JP7347263B2 - 加工液吐出ノズル及びワイヤ放電加工機 - Google Patents
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Description
以下、図1~図5を参照して、第1実施形態について説明する。
図2に示すように、本実施形態のワイヤ放電加工機は、ワイヤ電極10とワーク100との間にパルス電圧を印加することでワーク100を放電加工するものである。なお、以降において、放電加工中におけるワイヤ電極10とワーク100との間隙を放電ギャップGと称する。
図3(a)に示すように、上部ノズル40は、円環状のフランジ部41aを有する基部41と、基部41から突出した突部43とを有している。上部ノズル40は、環状の押さえ部材(図示略)により上部ガイドブロック31に対して押し当てられることで固定されている。
図3(c)に示すように、吐出口44は、ワイヤ電極10が挿通される中心部45と、中心部45の内周面において中心部45の周方向に等間隔にて設けられた複数(本実施形態では8つ)の溝部46とを有している。
各溝部46は、軸線Cに沿って中心部45の全体にわたって設けられている。より詳しくは、各溝部46は、上部ノズル40の軸線方向における途中の部分から、すなわち、流入口42と吐出口44との接続部分から吐出口44の出口まで延在している。各溝部46の周方向における幅は、径方向の外側ほど小さい。なお、流入口42と吐出口44とは滑らかに連なっている。
図4(a)に示すように、下部ノズル60は、円環状のフランジ部61aを有する基部61と、基部61から突出した突部63とを有している。下部ノズル60は、環状の押さえ部材(図示略)により下部ガイドブロック51に対して押し当てられることで固定されている。
図4(c)に示すように、吐出口64は、ワイヤ電極10が挿通される中心部65と、中心部65の内周面において中心部65の周方向に等間隔にて設けられた複数(本実施形態では8つ)の溝部66とを有している。
各溝部66は、軸線Cに沿って中心部65の全体にわたって設けられている。より詳しくは、各溝部66は、下部ノズル60の軸線方向における途中の部分から、すなわち、流入口62と吐出口64との接続部分から吐出口64の出口まで延在している。各溝部66の周方向における幅は、径方向の外側ほど小さい。なお、流入口62と吐出口64とは滑らかに連なっている。
各ノズル40,60の吐出口44,64は、中心部45,65と、中心部45,65の内周面に設けられた複数の溝部46,66とを有している。このため、吐出口44,64から吐出される加工液は、中心部45,65よりも各溝部46,66において流れにくくなる。このため、吐出口44,64から吐出される加工液は、中心部45,65の軸線Cに向かって集約されることで縮流されるようになる。これにより、各ノズル40,60によりワーク100の上方及び下方から吐出される加工液がワイヤ電極10に沿って流れやすくなることで、放電ギャップGに加工液が供給されやすくなる(以上、作用1)。
(1)各ノズル40,60の吐出口44,64は、ワイヤ電極10が挿通される中心部45,65と、中心部45,65の内周面において中心部45,65の周方向に互いに間隔をおいて設けられ、吐出口44,64の出口まで延在する複数の溝部46,66とを有している。
(2)複数の溝部46,66は、周方向に等間隔にて設けられている。
こうした構成によれば、各溝部46,66の周方向における幅が径方向の外側ほど小さいため、各溝部46,66を通過する加工液は、径方向の外側ほど流れにくくなる。これにより、吐出口44,64から吐出される加工液が、中心部45,65の軸線Cに向かって一層集約されやすくなる。したがって、加工液が放電ギャップGに供給されやすくなる。
こうした構成によれば、上記作用2を奏することから、ワイヤ放電加工における加工速度を向上させることができる。
<第2実施形態>
以下、図7及び図8を参照して、第2実施形態について説明する。
図7(a)に示すように、上部ノズル240は、円環状のフランジ部41aを有する基部41と、基部41から突出した突部43とを有している。上部ノズル240は、環状の押さえ部材(図示略)により上部ガイドブロック31に対して押し当てられることで固定されている。
図7(c)に示すように、吐出口244は、ワイヤ電極10が挿通される中心部245と、中心部245の内周面において中心部245の周方向に等間隔にて設けられた複数(本実施形態では8つ)の溝部246とを有している。また、吐出口244は、中心部245の径方向の外側、且つ周方向における溝部246同士の間に設けられ、中心部245の軸線方向に貫通する複数(本実施形態では8つ)の貫通部247を有している。
各溝部246は、軸線Cに沿って中心部245の全体にわたって設けられている。より詳しくは、各溝部246は、上部ノズル240の軸線方向における途中の部分から、すなわち、流入口42と吐出口244との接続部分から吐出口244の出口まで延在している。各溝部46の周方向における幅は、径方向の外側ほど小さい。なお、流入口42と吐出口244とは滑らかに連なっている。
各貫通部247は、突部43を軸線方向に貫通しており、流入口42に連なっている。各貫通部247の軸線は、各溝部246における径方向の最外側の縁同士を結ぶ仮想円V2よりも径方向の内側に位置している。したがって、図示は省略するが、各貫通部247の軸線を結ぶ仮想円の直径は、仮想円V1の直径よりも大きく、仮想円V2の直径よりも小さい。
図8(a)に示すように、下部ノズル260は、円環状のフランジ部61aを有する基部61と、基部61から突出した突部63とを有している。下部ノズル260は、環状の押さえ部材(図示略)により下部ガイドブロック51に対して押し当てられることで固定されている。
図8(c)に示すように、吐出口264は、ワイヤ電極10が挿通される中心部265と、中心部265の内周面において中心部265の周方向に等間隔にて設けられた複数(本実施形態では8つ)の溝部266とを有している。また、吐出口264は、中心部265の径方向の外側、且つ周方向における溝部266同士の間に設けられ、中心部265の軸線方向に貫通する複数(本実施形態では8つ)の貫通部267を有している。
各溝部266は、軸線Cに沿って中心部265の全体にわたって設けられている。より詳しくは、各溝部266は、下部ノズル260の軸線方向における途中の部分から、すなわち、流入口62と吐出口264との接続部分から吐出口264の出口まで延在している。各溝部266の周方向における幅は、径方向の外側ほど小さい。なお、流入口62と吐出口264とは滑らかに連なっている。
各貫通部267は、突部63を軸線方向に貫通しており、流入口62に連なっている。各貫通部267の軸線は、各溝部266における径方向の最外側の縁同士を結ぶ仮想円V2よりも径方向の内側に位置している。したがって、図示は省略するが、各貫通部267の軸線を結ぶ仮想円の直径は、仮想円V1の直径よりも大きく、仮想円V2の直径よりも小さい。
各ノズル240,260の吐出口244,264は、貫通部247,267を有している。このため、流入口42,62から流入された加工液は、中心部245,265及び溝部246,266と、貫通部247,267とから吐出される。ここで、各貫通部247,267から吐出される加工液によって、中心部245,265及び溝部246,266から吐出された加工液が径方向の外側に拡散しにくくなる。このため、吐出口244,264から吐出される加工液は、中心部245,265の軸線Cに向かって集約されることで縮流されるようになる。これにより、各ノズル240,260によりワーク100の上方及び下方から吐出される加工液がワイヤ電極10に沿って流れやすくなることで、放電ギャップGに加工液が供給されやすくなる(以上、作用3)。
本実施形態の各ノズル240,260によれば、第1実施形態の効果(1)~(4)に加えて、新たに以下に示す効果が得られるようになる。
<変更例>
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・図6(a)及び図6(b)に示すように、各溝部46,66に代えて、周方向における幅が径方向において一定である複数の溝部146,166が設けられた吐出口144,164を有する上部ノズル140及び下部ノズル160を採用することもできる。なお、本変更例では、4つの溝部146,166が周方向に等間隔にて設けられている。
・中心部45,65,245,265及び各溝部46,66,246,266の形状は適宜変更することができる。
・1つの貫通部247,267の断面積は、1つの溝部246,266の断面積と同一であってもよいし、1つの溝部246,266の断面積よりも大きくてもよい。
・貫通部247,267の径方向における位置は適宜変更できる。例えば、各貫通部247,267の軸線を結ぶ仮想円の直径が仮想円V2の直径よりも大きくなるようにしてもよい。
Claims (6)
- ワイヤ電極とワークとの間に電圧を印加することで前記ワークを放電加工するワイヤ放電加工機に適用され、前記ワイヤ電極が挿通されるとともに前記ワイヤ電極と前記ワークとの間隙に向けて加工液を吐出する吐出口を有する加工液吐出ノズルであって、
前記吐出口は、
前記ワイヤ電極が挿通される中心部と、
前記中心部の内周面において前記中心部の軸線を中心とする周方向に互いに間隔をおいて設けられ、前記吐出口の出口まで延在する複数の溝部と、を有しており、
前記溝部の各々の前記周方向における幅は、前記軸線を中心とする径方向において一定である、
加工液吐出ノズル。 - ワイヤ電極とワークとの間に電圧を印加することで前記ワークを放電加工するワイヤ放電加工機に適用され、前記ワイヤ電極が挿通されるとともに前記ワイヤ電極と前記ワークとの間隙に向けて加工液を吐出する吐出口を有する加工液吐出ノズルであって、
前記吐出口は、
前記ワイヤ電極が挿通される中心部と、
前記中心部の内周面において前記中心部の軸線を中心とする周方向に互いに間隔をおいて設けられ、前記吐出口の出口まで延在する複数の溝部と、を有しており、
前記軸線を中心とする径方向を径方向とするとき、
前記吐出口は、前記中心部の前記径方向の外側、且つ前記周方向における前記溝部同士の間に設けられ、前記中心部の軸線方向に貫通する貫通部を有している、
加工液吐出ノズル。 - 前記複数の溝部は、前記周方向に等間隔にて設けられている、
請求項1または請求項2に記載の加工液吐出ノズル。 - 前記溝部の各々の前記周方向における幅は、前記軸線を中心とする径方向の外側ほど小さい、
請求項2または請求項3に記載の加工液吐出ノズル。 - ワイヤ電極に電圧を印加することでワークを放電加工するワイヤ放電加工機であって、
前記ワークを挟む一方及び他方から前記ワイヤ電極と前記ワークとの間隙に向けて加工液を供給する一対のノズルを備え、
前記一対のノズルの少なくとも一方が、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の加工液吐出ノズルである、
ワイヤ放電加工機。 - 前記一対のノズルの双方が、前記加工液吐出ノズルである、
請求項5に記載のワイヤ放電加工機。
Applications Claiming Priority (2)
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JP2019072964 | 2019-04-05 |
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Family Applications (1)
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JP2020030704A Active JP7347263B2 (ja) | 2019-04-05 | 2020-02-26 | 加工液吐出ノズル及びワイヤ放電加工機 |
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JP (1) | JP7347263B2 (ja) |
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2020
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