JP7332725B2 - 磁気抵抗効果素子を用いた磁気センサおよび電流センサ - Google Patents

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Description

本発明はフィードバックコイルおよびシールドを有する、磁気抵抗効果素子を用いた磁気センサおよび電流センサに関する。
電気自動車などにおけるモータ駆動技術などの分野では比較的大きな電流が取り扱われるため、大電流を非接触で測定可能なセンサが求められている。そして、このようなセンサとして、被測定電流によって生じる磁界の変化を磁気センサによって検出する方式の電流センサが実用化されている。この方式の電流センサにおいて、磁気センサが受ける外部磁界を低減するため、外部磁界に対してシールドとなる部材を設けることがある。このようなシールドを設けることにより、感度直交方向の磁界に対する直交磁界耐性が向上し、また、磁気センサが受ける磁界強度が小さくなって実質的に測定できる磁界強度の上限が高くなり電流センサの測定可能範囲(ダイナミックレンジ)を広くすることができる。
特許文献1には、外部磁界を低減し、かつ、ヒステリシスの影響を抑制することを目的として、磁気抵抗効果素子と、磁気シールドと、フィードバックコイルとを備えた電流センサにおいて、磁気シールドが、平板状の第1磁気シールドと、第1磁気シールドの主表面の面内方向において第1磁気シールドから離間して配置された平板状の第2磁気シールドと、を含んで構成されたものが記載されている。
特開2013-53903号公報
特許文献1の電流センサは、第1磁気シールドの残留磁化による還流磁界が磁気抵抗効果素子に与える影響を抑えるため、第1磁気シールドの感度方向両側に第2磁気シールドが配置されている。しかし、第2磁気シールドがフィードバックコイルと重ならない位置に配置されているから、フィードバックコイルからの磁気を用いて第2磁気シールドの磁化飽和を抑制することができない。第2磁気シールドが磁化飽和すると、外乱磁場(外乱磁界)を低減できなくなるから、感度直交方向の磁界に対するシールド効果や第1磁気シールドの異方性磁界を見かけ上大きくする効果が十分ではなかった。
本発明の課題は、感度直交方向の磁界に対してシールドする効果が高い、直交磁界耐性に優れる磁気センサおよび電流センサを提供することである。
また、本発明の別の課題は、磁界検出部に印加される被測定磁界の強度を弱めるシールドの異方性磁界が大きく、測定可能範囲の広い磁気センサおよび電流センサを提供することである。
本発明の磁気センサは、磁気抵抗効果素子からなる磁界検出部と、フィードバックコイルと、シールドと、を備えた磁気センサであって、前記フィードバックコイルは、前記磁界検出部に重ねて配置され、前記シールドは、前記フィードバックコイルに重ねて配置され、前記シールドは、その法線方向から見たときの形状が環状であることを特徴とする。
シールドがフィードバックコイルに重ねて配置されているから、キャンセル磁界によりシールドを磁化飽和し難くすることができる。したがって、シールドによる磁界の遮蔽作用を維持して、磁気センサの直交磁界耐性を向上させることができる。
本発明の磁気センサは、磁気抵抗効果素子からなる磁界検出部と、フィードバックコイルと、シールドと、を備えた磁気センサであって、前記フィードバックコイルは、前記磁界検出部に重ねて配置され、前記シールドは、前記フィードバックコイルに重ねて配置され、前記シールドは、前記磁界検出部に印加される被測定磁界の強度を弱めるように配置された内側シールドと、前記内側シールドに印加される前記被測定磁界の強度を弱めるように配置された外側シールドと、を有していることを特徴とする。
外側シールドによって、感度方向からの被測定磁界が遮蔽されるから、内側シールドに印加される磁界が小さくなる。印加される磁界を小さくすることにより飽和磁界が大きくなるから、内側シールドの見掛け上の異方性磁界(以下、適宜「Hk」という)を大きくすることができる。すなわち、外側シールドを設置して内側シールドにかかる実効磁界を小さくすることにより、内側シールドのHkを本質的に変化させることなく、見掛け上の内側シールドのHkを大きくすることが可能になる。内側シールドのHkが見掛け上大きくなることで、内側シールドの透磁率(μ)が一定となる範囲が広くなるから、測定可能範囲の広い磁気センサを提供することができる。
また、外側シールドがフィードバックコイルに重ねて配置されているから、キャンセル磁界を用いて外側シールドを磁化飽和し難くすることができる。これにより、外側シールドによる磁界の遮蔽作用を維持して内側シールドに到達する磁界を低減し、内側シールドの見掛け上のHkを大きくすることができる。
前記内側シールドにおいては、前記被測定磁界の方向と前記フィードバックコイルのキャンセル磁界の方向とが同じであり、前記外側シールドにおいては、前記被測定磁界の方向と前記フィードバックコイルの前記キャンセル磁界の方向とが反対である部分を有することが好ましい。
上記の構成により、内側シールドがキャンセル磁界をエンハンスする磁気ヨークとして機能するから、フィードバックコイルに流す電流を小さくすることができる。また、キャンセル磁界によって外側シールドに加わる実効的な磁界を小さくできるから、外側シールドの磁界遮蔽効果を向上させることができる。
前記フィードバックコイルは、第1コイル部および第2コイル部を備え、前記第1コイル部と前記第2コイル部とが、前記内側シールドの法線方向から見たときの形状が前記磁気抵抗効果素子の感度方向に直交する仮想中心線を挟んで線対称に配置されていることが好ましい。
この場合、前記磁界検出部は、四つの前記磁気抵抗効果素子が配置されたフルブリッジ回路であり、四つの前記磁気抵抗効果素子は、前記内側シールドの法線方向から見たときに、前記仮想中心線と重なるように設けられていることが好ましい。
フィードバックコイルを線対称に配置された2つのコイル部で構成することで、フィードバックコイルの外周に沿うように、フィードバックコイルに重ねて外部磁気シールドを配置したときに、フィードバックコイルおよびシールドを仮想中心線に対して線対称に設けることができる。このため、仮想中心線と重なるように設けられたフルブリッジ回路により、感度方向に対してプラス磁界側とマイナス磁界側とで対称な出力を得ることが可能になる。
前記外側シールドは、前記内側シールドを取り囲んで形成されていることが好ましい。前記内側シールドは、その法線方向から見たときの形状が略矩形であることが好ましい。ここで「略矩形」とは、四角形および角を丸くした角丸四角形を含んでいる。製造上の観点から、角にRを有する(角が直角ではない)角丸四角形の内側シールドがより好ましい。
上記の構成により、外側シールドによる磁界の遮蔽性が良くなるから、内側シールドの見掛け上のHkを大きくして磁気センサの測定可能範囲を広くすることができる。
前記外側シールドは、環状に形成されていることが好ましい。環状に形成することにより、内側シールドを基準として、感度方向に加えて、感度方向に直交する方向にも外側シールドが設けられるから、感度方向に直交する方向等からの外乱磁界に対する直交磁界耐性を強くすることができる。
前記外側シールドの幅が、前記内側シールドの幅以下であってもよい。
前記外側シールドの幅を内側シールドの幅以下とすることで、外側シールドの飽和磁界を内側シールドの飽和磁界よりもさらに大きくすることができる。
本発明の電流センサは、本発明の磁気センサを備えていることを特徴とする。
本発明の磁気センサは、フィードバックコイルに重ねて配置された環状のシールドを備えているから、キャンセル磁界によりシールドを磁化飽和し難くして、磁気センサの直交磁界耐性を向上させることができる。
本発明の磁気センサは、シールドが、内側シールドと外側シールドとを有しており、外側シールドが内側シールドに印加される被測定磁界の強度を弱めるように配置されているから、内側シールドの磁界遮蔽効果を弱めることなく見掛け上のHkを大きくすることができる。したがって、外乱磁界耐性に優れた、測定可能範囲の広い磁気センサおよび電流センサを提供することが可能になる。
第一の実施形態に係る磁気センサを備える電流センサの構成を示す模式図である。 第一の実施形態に係る磁気センサにおける、(a)磁界検出部の平面図、(b)フィードバックコイルの平面図、(c)シールドの平面図である。 第一の実施形態に係る磁気センサの構成を示す平面図である。 第一の実施形態に係る磁気抵抗効果素子の部分拡大図である。 図3の磁気センサにおける、(a)PP断面の模式図、(b)Q1Q1断面の模式図、(c)R1R1断面の模式図である。 (a)環状に設けられた外側シールドの周辺の磁界を示す模式図、(b)第一の実施形態における磁界検出部と、フィードバックコイルと、シールドとを示す模式図である。 (a)内側シールドの幅と異方性磁界(Hk)との関係を模式的に示すグラフ、(b)内側シールドの厚みと異方性磁界(Hk)との関係を模式的に示すグラフである。 第一の実施形態の変形例に係る磁気センサの構成を示す平面図である。 比較例1に係る磁気センサの構成を示す平面図である。 実施例1、2における線形性の算出方法を模式的に示すグラフである。 実施例1、2および比較例1の磁気センサの線形性を評価した結果を示すグラフである。 第二の実施形態に係る磁気センサにおける、(a)磁界検出部の平面図、(b)フィードバックコイルの平面図、(c)シールドの平面図である。 第二の実施形態に係るの磁気センサの構成を示す平面図である。 図13の磁気センサにおける、(a)PP断面の模式図、(b)Q1Q1断面の模式図、(c)R1R1断面の模式図である。 (a)環状に設けられたシールドの周辺の磁界を示す模式図、(b)第二の実施形態における磁界検出部と、フィードバックコイルと、シールドとを示す模式図である。 比較例2に係る磁気センサの構成を示す平面図である。 実施例3の磁気センサの外部磁界耐性を示すグラフである。 比較例2の磁気センサの外部磁界耐性を示すグラフである。 GMR素子の積層構造を模式的に示す断面図である。 ヒステリシスに起因するフリー磁性層の抵抗のオフセットを説明する説明図である。
本発明の実施形態について、図面を参照して以下に説明する。各図において、同じ部材には同じ番号を付し、適宜、説明を省略する。
(第一の実施形態)
図1は、本実施形態に係る磁気センサ12を備えた磁気平衡式の電流センサの構成を模式的に示す模式図である。図1では、主に、磁気センサ12の磁界検出部122を構成する磁気抵抗効果素子122a~122dなどの接続関係について示し、その具体的な構成、配置、フィードバックコイル、シールドの位置関係などは、図2以降において述べる。
図1に示されるように、磁気センサ12は、測定対象の電流Iが通流する導体(電流線)11の近傍に配置されている。この磁気センサ12は、電流Iによる誘導磁界である誘導磁界Aを打ち消すキャンセル磁界Bを生じさせるフィードバック回路を備えている。
フィードバックコイル121は渦巻状の平面的な配線パターンによって構成されており、当該配線パターンに電流が通流することで、誘導磁界Aに対応する逆向きのキャンセル磁界Bを発生可能になっている。
磁界検出部122の磁気抵抗効果素子122a~122dは、外部磁界が印加されることで抵抗値が変化する素子である。このような素子として、GMR(GiantMagnetoResistance)素子、TMR(TunnelMagnetoResistance)素子などを用いることができる。本実施形態の磁気センサ12において、磁気抵抗効果素子122a~122dは所定の関係で接続されており、これにより外部磁界の変動を検出する磁界検出ブリッジ回路が構成されている。磁気抵抗効果素子122a~122dを含む磁界検出ブリッジ回路を用いることで、電流Iによる測定対象の誘導磁界Aを高感度に検出可能な磁気センサ12を実現できる。なお、磁界検出ブリッジ回路は、図1に示すものに限られない。磁界検出ブリッジ回路は、外部磁界による抵抗値変化のない固定抵抗素子などを含んで構成されてもよい。磁気センサ12は、誘導磁界Aを測定することで、電流を測定することができるから、電流Iを測定対象とする電流センサでもある。
磁界検出部122の磁界検出ブリッジ回路において、磁気抵抗効果素子122bと磁気抵抗効果素子122cとの接続点には電源電圧Vddを与える電源が接続されている。また、磁気抵抗効果素子122aの一端と磁気抵抗効果素子122dの一端には接地電圧GNDを与えるグランドが接続されている。磁気抵抗効果素子122aと磁気抵抗効果素子122bとの接続点から第1の出力電圧Out1が取り出され、磁気抵抗効果素子122cと磁気抵抗効果素子122dとの接続点から第2の出力電圧Out2が取り出される。これら2つの出力の電圧差は、磁気抵抗効果素子122a~122dに加わる外部磁界に対応するようになっている。
第1の出力電圧Out1と第2の出力電圧Out2との電圧差は増幅器123で増幅され、フィードバックコイル121に電流(フィードバック電流)として与えられる。つまり、フィードバック電流は第1の出力電圧Out1と第2の出力電圧Out2との電圧差に対応する大きさになる。フィードバックコイル121にフィードバック電流が通流すると、フィードバックコイル121の周囲には磁界検出部122に検出された誘導磁界Aを相殺するようにキャンセル磁界Bが発生する。誘導磁界Aの磁界強度が強い状態では、磁界検出ブリッジ回路の電圧差が大きくなり、フィードバックコイル121を通流するフィードバック電流が大きくなるため、キャンセル磁界Bも大きくなる。誘導磁界Aの磁界強度が弱い状態では、磁界検出ブリッジ回路の電圧差が小さくなり、フィードバックコイル121を通流するフィードバック電流が小さくなるため、キャンセル磁界Bも小さくなる。このように、フィードバックコイル121は誘導磁界Aを相殺するようなキャンセル磁界Bを発生する。そして、誘導磁界Aとキャンセル磁界Bとが相殺される平衡状態のフィードバック電流の電流値に基づいて、検出部である検出抵抗Rおいて、誘導磁界Aおよび電流Iが算出される。
図2(a)、図2(b)および図2(c)は、本実施形態に係る磁気センサ12における、磁界検出部122、フィードバックコイル121およびシールド124の平面図である。
図3は、実施形態に係る磁気センサ12の構成を説明する平面図であり、図2(a)~図2(c)に示す各部が積層された状態における位置関係を模式的に示している。
これらの図に示すように、本実施形態の磁気センサ12は、磁気抵抗効果素子122a~122dからなる磁界検出部122と、フィードバックコイル121と、シールド124と、を備えている。
図2(a)に示すように、磁界検出部122は、磁気抵抗効果素子122a~122dにより構成された磁界検出ブリッジ回路を備えている。同図には、各磁気抵抗効果素子122a~122dとしてGMR素子を用いた場合における、ピン層の磁化方向を矢印で示し、フリー磁性層の磁化方向を白抜き矢印で示している。同図に示す磁界検出部122が磁気を検出する感度方向はY1Y2方向である。なお、磁気抵抗効果素子122a~122dは、直線状にX1X2方向に4つ並べて配置されている。
図4は、本実施形態に係る磁気抵抗効果素子122a~122dを拡大して示す部分拡大図である。同図に示すように、磁気抵抗効果素子122a~122dは、複数の長尺パターン31を、長尺パターン31の長手方向(X1X2方向)と直交する方向(Y1Y2方向)に、略平行に配列させた磁界検出パターンを含む。図4において、感度方向(方向S)は、長尺パターン31の長手方向と直交する方向である。このため、磁気抵抗効果素子122a~122dは、磁気抵抗効果素子122a~122dが受ける誘導磁界Aおよびキャンセル磁界Bの方向が方向Sに一致するように配置される。図4では、7個の長尺パターン31a~31gを含む磁界検出パターンを示しているが、長尺パターン31の数はこれに限定されない。
長尺パターン31の配列方向において、最も外側に設けられた長尺パターン31aの一端部(図4に示す左側端部)は、接続端子32aと接続されている。一方、長尺パターン31aの配列方向において、長尺パターン31aから最も離れて設けられた長尺パターン31gの他端部(図4に示す右側端部)は、接続端子32bと接続されている。
長尺パターン31aの他端部と、この長尺パターン31aに隣接する長尺パターン31bの他端部とは、接続部33aによって接続され、長尺パターン31bの一端部と、この長尺パターン31bに隣接する長尺パターン31cの一端部とは接続部33bによって接続されている。同様に、長尺パターン31cの他端部と、隣接する長尺パターン31dの端部とは、接続部33cによって接続され、長尺パターン31dの一端部と、隣接する長尺パターン31eの一端部とは接続部33dによって接続されている。このように、長尺パターン31の端部は、接続部33a~33fによって隣接する長尺パターン31と接続されており、これによってミアンダ状の磁界検出パターンが構成されている。
上述したミアンダ状の磁界検出パターンを通じて電源(電源電圧Vdd)とグランド(接地電圧GND)との間に電流が流れると、ミアンダ状の磁界検出パターンでは、その電気抵抗値に応じて電圧降下が生じる。ミアンダ状の磁界検出パターンの電気抵抗値は外部磁界により変動するため、磁界検出パターンにおける電圧降下は、誘導磁界Aおよびキャンセル磁界Bに応じて変動する。磁界検出パターンの接続端子32a、32bの一方は、配線などを介して第1の出力端子または第2の出力端子の一方と接続されている。これにより、第1の出力電圧Out1または第2の出力電圧Out2として、磁界検出パターンにおいて生じた電圧降下に対応する電圧値が得られる。
図3に示すように、磁気抵抗効果素子122a~122dの上方(紙面手前、Z1方向)には、絶縁膜などを介して渦巻状の配線パターンによるフィードバックコイル121が形成されている。フィードバックコイル121の配線パターンは、Z2方向に見た平面視において一部が下方(紙面奥、Z2方向、図5(a)参照)の磁気抵抗効果素子122a~122dと重なるように配置されている。磁気抵抗効果素子122a~122dと重なる領域においてフィードバックコイル121の配線パターンは長尺パターンの延在方向(X1X2方向)に略平行に延在するように設けられている。これにより、フィードバックコイル121は、長尺パターンの延在方向に略垂直な方向(Y1Y2方向)のキャンセル磁界Bを発生できるようになっている。つまり、磁気抵抗効果素子122a~122dと重なる領域において、磁気抵抗効果素子122a~122dが受けるキャンセル磁界Bの向きは、磁気抵抗効果素子122a~122dの感度方向に一致するようになっている。なお、磁気センサ12において、フィードバックコイル121の具体的構成は図2(b)、図3に示すものに限られない。
図3に示すように、フィードバックコイル121は、磁界検出部122に重ねて配置されている。ここで、「重ねて配置されている」とは、内側シールド124aの法線方向から見たとき、すなわちZ1方向からZ2方向に見たとき、フィードバックコイル121の一部と磁界検出部122とが重なるように配置されていることをいう。
また、図2(b)に示すように、フィードバックコイル121は、第1コイル部121aおよび第2コイル部121bを備えている。第1コイル部121aと第2コイル部121bとは、内側シールド124aの法線方向から見たときの形状が、磁気抵抗効果素子122a~122dの感度方向であるY1Y2方向に直交する、仮想中心線CLを挟んで線対称になるように配置されている。なお、磁気抵抗効果素子122a~122dに重なる領域付近では、第1コイル部121aおよび第2コイル部121bに流れる電流の向きは同じであるため、第1コイル部121aおよび第2コイル部121bが発生させるキャンセル磁界Bの向きは同じ方向になる。
図2(c)に示すように、シールド124は、その法線方向(Z1方向)から見たときの形状が略矩形である内側シールド124aと、内側シールド124aを囲んで環状に形成された外側シールド124bとを備えている。
図3に示すように、XY平面に形成された平板状の内側シールド124aは、内側シールド124aの法線方向(Z1方向)からZ2方向に見たときに、磁界検出部122の磁気抵抗効果素子122a~122dを覆うように配置されている。このため、磁界検出部122に印加される電流Iからの誘導磁界Aの強度を内側シールド124aによって弱めることができる。
外側シールド124bは、内側シールド124aの法線方向から見たときに、内側シールド124aの周囲を囲むように、フィードバックコイル121の外周に沿って、フィードバックコイル121に重なるように配置されている。なお、内側シールド124aと外側シールド124bとは同一平面上に配置されている。内側シールド124aと外側シールド124bとは、高透磁率材料などを用いて同じ工程で形成することができる。この場合、内側シールド124aと外側シールド124bとを同じ厚さとしてもよい。
外側シールド124bは、フィードバックコイル121に重ねて設けられているから、後述するようにキャンセル磁界によって飽和磁界を大きくすることができる。また、シールド124は、外側シールド124bの幅W2を内側シールド124aの幅W1より小さくすることで、外側シールド124bの飽和磁界を内側シールド124aの飽和磁界よりもさらに大きくすることができる。これにより、内側シールド124aの見掛け上の異方性磁界が大きくなる。なお、内側シールド124aの幅W1は、矩形の短手方向の距離をいい、外側シールド124bの幅W2は環の幅をいう。本実施形態では、幅W1および幅W2のいずれも、磁界検出部122の感度方向(Y1Y2方向)の長さである。
フィードバックコイル121は、第1コイル部121aと第2コイル部121bとを仮想中心線CLを挟んで線対称になるように配置されている。これにより、内側シールド124aの法線方向から見たときに、フィードバックコイル121の外周に沿うように外側シールド124bを配置すること、すなわち、積層方向(Z1Z2方向)から見て外側シールド124bがフィードバックコイル121の外周(外郭)に重なるように配置することが容易になる。
シールド124の外側シールド124bがフィードバックコイル121に重ねて配置された構成により、キャンセル磁界を用いて外側シールド124bの飽和磁界を大きくすることができる。このため、外側シールド124bによって、内側シールド124aに印加される磁界を効果的に低減することができるから、内側シールド124aの見掛け上のHkを大きくすることができる。
磁気抵抗効果素子122a~122dと重なる領域において、フィードバックコイル121の上方(紙面手前、Z1方向)には、内側シールド124aが設けられている。また、内側シールド124aの周囲には、内側シールド124aと離間して配置された外側シールド124bが設けられている。
外側シールド124bは、内側シールド124aの周りに環状に配置されている。すなわち、外側シールド124bは、内側シールド124aから誘導磁界Aおよびキャンセル磁界Bの方向(図1参照、Y1Y2方向)すなわち磁気抵抗効果素子122a~122dの感度方向、ならびにこれらに直交する方向(X1X2方向)に離間して、切れ目なく連続的に配置されている。このため、感度方向および感度方向に直交する方向の外乱磁界を低減して、内側シールド124aの見掛け上のHkを大きくすることができる。
図5(a)、図5(b)および図5(c)は、図3の磁気センサ12における、PP断面の模式図、Q1Q1断面の模式図およびR1R1断面の模式図である。これらは、磁気平衡式の磁気センサ12の積層構造を模式的に示している。
図5(a)は、第1コイル部121a、第2コイル部121b、磁気抵抗効果素子122aおよび内側シールド124aを含む断面を示しており、図5(b)および図5(c)は、第1コイル部121aおよび外側シールド124bを含む断面を示している。なお、これらの図では、積層構造全体を示すために、構成を簡略化しており、構成の一部を省略している。
図5(a)に示すように、シリコンを含んで構成される基板21上に形成された絶縁膜22上に磁気抵抗効果素子122aが設けられている。磁気抵抗効果素子122aの上方(Z1方向)には、図示しないポリイミド膜およびシリコン酸化膜を介して第1コイル部121aおよび第2コイル部121b(適宜、これらをフィードバックコイル121という)が設けられている。フィードバックコイル121は、例えば、金属等の導電性材料を含む膜を形成した後に、フォトリソグラフィおよびエッチングを用いるパターン加工によって形成することができる。
フィードバックコイル121を覆うように形成されたポリイミド膜(図示せず)を介して、Z2方向に見た平面視において磁気抵抗効果素子122aと重なる領域に内側シールド124aが形成されている。内側シールド124aは、アモルファス磁性材料、パーマロイ系磁性材料、または鉄系微結晶材料等の高透磁率材料を用いて形成することができる。内側シールド124a上には、シリコン酸化膜(図示せず)が形成されている。
図5(a)および図5(b)では、導体11からの誘導磁界Aを実線矢印で示し、第1コイル部121aからのキャンセル磁界Bを破線矢印で示している。
図5(a)に示すように、内側シールド124aにおいては、誘導磁界Aの方向と、フィードバックコイル121のキャンセル磁界Bの方向とが同じである。このため、磁気センサ12において、内側シールド124aは、磁気の減衰に加え、フィードバックコイル121のキャンセル磁界Bをエンハンス(増強)する機能を有する。内側シールド124aが磁気ヨークとして機能するため、フィードバックコイル121に流す電流を小さくして省電力化することができる。
図5(b)に示すように、外側シールド124bにおいては、誘導磁界Aの方向と、第1コイル部121aのキャンセル磁界Bの方向とが、逆向きになっている。このように外側シールド124bでは、キャンセル磁界Bが誘導磁界Aを打ち消すことになるから、外側シールド124bが磁化飽和し難くなる。したがって、外側シールド124bの飽和磁界を大きくして、検知方向(Y1Y2方向)の磁界を効果的に遮蔽して低減することができる。これにより、内側シールド124aの見掛け上の異方性磁界(Hk)を大きくして、磁気センサ12の測定可能範囲を広くすることができる。
図5(b)は、Q1Q1断面を示しているが、Q2Q2断面においても、誘導磁界Aとキャンセル磁界Bとの関係が図5(b)同様、誘導磁界Aの方向と、第2コイル部121b(図3参照)のキャンセル磁界Bの方向とが、逆向きになる。このため、検知方向(Y1Y2方向)における磁界の向き(Y1方向またはY2方向)にかかわらず、外側シールド124bによって同様に、内側シールド124aに印加される磁界を低減することができる。
図5(c)に示すように、外側シールド124bにおける、内側シールド124aを基準として検知方向と直交する方向(X1X2方向)に位置する部分では、誘導磁界Aと第1コイル部121aのキャンセル磁界Bとは直交する。図5(c)は、R1R1断面を示しているが、R2R2断面図においても同様、誘導磁界Aと第2コイル部121bのキャンセル磁界Bとが直交する。このため、検知方向と直交する方向(X1X2方向)の磁界の向きにかかわらず、外側シールド124bによって同様に、内側シールド124aに印加される外乱磁界を低減することができる。なお、R2R2断面図では、キャンセル磁界Bの方向が図5(c)とは反対である。
図6(a)は環状に設けられた外側シールド124bの周辺の磁界を示す模式図であり、図6(b)は磁気センサ12における磁界検出部122と、フィードバックコイル121と、シールド124と配置を示す模式図である。
図6(a)に示すように、外側シールド124bを環状に構成することで、磁界検出部122に及ぶ検出方向に直交する直交磁界を減衰、低減させることができる。そして、その内側に位置する内側シールド124aに及ぶ外部からの磁界を減衰、低減させることができる。これにより、内側シールド124aの見掛け上の異方性磁界(Hk)を大きくすることが可能になる。
また、図6(b)に示すように、磁界検出部122においてフルブリッジ回路を構成する四つの磁気抵抗効果素子122a~122dは、内側シールド124aの法線方向から見たときに、仮想中心線CLと重なるとともに、仮想中心線CLに沿って直線状に並べて設けられている。フィードバックコイル121およびシールド124は、仮想中心線CLに対してそれぞれ線対称に配置されている。このため、誘導磁界Aを検知する感度方向におけるY1方向とY2方向とにおいて、フィードバックコイル121およびシールド124と磁界検出部122との位置関係が同じになる。したがって、磁界の向きがY1方向であるか、Y2方向であるかによらず、同じ精度で誘導磁界Aを検知することができる。すなわち、導体11に流れる電流の向きによらず、精度よく電流Iを検知することが可能になる。
図7(a)は内側シールド124aの幅(W1)と異方性磁界(Hk)との関係を模式的に示すグラフであり、図7(b)は内側シールド124aの厚みと異方性磁界(Hk)との関係を模式的に示すグラフである。
磁気センサ12(図3参照)の測定可能範囲(ダイナミックレンジ)を広げるには、内側シールド124aの異方性磁界(Hk)を大きくする必要がある。そのためには、図7(a)に示すように、内側シールド124aを法線方向から平面視した形状(矩形)のアスペクト比をより大きくするか、図7(b)に示すように内側シールド124aのシールド膜厚を厚くすることが有効である。
しかし、内側シールド124aのアスペクト比を大きくする場合、磁気抵抗効果素子122a~122d(図3、図6参照)の位置との兼ね合いで特に短手方向(幅方向、感度方向、Y1Y2方向)の寸法が制限される。また、アスペクト比を大きくすると、その背反すなわち相容れない性質として内側シールド124aの透磁率(μ)が小さくなって、誘導磁界Aをシールドする効果が弱まるという問題がある。
また、内側シールド124aの膜厚を厚くすると、製造が非常に難しいという課題が生じる。膜厚を厚くした場合に生じやすくなる問題として、例えば、厚いレジストをウェハ内に均一に塗布することが難しい、シールド124の応力が大きくなることに伴いクラック、膜剥がれが発生しやすくなることなどが挙げられる。
そこで、本実施形態の磁気センサ12は、内側シールド124aの法線方向(Z1方向)から見たときに、フィードバックコイル121の外周に沿って、内側シールド124aの周囲を囲むように、内側シールド124aと同一平面上に配置された外側シールド124bを設けることによって、シールド124の膜厚を厚くすることなく、誘導磁界Aに対する高いシールド効果を実現している
〔変形例〕
図8は図3に示す実施形態の変形例に係る磁気平衡式の磁気センサ52の構成を説明する平面図である。本実施形態の磁気センサ52は、シールド124(図1参照)の内側シールド124aを切れ目なくとり囲む環状の外側シールド124bに代えて、内側シールド124aを磁気センサ52の磁界検出方向において両側で取り囲む外側シールド124c、124dを備えている点において、磁気センサ12と異なっており、他の構成は同じである。
外側シールド124c、124dは、磁気抵抗効果素子122a~122dの磁界検出方向(Y1Y2方向)において、内側シールド124aと離間して、外側に配置されている。すなわち、外側シールド124c、124dは、内側シールド124aから誘導磁界Aおよびキャンセル磁界Bの方向に離間して配置されている。
磁気抵抗効果素子122a~122dの磁界検出方向の外側に、フィードバックコイル121に重なるように、外側シールド124c、124dを配置することにより、外側シールド124b同様、磁化飽和し難くなる。これにより、外側シールド124c、124dによって、内側シールド124aへの外部からの磁界を低減し、内側シールド124aの見かけ上の異方性磁界(Hk)を大きくして、磁気センサ52の測定可能範囲を広くすることができる。
(第二の実施形態)
図12(a)、図12(b)および図12(c)は、本実施形態に係る磁気センサ13における、磁界検出部122、フィードバックコイル121およびシールド124の平面図である。
図13は、実施形態に係る磁気センサ13の構成を説明する平面図であり、図12(a)~図12(c)に示す各部が積層された状態における位置関係を模式的に示している。
図12(a)~図12(c)および図13に示すように、本実施形態の磁気センサ13は、シールド124が環状の外側シールド124bからなる点を除いて、第一の実施形態の磁気センサ12と同じ構成を備えている。そこで、本実施形態では、磁気センサ12と共通する構成の説明は省略し、異なる構成について説明する。
シールド124(外側シールド124b)は、感度直交方向の磁界に対するシールド効果により、磁気センサ13の直交磁界耐性を向上させる。まず、磁気センサ13に直交磁界が印加された場合に磁界検出部122の抵抗に生じる、オフセットについて以下に説明する。
図19は、GMR素子からなる磁気抵抗効果素子122a~dが備える積層構造を模式的に示す断面図である。磁気抵抗効果素子122a~dは、固定磁性層111、非磁性材料層112およびフリー磁性層113が積層された構成を備えている。その抵抗値は、磁化方向が固定された固定磁性層111と、外部磁界により磁化方向が変わるフリー磁性層113との磁化方向の相対関係により変化する。磁気センサ13(図13参照)は、この抵抗値の変化に基づいて外部磁界の向きと強さとを検知することができる。
フリー磁性層113の内部で磁壁が移動すると、バルクハウゼンノイズが発生する。そこで、GMR素子110を備えた磁気センサ13の出力を安定化するバイアス磁界として、反強磁性層114との交換結合磁界を使用したエクスチェンジバイアス磁界が、感度軸と直交する方向に与えられる。バイアス磁界の印加により、フリー磁性層113を形成する軟磁性材料の磁化方向を揃えることができる。なお、バイアス磁界は、エクスチェンジバイアス磁界に限らず、永久磁石を使用したハードバイアス磁界であってもよい。
フリー磁性層113は、磁化方向が反転しない弱い外部磁界が印加された場合、ゼロ磁界に戻ることにより、外部磁界が印加される前の初期状態に戻る。しかし、磁化方向が反転する強い外部磁界が印加された場合、ゼロ磁界に戻しても、フリー磁性層113は初期状態には戻らない。すなわち、強い外部磁界によってフリー磁性層113の磁化方向が反転すると、外部磁界が除かれてゼロ磁界に戻ってもフリー磁性層113のヒステリシスによって、初期状態からのずれ(オフセット)が生じる。
図20は、磁気抵抗効果素子122a~dのフリー磁性層113のヒステリシスに起因する抵抗のオフセットを説明する説明図である。同図に示すように、フリー磁性層113に対して感度軸と直交する方向に印加される外部磁界(直交磁界)が反転磁界(Q)より小さい場合、外部磁界がゼロに戻れば、フリー磁性層113は実線に沿って矢印(1)の方向に変化して初期の状態に戻る。このため、外部磁界の大きさが0から反転磁界未満である場合、外部磁界がゼロになれば、フリー磁性層113の抵抗は初期の値(P)になる。
しかし、反転磁界以上の外部磁界が印加された場合、フリー磁性層113は、外部磁界がゼロに戻っても初期の状態に戻らない。例えば、フリー磁性層113に飽和磁界(R)が印加された場合、フリー磁性層113のヒステリシスによって、破線に示すように抵抗が変化する。このため、外部の磁界がゼロになると、破線に沿って矢印(2)の方向に変化して、フリー磁性層113の抵抗が(S)となる。このように、外部磁界の大きさが反転磁界以上である場合、フリー磁性層113のヒステリシスによってフリー磁性層113の抵抗が初期の値からずれてしまう。
以上のように、反転磁界よりも大きな外部磁界が印加されてフリー磁性層113が初期の磁化方向から反転すると、ゼロ磁界となった後にフリー磁性層113の抵抗にオフセットが生じる。フリー磁性層113に生じる抵抗のオフセットは外部磁界の大きさによって変動し、図20に白抜き矢印で表した範囲で変動する。フリー磁性層113の抵抗が変動すると検知精度が低下するから、磁気センサ13は、感度軸に直交する外部磁界に対する高い耐性を備えることが好ましい。
磁気センサ13は、外部磁界を減衰して検知精度を良好にするために、シールド124を備えている。外部磁界は、シールド124によって減衰されながら、磁界検出部122に印加される。このため、反転磁界は高磁界側にシフトし、磁気センサの検知精度を良好に維持できる範囲が広くなる。
図13に示すように、シールド124は、その法線方向から見たとき、すなわちZ1からZ2方向を見たときに、フィードバックコイル121の外周に沿って、フィードバックコイル121に重なるように配置されている。シールド124は、フィードバックコイル121の外周を完全に覆っていることが好ましいが、外周の全部ではなく一部を覆っていてもよい。また、シールド124は、その法線方向から見たときに、フィードバックコイル121の外周の一部を覆い、一部がフィードバックコイル121からはみ出していてもよい。
図14(a)、図14(b)および図14(c)は、図13の磁気センサ13における、PP断面の模式図、Q1Q1断面の模式図およびR1R1断面の模式図である。これらの図は、磁気平衡式の磁気センサ12の積層構造を模式的に示しており、導体11からの誘導磁界Aを実線矢印で示し、第1コイル部121aからのキャンセル磁界Bを破線矢印で示している。
図14(a)に示すように、磁気センサ13は、導体11とフィードバックコイル121との間に、内側シールド124a(図2(c)、図3参照)を備えていない。内側シールド124aは、広い磁界範囲を検出する際には必須となるが、比較的小さな磁界範囲で検出する場合は必須ではない。
たとえば、磁界検出部122がGMR素子である場合、内側シールド124aが設置されていると、磁界検出部122が内側シールド124aのヒステリシスの影響を受けやすくなる。このため、所望の検出レンジを担保できるのであれば、磁気センサ13のように、内側シールド124aを備えない方が好ましい。したがって、弱い磁界検出用の平衡式の磁気センサ(電流センサ)は、GMR素子から成るフルブリッジ回路とフィードバックコイルのみで構成される場合がある。
しかしながら、フルブリッジ回路と平衡コイルのみから構成される磁気センサには、外乱磁界の影響を受けやすいという問題がある。磁気センサ素子(チップ)単体では外乱磁界減衰機能を持たず、パッケージあるいはモジュール内にシールドを設置することも可能である。しかし、この場合、構造が複雑になり易く、サイズが大きくなることで小型化し難くなるという問題がある。
一方、シールド124は、検出磁界以外の成分である外乱磁界を減衰する効果も併せ持っている。そこで、磁気センサ13は、外乱磁界の影響を緩和するシールド124として、外側シールド124bを備えている。磁気センサ13はそのチップ内に外乱磁界減衰用のシールドが設けられるので、小型化に有利である。また、外側シールド124bは、フルブリッジ回路を構成する磁界検出部122の直上ではなく、やや離れた箇所で囲うように設けられる。このため、シールド124のヒステリシスが磁気センサ13に及ぼす影響を小さくすることができる。
図15(a)は環状に設けられた外側シールド124bの周辺の磁界を示す模式図であり、図15(b)は磁気センサ13の磁界検出部122と、フィードバックコイル121と、シールド124と、の配置を示す模式図である。
図15(a)に示すように、外側シールド124bを環状に構成することで、その内側の領域では周辺の磁界の影響を受けにくくなる。すなわち、環状に構成された外側シールド124bの内側に磁界検出部122を配置することで、磁界検出部122に及ぶ外部からの磁界を減衰、低減させることができる。これにより、磁気センサ13の外部磁界に対する耐性が向上する。
また、図15(b)に示すように、磁界検出部122およびフィードバックコイル121は、それぞれ仮想中心線CLに対して線対称となるように配置されており、それらを取り囲むようにフィードバックコイル121上(Z1Z2軸のZ2側)にリング状の外側シールド124bからなるシールド124が設置されている。したがって、導体11に流れる電流の向きによらず、精度よく誘導磁界A及び電流Iを検知することができる。
<実施例1~2、比較例1>
実施例1として、実施形態の構成を備えた磁気センサ12(図3参照)、実施例2として、変形例の構成を備えた磁気センサ52(図8参照)を用いて、磁力を測定して線形性を評価した。
図9は、比較例1に係る磁気センサの構成を説明する平面図である。同図に示す四つの磁気抵抗効果素子を備えた磁界検出ブリッジ回路に重ねて、一つのコイル部および一つのシールドが設けられた電流センサを用いて、磁力を測定して線形性を評価し、比較例1とした。
実施例1、2および比較例1の電流センサに共通する条件は以下のとおりである。
シールドの材料:NiFe合金(19.5重量%Fe)
磁界検出部直上の内側シールド(実施例)、シールド(比較例)のサイズ:800μm×150μm
内側シールド(実施例1、2)、シールド(比較例1)の膜厚:17μm
磁界検出部とシールドとの距離(Z1Z2方向):10μm
磁界検出部の上部すなわち磁界検出部と重なる領域におけるフィードバックコイルのターン数:24
図10は、磁気センサの出力線形性の算出方法を模式的に示すグラフである。線形性は出力の実測値と近似直線の差分(最大値)のフルスケールに対する比率(%/F.S.)で定義した。この定義により、線形性(%/F.S.)の値が小さいほど、理想的な直線に近く、精度が高い磁気センサであることを示している。
同図のグラフは横軸が磁界を示し、縦軸がフィードバック電流を示している。同図に実線で示すように、磁界が増加する場合と減少する場合とでは、ヒステリシスにより実際に測定されるフィードバック電流の実測値が異なる。そこで、実測値から、最小二乗近似により近似直線を求め、実測値と近似曲線の値との差分、すなわち実測値と同じ磁界における近似曲線から求められる値を当該実測値から引いて得られる値の絶対値の最大値を求め、当該最大値のフルスケールに対する比率を算出して磁気センサの線形性とした。なお、フルスケール(F.S.)とは、線形性を計算した磁界の範囲における最小磁界と最大磁界とのフィードバック電流の差分をいう。
実施例および比較例の磁気センサについて線形性を評価した結果を図11のグラフおよび表1に示す。
Figure 0007332725000001
実施例1、2および比較例1の磁気センサの線形性を評価した結果から、フィードバックコイルに重ねて配置されたシールドを、磁界検出部に印加される被測定磁界の強度を弱めるように配置された内側シールドと、内側シールドに印加される被測定磁界の強度を弱めるように配置された外側シールドとで構成することにより、誘導磁界Aを精度よく検出できることが分かった。また、線形性を良好にする観点から、外側シールドは、磁界検出方向の両側において内側シールドを取り囲むものよりも、切れ目なく環状に形成されたものが好ましいことが分かった。
<実施例3、比較例2>
実施例3および比較例2の電流センサに共通する条件は以下のとおりである。
磁界検出部の上部すなわち磁界検出部と重なる領域におけるフィードバックコイルのターン数:24
磁気抵抗効果素子として用いたGMR素子の膜構成。()内の数字は層の厚さ(Å)を示す。
下地層:NiFeCr(42)/固定磁性層:Fe60at%Co40at%(19)/非磁性材料層:Ru(3.6)/固定磁性層:Co90at%Fe10at%(24)/非磁性材料層:Cu(20)/フリー磁性層:[Co90at%Fe10at%(10)/Ni82.5at%Fe17.5at%(70)]/反強磁性層:IrMn(80)/保護層:Ta(100)
(実施例3)
図13に示す、外側シールド124bからなるシールド124を備えた磁気センサを用いた。
シールドの材料:NiFe合金(19.5重量%Fe)
シールドの形状:外形1000μm×1500μm、幅220μm
シールドの膜厚:17μm
磁界検出部とシールドとの距離(Z1Z2方向):10μm
(比較例2)
シールド124を備えていない構成において、実施例3の磁気センサ13と異なる、図16に示す磁気センサ53を用いた。
(オフセット変動量の測定)
実施例3および比較例2の磁気センサのそれぞれについて、感度軸に直交する方向に印加する外部磁界(ストレス磁界、直交磁界)を±XmT(Xは5~22、1mTごと)として、交互に印加されるプラスとマイナスの外部磁界の絶対値が徐々に大きくなるように外部磁界を変化させながら、磁気センサの出力のオフセット変動量を測定した。
図17は、実施例3における磁気センサ(各10個)についての外部磁界耐性の測定結果を示すグラフである。
図18は、比較例2における磁気センサ(各10個)の外部磁界耐性の測定結果を示すグラフである。
図17に示すように、実施例3に係る磁気センサは、外部磁界±15mTまでオフセットが生じず、オフセット変動量が小さく抑えられていた。
対して、図18に示すように、比較例2の磁気センサは、外部磁界が±10mTでオフセットが生じ、また、オフセット変動量も大きかった。
図17および図18に示す結果から、誘導磁界の方向とフィードバックコイルからのキャンセル磁界Bの方向とが逆向きになる位置に重ねて配置された環状のシールドを設けることにより、磁気センサの直交磁界耐性が向上することが分かった。特に、厚さ方向からみて、線対称に配置された第1のコイルと第2のコイルと、を有する8の字形状の磁気平衡用のフィードバックコイルとの組み合せにより、直交磁界耐性が良好な磁気センサを実現することができた。
本発明は、例えば、モータ駆動用の電流の大きさを検知するセンサとして用いることができる。
11 :導体
12、13、52、53:磁気センサ(電流センサ)
21 :基板
22 :絶縁膜
31、31a、31b、31c、31d、31e、31f、31g:長尺パターン
32a、32b:接続端子
33a、33b、33c、33d、33e、33f:接続部
111 :固定磁性層
112 :非磁性材料層
113 :フリー磁性層
114 :反強磁性層
121 :フィードバックコイル
121a :第1コイル部
121b :第2コイル部
122 :磁界検出部
122a、122b、122c、122d:磁気抵抗効果素子
123 :増幅器
124 :シールド
124a :内側シールド
124b、124c、124d:外側シールド
A :誘導磁界(被測定磁界)
B :キャンセル磁界
I :電流
Out1 :第1の出力電圧
Out2 :第2の出力電圧
Vdd :電源電圧
GND :接地電圧
CL :仮想中心線

Claims (7)

  1. 磁気抵抗効果素子からなる磁界検出部と、フィードバックコイルと、シールドと、を備えた磁気センサであって、
    前記フィードバックコイルは、前記磁界検出部に重ねて配置され、
    前記シールドは、前記フィードバックコイルに重ねて配置され、
    前記シールドは、
    前記磁界検出部に印加される被測定磁界の強度を弱めるように配置された内側シールドと、前記内側シールドに印加される前記被測定磁界の強度を弱めるように配置された外側シールドと、を有し、
    前記フィードバックコイルは、第1コイル部および第2コイル部を備え、
    前記第1コイル部と前記第2コイル部とが、前記内側シールドの法線方向から見たときの形状が前記磁気抵抗効果素子の感度方向に直交する仮想中心線を挟んで線対称に配置されており、
    前記磁界検出部は、四つの前記磁気抵抗効果素子が配置されたフルブリッジ回路であり、
    四つの前記磁気抵抗効果素子は、前記内側シールドの法線方向から見たときに、前記仮想中心線と重なるように設けられていることを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記内側シールドにおいては、前記被測定磁界の方向と前記フィードバックコイルのキャンセル磁界の方向とが同じであり、
    前記外側シールドにおいては、前記被測定磁界の方向と、前記フィードバックコイルの前記キャンセル磁界の方向とが反対である部分を有する、請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記外側シールドは、前記内側シールドを取り囲んで形成されている、請求項1に記載の磁気センサ。
  4. 前記外側シールドは、環状に形成されている、請求項1に記載の磁気センサ。
  5. 前記内側シールドは、その法線方向から見たときの形状が略矩形である、請求項1に記載の磁気センサ。
  6. 前記外側シールドの幅が、前記内側シールドの幅以下である、請求項1に記載の磁気センサ。
  7. 請求項1に記載の磁気センサを備えていることを特徴とする電流センサ。
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