以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るコンテンツ再生システムの構成を示す図である。コンテンツ再生システム100は、例えば、移動体である車両102に搭載された出力管理装置120と、車両102の外に設けられる利用管理サーバ106と、で構成される。出力管理装置120と利用管理サーバ106とは、例えば通信ネットワーク104を介して通信可能に接続されている。通信ネットワーク104は、例えばインターネット等のオープンネットワーク、またはプライベートネットワークであり得る。
車両102は、例えば複数のユーザにより利用され得るシェアカーであり、複数のユーザ130、132、134は、それぞれ車両102の運転者として当該車両102を利用し得る。ユーザ130、132、134(以下、総称してユーザ130等ともいう)は、それぞれ、車両102のオーナにより当該車両102の利用を許可された者であり、従来技術に従い、例えば携帯電話である携帯端末140、142、144(以下、総称して携帯端末140等ともいう)にダウンロードされた電子鍵の鍵情報150、152、154(以下、総称して鍵情報150等ともいう)を用いて車両102を利用する。
車両102は、その利用に際して用いられる携帯端末140等から鍵情報150等を取得し、当該取得した鍵情報に基づいて、ユーザ130等のいずれのユーザが運転者としての車両102の利用を開始したかを特定することができる。
図2は、利用管理サーバ106の構成を示す図である。利用管理サーバ106は、処理装置200と、記憶装置202と、通信装置204と、を備える。通信装置204は、通信ネットワーク104を介して出力管理装置120と通信するための有線通信機及び又は無線通信機である。記憶装置202は、例えば、揮発性及び又は不揮発性の半導体メモリ、及び又はハードディスク装置等により構成される。記憶装置202は、ユーザDB(データベース)206を記憶する。ユーザDB206には、ユーザ130、132、134のそれぞれについての、ユーザ情報208と、コンテンツ参照情報210と、が保存されている。なお、図2においては、ユーザ情報208およびコンテンツ参照情報210が、それぞれ一つだけ示されているが、後述するようにこれらの情報はユーザ毎に作成されてユーザDB206内に保存されるため、それぞれユーザの数に等しい数だけ存在するものと理解されたい。
ユーザ情報208は、処理装置200が備えるユーザ登録部220(後述)が、ユーザ130等のそれぞれについて生成してユーザDB206に保存する。ユーザ情報208には、対応するユーザ130等の識別情報(例えば、ユーザID)、対応する携帯端末140の情報へアクセスするためのアクセス情報、および当該携帯端末140等に与えた鍵情報150等が含まれ得る。
コンテンツ参照情報210は、再生対象となるコンテンツの選択に用いられる。特に、本実施形態では、コンテンツ参照情報210は、複数のコンテンツのそれぞれについて、当該コンテンツの再生が運転者の運転操縦に与える影響の程度(影響度)を、当該運転者における複数の運転負荷の程度(以下、単に運転負荷ともいう)について示す情報を含む。
このコンテンツ参照情報210は、初期的には、例えば標準的な運転者における種々のコンテンツについての影響の程度を示すものとして予め作成された標準的なコンテンツ参照情報である。例えば、ユーザ登録部220は、ユーザ130等のそれぞれの登録時において、上記標準的なコンテンツ参照情報を、各ユーザのコンテンツ参照情報210として記憶装置202に記憶する。
その後、このコンテンツ参照情報210は、後述するように、出力管理装置120の影響度計測部394が計測した、対応するユーザの影響度の実測評価により更新され、当該対応するユーザ自身のコンテンツ参照情報210として徐々にカスタマイズされる。
ここで、上記標準的なコンテンツ参照情報は、任意に選択された複数の運転者について計測された、種々のコンテンツがそれぞれの運転者に与える影響度に基づいて(例えば、上記複数の運転者における影響度の平均又は最頻値を用いて)、作成され得る。
図4は、コンテンツ参照情報210の一例を示す図である。図4には、一例として、ユーザ130についてのコンテンツ参照情報210が示されている。図示の表の、最上行のタイトル行を除く各行には、各コンテンツが運転負荷に応じてユーザ130の運転操縦に与える影響の程度が、“大”“中”“小”の3段階で示されている。
図示の表の“コンテンツ名”列および“ファイルパス”列には、それぞれ、具体的なコンテンツを特定する名称と、後述するコンテンツDB214に記憶されたそのコンテンツにアクセスするためのファイルパスが示されている。ここで、図4において、頭文字がnで始まる“nm1001”、“nm1002”等は、具体的なコンテンツの名称であり、頭文字が¥で始まる“¥cm1001”等は、具体的なファイルパスであるものと理解されたい。
また、図4に示す表の“影響度”列には、“運転負荷大”、“運転負荷中”、“運転負荷小”の3つの運転負荷に区分して、それぞれの運転負荷においてそのコンテンツがユーザ130の運転操縦に与える影響の程度が、“大”“中”“小”の3段階で示されている。例えば、最上行のタイトル行の直下の行は、nm1001という名前のコンテンツについて、その再生データがコンテンツDB214の中の¥cm1001で示される記憶場所に保存されており、運転負荷の程度が“大”“中”“小”である場合にユーザ130の運転操縦に与える影響度が、それぞれ“小”“小”“小”であることを示している。
図2を参照し、記憶装置202は、さらに、コンテンツDB(データベース)214を記憶する。コンテンツDB214は、コンテンツ参照情報210に示されたコンテンツを含む様々なコンテンツの再生用データを記憶する。
処理装置200は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを備えるコンピュータである。処理装置200は、プログラムが書き込まれたROM(Read Only Memory)、データの一時記憶のためのRAM(Random Access Memory)等を有する構成であってもよい。そして、処理装置200は、機能要素又は機能ユニットとして、ユーザ登録部220と、参照情報管理部222と、ユーザ情報配信部224と、を備える。
ユーザ登録部220は、例えば車両102のオーナからの指示に応じて、車両102の利用を希望するユーザ130等のそれぞれについての情報に基づき、ユーザ毎のユーザ情報208を作成して記憶装置202に記憶する。
また、ユーザ登録部220は、ユーザ130等のユーザ情報208を作成して記憶装置202に記憶する際に、予め定められた標準的なコンテンツ参照情報を、対応するユーザ130等のコンテンツ参照情報210としてユーザDB206に保存する。上記標準的なコンテンツ参照情報には、コンテンツDB214に再生データが保存されているコンテンツのうち予め定められた種々のコンテンツについての、運転負荷が“大”“中”“小”である場合に当該コンテンツが標準的な運転者の運転操縦に与える影響の、典型的な程度が示されている。
参照情報管理部222は、車両102が備える出力管理装置120からコンテンツ参照情報を受信したときに、当該受信したコンテンツ参照情報を既に記憶されているコンテンツ参照情報210に上書きすることで、当該コンテンツ参照情報210を更新する。
ユーザ情報配信部224は、通信装置204を介して、車両102の出力管理装置120から送信要求を受信したことに応じて、当該送信要求により指定されるユーザ130等についてのコンテンツ参照情報210を、出力管理装置120へ送信する。
次に、車両102が備える出力管理装置120の構成について説明する。図3は、出力管理装置120の構成の一例を示す図である。この出力管理装置120は、車載ネットワークバス300を介して、車両102が備える他の制御装置と通信可能に接続されている。これらの他の制御装置には、例えば、ナビゲーション装置302、車両情報取得装置304、AV(オーディオビジュアル)出力装置306、TCU(テレマティクス・コントロール・ユニット)310、GPS受信装置312が含まれ得る。
GPS受信装置312は、車両102の現在位置を特定するための情報(例えば、経度、緯度、高度についての情報)をGPS衛星から受信する。車両情報取得装置304は、車両102が備える方向指示灯スイッチ314から、方向指示灯(不図示)のオン/オフ状態についての情報を取得する。また、車両情報取得装置304は、車両102の車体外装に配された、車両102の外部環境を撮像する車外カメラ316から、当該外部環境についての画像情報を取得する。
また、車両情報取得装置304には、ペダルセンサ318および運動状態センサ320が接続されている。ペダルセンサ318は、例えばアクセルペダルセンサおよびブレーキペダルセンサを含み、運動状態センサ320は、例えば3軸加速センサ、ヨーレートセンサ、および速度センサを含む。車両情報取得装置304は、ペダルセンサ318から、アクセルペダル及びブレーキペダルの踏み込み量についてのセンサ情報を取得する。また、車両情報取得装置304は、運動状態センサ320から、車両102に加わる鉛直方向、車幅方向、及び車長方向の3軸の加速度についての情報、鉛直方向を中心軸とする回転運動の情報、並びに車長方向の速度についての情報を取得する。
TCU310は、近距離通信装置372と、遠距離通信装置374と、これらの通信装置の動作を制御する処理装置370と、を備える。処理装置370は、例えばCPU等のプロセッサを備えるコンピュータである。近距離通信装置372は、例えばBluetooth(登録商標)通信規格に従ってユーザ130等の携帯端末140等と通信する無線通信装置である。また、遠距離通信装置374は、通信ネットワーク104を介して例えば利用管理サーバ106と通信するための無線通信装置である。
運転者支援システム308は、CPU等のプロセッサを備えた処理装置により、運転者支援機能を実現する。運転者支援システム308は、従来技術に従い、内燃機関またはモータ、操舵装置、及び又は油圧ブレーキ等(いずれも不図示)を制御して、車両102の走行機能の全部又は一部を自律的に制御する。そのような制御は、例えば、現在の速度を一定に保って車両102を自動走行させるクルーズコントロール(CC、Cruise Control)、現在の走行レーンから逸脱しないように操舵装置を自動操縦するレーンキープ走行(ALK、Automatic Lane Keeping)制御、および車間距離を所定の距離に保ちつつ先行車に追従して走行するACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール、Adaptive Cruise Control)の一つ又は複数を含むものであり得る。
運転者支援システム308は、運転者であるユーザ130等が起動スイッチ群330を操作することにより当該起動スイッチ群330のうちいずれのスイッチが操作されたかに応じて、及び又は、後述するAV出力装置306を介して取得される運転者からの音声指示の内容に応じて、対応する運転者支援機能を起動する。運転者支援システム308は、車両102の走行機能の全部又は一部の自律的制御を開始したとき及び終了したときに、当該自律的制御の開始及び終了を、出力管理装置120へ通知する。
ナビゲーション装置302は、処理装置340と、記憶装置342と、を備える。処理装置340は、CPU等のプロセッサを備えるコンピュータであり、プログラムを実行することにより実現される機能要素又は機能ユニットとして、経路探索部344と、位置特定部346と、を備える。
経路探索部344は、運転者からの指示等に応じて、現在位置から目的地までの経路を探索し、探索した経路を示す画像を、例えばAV出力装置306を介して表示装置368に表示する。位置特定部346は、GPS受信装置312が受信するGPS電波の情報に基づき、車両102の現在位置の情報を取得して、経路探索部344等へ出力する。
AV出力装置306は、楽曲や動画の再生を行う。また、AV出力装置306は、ナビゲーション装置302等の他の装置をクライアントとする音声対話ホストとしても機能し、これら他の装置からの指示により、運転者への音声情報や視覚情報をスピーカ366および表示装置368に出力するほか、マイク362により運転者からの音声指示を取得して、当該音声指示の認識結果を上記他の装置へ出力する。
具体的には、AV出力装置306は、処理装置350と、記憶装置352と、を備える。処理装置350は、CPU等のプロセッサを備えるコンピュータであり、プログラムを実行することにより実現される機能要素又は機能ユニットとして、AV制御部354と、UI(User Interface)制御部358と、を備える。
AV制御部354は、従来技術に従い、例えばコンピュータ読取可能なCD、DVD、USBメモリ等の着脱可能な記録媒体記録された、及び又は通信ネットワーク104等を介して記憶装置352にダウンロードされ記憶された、楽曲、映像、画像等のAVコンテンツを再生して、スピーカ366、及び又は表示装置368へ出力する。
また、AV制御部354は、後述する出力管理装置120からの再生指示に従い、当該再生指示に含まれるファイルパスを用いて、利用管理サーバ106のコンテンツDB214から上記再生指示が指定するコンテンツを、記憶装置352にダウンロードして再生する。また、AV制御部354は、再生指示が指示するコンテンツの再生を開始したときは、当該再生を行ったことを示す再生開始通知を出力管理装置120へ送信し、終了したときは再生終了通知を出力管理装置120へ送信する。
UI制御部358は、ナビゲーション装置302、運転者支援システム308、及び又は後述する出力管理装置120からの指示により、当該指示が指定する画像又は映像を表示装置368に表示すると共に、表示装置368が装備するタッチパネル(不図示)を介した運転者からの入力を、ナビゲーション装置302、運転者支援システム308、及び又は出力管理装置120へ送信する。また、UI制御部358は、ナビゲーション装置302、運転者支援システム308、及び又は出力管理装置120からの指示により、当該指示が指定する音声メッセージをスピーカ366へ出力する。また、UI制御部358は、運転者からの音声指示等の発話をマイク362から取得し、当該発話の音声認識結果を、ナビゲーション装置302、運転者支援システム308、及び又は出力管理装置120へ送信する。さらに、UI制御部358は、車室内カメラ364の画像を取得して、当該取得した画像そのもの、及び又は従来技術に従って当該画像から検知される運転者の生理的状態を、出力管理装置120やナビゲーション装置302等の他の装置へ出力してもよい。
出力管理装置120は、車両102を現在利用するユーザ130等に対して再生する楽曲等のコンテンツを選択する。具体的には、出力管理装置120は、処理装置380と、記憶装置382と、を備える。記憶装置382は、例えば、揮発性及び又は不揮発性の半導体メモリ、及び又はハードディスク装置等により構成される。
記憶装置382は、コンテンツ参照情報385を記憶する。このコンテンツ参照情報385は、ユーザ130等のいずれかのユーザが車両102の利用を開始したときに、後述するユーザ識別部388が、利用管理サーバ106のユーザDB206に記憶されている対応するユーザのコンテンツ参照情報210を当該利用管理サーバ106からダウンロードして記憶させたものである。例えばユーザ130が車両102の利用を開始したときは、例えば図4に示したユーザ130のコンテンツ参照情報210が、ユーザ識別部388により、コンテンツ参照情報385として記憶装置382に記憶される。
また、記憶装置382は、運転負荷テーブル384および採点基準情報386を記憶する。運転負荷テーブル384は、車両102の運転者の運転負荷の程度を、車両102が遭遇する様々な交通シーンに関連付けて定めたテーブルであり、予め定めて記憶装置382に記憶される。採点基準情報386は、車両102を現在利用するユーザ130等における、現在再生されているコンテンツが運転操縦に与える影響度を判断するための採点基準に関する情報である。例えば、採点基準情報386は、標準的な運転者が行うアクセル操作、ブレーキ操作、ステアリング操作、方向指示器操作などの、基本操縦操作の開始遅延時間、操作量、及び又は操作速度等についての情報が保存されている。
処理装置380は、CPU等のプロセッサを備えるコンピュータである。処理装置380は、プログラムが書き込まれたROM、データの一時記憶のためのRAM等を有する構成であってもよい。そして、処理装置380は、機能要素又は機能ユニットとして、ユーザ識別部388と、負荷特定部390と、コンテンツ選択部392と、影響度計測部394と、出力制御部396と、を備える。
処理装置380が備えるこれらの機能要素は、例えば、コンピュータである処理装置380がプログラムを実行することにより実現される。なお、上記コンピュータ・プログラムは、コンピュータ読み取り可能な任意の記憶媒体に記憶させておくことができる。これに代えて、処理装置380が備える上記機能要素の全部又は一部を、それぞれ一つ以上の電子回路部品を含むハードウェアにより構成することもできる。
ユーザ識別部388は、ユーザ130等のいずれかのユーザが対応する携帯端末140等の電子鍵を使用して車両102の利用を開始したときに、当該使用された電子鍵の鍵情報150等から、当該ユーザを現在の運転者として特定する。この鍵情報150等は、従来技術に従い、例えばTCU310が、近距離通信装置372により受信して取得して、鍵認証を行う制御装置(不図示)へ送信すると共に、出力管理装置120へ送信するものとすることができる。
また、ユーザ識別部388は、利用管理サーバ106と通信し、当該利用管理サーバ106のユーザDB206から、上記特定したユーザについてのコンテンツ参照情報210をダウンロードする。そして、ユーザ識別部388は、上述したように、上記ダウンロードした現在の運転者であるユーザ130等のコンテンツ参照情報210を、コンテンツ参照情報385として記憶装置382に記憶する。
さらに、ユーザ識別部388は、現在のユーザによる車両102の利用が終了したときは、記憶装置382が記憶するコンテンツ参照情報385を、利用管理サーバ106へ送信する。上述したように、利用管理サーバ106の参照情報管理部222は、上記コンテンツ参照情報385を受信し、これを用いて、対応するユーザ130等についてのコンテンツ参照情報210を更新する。
負荷特定部390は、現在の運転者の、現在の運転負荷を特定する。具体的には、負荷特定部390は、車両102の現在位置における交通環境の情報(交差点付近、踏切手前、高速道路入口等々の区別など)をナビゲーション装置302から取得する。また、負荷特定部390は、車両102の現在の動作状態(定速走行、加減速走行等)に係る情報、および交通環境における交通インフラストラクチャの動作状態(交通信号の点灯状態など)についての情報を、車両情報取得装置304から取得する。
そして、負荷特定部390は、上記取得した情報に基づいて車両102が現在置かれている交通シーン(定速直進走行、車線変更、信号停止後の発進など)を特定し、当該特定した交通シーンに対応する運転負荷の程度を特定する。より具体的には、負荷特定部390は、記憶装置382が記憶する運転負荷テーブル384を参照し、上記特定した交通シーンに対応する運転負荷の大きさを特定する。
図5は、運転負荷テーブル384の一例を示す図である。図示の例では、テーブルの左列に種々の交通シーンが示されており、その右側の列に、それぞれの交通シーンにおける運転負荷の程度が、“大”“中”“小”の3段階で与えられている。例えば、負荷特定部390は、ナビゲーション装置302及び又は車両情報取得装置304から得られた情報から判断される現在の交通シーンが“車線変更(周囲車両あり)”である場合には、図5に示す運転負荷テーブル384に基づき、車両102の運転者の現在の運転負荷を“中”であるものと判断する。
コンテンツ選択部392は、所定のタイミングで、記憶装置382が記憶するコンテンツ参照情報385に基づいて、運転者に対し再生するコンテンツを選択する。上記所定のタイミングは、例えば、車両102の現在の運転者であるユーザ130等からの指示(例えば音声指示)があったとき、及び又は予め定められた所定条件が満たされたとき(例えば、AV出力装置306のUI制御部358が運転者の疲労を検知したとき)であるものとすることができる。
そして、特に、本実施形態のコンテンツ選択部392は、コンテンツ参照情報385が示す複数の運転負荷の程度に対する上記影響度のばらつき(すなわち、その運転者の運転操縦に与える影響度のばらつき)に基づいて、再生するコンテンツを選択する。具体的には、コンテンツ選択部392は、コンテンツ参照情報385が示す複数のコンテンツのうち、影響度の上記ばらつきがより少ないコンテンツを、他のコンテンツに優先して選択する。
ここで、上述したように、コンテンツ参照情報210は、初期的には標準的な運転者における種々のコンテンツについての影響の程度を示すものとして予め作成された標準的なコンテンツ参照情報が用いられるので、現在の運転者であるユーザ130等には、自身に対して再生されたことのないコンテンツも選択され得る。
コンテンツ選択部392は、例えば図4に例示するコンテンツ参照情報がコンテンツ参照情報385として与えられている場合、“大”“中”“小”の運転負荷に対して変化する影響度“大”“中”“小”、“大”“中”“中”、“大”“小”“小”、および“中”“中”“小”を持つコンテンツ“nm1002”、“nm1007”、“nm1006”、および“nm1008”に優先して、影響度が“小”“小”“小”、“大”“大”“大”、又は“中”“中”“中”で一定しているコンテンツ“nm1001”、“nm1003”、または“nm1004”を選択する。
この場合において、“nm1001”、“nm1003”、および“nm1004”のいずれのコンテンツを選択するかは、現在(すなわち、コンテンツ選択を行う時点)における運転負荷や、運転者支援システム308の動作の有無等に応じて行うものとすることができる。例えば、コンテンツ選択部392は、現在の運転負荷が大きいほど、影響の程度がより小さいコンテンツを優先して選択するものとする。これにより、現在の運転負荷が“大”のときには、運転負荷“大”“中”“小”に対応して影響度が“小”“小”“小”であるコンテンツ“nm1001”が選択される。
これに代えて又はこれに加えて、コンテンツ選択部392は、運転者支援システム308により運転者支援機能が実行されているときは、運転者の運転操縦への影響の程度が所定の程度より大きいコンテンツを選択する。例えば、コンテンツ選択部392は、上記所定の程度を“中”として、運転者支援機能が実行されているときは、運転負荷“大”“中”“小”に対応して影響度が“大”“大”“大”であるコンテンツ“nm1001”を選択する。
なお、運転者の運転負荷の変化に対する当該運転者への影響の変化の大きさは、運転負荷の変化に対する影響度の最大レベルと最小レベルとの差の大きさで定義される。例えば、図4の例においては、影響度“大”と“小”を最大レベル及び最小レベルとして含むコンテンツ“nm1002”および“nm1006”において最も大きく、影響度“大”と“中”または“中”と“小”を最大レベル及び最小レベルとして含むコンテンツ“nm1005”“nm1007”および“nm1008”において次に大きい。そして、運転負荷の変化に対して影響度が“大”“中”または“小”の一定レベルであるコンテンツ“nm1001”“nm1003”および“nm1004”において最も少ない。
出力制御部396は、コンテンツ選択部392が選択したコンテンツの、AV出力装置306を介した再生を制御する。具体的には、出力制御部396は、例えば、当該コンテンツを再生するか否かを、車両102を現在利用しているユーザ130等に問い合わせる。この問い合わせは、例えば、「###を再生しますか?」といった問合せメッセージを、AV出力装置306を介してスピーカ366から出力することで行うものとすることができる。ここで、###は、コンテンツ選択部392が選択したコンテンツのコンテンツ名であり得る。
出力制御部396は、当該メッセージに対するユーザ130等からの音声応答の音声認識結果を、マイク362およびAV出力装置306のUI制御部358を介して取得する。そして、コンテンツ選択部392は、上記問合せメッセージに対する肯定的な応答をユーザ130等から取得したときは、上記選択したコンテンツの再生を指示する再生指示を、AV出力装置306へ送信する。この場合において、出力制御部396は、コンテンツ参照情報385が示す上記選択したコンテンツのファイルパスを、上記再生指示に含ませる。
影響度計測部394は、コンテンツ選択部392により選択されたコンテンツが再生されているときに、運転負荷の程度(例えば“大”“中”“小”の3段階)に応じて、当該コンテンツが現在の運転者の運転操縦に与える影響の程度を、例えば“大”“中”“小”の3段階で算出する。そして、影響度計測部394は、上記算出の結果を用いて、記憶装置382が記憶するコンテンツ参照情報385を更新する。具体的には、影響度計測部394は、図4に例示するようなコンテンツ参照情報385のうち、上記再生されたコンテンツについての“影響度”列に示されている影響度を、運転負荷の程度に応じて算出した上記影響度に書き換える。これにより、コンテンツ参照情報385は、対応するユーザ130等が各コンテンツから受ける影響の程度をより適切に表すものとなる。
なお、上記影響の程度の算出は、例えば、運転者の運転操縦を採点することで行うことができる。例えば、影響度計測部394は、コンテンツが再生されていない場合と、コンテンツ選択部392が選択したコンテンツが再生されている場合と、に分けて、それぞれ運転負荷が“大”“中”“小”である期間について、現在の運転者の運転操縦を採点する。この場合において、それぞれの期間における上記採点のそれぞれは、当該期間において繰り返し算出される複数の採点の平均値であるものとすることができる。
そして、影響度計測部394は、運転負荷が“大”“中”“小”であるそれぞれの期間について、コンテンツが再生されている場合とされていない場合との採点結果の差から、上記影響の程度を評価する。例えば、影響度計測部394は、上記採点結果の差が大きい程、影響が大きいものと判断する。なお、影響度計測部394は、AV出力装置306から再生開始通知および再生終了通知を受信することで、それぞれコンテンツの再生の開始および終了を認識することができる。
上記採点は、公知又は周知の任意の手法により行うものとすることができる。例えば、影響度計測部394は、アクセル操作、ブレーキ操作、ステアリング操作、及び又は方向指示器操作などの基本操縦操作に関する開始遅延時間、操作量、及び又は操作速度等の値を、評価パラメータとして計測し、記憶装置382が記憶する採点基準情報386が示す標準的な運転者の計測値と比較する。影響度計測部394は、例えば、標準的な運転者の計測値に対する現在の運転者の実測値(又は実測値の平均値)の比を上記評価パラメータごとに算出し、これらの比の重み付け加算値を採点結果とすることができる。
上記の構成を有するコンテンツ再生システム100では、コンテンツ選択部392は、コンテンツ参照情報385が示すそれぞれのコンテンツの、運転者の運転負荷の変化に対する当該運転者への影響度のばらつきに基づいて、例えば当該ばらつきがより少ないコンテンツを、運転者に向けて再生するコンテンツとして選択する。このため、選択されたコンテンツを再生した場合にその運転者が運転操縦に関してそのコンテンツから受ける影響の程度は、走行に伴う交通シーンの変化の様相に依存しにくいものとなる。その結果、コンテンツ再生システム100では、運転者が出力管理装置120からの提案に従って再生した心地よいコンテンツ、例えば楽曲が、混雑した交差点において突然煩わしく思えて当該交差点における運転操縦への集中が予想以上に妨げられる、といった不測の事態が防止される。したがって、コンテンツ再生システム100では、運転者であるユーザ130等に対し、車両102の運転により適したコンテンツ再生の提案を行うことができる。
また、コンテンツの再生が運転操縦に与える影響は、例えば運転者の好みや運転スキル等々に起因して、同じコンテンツであっても運転者が異なれば異なるものとなり得る。これに対し、上述したコンテンツ再生システム100では、コンテンツ選択部392におけるコンテンツの選択は、車両102を運転者として利用するユーザ130等のそれぞれについて個別に生成され更新されるコンテンツ参照情報210、385に基づいて行われる。このため、コンテンツ再生システム100では、ユーザ個々の特性に応じて、より最適なコンテンツの再生提案を行うことができる。
次に、コンテンツ再生システム100の動作手順について説明する。図6は、コンテンツ再生システム100の動作の手順を示すフロー図である。この処理は、コンテンツ再生システム100を構成する利用管理サーバ106の電源が投入された状態において出力管理装置120の電源がオンされたときに開始し、出力管理装置120の電源がオフされたときに終了する。
処理を開始すると、まず、出力管理装置120のユーザ識別部388は、車両102の利用が開始されたか否かを判断する(S100)。例えば、ユーザ識別部388は、TCU310から、車両102の利用を開始したユーザ130等の携帯端末140等が送信した鍵情報150等の情報を受信したときに、車両102の利用が開始されたものと判断することができる。
そして、車両102の利用が開始されていないときは(S100、NO)、ユーザ識別部388は、ステップS100に戻って処理を繰り返す。一方、車両102の利用が開始されたときは(S100、YES)、ユーザ識別部388は、従来技術に従い、TCU310から受信した鍵情報150等から、車両102の利用を開始したユーザ130等を特定する(S102)。本実施例では、当該ユーザは、ユーザ130、132、134のいずれかである。
続いて、ユーザ識別部388は、上記特定したユーザ130等についてのコンテンツ参照情報210を利用管理サーバ106からダウンロードし、コンテンツ参照情報385として記憶装置382に記憶する(S104)。
次に、コンテンツ選択部392は、上述した所定のタイミングで、コンテンツ参照情報385を参照して、運転者に対して再生するコンテンツを選択する(S06)。上述したように、このコンテンツ選択においては、コンテンツ選択部392は、運転者の運転負荷の変化に対して当該運転者への影響度のばらつきに基づき、例えば当該ばらつきがより少ないコンテンツを、他のコンテンツに優先して選択する。
次に出力制御部396は、上記選択されたコンテンツの再生の可否を、車両102を現在利用するユーザ130等に問い合わせ(S108)、ユーザ130等からの応答が肯定的、すなわちコンテンツの再生を許可するものであるか否かを判断する(S110)。そして、ユーザ130等からの応答が否定的、すなわちコンテンツの再生を許可しないものであるか、または所定時間のあいだ不応答であるときは(S110、NO)、ステップS106に戻って処理を繰り返す。
一方、ユーザ130等からの応答がコンテンツの再生を許可するものであるときは(S110、YES)、出力制御部396は、例えばAV出力装置306に指示して、上記選択されたコンテンツの再生を開始する(S112)。続いて、影響度計測部394は、コンテンツの再生が終了したか否かを判断し(S114)、終了していないときは(S114、NO)、ステップS114に戻って処理を繰り返し、再生の終了を待機する。
一方、コンテンツの再生を終了したときは(S114、YES)、影響度計測部394は、再生が終了したコンテンツの、運転操縦への影響度を算出し(S116)、当該算出の結果に基づき、コンテンツ参照情報385を更新する(S118)。
次に、ユーザ識別部388は、現在のユーザによる車両102の利用が完了したか否かを判断する(S120)。この判断は、従来技術に従い、例えば、現在の運転者であるユーザ130等が車両102の駆動装置をオフして車両ドアを施錠したこと等を検知することで行うことができる。そして、車両102の利用が終了していないときは(S122、NO)、ユーザ識別部388は、ステップS106に戻って処理を繰り返す。一方、車両102の利用が終了したときは(S120、YES)、ユーザ識別部388は、記憶装置382が記憶するコンテンツ参照情報385を利用管理サーバ106へ送信したのち(S122)、ステップS100に戻って処理を繰り返す。
なお、本発明は上記実施形態の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。
例えば、上述した実施形態では、一例として、車両102はシェアカーであるものとしたが、車両102はこれには限られない。車両102は、任意の目的で用いられる任意の種類の移動体であるものとすることができる。例えば車両102は、自家用または乗合用の自動車、二輪車、その他の任意の移動体である得る。なお、車両102が二輪車である場合には、スピーカ366、マイク362のユーザインタフェースは、例えばBluetoothを介してAV出力装置306と通信可能に接続されるヘッドセットであるものとすることができ、当該ヘッドセットがコンテンツ再生に用いられるものとすることができる。
また、上述した実施形態では、車両102は3人のユーザ130、132、134のいずれかにより利用されるものとしたが、運転者として車両102を利用するユーザの数は3人には限られない。車両102を利用し得るユーザの数は一人以上の任意の数であるものとすることができる。
また、上述した実施形態では、コンテンツ再生システム100は、一例として、1台の車両102に搭載された1台の出力管理装置120と、利用管理サーバ106と、により構成されるものとしたが、コンテンツ再生システム100を構成する出力管理装置120の数は1台には限られない。コンテンツ再生システム100は、複数の車両102にそれぞれ搭載された構成する出力管理装置120を含んで構成されるものとすることができる。
この場合には、ユーザ130等は、複数の車両102を利用した場合にも、それぞれの車両において、利用管理サーバ106の記憶装置202に記憶された当該ユーザ自身についてのコンテンツ参照情報210に基づいて、運転中の車両102の出力管理装置120により、自身の運転スキル等に応じた、車両の運転により適したコンテンツ再生の提案を受けることができる。例えば、利用管理サーバ106は、ユーザ130等のそれぞれに固有のID(識別子)を付与し、IDに関連付けてユーザ情報208およびコンテンツ参照情報210を記憶するものとし、且つ、ユーザ130等が保持する携帯端末140等の鍵情報150等には、そのユーザのIDが含まれるものとすればよい。
これにより、利用管理サーバ106は、任意の車両102の出力管理装置120から送信要求を受信したときに、例えば当該送信要求に含まれるユーザの上記IDと車両102の識別コードとに基づいて、対応するユーザのコンテンツ参照情報210を、当該ユーザが現在利用している車両102の出力管理装置120へ送信することができる。
あるいは、コンテンツ再生システム100は、車両102の外に設けられた利用管理サーバ106を備えず、利用管理サーバ106の処理装置200および記憶装置202と同様の機能を有する利用管理装置を、出力管理装置120が備える車両102の中に備えるものとしてもよい。この場合には、上記利用管理装置と出力管理装置120とは、車載ネットワークバス300を介して通信可能に接続され、コンテンツ再生システム100と同様のコンテンツ再生システムが車両102内において実現される。
また、上述した実施形態では、コンテンツ再生システム100が扱うコンテンツは例えば楽曲であるものとしたが、これには限られない。当該コンテンツは、スピーカ366及び又は表示装置368を介して運転者に再生し得る任意の種類のコンテンツであるものとすることができる。そのようなコンテンツには、上記楽曲のほか、ニュース、ドラマ、トークショーなどのラジオ番組及びテレビ番組の録音及び又は録画、映画や写真などの動画及び又は静止画を含むものであり得る。表示装置368を介して提供される映像コンテンツは、例えば、運転者支援システム308が運転者支援機能を実行している際に、コンテンツ選択部392において、運転者への出力対象として選択され得る。
また、上述した実施形態のコンテンツ再生システム100では、出力管理装置120の負荷特定部390が特定する運転負荷の程度は、例えば図5に示すように“大”“中”“小”の3段階であるものとしたが、運転負荷の表現はこれには限られない。運転負荷の大きさは、3段階以上の段階数で表現されるものとすることもできるし、あるいは連続値として表現されるものとすることもできる。
同様に、上述した実施形態のコンテンツ再生システム100では、コンテンツが運転操縦に与える影響度は、例えば図4に示すように“大”“中”“小”の3段階であるものとしたが、影響度の表現はこれには限られない。影響度の大きさは、3段階以上の段階数で表現されるものとすることもできるし、あるいは連続値として表現されるものとすることもできる。
また、上述した実施形態のコンテンツ再生システム100では、コンテンツ選択部392は、各コンテンツが有する運転負荷の変化に対する影響度のばらつきの程度と、現在の運転負荷及び又は運転者支援機能の実行の有無に基づいて、運転者への出力対象となるコンテンツを選択するものとしたが、これには限られない。コンテンツ選択部392は、例えば、運転者であるユーザ130等の嗜好にも基づいて、コンテンツを選択するものとしてもよい。そのような嗜好は、例えば、好みの楽曲のジャンル(例えば、アニメソング、ジャズ、クラシック)など、コンテンツの種類(楽曲、ニュース、ドラマ等々)ごとの好みのジャンルであるものとすることができる。例えば、コンテンツ選択部392は、上記嗜好に基づいて、選択するコンテンツの範囲を絞り込み、絞り込んだ範囲から、運転負荷の変化に対する影響度のばらつきの程度がより小さいコンテンツを選択するものとすることができる。
また、上述した実施形態のコンテンツ再生システム100では、コンテンツ選択部392は、一のコンテンツを選択するものとしたが、運転負荷の変化に対する影響度の変化が同程度であるコンテンツが複数あるときは、複数のコンテンツを選択するものとすることもできる。この場合には、出力制御部396は、当該選択された複数のコンテンツの再生可否を、例えば所定の時間間隔で運転者に順次問い合わせることとし、当該問合せに対する運転者の応答に基づいて、再生が許可されたコンテンツを再生するものとすることができる。
以上説明したように、上述したコンテンツ再生システム100は、車両102の運転者に向けてコンテンツを選択して再生する。このコンテンツ再生システム100は、コンテンツの選択に用いられるコンテンツ参照情報210、385を保存する記憶装置202、382と、コンテンツ参照情報385に基づいてコンテンツを選択するコンテンツ選択部392と、を備える。コンテンツ参照情報210、385は、複数のコンテンツのそれぞれについて、当該コンテンツの再生が運転者の運転操縦に与える影響度を、運転者における複数の運転負荷の程度について示す情報を含む。そして、コンテンツ選択部392は、上記複数の運転負荷の程度に対する影響度のばらつきに基づいて、再生するコンテンツを選択する。
この構成によれば、走行に伴う運転負荷の変化に対して運転操縦に与える影響度のばらつきの観点から再生すべきコンテンツが選択されるので、そのコンテンツが再生されることによる運転操縦への影響度は、例えば交通シーンの変化の影響をより受けにくいものとなり得る。このため、コンテンツ再生システム100では、車両の運転により適したコンテンツ再生の提案を行うことができる。
また、コンテンツ再生システム100では、コンテンツ選択部392は、コンテンツ参照情報385が示す複数のコンテンツのうち、上記影響度のばらつきがより少ないコンテンツを、他のコンテンツに優先して選択する。この構成によれば、運転負荷の変化に対する上記影響度の変化が最小となるコンテンツが選択されるので、例えばその運転者にとり最適なコンテンツの再生提案を行うことができる。
また、コンテンツ再生システム100では、コンテンツ参照情報210、385は、運転者ごとに設けられ、当該コンテンツ参照情報のそれぞれは、対応する運転者における上記影響度を、複数の運転負荷の程度について示す情報を含む。この構成によれば、ユーザ個々の特性に応じて、より最適なコンテンツ再生の提案を行うことができる。
また、コンテンツ再生システム100は、運転者の現在の運転負荷を特定する負荷特定部390を備え、コンテンツ選択部392は、現在の運転負荷が大きいほど、影響度がより小さいコンテンツを優先して選択する。この構成によれば、コンテンツ選択のタイミングにおける運転負荷に応じてコンテンツが選択されるので、直近の運転操作への影響が配慮されたコンテンツの提案を行うことができる。
また、コンテンツ再生システム100では、車両102は、当該車両の走行機能の全部又は一部を自律的に制御する運転者支援機能を実現する運転者支援システム308を備える。そして、コンテンツ選択部392は、運転者支援機能が実行されているときは、影響度が所定の程度より大きいコンテンツを選択する。この構成によれば、運転者支援機能の実行により運転者の運転負荷が減少しているときは、当該支援機能が実行されない場合には不適切となるようなコンテンツをも提案され得るので、提案するコンテンツの範囲が広がることとなり、当該提案に対するユーザ(運転者)の満足度を高めることができる。
また、上述した実施形態では、コンテンツ再生システム100は、図6のフロー図で示されるコンテンツ選択方法を実行する。このコンテンツ選択方法は、コンテンツ選択部が、記憶装置382が記憶するコンテンツ参照情報385に基づいてコンテンツを選択するステップS106を有する。コンテンツ参照情報385は、複数のコンテンツのそれぞれについて、当該コンテンツの再生が運転者の運転操縦に与える影響度を、運転者における複数の運転負荷の程度について示す情報を含む。そして、上記選択するステップS106では、複数の運転負荷の程度に対する上記影響度のばらつきに基づいて、再生するコンテンツを選択する。
この構成によれば、走行に伴う運転負荷の変化に対して運転操縦に与える影響度のばらつきの観点から再生すべきコンテンツが選択されるので、そのコンテンツが再生されることによる運転操縦への影響度は、例えば交通シーンの変化の影響をより受けにくいものとなり得る。このため、車両の運転により適したコンテンツ再生の提案を行うことができる。