JP7329396B2 - 燃料電池スタック - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池スタックに関する。
燃料電池セルを積層したセル積層体を冷却する機構を有する燃料電池スタックとして、特許文献1には、セル積層体を収容するケースに空気の供給口及び排出口を設けて、ケース内に空気を流す構成が開示されている(特許文献1)。また、特許文献2には、セル積層体を分割してケース内に収容し、隣り合うセル積層体の間に冷却器を置き、冷却器に燃料ガスまたは酸化剤ガスを流すことで、セル積層体を冷却する構成が開示されている。上記の2つの文献に開示された燃料電池スタックはいずれも、セル積層体の外表面で熱交換を行なうことによりセルスタックを冷却する構成となっている。
特許第6082309号 特開2005-78859号公報
ところで、セルスタックの内部は温度分布の偏りが生じ易い。このため、上記各文献に開示された、セルスタックの内部の状況によらず外側から冷却する構成では、セルスタック内部の温度分布の偏りに対応した温度コントロールが難しい。
そこで本発明では、上記問題に鑑み、セルスタック内部の温度分布の偏りを抑制して、セルスタック全体を適切に冷却し得る燃料電池スタックを提供することを目的とする。
本発明のある態様によれば、複数の燃料電池セルを積層してなるセル積層体をケースに収容し、かつオープンカソード構造を有する燃料電池スタックが提供される。燃料電池スタックは、セル積層体が複数のセルモジュールに区分けされ、隣り合う前記セルモジュールの上流側セルモジュールの空気出口と下流側セルモジュールの空気入口とが内部マニホールドを介して直列に接続される。さらに、内部マニホールドとケースの外部とを連通する少なくとも1以上のガス供給口と、ガス供給口に冷却用ガスとしての空気を供給する冷却用ガス供給管と、冷却用ガスと上流側セルモジュールの空気出口から流出して内部マニホールドに流入するガスとを内部マニホールドで混合する混合機構と、を備え、内部マニホールド内のガス流れ方向と直交する方向をゼロ度とし、それよりもガス流れ方向と対向する側を正、その反対を負とした場合に、混合機構は、冷却用ガスを、内部マニホールド内のガス流れ方向に対して正となる角度で、ガス供給口から内部マニホールド内に導入する構成を有する
上記態様によれば、冷却用ガスと上流側セルモジュールから流出した高温のカソードガスとが内部マニホールドで混合してから下流側セルモジュールに流入するので、セルスタック内部の温度分布の偏りを抑制して、セルスタック全体を適切に冷却し得る燃料電池スタックを提供することができる。
図1は、燃料電池スタックの外観図である。 図2は、ケースに収容された状態のセル積層体の概略図である。 図3は、カソードガスの流れを示す図である。 図4は、図3の第1セルモジュール及び第2セルモジュールの拡大図である。 図5は、第N-1セルモジュールの空気出口から第Nセルモジュールの空気出口までのガスの流れ及び温度分布を示す第1の模式図である。 図6は、第N-1セルモジュールの空気出口から第Nセルモジュールの空気出口までのガスの流れ及び温度分布を示す第2の模式図である。 図7は、第N-1セルモジュールの空気出口から第Nセルモジュールの空気出口までのガスの流れ及び温度分布を示す第3の模式図である。 図8は、第N-1セルモジュールの空気出口から第Nセルモジュールの空気出口までのガスの流れ及び温度分布を示す第4の模式図である。 図9は、冷却用ガスを供給する角度及び位置と、第Nセルモジュールの空気入口における温度バラツキとの関係を示す図である。 図10は、図9における角度及び位置を示す図である。 図11は、第1整流機構と第2整流機構の配置例を示す図である。 図12は、図11のXII-XII線に沿った断面図である。 図13は、図11のXIII-XIII線に沿った断面図である。 図14は、第1整流機構の他の形態を示す図である。 図15は、図14のXV-XV線に沿った断面図である。 図16は、燃料電池スタック内のカソードガス流量を示す模式図である。 図17は、燃料電池スタック内のカソードガス流速を示す模式図である。 図18は、第1整流機構のさらに他の形態を示す図である。 図19は、スタック分割段数と必要空気流量との関係を示す図である。 図20は、スタック分割段数とスタックのネット出力との関係を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の実施形態にかかる燃料電池スタック1の外観図である。図2は、ケース2に収容された状態のセル積層体10を示す図である。なお、図2では、ガス供給口9及び冷却用ガス供給管8は省略してある。
燃料電池スタック1は、燃料電池セルを積層したセル積層体10を収容するケース2と、セル積層体10の積層方向の両端に配置される一対のエンドプレート3と、を備える。なお、本実施形態における燃料電池は、固体酸化物形燃料電池である。
以下の説明において、ケース2の各面のうち、図中のX軸とY軸とで形成される面を上面(及び下面)、Y軸とZ軸とで形成される面を側面、X軸とZ軸とで形成される面を端面という。
ケース2の側面には、少なくとも1以上のガス供給口9が形成されている。本実施形態では、側面2Aに形成された2つのガス供給口9(9A、9B)の他に、側面2Aと対向する側面にも図示しない2つのガス供給口が形成されている。これらガス供給口9には、冷却用ガスを供給する冷却用ガス供給管8が接続されている。
エンドプレート3Aには、電流取り出し部7と、アノードガス供給口4、5と、カソードガス供給口6が形成されている。エンドプレート3Bには、電流取り出し部11と、図示しないアノードガス排出口及びカソードガス排出口が形成されている。
セル積層体10は、複数の燃料電池セルを直列に積層したものであり、仕切り板13により複数のセルモジュール10A~10Eに区分けされている。
ここで、図3、図4を参照して、本実施形態の燃料電池スタック1におけるカソードガスの流れについて説明する。図3は、図2にカソードガスの流れを示す矢印を追加した図であり、図4は、図3の第1セルモジュール10A及び第2セルモジュール10Bの部分の拡大図である。
本実施形態の燃料電池スタック1は、いわゆるオープンカソード構造を採用しているため、セル積層体10の側面とケース2の内壁面とで内部マニホールド15が形成される。
カソードガス供給口6側の内部マニホールド15の、第1セルモジュール10Aと第2セルモジュール10Bとの境界部には、内部マニホールド15の流路を遮断する邪魔板14が配置されている。一方、電流取り出し部7側の内部マニホールド15の、第2セルモジュール10Bと第3セルモジュール10Cとの境界部にも邪魔板14が配置されている。第3セルモジュール10C以降も同様に、両内部マニホールド15の各境界部には、交互に邪魔板14が配置されている。すなわち、隣り合うセルモジュールの上流側セルモジュールの空気出口と下流側セルモジュールの空気入口とが内部マニホールド15を介して直列に接続されている。
これにより、カソードガス供給口6から供給されたカソードガスは、第1セルモジュール10Aに流入し、第1セルモジュール10Aを通過して空気出口10A-EXから内部マニホールド15に流入し、第2セルモジュール10Bの空気入口10B-INから第2セルモジュール10Bに流入する。第2セルモジュール10Bを通過したカソードガスは、再びカソードガス供給口6側の内部マニホールド15に流入し、そこから第3セルモジュール10Cへ流入する。第3セルモジュール10C以降もこれと同様である。すなわち、カソードガスは第1セルモジュール10Aから第5セルモジュール10Eまでを順番に通過する。
ところで、図3、図4には、ケース2の側面から内部マニホールド15へ向かう矢印が記載されている。これはガス供給口9を介して冷却用ガスが内部マニホールド15に供給されることを示している。ここでいう冷却用ガスは、カソードガスとして燃料電池セルでの発電に供することができる空気である。ただし、カソードガス供給口6から供給されるカソードガスが数百℃であるのに対し、冷却用ガスは、数十℃程度である。
冷却用ガスを供給する位置は、隣り合うセルモジュールの上流側セルモジュールの空気出口と下流側セルモジュールの空気入口との間である。つまり、上流側セルモジュールを通過して温度上昇したカソードガスに冷却用ガスを混合させることで、下流側セルモジュールに流入する際のカソードガスの温度を低下させる。このような構成にするのは、同じ出力を発生させる場合に、セル積層体を複数のセルモジュールに区分けして、各セルモジュールを出る度に冷却用ガスを供給する構成と、複数のセルモジュールに区分けしない構成とを比較すると、前者の方が必要空気流量を大幅に低減できるという出願人の知見に基づく。以下、本実施形態のようにセル積層体を複数のセルモジュールに区分けして、各セルモジュールを出る度に冷却用ガスを供給する構成を、分割冷却構成ともいう。
分割冷却構成の場合、内部マニホールド15に対して冷却用ガスを供給する角度及び供給する位置が冷却効果に影響を及ぼす。これについて、図5~図10を参照して説明する。
図5~図8は、複数あるセルモジュールのうちの、ガス流れ上流側からN-1番目のセルモジュール(第N-1セルモジュールともいう)の空気出口からN番目のセルモジュール(第Nセルモジュールともいう)の空気出口までのガスの流れ及び温度分布を示す模式図である。
図5は、内部マニホールド15内のガス流れ方向に対して直交する向きで冷却用ガスを供給する場合を示す。図6は、内部マニホールド15内のガス流れ方向に対向する向きで冷却用ガスを供給する場合を示す。
図5と図6とを比較すると、図5では図6に比べて低温のガスは低温のまま、高温のガスは高温のまま、それぞれ第Nセルモジュールに流入する傾向が強いことがわかる。これは、内部マニホールド15内を流れる高温のカソードガスは基本的に乱流であるため、図5のように単に冷却用ガス供給管8から冷却用ガスを供給するだけでは、内部マニホールド15内で高温のカソードガスと冷却用ガスとが十分に混合しないからである。
図5のように、第Nセルモジュールに流入するガスに大きな温度分布があると、第Nセルモジュール内の複数の燃料電池セル間に、大きな温度のバラツキが生じる。このように燃料電池セル間の温度のバラツキが大きいことは、燃料電池スタックの温度コントロールの観点から望ましくない。
一方の図6では、第N-1セルモジュールから流出したカソードガスと冷却用ガスとが衝突することにより混合が促進される。これにより第Nセルモジュールの空気入口における温度分布が改善され、その結果、第Nセルモジュールの空気出口側の温度分布も改善される。つまり、第Nセルモジュール内の複数の燃料電池セル間の温度のバラツキが改善される。
上記のように、内部マニホールド15内のガス流れ方向に対向する向きで冷却用ガスを供給することで、内部マニホールド15内のガス流れ方向に対して直交する向きで冷却用ガスを供給する場合に比べて、燃料電池セル間の温度のバラツキを改善できる。ただし、以下に示すように、内部マニホールド15内のガス流れ方向に対向する向きで冷却用ガスを供給する場合でも、冷却用ガスを供給する位置により、その効果に差が生じる。
図7は、内部マニホールド15の上流側セルモジュール(第N-1セルモジュール)の空気出口と対向する位置で冷却用ガスを供給する場合を示す。図8は、内部マニホールド15の下流側セルモジュール(第Nセルモジュール)の空気入口と対向する位置で冷却用ガスを供給する場合を示す。
図7と図8とを比較すると、図8の方が高温のまま第Nセルモジュールに流入するガス量が多いことがわかる。これは、冷却用ガスを供給する位置の関係で、図8の方が冷却用ガスと混合しないまま第Nセルモジュールに流入するガス量が多くなるからである。そして、高温のまま第Nセルモジュールに流入したガスは、燃料電池セルを通過することでさらに高温となる。つまり、セル積層体を冷却するという効果については、図7の方が優れている。
図9は、上記の冷却用ガスを供給する角度及び位置と、第Nセルモジュールの空気入口における温度バラツキとの関係をまとめたものである。図10は、冷却用ガスを供給する角度及び位置の定義を示す図である。
図10に示すように、冷却用ガスを供給する角度は、内部マニホールド15内のガス流れ方向(つまり燃料電池セルの積層方向)と直交する場合をゼロ[deg]とし、それよりもガス流れと対向する側を正、その反対を負とする。また、図10に示すように、冷却用ガスを供給する位置は、内部マニホールド15のガス流れ上流側の端部を起点とする。
図9に示すように、冷却用ガスを供給する角度を正、つまり内部マニホールド15内のガス流れに対向する角度とし、かつ、セルモジュール間中央よりも第N-1セルモジュール側の位置に冷却用ガスを供給することで、第Nセルモジュールの空気入口における温度バラツキを改善することができる。そこで、本実施形態では、ガス供給口9がセルモジュール間中央よりも第N-1セルモジュール側に配置され、冷却用ガス供給管8が内部マニホールド15内のガス流れに対向する角度でガス供給口9に接続される構成(例えば図7に示す構成)とする。当該構成においては、内部マニホールド15内のガス流れに対向する角度でガス供給口9に接続された冷却用ガス供給管8が、冷却用ガスと上流側のセルモジュールの空気出口から流出して内部マニホールド15に流入するガスとを内部マニホールド15で混合する混合機構ということになる。
以上のように本実施形態によれば、複数の燃料電池セルを積層してなるセル積層体10をケース2に収容し、かつオープンカソード構造を有する燃料電池スタック1が提供される。この燃料電池スタック1では、セル積層体10は複数のセルモジュール10A~10Eに区分けされ、隣り合うセルモジュールの上流側セルモジュールの空気出口と下流側セルモジュールの空気入口とが内部マニホールド15を介して直列に接続される。さらに、内部マニホールド15とケース2の外部とを連通する少なくとも1以上のガス供給口9と、ガス供給口9に冷却用ガスを供給する冷却用ガス供給管8と、冷却用ガスと上流側セルモジュールの空気出口から流出して内部マニホールド15に流入するガスとを内部マニホールド15で混合する混合機構と、を備える。これにより、上流側セルモジュールの空気出口から流出して内部マニホールド15に流入する相対的に高温のガスと、相対的に低温の冷却用ガスとが、内部マニホールド15内で混合してから次のセルモジュールに流入するので、セルモジュール内における燃料電池セル間の温度バラツキを改善できる。換言すると、本実施形態の燃料電池スタック1は、各セルモジュール内において燃料電池セル間の温度バラツキが生じないように冷却用ガスを供給する構成となっている。
本実施形態の混合機構は、冷却用ガスを、内部マニホールド15内のガス流れ方向に対向する角度で、ガス供給口9から内部マニホールド15内に導入する構成を有する。例えば、冷却用ガス供給管8を、内部マニホールド15内のガス流れ方向に対向する角度で、ガス供給口9に接続する。これにより、内部マニホールド15内のガス流れが乱流であっても、冷却用ガスとの混合を促進させることができる。
本実施形態では、ガス供給口9は、少なくともケース2の上流側セルモジュールの空気出口と対向する位置に設けられる。これにより、内部マニホールド15内を流れる高温のガスと冷却用ガスとを、内部マニホールド15内で効率よく混合させ、次のセルモジュールの空気入口における温度を均一に近づけることができる。その結果、セルモジュール内における燃料電池セル間の温度のバラツキを改善できる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。
第1実施形態で説明した構成にすることで、第N-1セルモジュールから内部マニホールド15に流入したカソードガスと冷却用ガスとが効率よく混合され、第Nセルモジュール内の燃料電池セル間の温度分布を改善できる。つまり、複数のセルモジュールに区分けされたセル積層体10の、各セルモジュール内の燃料電池セル間の温度分布を改善できる。
ただし、上述した構成では、第Nセルモジュールの空気入口付近にいわゆるホットスポットが生じるおそれがある。このため、各セルモジュールにおける燃料電池セル間の温度のバラツキを改善するだけでなく、ホットスポットの発生を抑制することも必要となる。そのための構成について以下に説明する。
図11は、第N-1セルモジュールの空気出口から第Nセルモジュールの空気出口までを示す模式図である。図11に示す構成は、図7に示す構成に、後述する第1整流機構20及び第2整流機構21を追加した構成となっている。なお、図11では省略しているが、第Nセルモジュールの出口側の内部マニホールド15にも、入口側の内部マニホールド15と同様に冷却用ガス供給管8、第1整流機構20及び第2整流機構21が設けられる。
図7に示す構成についてシミュレーションを行なった結果、燃料電池スタック1を連続運転した場合に、上流側の第N-1セルモジュールと下流側の第Nセルモジュールとの境界部にホットスポット(図11の破線で囲まれた領域A)が生じる可能性があることが判明した。
そこで、内部マニホールド15のガス供給口9よりも下流に、第N-1セルモジュールから内部マニホールド15に流入したカソードガスと冷却用ガスとの混合ガスを、領域Aに向かわせる第1整流機構20を設ける。第1整流機構20の具体的な構成については後述する。
さらに、領域Aに向かわせる混合ガスをより均熱化するための第2整流機構21も設ける。第2整流機構21の具体的な構成についても後述する。
ここで、第1整流機構20について、図11、図12を参照して説明する。
図12は、図11のXII-XII線に沿った断面図である。
第1整流機構20は、ケース2のガス供給口9が配置された壁面から、上流側への傾きをもって内部マニホールド15の内側へ延びる板状部材であり、図12に示すように内部マニホールド15内の流路の一部を塞ぐ。これにより、第N-1セルモジュールから内部マニホールド15に流入したカソードガスと冷却用ガス供給管8から内部マニホールド15に流入した冷却用ガスとの混合ガスの流れ方向が、領域Aに向かうようになる。すなわち、冷却用ガスと混合した直後の混合ガスが領域Aに直行することとなるので、ホットスポットの発生を抑制できる。
図13は、図11のXIII-XIII線に沿った断面図である。
第2整流機構21は、ガス供給口9よりも上流に配置され、少なくともガス供給口9側にガス流路を残して内部マニホールド15内の流路を塞ぐ板状部材である。そして、第2整流機構21はケース2に固定されている。第2整流機構21よりも上流側の燃料電池セルから内部マニホールド15に流入したカソードガスは、第2整流機構21によって整流されて、ガス供給口9の出口付近(図11の領域B)に向かう。これにより、冷却用ガスと第N-1セルモジュールから内部マニホールド15に流入したカソードガスとが混合し易くなり、各セルモジュールでの燃料電池セル間の温度分布をより改善することができる。
以上の通り本実施形態によれば、燃料電池スタック1は、内部マニホールド15のガス供給口9より下流に、冷却用ガスと混合した内部マニホールド15内のガスの流れを上流側セルモジュールと下流側セルモジュールとの境界部に向ける第1整流機構20と、内部マニホールド15のガス供給口9より上流に、上流側セルモジュールの空気出口から内部マニホールド15に流入するガスの少なくとも一部の流れをガス供給口9に近づける第2整流機構21と、を備える。これにより、内部マニホールド15内の全体のガス流れを整流して、各セルモジュールにおける燃料電池セル間の温度のバラツキを抑制しつつ、ホットスポットの発生も抑制できる。
本実施形態では、第1整流機構20は、ケース2のガス供給口9が配置された壁面から、上流側への傾きをもって内部マニホールド15の内側へ延びる板状部材である。この第1整流機構20によって、冷却用ガスと混合して温度が低下したガスを、ホットスポットになり易い領域に導くことができる。
本実施形態では、第2整流機構21は、少なくともガス供給口9側にガス流路を残して内部マニホールド15内の流路を塞ぐ板状部材である。ガス供給口9側にガス流路を残すことで、上流側セルモジュールから内部マニホールド15内に流入したカソードガスの一部はガス供給口9付近に導かれ、冷却用ガスと混合し易くなる。
本実施形態では、第2整流機構21は、ケース2に固定されている。このようにケース2に固定すると、第1整流機構20との位置関係を設定し易くなる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。
本実施形態は、基本的には第2実施形態と同様であるが、第1整流機構20の構成が第2実施形態と異なる。この相違する点を中心に図14、図15を参照して説明する。
図14は、第N-1セルモジュールの空気出口から第Nセルモジュールの空気出口までを示す模式図である。図15は、図14のXV-XV線に沿った断面図である。
図14に示すように、本実施形態の第1整流機構20は、ガス供給口9を介して内部マニホールド15の内部まで先端が挿入された冷却用ガス供給管8である。この冷却用ガス供給管8の内部マニホールド15内に挿入された先端部は斜めにカットされ、かつ開口面が上流側を向くよう配置される。これにより、冷却用ガス供給管8の斜めにカットされた部分の下流側の壁面が第2実施形態における板状部材と同様の機能を果たすこととなる。
すなわち、上記のような第1整流機構20であっても、冷却用ガス供給管8の挿入量や挿入角度等を適宜設定することで、冷却用ガスと第N-1セルモジュールから内部マニホールド15に流入したカソードガスとの混合ガスの流れを領域Aに向けることができる。
以上のように本実施形態では、第1整流機構20は、ガス供給口9を介して内部マニホールド15の内部まで先端が挿入された冷却用ガス供給管8であって、冷却用ガス供給管8の内部マニホールド15内に挿入された先端部は、軸線に直交する面に対して傾いた開口面を有し、かつ、その開口面が上流側を向いている。このような構成であっても、第2実施形態の第1整流機構20と同様の作用効果を奏する。
ここで、第1実施形態から第3実施形態における、燃料電池スタック1内を流れるカソードガスの流量及び流速について、図16、図17を参照して説明する。図16及び図17はいずれも、第N-1セルモジュールから第N+1セルモジュールまでのガス流れを模式的に示している。図中の矢印を有する破線がガスの流れを示しており、図中の矢印を有する実線は冷却用ガスが供給されることを示している。また、図16においては、破線が太いほど流量が多いことを示し、図17においては、破線が太いほど流速が高いことを示している。
第1実施形態から第3実施形態で説明した分割冷却構成では、各セルモジュールの出口側でカソードガスの流れに冷却用ガスを供給しているので、図16に示すように、下流側になるほどカソードガス流量が多くなる。
一方、カソードガス流速は、内部マニホールド15の流路断面が全セルモジュールを通じて一定であれば、カソードガス流量が多くなる下流側に行くほど高流速になる。しかし、内部マニホールド15内の流速が高くなるほど、内部マニホールド15からセル積層体10へのカソードガスの分配が不均一になる。これは、本実施形態のように、内部マニホールド15からセル積層体10へ流入する際にカソードガス流路が略90°曲がる構成では、カソードガス流速が高くなるほどカソードガス流路の外側にカソードガスが偏るからである。
セルモジュール10内の燃料電池セル間でカソードガスの供給量にバラツキがあることは、発電効率の観点から望ましくない。
上述したカソードガスの分配性を改善するための構成としては、図17に示すように、各セルモジュール10において、空気入口側よりも空気出口側の方が内部マニホールド15の流路断面積が大きく、かつ、下流側になるほど内部マニホールド15の流路断面積が大きくなる構成が考えられる。各セルモジュール間の内部マニホールド15の流路断面積を、冷却用ガスの供給によってカソードガス流量が増加しても各内部マニホールド15内のカソードガス流速が一定となるように設定することで、カソードガスの分配性を改善できる。
次に、第1実施形態から第3実施形態において分割冷却構成を採用することの効果について、図19及び図20を参照して説明する。図19は、スタック分割段数と必要空気流量との関係を示す図である。図20は、スタック分割段数毎の、燃料電池スタック1にカソードガスを供給するブロアの、必要吸気流量を供給するために必要な動力(ブロア動力)と、ブロア動力を差し引いた後の燃料電池スタック1の出力(以下、ネット出力ともいう)と、を示す図である。
図19に示すように、スタック分割段数を増やすと、必要空気流量は累乗的に減少する。この必要空気流量を用いて、ブロア動力及び燃料電池スタック1のネット出力を算出すると、図20に示すように、分割段数が増加するほどブロア動力は減少する。このようにブロア動力が減少するほど、燃料電池スタック1のネット出力は増大する。つまり、分割段数が増えるほど、ネット出力はさらに増大する。
上記の通り、分割冷却構成とすると、より少ない空気流量で燃料電池スタック1の冷却性能を確保できるので、燃料電池スタック1の高出力化を図る場合に、ブロアの大型化を抑制できる。
なお、ホットスポットの発生を抑制する機構は、第1整流機構20に限られない。例えば、図18に示すように冷却用ガス供給管8を二重管構造とし、内側の管30を曲げることによって、先端部分をホットスポットになりやすい領域Aに向ける構成にしてもよい。当該構成によれば、より低温の冷却用ガスで直接的に領域Aを冷却することができる。
また、本発明は上記の実施の形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載の技術的思想の範囲内で様々な変更を成し得ることは言うまでもない。
1 燃料電池スタック
2 ケース
3 エンドプレート
6 カソードガス供給口
8 冷却用ガス供給管
9 ガス供給口
10 セル積層体
13 仕切り板
14 邪魔板
15 内部マニホールド
20 第1整流機構
21 第2整流機構

Claims (7)

  1. 複数の燃料電池セルを積層してなるセル積層体をケースに収容し、かつオープンカソード構造を有する燃料電池スタックにおいて、
    前記セル積層体は複数のセルモジュールに区分けされ、
    隣り合う前記セルモジュールの上流側セルモジュールの空気出口と下流側セルモジュールの空気入口とが内部マニホールドを介して直列に接続され、
    さらに、前記内部マニホールドと前記ケースの外部とを連通する少なくとも1以上のガス供給口と、
    前記ガス供給口に冷却用ガスとしての空気を供給する冷却用ガス供給管と、
    前記冷却用ガスと前記上流側セルモジュールの空気出口から流出して前記内部マニホールドに流入するガスとを前記内部マニホールドで混合する混合機構と、
    を備え、
    前記内部マニホールド内のガス流れ方向と直交する方向をゼロ度とし、それよりもガス流れ方向と対向する側を正、その反対を負とした場合に、
    前記混合機構は、前記冷却用ガスを、前記内部マニホールド内のガス流れ方向に対して正となる角度で、前記ガス供給口から前記内部マニホールド内に導入する構成を有することを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 請求項1に記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記ガス供給口は、少なくとも前記ケースの前記上流側セルモジュールの空気出口と対向する位置に設けられる、燃料電池スタック。
  3. 請求項1または2に記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記内部マニホールドの前記ガス供給口より下流に、前記冷却用ガスと混合した前記内部マニホールド内のガスの流れを前記上流側セルモジュールと前記下流側セルモジュールとの境界部に向ける第1整流機構と、
    前記内部マニホールドの前記ガス供給口より上流に、前記上流側セルモジュールの空気出口から前記内部マニホールドに流入するガスの少なくとも一部の流れを前記ガス供給口に近づける第2整流機構と、
    を備える、燃料電池スタック。
  4. 請求項に記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記第1整流機構は、前記ケースの前記ガス供給口が配置された壁面から、上流側への傾きをもって前記内部マニホールドの内側へ延びる板状部材である、燃料電池スタック。
  5. 請求項に記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記第1整流機構は、前記ガス供給口を介して前記内部マニホールドの内部まで先端が挿入された前記冷却用ガス供給管であって、前記冷却用ガス供給管の前記内部マニホールド内に挿入された先端部は、軸線に直交する面に対して傾いた開口面を有し、かつ前記開口面が上流側を向いている、燃料電池スタック。
  6. 請求項に記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記第2整流機構は、少なくとも前記ガス供給口側にガス流路を残して前記内部マニホールド内の流路を塞ぐ板状部材である、燃料電池スタック。
  7. 請求項に記載の燃料電池スタックにおいて、
    前記第2整流機構は、前記ケースに固定されている、燃料電池スタック。
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