JP7328920B2 - 学習モデル生成方法、蓋然性判定方法及び判定装置 - Google Patents

学習モデル生成方法、蓋然性判定方法及び判定装置 Download PDF

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Description

本発明は、運転士が停止すべき駅の定位置を超過したエラー運転を行う蓋然性を判定する蓋然性判定方法等に関する。
鉄道においては、運転情報記録装置(運転状況記録装置ともいわれる)の設置が省令(鉄道に関する技術上の基準を定める省令)で義務付けられている。運転情報記録装置は、鉄道車両に搭載されて、列車の位置や速度、運転士の操作状況や主要機器の動作状況といった列車の運転状況に関する様々な情報を記録する装置である(例えば、特許文献1参照)。
特開2008-221902号公報
運転情報記録装置により記録された運転情報は、主に、事故等が発生した場合にその発生要因の解析に利用されている。また、記録・蓄積された運転情報をもとに、ヒューマンエラーを含む各種のエラー事象の発生要因を体系的に分析することで、同種のエラー事象の再発防止に役立てる、といった活用もなされている。現状では過去のエラー事象の発生要因の分析が主であるが、今後の課題として、将来のエラー事象の発生可能性の予測といった、記録・蓄積された運転情報の新たな活用の仕方が求められている。例えば、運転士の運転操作に起因するヒューマンエラーの防止のため、個々の運転士を対象としたエラー事象の発生可能性の予測、が挙げられる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、記録・蓄積された運転情報を用いて、個々の運転士のエラー事象の発生可能性を予測する技術を提供すること、である。
上記課題を解決するための第1の発明は、
停止すべき駅の定位置を超過したエラー運転を、所定期間の間に行ったことの無い第1分類運転士と、行ったことの有る第2分類運転士とについて、当該所定期間の間に当該駅に停止する際に行った複数の運転情報の統計データである運転士別運転データ、及び、当該運転士の運転経験情報を取得することと(例えば、図5の教師データ取得部202)、
前記運転士別運転データと、当該運転士別運転データが前記第1分類運転士の情報か前記第2分類運転士の情報かを示す運転士識別情報と、当該運転士別運転データに係る運転士の前記運転経験情報とを教師データとして、所与の運転士の運転士別運転データ及び運転経験情報が入力されたときに、当該所与の運転士が前記第1分類運転士又は前記第2分類運転士に該当する可能性を示す予測値を出力する機械学習モデルを生成することと(例えば、図5の予測モデル生成部204)、
を含む学習モデル生成方法である。
第1の発明によれば、記録・蓄積された運転情報を用いて、運転士個々のエラー事象の発生可能性を予測することが可能となる。つまり、エラー事象として停止すべき駅の定位置を超過したエラー運転を行ったことの無い第1分類運転士と、行ったことの有る第2分類運転士とのそれぞれの運転士別運転データ及び運転経験情報を教師データとして、所与の運転士の運転士別運転データ及び運転経験情報を入力すると、当該運転士が第1分類運転士又は第2分類運転士に該当する可能性を示す予測値を出力する機械学習モデルを生成することができる。機械学習モデルが出力する予測値は、所与の運転士の運転経験や運転の仕方が、エラー運転を行ったことの有る運転士と行ったことの無い運転士とのどちらにどの程度似ているかを示している。従って、機械学習モデルが出力する予測値から、所与の運転士が、エラー運転を行う可能性を予測することができる。
第2の発明は、第1の発明において、
前記運転士別運転データには、常用最大ブレーキの使用割合が含まれる、
学習モデル生成方法である。
第2の発明によれば、常用最大ブレーキの使用割合をエラー運転を行うか否かの要因に含めて予測値を算出する機械学習モデルを生成することができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記運転士別運転データには、ブレーキ全緩めの使用割合が含まれる、
学習モデル生成方法である。
第3の発明によれば、ブレーキ全緩めの使用割合をエラー運転を行う否かの要因に含めて予測値を算出する機械学習モデルを生成することができる。“ブレーキ全緩め”とは、ブレーキノッチをノッチオフ(ブレーキ無し)とすること、である。
第4の発明は、第1~第3の何れかの発明において、
前記運転士別運転データには、前記定位置から所定距離手前の位置での走行速度のバラツキに関する情報が含まれる、
学習モデル生成方法である。
第4の発明によれば、所定位置から所定距離手前の位置での走行速度のバラツキに関する情報をエラー運転を行うか否かの要因に含めて予測値を算出する機械学習モデルを生成することができる。“速度のバラツキ”とは、例えば、速度の標準偏差である。
第5の発明は、
第1~第4の何れかの発明の学習モデル生成方法によって生成された機械学習モデルに対して、所与の運転士に係る運転士別運転データ及び運転経験情報を入力することで得られる前記予測値に基づいて、当該所与の運転士が前記エラー運転を行う蓋然性を判定する(例えば、図5の蓋然性判定部210)、
蓋然性判定方法である。
他の発明として、
停止すべき駅の定位置を超過したエラー運転を、所定期間の間に行ったことの無い第1分類運転士と、行ったことの有る第2分類運転士とについて、当該所定期間の間に当該駅に停止する際に行った複数の運転情報の統計データである運転士別運転データと、当該運転士別運転データが前記第1分類運転士の情報か前記第2分類運転士の情報かを示す運転士識別情報と、当該運転士別運転データに係る運転士の運転経験情報とを教師データとして、所与の運転士の運転士別運転データ及び運転経験情報が入力されたときに、当該所与の運転士が前記第1分類運転士又は前記第2分類運転士に該当する可能性を示す予測値を出力するように学習させた機械学習モデルに、所与の運転士の運転士別運転データ及び運転経験情報を入力して、当該所与の運転士の前記予測値を得る予測処理を実行する予測処理実行手段(例えば、図5の予測部208)と、
前記予測処理で得られた前記予測値に基づいて、前記入力した所与の運転士が前記エラー運転を行う蓋然性を判定する蓋然性判定手段(例えば、図5の蓋然性判定部210)と、
を備える判定装置を構成してもよい。
第5の発明等によれば、機械学習モデルに対して、所与の運転士の運転士別運転データ及び運転経験情報を入力することで得られる予測値に基づいて、当該所与の運転士がエラー運転を行う蓋然性を判定することができる。つまり、機械学習モデルが出力する予測値は、所与の運転士の運転経験や運転の仕方が、エラー運転を行ったことの有る運転士と行ったことの無い運転士とのどちらにどの程度似ているかを示している。従って、例えば、所与の運転士は未だエラー運転を行っていないが、機械学習モデルが出力した予測値がエラー運転を行ったことの有る第2分類運転士に該当する可能性が高いことを示す場合には、今後エラー運転を行う可能性が高い、と判定することができる。
予測モデルの生成の説明図。 運転士別運転データの生成の説明図。 予測モデルを用いたエラー運転を行う蓋然性の判定の説明図。 判定結果の一例。 判定装置の機能構成図。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一要素には同一符号を付す。
[概要]
本実施形態は、鉄道車両に搭載される運転情報記録装置に記録された運転情報を用いて、運転士が停止すべき駅の定位置を通過するエラー運転を行う蓋然性を判定するものである。運転情報は、時刻に対応付けて、列車の位置や速度、ノッチ数を含むブレーキの操作状況や動作状況等を時系列に記録したデータである。運転情報は、運転情報記録装置に記録されたデータであることとしたが、同項目のデータであれば、運転情報記録装置に記録されるデータ以外のデータも運転情報として使用することができる。エラー運転は、ブレーキ時機を逸したことによる停止位置誤り(ブレーキ時機エラー)であり、停止位置の過走(オーバーラン)と、停止せずに駅を通過したこととを含む。
具体的には、過去の所定期間における対象駅に停止した際に行われた複数の運転情報に基づき、当該対象駅に停止する際の運転士の運転操作とエラー運転との関係を示す機械学習モデルである予測モデルを生成する。この予測モデルを用いることで、所与の運転士の運転情報から当該運転士が今後にエラー運転を行う可能性を予測する。
[予測モデルの生成]
図1は、予測モデルの生成を説明する図である。図1に示すように、予測モデル10は、複数の教師データ310を用いた機械学習を行うことで生成される。1つの教師データ310は、1人の運転士に関するデータであり、運転士識別情報と、運転経験情報と、運転士別運転データとの3種類のデータを含む。1つ目のデータである運転士識別情報は、当該運転士が、所定期間の間に、対象駅に停止する際にエラー運転を行ったことの無い第1分類運転士であるか、エラー運転を行ったことの有る第2分類運転士であるかを示す情報である。2つ目のデータである運転経験情報は、当該運転士としての経験年数である。なお、経験年数ではなく、通算運転距離としてもよい。3つ目のデータである運転士別運転データは、当該運転士の対象駅に停止した際の運転操作に関するデータであり、所定期間の間に当該運転士が対象駅に停止した際の複数の運転情報の統計データである。
図2は、運転士別運転データの生成を説明する図である。図2に示すように、運転士の運転士別データは、所定期間の間に当該運転士が対象駅に停止した際の複数の運転情報を統計演算することで生成される。1つの運転情報は、当該運転士の1回の運転に相当し、運転日とともに、対象駅の停止位置(停止すべき定位置のこと。以下同じ。)に停車するまでの各時刻に、列車の速度と、位置と、ブレーキノッチとを対応付けたデータである。つまり、運転情報は、当該運転士による対象駅の停止位置に停車前の、列車の位置や速度、ブレーキノッチ等の時系列データである。複数の運転情報に対する統計演算として、例えば、停車前のブレーキノッチの使用状況、停車前の所定時点や所定地点での速度の平均値や標準偏差を求めることで、運転士別運転データを生成する。
運転士別運転データは、停車前5秒間の常用最大ブレーキの使用割合[%]、停車前5秒間のブレーキ3ノッチ以上追加の割合[%]、停車前5秒間のブレーキ全緩めの使用割合[%]、停車前5秒間のブレーキノッチ移動回数の平均値[回]、停車前5秒間のブレーキノッチ移動回数の標準偏差[回]、停車前5秒間の追加ブレーキ量の平均値[ノッチ]、停車前5秒間の追加ブレーキ量の標準偏差[ノッチ]、停止位置の20m手前地点での速度の平均値[km/h]、停止位置の20m手前地点での速度の標準偏差[km/h]、停止位置の200m手前地点での速度の平均値[km/h]、停止位置の200m手前地点での速度の標準偏差[km/h]、の11個の項目を含む。“ブレーキ全緩め”とは、ブレーキノッチをノッチオフ(ブレーキ無し)とすること、である。
図1に戻り、予測モデル10は、教師データ310に含まれるデータのうち、2つ目の運転経験情報及び3つ目の運転士別運転データを入力とし、1つ目の運転士識別情報を出力とした機械学習を行うことで生成する。
本実施形態では、機械学習の種類はロジスティック回帰分析とするが、ニューラルネットワーク等の他の機械学習であってもよい。つまり、教師データ310の運転経験情報及び運転士別運転データを説明変数とし、運転士識別情報を目的変数としたロジスティック回帰分析を行うことで、予測モデル10を生成する。説明変数は、運転経験情報である運転士経験年数と、運転士別運転データである11個の項目との合計12個とする。目的変数は、第1分類運転士であることを「0」、第2分類運転士であることを「1」とする二値変数である。ロジスティック回帰分析の結果となる予測モデル式は、式(1)に示すモデル式とする。
Figure 0007328920000001
式(1)に示すモデル式は、12個の説明変数のうち、停車前5秒間の常用最大ブレーキの使用割合[%](説明変数Xとする)、停車前5秒間のブレーキ全緩めの使用割合[%](説明変数Xとする)、停止位置の200m手前地点での速度の標準偏差[km/h](説明変数Xとする)、運転士の経験年数(説明変数Xとする)、の4個の説明変数X~Xが、目的変数に影響を与えていることを示している。142名の運転士について1年間の運転情報をもとに本実施形態の機械学習の実験を行った結果、一例として、説明変数X~Xの係数a~a、及び、定数項aは、a=0.67,a=0.15,a=1.33,a=-0.66,a=-13.784、であった。式(1)のモデル式により算出される予測値Pは、「0.0~1.0」の範囲の数値であり、運転士が第2分類運転士である可能性、つまり、エラー運転を行う確率を表す。
[予測モデルを用いた判定]
図3は、予測モデル10を用いた、運転士がエラー運転を行う蓋然性の判定を説明する図である。図3に示すように、判定対象の運転士に関するデータである運転士別運転データ及び運転経験情報を含む運転士データ330を、予測モデル10に入力する。つまり、運転士データ330の運転士別運転データに含まれる、説明変数Xである停車前5秒間の常用最大ブレーキの使用割合[%]、説明変数Xである停車前5秒間のブレーキ全緩めの使用割合[%]、及び、説明変数Xである停止位置の200m手前地点での速度の標準偏差[km/h]と、運転士経験情報に含まれる、説明変数Xである運転士の経験年数との4個の説明変数X~Xの値を、式(1)で表されるモデル式に入力して、予測値Pを算出する。
予測値Pは、第2分類運転士である可能性を示すので、予測値Pが「1」に近いほど、第2分類運転士に該当する可能性が高く、逆に、「0」に近いほど、第1分類運転士に該当する可能性が高いといえる。従って、例えば予測値Pの閾値を「0.5」として、予測値Pが「0.5」未満ならば、判定対象の運転士は第1分類運転士に該当し、予測値Pが「0.5」以上ならば、判定対象の運転士は第2分類運転士に該当すると判定することができる。勿論、2段階で判定するのではなく、予測値Pが「0」に近いか「1」に近いかで、第1分類運転士に該当する可能性が高い/低い、第2分類運転士に該当する可能性が高い/低い、どちらともいえない、の計5段階で判定することとしてもよい。
そして、第2分類運転士に該当すると判定したけれども、所定の対象期間の間にエラー運転を行っていないならば、判定対象の運転士は、今後エラー運転を行う可能性が高い、と判定する。これは、過去の運転情報からは第2分類運転士に該当する、つまり、エラー運転を行う可能性が高い運転を行っていると予測されるが、所定の対象期間の間はエラー運転を行わなかった運転士であり、この場合には、今後エラー運転を行う可能性が高いと考えられるからである。なお、予測値Pが「1」に近いほど今後エラー運転を行う可能性が高いと判定して、その可能性の度合を予測することとしてもよい。
[判定結果の一例]
図4は、本実施形態の判定方法による判定結果(実験結果)の一例である。142人の運転士の運転情報を教師データ310として、ロジスティック回帰分析により、式(1)に示したモデル式で表される予測モデル10を生成した。142人の内訳は、第1分類運転士が71人、第2分類運転士が71人と同数である。次いで、教師データ310として用いた142人の運転士それぞれを判定対象の運転士として、その運転士データ330を生成した予測モデル10に入力して予測値Pを算出した。
図4は、このように算出した142人の運転士それぞれの予測値Pをプロットした図である。左側に、71人の第1分類運転士の予測値Pのプロットを示し、右側に、71人の第2分類運転士の予測値Pのプロットを示している。縦軸は、予測値Pである。また、第1分類運転士のうち、所定期間以降に最初にエラー運転を行った1人の運転士についてのみ、“白抜きの三角”のプロットで示している。
図4によれば、71人の第1分類運転士の8割弱の予測値Pが「0.5」未満となっており、第1分類運転士に該当すると予測されている。また、第1分類運転士のうち、所定期間以降に最初にエラー運転を行った運転士の予測値Pは「0.85」であり、第2分類運転士に該当すると予測されている。また、71人の第2分類運転士の8割弱の予測値Pが「0.5」以上となっており、第2分類運転士に該当すると予測されている。
この判定例のように、教師データ310として予測モデル10の生成に用いた運転士を、当該予測モデル10を用いた判定対象の運転士とすることで、これらの運転士の中から、今後エラー運転を行う可能性が高い運転士を抽出することができる。つまり、第1分類運転士であるが、予測モデル10から予測される予測値Pが「0.5」以上である運転士を、今後エラー運転を行う可能性が高い運転士として抽出することができる。また、第1分類運転士であるが予測値Pが「0.75」以上である運転士を、今後エラー運転を行う可能性が極めて高い運転士として抽出する、といったことも可能である。
[判定装置]
図5は、判定装置1の機能構成図である。この判定装置1は、上述したように、対象駅に停止した際の運転情報を用いて、当該対象駅に停止する際の運転士の運転操作とエラー運転との関係を示す予測モデル10を生成し、この予測モデル10を用いて、所与の判定対象の運転士がエラー運転を行う蓋然性を判定する装置である。図5に示すように、判定装置1は、入力部102と、表示部104と、音出力部106と、通信部108と、処理部200と、記憶部300とを備えて構成され、一種のコンピュータシステムとして実現される。なお、判定装置1は、1台のコンピュータで実現してもよいし、複数台のコンピュータを接続して構成することとしてもよい。
入力部102は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等の入力装置で実現され、なされた操作に応じた操作信号を処理部200に出力する。表示部104は、例えば液晶ディスプレイやタッチパネル等の表示装置で実現され、処理部200からの表示信号に基づく各種表示を行う。音出力部106は、例えばスピーカ等の音出力装置で実現され、処理部200からの音信号に基づく各種音出力を行う。通信部108は、例えば無線通信モジュールやルータ、モデム、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等で実現される通信装置であり、所与の通信ネットワークに接続して外部装置とのデータ通信を行う。
処理部200は、CPU(Central Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の演算装置や演算回路で実現されるプロセッサーであり、記憶部300に記憶されたプログラムやデータ、入力部102や通信部108からの入力データ等に基づいて、判定装置1の全体制御を行う。また、処理部200は、機能的な処理ブロックとして、教師データ取得部202、予測モデル生成部204、運転士データ取得部206、予測部208、蓋然性判定部210、を有する。処理部200が有するこれらの各機能部は、処理部200がプログラムを実行することでソフトウェア的に実現することも、専用の演算回路で実現することも可能である。本実施形態では、前者のソフトウェア的に実現することとして説明する。
教師データ取得部202は、停止すべき駅の定位置を超過したエラー運転を、所定期間の間に行ったことの無い第1分類運転士と、行ったことの有る第2分類運転士とについて、当該所定期間の間に当該駅に停止する際に行った複数の運転情報の統計データである運転士別運転データ、及び、当該運転士の運転経験情報を含む教師データ310を取得する。教師データ310の運転士別運転データには、停車前5秒間の常用最大ブレーキの使用割合(説明変数X)、停車前5秒間のブレーキ全緩めの使用割合(説明変数X)、定位置から所定距離手前の位置での走行速度のバラツキに関する情報である停止位置の200m手前地点での速度の標準偏差(説明変数X)が含まれ、運転経験情報には、運転士経験年数(説明変数X)が含まれる(図1参照)。
予測モデル生成部204は、運転士別運転データと、当該運転士別運転データが第1分類運転士の情報か前記第2分類運転士の情報かを示す運転士識別情報と、当該運転士別運転データに係る運転士の運転経験情報とを教師データとして、所与の運転士の運転士別運転データ及び運転経験情報が入力されたときに、当該所与の運転士が第1分類運転士又は第2分類運転士に該当する可能性を示す予測値を出力する機械学習モデルを生成する。
つまり、予測モデル生成部204は、教師データ取得部202により取得された教師データ310を用いた機械学習を行って、所与の判定対象の運転士の運転士別運転データ及び運転経験情報を含む運転士データ330が入力されたときに、当該判定対象の運転士が第1分類運転士又は第2分類運転士に該当する可能性を示す予測値Pを出力する機械学習モデルである予測モデルを生成する(図1参照)。機械学習としてロジスティック回帰分析を行った場合には、予測モデル10として、式(1)に一例を示すモデル式が生成される。予測モデル生成部204が生成した予測モデル10に関するデータは、予測モデルデータ320として記憶される。予測モデルデータ320は、予測モデル10を定義するデータであり、具体的には、式(1)に一例を示すモデル式の係数a~aのデータである。
運転士データ取得部206は、所与の運転士の運転士別運転データ及び運転経験情報を含む運転士データ330を取得する。
予測部208は、機械学習モデルに、所与の運転士の運転士別運転データ及び運転経験情報を入力して、当該所与の運転士の前記予測値を得る予測処理を実行する。つまり、予測部208は、運転士データ取得部206により取得された運転士データ330を、予測モデル生成部204により予測モデル10として生成されたモデル式(1)に入力することで、判定対象の運転士が第1分類運転士又は第2分類運転士に該当する可能性を示す予測値Pを算出する。
蓋然性判定部210は、予測処理で得られた予測値に基づいて、所与の運転士がエラー運転を行う蓋然性を判定する。つまり、蓋然性判定部210は、予測部208により算出された予測値Pが閾値(例えば、「0.5」)以上であり、且つ、判定対象の運転士が所定期間の間にエラー運転を行ったことが無いならば、判定対象の運転士は今後エラー運転を行う可能性が高い、と判定する。
記憶部300は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等のIC(Integrated Circuit)メモリやハードディスク等の記憶装置で実現され、処理部200が判定装置1を統合的に制御するためのプログラムやデータ等を記憶しているとともに、処理部200の作業領域として用いられ、処理部200が実行した演算結果や、入力部102や通信部108からの入力データ等が一時的に格納される。本実施形態では、記憶部300には、判定プログラム302と、教師データ取得部202により取得された教師データ310と、予測モデル生成部204により生成された予測モデルデータ320と、運転士データ取得部206により取得された運転士データ330と、蓋然性判定部210より判定された判定結果データ340と、が記憶される。
[作用効果]
このように、本実施形態によれば、運転情報記録装置により記録・蓄積された運転情報を用いて、運転士個々のエラー事象の発生可能性を予測することが可能となる。
つまり、エラー事象として停止すべき駅の定位置を超過したエラー運転を行ったことの無い第1分類運転士と、行ったことの有る第2分類運転士とのそれぞれの運転士別運転データ及び運転経験情報を教師データ310として、所与の運転士の運転士別運転データ及び運転経験情報を入力すると、当該運転士が第1分類運転士又は第2分類に該当する可能性を示す予測値を出力する機械学習モデルである予測モデル10を生成することができる。そして、予測モデル10に対して、所与の運転士の運転士別運転データ及び運転経験情報を入力することで得られる予測値に基づいて、当該所与の運転士がエラー運転を行う蓋然性を判定することができる。
予測モデル10が出力する予測値は、所与の運転士の運転経験や運転の仕方が、エラー運転を行ったことの有る運転士と行ったことの無い運転士とのどちらにどの程度似ているかを示している。従って、例えば、所与の運転士は未だエラー運転を行っていないが、予測モデル10が出力した予測値がエラー運転を行ったことの有る第2分類運転士に該当する可能性が高いことを示す場合には、今後エラー運転を行う可能性が高い、と判定することができる。
なお、本発明の適用可能な実施形態は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
10…予測モデル
1…判定装置
200…処理部
202…教師データ取得部
204…予測モデル生成部
206…運転士データ取得部
208…予測部
210…蓋然性判定部
300…記憶部
302…判定プログラム
310…教師データ
320…予測モデルデータ
330…運転士データ
340…判定結果データ

Claims (6)

  1. 停止すべき駅の定位置を超過したエラー運転を、所定期間の間に行ったことの無い第1分類運転士と、行ったことの有る第2分類運転士とについて、当該所定期間の間に当該駅に停止する際に行った複数の運転情報の統計データである運転士別運転データ、及び、当該運転士の運転経験情報を取得することと、
    前記運転士別運転データと、当該運転士別運転データが前記第1分類運転士の情報か前記第2分類運転士の情報かを示す運転士識別情報と、当該運転士別運転データに係る運転士の前記運転経験情報とを教師データとして、所与の運転士の運転士別運転データ及び運転経験情報が入力されたときに、当該所与の運転士が前記第1分類運転士又は前記第2分類運転士に該当する可能性を示す予測値を出力する機械学習モデルを生成することと、
    を含む学習モデル生成方法。
  2. 前記運転士別運転データには、常用最大ブレーキの使用割合が含まれる、
    請求項1に記載の学習モデル生成方法。
  3. 前記運転士別運転データには、ブレーキ全緩めの使用割合が含まれる、
    請求項1又は2に記載の学習モデル生成方法。
  4. 前記運転士別運転データには、前記定位置から所定距離手前の位置での走行速度のバラツキに関する情報が含まれる、
    請求項1~3の何れか一項に記載の学習モデル生成方法。
  5. 請求項1~4の何れか一項に記載の学習モデル生成方法によって生成された機械学習モデルに対して、所与の運転士に係る運転士別運転データ及び運転経験情報を入力することで得られる前記予測値に基づいて、当該所与の運転士が前記エラー運転を行う蓋然性を判定する、
    蓋然性判定方法。
  6. 停止すべき駅の定位置を超過したエラー運転を、所定期間の間に行ったことの無い第1分類運転士と、行ったことの有る第2分類運転士とについて、当該所定期間の間に当該駅に停止する際に行った複数の運転情報の統計データである運転士別運転データと、当該運転士別運転データが前記第1分類運転士の情報か前記第2分類運転士の情報かを示す運転士識別情報と、当該運転士別運転データに係る運転士の運転経験情報とを教師データとして、所与の運転士の運転士別運転データ及び運転経験情報が入力されたときに、当該所与の運転士が前記第1分類運転士又は前記第2分類運転士に該当する可能性を示す予測値を出力するように学習させた機械学習モデルに、所与の運転士の運転士別運転データ及び運転経験情報を入力して、当該所与の運転士の前記予測値を得る予測処理を実行する予測処理実行手段と、
    前記予測処理で得られた前記予測値に基づいて、前記入力した所与の運転士が前記エラー運転を行う蓋然性を判定する蓋然性判定手段と、
    を備える判定装置。
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