JP7330575B2 - モナスシノールの脂肪減少製品の調製における使用 - Google Patents
モナスシノールの脂肪減少製品の調製における使用 Download PDFInfo
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Description
1)固形培地の調製:米を水に浸した後、滅菌して、前記固形培地を獲得すること;
2)種子液の調製:前記モナスカスを活性化させ、活性化されたモナスカスを種子液培地に接種して培養し、種子液を獲得すること;
3)発酵:前記種子液を前記固形発酵培地に注入し、発酵させ、発酵した米、即ち、紅麹米を得ること;及び
4)モナスシノールの抽出:前記紅麹米を乾燥し粉砕した後、エタノールで抽出し、得られた抽出液を高速液体クロマトグラフィーによって分離し、前記モナスシノールを獲得すること、を含む。
1)固形培地の調製:米を水に浸した後、滅菌して、前記固形培地を獲得する;
2)種子液の調製:前記モナスカスを活性化させ、活性化されたモナスカスを種子液培地に接種して培養し、種子液を獲得する;
3)発酵:前記種子液を1:5-10L/kgの割合で前記固形発酵培地に注入し、発酵させ、発酵した米、即ち、紅麹米を得る;
4)モナスシノールの抽出:前記紅麹米を乾燥し粉砕した後、50%-80%のエタノールで抽出し、抽出プロセスに、紅麹米とエタノールとの重量比が1:5-20になるように制御し、得られた抽出液を高速液体クロマトグラフィーによって分離し、前記モナスシノールを獲得する。
1)固形培地の調製:前記米を水に浸した後に形成された湿った米を三角フラスコに広げ、滅菌して、固形発酵培地を得ること;
2)種子液の調製:前記モナスカスを活性化培地を使用して活性化された後、種子液培地に接種して培養し、モナスカスの種子液とすること;
3)発酵:前記モナスカスの種子液をろ過して菌糸体を除去し、菌糸体が除去された前記モナスカスの種子液を1:5-10L/kgの割合で前記固形発酵培地に注入し、発酵させ、発酵した米、即ち、紅麹米を得ること;
4)モナスシノールの抽出:発酵して得られた紅麹米を乾燥し粉砕した後、50%-80%のエタノールで抽出し、抽出プロセスに、紅麹米とエタノールとの重量比が1:5-20になるように制御し、得られた抽出液を高速液体クロマトグラフィーによって分離し、前記モナスシノールを獲得することを含む。。
1)モナスシノールは、血中脂質の低減、体重増加の制御、体脂肪の蓄積の抑制に著しく機能し、そして、低減された細胞毒性を有することから、脂肪減少製品としてより高い使用安全性があることを初めて発見した。
2)本発明は、モナスシノールの脂肪減少製品の調製における使用を提供し、個体の肥満に関連する亜健康状態の予防又は改善に用いられ、前記個体は、例えば、体重管理を必要とする、成人及び青年を含む亜健康な人であってもよい。
3)本発明は、さらに、モナスシノールの、脂肪減少医薬品を含む脂肪減少製品の調製における使用を提供し、脂肪肝、心血管疾患、糖尿病、及び喘息を含む、個体の脂質代謝異常に関連する疾患の予防又は治療に用いられ、さらに、例えば、糖尿病、心血管疾患、喘息、及び変形性関節症などの肥満に密接に関与する一連の疾患の予防及び治療に用いられてもよい。
1)オレイン酸モデリングHepG2細胞
成長状態が良好なHepG2細胞を、2*105個/mL、各ウェル1mLで6ウェル培養プレートに接種した。細胞付着率が80%-90%に達したとき、培地を廃棄した。空白群とモデリング群を設定し、空白群に完全培地を入れ、モデリング群に完全培地で希釈された0.3mmol/Lのオレイン酸誘導液を入れ、各ウェルに2mLを入れ、24h培養した後に、オイルレッドOで染色し、細胞における脂肪滴蓄積状況を観察した。
a.成長状態が良好なHepG2細胞を、5*104個/mL、各ウェル100μLで96ウェル培養プレートに接種した。細胞付着率が80%-90%に達したとき、培地を廃棄した。
1日目(培地を廃棄した後)で、モデリング群のHepG2細胞にオレイン酸0.3mmol/Lを含む完全培地200μLを入れ、投与群のHepG2細胞にオレイン酸0.3mmol/L及び上記の濃度が異なるMS又はMCサンプルを含む完全培地200μLを入れた。
24h後、MTT実験方法に従い、各群のHepG2細胞生存率を検測した。
以下のように実験する。
a.成長状態が良好なHepG2細胞を、2*105個/mL、各ウェル1mLで6ウェル培養プレートに接種し、12h培養し、細胞が付着した後に培地を廃棄した。
空白対照群:完全培地2mLを入れた;
オレイン酸モデリング群:オレイン酸0.3mmol/Lを含む完全培地2mLを入れた;
MC低用量群:オレイン酸0.3mmol/L及びモナスシノール2μg/mLを含む完全培地2mLを入れた;
MC中用量群:オレイン酸0.3mmol/L及びモナスシノール4μg/mLを含む完全培地2mLを入れた;
MC高用量群:オレイン酸0.3mmol/L及びモナスシノール8μg/mLを含む完全培地2mLを入れた。
以下のように実験する。
まず、正常なHepG2細胞を獲得し、実施例1の方法に従い、オレイン酸モデリング後のHepG2細胞(オレイン酸濃度0.3mmol/L)を獲得した。
実験では、オレイン酸4-メチルウンベリフェリル(4-MUO)を基質として使用し、蛍光検出法でMCの膵リパーゼ(II型、ブタ膵臓由来)に対する阻害活性を評価した。
空白群:MCサンプルを含まず、基質、膵リパーゼ、及びTris-HCL緩衝液のみある;
空白背景群:MCサンプル及び膵リパーゼを含まず、基質及びTris-HCL緩衝液のみある;
サンプル背景群:膵リパーゼを含まず、MCサンプル、基質、及びTris-HCL緩衝液のみある;
サンプル群:Tris-HCL緩衝液を含まず、MCサンプル、基質、及び膵リパーゼのみある。
阻害率(%)=[(A1-A2)-(A3-A4)]/(A1-A2)×100
A1:空白群の蛍光値;A2:空白背景群の蛍光値
A3:サンプル群の蛍光値;A4:サンプル背景群の蛍光値
動物実験では、Beijing Vital River Laboratory Animal Technology Co., Ltd.より購入された、体重が110-120グラムであり、年齢が8週であるオスのゴルデンシリアンハムスター(Golden Syrian hamster、略してハムスター)24匹が使用された。
1日目から毎日:
正常群(NOR):自由に基本飼料を摂取させ、胃内投与でMC群と同量なCMC-Na溶液を与えた;
高脂肪群(HFD):自由に高脂肪成分を有するチュアブル飼料を摂取させ、胃内投与でMC群と同量なCMC-Na溶液を与えた;
MC群:自由に高脂肪成分を有するチュアブル飼料を摂取させ、20mg/kg体重の用量で胃内投与でMC(CMC-Na溶液に溶解させた)を与えた。
表2は、ハムスターの肝臓、腎臓、脂肪などの脂質代謝に関与する臓器重量指標を記録する。以上の実験データから分かるように、HFD群に比べて、MC群は、ハムスターの高脂肪食による体重、肝臓重量の増加及び周囲脂肪の蓄積を著しく阻害することができる(p<0.05)。
Folch法に従い、肝臓中のTCとTGを抽出し、Nanjing Jiancheng Bioengineering Insituteにより製造されたTCとTGの検出キットを使用し、取扱説明書に提供された方法で肝臓組織のTCとTGの含有量を測定した。
図9A-図9Cは、各群におけるハムスターの肝臓組織切片の100x光学顕微鏡における結果を示し、図9a-図9cは、各群におけるハムスターの肝臓組織切片の400x光学顕微鏡における結果を示し、ここで、図9Aと図9aはNOR群の結果であり、図9Bと図9bはHFD群の結果であり、図9Cと図9cはMC群の結果である。これで分かるように、脂質蓄積によるHFD群の肝臓細胞の増大に比べて、MC群の細胞における脂質蓄積は著しく減少し、肝細胞索は正常になる傾向があった。
モナスカスは、2019年9月20日にChina General Microbiological Culture Collection Center(略してCGMCC)に寄託され、受託番号がCGMCC No.18578であるモナスカスである。原料は一般的に市販される米であり、培地における各成分はいずれも当分野の一般的に市販される試薬である。
1)米と水を1:1の質量体積比(kg/L)で室温で4-24h浸し、水を切った後、培養瓶に入れ、121℃、0.1MPaの条件下で20min滅菌し、固形発酵培地を獲得した;
2)4℃の冷蔵庫に保存されたモナスカスCGMCCNo.18578を新鮮な麦汁斜面培地に移し、当該モナスカスを活性化するように30℃で48h培養し;滅菌後の無菌水を無菌操作で活性化された菌種斜面に注ぎ、胞子を白金耳からこすり取って胞子懸濁液を作り、種子液培地に移し、30℃、180r/minの恒温振とう機で36h培養し、モナスカスの種子液を獲得した。
4)発酵して得られた紅麹米をオーブンにて60℃で乾燥し粉砕した後、70%のエタノールで抽出し、紅麹米とエタノールとの重量比は1:5-20であり、得られた抽出液を高速液体クロマトグラフィーによって分離し、前記モナスシノールを獲得した。
ESI-MSで獲得されたモナスシノールの結果は図11に示す通りである。その一次カチオンピークのm/zは361.2000[M+H]+であり、当該化合物の分子式はC21H28O5である。モナスシノールの1H-NMRの結果は図12に示す通りであり、モナスシノールの13C-NMRの結果は図13に示す通りであり、当該結果は文献JP2008-56618Aに記載されたMonascinolの構造特性評価の情報と同じである。
MC検量線の描画:
調製し精製したMC(HPLC純度>95%)を70%のエタノールに溶解させ、4mg/mlの母液を調製し、勾配で希釈して、濃度がそれぞれ400、200、100、50、25μg/mlであるMC標準溶液が得られ、Agilent Technologies 1260型HPLCで検量線を測定し描画する。HPLC条件:カラム ZORBAX Eclipse Plus C18(5μm,4.6×250mm);移動相 アセトニトリル-0.1%ギ酸水60:40(V/V)、定組成溶離;ダイオードアレイ検出器;検出波長390nm;カラム温度25℃;流速1mL/min;サンプル体積20μL。濃度Xをピーク面積Yで線形回帰し、得られたMC回帰方程式はY=31.63x+122、R2=0.998である。
60℃で発酵生成物(即ち、発酵した後の紅麹米)を乾燥させ、粉砕して篩い分け(200メッシュ)した後、0.50gを精秤し、10mLの遠沈管に入れ、試料と溶液の比率が1:20である70%のエタノール溶液で30min超音波抽出し、3500r/minで10min遠心し、上澄みを適宜に希釈した後、0.22μmの有機フィルターでろ過し、得られた抽出液をHPLC用バイアルに入れ、HPLCで検測した。サンプルから検測されたMCのピーク面積及びサンプル希釈倍数、ならびにMC検量線によって算出して得られた発酵生成物におけるMCの含有量が8mg/gであった。当該含有量は中国台湾発明特許TW1437001Bに使用されたモナスカスによって発酵された紅麹米におけるMCの含有量(0.31mg/g)より遥かに高い。当該モナスカスCGMCCNo.18578によって発酵された、MCに富む紅麹生成物、例えば発酵した後の紅麹米は、脂質代謝異常の調節に関与する機能性食品及び医薬品としての医薬品原薬の開発に用いられることができる。
Claims (9)
- モナスシノールの脂肪減少製品の調製における使用。
- 前記脂肪減少製品は、トリグリセリドの低減に用いられる、請求項1に記載の使用。
- 前記脂肪減少製品は、脂肪減少機能性食品である、請求項1又は2に記載の使用。
- 前記脂肪減少製品は、脂肪減少医薬品である、請求項1又は2に記載の使用。
- 前記脂肪減少医薬品は、個体の脂質代謝異常に関連する疾患の予防又は治療に用いられ、
前記個体の脂質代謝異常に関連する疾患は、脂肪肝、心血管疾患、糖尿病、及び喘息のうちの一種又は複数種を含む、請求項4に記載の使用。 - 前記脂肪肝は、非アルコール性脂肪肝を含む、請求項5に記載の使用。
- 前記脂肪減少医薬品の製剤の形態は、ハードカプセル、ソフトカプセル、錠剤、顆粒剤、粉末剤、経口液剤、又は注射剤である、請求項4-6のいずれか一項に記載の使用。
- 前記脂肪減少医薬品は単位製剤である、請求項4-7のいずれか一項に記載の使用。
- 前記単位製剤に50-200mgのモナスシノールが含まれる、請求項8に記載の使用。
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