JP7347243B2 - スパークプラグの製造方法 - Google Patents

スパークプラグの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7347243B2
JP7347243B2 JP2020012863A JP2020012863A JP7347243B2 JP 7347243 B2 JP7347243 B2 JP 7347243B2 JP 2020012863 A JP2020012863 A JP 2020012863A JP 2020012863 A JP2020012863 A JP 2020012863A JP 7347243 B2 JP7347243 B2 JP 7347243B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flat surface
welding
electrode
base material
opposing flat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020012863A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021118160A (ja
Inventor
啓太 神藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2020012863A priority Critical patent/JP7347243B2/ja
Publication of JP2021118160A publication Critical patent/JP2021118160A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7347243B2 publication Critical patent/JP7347243B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Spark Plugs (AREA)

Description

本発明は、内燃機関用のスパークプラグの製造方法に関する。
内燃機関用のスパークプラグとして、接地電極がチップを備えたものがある。かかるスパークプラグを製造するにあたっては、接地電極母材にチップを接合する工程を行うこととなる。かかるチップの接合には、抵抗溶接を用いることができる。特許文献1においては、チップの接合性を高めるために、抵抗溶接の溶接電極による溶接箇所への押圧荷重を工夫することが提案されている。
特開2013-206789号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法においても、複数の溶接電極(すなわち、接地電極側部材とチップ側部材)が接地電極母材に対して、互いに異なる複数の方向から荷重をかけるように当接される。それゆえ、抵抗溶接の作業性において改善の余地がある。したがって、スパークプラグの生産性の向上の余地がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、生産性に優れたスパークプラグの製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、中心電極(2)と接地電極(3)との間に放電ギャップ(G)を形成してなるスパークプラグ(1)を製造する方法であって、
上記接地電極は、上記放電ギャップに対向する対向平坦面(41)を備えた接地電極母材(4)と、上記対向平坦面に接合された接地チップ(5)と、を有し、
上記接地チップを上記接地電極母材に接合するにあたっては、互いに極性の異なる第1溶接電極(61)と第2溶接電極(62)とを備えた抵抗溶接機(6)を用い、
上記第1溶接電極を、上記対向平坦面に配された上記接地チップが上記対向平坦面に向って押圧されるように上記接地チップに当接させると共に、上記第2溶接電極を上記対向平坦面に当接させた状態にて、上記第1溶接電極と上記第2溶接電極との間に通電させることにより、抵抗溶接を行い、
上記第1溶接電極による上記対向平坦面への押圧荷重(P1)の向きと、上記第2溶接電極による上記対向平坦面への押圧荷重(P2)の向きとは、同じ向きである、スパークプラグの製造方法にある。
上記スパークプラグの製造方法において、第1溶接電極による対向平坦面への押圧荷重の向きと、第2溶接電極による対向平坦面への押圧荷重の向きとは、同じ向きである。それゆえ、抵抗溶接の際、第1溶接電極と第2溶接電極とを、接地電極母材に対して同じ側から対向平坦面に当接させ、押圧することができる。これにより、接地チップの溶接作業を簡素化することができる。その結果、スパークプラグの生産性を向上させることができる。
以上のごとく、上記態様によれば、生産性に優れたスパークプラグの製造方法を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、スパークプラグの先端部分の側面図。 図1のII-II線矢視断面図。 図2のIII矢視図。 実施形態1における、溶接方法を示す斜視説明図。 実施形態1における、溶接電極を接地チップ及び対向平坦面に当接させる直前の状態を示す側面説明図。 実施形態1における、溶接電極を接地チップ及び対向平坦面に当接させた状態を示す側面説明図。 実施形態1における、接地電極母材をハウジングに接合する直前の状態を示す側面説明図。 実施形態1における、接地電極母材をハウジングに接合した状態を示す側面説明図。 実施形態1における、接地チップを接地電極母材に接合した状態を示す側面説明図。 実施形態1における、中心電極及び絶縁碍子をハウジングに装着した状態を示す側面説明図。 実施形態1における、対向平坦面に通電痕が形成された接地電極の平面説明図。 実施形態2における、溶接方法を示す側面説明図。 実施形態3における、溶接方法を示す側面説明図。 実施形態4における、溶接方法を示す側面説明図。 実施形態5における、断面略六角形状の接地電極の断面図。 実施形態5における、突出角部に面取り部を設けた接地電極の断面図。 実施形態5における、断面略台形状の接地電極の断面図。 実施形態5における、対向平坦面と背向平坦面とが曲面にて繋がれた接地電極の断面図。 実施形態5における、溶接方法を示す斜視説明図。 比較形態における、溶接方法を示す断面説明図。 実施形態6における、接地電極の断面図。 実施形態6における、溶接方法を示す斜視説明図。 実施形態6における、溶接方法を示す断面説明図。 実施形態7における、接地電極の断面図。 実施形態7における、溶接方法を示す斜視説明図。 実施形態8における、溶接方法を示す側面説明図。 実施形態8における、溶接方法を示す斜視説明図。 実施形態8における、接地電極母材を切断する工程を示す斜視説明図。 実施形態9における、溶接方法を示す斜視説明図。 図29のXXX-XXX線矢視断面相当の拡大断面図。 図30のXXXI-XXXI線矢視断面図。
(実施形態1)
スパークプラグの製造方法に係る実施形態について、図1~図11を参照して説明する。
本形態は、中心電極2と接地電極3との間に放電ギャップGを形成してなるスパークプラグ1を製造する方法の形態である。
図1~図3に示すごとく、接地電極3は、接地電極母材4と接地チップ5とを有する。接地電極母材4は、放電ギャップGに対向する対向平坦面41を備えている。接地チップ5は、対向平坦面41に接合されている。
接地チップ5を接地電極母材4に接合するにあたっては、図4~図6に示すごとく、互いに極性の異なる第1溶接電極61と第2溶接電極62とを備えた抵抗溶接機6を用いる。そして、第1溶接電極61を、対向平坦面41に配された接地チップ5が対向平坦面41に向って押圧されるように接地チップ5に当接させる。それと共に、第2溶接電極62を対向平坦面41に当接させる。この状態にて、第1溶接電極61と第2溶接電極62との間に通電させることにより、抵抗溶接を行う。
図6に示すごとく、第1溶接電極61による対向平坦面41への押圧荷重P1の向きと、第2溶接電極62による対向平坦面41への押圧荷重P2の向きとは、同じ向きである。
本形態の製造方法にて得られるスパークプラグ1の一例につき、図1~図3を用いて説明する。スパークプラグ1は、中心電極2を内側に保持する略筒状の絶縁碍子11と、絶縁碍子11を内側に保持する略筒状のハウジング12とを有する。中心電極2は、絶縁碍子11の先端側に突出している。ここで、スパークプラグ1を内燃機関の燃焼室に挿入する側を先端側、その反対側を基端側というものとする。
本形態において、接地電極3は、ハウジング12の先端部から先端側へ延びると共に、中心電極2の先端部21との間に放電ギャップGを形成するように屈曲している。接地電極母材4は、ハウジング12の先端部に接合されている。接地電極母材4は、ハウジング12から先端側へ延びる立設部401と、立設部401の先端から屈曲してプラグ中心軸側へ延びる対向部402とを有する。対向部402は、中心電極2の先端部21に対して、プラグ軸方向に対向する。この対向部402に、接地チップ5が接合されている。すなわち、対向部402における放電ギャップG側の面が、対向平坦面41となっている。
立設部401における放電ギャップG側の面も、対向平坦面41となっている。
本形態において、図2に示すごとく、接地電極母材4における対向部402は、その延設方向に直交する断面が略長方形状を有する。接地電極母材4の長手方向に直交する断面の形状が、略長方形状である。そして、長方形状の一方の長辺に対応する面が、対向平坦面41となる。
接地チップ5は、略円盤形状を有する。すなわち、図3に示すごとく、対向平坦面41の法線方向から見た接地チップ5の形状は、略円形状である。そして、円盤形状の接地チップ5の直径は、厚み方向の寸法よりも大きい。また、本形態においては、さらに、接地チップ5の半径が、厚み方向の寸法よりも大きい。ここで、厚み方向は、対向平坦面41の法線方向と平行な方向である。
また、接地電極母材4は、略四角柱の棒状の金属部材を、屈曲してなる。接地電極母材4の長手方向とは、接地電極母材4が延びる方向であり、接地電極母材4が屈曲した形状の場合は、その屈曲形状に沿った方向をいう。また、屈曲させる前の状態の接地電極母材4について、長手方向というときは、屈曲前の状態の接地電極母材4に沿った方向をいう。
接地電極母材4は、例えば、ニッケル基合金等からなる。また、接地チップ5は、例えば、白金、白金合金等の貴金属からなる。ただし、これらの材質は、放電ギャップGに放電を生じさせることができるものであれば、特に限定されるものではない。
かかるスパークプラグ1を製造する方法の一例につき、図4~図10を用いて説明する。
まず、図7、図8に示すごとく、略円筒形状のハウジング12と、略角柱棒状の接地電極母材4とを、接合する。この接合にあたっては、例えば、抵抗溶接、レーザ溶接等の溶接を用いることができる。この段階においては、接地電極母材4は、ハウジング12の先端部から先端側へプラグ軸方向に、略直線状に延びた状態にある。
この状態において、図9に示すごとく、接地電極母材4の対向平坦面41に、接地チップ5を接合する。この接合は、上述した抵抗溶接による。また、この抵抗溶接の具体的方法については、後述する。
次いで、図10に示すごとく、ハウジング12の内側に、中心電極2を内側に保持した絶縁碍子11を配設する。そして、ハウジング12と絶縁碍子11と中心電極2とは、互いに固定された状態とする。
次いで、接地電極母材4を屈曲させて、接地チップ5が搭載された対向平坦面41を基端側へ向ける(図1参照)。そして、接地チップ5を中心電極2の先端部21に対向させる。このとき、接地チップ5と中心電極2の先端部21との間に形成される放電ギャップGの大きさを調整する。以上により、図1に示すスパークプラグ1が得られる。
上記の製造工程における、接地チップ5を接地電極母材4に接合する際に、図4~図6に示すように抵抗溶接を行う。
すなわち、まず、図5に示すごとく、ハウジング12に接合された状態の接地電極母材4を、載置治具7の上に載置する。載置治具7は、例えば、セラミックス、樹脂等の絶縁性の部材からなる。ただし、載置治具7は、少なくとも接地電極母材4に接触する面が絶縁性を有していればよい。したがって、例えば、載置治具7における載置面に絶縁層が形成されていれば、金属部材からなるものであってもよい。
載置治具7に接地電極母材4を載置する際には、接地電極母材4における対向平坦面41が上側を向くように配置する。この状態において、対向平坦面41における所定の位置に、接地チップ5を配置する。また、対向平坦面41の上方に、第1溶接電極61及び第2溶接電極62を配置する。第1溶接電極61の電極端面611及び第2溶接電極62の電極端面621は、いずれも平坦面を有する。
その後、図6に示すごとく、第1溶接電極61の電極端面611を、接地チップ5の上側面に当接させると共に、第2溶接電極62の電極端面621を対向平坦面41に当接させる。本形態においては、第2溶接電極62は、接地チップ5よりも、ハウジング12に近い位置において、対向平坦面41に当接させる。
第1溶接電極61による接地チップ5を介した対向平坦面41への押圧荷重P1と、第2溶接電極62による対向平坦面41への押圧荷重P2とは、同じ向きとなっている。ここで、押圧荷重P1と押圧荷重P2とは、平行であることが好ましい。ただし、押圧荷重P1と押圧荷重P2とは、完全な平行である必要は必ずしもなく、例えば20°以下の範囲で、互いに傾斜した状態とすることもできる。
また、本形態において、押圧荷重P1と押圧荷重P2とは、互いに同じ大きさとすることもできるし、例えば、後述する実施形態2に示すように、互いに異ならせることもできる。
そして、第1溶接電極61にて接地チップ5を押圧しつつ、第2溶接電極62にて接地電極母材4を押圧した状態にて、両電極間に電流を流す。これにより、接地電極母材4と接地チップ5との間において、抵抗溶接を行う。その結果、図9に示すごとく、接地チップ5が接地電極母材4に接合される。
また、図11に示すごとく、接地電極母材4の対向平坦面41には、第2溶接電極62が当接した箇所に、通電痕411が形成される場合がある。すなわち、上述のように、抵抗溶接の際には、接地チップ5よりもハウジング12に近い位置において、第2溶接電極62を対向平坦面41に当接させた状態にて、通電を行う。このときの第2溶接電極62の電極端面621と対向平坦面41との界面にて生じる放電によって、通電の痕が残る。この通電痕411が、図11に示すごとく、本形態にて得られるスパークプラグにおいては、接地電極母材4に形成されている。
次に、本形態の作用効果につき説明する。
上記スパークプラグの製造方法において、第1溶接電極61による対向平坦面41への押圧荷重P1の向きと、第2溶接電極62による対向平坦面41への押圧荷重P2の向きとは、同じ向きである。それゆえ、抵抗溶接の際、第1溶接電極61と第2溶接電極62とを、接地電極母材4に対して同じ側から対向平坦面41に当接させ、押圧することができる。これにより、接地チップ5の溶接作業を簡素化することができる。その結果、スパークプラグ1の生産性を向上させることができる。
また、本形態の製造方法によれば、第1溶接電極61による押圧荷重P1と第2溶接電極62による押圧荷重P2とを、互いに異ならせることができる。つまり、仮に、互いに溶接させる接地電極母材4と接地チップ5とを、一対の溶接電極によって挟み込む状態にて溶接を行う場合には、一方の溶接電極による押圧荷重と他方の溶接電極による押圧荷重とは同じになる。
これに対して、同じ方向から、第1溶接電極61と第2溶接電極62とを接地電極母材4の対向平坦面41に当接させることで、押圧荷重P1と押圧荷重P2とを容易に異ならせることができる。これにより、押圧荷重P1の大きさを調整しやすくなる。それゆえ、接地チップ5と接地電極母材4との間の接触面積を調整して、溶接時における電気抵抗を調整することができる。その結果、接地チップ5と接地電極母材4との接合性を向上させることができる。
また、対向平坦面41に対する第2溶接電極62の当接位置を、接地電極5の立設部401と対向部402との間の屈曲部となる位置とすることもできる。これにより、後工程である電極曲げ工程において、精度よく接地電極5を曲げ加工しやすくなる。すなわち、電極曲げ加工性を向上させることができる。
以上のごとく、本形態によれば、生産性に優れたスパークプラグの製造方法を提供することができる。
(実施形態2)
本形態は、図12に示すごとく、第1溶接電極61による対向平坦面41への押圧荷重P1を、第2溶接電極による対向平坦面41への押圧荷重P2よりも、小さくする形態である。
実施形態1においても説明したように、押圧荷重P1と押圧荷重P2とは、向きが同じであるため、両者の大きさを互いに異ならせることが容易となる。そこで、本形態においては、押圧荷重P1と押圧荷重P2とを互いに異ならせる。さらに、両者の関係を、P1<P2とする。
この状態にて、第1溶接電極61と第2溶接電極62との間に通電する。このとき、押圧荷重P1を押圧荷重P2よりも小さくしている。それゆえ、接地チップ5と接地電極母材4との間の接触圧を比較的小さくすることができる。これにより、接地チップ5と接地電極母材4との間の接触抵抗が大きくなり、抵抗熱が発生しやすくなる。その結果、接地チップ5と接地電極母材4との接合性を向上させることができる。
なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
本形態においては、上述のように、接地チップ5と接地電極母材4との接合性を向上させることができる。その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態3)
本形態は、図13に示すごとく、接地電極母材4における対向平坦面41に段差部414を設けた形態である。
すなわち、対向平坦面41における、接地チップ5を搭載する部位(以下、「搭載面412」という。)と、第2溶接電極62を当接する部位(以下、「当接面413」という。)との間に、段差部414を設けている。本形態においては、対向平坦面41における、接地チップ5を搭載する部位よりも、ハウジング12に近い位置に、段差部414を設けている。また、本形態においては、搭載面412の方が、当接面413よりも、後退している。また、搭載面412と当接面413とは、互いに平行である。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態においても、生産性に優れたスパークプラグの製造方法を提供することができる。その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態4)
本形態においては、図14に示すごとく、第1溶接電極61と第2溶接電極62とを備えた抵抗溶接機6の構成の一例を示す。
本形態において、抵抗溶接機6は、一つのアクチュエータにて進退する本体部60に、第1溶接電極61と第2溶接電極62とが取り付けられている。第1溶接電極61及び第2溶接電極62は、それぞれ、本体部60に対してバネ等の弾性体631、632を介して取り付けてある。なお、第1溶接電極61と第2溶接電極62とは、互いに電気的に絶縁された状態が確保されるように、本体部60に取り付けてある。
これにより、一つのアクチュエータによる進退動作によって、第1溶接電極61と第2溶接電極62とが、接地電極母材4における対向平坦面41に対して進退する。すなわち、本体部60が接地電極母材4に近付くことにより、第1溶接電極61が接地チップ5を介して対向平坦面41に当接すると共に、第2溶接電極62が対向平坦面41に当接する。このとき、弾性体631、632が圧縮変形することとなる。それゆえ、弾性体631、632の復元力が作用し、押圧荷重P1、P2が、対向平坦面41に作用することとなる。
なお、弾性体631、632は、互いに同等のバネ定数とすることもできるし、互いに異なるバネ定数とすることもできる。例えば、第1溶接電極61に設けられた弾性体631のバネ定数を、第2溶接電極62に設けられた弾性体632のバネ定数よりも小さくすることで、第1溶接電極61による押圧荷重P1を、第2溶接電極62による押圧荷重P2よりも小さくすることができる。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態においては、抵抗溶接機6の簡素化を図ることができる。また、抵抗溶接作業を容易に行うことができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態5)
本形態は、図15~図19に示すごとく、接地電極母材4の断面形状を、実施形態1のものと異ならせた形態である。
接地電極母材4は、対向平坦面41の反対側に背向平坦面42を有する。背向平坦面42は、対向平坦面41と平行である。そして、接地チップ5の中心を通ると共に接地電極母材4の長手方向に直交する断面の形状において、対向平坦面41の幅L1は、背向平坦面42の幅L2よりも大きい。
また、接地チップ5の中心を通ると共に接地電極母材4の長手方向に直交する断面の形状において、接地チップ5の幅L3は、背向平坦面42の幅L2よりも大きい。
図15~図18は、上述の断面形状の条件を満たす接地電極3の断面形状のバリエーションを示す。なお、接地電極母材4の断面形状は、燃焼室内の気流、初期火炎の成長など、着火性への影響の観点から、種々の形状が検討され得る。
図15に示す接地電極3は、接地電極母材4の断面形状が略六角形状を有する。接地電極母材4は、この断面形状において、対向平坦面41と背向平坦面42との間に、幅方向に突出した突出角部43を有する。
図16に示す接地電極3は、図15に示す接地電極3における突出角部43に、面取り部430を設けた形状を有する。
図17に示す接地電極3は、接地電極母材4の断面形状が略台形状を有する。接地電極母材4は、この台形状における2つの底辺のうち、長い方の底辺を対向平坦面41とし、短い方の底辺を背向平坦面42としている。
図18に示す接地電極3は、接地電極母材4の断面形状が、対向平坦面41と背向平坦面42とを曲面にて繋ぐ輪郭を有する。
図19は、図15に示す接地電極3を製造するにあたり、接地電極母材4に接地チップ5を溶接する方法を示す、斜視説明図である。この溶接工程において、接地電極母材4は、背向平坦面42を載置治具7の上面に支承させた状態にて、接地チップ5を溶接することができる。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態において、対向平坦面41の幅L1は、背向平坦面42の幅L2よりも大きい。かかる形状の場合、仮に、図20に示すごとく、一対の溶接電極91、92にて、接地電極母材4と接地チップ5をその重なり方向から挟持して溶接を行うと、安定した溶接状態が得にくい場合がある。すなわち、一方の溶接電極92は、背向平坦面42に当接することとなるが、その接触面積が小さくなる。この場合、一対の溶接電極91、92の間に電流を流したとき、接地電極母材4と接地チップ5との界面の幅方向の両端部付近において、充分な電流が流れ難くなるおそれがある。そうすると、当該部位において溶接が不充分となることが懸念される。
なお、一方の溶接電極92を背向平坦面42とその両側の傾斜面とにわたって沿うような凹形状とすることで、接触面を稼ぐことも考えられる。しかしながら、このような溶接電極は汎用性がないため、設備費用が嵩み、生産コストの観点から不利となる。上述の事情は、図16、図17、図18にそれぞれ示す接地電極3の場合にも、同様に生じ得る。
これに対して、本形態においては、図19に示すごとく、第1溶接電極61と第2溶接電極62とを、いずれも対向平坦面41に当接するため、図15~図18に示す接地電極母材4の形状であっても、接地チップ5の接合性を向上させることができる。
また、接地チップ5の幅L3は、背向平坦面42の幅L2よりも大きい。このような形状の場合、特に、図20に示す比較形態の溶接方法を用いると、上述の懸念が生じやすいと考えられる。それゆえ、本形態の製造方法を用いることによる接地チップ5の接合性の向上が期待できる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
なお、本形態の変形形態として、接地チップ5の幅L3を背向平坦面42の幅L2以下とした形態とすることもできる。
(実施形態6)
本形態は、図21~図23に示すごとく、接地電極母材4が、下記の凸曲面部44を備えた形態である。
すなわち、図21に示すごとく、接地電極母材4は、対向平坦面41と反対側及び幅方向の両側にかけて、長手方向に直交する断面の形状が凸曲線となる、凸曲面部44を有する。
上述のように、接地電極母材4の断面形状は、燃焼室内の気流、初期火炎の成長など、着火性への影響の観点から、種々の形状が検討され得る。その一例として、接地電極母材4が凸曲面部44を有する形状が考えられる。本形態においては、対向平坦面41の幅方向の両端に、凸曲面部44の両端が配されている。すなわち、接地電極母材4の断面形状の輪郭は、対向平坦面41と凸曲面部44とからなる。
本形態においては、図22、図23に示すごとく、接地電極母材4は、凸曲面部44を載置治具7が支承する状態にて、抵抗溶接を行うことができる。ここで、載置治具7の上面が、平坦面であると、接地電極母材4を安定して支承し難い。そこで、載置治具7には、接地電極母材4の一部を支承する支承凹部71を設けている。この支承凹部71に接地電極母材4の凸曲面部44を当接させた状態にて、接地電極母材4を載置治具7に載置する。
支承凹部71は、凸曲面部44の形状に沿った凹曲面状とすることができる。この場合、支承凹部71は、凸曲面部44に面接触した状態にて、接地電極母材4を支承することができる。ただし、支承凹部71の形状は、これに限らず、例えば、凸曲面部44に対して、複数箇所にて線接触あるいは点接触するような形状とすることもできる。
その他は、実施形態1と同様である。
本形態においては、接地電極母材4における対向平坦面41と反対側に、凸曲面部44を有する。そのため、仮に、上述の図20に示すような方法にて抵抗溶接を行う場合には、一方の溶接電極92と接地電極母材4との接触面積が、より小さくなってしまう。それゆえ、上述した溶接不良の懸念が一層生じやすい。そこで、図22に示すごとく、第1溶接電極61と第2溶接電極62とを、いずれも対向平坦面41に当接する。これにより、凸曲面部44を備えた接地電極母材4であっても、接地チップ5の接合性を向上させることができる。
また、本形態においては、支承凹部71を有する載置治具7を用いるため、安定した抵抗溶接を行うことができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態7)
本形態は、図24、図25に示すごとく、対向平坦面41を、接地電極母材4の長手方向の全長の一部のみに形成した形態である。すなわち、実施形態1~実施形態6においては、接地電極母材4が、その長手方向の全体にわたって対向平坦面41を有する形態を示したが、本形態は、これらとは異なる形態である。
接地電極母材4の長手方向におけるハウジング12と接合する側と反対側の一部に、対向平坦面41を設けている。また、本形態においては、接地電極母材4は、略円柱形状の部材の一部を加工して、対向平坦面41を形成してある。そして、接地電極母材4におけるハウジング12と接合する側の一部は、略円柱形状となっている。接地電極母材4は、接地チップ5の接合後、曲げ加工される。
その他は、実施形態6と同様である。
本形態においても、実施形態6と同様の作用効果を奏する。
(実施形態8)
本形態は、図26~図28に示すごとく、抵抗溶接の後に、接地電極母材4の一部を切断除去する形態である。
すなわち、図26、図27に示すごとく、第2溶接電極62を接地チップ5の接合箇所よりも接地電極母材4における一端側の位置に当接させた状態にて抵抗溶接を行う。その後、図28に示すごとく、接地電極母材4における第2溶接電極62を当接させた箇所と接地チップ5を接合した箇所との間において、接地電極母材4を切断する。
本形態において、抵抗溶接を行う際は、図26、図27に示すごとく、予め長めの接地電極母材4を用意する。そして、第1溶接電極61を、接地電極母材4における対向平坦面41に配置した接地チップ5に当接させる。これと共に、第1溶接電極61よりも、接地電極母材4におけるハウジング12から遠い側の位置において、第2溶接電極62を対向平坦面41に当接させる。この状態において、第1溶接電極61と第2溶接電極62との間に電流を流す。これにより、接地電極母材4に接地チップ5を溶接する。
その後、図28に示すごとく、例えば、切断刃Cにて、接地チップ5の接合箇所と、第2溶接電極62を当接した箇所との間の位置(図26の破線C1参照)において、接地電極母材4を切断する。図28において、符号4cを付したものが、この切断工程にて切除された切除片である。その後、接地電極母材4を曲げ加工することにより、接地チップ5を備えたスパークプラグ1が得られる。
その他は、実施形態6と同様である。
本形態においては、接地電極母材4における第2溶接電極62を当接させた部位を切除することとなる。それゆえ、第2溶接電極62による通電痕411が、製品に残ることを防ぐことができる。
その他、実施形態6と同様の作用効果を有する。
(実施形態9)
本形態は、図29~図31に示すごとく、対向平坦面41に対する第2溶接電極62の当接領域を、接地チップ5の外周側における周状の領域415とする形態である。
本形態においては、図29に示すごとく、第1溶接電極61を柱形状とし、第2溶接電極62を筒形状とすることができる。より具体的には、第1溶接電極61を円柱形状とし、第2溶接電極62を円筒形状とすることができる。また、図30に示すごとく、第2溶接電極62の内径は、第1溶接電極61の外径よりも大きい。そして、第1溶接電極61と第2溶接電極62とは、互いの間に筒状の間隙部Sを設けた状態にて、配置されている。
抵抗溶接を行うに当たっては、図31に示すごとく、第1溶接電極61を対向平坦面41に配置した接地チップ5に当接させる。それとともに、第2溶接電極62を対向平坦面41における接地チップ5の外周側に当接させる。すなわち、第2溶接電極62を、上述の周状の領域415に当接させる。
この状態にて、第1溶接電極61と第2溶接電極62との間に電流を流して、接地電極母材4に接地チップ5を溶接する。
その他は、実施形態6と同様である。
本形態においては、第1溶接電極61と第2溶接電極62との間に流れる電流が、接地チップ5の周囲の周状の領域を通ることとなる。それゆえ、接地チップ5の外周部分を効果的に抵抗溶接しやすくなる。その結果、接地電極母材4に対する接地チップ5の安定した接合状態を得やすくなる。また、本形態においては、接地チップ5の全周にわたり略均等に電流が流れるようにすることができる。そのため、安定した接合状態を得ることができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
なお、本形態においては、上述した周状の領域415が、接地チップ5の周りの全周である場合につき、説明したが、周状の領域が、全周ではない構成とすることもできる。例えば、周状の領域が略C字状となるように、全周の一部が途切れた状態とすることもできる。また、周状の領域は、複数箇所において途切れた状態とすることもできる。この場合は、途切れ部分が等間隔に配されることが望ましい。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1 スパークプラグ
2 中心電極
3 接地電極
4 接地電極母材
41 対向平坦面
5 接地チップ
61 第1溶接電極
62 第2溶接電極

Claims (7)

  1. 中心電極(2)と接地電極(3)との間に放電ギャップ(G)を形成してなるスパークプラグ(1)を製造する方法であって、
    上記接地電極は、上記放電ギャップに対向する対向平坦面(41)を備えた接地電極母材(4)と、上記対向平坦面に接合された接地チップ(5)と、を有し、
    上記接地チップを上記接地電極母材に接合するにあたっては、互いに極性の異なる第1溶接電極(61)と第2溶接電極(62)とを備えた抵抗溶接機(6)を用い、
    上記第1溶接電極を、上記対向平坦面に配された上記接地チップが上記対向平坦面に向って押圧されるように上記接地チップに当接させると共に、上記第2溶接電極を上記対向平坦面に当接させた状態にて、上記第1溶接電極と上記第2溶接電極との間に通電させることにより、抵抗溶接を行い、
    上記第1溶接電極による上記対向平坦面への押圧荷重(P1)の向きと、上記第2溶接電極による上記対向平坦面への押圧荷重(P2)の向きとは、同じ向きである、スパークプラグの製造方法。
  2. 上記第1溶接電極による上記対向平坦面への押圧荷重と、上記第2溶接電極による上記対向平坦面への押圧荷重とを、互いに異ならせる、請求項1に記載のスパークプラグの製造方法。
  3. 上記第1溶接電極による上記対向平坦面への押圧荷重を、上記第2溶接電極による上記対向平坦面への押圧荷重よりも、小さくする、請求項2に記載のスパークプラグの製造方法。
  4. 上記接地電極母材は、上記対向平坦面の反対側に背向平坦面(42)を有し、上記接地チップの中心を通ると共に上記接地電極母材の長手方向に直交する断面の形状において、上記対向平坦面の幅(L1)は、上記背向平坦面の幅(L2)よりも大きい、請求項1~3のいずれか一項に記載のスパークプラグの製造方法。
  5. 上記接地電極母材は、上記対向平坦面と反対側及び幅方向の両側にかけて、長手方向に直交する断面の形状が凸曲線となる、凸曲面部(44)を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載のスパークプラグの製造方法。
  6. 上記第2溶接電極を上記接地チップの接合箇所よりも上記接地電極母材における一端側の位置に当接させた状態にて抵抗溶接を行い、その後、上記接地電極母材における上記第2溶接電極を当接させた箇所と上記接地チップを接合した箇所との間において、上記接地電極母材を切断する、請求項1~5のいずれか一項に記載のスパークプラグの製造方法。
  7. 上記対向平坦面に対する上記第2溶接電極の当接領域を、上記接地チップの外周側における周状の領域(415)とする、請求項1~5のいずれか一項に記載のスパークプラグの製造方法。
JP2020012863A 2020-01-29 2020-01-29 スパークプラグの製造方法 Active JP7347243B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020012863A JP7347243B2 (ja) 2020-01-29 2020-01-29 スパークプラグの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020012863A JP7347243B2 (ja) 2020-01-29 2020-01-29 スパークプラグの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021118160A JP2021118160A (ja) 2021-08-10
JP7347243B2 true JP7347243B2 (ja) 2023-09-20

Family

ID=77175155

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020012863A Active JP7347243B2 (ja) 2020-01-29 2020-01-29 スパークプラグの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7347243B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011082084A (ja) 2009-10-09 2011-04-21 Ngk Spark Plug Co Ltd スパークプラグの製造方法
JP2012114055A (ja) 2010-11-29 2012-06-14 Ngk Spark Plug Co Ltd スパークプラグ及びその製造方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011082084A (ja) 2009-10-09 2011-04-21 Ngk Spark Plug Co Ltd スパークプラグの製造方法
JP2012114055A (ja) 2010-11-29 2012-06-14 Ngk Spark Plug Co Ltd スパークプラグ及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021118160A (ja) 2021-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6243476B2 (ja) スパークプラグ及びその製造方法
JP4603005B2 (ja) スパークプラグの製造方法
KR101395376B1 (ko) 스파크 플러그 및 그 제조방법
KR101562151B1 (ko) 점화 플러그용 클래드 전극 및 그 제조 방법
JP2004134209A (ja) スパークプラグ及びその製造方法
JP4104459B2 (ja) スパークプラグの製造方法
JP7347243B2 (ja) スパークプラグの製造方法
JP2004127916A (ja) スパークプラグ及びスパークプラグの製造方法
JP6926894B2 (ja) 点火プラグ及び点火プラグの製造方法
JP6043681B2 (ja) 内燃機関用のスパークプラグの製造方法
CN108808456B (zh) 火花塞的制造方法
JP6166004B1 (ja) スパークプラグの製造方法
JP2018147823A (ja) 端子
JP6310497B2 (ja) スパークプラグ
EP3333991B1 (en) Method for manufacturing spark plug
JP2009302066A (ja) スパークプラグの製造方法
JP2019212504A (ja) 点火プラグの電極を形成するための複合体の製造方法、および、点火プラグの製造方法
JP7228044B2 (ja) スパークプラグ
JP7041180B2 (ja) 電線の接続構造及び接続方法
JP7179043B2 (ja) スパークプラグ
JP2022054246A (ja) スパークプラグ
JP5451655B2 (ja) 端子連結構造、及びこの端子連結構造を有する半導体装置
JP2021193656A (ja) 内燃機関用のスパークプラグ及びその製造方法
JP2019161058A (ja) 巻線部品
JP2022164481A (ja) 端子及び端子付き電線

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230808

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230821

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7347243

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151