JP7347740B2 - 樹脂組成物及びその成形体である透明吸湿シート - Google Patents
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Description
[2]前記透明樹脂がエチレン-酢酸ビニル共重合体及びポリオレフィンから選択される少なくとも一種である、前項[1]記載の樹脂組成物。
[3]前記カップリング剤の屈折率が1.473以上かつSP値が10以下である前項[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4]前項[1]~[3]の何れか一項に記載の樹脂組成物の成形体である透明吸湿シートであって、前記ゼオライト粒子が透明吸湿シート中に均一に分散されており、前記ゼオライト粒子の透明吸湿シート中の濃度が1~60重量%である、透明吸湿シート。
[5]前記透明吸湿フィルムの厚さが100μmのときの全光線透過率が、JIS K7361-1(1997年)に準拠して測定したときに86%以上であり、かつ、ヘーズ(Haze)が、JIS K7136(2000年)に準拠して測定したときに35%以下である、前項[4]記載の透明吸湿シート。
δ:SP値(cal/cm3)1/2
ΔEv:凝集エネルギー(蒸発エネルギー)(cal/mol)
V:モル分子容(cm3/mol)
Δei:各成分の原子又は原子団のモル凝集エネルギー(cal/mol)
Δvi:各原子又は原子団のモル分子容(cm3/mol)
大阪ガスケミカル株式会社製:OGSOL SC-001(シラン系、屈折率1.55~1.57、SP値10以下)等、
味の素ファインテクノ株式会社製:プレンアクトAL-M(アルミネート系、屈折率1.490、SP値8.8)、プレンアクト9SA(チタネート系、屈折率1.496、SP値9.6)等、
信越化学工業株式会社製:KBM-103(シラン系、屈折率1.473、SP値8.8)等。
ポリエチレン:屈折率は、1.51~1.54、SP値は、7.9~8.2である。
ポリプロピレン:屈折率は、8.0、SP値は、1.48~1.49である。
エチレン-酢酸ビニル共重合体:屈折率は、1.476~1.495、SP値は、8.2~8.5である。
日本ポリエチレン株式会社:ノバテックLL、HD、LD、EVA;カーネル等、
株式会社プライムポリマー:プライムポリプロ等、
三井・ダウ ポリケミカル社:エバフレックス等、
ダウ・ケミカル社:ENGAGE等。
ゼオライト粒子(株式会社中村超硬製、Zeoal(登録商標) 4A、メジアン径(D50):50nm、A型ゼオライト(構造コード:LTA))100重量部と、カップリング剤(味の素ファインテクノ株式会社製、プレンアクト ALM、屈折率:1.490、SP値:8.8)10重量部とをトルエン溶媒中で混合し、固液分離して乾燥させた後熱処理及び脱水処理をして、カップリング剤により表面処理されたゼオライト粒子を得た。
表1に示すカップリング剤を用いた以外は製造例1と同様にしてカップリング剤により表面処理されたゼオライト粒子を得た。
・プレンアクトAL-M:アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート
・プレンアクト9SA:CAS番号 61417-55-8
・KBE-903:3-アミノプロピルトリエトキシシラン
・KBM-403:3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
屈折率が1.4015であるシリコーン油(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、Element14*PDMS 50-J)100重量部に、製造例で用いたゼオライト粒子1重量部を添加し撹拌したところ、透明な液体が得られた。この透明な液体について、25℃の雰囲気下で、ヘーズメーター(日本電色社製、製品名NDH4000)を用いてヘーズ(Haze)及び全光線透過率を測定した。その結果、透明な液体のヘーズ(Haze)は3.4%で、全光線透過率は100.22%であった。これらの結果から前述の定義にしたがって、製造例で用いたゼオライト粒子の屈折率を、1.4015とした。
製造例1で得られた、カップリング剤により表面処理されたゼオライト粒子30重量部、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA樹脂、三井・ダウ ポリケミカル株式会社製、EV40LX、屈折率1.476、SP値8.5)69重量部、ステアリン酸1重量部をニーダーにより混錬し、樹脂組成物を得た。
製造例1で得られた、カップリング剤により表面処理されたゼオライト粒子に替えて、製造例2~4で得られた、カップリング剤により表面処理されたゼオライト粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして、シートを得た。
後述のようにして、実施例1、2及び比較例1、2で得られたシートを用いて、ヘーズ(Haze)及び全光線透過率を測定した。結果を表2に示す。また、ゼオライト粒子の屈折率Aと、カップリング剤の屈折率B、EVA樹脂の屈折率Cとの各比A/B、A/Cを表2に示す。
JIS K7136(2000年)に準拠して測定した。評価基準は以下のとおりである。
○:30%以下、△:30%より大きく35%以下、×:35%より大きい。
JIS K7361-1(1997年)に準拠して測定した。評価基準は以下のとおりである。
○:90%以上、△86%以上90%未満、×:86%未満。
Claims (4)
- 透明樹脂と、1種又は2種以上の、カップリング剤により表面処理されたゼオライト粒子とを含み、
前記ゼオライト粒子のメジアン径(D50)が20~150nmであり、
前記カップリング剤の屈折率(A)と表面処理される前の前記ゼオライト粒子の屈折率(B)との比(A/B)が、1.000~1.122であり、
前記カップリング剤の屈折率(A)と前記透明樹脂の屈折率(C)との比(A/C)が、0.950~1.064であり、
前記カップリング剤の屈折率が1.473以上かつSP値が10以下であり、
前記ゼオライト粒子の含有量が、樹脂組成物中20~60重量%である、樹脂組成物。 - 前記透明樹脂がエチレン-酢酸ビニル共重合体及びポリオレフィンから選択される少なくとも一種である、請求項1記載の樹脂組成物。
- 請求項1若しくは2に記載の樹脂組成物又は当該樹脂組成物を透明樹脂で希釈した希釈組成物の成形体である透明吸湿シートであって、
前記ゼオライト粒子が透明吸湿シート中に均一に分散されており、前記ゼオライト粒子の透明吸湿シート中の濃度が1~60重量%である、透明吸湿シート。 - 前記透明吸湿シートの厚さが100μmのときの全光線透過率が、JIS K7361-1(1997年)に準拠して測定したときに86%以上であり、かつ、ヘーズ(Haze)が、JIS K7136(2000年)に準拠して測定したときに35%以下である、請求項3記載の透明吸湿シート。
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