JP4731095B2 - 遠隔ルーレットシステム及び方法 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カジノまたは類似の場所でプレイされている現実のゲームを見ながら、遠隔地からルーレット，ダイス及びカードのようなカジノのテーブルタイプのゲームをプレイすることに関する。
【０００２】
【従来の技術】
カジノで行なわれるゲームの１つがルーレットである。このゲームは、周囲に複数のプレーヤが座るか立つかしているテーブル上で行なわれ、ブロックの数字, ブロックの交点, 黒及び赤のプレイ, 及び奇数及び偶数の選択のベッティンググリッドにチップを置くことにより賭けを行なう。ホイールが回され、ホイールが停止するときに数字が付されたポケット内にボールが落ちることにより、賭けた場所の種類に応じて種々のオッズで支払われるゲームの勝者が決定する。このようなゲームは世界中のカジノで行なわれている。ゲームが行なわれる際には、テーブルの周囲はかなりの興味と興奮とに包まれる。
【０００３】
ルーレットのゲームはインターネット経由でも行なわれる。ここに、ルーレットテーブルのベッティンググリッド及び回転ホイールの、コンピュータが生成したシミュレーションがある。この種類のゲームは、コンピュータを収容することが可能で、必要な遠距離通信接続を有することが可能なあらゆる場所から始まる。プレーヤは、楽しみのためのみにゲームを行なうことも、または、クレジットカード口座を開設してこれを使用する等してインターネット上で賭け事を行なうこともできる。インターネット及び他の遠距離通信メディアは、必要な機器を有する世界中のあらゆる場所からルーレットを行なうことを可能にするが、この種類のプレイは、生のカジノ環境で行なわれている現実のゲームを見たり、参加したりすることから生じる自然さ及び興奮がないという難点がある。
【０００４】
ブラックジャック，ダイス及びバカラ等の他のカジノテーブルゲームでも類似の状況は存在する。これらの各ゲームにおいて、プレーヤはテーブルに賭金を置き、ゲームが行なわれるときにはプレーヤのやりとりがあり、見ている人々の反応もある。
【０００５】
1998年９月１日に付与され、「遠隔地から生のカジノゲームに参加する方法（Method of Participating in a Live Casino Game from a Remote Location）」という名称の特許文献１には、プレーヤがカジノから離隔した場所から生のカジノゲームに参加することができる方法が記載されている。プレーヤは、ビデオモニタ及びキーパッドを含むインタフェイスステーションからカジノとの情報リンクを確立する。プレーヤが金融口座情報を入力するのに応答して、カジノはプレーヤの金融機関に情報ラインを確立する。カジノは、「生の」ゲームが発生しているゲームテーブルをプレーヤに割り当て、ゲームプレイの全ての画像及び指示をプレーヤへ送信する。プレーヤは、賭金及びゲームプレイの情報をカジノへ送信する。カジノとプレーヤの金融機関との間のオープンラインのため、賭金がチェックされ、勝ちは支払われ、負けは借方に記入される。この方法は、生のゲームを見ることを可能にするが、全ての口座の経過を追い、各端末と通信するためにカジノが中央コンピュータを必要とするため、幾分複雑である。もしも、中央コンピュータが機能しなくなった場合は、全ての遠隔端末も機能しなくなる。また、カジノと第三者の金融機関との間にも通信が必要である。この方法は、種々の装置、賭金及び口座を管理するためにカジノに追加負担もかける。
【０００６】
【特許文献１】
米国特許第５８００２６８号明細書
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、プレーヤが、カジノテーブルで行なわれている現実のゲームを追いながら、遠隔地でルーレット及び他のカジノテーブルタイプのゲームをすることができ、賭の結果を決定するためにカジノゲームの結果を使用するシステム及び方法を提供することである。
【０００８】
他の目的は、カジノのゲームテーブルで行なわれるゲームから離隔した端末または他の装置にいるプレーヤが、カジノのテーブルのゲームを追い、現実のゲームが行なわれる際に、端末または装置にあるコンピュータで賭金を置き、勝ち及び負けの計算がなされるルーレット及び端末のカジノテーブルタイプのゲームをするためのシステム及び方法を提供することにある。
【０００９】
他の目的は、カジノで行なわれるルーレットまたは他のテーブルゲームを、賭がなされ、リモートプレーヤの口座残高に対して勝ち及び負けが調整される遠隔地から見るための方法及びシステムを提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
本発明は、現実のカジノテーブルから離隔した場所で双方向的な方法でルーレットを行ないながらも、ゲームが行なわれている生のカジノの挙動の画像を見、それを体験するシステム及び方法に関する。本発明によれば、カメラがカジノのルーレットテーブルで行なわれているゲームを追う。マイクロフォンが、テーブルについているプレーヤ及びゲームプレイの音を拾うこともできる。
【００１１】
本発明の１つの実施の形態において、テーブルから離隔したカジノの種々の場所に端末が設けられる。端末は、遠隔端末のプレーヤとカジノテーブルで行なわれているゲームとの間に必要な通信を提供する配信装置に接続される。
【００１２】
遠隔端末は、プレーヤ用の口座を設定するために、現金またはクレジットカードを受け入れる。遠隔端末は、ゲームが行なわれている現実のカジノテーブルの映像（ビデオ）を表示する。遠隔端末は、種々の機能を有する自己のコンピュータ（マイクロプロセッサ）も含む。それらの中に、テーブルベッティンググリッドの電子的描写の生成及び表示があり、このディスプレイはタッチタイプのキーパッドを有することも好ましい。端末のプレーヤは、キーパッドを使用し、通常の方法のカジノ（ハウス）のルーレットルールに従って、テーブルベッティンググリッドのコンピュータ表示の上に電子的に賭金を置く。置くべき賭金の額を選択するために、プレーヤはタッチパッドも使用する。遠隔端末マイクロプロセッサには、プレーヤが賭に勝ったときに払い戻しをするために必要なオッズの情報がプログラムされている。
【００１３】
カジノテーブルでは、進行係が通常の方法でゲームを管理する。所与の時間で、通常は、回転しているホイールにボールが置かれる直前または置かれるときに更なる賭金は受け入れられなくなる。これは、遠隔端末のコンピュータに信号で知らされ、これらの端末のプレーヤが更なる賭金を置くのを阻止する。遠隔端末のプレーヤは、カジノテーブルでの現実のゲームプレイ及びプレーヤの反応を見ることができる。ボールがホイールポケットに落ち、カジノでゲームが終了すると、プレーヤは勝ち数字の結果を見る。結果も、遠隔端末で電子的に入手可能になる。
【００１４】
本発明の好適な実施の形態において、遠隔端末のマイクロプロセッサは、端末のプレーヤの口座残高情報を管理する。ゲームの勝ち数字が遠隔端末に送信されると、端末のマイクロプロセッサは、行なわれた賭に対する計算をする。賭が負けであった場合には、賭金の額がプレーヤの口座から差し引かれる。賭が勝ちであった場合には、通常のカジノのオッズで、または設定された他のオッズで、勝ちの額が計算され、勝ちの適切な額がプレーヤの口座の貸方に記入される。
【００１５】
本発明の別の実施の形態は、カジノにはおらず、事実上、世界中のいずれの場所にいてもよいプレーヤのためのものである。ここでは、カジノで行なわれているゲームはカメラによって追われ、ゲームプレイの画像及び結果が遠距離通信を経由して遠隔地へ送信される。WEBTV またはAOLTV によって提供されるようなコントロールボックスでインターネットに接続されるTVセット等の様相またはパーソナルコンピュータのような装置を使用するルーレットゲームをプレイするプレーヤへの送信モードは、インターネット, 衛星, 又は他の有線または無線の通信システムであってもよい。装置は固定タイプであってもよく、または無線通信可能なポータブルタイプであってもよい。賭のオッズ計算、ベッティンググリッドの生成及び表示、グリッドに賭金を置くこと等のようなプログラムを、前述のカジノの遠隔端末の特徴を有する遠隔地のプレーヤの装置にインストールするかまたはダウンロードすることができる。以下の説明及び特許請求の範囲において、遠隔端末という用語はそのような装置を含み、適切な場合には差異が説明される。
【００１６】
遠隔地のプレーヤの実施の形態においても、カジノで行なわれているゲームは、遠隔地のプレーヤによって見られ、ゲームプレイの音が聞かれる。プレーヤは、プレーヤの装置と通信する銀行またはクレジットカード会社等の中央コンピュータにアクセスすることができる彼自身の装置に口座を維持することが好ましい。プレーヤは、カメラからの送信を見ることによって、テーブルのゲームを追う。カジノでゲームが終了すると、結果が送信され、プレーヤのコンピュータは、必要な勝ち及び負けの計算をゲームの結果に基づいて行ない、この結果はプレーヤの装置のプレーヤの口座に入力される。
【００１７】
本発明の各実施の形態において、カジノのテーブルには居ないプレーヤが現実のテーブルのプレイ及び人々の反応を体験し、カジノのゲームテーブルに物理的に存在する必要なしに賭け事を行なうことができる。賭の結果はプレーヤの場所で計算され、プレーヤには彼の口座の現在高が提示されるので、自分の賭の結果を見ることができると共に、賭けた額を監視することができる。
【００１８】
本発明は、ブラックジャック, ダイス, バカラ及び類似のゲーム等のテーブルで行なわれる他の種類のカジノゲームに適用可能である。
【００１９】
【発明の実施の形態】
本発明の他の目的及び利点は、下記の発明の詳細な説明及び添付の図面を参照することにより、より明らかになる。
【００２０】
図１は、カジノで共通して使用されている従来のルーレットテーブル１０を示す。好適な実施の形態はルーレットテーブルに関して説明されるが、その原理は、ブラックジャック, ダイス及びバカラ等のような他のテーブルゲームにも適用可能である。テーブルは、進行係によって手で回転され、ゲーム開始時にその中にボール１１が落とされる通常のホイール１２を有する。ボール１１は、使用されていない間は通常トレイ１１ａに置かれる。ベッティンググリッド１３がテーブル上にあり、グリッドはそれぞれが数字を有すると共に、奇数／偶数, 及び赤／黒等のような他の賭区域を有する方形または矩形の通常のフォーマットを含む。多くのプレーヤ達がテーブルの周囲に立つか座るかする。プレーヤ達は、所与の額面金額の１枚またはそれ以上のチップを、数字, コーナーの交点, 赤／黒等に置くことによって賭を行なう。
【００２１】
テーブルの上方にビデオカメラ１４が位置しているのが見られるが、フルカラータイプのものが好ましい。カメラ１４は、監視のためにカジノで使用される多くのカメラと同様に隠すことができるが、もしもたとえばリモートプレイの特徴の存在が宣伝されている場合にはスタンドアローンの人目に付くタイプのものであってもよい。カメラの視野は、賭金をテーブルに置くプレーヤ達の手に限り、プレーヤ達の顔を映さないことが好ましい。これは、プライバシーを守るために行なわれる。マイクロフォン１５もテーブルに隣接して置かれ、プレーヤ達の「がやがやした騒音」を拾う。マイクロフォンは、回転しているホイール及びボールの音を拾う指向性のものであってもよい。
【００２２】
カメラ及びマイクロフォンの出力ケーブル１６、１７が示されている。これらは適切な場所で、システムのために使用されるべきタイプの放送設備を含む配信装置２０に接続される。たとえば、ゲームがカジノの遠隔端末のみで使用される場合には、閉回路TVシステムのタイプになる。カメラ及びオーディオ出力がインターネットで放送されるべき場合には、「ストリーミングビデオ」及び「ストリーミングオーディオ」のような適切な送信装置になる。放送が衛星によって行なわれるべき場合には、デジタル送信のような通信になる。
【００２３】
テーブル１０には、コントロールボックス１８も連携されている。これは、プレイ中のゲームの特定の事象、たとえば、ゲームの開始及びゲームに賭けることの終了等を指示するために使用されるものであり、即ち、賭状況信号である。コントロールボックス１８は、たとえば、進行係によって手動で作動させたり、音声で作動させたり、また、たとえばテーブルのプレイをモニタするセンターの位置でオペレータによって遠隔位置で作動させたり等の適切な方法で作動させることが可能である。好適な実施の形態において、コントロールボックス１８は、たとえば、ゲームボールが置かれ、マイクロスイッチまたは他のタイプのセンサを有するトレイ等の物理的な装置に連携させることができる。ボールをトレイに置くことが新たなゲームに賭けることの開始を指示する信号をトリガし、ボールをトレイから取り出してホイールに置くことがゲームに賭けることが終了したことの信号をトリガする。賭けの締め切りは、モーション検出器またはビデオカメラによって指示することもでき、それぞれはホイールの回転の開始を検知し、ホイールが回転を停止するのを検知することによって新たなゲームへの賭けの開始とする。これらの賭状況信号は、配信装置２０を経由して、遠隔端末へ送信される。
【００２４】
図２は、カジノまたは他の場所で使用される遠隔端末４０を示す。端末４０は、テーブルから発するビデオ及びデータ信号を受信する入力部３９を有する。端末４０は、カジノカメラ１６から放送されるテーブル１０の挙動のビデオ画像を受信するビデオディスプレイ４２を含む。また、後述するように、マイクロフォンによってカジノから拾われる音及び他の音声情報を再生するスピーカ及び適切なボリュームコントロールを有するオーディオモジュール４６がある。テーブルで行なわれているゲームの画像及びテーブルの音は、カジノテーブルから離れてゲームを行なっているプレーヤに更なる現実感を加える特徴である。
【００２５】
端末４０は、マイクロプロセッサとメモリとを有するコンピュータモジュール４８も含む。コンピュータモジュールは、端末４０を内蔵するタイプが好ましい。即ち、これは、種々の表示を生成し、ゲームを行なうオッズ、及びプレーヤの勝及び敗の当座勘定を維持するために必要な計算を行なうことができるアプリケーションプログラムを有する。端末コンピュータモジュール４８は、テーブル１０で生成された賭結果及び賭状況データタイプの信号を受信する。
【００２６】
遠隔端末４０は、３つのセクションを基本的に備えるディスプレイ４４も含む。ディスプレイ４４は、端末コンピュータモジュール４８によって制御され、この２つの間を接続する通信線５０が示されている。ディスプレイ４４は本質的に、現実のカジノテーブルに対応する特徴を有する電子的テーブルである。
【００２７】
ディスプレイ４４は、コンピュータモジュール４８が生成したテーブルベッティンググリッドのシミュレーションを表示するセクション４４ａを有する。このセクションは、種々の賭及び賭の組み合わせのオッズ等の他の情報を表示することもできる。後者のタイプの情報は、連続的にまたは要求時のみに表示することができる。
【００２８】
ディスプレイ４４の第２のセクション４４ｂは、タッチタイプスクリーンであり、通常は０〜９の数字を有する数字キーパッド５３と、タッチタイプのエンターキー５４と、入力されたデータを表示する表示ウィンドウ５５とを有する。タッチスクリーン４４ｂ上のメニューの一部として、賭の種類、即ち、単独の数字, 数字の組み合わせ, 赤／黒, 及び奇数／偶数の選択のためのキーのセットがある。第３のセクション４４ｃは、プレーヤの勘定残高を表示する。ディスプレイ４４の全てのセクションは、端末コンピュータモジュール４８によって生成され制御される。
【００２９】
端末４０のオーディオモジュール４６もコンピュータモジュール４８と相互作用する。プレーヤが自分の賭金を置くことを補助するための情報を再生するためにオーディオモジュールを使用することができる。たとえば、新たなゲームの開始、グリッドの数字（単／複）に賭金を置くこと、賭金の額を置くこと、及び賭けの締め切りのメッセージを与えることができる。音声メッセージに代えて、メッセージをディスプレイ４４のいずれか１つのセクションに表示することが可能であり、音声メッセージと視覚的メッセージとの組み合わせであってもよい。
【００３０】
紙幣受入機４７も端末４０の一部である。ここでプレーヤは、通貨の紙幣を挿入して自分の口座に預金を増やす。紙幣受入機は、カジノで使用される種類の通貨、または他の種類の通貨、及び１つまたはそれ以上の額面金額の通貨を受け入れる。このタイプの装置は公知である。プレーヤが、１枚またはそれ以上の紙幣を受入機に挿入して自身の口座を開くと、表示部４４ｃに価値が表示される。受入機４７はクレジットカード読取機に置き換えられてもよく、または、受入機に加えてクレジットカード読取機が設けられてもよい。
【００３１】
遠隔端末４０は内部プリンタ４９も有する。プレーヤが端末でプレイを終了すると、プリンタ４９によって提供される彼の口座のプリントアウトを要求することができる。これは、カジノの帳場へ提示することができ、プラス残高がある場合には現金またはチップに換金される。プレーヤがクレジットカードによってプレイする場合には、コンピュータモジュール４８に格納されている自分の口座の勝ち金を、クレジットカード会社または銀行の自分のクレジットカード口座へ電子的に貸方に記入するように端末に要求することができる。プレーヤは、たとえばＡＴＭ機等からクレジットカードにより現金を得ることができる。プリンタ及びクレジットカード会社及び銀行とのデータ通信は、公知の技術である。
【００３２】
新しいプレーヤのための遠隔端末４０の操作においては、プレーヤは紙幣を受入機４７へ挿入するか、または、クレジットカードを使用する。このことが端末を開き、口座の額がセクション４４ｃに表示される。プレーヤは次いで、好適な賭額、即ち、チップに対応する賭の基本額を選択する。たとえば、プレーヤが１００ドルで口座を開き、好適な賭額を５ドルにすると、カジノテーブルで現実に行なわれている場合、２０枚の５ドルのチップの等価物を手にする。適切な額及び価値の電子チップの一つの積み重ね又は複数の積み重ねを、電子ベッティンググリッドセクション４４ａ等に表示することができる。チップの価値はどのような額でもよく、たとえば２５セントほどの少額であってもよい。カジノテーブルでは少額の賭額は通常は許可されず、賭の最小が５ドルまたは１０ドルであることが多い。遠隔端末は、顧客の底辺、及びカジノオーナーまたはゲームオペレータがゲームプレイ中に得ることができる額を拡大する。
【００３３】
プレーヤは、ビデオディスプレイ４２上のカジノテーブルで進行中のプレイを見て、カジノのプレイと強調してプレイすることができる。ビデオディスプレイ４２は端末でのプレイを誘うように試みるために、常時そのままにされておくことが好ましい。
【００３４】
プレーヤは、新たなゲームが開始されると、彼の賭金を置くようにアドバイスされる。新たなゲームの開始のオーディオまたは視覚的なメッセージは、カジノテーブルに連携されたコントロールボックス１８からトリガされる。たとえば、カジノテーブルでボール１１がトレイ１１ａに置かれるか、またはホイールの回転が停止すると、カジノの配信装置がこれを遠隔端末に放送する。プレーヤは、タッチスクリーン４４ｂを介して自分の賭金を入力する。即ち、プレーヤは、単独の数字か、組み合わせか、又は他のタイプの賭かを選択する。カジノテーブルでプレイするのと同様に、異なるタイプの賭を行なうことができる。賭金を置くときに、プレーヤは表示部４４ａのベッティンググリッドを考慮することができる。数字（単／複）または他のタイプの賭を指定するためにタッチタイプスクリーンセクション４４ｂに代えて、電子的グリッドテーブル４４ａ上のコンピュータマウスのポイント・アンド・クリック配列によって数字を選択することができる。これは、端末がＰＣであるか、または、カジノの物理的な場所から離隔した他の装置である場合に特に使用される。ＰＣまたは類似装置において、表示画面の一部をビデオディスプレイ用に使用することができ、別の部分を、ベッティンググリッド等のコンピュータが生成した機能用に使用することができる。AOLTV またはWEBTV コンバーターボックスを使用する装置または類似装置においては、テレビジョン画面の表示画面も同様に分割される。
【００３５】
選択された賭のタイプはウィンドウ５５に表示される。プレーヤは、数字かまたは賭が組み合わせの場合にはグリッド交点の複数の数字を入力する。これも、ウィンドウ５５に表示される。数字, 交点, 赤／黒, または奇数／偶数の賭は、電子的ベッティンググリッドセクション４４ａにも表示される。プレーヤは次いで賭の額を入力するが、これもウィンドウ５５に表示される。賭の額は、グリッドの適切な場所で選択された額の電子チップ（単／複）の積み重ねを示すこと等によって、ベッティンググリッドセクション４４ａにも表示することができる。賭けられたチップは、プレーヤが購入した電子チップの積み重ねから取り除かれる。
【００３６】
完了した賭けはウィンドウ５５に表示される。もし容認可能であれば、プレーヤはエンターキー５４にタッチする。もし容認可能でない場合は、星印キーのようなキーパッド５３のキー、またはセクション４４ｂに設けられた特別なキャンセルキーにタッチすることにより賭はキャンセルされる。この際、賭データが端末コンピュータモジュール４８のメモリに入力される。マウスが使用される場合は、画面に表示されているエンターまたはキャンセルボックスがポイント・アンド・クリックされる。
【００３７】
プレーヤは、カジノのゲームテーブルのコントロールボックス１８から発する信号が、たとえば、トレイ１１ａからボール１１を取り出すことによって、またはホイールの回転が開始することによって、現在のゲームに対する賭けが締め切られたことを指示するまで、そのゲームに追加の賭金を置くことができる。遠隔端末のコンピュータ４８は、それ以上のいかなる賭金の受け入れも阻止される。このことは、コンピュータが生成したオーディオ及び視覚的なメッセージの一方又は両方によって遠隔端末でプレーヤに指示することができる。賭をするために割り当てられた時間の間に、端末のプレーヤは、カジノテーブル１０のプレーヤ達の行動及び置かれた賭金を見ることができる。
【００３８】
ゲームはカジノテーブル１０で行なわれ、カジノ及び遠隔端末の双方のプレーヤ達が、ホイールが回転し、ボールが落ちるのを見る。テーブルの音も遠隔端末のプレーヤに放送される。ゲームの結果、即ち、ボールが落ちたポケットの勝ち数字及びその色がカジノの配信装置２０から個別の遠隔端末へ送られる。遠隔端末４０のコンピュータモジュール４８は、ゲーム結果及び置かれた賭金（単／複）の情報を使用して勝ちか負けかを計算する。もしも負けの場合には、コンピュータは賭金の額をプレーヤの口座から差し引く。もしも勝ちの場合には、遠隔端末コンピュータモジュール４８は、賭けのタイプのオッズ及び賭金の額に従って勝ちの額を計算する。即ち、単独の数字及び数字の組み合わせのそれぞれは異なるオッズを有し、赤／黒及び奇数／偶数は同一のオッズを有するが数字タイプの賭とはオッズが異なる。コンピュータ４８はこの計算を提供するプログラムを有する。計算された勝ち額は次いで、プレーヤの口座の貸方に記入される。口座の額は、表示部４４ｃに表示される。
【００３９】
以上に見られるように、現実のカジノテーブルから離隔した場所のプレーヤは、現実のゲームを追うことができ、現実のカジノプレーヤの反応及び音の大半を体験することができる。これによってリモートプレーヤのプレイへの参加が、かなり現実的になり、興味深くなる。
【００４０】
以上の記載は、米国のネバダ州及びニュージャージー州等に見られる標準的なカジノ設定に基づいている。これは、プライベートカジノにも適用される。即ち、宗教団体又は退役軍人団体がギャンブルナイトを主催する。ルーレットテーブル及びカメラは、団体の指定区域へ運ばれ、遠隔端末及び通信機器も同様である。遠隔端末は、単独でプレイしたい人、または会場から溢れたあらゆる人々を遇したい人のために、指定区域の至る所に置くことができる。
【００４１】
本発明は、ルーレットテーブルに関して説明してきたが、他のカジノテーブルプレイタイプのゲームにも適用される。たとえば、前述のカメラ及びマイクロフォンを有するダイステーブルがカジノにあってもよい。ここで、遠隔端末は、カジノのダイステーブルのビデオディスプレイと、テーブルのコンピュータ生成された表示とを有する。遠隔端末のプレーヤは、賭金を置き、カジノのプレーヤと協調してプレイする。ここでもまた、適切な賭状況信号が遠隔端末へ送られ、賭の開始及び締め切り、追加の賭金を置くこと、及びゲームの結果を示す。前述同様に、遠隔端末コンピュータモジュールのプログラムは、店のオッズまたは他のオッズに基づいて勝ち金を計算し、これを遠隔端末プレーヤの口座の貸方に記入する。負けは差し引かれる。
【００４２】
現実のゲーム概念の遠隔端末ビデオディスプレイは、ブラックジャック, ポーカー及びバカラ等のカードゲームにも適用可能である。
【００４３】
別個の遠隔端末が各種類のゲーム用に設けられてもよく、または、単一の万能端末が、２つまたはそれ以上のテーブルゲーム用に設けられてもよい。
【００４４】
本発明の特定の特徴部が、便宜のためだけに、１枚またはそれ以上の図面に示され、各特徴部は、本発明に従って他の特徴部と組み合わされてもよい。代替実施の形態は当業者によって認識され、特許請求の範囲内に含まれるものと意図される。従って、上記説明は、例示的なものであると解釈されるべきであり、発明の範囲を限定するものではない。全てのそのような明らかな変更及び修正は、添付の特許請求の範囲の特許権を受ける範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【図１】 ビデオカメラに連結されたカジノのルーレットテーブル及びシステムの他の部分を概略形態で示す模式図である。
【図２】 端末、コンピュータまたはＴＶ型の表示の模式図である。

Claims (4)

1. 所定場所で行なわれるカジノのテーブルタイプのゲームと協調して、前記所定場所から離隔した場所にある遠隔端末を使用するプレーヤのためのシステムであって、
   ゲームの挙動を撮影する前記所定場所に設けられたカメラと、
   ゲームへの賭け状況を示すデータ及びゲーム結果のデータを生成する前記所定場所に設けられた手段と、
   前記カメラの映像、ゲームへの賭けが終了したことを示す賭け終了信号及びゲーム結果のデータを前記所定場所から前記遠隔端末へ配信する配信手段と
   を備え、
   前記遠隔端末は、
   （ａ）前記所定場所から配信された前記カメラの映像、前記賭け終了信号及び前記ゲーム結果のデータを受信する受信機と、
   （ｂ）前記カメラが撮影したゲームの挙動の映像を表示するビデオディスプレイと、
   （ｃ）１．進行中のゲームに賭金を置くために、進行中のゲームの電子的描写を生成して表示し、
   ２．ゲームのオッズデータを記憶し、
   ３．プレーヤの口座を管理するために、前記所定場所から受信したゲーム結果のデータに応答して、
   （ｉ）進行中のゲームに置かれた賭金の額及び記憶しているオッズデータに基づいて勝ち額を計算し、
   （ii）置かれた賭金の額に基づいて損失額を計算し、
   （iii)計算した勝ち額及び損失額に基づいて前記遠隔端末でのプレーヤの口座を更新するコンピュータ手段と
   を備えることを特徴とするシステム。
2. 前記配信手段は、次のゲームへの賭けの開始を示す賭け開始信号を前記遠隔端末へ更に配信し、
   前記遠隔端末の前記コンピュータ手段は、前記賭け終了信号を受信した時点と前記賭け開始信号を受信した時点との間の期間内に前記遠隔端末での賭けを防止するようにしてあることを特徴とする請求項１に記載のシステム。
3. 所定場所で行なわれるカジノのテーブルタイプのゲームと協調して、前記所定場所から離隔した場所にある遠隔端末を使用するプレーヤのための方法であって、
   前記所定場所にあるカメラがゲームの挙動を撮影するステップと、
   配信装置が、前記カメラの映像及び行なわれたゲームの結果を遠隔のプレーヤのために前記所定場所から前記遠隔端末へ配信するステップと、
   前記所定場所から配信される映像を前記遠隔端末の受信機で受信し、前記カメラにより撮影されたゲームの挙動の映像を前記遠隔端末のディスプレイに表示するステップと、
   前記遠隔端末のコンピュータモジュールにて、該遠隔端末を使用するプレーヤのための口座を管理し、前記所定場所で行なわれているゲームのオッズを記憶するステップと、
   進行中のゲームでの賭金を前記遠隔端末で受け付けるステップと、
   前記所定場所から配信されたゲームの結果を前記受信機で受信するステップと、
   置かれた賭金の額、受信したゲームの結果及び記憶しているオッズに基づいて、勝ち額及び損失額を含む賭金の結果を前記コンピュータモジュールにより計算するステップと、
   勝ち額及び損失額の前記計算に基づいて、プレーヤの口座を前記コンピュータモジュールにて更新するステップと
   を含むことを特徴とする方法。
4. 前記配信装置が遠隔端末へ配信するステップは、
   前記配信装置が、一ゲームへの賭けの締め切りを示す賭け締切信号及び次のゲームへの賭けの開始を示す賭け開始信号を前記遠隔端末へ配信するステップを含んでおり、
   前記遠隔端末は、前記両信号を受信した時点の間の期間内に前記遠隔端末での賭けを防止するようにしたこと
   を特徴とする請求項３に記載の方法。

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