JP7336267B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置では、転写工程後の感光体(電子写真感光体)の表面に、未転写のトナー、用紙の成分、放電生成物などの付着物が残留する。特に、高湿環境下で、感光体の表面に付着した放電生成物が空気中の水分を吸着すると、感光体の表面で沿面電導を起こしやすくなる。その結果、感光体の表面の電気抵抗が下がり、静電潜像が拡散してボケたようにみえる画像不良である「画像流れ」が発生することがある。表面が比較的削れやすい感光体の場合は、クリーニングブレードや現像剤との摩擦による感光体の表面の摩耗に伴い、上記付着物が感光体の表面から除去されるため、画像流れは発生しにくい。しかし、感光体の長寿命化を図るために、例えば有機感光体の感光層上に保護層を設けるなどして摩耗量を減らした高耐久性の感光体の場合は、表面の摩耗に伴う上記付着物の除去が行われにくく、画像流れが発生しやすい。
画像流れは、感光体の表面付近の温度を上昇させて、感光体の表面付近の相対湿度を下げることで、放電生成物が吸着する水分量を低減することで抑制することができる。しかし、例えば画像形成装置の装置本体の内部(ここでは、「機内」ともいう。)の温度よりも低温の記録材に画像を形成する場合などに、記録材に直接又は中間転写体を介して熱を奪われることで、感光体の表面温度が低下して画像流れが発生しやすくなることがある。
特許文献1では、機内の温度を検知し、その温度に応じて、機内を冷却するために設けられている排熱ファンの制御を変更する方法が提案されている。一般的に、排熱ファンは、定着装置や現像装置の過剰な温度上昇を抑制するために取り付けられているが、特許文献1に記載の方法では、この排熱ファンをOFFとすることで、感光体の表面温度を上昇させて画像流れを抑制している。
特開2004-126125号公報
しかしながら、特に感光体の表面温度が低下しやすい条件が重なった場合に、上述の排熱ファンの制御などによる温度制御方法では、画像流れを十分に抑制できない場合があることがわかった。感光体の表面温度が低下しやすい条件としては、次のものが挙げられる。
まず、タンデム型の画像形成装置において単色モードで画像形成を行う場合に、感光体の表面温度が低下しやすくなる。つまり、電子写真方式の画像形成装置として、複数の感光体を有するタンデム型の画像形成装置がある。複数の感光体としては、一般に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色用の感光体が設けられる。この画像形成装置では、Y、M、C、K用の感光体の全てを駆動するフルカラーモード(以下、「FCモード」ともいう。)と、K単色画像を形成する際にK用の感光体のみを駆動する単色モードと、が設けられることがある。感光体の表面温度の上昇は、感光体が駆動モータから受け取る熱に対する感度が非常に高い。そのため、単色モードでは、感光体が駆動モータから受け取れる熱が減って、感光体の表面温度が低下しやすくなる。これは、典型的には、Y、M、C用の感光体の駆動モータとK用の感光体の駆動モータとが別個に設けられており、単色モードではFCモードよりも稼働する駆動モータの数が減るからである。また、両モードで稼働する駆動モータの数が同じ構成の場合でも、Y、M、C用の感光体への駆動連結が解除されるなどして、単色モードではFCモードよりも駆動モータの負荷が小さくなり、駆動モータの発熱量が少なくなって、感光体が受け取れる熱が減る。
また、別の条件として、画像形成速度(単位時間当たりに出力可能なページ数(ppm))が遅い構成の場合に、感光体の駆動モータの回転スピードが遅く、発熱量が少ないために、感光体の表面温度が低下しやすくなる。
上述のような条件が重なった場合などに、特に感光体の表面温度が低下しやすくなり、前述の排熱ファンの制御などによる温度制御方法では、画像流れを十分に抑制できない場合がある。
ここで、電子写真方式の画像形成装置は、ユーザーのニーズの多様性に対応するなどのために、高速機、中速機、低速機などといった、画像形成速度が異なる製品群が製造者から提供されることがある。このとき、その製品群において構成部品(ヒータ、ファン、現像装置など)や消耗品(ドラムカートリッジ、トナーなど)を共通化すれば、装置本体や消耗品の製造コストの低減を図ることができる。ここでは、このように画像形成速度の異なる製品群において構成部品や消耗品を共通化することを「ワイドレンジ化」、その製品(群)のことを「ワイドレンジ製品(群)」ともいう。例えば、70ppm~35ppmといった比較的広い画像形成速度の範囲でワイドレンジ化を図ることなどが考えられる。
そして、このようにワイドレンジ化を図った場合に、上述のような感光体の表面温度が低下しやすい条件が重なると、画像流れが一層発生しやすくなることがある。つまり、ワイドレンジ化を図る場合に、例えばヒータを共通化することが考えられる。このとき、高速機においては、感光体の駆動モータの回転スピードが速く、発熱量が多いことなどから、機内が昇温しやすい。そのため、ヒータは、高速機に合わせて加熱能力の比較的低いもので共通化することができる。ここで、画像流れを十分に抑制するためには、夜間などの画像形成装置の放置中だけではなく、例えば高湿環境下においては画像形成動作中にもヒータをONとすることが望まれる。しかし、上述のようにしてヒータを共通化すると、中速機や低速機では、例えば高湿環境下で単色モードでの比較的少ない枚数(例えば1~5枚程度)の画像形成を比較的短い時間間隔(例えば1~5秒)で間欠的に行う場合などに、特に感光体の表面温度が低下しやすくなり、画像流れが生じやすくなる。これは、ヒータの能力が低いために、機内の昇温よりも記録材により直接又は中間転写体を介して熱が奪われることによる感光体の表面温度の低下の方が大きくなり、感光体の表面温度が下がりすぎることによる。
したがって、本発明の目的は、単色画像の形成時に感光体の表面温度が低下することによる画像流れを抑制することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明の代表的な構成は、電子写真方式の画像形成装置において、トナー像を担持する回転可能な第1の感光体と、トナー像を担持する回転可能な第2の感光体と、前記第1、第2の感光体を回転駆動する駆動手段と、前記第1、第2の感光体に担持されたトナー像を転写部で記録材に転写する転写手段と、前記第1、第2の感光体にトナー像を形成可能な第1のモードと、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体にのみトナー像を形成可能な第2のモードと、を選択するモード選択指示に応じて、記録材にトナー像からなる画像を形成する画像形成を前記第1のモード又は前記第2のモードで実行可能な制御手段と、前記画像形成装置の内部の温度を検知する温度センサと、を有し、前記制御手段は、前記第2のモードで画像形成を実行する場合に、該画像形成を、前記温度センサの検知結果に基づいて、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体のみを回転駆動する第1の状態、又は前記第1、第2の感光体の両方を回転駆動する第2の状態で実行することが可能であり、前記温度センサの検知結果が示す温度が所定の閾値より低い場合に、前記第2のモードでの画像形成を前記第2の状態で実行することを特徴とする画像形成装置である。
本発明の他の代表的な構成は、電子写真方式の画像形成装置において、トナー像を担持する回転可能な第1の感光体と、トナー像を担持する回転可能な第2の感光体と、前記第1、第2の感光体を回転駆動する駆動手段と、前記第1、第2の感光体に担持されたトナー像を転写部で記録材に転写する転写手段と、前記第1、第2の感光体にトナー像を形成可能な第1のモードと、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体にのみトナー像を形成可能な第2のモードと、を選択するモード選択指示に応じて、記録材にトナー像からなる画像を形成する画像形成を前記第1のモード又は前記第2のモードで実行可能な制御手段と、連続して行われる前記第2のモードでの画像形成における画像出力枚数と相関する指標値を取得する取得手段と、を有し、前記制御手段は、先行する前記第2のモードでの画像形成に後続して前記第2のモードで画像形成を実行する場合に、該画像形成を、前記取得手段により取得された前記指標値に基づいて、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体のみを回転駆動する第1の状態、又は前記第1、第2の感光体の両方を回転駆動する第2の状態で実行することが可能であり、前記指標値は、連続して行われる、前記第2のモードで単一又は複数の記録材に画像を形成する複数のジョブにおける、画像出力枚数の積算値であることを特徴とする画像形成装置である
本発明によれば、単色画像の形成時に感光体の表面温度が低下することによる画像流れを抑制することができる。
画像形成装置の概略断面図である。 中間転写ベルトと感光体との離接状態を説明するための模式図である。 画像形成装置の要部の制御態様を示す概略ブロック図である。 機内温度と感光体の表面温度との関係を示すグラフ図である。 モードによる感光体の表面温度の違いを説明するためのグラフ図である。 昇温モードの効果を示すグラフ図である。 実施例1の制御の手順の概略を示すフローチャート図である。 画像出力枚数による昇温モードへの切り替えを説明するためのグラフ図である。 実施例2の制御の手順の概略を示すフローチャート図である。 片面・両面モードでの感光体の表面温度の違いを説明するためのグラフ図である。 感光体の表面温度の低下の傾きの違いによる画像流れ発生のしやすさの違いを説明するためのグラフ図である。 感光体の表面温度の低下の傾きに応じた昇温モードの効果を示すグラフ図である。 感光体の表面温度の低下の傾きの違いによる感光体の表面温度の昇温のしやすさを説明するためのグラフ図である。 感光体の表面温度の低下の傾きに応じた昇温モードへ切り替える温度の閾値の変更を説明するためのグラフ図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することが可能な、中間転写方式を採用したレーザビームプリンタである。
本実施例の画像形成装置100は、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する4個のステーション10Y、10M、10C、10Kを有する。各ステーション10Y、10M、10C、10Kにおける同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを示す符号の末尾のY、M、C、Kを省略して総括的に説明することがある。本実施例では、ステーション10は、後述する感光体1、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4、一次転写ローラ5、感光体クリーニング装置6などを有して構成される。
像担持体としての回転可能なドラム型(円筒状)の感光体(感光ドラム)1は、図中矢印R1方向に回転駆動される。回転する感光体1の表面は、帯電手段としてのローラ状の帯電部材である帯電ローラ2によって、所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電処理される。帯電処理された感光体1の表面は、露光手段としての露光装置3によって各ステーション10に対応する色の画像情報に応じて走査露光され、感光体1上に静電潜像(静電像)が形成される。感光体1上に形成された静電潜像は、現像手段としての現像装置4によって現像剤としてのトナーが供給されて現像(可視化)され、感光体1上にトナー像が形成される。
4個の感光体1と対向するように、中間転写体としての無端状のベルトで構成された中間転写ベルト7が配置されている。中間転写ベルト7は、複数の支持ローラ(張架ローラ)としての駆動ローラ7a、テンションローラ7b及び二次転写前ローラ7cに張架されている。中間転写ベルト7は、駆動ローラ7aが回転駆動されることで図中矢印R2方向に周回移動(回転)する。中間転写ベルト7の内周面側には、各感光体1に対応して、一次転写手段としてのローラ状の一次転写部材である一次転写ローラ5が配置されている。一次転写ローラ5は、中間転写ベルト7を介して感光体1に向けて付勢され、感光体1と中間転写ベルト7とが接触する一次転写部N1を形成する。上述のように感光体1上に形成されたトナー像は、一次転写部N1において、一次転写ローラ5の作用によって、回転している中間転写ベルト7上に一次転写される。一次転写工程時に、一次転写ローラ5には、トナーの正規の帯電極性(現像時の帯電極性)とは逆極性の一次転写バイアス(一次転写電圧)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、各感光体1上に形成されたY、M、C、Kの各色のトナー像が、中間転写ベルト7上に重ね合わされるようにして順次一次転写される。
中間転写ベルト7の外周面側において、二次転写対向ローラ(二次転写内ローラ)を兼ねる駆動ローラ7aと対向する位置には、二次転写手段としてのローラ状の二次転写部材である二次転写ローラ(二次転写外ローラ)8が配置されている。二次転写ローラ8は、中間転写ベルト7を介して駆動ローラ7aに向けて付勢され、中間転写ベルト7と二次転写ローラ8とが接触する二次転写部N2を形成する。上述のように中間転写ベルト7上に形成されたトナー像は、二次転写部N2において、二次転写ローラ8の作用によって、中間転写ベルト7と二次転写ローラ8とに挟持されて搬送されている用紙などの記録材(シート、転写材)P上に二次転写される。二次転写工程時に、二次転写ローラ8には、トナーの正規の帯電極性とは逆極性の二次転写バイアス(二次転写電圧)が印加される。記録材Pは、給送装置20において、収納部としてのカセット21から給送部材としてのピックアップローラ22などにより送り出され、搬送部材としての搬送ローラ23により二次転写部N2に向けて搬送される。この記録材Pは、レジストローラ11によって中間転写ベルト7上のトナー像とタイミングが合わされて、二次転写部N2へと供給される。
トナー像が転写された記録材Pは、定着手段としての像加熱装置である定着装置9へと搬送される。定着装置9は、熱源を備えた定着ローラ9aと、定着ローラ9aに圧接する加圧ローラ9bと、によって形成される定着ニップ部(加熱部)N3で、記録材Pを挟持して搬送する。これにより、定着装置9は、未定着のトナー像を担持した記録材Pを加熱及び加圧して、記録材P上にトナー像を定着(溶融、固着)させる。トナー像が定着された記録材Pは、排出ローラ12などによって、画像形成装置100の装置本体110の外部(ここでは、「機外」ともいう。)に排出(出力)される。
一次転写後に感光体1上に残留したトナー(一次転写残トナー)や紙粉は、感光体クリーニング手段としての感光体クリーニング装置6によって感光体1上から除去されて回収される。感光体クリーニング装置6は、感光体1の表面に当接して配置されたクリーニング部材としてのクリーニングブレードによって、回転する感光体1の表面から一次転写残トナーや紙粉を掻き取って、クリーニング容器内に収容する。また、二次転写後に中間転写ベルト7上に残留したトナー(二次転写残トナー)や紙粉は、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置13によって中間転写ベルト7上から除去されて回収される。
なお、本実施例では、中間転写ベルト7、各一次転写ローラ5、二次転写ローラ8などによって、複数の感光体1Y、1M、1C、1Kに担持されたトナー像を転写部N2で記録材Pに転写する転写手段としての転写装置19が構成される。
本実施例の画像形成装置100は、両面モード(自動両面印刷)で記録材Pの第1面と第2面とに画像を形成して出力することができる(後述するフルカラーモード、単色モードのいずれでも可能)。両面モードでは、第1面にトナー像が二次転写され、定着処理を受けた記録材Pは、搬送手段としての両面搬送機構30によって、第2面を中間転写ベルト7側に向けて再度二次転写部N2へと搬送される。そして、第2面にトナー像が二次転写され、定着処理を受けた記録材Pは、機外へと排出される。両面搬送機構30は、第1面にトナー像が定着された記録材Pをスイッチバックし、記録材Pの表裏を反転してレジストローラ11に向けて搬送するための、両面搬送ローラ31、両面搬送路32などを有して構成される。
また、本実施例の画像形成装置100は、第1のモードとしてのフルカラーモード(FCモード)と、第2のモードとしての単色モードと、で画像を出力することができる。FCモードでは、Y、M、C、K用のステーション10Y、10M、10C、10Kの全てでトナー像を形成することができる。単色モードでは、Y、M、C、K用のステーション10Y、10M、10C、10KのうちK用のステーション10Kにおいてのみトナー像を形成することができる。単色モードでは、Y、M、C用のステーション10の動作、すなわち、感光体1の回転、現像装置4の回転部材の回転は停止される。図2は、本実施例の画像形成装置100のFCモード時、単色モード時の中間転写ベルト7と感光体1との離接状態を示す模式図である。図2(a)に示すように、FCモード時には、Y、M、C、K用の全ての感光体1と中間転写ベルト7とが当接して一次転写部N1を形成する。図2(b)に示すように、単色モード時には、Y、M、C、K用の感光体1のうちK用の感光体1にのみ中間転写ベルト7が当接して一次転写部N1を形成する。本実施例では、離接手段としての離接機構40(図3)によって、Y、M、C用の一次転写ローラ5を感光体1に対して近付く方向及び離間する方向に移動させることで、中間転写ベルト7と感光体1との離接状態が切り替えられる。FCモード時には、Y、M、C、K用の全てのステーション10において、一次転写ローラ5が中間転写ベルト7の内周面に接触し、感光体1と中間転写ベルト7の外周面とが接触する。単色モード時には、Y、M、C用のステーション10において、一次転写ローラ5が感光体1から離間されて中間転写ベルト7の外周面が感光体1から離間されると共に、中間転写ベルト7の内周面から一次転写ローラ5が離間される。また、単色モード時には、K用のステーション10において、一次転写ローラ5が中間転写ベルト7の内周面に接触し、感光体1と中間転写ベルト7の外周面とが接触する。離接機構40は、Y、M、C用の一次転写ローラ5を回転可能に支持する回動可能又はスライド移動可能な軸受部材(図示せず)を移動させる移動部材(図示せず)、該移動部材を駆動する離接駆動モータ(図示せず)などを有して構成される。FCモードと単色モードとは、詳しくは後述ように、装置本体110の操作部80や装置本体110に接続された外部機器200により制御部70(図3)に入力されるモード選択指示に応じて、制御部70が離接機構40を制御することによって切り替えられる。
また、本実施例の画像形成装置100は、機内の温度を低下させることが可能な送風手段として、主に機内から機外へと空気を排出する機能を有する排熱ファン(排気ファン、冷却ファン)50を有する。本実施例では、排熱ファン50は、主に定着装置9からの熱を機内から機外に逃がして、機内の温度が上がりすぎることを抑制することを目的として設けられているため、機内において定着装置9の近くに配置されている。排熱ファン50は、装置本体110の筐体111に設けられた排気口(図示せず)に隣接して取り付けられている。ここで、ファンの風量は、一般に、単位時間当たりに送ることのできる風の量(例えばm/min)などで表されるが、ファンの回転速度(あるいは回転数)で代表することができる。また、排熱ファン50に加えて、主に機外から機内へと空気を吸入する機能を有する吸気ファンを有していてよい。また、排熱ファン、吸気ファンの両方又は一方として、複数のファンを有していてよい。
また、本実施例の画像形成装置100は、機内の環境(機内温度、機内湿度)を検知するための機内環境検知手段としての機内温湿度センサ14を有する。機内温湿度センサ14は、機内の空気の温度を検知する機内温度検知部(温度センサ)と、機内の空気の湿度を検知する機内湿度検知部(湿度センサ)と、を備えている。機内温湿度センサ14は、感光体1の表面温度と十分の相関性を有する機内の温度を検知できる位置に設けられていればよい。また、複数の温度センサを用いてもよいし、感光体1の表面温度をより直接的に検知できる温度センサを用いてもよい。また、本実施例の画像形成装置100は、機外の環境(機外温度、機外湿度)を検知するための機外環境検知手段としての機外温湿度センサ(環境センサ)15を有する。機外温湿度センサ15は、機外の空気の温度を検知する機外温度検知部(温度センサ)と、機外の空気の湿度を検知する機外湿度検知部(湿度センサ)と、を備えている。本実施例では、機外温湿度センサ15は、装置本体110の筐体111に設けられた吸気口16に隣接して配置されており、吸気口16を介して機外から機内に取り込まれた空気の温度と湿度とを検知できるようになっている。
また、本実施例の画像形成装置100は、感光体1を加熱(加温)するための加熱手段としてのヒータ(ドラムヒータ)60を有する。本実施例では、ヒータ60は、感光体1の外部に配置されている。ヒータ60は、本実施例では4個設けられた感光体1のそれぞれを十分に加熱できるように設けられた単独又は複数の部分で構成されていてよい。特に、本実施例では、ヒータ60として、ある温度で一定に発熱するものとしてPTC(Positive Temperature Coefficient:正温度係数)ヒータを用いた。特に、ヒータ60としては、シート状に加工された材料を発熱部材として用いたPTCヒータを好ましく用いることができる。PTCヒータは、電圧を印加するとジュール熱により自己発熱し、自己温度がキュリー温度(Tc)を超えると、その電気抵抗値が対数的に増大する。電気抵抗値の増大に伴って電流が減少して消費電力(W)が抑制されるため、自己温度が低下する。そして、自己温度が低下して電気抵抗値が下がると電流が増加して、再び消費電力(W)が増して自己温度が増加する。この動作が繰り返されることにより、自己温度の自動制御機能を持った定温発熱体として働く。このようなPTCヒータは、外的に制御することなく、常にONとした状態で、ある一定の温度で一定に発熱できるメリットを有する。本実施例では、画像形成装置100が商用電源に接続され、メインスイッチがONとされた状態では、ヒータ60は実質的に常にONとされる。なお、メインスイッチは、画像形成装置100が設置された後には、通常は常にONとされ、頻繁にOFFとされることはない。このように、実質的に常にヒータ60をONとすることで、夜間などの画像形成装置100の放置中に放電生成物などの感光体1の付着物が吸湿して画像流れの原因になることを抑制することができる。また、高湿環境下での画像形成動作中の画像流れを抑制しやすい。なお、本実施例では、夜間などの画像形成装置100の放置中には、ヒータ60は常にONとされる一方、排熱ファン50は停止される。本実施例では、夜間などの画像形成装置100の放置中に、例えば機外温度が30℃の場合に機内温度を37℃程度に維持できるように、ヒータ50としては設定温度(定温発熱温度)が50℃程度のものを用いた。
2.画像形成装置の各部の詳細構成
<感光体>
感光体1は、本実施例では、帯電特性が負帯電性の回転ドラム型の有機電子写真感光体である。本実施例では、感光体1は、アルミニウム製シリンダ(導電性ドラム基体)の表面に、有機材料からなる、電荷発生層と、電荷輸送層(厚さ約20μm)と、を下から順に塗り重ねて構成されている。ここで、本実施例では、感光体1の表面を形成する層(表層)は、結着樹脂として硬化性樹脂を用いた硬化層とされている。なお、本実施例では感光体1の表面硬化処理として、硬化性樹脂を用いて硬化層を形成したが、これに限定されるものではない。炭素-炭素二重結合を有するモノマーと炭素-炭素二重結合を有する電荷輸送性モノマーとを熱又は光のエネルギーにより硬化重合させることによって形成される電荷輸送性硬化層、同一分子内に連鎖重合性官能基を有する正孔輸送性化合物を電子線のエネルギーにより硬化重合させることによって形成される電荷輸送性硬化層、などを用いてもよい。また、硬化層を有しない感光体1も用いることができる。本実施例では、感光体1は、回転軸線方向の長さが340mm、外径が30mmであり、中心支軸を中心に図中矢印R1方向に回転駆動される。
<帯電ローラ>
接触式帯電手段である帯電ローラ2は、本実施例では、回転軸線方向の長さが330mm、直径が14mmである。本実施例では、帯電ローラ2は、ステンレス製の芯金の外周に、導電ゴム層を形成して構成されている。帯電ローラ2は、芯金の両端部がそれぞれ軸受け部材により回転自在に保持されると共に、押圧ばねによって感光体1に向けて付勢されて、感光体1の表面に対して所定の押圧力で圧接させられている。これにより、帯電ローラ2は、感光体1の回転に従動して(周速度は300mm/sec)回転する。帯電ローラ2は、感光体1との間の微小ギャップにて生じる放電現象を利用して感光体1の表面を帯電させる。帯電ローラ2の芯金には、帯電電源により所定の条件の帯電バイアス(帯電電圧)が印加される。本実施例では、帯電電源は、DC電源部及びAC電源部を有する。例えば、帯電バイアスの直流電圧を-500V、交流電圧をその環境における放電開始電圧の2倍以上の値に設定することで、回転する感光体1の表面の画像形成領域は約-500Vに一様に帯電処理される。なお、帯電バイアスの直流電圧は、上記の値に限定されるものではなく、環境や、感光体1、帯電ローラ2の使用状況(初期からの使用量)などに応じて、良好な画像形成に適する電位に適宜設定される。
<露光装置>
露光装置3は、本実施例では、半導体レーザを用いたレーザビームスキャナである。レーザビームスキャナは、パーソナルコンピュータ、画像読取装置などのホスト処理装置から画像形成装置100に送られた画像信号に対応して変調されたレーザ光を出力して、一様に帯電処理された回転する感光体1の表面をレーザ走査露光する。このレーザ走査露光により、感光体1の表面のレーザ光で照射された部位の電位が低下し、回転する感光体1の表面に、画像情報に対応した静電潜像が形成される。
<現像装置>
現像装置4は、本実施例では、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光体1上の露光部(イメージ部)に、感光体1の帯電極性と同極性に帯電したトナーを付着させる(反転現像)。現像装置4が備える現像剤担持体としての現像スリーブの回転軸線方向の長さは325mmである。本実施例では、現像装置4は、現像スリーブにトナーとキャリアとを備えた二成分現像剤の磁気ブラシを保持し、感光体1に接触させながら現像を行う。本実施例では、トナーとしては、ポリエステルを主体とした樹脂バインダーに顔料を混練したものを粉砕分級して得られた平均粒径が約6μmのトナーを用いた。また、本実施例では、感光体1に付着したトナーの平均帯電量は約-30μC/gである。現像スリーブには、現像電源により所定の現像バイアス(現像電圧)が印加される。本実施例では、現像バイアスは、直流電圧(Vdc)と交流電圧(Vac)とを重畳した振動電圧である。例えば、この現像バイアスは、周波数8.0kHz、ピーク間電圧1.8kV、矩形波の交流電圧と、所定の直流電圧と、を重畳した振動電圧である。直流電圧は、現像スリーブと感光体1とが対向する現像部における感光体1の電位に対して、適正なカブリ取り電位(感光体1上の非画像部電位と現像バイアスの直流成分の電位との電位差)になるように適宜設定される。
<転写部材>
一次転写ローラ5には、本実施例では、一次転写電源から、+600Vの一次転写バイアス(一次転写電圧)が印加される。また、二次転写ローラ8には、本実施例では、二次転写電源から、+800Vの二次転写バイアス(二次転写電圧)が印加される。
<中間転写ベルト>
中間転写ベルト7としては、樹脂系のベルト、金属芯体入りのゴムベルト、樹脂及びゴムを用いて形成されたベルトなどを用いることができる。また、トナーの飛び散りや中抜けの良化などを目的として、弾性層を有するベルトを用いてもよい。本実施例では、中間転写ベルト7として、PI(ポリイミド)にカーボンを分散し、体積抵抗率を10Ωcmオーダーに制御した樹脂ベルトを用いた。本実施例では、中間転写ベルト7の厚さは80μm、全周は900mmである。
<感光体クリーニング装置>
感光体クリーニング装置6は、本実施例では、平板状のウレタンゴムからなるゴム部材を板金部材に接着材で張り付けて構成されたクリーニングブレードを有する。本実施例では、ゴム部材は、厚みが2mm、自由長が8mmである。また、本実施例では、クリーニングブレードは、感光体1の回転軸線方向の長さは330mmであり、同方向に対して20gf/cmから50gf/cmの範囲の線圧で感光体1に押圧されている。線圧が20gf/cmより小さい場合、クリーニングブレードと感光体1との当接圧が小さくなり、転写残トナーを塞き止めることができなくなり、すり抜けによるクリーニング不良が発生することがある。逆に、線圧が50gf/cmより大きい場合は、クリーニングブレードと感光体1との摩擦力が増大し、クリーニングブレードのビビリ、磨耗、欠けなどにより良好なクリーニング性が得られないことがある。
3.制御態様
図3は、本実施例の画像形成装置100の要部の制御態様を示す概略ブロック図である。画像形成装置100には、制御手段としての制御部(制御回路、コントローラ)70が設けられている。制御部70は、演算処理を行う中心的素子である演算制御手段としてのCPU71、記憶手段としてのROM72、RAM73などのメモリ(記憶媒体)、外部の機器との通信を制御するインターフェース部74などを有して構成される。ROM72には、制御プログラム、予め求められたデータテーブルなどが格納されている。書き換え可能なメモリであるRAM73には、制御部70に入力された情報、検知された情報、演算結果などが格納される。特に、本実施例では、ROM72には、詳しくは後述するように、機内温度及び機外絶対水分量に対応する制御テーブルなどが格納されており、制御部70はこれらの情報に基づいて装置の各部を制御できるようになっている。
制御部70には、前述したプロセスで画像形成を実行する機構部であるエンジン部の各要素などが接続されており、制御部70は、画像形成装置100の各部の動作を統括的に制御する。本実施例との関係では、制御部70には、Y、M、C用の感光体1を駆動する駆動手段(駆動源)としての第1の駆動モータ17、K用の感光体1を駆動する駆動手段(駆動源)としての第2の駆動モータ18が接続されている。また、制御部70には、機内温湿度センサ14、機外温湿度センサ15が接続されている。機内温湿度センサ14、機外温湿度センサ15のそれぞれの温度検知結果、湿度検知結果を示す出力信号は、制御部70に入力される。また、制御部70には、両面搬送機構30、離接機構40、排熱ファン50、ヒータ60などが接続されている。また、制御部70には、装置本体110に設けられた操作部80、装置本体110の外部のパーソナルコンピュータなどの外部機器200が接続されている。操作部80は、ユーザーなどの操作者に情報を表示する表示手段としての表示部と、操作者が印刷設定などを制御部70に入力するための入力手段としての入力部と、を有する。操作部80は、表示部の機能と入力部の機能とを有するタッチパネルなどとして構成されていてよい。外部機器200は、画像情報と印刷設定の情報とを含むジョブの情報を制御部70に入力する。さらに、制御部70には、装置本体110に接続された画像読取装置としての画像スキャナやADFなどが接続されていてよい。なお、便宜上、図3には実施例2で説明する、画像出力枚数をカウントするカウンタ90も示されている。
なお、本実施例では、感光体1の駆動手段として、Y、M、C用の感光体1を駆動する第1の駆動モータ17と、K用の感光体1を駆動する第2の駆動モータ18と、が設けられているが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。例えば、Y、M、C、K用の感光体1をそれぞれ独立して駆動する別個の駆動モータが設けられていてもよい。また、いずれかの感光体1を駆動する駆動モータが、感光体1以外の被駆動部材を駆動する駆動手段を兼ねていてもよい。例えば、K用の感光体1を駆動する第2の駆動モータが中間転写ベルト7の駆動手段を兼ねていてよい。
また、本実施例では、操作部80や外部機器200から制御部70に入力される印刷設定には、ジョブを片面モードと両面モードとのいずれで実行するかを指定する印刷面選択指示、ジョブをFCモードと単色モードとのいずれで実行するかを指定するモード選択指示、ジョブの画像出力枚数を指定する枚数指示などの情報を含む。制御部70は、印刷設定に含まれる印刷面選択指示(信号)に応じて、両面搬送機構30を制御して、画像形成を片面モード又は両面モードで実行することができる。また、制御部70は、印刷設定に含まれるモード選択指示(信号)に応じて、離接機構40を制御して、画像形成をFCモード又は単色モードで実行することができる。なお、モード選択指示は、典型的には、操作部80や外部機器200において操作者によって「FCモード」が選択された場合にFCモード、「単色モード」が選択された場合に単色モードをそれぞれ指定するものとなる。ただし、例えば外部機器200にインストールされたドライバソフトウェアなどによって、形成する画像がカラー画像か白黒画像かを自動的に判断することが行われることがある。この場合、操作者により「自動設定」が選択されている場合であっても、モード選択指示は、「FCモード」が自動的に選択された場合はFCモード、「単色モード」が自動的に選択された場合は単色モードをそれぞれ指定するものとなる。
ここで、画像形成装置100は、1つの開始指示により開始される、単一又は複数の記録材Pに画像を形成して出力する一連の動作であるジョブを実行する。ジョブは、一般に、画像形成工程、前回転工程、複数の記録材Pに画像を形成する場合の紙間工程、及び後回転工程を有する。画像形成工程は、実際に記録材Pに形成して出力する画像の静電像の形成、トナー像の形成、トナー像の一次転写、二次転写を行う期間であり、画像形成時(画像形成期間)とはこの期間のことをいう。より詳細には、これら静電像の形成、トナー像の形成、トナー像の一次転写、二次転写の各工程を行う位置で、画像形成時のタイミングは異なる。前回転工程は、開始指示が入力されてから実際に画像を形成し始めるまでの、画像形成工程の前の準備動作を行う期間である。紙間工程は、複数の記録材Pに対する画像形成を連続して行う際(連続画像形成)の記録材Pと記録材Pとの間に対応する期間である。後回転工程は、画像形成工程の後の整理動作(準備動作)を行う期間である。非画像形成時(非画像形成期間)とは、画像形成時以外の期間であって、上記前回転工程、紙間工程、後回転工程、更には画像形成装置100の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時の準備動作である前多回転工程などが含まれる。
4.画像流れ対策
<機内温度と感光体の表面温度との関係>
図4は、単色モードで画像形成を行った場合の画像出力枚数と、機内温度及びK用の感光体1の表面温度と、の関係を示すグラフ図である。ここでは、A4サイズの記録材Pに所定の画像(K単色画像)を1枚間欠で出力する試験を行った。なお、1枚間欠とは、1枚の記録材Pに画像を形成して出力するジョブを、所定の時間間隔ごとに繰り返す出力方法(1枚の記録材Pに対する画像の出力ごとに、準備動作である前回転動作、後回転動作が行われる。)のことをいう。特に、ここでは、1枚間欠で出力際のジョブ間の時間間隔は1秒程度とした(以下、同様)。
図4に示すように、機内温度とK用の感光体1の表面温度とにはある程度の相関がある。そのため、機内温度を検知することで、K用の感光体1の表面温度を予測することが可能である。本実施例では、機内温度t(℃)と感光体1の表面温度T(℃)との関係は、近似的に次の関係式(1)で表すことができる。
T=t-2 ・・・(1)
<感光体の表面温度と画像流れとの関係>
画像形成装置100の周囲の環境(機外絶対水分量)及び感光体1の表面温度を振って、画像流れの発生の有無を調べる試験を行った。ここでは、機外絶対水分量ごとに、単色モードでA4サイズの記録材Pに所定の画像(K単色画像)を1枚間欠で5k枚出力した場合の、感光体1の表面温度と画像流れの有無とを調べた。結果を表1に示す。表1中の「〇」は画像流れが発生しなかった場合を示し、「×」は画像流れが発生することがあった場合を示す。
Figure 0007336267000001
表1に示すように、機外絶対水分量に応じて、感光体1の表面温度をある一定以上まで昇温させることができれば、画像流れを抑制することができる。
<モードによる感光体の表面温度の違い>
図5は、機外温度30℃、機外絶対水分量21g/kg[dryair]の環境で、FCモードと単色モードとでA4サイズの記録材Pに所定の画像(K単色画像)を1枚間欠で5k枚出力した場合の、K用の感光体1の表面温度の推移を示すグラフ図である。
FCモードで画像形成を行った場合には、単色モードで画像形成を行った場合と比較して、感光体1の表面温度を高い値で維持することができる。これは、FCモードでは、単色モードと比較して、感光体1が駆動モータから多くの熱を受け取ることができるためである。本実施例においては、単色モードでは第1、第2の駆動モータ17、18のうちK用の感光体1を駆動する第2の駆動モータ18のみが稼働するが、FCモードでは第2の駆動モータ18に加えてY、M、C用の感光体1を駆動する第1の駆動モータ17が稼働する。
なお、FCモードと単色モードとで稼働する駆動モータの数が同じ構成の場合でも、単色モードではFCモードよりも駆動モータの負荷が小さくなり、駆動モータの発熱量が少なくなって、感光体1が受け取れる熱が減る。例えば、Y、M、C用の感光体1の少なくとも1つと、K用の感光体1と、を駆動する駆動モータが共通の場合、単色モード時には、そのY、M、C用の感光体1の少なくとも1つへの駆動連結がクラッチなどによって解除されて、駆動モータの負荷が小さくなる。また、感光体1の表面温度の上昇には、感光体1が回転駆動されることによるクリーニングブレードとの摩擦による発熱なども関係する。
<モードによる感光体の表面温度の昇温の違い>
図6は、図5と同様の条件での画像出力の途中で単色モードからFCモードへの切り替えを行った場合の、K用の感光体1の表面温度の推移を示すグラフ図である。なお、FCモードに切り替えても、出力する画像は所定のK単色画像のままである。単色モードからFCモードへの切り替えは、感光体1の表面温度をモニターしながら行った。ここでは、単色モードからFCモードへの切り替えを行う温度の閾値(以下、「切り替え温度」ともいう。)は、35.5℃に設定した。この切り替え温度は、各環境(機外絶対水分量)における画像流れを抑制するのに適した温度の下限値(以下、単に「画像流れ抑制温度下限値」ともいう。)に0.5℃を加算した値とした。この0.5℃は、切り替え後の機内温度の変化に対する感光体1の表面温度の応答性を考慮して、より確実に画像流れを抑制できるようにマージンを設けるためのものである。ここでは、機外絶対水分量21g/kg[dryair]の環境であるので、画像流れ抑制温度下限値(35℃)+0.5℃=35.5℃を切り替え温度として設定し、感光体1の表面温度が35.5℃より低くなった場合に単色モードからFCモードへと切り替えた。
図6に示すように、単色モードからFCモードへの切り替えを行った場合、感光体1の表面温度は上昇して、感光体1の表面温度が画像流れ抑制温度下限値を下回ることはなかった。また、5k枚出力後に画像流れの発生の有無を確認したが、画像流れの発生は無かった。
5.昇温モード
本実施例では、上述の検討結果に基づいて、制御部70は、モード選択指示に応じて単色モードで画像形成を行う際に、該画像形成を、機内温度(より詳細には感光体1の表面温度)に基づいて、K用の感光体1のみを回転駆動する第1の状態、又はY、M、C、K用の全ての感光体1を回転駆動する第2の状態で実行することが可能である。本実施例では、この第2の状態は、実質的に、画像形成をFCモードで行う際にY、M、Cの各色の印字率(画像比率)が0%(いわゆるベタ白)である場合の動作状態に対応する。つまり、この第2の状態では、Y、M、C用のステーション10の動作は、実際に画像(静電潜像、トナー像)を形成しないことを除いて、FCモードでの動作(各部の回転状態、バイアスの印加状態など)と同じである。本実施例では、このように第2の状態で実行する単色モードのことを、感光体1の表面温度を昇温するための「昇温モード」という。この昇温モードに対して区別する場合、第1の状態で実行する単色モードを「通常の単色モード」ともいう。ここで、本実施例では、昇温モード時には、排熱ファン50はOFF(停止)される。なお、排熱ファン50をOFFとする代わりに、その回転速度を低下させてもよい。また、本実施例では、ヒータ60は画像形成中もONされたままである。なお、通常の単色モードから昇温モードへの切り替えは、非画像形成時であれば任意のタイミングで行うことができる。例えば、1枚間欠で画像形成を繰り替えしている場合には、ジョブの前回転中に切り替えることができる。また、連続画像形成中であれば、紙間において切り替えることができる。以下で、本実施例における昇温モードについて更に詳しく説明する。
図7は、本実施例における通常の単色モードから昇温モードに切り替える動作の手順の概略を示すフローチャート図である。ここでは、単色モードが指定されたK単色画像の形成を1枚間欠で繰り返す場合を例として説明する。
制御部70は、ジョブの情報に含まれる印刷設定で単色モードが指定された場合(S101)、ジョブの動作を開始した後に(S102)、機外温湿度センサ15による温度及び湿度の検知結果に基づいて機外絶対水分量Wを取得する(S103)。
次に、制御部70は、S103で取得した機外絶対水分量W(g/kg[dryair])がW<12を満たすか否かを判断する(S104)。表1に示すように、本実施例の構成では、W<12を満たす場合、感光体1の表面温度にかかわらず画像流れは発生しないか又はその発生の程度は十分に小さいため、制御昇温モードを実行する必要がない。したがって、制御部70は、S104で満たす(「Yes」)と判断した場合は、通常の単色モードで画像形成を行う(S105)。
制御部70は、S104で満たさない(「No」)と判断した場合は、次にS103で取得した機外絶対水分量W(g/kg[dryair])が12≦W<15を満たすか否かを判断する(S106)。制御部70は、S106で満たす(「Yes」)と判断した場合は、機内温湿度センサ14の検知結果に基づいて機内温度t(℃)を取得する(S107)。表1に示すように、本実施例の構成では、12≦W<15を満たす場合、感光体1の表面温度が29℃未満になると、画像流れが発生する可能性がある。したがって、この場合には、通常の単色モードから昇温モードへの切り替えを行う温度の閾値である切り替え温度を、29.5℃(29℃+0.5℃)に設定する。つまり、制御部70は、上記機内温度t(℃)に基づく感光体1の表面温度T(℃)(=t-2)が、T(=t-2)≧29.5を満たすか否かを判断する(S108)。制御部70は、S108で満たす(「Yes」)と判断した場合は、画像流れは発生しないか又はその発生の程度は十分に小さいため、通常の単色モードで画像形成を行う(S105)。一方、制御部70は、S108で満たさない(「No」)と判断した場合、すなわち、T(=t-2)<29.5を満たす場合は、画像流れが発生する可能性があるので、通常の単色モードから昇温モードに切り替えた後に画像形成を行う(S109)。また、制御部70は、S106で満たさない(「No」)と判断した場合は、S110の処理に進む。
S110~S112、S113~S115の処理は、それぞれ上記S106~S108の処理と同様である。ただし、制御部70は、S110では15≦W<18、S113では1≦W<21をそれぞれ満たすか否かを判断する。また、制御部70は、表1に示す実験結果に基づいて、切り替え温度として、S112では31.5℃、S115では33.5℃をそれぞれ用いる。
そして、制御部70は、S113で18≦W<21満たさない(「No」)と判断した場合、すなわち、21≦Wを満たす場合は(S116)、機内温度t(℃)を取得し(S117)、感光体1の表面温度T(℃)がT(=t-2)≧35.5を満たすか否かを判断する(S118)。そして、制御部70はS118で満たす(「Yes」)と判断した場合は通常の単色モードで画像形成を行い(S105)、満たさない(「No」)と判断した場合は昇温モードに切り替えた後に画像形成を行う(S109)。
制御部70は、上述のように機外絶対水分量、機内温度に応じて決定した通常の単色モード又は昇温モードで画像形成を行い(S105、S109)、画像形成が終了したらジョブの動作を終了させる(S119)。
以上の制御における機外絶対水分量Wの範囲の情報、及び該機外絶対水分量Wの区分ごとの切り替え温度の情報などは、表1に示す実験結果に基づいて予め設定されてテーブルデータなどとしてROM72に格納されている。
なお、ここでは1枚間欠のジョブが繰り返される場合を例として説明したが、複数の記録材Pに対する連続画像形成のジョブの場合も同様の動作が可能であり、概略、上述のS102~S119の動作をジョブの全ての画像の出力が終了するまで繰り返せばよい。この場合、昇温モードから通常の単色モードに切り替える(戻す)温度の閾値として、上述の切り替え温度とは異なる値を設定することができる。例えば、この閾値は、上述の切り替え温度よりも高い温度であり、トナーが固まる(トナー粒子が凝集する)温度よりも低い温度に設定される。最も高く想定した場合のこの閾値の上限値としては、トナーの主成分たる樹脂のガラス転移温度Tgを例示することができる。ただし、トナーが固まる温度は、トナーの主成分たる樹脂のガラス転移温度Tgよりも低い温度であることが一般的である。ここで、トナーが固まる温度は、現像装置4内のトナーが昇温のために凝集し初め、そのトナーの凝集が画像に影響を及ぼす温度の下限値として、予め実験などにより求めることができる。具体的には、この閾値は、一般的なトナーが固まる温度よりも低い温度として、48℃以下、より詳細には45℃以下の温度であることが好ましい。
5.効果
本実施例では、画像形成装置100は、第1の感光体1Y、1M、1Cと、第2の感光体1Kと、第1、第2の感光体を回転駆動する駆動手段17、18と、を有する。また、画像形成装置100は、第1、第2の感光体に担持されたトナー像を転写部N2で記録材Pに転写する転写手段19を有する。また、画像形成装置100は、第1、第2の感光体にトナー像を形成可能な第1のモード(FCモード)と、第1、第2の感光体のうち第2の感光体1Kにのみトナー像を形成可能な第2のモード(単色モード)と、を選択するモード選択指示に応じて、記録材Pにトナー像からなる画像を形成する画像形成を第1のモード又は第2のモードで実行可能な制御手段70を有する。また、画像形成装置100は、該画像形成装置100の内部の温度を検知する温度センサ14を有する。そして、制御手段70は、第2のモードで画像形成を実行する場合に、該画像形成を、温度センサ14の検知結果に基づいて、第1、第2の感光体のうち第2の感光体1Kのみを回転駆動する第1の状態(通常の単色モード)、又は第1、第2の感光体の両方を回転駆動する第2の状態(昇温モード)で実行することが可能である。本実施例では、制御手段70は、温度センサ14の検知結果が示す温度が所定の閾値より低い場合に、第2のモードでの画像形成を第2の状態で実行する。また、本実施例では、画像形成装置100は、該画像形成装置100の周囲の環境の絶対水分量を検知するための環境センサ15を有する。そして、制御手段70は、環境センサ15の検知結果が示す絶対水分量に基づいて、異なる上記閾値を用いる。ここで、典型的には、環境センサ15の検知結果が示す絶対水分量が第1の値の場合の上記閾値よりも、環境センサ15の検知結果が示す絶対水分量が第1の値よりも大きい第2の値の場合の上記閾値の方が大きい。また、本実施例では、上記駆動手段は、第1の感光体1Y、1M、1Cを回転駆動する第1のモータ17と、第2の感光体1Kを回転駆動する第2のモータ18と、を有する。また、本実施例では、画像形成装置100は、該画像形成装置100の内部から外部への空気の排出又は該画像形成装置100の外部から内部への空気の吸入の少なくとも一方を行うためのファン50を有する。そして、制御手段70は、第2のモードでの画像形成を第2の状態で実行する場合に、ファン50を停止させるか、又はファン50を第1のモードで画像形成を行う場合の風量よりも小さい風量となるように駆動する。また、本実施例では、画像形成装置100は、第1、第2の感光体を加熱するためのヒータ60を有し、制御手段70は、第2のモードでの画像形成を第2の状態で実行する場合に、ヒータ60をONとする。
このように、本実施例では、制御部70は、単色モードでの画像形成が指示されている場合に、該画像形成を、機内温度(より詳細には感光体1の表面温度)に基づいて、K用の感光体1のみを駆動する第1の状態(通常の単色モード)と、機内温度(より詳細には感光体1の表面温度)が昇温しやすいY、M、C、K用の全ての感光体1を駆動する第2の状態(昇温モード)と、で実行可能である。したがって、本実施例によれば、例えば高湿環境下で単色画像を比較的短い時間間隔で比較的遅い画像形成速度で間欠的に行うなどの感光体1の表面温度が低下しやすい条件においても、感光体1の表面温度の低下を抑制して、画像流れを抑制することができる。例えば、高速機に合わせて比較的能力の低いヒータ60を用いてワイドレンジ化を図る場合などに、中速機や低速機(例えば画像形成速度が50ppm以下の製品)で画像流れが発生しやすくなるリスクを低減することができる。
なお、上述の実施例の画像流れ抑制温度下限値、切り替え温度などの各設定値は、本実施例の構成に応じた一例であり、本実施例の値に限定されるものではない。
また、本実施例では、昇温モードの動作状態は、FCモードでY、M、Cの各色の印字率が0%である場合の動作状態に対応するものであった。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、Y、M、C用の感光体1を中間転写ベルト7から離間させた状態で回転駆動することが可能な構成の場合は、昇温モードにおいてY、M、C用の感光体1を中間転写ベルト7から離間させた状態で回転駆動してもよい。この場合、昇温モードにおいて、Y、M、C用のステーション10では、感光体1の帯電処理、現像装置4の現像スリーブや一次転写ローラ5へのバイアスの印加は行わなくてよい。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1の画像形成装置と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する(実施例3~5についても同様である)。
実施例1では、機内温度に基づいて通常の単色モードから昇温モードへの切り替えを行った。これに対して、本実施例では、より簡易的な方法として、単色モードでの画像出力枚数に基づいて通常の単色モードから昇温モードへの切り替えを行う。
図8は、機外温度30℃、機外絶対水分量21g/kg[dryair]の環境で、単色モードでA4サイズの記録材Pに所定の画像(K単色画像)を1枚間欠で5k枚出力した場合の、K用の感光体1の表面温度の推移を示すグラフ図である。本実施例の構成では、このようにして5k枚以上の画像を出力した場合に、画像流れが発生することがある。したがって、本実施例では、通常の単色モードから昇温モードへの切り替えを行う画像出力枚数の閾値(ここでは、「切り替え枚数」ともいう。)を、2k枚に設定する。そして、画像出力枚数が切り替え枚数に達したとき以降は、昇温モードで画像形成を行う。これによって、機外絶対水分量や機内温度を検知することなく、簡易的に、感光体1の表面温度が画像流れが発生する可能性のある温度に下がる前に感光体1の表面温度の昇温を開始して、画像流れを抑制することが可能である。
本実施例では、画像形成装置100は、連続して行われる単色モードの画像形成における画像出力枚数と相関する指標値を取得する取得手段として、画像出力枚数をカウントする、すなわち、画像出力枚数の積算値を逐次記憶するカウンタ90を有する(図)。ここで、上記指標値としては、次のものが挙げられる。まず、該指標値は、本実施例におけるように、連続して行われる、単色モードで単一又は複数の記録材Pに画像を形成する複数のジョブにおける、画像出力枚数の積算値であってよい。ただし、これに限定されるものではなく、該指標値は、連続して所定の時間間隔ごとに繰り返し行われる、単色モードで所定の数の記録材Pに画像を形成するジョブの回数であってもよい。また、該指標値は、画像形成時間、回転部材の回転回数や回転時間など、連続して行われる単色モードでの画像形成における画像出力枚数と相関する値であれば用いることができる。
また、本実施例では、連続して行われる単色モードに後続してFCモードでの画像形成が所定の枚数以上行われた場合、あるいは昇温モードでの画像形成が所定の枚数以上行われた場合などに、カウンタ90は初期値(本実施例では0枚)にリセットされる。この所定の枚数は、図8の結果を得たものと同様の実験により、機内温度(より詳細には感光体1の表面温度)が十分に昇温するのに必要な枚数として予め設定することができる。また、画像形成装置100が放置されることにより、ヒータ60によって加熱されて機内温度(より詳細には感光体1の表面温度)が上昇する。そのため、連続して行われる単色モードでの画像形成の後に、画像形成装置100が所定の時間以上放置された場合に、カウンタ90がリセットされるようになっていてもよい。
図9は、本実施例における通常の単色モードから昇温モードに切り替える動作の手順の概略を示すフローチャート図である。ここでは、単色モードが指定されたK単色画像の形成を1枚間欠で繰り返す場合を例として説明する。
制御部70は、ジョブの情報に含まれる印刷設定で単色モードが指定された場合(S201)、ジョブの動作を開始した後に(S202)、カウンタ90によってカウントされている現在の単色モードでの画像出力枚数の積算値を取得する(S203)。次に、制御部70は、S203で取得した画像出力枚数が、通常の単色モードから昇温モードへの切り替えを行う画像出力枚数の閾値である切り替え枚数(本実施例では2k枚)に達した(すなわち、閾値以上である)か否かを判断する(S204)。そして、制御部70は、S204で閾値未満である(「No」)と判断した場合は、通常の単色モードで画像形成を行う(S205)。一方、制御部70は、S204で閾値以上である(「Yes」)と判断した場合は、通常の単色モードから昇温モードに切り替えた後に画像形成を行う(S206)。制御部70は、上述のように通常の単色モード又は昇温モードで画像形成を行い(S205、S206)、画像形成が終了したらジョブの動作を終了させる(S207)。
なお、ここでは1枚間欠のジョブが繰り返される場合を例として説明したが、複数の記録材Pに対する連続画像形成のジョブの場合も同様の動作が可能であり、概略、上述のS202~S207の動作をジョブの全ての画像の出力が終了するまで繰り返せばよい。この場合、前述のように適宜カウンタ90をリセットすることで、昇温モードから通常の単色モードに切り替えることができる。
また、画像流れの発生しやすさによって、切り替え枚数を変えることで、より正確に画像流れを抑制することが可能である。例えば、環境センサを有している構成においては、環境(機外絶対水分量)によって切り替え枚数を変更することで、より精度よく画像流れを抑制することができる。前述のように、機外絶対水分量が大きいほど、より高い感光体1の表面温度で画像流れが発生しやすくなる(表1参照)。したがって、機外絶対水分量が大きいほど、切り替え枚数をより小さい値とすることができる。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、連続して行われる第2のモード(単色モード)での画像形成における画像出力枚数と相関する指標値を取得する取得手段90を有する。そして、制御手段70は、先行する第2のモードでの画像形成に後続して第2のモードで画像形成を実行する場合に、該画像形成を、取得手段70により取得された前回の第2のモードでの画像形成までの上記指標値に基づいて、第1、第2の感光体のうち第2の感光体1Kのみを回転駆動する第1の状態(通常の単色モード)、又は第1、第2の感光体の両方を回転駆動する第2の状態(昇温モード)で実行することが可能である。本実施例では、制御手段70は、上記指標値が所定の閾値に到達した場合に、後続して行う第2のモードでの画像形成を第2の状態で実行する。また、本実施例では、画像形成装置100は、該画像形成装置100の周囲の環境の絶対水分量を検知するための環境センサ15を有する。そして、制御手段70は、環境センサ15の検知結果が示す絶対水分量に基づいて、異なる上記閾値を用いる。ここで、典型的には、環境センサ15の検知結果が示す絶対水分量が第1の値の場合の上記閾値よりも、環境センサ15の検知結果が示す絶対水分量が第1の値よりも大きい第2の値の場合の上記閾値の方が小さい画像出力枚数に対応する値である。
以上、本実施例によれば、実施例1よりも簡易な制御で画像流れを抑制することができる。
[実施例3]
次に、本発明の更に他の実施例について説明する。実施例1、2では、昇温モードの動作状態は、FCモードでY、M、Cの各色の印字率が0%である場合の動作状態に対応するものであった。これに対し、更に機内温度(より詳細には感光体1の表面温度)の昇温速度を上げたい場合に、実施例1、2と同様のFCモードへの切り替えに加えて、片面モードから片面ベタ白(印字率0%)の両面モードに切り替えることが有効である。つまり、片面モードかつ単色モードが選択されている場合に、片面については実質的にFCモードでY、M、Cの各色の印字率を0%としてK単色画像を形成すると共に、反対側の面については全色の印字率を0%として両面モードを実行する。このとき、K単色画像を形成する面は、記録材Pの第1面、第2面のいずれの面であってもよい。
図10は、両面モードかつFCモードで片面にK単色画像の形成を行った場合の、K用の感光体1の表面温度の推移を示すグラフ図である。図10には、比較のために、片面モードかつ単色モードで片面にK単色画像の形成を行った場合、及び片面モードかつFCモードで片面にK単色画像の形成を行った場合のK用の感光体1の表面温度の推移も示している。
図10に示すように、両面モードかつFCモードの場合は、片面モードかつFCモードの場合よりも更に、感光体1の表面温度が下がりにくくなる。これは、次のような理由によるものである。つまり、両面モードでは、1面目の定着処理の際に熱を受けた記録材Pが再び二次転写部N2へと戻される。そのため、記録材Pに接する中間転写ベルト7が昇温されやすく、中間転写ベルト7に接する感光体1も昇温されやすい。したがって、両面モードかつFCモードとすることで、片面かつFCモードとする場合と比較して、感光体1の表面温度をより下がりにくくして、画像流れを抑制しやすくすることが可能となる。
なお、本実施例の昇温モードは、次のような場合に適用することが特に有効である。例えば、画像形成に使用する記録材Pの温度が機外温度に対して非常に低い場合には、片面モードかつFCモードでは、感光体1の昇温効果が足りず、画像流れが発生してしまう場合がある。このような場合に、昇温効果がより高い本実施例の昇温モード(両面モードかつFCモード)を適用することで、画像流れの発生を抑制しやすくすることができる。
なお、本実施例の昇温モードは、実施例1、2のいずれの昇温モードとして適用してもよい。
このように、本実施例では、画像形成装置100は、転写部N2を通過した記録材Pを加熱部N3で加熱する像加熱装置9と、加熱部N3を通過した記録材Pを転写部N2へと搬送する搬送手段30と、を有する。本実施例では、制御手段70は、1つの記録材Pを転写部N2及び加熱部N3に複数回ずつ通過させて該記録材Pの両面に画像を形成することが可能な両面モードで画像形成を実行可能である。そして、本実施例では、制御手段70は、記録材Pの片面に画像を形成する第2のモード(単色モード)での画像形成を第2の状態(昇温モード)で実行する場合に、該画像形成を、両面モードで実行する。
以上、本実施例によれば、実施例1、2よりも昇温モードにおける機内温度(より詳細には感光体1の表面温度)の昇温速度を早くすることができ、画像流れを抑制しやすくすることができる。
[実施例4]
次に、本発明の更に他の実施例について説明する。本実施例では、画像形成装置100は、感光体1の表面温度を昇温するための昇温モードとして、動作設定が異なる複数の昇温モードを実行可能である。そして、本実施例では、少なくとも2点の異なる時間における機内温度(より詳細には感光体1の表面温度)に基づいて、複数の昇温モードを切り替えて実行する。特に、本実施例では、機内温度(より詳細には感光体1の表面温度)の低下の傾きに応じて、複数の昇温モードを切り替えて実行する。これによって、効率的に画像流れを抑制することができる。
図11は、K用の感光体1の表面温度が36℃から35.5℃に下がる間の温度低下の傾きが異なる3つの温度推移を示す。この3つの温度推移は、それぞれ画像出力の動作設定(間欠出力の1ジョブの画像出力枚数、ジョブ間の時間間隔など)を異ならせて、それぞれの動作設定においては常に略一定の熱量が感光体1から奪われるようにして得たものである。
図11に示すように、感光体1の表面温度の低下の傾きが大きいほど、少ない画像出力枚数で感光体1の表面温度が画像流れ抑制温度下限値に到達する。換言すれば、感光体1の表面温度の低下の傾きが小さいほど、感光体1の表面温度が画像流れ抑制温度下限値に到達するまでの画像出力枚数が多い。このように感光体1の表面温度の低下の傾きを求めることで、画像流れの発生しやすさを予測することが可能である。
表2は、感光体1の表面温度の低下の傾きに対応付けられた、本実施例における通常の単色モードの動作設定と複数の昇温モードの動作設定の例を示している。なお、ジョブの印刷設定では、片面モードかつ単色モードが指定されているものとする。
Figure 0007336267000002
通常の単色モードでは、排熱ファン50は稼働(ON)され、K用の感光体1のみ回転駆動され、片面モードで画像形成が行われる。昇温モード弱では、排熱ファン50は停止(OFF)され、K用の感光体1のみ回転駆動され、片面モードで画像形成が行われる。昇温モード中では、排熱ファン50は停止(OFF)され、Y、M、C、K用の感光体1の全てが回転駆動され、片面モードで画像形成が行われる。昇温モード強では、排熱ファン50は停止(OFF)され、Y、M、C、K用の感光体1の全てが回転駆動され、両面モードで画像形成が行われる。また、本実施例では、通常の単色モード、昇温モード弱・中・強のいずれにおいても、ヒータ60はONされたままである。表2に示すような感光体1の表面温度の低下の傾きと、通常の単色モードの動作設定及び複数の昇温モードの動作設定との関係を示す情報は、予め設定されてROM72に格納されている。なお、表2に示す昇温モードの動作設定は本実施例の構成に応じた一例であり、昇温モードでの各部の動作方法やその組み合わせ方はこれに限定されるものではない。機内温度(より詳細には感光体1の表面温度)の昇温速度が異なる複数の昇温モードを実行可能であればよい。
ここで、複数の昇温モードは、感光体1の表面温度の低下の傾きに応じて、必要最小限の昇温速度を達成し得るように設定することができる。つまり、昇温モードにおける通常の単色モードとは異なるファンの停止、Y、M、C用の感光体1の駆動、両面モードなどは、画像への影響、各種部材の寿命への影響などに鑑みれば、画像流れを抑制できる範囲で必要最小限にとどめることが望ましい。
図12を参照して、昇温モードを切り替える方法を更に詳しく説明する。図12は、機外絶対水分量W≧21の環境で、感光体1の表面温度の低下の傾きに応じて昇温モードを切り替えた場合の、K用の感光体1の表面温度の推移を示すグラフ図である。
本実施例では、制御部70は、少なくとも2点の異なる時間における機内温度tの検知結果に基づく感光体1の表面温度T(=t-2)を取得して、感光体1の表面温度の低下の傾きを算出する。一例として、機外絶対水分量W≦21の環境では、制御部70は、図12に示すように、感光体1の表面温度が36℃から35.5℃に低下するまでの時間を計測することで、感光体1の表面温度の低下の傾きを算出する。つまり、本実施例では、前述の表1に示す各環境における画像流れ抑制温度下限値に対して、第1の温度(ここでは1℃)だけ高い温度から、第1の温度より小さい第2の温度(ここでは0.5℃)だけ高い温度に低下するまでの時間を計測する。別法として、所定の時間をあけて少なくとも2点の機内温度を検知して、感光体1の表面温度の低下の傾きを算出してもよい。本実施例では、制御部70のCPU71が、時間を計測するタイマとしての機能を有する。
制御部70は、算出した感光体1の表面温度の低下の傾きに応じて、表2に示すような昇温モードの動作設定の情報から、対応する昇温モード(弱・中・強)を選択する。そして、制御部70は、実施例1と同様にして、感光体1の表面温度が切り替え温度である35.5℃未満になった場合に、選択した動作設定で昇温モードを実行する。これによって、図12に示すように、感光体1の表面温度の低下の傾きに応じて、通常の単色モードに対する必要最小限の動作設定の変更で、画像流れを抑制することができる。
なお、図12ではW≧21の場合を例に説明したが、前述の表1に示すような環境区分ごとの画像流れが発生する温度に応じて、環境区分ごとに感光体1の表面温度の低下の傾きを算出する温度範囲と、該傾きに対応する昇温モードと、を設定することができる。これにより、上述したW≧21の場合と同様の方法により、その他の環境においても通常の単色モードに対する必要最小限の動作設定の変更で、画像流れを抑制することができる。
以上、本実施例によれば、複数の昇温モードを実行可能な場合に、感光体1の表面温度の低下速度に応じて適切な昇温モードを選択して、効率的に画像流れを抑制することができる。
[実施例5]
次に、本発明の更に他の実施例について説明する。本実施例では、少なくとも2点の異なる時間における機内温度(より詳細には感光体1の表面温度)に基づいて、通常の単色モードから昇温モードへの切り替えを行う温度の閾値である切り替え温度を変更する。特に、本実施例では、機内温度(より詳細には感光体1の表面温度)の低下の傾きに応じて、切り替え温度を変更する。これによって、必要最小限の昇温モードの実行によって画像流れを抑制することができる。
図13は、実施例4で説明した図12に示すK用の感光体1の表面温度の推移における、昇温モードを実行する前後を拡大したグラフ図である(W≧21の場合)。なお、昇温モードは、実施例4と同様にして前述の表2に示す昇温モードの例の中から選択されている。図13に示すように、感光体1の表面温度の低下の傾きが大きいほど、感光体1の表面温度が減少から増加に変わるまでに時間がかかる。換言すれば、感光体1の表面温度の低下の傾きが大きくない場合には、切り替え温度を下げても、感光体1の表面温度はすぐに上昇するために、昇温モードの実行期間を低減することができる。
図14を参照して、切り替え温度を変更する方法を更に詳しく説明する。図14は、図13の温度推移を示す構成において、感光体1の表面温度の低下の傾きに応じて切り替え温度を変更した場合のK用の感光体1の表面温度の推移を示すグラフ図である(W≧21の場合)。図14に示すように、感光体1の表面温度の低下の傾きが小さいものほど、切り替え温度を下げることで、必要最小限の昇温モードの実行によって画像流れを抑制することが可能になる。例えば、図示の例では、切り替え温度は、感光体1の表面温度の低下の傾きが大きい場合は35.5℃、傾きが小さい場合は35.4℃程度とした。感光体1の表面温度の傾きの算出方法は、実施例4と同様とすることができる。また、変更後の切り替え温度(あるいは切り替え温度の変更量)に関する情報は、感光体1の表面温度の低下の傾きごとに予め設定されてROM72に格納されている。
なお、図14ではW≧21の場合を例に説明したが、前述の表1に示すような環境区分ごとの画像流れが発生する温度に応じて、環境区分ごとに感光体1の表面温度の低下の傾きを算出する温度範囲と、該傾きに対応する変更後の切り替え温度と、を設定することができる。これにより、上述したW≧21の場合と同様の方法により、その他の環境においても必要最小限の昇温モードの実行によって画像流れを抑制することができる。
また、実施例1、実施例3における切り替え温度の設定方法として、本実施例の方法を用いてもよい。
このように、本実施例では、制御手段70は、温度センサ14の検知結果が示す温度が閾値(切り替え温度)に到達する前の、所定の時間をあけた少なくとも2点の異なる時点における温度センサ14の検知結果、又は少なくとも2点の異なる所定の温度の時点間の時間に基づいて、該閾値を変更する。
以上、本実施例によれば、複数の昇温モードを実行可能な場合に、感光体1の表面温度の低下速度に応じて適切な昇温モードを選択して、効率的に画像流れを抑制することができる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
上述の実施形態では、中間転写方式を採用したタンデム型のプリンタに本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、上述の実施形態の構成の一部又は全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施できる。画像形成装置は、タンデム型/1ドラム型、帯電方式、静電像形成方式、現像方式、転写方式、定着方式、モノクロ/フルカラーの区別無く実施できる。また、本発明は、必要な機器、装備、筐体構造などを加えて、プリンタ、各種印刷機、複写機、FAX、複合機など、種々の用途で実施できる。
また、上述の実施例では、画像形成装置には感光体を加熱するためのヒータが設けられていたが、本発明はヒータが設けられていない画像形成装置にも適用することができ、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
1 感光体
7 中間転写ベルト
14 機内温湿度センサ
15 機外温湿度センサ
17 第1の駆動モータ
18 第2の駆動モータ
30 両面搬送機構
40 離接機構
70 制御部

Claims (17)

  1. 電子写真方式の画像形成装置において、
    トナー像を担持する回転可能な第1の感光体と、
    トナー像を担持する回転可能な第2の感光体と、
    前記第1、第2の感光体を回転駆動する駆動手段と、
    前記第1、第2の感光体に担持されたトナー像を転写部で記録材に転写する転写手段と、
    前記第1、第2の感光体にトナー像を形成可能な第1のモードと、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体にのみトナー像を形成可能な第2のモードと、を選択するモード選択指示に応じて、記録材にトナー像からなる画像を形成する画像形成を前記第1のモード又は前記第2のモードで実行可能な制御手段と、
    前記画像形成装置の内部の温度を検知する温度センサと、
    を有し、
    前記制御手段は、前記第2のモードで画像形成を実行する場合に、該画像形成を、前記温度センサの検知結果に基づいて、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体のみを回転駆動する第1の状態、又は前記第1、第2の感光体の両方を回転駆動する第2の状態で実行することが可能であり、前記温度センサの検知結果が示す温度が所定の閾値より低い場合に、前記第2のモードでの画像形成を前記第2の状態で実行することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成装置の周囲の環境の絶対水分量を検知するための環境センサを有し、
    前記制御手段は、前記環境センサの検知結果が示す絶対水分量に基づいて、異なる前記閾値を用いることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記環境センサの検知結果が示す絶対水分量が第1の値の場合の前記閾値よりも、前記環境センサの検知結果が示す絶対水分量が前記第1の値よりも大きい第2の値の場合の前記閾値の方が大きいことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記温度センサの検知結果が示す温度が前記閾値に到達する前の、所定の時間をあけた少なくとも2点の異なる時点における前記温度センサの検知結果、又は少なくとも2点の異なる所定の温度の時点間の時間に基づいて、前記閾値を変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 電子写真方式の画像形成装置において、
    トナー像を担持する回転可能な第1の感光体と、
    トナー像を担持する回転可能な第2の感光体と、
    前記第1、第2の感光体を回転駆動する駆動手段と、
    前記第1、第2の感光体に担持されたトナー像を転写部で記録材に転写する転写手段と、
    前記第1、第2の感光体にトナー像を形成可能な第1のモードと、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体にのみトナー像を形成可能な第2のモードと、を選択するモード選択指示に応じて、記録材にトナー像からなる画像を形成する画像形成を前記第1のモード又は前記第2のモードで実行可能な制御手段と、
    前記画像形成装置の内部の温度を検知する温度センサと、
    前記転写部を通過した記録材を加熱部で加熱する像加熱装置と、
    前記加熱部を通過した記録材を前記転写部へと搬送する搬送手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記第2のモードで画像形成を実行する場合に、該画像形成を、前記温度センサの検知結果に基づいて、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体のみを回転駆動する第1の状態、又は前記第1、第2の感光体の両方を回転駆動する第2の状態で実行することが可能であるとともに、1つの記録材を前記転写部及び前記加熱部に複数回ずつ通過させて該記録材の両面に画像を形成することが可能な両面モードで画像形成を実行可能であり、記録材の片面に画像を形成する前記第2のモードでの画像形成を前記第2の状態で実行する場合に、該画像形成を、前記両面モードで実行可能であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記温度センサの検知結果が示す温度が所定の閾値より低い場合に、前記第2のモードでの画像形成を前記第2の状態で実行するように構成されており、前記温度センサの検知結果が示す温度が前記閾値に到達する前の、所定の時間をあけた少なくとも2点の異なる時点における前記温度センサの検知結果、又は少なくとも2点の異なる所定の温度の時点間の時間に基づいて、記録材の片面に画像を形成する前記第2のモードでの画像形成を前記第2の状態で実行する場合に、該画像形成を、前記両面モードで実行するか否かを変更することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 電子写真方式の画像形成装置において、
    トナー像を担持する回転可能な第1の感光体と、
    トナー像を担持する回転可能な第2の感光体と、
    前記第1、第2の感光体を回転駆動する駆動手段と、
    前記第1、第2の感光体に担持されたトナー像を転写部で記録材に転写する転写手段と、
    前記第1、第2の感光体にトナー像を形成可能な第1のモードと、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体にのみトナー像を形成可能な第2のモードと、を選択するモード選択指示に応じて、記録材にトナー像からなる画像を形成する画像形成を前記第1のモード又は前記第2のモードで実行可能な制御手段と、
    連続して行われる前記第2のモードでの画像形成における画像出力枚数と相関する指標値を取得する取得手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、先行する前記第2のモードでの画像形成に後続して前記第2のモードで画像形成を実行する場合に、該画像形成を、前記取得手段により取得された前記指標値に基づいて、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体のみを回転駆動する第1の状態、又は前記第1、第2の感光体の両方を回転駆動する第2の状態で実行することが可能であり、
    前記指標値は、連続して行われる、前記第2のモードで単一又は複数の記録材に画像を形成する複数のジョブにおける、画像出力枚数の積算値であることを特徴とする画像形成装置。
  8. 電子写真方式の画像形成装置において、
    トナー像を担持する回転可能な第1の感光体と、
    トナー像を担持する回転可能な第2の感光体と、
    前記第1、第2の感光体を回転駆動する駆動手段と、
    前記第1、第2の感光体に担持されたトナー像を転写部で記録材に転写する転写手段と、
    前記第1、第2の感光体にトナー像を形成可能な第1のモードと、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体にのみトナー像を形成可能な第2のモードと、を選択するモード選択指示に応じて、記録材にトナー像からなる画像を形成する画像形成を前記第1のモード又は前記第2のモードで実行可能な制御手段と、
    連続して行われる前記第2のモードでの画像形成における画像出力枚数と相関する指標値を取得する取得手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、先行する前記第2のモードでの画像形成に後続して前記第2のモードで画像形成を実行する場合に、該画像形成を、前記取得手段により取得された前記指標値に基づいて、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体のみを回転駆動する第1の状態、又は前記第1、第2の感光体の両方を回転駆動する第2の状態で実行することが可能であり、
    前記指標値は、連続して所定の時間間隔ごとに繰り返し行われる、前記第2のモードで所定の数の記録材に画像を形成するジョブの回数であることを特徴とする画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、前記指標値が所定の閾値に到達した場合に、後続して行う前記第2のモードでの画像形成を前記第2の状態で実行することを特徴とする請求項7又は8に記載の画像形成装置。
  10. 前記画像形成装置の周囲の環境の絶対水分量を検知するための環境センサを有し、
    前記制御手段は、前記環境センサの検知結果が示す絶対水分量に基づいて、異なる前記閾値を用いることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記環境センサの検知結果が示す絶対水分量が第1の値の場合の前記閾値よりも、前記環境センサの検知結果が示す絶対水分量が前記第1の値よりも大きい第2の値の場合の前記閾値の方が小さい画像出力枚数に対応する値であることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 電子写真方式の画像形成装置において、
    トナー像を担持する回転可能な第1の感光体と、
    トナー像を担持する回転可能な第2の感光体と、
    前記第1、第2の感光体を回転駆動する駆動手段と、
    前記第1、第2の感光体に担持されたトナー像を転写部で記録材に転写する転写手段と、
    前記第1、第2の感光体にトナー像を形成可能な第1のモードと、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体にのみトナー像を形成可能な第2のモードと、を選択するモード選択指示に応じて、記録材にトナー像からなる画像を形成する画像形成を前記第1のモード又は前記第2のモードで実行可能な制御手段と、
    連続して行われる前記第2のモードでの画像形成における画像出力枚数と相関する指標値を取得する取得手段と、
    前記転写部を通過した記録材を加熱部で加熱する像加熱装置と、
    前記加熱部を通過した記録材を前記転写部へと搬送する搬送手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、先行する前記第2のモードでの画像形成に後続して前記第2のモードで画像形成を実行する場合に、該画像形成を、前記取得手段により取得された前記指標値に基づいて、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体のみを回転駆動する第1の状態、又は前記第1、第2の感光体の両方を回転駆動する第2の状態で実行することが可能であるとともに、1つの記録材を前記転写部及び前記加熱部に複数回ずつ通過させて該記録材の両面に画像を形成することが可能な両面モードで画像形成を実行可能であり、記録材の片面に画像を形成する前記第2のモードでの画像形成を前記第2の状態で実行する場合に、該画像形成を、前記両面モードで実行可能であることを特徴とする画像形成装置。
  13. 電子写真方式の画像形成装置において、
    トナー像を担持する回転可能な第1の感光体と、
    トナー像を担持する回転可能な第2の感光体と、
    前記第1、第2の感光体を回転駆動する駆動手段と、
    前記第1、第2の感光体に担持されたトナー像を転写部で記録材に転写する転写手段と、
    前記第1、第2の感光体にトナー像を形成可能な第1のモードと、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体にのみトナー像を形成可能な第2のモードと、を選択するモード選択指示に応じて、記録材にトナー像からなる画像を形成する画像形成を前記第1のモード又は前記第2のモードで実行可能な制御手段と、
    前記画像形成装置の内部の温度を検知する温度センサと、
    前記画像形成装置の内部から外部への空気の排出又は前記画像形成装置の外部から内部への空気の吸入の少なくとも一方を行うためのファンと、
    を有し、
    前記制御手段は、前記第2のモードで画像形成を実行する場合に、該画像形成を、前記温度センサの検知結果に基づいて、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体のみを回転駆動する第1の状態、又は前記第1、第2の感光体の両方を回転駆動する第2の状態で実行することが可能であり、前記第2のモードでの画像形成を前記第2の状態で実行する場合に、前記ファンを停止させるか、又は前記ファンを前記第1のモードで画像形成を行う場合の風量よりも小さい風量となるように駆動することを特徴とする画像形成装置。
  14. 電子写真方式の画像形成装置において、
    トナー像を担持する回転可能な第1の感光体と、
    トナー像を担持する回転可能な第2の感光体と、
    前記第1、第2の感光体を回転駆動する駆動手段と、
    前記第1、第2の感光体に担持されたトナー像を転写部で記録材に転写する転写手段と、
    前記第1、第2の感光体にトナー像を形成可能な第1のモードと、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体にのみトナー像を形成可能な第2のモードと、を選択するモード選択指示に応じて、記録材にトナー像からなる画像を形成する画像形成を前記第1のモード又は前記第2のモードで実行可能な制御手段と、
    前記画像形成装置の内部の温度を検知する温度センサと、
    前記第1、第2の感光体を加熱するためのヒータと、
    を有し、
    前記制御手段は、前記第2のモードで画像形成を実行する場合に、該画像形成を、前記温度センサの検知結果に基づいて、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体のみを回転駆動する第1の状態、又は前記第1、第2の感光体の両方を回転駆動する第2の状態で実行することが可能であり、前記第2のモードでの画像形成を前記第2の状態で実行する場合に、前記ヒータをONとすることを特徴とする画像形成装置。
  15. 電子写真方式の画像形成装置において、
    トナー像を担持する回転可能な第1の感光体と、
    トナー像を担持する回転可能な第2の感光体と、
    前記第1、第2の感光体を回転駆動する駆動手段と、
    前記第1、第2の感光体に担持されたトナー像を転写部で記録材に転写する転写手段と、
    前記第1、第2の感光体にトナー像を形成可能な第1のモードと、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体にのみトナー像を形成可能な第2のモードと、を選択するモード選択指示に応じて、記録材にトナー像からなる画像を形成する画像形成を前記第1のモード又は前記第2のモードで実行可能な制御手段と、
    連続して行われる前記第2のモードでの画像形成における画像出力枚数と相関する指標値を取得する取得手段と、
    前記画像形成装置の内部から外部への空気の排出又は前記画像形成装置の外部から内部への空気の吸入の少なくとも一方を行うためのファンと、
    を有し、
    前記制御手段は、先行する前記第2のモードでの画像形成に後続して前記第2のモードで画像形成を実行する場合に、該画像形成を、前記取得手段により取得された前記指標値に基づいて、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体のみを回転駆動する第1の状態、又は前記第1、第2の感光体の両方を回転駆動する第2の状態で実行することが可能であり、前記第2のモードでの画像形成を前記第2の状態で実行する場合に、前記ファンを停止させるか、又は前記ファンを前記第1のモードで画像形成を行う場合の風量よりも小さい風量となるように駆動することを特徴とする画像形成装置。
  16. 電子写真方式の画像形成装置において、
    トナー像を担持する回転可能な第1の感光体と、
    トナー像を担持する回転可能な第2の感光体と、
    前記第1、第2の感光体を回転駆動する駆動手段と、
    前記第1、第2の感光体に担持されたトナー像を転写部で記録材に転写する転写手段と、
    前記第1、第2の感光体にトナー像を形成可能な第1のモードと、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体にのみトナー像を形成可能な第2のモードと、を選択するモード選択指示に応じて、記録材にトナー像からなる画像を形成する画像形成を前記第1のモード又は前記第2のモードで実行可能な制御手段と、
    連続して行われる前記第2のモードでの画像形成における画像出力枚数と相関する指標値を取得する取得手段と、
    前記第1、第2の感光体を加熱するためのヒータと、
    を有し、
    前記制御手段は、先行する前記第2のモードでの画像形成に後続して前記第2のモードで画像形成を実行する場合に、該画像形成を、前記取得手段により取得された前記指標値に基づいて、前記第1、第2の感光体のうち前記第2の感光体のみを回転駆動する第1の状態、又は前記第1、第2の感光体の両方を回転駆動する第2の状態で実行することが可能であり、前記第2のモードでの画像形成を前記第2の状態で実行する場合に、前記ヒータをONとすることを特徴とする画像形成装置。
  17. 前記駆動手段は、前記第1の感光体を回転駆動する第1のモータと、前記第2の感光体を回転駆動する第2のモータと、を有することを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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