JP7329238B2 - 習字練習用紙、及び習字練習用教材 - Google Patents

習字練習用紙、及び習字練習用教材 Download PDF

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Description

この発明は、習字練習用紙、及び習字練習用教材に関する。
従来、習字において毛筆により漢字や平仮名、片仮名などの練習文字を正しい字形で書すための習字練習用紙が種々提案されている。
なかでも一般的な習字練習用紙として、お手本文字を表示した樹脂シートを半紙の下敷にしたり半紙自体にお手本文字を予め薄く印刷表示したりして半紙にお手本となる透かし文字を形成し、同透かし文字をなぞり練習するように構成したもの(例えば、特許文献1参照。)が普及している。
しかしながら、これらの習字練習用紙は、透かし文字をなぞって練習文字全体を一気に完成するように構成しているために、練習文字の文字線の微妙且つ正確な毛筆の筆使いを練習することができず、結果、正しい字形の練習文字を習得することができない虞があった。
このような問題に対し、毛筆の筆使いとして穂先の動きの仮想軌跡を練習文字に表わした先願先登録の習字練習用紙(例えば、特許文献2参照。)がある。
実公昭55-123970号公報 特許第3993311号公報
ところで、正確な字形の習字を行うには、毛筆の筆使いとして、文字線の書き始め部分である始筆部、始筆部から伸延する文字線の方向や幅員を変更する部分である送筆中途部、文字線の書き納め部分である終筆部、といった文字線の各種ポイント部分で筆圧の強弱をつけた精巧な運筆操作を行う必要がある。
すなわち、運筆操作は、正確な文字を書すべく文字線の方向や幅員、形状を変更する各種ポイント部分で毛筆の穂先の動きだけでなく、穂先の方向や毛筆の穂の腹(以下、単に穂腹とも言う。)の動きも意識して半紙への毛筆の穂全体の押し当て具合や浮かし具合を微妙に変更し、かかる穂先及び穂腹の押し当て動作を文字線の方向や幅員、形状の変化として字形に反映するように行なうものである。
従来の習字練習用紙は、文字線を書く際の毛筆の穂先の動かし方については意識できるものの、穂先にのみ意識が集中してしまい毛筆の穂腹の動かし方を疎かにして毛筆の穂全体の動かし方が紙面に平行な単純動作となる傾向にあった。
その結果、筆圧の強弱を文字線の方向や幅員、形状の変化として正しい字形に反映することができず、正しい運筆操作の習得に個人差が生じてしまい万人が同じような練習成果を得ることがきない虞があった。
この発明は、練習文字の文字線の方向や幅員、形状等の文字線の各種ポイント部分ごとに毛筆の穂先と穂腹の動かし方のそれぞれについて意識した運筆操作を練習でき、正確な字形の練習文字を誰でも簡便に習得できる習字練習用紙を提供する。
この発明は、一文字の練習文字を分解して複数の文字構成要素とし、前記文字構成要素の外形を縁取った線状の外形縁取枠と、前記外形縁取枠内で毛筆の穂先の運筆軌跡を示すように前記外形縁取枠の枠線よりも太くした太線状の穂先運筆線と、前記外形縁取枠内に書字する際の文字線の始筆部、送筆中途部、終筆部の少なくともいずれか1つに毛筆の穂の押し当て形状を縁取った線状の毛筆押圧形状枠と、をそれぞれインクで印刷表示したことを特徴とする習字練習用紙を提供するものである。
また、前記外形縁取枠には、前記文字構成要素を書する際の毛筆の運筆手順として、文字線の前記始筆部での毛筆の穂先方向や前記始筆部からの送筆方向を示すための始筆位置目印と、前記始筆部や前記送筆中途部での毛筆の穂先を支点とした毛筆の穂の腹の振り方向を示すための穂腹振方向目印と、前記終筆部への送筆方向を示すための終筆位置目印と、を表示したことを特徴とする。
また、前記外形縁取枠の枠線外方には、前記練習文字を書する際の前記文字構成要素における文字線の縦状態、横状態、おれ状態、点状態、はらい状態、はね状態、まがり状態、むすび状態等の運筆手順説明を前記始筆位置目印、前記穂腹振方向目印、前記終筆位置目印と共に表示したことを特徴とする。
また、前記外形縁取枠の枠線外方には、前記練習文字を書する際の注意すべき文字線形状部分のとり方を説明するための字形注意点表示部を、前記練習文字における注意すべき前記文字線形状部分を指し示すように付設表示したことを特徴とする。
また、前記外形縁取枠と前記毛筆押圧形状枠の枠線は無端状の実線で表示すると共に前記穂先運筆線は淡色模様で表示したことを特徴とする。
また、請求項1~5のいずれか1項に記載の習字練習用紙を複数枚まとめた習字練習用教材であって、前記習字練習用教材は、課題とする練習文字の学習の要点を示すための習字教示用紙を備え、前記習字教示用紙は、前記練習文字を書する際の前記文字構成要素における文字線の縦状態、横状態、おれ状態、点状態、はらい状態、はね状態、まがり状態、むすび状態等の運筆手順説明を毛筆の前記始筆位置目印、前記穂腹振方向目印、前記終筆位置目印の各種目印と共に各種文字構成要素ごとにまとめた筆使い方表示部と、前記練習文字を前記外形縁取枠と、前記穂先運筆線と、前記毛筆押圧形状枠とにより構成した手本文字の各種文字構成要素の近傍に前記運筆手順説明を付設した手本文字表示部と、前記練習文字と共通する前記文字構成要素を有する他の練習文字を複数表示すると共に前記練習文字と前記他の練習文字を硬筆にて練習する方形枠を設けた硬筆練習部と、を印刷表示して構成したことを特徴とする習字練習用教材を提供する。
請求項1に係る発明によれば、一文字の練習文字を分解して複数の文字構成要素とし、前記文字構成要素の外形を縁取った線状の外形縁取枠と、前記外形縁取枠内で毛筆の穂先の運筆軌跡を示すように前記外形縁取枠の枠線よりも太くした太線状の穂先運筆線と、前記外形縁取枠内に書字する際の文字線の始筆部、送筆中途部、終筆部の少なくともいずれか1つに毛筆の穂の押し当て形状を縁取った線状の毛筆押圧形状枠と、をそれぞれインクで印刷表示したため、正確な字形の練習文字を書くための文字線の方向や幅員、形状等を変更する文字線の各種ポイント部分、すなわち始筆部、送筆中途部、終筆部ごとに穂先と穂腹の動かし方のそれぞれを習字者に意識させて筆圧を微調整でき、文字線の幅員や方向、形状を練習文字の正しい字形に合致させた運筆操作を練習することができ、正確な字形の練習文字を簡便に習得できる効果がある。
すなわち、一文字の練習文字の各文字構成要素ごとに形成した外形縁取枠内において、太線状の穂先運筆線に沿って毛筆の穂先を当てて文字線を書く際に文字線の幅員や形状を変更する文字線の各種ポイント部分に毛筆押圧形状枠を設けているために、毛筆の穂先を支点に枠形状に合わせた毛筆の穂腹の紙面への押し当て動作や浮かし動作を意識して行うことができ、文字線の各種ポイント部分での紙面に対する毛筆の平行動作と垂直動作といった立体的な運筆操作を体感練習することができる。
また、請求項2に係る発明によれば、前記外形縁取枠には、前記文字構成要素を書する際の毛筆の運筆手順として、文字線の前記始筆部での毛筆の穂先方向や前記始筆部からの送筆方向を示すための始筆位置目印と、前記始筆部や前記送筆中途部での毛筆の穂先を支点とした毛筆の穂の腹の振り方向を示すための穂腹振方向目印と、前記終筆部への送筆方向を示すための終筆位置目印と、を表示したため、練習文字の文字構成要素ごとに形成した外形縁取枠内における毛筆の穂先と穂腹の位置や方向をそれぞれ明示して練習文字の文字線を正確に書くことができる効果がある。
また、請求項3に係る発明によれば、前記外形縁取枠の枠線外方には、前記練習文字を書する際の前記文字構成要素における文字線の縦状態、横状態、おれ状態、点状態、はらい状態、はね状態、まがり状態、むすび状態等の運筆手順説明を前記始筆位置目印、前記穂腹振方向目印、前記終筆位置目印と共に表示したため、習字者に対して文字線の各状態に応じた運筆操作を的確に案内することができる効果がある。
また、請求項4に係る発明によれば、前記外形縁取枠の枠線外方には、前記練習文字を書する際の注意すべき文字線形状部分のとり方を説明するための字形注意点表示部を、前記練習文字における注意すべき前記文字線形状部分を指し示すように付設表示したため、習字対象とする熟語を構成する複数の練習文字同士の配置や、一文字の練習文字を構成する複数の文字構成要素同士の配置、形状部分を注意すべき文字線部分として注目させ、正確な字形の練習文字を簡便に習得する学習効果をさらに高めることができる効果がある。
また、請求項に係る発明によれば、前記外形縁取枠と前記毛筆押圧形状枠の枠線は無端状の実線で表示すると共に前記穂先運筆線は淡色模様で表示したため、外形縁取枠内でなぞり練習した際に穂先の運筆軌跡を淡色模様にて明示しつつ穂先運筆線の淡色模様における紙面露出部分が毛筆の蓄えた墨汁をインクにより不用意にはじくことなく印刷用紙に吸収させることができ、外形縁取枠と毛筆押圧形状枠の実線がインクにより枠外にしみ出ようとする墨汁を枠内に留めて、習字の初心者であっても微妙且つ精巧な運筆操作の難度を下げた習字練習を丁寧に行うことができる効果がある。
また、請求項に係る発明によれば、請求項1~のいずれか1項に記載の習字練習用紙を複数枚まとめた習字練習用教材であって、前記習字練習用教材は、課題とする練習文字の学習の要点を示すための習字教示用紙を備え、前記習字教示用紙は、前記練習文字を書する際の前記文字構成要素における文字線の縦状態、横状態、おれ状態、点状態、はらい状態、はね状態、まがり状態、むすび状態等の運筆手順説明を毛筆の、文字線の前記始筆部での毛筆の穂先方向や前記始筆部からの送筆方向を示すための始筆位置目印、前記始筆部や前記送筆中途部での毛筆の穂先を支点とした毛筆の穂の腹の振り方向を示すための穂腹振方向目印、前記終筆部への送筆方向を示すための終筆位置目印の各種目印と共に各種文字構成要素ごとにまとめた筆使い方表示部と、前記練習文字を前記外形縁取枠と、前記穂先運筆線と、前記毛筆押圧形状枠とにより表示した手本文字の各種文字構成要素の近傍に前記運筆手順説明を付設した手本文字表示部と、前記練習文字と共通する前記文字構成要素を有する他の練習文字を複数表示すると共に前記練習文字と前記他の練習文字を硬筆にて練習する方形枠を設けた硬筆練習部と、を印刷表示して構成したため、例えば、一文字の練習文字を分解した各文字構成要素ごとに習字練習用紙を構成し、かかる複数枚の習字練習用紙で練習文字の文字構成要素、すなわち文字線の部分練習をして最終的に練習文字全体の正確な字形を書することができる。さらに、習字教示用紙に記載された筆使い方表示部や手本文字表示部、硬筆練習部により習字の教示者や習字者に課題となる練習文字の学習ポイントをわかりやすく的確に伝達して正確な字形の練習文字の習得効率を向上することができる効果がある。
本実施例に係る習字練習用紙のうち、熟語全体練習用紙の構成を示す説明図である。 本実施例に係る習字練習用紙のうち、全体練習用紙の構成を示す説明図である。 本実施例に係る習字練習用紙のうち、部分練習用紙の構成を示す説明図である。 本実施例に係る習字練習用紙のうち、部分練習用紙の構成を示す説明図である。 本実施例に係る習字練習用紙のうち、全体練習用紙の構成を示す説明図である。 本実施例に係る習字練習用紙のうち、部分練習用紙の構成を示す説明図である。 本実施例に係る習字練習用紙のうち、部分練習用紙の構成を示す説明図である。 本実施例に係る習字教示用紙の構成を示す説明図である。
本発明の要旨は、一文字の練習文字を分解して複数の文字構成要素とし、前記文字構成要素の外形を縁取った線状の外形縁取枠と、前記外形縁取枠内で毛筆の穂先の運筆軌跡を示すように前記外形縁取枠の枠線よりも太くした太線状の穂先運筆線と、前記外形縁取枠内に書字する際の文字線の始筆部、送筆中途部、終筆部の少なくともいずれか1つに毛筆の穂の押し当て形状を縁取った線状の毛筆押圧形状枠と、をそれぞれインクで印刷表示したことを特徴とする習字練習用紙を提供することにある。
また、前記外形縁取枠には、前記文字構成要素を書する際の毛筆の運筆手順として、文字線の前記始筆部での毛筆の穂先方向や前記始筆部からの送筆方向を示すための始筆位置目印と、前記始筆部や前記送筆中途部での毛筆の穂先を支点とした毛筆の穂の腹の振り方向を示すための穂腹振方向目印と、前記終筆部への送筆方向を示すための終筆位置目印と、を表示したことに特徴を有する。
また、前記外形縁取枠の枠線外方には、前記練習文字を書する際の前記文字構成要素における文字線の縦状態、横状態、おれ状態、点状態、はらい状態、はね状態、まがり状態、むすび状態等の運筆手順説明を前記始筆位置目印、前記穂腹振方向目印、前記終筆位置目印と共に表示したことに特徴を有する。
また、前記外形縁取枠の枠線外方には、前記練習文字を書する際の注意すべき文字線形状部分のとり方を説明するための字形注意点表示部を、前記練習文字における注意すべき前記文字線形状部分を指し示すように付設表示したことに特徴を有する。
また、前記外形縁取枠と前記毛筆押圧形状枠の枠線は無端状の実線で表示すると共に前記穂先運筆線は淡色模様で表示したことに特徴を有する。
また、上記習字練習用紙を複数枚まとめた習字練習用教材であって、前記習字練習用教材は、課題とする練習文字の学習の要点を示すための習字教示用紙を備え、前記習字教示用紙は、前記練習文字を書する際の前記文字構成要素における文字線の縦状態、横状態、おれ状態、点状態、はらい状態、はね状態、まがり状態、むすび状態等の運筆手順説明を毛筆の前記始筆位置目印、前記穂腹振方向目印、前記終筆位置目印の各種目印と共に各種文字構成要素ごとにまとめた筆使い方表示部と、前記練習文字を前記外形縁取枠と、前記穂先運筆線と、前記毛筆押圧形状枠とにより表示した手本文字の各種文字構成要素の近傍に前記運筆手順説明を付設した手本文字表示部と、前記練習文字と共通する前記文字構成要素を有する他の練習文字を複数表示すると共に前記練習文字と前記他の練習文字を硬筆にて練習する方形枠を設けた硬筆練習部と、を印刷表示して構成したことを特徴とする習字練習用教材を提供する。
以下、この発明の実施例を図面に基づき詳細に説明する。図1は習字練習用紙のうち熟語全体練習用紙の構成を示す説明図、図2及び図5は習字練習用紙のうち全体練習用紙の構成を示す説明図、図3、図4、図6及び図7は習字練習用紙のうち部分練習用紙の構成を示す説明図、図8は習字教示用紙の構成を示す説明図である。
本発明に係る習字練習用紙Aは、習字練習用紙Aは、基本的には文字の練習目的ごとに構成するものであり、図1に示す課題となる熟語全体を練習するための熟語全体練習用紙A1、図2及び図5に示す熟語を構成する練習文字一文字全体を練習するための全体練習用紙A2、図3、図4、図6及び図7に示す一文字の練習文字を構成する文字線部分を練習するための部分練習用紙A3の3種類ある。
以下、各種習字練習用紙A1~A3に共通する構成について説明し、次いで、各種習字練習用紙A1~A3のそれぞれに特有の構成について説明し、最後に習字教示用紙Cについて説明する。
本発明に係る習字練習用紙Aは、図1~図7に示すように一文字の練習文字を分解して複数の文字構成要素10とし、文字構成要素10の外形を縁取った線状の外形縁取枠20と、外形縁取枠20内で毛筆Bの穂先B1の運筆軌跡を示すように外形縁取枠20の枠線よりも太線状の穂先運筆線30とを表示している。
かかる各種習字練習用紙Aにおける習字対象とする練習文字は、漢字や片仮名、平仮名であってもよく、かかる文字構成を単純化すべく基本的には画数に応じて分解した複数の文字線をそれぞれ文字構成要素10とする。
本実施例の練習文字は漢字とし、かかる漢字構成を、複数の部首に分解し、次いで部首ごとの画数に応じて複数の文字線に分解し、同文字線をそのまま又はさらに分解して複数の文字構成要素10とする。
例えば、熟語の一文字目の漢字「立」は図1~図4に示すように5つの文字構成要素10に分解し、図1における熟語の二文字目の漢字「冬」は図1,図5~図7に示すように6つの文字構成要素10に分解する。
具体的には、漢字「立」は、それ自体が部首に分類される基本的な漢字であり、図2~図4に示すように画数に応じて分解した5つの文字線をそれぞれ文字構成要素10とする。
一方で、漢字「冬」は、図5及び図6に示すように上側の「夂(ふゆがしら)」部首と下側の「冫(にすい)」部首に分解し、さらに同部首ごとに画数に応じてそれぞれ3つの文字線と2つの文字線とに分解する。
さらに「夂」部首については、図7に示すように2画目の文字線部分を横線状の文字構成要素10と同文字構成要素の右端部から屈曲して下方左斜する傾斜線状の文字構成要素10との2つに分けてもよく、本実施例の「冬」は合計6つの文字構成要素10に分解している。
すなわち、習字対象とする一文字の練習文字の文字線において、縦状態、横状態、おれ状態、点状態、はらい状態、はね状態、まがり状態、むすび状態等の文字線の同枠内に書字する際に文字線の書き出し部分や書き終わり部分、幅員や方向、形状等を変更するポイント部分となる始筆部21や、送筆中途部22、終筆部23で区分するように文字線を分解し、複数の文字構成要素10とすることもできる。
文字構成要素10はその外形に沿って無端線状の外形縁取枠20にて表示しており、かかる外形縁取枠20内には外形縁取枠20の枠線よりも太い太線で穂先運筆線30を表示している。
穂先運筆線30は、外形縁取枠20内における毛筆の穂先の位置及び穂先を支点とした文字線の運筆方向を明示すべく、穂先の仮想運筆軌跡を外形縁取枠20の内側又は一側縁内側に接するように薄墨の太線にて連続的に表示して構成している。
また、外形縁取枠20内において、同枠内に書字する際に文字線の書き出し部分や書き終わり部分、幅員や方向、形状を変更する各種ポイント部分となる文字構成要素10における文字線の始筆部21、送筆中途部22、終筆部23の少なくともいずれか1つには、図1~図7に示すように毛筆の筆圧の強弱を明示すべく毛筆の穂の押し当て形状を縁取った無端線状の毛筆押圧形状枠40を表示している。
毛筆押圧形状枠40は、運筆操作をする際、穂先を支点にして紙面に常時当接した状態で、穂腹の紙面に対する上下押し当て動作や紙面上における上下左右方向の押し当て位置を決定するための目印として機能する。
毛筆押圧形状枠40は、例えば、図5に示すように習字対象の文字が「冬」である場合には、「冫(にすい)」部首の文字線の点状態を文字構成要素10の外形縁取枠20とし、同外形縁取枠20内に文字線の始筆部、送筆中途部、終筆部との3段階の毛筆押し当て動作に適合して2つ入れ子状に表示してもよい。
このような構成により、習字者は、毛筆押圧形状枠40を目印にして同枠40内に毛筆の穂を収めるように穂先及び穂腹を押し当て練習でき、紙面を基準とした毛筆の運び方向や上下位置といった運筆動作を感覚的に身につけることができる。
これら外形縁取枠20、穂先運筆線30、毛筆押圧形状枠40は、一定規格の印刷用紙1にインクで印刷表示されいる。外形縁取枠20と毛筆押圧形状枠40の枠線は無端状の実線で表示すると共に、穂先運筆線30は淡色模様で表示している。
外形縁取枠20、穂先運筆線30、毛筆押圧形状枠40を印刷表示するための印刷用紙1は、特に限定されることはなく、例えば和紙素材の書道用半紙や表面加工が施された加工紙、藁半紙のような再生紙であってもよい。
また、印刷用紙1に各種枠20、40や穂先運筆線30を表示するためのインクは、特に限定されることはなく、水性インクや油性インク、ゲルインクであってもよく、さらに印刷表示手段としては大型の輪転機や家庭用の印刷機の別を問わない。
本実施例に係る習字練習用紙Aは、各種枠20、40を油性インクにより印刷表示しているため、外形縁取枠20を毛筆でなぞった場合であっても、外形縁取枠20や穂先運筆線30、毛筆押圧形状枠40の表面から油性インクの撥水性により墨汁をはじいて各種枠20、40や穂先運筆線30を表すことができる。
また、各種枠20、40内部に収まるようにして正しく書字すれば、油性インクの撥水性により枠外にはみ出ようとする墨汁をはじいて枠内に留め、不用意に枠外へ滲み出させることを可及的防止することができる。
すなわち、各種枠20、40は、印刷用紙1の厚み方向において用紙表面から印刷用紙1内部の約1/4~1/2位置(印刷用紙1の約1/4~1/2厚み分)までインクを含浸させて印刷表示しており、墨汁の滲み防止効果を可及的向上している。
かかる印刷用紙1に対するインク含浸量は、例えば毛筆押圧形状枠40における外形縁取枠20と重なる外側の枠線部分は外形縁取枠20を表示するインク含浸量の分、外形縁取枠20の内側の枠線部分よりも多くなることとしてもよい。
すなわち、毛筆押圧形状枠40は、印刷用紙1に対して、外形縁取枠20と重なる外側枠線部分のインク含浸量を外形縁取枠20内の内側枠線部分のインク含浸量よりも多くして形成することとしてもよい。
例えば、毛筆押圧形状枠40の外形縁取枠20と重なる外側枠線部分のインク含浸量は用紙表面から印刷用紙1内部の約1/3位置までとし、毛筆押圧形状枠40の外形縁取枠20内の内側枠線部分のインク含浸量は用紙表面から印刷用紙1内部の約1/4位置までとすることができる。
また、穂先運筆線30を形成する薄墨太線は、外形縁取枠20や毛筆押圧形状枠40のようにインクでべた塗りせず、例えば、網掛け柄、ストライプ柄、ドット柄、ボーダー柄など、細かい点や線で構成した淡色模様で表示してもよい。
すなわち、穂先運筆線30は、印刷用紙1において、インクが塗布された複数のインク塗布部と、同複数のインク塗布部間で印刷用紙1の表面が露出した複数の紙面露出部とを備えている。
このような構成により、穂先運筆線30を毛筆の穂先でなぞった際は穂先の運筆軌跡を明示しつつ穂先運筆線30の紙面露出部が毛筆の蓄えた墨汁をインクにより不用意にはじくことなく印刷用紙1に吸収させることができ、穂先運筆線30を毛筆の穂先でなぞった後は穂先運筆線30のインク塗布部が薄く紙面に表わして、正しい穂先の使い方の判別ができる。
このようにインク印刷された本発明の習字練習用紙Aは、運筆誤操作をした場合には、毛筆の穂に蓄えた墨汁の紙への含浸量の過少過多により用紙表面に不用意な文字の「かすれ」又は「にじみ」現象を生起する。
すなわち、毛筆の送筆スピードが早すぎたり穂割れを起こした状態で運筆した場合には、毛筆の穂に蓄えた墨汁の紙への含浸移行量が少なくなりすぎて各種枠20、40内全域を万遍なく墨汁で黒塗りつぶすことができずに枠20、40内部に白斑を発生させ、文字の「かすれ」現象が生じる。
一方で、毛筆の送筆スピードが遅かったり穂の静置状態が長くなりすぎたりした場合には、穂に蓄えた墨汁の紙への含浸移行量が多くなりすぎて各種枠20、40外に墨汁が染み出すなどして、文字線に文字の「にじみ」現象が生じる。なお、この「にじみ」現象は、枠20、40外に毛筆の穂を押し当てた場合にも文字線の「はみだし部分」として当然に生起する。
すなわち、本発明の習字練習用紙Aは、「かすれ」現象や「にじみ」現象を起こした部分を「運筆誤操作部分」として各種枠20、40内で紙面上に際立たせるようにして反映し、部分的な運筆操作の正誤判定を容易に行うことができ、正確な運筆操作へと修正を行うことができる。
特に、本発明における習字練習用紙Aでは、文字線の方向や幅員、形状を変更する各文字構成要素10における始筆部21、送筆中途部22、終筆部23を外側の外形縁取枠20と内側の毛筆押圧形状枠40とにより内外2重枠に構成しているために、初心者がかかるポイント部分で毛筆の穂の押し当て動作、すなわち筆圧の強弱動作の練習を行った場合であっても、油性インクの撥水性による枠20、40内での墨汁の閉じ込め効果を堅実とし、習字練習の難度を容易にして筆圧の強弱動作を練習することができる効果がある。
すなわち、紙面に対する毛筆の穂の静置動作や押圧動作により墨汁の紙への含浸移行量が比較的多くなる毛筆押圧形状枠40において、外形縁取枠20と重なる外側枠線部分は他の枠線部分に比べて墨汁をはじく油性インクの含浸量を多くして形成しているために、外形縁取枠20の外側に墨汁が滲み出ることを可及的防止して毛筆押圧形状枠40位置にある文字構成要素10の始筆部21、送筆中途部22、終筆部23における微妙且つ精巧な運筆操作の難度を下げた習字練習を丁寧に行うことができる。
油性インクによる各種枠20、40は、印刷用紙1の厚みと等しくなるように、すなわち用紙表面から用紙裏面にわたって油性インクを完全含浸させるように印刷表示することとすれば、さらに墨汁の滲み防止効果を堅実として墨汁の含浸移行量に可及的制約されない基本練習に供することもできる。
外形縁取枠20における始筆部21、送筆中途部22、終筆部23の近傍には、図2、図4、図5及び図7に示すように、それぞれ、文字構成要素10を書する際の毛筆の運筆手順として、文字線の始筆部21での毛筆の穂先方向や始筆部21からの送筆方向を示すための始筆位置目印51と、始筆部21や送筆中途部22での毛筆の穂先を支点とした毛筆の穂の腹の振り方向を示すための穂腹振方向目印52と、終筆部23への送筆方向を示すための終筆位置目印53と、を表示している。
文字線の始筆部21、送筆中途部22、終筆部23における各種位置目印51,52,53は、それぞれ筆の送り順に方向や文字線形状に応じて湾曲状、直線状又は折曲状の一方向を示す矢印として表示しており、穂先や穂腹の各種送り方向を明示している。
また、各種位置目印51,52,53には、それぞれ筆の送り順に従って通し番号としての筆送り番号51a、52a、53aを採番して付設表示している。
また、外形縁取枠20の枠線外方には、図4、図5及び図7に示すように練習文字を書する際の文字構成要素10における文字線の縦状態、横状態、おれ状態、点状態、はらい状態、はね状態、まがり状態、むすび状態等の運筆手順説明60を始筆位置目印51、穂腹振方向目印52、終筆位置目印53と共に表示している。
具体的には、運筆手順説明60は、円形の枠内に縦状態、横状態、おれ状態、点状態、はらい状態、はね状態、まがり状態、むすび状態等の各種字形の文字線を絵画で表示するとともに、始筆位置目印51、前記穂腹振方向目印52、前記終筆位置目印53とこれらに応じた筆送り番号51a、52a、53aを採番して付設表示している。なお、かかる文字線は、文字構成要素10ごとに外形縁取枠20と、穂先運筆線30、毛筆押圧形状枠40とで表示している。
また、運筆手順説明60は、図4、図5及び図7に示すように縦状態、横状態、おれ状態、点状態、はらい状態、はね状態、まがり状態、むすび状態等の各種文字線形に応じた運筆の仕方を説明する複数の運筆操作説明部61を有する。
運筆操作説明部61は、図4、図5及び図7に示すように各種位置目印51、52、53(各送筆方向矢印)に応じてそれぞれ付設表示した筆送り番号51a、52a、53aごとに、注意すべき筆使いを3段階に分けて短い文章で示した運筆操作説明61a、61b、61cを並べて表示して構成している。
このように縦状態、横状態、おれ状態、点状態、はらい状態、はね状態、まがり状態、むすび状態等の各種字形の文字線を3段階の手順に分けることにより、習字の初心者に対して習字をする際の運筆操作における注意すべきポイントを分かりやすく明示している。
また、外形縁取枠20の枠線外方には、図1、図2、及び図4~図6に示すように、練習文字を書する際の注意すべき文字線形状部分のとり方を説明するための字形注意点表示部62を、同練習文字の注意すべき文字線形状部分を指し示すように付設表示している。
字形注意点表示部62は、方形枠63内を中央で上下に区画し、上側には練習文字における注意すべき文字線形状部分として習字対象とする熟語を構成する複数の練習文字同士の配置や、同熟語を構成する一文字の練習文字における部首、文字構成要素10などの字形見本62aを表示すると共に、下側には字形見本62aに応じた字形のとり方を短い文章で説明した注意書文62bを表示して構成している。
なお、字形見本62aには、後述する複数の練習文字同士や文字構成要素10同士、或いは文字構成要素10の一部の形状の相対的配置の目安となる文字方向基準線80や間隔目印83、仮想中心線71a、また、注意すべき文字線形状部分を円環状の枠線で囲って表示している。
かかる字形注意点表示部62の方形枠63には、練習文字の前記文字線形状部分、すなわち印刷用紙1の中央に配置された外形縁取枠20、穂先運筆線30、毛筆押圧形状枠40とで表示した各種文字や文字構成要素10における注意すべき文字線形状部分を指し示すための字形注意矢印63aを伸延して表示している。
字形注意矢印63aは字形注意点表示部62の方形枠63から伸延する先端尖鋭状とし、同矢印63aの先端側に習字練習の際に字形注意点表示部62にて説明表示する練習文字の注意すべき文字線形状部分を指し示している。
このような構成により、枠内を毛筆でなぞり練習する際に習字対象とする熟語を構成する複数の練習文字同士の配置や、一文字の練習文字を構成する複数の文字構成要素同士の配置、形状を注意すべき練習文字の字形部分として注目させ、習字の学習効果を高めることができる。
以上のような表示構成を備えた習字練習用紙Aは、例えば習字の課題とする熟語が漢字の「立冬」である場合には、熟語「立冬」全体の練習を行うための熟語全体練習用紙A1、「立」と「冬」それぞれの漢字一文字ごとに練習を行うための全体練習用紙A2、「立」や「冬」を構成する文字線部分ごとに練習を行うための部分練習用紙A3等、それぞれの練習目的にあわせて構成している。
熟語全体練習用紙A1は、図1に示すように熟語における複数の練習文字同士の左右位置や上下位置、大きさなどの相対的な各練習文字の文字バランス、すなわち練習文字同士の「行の中心」の目安となる文字バランス目印70を表示している。
文字バランス目印70は、紙面において、熟語を構成する複数の練習文字それぞれの左右バランスの目安となる左右バランス目印71と、上下バランスと文字の大きさの目安となる練習文字一文字を書き入れるための破線状の文字方形枠72と、で構成している。
左右バランス目印71は、それぞれ略三角形であって印刷用紙1の上下中央位置で互いの三角頂部を対向するように配置されており、三角頂部同士を結んだ仮想中心線71aを目安に各練習文字同士の左右の相対的位置関係を確認しやすいようにしている。
文字方形枠72は、縦横比を練習文字一文字の縦横比と略同一とし、その枠内には破線状の縦線72aと、破線状の横線72bと、破線状の対角線72c、72c’とを方形枠の中心点Pを通るように表示して構成している。
なお、文字方形枠72における縦線72aは、仮想中心線71aと必ずしも一致しない。なぜならば、縦線72aは文字方形枠72内での「練習文字一文字」の文字線の左右バランスの基準線であり、仮想中心線71aは「複数の練習文字」同士の左右バランスの基準線だからである。
また、複数の文字方形枠72、72’は、相対的な大きさを練習文字同士の理想的な大きさに適合する大きさとするとともに、相対的な上下位置を練習文字同士の理想的な上下位置に適合する位置となるように印刷用紙1に表示している。
また、全体練習用紙A2及び部分練習用紙A3は、図2~図6に示すように、外形縁取枠20の近傍で破線状の基準鉛直線81や基準水平線82からなる文字方向基準線80を表示するとともに、同文字方向基準線80と外形縁取枠20との間に円形の間隔目印83を表示しており、文字線の運筆方向を直感的に特定できるよう明示している。
文字方向基準線80は練習文字の文字構成要素10の外形縁取枠20の一部に接触するとともに、間隔目印83は文字方向基準線80と外形縁取枠20との間で文字方向基準線80と同外形縁取枠20とのそれぞれに当接するように表示している。
なお、文字方向基準線80は、少なくとも文字構成要素10の外形縁取枠20の一部に接触していればよい。図1や図5に示す基準鉛直線81は、例えば習字対象とする練習文字が漢字の「冬」である場合には、同漢字の「冫」部首における上下2つの点状態の文字線(文字構成要素10)の始端に接触しており、同上下2つの点状態の文字構成要素10の左右バランスを調整するように機能する。
すなわち、文字方向基準線80は、複数の文字構成要素10の一部にそれぞれ当接して文字構成要素10同士の上下左右バランスを調整する。
かかる構成の各種用紙A1~A3を複数枚まとめて1組の習字練習用紙A束とした習字練習用教材に構成することもできる。習字練習用教材には、図8に示すように課題とする練習文字の学習の要点を示すための習字教示用紙Cを備えることとしてもよい。すなわち、習字教示用紙Cを最前面として複数枚の各種習字練習用紙Aを袋詰めして習字練習用教材を構成することもできる。
習字教示用紙Cは、図8に示すように印刷用紙1の左側上半部で練習文字を習字する際の毛筆の使い方を教示する筆使い方表示部91と、印刷用紙1の右側上半部で練習文字の手本を表示した手本文字表示部92と、印刷用紙1の右側中央半部で習字対象とする練習文字の字形の正誤を表示する字形正誤表示部93と、印刷用紙1の下半部で習字対象とする練習文字と同一の文字構成要素10を有する練習文字を硬筆で練習するための硬筆練習部94とをそれぞれ実線の方形枠により区画して表示している。なお、符号95は、習字対象とする熟語をタイトルとして示す課題表示部である。
筆使い方表示部91は、習字対象とする練習文字の運筆操作に必要な運筆手順説明60を複数まとめて表示している。具体的には、筆使い方表示部91は、方形枠内で練習文字を書する際の文字構成要素10における文字線の縦状態、横状態、おれ状態、点状態、はらい状態、はね状態、まがり状態、むすび状態等の運筆手順説明60を、毛筆の始筆位置目印51、穂腹振方向目印52、終筆位置目印53の各種目印と共に各種文字構成要素ごとにまとめて表示して構成している。
また、筆使い方表示部91の枠内には、毛筆の穂の部位名称、すなわち穂先と穂腹を毛筆の絵画91aで表示しており、初心者でも容易に習字練習する際に意識すべき毛筆特有の部位を把握できるようにしている。
手本文字表示部92は、練習文字を各文字構成要素10に応じて外形縁取枠20と、穂先運筆線30と、毛筆押圧形状枠40とにより表示した手本文字92aを中央に配置している。
手本文字92aは、それぞれの練習文字一文字を上述の文字方形枠72で囲い、同文字方形枠72の外周側には同方形枠内での練習文字一文字の縦横最端部分を接触させた位置に文字接触目印73を表示している。
また、手本文字92aの周囲には、手本文字92aにおける縦状態、横状態、おれ状態、点状態、はらい状態、はね状態、まがり状態、むすび状態等の文字線部分を矢印で指し示すとともに、同文字線状態に応じた運筆手順説明60(運筆操作説明部61)を、付設表示して構成している。なお、符号92bは人手による正しい筆の持ち方を示した図示した絵画92bであり、文字表示部92の方形枠内の一隅部近傍に表示している。
字形正誤表示部93には、横長方形枠内で各練習文字一文字ごとに字形の誤った文字93aと、字形の正しい文字93bとを左右並列するとともに、誤った文字の字形の文字線の誤り部分を円環状の枠線で囲って表示し、間違えやすい文字線の形状部分を注意するように明示している。
硬筆練習部94は、習字対象とする練習文字に共通する文字構成要素10を有する他の練習文字を複数表示すると共に練習文字と他の練習文字を硬筆にて練習するための練習方形枠94bを設けて印刷表示して構成している。なお、符号94aは、複数の練習文字に共通する文字構成要素の種類を示すための文字構成要素名表示である。
すなわち、硬筆練習部94は、複数の練習文字において、共通する文字構成要素10を縦状態、横状態、おれ状態、点状態、はらい状態、はね状態、まがり状態、むすび状態等の文字線部分として分類し、方形枠内にまとめて表示している。
以上、説明してきたように、本発明によれば、正確な字形の練習文字を書くための文字線の方向や幅員、形状等を変更する文字線の各種ポイント部分、すなわち始筆部、送筆中途部、終筆部ごとに穂先と穂腹の動かし方のそれぞれを習字者に意識させて筆圧を微調整でき、文字線の幅員や方向、形状を練習文字の正しい字形に合致させた運筆操作を練習することができ、正確な字形の練習文字を簡便に習得できる効果がある。
また、一文字の練習文字の各文字構成要素ごとに形成した外形縁取枠内において、太線状の穂先運筆線に沿って毛筆の穂先を当てて文字線を書く際に文字線の幅員や形状を変更する文字線の各種ポイント部分に毛筆押圧形状枠を設けているために、毛筆の穂先を支点に枠形状に合わせた毛筆の穂腹の紙面への押し当て動作や浮かし動作を意識して行うこができ、文字線の各種ポイント部分での紙面に対する毛筆の平行動作と垂直動作といった立体的な運筆操作を体感練習することができる。
また、習字教示用紙に記載された筆使い方表示部や手本文字表示部、硬筆練習部により習字の教示者や習字者に課題となる練習文字の学習ポイントをわかりやすく的確に伝達して正確な字形の練習文字の習得効率を向上することができる効果がある。
すなわち、筆圧の強弱を正しい字形に反映させるべく練習文字の文字線の方向や幅員、形状等の文字線の各種ポイント部分ごとに毛筆の穂先と穂腹の動かし方のそれぞれについて意識した運筆操作を練習でき、正確な字形の練習文字を誰でも簡便に習得できる効果がある。
A 習字練習用紙
10 文字構成要素
20 外形縁取枠
21 始筆部
22 送筆中途部
23 終筆部
30 穂先運筆線
40 毛筆押圧形状枠

Claims (5)

  1. 一文字の練習文字を分解して複数の文字構成要素とし、
    前記文字構成要素の外形を無端状の実線で縁取った外形縁取枠と、
    前記外形縁取枠内で毛筆の穂先の運筆軌跡を示すように前記外形縁取枠の枠線よりも太くした太線状の穂先運筆線と、
    前記外形縁取枠内に書字する際の文字線の始筆部、送筆中途部、終筆部の少なくともいずれか1つに毛筆の穂の押し当て形状を無端状の実線で縁取った毛筆押圧形状枠と、
    をそれぞれインクで印刷表示し
    前記穂先運筆線は淡色模様で表示したことを特徴とする習字練習用紙。
  2. 前記外形縁取枠には、前記文字構成要素を書する際の毛筆の運筆手順として、
    文字線の前記始筆部での毛筆の穂先方向や前記始筆部からの送筆方向を示すための始筆位置目印と、
    前記始筆部や前記送筆中途部での毛筆の穂先を支点とした毛筆の穂の腹の振り方向を示すための穂腹振方向目印と、
    前記終筆部への送筆方向を示すための終筆位置目印と、
    を表示したことを特徴とする請求項1に記載の習字練習用紙。
  3. 前記外形縁取枠の枠線外方には、前記練習文字を書する際の前記文字構成要素における文字線の縦状態、横状態、おれ状態、点状態、はらい状態、はね状態、まがり状態、むすび状態等の運筆手順説明を前記始筆位置目印、前記穂腹振方向目印、前記終筆位置目印と共に表示したことを特徴とする請求項2に記載の習字練習用紙。
  4. 前記外形縁取枠の枠線外方には、前記練習文字を書する際の注意すべき文字線形状部分のとり方を説明するための字形注意点表示部を、前記練習文字における注意すべき前記文字線形状部分を指し示すように付設表示したことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の習字練習用紙。
  5. 請求項1~のいずれか1項に記載の習字練習用紙を複数枚まとめた習字練習用教材であって、前記習字練習用教材は、課題とする練習文字の学習の要点を示すための習字教示用紙を備え、
    前記習字教示用紙は、前記練習文字を書する際の前記文字構成要素における文字線の縦状態、横状態、おれ状態、点状態、はらい状態、はね状態、まがり状態、むすび状態等の運筆手順説明を毛筆の、文字線の前記始筆部での毛筆の穂先方向や前記始筆部からの送筆方向を示すための始筆位置目印、前記始筆部や前記送筆中途部での毛筆の穂先を支点とした毛筆の穂の腹の振り方向を示すための穂腹振方向目印、前記終筆部への送筆方向を示すための終筆位置目印の各種目印と共に各種文字構成要素ごとにまとめた筆使い方表示部と、前記練習文字を前記外形縁取枠と、前記穂先運筆線と、前記毛筆押圧形状枠とにより表示した手本文字の各種文字構成要素の近傍に前記運筆手順説明を付設した手本文字表示部と、前記練習文字と共通する前記文字構成要素を有する他の練習文字を複数表示すると共に前記練習文字と前記他の練習文字を硬筆にて練習する方形枠を設けた硬筆練習部と、を印刷表示して構成したことを特徴とする習字練習用教材。
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