JP2010169887A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】感光体ドラム15と、感光体ドラム15に摺接するクリーニングブレード25とを備えた画像形成装置において、感光体ドラム15に対するクリーニングブレード25の押圧力を、第1の押圧力と、前記第1の押圧力より低い第2の押圧力との少なくとも2つに切替えるクリーニングブレード調整機構26を設け、クリーニングブレード調整機構26は、クリーニングブレード25の温度が高いときに、クリーニングブレード25の押圧力を第2の押圧力に切替える。
【選択図】 図3
Description
しかしながら、上述した従来の技術においては、外添剤としてトナー母粒子とは逆極性の外添剤を用いてトナーを形成しているため、トナー母粒子と逆極性の外添剤とが遊離した状態になると、遊離した逆極性の外添剤は感光体ドラムの非露光部に移動してクーロン力により付着し、付着した粒径の小さい外添剤はクリーニングブレードで掻き取りきれずにクリーニングブレードと感光体ドラムとの間に滞留し、クリーニングブレードと感光体ドラムとの双方を磨耗させてしまうという問題がある。
更に、クリーニングブレードと感光体ドラムとの間の潜り込んだ外添剤は、感光体ドラムに押付けられ、これが感光体ドラムに突き刺さると、それを核としてトナー母粒子が付着し、トナー母粒子のワックスが溶融して、感光体ドラム上に筋状または斑点状の薄い膜である感光体フィルミングが発生し、印刷後の用紙の印刷面に形成された印刷パターンの1部に、筋状または斑点状の印刷ムラであるフィルミング(本来着色されるはずの部位の濃度が、他の着色領域の濃度より薄く、または用紙の地色になった筋状または斑点状の印刷欠陥をいう。)が生ずるという問題がある。
図1において、1は画像形成装置としてのプリンタである。
プリンタ1のロアフレーム2には複数の搬送ローラ3等を有する概ねS字状の用紙搬送路4が設けられており、用紙搬送路4の一端には印刷用の媒体としての用紙を収納する給紙カセット5が、他端には印刷を終えた用紙を集積するスタッカ6が設けられている。
図2において、15は像担持体しての感光体ドラムであり、アルミニウム等の金属パイプからなる導電性支持体に、光導電層を構成する電荷発生層及び電荷輸送層を順次積層して形成された有機系感光体であって、図示しない駆動源により回転駆動され、感光体ドラム15の回転回数を検出するためのドラム回転計測部15a(図4参照)が設けられている。
本実施例の感光体ドラム15の直径は30mm程度、その回転速度は100〜130rpm程度に設定されている。
16は露光手段としての露光ヘッドであり、LED(Light Emitting Diode)光やレーザ光等の光を発する発光体を、主走査方向に複数並べて構成され、感光体ドラム15上を、発光体からの光によりドット単位で露光して感光体ドラム15上に静電潜像を形成する機能を有している。
18は現像部材としての現像ローラであり、金属製のシャフトにウレタンゴム等の半導電性ゴム材料を被覆して形成され、感光体ドラム15のシャフトに設けられた図示しないギア列により感光体ドラム15と接触しながら逆方向に回転し、現像ローラ電源部18aからトナーと同極性または逆極性の電圧が印加され、感光体ドラム15上に露光ヘッド16により形成された静電潜像にトナーを静電的に付着させてトナー像を形成する機能を有している。
22はクリーニング装置であり、トナー像の転写後に感光体ドラム15の表面に残留したトナーを掻き取って除去する機能を有している。
本実施例のクリーニング装置22は、図3に示すように、クリーニング部材としてのクリーニングブレード25と、クリーニングブレード25の感光体ドラム15への押圧力を変化させて、その押圧力を切替える押圧力切替手段としてのクリーニングブレード調整機構26とで構成される。
本実施例のクリーニングブレード25を形成するゴム状弾性体の物性は、例えば、硬度はJISのAスケールで70程度、300%モジュラスは400kgf/cm2程度、引張強さは650kgf/cm2程度、反発弾性は23℃で20%程度、引張弾性率は70kgf/cm2程度、摩擦計数は1程度である。
27は保持部材としてのフォルダであり、クリーニングブレード25と同等の長手方向の長さを有する金属板を「く」の字に曲折して形成され、その感光体ドラム15側の端部で、クリーニングブレード25を接着または加締め等の手段で保持しており、その長手方向の両端部は支持軸27aに回転可能に支持されている。
29は偏心カムであり、その外周面をフォルダ27の引張バネ28の取付面に接触させた状態で、クリーニングブレード駆動部30により回転駆動されるカム軸29aを中心に回転し、フォルダ27を、引張バネ28の付勢力に抗して支持軸27aを中心に回動させる機能を有している。
33はプリンタ1の記憶部であり、制御部32が実行する印刷業務実行プログラムが予め格納され、そのプログラムに用いる各種のデータおよび制御部32による処理結果等が格納される。
上記のプリンタ1の記憶部33には、図示しない上位装置(例えば、パーソナルコンピュータ)からの印刷指示を受信して、その印刷ジョブの画像データを、画像形成ユニット23の感光体ドラム15や各ローラの回転動作、並びに各ローラに各電源部から印加する電圧のON/OFFおよび電圧値やその極性の設定を制御しながら用紙に印刷して排出する通常の印刷処理プログラムに、印刷処理との並行処理により、図5を用いて説明する、プリンタ1の状態を常時監視しながらクリーニングブレード25の感光体ドラム15への押圧力を調整するクリーニングブレード押圧力調整処理を行う機能を有するアプリケーションプログラム等が追加された印刷業務実行プログラムが予め格納されており、制御部32が実行する印刷業務実行プログラムのステップにより本実施例のプリンタ1の各機能手段が形成される。
プリンタ1の主電源がONされると、プリンタ1の記憶部33に格納されている印刷業務実行プログラムが自動的に起動され、制御部32は、印刷業務実行プログラムにより、プリンタ1の各部をアイドル状態(画像形成ユニット23の感光体ドラム15や各ローラの回転動作を停止させ、印刷業務実行プログラムの実行に必要な電力のみを供給している状態をいう。)に設定すると共に、図示しない上位装置からの印刷ジョブの印刷指示の着信を待って待機する。
上記した印刷動作における感光体ドラム15の回転回数は、ドラム回転計測部15aからの出力を基に、記憶部33の累積ドラム回転カウントエリア35によってカウントされ、感光体ドラム15の交換時からの累積ドラム回転数Dtが記録されている。
このような印刷動作の実行中に、トナー母粒子と逆極性の外添剤とが遊離した状態になると、上記したように、遊離した粒径の小さい外添剤がクリーニングブレード25で掻き取りきれずにクリーニングブレード25と感光体ドラム15との間に滞留し、クリーニングブレード25と感光体ドラム15との双方を磨耗させ、この磨耗が進行すると外添剤のクリーニングブレード25への潜り込みや、すり抜け量の増加が生じ、トナー母粒子のすり抜けや感光体フィルミングが発生する場合がある。
図6から明らかなように、クリーニングブレード25の押圧力と、フィルミングのレベルには相関があり、押圧力が低い程フィルミングのレベルが良化する傾向にあり、押圧力が15g/cm以下のときに、フィルミングレベルが8以上になり、印刷品質上の問題が生じないレベルになる。
図7から明らかなように、クリーニングブレード25の押圧力が15g/cm以下になると、トナー母粒子のすり抜けレベルは急激に悪化し、押圧力が10g/cm以上のときに、すり抜けレベルが8以上になり、印刷品質上の問題が生じないレベルになる。
これらは、感光体ドラム15への摺接によりクリーニングブレード25の温度が上昇し、ゴム状弾性体が本来のゴムとしての性質を回復して、その反発弾性率が増加し、感光体ドラム15の外周面の凹凸への追従性が向上するためと考えられる。
図8に示すように、クリーニングブレード25は印刷を続けることにより磨耗し、クリーニングブレード25の押圧力が高い程、磨耗量が増加するため、クリーニングブレード25の磨耗量を減じ、画像形成ユニット23の負荷トルクを低減するためには、クリーニングブレード25の押圧力は低い方がよい。
このため、本実施例においては、クリーニングブレード25の温度上昇を、所定時間Tfの間にクリーニングブレード25が感光体ドラム15の外周面を擦る長さに相当する、所定時間Tfの間の感光体ドラム15の回転回数で代表させ、クリーニングブレード調整機構26により、クリーニングブレード25による感光体ドラム15への押圧力を変化させて感光体フィルミングの発生の防止を図ることにした。
本実施例の低押圧位置におけるクリーニングブレード25の押圧力は10gf/cm前後に設定され、高押圧位置におけるクリーニングブレード25の押圧力は15gf/cm前後に設定されている。
S1、プリンタ1の主電源がONされると、プリンタ1の記憶部33に格納されている印刷業務実行プログラムが自動的に起動され、制御部32は、印刷業務実行プログラムにより、プリンタ1の各部をアイドル状態にして、上記した印刷処理のための印刷指示の着信待機を開始する。
S3、また、制御部32は、記憶部33の累積ドラム回転カウントエリア35の現在の累積ドラム回転回数Dtを読出して、その累積ドラム回転回数Dtを経過時間の計数開始時における開始回転回数D1として記憶部33に保存する。
S5、経過時間の計数を開始した制御部32は、ドラム回転計測部15aから出力された感光体ドラム15の回転回数を、終了回転回数カウントエリア37の終了回転回数D2に積算しながら、経過時間の計数中の感光体ドラム15の回転回数を計数する。
この場合に、所定時間Tfの間の全てが、印刷処理におけるアイドル状態の場合は、回転回数ΔDは「0」になり、所定時間Tfの間にアイドル状態が含まれる場合は、算出される回転回数ΔDがアイドル時間の長さに応じて減少する。
所定時間Tfの間の回転回数ΔDが基準回転回数Df未満のときは、クリーニングブレード25の押圧力を高めることを判定してステップS10へ移行する。
S10、クリーニングブレード25の押圧力を高めることを判定した制御部32は、クリーニングブレード25の押圧状態を確認し、クリーニングブレード25が低押圧位置のときは、クリーニングブレード調整機構26によってクリーニングブレード25を高押圧位置に回動させて、クリーニングブレード25による押圧力を高い押圧力に設定してステップS11へ移行する。
S11、クリーニングブレード25の押圧位置を、所定時間Tfの間の回転回数ΔDに応じて設定した制御部32は、プリンタ1の主電源がOFFでない場合は、ステップS2は戻って、上記したクリーニングブレード25の押圧力の設定を継続する。
上記した本実施例のクリーニングブレード押圧力調整処理を実行させた場合には、2万枚まで印刷において、フィルミングレベル8以上を維持し、トナー母粒子のすり抜けがないことを確認した。
以上説明したように、本実施例では、所定時間Tfの間の感光体ドラムの回転回数ΔDを計数し、回転回数ΔDが基準回転回数Df以上のときは、クリーニングブレードの押圧力を低くし、回転回数ΔDが基準回転回数Df未満のときは、クリーニングブレードの押圧力を高くするようにしたことによって、感光体フィルミングの発生を防止することができると共に、トナーのすり抜けを防止することができる。
なお、上記実施例1と同様の部分は、同一の符号を付してその説明を省略する。
図10において、40は温度検出手段としての温度検出部であり、プリンタ1が設置される環境温度または画像形成ユニット23の周辺温度を検出して出力する機能を有している。
本実施例のプリンタ1の記憶部33には、上記実施例1と同様の印刷処理プログラムに、印刷処理との並行処理により、図12を用いて説明する、本実施例のクリーニングブレード押圧力調整処理を行う機能を有するアプリケーションプログラム等が追加された印刷業務実行プログラムが予め格納されており、制御部32が実行する印刷業務実行プログラムのステップにより本実施例のプリンタ1の各機能手段が形成される。
本実施例のプリンタ1の印刷処理における印刷動作、および所定時間Tfの間の回転回数ΔDに応じてクリーニングブレード25の押圧力を設定する動作は、上記実施例1の場合と同様であるので、その説明を省略する。
図13に示すように、2万枚の印刷を終えた直後においても、周辺温度Sが25℃を超えている場合は、すり抜けレベルが10になっており、すり抜けの発生はない。
従って、印刷後のすり抜けを防止するためには、クリーニングブレード25の押圧力を高くする高押圧位置(図9参照)の設定は、周辺温度Sが25℃以下の環境下で設定すれば、トナー母粒子のすり抜けが生じないことになる。
以下に、図12に示すフローチャートを用い、SAで示すステップに従って本実施例のクリーニングブレード押圧力調整処理について説明する。
SA7、所定時間Tfの経過を判定した制御部32は、温度検出部40からの出力を基に、所定時間Tfの経過後の画像形成ユニット23の周辺温度Sを測定する。
SA8、所定時間Tfの経過後の周辺温度Sを測定した制御部32は、記憶部33に格納されている基準温度Sfを読出し、周辺温度Sが基準温度Sfを超えているときは、クリーニングブレード25の押圧力を低めることを判定してステップSA11へ移行する。
SA9、所定時間Tfの経過後の周辺温度Sが基準温度Sf以下と判定した制御部32は、実施例1のステップS7と同様にして、所定時間Tfの間の感光体ドラム15の回転回数ΔD(=D2−D1)を算出する。
所定時間Tfの間の回転回数ΔDが基準回転回数Df未満のときは、クリーニングブレード25の押圧力を高めることを判定してステップSA12へ移行する。
その後のステップSA12、SA13の作動は、上記実施例1のステップS10、S11の作動と同様であるので、その説明を省略する。
上記した本実施例のクリーニングブレード押圧力調整処理を、20℃の環境下で実行させた場合には、2万枚まで印刷において、フィルミングレベル8以上を維持し、トナー母粒子のすり抜けがないことを確認した。
また、上記各実施例においては、画像形成装置はプリンタであるとして説明したが、画像形成装置は前記に限らず、複写機、ファクシミリ装置、およびプリンタを含めたこれらの複合機等であってもよい。
2 ロアフレーム
3 搬送ローラ
4 用紙搬送路
5 給紙カセット
6 スタッカ
7 用紙繰出部
8 厚さ検出部
9 転写ベルトユニット
9a 転写ベルト
10 位置調整機構
11 定着装置
12 排出ローラ
13 トナーカートリッジ
14 現像装置
15 感光体ドラム
15a ドラム回転計測部
16 露光ヘッド
17 帯電ローラ
17a 帯電ローラ電源部
18 現像ローラ
18a 現像ローラ電源部
19 供給ローラ
19a 供給ローラ電源部
20 現像ブレード
21 転写ローラ
21a 転写ローラ電源部
22 クリーニング装置
23 画像形成ユニット
25 クリーニングブレード
26 クリーニングブレード調整機構
27 フォルダ
27a 支持軸
28 引張バネ
29 偏心カム
29a カム軸
30 クリーニングブレード駆動部
32 制御部
33 記憶部
34 時計部
35 累積ドラム回転カウントエリア
36 経過時間カウントエリア
37 終了回転回数カウントエリア
40 温度検出部
40a 温度センサ
Claims (5)
- 像担持体と、前記像担持体に摺接するクリーニング部材とを備えた画像形成装置において、
前記像担持体に対する前記クリーニング部材の押圧力を、第1の押圧力と、前記第1の押圧力より低い第2の押圧力との少なくとも2つに切替える押圧力切替手段を設け、
前記押圧力切替手段は、前記クリーニング部材の温度が高いときに、前記クリーニング部材の押圧力を、前記第2の押圧力に切替えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1において、
前記押圧力切替手段は、所定時間の間での前記像担持体の回転回数が、基準回転回数以上のときに、前記第2の押圧力に切替えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1において、
前記押圧力切替手段は、前記画像形成装置が設置される環境温度が、基準温度以上のときに、前記第2の押圧力に切替えることを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体と、前記像担持体を帯電させる帯電部材と、帯電された前記像担持体上をドット単位で露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像に現像剤を付着させて現像剤像を形成する現像部材と、前記現像剤像を媒体に転写させる転写部材と、転写後に前記像担持体に残留した前記現像剤を掻き取るクリーニング部材とを備えた画像形成装置において、
前記像担持体に対する前記クリーニング部材の押圧力を切替える押圧力切替手段と、
所定時間の経過を計測する手段と、
前記所定時間の間の、前記像担持体の回転回数を計測する手段と、を備え、
前記所定時間の間での前記像担持体の回転回数が、基準回転回数未満の場合は、前記押圧力切替手段により、前記クリーニング部材の押圧力を高くし、
前記所定時間の間での前記像担持体の回転回数が、基準回転回数以上の場合は、前記押圧力切替手段により、前記クリーニング部材の押圧力を低くすることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4において、
前記像担持体、前記帯電部材、前記現像部材、前記クリーニング部材を含む画像形成ユニットの周辺温度を検出する温度検出手段を備え、
前記所定時間の経過後の前記温度検出手段による検出温度が、基準温度を超えている場合は、前記押圧力切替手段により、前記クリーニング部材の押圧力を低くし、
前記所定時間の経過後の前記温度検出手段による検出温度が、基準温度以下の場合は、前記所定時間の間での前記像担持体の回転回数に応じて、前記クリーニング部材の押圧力を切替えることを特徴とする画像形成装置。
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JP2016090594A (ja) * | 2014-10-29 | 2016-05-23 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置および制御方法 |
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JP2020086061A (ja) * | 2018-11-21 | 2020-06-04 | シャープ株式会社 | クリーニング装置及び画像形成装置 |
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JPH05165379A (ja) * | 1991-12-13 | 1993-07-02 | Canon Inc | 画像形成装置のクリーニング装置 |
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