JP7327072B2 - タイヤの走行時の内部構造の推定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤの走行時の内部構造の状態を推定でき、走行時の内部損傷の原因究明などのタイヤの研究開発に役立つタイヤの走行時の内部構造の推定方法に関する。
走行時におけるタイヤの外形形状や歪み分布を知ることは、タイヤ開発にとって極めて重要である。そのため、下記の特許文献1には、測定精度に優れるタイヤの形状測定装置及びその方法が提供されている。
この提案の測定装置では、タイヤの表面に格子面を設け、前記格子面の形状を測定することによってタイヤの形状を測定する。詳しくは、前記測定装置は、タイヤを回転させる回転手段と、前記回転手段によって回転する前記タイヤの格子面の画像を、異なる場所から入力するための複数の画像入力手段と、前記複数の画像入力手段によって入力した複数の前記格子面の画像から前記格子面の各点の位置を求める位置算出手段と、前記位置算出手段によって測定された前記格子面の各点の位置から、前記格子面が設けられたタイヤの形状を再生するタイヤ形状再生手段とから構成される。
特開平10-38533号公報
しかし、上記測定装置は、タイヤ表面における形状やタイヤ表面における歪みの測定を可能とするが、走行時のタイヤの内部構造の状態を推定することできない。
そのため、例えば、走行時に発生するスタンディングウェーブ現象等に起因する内部損傷の原因究明、及び走行時の内部部材の変形等に伴う走行性能や耐久性能の低下の原因究明などを行うことが困難であり、タイヤの研究開発に充分に貢献するには至らなかった。
本発明は、タイヤの走行時の内部構造の状態を推定でき、タイヤの研究開発に大きく貢献しうるタイヤの走行時の内部構造の推定方法を提供することを課題としている。
本発明は、タイヤの走行時の内部構造の状態を推定する方法であって、
タイヤの走行時の外面形状の情報を取得する工程と、
タイヤの子午断面における内部構造の情報を取得する工程と、
前記走行時の外面形状の情報と、前記内部構造の情報とを対応させる対応工程とを含む。
本発明に係るタイヤの内部構造の推定方法は、タイヤの停止時の外面形状の情報を取得する工程、及び
前記停止時の外面形状の情報と、前記走行時の外面形状の情報とを比較して、外面形状の差の情報を取得する工程をさらに含むのが好ましい。
本発明に係るタイヤの内部構造の推定方法において、前記外面形状の差の情報を取得する工程では、予めタイヤの外面にタイヤ半径方向に隔たる複数の目印を設け、前記停止時の外面形状における各前記目印の位置と、前記走行時の外面形状における各前記目印の位置とを比較して、各前記目印毎の位置の差を取得するのが好ましい。
本発明に係るタイヤの内部構造の推定方法において、前記複数の目印は、タイヤの外面に描かれかつタイヤ周方向に延びる目印線であるのが好ましい。
本発明に係るタイヤの内部構造の推定方法において、前記複数の目印は、タイヤの外面上でタイヤ周方向に延びる凹状或いは凸状の既存の条部であるのが好ましい。
本発明に係るタイヤの内部構造の推定方法において、前記対応工程は、前記停止時の外面形状の情報と、前記内部構造の情報とを対応させて、停止時における内部構造の情報を取得する第1ステップ、及び
前記外面形状の差の情報と、前記停止時における内部構造の情報とに基づいて、走行時の内部構造の情報を取得する第2ステップを含むのが好ましい。
本発明に係るタイヤの内部構造の推定方法において、前記走行時の外面形状の情報を取得する工程は、レーザー変位計を用い、走行中のタイヤの外面との間の距離を、タイヤ半径方向の複数位置で測定することにより、外面形状のプロファイルラインを含む情報を取得するのが好ましい。
本発明に係るタイヤの内部構造の推定方法において、前記走行時の外面形状の情報を取得する工程は、予めタイヤの外面に散布した塗料の飛沫点を座標点として認識し、2つのカメラを用いて撮影することにより、外面形状のプロファイルラインを含む情報を取得するのが好ましい。
本発明に係るタイヤの内部構造の推定方法において、前記内部構造の情報を取得する工程では、タイヤを子午断面に沿って切断して輪切り状の断面サンプルを作成し、その切断面から前記内部構造の情報を取得するのが好ましい。
本発明に係るタイヤの内部構造の推定方法において、前記第1ステップは、前記断面サンプルの前記切断面を、前記停止時の外面形状のプロファイルラインに沿わせた状態で写真撮影するとともに、
前記写真に基づいて、前記切断面の内部構造をCADデータに置き換えることにより、停止時における前記内部構造の情報を取得するのが好ましい。
本発明は叙上の如く、走行時の外面形状の情報と、子午断面における内部構造の情報とを対応させる対応工程とを含む。
そのため、走行時の外面形状の情報に基づいて、走行時の内部構造の状態を推定することが可能となる。その結果、例えば、スタンディングウェーブ現象等に起因する内部損傷の原因究明、及び走行時の内部部材の変形等に伴う走行性能や耐久性能の低下の原因究明などに役立ち、タイヤの研究開発に貢献することが可能となる。
本発明のタイヤの走行時の内部構造の推定方法の一実施例を示すフローチャートである。 タイヤの外面に形成された目印を示す側面図である。 タイヤの外面形状の情報を取得する工程を示す斜視図である。 (a)は停止時の外面形状を示す線図、(b)は走行時の外面形状を示す線図である。 断面サンプルを切断面とともに示す斜視図である。 タイヤの子午断面における内部構造の情報を取得する工程を説明するためのタイヤの断面図である。 対応工程における第1ステップを示す線図である。 対応工程における第2ステップを示す線図である。 走行時の外面形状の測定位置を説明する側面図である。 タイヤの外面形状の情報を取得する工程の他の例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1のフローチャートに示すように、本実施形態のタイヤの走行時の内部構造の推定方法(以下単に「推定方法」という。)は、タイヤTの走行時の外面形状Fdの情報を取得する工程S2と、タイヤTの子午断面における内部構造Kの情報を取得する工程S4と、前記外面形状Fdの情報と前記内部構造Kの情報とを対応させる対応工程S5とを含む。
本例の推定方法は、タイヤTの停止時の外面形状Fsの情報を取得する工程S1と、前記外面形状Fs、Fdの差ΔFの情報を取得する工程S3とをさらに含む。そして本例では、停止時の外面形状Fsの情報と、内部構造Kの情報とを対応させて、停止時における内部構造Ksの情報を取得した後、この停止時における内部構造の情報と前記外面形状の差ΔFとに基づいて、走行時の内部構造Kdの状態を推定する。本例のように、一旦、停止時における内部構造Ksの情報を取得する場合には、タイヤの種々な測定位置においても、又種々な走行状態においても、走行時の内部構造Kdの状態を精度良く容易にかつ効率よく推定しうるという利点を得ることができる。
本例では、推定方法により、タイヤTのサイドウォール部Tsにおける内部構造Kdの状態が推定される場合が示される。
図2に示すように、サイドウォール部Tsの外面2には、タイヤ半径方向に隔たる複数(n)の目印3が設けられる。目印3は、本例では、タイヤ周方向に連続して延びる周方向線4であり、例えば塗料等を用いて描かれる。この周方向線4は、タイヤ半径方向に等間隔Dを隔てて形成されるのが好ましい。間隔Dは、20mm以下で小なほど好ましい。なお外面2には、タイヤ軸心jを通る半径方向線5を1本以上具えるのが好ましい。本例では、複数の半径方向線5が、一定の中心角度を隔ててタイヤ周方向に隔置される場合が示される。これにより、外面2上の位置を特定することができる。
図3に示すように、工程S1では、タイヤTの停止時の外面形状Fsの情報が取得される。タイヤTは、所定内圧が充填されたインフレート状態にて、タイヤ支持装置6に装着される。「所定内圧」としては、特に規定されるものではなく、例えば、スタンディングウェーブ現象が発生しているときの内部構造の状態を推定する場合には、正規内圧よりも低い圧力が設定される。なお所定内圧として正規内圧を採用し、通常の走行状態における内部構造の状態を推定することもできる。
タイヤ支持装置6として、例えばドラム試験機が好適に採用される。このタイヤ支持装置6は、タイヤTを支持する支持軸6A、タイヤTを回転駆動させるドラム6B、及びタイヤTに接地荷重を付与する負荷手段6Cを含む。
工程S1では、タイヤTをドラム6Bに接地させた状態にて、停止時のタイヤTの外面形状Fsが測定手段7を用いて測定される。測定位置J1は、接地位置Gからタイヤ周方向に隔たる位置が好ましく、特には、接地荷重によるタイヤ変形を受けない位置が好ましい。
測定手段7として、本例ではレーザー変位計8が用いられる。レーザー変位計8は、測定位置J1にてレーザー光を外面2に照射し、その反射光から外面形状Fsの情報を取得する。
具体的には、レーザー変位計8により、レーザー変位計8と外面2との間のタイヤ軸心方向の距離を、半径方向線5上の複数位置で測定する。これにより、図4(a)に示すように、停止時の外面形状FsのプロファイルラインPLs、及びプロファイルラインPLsの座標データを含む情報を取得する。座標データは、本例では、タイヤ軸方向をX座標、タイヤ半径方向をY座標とするX-Y座標系によって示される。X座標の原点X0として、例えばレーザー照射口の位置が設定され、Y座標の原点Y0として、例えばリムフランジの半径方向外端の位置が設定されている。
プロファイルラインPLsの座標データには、n個の目印3~3の位置データ(座標データ)も含まれる。
図3に示すように、工程S2では、タイヤTの走行時の外面形状Fdの情報が取得される。この工程S2では、前記工程S1によって停止時の外面形状Fsの情報が取得された後、タイヤTをドラム6Bによって所定の速度で回転させ、そのときの外面形状Fdを、測定手段7(レーザー変位計8)を用いて測定する。
即ち、測定位置J2において、回転中のタイヤTの外面2にレーザー光を照射し、レーザー変位計8と外面2との間のタイヤ軸心方向の距離を、半径方向線5上の複数位置で測定する。これにより、図4(b)に示すように、走行時の外面形状FdのプロファイルラインPLd、及びプロファイルラインPLdの座標データを含む情報が取得される。プロファイルラインPLdの座標データには、n個の目印3~3の位置データ(座標データ)も含まれる。なお工程S2を、工程S1よりも先に行ってもよい。
外面形状Fdの測定位置J2は、外面形状Fsの測定位置J1とタイヤ周方向に相違してもよい。本例では、外面形状Fdの測定位置J2として、図9に示すように、スタンディングウェーブ現象が発生する領域Q内の位置、即ち、接地位置Gよりも回転方向後方側の領域内の位置が選択される。なお領域Q内の複数の測定位置J2で測定し、最も凸状に変形している部位Q1の外面形状Fdの情報、及び最も凹状に変形している部位Q2の外面形状Fdを含む複数の外面形状Fdの情報を得るのが好ましい。
工程S2では、工程S1において外面形状Fsを測定したときの半径方向線5と同じ半径方向線5上で外面形状Fdを測定するのが好ましい。そのためには、例えば、高速度カメラ、或いはストロボスコープ等を用い、所望の半径方向線5が測定位置J2を通過するタイミングを把握するのが好ましい。
図5に示すように、工程S3では、工程S1で取得した外面形状Fsの情報と、工程S2で取得した外面形状Fdの情報とを比較し、外面形状Fs、Fdの差ΔFの情報を取得する。なお、工程S2により複数の外面形状Fdを取得した場合には、外面形状Fd毎に、外面形状Fs、Fdの差ΔFの情報を取得する。
詳しくは、外面形状FsのプロファイルラインPLs上の目印3~3の位置と、外面形状FdのプロファイルラインPLd上の目印3~3の位置とを比較して、目印3~3毎に、位置の差ΔF~ΔFを取得する。
より詳しくは、プロファイルラインPLs上の目印3(i=1~n)の座標(Xsi、Ysi)と、プロファイルラインPLd上の目印3(i=1~n)の座標(Xdi、Ydi)とを比較し、その差ΔFのX座標成分ΔX、及びY座標成分ΔYを求める。
X座標成分ΔX及びY座標成分ΔYは、次式で示される。
ΔX=Xdi-Xsi
ΔY=Ydi-Ysi
次に、図6に示すように、工程S4では、タイヤTの子午断面における内部構造Kの情報が取得される。具体的には、工程S1、S2が行われた後のタイヤTを、子午断面に沿って切断し、輪切り状の断面サンプルTAを作成する。そして断面サンプルTAの切断面Csから、内部構造Kの情報を取得する。
切断位置については、特に規制されないが、工程S1において外面形状Fsを測定したときの半径方向線5に沿って切断するのが好ましい。
内部構造Kとして、本例では、カーカスプライt1、ベルトプライt2、バンドプライt3、ビードコアt4、ビードエーペックスゴムt5、チェーファt6、クリンチゴムt7、サイドウォールゴムt8、ウイングゴムt9、トレッドゴムt10等の内部部材を含む。又内部構造Kの情報には、前記内部部材の形状、内部部材の厚さ、内部部材の位置、及びタイヤ内面の形状等も含まれる。
断面サンプルTAのタイヤ周方向の幅Wは、特に規定されないが、変形容易とするために、30mm以下であるのが好ましい。
工程S3よりも先に工程S4を行っても良く、又工程S3と工程S4とを同時に行っても良い。
次に、対応工程S5では、工程S2で取得した走行時の外面形状Fdの情報と、工程S4で取得した内部構造Kの情報とを対応させて、走行時の内部構造Kdの状態を推定する。
本例では、内部構造Kの情報を、走行時の外面形状Fdの情報に直接対応させるのではなく、停止時の外面形状Fsの情報を介して対応させている。具体的には、本例の対応工程S5は、第1ステップS5Aと第2ステップS5Bとを含む。
第1ステップS5Aでは、図7に示すように、工程S1で取得した停止時の外面形状Fsの情報と、工程S4で取得した内部構造Kの情報とを対応させ、これにより、停止時における内部構造Ksの情報を取得する。
具体的には、第1ステップS5Aでは、断面サンプルTAの前記切断面Csを、停止時の外面形状FsのプロファイルラインPLsに沿わせた状態Rで写真撮影する。そしてその写真10に基づいて、前記切断面Csの内部構造KをプロファイルラインPLsとともにCADデータ11に置き換えることにより、停止時における内部構造Ksの情報を取得する。
このとき、断面サンプルTAが、変形容易な輪切り状をなすこと、及び外面形状Fsが接地荷重によるタイヤ変形を受けない位置で測定されることにより、断面サンプルTAの切断面Csを、容易にかつ精度良く、プロファイルラインPLsに沿わせることができる。
図8に示すように、第2ステップS5Bでは、第1ステップS5Aで取得した停止時における内部構造Ksの情報と、工程S3で取得した外面形状Fs、Fdの差ΔFの情報とに基づいて、走行時の内部構造Kdの情報を推定する。
具体的には、前記CADデータ11において、目印3~3の各位置における内部構造Ksの座標データを、前記外面形状の差ΔF~ΔFでそれぞれ補正する。これにより、走行時の内部構造Kdを有するCADデータ12を得ることができる。
例えば、CADデータ11において、目印3(i=1~n)の位置におけるカーカスプライt1(内部構造Kd)の外面の座標が(Xt、Yti)であるとした場合、この座標を差ΔF(ΔX、ΔY)で補正する。即ち、座標(Xt、Yti)を、座標(Xt+ΔX、Yt+ΔY)と補正することで、走行時のカーカスプライt1の外面の座標を得ることができる。即ち、走行時の内部構造Kdの形状、位置などを推定したCADデータ12を得ることができる。
目印3としては、タイヤTの外面2上でタイヤ周方向に延びる凹状或いは凸状の既存の条部15(図6に示す)を採用してもよい。凹状の条部15として、例えば、加硫金型の割面位置に配されるデカップリンググルーブ、装飾用のデコレーショングルーブ等を挙げることができる。又凸状の条部15として、装飾用のリッジ、リム組みの目安となるリムライン、金型のベント溝によって形成されるベントライン等を挙げることができる。
次に、工程S1の他の実施例を示す。この例では、図10に示すように、タイヤTの外面2に、スプレー等によって散布された複数の塗料の飛沫点20が、予め作成されている。
工程S1では、ドラム6Bに接地した停止状態のタイヤTの外面2を、2つのカメラ21を用いてステレオ法で撮影する。そして、飛沫点20を座標点として認識し、映像解析することにより、タイヤ全周に亘る三次元座標系の外面形状Fsの情報を取得する。又三次元座標系の外面形状Fsにおいて、任意の位置にて測定点を抽出し、それをつなぎ合わせることで、停止時における、子午断面のプロファイルラインPLsを含む二次元座標系の外面形状Fsの情報が取得される。
工程S2では、走行時のタイヤTの外面2を、前記工程S1と同様に、2つのカメラ21を用いてステレオ法で撮影する。そして、飛沫点20を座標点として認識し、映像解析することにより、タイヤ全周に亘る三次元座標系の外面形状Fdの情報を取得する。この工程S2では、カメラ21とストロボスコープ22とを併用する、或いはカメラ21として高速度カメラを使用することで、走行中のタイヤTの飛沫点20を撮影しうる。又工程S2では、三次元座標系の外面形状Fdにおいて、工程S1と同じ抽出位置にて測定点を抽出し、それをつなぎ合わせることで、走行時における、子午断面のプロファイルラインPLdを含む二次元座標系の外面形状Fdの情報が取得される。この場合、目印3として、前述した外面2に既存の条部15が採用される。
推定方法の他の例としては、工程S4で取得した内部構造Kの情報を、工程S2で取得した走行時の外面形状Fdの情報に直接対応させても良い。
この場合、対応工程S5として、図示しないが、断面サンプルTAの切断面Csを、走行時の外面形状FdのプロファイルラインPLdに沿わせた状態Rで写真撮影する。そして、その写真に基づいて、切断面Csの内部構造KをプロファイルラインPLdとともにCADデータに置き換える。これにより、走行時における内部構造Kdの情報を取得でき、この情報から内部構造Kdの状態が推定できる。
この場合、外面形状Fd毎に、断面サンプルTAの状態Rでの写真撮影、及び写真からのCADデータへの置き換えが必要になる。これに対し、停止時における内部構造Ksの情報を介する場合には、外面形状Fd毎に、外面形状Fs、Fdの差ΔFの情報を取得するだけで、各外面形状Fdにおける内部構造Kdの情報を取得できるため、推定効率を高めることができる。
本例では、推定方法により、タイヤTのサイドウォール部Tsにおける内部構造Kdの状態を推定する場合が示されるが、同様の手法により、トレッド部における内部構造Kdの状態を推定することもできる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
2 外面
3 目印
4 目印線
10 写真
11 CADデータ
15 条部
20 飛沫点
21 カメラ
Cs 切断面
Fs、Fd 外面形状
K、Ks、Kd 内部構造
PLs、PLd プロファイルライン
S1~S4 工程
S5 対応工程
S5A 第1ステップ
S5B 第2ステップ
T タイヤ
TA 断面サンプル
ΔF 外面形状の差

Claims (10)

  1. タイヤの走行時の内部構造の状態を推定する方法であって、
    タイヤの走行時の外面形状の情報を取得する工程と、
    タイヤの子午断面における内部構造の情報を取得する工程と、
    前記走行時の外面形状の情報と、前記内部構造の情報とを対応させる対応工程とを含む、タイヤの走行時の内部構造の推定方法。
  2. タイヤの停止時の外面形状の情報を取得する工程、及び
    前記停止時の外面形状の情報と、前記走行時の外面形状の情報とを比較して、外面形状の差の情報を取得する工程をさらに含む、請求項1記載のタイヤの走行時の内部構造の推定方法。
  3. 前記外面形状の差の情報を取得する工程では、予めタイヤの外面にタイヤ半径方向に隔たる複数の目印を設け、前記停止時の外面形状における各前記目印の位置と、前記走行時の外面形状における各前記目印の位置とを比較して、各前記目印毎の位置の差を取得する、請求項2記載のタイヤの走行時の内部構造の推定方法。
  4. 前記複数の目印は、タイヤの外面に描かれかつタイヤ周方向に延びる目印線である、請求項3記載のタイヤの走行時の内部構造の推定方法。
  5. 前記複数の目印は、タイヤの外面上でタイヤ周方向に延びる凹状或いは凸状の既存の条部である、請求項3記載のタイヤの走行時の内部構造の推定方法。
  6. 前記対応工程は、前記停止時の外面形状の情報と、前記内部構造の情報とを対応させて、停止時における内部構造の情報を取得する第1ステップ、及び
    前記外面形状の差の情報と、前記停止時における内部構造の情報とに基づいて、走行時の内部構造の情報を取得する第2ステップを含む、請求項2~5の何れかに記載のタイヤの走行時の内部構造の推定方法。
  7. 前記走行時の外面形状の情報を取得する工程は、レーザー変位計を用い、走行中のタイヤの外面との間の距離を、タイヤ半径方向の複数位置で測定することにより、外面形状のプロファイルラインを含む情報を取得する、請求項1~6の何れかに記載のタイヤの走行時の内部構造の推定方法。
  8. 前記走行時の外面形状の情報を取得する工程は、予めタイヤの外面に散布した塗料の飛沫点を座標点として認識し、2つのカメラを用いて撮影することにより、外面形状のプロファイルラインを含む情報を取得する、請求項1~6の何れかに記載のタイヤの走行時の内部構造の推定方法。
  9. 前記内部構造の情報を取得する工程では、タイヤを子午断面に沿って切断して輪切り状の断面サンプルを作成し、その切断面から前記内部構造の情報を取得する、請求項1~8の何れかに記載のタイヤの走行時の内部構造の推定方法。
  10. 前記内部構造の情報を取得する工程では、タイヤを子午断面に沿って切断して輪切り状の断面サンプルを作成し、その切断面から前記内部構造の情報を取得し、
    前記第1ステップは、前記断面サンプルの前記切断面を、前記停止時の外面形状のプロファイルラインに沿わせた状態で写真撮影するとともに、
    前記写真に基づいて、前記切断面の内部構造をCADデータに置き換えることにより、停止時における前記内部構造の情報を取得する、請求項記載のタイヤの走行時の内部構造の推定方法。
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