口21aの使用をロック又はロック解除するロック部21bと、を有する電力受取装置21が設置されており、
前記ロック部21bを遠隔操作して前記電力受取口21aの使用をロック又はロック解除するロック操作部38を更に備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、判断部36によって、電力提供要求受付部31が受け付けた電力提供要求と、電力受取要求受付部32が受け付けた電力受取要求とのマッチング成立を判断し、運搬要求部37によって、バッテリー運搬者Cのモバイル端末300に対し、取得した位置情報に基づく電力受取場所20に、電力が充電されたバッテリーBtを運搬するように要求するので、運搬要求を受けたバッテリー運搬者Cが、電力受取場所20に、電力が充電されたバッテリーBtを運搬することができる。これにより、旧来の電力供給網に頼らずに、ユーザ間で電力を融通し合うことができるので、余剰電力を捨ててしまうような無駄を省くことができる。
また、電力受取場所20には、バッテリーBtから電力を受け取るための電力受取口21aと、電力受取口21aの使用をロック又はロック解除するロック部21bと、を有する電力受取装置21が設置されており、ロック部21bを遠隔操作して電力受取口21aの使用をロック又はロック解除するロック操作部38を更に備えるので、バッテリーBtから給電する時のみ、電力受取口21aをロック解除し、給電が完了したら電力受取口21aをロックすることができる。これにより、電力受取装置21に充電された電力が盗難されることを防ぐことができる。
請求項2に記載の発明は、例えば図1~図12に示すように、請求項1に記載の電力融通システムにおいて、
前記バッテリーBtに電力を充電する電力提供場所10の位置情報が前記電力提供要求と共に送信されており、
前記電力提供場所10の位置情報を取得する第二位置情報取得部33(提供側位置情報取得部33)を更に備えており、
前記判断部36は、前記電力提供場所10と前記電力受取場所20との間の距離に基づいてマッチング成立を判断していることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、判断部36は、第二位置情報取得部33によって位置情報を取得した電力提供場所10と、第一位置情報取得部34によって位置情報を取得した電力受取場所20との間の距離に基づいてマッチング成立を判断しているので、例えば電力受取場所20から遠い場所にいる提供側ユーザU1から電力の提供を受けるような無駄を省くことができる。換言すれば、電力受取場所20から近い場所にいる提供側ユーザU1から電力の提供を受けることができるので、バッテリー運搬に係る時間を早くすることができるとともに、距離が短い分、コストも低減できる。
請求項3に記載の発明は、例えば図8,図9に示すように、請求項2に記載の電力融通システムにおいて、
前記バッテリーBt又は当該バッテリーBtに充電された電力を中継するための中継所40が建設されており、
前記判断部36は、前記電力提供場所10と前記中継所40との間の距離と、前記電力受取場所20と前記中継所40との間の距離に基づいてマッチング成立を判断していることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、判断部36は、電力提供場所10と中継所40との間の距離と、電力受取場所20と中継所40との間の距離に基づいてマッチング成立を判断しているので、中継所40までの距離を加味した判断が可能となり、時間やコストの面で、より効率良くバッテリー運搬を行うことができる。
請求項4に記載の発明は、例えば図7に示すように、請求項1~3のいずれか一項に記載の電力融通システムにおいて、
前記モバイル端末300は、前記運搬要求部37からの運搬要求を受け付ける運搬要求受付部310を有することを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、モバイル端末300は、運搬要求部37からの運搬要求を受け付ける運搬要求受付部310を有するので、この運搬要求受付部310によって、サーバ30における運搬要求部37からの運搬要求を確実に受け付けることができる。換言すれば、モバイル端末300が、サーバ30からの運搬要求を確実に受け付けることが出来れば、バッテリー運搬者Cは人であってもよい。
請求項5に記載の発明は、例えば図2~図4に示すように、請求項1~4のいずれか一項に記載の電力融通システムにおいて、
前記バッテリー運搬者Cは、前記モバイル端末300が搭載された無人運搬装置C1,C2,C3であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、バッテリー運搬者Cは、モバイル端末300が搭載された無人運搬装置C1,C2,C3であるため、人の手を極力介入させずに、ユーザ間で電力を融通し合うことができ、無駄な人手を省くことができる。
本発明によれば、旧来の電力供給網に頼らずに、ユーザ間で電力を融通し合うことによって無駄を省くことができる。
電力融通システムの概略を示す図である。 バッテリー運搬者によるバッテリー運搬態様の一例を示す図である。 バッテリー運搬者によるバッテリー運搬態様の一例を示す図である。 バッテリー運搬者によるバッテリー運搬態様の一例を示す図である。 バッテリー運搬者によるバッテリー運搬態様の一例を示す図である。 電力提供口及び電力受取口にロック部が設けられた構成を示す図である。 電力融通システムの構成を示すブロック図である。 電力を融通する流れを説明するフローチャートである。 判断部によるマッチング成立の判断手法を説明する図である。 ユーザ宅と中継所の分布を地図上に表示した状態を示す図である。 判断部によるマッチング成立の判断手法を説明する図である。 個人宅で発電した電力が市場価値を持った場合を説明する図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、電力提供場所10で提供側ユーザU1から提供された電力がバッテリーBtに充電され、当該バッテリーBtが、バッテリー運搬者Cによって、受取側ユーザU2が指定した電力受取場所20に運搬される電力融通システムの概略を示す図である。
本実施形態における電力融通システムは、図1に示すように、サーバ30に対し、通信ネットワークNを介して、提供側ユーザU1の提供側端末100と、受取側ユーザU2の受取側端末200と、バッテリー運搬者Cのモバイル端末300が、それぞれ通信し合うことによって構築されている。そして、サーバ30が、提供側ユーザU1と受取側ユーザU2とのマッチング成立を判断し、バッテリー運搬者CがバッテリーBtを運搬する。
また、本実施形態における電力融通システムは、例えば市区町村ごとなど、一定の範囲のエリア内に構築されているものとする。隣接するエリア同士でシステムが連携してもよいものとする。
なお、本実施形態においては、電力提供場所10は、提供側ユーザU1が居住する提供側ユーザ宅10とされ、電力受取場所20は受取側ユーザU2が居住する受取側ユーザ宅20とされている。
ただし、これに限られるものではなく、電力提供場所10は、提供側ユーザU1が指定した場所でもよいし、電力受取場所20は受取側ユーザU2が指定した場所でもよい。また、バッテリー運搬者Cにとっては、サーバ30が指定した場所がどこでも電力提供場所10及び電力受取場所20になり得るものとする。すなわち、図示しない他の場所が、電力提供場所10及び電力受取場所20となる場合もある。
通信ネットワークNは、電話回線網、ISDN回線網、光ファイバー、移動体通信網、通信衛星回線、CATV回線網、その他の専用線等の各種通信回線網と、それらを接続するインターネットサービスプロバイダ(すなわち、インターネット)等を含んでいてもよい。また、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、WiFi(Wireless Fidelity)、Bluetooth(登録商標)、NFC(Near Field Communication)等の様々な通信網が互いに通信可能に接続された集合的な通信網であってもよい。また、接続の形態について、有線、無線及び有線と無線の混在を問わない。
サーバ30は、システム管理者によって管理されており、図示はしないが、電力融通システムの稼働に必要な機能を発揮するために、制御部と、通信部と、記憶部と、を備えている。
制御部は、CPU、RAM等により構成されている。そして、制御部のCPUは、記憶部に記憶されている各種プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行し、サーバ1各部の動作を集中制御するようになっている。
通信部は、有線通信モジュールや無線通信モジュール等で構成され、通信ネットワークNを介して接続された他の装置(提供側端末100、受取側端末200、モバイル端末300)との間で各種信号や各種データを有線又は無線で送受信することが可能となっている。
記憶部は、不揮発性の半導体メモリやハードディスク等により構成されている。また、記憶部は、制御部が各種処理を実行するためのデータやプログラム等を記憶している。さらに、記憶部には、電力融通システムに登録された全ユーザ(提供側ユーザU1、受取側ユーザU2)の情報が記憶されている。
なお、サーバ30の各種機能については後述する。
提供側端末100は、提供側ユーザU1が使用する、例えば汎用コンピュータ、タブレット端末、スマートフォン、携帯情報端末等の各種演算処理が可能な演算装置(すなわち、制御部)及び記憶部を備えた情報端末装置であり、本実施形態においてはスマートフォンが採用されている。
また、提供側端末100は、通信モジュール等で構成された通信部を備えており、通信ネットワークNを介して接続されたサーバ30との間で各種信号や各種データを送受信できるようになっている。
提供側端末100は、サーバ30に対して電力提供要求の信号を送信するための電力提供要求部110を備えており、提供側ユーザU1は、提供側端末100を使用し、サーバ30に対して電力提供要求の信号を送信する。すなわち、提供側ユーザU1は、提供側端末100を使用し、サーバ30に対して、自身が電力の提供側としてマッチングを成立させることを要求する信号を送信する。
また、提供側端末100は、サーバ30に対して電力提供場所10の位置情報を送信するための位置情報送信部120を備えており、提供側ユーザU1は、提供側端末100を使用し、サーバ30に対して位置情報を送信する。
電力提供要求の信号と電力提供場所10の位置情報は、提供側端末100の通信部によって同時に送信される。
提供側ユーザU1から提供される電力は、提供側ユーザU1が居住する提供側ユーザ宅10で発電された電力であり、電力提供装置11から提供される。すなわち、提供側ユーザ宅10には、電力提供装置11に接続されて電力を供給する発電装置が設けられている。本実施形態における発電装置は、提供側ユーザ宅10の屋根に設けられた太陽光発電装置12とされているが、風力発電装置や燃料電池等、その他の発電装置でもよい。
電力提供装置11は、バッテリーBtに接続可能な電力提供口11aを有しており、バッテリーBtは、この電力提供口11aに接続されることで充電を行うことができる。
なお、バッテリーBtへの充電は、バッテリー運搬者Cが空のバッテリーBtを持って来て電力提供装置11から充電してもよいし、提供側ユーザU1が所持する空のバッテリーBtに、提供側ユーザU1自身が充電して保管しておいてもよい。
受取側端末200は、受取側ユーザU2が使用する、例えば汎用コンピュータ、タブレット端末、スマートフォン、携帯情報端末等の各種演算処理が可能な演算装置(すなわち、制御部)及び記憶部を備えた情報端末装置であり、本実施形態においてはスマートフォンが採用されている。
また、受取側端末200は、通信モジュール等で構成された通信部を備えており、通信ネットワークNを介して接続されたサーバ30との間で各種信号や各種データを送受信できるようになっている。
受取側端末200は、サーバ30に対して電力受取要求の信号を送信するための電力受取要求部210を備えており、受取側ユーザU2は、受取側端末200を使用し、サーバ30に対して電力受取要求の信号を送信する。すなわち、受取側ユーザU2は、受取側端末200を使用し、サーバ30に対して、自身が電力の受取側としてマッチングを成立させることを要求する信号を送信する。
また、受取側端末200は、サーバ30に対して電力受取場所20の位置情報を送信するための位置情報送信部220を備えており、受取側ユーザU2は、受取側端末200を使用し、サーバ30に対して位置情報を送信する。
電力受取要求の信号と電力受取場所20の位置情報は、受取側端末200の通信部によって同時に送信される。
バッテリーBtから提供される電力は、受取側ユーザU2が居住する受取側ユーザ宅20に設けられた電力受取装置21によって受け取ることができる。電力受取装置21は、蓄電池としての機能を有しており、バッテリーBtから受け取った電力を蓄電することができる。
電力受取装置21は、バッテリーBtに接続可能な電力受取口21aを有しており、電力受取装置21は、バッテリーBtが電力受取口21aに接続されることで蓄電することができる。
なお、受取側ユーザ宅20にも太陽光発電装置等の発電装置が設けられていてもよく、その場合は、当該発電装置による発電量が少ない場合に、提供側ユーザU1から電力の提供を受けてもよい。
モバイル端末300は、バッテリー運搬者Cに搭載されるか、バッテリー運搬者Cが使用するものであり、例えば汎用コンピュータ、タブレット端末、スマートフォン、携帯情報端末、カーナビゲーションシステム等の各種演算処理が可能な演算装置(すなわち、制御部)及び記憶部を備えた情報端末装置である。
また、モバイル端末300は、通信モジュール等で構成された通信部を備えており、通信ネットワークNを介して接続されたサーバ30との間で各種信号や各種データを送受信できるようになっている。
モバイル端末300は、サーバ30からの運搬要求の信号を受け付ける運搬要求受付部310を備えている。運搬要求の信号には、バッテリーBtの運搬を依頼する内容の情報と、電力提供場所10の位置情報と、電力受取場所20の位置情報と、が少なくとも含まれている。
バッテリー運搬者Cは、運搬要求受付部310で受け付けた運搬要求に従ってバッテリーBtの運搬を行う。
また、モバイル端末300は、サーバ30に対して自身の位置情報を送信するための位置情報送信部320を備えている。位置情報の送信は、バッテリーBtの運搬を行っていない待機状態時と、バッテリーBtの運搬中と、に行われるように設定されている。サーバ30では、待機状態となっているバッテリー運搬者Cに対してのみ運搬要求を行う。また、バッテリーBtの運搬中におけるモバイル端末300の位置情報は、後述するロック部11b,21bの遠隔操作時に用いる。
バッテリー運搬者Cには、図2~図5に示すように複数の種類があり、無人でのバッテリーBt運搬が可能であるか否かという点で大別される。
図2に示すバッテリー運搬者Cは、自動運転車C1であり、バッテリーBtを搭載している。すなわち、バッテリーBtを搭載した自動運転車C1が、電力提供場所10から電力受取場所20まで道路を走行して電力を融通する。自動運転車C1は、道路を走行するため大容量のバッテリーBtを搭載することが可能となっている。
なお、この自動運転車C1は、手動運転に切り替えが可能なものであってもよい。手動運転に切り替えた場合は、人が電力(バッテリーBt)を運搬することになる。又は、システムを管理する管理センターや、バッテリー運搬者Cの管理者からの遠隔操作を介入可能としてもよい。
また、この自動運転車C1が電気自動車やハイブリッド車である場合には、元々搭載されている蓄電池をバッテリーBtとして使用してもよいし、別々のものとして搭載されてもよい。
図3に示すバッテリー運搬者Cは、ドローンC2であり、バッテリーBtを搭載している。すなわち、バッテリーBtを搭載したドローンC2が、電力提供場所10から電力受取場所20まで飛行して電力を融通する。ドローンC2は、自動運転車C1と比較すると、融通できる電力量が少ない反面、道路上を走行しないため、渋滞や事故などのトラブルも少ないし、インフラ整備も不要となる。特に、融通する電力が大容量である必要がない場合には、自動運転車C1での運搬よりも有利となる可能性がある。
なお、ドローンC2は、基本的には自動運転(自律運転)とされているが、システムを管理する管理センターや、バッテリー運搬者Cの管理者からの遠隔操作を介入可能としてもよい。
図4に示すバッテリー運搬者Cは、自動走行可能な運搬ロボットC3であり、バッテリーBtを搭載している。すなわち、バッテリーBtを搭載した運搬ロボットC3が、電力提供場所10から電力受取場所20まで道路を走行して電力を融通する。運搬ロボットC3は、道路(歩道)を走行するため大容量のバッテリーBtを搭載することが可能となっている。
このような運搬ロボットC3は、大容量のバッテリーBtを搭載できるため、運搬効率が良い反面、歩道を移動する場合もあるため、移動速度は抑制される。しかしながら、移動速度が抑制されるからこそ安全性が高いという利点もある。さらに、自動運転車C1と比較すると小さく、小回りが利くため、戸建て住宅に限られず、マンション内にも立ち入ることができる。マンション内では、エレベーターの制御装置と通信してエレベーターの呼び出しが可能となっており、2階以上の電力提供場所10・電力受取場所20にも行くことができる。
なお、運搬ロボットC3は、基本的には自動運転(自律運転)とされているが、システムを管理する管理センターや、バッテリー運搬者Cの管理者からの遠隔操作を介入可能としてもよい。
図5に示すバッテリー運搬者Cは、配達員C4(人)であり、キャリーバッグC41にバッテリーBtを収納している。配達員C4は、例えば自転車やオートバイなどの運転車両C42に載ってバッテリーBtを運搬してもよいし、キャリーバッグC41を持って徒歩でバッテリーBtを運搬してもよい。
バッテリー運搬者Cが配達員C4である場合は、例えば運搬途中でも提供側ユーザU1や受取側ユーザU2から何らかの要望があれば対処しやすいし、電力提供装置11からの充電中や電力受取装置21への給電中にトラブルがあっても対処しやすい。また、無人運搬装置の導入やインフラ整備を行う必要がないので、電力融通システム自体の導入コストを低減できる。
また、バッテリーBtの充電容量が多くなると、バッテリーBtの重量が比例して重くなる場合が多いため、バッテリーBtの充電容量は、バッテリー運搬者Cの種類に応じて異なる。さらに詳細には、自動運転車C1は車種によって運搬できるバッテリーBtの重量や大きさが異なるし、ドローンC2や運搬ロボットC3も同様に種類によって異なる。配達員C4の場合は、配達員C4ごとに運搬可能なバッテリーBtの重量や大きさが異なる場合もある。そのため、どのバッテリー運搬者Cを利用するかは、受取側ユーザU2が適宜選択してもよいし、サーバ30がマッチング成立条件の一つとして判断してもよい。
また、バッテリーBtは、バッテリー運搬者Cから取り外せる場合は、電力受取装置21への給電が完了した後に、空になったバッテリーBtを電力受取場所20に置いて帰ってもよい。その場合、バッテリー回収者がシステムに別途組み込まれるものとし、バッテリー回収者は、サーバ30からの回収要求を受け付けて回収に向かう。
さらに、図6に示すように、電力提供場所10である提供側ユーザ宅10に設けられた電力提供装置11は、電力提供口11aの使用をロック又はロック解除するロック部11bを更に有している。また同様に、電力受取場所20である受取側ユーザ宅20に設けられた電力受取装置21は、電力受取口21aの使用をロック又はロック解除するロック部21bを更に有している。
ロック部11b,21bは、通電をオン・オフするものであってもよいし、電力提供口11a・電力受取口21aを物理的に閉塞する蓋状のものであってもよい。ロック部11b,21bのロックを解除することにより、電力提供口11a又は電力受取口21aを通電できる状態とすることで、バッテリー運搬者Cは、バッテリーBtへの電力提供や電力受取装置21への給電が可能となる。
また、ロック部11b,21bは、通信ネットワークNを介してサーバ30と通信可能に接続されている。これにより、サーバ30は、ロック部11b,21bを遠隔操作して電力提供口11aや電力受取口21aの使用をロック又はロック解除できるようになっている。
なお、ロック部11b,21bによるロック解除は、例えば、モバイル端末300の位置情報送信部320から送信された位置情報をサーバ30が取得し、電力提供場所10又は電力受取場所20に所定の距離(例えば数メートル~数十メートルだが、適宜変更可能とする。)に近づいたときに実行される。反対に、ロック部11b,21bによるロックは、モバイル端末300の位置情報送信部320から送信された位置情報をサーバ30が取得し、電力提供場所10又は電力受取場所20に所定の距離だけ離れたときに実行される。
その他にも、例えば、サーバ30から発行されたワンタイムパスワードの解除を、モバイル端末300上で行うことを契機に実行すされるようにしてもよい。その場合、サーバ30は、ワンタイムパスワードの発行プログラムを記憶部に記憶しているものとする。
また、モバイル端末300からサーバ30宛てに、これから充電を開始する旨や充電が完了した旨、これから給電を開始する旨や給電が完了した旨の情報(報告)を送信できるようにし、当該情報を受けたことを契機にして、サーバ30がロック部11b,21bを遠隔操作するようにしてもよい。
バッテリー運搬者Cは、本実施形態においては、提供側ユーザU1又は受取側ユーザU2とは異なる第三者として本システムに組み込まれているが、これに限られるものではない。
すなわち、バッテリー運搬者Cは、提供側ユーザU1であってもよい。バッテリーBtに電力を提供する提供側ユーザU1は、バッテリー運搬者Cとして、電力が充電されたバッテリーBtを電力受取場所20に運搬する。その場合、提供側ユーザU1は、バッテリー運搬者Cとして、上記の自動運転車C1、ドローンC2、運搬ロボットC3、配達員C4のいずれを採用してもよい(複数でもよい)。
また、バッテリー運搬者Cは、物品の宅配業者が兼業してもよい。つまり、何らかの物品を宅配するついでに、バッテリーBtを運搬してもよい。
(サーバの各種機能)
サーバ30は、図7に示すように、各種機能として、電力提供要求受付部31と、電力受取要求受付部32と、提供側位置情報取得部33と、受取側位置情報取得部34と、運搬者側位置情報取得部35と、判断部36と、運搬要求部37と、ロック操作部38と、を備える。このような各種機能は、サーバ30の制御部によって実行される。
電力提供要求受付部31は、提供側ユーザU1の提供側端末100から送信される電力提供要求の信号を受け付ける機能である。この電力提供要求受付部31が受け付けた電力提供要求は、判断部36によるマッチング成立の判断に反映される。すなわち、どの提供側ユーザU1から電力提供要求があったかが分かるようになっている。
電力受取要求受付部32は、受取側ユーザU2の受取側端末200から送信される電力受取要求の信号を受け付ける機能である。この電力受取要求受付部32が受け付けた電力受取要求は、判断部36によるマッチング成立の判断に反映される。すなわち、どの受取側ユーザU2から電力受取要求があったかが分かるようになっている。
提供側位置情報取得部33は、電力提供要求の信号と共に送信される電力提供場所10の位置情報を取得する機能である。この提供側位置情報取得部33が取得した電力提供場所10の位置情報は、判断部36によるマッチング成立の判断に反映される。すなわち、電力提供要求の信号を送信した提供側ユーザU1から、どの場所にバッテリー運搬者Cを派遣してほしいかが分かるようになっている。
受取側位置情報取得部34は、電力受取要求の信号と共に送信される電力受取場所20の位置情報を取得する機能である。この受取側位置情報取得部34が取得した電力受取場所20の位置情報は、判断部36によるマッチング成立の判断に反映される。すなわち、電力受取要求の信号を送信した受取側ユーザU2から、どの場所にバッテリー運搬者Cを派遣してほしいかが分かるようになっている。
運搬者側位置情報取得部35は、モバイル端末300から送信されるバッテリー運搬者Cの位置情報を取得する機能である。この運搬者側位置情報取得部35が取得したバッテリー運搬者C(モバイル端末300)の位置情報は、マッチングが成立した電力提供場所10に最も近い場所にいる待機状態のバッテリー運搬者Cを探す際に用いられるとともに、ロック部11b,21bの遠隔操作時に用いられる。
判断部36は、電力提供要求受付部31が受け付けた電力提供要求の信号と、電力受取要求受付部32が受け付けた電力受取要求の信号とのマッチング成立を判断する機能である。すなわち、この判断部36は、電力提供場所10と電力受取場所20との間の距離に基づいてマッチング成立を判断する。
なお、この判断部36によるマッチング成立の判断手法を含む電力融通の流れについては後述する。
運搬要求部37は、バッテリー運搬者Cのモバイル端末300に対し、電力受取場所20の位置情報に基づいて電力受取場所20に、電力が充電されたバッテリーBtを運搬するように要求する機能である。
より詳細に説明すると、運搬要求部37は、マッチングが成立した電力提供場所10に最も近い場所にいる待機状態のバッテリー運搬者Cに対して運搬要求の信号を送信する。運搬要求の信号には、電力提供場所10の位置情報と、電力受取場所20の位置情報と、が含まれている。
ロック操作部38は、電力提供装置11のロック部11b又は電力受取装置21のロック部21bを遠隔操作して、電力提供装置11の電力提供口11a又は電力受取装置21の電力受取口21aの使用をロック又はロック解除する機能である。
このロック操作部38によるロック及びロック解除は、取得したモバイル端末300の位置情報と、電力提供場所10又は電力受取場所20の位置情報を比較し、お互いの距離が近づいたことを契機にして実行される。
(電力融通システムによる電力融通の流れ)
サーバ30は、図8に示すように、提供側ユーザU1からの電力提供要求の信号の送信又は受取側ユーザU2からの電力受取要求の信号の送信を待機するのが常態とされ(ステップS1)、バッテリー運搬者Cも、サーバ30からの運搬要求の信号の送信を待機するのが常態とされている(ステップS2)。
提供側ユーザU1は、提供側端末100を使用し、電力提供要求の信号をサーバ30に送信する(ステップS3)。すなわち、電力を誰かに提供したいという内容の情報をサーバ30に送信する。
なお、電力提供要求の信号をサーバ30に送信するタイミングは、特に決められておらず、提供側ユーザU1が電力を提供したいと考えたときや、提供側ユーザ宅10での発電時に余剰電力が発生した場合とされている。
受取側ユーザU2は、受取側端末200を使用し、電力受取要求の信号をサーバ30に送信する(ステップS4)。すなわち、誰かから電力の提供を受けたいという内容の情報をサーバ30に送信する。
なお、電力受取要求の信号をサーバ30に送信するタイミングは、特に決められておらず、受取側ユーザU2が電力の提供を受けたいと考えたときや、受取側ユーザ宅20での発電量が少ない場合とされている。
なお、ステップS3とステップS4は、順番が逆でもよい。
サーバ30は、電力提供要求を受け付けたときに、電力受取要求が来ていない場合に、システムに登録されているユーザに対して電力受取の募集を行ってもよい。反対に、電力受取要求を受け付けたときに、電力提供要求が来ていない場合には、システムに登録されているユーザに対して電力提供の募集を行ってもよい。
サーバ30は、提供側ユーザU1(提供側端末100)からの電力提供要求の信号と、受取側ユーザU2(受取側端末200)からの電力受取要求の信号と、を受け付けると、判断部36によってマッチング成立の判断を行う(ステップS5)。
より詳細に説明すると、判断部36は、図9に示すように、電力提供場所10と電力受取場所20との間の距離に基づいてマッチング成立を判断している。すなわち、サーバ30が受取側ユーザU2から電力受取要求を受け付けたときに、電力提供要求の信号をサーバ30に送信している提供側ユーザU1が二人いた場合、判断部36は、受取側ユーザU2(電力受取場所20)までの距離が短い方(図9の提供側ユーザB)をマッチング相手とする判断を行う。
マッチングが成立したら、サーバ30は、バッテリー運搬者Cに対してバッテリーBtを運搬するように要求する(ステップS6)。
バッテリー運搬者Cは、サーバ30からの運搬要求を受け付けたら、電力提供場所10に赴いてバッテリーBtに電力を充電する(ステップS7)。なお、電力提供装置11における電力提供口11aがロック部11bによってロックされている場合は、サーバ30からの遠隔操作でロックを解除する。
ここで、充電済みのバッテリーBtが電力提供場所10に保管されている場合は、この充電済みバッテリーBtを取りに行くことをステップS7とする。
バッテリー運搬者Cは、充電済みとされたバッテリーBtを、電力受取場所20に運搬する(ステップS8)。
バッテリー運搬者Cが電力受取場所20に近づいたら、サーバ30はロック部21bを遠隔操作し、電力受取装置21の電力受取口21aにかけられたロックを解除する(ステップS9)。
そして、バッテリー運搬者Cは、電力受取口21aを介して、バッテリーBtから電力受取装置21に給電を行う(ステップS10)。
バッテリーBtからの給電が完了すると、サーバ30はロック部21bを遠隔操作し、電力受取装置21の電力受取口21aをロックする(ステップS11)。
なお、ロック部21bによるロックは、上記のように、モバイル端末300と電力受取場所20とが所定の距離だけ離れたときに実行される。
以上のような流れで、提供側ユーザU1から受取側ユーザU2に電力が融通される。
なお、本実施形態においては、判断部36は、電力提供場所10と電力受取場所20との間の距離に基づいてマッチング成立を判断するものとしたが、受取側ユーザU2は、任意の提供側ユーザU1及びバッテリー運搬者Cを指名できるようにしてもよい。その場合は、判断部36によるマッチング成立の判断よりも、指名が優先されるものとする。
提供側ユーザU1及びバッテリー運搬者Cは、受取側ユーザU2からの指名を拒否してもよいものとする。
本実施形態によれば、判断部36によって、電力提供要求受付部31が受け付けた電力提供要求と、電力受取要求受付部32が受け付けた電力受取要求とのマッチング成立を判断し、運搬要求部37によって、バッテリー運搬者Cのモバイル端末300に対し、取得した位置情報に基づく電力受取場所20に、電力が充電されたバッテリーBtを運搬するように要求するので、運搬要求を受けたバッテリー運搬者Cが、電力受取場所20に、電力が充電されたバッテリーBtを運搬することができる。これにより、旧来の電力供給網に頼らずに、ユーザ間で電力を融通し合うことができるので、余剰電力を捨ててしまうような無駄を省くことができる。そして、このように電力の無駄を省くことができれば、街全体、ひいては国全体で省エネルギー化を実現することが可能となる。
さらに言えば、このような電力融通システムは、例えば、災害時やアウトドアレジャーでの電源として利用したり、農業機械への充電に用いたり、様々なシーン(従来、発電機を用いていたような場面)で利用することができるので、極めて利便性に優れる。
また、判断部36は、第二位置情報取得部33によって位置情報を取得した電力提供場所10と、第一位置情報取得部34によって位置情報を取得した電力受取場所20との間の距離に基づいてマッチング成立を判断しているので、例えば電力受取場所20から遠い場所にいる提供側ユーザU1から電力の提供を受けるような無駄を省くことができる。換言すれば、電力受取場所20から近い場所にいる提供側ユーザU1から電力の提供を受けることができるので、バッテリー運搬に係る時間を早くすることができるとともに、距離が短い分、コストも低減できる。
また、モバイル端末300は、運搬要求部37からの運搬要求を受け付ける運搬要求受付部310を有するので、この運搬要求受付部310によって、サーバ30における運搬要求部37からの運搬要求を確実に受け付けることができる。換言すれば、モバイル端末300が、サーバ30からの運搬要求を確実に受け付けることが出来れば、バッテリー運搬者Cは人であってもよい。
また、バッテリー運搬者Cは、モバイル端末300が搭載された無人運搬装置C1,C2,C3であるため、人の手を極力介入させずに、ユーザ間で電力を融通し合うことができ、無駄な人手を省くことができる。
また、電力受取場所20には、バッテリーBtから電力を受け取るための電力受取口21aと、電力受取口21aの使用をロック又はロック解除するロック部21bと、を有する電力受取装置21が設置されており、ロック部21bを遠隔操作して電力受取口21aの使用をロック又はロック解除するロック操作部38を更に備えるので、バッテリーBtから給電する時のみ、電力受取口21aをロック解除し、給電が完了したら電力受取口21aをロックすることができる。これにより、電力受取装置21に充電された電力が盗難されることを防ぐことができる。
なお、電力提供場所10にも、バッテリーBtに充電を行う電力提供口11aと、電力提供口11aの使用をロック又はロック解除するロック部11bと、を有する電力提供装置11が設置されており、ロック操作部38によって、ロック部11bを遠隔操作して電力提供口11aの使用をロック又はロック解除できるので、同様に、電力提供装置11に蓄えられた電力が盗難されることを防ぐことができる。
〔変形例〕
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。以下、変形例について説明する。以下に挙げる変形例は可能な限り組み合わせてもよい。また、以下の各変形例において、上述の実施形態と共通する要素については、共通の符号を付し、説明を省略又は簡略する。
〔変形例1〕
本変形例における判断部36は、上記の実施形態と同様に、電力提供場所10と電力受取場所20との間の距離に基づいてマッチング成立を判断するのに加えて、図10,図11に示すように、電力提供場所10と中継所40との間の距離と、電力受取場所20と中継所40との間の距離に基づいてマッチング成立を判断している。
中継所40は、バッテリーBt又は当該バッテリーBtに充電された電力を中継するための施設であり、本変形例における中継所40は、バッテリーBtを中継するための施設としても、バッテリーBtに充電された電力を中継するための施設として機能する。
また、このような中継所40は、電力融通システムが構築されたエリアに一つ又は複数建設されている。
中継所40が、バッテリーBtを中継するための施設として機能する場合は、バッテリーBtを保管できるスペースを有しているものとする。また、この中継所40には、空のバッテリーBtを保管してもよい。
中継所40が、当該バッテリーBtに充電された電力を中継するための施設として機能する場合は、大容量の蓄電池を複数備えているものとする。また、この中継所40でも、発電装置による発電を行い、蓄電池に蓄電したり、空のバッテリーBtに充電したりしてもよい。
そして、このような中継所40は、電力提供場所10としても、電力受取場所20としても、判断部36によるマッチング成立の判断に組み込まれる場合がある。すなわち、二人のバッテリー運搬者Cによって、提供側ユーザU1から受取側ユーザU2にバッテリーBtが運搬される際に中継所40を経由する場合は、中継所40は、電力提供場所10としても、電力受取場所20としても機能し得る。
中継所40の周囲には、電力融通システムに登録した複数のユーザの家(ユーザ宅)が点在している。複数のユーザには、提供側ユーザU1及び受取側ユーザU2の双方として登録したユーザと、提供側ユーザU1と受取側ユーザU2のうち一方として登録したユーザが含まれている。また、これら複数のユーザには、バッテリー運搬者Cとしても登録したユーザが含まれていてもよい。
本変形例によれば、判断部36は、電力提供場所10と中継所40との間の距離と、電力受取場所20と中継所40との間の距離に基づいてマッチング成立を判断しているので、中継所40までの距離を加味した判断が可能となり、時間やコストの面で、より効率良くバッテリー運搬を行うことができる。そして、複数のユーザ宅間での電力融通はもちろんのこと、中継所40を含めた電力融通が可能となる。すなわち、図11に示すように、バッテリーBtが、提供側ユーザ宅10から受取側ユーザ宅20に直接運搬されてもよいし、中継所40を間に介在させてもよい。また、バッテリーBtの運搬は、バッテリー運搬者Cが全て行ってもよいし、バッテリー運搬者Cとして登録したユーザが中継所40との間を往復してもよい。
要するに、中継所40を含む本変形例の電力融通システムによれば、以上のような構成を備えることにより、一定の範囲のエリア単位で、ブロックチェーン型(非中央集積型)の電力融通網を構築することができる。すなわち、広い範囲で、効率的な電力融通が可能となる。
〔変形例2〕
例えば環境問題や原発問題などの観点から、将来的に、火力発電や原子力発電による発電が滞り、これによって電力需給に重大な問題が生じたときに、日本国内の電源割合において、個人宅での発電電力の占める割合が最も大きくなることも考えられる。また、個人宅での発電は、太陽光発電だけに限られず、例えばエネルギーハーベスティング技術などを利用することで、周囲の環境中に存在する様々なエネルギーから電力を得ることが可能となる。これにより、個人宅では、当該個人宅で使用する電力以上の電力を発電することも容易となる。そうなると、個人宅で発電した発電電力が、エネルギー資源として市場価値を持つことも十分考えられる。
このような事情に鑑みて、本変形例における電力融通システムでは、提供側ユーザU1から提供される電力が有償で融通されている。
より具体的に説明すると、提供側ユーザU1が、提供側ユーザ宅10で自家発電した電力を、図12に示すように、現金やポイント等と交換できたり、得られたポイントを使って様々なサービスを受けたりすることが出来るようになっている。また、現金やポイントを使って電力を買うことも可能となっている。
これを実現するため、サーバ30は、提供側ユーザU1が提供した電力量を記憶し、蓄積された提供電力量を現金又はポイントに換算する手段を備えるものとする。
また、ユーザが受けられるサービスには、電力融通システムの管理者が提供するサービスだけでなく、外部のサービス提供事業者が提供するサービスが含まれてもよい。
本変形例によれば、提供側ユーザU1から提供される電力が有償で融通されることで、新たなビジネスモデルを確立することができるとともに、電力融通システムを利用した地域の活性化を図ることも可能となる。
さらに、本変形例においては、バッテリー運搬者Cとして、図5に示す配達員C4を利用する場合は、バッテリーBtを運搬することに対する対価(上記の現金やポイント等)が発生する。配達員C4への対価の原資は、提供側ユーザU1から出されるものとしてもよいし、受取側ユーザU2から出されるものとしてもよい。もしくは、電力融通システムの管理者から出されるものとしてもよいし、電力融通システムに参入した外部のサービス提供事業者から出されるものとしてもよい。
また、図2に示す自動運転車C1を人が手動運転してバッテリーBtを運搬したり、図2~図4に示す各無人運搬装置C1,C2,C3をバッテリー運搬者Cの管理者が遠隔操作したりする場合も、同様に対価が発生してもよい。
Bt バッテリー
C バッテリー運搬者
C1 自動運転車
C2 ドローン
C3 運搬ロボット
C4 配達員
C41 キャリーバッグ
C42 運転車両
N 通信ネットワーク
U1 提供側ユーザ
U2 受取側ユーザ
10 提供側ユーザ宅(電力提供場所)
11 電力提供装置
11a 電力提供口
11b ロック部
12 太陽光発電装置
20 受取側ユーザ宅(電力受取場所)
21 電力受取装置
21a 電力受取口
21b ロック部
30 サーバ
31 電力提供要求受付部
32 電力受取要求受付部
33 提供側位置情報取得部
34 受取側位置情報取得部
35 運搬者側位置情報取得部
36 判断部
37 運搬要求部
38 ロック操作部
40 中継所
100 提供側端末
110 電力提供要求部
120 位置情報送信部
200 受取側端末
210 電力受取要求部
220 位置情報送信部
300 モバイル端末
310 運搬要求受付部
320 位置情報送信部

Claims (5)

  1. 提供側ユーザから提供された電力がバッテリーに充電され、当該バッテリーが、バッテリー運搬者によって、受取側ユーザが指定した電力受取場所に運搬される電力融通システムであって、
    前記提供側ユーザの提供側端末から送信される電力提供要求を受け付ける電力提供要求受付部と、
    前記受取側ユーザの受取側端末から送信される電力受取要求を受け付ける電力受取要求受付部と、
    前記電力受取要求と共に送信される前記電力受取場所の位置情報を取得する第一位置情報取得部と、
    前記電力提供要求受付部が受け付けた前記電力提供要求と、前記電力受取要求受付部が受け付けた前記電力受取要求とのマッチング成立を判断する判断部と、
    前記バッテリー運搬者のモバイル端末に対し、前記位置情報に基づいて前記電力受取場所に、電力が充電された前記バッテリーを運搬するように要求する運搬要求部と、を備えており、
    前記電力受取場所には、前記バッテリーから電力を受け取るための電力受取口と、前記電力受取口の使用をロック又はロック解除するロック部と、を有する電力受取装置が設置されており、
    前記ロック部を遠隔操作して前記電力受取口の使用をロック又はロック解除するロック操作部を更に備えることを特徴とする電力融通システム。
  2. 請求項1に記載の電力融通システムにおいて、
    前記バッテリーに電力を充電する電力提供場所の位置情報が前記電力提供要求と共に送信されており、
    前記電力提供場所の位置情報を取得する第二位置情報取得部を更に備えており、
    前記判断部は、前記電力提供場所と前記電力受取場所との間の距離に基づいてマッチング成立を判断していることを特徴とする電力融通システム。
  3. 請求項2に記載の電力融通システムにおいて、
    前記バッテリー又は当該バッテリーに充電された電力を中継するための中継所が建設されており、
    前記判断部は、前記電力提供場所と前記中継所との間の距離と、前記電力受取場所と前記中継所との間の距離に基づいてマッチング成立を判断していることを特徴とする電力融通システム。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載の電力融通システムにおいて、
    前記モバイル端末は、前記運搬要求部からの運搬要求を受け付ける運搬要求受付部を有することを特徴とする電力融通システム。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の電力融通システムにおいて、
    前記バッテリー運搬者は、前記モバイル端末が搭載された無人運搬装置であることを特徴とする電力融通システム。
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