JP7349320B2 - ガスタービン装置及びその製造方法並びにガスタービン装置の運転方法 - Google Patents

ガスタービン装置及びその製造方法並びにガスタービン装置の運転方法 Download PDF

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Description

本開示は、ガスタービン装置及びその製造方法並びにガスタービン装置の運転方法に関する。
ガスタービンにおいて高温ガスに曝される部品(例えばタービンロータ)を、冷却流体を用いて冷却することがある。
例えば特許文献1には、圧縮空気を冷却するためのクーラ(冷却器)を備えたガスタービンが開示されている。このガスタービンでは、圧縮機から抽気した圧縮空気をクーラで冷却し、このようにして生成した冷却空気をタービンに供給するようになっている。
特開2017-78362号公報
ところで、ガスタービンは、要求負荷の変動に応じて出力を変化させるように運転される場合がある。ガスタービンにおいてタービン入口温度が低下すると排ガス中のCO濃度が上昇する傾向があることから、比較的低負荷での運転時には、CO排出量の増大を抑制するため、タービン入口温度を高く維持することが望まれる。
この点、特許文献1のガスタービンでは、圧縮機からの圧縮空気を、燃焼器及びタービンをバイパスしてタービン出口に排出するためのタービンバイパスラインが設けられている。このタービンバイパスラインを利用して、圧縮空気の一部を、燃焼器及びタービンをバイパスさせ、燃焼用空気として用いずに排出させることで、燃焼用空気を低減させてタービン入口温度を高くすることができると考えられる。
しかし、上述のタービンバイパスラインを設ける場合、タービンバイパスラインを構成する配管を車室に接続する必要がある等、工事にかかるコストが増大する。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、コスト増大を抑制しながら、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大を抑制することが可能なガスタービン装置及びその製造方法並びにガスタービン装置の運転方法を提供することを目的とする。
本発明の少なくとも一実施形態に係るガスタービン装置は、
燃焼器からの燃焼ガスにより駆動されるように構成されたタービンと、
前記タービンからの排気が流れるように構成された排気通路と、
燃焼器車室から流体を抽気するように構成された抽気ラインと、
前記抽気ラインに設けられ、前記流体を冷却するように構成された冷却部と、
前記冷却部よりも下流側にて前記抽気ラインに接続され、前記冷却部からの前記流体を前記燃焼器車室の内部に戻すための戻しラインと、
前記戻しラインから分岐して、前記冷却部からの前記流体を、前記タービンをバイパスして前記排気通路に導くためのバイパスラインと、
前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通状態、及び、前記バイパスラインを介した前記抽気ライン前記排気通路との連通状態を制御するための連通状態切替部と、
を備えるガスタービン装置であって、
前記連通状態切替部は、
前記ガスタービン装置の第1負荷での運転中、前記戻しラインを介して前記抽気ラインと前記燃焼器車室とを互いに連通させるとともに前記バイパスラインを介した前記抽気ラインと前記排気通路との連通を遮断し、
前記第1負荷よりも低い前記ガスタービン装置の第2負荷での運転中、前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通を遮断するとともに、前記バイパスラインを介して前記抽気ラインと前記排気通路とを互いに連通させる
ように構成される。
また、本発明の少なくとも一実施形態に係るガスタービン装置の製造方法は、
燃焼器からの燃焼ガスにより駆動されるように構成されたタービンと、
前記タービンからの排気が流れるように構成された排気通路と、
燃焼器車室から流体を抽気するように構成された抽気ラインと、
前記抽気ラインに設けられ、前記流体を冷却するように構成された冷却部と、
前記冷却部よりも下流側にて前記抽気ラインに接続され、前記冷却部からの前記流体を前記燃焼器車室の内部に戻すための戻しラインと、
前記戻しラインから分岐して、前記冷却部からの前記流体を、前記タービンをバイパスして前記排気通路に導くためのバイパスラインと、
を備えるガスタービン装置の製造方法であって、
バイパス配管の上流端を前記戻しライン又は前記戻しラインに連通する他のラインに接続し、前記バイパス配管により前記バイパスラインを形成するステップ
を備える。
また、本発明の少なくとも一実施形態に係るガスタービン装置の運転方法は、
燃焼器からの燃焼ガスにより駆動されるように構成されたタービンと、
前記タービンからの排気が流れるように構成された排気通路と、
燃焼器車室から流体を抽気するように構成された抽気ラインと、
前記抽気ラインに設けられ、前記流体を冷却するように構成された冷却部と、
前記冷却部よりも下流側にて前記抽気ラインに接続され、前記冷却部からの前記流体を前記燃焼器車室の内部に戻すための戻しラインと、
前記戻しラインから分岐して、前記冷却部からの前記流体を、前記タービンをバイパスして前記排気通路に導くためのバイパスラインと、
を備えるガスタービン装置の運転方法であって、
前記ガスタービン装置の第1負荷での運転中、前記戻しラインを介して前記抽気ラインと前記燃焼器車室とを互いに連通させるとともに前記バイパスラインを介した前記抽気ラインと前記排気通路との連通を遮断された状態で、前記ガスタービン装置を運転するステップと、
前記ガスタービン装置の前記第1負荷での運転から、前記第1負荷よりも低い第2負荷での運転に切り替えるとき、前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通を遮断するとともに、前記バイパスラインを介して前記抽気ラインと前記排気通路とを互いに連通させるステップと、
を備える。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、コスト増大を抑制しながら、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大を抑制することが可能なガスタービン装置及びその製造方法並びにガスタービン装置の運転方法が提供される。
一実施形態に係るガスタービン装置の概略図である。 一実施形態に係るガスタービン装置の概略構成図である。 一実施形態に係るガスタービン装置の概略構成図である。 一実施形態に係るガスタービン装置の概略構成図である。 一実施形態に係るガスタービン装置の概略構成図である。 一実施形態に係るガスタービン装置の概略構成図である。 一実施形態に係るガスタービン装置に設けられるフィルタ部の構成を示す図である。 一実施形態に係るガスタービン装置の運転中の負荷及びバルブの開閉状態の変化を示すチャートである。 一実施形態に係るガスタービン装置の運転中の負荷及びバルブの開閉状態の変化を示すチャートである。 一実施形態に係るガスタービン装置の運転中の負荷及びバルブの開閉状態の変化を示すチャートである。 一実施形態に係るガスタービン装置の運転中の負荷及びバルブの開閉状態の変化を示すチャートである。 一実施形態に係るガスタービン装置の運転中の負荷及びバルブの開閉状態の変化を示すチャートである。 一実施形態に係るガスタービン装置の運転中の負荷及びバルブの開閉状態の変化を示すチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
(ガスタービン装置の構成)
図1は、一実施形態に係るガスタービン装置の概略図である。図1に示すように、ガスタービン装置1は、圧縮空気を生成するための圧縮機2と、圧縮空気及び燃料を用いて燃焼ガスを発生させるための燃焼器4と、燃焼ガスによって回転駆動されるように構成されたタービン6と、を備える。発電用のガスタービン装置1の場合、タービン6には不図示の発電機が連結される。
圧縮機2は、圧縮機車室10側に固定された複数の静翼16と、静翼16に対して交互に配列されるようにロータ8に植設された複数の動翼18と、を含む。圧縮機2には、空気取入口12から取り込まれた空気が送られるようになっており、この空気は、複数の静翼16及び複数の動翼18を通過して圧縮されることで高温高圧の圧縮空気となる。
燃焼器4は、燃焼器車室20によって支持されている。燃焼器4には、圧縮機2からの圧縮空気が、燃焼器車室20の内部空間を介して燃焼器4に供給されるとともに、燃料ポートから燃料が供給されるようになっている。燃焼器4では、燃料と圧縮空気が混合され、燃焼され、タービン6の作動流体である燃焼ガスが生成される。図1に示すように、燃焼器車室20内にロータ8を中心として周方向に沿って複数の燃焼器4が配置されていてもよい。
タービン6は、タービン車室22内に形成される燃焼ガス流路28を有し、該燃焼ガス流路28に設けられる複数の静翼24及び動翼26を含む。静翼24はタービン車室22側に固定されており、ロータ8の周方向に沿って配列される複数の静翼24が静翼列を構成している。また、動翼26はロータ8に植設されており、ロータ8の周方向に沿って配列される複数の動翼26が動翼列を構成している。静翼列と動翼列とは、ロータ8の軸方向において交互に配列されている。
タービン6では、燃焼ガス流路28に流れ込んだ燃焼器4からの燃焼ガスが複数の静翼24及び複数の動翼26を通過することでロータ8が回転駆動され、これにより、ロータ8に連結された発電機が駆動されて電力が生成されるようになっている。タービン6を駆動した後の燃焼ガス(排気)は、排気室29によって少なくとも部分的に形成される排気通路31を介して外部へ排出される。
幾つかの実施形態に係るガスタービン装置1について、図2~図7を参照してより具体的に説明する。図2は、一実施形態に係るガスタービン装置の概略構成図である。図3~図6は、それぞれ、一実施形態に係るガスタービン装置の概略構成図である。なお、図3は図2に示すガスタービン装置をより模式的に示す図である。図7は、一実施形態に係るガスタービン装置に設けられるフィルタ部の構成を示す図である。なお、図3~図6において、圧縮機2とタービン6との間に設けられるロータシャフト3が示されている。
図2~図6に示すように、ガスタービン装置1は、燃焼器車室20から空気(圧縮機2からの圧縮空気;流体)を抽気するように構成された抽気ライン32と、抽気ライン32に設けられ、抽気ライン32を流れる空気を冷却するための冷却部34と、を備えている。
抽気ライン32は、上流側端部にて、燃焼器車室20に接続されている。また、抽気ライン32のうち冷却部34よりも下流側の下流側部分32aは、ガスタービン装置1の冷却対象部に連通している。すなわち、冷却部34で冷却された空気が、抽気ライン32の下流側部分32aを介して冷却対象部に供給され、これにより冷却対象部が冷却されるようになっている。
幾つかの実施形態では、冷却対象部は、タービン6であってもよく、例えば、タービン6のロータ部又は動翼26であってもよい。図2に示す例示的な実施形態では、冷却部34からの空気は、抽気ライン32を介してタービン6のロータ部に供給され、動翼26の冷却に用いられるようになっている。
冷却部34は、例えば、冷却媒体との熱交換により抽気ライン32を流れる空気を冷却するように構成された熱交換器であってもよく、あるいは、抽気ライン32内の空気を対流冷却させるためのファン又はブロワであってもよい。
図2~図6に示すように、ガスタービン装置1は、冷却部34よりも下流側の位置にて抽気ライン32に接続される戻しライン42と、戻しライン42から分岐するバイパスライン44と、をさらに備えている。なお、図2~図6に示す例示的な実施形態では、戻しライン42は、冷却部34よりも下流側に設けられるフィルタ部36(後述)を介して、抽気ライン32に接続されている。
戻しライン42は、冷却部34からの空気を、燃焼器車室20の内部に戻すように構成される。戻しライン42を介して燃焼器車室20に戻された空気は、圧縮機2から燃焼器車室20に送り込まれた空気に合流し、燃焼器4に供給されて燃焼用空気(燃焼酸化剤)として消費されるか、あるいは、再度抽気ライン32を介して抽気される。
なお、戻しライン42を介して燃焼器車室20に戻される空気は、燃焼器車室20又は圧縮機2等の冷却に用いられるようになっていてもよい。このため、例えば、戻しライン42は、図2に示すように、燃焼器車室20によって形成され、圧縮機2の空気流路に連通する通路21に連通していてもよい。すなわち、戻しライン42から該通路21に流入した空気が、圧縮機2の後方段の翼列を通過してから、燃焼器車室20のうち燃焼器4を収容する空間に流入するようになっていてもよい。
バイパスライン44は、戻しライン42上の分岐位置40にて戻しライン42から分岐し、冷却部34からの空気を、タービン6をバイパスして排気通路31に導くように構成される。排気通路31に導かれた空気は、タービン6の燃焼ガス流路28からの燃焼ガスに合流し、排気通路31を介してガスタービン装置1の系外に排出される。なお、図2に示すように、排気室29には排気ダクト30が接続されていてもよい。この場合、排気通路31は、排気室29及び排気ダクト30によって形成される。バイパスライン44の下流端は、排気室29又は排気ダクト30に接続されていてもよい。
図2~図6に示す例示的な実施形態では、ガスタービン装置1は、冷却部34よりも下流側にて抽気ライン32に設けられたフィルタ部36をさらに備えている。フィルタ部36は、燃焼器車室20から抽気ライン32に導入された空気中に含まれる異物を捕集するように構成される。
図7は、一実施形態に係るガスタービン装置1のフィルタ部36の一例を示す模式図である。図7に示すように、フィルタ部36は、流体から異物(ダスト等)を除去するためのフィルタ37と、流体から除去された異物を捕集するための捕集部38と、を含む。捕集部38により形成される異物捕集空間39には、戻しライン42が接続されている。
フィルタ37は、流体を通過させるが除去対象の異物は通過させない構造を有しており、例えば、スリット又はメッシュを含んでいてもよい。
フィルタ部36には、抽気ライン32を介して、燃焼器車室20からの空気(流体)が流入するようになっている。抽気ライン32から流入した空気がフィルタ37を通過するとき、該空気に含まれる異物104がフィルタ37により除去される。フィルタ37を通過して異物104が除去された清浄な空気102は、抽気ライン32の下流側部分32aに導かれる。一方、フィルタ37で除去された異物104は、捕集部38によって形成される異物捕集空間39に捕集され、戻しライン42を介して、抽気ライン32を介してフィルタ部36に送り込まれる空気の一部とともに、フィルタ部36から排出されるようになっている。
すなわち、図2~図6に示す例示的な実施形態では、フィルタ部36の異物捕集空間39から流出した異物を含む空気(流体)は、戻しライン42を流れて燃焼器車室20の内部に流入するか、あるいは、戻しライン42から分岐するバイパスライン44を介して、タービン6をバイパスして排気通路31に流入する。
幾つかの実施形態では、ガスタービン装置1は、例えば図6に示すように、戻しライン42又はバイパスライン44から分岐して、冷却部34からの流体を、タービン6をバイパスして排気通路31に導くための排出ライン80をさらに備える。図6に示す例示的な実施形態では、排出ライン80は、バイパスライン44上の第1点84から分岐しており、該第1点84に接続される上流端と、バイパスライン44上にて第1点84よりも下流側に位置する第2点86に接続される下流端と、を有する。
排出ライン80は、例えば、試運転時等に、フィルタ部36からの異物を含む空気をタービン6をバイパスして排出するために、一時的に用いる目的で設けられるものであってもよい。
排出ライン80を構成する配管の直径は、バイパスライン44を構成する配管の直径よりも小さくてもよい。すなわち、バイパスライン44を構成する配管の直径は、排出ライン80を構成する配管の直径よりも大きくてもよい。排出ライン80が一時的に用いる目的で設けられる場合、配管騒音や振動等はあまり問題にならないので、配管の径を小さくすることで、材料コストを低減することができる。
一方、バイパスライン44は、後述するように、特定の運転条件において常用される。そこで、バイパスライン44を構成する配管の直径を、排出ライン80を構成する配管の直径よりも大きくすることで、バイパスライン44の内部の流速を比較的小さくすることができる。これにより、冷却部34からの空気(流体)をバイパスライン44を介して排気通路31に向けて流す際の振動や騒音等のリスクを低減することができる。
幾つかの実施形態では、例えば図5に示すように、ガスタービン装置1の圧縮機2には入口案内翼(Inlet Guide Vane)74が設けられていてもよい。入口案内翼74は、圧縮機2の第1段の翼列の上流側に設けられる。入口案内翼74を備えた圧縮機2では、入口案内翼74の開度を調節することにより、圧縮機2から燃焼器4に流入する空気(流体)量を変化させ、これにより燃焼器4で生成する燃焼ガスのタービン入口温度を変化させることができる。
また、幾つかの実施形態では、ガスタービン装置1は、圧縮機2の上流側に位置する吸気フィルタ78の氷結を防止するための氷結防止(アンチアイシング)部75を含んでいてもよい。氷結防止部75は、燃焼器車室20と、吸気フィルタ78との間に設けられた送風ライン76と、送風ライン76に設けられたバルブ77と、を含む。氷結防止部75は、例えば外気温が低温の時等に、送風ライン76を介して燃焼器車室20から抽気された比較的高温の空気(流体)を吸気フィルタ78に吹き付けることにより、吸気フィルタ78の氷結を防止するようになっている。この場合、氷結防止部75を用いない場合に比べて圧縮機2の吸気温度が上昇するので、圧縮機2から燃焼器4に供給される流体量(質量流量)を低減させることができる。
幾つかの実施形態では、ガスタービン装置1は、該ガスタービン装置1の運転を制御するための制御装置100(制御部)を備えていてもよい。制御装置100は、例えば、外部(上位の制御装置等)から与えられた負荷要求に基づき、燃焼器4への燃料供給量を調節するように構成されていてもよい。燃焼器4への燃料供給量の調節は、燃焼器4に燃料を供給するための燃料供給ライン70に設けられた燃料バルブ72(図3~図6参照)の開度調節により行ってもよい。
ガスタービン装置1は、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室20との連通状態、及び、バイパスライン44を介した抽気ライン32と排気通路31との連通状態を制御するための連通状態切替部60を備えている。
幾つかの実施形態では、連通状態切替部60は、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室20との連通状態、又は、バイパスライン44を介した抽気ライン32と排気通路31との連通状態の少なくとも一方を切替え可能な少なくとも1つのバルブと、該バルブの開閉を制御するための制御部と、を含む。上述の制御装置100が該制御部として機能するようになっていてもよい。
図2、図3、図5及び図6に示す例示的な実施形態では、連通状態切替部60は、戻しライン42においてバイパスライン44の分岐位置40よりも下流側に設けられた戻し弁62と、バイパスライン44に設けられたバイパス弁64と、制御装置100(制御部)と、を含む。
戻し弁62は、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室20との連通状態を切替え可能に構成されている。すなわち、戻し弁62が開いているとき、戻しライン42を介して抽気ライン32と燃焼器車室20とが互いに連通する。また、戻し弁62が閉じているとき、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室20との連通は遮断される。
バイパス弁64は、バイパスライン44を介した抽気ライン32と排気通路31との連通状態を切替え可能に構成されている。すなわち、バイパス弁64が開いているとき、バイパスライン44を介して抽気ライン32と排気通路31とが互いに連通する。また、バイパス弁64が閉じているとき、バイパスライン44を介した抽気ライン32と排気通路31との連通は遮断される。
図4に示す例示的な実施形態では、戻しライン42においてバイパスライン44の分岐位置40に設けられた三方弁66と、制御装置100(制御部)と、を含む。三方弁66は、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室20との連通状態、及び、バイパスライン44を介した抽気ライン32と排気通路31との連通状態を切替え可能に構成されている。すなわち、三方弁66は、戻しライン42のうち分岐位置40よりも上流側の部分42aから流入した冷却部34からの空気(流体)の流出先を、戻しライン42のうち分岐位置40よりも下流側の部分42bと、バイパスライン44とで、切替可能になっている。
連通状態切替部60は、ガスタービン装置1の第1負荷(例えば定格負荷)での運転中、戻しライン42を介して抽気ライン32と燃焼器車室20とを互いに連通させるとともにバイパスライン44を介した抽気ライン32と排気通路31との連通を遮断し、第1負荷よりも低いガスタービン装置の第2負荷(例えば定格負荷の60%以下の負荷)での運転中、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室20との連通を遮断するとともに、バイパスライン44を介して抽気ライン32と排気通路31とを互いに連通させるように構成される。
(ガスタービン装置の運転方法)
図8~図13を参照して、連通状態切替部60によるガスタービン装置1の運転方法について説明する。図8~図13は、それぞれ、一実施形態に係るガスタービン装置1の運転中の負荷、及び、戻し弁62とバイパス弁64の開閉状態の変化を示すチャートである。
なお、以下においては、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室20との連通状態、及び、バイパスライン44を介した抽気ライン32と排気通路31との連通状態を切替える手段として上述の戻し弁62及びバイパス弁64を含む連通状態切替部60(図2、図3、図5又は図6参照)によるガスタービン装置1の運転方法について説明するが、戻し弁62及びバイパス弁64に代えて三方弁66を含む連通状態切替部60(図4参照)の場合についても同様の説明が適用できる。また、以下に説明する運転方法は、制御装置100(制御部)を含む連通状態切替部60による自動制御による運転のみならず、マニュアル運転にも適用可能である。
図8及び図9に示すように、制御装置100は、ガスタービン装置1の第1負荷L1での運転中(図8,9における時刻t1まで)、戻し弁62を開状態とし、バイパス弁64を閉状態とする。これにより、戻しライン42を介して抽気ライン32と燃焼器車室20とが互いに連通するとともに、バイパスライン44を介した抽気ライン32と排気通路31との連通が遮断された状態となる。したがって、第1負荷L1での運転中、冷却部34の下流側にて抽気ラインから戻しライン42に流入した流体(幾つかの実施形態では、フィルタ部36からの異物を含む空気)は、戻しライン42を介して燃焼器車室20に戻された後、燃焼器4に供給されて燃焼用空気(燃焼酸化剤)として消費されるか、あるいは、再度抽気ライン32を介して抽気される。
ガスタービン装置1の第1負荷L1での運転中、第1負荷L1よりも低負荷の第2負荷L2での運転の指令を受けて、第2負荷L2での運転に切り替えるとき(図8,9における時刻t1からt2)、制御装置100は、戻し弁62を閉じるとともに、バイパス弁64を開ける。これにより、第2負荷L2での運転中(図8,9における時刻t2~t3)、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室20との連通が遮断されるとともに、バイパスライン44を介して抽気ライン32と排気通路31とが互いに連通された状態となる。
したがって、第2負荷L2での運転中、冷却部34の下流側にて抽気ラインから戻しライン42に流入した流体(幾つかの実施形態では、フィルタ部36からの異物を含む空気)は、バイパスライン44を介して、燃焼器4及びタービン6をバイパスして排気通路31に導かれる。すなわち、第2負荷L2での運転中は、冷却部34の下流側にて抽気ラインから戻しライン42に流入した流体(空気)が、戻しライン42を介して燃焼器車室20戻されないため、第1負荷L1での運転中に比べて、燃焼器4に供給される燃焼用酸化剤(燃焼用空気)の量が低減する。
また、ガスタービン装置1の第2負荷L2での運転中、第2負荷よりも高負荷の第1負荷L1での運転の指令を受けて、第1負荷L1での運転に切り替えるとき(図8,9における時刻t3からt4)、制御装置100は、戻し弁62を開けるとともに、バイパス弁64を閉じる。これにより、図8,9における時刻t4以降は、時刻t1までと同様、戻しライン42を介して抽気ライン32と燃焼器車室20とが互いに連通し、バイパスライン44を介した抽気ライン32と排気通路31との連通が遮断された状態となる。
このように、上述の実施形態では、冷却部34からの空気(流体)の一部を、比較的高負荷の第1負荷L1での運転時には、戻しライン42を介して燃焼器車室20に戻し、比較的低負荷の第2負荷L2での運転時には、バイパスライン44を介して燃焼器4及びタービン6をバイパスさせて排出するようにしたので、第1負荷での運転時に比べて、第2負荷での運転時に燃焼器4に供給される空気(流体)の量を効果的に低減することができる。空気の量が低減すると、同じ負荷において燃料量が増大しタービン入り口温度を上昇させることができる。よって、低負荷運転時におけるタービン入口温度を上昇させてCO排出量を低減することができる。
また、上述の実施形態では、戻しライン42から分岐するようにバイパスライン44を設けたので、戻しライン42を構成する配管にバイパスライン44を構成する配管を接続する等の方法により、比較的容易にバイパスライン44を設置することが可能である。このため、ガスタービン装置1の製造コストの増大を抑制することができる。
したがって、上述の実施形態によれば、コスト増大を抑制しながら、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大を効果的に抑制することができる。
なお、図8においては、戻し弁62及びバイパス弁64の開動作又は閉動作の開始時点及び終了時点は、ガスタービン装置1の負荷の変化の開始時点(時刻t1又はt3)及び終了時点(t2又はt4)にそれぞれ一致しているが、本発明はこのような態様に限定されず、これらの開始時点と終了時点が多少ずれていてもよい。例えば、ガスタービン装置の負荷が第1負荷L1と第2負荷L2との間で変化する途中で(例えば時刻t1とt2の間)、又は、負荷の変化の開始前(例えば時刻t1より前)又は終了後(例えば時刻t2より後)に、戻し弁62及びバイパス弁64の開動作又は閉動作が開始又は終了するようにしてもよい。
幾つかの実施形態では、例えば図9に示すように、連通状態切替部60は、第1負荷L1での運転から第2負荷L2での運転に移行するとき(図9における時刻t1からt2)、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室20との連通を遮断してから、バイパスライン44を介して抽気ライン32と排気通路31とを互いに連通させるように構成される。すなわち、制御装置100は、第1負荷L1での運転から第2負荷L2での運転に移行するとき、戻し弁62を閉じてから(図9の時刻ta)、バイパス弁46を開ける。
高圧流体が供給される燃焼器車室20に対し、タービン6の出口側に位置する排気通路31の圧力は低い。このため、戻しライン42と、バイパスライン44とが互いに連通された状態では、戻しライン42及びバイパスライン44を介した燃焼器車室20から排気通路31への流れが生じてしまい、この場合ガスタービン装置1の効率が低下する。この点、上述の実施形態によれば、比較的高負荷の第1負荷L1での運転から比較的低負荷の第2負荷L2での運転に移行するとき、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室20との連通を遮断してから、バイパスライン44を介して抽気ライン32と排気通路31とを互いに連通させるようにしたので、戻しライン42とバイパスライン44とは互いに連通されず、戻しライン42及びバイパスライン44を介した燃焼器車室20から排気通路31への流れは生じ難い。したがって、上述の実施形態によれば、ガスタービン装置1の効率低下を抑制しながら、かつ、コスト増大を抑制しながら、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大を効果的に抑制することができる。
幾つかの実施形態では、第2負荷L2での運転中、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室20との連通状態、及び、バイパスライン44を介した抽気ライン32と排気通路31との連通状態を上述のように制御するとともに、圧縮機2の入口案内翼74(図5参照)の開度を、第1負荷L1での運転中に比べて小さくするようにしてもよい。
このように入口案内翼74の開度を調節することにより、第2負荷L2での運転中に、圧縮機2から燃焼器4に流入する空気(流体)量を減少させて、これにより燃焼器4で生成する燃焼ガスのタービン入口温度を上昇させることができる。したがって、上述の実施形態によれば、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大をより効果的に抑制することができる。
また、幾つかの実施形態では、第2負荷L2での運転中、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室20との連通状態、及び、バイパスライン44を介した抽気ライン32と排気通路31との連通状態を上述のように制御するとともに、氷結防止部75により吸気フィルタ78に吹き付ける空気(流体)量を、第1負荷L1での運転中に比べて増大させるようにしてもよい。ただし、第1負荷L1での運転中における氷結防止部75による吸気フィルタ78への空気吹き付け量はゼロ以上である(すなわち、第1負荷L1での運転中、氷結防止部75による吸気フィルタ78への空気吹き付け量がゼロである場合もある)。
このように氷結防止部75による吸気フィルタ78への流体吹き付け量を調節することにより、第2負荷L2での運転中に、圧縮機2の吸気温度を上昇させて、圧縮機2から燃焼器4に供給される流体量(質量流量)を低減させることができ、したがって、燃焼器4で生成する燃焼ガスのタービン入口温度を上昇させることができる。したがって、上述の実施形態によれば、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大をより効果的に抑制することができる。
次に、連通状態切替部60を構成するバルブ(例えば戻し弁62又はバイパス弁64)に何らかの異常が発生して該バルブを正常に開閉できない幾つかのケースにおける制御について説明する。
図10に示す例では、ガスタービン装置1の第1負荷L1での運転中の時刻t11において、戻しライン42を介して抽気ライン32と燃焼器車室20とを互いに連通させることができない異常が発生している。より具体的には、時刻t11において、第1負荷L1での運転中に開状態としておくべき戻し弁62が何らかのトラブルにより閉じる異常が発生している。
幾つかの実施形態に係る制御装置100は、上述の異常が発生したとき、バイパスライン44を介して抽気ライン32と排気通路31とを互いに連通させるとともに、ガスタービン装置1を第2負荷L2での運転に移行させる。より具体的には、上記トラブルが発生した時刻t11後の時刻(図10では時刻t12)において、バイパスライン44に設けられたバイパス弁64を開けるとともに、燃料バルブ72の開度を調節してガスタービン装置1の負荷を第1負荷L1から第2負荷L2に下げる。
戻しライン42を介して、冷却部34からの空気(流体)の一部が燃焼器車室20に戻されると、該流体による燃焼器車室20の冷却効果が得られる。しかし、上述のように、比較的高負荷の第1負荷L1での運転中に、戻しライン42を介して抽気ライン32と燃焼器車室20とを互いに連通させることができない異常が発生した場合、戻しライン42からの流体による燃焼器車室20の冷却効果が低下する。この状態で高負荷での運転を継続すると、燃焼器車室20等の温度が過剰に上昇してしまう場合がある。
この点、上述の実施形態によれば、上述の異常が発生したとき、バイパスライン44を介して抽気ライン32と排気通路31とを互いに連通させるとともに、より低負荷の第2負荷L2での運転に移行させるようにしたので、燃焼器車室20等の温度の上昇を抑制することができる。
また、抽気ライン32に設けられたフィルタ部36の異物捕集空間39に戻しライン42が接続されている場合、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室との連通、及び、バイパスライン44を介した抽気ライン32と排気通路31との連通の両方が遮断された状態が保持されると、フィルタ部36にて捕集された異物をフィルタ部36から排出することができず、冷却部34で冷却された流体をタービン6の冷却対象部に適切に供給することができなくなることがある。
この点、上述の実施形態によれば、上述の異常が発生したとき、バイパスライン44を介して抽気ライン32と排気通路31とを互いに連通させるようにしたので、フィルタ部36にて捕集された異物をフィルタ部36から適切に排出できる。よって、上述の異常発生時であっても、冷却部34で冷却された流体をタービン6の冷却対象部に適切に供給することができる。
図11に示す例では、ガスタービン装置1の第1負荷L1での運転中の時刻t21において、バイパスライン44を介した抽気ライン32と排気通路31との連通を遮断することができない異常が発生している。より具体的には、時刻t21において、第1負荷L1での運転中に閉状態としておくべきバイパス弁64が何らかのトラブルにより開く異常が発生している。
幾つかの実施形態に係る制御装置100は、上述の異常が発生したとき、ガスタービン装置1を第2負荷L2での運転に移行させる。より具体的には、上記トラブルが発生した時刻t21後の時刻(図11では時刻t22)において、燃料バルブ72の開度を調節してガスタービン装置1の負荷を第1負荷L1から第2負荷L2に下げる。
比較的高負荷の第1負荷L1での運転中に、バイパスライン44を介した抽気ライン32と排気通路31との連通を遮断することができない異常が発生した場合、戻しライン42とバイパスライン44とが互いに連通された状態となり、戻しライン42及びバイパスライン44を介した燃焼器車室20から排気通路31への流れ(逆流)が生じる。これにより、戻しライン42を介した冷却部34からの空気(流体)の燃焼器車室20への流れが低減するため、該流体による燃焼器車室20の冷却効果が低下する。この状態で高負荷での運転を継続すると、燃焼器車室20等の温度が過剰に上昇してしまう場合がある。
この点、上述の実施形態によれば、上述の異常が発生したとき、ガスタービン装置1を、より低負荷の第2負荷L2での運転に移行させるようにしたので、燃焼器車室20等の過剰な温度上昇を抑制することができる。
なお、幾つかの実施形態では、制御装置100は、上述の異常が発生したとき、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室20との連通を遮断させるとともに、ガスタービン装置1を第2負荷L2での運転に移行させるようにしてもよい。より具体的には、上記トラブルが発生した時刻t21後の時刻(図11では時刻t22)において、戻しライン42に設けられた戻し弁62を閉じるとともに、燃料バルブ72の開度を調節してガスタービン装置1の負荷を第1負荷L1から第2負荷L2に下げるようにしてもよい。
戻しライン42とバイパスライン44とは互いに連通されず、戻しライン42及びバイパスライン44を介した燃焼器車室20から排気通路31への流れは生じ難い。このため、燃焼器車室20への空気(流体)の供給量の低下を抑制することができ、該流体による燃焼器車室20の冷却効果の低下を抑制することができる。よって、上述の異常が発生したとき、燃焼器車室20等の過剰な温度上昇をより効果的に抑制することができる。
図12に示す例では、ガスタービン装置1の第2負荷L2での運転中の時刻t31において、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室20との連通を遮断することができない異常が発生している。より具体的には、時刻t31において、第2負荷L2での運転中に閉状態としておくべき戻し弁62が何らかのトラブルにより開く異常が発生している。
幾つかの実施形態に係る制御装置100は、上述の異常が発生したとき、上記トラブルが発生した時刻t31後の時刻(図12では時刻t32)において、警報信号(アラーム)を出力する。警報信号は、例えば、ディスプレイやスピーカ等の機器に対して送出され、これらの機器によって視覚又は聴覚で認知できる形で出力されるようになっていてもよい。
比較的低負荷の第2負荷L2での運転中に、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室20との連通を遮断することができない異常が発生した場合、戻しライン42とバイパスライン44とが互いに連通された状態となり、戻しライン42及びバイパスライン44を介した燃焼器車室20から排気通路31への流れ(逆流)が生じる。これにより、戻しライン42を介した冷却部34からの流体の燃焼器車室20への流れが低減するため、該流体による燃焼器車室20の冷却効果が低下する。この状態でより高負荷の第1負荷L1での運転に切り替えると、燃焼器車室20等の温度が過剰に上昇してしまう場合がある。
この点、上述の実施形態では、上述の異常が発生したとき、警報信号を出力するようにしたので、オペレータ等が異常の発生を認知することができる。よって、燃焼器車室20等の温度が過剰に上昇するのを未然に防止することができる。
図13に示す例では、ガスタービン装置1の第2負荷L2での運転中の時刻t41において、バイパスライン44を介して抽気ライン32と排気通路31とを互いに連通させることができない異常が発生している。より具体的には、時刻t41において、第2負荷L2での運転中に開状態としておくべきバイパス弁64が何らかのトラブルにより閉じる異常が発生している。
幾つかの実施形態に係る制御装置100は、上述の異常が発生したとき、戻しライン42を介して抽気ライン32と燃焼器車室20とを互いに連通させるとともに、警報信号を出力する。より具体的には、上記トラブルが発生した時刻t41後の時刻(図13では時刻t42)において、戻しライン42に設けられた戻し弁62を開けるとともに、警報信号(アラーム)を、例えばディスプレイやスピーカ等の機器に対して送出する。
比較的低負荷の第2負荷L2での運転中に、バイパスライン44を介して抽気ライン32と排気通路31とを互いに連通させることができない異常が発生した場合、戻しライン42を介した抽気ライン32と燃焼器車室20との連通が遮断された状態を保持してしまうと、冷却部34で冷却された流体を冷却対象部に適切に供給することができなくなることがある。例えば抽気ライン32に設けられたフィルタ部36の異物捕集空間39に戻しライン42が接続されている場合、上述の異常が発生すると、フィルタ部36にて捕集された異物をフィルタ部36から排出することができず、冷却部34で冷却された流体をタービン6の冷却対象部に適切に供給することができなくなることがある。また、この状態でより高負荷の第1負荷L1での運転に切り替えると、燃焼器車室20等の温度が過剰に上昇してしまう場合がある。
この点、上述の実施形態によれば、上述の異常が発生したとき、戻しライン42を介して抽気ライン32と燃焼器車室20とを連通させるとともに、警報信号を出力するようにしたので、戻しライン42を介した冷却部34からの流体の燃焼器車室20への供給を適切に維持するとともに、燃焼器車室20等の温度が過剰に上昇するのを未然に防止することができる。
(ガスタービン装置の製造方法)
以下、上述した構成を有するガスタービン装置1の製造方法について説明する。
幾つかの実施形態では、バイパスライン44を設置する前のガスタービン装置に対してバイパスライン44を追加設置することにより、上述のガスタービン装置1(例えば図2~図6に示すガスタービン装置1)を製造する。より具体的には、戻しライン42を備えたガスタービン装置において、バイパス配管(配管)の上流端を戻しライン42又は戻しライン42に連通する他のラインに接続し、該バイパス配管によりバイパスライン44を形成する。
図2~図5に示すガスタービン装置1の場合、バイパス配管の上流端を、戻しライン42を構成する戻し配管に接続する。また、バイパス配管の下流端を、排気通路31を形成する部材(例えばタービン6の排気室29又は排気ダクト30)、又は、排気通路31に接続される他のラインに接続する。このようにして、バイパス配管によりバイパスライン44を形成する。なお、バイパス配管の上流端を接続した戻しライン42上の位置が、戻しライン42からのバイパスライン44の分岐位置40となる。
図6に示すガスタービン装置1の場合、バイパスライン44を設置する前のガスタービン装置には、戻しライン42から分岐する排出ライン80を構成する排出配管が設けられている。排出配管は、排気通路31を形成する部材、または、排気通路31に接続される他のラインに接続されている。そして、バイパス配管の上流端を排出配管に接続する。また、バイパス配管の下流端を、排出配管、又は、排気通路31を形成する部材、または、排気通路31に接続される他のラインに接続する。この場合、バイパスライン44は、バイパス配管、及び、排出配管のうち、バイパス配管と排出配管の接続位置である第1点84(図6参照)よりも上流側の部分により形成される。
このように、バイパス配管の上流端を戻しライン42又は戻しライン42に連通する他のラインに接続して該バイパス配管によりバイパスライン44を形成することにより、例えばバイパス配管の上流端を燃焼器車室20に直接接続する場合等に比べて、比較的容易にバイパスラインを設置することが可能である。したがって、ガスタービン装置の製造コストを効果的に削減することができる。
また、図6に示すガスタービン装置1のように、元より排出ライン80を備えたガスタービン装置の排出配管にバイパス配管を接続してバイパスライン44を形成する場合には、排出ラインを構成する排出配管の近傍のスペースを、バイパス配管の設置スペースとして利用することができ、これによりバイパスラインを比較的容易に設置することができる。したがって、ガスタービン装置の製造コストをより効果的に削減することができる。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係るガスタービン装置(1)は、
燃焼器(4)からの燃焼ガスにより駆動されるように構成されたタービン(6)と、
前記タービンからの排気が流れるように構成された排気通路(31)と、
燃焼器車室(20)から流体を抽気するように構成された抽気ライン(32)と、
前記抽気ラインに設けられ、前記流体を冷却するように構成された冷却部(34)と、
前記冷却部よりも下流側にて前記抽気ラインに接続され、前記冷却部からの前記流体を前記燃焼器車室の内部に戻すための戻しライン(42)と、
前記戻しラインから分岐して、前記冷却部からの前記流体を、前記タービンをバイパスして前記排気通路に導くためのバイパスライン(44)と、
前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通状態、及び、前記バイパスラインを介した前記抽気ライン前記排気通路との連通状態を制御するための連通状態切替部(60)と、
を備えるガスタービン装置であって、
前記連通状態切替部は、
前記ガスタービン装置の第1負荷(L1)での運転中、前記戻しラインを介して前記抽気ラインと前記燃焼器車室とを互いに連通させるとともに前記バイパスラインを介した前記抽気ラインと前記排気通路との連通を遮断し、
前記第1負荷よりも低い前記ガスタービン装置の第2負荷(L2)での運転中、前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通を遮断するとともに、前記バイパスラインを介して前記抽気ラインと前記排気通路とを互いに連通させる
ように構成される。
上記(1)の構成では、連通状態切替部により、ガスタービン装置の負荷の変更に応じて、戻しラインを介した抽気ラインと燃焼器車室との連通状態、及び、バイパスラインを介した抽気ライン排気通路との連通状態を切替え可能である。すなわち、上記(1)の構成では、比較的高負荷の第1負荷での運転中には、連通状態切替部により、戻しラインを介して抽気ラインと燃焼器車室とが互いに連通され、バイパスラインを介した抽気ラインと排気通路との連通が遮断される。したがって、第1負荷での運転中には、冷却部で冷却された流体(典型的には空気)の一部は、抽気ラインに接続される戻しラインを介して燃焼器車室に戻され、燃焼器に供給されて燃料の燃焼に用いられる。また、上記(1)の構成では、比較的低負荷の第2負荷での運転中には、連通状態切替部により、戻しラインを介した抽気ラインと燃焼器車室との連通が遮断され、バイパスラインを介して抽気ラインと排気通路とが互いに連通される。したがって、第2負荷での運転中には、冷却部で冷却された流体の一部は、戻しラインから分岐するバイパスラインを介して、燃焼器及びタービンをバイパスして排気通路に排出される。
このように、上記(1)の構成では、冷却部からの流体の一部を、高負荷運転時には戻しラインを介して燃焼器車室に戻し、低負荷運転時にはバイパスラインを介して燃焼器及びタービンをバイパスさせて排出するようにしたので、高負荷運転時に比べて、低負荷運転時に燃焼器に供給される流体(典型的には空気)の量を効果的に低減することができる。よって、低負荷運転時におけるタービン入口温度を上昇させてCO排出量を低減することができる。
また、上記(1)の構成では、戻しラインから分岐するようにバイパスラインを設けたので、戻しラインを構成する配管にバイパスラインを構成する配管を接続する等の方法により、比較的容易にバイパスラインを設置することが可能である。このため、ガスタービン装置の製造コストの増大を抑制することができる。
したがって、上記(1)の構成によれば、コスト増大を抑制しながら、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大を効果的に抑制することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記連通状態切替部(60)は、
前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通状態、又は、前記バイパスラインを介した前記抽気ラインと前記排気通路との連通状態の少なくとも一方を切替え可能な少なくとも1つのバルブ(例えば、戻し弁62,バイパス弁64,又は三方弁66)と、
前記バルブの開閉を制御するための制御部(例えば制御装置100)と、
を含む。
上記(2)の構成によれば、バルブ及び制御部を含む簡素な構成で連通状態切替部を実現することができる。これにより、コスト増大を効果的に抑制しながら、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大を効果的に抑制することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、
前記少なくとも1つのバルブは、
前記戻しライン(42)において前記バイパスラインの分岐位置(40)よりも下流側に設けられ、前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通状態を切替え可能な戻し弁(62)と、
前記バイパスライン(44)に設けられ、前記バイパスラインを介した前記抽気ラインと前記排気通路との連通状態を切替え可能なバイパス弁(64)と、を含み、
前記制御部は、
前記ガスタービン装置の前記第1負荷での運転中、前記戻し弁を開けるとともに前記バイパス弁を閉じ、
前記ガスタービン装置の前記第2負荷での運転中、前記戻し弁を閉じるとともに前記バイパス弁を開ける
ように構成される。
上記(3)の構成によれば、戻しラインに設けた戻し弁、及び、バイパスラインに設けたバイパス弁と、戻し弁及びバイパス弁を制御するための制御部と、を含む簡素な構成で連通状態切替部を実現することができる。これにより、コスト増大を効果的に抑制しながら、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大を効果的に抑制することができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(2)の構成において、
前記少なくとも1つのバルブは、
前記戻しラインにおいて前記バイパスラインの分岐位置に設けられ、前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通状態、及び、前記バイパスラインを介した前記抽気ラインと前記排気通路との連通状態を切替え可能な三方弁(66)を含む。
上記(4)の構成によれば、戻しラインにおいてバイパスラインの分岐位置に設けた三方弁と、該三方弁を制御するための制御部と、を含む簡素な構成で連通状態切替部を実現することができる。これにより、コスト増大を効果的に抑制しながら、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大を効果的に抑制することができる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(4)の何れかの構成において、
前記ガスタービン装置は、
前記冷却部よりも下流側にて前記抽気ラインに設けられ、前記燃焼器車室からの前記流体に含まれる異物を捕集するためのフィルタ部(36)を備え、
前記抽気ラインは、前記フィルタ部の下流側にて前記タービンの冷却対象部に連通しており、
前記戻しラインは、前記抽気ラインに設けられた前記フィルタ部の異物捕集空間(39)に接続される。
上記(5)の構成によれば、フィルタ部を通過して異物が除去された清浄な冷却流体が、抽気ラインのうちフィルタ部よりも下流側の部分を介してタービンの冷却対象部に供給されるとともに、フィルタ部の異物捕集空間に捕集された異物が、異物捕集空間に接続される戻しラインを介して、フィルタ部に供給される流体の一部とともにフィルタ部から排出される。すなわち、上記(5)の構成によれば、フィルタ部から異物を排出するためのラインを利用して戻しライン及びバイパスラインを形成できるので、ガスタービン装置の構造を簡素化できる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(5)の何れかの構成において、
前記ガスタービン装置は、
前記戻しライン又は前記バイパスラインから分岐して、前記冷却部からの前記流体を、前記タービンをバイパスして前記排気通路に導くための排出ライン(80)をさらに備える。
上記(6)の構成では、バイパスラインとは別に、冷却部からの冷却流体を、タービンをバイパスして排気通路に導くための排出ラインが設けられているので、バイパスラインを比較的容易に設置できる。例えば、バイパスラインの仕様(例えば管径等)を満たさない排出ラインを元より備えているガスタービン装置に対して、排出ライン近傍のスペースを、バイパスラインの設置スペースとして利用することで、バイパスラインを比較的容易に設置することができる。よって、上記(6)の構成によれば、ガスタービン装置の製造コストをより効果的に削減しながら、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大を効果的に抑制することができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(6)の構成において、
前記バイパスラインを構成する配管の直径は、前記排出ラインを構成する配管の直径よりも大きい。
上記(7)の構成によれば、バイパスラインの配管の直径を排出ラインの配管の直径よりも大きくしたので、バイパスライン内部の流速があまり大きくならない。このため、冷却部からの流体をバイパスラインを介して排気通路に向けて流す際の振動や騒音等のリスクを低減することができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(7)の何れかの構成において、
前記連通状態切替部は、前記第1負荷での運転から前記第2負荷での運転に移行するとき、前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通を遮断してから、前記バイパスラインを介して前記抽気ラインと前記排気通路とを互いに連通させるように構成される。
高圧流体が供給される燃焼器車室に対し、タービンの出口側に位置する排気通路の圧力は低い。このため、戻しラインと、バイパスラインとが互いに連通された状態では、戻しライン及びバイパスラインを介した燃焼器車室から排気通路への流れが生じてしまい、この場合ガスタービンの効率が低下する。この点、上記(8)の構成によれば、比較的高負荷(第1負荷)での運転からより低負荷(第2負荷)での運転に移行するとき、戻しラインを介した抽気ラインと燃焼器車室との連通を遮断してから、バイパスラインを介して抽気ラインと排気通路とを互いに連通させるようにしたので、戻しラインとバイパスラインとは互いに連通されず、戻しライン及びバイパスラインを介した燃焼器車室から排気通路への流れは生じ難い。したがって、上記(8)の構成によれば、ガスタービンの効率低下を抑制しながら、かつ、コスト増大を抑制しながら、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大を効果的に抑制することができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(8)の何れかの構成において、
前記ガスタービン装置は、
前記連通状態切替部の一部として機能するとともに、前記ガスタービン装置の運転を制御するための制御部を備え、
前記制御部は、前記ガスタービン装置の前記第1負荷での運転中、前記戻しラインを介して前記抽気ラインと前記燃焼器車室とを互いに連通させることができない異常が発生したとき、前記バイパスラインを介して前記抽気ラインと前記排気通路とを互いに連通させるとともに、前記ガスタービン装置を前記第2負荷での運転に移行させるように構成され
る。
戻しラインを介して、冷却部からの流体の一部が燃焼器車室に戻されると、該流体による燃焼器車室の冷却効果が得られる。比較的高負荷の第1負荷での運転中に、戻しラインを介して抽気ラインと前記燃焼器車室とを互いに連通させることができない異常が発生した場合、戻しラインからの流体による燃焼器車室の冷却効果が低下する。この状態で高負荷での運転を継続すると、燃焼器車室等の温度が過剰に上昇してしまう場合がある。
この点、上記(9)の構成によれば、上述の異常が発生したとき、バイパスラインを介して抽気ラインと排気通路とを互いに連通させるとともに、より低負荷の第2負荷での運転に移行させるようにしたので、燃焼器車室等の温度の上昇を抑制することができるとともに、上記(1)で述べたように、コスト増大を抑制しながら、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大を効果的に抑制することができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(9)の何れかの構成において、
前記ガスタービン装置は、
前記連通状態切替部の一部として機能するとともに、前記ガスタービン装置の運転を制御するための制御部を備え、
前記制御部は、前記ガスタービン装置の前記第1負荷での運転中、前記バイパスラインを介した前記抽気ラインと前記排気通路との連通を遮断することができない異常が発生したとき、前記ガスタービン装置を前記第2負荷での運転に移行させるように構成される。
比較的高負荷の第1負荷での運転中に、バイパスラインを介した抽気ラインと前記排気通路との連通を遮断することができない異常が発生した場合、戻しラインとバイパスラインとが互いに連通された状態となり、戻しライン及びバイパスラインを介した燃焼器車室から排気通路への流れが生じる。これにより、戻しラインを介した冷却部からの流体の燃焼器車室への流れが低減するため、該流体による燃焼器車室の冷却効果が低下する。この状態で高負荷での運転を継続すると、燃焼器車室等の温度が過剰に上昇してしまう場合がある。
この点、上記(10)の構成によれば、上述の異常が発生したとき、ガスタービン装置を、より低負荷の第2負荷での運転に移行させるようにしたので、燃焼器車室等の温度上昇を抑制することができるとともに、上記(1)で述べたように、コスト増大を抑制しながら、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大を効果的に抑制することができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(10)の何れかの構成において、
前記ガスタービン装置は、
前記連通状態切替部の一部として機能するとともに、前記ガスタービン装置の運転を制御するための制御部を備え、
前記制御部は、前記ガスタービン装置の前記第2負荷での運転中、前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通を遮断することができない異常が発生したとき、警報信号を出力するように構成される。
比較的低負荷の第2負荷での運転中に、戻しラインを介した抽気ラインと燃焼器車室との連通を遮断することができない異常が発生した場合、戻しラインとバイパスラインとが互いに連通された状態となり、戻しライン及びバイパスラインを介した燃焼器車室から排気通路への流れが生じる。これにより、戻しラインを介した冷却部からの流体の燃焼器車室への流れが低減するため、該流体による燃焼器車室の冷却効果が低下する。この状態でより高負荷の第1負荷での運転に切り替えると、燃焼器車室等の温度が過剰に上昇してしまう場合がある。
この点、上記(11)の構成によれば、上述の異常が発生したとき、警報信号を出力するようにしたので、オペレータ等が異常の発生を認知することができる。よって、燃焼器車室等の温度が過剰に上昇するのを未然に防止しながら、上記(1)で述べたように、コスト増大を抑制しながら、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大を効果的に抑制することができる。
(12)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(11)の何れかの構成において、
前記ガスタービンは、
前記連通状態切替部の一部として機能するとともに、前記ガスタービン装置の運転を制御するための制御部を備え、
前記制御部は、前記ガスタービン装置の前記第2負荷での運転中、前記バイパスラインを介して前記抽気ラインと前記排気通路とを互いに連通させることができない異常が発生したとき、前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室とを互いに連通させるとともに、警報信号を出力するように構成される。
比較的低負荷の第2負荷での運転中に、バイパスラインを介して抽気ラインと排気通路とを互いに連通させることができない異常が発生した場合、戻しラインを介した抽気ラインと前記燃焼器車室との連通が遮断された状態を保持してしまうと、冷却部で冷却された流体を冷却対象部に適切に供給することができなくなることがある。また、この状態でより高負荷の第1負荷での運転に切り替えると、燃焼器車室等の温度が過剰に上昇してしまう場合がある。
この点、上記(12)の構成によれば、上述の異常が発生したとき、戻しラインを介した抽気ラインと前記燃焼器車室とを連通させるとともに、警報信号を出力するようにしたので、戻しラインを介した冷却部からの流体の燃焼器車室への供給を適切に維持するとともに、燃焼器車室等の温度が過剰に上昇するのを未然に防止しながら、上記(1)で述べたように、コスト増大を抑制しながら、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大を効果的に抑制することができる。
(13)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(12)の何れかの構成において、
前記ガスタービン装置は、
前記燃焼器に供給する圧縮流体を生成するための圧縮機(2)をさらに備え、
前記ガスタービン装置の前記第2負荷での運転中、前記第1負荷での運転中に比べて、前記圧縮機の入口案内翼の開度を小さくするように構成される。
上記(13)の構成によれば、圧縮機の入口案内翼の開度を調節することにより、比較的低負荷の第2負荷での運転中に、圧縮機から燃焼器に流入する空気(流体)量を減少させて、これにより燃焼器で生成する燃焼ガスのタービン入口温度を上昇させることができる。したがって、上述の実施形態によれば、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大をより効果的に抑制することができる。
(14)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(13)の何れかの構成において、
前記ガスタービン装置は、
前記燃焼器に供給する圧縮流体を生成するための圧縮機(2)と、
前記圧縮機の上流側に位置する圧縮機の上流側に位置する吸気フィルタ(78)と、
前記燃焼器車室又は前記圧縮機から抽気した流体を前記吸気フィルタに吹き付けるための氷結防止部(75)と、
を備え、
前記第2負荷での運転中、前記第1負荷での運転中に比べて、前記氷結防止部により前記吸気フィルタに吹き付ける流体量を増大させるように構成される。
上記(14)の構成によれば、氷結防止部による吸気フィルタへの流体吹き付け量を調節することにより、比較的低負荷の第2負荷での運転中に、圧縮機の吸気温度を上昇させて、圧縮機から燃焼器4に供給される流体量(質量流量)を低減させることができ、したがって、燃焼器で生成する燃焼ガスのタービン入口温度を上昇させることができる。したがって、上述の実施形態によれば、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大をより効果的に抑制することができる。
(15)本発明の少なくとも一実施形態に係るガスタービン装置の製造方法は、
燃焼器からの燃焼ガスにより駆動されるように構成されたタービンと、
前記タービンからの排気が流れるように構成された排気通路と、
燃焼器車室から流体を抽気するように構成された抽気ラインと、
前記抽気ラインに設けられ、前記流体を冷却するように構成された冷却部と、
前記冷却部よりも下流側にて前記抽気ラインに接続され、前記冷却部からの前記流体を前記燃焼器車室の内部に戻すための戻しラインと、
前記戻しラインから分岐して、前記冷却部からの前記流体を、前記タービンをバイパスして前記排気通路に導くためのバイパスラインと、
を備えるガスタービン装置の製造方法であって、
バイパス配管の上流端を前記戻しライン又は前記戻しラインに連通する他のラインに接続し、前記バイパス配管により前記バイパスラインを形成するステップ
を備える。
上記(15)の方法によれば、戻しラインを構成する配管、又は、戻しラインに連通する他のラインを構成する配管にバイパス配管の上流端を接続することでバイパスラインを形成するようにしたので、比較的容易にバイパスラインを形成することができる。このため、ガスタービン装置の製造コストの増大を抑制することができる。
また、上記(15)の方法により製造したガスタービン装置によれば、例えば上記(1)で述べたように、冷却部からの流体の一部を、高負荷運転時には戻しラインを介して燃焼器車室に戻し、低負荷運転時にはバイパスラインを介して燃焼器及びタービンをバイパスさせて排出することができるので、高負荷運転時に比べて、低負荷運転時に燃焼器に供給される流体(典型的には空気)の量を効果的に低減することができる。よって、低負荷運転時におけるタービン入口温度を上昇させてCO排出量を低減することができる。
したがって、上記(15)の方法によれば、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大を効果的に抑制可能なガスタービン装置を、コスト増大を抑制しながら製造することができる。
(16)本発明の少なくとも一実施形態に係るガスタービン装置の運転方法は、
燃焼器からの燃焼ガスにより駆動されるように構成されたタービンと、
前記タービンからの排気が流れるように構成された排気通路と、
燃焼器車室から流体を抽気するように構成された抽気ラインと、
前記抽気ラインに設けられ、前記流体を冷却するように構成された冷却部と、
前記冷却部よりも下流側にて前記抽気ラインに接続され、前記冷却部からの前記流体を前記燃焼器車室の内部に戻すための戻しラインと、
前記戻しラインから分岐して、前記冷却部からの前記流体を、前記タービンをバイパスして前記排気通路に導くためのバイパスラインと、
を備えるガスタービン装置の運転方法であって、
前記ガスタービン装置の第1負荷での運転中、前記戻しラインを介して前記抽気ラインと前記燃焼器車室とを互いに連通させるとともに前記バイパスラインを介した前記抽気ラインと前記排気通路との連通を遮断された状態で、前記ガスタービン装置を運転するステップと、
前記ガスタービン装置の前記第1負荷での運転から、前記第1負荷よりも低い第2負荷での運転に切り替えるとき、前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通を遮断するとともに、前記バイパスラインを介して前記抽気ラインと前記排気通路とを互いに連通させるステップと、
を備える。
上記(16)の方法では、ガスタービン装置の負荷の変更に応じて、戻しラインを介した抽気ラインと燃焼器車室との連通状態、及び、バイパスラインを介した抽気ライン排気通路との連通状態を切替え可能である。すなわち、上記(16)の方法では、比較的高負荷の第1負荷での運転中には、連通状態切替部により、戻しラインを介して抽気ラインと燃焼器車室とが互いに連通され、バイパスラインを介した抽気ラインと排気通路との連通が遮断される。したがって、第1負荷での運転中には、冷却部で冷却された流体(典型的には空気)の一部は、抽気ラインに接続される戻しラインを介して燃焼器車室に戻され、燃焼器に供給されて燃料の燃焼に用いられる。また、上記(16)の方法では、比較的低負荷の第2負荷での運転中には、連通状態切替部により、戻しラインを介した抽気ラインと燃焼器車室との連通が遮断され、バイパスラインを介して抽気ラインと排気通路とが互いに連通される。したがって、第2負荷での運転中には、冷却部で冷却された流体の一部は、戻しラインから分岐するバイパスラインを介して、燃焼器及びタービンをバイパスして排気通路に排出される。
このように、上記(16)の方法では、冷却部からの流体の一部を、高負荷運転時には戻しラインを介して燃焼器車室に戻し、低負荷運転時にはバイパスラインを介して燃焼器及びタービンをバイパスさせて排出するようにしたので、高負荷運転時に比べて、低負荷運転時に燃焼器に供給される流体(典型的には空気)の量を効果的に低減することができる。よって、低負荷運転時におけるタービン入口温度を上昇させてCO排出量を低減することができる。
また、上記(16)の方法では、戻しラインから分岐するようにバイパスラインを設けたので、戻しラインを構成する配管にバイパスラインを構成する配管を接続する等の方法により、比較的容易にバイパスラインを設置することが可能である。このため、ガスタービン装置の製造コストの増大を抑制することができる。
したがって、上記(16)の方法によれば、コスト増大を抑制しながら、比較的低負荷での運転中におけるCO排出量の増大を効果的に抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
本明細書において、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
また、本明細書において、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
また、本明細書において、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
1 ガスタービン装置
2 圧縮機
4 燃焼器
6 タービン
8 ロータ
10 圧縮機車室
12 空気取入口
16 静翼
18 動翼
20 燃焼器車室
21 通路
22 タービン車室
24 静翼
26 動翼
28 燃焼ガス流路
29 排気室
30 排気ダクト
31 排気通路
32 抽気ライン
32a 下流側部分
34 冷却部
36 フィルタ部
37 フィルタ
38 捕集部
39 異物捕集空間
40 分岐位置
42 戻しライン
42a 部分
42b 部分
44 バイパスライン
46 バイパス弁
60 連通状態切替部
62 戻し弁
64 バイパス弁
66 三方弁
70 燃料供給ライン
72 燃料バルブ
74 入口案内翼
75 氷結防止部
76 送風ライン
77 バルブ
78 吸気フィルタ
80 排出ライン
84 第1点
86 第2点
100 制御装置
102 空気
104 異物
L1 第1負荷
L2 第2負荷

Claims (15)

  1. 燃焼器からの燃焼ガスにより駆動されるように構成されたタービンと、
    前記タービンからの排気が流れるように構成された排気通路と、
    燃焼器車室から流体を抽気するように構成された抽気ラインと、
    前記抽気ラインに設けられ、前記流体を冷却するように構成された冷却部と、
    前記冷却部よりも下流側にて前記抽気ラインに接続され、前記冷却部からの前記流体を前記燃焼器車室の内部に戻すための戻しラインと、
    前記戻しラインから分岐して、前記冷却部からの前記流体を、前記タービンをバイパスして前記排気通路に導くためのバイパスラインと、
    前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通状態、及び、前記バイパスラインを介した前記抽気ラインと前記排気通路との連通状態を制御するための連通状態切替部と、
    を備えるガスタービン装置であって、
    前記連通状態切替部は、
    前記ガスタービン装置の第1負荷での運転中、前記戻しラインを介して前記抽気ラインと前記燃焼器車室とを互いに連通させるとともに前記バイパスラインを介した前記抽気ラインと前記排気通路との連通を遮断し、
    前記第1負荷よりも低い前記ガスタービン装置の第2負荷での運転中、前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通を遮断するとともに、前記バイパスラインを介して前記抽気ラインと前記排気通路とを互いに連通させる
    ように構成された
    ガスタービン装置。
  2. 前記連通状態切替部は、
    前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通状態、又は、前記バイパスラインを介した前記抽気ラインと前記排気通路との連通状態の少なくとも一方を切替え可能な少なくとも1つのバルブと、
    前記バルブの開閉を制御するための制御部と、
    を含む
    請求項1に記載のガスタービン装置。
  3. 前記少なくとも1つのバルブは、
    前記戻しラインにおいて前記バイパスラインの分岐位置よりも下流側に設けられ、前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通状態を切替え可能な戻し弁と、
    前記バイパスラインに設けられ、前記バイパスラインを介した前記抽気ラインと前記排気通路との連通状態を切替え可能なバイパス弁と、を含み、
    前記制御部は、
    前記ガスタービン装置の前記第1負荷での運転中、前記戻し弁を開けるとともに前記バイパス弁を閉じ、
    前記ガスタービン装置の前記第2負荷での運転中、前記戻し弁を閉じるとともに前記バイパス弁を開ける
    ように構成された
    請求項2に記載のガスタービン装置。
  4. 前記少なくとも1つのバルブは、前記戻しラインにおいて前記バイパスラインの分岐位置に設けられ、前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通状態、及び、前記バイパスラインを介した前記抽気ラインと前記排気通路との連通状態を切替え可能な三方弁を含む
    請求項2に記載のガスタービン装置。
  5. 前記冷却部よりも下流側にて前記抽気ラインに設けられ、前記燃焼器車室からの前記流体に含まれる異物を捕集するためのフィルタ部を備え、
    前記抽気ラインは、前記フィルタ部の下流側にて前記タービンの冷却対象部に連通しており、
    前記戻しラインは、前記抽気ラインに設けられた前記フィルタ部の異物捕集空間に接続される
    請求項1乃至4の何れか一項に記載のガスタービン装置。
  6. 前記戻しライン又は前記バイパスラインから分岐して、前記冷却部からの前記流体を、前記タービンをバイパスして前記排気通路に導くための排出ラインをさらに備える
    請求項1乃至5の何れか一項に記載のガスタービン装置。
  7. 前記バイパスラインを構成する配管の直径は、前記排出ラインを構成する配管の直径よりも大きい
    請求項6に記載のガスタービン装置。
  8. 前記連通状態切替部は、前記第1負荷での運転から前記第2負荷での運転に移行するとき、前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通を遮断してから、前記バイパスラインを介して前記抽気ラインと前記排気通路とを互いに連通させるように構成された
    請求項1乃至7の何れか一項に記載のガスタービン装置。
  9. 前記連通状態切替部の一部として機能するとともに、前記ガスタービン装置の運転を制御するための制御部を備え、
    前記制御部は、前記ガスタービン装置の前記第1負荷での運転中、前記戻しラインを介して前記抽気ラインと前記燃焼器車室とを互いに連通させることができない異常が発生したとき、前記バイパスラインを介して前記抽気ラインと前記排気通路とを互いに連通させるとともに、前記ガスタービン装置を前記第2負荷での運転に移行させるように構成された
    請求項1乃至8の何れか一項に記載のガスタービン装置。
  10. 前記連通状態切替部の一部として機能するとともに、前記ガスタービン装置の運転を制御するための制御部を備え、
    前記制御部は、前記ガスタービン装置の前記第1負荷での運転中、前記バイパスラインを介した前記抽気ラインと前記排気通路との連通を遮断することができない異常が発生したとき、前記ガスタービン装置を前記第2負荷での運転に移行させるように構成された
    請求項1乃至9の何れか一項に記載のガスタービン装置。
  11. 前記連通状態切替部の一部として機能するとともに、前記ガスタービン装置の運転を制御するための制御部を備え、
    前記制御部は、前記ガスタービン装置の前記第2負荷での運転中、前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通を遮断することができない異常が発生したとき、警報信号を出力するように構成された
    請求項1乃至10の何れか一項に記載のガスタービン装置。
  12. 前記連通状態切替部の一部として機能するとともに、前記ガスタービン装置の運転を制御するための制御部を備え、
    前記制御部は、前記ガスタービン装置の前記第2負荷での運転中、前記バイパスラインを介して前記抽気ラインと前記排気通路とを互いに連通させることができない異常が発生したとき、前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室とを互いに連通させるとともに、警報信号を出力するように構成された
    請求項1乃至11の何れか一項に記載のガスタービン装置。
  13. 前記燃焼器に供給する圧縮流体を生成するための圧縮機をさらに備え、
    前記ガスタービン装置は、前記ガスタービン装置の前記第2負荷での運転中、前記第1負荷での運転中に比べて、前記圧縮機の入口案内翼の開度を小さくするように構成された
    請求項1乃至12の何れか一項に記載のガスタービン装置。
  14. 燃焼器からの燃焼ガスにより駆動されるように構成されたタービンと、
    前記タービンの出口に接続され、前記タービンからの排気が流れるように構成された排気通路と、
    燃焼器車室から流体を抽気するように構成された抽気ラインと、
    前記抽気ラインに設けられ、前記流体を冷却するように構成された冷却部と、
    前記冷却部よりも下流側にて前記抽気ラインに接続され、前記冷却部からの前記流体を前記燃焼器車室の内部に戻すための戻しラインと、
    前記戻しラインから分岐して、前記冷却部からの前記流体を、前記タービンをバイパスして前記排気通路に導くためのバイパスラインと、
    を備えるガスタービン装置の製造方法であって、
    前記ガスタービン装置は、前記冷却部よりも下流側にて前記抽気ラインに設けられ、前記燃焼器車室からの前記流体に含まれる異物を捕集するためのフィルタ部を備え、
    前記抽気ラインは、前記フィルタ部の下流側にて前記タービンの冷却対象部に連通するとともに、前記フィルタ部で前記異物が除去された前記流体が導かれるように構成され、
    前記戻しラインは、前記抽気ラインに設けられた前記フィルタ部の異物捕集空間に接続されるとともに、前記異物捕集空間に捕集された前記異物を含む前記流体が導かれるように構成され、
    バイパス配管の上流端を前記戻しライン又は前記戻しラインに連通する他のラインに接続し、前記バイパス配管により前記バイパスラインを形成するステップ
    を備えるガスタービン装置の製造方法。
  15. 燃焼器からの燃焼ガスにより駆動されるように構成されたタービンと、
    前記タービンからの排気が流れるように構成された排気通路と、
    燃焼器車室から流体を抽気するように構成された抽気ラインと、
    前記抽気ラインに設けられ、前記流体を冷却するように構成された冷却部と、
    前記冷却部よりも下流側にて前記抽気ラインに接続され、前記冷却部からの前記流体を前記燃焼器車室の内部に戻すための戻しラインと、
    前記戻しラインから分岐して、前記冷却部からの前記流体を、前記タービンをバイパスして前記排気通路に導くためのバイパスラインと、
    を備えるガスタービン装置の運転方法であって、
    前記ガスタービン装置の第1負荷での運転中、前記戻しラインを介して前記抽気ラインと前記燃焼器車室とを互いに連通させるとともに前記バイパスラインを介した前記抽気ラインと前記排気通路との連通を遮断された状態で、前記ガスタービン装置を運転するステップと、
    前記ガスタービン装置の前記第1負荷での運転から、前記第1負荷よりも低い第2負荷での運転に切り替えるとき、前記戻しラインを介した前記抽気ラインと前記燃焼器車室との連通を遮断するとともに、前記バイパスラインを介して前記抽気ラインと前記排気通路とを互いに連通させるステップと、
    を備える
    ガスタービン装置の運転方法。
JP2019194006A 2019-10-25 2019-10-25 ガスタービン装置及びその製造方法並びにガスタービン装置の運転方法 Active JP7349320B2 (ja)

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