JP7343106B1 - 配信システムおよび配信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】無線端末にテレビ放送を配信するとともに、無線端末が存在する地域に応じた付加情報を無線端末に配信する技術を提供する。【解決手段】テレビ放送を端末5に配信する配信装置2と、サービス提供装置8とを備える配信システムであって、前記配信装置2は、前記テレビ放送の放送波を受信する放送受信部21と、前記放送波を映像データに変換する映像変換部22と、前記端末5と無線通信している基地局装置3を介して、前記端末5に前記映像データを配信する映像配信部23と、を備え、前記サービス提供装置8は、前記基地局装置3の識別情報を取得し、当該識別情報に対応する付加情報を、前記基地局装置3を介して、前記端末5に配信する情報配信部81を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、テレビ放送を配信する配信システムおよび配信方法に関する。
携帯電話やスマートホン等の携帯型の無線端末でテレビ放送を視聴するためには、無線端末が放送受信用チューナー、アンテナ等を内蔵する方法がある。無線端末が放送受信用チューナー、アンテナ等を内蔵する場合、無線端末の小型化、軽量化、低電力化を阻害する問題がある。
また、テレビ放送を受信する受信装置が、受信したテレビ放送を、通信ネットワークを介して無線端末に配信する方法もある(特許文献1~3)。
特開2003-061068号公報 特開2021-100241号公報 特開2016-208395号公報
通信ネットワークを介してテレビ放送を配信することで、無線端末は、アンテナなどの受信装置を内蔵することなく、テレビ放送を受信することができるが、テレビ放送を無線端末に配信する際に、新たな付加価値を提供することが求められている。
例えば、無線端末でテレビ放送を視聴する場合、ユーザは無線端末を携帯することで、様々な場所や地域でテレビ放送を視聴することができる。ユーザは、テレビ放送を視聴するだけでなく、視聴している地域に関連する情報も欲しい場合がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであって、本発明は、無線端末にテレビ放送を配信するとともに、無線端末が存在する地域に応じた付加情報を無線端末に配信する技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様は、テレビ放送を端末に配信する配信装置と、サービス提供装置とを備える配信システムであって、前記配信装置は、前記テレビ放送の放送波を受信する放送受信部と、前記放送波を映像データに変換する映像変換部と、前記端末と無線通信している基地局装置を介して、前記端末に前記映像データを配信する映像配信部と、を備え、前記サービス提供装置は、前記基地局装置の識別情報を取得し、当該識別情報に対応する付加情報を、前記基地局装置を介して、前記端末に配信する情報配信部を備える。
本発明の一態様は、テレビ放送を端末に配信する配信装置と、サービス提供装置とが行う配信方法であって、前記配信装置は、前記テレビ放送の放送波を受信する受信ステップと、 前記放送波を映像データに変換する変換ステップと、前記端末と無線通信している基地局装置を介して、前記端末に前記映像データを配信する映像配信ステップと、を行い、前記サービス提供装置は、前記基地局装置の識別情報を取得し、当該識別情報に対応する付加情報を、前記基地局装置を介して、前記端末に配信する情報配信ステップを行う。
本発明によれば、無線端末にテレビ放送を配信するとともに、無線端末が存在する地域に応じた付加情報を無線端末に配信する技術を提供すことができる。
図1は、本実施形態の配信システムの構成例を示す図である。 図2は、本実施形態の配信システムの他の構成例を示す図である。 図3は、位置情報に基づく付加サービスの具体例を説明する図である。 図4は、サービス提供装置の処理を示すフローチャートである。 図5は、無線端末に表示される画面例を示す図である。 図6は、無線端末に表示される他の画面例を示す図である。 図7は、図6の付加情報領域の決定を説明する図である。 図8は、無線端末に表示される他の画面例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。複数の図面中同一のものには同じ参照符号を付し、説明は繰り返さない。
<配信システムの構成>
図1は、本実施形態の配信システムの全体構成図である。図示する配信システムは、配信装置2と、サービス提供装置8とを備える。
配信装置2は、1つまたは複数の放送装置4から放送されるテレビ放送の放送波(放送映像)を、映像データに変換して、基地局装置3を介して無線端末5に配信する。配信装置2には、例えばエッジサーバなどを用いることができる。図示する配信装置2は、放送受信部21と、映像変換部22と、映像配信部23とを備える。
放送受信部21は、少なくとも1つの放送装置4が放送するテレビ放送の放送波を受信する。放送受信部21は、例えば、地上デジタル放送、BS放送、CS放送等のテレビ放送の放送波を受信し、放送波から映像および音声を抽出するための受信チューナー及び受信アンテナ等などの装置が含まれる。複数の放送装置4から送信される複数の放送波は、複数の受信チューナー、受信アンテナ等を用意することにより受信可能である。
映像変換部22は、受信部21が受信した放送波を、映像データ(映像信号)に変換する。例えば、映像変換部22は、放送波をMPEG、HEVC等のIP(Internet Protocol)の映像データに変換する。映像変換部22には、例えば、CODEC(エンコーダ・デコーダ)、Transcoderなどの映像変換装置またはソフトウェアを用いることができる。
1チャネル分のテレビ放送を受信し、配信用の映像データに変換するためには、映像変換部22は、1チャネル分の映像変換装置(CODECまたはTranscoder)を備えればよい。1つの配信装置2で複数のテレビ放送を受信し変換するには、映像変換部22は、必要とする複数の映像変換装置を備えればよい。既設の基地局1がB個で、テレビ放送のチャンネル数をC個とする場合、全ての基地局1で必要となる映像変換装置の数は、B×Cとなる。
映像変換装置は、テレビ放送をUDP、MPEG2、MPEG4/AVC、H.264、H265、SRT等、様々な映像フォーマットに変換可能であり、各種の製品が市販されている。1台の映像変換装置が、複数チャネルのテレビ放送をトランスコードできる場合もある。
映像配信部23は、無線端末5と無線通信している基地局装置3を介して、無線端末5に映像変換部22が変換した映像データを配信する。具体的には、映像配信部23は、無線端末5からの要求に応じて、無線端末5が指定した放送番組または放送局のテレビ放送を、基地局装置3を介して無線端末5へ配信する。
例えば、映像配信部23は、符号化された映像データのストリームをIPパケット化して無線端末5に送信する。映像配信部23は、IPパケット化した映像データを送信する際に、誤り訂正を付加してもよく、暗号化してもよい。一般的に、誤り訂正が付加されていれば、無線通信でパケットロスが生じても元の映像データに復元することができ、また暗号化されていれば、無線通信で機密情報が漏洩することを防ぐこともできる。
本実施形態では、映像配信部23は、放送装置4が放送しているテレビ放送を、リアルタイムで無線端末5に配信する。映像配信部23は、無線端末5からの要求に応じて、当該配信装置2に接続されている基地局装置3の識別番号(基地局ID)を、サービス提供装置8に送信してもよい。映像配信部23は、図示しない記憶部に基地局装置3の識別番号を保持しているものとする。
映像配信部23は、基地局装置3が提供する無線通信ネットワークの通信状態を監視する機能を備え、無線端末5に映像データを配信する際に、無線端末5の位置に応じたネットワークの通信環境、通信速度の状況、混雑状況等に応じた通信ビットレートを設定し、当該通信ビットレートでビットストリームを生成して配信してもよい。すなわち、映像配信部23は、基地局装置3と無線端末5の通信状況に応じて通信ビットレートを変更してもよい。
図示する例では、配信装置2は、基地局装置3とともに基地局1に配置される。このように、既存の基地局1に配信装置2を追加で構築することで、本配信システムを低コストで実現することができる。配信装置2を基地局1内に設置することにより、設置場所やそのコストが抑えられるため、コスト削減の効果がある。また、既存の全ての基地局1に配信装置2を装備する必要はなく、サービス提供装置8が提供するサービスに応じて、必要な基地局1にのみ配信装置2を配備することにより、設置する配信装置2の数を減らし、コストを削減できる。
なお、本実施形態では、基地局1の中に配信装置2が配置されているが、配信装置2は基地局1の外(例えば、基地局1の近接)に配置され、基地局装置3と有線などのネットワークで接続されていてもよい。
基地局1に配置される基地局装置3は、移動する無線端末5の中継拠点として、地上に設置された無線通信装置(通信設備)であって、無線端末5と無線通信(モバイル通信)する。基地局装置3は、無線通信に必要なアンテナ、付属モジュール等で構成される。
本実施形態の基地局装置3は、配信装置2と接続され、配信装置2と無線端末5との間でデータを送受信する。例えば、基地局装置3は、配信装置2から送信されるテレビの映像データを、無線端末5に送信する。また、基地局装置3は、サービス提供装置8と無線端末5との間でデータを送受信する。例えば、基地局装置3は、サービス提供装置8から送信される付加情報を、無線端末5に送信する。
基地局1は、モバイル通信事業者により設置される。基地局1は、モバイル通信事業者が、無線通信サービスを提供するために設置されたものであり、本実施形態の配信システムは、既設の基地局1を利用することができる。
サービス提供装置8は、任意のサービス提供者が、任意のサービスを無線端末5に提供するための装置である。サービス提供装置8は、サービス提供者が管理する装置であって、サービス提供者は、ネットワークを介して、あるいは直接、サービス提供装置8を操作できる。 本実施形態のサービス提供装置8は、テレビ放送の映像データとともに付加情報を無線端末5に配信する。ここでは、サービス提供装置8は、無線端末5にアプリ59(アプリケーションソフトウェア)を配信する。サービス提供装置8は、無線端末5にインストールされたアプリ59を制御するとともに、無線端末5が接続している基地局装置3に接続された配信装置2を制御して、無線端末5に、映像データおよび付加情報を提供する。
図示するサービス提供装置8は、情報配信部81と、制御部82と、記憶部83とを備える。情報配信部81は、基地局装置3の識別情報を取得し、当該識別情報に対応する付加情報を、基地局装置3を介して、無線端末5に配信する。付加情報には、取得した識別情報が割り当てられた基地局装置3の電波が届く範囲に対応する地域に関連する地域関連情報が含まれる。情報配信部81は、記憶部83に登録されたユーザ情報に基づいて付加情報を生成してもよい。
制御部82は、無線端末5から送信されるユーザの操作、アプリ59の機能等に関わる制御を実行する。具体的には、制御部82は、ユーザ登録の際に、無線端末5からユーザ情報を受信し、記憶部83に記憶する。
また、制御部82は、サービス提供装置8が提供するサービスを利用するためのアプリ59を無線端末5に配信する。無線端末5にインストールされたアプリ59を起動することで、アプリ59は、基地局装置3または配信装置2から、基地局装置3の識別情報を取得し、取得した識別情報をサービス提供装置8に送信する。また、アプリ59は、配信装置2から配信されるテレビ放送の映像データと、サービス提供装置8から配信される付加情報とを、無線端末5のディスプレイに表示させる。
記憶部83には、付加情報、アプリ、ユーザ情報、基地局テーブル等の各種情報が記憶される。基地局テーブルは、基地局装置3の識別情報と、当該基地局装置3の基地局1で受信可能な放送局(または放送番組)などの放送情報と、地域を特定するための地域情報と、が対応付けられたテーブルである。地域情報は、対応する基地局装置3の電波が届く範囲を含む地域を示す情報である。付加情報は、地域毎(地域情報毎)に記憶される。サービス提供装置8は、サービス毎に記憶部83を備えてもよい。
サービス提供装置8と配信装置2とは、専用回線、インターネット回線、無線回線等のネットワークを用いて接続される。この接続は、有線でも無線でもよく、これらが混在してもよい。また、既存の接続環境を用いてもよいし、新規に接続してもよい。既存の回線や接続環境を利用することでコストを削減できる。
サービス提供装置8は、複数のサービスを提供することが可能である。サービス提供者は、1つまたは複数のサービスをサービス提供装置8に追加、更新、削除等することができる。サービス提供装置8へのサービスの追加等は、センターシステム6の管理者が管理装置7を用いて集中管理し、制御してもよい。
1つのサービス提供装置8に、複数のサービス提供者が自身のサービスを構築できる環境を提供することにより、1つのサービス提供装置8を配備するだけで、複数サービスを提供でき、サービス数の増大につながる。また、サービス提供者のビジネス収入を、効率的に拡大し、ひいては通信事業者、テレビ放送事業者の利益拡大につなげることができる。
サービス提供装置8は、新規に構築した装置であってもよく、既存の装置でもよい。既存の装置としては、例えば、モバイル通信事業者が自身のサービスを提供しているクラウドサーバ(ネットワーク上のサーバ)を利用することが考えらえる。既存の装置を利用することで、コストを削減できる。
サービス提供装置8は、図1に示すようにセンターシステム6の一部として配置されていてもよい。あるいは、図2に示すように、サービス提供装置8は、センターシステム6とは別の場所に配置されていてもよい。この場合、サービス提供装置8は、センターシステム6とネットワークで接続されている。また、図2に示すように、複数のサービス提供装置8が複数の場所に分散して配置されていてもよい。センターシステム6にネットワークで接続することでサービス事業者は、任意の場所にサービス提供装置8を配置できるため、サービス提供者の費用を削減できる。
また、サービス提供装置8は、図1に示すようにネットワークを介して配信装置2および基地局装置3と、直接接続されていてもよく、あるいは、図2に示すようにセンターシステム6を介して配信装置2および基地局装置3と接続されてもよい。
センターシステム6は、管理装置7を備えていてもよい。管理装置7は、サービス提供者の事業者登録、削除等の事業者情報の管理と、サービス事業者が使用するサービス提供装置8の登録等を行う。例えば、新しいサービスを提供し運営したいサービス事業者は、センターシステム6にサービス提供の開始を申請する。センターシステム6は、サービス事業者のサービスを確認した上で、サービス提供の可否を判定し、許可する場合に、管理装置7に当該サービス提供者およびサービスに関する情報を管理装置7に登録する。
その際に、サービス提供者は、センターシステム6側で用意されたサービス提供装置8にサービス提供環境を構築してもよく、あるいは、サービス提供者が自身で用意したサービス提供装置8にサービス提供環境を構築してもよい。管理装置7は、このようなサービス提供者と、サービスが構築されたサービス提供装置8などの情報を管理する。
無線端末5は、例えばスマートホン、携帯電話、タブレット等の無線通信が可能な携帯型の端末であり、基地局装置3と通信可能なユーザ端末である。無線端末5は、基地局装置3を介して、サービス提供装置8へアクセスできる。1つの基地局1の電波が届く範囲内(セル)で、複数の無線端末5が基地局装置3の無線通信サービスを利用できる。ユーザは、複数の無線端末5を使用してもよい。
本実施形態では、ユーザは、無線端末5にサービス提供装置8が提供するアプリ59をインストールすることにより、放送装置4が放送するテレビ放送を無線端末5でリアルタイムに視聴することができる。また、ユーザは、無線端末5を操作することで、無線端末5で視聴しているテレビ放送の放送チャネルを切り替えることができる。
これにより、ユーザは、アプリ59を用いてテレビ放送をリアルタイムに視聴しつつ、アプリ59に含まれる機能を実行して、画面表示形態、映像品質及び音声品質等の設定を変更することができる。なお、アプリ59は、無線端末5に最初から実装(プレインストール)されていてもよい。
放送装置4は、地上デジタル放送、衛星放送等のテレビの放送波(放送映像)を送信する。放送装置4には、例えば、送信アンテナ等の放送設備が含まれる。放送装置4は、テレビ放送局(テレビ放送事業者)により管理される。放送装置4は、1つであっても、複数であってもよい。
<映像配信システムの動作>
配信装置2は、常時、放送装置4からのテレビ放送の放送波を受信し、エンコード・デコード処理(トランスコード処理)を実行して、テレビ放送を映像データに変換している。本実施形態では、常時、テレビ放送を受信して映像データに変換しているため、無線端末5では、放送装置4が放送するテレビ放送を、リアルタイムに視聴することができる。
図3は、サービス提供装置8の処理を示すフローチャートである。無線端末5は、基地局装置3との無線通信を介して、サービス提供装置8および配信装置2と接続される。
サービス提供装置8は、無線端末5からユーザ登録要求を受け付けて、当該無線端末5のユーザ登録を行う(S11)。ユーザは、所望のサービスを指定してユーザ登録要求をサービス提供装置8に送信する。サービス提供装置8は、ユーザ登録の際に、無線端末5から送信されるユーザ情報を、指定されたサービスに紐づけて記憶部83に登録する。ユーザ情報は、ユーザID、氏名、住所、趣味など個人に依存する属性等のユーザに関する情報である。
ユーザ登録後、サービス提供装置8は、サービスを提供するためのアプリを、無線端末5に送信(ダウンロード)する(S12)。ユーザは、送信されたアプリを無線端末5にインストールし、当該アプリを起動することでサービス提供装置8が提供するサービスを利用することができる。
無線端末5でアプリが起動されると、アプリは、その時点で当該無線端末5が接続されている基地局装置3の識別情報(以下、「基地局ID」)を基地局装置3または配信装置2から取得する。そして、アプリは、取得した基地局IDを含む、配信可能なテレビ放送に関する放送情報をサービス提供装置8に要求する。
サービス提供装置8は、無線端末5のアプリからの要求を受信すると、基地局テーブルを用いて、要求された基地局IDの配下の当該無線端末5に配信可能な放送情報(放送局、放送番組等)を生成し、無線端末5に送信する(S13)。
サービス提供装置8は、基地局IDと、配信可能な放送局とを対応付けた基地局テーブルを記憶部83に保持しており、指定された基地局IDに対応する放送局または番組を含む放送情報を生成する。例えば、テレビ放送事業者が、限られた範囲(地域)にのみテレビ放送している場合、当該範囲に含まれる基地局1でしか当該テレビ放送を受信できない。すなわち、そのテレビ放送を受信可能な基地局1と通信可能な無線端末5のみが、当該テレビ放送の映像データを受信することができる。
また、サービス提供装置8は、登録されたユーザ情報に基づいて、テレビ放送の映像データの配信を許可するか否かを判定してもよい。例えば、有料の放送局または放送番組等の場合、ユーザまたは無線端末5に制限がある場合など、サービス提供装置8は、ユーザ情報に基づいて配信可能なテレビ放送を選定してもよい。
アプリは、配信可能なテレビ放送に関する情報を、サービス提供装置8から受信し、無線端末5のディスプレイに表示する。ユーザは、無線端末5に表示された情報を見て、視聴したい放送局、放送番組、チャンネル等を選択する。また、ユーザは、通信ビットレート、画質に関する設定情報を、選択してもよい。アプリは、ユーザが選択した放送局等を含む配信要求をサービス提供装置8に送信する。アプリは、この配信要求に基地局IDを含めてもよい。
なお、無線端末5(アプリ)とサービス提供装置8または配信装置2との間の通信には、無線端末ID、ユーザID、セッションID等の識別情報(配信先情報)が含まれており、サービス提供装置8および配信装置2は、通信相手の無線端末5の識別が可能である。
サービス提供装置8は、無線端末5から配信要求を受信すると(S14)、当該配信要求で指定された配信情報(放送局、配信先情報、映像データの品質等)を含む配信指示を配信装置2に送信する(S15)。配信装置2は、当該指示で指定された放送局または放送番組の映像データ(映像ストリーム)を、要求元の無線端末5に配信する。なお、配信装置2は、映像データを、配信指示で指定された品質(画質等)で配信してもよく、あるいは、監視している基地局装置3と無線端末5との間のネットワーク状況に応じて設定されるビットレートなどの通信品質で配信してもよい。
また、サービス提供装置8は、S15の配信指示を送信するとともに、アプリから取得した基地局IDに対応する付加情報を、無線端末5に配信する(S16)。サービス提供装置8は、アプリが配信可能なテレビ放送に関する情報を要求した際に基地局IDを取得してもよく、あるいは、S14の配信要求から基地局IDを取得してもよい。
サービス提供装置8は、無線端末5のアプリからの配信停止要求を受け付けるまで、付加情報および映像データの配信を継続する。サービス提供装置8は、配信停止要求を受信すると、付加情報の配信を停止するとともに、配信装置2に停止指示を送信し、テレビ放送の映像データの配信を停止させる。また、サービス提供装置8は、アプリからテレビ放送の変更要求を受信すると、S13に進み、以降の処理を行う。
<位置情報に基づく付加サービス>
サービス提供装置8が無線端末5に提供するサービスの例として、無線端末5の位置情報に基づく付加情報を提供するサービスを、テレビ放送を提供するサービスに連携させる。これにより、テレビ放送を無線端末5へ配信するだけでなく、新たなサービスを提供することができる。
図4は、位置情報に基づく付加サービスの具体例を説明する図である。
基地局1Aの電波が届く範囲(セル)9Aと、基地局1Bの電波が届く範囲9Bとは、地域Xに属している。同様に、基地局1Cの電波が届く範囲9Cと、範囲9Bとは、地域Yに属している。基地局1Dの電波が届く範囲9Dは、地域X、地域Yのいずれにも属していない。各無線端末51~56(ユーザ)は、当該無線端末の位置に応じていずれかの基地局1A~1Dの範囲9A~9Dの中に存在し、対応する基地局の基地局装置3と接続されている。
また、テレビ放送については、基地局1A、1B、1Cは、放送装置41の放送1(放送波)を受信可能であり、基地局1C、1Dは、放送装置42の放送2(放送波)を受信可能とする。
センターシステム6のサービス提供装置8は、2つのサービス1、2を提供するものとする。サービス1、2は、異なるサービス提供者のサービスでもよいし、同じサービス提供者が異なる2つのサービスを提供してもよい。
サービス1は、地域X向けのサービスとして、地域Xに属している基地局1A、1Bに接続している無線端末51、52、53に提供される。サービス2は、地域Y向けのサービスとして、地域Yに属している基地局1B、1Cに接続している無線端末52、53、54に提供される。
例えば、無線端末51、52、53、54のユーザは、全員がテレビ放送1を視聴しているときに、地域Xにいる無線端末51、52、53のユーザのみが、サービス1の提供を受けられる。同様に、無線端末52、53、54のユーザは、サービス2の提供を受けられる。無線端末52、53のユーザは、サービス1とサービス2の両方の提供を受けられる。
サービス提供装置8が提供する地域関連の付加情報として、例えば、地域に依存した災害等の緊急情報が挙げられる。地域は、自治体単位でもよいし、山川海等の自然の地形が共通となる範囲でもよいし、市街地や避難場所等の位置に依存する範囲でもよい。例えば、山あい、谷あいの地域では、豪雨や台風による土砂災害の可能性、または災害発生時に、関連する緊急情報を、当該地域にいるユーザの無線端末に、視聴しているテレビ放送に付加して提供することができる。
また、地域独自の団体等(自治体等の公共組織、民間企業等)によるクーポン情報、割引情報を当該地域にいるユーザの無線端末に、視聴しているテレビ放送に付加して提供することができる。また、視聴しているテレビ放送の内容や番組に関連する各種の地域限定の割引や案内等の付加情報を提供することもできる。
また、地域にいるお年寄りや迷子等の人探し情報、地域毎の位置・時間等が詳細な天候に関連する情報の提供なども挙げられる。ショッピングモール、駅、空港、展示会場、イベント会場、競技場や野球場、遊園地、公園などの大規模施設やエリアにおいても、各施設(またはその近傍エリア)にいる人に有用な情報を地域限定的に提供することもできる。
また、限られた地域のみに放送している地方局等の映像配信、番組、広告等があれば、その放送映像を、当該地域の付加サービスとして提供することもできる。
付加情報の提供サービスは、有料でも無料でもよく、ユーザがサービス提供を受けることを登録し、当該サービスの提供を選択(指定)できればよい。ユーザ(無線端末5)は、登録したサービスの提供地域にいるときにのみ、サービスを受けられる。すなわち、ユーザは、サービス提供を要求できる。
サービス提供装置8は、1つの付加情報を、常に同じ地域に限定して提供するだけでなく、付加情報の内容によって提供する地域を変えることも可能である。例えば、台風等による災害情報を提供するサービスにおいて、サービス提供装置8は、山沿いの地域(例えば地域X)にいるユーザの無線端末51には近隣の土砂災害情報を提供し、海沿いの地域(例えば地域Y)にいるユーザの無線端末52、53には波浪情報等を提供すればよい。サービス提供装置8は、記憶部83の基地局テーブルを参照して、基地局IDの地域情報に対応する付加情報を提供することができる。
ユーザが、無線端末5で視聴しているテレビ放送を他の放送局のテレビ放送に変更しても、サービス提供装置8は、サービスを継続して提供してもよい。例えば、図4では、無線端末54のユーザは、放送1と放送2を無線端末5で視聴できるが、ユーザが放送1を放送2に切り替えても、サービス2の付加情報の提供は継続される。サービスの機能として、サービス提供装置8は、異なるテレビ放送別に(または番組別に)、提供するサービスの表示方法や情報量等を変えられるように設定することも可能である。
ユーザが移動することで、無線端末5が接続する基地局が変わった場合には、サービス提供装置8は、移動後の無線端末5に提供するサービスを変更してもよい。サービス提供装置8は、同じ地域内に配置された基地局間での移動では、サービスを変更せずに、ある地域から他の地域に移動した場合に、サービス提供装置8は、サービスを変更してもよい。図4では、例えば、ユーザが範囲9Aから範囲9Bに移動することで、無線端末の接続先は基地局1Aから基地局1Bに変更する。この場合、無線端末は、継続してサービス1を享受でき、さらに新たに地域Yに入ったので、サービス2も享受できるようになる。
また、ユーザが地域Yに入った際に、直前に地域Xにいたというユーザの移動履歴情報を利用することにより、サービス提供装置8は、例えば、ユーザの次の移動先として地域Xから地域Yの方向を延長した先にある地域(例えば地域Z)を推定し、ユーザが地域Yにいる間であっても、地域Zに関する情報も提供してもよい。具体的には、サービス提供装置8は、東京(地域X)から山梨(地域Y)に移動してきたユーザの無線端末に対して、次は長野へ移動する可能性を想定して長野に関する情報(広告、放送番組宣伝、観光地、割引情報等)を提供してもよい。
これにより、ユーザに対する利便性を向上できるとともに、各地域に関わる様々な業種(テレビ放送事業者、観光関連業者、商店等)の利益向上につなげられる。テレビ放送と、地域に関する付加情報との組み合わせにより、例えば、移動先と推測される地域で見てもらいたいテレビ番組に関するCMを無線端末に配信することもできる。サービス提供装置8は、無線端末から送信される配信要求に含まれる基地局IDを移動履歴として、記憶部83に記憶することで、ユーザの移動先を推定することができる。
また、サービス提供装置8は、無線端末5が移動することで接続される基地局(基地局装置)が切り替わるハンドオーバの際に、切替前の基地局または切替後の基地局から、切替後の基地局IDを取得し、移動履歴情報として記憶部83に記憶してもよい。このようなハンドオーバ時の基地局IDは、基地局装置3がハンドオーバを検知してサービス提供装置8に送信してもよく、あるいは、無線端末5のアプリがハンドオーバを検知して、切替後の基地局装置3から基地局IDを収集して、サービス提供装置8に送信してもよい。
本実施形態により、ユーザの無線端末5は、配信(ブロードキャスト)されているテレビ放送の映像データを表示しつつ、地域に依存した各種の付加情報を表示することが容易に可能になる。付加情報は、テレビ放送の放送波の中に埋め込む必要はない。サービス提供装置8は、放送装置4が送信するテレビ放送に手を加えることなく、付加情報を無線端末5に提供することができる。このため、システム構築が容易であり、サービス提供者にもユーザにも低コストで効率的なサービス提供が実現できる。
<ユーザ情報に基づくサービス>
サービス提供装置8が行うサービスの例として、ユーザ情報に基づく付加情報を提供するサービスを、無線端末5にテレビ放送を提供するサービスに連携させてもよい。すなわち、同じサービスを受ける複数のユーザに、ユーザ毎に異なる付加情報を提供することもできる。
例えば、ユーザは、サービス提供装置8にユーザ登録する際に、ユーザ情報を登録する。ユーザ情報は、ユーザ個人に依存する属性や興味等の情報であって、例えば、趣味、生活、健康、家族、仕事、出身や学校等などに関する情報、または、その履歴情報などが含まれる。これにより、サービス提供装置8は、記憶部83に登録されたユーザ情報に応じて、各ユーザ向けの付加情報を提供することができる。ユーザは、ユーザ登録時だけでなく、その後のサービス利用時においても、ユーザ情報を登録および変更できる。
ユーザ毎の付加情報としては、ユーザ情報に基づいた当該ユーザ向けの公告、案内、おすすめ等の情報が挙げられる。さらに、ユーザが今いる地域に関連する情報と連携させることも可能である。
例えば、あるサービス1の提供を受けているユーザ1のユーザ情報に、趣味として登山が登録されているものとする。この場合、サービス提供装置8は、ユーザ1が山間部地域にいる時には、ユーザ1の無線端末5に、近隣の山の登山道、ハイキングコース、近隣の山の天気情報、登山用品の広告等を、付加情報として提供してもよい。
一方、同じサービス1の提供を受けているユーザ2のユーザ情報には、趣味としてキャンプまたは釣りが登録されているものとする。この場合、サービス提供装置8は、ユーザ2が同じ山間部地域にいる場合、ユーザ2の無線端末5に、近隣のキャンプ場、釣り場情報、キャンプ用品または釣り用具の広告などを、付加情報として提供してもよい。
これにより、サービス提供者は、効率的かつ効果的な広告収入を得ることができ、またユーザも、状況に応じた付加情報を得ることができるためサービスの利便性向上が期待できる。
また、サービス提供装置8は、ユーザ毎の付加情報を配信するだけでなく、ユーザ情報に基づいて、配信装置2から取得した番組情報の中からユーザに適したテレビ放送を推定し、無線端末5に通知(提示)してもよい。
また、サービス提供装置8は、ユーザの移動履歴情報(例えば地域Xから地域Yへの移動履歴情報、次は地域Zに移動するとの移動推定情報)から、今いる地域で放送されているテレビ放送、次に行く可能性のある地域のテレビ放送で、ユーザ情報に合う番組を無線端末5に配信することもできる。同様に、サービス提供装置8は、過去のユーザのテレビ放送の視聴履歴情報に基づいて、ユーザが現在いる地域または次に移動する地域での同様の番組(例えば、興味のあるテーマ、出演者などを含む番組)を、無線端末5に配信することもできる。また、サービス提供装置8は、テレビ番組だけでなく、インターネット上にある関連する情報も、視聴しているテレビ放送と併せて提供することも可能である。
<無線端末の画面イメージ>
次に、無線端末5のディスプレイに表示される画面イメージについて説明する。
図5は、無線端末5に表示される画面例である。無線端末5には、サービス提供装置8から送信される付加情報と、配信装置2の映像配信部23から送信されるテレビ映像とが、基地局装置3を介して無線端末5に配信される。
ここでは、無線端末5のアプリは、画面を2つの表示領域に分割し、各表示領域に付加情報と、テレビ放送の映像データとをそれぞれ表示する。これにより、無線端末5の画面には、付加情報とテレビ放送とが表示される。図5では、ユーザが無線端末5のディスプレイを縦長の形態で使用する場合の画面510と、ユーザが無線端末5を横長の形態で使用する場合の画面520を例として示している。
縦長の画面510の場合、アプリは、上下に表示領域を2分割して、上の表示領域511にテレビ放送を表示し、下の表示領域512に付加情報を表示する。横長の画面520の場合、アプリは、左右に表示領域を2分割して、左の表示領域521にテレビ放送を表示し、下の表示領域522に付加情報を表示する。このように、アプリは、ユーザが無線端末5を使用する形態に応じて、適宜画面を分割してもよい。また、アプリは、分割する各表示領域のサイズや位置も、適宜設定することができる。
サービス提供装置8が提供する付加情報には、無線端末5の位置(地域)における、天候情報、観光情報、テレビ番組情報、広告情報、災害情報、インターネット接続したWeb画面、ゲーム画面、他のアプリの画面等の任意の情報が含まれる。Web画面は、例えば、ユーザの現在の位置に基づいた、地域の天気情報、観光情報、災害情報等が表示された画面などが考えられる。他のアプリも、無線端末5の位置を利用したアプリ等が考えられる。ゲーム画面としては、例えば、無線端末5の位置に基づくゲームも考えられる。本実施形態の無線端末5の位置は、無線端末5が接続している基地局装置3の識別情報(基地局ID)を用いて特定される。すなわち、無線端末5の位置は、接続している基地局装置3の電波が届く範囲を意味する。
なお、本実施形態の付加情報は、ユーザ(無線端末5)の位置に応じた情報とするが、付加情報は、ユーザの位置に関係のない情報であってもよい。
また、ユーザは、無線端末5に表示される付加情報に対して、操作することができる。例えば、ユーザは、放送装置4が放送するテレビ放送の映像データを無線端末5でリアルタイムに視聴しながら、付加情報領域512、522に表示されたWeb画面でネットショッピングしたり、災害情報などに関する詳細情報を確認したりすることができる。また、付加情報領域512、522にゲーム画面または他のアプリ画面を表示する場合、ユーザは、テレビ放送の映像データをリアルタイムで視聴しながら、付加情報領域512、522に表示されるゲームを楽しんだり、アプリを操作したりすることもできる。無線端末5のアプリは、ユーザの操作を受け付けて、当該操作を基地局装置3を介してサービス提供装置8に送信し、サービス提供装置8は、操作に応じた付加情報を無線端末5に送信する。
図6は、無線端末5に表示される他の画面例を示す図である。図示する画面例では、無線端末5のアプリは、画面を分割することなく、画面の表示領域全体にテレビ映像を表示し、テレビ映像が表示されている領域の一部を付加情報領域として選択し、当該付加情報領域に付加情報を表示する。ここでは、アプリは、配信されるテレビ放送の内容に基づいて、付加情報を表示する付加情報領域の画面内での位置を変更可能とする。
テレビ放送の映像データには、映像中の人物、文字、背景の物体など隠されたくない領域や、重ねると見にくくなる領域が存在する場合がある。このような場合に、アプリは、付加情報を映像データに重ね合わせて表示する際に、当該領域を避けて表示させるようにする。映像データのシーンの変化に合わせて、付加情報の表示位置を変えることで、視聴しているテレビ放送の邪魔にならないように付加情報を表示できる。無線端末5のアプリは、映像データの内容に応じで付加情報の表示領域をリアルタイムに変更することができる。
図6では、映像配信部23からテレビ放送の映像データとして、複数の映像フレームが配信され、無線端末5は、各映像フレームの画面531、532を表示する。画面531では、付加情報領域533は画面531の右上に配置され、画面532では、付加情報領域533は画面532の左下に配置されている。
図7は、図6の画面531における付加情報領域533の決定処理を説明するための図である。ここでは、画面の表示領域530の中で、複数の付加情報領域533をあらかじめ設定しておく。図示する例では、表示領域530の外周に沿って6つの付加情報領域533を設定している。
無線端末5のアプリは、空間的な画像処理を用いて、複数の付加情報領域533の中から1つの付加情報領域533を選択してもよい。具体的には、アプリは、テレビ放送の映像データを表示しているときに、各付加情報領域533内に含まれる画素値の分散値を評価値として算出し、分散値の最も小さい付加情報領域533を選択してもよい。分散値が最も小さい領域は、変化の小さい画像と推定されるため、当該領域に付加情報を表示した場合に付加情報が見やすくなる可能性が高い。
また、無線端末5のアプリは、時間的な画像処理を用いて、複数の付加情報領域533の中から1つの付加情報領域533を選択してもよい。具体的には、アプリは、時系列で流れている映像フレーム間の差分処理を行い、各領域内における各画素の差分値の合計を評価値として算出し、当該差分値の合計が最も小さい付加情報領域533を選択してもよい。差分値の合計には、過去の複数の映像フレーム間で合計した差分値の合計を用いてもよい。映像フレーム間差分が小さい領域を選ぶことにより、映像の時間的な変化の小さい領域と推定されるため、当該領域に付加情報を表示した場合に付加情報が見やすくなる可能性が高い。
このように、アプリは、各付加情報領域533の画像情報から各付加情報領域533の評価値をリアルタイムに演算し、評価値に基づいて複数の付加情報領域533の中から最適な各付加情報領域533を選択する。
付加情報領域533は、画面の表示領域530の中で、任意の位置、サイズおよび数を予め設定しておくことができ、図7はその一例である。
また、表示する付加情報によっては、背景となるテレビ放送の邪魔になってでも、所望のタイミングでまたは長時間、目立つ位置に表示すべき場合もある。例えば、緊急災害情報、スポンサー名等の重要情報が挙げられる。その場合は、アプリは、上述のように自動で付加情報領域533の表示位置を変更することなく、あえて所定の表示位置に固定した付加情報領域533に付加情報を表示してもよい。
図8は、無線端末5に表示される他の画面例を示す図である。図8は、無線端末5に表示されるテレビ放送の映像データに基づいて、付加情報を変更する画面例である。ここでは、付加情報が、ゲームの場合の画面例とする。例えば、アプリは、図示するようなカーレースのテレビ放送の映像データ230(または、道路を走行する自動車の映像データ)に、自動車等のCGデータ543を表示させた合成画像の画面540を、無線端末5に表示する。
アプリは、無線端末5に表示されるテレビ放送の合成画面540をユーザが視聴しているときに、CGデータ543の表示位置を、ユーザが無線端末5の入力手段を用いて操作できるようにする。ユーザは、画面540に表示される道路542および自動車541を認識し、自分の自動車のCGデータ543を操作して、自分の自動車を道路上で走行させる。これにより、サービス提供装置8は、テレビ放送のカーレースにあたかもユーザの自動車がリアルタイムに参加しているかのようなゲーム(付加情報)をユーザに提供できる。
アプリは、画面540の中の道路542または自動車541と、CGデータ543との当たり判定処理を行ってもよい。これにより、ユーザに、無線端末5に表示されるテレビ放送への没入感を与えることができる。当たり判定処理は、例えば、図8の画面540に映っている自動車541の位置、形状等を認識し、その位置、形状等の情報と、ユーザが操作するCGデータ543の位置、形状等の情報とが、重なったかどうかを判定する処理である。アプリは、重なったと判定した場合、2つの物体(自動車)が衝突したと判定する。アプリは、テレビ映像の道路542の端の線、縁石などを画像認識し、ユーザのCGデータ543の位置、形状等の情報との当たり判定を行ってもよい。アプリは、このような当たり判定を、道路画像認識技術、実映像にCG映像を合成するAR技術、CGを用いたゲームの当たり判定処理等を用いて、リアルタイムに処理することができる。
<作用効果>
以上説明したように、本実施形態の配信システムは、テレビ放送を無線端末5に配信する配信装置2と、サービス提供装置8とを備え、配信装置2は、テレビ放送の放送波を受信する放送受信部21と、放送波を映像データに変換する映像変換部22と、無線端末5と無線通信している基地局装置3を介して、無線端末5に前記映像データを配信する映像配信部23と、を備え、サービス提供装置8は、基地局装置3の識別情報を取得し、当該識別情報に対応する付加情報を、基地局装置3を介して無線端末5に配信する情報配信部81を備える。
本実施形態では、配信装置2が放送受信部21を備えることで、無線端末5は、テレビ放送の放送波を受信するためのアンテナ等の装置・機能を備える必要がない。したがって、ユーザは、テレビ放送の受信装置を内蔵しない無線端末5であっても、テレビ放送を視聴することができる。
本実施形態では、テレビ放送の映像データととともに、無線端末5が接続している基地局装置3の識別情報に対応する付加情報を、無線端末5に配信する。本実施形態では、無線端末5の位置を示す情報として、基地局装置3の識別情報(基地局ID)を用いることで、容易に、無線端末5の位置に応じた付加情報を配信することができる。すなわち、無線端末5にテレビ放送を配信するとともに、無線端末5が存在する地域に応じた付加情報を無線端末5に配信することができる。したがって、無線端末5が存在する地域に応じて、異なる付加情報または異なるテレビ放送を、無線端末5に提供することができる。
本実施形態では、映像配信部23は、放送局が放送しているテレビ放送を、リアルタイムで無線端末5に配信する。これにより、ユーザは、現在放送中のテレビ番組をリアルタイムに好きな場所で視聴することができる。
本実施形態では、サービス提供装置8は、各ユーザのユーザ情報を記憶する記憶部83を備え、情報配信部81は、ユーザ情報に基づいて付加情報を生成する。これにより、付加情報をユーザの属性に応じてカスタマイズすることができ、各ユーザに適した付加情報を提供することができる。
本実施形態では、サービス提供装置8は、基地局装置3または配信装置2から、基地局装置3の識別情報を取得するアプリを無線端末5に配信する。また、アプリは、テレビ放送の映像データと付加情報とを、無線端末5のディスプレイに表示させる。これにより、サービス提供装置8は、無線端末5が接続している基地局装置3の識別情報を容易に取得することができる。また、無線端末5は、テレビ放送の映像データと付加情報とを、映像データの内容に応じて柔軟に表示することができる。
また、本実施形態では、既存の基地局1の基地局装置3を利用することで、システム構築およびシステム運用を低コストで実現することができる。また、センターシステム6に、既存のクラウドサーバ等を用いる場合、サービス提供装置8のシステム構築コストおよび運用コストを低減することができる。
すなわち、本実施形態では、センターシステム6を新規または既存システムを利用して構築し、複数のサービス提供者が任意のサービス提供できるようにすることによって、サービス提供者が柔軟に効率的かつ低コストで、放送局のテレビ放送に様々な付加サービスを追加できる。このため、テレビ放送事業者の事業拡大を促進することができ、サービスの提供者、テレビ放送事業者および通信サービス事業者の利益向上が期待できる。また、ユーザにとっても、テレビ映像を視聴しつつ、付加情報が提供されるため、利便性が向上する。
また、本実施形態では、サービス提供装置8が付加情報を配信する。これにより、通信事業者やテレビ放送事業者以外の第三者のサービス提供者が、本配信システムを利用して、任意のサービスを無線端末5に容易に提供することができる。すなわち、通信事業者やテレビ放送事業者が自身の通信システム(通信インフラ)を用いてテレビ放送を配信している場合、第三者のサービス提供装置8は、これらの事業者(通信事業者やテレビ放送事業者)のシステムを利用または変更することは難しく、テレビ放送を容易に無線端末5に提供することはできない。本実施形態では、テレビ放送の映像データは配信装置2が配信し、サービス提供装置8は付加情報を配信するため、サービス提供者は、テレビ放送の配信サービスに、付加情報を提供するサービスを容易に実施することができる。
<ハードウェア構成>
上記説明したサービス提供装置8および配信装置2の映像変換部22および映像配信部23には、汎用的なコンピュータシステムを用いることができる。コンピュータシステムは、例えば、CPU(Central Processing Unit、プロセッサ)と、メモリと、ストレージ(HDD:Hard Disk Drive、SSD:Solid State Drive)と、通信装置と、入力装置と、出力装置とを備える。メモリおよびストレージは、記憶装置である。このコンピュータシステムにおいて、CPUがメモリ上にロードされた所定のプログラムを実行することにより、サービス提供装置8、映像変換部22および映像配信部23の各機能が実現される。
また、サービス提供装置8、映像変換部22および映像配信部23は、1つのコンピュータで実装されてもよく、あるいは複数のコンピュータで実装されても良い。また、サービス提供装置8、映像変換部22および映像配信部23は、コンピュータに実装される仮想マシンであっても良い。サービス提供装置8、映像変換部22および映像配信部23の各プログラムは、HDD、SSD、USB(Universal Serial Bus)メモリ、CD (Compact Disc)、DVD (Digital Versatile Disc)などのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶することも、ネットワークを介して配信することもできる。
なお、本発明は上記実施形態および変形例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、放送装置4が放送するテレビ放送をリアルタイムで無線端末5に配信することとしたが、配信装置2がテレビ放送を記憶部に蓄積しておき、無線端末5からの要求に応じて、過去に放送されたテレビ放送(テレビ番組)を無線端末5に配信してもよい。この場合も、サービス提供装置8は、要求された過去のテレビ放送の映像データと、無線端末5がその時点において接続している基地局装置3の識別情報(基地局ID)に対応する付加情報を無線端末5に配信する。
1 :基地局
2 :配信装置
21:放送受信部
22;映像変換部
23:映像配信部
3 :基地局装置
4 :放送装置
5 :無線端末(端末)
59:アプリ
6 :センターシステム
7 :管理装置
8 :サービス提供装置
81:情報配信部
82:制御部
83:記憶部

Claims (7)

  1. テレビ放送を端末に配信する配信装置と、サービス提供装置とを備える配信システムであって、
    前記配信装置は、
    前記テレビ放送の放送波を受信する放送受信部と、
    前記放送波を映像データに変換する映像変換部と、
    前記端末と無線通信している基地局装置を介して、前記端末に前記映像データを配信する映像配信部と、を備え、
    前記サービス提供装置は、
    前記基地局装置の識別情報を取得し、当該識別情報に対応する付加情報を、前記基地局装置を介して、前記端末に配信する情報配信部と、
    前記基地局装置または前記配信装置から、前記識別情報を取得するアプリケーションソフトウェアを前記端末に配信する制御部と、を備える
    配信システム。
  2. 前記映像配信部は、放送局が放送している前記テレビ放送を、リアルタイムで前記端末に配信する
    請求項1に記載の配信システム。
  3. 前記サービス提供装置は、
    前記端末を使用するユーザのユーザ情報を記憶する記憶部を備え、
    前記情報配信部は、前記ユーザ情報に基づいて前記付加情報を生成する
    請求項1に記載の配信システム。
  4. 前記付加情報には、前記識別情報が割り当てられた基地局装置の電波が届く範囲に対応する地域に関連する地域関連情報が含まれる
    請求項1に記載の配信システム。
  5. 前記アプリケーションソフトウェアは、前記映像データと前記付加情報とを、前記端末のディスプレイに表示させる
    請求項1に記載の配信システム。
  6. 前記配信装置は、前記基地局装置とともに基地局に配置される
    請求項1に記載の配信システム。
  7. テレビ放送を端末に配信する配信装置と、サービス提供装置とが行う配信方法であって、
    前記配信装置は、
    前記テレビ放送の放送波を受信する受信ステップと、
    前記放送波を映像データに変換する変換ステップと、
    前記端末と無線通信している基地局装置を介して、前記端末に前記映像データを配信する映像配信ステップと、を行い、
    前記サービス提供装置は、
    前記基地局装置または前記配信装置から、前記基地局装置の識別情報を取得するアプリケーションソフトウェアを前記端末に配信する配信ステップと、
    前記基地局装置の識別情報を取得し、当該識別情報に対応する付加情報を、前記基地局装置を介して、前記端末に配信する情報配信ステップと、を行う
    配信方法。
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