JP7345755B2 - 熱反射構造及びそれを備える熱反射材 - Google Patents

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Description

本発明は、熱反射構造及びそれを備える熱反射材に関する。更に詳しくは、本発明は、基材の表面に配設され、耐熱性に優れる熱反射構造、並びに、優れた熱反射性及び耐食性を有する熱反射材に関する。
従来、各種施設や機器等で使用されている内燃機関、ボイラー、ガスタービン等において、高温に曝される部品には、その表面に遮熱コーティング(Thermal Barrier Coating、以下「TBC」とも記載する。)を備えることにより、耐熱性が付与されている。このTBCに使用される材料については、例えば、特許文献1~3のような提案がされている。
特許文献1には、LnNb1-xTa(0≦x≦1、LnはSc、Y及びランタノイドからなる群より選択される1種又は2種以上の原子)で表される化合物を主として含む遮熱コーティング用材料が開示されている。
特許文献2には、Ln1-x1.5+x(0.13≦x≦0.24、LnはSc、Y及びランタノイドからなる群より選択される1種又は2種以上の原子、MはTa又はNb)で表される化合物を主として含む遮熱コーティング用材料が開示されている。
特許文献3には、Lnx+y-3xyTiTaZr(1-3x)(1-y)2+1.5xy-0.5y(0.05≦x≦0.25、0≦y≦0.15、Lnは、Y、Sm、Yb及びNdからなる群より選択される1種又は2種以上の原子)を主として含む遮熱コーティング用材料が開示されている。
更に、上記の分野において、高温に曝される部品の中には、その表面に耐環境コーティング(Environmental Barrier Coating、以下「EBC」とも記載する。)を備えることにより、耐熱性だけでなく、高温環境下における水蒸気・酸素遮断性等の耐食性が付与されたものがある。このEBCに使用される材料については、特許文献4~6に記載されている。
特許文献4には、周期律表3A族に属する元素のうち少なくとも1種の元素と周期律表4A族に属する元素のうち少なくとも1種の元素とを含む酸化物を主体とする、ハロゲン系プラズマに対する耐性が高い耐食性セラミック材料が開示されている。
特許文献5には、25℃で周波数1MHzでの誘電率が35以上の誘電体を主体として含み、前記誘電体が、MgPrSnO、Sr0.5Ba0.5Nb0.4Ta1.6、YPrFeSbO、Bi11、NdNb、Sn(NbO、(SrBiTa0.4(BiTiNbO0.6、(SrBiNb0.50(BiTiNbO0.50、YBiFeSbO、Ba0.53Sr0.24Ti1.22、YErFeSbO、Ba0.984Sr0.016TiO、YLaFeSbO、ZnBi1.5Nb1.5、(SrBiNb0.25(BiTiNbO0.75、BiTiNbO21、CaNdSnO、(SrBiNb0.75(BiTiNbO0.25、SrMo0.5Ni0.5、YSmFeSbO、BiZn0.667Nb1.333、BiInNbO、(SrBiNb0.40(BiTiNbO0.60、BiSrNb、CaBiTa、MgLaSnO、SrTa、BaMnTiO、BaNb、及びTiNbからなる群から選択される、相転移といった問題を抱えず、熱伝導率がジルコニアのそれよりも小さい、新規の遮熱コーティング材料が開示されている。
特許文献6には、ATi層とアルミナ系材料層とが各2層以上交互に積層された熱反射材であり、ATi層におけるAは、Y、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuのうちの少なくとも1種であり、基材上に配設される際、ATi層が最表面側に配される、耐熱性に優れるとともに、優れた熱反射性を備える熱反射材が開示されている。
特開2006-298695号公報 特開2009-221551号公報 特開2010-235415号公報 特開2000-1362号公報 特開2014-156396号公報 特開2014-55079号公報
上述のEBCの耐熱性について考慮する場合、高温環境下では輻射熱による伝熱の寄与が非常に大きく、コーティング材中への伝熱により熱エネルギーの一部が消費されないように、熱反射性を有するEBCが好ましいと考えられる。
本発明は、基材の表面に配設される熱反射構造であって、耐熱性及び熱反射性に優れ、水蒸気を含む高温環境下における耐食性にも優れる熱反射構造及びそれを備える熱反射材を提供することを目的とする。
本発明は以下の通りである。
[1]基材の表面に保護層が複数積層される熱反射構造であって、
上記保護層は、下記一般式(1)で表される化合物からなる第1層と、下記一般式(2)で表される化合物からなる第2層とを有することを特徴とする熱反射構造。
Ti2x+3 (1)
(式中、AはY、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuのうちの少なくとも1種であり、xは1又は2である。)
Si2y+3 (2)
(式中、Aは式(1)のAと同一であり、yは1又は2である。)
[2]上記第1層の厚みは0.05~0.5μmであり、且つ上記第2層の厚みは0.05~0.5μmである上記[1]に記載の熱反射構造。
[3]上記保護層の上記第2層が基材側に配される上記[1]又は上記[2]に記載の熱反射構造。
[4]基材上に配設される際、上記保護層の上記第1層が最表面側に配される上記[1]から上記[3]の何れか一項に記載の熱反射構造。
[5]上記第1層は、波長が500~2000nmの光に対する屈折率が2を超える高屈折率相であり、
上記第2層は、波長が500~2000nmの光に対する屈折率が2未満の低屈折率相である上記[1]から上記[4]のうち何れか一項に記載の熱反射構造。
[6]基材と、該基材の一面側に配された、上記[1]から上記[5]の何れか一項に記載の熱反射構造からなる部分とを備え、上記熱反射構造部を構成する複数の保護層のうち、上記基材に接合された保護層の第2層が上記基材に面していることを特徴とする熱反射材。
[7]上記基材がSiC繊維強化セラミックスを含む上記[6]に記載の熱反射材。
本発明の熱反射構造は、基材を保護するために、第1層及び第2層を備える保護層が複数積層されたものであり、耐熱性及び熱反射性に優れる。
即ち、第1層のATi2x+3及び第2層のASi2x+3は、例えば、上限を2500℃、好ましくは2000℃とする高温環境下での熱的な安定性を有することで耐熱性に優れることから、第1層及び第2層の積層状態においても耐熱性に優れる。また、これらの化合物は、水蒸気を含む高温環境下における耐食性に優れる化合物である。このため、第1層及び第2層を有する保護層は、水蒸気を含む高温環境下における優れた耐食性を有する。更に、これらの化合物は、耐熱性だけでなく、外部からの熱に対する反射性にも優れる。そして、この保護層が基材の表面に複数積層されてなる熱反射材は、熱反射性を有するとともに、水蒸気を含む高温環境下における耐食性をも有する。
本発明において、第1層及び第2層の厚みが特定の範囲である場合には、熱反射性及び耐食性を十分に発現させることができる。
本発明において、保護層を構成する第1層が最表面側に配される場合には、優れた熱反射性を発現させることができる。
本発明において、第1層が高屈折率層、第2層が低屈折率層である場合には、高温環境下における輻射熱エネルギーに対して効果的な熱反射性を発現させることができる。
本発明の熱反射材において、基材がSiC繊維強化セラミックスを含む場合には、熱反射構造部が優れた耐食性を有することで、水蒸気を含む高温環境下において減肉が抑制されるだけでなく、その基材の高温環境下における酸素や水蒸気による酸化とその後の揮散による減肉を良好に抑制することもできる。
熱反射構造を備える熱反射材の模式的な説明図である。 YbTi粉末及びYbSi粉末の混合物における熱処理前後の各X線回折像を示すグラフである。 〔実施例〕で作製した試験片(サンプル1及び2並びにドラフトサンプル1及び2)における屈折率を示すグラフである。 〔実施例〕で作製した試験片(サンプル1及び2並びにドラフトサンプル1及び2)における反射率を示すグラフである。 〔実施例〕で耐食性の評価に用いた装置の模式的な説明図である。 〔実施例〕で耐食性の評価における腐食試験後の試験片表面のSEM画像である。 〔実施例〕で耐食性の評価における腐食試験後の試験片表面の斜視画像である。
以下、本発明の熱反射構造及び熱反射材について詳細に説明する。
図1は、熱反射構造を備える熱反射材100の一例であり、本発明の熱反射構造は、基材20を保護するために、保護層10Aが複数積層されて構成されている。
保護層10Aは、第1層11及び第2層12を有している。図1は、本発明における好ましい態様を示し、第1層11及び第2層12は、第1層11が表面側、第2層12が基材側に配されるように積層されている。
第1層11は、下記一般式(1)で表される化合物からなる。
Ti2x+3 (1)
式中、Aは、希土類元素であり、イットリウム(Y)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)及びルテチウム(Lu)のうちの少なくとも1種である。
式中、xは1又は2である。第1層11の化合物は、具体的には、ATi又はATiOである。
式(1)のATi2x+3について、Aは、上述の希土類元素のうちの少なくとも1種であればよいが、耐熱性、熱反射性及び耐食性が好適であるという観点から、これら希土類元素の中でもY、Yb又はLuを含む化合物が好ましく、Ybを含む化合物がより好ましい。AがYbの場合のYbTiとYbTiOは、水蒸気を含む高温環境下における耐食性が高いことから、第1層11に使用する化合物として特に好ましい。なお、YbTiは、Yb/Ti比の増加に伴い、YbTiOに変化することが知られている。
第1層11は、ATi2x+3からなる試験片(厚さ1mm)に波長500~2000nmの光を照射した場合の屈折率が、好ましくは2を超える高屈折率層である。この屈折率は、より好ましくは2.1以上、更に好ましくは2.2以上である。そして、第1層11が高屈折率層である保護層10Aを備える熱反射構造は、高温環境下における輻射熱エネルギーに対して効果的な熱反射性を発現させることができる。
なお、上述の高温環境は、1000℃~2500℃の環境、より具体的には1200℃~2000℃の環境、更に具体的には1300℃~1800℃の環境をいうものとする。
熱反射材100は、基材20上に配設される際、保護層10Aの第1層11が最表面側に配されることが好ましい。第1層11を最表面に配することで、熱反射性を良好に発現させることができる。特に、第1層11が高屈折率層である場合、上記のように、高温環境下の輻射熱エネルギーに対する高い熱反射性が得られる。
第1層11の厚みは、特に限定されず、熱反射材100の使用時において曝される温度域に合わせて適宜調整される。熱反射材100は、複数の保護層10Aを備えるが、各保護層10Aにおける各第1層11の厚みは、互いに、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
具体的に、第1層11の厚みは、0.05~0.5μmであることが好ましく、より好ましくは0.1~0.4μm、更に好ましくは0.18~0.25μmである。第1層11の厚みが、上述の範囲である場合、熱反射性及び耐食性を十分に発現させることができる。
第2層12は、下記一般式(2)で表される化合物からなる。
Si2y+3 (2)
式中、Aは、式(1)のAと同一である。つまり、式(2)中のAは、希土類元素であり、Y、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuのうちの少なくとも1種である。
式中、yは、1又は2であり、式(1)のxと同値である(y=x)ことが好ましい。つまり、式(1)のxが1であればyは1であり、xが2であればyは2であることが好ましい。第2層12の化合物は、具体的には、ASi又はASiOである。
第2層12のASi2y+3は、Aが上述の希土類元素のうちの少なくとも1種であればよいが、これら希土類元素の中でもY、Yb又はLuを含む化合物は、耐熱性、熱反射性及び耐食性が好適であることから好ましい。特に、AがYbの場合のYbSiとYbSiOは、水蒸気を含む高温環境下における減肉速度(μm/h)が極めて遅く、耐食性が高いことから、第2層12に使用する化合物としてより好ましい。
第2層12の化合物は、同一の保護層10Aの対となる第1層11で選択した化合物に応じて、Aが互いに同一であり、好ましくはyとxとが同値のものが選択される。例えば、第1層11の化合物がYbTiであれば、第2層12の化合物はYbSiであることが好ましい。また、第1層11の化合物がYbTiOであれば、第2層12の化合物はYbSiOであることが好ましい。
これは、第1層11をYbTiとした場合に第2層12をYSiとする等のようにAを異なるものとする構成、又は、第1層11をYbTiとした場合に第2層12をYbSiOとする等のようにyをxと異なる値にする構成の場合、高温環境下で第1層11と第2層12が化学的に反応して析出物が生じることがある。そのため、複数の保護層10Aどうしにおいて、全ての第1層11の化合物を同一とし、第1層11に合わせて全ての第2層12の化合物を同一とすることにより、所望とする耐熱性、熱反射性及び耐食性が得られなくなることを確実に防止することができる。
第2層12は、ASi2y+3からなる試験片(厚さ1mm)に波長500~2000nmの光を照射した場合の屈折率が、好ましくは2未満の低屈折率層である。この屈折率は、より好ましくは1.9以下、更に好ましくは1.8以下である。なお、空気の屈折率は1であることから、通常、第2層12の屈折率は1を超えるものとなる。
第2層12の厚みは、特に限定されず、熱反射材100の使用時において曝される温度域に合わせて適宜調整される。熱反射材100は、複数の保護層10Aを備えるが、各保護層10Aにおける各第2層12の厚みは、互いに、同一であってもよいし、異なっていてもよい。
具体的に、第2層12の厚みは、0.05~0.5μmであることが好ましく、より好ましくは0.1~0.4μm、更に好ましくは0.18~0.25μmである。第2層12の厚みが、上述の範囲である場合、熱反射性及び耐食性を十分に発現させることができる。
本発明の熱反射構造において、第1層11を高屈折率層、第2層12を低屈折率層とすることにより、高温環境下の輻射熱エネルギーに対する熱反射性を良好に発現させることができる。第1層11の高屈折率層と第2層12の低屈折率層の界面では僅かに反射が生じる。全ての層の厚さを入射される輻射熱エネルギーの波長の1/4程度の厚さに調整することで、各層界面で僅かに反射した熱エネルギーは位相がそろって強めあい、熱反射性が増大する。反対に、多重反射して基材側方向に進む熱エネルギーは打ち消しあい、減衰してゼロに近づくことになる。熱反射材の熱反射性は、第1層11の高屈折率層と第2層12の低屈折率層の屈折率差が大きいほど、また、積層数が多いほど効果的に高めることができる。
第1層11及び第2層12を有する保護層10Aの層数について、十分な熱反射性と耐食性を得るという観点から、下限は、好ましくは3層、より好ましくは4層であり、上限は、好ましくは20層、より好ましくは15層、さらに好ましくは10層である。
本発明において、保護層10Aの層数が多いほど、反射性と耐食性は高くなるために保護層10Aを複数とする。但し、おおよそ10層ほどで対象とする波長における反射率は理論上ほぼ100%となるため、好ましい層数が存在する。
本発明の熱反射構造が配される基材20としては、熱反射材100が高温で用いられるために、使用温度で分解、変質等を引き起こさない材料からなるものが用いられる。
基材20の材質は、特に限定されず、SiC繊維強化セラミックス(炭化ケイ素繊維(SiC)により強化したセラミックス)等のセラミックマトリックス複合材料(CMC)や、耐熱金属等を挙げることができる。
耐熱金属としては、ステンレス鋼等のFe基合金、ニッケル基合金、クロム基合金等を挙げることができる。ステンレス鋼としては、フェライト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼、オーステナイト系ステンレス鋼が挙げられる。また、ニッケル基合金としては、インコネル600(登録商標)、インコネル718(登録商標)、インコロイ802(登録商標)等が挙げられる。更に、クロム基合金としては、Ducrlloy CRF(94CrFe)等が挙げられる。
本発明に係る基材20の材質として好ましいものは、SiC繊維強化セラミックスである。上記のように、本発明の熱反射構造が、熱反射性及び耐食性に優れることから、SiC繊維強化セラミックスのように、軽量で耐熱性が高い一方、水蒸気を含む高温環境下における耐食性が若干劣る材料からなる基材20との組み合わせによって、本発明の優れた熱反射材100が形成される。
本発明の熱反射材100は、図1に示すように、基材20と、該基材20の一面側に配された、上記本発明の熱反射構造からなる部分(熱反射構造部)とを備え、この熱反射構造部を構成する複数の保護層10Aのうち、基材20に接合された保護層10Aの第2層12が基材20に面していることを特徴とする。
本発明において、保護層10Aを構成する第1層11及び第2層12が、いずれも、好ましくはY、Yb又はLuを含む化合物、特に好ましくはYbを含む化合物であり、保護層10Aが好ましくは3層以上である場合には、熱反射材100の熱反射性及び耐食性が特に優れたものとなる。また、基材20がSiC繊維強化セラミックスを含む場合には、従来、高温環境下でこのSiC繊維強化セラミックスからなる部分で発生した減肉挙動が抑制され、水蒸気を含む高温環境下で用いられる熱反射材100は耐久性を有することとなる。
本発明の熱反射材100の具体的な用途分野としては、例えば、(1)各種プラント関係、(2)輸送機器関係、(3)その他の施設、設備、機器等が挙げられる。(1)各種プラント関係としては、各種製品の製造、エネルギー供給プラント等で使用されている内燃機関、ボイラー(過熱器官、管寄せ・主蒸気管、高温高圧バルブ等)、蒸気タービン、ガスタービン(高温ロータ、内車室、蒸気弁、低圧ロータ等)、熱交換器、改質器、配管、遮熱材、断熱材、固定部品等の、800℃以上の高温にて使用される部位、部品等が挙げられる。また、(2)輸送機器関係としては、自動車及び鉄道車両等の各種車両、船舶、航空機、宇宙機器等で使用されている内燃機関、ボイラー(過熱器官、管寄せ・主蒸気管、高温高圧バルブ等)、蒸気タービン、ガスタービン(高温ロータ、内車室、蒸気弁、低圧ロータ等)、熱交換器、改質器、配管、遮熱材、断熱材、固定部品等の、800℃以上の高温にて使用される部位、部品等が挙げられる。更に、(3)その他の施設、設備、機器としては、上記(1)、(2)以外の分野の各種施設、設備、機器等で使用されている内燃機関、ボイラー(過熱器官、管寄せ・主蒸気管、高温高圧バルブ等)、蒸気タービン、ガスタービン(高温ロータ、内車室、蒸気弁、低圧ロータ等)、熱交換器、改質器、配管、遮熱材、断熱材、固定部品等の800℃以上の高温にて使用される部位、部品等が挙げられる。
特に、本発明の熱反射材100によれば、内燃機関において高温の燃焼ガスに曝される部位、例えば、航空機エンジンやガスタービンシステムの燃焼器やタービンはもちろんのこと、自動車用エンジンのピストンヘッドやシリンダーの内壁等に応用することにより、「燃焼温度の高温化」と「システムの軽量化」(熱容量が大きく、重量の大きな断熱材を使用した冷却システム等の除去による軽量化)による一層の燃費向上が可能になる。
また、これらの部品表面(基材表面)の温度上昇を抑えることができるとともに、耐食性を付与することができるため、従来では適用困難であった耐熱性及び耐食性が低い金属部材等の使用も可能になる。更に、各種熱処理炉の内壁、太陽集光発電用蓄熱材の容器内壁等に応用することで、系内に投入される熱エネルギーを外部に逃さない効率的な昇温と保温が可能になり、また高温環境下における耐食性の向上を図ることができる。
本発明の熱反射材100の製造方法は、特に限定されない。
例えば、各種被膜形成法を用いて、基材20上に第2層12及び第1層11を交互に形成することを複数回行うことにより、熱反射材100を製造することができる。
被膜形成法としては、例えば、(1)熱蒸着、電子ビーム蒸着、イオンビーム蒸着、スパッタリング、反応性スパッタリング等の物理蒸着法、(2)熱化学蒸着、プラズマ化学蒸着、電子サイクロトロン共鳴源プラズマ化学蒸着等の化学蒸着法、(3)プラズマ溶射等の溶射法、(4)エアロゾルデポジション(AD)法、ゾルゲル法、ディップコート法、スプレーコート法等が挙げられる。
また、本発明の熱反射材100は、所定の厚みに作製された第1層11となる第1焼成体、及び、所定の厚みに作製された第2層12となる第2焼成体を接合し、保護層10Aとなる複合焼成体を形成し、この複合焼成体を複数用意して、基材20の表面に積層して接合する方法により、製造することもできる。なお、第1焼成体、第2焼成体及び複合焼成体を接合する方法は、特に限定されず、加圧成形等の従来の接合方法を用いることができる。
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
[1]サンプルの作製
(1-1)YbTi粉末
四塩化チタン水溶液(TiCl水溶液:東邦チタニウム社製、型番TLA1、Ti濃度17wt%)31gと、硝酸イッテルビウム(III)三水和物((NO)Yb・3HO:日本イットリウム社製)94gとを混合し、前駆体溶液を得た。
噴霧熱分解法(最高800℃)により、前駆体溶液から、Yb/Ti比が1の非晶質のYb-Ti-O粉末を合成した。
Yb-Ti-O粉末を1673Kの温度で20時間熱処理し、結晶質のYbTi粉末を得た。
(1-2)YbSi粉末
シリカゾル(日産化学工業社製、商品名:スノーテックスOXS)52gと、硝酸イッテルビウム(III)三水和物((NO)Yb・3HO:日本イットリウム社製)37gとを混合し、前駆体溶液を得た。
噴霧熱分解法(最高1000℃)により、前駆体溶液から、Yb/Si比が1の非晶質のYb-Si-O粉末を合成した。
Yb-Si-O粉末を1673Kの温度で2時間熱処理し、結晶質のYbSi粉末を得た。
(1-3)YTi粉末
四塩化チタン水溶液(TiCl水溶液:東邦チタニウム社製、型番TLA1、Ti濃度17wt%)12gと、硝酸イットリウム六水和物((NO)Y・6HO:関東化学社製)15gとを混合し、前駆体溶液を得た。
噴霧熱分解法(最高800℃)により、前駆体溶液から、Y/Ti比が1の非晶質のY-Ti-O粉末を合成した。
Y-Ti-O粉末を1073Kの温度で2時間熱処理し、結晶質のYTi粉末を得た。
[2]高温環境下における反応性の確認
上記[1]で得られたYbTi粉末と、YbSi粉末とを、体積比で1:1となるように乾式混合し、混合粉末を得た。
この混合粉末を1300℃、1400℃及び1500℃の各温度で10時間加熱して熱処理し、X線回折測定を行って、熱処理前と対比した。その結果を、図2に示す。
図2によれば、1300℃、1400℃及び1500℃の各温度での熱処理物は、熱処理前と比較して、新たなピークが生じていないことから、YbTiとYbSiとの反応による新たな析出物が発生していない。なお、YbSiOが検出されているが、これはYbSi粉末にもともとごく微量含まれるものである。よって、YbTiとYbSiは、1300℃~1500℃の高温で反応せず、安定に存在することが確認できた。
[3]屈折率の確認
(3-1)試験片(サンプル1)
上記[1](1-1)で得られたYbTi粉末を用い、1500℃で5時間焼成して、直径10mm、厚み1mmの円板状の試験片(サンプル1)を作製した。
(3-2)試験片(ドラフトサンプル1)
上記[1](1-3)で得られたYTi粉末を用い、1600℃で5時間焼成して、直径10mm、厚み1mmの円板状の試験片(ドラフトサンプル1)を作製した。
(3-3)試験片(サンプル2)
上記[1](1-2)で得られたYbSi粉末を用い、1500℃で5時間焼成して、直径10mm、厚み1mmの円板状の試験片(サンプル2)を作製した。
(3-4)試験片(ドラフトサンプル2)
Al粉末(大明化学工業社製、商品名:TM-DAR)を用い、1500℃で5時間焼成して、直径10mm、厚み1mmの円板状の試験片(ドラフトサンプル2)を作製した。
(3-5)屈折率の測定及びその結果
分光エリプソメーター(堀場製作所製、商品名:UVISEL)を用い、波長範囲を500~2000nmとして、各試験片における屈折率を測定した。その結果を図3に示す。
図3によれば、YbTiによる試験片(サンプル1)は、YTiによる試験片(ドラフトサンプル1)とほぼ同等の屈折率を備えていることが確認できた。
また、YbSiによる試験片(サンプル2)は、Alによる試験片(ドラフトサンプル2)とほぼ同等の屈折率を備えていることが確認できた。
以上のことから、YbTiによる第1層と、YbSiによる第2層とを有する保護層を形成した場合には、ドラフトサンプルであるYTiによる第1層と、Alによる第2層とを有する保護層を形成した場合(特開2014-55079号公報に記載された層構成)とほぼ同等の優れた熱反射性を有することが推定される。
[4]反射率の計算
上記[3]で得た屈折率の測定値を用い、行列理論に基づく薄膜設計計算ソフトEssential Macleod(Thin Film Center社製)により、YbTi(サンプル1)による第1層と、YbSi(サンプル2)による第2層とを有する保護層と、YTi(ドラフトサンプル1)による第1層と、Al(ドラフトサンプル2)による第2層とを有する保護層(特許文献6の組み合わせ)の垂直入射に対する反射率を計算で求めた。なお、この計算において、各積層数は4層ずつとして、各層の厚さはすべて0.16μmとした。その計算結果を図4に示す。
図4によれば、YbTiによる第1層と、YbSiによる第2層とを有する保護層を形成した場合には、YTiによる第1層と、Alによる第2層とを有する保護層を形成した場合(特開2014-55079号公報に記載された層構成)とほぼ同等の優れた熱反射性を有することが推定される。
[5]高温水蒸気に対する耐食性の確認
(5-1)YbTi焼結体からなるサンプルAの作製
上記[1](1-1)で得られたYbTi粉末を用い、1500℃で5時間焼成して、直径10mm、厚み0.25mmの円板状の試験片(サンプルA)を作製した。
(5-2)YbTiO焼結体からなるサンプルBの作製
四塩化チタン水溶液(TiCl水溶液:東邦チタニウム社製、型番TLA1、Ti濃度17wt%)と、硝酸イッテルビウム(III)三水和物((NO)Yb・3HO:日本イットリウム社製)とを、Yb/Ti比が2となるように混合し、前駆体溶液を得た。
噴霧熱分解法(最高800℃)により、前駆体溶液から、Yb/Ti比が2の非晶質のYb-Ti-O粉末を合成した。
Yb-Ti-O粉末を1673Kの温度で20時間熱処理し、結晶質のYbTiO粉末を得た。
この粉末を用い、ホットプレス(1500℃、50MPa、30分、Ar中)を行い、その後、成形機から取り出して、大気中、1500℃で5h熱処理し、YbTiO焼結体を得た。得られた焼結体を直径10mm、厚み0.25mmの円板状の試験片に加工し、サンプルBを得た。
(5-3)Al焼結体からなるサンプルCの作製
Al粉末(大明化学工業社製、商品名:TM-DAR)を用い、1500℃で5時間焼成して、直径10mm、厚み0.25mmの円板状の試験片(サンプルC)を作製した。
図5に示す、管状炉31を備える装置30を用いて、サンプルA~Cの耐食性評価(高温水蒸気腐食試験)を行った。この腐食試験は、14wt%Y-ZrOからなる外径25mmの筒体からなる管状炉31の内部の白金製メッシュ33の上にサンプル40を載置し、30cm/sの流速の80%HOガス(残りOガス)を導入してサンプルを、その雰囲気下、1400℃で100h熱処理することにより行った。
高温水蒸気腐食試験後の各サンプルの重量変化を調べるとともに、腐食試験後のサンプル表面について、走査型電子顕微鏡(SEM)及び原子間力顕微鏡(KEYENCE製、VM8000)を用いて観察した。SEM像を図5に、表面形状プロファイルを図6に、それぞれ、示す。
重量変化から求めた高温水蒸気腐食試験によるAlの減肉速度は、9.03×10-3μm/hであったのに対し、YbTi及びYbTiOでは減肉は認められなかった。図6から、Alの場合、粒界が優先的に腐食し、表面に大きな凹凸が形成されたのに対し、YbTi及びYbTiOでは、大きな凹凸は形成されていないことが分かる。なお、高温水蒸気腐食試験後のAl、YbTi及びYbTiOの表面粗さRaは、それぞれ、220nm、35nm及び90nmであった。これらの結果から、YbTi及びYbTiOは、高温水蒸気に対する優れた耐食性を有することが分かった。
本発明の熱反射材は、耐熱性に優れ、優れた熱反射性を備えているとともに、優れた耐食性を備えており、化学的にも安定しているため、各種プラント関係、輸送機器関係、その他の施設、設備、機器等における内燃機関、ボイラー、蒸気タービン、ガスタービン等の各種部位、部品の表面等、基材の形状に関係なく利用することができる。
10A 保護層
11 第1層
12 第2層
20 基材
30 高温水蒸気腐食試験装置
31 管状炉
33 白金製メッシュ
35 電気炉
37 Pt-20wt%Rh製管
39 断熱材
40 耐食性評価用サンプル
100 熱反射材

Claims (4)

  1. 基材の表面に保護層が複数積層される熱反射構造であって、
    前記保護層は、(ア)Yb Ti からなる第1層と、Yb Si からなる第2層との組み合わせ、及び、(イ)Yb TiO からなる第1層と、Yb SiO からなる第2層との組み合わせから選ばれ、
    前記保護層の層数は3以上であり、
    前記第1層の厚みは0.05~0.5μmであり、且つ前記第2層の厚みは0.05~0.5μmであり、基材上に配設される際、前記保護層の前記第1層が最表面側に配され、前記保護層の前記第2層が基材側に配されることを特徴とする熱反射構造。
  2. 前記第1層は、波長が500~2000nmの光に対する屈折率が2を超える高屈折率層であり、
    前記第2層は、波長が500~2000nmの光に対する屈折率が2未満の低屈折率層である請求項1に記載の熱反射構造。
  3. 基材と、該基材の一面側に配された、請求項1又は2に記載の熱反射構造からなる部分とを備え、前記熱反射構造からなる前記部分を構成する複数の保護層のうち、前記基材に接合された保護層の第2層が前記基材に面していることを特徴とする熱反射材。
  4. 前記基材がSiC繊維強化セラミックスを含む請求項に記載の熱反射材。
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