JP7348758B2 - 転動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、転動装置に関するものである。
ボールねじ装置やボールスプライン装置として知られる転動装置は、外面に軌道面を有する内方部材と、内方部材の軌道面に対向する負荷軌道面を有して内方部材の外側に配置された外方部材と、を備える。内方部材と外方部材の間には複数の転動体が介在しており、内方部材に対する外方部材の相対的な移動が自在となる。このように、この種の転動装置では、内方部材と外方部材の間に複数の転動体を介在させることで軽快な動きが得られるので、当該転動装置は、ロボット、工作機械、医療機器、航空機材等、様々な分野で利用されている。
ところで、転動装置を様々な分野で利用するために、転動装置の軽量化が図られている。例えば、転動装置の軽量化の対策として従来から用いられている手法には、転動装置に切削加工を施すことにより転動装置の減肉・薄肉化や穴あけを行うこと等が採用されている。しかし、転動装置に切削加工を施しても、転動装置の大幅な軽量化は困難である。特に、内方部材として用いられるねじ軸やスプライン軸等の転動装置用軸部材は、所定の強度を確保しなければならないために、軽量化を図ることが困難であった。
ここで、転動装置用軸部材の軽量化を図るための従来技術としては、中空軸状をした管状素材に塑性加工を施すことで、所望の外郭形状を形成しつつも軽量化を図ることが行われていた。例えば、下記特許文献1には、パイプ状素材の両端部を口絞りする口絞り工程と、顎部を正規の形状寸法に成形するサイジング工程とを有する行程によって、中空シャフトを製造する方法が開示されている。また、下記特許文献2には、軽量化、加工負荷低減、コスト低減等が可能な中空シャフトを提供するために、スウェージング加工やアプセット加工によって中空シャフトを製造する技術が開示されている。
特開2001-121241号公報 特開2007-75824号公報
本発明者らは、転動装置の内方部材であるねじ軸やスプライン軸の軽量化を実現するための手法として、中空軸状をした管状素材の両軸端部にスウェージング加工を施すことでねじ軸やスプライン軸等の転動装置用軸部材に用いることのできる中空軸部材を製造することを着想した。ただし、内部が空洞の中空軸部材では、音の発生が問題となることが予想できる。そこで、発明者らは、静音性を高めるために、中空軸部材の内部に中空軸部材とは異種材料からなる内包部材を配置することで、静音性を高めながらも軽量化を実現した転動装置用軸部材を実現することを創案した。なお、従来技術には、中空軸部材の内部に内包部材を配置する技術は存在しておらず、当該技術の具体化は発明者らの鋭意研究努力の結果、成功したものである。
すなわち、本発明は、従来技術には存在しなかった中空軸部材の内部に内包部材を配置する技術手法を提案するものであって、本発明の目的は、かかる新たな技術手法を提案することで、従来技術では困難であった軽量化と静音性を兼ね備えた転動装置用軸部材を備える転動装置を提供することにある。
本発明に係る転動装置は、中空軸状をした管状素材の両軸端部にスウェージング加工を施すことで当該両軸端部それぞれに形成される一対の縮径部と、前記一対の縮径部の間に配置されるとともに当該一対の縮径部の外径よりも大きい外径を有する中間部と、を備える中空軸部材と、前記中間部の内部に配置される内包部材と、を含んで構成される転動装置用軸部材であって、前記中空軸部材と前記内包部材とが、異なる種類の材料で構成される前記転動装置用軸部材が備える前記中間部の外面に軌道面を形成して内方部材とし、前記内方部材の軌道面に対向する軌道面を有する外方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配置される複数の転動体と、を備え、前記内方部材の外側に前記複数の転動体を介して前記外方部材を組み付けることで形成されることを特徴とするものである。
本発明によれば、従来技術には存在しなかった軽量化と静音性を兼ね備えた転動装置用軸部材を備える転動装置を提供することができる。
本実施形態に係る転動装置用軸部材の形状を示す図であり、図中の分図(a)が外観視を示し、分図(b)が断面視を示している。 本実施形態に係る転動装置用軸部材の製造工程を説明するためのフローチャートである。 図2で示す転動装置用軸部材の製造工程の具体的な処理内容の一例を示す図である。 本実施形態に係る転動装置用軸部材をボールねじ装置のねじ軸として構成した場合を例示する図である。 本実施形態に係る転動装置用軸部材をスプライン装置のスプライン軸として構成した場合を例示する図である。 本発明の変形形態例に係る転動装置用軸部材の形状を示す図であり、図中の分図(a)が外観視を示し、分図(b)が断面視を示している。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
まず、図1を用いて、本発明によって製造された転動装置用軸部材の一形態例を説明する。ここで、図1は、本実施形態に係る転動装置用軸部材の形状を示す図であり、図中の分図(a)が外観視を示し、分図(b)が断面視を示している。
図1に示すように、本実施形態に係る転動装置用軸部材5は、中空軸部材10の内部に内包部材21を配置した構成を有している。本実施形態では、外周側に配置された中空軸部材10はSUJ2等の軸受鋼や高炭素鋼などの金属材料で構成されており、内部に配置された内包部材21はチタン合金などの軽量かつ中空軸部材10と同程度又はそれ以下の硬度の金属材料で構成されている。また、本実施形態の内包部材21は、中実の軸状部材として構成されるチタン合金製の丸棒であることを想定しているが、本発明の内包部材については、本実施形態で例示するような丸棒の形状のほか、中空軸状をした管状部材として構成されるチタン合金製のパイプ体を採用することもできる。
中空軸部材10は、中空軸状をした管状素材の両軸端部にスウェージング加工を施すことで形成される部材である。すなわち、中空軸部材10の両軸端部には、それぞれに縮径部11が形成されている。また、両軸端部に形成された一対の縮径部11の間には、中間部12が形成されている。中間部12は、一対の縮径部11の外径よりも大きい外径を有しており、例えば、ねじ軸やスプライン軸といった転動装置の内方部材としての機能を発揮し得る部位である。
また、中間部12と一対の縮径部11との接続境界には、軸方向に対して略直角に段落ちする直角段落ち形状部13が形成されている。この直角段落ち形状部13は、軸体である中空軸部材10(転動装置用軸部材5)を支承するためのベアリングを設置するために形成された形状であり、直角段落ち形状部13の形成箇所にベアリングが配置されることで、例えば、ねじ軸やスプライン軸といった転動装置の内方部材として用いられる転動装置用軸部材5を、設置箇所に対して確実に取り付けることが可能となる。
内包部材21は、中空軸部材10に形成された中間部12の内部に配置されており、本実施形態では、中間部12の内部空間の略全長に渡って配置されている。また、中間部12と内包部材21とは、中間部12の外周に対して施されるスウェージング加工によってカシメ結合されているので、中間部12の内部に配置された内包部材21と中空軸部材10とは、一体結合された状態で転動装置用軸部材5を構成している。
上述したように、本実施形態に係る中空軸部材10に形成された一対の縮径部11や直角段落ち形状部13の形状、ならびに中間部12の内部に配置された内包部材21と中空軸部材10との結合状態は、本発明者らが創案したスウェージング加工を用いた製造工程によって形成されている。そこで、次に、図2および図3を参照図面に加えて、本実施形態に係る転動装置用軸部材5の製造工程を説明する。
図2は、本実施形態に係る転動装置用軸部材の製造工程を説明するためのフローチャートである。また、図3は、図2で示す転動装置用軸部材の製造工程の具体的な処理内容の一例を示す図である。
図2および図3を対比参照すれば明らかな通り、本実施形態に係る転動装置用軸部材5の製造工程では、まず、中空軸状をした管状素材を準備する(図2中のステップS10:図3中の(a)参照)。この素材の材質は、転動装置の内方部材として用いることが可能な金属強度や硬度の高いものであり、例えば、SUJ2等の軸受鋼や高炭素鋼などが用いられる。そして、準備した管状素材に対して焼鈍処理を実施することで、この後にスウェージング加工を施す管状素材の硬度を低下させる処理を実行する(図2中のステップS11:図3中の(a)参照)。
続いて、焼鈍処理を実施した管状素材の一方側の軸端部である左軸端末部に対してスウェージング加工を実施して、左側の縮径部11や直角段落ち形状部13を形成する(図2中のステップS12:図3中の(b)参照)。なお、スウェージング加工とは、回転冷間鍛造加工とも呼ばれる加工方法であり、ダイス31と呼ばれる分割された工具を回転させ、母材を叩きながら伸ばしていく加工方法のことである。また、上述した本実施形態のスウェージング加工が問題なく実行可能となっているのは、スウェージング加工の前に、図2中のステップS11で示す焼鈍処理を管状素材の両軸端部に対して実行することで、素材の硬度を低下させる処理が有効に効果を発揮しているからであり、発明者らの試験研究によって、図2中のステップS11で示す焼鈍処理を行わずにスウェージング加工を実施した場合には、製品に割れ等の不具合が発生することが確認されている。
次に、中間部12の内部に内包部材21を挿入する(図2中のステップS13:図3中の(c)参照)。内包部材21の材質はチタン合金であり、中空軸部材10よりも硬度の高い金属材料が採用されている。また、本実施形態の内包部材21は、中実の軸状部材として構成されるチタン合金製の丸棒が採用されている。さらに、内包部材21の長さは、後の工程で実施される右軸端末部に対するスウェージング加工による管状素材の形状変形に応じて決定されており、最終的に転動装置用軸部材5の製造工程が終了したときに、内包部材21が中間部12の内部空間の略全長に渡って配置されるように予め長さが設定されている。
中間部12の内部に内包部材21が挿入された後、中間部12の外周に対してスウェージング加工が施されることで、中間部12の外形寸法を僅かに縮径する加工が実施され、その結果、中間部12と内包部材21がカシメ結合される(図2中のステップS14:図3中の(d)参照)。なお、中間部12の外周に実施されるスウェージング加工は、中間部12の左側から右側に向けて連続的にダイス31を移動させることで実施される。この中間部12に対するスウェージング加工によるカシメ結合によって、中間部12の内部空間で内包部材21が安定して固定配置されることとなる。
図2中のステップS14で示すカシメ加工が終了すると、焼鈍処理を実施した管状素材の他方側の軸端部である右軸端末部に対してスウェージング加工を実施して、右側の縮径部11や直角段落ち形状部13を形成する(図2中のステップS15~ステップS17:図3中の(e)~(g)参照)。この右軸端末部については、左軸端末部に比べて複雑な外形形状を有しているので、右軸端末部の縮径部11や直角段落ち形状部13を形成するにあたっては、例えば、図3に示すように、「(e)荒加工 →(f)中間加工 →(g)仕上加工」といったように、複数の加工工程に分けてスウェージング加工を実施することで、徐々に最終形状を形成していく手法を採用することが好適である(図2中のステップS15~ステップS17:図3中の(e)~(g)参照)。ただし、本発明の製造工程は、図2および図3に例示した製造工程には限られず、例えば、1回の加工工程で一気に最終形状を形成していく手法を採用してもよい。
なお、図2中のステップS17で示す右軸端末部の仕上加工が終了することで、中間部12の内部に配置された内包部材21の右側についても管状素材が縮径することになるので、内包部材21が中空軸部材10の内部空間に完全に包まれた状態となる。
図2中のステップS17で示す右軸端末部の仕上加工の終了によって、本実施形態に係る中空軸部材10の基本的な外郭形状は形成済みとなり、本実施形態に係る転動装置用軸部材5が完成する。
なお、本実施形態に係る転動装置用軸部材5を転動装置の内方部材として使用する場合には、中間部12に対して軌道面を形成したり、焼入処理を行って表面硬度を上げたりといった処理を行う必要がある。その場合には、例えば、図2のステップS10で示した素材準備の工程で、中間部12となる部位に予め軌道面を形成する加工処理を行ったり、図2のステップS17で示す仕上加工の工程の後に、焼入処理を実行したりすることとしてもよい。また、図2のステップS11で示す焼鈍処理を行うことで硬度が低下した一対の縮径部11については、図2のステップS12やステップS14~ステップS17で示すスウェージング加工の実施によって加工硬化が起こり、若干の硬度の上昇が見込めるが、転動装置の内方部材としての機能を確保するために、図2のステップS17で示す仕上加工の工程の後に、一対の縮径部11に対する焼入処理を実行することもできる。
以上説明したように、本実施形態に係る転動装置用軸部材5を形成する一対の縮径部11や直角段落ち形状部13については、焼鈍処理(図2のステップS11)とスウェージング加工(図2のステップS12、ステップS14~ステップS17)の組み合わせによって好適に形成することが可能となっている。したがって、一対の縮径部11と直角段落ち形状部13の断面の金属組織を顕微鏡観察したときには、スウェージング加工によるメタルフローが形成されていることを確認することができる。つまり、最終製品である転動装置用軸部材5をミクロ観察すれば、図2および図3で示した本実施形態の製造方法を利用したか否かを検証することが可能となっている。
また、本実施形態に係る転動装置用軸部材5は、外周側に配置された中空軸部材10がSUJ2等の軸受鋼や高炭素鋼などの金属材料で構成されており、内部に配置された内包部材21がチタン合金などの軽量かつ中空軸部材10と同程度又はそれ以下の硬度の金属材料で構成されている。このような構成を有する転動装置用軸部材5をボールねじ装置やボールスプライン装置といった転動装置の内包部材であるボールねじ軸やスプライン軸として用いることで、従来技術では困難であった軽量化と静音性を兼ね備えた転動装置を実現することが可能となる。
以上、本実施形態に係る転動装置用軸部材5の具体的な構成と、その製造工程を説明した。本実施形態の転動装置用軸部材5については、特に、転動装置を構成する内方部材として用いることが好適である。そこで、図4および図5を用いて、本実施形態の転動装置用軸部材5を転動体ねじ装置とスプライン装置に適用した場合の例を説明する。
(転動体ねじ装置への適用例)
本実施形態に係る転動装置用軸部材5は、例えば、図4において示されるようなボールねじ装置40のねじ軸41として構成することが可能である。図4は、本実施形態に係る転動装置用軸部材をボールねじ装置のねじ軸として構成した場合を例示する図である。かかるボールねじ装置40は、内方部材としてのねじ軸41と、このねじ軸41に複数のボール43を介して相対回転可能に取り付けられる外方部材としてのナット部材42とを備えた装置である。
ねじ軸41は、外周面に螺旋状の軌道面としての転動体転走溝41aが形成される内方部材であり、一方、ナット部材42は、内周面に転動体転走溝41aに対応する螺旋状の軌道面としての負荷転走溝が形成される外方部材である。ねじ軸41のナット部材42に対する相対的な回転運動に伴って、ナット部材42がねじ軸41に対して相対的に往復運動可能となっている。
そして、ボールねじ装置40を構成するねじ軸41を、上述した焼鈍処理(図2のステップS11)とスウェージング加工(図2のステップS12、ステップS14~ステップS17)の組み合わせによって形成された一対の縮径部11や直角段落ち形状部13、内包部材21を有する本実施形態に係る転動装置用軸部材5によって形成することができる。このとき、本実施形態に係る転動装置用軸部材5の中間部12の外周面に螺旋状の軌道面としての転動体転走溝41aを形成することで、本実施形態に係る転動装置用軸部材5がねじ軸41として機能することができる。かかる構成の採用によって、従来技術では困難であった軽量化と静音化の両特性を実現したボールねじ装置40用の転動装置用軸部材5を提供することができる。
(スプライン装置への適用例)
さらに、本実施形態に係る転動装置用軸部材5は、例えば、図5において示されるようなスプライン装置50のスプライン軸51として構成することが可能である。図5は、本実施形態に係る転動装置用軸部材をスプライン装置のスプライン軸として構成した場合を例示する図である。
ここで、図5に示されるスプライン装置50の構成を簡単に説明すると、スプライン装置50は、内方部材としてのスプライン軸51と、そのスプライン軸51に複数の転動体としてのボール53を介して移動自在に取り付けられた外方部材としての円筒状の外筒52とを有している。スプライン軸51の表面には、ボール53の軌道となり、スプライン軸51の軸線方向に延びる軌道面としての転動体転走面51aが形成されている。スプライン軸51に取り付けられる外筒52には、転動体転走面51aに対応する軌道面としての負荷転動体転走面が形成される。外筒52に形成した負荷転動体転走面とスプライン軸51に形成した転動体転走面51aとの間で負荷転走路が形成される。負荷転走路の隣には、荷重から解放されたボール53が移動する無負荷戻し通路が形成されている。外筒52には、複数のボール53をサーキット状に整列・保持する保持器54が組み込まれている。そして、複数のボール53が、外筒52の負荷転動体転走面とスプライン軸51の転動体転走面51aとの間に転動自在に設置され、無負荷戻し通路を通って無限循環するように設置されることによって、外筒52がスプライン軸51に対して相対的に往復運動可能となっている。
そして、図5において示すスプライン装置50の場合においても、スプライン装置50を構成するスプライン軸51を、上述した焼鈍処理(図2のステップS11)とスウェージング加工(図2のステップS12、ステップS14~ステップS17)の組み合わせによって形成された一対の縮径部11や直角段落ち形状部13、内包部材21を有する本実施形態に係る転動装置用軸部材5によって形成することができる。このとき、本実施形態に係る転動装置用軸部材5の中間部12の外周面に軌道面としての転動体転走面51aを形成することで、本実施形態に係る転動装置用軸部材5がスプライン軸51として機能することができる。かかる構成の採用によって、従来技術では困難であった軽量化と静音化の両特性を実現したスプライン装置50用の転動装置用軸部材5を提供することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、内包部材21が中間部12の内部の略全長に渡って配置される場合の構成例を示したが、例えば、内包部材21が中間部12の内部の一部のみに配置されることとしてもよい。また、内包部材21の個数は1個でも複数個でもよく、例えば、図6で示すように、2個の内包部材23を用意し、それぞれを中間部12の内部空間の左右両端に配置するように構成してもよい。なお、図6は、本発明の変形形態例に係る転動装置用軸部材の形状を示す図であり、図中の分図(a)が外観視を示し、分図(b)が断面視を示している。
なお、図6で例示する変形形態例に係る転動装置用軸部材5は、中空軸部材10の軸方向に開口する内部空間に対して蓋をして、内部空間を導通しないようにしたい場合などに有効な構成である。
また、図6で例示するような2個の内包部材23を中間部12の内部空間に配置する場合のカシメ加工については、中間部12の左側から右側に向けて連続的にダイス31を移動させるスウェージング加工を実施してもよいし、2個の内包部材23が配置された場所のみに対してスウェージング加工を実施するようにしてもよい。このような中間部12に対する様々な方式のスウェージング加工によるカシメ結合によって、中間部12の内部空間の一部のみで複数の内包部材23を安定して固定配置することが可能となる。
その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
5 転動装置用軸部材(発明品、内方部材)、10 中空軸部材、11 縮径部、12 中間部、13 直角段落ち形状部、21,23 内包部材、31 ダイス、40 ボールねじ装置(転動装置、転動体ねじ装置)、41 ねじ軸(内方部材)、41a 転動体転走溝(軌道面)、42 ナット部材(外方部材)、43 ボール(転動体)、50 スプライン装置(転動装置)、51 スプライン軸(内方部材)、51a 転動体転走面(軌道面)、52 外筒(外方部材)、53 ボール(転動体)、54 保持器。

Claims (4)

  1. 中空軸状をした管状素材の両軸端部にスウェージング加工を施すことで当該両軸端部それぞれに形成される一対の縮径部と、前記一対の縮径部の間に配置されるとともに当該一対の縮径部の外径よりも大きい外径を有する中間部と、を備える中空軸部材と、前記中間部の内部に配置される内包部材と、を含んで構成される転動装置用軸部材であって、前記中空軸部材と前記内包部材とが、異なる種類の材料で構成される前記転動装置用軸部材が備える前記中間部の外面に軌道面を形成して内方部材とし、
    前記内方部材の軌道面に対向する軌道面を有する外方部材と、
    前記両軌道面間に転動自在に配置される複数の転動体と、
    を備え、
    前記内方部材の外側に前記複数の転動体を介して前記外方部材を組み付けることで形成されることを特徴とする転動装置。
  2. 請求項1に記載の転動装置において、
    前記中間部と前記内包部材とは、前記中間部の外周に対して施されるスウェージング加工によってカシメ結合されていることを特徴とする転動装置
  3. 請求項1又は2に記載の転動装置において、
    前記内包部材が、中実の軸状部材であることを特徴とする転動装置
  4. 請求項1又は2に記載の転動装置において、
    前記内包部材が、中空軸状をした管状部材であることを特徴とする転動装置
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