JP7347778B2 - 六ホウ化ランタン膜及びその製造方法 - Google Patents

六ホウ化ランタン膜及びその製造方法 Download PDF

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特許法第30条第2項適用 平成31年2月25日発行(記録用DVD)公益社団法人応用物理学会発行 第66回応用物理学会春季学術講演会 講演予稿集、10a-W323-6 平成31年3月9日~12日開催 公益社団法人応用物理学会主催 第66回応用物理学会春季学術講演会 東京工業大学大岡山キャンパス(東京都目黒区大岡山2-12-1)
本発明はプラズモン特性を有する六ホウ化ランタン膜及びその製造方法に関し、良好な連続性、平坦性とプラズモン特性を実現する材料を提供することに関する。
プラズモニクス材料とデバイスの研究は、ここ20年ほどの間多数の研究者によって多様な分野で行われ、特にここ数年間は実用材料やデバイスの応用研究がすすめられてきた(非特許文献1)。当初は、金(Au)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、及び銅(Cu)のような貨幣に使用される元素金属が、増強ラマン散乱や赤外吸収分光(非特許文献2)のようなプラズモニクス応用に向けて検討された。しかし、プラズモニクス分野が広範な研究領域に向けて進展するにつれて、目的とするスペクトル帯域についての最適な材料を見出したり開発したりする努力が、応用を成功させるためにますます重要になってきた(非特許文献3)。単元素金属を使用することの主要な欠点は、その誘電特性及び光学損失を自由に調節できないことであり、これらの問題を克服するため、化合物を基軸としたプラズモン材料の研究が期待されている(非特許文献4~6)。高温デバイスへの応用、光熱変換(非特許文献4)、センシング及びアクティブプラズモニクスにおけるプラズモニクスへの応用など、各応用分野に合わせて、高耐熱導電セラミックやサーメット(cermet)などの材料を探索・開発する必要がある。
六ホウ化ランタン(LaB)などの金属ホウ化物は高い融点(2700℃以上)を持つにもかかわらず、高い伝導度と低い仕事関数を持ち、電子源としてよく利用されている(非特許文献7,8)。この材料は適切な製法によって良好なプラズモン材料となり、また、従来のプラズモン材料に比べて多様な利点がある。そのような利点としては、例えばAuや、Ag、AlやTiN、インジウム酸化錫(ITO)(非特許文献4~6)などに比べ硬度が高く、強靭であり、より高い温度まで劣化が生じずに化学的に安定であることが上げられる。LaBのナノ粒子が近赤外帯域でプラズモニックな性質を示すことが報告されているが、薄膜や連続膜としてのLaBに関するプラズモン応用の報告や光学的性質に関する系統的な研究は殆どなされていなかった。ここ何年もの間、プラズモン材料の応用はいろいろな分野に広がり、太陽光光熱変換、熱アシスト磁気記録(heat assisted magnetic recording、HAMR)、波長制御赤外線光源といった多様な応用に向けて現在研究されている。これら応用分野のうちのあるものでは、従来のプラズモン材料と比べてはるかに改善された性能を有する代替のプラズモン材料が強く望まれている。例えば、近接場光熱効果を利用するHAMR向けの用途では、現在ではAuが利用されているが、集光レーザーを照射し高温になる際の原子のマイグレーションや形状歪の問題がある。LaBは高温で良好な化学的安定性を有し、Au、Ag、Al、Cu、TiN、ITO(非特許文献4~6)などよりも優れた材料として期待ができる。また、真空中高温で蒸発の際に、組成比を保ったまま昇華するため、電子ビーム(EB)蒸着において、一つのターゲットで簡便に成膜することができ、また膜の組成も確実にターゲットと同じにできるメリットがある。また、EB法を用いれば、PLD法と比べてはるかに高い成膜レートで成膜ができる。
本発明の課題は、これまで報告されている貴金属や金属窒化物、導電性金属酸化物などよりも、さらに安定性の高く、損失の少ない良好なプラズモン特性を有する、高品質な金属六ホウ化物の膜を簡便に提供することにある。
本発明の一側面によれば、2回対称または4回対称の結晶対称性をもつ基板上に成長させた六ホウ化ランタン膜であって、連続し、無孔であって、膜の52%以上が(001)表面を持ち、表面粗さ(r.m.s.)の値が膜厚の10%以下である、プラズモン特性を有する六ホウ化ランタン膜が提供される。
ここで、膜面内において結晶粒の稜線が1mmの範囲で揃っていてよい。
また、前記基板はSi(001)基板であってよい。
本発明の他の側面によれば、複素誘電率の実部の値が、640nm以上の波長において負であるとともに、3μmよりも長い波長においては常に-120以下である、プラズモン特性を有する六ホウ化ランタン膜が与えられる。
本発明のさらに他の側面によれば、750nmから3000nmの波長において、誘電率実部を誘電率虚部で割り、さらにマイナスとした値と定義されたフィギュア・オブ・メリットの値が1以上である、プラズモン特性を有する六ホウ化ランタン膜が与えられる。
本発明のさらに他の側面によれば、1000nmから1500nmの波長において、複素誘電率の実部を複素誘電率の虚部で割り、さらにマイナスとした値と定義されたフィギュア・オブ・メリットの値が3以上である、プラズモン特性を有する六ホウ化ランタン膜が与えられる。
本発明のさらに他の側面によれば、キャリア密度が1.0×1022個/cm以上、かつホール移動度が8.0[cm/V・s]以上である六ホウ化ランタン膜が与えられる。
ここで、前記何れかの六ホウ化ランタン膜において、表面にSiO膜を有するSi(001)下地、もしくは2回対称または4回対称のセラミック下地または金属下地上に形成された、請求項1から6のいずれかに記載の、プラズモン特性を有してよい。
本発明のさらに他の側面によれば、2回対称または4回対称の基板の基板上に基板温度が400℃~800℃の温度範囲で、かつ成膜中に10-5Pa以下の圧力の下で、0.1Å/秒~100Å/秒の堆積速度で電子ビーム法によって成膜を行う、プラズモン特性を有する六ホウ化ランタン膜の製造方法が与えられる。
ここで、前記基板がSi(001)基板であってよい。
また、前記基板温度は740℃~800℃の範囲であってよい。
また、前記基板温度は740℃~780℃の範囲であってよい。
以下で詳細に説明するように、本発明によれば、近赤外域以上の波長において、W、Mo、TiNよりも良好なプラズモン特性を有する上に、1000℃以上の高温でも使用できる良質なLaB膜が与えられる。例えば、本発明のLaBを用いて周期構造やナノスケール構造を形成した場合、0.7~3.0mμm程度の近赤外波長領域で、共鳴波長においてAuとLaBはほぼ同程度の波長幅を持つ吸収やふく射スペクトルを示す。
各種の下地温度で堆積されたLaBのX線回折を示すグラフ。 本発明の実施例のLaBのラマン散乱スペクトル。 本発明の実施例であるSiO/Si基板の下地温度を変えて成膜したLaBのSEM像を示す図((a)300℃、(b)700℃、(c)750℃、(d)770℃)。700℃より高い成長温度で結晶性の顕著な向上が見られる。これらはすべて同じ拡大率で観察した。 SiO/Si基板上に超高真空EB蒸着により、下地温度300℃から770℃で成膜されたLaB膜の複素誘電率を示すグラフ((a)は実部、(b)は虚部))。770℃が最も良好な特性を示す。 SiO/Si基板上に超高真空EB蒸着により、下地温度770℃で、異なるターゲットと成長速度により成膜されたLaB膜の複素誘電率を示すグラフ((a)は実部、(b)は虚部)。F-1は焼結体ターゲットを2.5Å/秒で成膜、F-2は単結晶ターゲットを2.5Å/秒で成膜、F-3は単結晶ターゲットを3.5Å/秒で成膜した。 SiO/Si基板上に超高真空PLD法により異なる下地温度で成膜されたLaB膜の複素誘電率を示すグラフ((a)は実部、(b)は虚部)。PLD成膜の条件は、KrFエキシマレーザーを繰り返しレート2~10Hz、エネルギー密度6J/cmで使用した。 異なる温度で成膜したLaBの性能を比較するために、プラズモン応答性に対応する(―ε′)を損失(ε″)で割ったフィギュア・オブ・メリット(プラズモン材料の性能の指標)のグラフ。 超高真空中770℃においてEB蒸着で成膜したLaBとAu,W,Mo,TiNなど他のプラズモン材料との性能を比較するために、プラズモン応答性に対応する(―ε′)を損失(ε″)で割ったフィギュア・オブ・メリットのグラフ。TiNR―1は非特許文献6、TiNR-2は非特許文献9、Auは非特許文献10、Moは非特許文献11、Wは非特許文献12から引用した。 Si表面に超高真空中770℃においてEB蒸着で成膜したLaBの誘電率を用いて計算した、周期構造からの放射率スペクトルを示す図。同じ構造を用いてAu及びWの構造についても計算し、共鳴波長において波長幅を比較した。LaBによる構造の波長幅はWよりも狭く、Auとほぼ同程度の狭い波長幅であることが分かる。
本発明の一形態によれば、波長が640nmから近赤外の領域において金属性を示し、1000℃以上の高温に耐えるプラズモン特性を有するLaB膜が与えられる。このLaB膜の製造に当たっては、たとえば基板温度が400℃(より好ましくは700℃、さらに好ましくは710℃、さらに好ましくは740℃)~800℃(より好ましくは780℃。なお、「~」は範囲の両端を含むことを表す)の範囲で成長させることで、良好な金属的挙動を示すLaB膜が、LaBターゲットを用いた電子ビーム(EB)蒸着法によってたとえばSiO/Si基板(Si基板はSi(001)を使用)上に作製される。このようにして、LaB膜と基板との積層体を作製することができる。EB蒸着法による蒸着にあたっては、たとえば、定比組成のLaBのターゲットを用い、基板温度400℃~800℃の温度範囲で、かつ10-5Pa台よりも低い(10-4Pa未満)圧力の下で、0.1Å/s~100Å/sの堆積速度で成膜を行うことができる。もちろん、これ以外のターゲット、例えば僅かな不純物が含まれているターゲットでも使用できる。ただし、LaBターゲットの組成ずれや不純物は膜の結晶性に影響を与える可能性があるので、そのようなターゲットを使用する場合には、例えばホウ素と置換すると電子を供与するカーボンや酸素なども微量混ぜておくのがよい。ただし、組成については、結晶構造を壊さないように、LaSm(x-1)やLaB6-xのようにあくまで1:6を保持させる。なお、LaBターゲットを使用した方が蒸着の制御が簡単になるが、LaとBとをそれぞれ別個のターゲットから供給することも可能である。また、EB蒸着法に変えてスパッタ法を使用してもよい。
基板等の部材の上の全体またはLaB膜を形成すべき箇所等に下地を形成し、LaB膜をこの下地の上に形成してもよい。なお、LaB膜から見ればそれと直接接触している下地や基板表面のごく近傍だけがLaB膜成長や特性等に影響を与えるので、下地や基板のうちでLaB膜が形成される表面からある程度以上離れた(つまり下にある)部分がどのような材料や構造になっているかは本発明では特に考慮しない。この意味で、本願では基板と下地とは同じ意味で使用する。基板としては、これ以外にガラスや石英も使用できる。また、基板がSiを含まない材料の場合はLaB膜へのSi混入が無いため、さらに高温で良好な特性を示す場合もあり得る。LaBナノ構造の誘電率、吸収及び散乱の効率、電界強度並びに反射スペクトルを評価した結果、本発明のLaB膜の光学特性の大部分はW、Mo、TiNなどより優れていることが分かった。LaBは融点、温度に対する安定性や原料価格などの点でAuよりも優れているため、より広い範囲の応用が見込める。なお、ここで基板として使用できる材料はSi(001)基板などの2回対称や4回対称の基板、あるいは表面格子の異方性の高い基板である。異方性の高い基板としては、例えば、Si(001)以外にも、Si(110)、Si(557)、Si(112)などの高指数面Si基板は表面格子が異方性の高い構造を持ち、そのため、これらの基板でも結晶粒の稜線や結晶軸位がazimuth方向に揃いやすいということができる。ここでさらに説明すれば、高指数面Si基板の中に異方性を持つ基板となるものがあるが、これらは必ずしも2回対称性を持つものではない。これについてはたとえばhttps://www.nims.go.jp/news/press/2006/09/p200609130.html、またhttp://pfwww.kek.jp/pf-seminar/denkikagaku_abst/abst_hoshi.pdfを参照されたい。例えば、前者のプレス資料はSi(557)面の例である。これは結晶学的には2回対称性を必ずしも持つものではないが、原子ステップが高密度にあり、そのため、結晶方位が揃った膜が成長しやすい傾向がある。Si(335)、Si(5 5 12)などがこの分類に入る。より厳密にいえば、これらは結晶の原子配列が2回対称ではなく、「ステップのナノ・モルフォロジーの異方性が高い」と分類されるべきものである。なお、Si(111)は3回対称であって結晶の稜線は3方向を向いてしまい、荒い表面になるので好ましくない。
また、本発明の一形態のLaB膜には通常は孔(ピンホール)が観察されず、連続な(「連続」の定義は後述)膜なので、この膜は実質的に無孔であるということができる。ただし、ごく例外的に孔が形成されることもあり得るので、本願において「無孔」とは、孔が全く存在していないか、または孔が存在するとしてもその密度が1μm当たり孔の直径が50nm以上の孔が1個以下であることを意味するものとする。
このLaB膜は表面が平滑であり、具体的には表面粗さ(r.m.s.)が膜厚の10%程度以下である。実施例中に挙げた表面粗さの実測値はいずれも10nm(r.m.s.)以下である。
また、このLaB膜は望ましくは連続した膜である。「連続した」とは物理的に分断されていない、かつ孔が開いていないということである。膜を形成するLaB膜が物理的に分断されたり、設計外の分断が起こっていたりすると、設計とそれを実現したデバイスとの動作が異なり、所望の特性が発揮されないことになる。したがって、膜の連続性は重要である。また、LaB膜に孔が形成されている場合にも同様の現象が生じ、出来上がったデバイスが設計された特性を発揮できないことになる。一方で、連続で孔のない膜の場合でも、同様に、表面粗さや凹凸が光の波長程度の大きさに近い場合には、出来上がったデバイスが設計された特性を発揮できないことになる。
本発明に係る、Siなどの基板上に堆積したLaB膜を評価した結果、図3の様に、740℃~800℃の成膜温度範囲では、膜平行方向に数cmスケールの範囲で結晶の方位が揃った高品質な膜ができていることがSEM像から目視で確認できた。より具体的には結晶粒の稜線が1mm以上のスケールの範囲で膜の面内方向にほぼ揃った膜が得られる。また、この膜はその表面積のうちの52%以上が(001)表面を持つ。また、そのような膜は可視光から近赤外領域まで、W、Mo、TiNに比べて光学特性がすぐれ、Auに近いプラズモニック特性や、図7のような高いフィギュア・オブ・メリット(Figure of Merit、性能指数とも言う。以下、FOMと称する)を達成することができることを確認した。なお、目視により上述した結晶粒の稜線が揃うことが確認できるよりも低い成膜温度(ただし400℃以上)でも比較的高いFOMを有するLaB膜が得られた。LaB膜はAu膜やITO、TiN膜に比較して熱的な安定性が高く、また機械的強度も高いため、高温で使用できる実用的なプラズモン材料となる。例えば、1000℃以上の高温で動作できる高強度な赤外線エミッターとして使用が可能である。LaB膜はまた、仕事関数が小さいため、真空中では光を励起源とした電子源材料、あるいは、半導体材料や絶縁膜と組み合わせたヘテロ接合やトンネル接合などとすることで、従来のプラズモン材料にはない光電流発生材料や光デバイス、また反応デバイスとして使用が可能である。なお、以下の実施例には示していないが、LaB以外の他の六ホウ化物を使用しても高温で使用できる実用的なプラズモン材料を提供することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、これらの実施例はあくまでも本発明の理解を助けるためだけのものであって、本願発明の技術的範囲は特許請求の範囲のみによって定められることに注意しなければならない。
実施例のLaB膜は以下のようにして作製した。この膜は電子ビーム(EB)蒸着法によって作成したが、その際エイコーエンジニアリング製の超高真空電子ビーム蒸着装置を使用した。圧力は5.0×10-8Pa以下、基板加熱成膜時の真空槽の圧力は1×10-5Pa以下であった。ターゲットはホットプレスLaB(純度99.9%)を、また基板は表面に自然酸化SiO層を有するSi(SiO/Si)ウエハを使用した。ターゲットと基板との間のワーキングディスタンスは30cmであった。基板温度はサンプルステージに取り付けられた熱電対によってモニタし、堆積プロセスの全過程で所望の温度に保持した。電子銃の動作条件は、加速電圧5.0~6.0KV、エミッション50~200mAであった。
各種の温度で作製したLaB膜の厚さを、段差計(step profiler)を使用して測定した。表面形状測定は原子間力顕微鏡を使用して行った。膜の結晶構造はX線回折計を使用して判定したが、図1に示すように、400℃以上からLaB格子が形成され始めることが分かった。基板温度が700℃で750~3000nmの範囲の誘電率の実部の値がマイナス側にほぼ最大となり、さらに、750℃以上では、SEMで観測される結晶粒のサイズが50nm以上に大きくなり、結晶粒の稜線が1mmの範囲で膜の面内方向にほぼ揃いながら成長する様子が観察された。つまり、LaB膜の表面上のほとんどすべての点から1mmの範囲内で結晶粒の稜線がほぼ同じ方向を向いていた。もちろん、LaB膜の結晶性が良好な程、もっと遠方まで結晶粒の稜線がほぼ揃うことになる。この現象はSi(001)ウエハで観測され、Si(111)ウエハやガラス基板では観測されなかったため、エピタキシャルの関係で成長している可能性がある。750℃以上では(001)表面の割合が増え、図1に示す回折強度のピーク高から計算したところ、770℃ではこの割合が52%を超えた。なお、(001)表面の割合については、EBSP(electron backscattering pattern)(EBSDともいう。EBSP(EBSD)の詳細は非特許文献13を参照)を使用した確認も行った。また、ラマン散乱分光法によりLaB膜のフォノンを測定した結果、図2に示すように500℃以上からLaBのフォノンが観測され始め、LaB構造が出来ていることが確認できた。エリプソメトリの分光偏光解析測定により紫外線(UV)から近赤外線(NIR)までの波長範囲(240nm~3000nm)について、角度可変測定を行った。すべてのフィッティングにおいて、単一のLorentz振動子及びDrude項を用いるDrude-Lorentzモデルを使用し、このフィティング解析から求めた厚さの値は、表面形状測定から得た厚さとの良い整合性を示した(5%以内の偏差)。キャリア密度はホール測定により判定した。
図4は分光偏光解析法により求められた誘電関数を示す(スペクトル範囲:0.3~3μm、入射角の変化範囲:5度刻みで50度~60度)。SiO/Si上で基板温度を約300℃~800℃で変化させたLaB膜の誘電率の実部(ε′)及び虚部(ε″)が図4に示されている。なお、この基板温度は、堆積温度、成長温度、下地温度などの呼称で呼ばれることもある。基板温度が400℃以上ですべての膜は、波長が約640nmよりも長い可視域から近赤外スペクトル域までの範囲で優れた金属的挙動(誘電率の実部が負の値)を示し、また波長1.5μmより長い波長においては誘電率の実部が常に-25以下(つまり、絶対値が25以上)であった。特に堆積温度(基板温度)が700℃~800℃の範囲で成膜したLaB膜については、波長3μmにおいて複素誘電率の実部の値が-120以下(その絶対値が120以上)となった。なお、金属の場合、自由電子モデルのDrude的な挙動により、波長が長くなればなるほど誘電率の実部ε′がマイナスになる。しかし、膜が分断されたりするとε′が右下がりから、右上がりになったりする。このため、膜の連続性が重要になる。700℃以上の基板温度で成長させた膜では、ラマン散乱の強度が増し、スペクトルがより明瞭になり結晶性が高まり、エリプソメトリ―によるε′の値も良く対応する。金属性(誘電率の実部が負であること)は高い堆積速度で堆積された膜の方が大きくなるが、この測定は2.5Å/秒で行った膜に対して行った。分光偏光解析フィッティング(ellipsometry fitting)により得られたSiO/Si上のLaB膜の膜厚、堆積速度と、ホール測定によって得られたキャリア密度(下表ではその単位を1/cmと表記したが、個/cmと表記することもある)、ホール係数、また、X線回折による粒径評価(Halder-Wagner解析)、原子間力顕微鏡(AFM)による表面粗さの測定結果を表1に示す。この表からわかるように、ホール測定により測定されたホール移動度の値と、分光偏光解析による金属性・プラズモニック特性との傾向の間には、完全ではないが凡そ相関が認められる。

この表からわかるように、成膜温度700℃以上の実施例において、高い移動度を得たが、堆積速度が最も高い実施例では、移動度が最も高い値を示した。
図5に、異なる製法のターゲットを使用し、また成膜レートを変更してEB蒸着法で成膜したLaB膜の誘電率の測定結果を示す。サンプルF-1は真空ホットプレス法により製作したペレット(フルウチ化学製)をターゲットとして用い、基板温度770℃において蒸着レート2.5Å/秒で成膜した膜の測定結果である。また、サンプルF-2は、FZ法を用いて高純度に作製した単結晶LaBをターゲットとして用い、基板温度770℃において蒸着レート2.5Å/秒で成膜した膜の誘電率である。F-3は、同じ単結晶LaBをターゲットとして用い、基板温度770℃において蒸着レート3.5Å/秒で成膜した膜の誘電率である。なお、図中ではF-1、F-2及びF-3の測定結果をそれぞれ770℃-1、770℃-2及び770℃-3とも表記した。これらの結果から、焼結体ターゲットよりも単結晶ターゲットを用いた場合の方が、また、蒸着レートが高いほど、誘電率実部が負に大きくなり、プラズモニック的な性質が増すことがわかる。
比較のために、図6にパルスレーザ堆積法(PLD法)によりSiO/Si下地の上に成膜したLaB膜の誘電率の測定結果を示す。レーザーはKrFエキシマレーザー、繰り返しレート2~10Hz、エネルギー密度6J/cmで使用した。成膜室の圧力は約1×10-4Paであった。300℃~750℃の温度範囲で成膜したが、どの膜も金属性を示さず、プラズモン材料としては適していない。また、PLD法によって成膜されたLaB膜の形状を観察したところ、連続した膜ではなく島状に分断されていた。理由としては、真空度が悪く、蒸着レート(堆積速度)が0.05Å/秒以下と、上記EB蒸着に比べてレートが低いことが考えられる。なお、スパッタ法を使用して成膜を行った場合には平坦連続膜を形成できることが確認されている。
図7には、FOMとして、誘電率実部を誘電率虚部で割り、さらにマイナスとした値を波長に対してプロットしたグラフを示す。この値が大きければ、光に対する材料の応答の大きさに対して損失が相対的に小さいことを示し、プラズモン材料として性能が高いことを示している。成膜温度を300℃から800℃まで変化させた際に、770℃が最も性能値が高く、プラズモン材料として良い膜が実現できることがわかる。具体的には成膜温度を400℃~800℃とした場合、波長が750nm~3000nmの範囲内でFOMの値がほぼ1以上となり、410℃~800℃の範囲では完全に1以上となる。また、成膜温度が700℃~770℃の場合は、波長が1000nm~1500nmの範囲内でFOMの値が4以上となる。図7のグラフには示していないが、成膜温度を780℃まで上げても、この波長範囲内でのFOM値は3以上に維持される。
対して損失が相対的に小さいことを示し、プラズモン材料として性能が高いことを示している。成膜温度を300℃から800℃まで変化させた際に、770℃が最も性能値が高く、プラズモン材料として良い膜が実現できることがわかる。具体的には成膜温度を400℃~800℃とした場合、波長が750nm~3000nmの範囲内でFOMの値がほぼ1以上となり、410℃~800℃の範囲では完全に1以上となる。また、成膜温度が700℃~770℃の場合は、波長が1000nm~1500nmの範囲内でFOMの値が4以上となる。図7のグラフには示していないが、成膜温度を780℃まで上げても、この波長範囲内でのFOM値は3以上に維持される。
図8には、本発明によるLaB膜の誘電率を、代表的なプラズモン材料のそれと比較したグラフを示す。Mo,Wを高温で使用可能なプラズモン材料として挙げた。図からわかるように、本発明のLaB膜は約700nm程度より長い波長ではW、Mo、TiNより性能指数が高く、Auに次いで高い値を示す。Au膜の場合は400℃以上の温度で使用する際は下地から剥離したり、融解したりするなど構造が壊れてしまうが、LaBの場合は1000℃以上の高温で使用できる利点がある。
本願発明のLaBのプラズモン特性を明らかにするための検討を行った。Si下地に超高真空中770℃においてEB蒸着で成膜したLaBを使用した一次元周期構造を形成した場合の、電磁場シミュレーションによる放射率スペクトルを図9に示す。比較のため、LaBの代わりにAu及びWを用いた構造のスペクトルの比較の結果も示す。共鳴波長において波長幅を比較すると、AuとLaBはほぼ同程度の波長幅であることが分かる。この点で、Auを使用できない高温用途の場合は、ほぼ同程度の性能である本願発明のLaBを、Auの代わりに用いることができる。また、Wの性能はLaBに及ばず、LaBを用いた方が良い波長選択性を実現できる。
以上詳細に説明したように、本願発明のLaBの高温での用途や近赤外線加熱での用途を含む多様なプラズモンデバイス用途に適するため、産業上大いに利用されることが期待される。例えば、大気中や窒素雰囲気中で高温で動作する波長制御エミッター、ガスの吸収帯に合わせたNDIRガスセンサー用の小型波長制御光源、化学反応や結晶化促進用の加熱装置、電子部品の封止材や電子回路の基板加工や電池部品の乾燥装置、人体の加熱効率を高めた赤外線ストーブや赤外線医療器具、厨房調理器具などへの応用が見込める。
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Claims (10)

  1. 連続し、無孔であって、膜の52%以上が(001)表面を持ち、表面粗さ(r.m.s.)の値が膜厚の10%以下であるとともに、
    750nmから3000nmの波長において、誘電率実部を誘電率虚部で割り、さらにマイナスとした値と定義されたフィギュア・オブ・メリットの値が1以上である、
    プラズモン特性を有する六ホウ化ランタン膜。
  2. 膜面内において結晶粒の稜線が1mmの範囲で揃っている、請求項1に記載のプラズモン特性を有する六ホウ化ランタン膜。
  3. i(001)基板上に設けられている、請求項1または2に記載の六ホウ化ランタン膜。
  4. 複素誘電率の実部の値が、640nm以上の波長において負であるとともに、3μmよりも長い波長においては常に-120以下である、請求項1~3のいずれかに記載のプラズモン特性を有する六ホウ化ランタン膜。
  5. 1000nmから1500nmの波長において、複素誘電率の実部を複素誘電率の虚部で割り、さらにマイナスとした値と定義されたフィギュア・オブ・メリットの値が3以上である、請求項1~4のいずれかに記載のプラズモン特性を有する六ホウ化ランタン膜。
  6. キャリア密度が1.0×1022個/cm以上、かつホール移動度が8.0[cm/V・s]以上である、請求項1~4のいずれかに記載の六ホウ化ランタン膜。
  7. 表面にSiO膜を有するSi(001)下地、もしくは2回対称または4回対称のセラミック下地または金属下地上に形成された、請求項1~6のいずれかに記載の、プラズモン特性を有する六ホウ化ランタン膜。
  8. 2回対称または4回対称の基板の基板上に基板温度が410℃~800℃の温度範囲で、かつ成膜中に10-5Pa以下の圧力の下で、2.5Å/秒~3.5Å/秒の堆積速度で電子ビーム法によって成膜を行う、請求項1~7の何れかに記載のプラズモン特性を有する六ホウ化ランタン膜の製造方法。
  9. 前記基板温度は740℃~800℃の範囲である、請求項8に記載のプラズモン特性を有する六ホウ化ランタン膜の製造方法。
  10. 前記基板温度は740℃~780℃の範囲である、請求項9に記載のプラズモン特性を有する六ホウ化ランタン膜の製造方法。
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