JP7324608B2 - 遠心分離装置 - Google Patents

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Description

本開示は、遠心分離装置に関する。
特許文献1~5は、遠心分離装置に関する技術を開示する。特許文献1~5の遠心分離装置は、いわゆるデカンタ型遠心分離装置と呼ばれる。デカンタ型遠心分離装置は、円筒形の容器をその中心軸線まわりに回転させる。容器の内部には、固体と液体とを含む原液が収容されている。原液は、容器の回転に伴って回転する。この回転は、遠心力を生じさせる。遠心力は、原液中の固体の沈降を助長するので、固体は容器の内壁側に堆積する。
特表2010-525945号公報 特開2016-179472号公報 国際公開第2012/089492号 米国特許出願公開第2004/0072668号明細書 特開2017-18868号公報
原液を収容する容器は、遠心力を生じさせるために、その中心軸線まわりに回転する。つまり、遠心分離装置の動作には、容器を回転させるためのエネルギが必要である。遠心分離装置を効率的に稼働させるためには、容器の回転のために費やすエネルギを低減させることが望まれる。
そこで、本開示は、遠心分離のために費やすエネルギを低減可能な遠心分離装置を説明する。
本開示の遠心分離装置は、固体及び液体を含む原液を収容可能な円筒形状であり、軸線まわりに回転することで固体及び液体を分離する回転容器と、回転容器の端部に設けられ、回転容器と共に回転可能に支持される軸体と、軸体に取り付けられて、原液から分離された液体を回転容器から排出する流路を含む流路形成部材と、を備え、流路形成部材は、回転容器の回転方向とは逆向きに液体を排出する流路を包含する流路設定領域を有し、流路設定領域に流路規定部品が取り付けられることによって、流路が形成される。
遠心分離装置は、回転容器の回転方向とは逆向きに液体を排出する流路を含む。このような液体の排出によれば、液体が有する運動エネルギの一部を回転容器の回転エネルギの一部として利用することができる。液体が有する運動エネルギをより有効に利用するためには、遠心分離装置の稼働状況に基づいて液体の排出態様を設定する必要がある。この液体の排出態様は、流路の形態により決まる。本開示の遠心分離装置において、流路は、流路形成部材が有する流路設定領域に設定される。ここで、流路設定領域は、流路を包含するものである。つまり、流路設定領域は、流路よりも大きい空間を占めている。この流路設定領域に流路規定部品を取り付けることにより、流路が形成される。そうすると、流路設定領域に配置する流路規定部品の形状に応じて、流路の形態を決めることができる。従って、遠心分離装置は、稼働状況に応じて、液体の排出態様を規定できる流路を容易に設定可能であるから、液体が有する運動エネルギをより好適に回転エネルギとして利用することができる。その結果、遠心分離のために費やすエネルギを低減することができる。
上記の遠心分離装置の流路規定部品は、回転容器に収容された液体の液面高さを規定してもよい。この構成によれば、遠心分離装置の分離性能を所望の性能に設定することができる。
上記の遠心分離装置の流路規定部品は、液体の排出位置を設定し、排出位置は、軸線からの距離によって規定されてもよい。原液を収容した回転容器を回転させる場合に、液体の排出に伴って液体が有するエネルギも外部に排出される。従って、大きいエネルギを有する液体が排出されると、原液を収容した回転容器のエネルギが失われてしまうので、その分のエネルギを供給する必要が生じる。つまり、液体の排出に伴うエネルギの排出は、小さい方がよい。液体の運動エネルギは、軸線から遠いほど大きく、軸線に近いほど小さい。つまり、液体の排出によって失われるエネルギの大きさは、軸線からの距離によって規定される排出位置に基づく。流路規定部品は、当該排出位置を設定できるので、排出位置を軸線寄りに設定することが可能になる。その結果、遠心分離のために費やすエネルギをさらに低減することができる。
上記の遠心分離装置の流路規定部品は、軸線に交差する方向に対する液体の排出方向を規定してもよい。液体の排出方向は、回転方向とは逆向きである。逆向きに排出された液体が、回転容器や軸体にぶつかると、回転容器の回転を阻害してしまう。この流路規定部品は、軸線に交差する方向に対する液体の排出方向を規定できる。つまり、排出された液体が回転容器や軸体にぶつからない向きに、液体の排出方向を規定できる。その結果、遠心分離のために費やすエネルギをさらに低減することができる。
本開示の遠心分離装置によれば、遠心分離のために費やすエネルギを低減することができる。
図1は、本開示の遠心分離装置の一部を切り欠いて示す斜視図である。 図2は、図1の遠心分離装置の断面図である。 図3は、遠心分離装置が有するオリフィスポートを示す正面図である。 図4は、オリフィスポートと調整部品とを分解して示す斜視図である。 図5は、オリフィスポートと調整部品とを示す平面図である。 図6は、変形例1の遠心分離装置が有するオリフィスポートと調整部品とを示す分解斜視図である。 図7は、変形例2の遠心分離装置が有するオリフィスポートと調整部品とを示す分解斜視図である。 図8は、変形例3の遠心分離装置が有するオリフィスポートと調整部品とを示す分解斜視図である。 図9は、変形例4の遠心分離装置が有するオリフィスポートと調整部品とを示す分解斜視図である。 図10は、変形例5の遠心分離装置が有するオリフィスポートと調整部品とを示す分解斜視図である。 図11は、変形例6の遠心分離装置が有するオリフィスポートと調整部品とを示す分解斜視図である。
以下、添付図面を参照しながら本開示の遠心分離装置を詳細に説明する。図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1及び図2に示す遠心分離装置1は、原液が含む固体及び液体を分離する。つまり、遠心分離装置1は、固液分離装置である。遠心分離装置1は、スクリュウデカンタ型遠心分離装置である。遠心分離装置1は、例えば、食品、飲料水、薬品、化学製品、鉄鋼製品等の製造プロセスに用いられる。また、遠心分離装置1は、屎尿処理、下水処理、スラリー処理、工場排水処理等の水処理にも用いられる。
遠心分離装置1は、原液を回転させることにより原液に遠心力を作用させる。この遠心力によって、液体よりも重い固体の沈降が促進される。その結果、原液中の固体は、容器の内壁側に集まる。従って、固体と液体とが互いに分離される。
図1に示すように、遠心分離装置1は、外胴ボウル2(回転容器)と、ケーシング3と、軸受4と、外胴軸7(軸体)と、モータ8と、フィードパイプ9と、内胴スクリュウコンベア11と、ギヤボックス13と、を有する。
外胴ボウル2は、遠心分離装置1の長手方向に延びる。外胴ボウル2の形状は、円筒形である。外胴ボウル2の両端は、ケーシング3内において軸受4により回転自在に支持される。外胴ボウル2は、フィードパイプ9から供給された原液を中空ボウル内に収容する。外胴ボウル2は、モータ8を動力として回転する。
外胴軸7は、外胴ボウル2の軸方向における端部に設けられる。外胴軸7は、外胴ボウル2の端部を封止する。外胴軸7には、オリフィスポート20(流路形成部材、図3参照)が取り付けられる。オリフィスポート20は、外胴ボウル2で分離された液体を外側へ排出する流路を規定する。オリフィスポート20の詳細は、後述する。外胴軸7は、外胴ボウル2とは反対側へ向かって軸方向に沿って延びている。外胴軸7は、軸受4にて回転可能に支持されている。
内胴スクリュウコンベア11は、スクリュウ羽根11aと、胴体11bと、を有する。スクリュウ羽根11aは、径方向の外側に向けて突出する。また、スクリュウ羽根11aは、胴体11bの外周に螺旋状に巻回されている。胴体11bは、両端が軸受4により外胴ボウル2と同芯に回転自在に支持される。従って、内胴スクリュウコンベア11は、外胴ボウル2に囲まれる。
内胴スクリュウコンベア11は、ギヤボックス13の遊星歯車機構によって回転する。内胴スクリュウコンベア11の回転方向は、外胴ボウル2の回転方向と同じである。一方、内胴スクリュウコンベア11の回転速度は、外胴ボウル2の回転速度と異なる。つまり、内胴スクリュウコンベア11は、外胴ボウル2に対して相対的な速度差をもって回転している。
内胴スクリュウコンベア11は、外胴ボウル2の内周面に堆積された固体(堆積物)をスクリュウ羽根11aによって外胴ボウル2の端部側に移動させる。そして、固体は、外胴ボウル2の排出口から外胴ボウル2の外部に排出される。
図3に示すように、回転する外胴ボウル2の内部において、固体Cは、外胴ボウル2の内周面2a側に堆積している。そして、液体Lは、内周面2aから所定の高さまで存在し得る。例えば、内周面2aから液面LSまでの距離を「液面高さHL」と呼ぶ。液体Lに作用する遠心力は、軸線AXまわりの回転位置によらず一定である。従って、液面高さHLも一定である。この液面高さHLは、遠心分離装置1の分離性能を決める一つの要素である。従って、分離性能が決まると、当該分離性能を得るための液面高さHLを決めることができる。
液面高さHLは、外胴ボウル2の内周面2aから液体Lが排出される位置までの高さによって決まる。オリフィスポート20は、この液体Lが排出される排出位置EPを規定する。オリフィスポート20は、外胴軸7に取り付けられている。オリフィスポート20の数は、1個であってもよいし、1個以上であってもよい。オリフィスポート20は、軸線AXを中心とする仮想円の円周上に配置されている。つまり、オリフィスポート20は、軸線AXから仮想円の半径Rだけ離れた位置に配置されている。この半径Rは、液面高さHLとおおむね対応する。そして、より厳密な液面高さHLは、オリフィスポート20に取り付けられる調整部品30(流路規定部品)によって定まる。
図4に示すように、オリフィスポート20は、液受領域21と、流路設定領域22と、を有する。液受領域21は、外胴軸7に設けられた貫通穴7h(図3参照)に連通する。流路設定領域22は、液受領域21に連通する。従って、外胴ボウル2内の液体Lは、外胴軸7の貫通穴7h、液受領域21及び流路設定領域22をこの順に通って排出される。
オリフィスポート20は、液受領域21及び流路設定領域22を形成するいくつかの面部を有する。オリフィスポート20は、取付面部23と、主壁面部24と、側壁面部26と、を有する。取付面部23は、外胴軸7の主面7aに対面し、外胴軸7の主面7aに対して密着するように固定される。取付面部23には、外胴軸7の貫通穴7hを囲む開口23hを有する。つまり、取付面部23は、外胴軸7の貫通穴7hを覆っていない。
主壁面部24は、取付面部23に対して軸線AXの方向(X方向)に離間して設けられる。そして、主壁面部24と取付面部23とを側壁面部26が連結する。側壁面部26は、少なくとも遠心力の方向と交差する第1床面26a及び第2床面26bと、回転方向RDと交差する壁面26cと、を含む。
取付面部23は開口23hを有するので、主壁面部24の一部は、外胴軸7の主面7aに対して直接に対面する。従って、外胴軸7の主面7aと主壁面部24との間にも隙間が形成される。この隙間は、液受領域21である。液受領域21は、さらに、第1床面26a及び壁面26cにも囲まれている。
また、主壁面部24の一部24aと取付面部23の一部23aとの間にも隙間が形成される。この隙間は、流路設定領域22である。流路設定領域22は、さらに側壁面部26の第2床面26bにも囲まれている。しかし、流路設定領域22は、回転方向RDにおける両端は、なんらの壁面にも囲まれていない。流路設定領域22の一方の端部は、液受領域21に連続する。流路設定領域22の他方の端部は、外部領域に開放されている。従って、液体Lは、流路設定領域22の一方の端部から受け入れられて、他方の端部から外部領域に排出される。
ここで、オリフィスポート20において、回転方向RDに対するその前側には、側壁面部26の壁面26cが設けられている。一方、オリフィスポート20において、回転方向RDに対するその後側は、流路設定領域22の他方の端部として開放されている。従って、液体Lは、回転方向RDとは逆向きに排出される。しかし、この流路設定領域22は、液体Lの排出方向EDを回転方向RDとは逆向きに定めるのみである。そして、流路設定領域22は、流路40そのものではない。オリフィスポート20における流路40とは、流路設定領域22に調整部品30を取り付けることにより決まる。従って、流路設定領域22は、流路40の領域を包含する領域であり、流路40よりも大きい領域を意味する。この流路設定領域22の範囲内において、流路40の構成を自由に決めることができる。本開示のオリフィスポート20は、調整部品30が取り付けられている。この調整部品30は、前面31と、斜面32と、一対の側面33と、底面34と、を有する。
流路設定領域22に配置された調整部品30は、底面34が側壁面部26の第2床面26bと対面し、一対の側面33がそれぞれ主壁面部24と取付面部23とに対面し、前面31が流路設定領域22の他方の端部と一致する。オリフィスポート20は、調整部品30を着脱可能に取付可能である。例えば、調整部品30は、ボルトなどによってオリフィスポート20に固定される。この配置によれば、流路設定領域22の内部に、主壁面部24の一部と、側壁面部26の一部と、調整部品30の斜面32とに囲まれた空間を形成する。この空間は、流路40である。
調整部品30の前面31が流路設定領域22の他方の端部に一致するので、液体Lは、調整部品30の前面31側から排出される。つまり、調整部品30の前面31は、液体Lの排出位置EPを定める。液体Lの排出位置EPを定めるということは、すなわち、液面高さHLを規定することである。従って、オリフィスポート20は、調整部品30の前面31の高さH31に応じて、液面高さHLを変更することができる。つまり、オリフィスポート20は、外胴軸7から取り外す必要がなく、調整部品30の付け替えのみで、液面高さHLの変更が可能である。
図3に示すように、流路40は、その主要な要素として液体Lを排出する部分の排出高さHEを有する。排出高さHEは、排出位置EPにも対応する。つまり、排出位置EPは、排出高さHEとして示すこともできるし、半径Rとして示すこともできる。さらに、流路40は、排出高さHEとは別の要素を含む。例えば、流路40は、液体Lの排出方向EDを要素として含む。ここでいう排出方向EDは、軸線AXを中心とした仮想円の円周方向の成分(以下、円周成分ED1)と、軸線AXと交差する角度により規定される成分(以下、傾き成分ED2)と、を含む。流路40は、円周成分ED1の向きを決めると共に、傾き成分ED2の向きも決める。
図5に示すように、軸線AXに対して平行である基準軸BXを設定する。流路40の傾き成分ED2は、基準軸BXに対して直交しない。傾き成分ED2は、基準軸BXに対して外胴軸7から離れる方向に傾いている。排出方向EDがこのような傾き成分ED2を含む場合、液体Lは、外胴軸7から離間するように排出される。従って、排出された液体Lが外胴軸7にぶつかることがない。つまり、排出された液体Lが外胴軸7にぶつかることがなければ、基準軸BXに対して外胴軸7から離れる方向に傾いていない構成を採用してもよい。例えば、流路40の傾き成分ED2は、基準軸BXに対して直交していてもよい。
上述したように、流路40は、2個の要素を含んでいる。これらの要素は、流路設定領域22に調整部品30が取り付けられることによって決められる。例えば、液面高さHLは、調整部品30によって定められ、排出方向EDは調整部品30及びオリフィスポート20によって定められる。つまり、オリフィスポート20では、流路設定領域22の延びる方向がそもそも軸線AXに対して直交しない。流路40を構成するいくつかの例示については、変形例として後述する。
遠心分離装置1は、外胴ボウル2と、外胴軸7と、オリフィスポート20と、を備える。外胴ボウル2は、固体C及び液体Lを含む原液を収容可能な円筒形状であり、軸線AXまわりに回転することで固体C及び液体Lを分離する。外胴軸7は、外胴ボウル2の端部に設けられ、外胴ボウル2と共に回転可能に支持される。オリフィスポート20は、原液から分離された液体Lを外胴ボウル2から排出する流路40を含む。また、オリフィスポート20は、流路設定領域22を有する。流路設定領域22は、外胴ボウル2の回転方向RDとは逆向きに液体Lを排出する流路40を包含する。流路40は、流路設定領域22に調整部品30が取り付けられることによって形成される。
遠心分離装置1は、外胴ボウル2の回転方向RDとは逆向きに液体Lを排出する流路40を含む。このような液体Lの排出によれば、液体Lが有する運動エネルギの一部を外胴ボウル2の回転エネルギの一部として利用することができる。液体Lが有する運動エネルギをより有効に利用するためには、遠心分離装置1の稼働状況に基づいて液体Lの排出態様(排出位置EP、排出方向ED)を設定する必要がある。この液体Lの排出態様は、流路40の形態により決まる。遠心分離装置1において、流路40は、オリフィスポート20が有する流路設定領域22に設定される。ここで、流路設定領域22は、流路40を包含するものである。つまり、流路設定領域22は、流路40よりも大きい空間を占めている。この流路設定領域22に調整部品30を取り付けることにより、流路40が形成される。そうすると、流路設定領域22に配置する調整部品30の形状に応じて、流路40の形態を決めることができる。従って、遠心分離装置1は、稼働状況に応じて、液体Lの排出態様を規定できる流路40を容易に設定可能であるから、液体Lが有する運動エネルギをより好適に回転エネルギとして利用することができる。その結果、遠心分離のために費やすエネルギを低減することができる。
遠心分離装置1の調整部品30は、外胴ボウル2に収容された液体Lの液面高さHLを規定する。この構成によれば、遠心分離装置1の分離性能を所望の性能に設定することができる。
遠心分離装置1の調整部品30は、液体Lの排出位置EPを設定する。排出位置EPは、軸線AXからの距離によって規定される。
原液を収容して回転する外胴ボウル2を回転させる場合に、液体Lの排出に伴って液体Lが有するエネルギも外部に排出される。従って、大きいエネルギを有する液体Lが排出されると、原液を収容して回転する外胴ボウル2のエネルギが失われてしまうので、その分のエネルギを供給する必要が生じる。つまり、液体Lの排出に伴うエネルギの排出は、小さい方がよい。液体Lの運動エネルギは、軸線AXから遠いほど大きく、軸線AXに近いほど小さい。つまり、液体Lの排出によって失われるエネルギの大きさは、軸線AXからの距離によって規定される排出位置EPに基づく。調整部品30は、当該排出位置EPを設定できるので、排出位置EPを軸線寄りに設定することが可能になる。その結果、遠心分離のために費やすエネルギをさらに低減することができる。
遠心分離装置1の調整部品30は、液体Lを排出する方向を規定する。液体Lの排出方向EDは、回転方向RDとは逆向きである。逆向きに排出された液体Lが、外胴ボウル2や外胴軸7にぶつかると、外胴ボウル2の回転を阻害してしまう。この調整部品30は、液体Lの排出方向EDを規定できる。つまり、排出された液体Lが外胴ボウル2や外胴軸7にぶつからない向きに、液体Lの排出方向EDを規定できる。その結果、遠心分離のために費やすエネルギをさらに低減することができる。
以上、本開示の遠心分離装置1について説明した。しかし、本開示の遠心分離装置1は、上記実施形態に限定されることなく様々な形態で実施してよい。
<変形例1>
上述したように、流路40は、液面高さHLと液体Lの排出方向EDとを規定する。そして、実施形態の流路40の液面高さHLは、調整部品30によって定めた。また、排出方向EDの傾き成分ED2は、オリフィスポート20によって定めた。そして、排出方向EDの円周成分ED1は、調整部品30によって定めた。液面高さHL及び排出方向EDと、オリフィスポート20及び調整部品30との関係は、実施形態にて例示した関係に限定されない。
図6に示す変形例1では、流路40の液面高さHLは、調整部品30Aによって定める。排出方向EDの円周成分ED1も、調整部品30Aによって定める。そして、排出方向EDの傾き成分ED2も、調整部品30Aによって定める。オリフィスポート20の流路設定領域22Aは、軸線AXに対して直交する方向に延びている。つまり、主壁面部26Aの一部24a1は、軸線AXに対して直交する向きに延びる。取付面部23Aの一部23a1も、軸線AXに対して直交する向きに延びる。そして、調整部品30Aは、液面高さHLを定める前面31と、円周成分ED1を定める斜面32に加えて、流路40の傾き成分ED2を規定する一対の側壁36Aを有する。調整部品30Aは、流路設定領域22の幅よりも狭い幅の流路40を定める。そして、調整部品30Aは、流路40の延びる方向(傾き成分ED2)を流路設定領域22の内部において定める。
変形例1によれば、調整部品30Aをオリフィスポート20Aに取り付けることにより、液面高さHL及び排出方向EDを流路設定領域22Aにおいて所望の形態に設定できる。
<変形例2>
実施形態において、液面高さHLは調整部品30の前面31の高さによって定めていた。液面高さHLは、排出経路の流路抵抗によって調整することも可能である。例えば、流路抵抗が高い場合には、液体Lが排出されにくくなる。その結果、流路抵抗を高めることにより、前面31の高さで定まる液面高さHLよりもさらに液面高さHLを高めることができる。
そこで、図7に示す変形例2では、調整部品30Bは、前面31の高さH31及び流路抵抗によって液面高さHLを定める。具体的には、調整部品30Bは、斜面32と、一対の壁面26dとを有する。一対の壁面26dの間に形成される隙間は、流路40を形成する。この隙間は、流路抵抗に影響を及ぼす。例えば、隙間が小さいほど、流路抵抗が大きくなる。その結果、調整部品30Bは、前面31の高さH31で定まる液面高さHLよりも実際の液面高さHLを高めることができる。
<変形例3>
排出方向EDの傾き成分ED2は、一対の壁面に挟まれた領域の向きにより定まる。この一対の壁面とは、例えば、実施形態では主壁面部24と取付面部23とであった。つまり、傾き成分ED2は、オリフィスポート20のみによって定まっていた。また、変形例1では、一対の壁面とは、調整部品30Bの一対の側壁36Aであった。つまり、傾き成分ED2は、調整部品30Aのみによって定まっていた。例えば、図8に示す変形例3のように、一対の壁面の一方をオリフィスポート20Cの一部24aとし、他方を調整部品30Cの一部(側壁36A)としてもよい。つまり、傾き成分ED2は、オリフィスポート20と調整部品30Cとにより定めてもよい。
オリフィスポート20Cの取付面部23Cは、流路設定領域22Cを囲む部分を有しない。つまり、流路設定領域22Cを囲む主壁面部24の一部24aは、外胴軸7に直接に対面可能である。そして、調整部品30Cは、斜面32と、側壁36Aと、を有する。この側壁36Aは、取付面部23C側に設けられる。調整部品30Cを流路設定領域22Cに配置すると、主壁面部24の一部24aと調整部品30Cの側壁36Aとに挟まれた流路40が形成される。
さらに、遠心分離装置は、変形例4~6に示す形態を採用することもできる。
<変形例4>
上記の例示では、流路40の排出方向EDにおける円周成分ED1は、すべて軸線AXを中心とする仮想円CK上の排出位置EPにおける接線TDの方向と一致していた。円周成分ED1は、接線TDの方向と必ずしも一致する必要はない。例えば、図9に示す変形例4では、調整部品30Dにより形成される流路40は、円周成分ED1が接線TDの方向に対して所定の角度を有する。排出方向EDは、仮想円Kに対して内径寄りである。このような方向は、調整部品30Dの斜面32Dと底面34とのなす角度により定まる。
<変形例5>
上記の例示では、オリフィスポート20は、液受領域21を有していた。例えば、図10に示すように、オリフィスポート20Eは、液受領域21を省略してもよい。この構成によれば、側壁面部26Eは、壁面26cと、床面26eと、を有する。そして、調整部品30Eは、湾曲面32Eと、底面34Eと、を有する。
<変形例6>
さらに、図11に示すように、オリフィスポート20Fは、液体Lを排出可能な部位を2個有してもよい。オリフィスポート20Fは、流路40に加えて、さらに、ノズル41を有する。ノズル41の一端は、液受領域21に繋がっている。ノズル41の他端は、外部領域につながっている。
1 遠心分離装置
2 外胴ボウル(回転容器)
3 ケーシング
4 軸受
7 外胴軸
8 モータ
9 フィードパイプ
11 内胴スクリュウコンベア
13 ギヤボックス
20,20A,20C,20E,20F オリフィスポート(流路形成部材)
30,30A,30B,30C,30D,30E 調整部品(流路規定部品)
21 液受領域
22,22A 流路設定領域
23,23A 取付面部
24 主壁面部
26 側壁面部
HL 液面高さ
RD 回転方向
ED 排出方向
HE 排出高さ
EP 排出位置

Claims (3)

  1. 固体及び液体を含む原液を収容可能な円筒形状であり、軸線のまわりに回転することで前記固体及び前記液体を分離する回転容器と、
    前記回転容器の端部に設けられ、前記回転容器と共に回転可能に支持される軸体と、
    前記軸体に取り付けられて、前記原液から分離された前記液体を前記回転容器から排出する流路を含む流路形成部材と、を備え、
    前記流路形成部材は、前記回転容器の回転方向とは逆向きに前記液体を排出する前記流路を包含する流路設定領域を有し、
    前記流路設定領域に流路規定部品が取り付けられることによって、前記流路が形成され、
    前記流路規定部品は、前記液体の排出位置を設定し、
    前記排出位置は、前記軸線からの距離によって規定される、遠心分離装置。
  2. 前記流路規定部品は、前記回転容器に収容された前記液体の液面高さを規定する、請求項1に記載の遠心分離装置。
  3. 前記流路規定部品は、前記軸線に交差する方向に対する前記液体の排出方向を規定する、請求項1又は請求項2に記載の遠心分離装置。
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