図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。以下に記載する実施の形態は、技術的に好適な種々の限定を含む。本発明の範囲は、以下に例示する形態には限定されない。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るゲームシステム1の構成を例示するブロック図である。図1に例示される通り、第1実施形態のゲームシステム1は、制御システム10とゲーム装置20とを具備する。制御システム10とゲーム装置20とは、例えばインターネット等の通信網2を介して相互に通信可能である。制御システム10またはゲーム装置20と通信網2との間の通信は、有線通信および無線通信の何れでもよい。なお、実際のゲームシステム1においては複数のゲーム装置20の各々が制御システム10と通信可能であるが、以下の説明では便宜的に1個のゲーム装置20に着目する。
ゲーム装置20は、例えば遊技施設に設置される。遊技施設は、例えばゲームセンターまたはカジノ等の娯楽施設、またはショッピングセンター等の商業施設である。ゲーム装置20は、遊技施設内の利用者(すなわちプレイヤ)Paにゲームを提供するコンピュータシステムである。なお、カジノにおいて使用されるゲーム装置20は、ゲーミングマシンとも称呼される。制御システム10は、ゲーム装置20の動作を制御するためのコンピュータシステムである。制御システム10は、遊技施設の外側に設置され、当該制御システム10を運営する管理者Pbにより操作される。制御システム10によりゲーム装置20の動作が遠隔制御される。
利用者Paは、遊技媒体を使用することでゲーム装置20によるゲームをプレイする。遊技媒体は、ゲームにおいて使用される有体または無体の価値媒体である。有体の遊技媒体は、例えばトークンコイン(メダル)、コイン(貨幣)またはチケットである。無体の遊技媒体は、例えば電子メダル、クレジットまたはポイントである。無体の遊技媒体の数量は、例えばICカード等の記録媒体に電子データとして記憶される。利用者Paがゲームをプレイすると、当該プレイの結果に応じた数量の遊技媒体が当該利用者Paに報酬として付与される。なお、ゲームのプレイのために使用される遊技媒体と利用者Paに報酬として付与される遊技媒体とは、同種および異種の何れでもよい。
図2は、ゲーム装置20の構成を例示する平面図である。図2に例示される通り、第1実施形態のゲーム装置20は、抽選機構21とN個のステーションS1~SNとを具備する(Nは1以上の自然数)。図2では6個のステーションS1~S6(N=6)を具備するゲーム装置20が便宜的に例示されている。抽選機構21は、鉛直方向からの平面視で略円形に構成され、抽選体Bを利用した物理抽選に使用される。抽選体Bは、例えば球体等の立体物である。N個のステーションS1~SNは、抽選機構21を包囲するように円周方向に配列される。第1実施形態では、相異なるステーションSn(n=1~N)を使用して1以上の利用者Paがゲームをプレイする。N個のステーションS1~SNにおいてゲームが並列に進行する。
図2に例示される通り、抽選機構21は、物理抽選部211と抽選フィールド212と投入機構213とを具備する。物理抽選部211は、回転可能に支持された円板状の構造体(ルーレット)である。物理抽選部211には円周方向に沿って等間隔に複数(例えば25個)の抽選孔Hが形成される。複数の抽選孔Hの各々は、抽選体Bが進入可能なポケットである。複数の抽選孔Hの各々には相異なる抽選番号が割当てられる。第1実施形態の物理抽選部211は、例えばモータ等の駆動機構(図示略)により駆動されることで回転する。なお、物理抽選部211を回転させなくてもよい。
抽選フィールド212は、鉛直方向からの平面視で物理抽選部211を包囲する円環状の板状部材である。抽選フィールド212の表面は、外周縁から内周縁(すなわち物理抽選部211側)にかけて下降する傾斜面である。投入機構213は、抽選フィールド212の外周縁の近傍に設置され、抽選体Bを抽選フィールド212の面上に順次に投入する。投入機構213により投入された抽選体Bは、抽選フィールド212の面上で転動しながら徐々に物理抽選部211に接近し、最終的には物理抽選部211の複数の抽選孔Hの何れかに進入する。抽選体Bが進入した抽選孔Hに対応する抽選番号が抽選の結果である。すなわち、抽選機構21を利用した物理抽選は、相異なる抽選孔Hに対応する複数の抽選番号(抽選要素の例示)の何れかを無作為に選択する動作である。
N個のステーションS1~SNの各々は、各利用者Paがゲームをプレイするために使用するユニットである。図2に例示される通り、各ステーションSnは、受付機構22を具備する。受付機構22は、例えばトークンコイン等の有体の遊技媒体が投入される投入口と、有体の遊技媒体を特典として排出する払出口とを含んで構成される。ただし、例えば電子メダルまたはクレジット等の無体の遊技媒体をICカード等の記録媒体から読出す読出回路と、無体の遊技媒体を記録媒体に書込む書込回路と、を受付機構22として利用してもよい。
図3は、ゲーム装置20の構成を例示するブロック図である。図3に例示される通り、第1実施形態のゲーム装置20は、前述の抽選機構21とN個のステーションS1~SNとに加えて、制御装置23と記憶装置24と通信装置25と操作装置26と再生装置27とを具備する。なお、ゲーム装置20は、単体の装置で実現されるほか、相互に別体で構成された複数の装置の集合(すなわちシステム)でも実現される。
制御装置23は、例えばゲーム装置20の各要素を制御する単数または複数のプロセッサである。具体的には、例えばCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置23が構成される。
記憶装置24は、制御装置23が実行するプログラムと制御装置23が使用する各種のデータとを記憶する単数または複数のメモリである。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置24として採用される。通信装置25(第1通信装置の例示)は、制御装置23による制御のもとで通信網2を介して制御システム10と通信する。操作装置26は、例えば複数の操作子で構成され、例えば遊技施設の従業者による操作を受付ける。
再生装置27は、映像と音声とを含む動画を再生する。具体的には、再生装置27は、映像を表示する表示装置271と、音声を放音する放音装置272とを具備する。表示装置271は、例えば液晶表示パネルまたは有機EL(ElectroLuminescence)表示パネル等の表示パネルである。放音装置272は例えばスピーカである。
図2に例示される通り、第1実施形態の再生装置27は、抽選機構21の上方に設置される。再生装置27は、複数の利用者Paの何れかに対応する位置(具体的には任意の1個のステーションSnに対応する位置)に移動可能である。すなわち、再生装置27は、図2の矢印の通り、抽選機構21の中心軸を中心とする円周に沿って移動可能であり、かつ、当該円周上の任意の地点において、鉛直方向に沿う回転軸を中心として回転可能である。したがって、再生装置27は、N個のステーションS1~SNのうちの何れかを使用する利用者Paに対向する位置および角度に制御される。具体的には、表示装置271の表示面および放音装置272の放音面が、特定のステーションSnを使用する利用者Paに対向した状態となる。すなわち、再生装置27は、複数の利用者Paのうち特定の利用者Paに向けて画像を再生可能である。
図4は、N個のステーションS1~SNの各々の構成を例示するブロック図である。図4に例示される通り、各ステーションSnは、再生装置31と収録装置32と操作装置33とを具備する。再生装置31は、映像と音声とを含む動画を再生する。具体的には、再生装置31は、映像を表示する表示装置311と、音声を放音する放音装置312とを具備する。表示装置311は、例えば液晶表示パネルまたは有機EL表示パネル等の表示パネルであり、放音装置312は例えばスピーカである。以上の説明から理解される通り、再生装置27は複数の利用者Paに共用され、再生装置31は各ステーションSnの利用者Paに個別に利用される。
収録装置32は、映像と音声とを含む動画を収録する画像入力機器である。具体的には、収録装置32は、利用者Paを撮像する撮像装置321と、利用者Paの音声を収音する収音装置322とを具備する。撮像装置321は、例えば撮影レンズ等の光学系と、光学系からの入射光を電気信号に変換する撮像素子とを具備する。収音装置322は、周囲の音響に応じた電気信号を生成するマイクロホンである。
操作装置33は、利用者Paによる操作を受付ける。例えば操作装置33は、利用者Paが操作する複数の操作子、または、表示装置311と一体に構成されて利用者Paによる接触を検知するタッチパネルである。
図5は、ゲーム装置20の機能的な構成を例示するブロック図である。図5に例示される通り、第1実施形態のゲーム装置20における制御装置23は、記憶装置24に記憶されたプログラムを実行することで複数の機能(ゲーム制御部231,進行状況データ生成部232,利用者データ生成部233,再生制御部234,送信制御部235,受信制御部236)を実現する。なお、N個のステーションS1~SNにそれぞれ対応するN個の制御ユニットと、N個のステーションS1~SNを統括的に制御する制御ユニットと、により制御装置23を構成してもよい。すなわち、図5に例示されたゲーム装置20の複数の機能は、複数の制御ユニットにより実現される。例えば、ゲーム制御部231および再生制御部234をステーションSn毎に設置してもよい。
ゲーム制御部231は、ゲームの進行を制御する。第1実施形態のゲームは、前述の通り、抽選機構21を利用した物理抽選の結果に応じて利用者Paの当選が判定される抽選ゲームである。例えばビンゴカードにおいて行列状に配列された複数の抽選番号のうち物理抽選で順次に選択された抽選番号が1列に配列する場合に当選が成立するビンゴゲームが、抽選ゲームの好適例である。ただし、ゲーム装置20で実行されるゲームの種類は以上の例示に限定されない。ゲーム制御部231は、抽選機構21を利用したゲームをN個のステーションS1~SNについて並列に進行させる。
図6は、ゲームの進行の具体的な手順を例示するフローチャートである。図6に例示される処理が反復される。処理を開始すると、ゲーム制御部231は、各利用者Paによる遊技媒体の使用(ベット)を受付ける(Sa1)。各利用者Paは、操作装置33を操作することで所望の数量(以下「使用量」という)の遊技媒体を使用することが可能である。ゲーム制御部231は、遊技媒体の使用量に関する利用者Paからの指示を、受付期間内において複数の利用者Paから受付ける。
受付期間の終点が到来すると、ゲーム制御部231は、投入機構213を制御することで複数の抽選体Bの各々を抽選フィールド212の面上に順次に投入する(Sa2)。ゲーム制御部231は、複数の抽選番号のうち抽選体Bが進入した抽選孔Hに対応する抽選番号に応じて各利用者Paの当選の成否を判定する(Sa3)。そして、ゲーム制御部231は、当選が成立した利用者Paに対して報酬を付与する(Sa4)。具体的には、利用者Paから受付けた使用量に応じた数量の遊技媒体が、当該利用者Paに対して報酬として付与される。以上の例示から理解される通り、第1実施形態のゲームにおいては、利用者Paによる遊技媒体の使用量に応じた数量の報酬が当該ゲームの結果に応じて当該利用者Paに付与される。
図5の進行状況データ生成部232は、ゲームの進行状況を表す進行状況データGを生成する。具体的には、進行状況データ生成部232は、ゲームの現在の段階(図6のステップSa1~Sa4の何れか)と、各利用者Paによる報酬の獲得状況と、各利用者Paによる遊技媒体の使用状況と、物理抽選の結果(当選番号)とを表す進行状況データGを生成する。
利用者データ生成部233は、各利用者Paの状況を表す利用者データUを生成する。利用者データUは、図7に例示される通り、各ステーションSnの撮像装置321が撮像した映像を表す映像データU1と、各ステーションSnの収音装置322が収音した音声を表す音声データU2とを含む。映像データU1および音声データU2のファイル形式は任意である。
映像データU1は、複数の利用者Paの各々の映像を表すデータである。利用者データ生成部233は、各ステーションSnの撮像装置321から供給される映像信号について所定の画像処理を実行することで映像データU1を生成する。映像データU1は、各利用者Paの挙動または表情を表すデータとも換言される。他方、音声データU2は、複数の利用者Paの各々が発音する音声を表すデータである。利用者データ生成部233は、各ステーションSnの収音装置322から供給される音声信号に対して所定の音声処理を実行することで音声データU2を生成する。音声データU2は、利用者Paによる発話の内容または抑揚を表すデータとも換言される。なお、複数の利用者Paのうち収録を許可した利用者Paに限定して映像データU1および音声データU2を生成してもよい。
図5の再生制御部234は、再生装置27および各再生装置31に再生動作を実行させる。第1実施形態の再生制御部234は、ゲームの進行を表すゲーム画面を各再生装置31の表示装置311に表示させ、かつ、当該ゲームの進行に応じた音声を各再生装置31の放音装置312に放音させる。また、再生制御部234は、図8に例示される通り、ゲーム制御部231によるゲームの制御に並行して、仮想キャラクタVの動画を再生装置27に再生させる。仮想キャラクタVは、各利用者Paによるゲームのプレイを支援する仮想的な生物を表す仮想空間内のオブジェクトである。具体的には、再生制御部234は、仮想キャラクタVの映像を再生装置27の表示装置271に表示させ、かつ、仮想キャラクタVの音声を再生装置27の放音装置272に放音させる。
第1実施形態の再生制御部234は、再生装置27の位置および角度を制御可能である。複数の利用者Paのうち特定の利用者Paに対向した状態の再生装置27に仮想キャラクタVの動画を再生させることで、仮想キャラクタVの映像および音声を当該利用者Paに認識させることが可能である。すなわち、仮想キャラクタVが恰も当該利用者Paと対話しているような雰囲気が生成される。
図5の送信制御部235および受信制御部236は、通信装置25を利用した制御システム10との通信を制御する。送信制御部235(第1送信制御部の例示)は、通信装置25から通信網2を介して制御システム10に各種のデータを送信する。具体的には、送信制御部235は、進行状況データ生成部232が生成する進行状況データGと、利用者データ生成部233が生成する利用者データUとを、通信装置25から制御システム10に送信する。
受信制御部236(第1受信制御部の例示)は、制御システム10から通信網2を介して通信装置25により各種のデータを受信する。具体的には、受信制御部236は、ゲームの進行を指示する進行指示データQと、仮想キャラクタVを再生装置27により再生するための再生制御データCとを、制御システム10から通信装置25により受信する。進行指示データQおよび再生制御データCの詳細については後述する。
図9は、制御システム10の構成を例示するブロック図である。図9に例示される通り、第1実施形態の制御システム10は、制御装置11と記憶装置12と通信装置13と再生装置14と操作装置15とを具備する。なお、制御システム10は、単体の装置で実現されるほか、相互に別体で構成された複数の装置の集合でも実現される。
制御装置11は、例えば制御システム10の各要素を制御する単数または複数のプロセッサである。具体的には、例えばCPU、GPU、DSP、FPGA、またはASIC等の1種類以上のプロセッサにより、制御装置11が構成される。記憶装置12は、制御装置11が実行するプログラムと制御装置11が使用する各種のデータとを記憶する単数または複数のメモリである。例えば半導体記録媒体および磁気記録媒体等の公知の記録媒体、または複数種の記録媒体の組合せが、記憶装置12として採用される。通信装置13(第2通信装置の例示)は、制御装置11による制御のもとで通信網2を介してゲーム装置20と通信する。
再生装置14は、映像と音声とを含む動画を再生する。具体的には、再生装置14は、映像を表示する表示装置141と、音声を放音する放音装置142とを具備する。表示装置141は、例えば液晶表示パネルまたは有機EL表示パネル等の表示パネルである。放音装置142は例えばスピーカである。操作装置15は、制御システム10を運営する管理者Pbによる操作を受付ける。例えば操作装置15は、管理者Pbが操作する複数の操作子、または、表示装置141と一体に構成されて管理者Pbによる接触を検知するタッチパネルである。
図10は、制御システム10の機能的な構成を例示するブロック図である。図10に例示される通り、第1実施形態の制御システム10における制御装置11は、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することで複数の機能(進行指示データ生成部111A,再生制御データ生成部112A,再生制御部113,送信制御部114,受信制御部115)を実現する。
送信制御部114および受信制御部115は、通信装置13を利用したゲーム装置20との通信を制御する。送信制御部114(第2送信制御部の例示)は、通信装置13から通信網2を介してゲーム装置20に各種のデータを送信する。具体的には、送信制御部114は、進行指示データQと再生制御データCとを通信装置13からゲーム装置20に送信する。受信制御部115(第2受信制御部の例示)は、ゲーム装置20から通信網2を介して通信装置13により各種のデータを受信する。具体的には、受信制御部115は、進行状況データGと利用者データUとを、ゲーム装置20から通信装置13により受信する。
再生制御部113は、再生装置14に再生動作を実行させる。第1実施形態の再生制御部113は、受信制御部115が受信した進行状況データGおよび利用者データUに応じた再生動作を再生装置14に実行させる。第1実施形態の再生制御部113は、図11の管理画面Rを再生装置14の表示装置141に表示させる。管理者Pbは管理画面Rを参照可能である。図11に例示される通り、管理画面Rは、第1領域R1と第2領域R2と第3領域R3とを包含する。
再生制御部113は、利用者データUの映像データU1が表す各利用者Paの画像を第1領域R1に表示させる。具体的には、相異なるステーションSnに対応するN個の画像G1~GNが第1領域R1に表示される。任意の1個の画像Gnは、当該画像Gnに対応するステーションSnの撮像装置321が撮像した映像である。すなわち、画像Gnは、ステーションSnを使用する利用者Paの映像である。
管理者Pbは、操作装置15を操作することで、N個の画像G1~GNの何れかを選択できる。再生制御部113は、N個の画像G1~GNのうち管理者Pbが選択した1個の画像(以下「選択画像」という)Gnを拡大して第2領域R2に表示させる。また、再生制御部113は、選択画像Gnに対応するステーションSnの収音装置322が収音した音声を、音声データU2を利用して再生装置14の放音装置142に放音させる。すなわち、選択画像Gnに対応するステーションSnを利用する利用者Paの音声が放音装置142から放音される。以上の説明から理解される通り、管理者Pbは、表示装置141に表示された管理画面Rを視認しながら放音装置142からの音声を聴取することで、各ステーションSnを使用する利用者Paの挙動または表情と、利用者Paによる発話の内容および抑揚とを把握することが可能である。
再生制御部113は、進行状況データGが表す進行状況を第3領域R3に表示させる。具体的には、現在のゲームの段階と、各利用者Paによる報酬の獲得状況と、物理抽選の結果(例えば当選番号)とが第3領域R3に表示される。管理者Pbは、進行状況データGが表すゲームの進行状況を、管理画面Rにより確認することが可能である。
図10の進行指示データ生成部111Aは、ゲームの進行を指示する進行指示データQを生成する。第1実施形態の進行指示データQは、抽選フィールド212に対する抽選体Bの投入、遊技媒体の使用量を利用者Paから受付ける受付期間の終了(すなわち受付の締切)を指示する。
管理者Pbは、管理画面Rを参照しながら操作装置15を操作することで、ゲーム装置20によるゲームの進行に関する指示を複数の候補から選択することが可能である。複数の候補は、前述の通り、例えば抽選体Bの投入と受付期間の終了とを含む。管理者Pbは、例えば、管理画面Rの第1領域R1または第2領域R2を参照することで、全部の利用者Paについて遊技媒体の使用量を受付けたことを確認した段階で、受付期間の終了を選択する。また、管理者Pbは、管理画面Rの第1領域R1または第2領域R2を参照することで、全部の利用者Paが抽選機構21に注目していることを確認した段階で、抽選体Bの投入を選択する。第1実施形態の進行指示データ生成部111Aは、操作装置15に対する管理者Pbからの指示に応じて進行指示データQを生成する。具体的には、管理者Pbが選択した指示を表す進行指示データQが生成される。
以上の例示の通り、第1実施形態では、利用者Paの映像を表す映像データU1と利用者Paの音声を表す音声データU2とを含む利用者データUがゲーム装置20から制御システム10に送信される。したがって、利用者Paの状況に応じた適切な進行指示データQを、制御システム10において生成することが可能である。また、進行状況データGが表すゲームの進行状況を参照した管理者Pbからの指示に応じて、当該施行状況に対応した多様な進行指示データQを生成できるという利点もある。
図10の再生制御データ生成部112Aは、仮想キャラクタVを再生装置27に再生させるための再生制御データCを生成する。再生制御データCは、図12に例示される通り、仮想キャラクタVの動作を表す動作データC1と、仮想キャラクタVの音声を表す音声データC2と、N個のステーションS1~SNの何れかを指定する指示データC3とを含む。
管理者Pbは、管理画面Rを参照しながら操作装置15を操作することで、仮想キャラクタVの動作および音声を指示することが可能である。例えば、管理者Pbは、仮想キャラクタVの動作および音声の各々を複数の候補から選択する。また、管理者Pbは、仮想キャラクタVの再生対象となる利用者PaのステーションSnをN個のステーションS1~SNから選択する。再生制御データ生成部112Aは、管理者Pbからの指示に応じて再生制御データCを生成する。具体的には、再生制御データ生成部112Aは、管理者Pbが選択した動作を表す動作データC1と、管理者Pbが選択した音声を表す音声データC2と、管理者Pbが選択したステーションSnを指定する指示データC3と、を含む再生制御データCを生成する。
以上の例示の通り、第1実施形態では、利用者Paの映像を表す映像データU1と利用者Paの音声を表す音声データU2とを含む利用者データUがゲーム装置20から制御システム10に送信される。したがって、利用者Paの状況に応じた適切な動作または発音を実行する仮想キャラクタVを再生可能な再生制御データCを、制御システム10において生成することが可能である。また、利用者データUが表す利用者Paの状況を参照した管理者Pbからの指示に応じて、当該利用者Paの状況に対応した多様な再生制御データCを生成できるという利点もある。
送信制御部114は、進行指示データ生成部111Aが生成した進行指示データQと再生制御データ生成部112Aが生成した再生制御データCとを通信装置13からゲーム装置20に送信する。前述の通り、ゲーム装置20の受信制御部236は、制御システム10から送信された進行指示データQおよび再生制御データCを通信装置25により受信する。受信制御部236が受信した進行指示データQおよび再生制御データCは、以下に例示される通り、ゲーム装置20の動作の制御に利用される。
ゲーム制御部231は、受信制御部236が受信した進行指示データQに応じてゲームを制御する。具体的には、ゲーム制御部231は、進行指示データQが表す動作を実行する。例えば、進行指示データQが抽選体Bの投入を表す場合、ゲーム制御部231は、抽選フィールド212に抽選体Bを投入するように投入機構213を制御する(Sa2)。また、進行指示データQが受付期間の終了を表す場合、ゲーム制御部231は、遊技媒体の使用量を受付ける受付期間を終了する(Sa1)。以上の説明から理解される通り、ゲーム装置20におけるゲームの進行は、当該ゲーム装置20におけるゲームの進行状況および各利用者Paの状況を参照可能な管理者Pbからの指示に応じて制御システム10から遠隔制御される。
また、再生制御部234は、受信制御部236が制御システム10から受信した再生制御データCに応じて仮想キャラクタVを再生装置27に再生させる。図13は、再生制御部234が仮想キャラクタVの再生を制御する処理の具体的な手順を例示するフローチャートである。
再生制御部234は、再生制御データCの指示データC3が示すステーションSnに対応する位置および角度に再生装置27を移動させる(Sb1)。すなわち、再生装置27がステーションSnの利用者Paに対向する位置および角度に調整される。
再生制御部234は、仮想キャラクタVを表示装置271に表示させ(Sb2)、再生制御データCの動作データC1が表す動作を仮想キャラクタVに実行させる。また、再生制御部234は、再生制御データCの音声データC2が表す音声を放音装置272に放音させる(Sb3)。以上の動作により、仮想キャラクタVがステーションSnの利用者Paに向けて動作および発音しているように利用者Paに知覚させることが可能である。
以上に説明した通り、第1実施形態では、ゲームをプレイする複数の利用者Paのうち特定の利用者Paに対して仮想キャラクタVが再生される。したがって、特定の利用者Paによるゲームのプレイを効果的に支援することが可能である。第1実施形態では特に、複数の利用者Paのうち特定の利用者Paに対応する位置に再生装置27を移動させた状態で仮想キャラクタVが再生されるから、特定の利用者Paを支援できるという効果は格別に顕著である。また、仮想キャラクタVの再生の対象となる特定の利用者Paを他の利用者Paが容易に把握できるという利点もある。複数の利用者Paによるゲームの観戦者が、仮想キャラクタVの再生の対象となる特定の利用者Paを容易に把握できるという利点もある。
図14は、ゲームシステム1の全体的な動作の手順を例示するフローチャートである。図14に例示される通り、ゲーム装置20のゲーム制御部231は、図6に例示した手順でゲームの進行を制御する(Sc1)。
進行状況データ生成部232は、ゲームの進行状況を表す進行状況データGを生成する(Sc2)。また、利用者データ生成部233は、各ステーションSnの収録装置32が収録した利用者Paの状況を表す利用者データUを生成する(Sc3)。なお、進行状況データGの生成(Sc2)と利用者データUの生成(Sc3)との順序を逆転してもよい。送信制御部235は、進行状況データGと利用者データUとを通信装置25から制御システム10に送信する(Sc4)。
制御システム10の受信制御部115は、ゲーム装置20から送信された進行状況データGと利用者データUとを通信装置13により受信する(Sd1)。再生制御部113は、受信制御部115が受信した進行状況データGと利用者データUとに応じた再生動作を再生装置14に実行させる(Sd2)。具体的には、再生制御部113は、進行状況データGと利用者データUの映像データU1とに応じた管理画面Rを表示装置141に表示させ、利用者データUの音声データU2が表す音声を放音装置142に放音させる。管理者Pbは、表示装置141が表示する管理画面Rと放音装置142が放音する音声とを参照しながら操作装置15を操作することで、ゲームの進行と仮想キャラクタVとに関する指示を制御システム10に付与する。
進行指示データ生成部111Aは、管理者Pbからの指示に応じて進行指示データQを生成する(Sd3)。再生制御データ生成部112Aは、管理者Pbからの指示に応じて再生制御データCを生成する(Sd4)。なお、進行指示データQの生成(Sd3)と再生制御データCの生成(Sd4)との順序を逆転してもよい。送信制御部114は、進行指示データQと再生制御データCとを通信装置13からゲーム装置20に送信する(Sd5)。
ゲーム装置20の受信制御部236は、制御システム10から送信された進行指示データQと再生制御データCとを通信装置25により受信する(Sc5)。ゲーム制御部231は、受信制御部236が受信した進行指示データQに応じてゲームの進行を制御する(Sc6)。具体的には、ゲーム制御部231は、進行指示データQが示す動作を実行する。また、再生制御部234は、受信制御部236が受信した再生制御データCに応じて仮想キャラクタVを再生装置27に再生させる(Sc7)。図14に例示した動作は周期的に反復される。
以上に説明した通り、第1実施形態では、進行状況データGが通信装置25により制御システム10に送信され、制御システム10により生成された進行指示データQに応じてゲームが制御される。したがって、操作装置33に対する操作でゲームの進行を制御する進行者がゲーム装置20の近傍に所在しなくても、制御システム10からゲームの進行を制御できる。第1実施形態では特に、進行状況データGに加えて、利用者Paの状況を表す利用者データUが通信装置25により制御システム10に送信されるから、ゲームの進行状況と利用者Paの状況との双方に応じて進行指示データQを制御システム10において生成できるという利点がある。
また、第1実施形態では、利用者データUが通信装置25により制御システム10に送信され、制御システム10により生成された再生制御データCに応じて仮想キャラクタVが制御される。したがって、利用者Paによるゲームのプレイを効果的に支援することが可能である。また、利用者Paの状況に応じて再生制御データCを生成するための機能をゲーム装置20に搭載する必要がないから、ゲーム装置20の構成および処理が簡素化されるという利点もある。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態を説明する。なお、以下に例示する各形態において機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
第2実施形態の制御システム10においては、第1実施形態の進行指示データ生成部111Aが図15の進行指示データ生成部111Bに置換される。第1実施形態の進行指示データ生成部111Aは、前述の通り、管理者Pbからの指示に応じて進行指示データQを生成する。第2実施形態の進行指示データ生成部111Bは、機械学習により構築された生成モデルM1を利用して進行指示データQを生成する(Sd3)。
生成モデルM1には制御データXが供給される。制御データXは、ゲーム装置20から受信した進行状況データGと利用者データUとを含む。生成モデルM1は、制御データXと進行指示データQとの関係を学習した学習済モデルである。例えば深層ニューラルネットワーク等の統計的推定モデルが生成モデルM1として好適に利用される。具体的には、生成モデルM1は、制御データXから進行指示データQを生成する演算を制御装置11に実行させるプログラムと、当該演算に適用される複数の係数との組合せで実現される。
図16は、生成モデルM1に関する機械学習の説明図である。図16に例示される通り、生成モデルM1の複数の係数は、複数の教師データL1を利用した深層学習により設定される。複数の教師データL1の各々は、制御データXと進行指示データQ(正解値)との組合せで構成される。
図16の学習処理部51は、生成モデルM1の複数の係数を設定する。具体的には、学習処理部51は、教師データL1に含まれる制御データXの入力に対して暫定的な生成モデルM1が出力する進行指示データQと、当該教師データL1に含まれる進行指示データQとの誤差が低減されるように、生成モデルM1の複数の係数を反復的に更新する。以上の深層学習により設定された複数の係数が記憶装置12に記憶されて生成モデルM1に適用される。以上の説明から理解される通り、機械学習後の生成モデルM1は、複数の教師データL1における制御データXと進行指示データQとの間に潜在する傾向のもとで、未知の制御データXに対して統計的に妥当な進行指示データQを出力する。
また、第2実施形態の制御システム10においては、第1実施形態の再生制御データ生成部112Aが図17の再生制御データ生成部112Bに置換される。第1実施形態の再生制御データ生成部112Aは、前述の通り、管理者Pbからの指示に応じて再生制御データCを生成する。第2実施形態の再生制御データ生成部112Bは、機械学習により構築された生成モデルM2を利用して再生制御データCを生成する(Sd4)。
生成モデルM2には制御データXが供給される。制御データXは、前述の通り、ゲーム装置20から受信した進行状況データGと利用者データUとを含む。生成モデルM2は、制御データXと再生制御データCとの関係を学習した学習済モデルである。例えば深層ニューラルネットワーク等の統計的推定モデルが生成モデルM2として好適に利用される。具体的には、生成モデルM2は、制御データXから再生制御データCを生成する演算を制御装置11に実行させるプログラムと、当該演算に適用される複数の係数との組合せで実現される。
図18は、生成モデルM2に関する機械学習の説明図である。図18に例示される通り、生成モデルM2の複数の係数は、複数の教師データL2を利用した深層学習により設定される。複数の教師データL2の各々は、制御データXと再生制御データC(正解値)との組合せで構成される。
図18の学習処理部52は、生成モデルM2の複数の係数を設定する。具体的には、学習処理部52は、教師データL2に含まれる制御データXの入力に対して暫定的な生成モデルM2が出力する再生制御データCと、当該教師データL2に含まれる再生制御データCとの誤差が低減されるように、生成モデルM2の複数の係数を反復的に更新する。以上の深層学習により設定された複数の係数が記憶装置12に記憶されて生成モデルM2に適用される。以上の説明から理解される通り、機械学習後の生成モデルM2は、複数の教師データL2における制御データXと再生制御データCとの間に潜在する傾向のもとで、未知の制御データXに対して統計的に妥当な再生制御データCを出力する。
以上の例示の通り、第2実施形態においては、生成モデルM1により進行指示データQが生成され、生成モデルM2により再生制御データCが生成される。したがって、管理者Pbからの指示に応じて進行指示データQおよび再生制御データCを生成するための構成は省略される。例えば管理画面Rを再生するための構成(再生制御部113および再生装置14)を省略してもよい。進行指示データQおよび再生制御データCの生成以外の構成および動作は第1実施形態と同様である。したがって、第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。
以上に説明した通り、第2実施形態では、制御データX(進行状況データGおよび利用者データU)と進行指示データQとの関係を学習した生成モデルM1を利用して進行指示データQが生成される。したがって、制御システム10を操作する管理者Pbを必要とせずに、進行状況データGおよび利用者データUに対して適切な進行指示データQを生成できる。
また、第2実施形態では、制御データX(進行状況データGおよび利用者データU)と再生制御データCとの関係を学習した生成モデルM2を利用して再生制御データCが生成される。したがって、制御システム10を操作する管理者Pbを必要とせずに、進行状況データGおよび利用者データUに対して適切な再生制御データCを生成できる。
なお、管理者Pbによる実際の指示に応じて教師データL1および教師データL2を生成してもよい。具体的には、第1実施形態の例示のように、管理者Pbからの指示に応じて進行指示データQおよび再生制御データCを生成する運用のなかで、複数の教師データL1と複数の教師データL2とが収集される。例えば、制御システム10の制御装置11は、図14のステップSd1にて受信した進行状況データGおよび利用者データUを含む制御データXと、ステップSd3にて管理者Pbからの指示に応じて生成した進行指示データQとを対応させた教師データL1を生成する。また、制御装置11は、ステップSd1にて受信した進行状況データGおよび利用者データUを含む制御データXと、ステップSd4にて管理者Pbからの指示に応じて生成した再生制御データCとを対応させた教師データL2を生成する。
機械学習に必要な個数の教師データL1が収集された段階で、学習処理部51は、当該教師データL1を利用した機械学習(図16)により生成モデルM1を構築する。同様に、機械学習に必要な個数の教師データL2が収集された段階で、学習処理部52は、当該教師データL2を利用した機械学習(図18)により生成モデルM2を構築する。以上の方法で構築された生成モデルM1および生成モデルM2が、第2実施形態のゲームシステム1に利用される。
なお、生成モデルM1の構築後の任意の時点において、新規に収集された教師データL1を利用した追加的な機械学習により生成モデルM1を更新してもよい。同様に、生成モデルM2の構築後の任意の時点において、新規に収集された教師データL2を利用した追加的な機械学習により生成モデルM2を更新してもよい。
[第3実施形態]
第3実施形態のゲーム装置20は、第1動作モードおよび第2動作モードの何れかで動作する。第1動作モードは、制御システム10からの指示に応じてゲームを制御する動作モード(遠隔制御モード)である。第2動作モードは、制御システム10からの指示によらずゲームを制御する動作モード(自動制御モード)である。遊技施設の従業者等の管理者(以下「施設管理者」という)は、ゲーム装置20の操作装置26を操作することで、第1動作モードおよび第2動作モードの何れかを選択する。
図19は、第3実施形態のゲーム装置20における制御装置23の動作を例示するフローチャートである。図19に例示される通り、制御装置23は、第1動作モードおよび第2動作モードの何れが選択されているかを判定する(Se1)。第1動作モードが選択されている場合(Se1:YES)、制御装置23は、第1実施形態と同様に、制御システム10が送信する進行指示データQおよび再生制御データCに応じて動作する(Se2)。具体的には、制御装置11は、進行状況データGと利用者データUとを生成および送信し(Sc2-Sc4)、進行指示データQと再生制御データCとを制御システム10から受信する(Sc5)。また、制御装置11は、進行指示データQに応じたゲームの制御(Sc6)と再生制御データCに応じた仮想キャラクタVの表示(Sc7)とを実行する。したがって、第1実施形態と同様の効果が実現される。
他方、第2動作モードが選択されている場合(Se1:NO)、制御装置23は、制御システム10からの指示によらず動作する(Se3)。具体的には、制御装置23は、進行状況データGおよび利用者データUの生成および送信(Sc2~Sc4)を実行しない。したがって、制御装置23は、進行指示データQに依存することなく図4の処理によりゲームを進行し、再生制御データCに依存しない所定のアルゴリズムにより仮想キャラクタVを再生装置27に再生させる。以上の説明から理解される通り、第3実施形態によれば、第1動作モードにおいて制御システム10から受信した進行指示データQに応じてゲームを制御するほか、第2動作モードにおいて、進行指示データQに依存することなくゲームを制御できる。
なお、以上の説明では、制御システム10からの指示に応じてゲームを進行させる第1動作モードと、自動的にゲームを進行させる第2動作モードとを例示した。第1動作モードおよび第2動作モードに加えて、施設管理者からの指示に応じてゲームを進行させる第3動作モード(手動制御モード)を選択可能な構成も好適である。施設管理者は、実際のゲームの状況と複数の利用者Paの状況とを随時に確認しながら、操作装置26の操作によりゲームの進行を指示する。第3動作モードにおいては、制御装置23は、例えば、施設管理者からの指示を契機として抽選フィールド212に抽選体Bを投入し、施設管理者からの指示により受付期間を終了する。なお、第1動作モードおよび第3動作モードの何れかを選択できる構成(第2動作モードを省略した構成)も想定される。また、以上の説明では第1実施形態を基礎とした構成を例示したが、第3実施形態を第2実施形態に適用してもよい。
[第4実施形態]
第4実施形態の進行指示データQは、複数の利用者Paのうち特定の利用者Paに対する指示を表す。管理者Pbは、管理画面Rにより各利用者Paの状況とゲームの進行状況とを確認しながら操作装置15を操作することで、N個のステーションS1~SNの何れかと当該ステーションSnの利用者Paに対する指示とを指定する。進行指示データ生成部111Aは、管理者Pbからの指示に応じて進行指示データQを生成する。進行指示データQは、第1実施形態と同様に、再生制御データCとともにゲーム装置20に送信される。
再生制御部234は、再生制御データCに応じて仮想キャラクタVを再生装置27に再生させるほか、進行指示データQが示す指示を再生装置27に再生させる。具体的には、再生制御部234は、進行指示データQが示すステーションSnに対応する位置および角度に再生装置27を移動させたうえで、当該進行指示データQが示す指示を再生装置27に再生させる。例えば再生制御部234は、当該指示を表す画像を表示装置271に表示させ、当該指示を表す音声を放音装置272に放音させる。すなわち、再生制御部234は、複数の利用者Paのうち特定の利用者Paに対して、進行指示データQが表す指示を再生装置27に再生させる。
第4実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第4実施形態によれば、進行指示データQが表す指示を特定の利用者Paに報知することが可能である。第4実施形態では特に、再生装置27を移動させることで、複数の利用者Paのうち特定の利用者Paに対して限定的に指示を報知できるという利点もある。また、指示が報知される特定の利用者Paを他の利用者Paが容易に把握できるという利点もある。複数の利用者Paによるゲームの観戦者が、指示の報知対象となる利用者Paを容易に把握できるという利点もある。なお、第2実施形態または第3実施形態に第4実施形態に適用してもよい。
[変形例]
以上に例示した各形態は多様に変形され得る。前述の各形態に適用され得る具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を、相互に矛盾しない範囲で併合してもよい。
(1)前述の各形態では、進行指示データQが抽選体Bの投入および受付期間の終了を指示したが、進行指示データQが表す指示の内容は以上の例示に限定されない。例えば、複数の抽選番号の何れかが進行指示データQにより指示されてもよい。例えば管理者Pbは、管理画面Rを確認することで、複数の抽選番号のうち多数の利用者Paが希望していると推測される抽選番号を選択する。ゲーム装置20のゲーム制御部231は、進行指示データQにより指示される抽選番号(実際には抽選孔Hに抽選体Bが進入していない抽選番号)が抽選により選択されたと看做してゲームを進行させる。また、抽選体Bを任意の抽選孔Hに搬送する搬送機構を具備する構成においては、ゲーム制御部231は、進行指示データQにより指示される抽選番号に抽選体Bが進入するように搬送機構を制御する。以上の構成によれば、管理者Pbが意図した利用者Paを優先的に当選させることが可能である。
(2)前述の各形態では、管理者Pbが選択した動作を表す動作データC1を生成したが、再生制御データCの動作データC1を生成する方法は以上の例示に限定されない。例えば、管理者Pbの動作を撮像装置321により撮像した画像から管理者Pbの動作を解析し、当該動作を表す動作データC1を再生制御データ生成部112A(112A,112B)が生成してもよい。以上の構成によれば、管理者Pbの動作を仮想キャラクタVに実行させることが可能である。
(3)前述の各形態では、管理者Pbが選択した音声を表す音声データC2を生成したが、再生制御データCの音声データC2を生成する方法は以上の例示に限定されない。例えば収音装置を利用して収音した管理者Pbの音声を表す音声データC2を再生制御データ生成部112A(112A,112B)が生成してもよい。以上の構成によれば、管理者Pbが発音した音声を仮想キャラクタVの音声として放音装置272から放音することが可能である。また、管理者Pbが指示した文字列を表す音声データC2を再生制御データ生成部112Aが生成してもよい。再生制御部234は、音声データC2が表す文字列に対する音声合成により音声信号を生成し、当該音声信号を放音装置272に供給することで音声を放音させる。以上の構成によれば、管理者Pbが指示した文字列に対応する音声を、仮想キャラクタVの音声として放音装置272から放音することが可能である。
(4)仮想キャラクタVの映像および音声を表す動画像データを再生制御データCとして利用してもよい。再生制御部234は、再生制御データCが表す動画を再生装置27に再生(例えばストリーミング再生)させる。以上の構成によれば、動作データC1に応じて仮想キャラクタVを制御する画像処理が不要であるという利点がある。
(5)第2実施形態では、生成モデルM1により1個の進行指示データQを生成したが、生成モデルM1を利用して進行指示データQを生成する方法は以上の例示に限定されない。例えば、生成モデルM1により複数の進行指示データQを生成し、複数の進行指示データQのうち管理者Pbが操作装置15により選択した1個の進行指示データQをゲーム装置20に送信してもよい。すなわち、進行指示データ生成部111(111A,111B)は、生成モデルM1による処理と管理者Pbによる選択とに応じた1個の進行指示データQを生成する。
同様に、第2実施形態では、生成モデルM2により1個の再生制御データCを生成したが、生成モデルM2を利用して再生制御データCを生成する方法は以上の例示に限定されない。例えば、生成モデルM2により複数の再生制御データCを生成し、複数の再生制御データCのうち管理者Pbが操作装置15により選択した1個の再生制御データCをゲーム装置20に送信してもよい。すなわち、再生制御データ生成部112は、生成モデルM2による処理と管理者Pbによる選択とに応じた1個の再生制御データCを生成する。
(6)前述の各形態におけるゲーム装置20では、仮想キャラクタVについて表示装置271による映像の表示と放音装置272による音声の放音とを実行したが、映像の表示と音声の放音との一方を省略してもよい。すなわち、再生装置27から表示装置271および放音装置272の一方を省略してもよい。また、前述の各形態における制御システム10では、表示装置141による管理画面Rの表示と放音装置142による利用者Paの音声の放音とを実行したが、管理画面Rの表示と音声の放音との一方を省略してもよい。すなわち、再生装置14から表示装置141および放音装置142の一方を省略してもよい。
(7)前述の各形態では、N個のステーションS1~SNの何れかに対応する位置および角度に再生装置27を移動させたが、再生装置27を使用して各利用者Paに情報を報知する方法は以上の例示に限定されない。
図20に例示される通り、図2に図示された6個のステーションS1~S6のうち1個のステーションS6を省略することで空間Oを確保した構成を想定する。空間Oには、例えば抽選体Bを搬送する搬送機構など、ステーションSn以外の要素が設置される。
図20に例示される通り、再生装置27は、空間Oに接近した位置(ステーションS1とステーションS5との間)において表示面Fが空間Oとは反対側を向く角度に制御される。図20の状態では、5個のステーションS1~S5の各々を利用する利用者Paが、再生装置27に表示される映像を視認できる。したがって、再生装置27により仮想キャラクタVを再生することで、仮想キャラクタVが複数の利用者Paの全体と対話しているような雰囲気が生成される。また、図20の状態にある再生装置27に、進行指示データQが示す指示を再生させることで(第4実施形態)、複数の利用者Paの全体に対して指示を報知できる。また、空間Oに接近した位置にある再生装置27を、特定の利用者Paを向く角度に調整することで、再生装置27を当該利用者Paの近傍に移動させることなく即座に、当該利用者Paに対して個別に指示を報知できる。
以上の例示の通り、再生位置27は、空間Oに対応する位置と各ステーションSnに対応する位置とに移動可能である。前述の通り、再生装置27が空間Oに対応する位置にある状態では、複数の利用者Paの全体に対して情報が報知される。以上の状態とは対照的に、再生装置27が1個のステーションSnに対応する位置にある状態では、仮想キャラクタVが当該ステーションSnの利用者Paと個別に対話している雰囲気を強調できるという利点がある。
(8)前述の各形態では、進行状況データGおよび利用者データUをゲーム装置20から制御システム10に送信したが、進行状況データGの生成および送信を省略してもよい。すなわち、進行状況データ生成部232を省略してもよい。制御システム10の再生制御部113は、第1領域R1および第2領域R2を含む管理画面Rを利用者データUに応じて再生する。進行指示データ生成部111Aは、第1実施形態と同様に、管理者Pbからの指示に応じて進行指示データQを生成する。第2実施形態の進行指示データ生成部111Bは、利用者データUを含む制御データXから生成モデルM1により再生制御データCを生成する。
また、利用者データUの生成と制御システム10に対する送信とを省略してもよい。すなわち、利用者データ生成部233を省略してもよい。制御システム10の再生制御部113は、第3領域R3を含む管理画面Rを進行状況データGに応じて再生する。進行指示データ生成部111Aは、第1実施形態と同様に、管理者Pbからの指示に応じて進行指示データQを生成する。第2実施形態の進行指示データ生成部111Bは、進行状況データGを含む制御データXから生成モデルM2により再生制御データCを生成する。
(9)前述の各形態では、制御システム10が進行指示データQおよび再生制御データCの双方を生成したが、進行指示データQの生成を省略してもよい。すなわち、進行指示データ生成部111(111A,111B)を省略してもよい。以上の構成では、進行指示データQに応じたゲームの制御(Sc6)が省略される。また、再生制御データCの生成を省略してもよい。すなわち、再生制御データ生成部112(112A,112B)を省略してもよい。以上の構成では、再生制御データCに応じた仮想キャラクタVの再生(Sc7)が省略される。
(10)前述の各形態では、複数の利用者Paにより共用される再生装置27が仮想キャラクタVを再生したが、各ステーションSnに設置された再生装置31により仮想キャラクタVを再生してもよい。N個のステーションS1~SNの各々の再生装置31により共通の仮想キャラクタVを再生してもよいし、ステーションSn毎に別個の仮想キャラクタVを再生装置31により再生してもよい。また、N個のステーションS1~SNのうち特定のステーションSnの再生装置31のみにより仮想キャラクタVを再生してもよい。
前述の各形態では、仮想キャラクタVを再生装置27の表示装置271および放音装置272により再生したが、再生装置27の表示装置271に仮想キャラクタVの映像を表示させ、かつ、仮想キャラクタVの音声を各ステーションSnの放音装置312に放音させてもよい。例えば指示データC3で指示されたステーションSnの放音装置312から仮想キャラクタVの音声が放音される。
(11)前述の各形態では、進行状況データGと利用者データUとを図14のステップSc4においてゲーム装置20から制御システム10に送信したが、進行状況データGと利用者データUとを別個の時点で制御システム10に送信してもよい。また、前述の各形態では、進行指示データQと再生制御データCとを図14のステップSd5において制御システム10からゲーム装置20に送信したが、進行指示データQと再生制御データCとを別個の時点でゲーム装置20に送信してもよい。
(12)第2実施形態では、進行状況データGと利用者データUとを含む制御データXを例示したが、制御データXの内容は以上の例示に限定されない。例えば、利用者データUの映像データU1に対する画像処理で生成されるデータ(例えば映像データU1が表す画像の特徴量)を制御データXに含めてもよい。また、利用者データUの音声データU2に対する音声処理で生成されるデータ(例えば音声データU2が表す音声の特徴量、または当該音声の内容を表す文字列)を制御データXに含めてもよい。以上の例示から理解される通り、制御データXは、進行状況データGおよび/または利用者データUに応じたデータとして包括的に表現される。
(13)前述の各形態では、1個の制御システム10がゲーム装置20を制御したが、複数の制御システム10によりゲーム装置20を制御してもよい。例えば、再生装置27が複数の仮想キャラクタVを再生する構成において、複数の制御システム10の各々から送信される再生制御データCにより各仮想キャラクタVが制御される。すなわち、例えば、各制御システム10に対応する仮想キャラクタVが、当該制御システム10を操作する管理者Pbからの指示に応じて制御される。なお、複数の制御システム10から送信される再生制御データCを利用して1個の仮想キャラクタVを制御してもよい。また、進行指示データQを生成する制御システム10と、再生制御データCを生成する制御システム10とを別個に設置してもよい。複数の制御システム10を利用する構成では、ゲーム装置20は、進行状況データGおよび利用者データUを複数の制御システム10に対して送信する(Sc4)。
(14)前述の各形態に係る制御システム10の機能は、制御装置11を構成する1以上のプロセッサと記憶装置12に記憶されたプログラムとの協働により実現される。同様に、前述の各形態に係るゲーム装置20の機能は、制御装置23を構成する1以上のプロセッサと記憶装置24に記憶されたプログラムとの協働により実現される。以上の各形態に係るプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされ得る。記録媒体は、例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体(光ディスク)が好例であるが、半導体記録媒体または磁気記録媒体等の公知の任意の形式の記録媒体も包含される。なお、非一過性の記録媒体とは、一過性の伝搬信号(transitory, propagating signal)を除く任意の記録媒体を含み、揮発性の記録媒体も除外されない。また、配信装置が通信網2を介してプログラムを配信する構成では、当該配信装置においてプログラムを記憶する記憶装置が、前述の非一過性の記録媒体に相当する。
[付記]
以上の記載から、例えば以下のように本発明の好適な態様が把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の符号を便宜的に括弧書で併記するが、本発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
[付記A1]
本発明の好適な態様(付記A1)に係るゲーム装置(20)は、利用者(Pa)による遊技媒体の使用量に応じた数量の報酬が結果に応じて当該利用者(Pa)に付与されるゲームを制御するゲーム制御部(231)と、前記ゲームの進行状況を表す進行状況データ(G)を生成する進行状況データ生成部(232)と、前記進行状況データ(G)を通信装置(25)により通信網(2)を介して制御システム(10)に送信する送信制御部(235)と、前記ゲームの進行を指示する進行指示データ(Q)を、前記制御システム(10)から前記通信網(2)を介して前記通信装置(25)により受信する受信制御部(236)とを具備し、前記ゲーム制御部(231)は、前記受信制御部(236)が受信した前記進行指示データ(Q)に応じて前記ゲームを制御する。以上の態様によれば、進行状況データ(G)が通信装置(25)により制御システム(10)に送信され、当該進行状況データ(G)に応じて制御システム(10)により生成された進行指示データ(Q)が通信装置(25)により受信され、当該進行指示データ(Q)に応じてゲームが制御される。したがって、ゲームを手動により進行させる管理者がゲーム装置(20)の近傍に所在しなくても、制御システム(10)によりゲームの進行を制御することが可能である。
「ゲーム」の典型例は、抽選処理(物理抽選または電子抽選)による当選の結果として遊技媒体の使用量に応じた数量の報酬が利用者(Pa)に付与される抽選ゲームである。ただし、本発明における「ゲーム」は、以上に例示した抽選ゲームに限定されない。例えば、複数の利用者(Pa)がディーラーと勝負する対戦ゲーム(例えばカードゲーム)も「ゲーム」の好適例である。対戦ゲームでは、ゲームの進行状況が利用者毎に相違し得る。
「遊技媒体の使用量」は、利用者(Pa)が使用を指示した遊技媒体の数量である。例えば、利用者(Pa)が指示した遊技媒体の数量に所定の倍率(オッズ)を乗算した数量の報酬を、抽選で当選した利用者(Pa)に付与する抽選ゲームにおいて、利用者(Pa)が指示した遊技媒体の数量(すなわちベット額)が「使用量」に相当する。
「進行状況データ(G)」は、ゲームの進行状況を表すデータであり、例えば、複数の段階(例えば遊技媒体の受付→抽選処理→報酬の付与)で構成されるゲームにおける現在の段階を表すデータ、利用者(Pa)による報酬の獲得状況、利用者(Pa)による遊技媒体の使用状況、または、抽選処理の結果である。
「進行指示データ(Q)」は、ゲームの進行を指示するデータである。例えば、物理抽選に使用される抽選体(B)の投入、遊技媒体の使用量に関する利用者(Pa)からの指示を受付ける受付期間の終了、または複数の抽選要素の何れかの選択、を指示するデータが、「進行指示データ(Q)」として例示される。
[付記A2]
付記A1の好適例(付記A2)に係るゲーム装置(20)は、前記利用者(Pa)の状況を表す利用者データ(U)を生成する利用者データ生成部(233)を具備し、前記送信制御部(235)は、前記進行状況データ(G)と前記利用者データ(U)とを前記通信装置(25)により前記制御システム(10)に送信する。以上の態様によれば、進行状況データ(G)に加えて、利用者(Pa)の状況を表す利用者データ(U)が、通信装置(25)により制御システム(10)に送信されるから、進行状況データ(G)および利用者データ(U)を利用することで、ゲームの進行状況と利用者(Pa)の状況との双方に応じた進行指示データ(Q)を制御システム(10)において生成することが可能である。
「利用者データ(U)」は、利用者(Pa)の状況を表す任意のデータである。例えば、利用者(Pa)を撮像した画像を表す映像データ(U1)、または、利用者(Pa)が発音した音声を表す音声データ(U2)が、利用者データ(U)の好適例である。
進行状況データ(G)の送信と利用者データ(U)の送信との時間的な関係は任意である。例えば進行状況データ(G)と利用者データ(U)とを一括的に制御システム(10)に送信してもよいし、進行状況データ(G)および利用者データ(U)の各々を相互に独立した時点で制御システム(10)に送信してもよい。
[付記A3]
付記A2の好適例(付記A3)において、前記利用者データ(U)は、撮像装置(321)が撮像した前記利用者(Pa)の映像を表す映像データ(U1)、および、収音装置(322)が収音した前記利用者(Pa)の音声を表す音声データ(U2)、の少なくとも一方を含む。以上の態様によれば、撮像装置(321)が撮像した利用者(Pa)の挙動もしくは表情、または、収音装置(322)が収音した利用者(Pa)の音声の内容または抑揚に応じた適切な進行指示データ(Q)を、制御システム(10)において生成することが可能である。
[付記A4]
付記A1から付記A3の何れかの好適例(付記A4)において、前記ゲームは、複数の抽選要素の何れかを抽選体(B)により選択する物理抽選により利用者(Pa)の当選が判定される抽選ゲームであり、前記進行指示データ(Q)は、前記抽選体(B)の投入、遊技媒体の使用量に関する前記利用者(Pa)からの指示を受付ける受付期間の終了、および、前記複数の抽選要素の何れかの選択、の少なくともひとつを指示する。
「複数の抽選要素の何れかの選択」は、複数の抽選要素のうち特定の抽選要素を強制的に選択する動作を意味する。例えば、相異なる抽選要素に対応する複数の抽選孔(H)の何れかに抽選体(B)を進入させる物理抽選を想定すると、複数の抽選孔(H)のうち目標の抽選要素に対応する抽選孔(H)以外の各抽選孔(H)を機構的に閉塞することで、当該目標の抽選要素に対応する抽選孔(H)に抽選体(B)を強制的に進入させる動作が、進行指示データ(Q)により指示される。また、実際には物理抽選を実行することなく目標の抽選要素が選択された状態と看做す動作が、進行指示データ(Q)により指示される。
[付記A5]
付記A1から付記A4の何れかの好適例(付記A5)において、前記ゲーム制御部(231)は、第1動作モードにおいて、前記受信制御部(236)が受信した前記進行指示データ(Q)に応じて前記ゲームを制御し、第2動作モードにおいて、前記進行指示データ(Q)によらず前記ゲームを制御する。以上の態様によれば、制御システム(10)から受信した進行指示データ(Q)に応じてゲームを制御するほか、進行指示データ(Q)によらずゲームを制御することも可能である。
[付記A6]
付記A1から付記A5の何れかの好適例(付記A6)に係るゲーム装置(20)は、前記ゲームをプレイする複数の利用者(Pa)のうち特定の利用者(Pa)に対して、前記進行指示データ(Q)が表す指示を再生装置(27,31)に再生させる再生制御部(234)を具備する。以上の態様によれば、進行指示データ(Q)が表す指示を複数の利用者(Pa)のうちの特定の利用者(Pa)に報知することが可能である。
[付記A7]
付記A6の好適例(付記A7)において、前記再生装置(27)は、前記複数の利用者(Pa)のうち特定の利用者(Pa)に対応する位置に移動可能であり、前記再生制御部(234)は、前記特定の利用者(Pa)に対応する位置に前記再生装置(27)を移動させた状態で、前記進行指示データ(Q)が表す指示を前記再生装置(27)に再生させる。以上の態様によれば、再生装置(27)を移動させることで、複数の利用者(Pa)のうち特定の利用者(Pa)に対して、進行指示データ(Q)が表す指示を報知することが可能である。また、特定の利用者(Pa)に対応する位置に再生装置(27)が移動するから、再生装置(27)が再生の対象とする特定の利用者(Pa)を、他の利用者(Pa)が容易に把握できるという利点もある。ゲームシステム(1)によるゲームの観戦者が、再生対象となる特定の利用者(Pa)を容易に把握できるという利点もある。
[付記A8]
本発明の好適な態様(付記A8)に係るゲームシステム(1)は、通信網(2)を介して相互に通信可能なゲーム装置(20)と制御システム(10)とを具備するシステムであって、前記ゲーム装置(20)は、利用者(Pa)による遊技媒体の使用量に応じた数量の報酬が結果に応じて当該利用者(Pa)に付与されるゲームを制御するゲーム制御部(231)と、前記ゲームの進行状況を表す進行状況データ(G)を生成する進行状況データ生成部(232)と、前記進行状況データ(G)を第1通信装置(25)により前記通信網(2)を介して前記制御システム(10)に送信する第1送信制御部(235)と、前記ゲームの進行を指示する進行指示データ(Q)を、前記制御システム(10)から前記通信網(2)を介して前記第1通信装置(25)により受信する第1受信制御部(236)とを具備し、前記制御システム(10)は、前記進行状況データ(G)を、前記ゲーム装置(20)から前記通信網(2)を介して第2通信装置(13)により受信する第2受信制御部(115)と、前記進行指示データ(Q)を生成する進行指示データ生成部(111)と、前記進行指示データ生成部(111)が生成した前記進行指示データ(Q)を前記第2通信装置(13)により前記通信網(2)を介して前記ゲーム装置(20)に送信する第2送信制御部(114)とを具備し、前記ゲーム制御部(231)は、前記第1受信制御部(236)が受信した前記進行指示データ(Q)に応じて前記ゲームを制御する。
進行指示データ生成部(111)が進行指示データ(Q)を生成するための処理の具体的な内容は任意である。例えば、進行指示データ生成部(111)は、進行状況データ(G)が表すゲームの進行状況を参照可能な管理者(Pb)からの指示に応じて進行指示データ(Q)を生成する。また、進行指示データ生成部(111)は、進行状況データ(G)と進行指示データ(Q)との関係を学習した生成モデル(M1)を利用して進行指示データ(Q)を生成する。
[付記A9]
付記A8の好適例(付記A9)において、前記進行指示データ生成部(111)は、前記進行状況データ(G)が表すゲームの進行状況を参照可能な管理者(Pb)からの指示に応じて前記進行指示データ(Q)を生成する。以上の構成によれば、進行状況データ(G)が表すゲームの進行状況を参照した管理者(Pb)からの指示に応じて、当該進行状況に対応した多様な進行指示データ(Q)を生成できる。
「管理者(Pb)からの指示に応じた進行指示データ(Q)の生成」には、利用者(Pa)からの指示のみに応じて進行指示データ(Q)を生成する動作のほか、機械学習済の生成モデル等の各種の演算処理により生成された複数の候補の何れかを管理者(Pb)が選択する動作も包含される。
[付記A10]
付記A8の好適例(付記A10)において、前記進行指示データ生成部(111)は、進行状況データ(G)に応じた制御データ(X)と進行指示データ(Q)との関係を機械学習により学習した生成モデル(M1)を利用して、前記第2受信制御部(115)が受信した前記進行状況データ(G)に対応する進行指示データ(Q)を生成する。以上の構成によれば、機械学習済の生成モデル(M1)を利用して進行指示データ(Q)が生成されるから、制御システム(10)に各種の指示を付与する管理者(Pb)を必要とせずに、進行状況データ(G)に対して適切な進行指示データ(Q)を生成できる。
[付記A11]
本発明の好適な態様(付記A11)に係るゲーム装置(20)の動作方法は、利用者(Pa)による遊技媒体の使用量に応じた数量の報酬が結果に応じて当該利用者(Pa)に付与されるゲームを制御するゲーム装置(20)が、前記ゲームの進行状況を表す進行状況データ(G)を生成し(Sc2)、前記進行状況データ(G)を通信装置(25)により通信網(2)を介して制御システム(10)に送信し(Sc4)、前記ゲームの進行を指示する進行指示データ(Q)を、前記制御システム(10)から前記通信網(2)を介して前記通信装置(25)により受信し(Sc5)、前記進行指示データ(Q)に応じて前記ゲームを制御する(Sc1,Sc6)。
[付記A12]
本発明の好適な態様(態様A12)に係るプログラムは、ゲーム装置(20)が具備する1以上のプロセッサ(23)に、利用者(Pa)による遊技媒体の使用量に応じた数量の報酬が結果に応じて当該利用者(Pa)に付与されるゲームを制御するゲーム制御処理(Sc1,Sc6)と、前記ゲームの進行状況を表す進行状況データ(G)を生成する進行状況データ(G)生成処理(Sc2)と、前記進行状況データ(G)を通信装置(25)により通信網(2)を介して制御システム(10)に送信する送信処理(Sc4)と、前記ゲームの進行を指示する進行指示データ(Q)を、前記制御システム(10)から前記通信網(2)を介して前記通信装置(25)により受信する受信処理(Sc5)とを実行させ、前記ゲーム制御処理においては、前記進行指示データ(Q)に応じて前記ゲームを制御する(Sc1,Sc6)。
[付記B1]
本発明の好適な態様(付記B1)に係るゲーム装置(20)は、ゲームを制御するゲーム制御部(231)と、前記ゲームをプレイする利用者(Pa)の状況を表す利用者データ(U)を生成する利用者データ生成部(233)と、前記利用者データ(U)を通信装置(25)により通信網(2)を介して制御システム(10)に送信する送信制御部(235)と、仮想キャラクタ(V)を再生装置(27,31)に再生させるための再生制御データ(C)を、前記制御システム(10)から前記通信網(2)を介して前記通信装置(25)により受信する受信制御部(236)と、前記ゲーム制御部(231)による前記ゲームの制御に並行して、前記再生制御データ(C)に応じて前記仮想キャラクタ(V)を前記再生装置(27,31)に再生させる再生制御部(234)とを具備する。以上の構成によれば、利用者(Pa)の状況に応じた仮想キャラクタ(V)を再生装置(27,31)により再生することで、利用者(Pa)によるゲームのプレイを効果的に支援することが可能である。また、利用者データ(U)に応じて再生制御データ(C)を生成するための機能をゲーム装置(20)に搭載する必要がないから、ゲーム装置(20)の構成および処理が簡素化されるという利点がある。
「ゲーム」の種類は任意である。例えば、抽選処理(物理抽選または電子抽選)による当選の結果として遊技媒体の使用量に応じた数量の報酬が利用者(Pa)に付与される抽選ゲーム、複数の利用者(Pa)が相互に対戦する対戦ゲーム、または、利用者(Pa)が単独でプレイするメダルゲーム等、任意の種類のゲームが、本発明の「ゲーム」の概念には包含される。
「仮想キャラクタ(V)」は、ゲームをプレイする利用者(Pa)が確認可能な仮想的なキャラクタである。例えば、利用者(Pa)によるゲームの進行を支援する生物的なキャラクタが「仮想キャラクタ(V)」の一例である。
「仮想キャラクタ(V)の再生」は、例えば、仮想キャラクタ(V)の映像を表示装置(271,311)に表示させる動作、および、仮想キャラクタ(V)の音声を放音装置(272,312)に放音させる動作、の少なくとも一方である。
「再生制御データ(C)」の形式は任意である。仮想キャラクタ(V)の映像の表示に着目すると、例えば、仮想キャラクタ(V)の動作を指示する動作データ(C1)、または、仮想キャラクタ(V)の映像を表す動画データ(例えばストリーミングデータ)が、「再生制御データ(C)」の概念に包含される。再生制御データ(C)として動作データ(C1)を受信制御部(236)が受信した場合、再生制御部(234)は、当該動作データ(C1)に応じて動作する仮想キャラクタ(V)の映像を表す動画データを生成して表示装置(271,311)に表示させる。
仮想キャラクタ(V)の音声の放音に着目すると、例えば、仮想キャラクタ(V)の音声の内容(すなわち文字列)を指示する発音データ、または、仮想キャラクタ(V)の音声自体を表す音声データ(C2)が、「再生制御データ(C)」の概念に包含される。再生制御データ(C)として発音データを受信制御部(236)が受信した場合、再生制御部(234)は、当該発音データの文字列に対応する音声を表す音声データを例えば音声合成処理により生成して放音装置(272,312)に放音させる。
[付記B2]
付記B1の好適例(付記B2)において、前記ゲームは、利用者(Pa)による遊技媒体の使用量に応じた数量の報酬が結果に応じて当該利用者(Pa)に付与されるゲームである。
「ゲーム」の典型例は、抽選処理(物理抽選または電子抽選)による当選の結果として遊技媒体の使用量に応じた数量の報酬が利用者(Pa)に付与される抽選ゲームである。ただし、本発明における「ゲーム」は、以上に例示した抽選ゲームに限定されない。
[付記B3]
付記B2の好適例(付記B3)において、前記利用者データ(U)は、撮像装置(321)が撮像した前記利用者(Pa)の映像を表す映像データ(U1)、および、収音装置(322)が収音した前記利用者(Pa)の音声を表す音声データ(U2)、の少なくとも一方を含む。以上の態様によれば、撮像装置(321)が撮像した利用者(Pa)の挙動もしくは表情、または、収音装置(322)が収音した利用者(Pa)の音声の内容または抑揚に応じた適切な仮想キャラクタ(V)を再生可能な再生制御データ(C)を、制御システム(10)において生成することが可能である。
[付記B4]
付記B1から付記B3の何れかの好適例(付記B4)において、前記再生制御部(234)は、前記ゲームをプレイする複数の利用者(Pa)のうち特定の利用者(Pa)に対して、前記仮想キャラクタ(V)を前記再生装置(27,31)に再生させる。以上の態様によれば、複数の利用者(Pa)のうちの特定の利用者(Pa)に対して仮想キャラクタ(V)が再生されるから、当該利用者(Pa)によるゲームのプレイを効果的に支援することが可能である。
[付記B5]
付記B4の好適例(付記B5)において、前記再生装置(27)は、前記複数の利用者(Pa)のうち何れかの利用者(Pa)に対応する位置に移動可能であり、前記再生制御部(234)は、前記特定の利用者(Pa)に対応する位置に前記再生装置(27)を移動させた状態で前記仮想キャラクタ(V)を再生させる。以上の態様によれば、再生装置(27)を移動させることで、複数の利用者(Pa)のうち特定の利用者(Pa)に対して仮想キャラクタ(V)を表示することが可能である。また、特定の利用者(Pa)に対応する位置に再生装置(27)が移動するから、仮想キャラクタ(V)の再生の対象となる特定の利用者(Pa)を、他の利用者(Pa)が容易に把握できるという利点もある。ゲームシステム(1)によるゲームの観戦者が、仮想キャラクタ(V)の再生の対象となる特定の利用者(Pa)を容易に把握できるという利点もある。
[付記B6]
本発明の好適な態様(付記B6)に係るゲームシステム(1)は、通信網(2)を介して相互に通信可能なゲーム装置(20)と制御システム(10)とを具備するシステムであって、前記ゲーム装置(20)は、ゲームを制御するゲーム制御部(231)と、前記ゲームをプレイする利用者(Pa)の状況を表す利用者データ(U)を生成する利用者データ生成部(233)と、前記利用者データ(U)を第1通信装置(25)により前記通信網(2)を介して前記制御システム(10)に送信する第1送信制御部(235)と、仮想キャラクタ(V)を再生装置(27,31)に再生させるための再生制御データ(C)を、前記制御システム(10)から前記通信網(2)を介して前記第1通信装置(25)により受信する第1受信制御部(236)と、前記ゲーム制御部(231)による前記ゲームの制御に並行して、前記再生制御データ(C)に応じて前記仮想キャラクタ(V)を前記再生装置(27,31)に再生させる再生制御部(234)とを具備し、前記制御システム(10)は、前記利用者データ(U)を、前記ゲーム装置(20)から前記通信網(2)を介して第2通信装置(13)により受信する第2受信制御部(115)と、前記再生制御データ(C)を生成する再生制御データ生成部(112)と、前記再生制御データ生成部(112)が生成した前記再生制御データ(C)を前記第2通信装置(13)により前記通信網(2)を介して前記ゲーム装置(20)に送信する第2送信制御部(114)とを具備する。
[付記B7]
付記B6の好適例(付記B7)において、前記再生制御データ生成部(112)は、前記利用者データ(U)が表す利用者(Pa)の状況を参照可能な管理者(Pb)からの指示に応じて前記再生制御データ(C)を生成する。以上の構成によれば、利用者データ(U)が表す利用者(Pa)の状況を参照した管理者(Pb)からの指示に応じて、利用者(Pa)の状況に応じた多様な再生制御データ(C)を生成できる。
利用者データ(U)が表す利用者(Pa)の状況を管理者(Pb)が参照するための方法は任意である。例えば、利用者データ(U)が利用者(Pa)の映像を表す映像データ(U1)である場合、当該映像データ(U1)が表す画像(R)を表示装置(141)に表示させることで、管理者(Pb)は利用者(Pa)の映像を視覚的に参照可能である。また、例えば利用者データ(U)が利用者(Pa)の音声を表す音声データ(U2)である場合、当該音声データ(U2)が表す音声を放音装置(142)に放音させることで、管理者(Pb)は利用者(Pa)の音声を聴覚的に参照可能である。
利用者(Pa)からの指示に応じて再生制御データ(C)を生成するための具体的な処理の内容は任意である。例えば、仮想キャラクタ(V)の映像の表示に着目すると、例えば、管理者(Pb)の身体の動作に応じた動作を仮想キャラクタ(V)に実行させる再生制御データ(C)、または、管理者(Pb)からの指示に応じて生成された動作パターン(例えば相異なる複数の候補から管理者(Pb)が選択した動作パターン)を表す再生制御データ(C)が利用される。また、仮想キャラクタ(V)の音声の放音に着目すると、例えば、管理者(Pb)が発音した音声もしくは当該音声を加工した音声を表す再生制御データ(C)、または、管理者(Pb)が指定した文字列を表す再生制御データ(C)が利用される。
[付記B8]
付記B6の好適例(付記B8)において、前記再生制御データ生成部(112)は、利用者データ(U)に応じた制御データ(X)と再生制御データ(C)との関係を機械学習により学習した生成モデル(M2)を利用して、前記第2受信制御部(115)が受信した前記利用者データ(U)に対応する再生制御データ(C)を生成する。以上の構成によれば、機械学習済の生成モデル(M2)を利用して再生制御データ(C)が生成されるから、制御システム(10)に各種の指示を付与する管理者(Pb)を必要とせずに、利用者データ(U)に対して適切な再生制御データ(C)を生成できる。
[付記B9]
本発明の好適な態様(付記B9)に係るゲーム装置(20)の動作方法は、ゲームを制御するゲーム装置(20)が、前記ゲームをプレイする利用者(Pa)の状況を表す利用者データ(U)を生成し、前記利用者データ(U)を通信装置(25)により通信網(2)を介して制御システム(10)に送信し、仮想キャラクタ(V)を再生装置(27,31)に再生させるための再生制御データ(C)を、前記制御システム(10)から前記通信網(2)を介して前記通信装置(25)により受信し、前記ゲームの制御に並行して、前記再生制御データ(C)に応じて前記仮想キャラクタ(V)を前記再生装置(27,31)に再生させる。
[付記B10]
本発明の好適な態様(付記B10)に係るプログラムは、ゲーム装置(20)が具備する1以上のプロセッサ(23)に、ゲームを制御するゲーム制御処理(Sc1,Sc6)と、前記ゲームをプレイする利用者(Pa)の状況を表す利用者データ(U)を生成する利用者データ生成処理(Sc3)と、前記利用者データ(U)を通信装置(25)により通信網(2)を介して制御システム(10)に送信する送信処理(Sc4)と、仮想キャラクタ(V)を再生装置(27,31)に再生させるための再生制御データ(C)を、前記制御システム(10)から前記通信網(2)を介して前記通信装置(25)により受信する受信処理(Sc5)と、前記ゲーム制御処理(Sc1,Sc6)に並行して、前記再生制御データ(C)に応じて前記仮想キャラクタ(V)を前記再生装置(27,31)に再生させる再生処理(Sc7)とを実行させる。