JP7323967B1 - 歯列矯正器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】装着時に意図せず外れてしまう不具合を防止しつつ、交換は容易に行うことができる歯列矯正器具を提供する。【解決手段】歯列矯正器具1は、上顎の前歯の少なくとも一部を覆うように構成された本体部23と本体部23に設けられる係合部24とを有するマウスピース22と、口蓋側の顎骨に埋め込まれるように構成された埋入部材又は上顎の臼歯に取り付けられるように構成された固定部3、11と、固定部3、11に設けられ、係合部24に対して着脱自在に係合する被係合部5とを有する固定具2とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、歯並びを矯正する歯列矯正器具に関する。
歯並びを矯正するために歯に装着する歯列矯正器具として、従来、特許文献1に示された器具(マウスピース)が知られている。
特許文献1の歯列矯正器具は、上歯全体又は下歯全体を覆うように形作られている。すなわちこの歯列矯正器具は、矯正を行う範囲が歯列の一部のみであったとしても歯列全体に装着しなければならない。
一方、矯正を行う部分のみを覆うように形作られている歯列矯正器具も知られている(特許文献2参照)。このような歯列矯正器具は、例えば前歯のみを矯正しようとする場合に好適である。
また、歯列矯正器具の一種として、本願出願人による歯移動器具も知られている(特許文献3、4参照)
特表2008-515572号公報 特開2019-162368号公報 特許第6557887号公報 特許第6774693号公報
ところで特許文献2の如き歯列矯正器具は、歯列を覆う部分が少なくなることから、装着した歯から意図せず外れてしまうおそれがある。特に、矯正しようとする歯と矯正不要の歯が隙間なく並んでいる状態では、歯列矯正器具によって矯正しようとする歯を覆うことができるのは唇側や頬側から口蓋側に至る部分のみであって、矯正不要の歯との間は覆うことができないため、外れやすさが顕著になる。
また歯並びを矯正する場合、歯列矯正器具は、少しずつ移動させる歯にあわせて頻繁に取り換える必要がある。一例として前歯の矯正を行う場合は、1~2週ごとに新たな歯列矯正器具に交換しなければならない。従ってこの種の歯列矯正器具においては、交換が容易に行えることも重要視される。
このような点に鑑み、本発明では、装着時に意図せず外れてしまう不具合を防止しつつ、交換は容易に行うことができる歯列矯正器具を提供することを目的とする。
本発明は、上顎の前歯の少なくとも一部を覆うように構成された本体部と、当該本体部に設けられる係合部とを有するマウスピースと、
口蓋側の顎骨に埋め込まれるように構成された埋入部材又は上顎の臼歯に取り付けられるように構成された固定部と、当該固定部に設けられ、前記係合部に対して着脱自在に係合する被係合部とを有する固定具と
を備え
前記被係合部は、前記固定部から突出する柱部と当該柱部の先端部から当該固定部に対向するように延在する天板部とが設けられて突起状に形作られ、且つ前記係合部は、突起状の当該被係合部に着脱自在に係合するように凹状に形作られている、
又は、前記係合部は、前記本体部から突出する柱部と当該柱部の先端部から当該本体部に対向するように延在する天板部とが設けられて突起状に形作られ、且つ前記被係合部は、突起状の当該係合部に着脱自在に係合するように凹状に形作られている歯列矯正器具である。
このような歯列矯正器具において、前記固定具は、
口蓋側の歯列に沿って延在し、前記固定部に連結する軌道部と、
遠心移動させる上顎の犬歯又は上顎の臼歯に取り付けられるように構成され、前記軌道部に対してスライド可能に装着されるスライド保持部と、
一端部は前記スライド保持部に保持され、他端部は前記軌道部、前記固定部、又は口蓋側の顎骨に埋め込まれるように構成された他の埋入部材に保持され、当該スライド保持部を遠心側に付勢する弾性部と
を備えることが好ましい。
本発明に係る歯列矯正器具によれば、上顎の前歯の少なくとも一部を覆うように構成された本体部を有するマウスピースによって、本体部に覆われた前歯の矯正を行うことができる。またこの歯列矯正器具は、顎骨や臼歯に対して固定されるように構成された固定具を備えていて、マウスピースに設けた係合部に対し、固定具に設けた被係合部を着脱自在に係合させることができる。すなわち、このような係合部と被係合部によって、前歯に装着した際にマウスピースが意図せず外れてしまう不具合が防止され、また新たなマウスピースへ容易に交換することができる。また、係合部は、固定具の被係合部に係合しているため、マウスピースの固定源として機能する。すなわち、前歯を移動させる際にマウスピース全体が移動してしまうことを防止できるため、前歯を予定通りに矯正することができる。
本発明に係る歯列矯正器具の一実施形態を概略的に示した図である。 図1におけるA-Aに沿う断面図である。
以下、本発明に係る歯列矯正器具の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明における各部材の素材や形状、構成、製造に関する工法等は一例に過ぎず、本発明と同様の効果が得られるものに適宜変更可能である。すなわち、例えば、以下の説明において金属製であるとしたものを他の素材(合成樹脂等)に変更しても、本発明に含まれる。
図1は、本実施形態の歯列矯正器具1を患者の上顎に取り付けた状態で示した図であって、上顎の口蓋に向かって正対した視点で示している。図1において符合を付した歯は、上顎右側中切歯UR1、上顎右側側切歯UR2、上顎右側犬歯UR3、上顎右側第一小臼歯UR4、上顎右側第二小臼歯UR5、上顎右側第一大臼歯UR6、上顎右側第二大臼歯UR7、上顎左側中切歯LR1、上顎左側側切歯LR2、上顎左側犬歯LR3、上顎左側第一小臼歯LR4、上顎左側第二小臼歯LR5、上顎左側第一大臼歯LR6、及び上顎左側第二大臼歯LR7である。本明細書等における「前歯」は、切歯や犬歯であって、図示した上顎右側中切歯UR1、上顎右側側切歯UR2、上顎右側犬歯UR3、上顎左側中切歯LR1、上顎左側側切歯LR2、及び上顎左側犬歯LR3が「前歯」に相当する。また図1では、上顎右側犬歯UR3と上顎左側犬歯LR3を遠心移動させ、且つ上顎右側中切歯UR1、上顎右側側切歯UR2、上顎左側中切歯LR1、及び上顎左側側切歯LR2の歯並びを整える状態を示している。なお上顎右側犬歯UR3と上顎左側犬歯LR3は既に幾分か遠心移動させていて、図示したように上顎右側側切歯UR2と上顎右側犬歯UR3の間、及び上顎左側側切歯LR2と上顎左側犬歯LR3の間には隙間があいている。
本実施形態の歯列矯正器具1を説明するにあたり、まずアンカースクリュー(本明細書等における「埋入部材」に相当)について説明する。
アンカースクリューは、口蓋側の顎骨に埋め込まれる部材である。図1においてアンカースクリューは、口蓋の正中前方部に埋入されて不図示であるが、例えば特許第6557887号公報の図2において符合53を付して示した部材と同様に、概略雄ねじ状に形成されている。なお、アンカースクリューの頭部には雌ねじ部が設けられていて、この雌ねじ部には、図1に示した低頭の固定ねじ54が取り付けられる。また本実施形態のアンカースクリューは、合計2本使用されているが、これに限らず、1本でもよいし3本以上でもよい。
次に本実施形態の歯列矯正器具1について説明する。本実施形態の歯列矯正器具1は、固定具2とマウスピース22を備えている。
固定具2は、固定ねじ54を締め付けることによってアンカースクリューに拘束される固定部(第一固定部)3を備えている。本実施形態の第一固定部3は、金属製のプレートによって形成されるものであって、中央部には埋設された2本のアンカースクリューに対応する位置に不図示の孔が2つ設けられ、遠心側は二股に分かれている。第一固定部3における二股に分かれたそれぞれの端部には、後述するコイルスプリング21を引っ掛ける第一フック4が設けられている。そして第一固定部3の近心側には、後述する係合部24に係合する被係合部5が設けられている。本実施形態の被係合部5は、図2に示すように第一固定部3の表面から突出する柱部6と、柱部6の先端部から第一固定部3の表面に対向するように延在する平板状の天板部7で構成されている。
また歯列矯正器具1は、棒状をなし口蓋側の歯列に沿って延在し、近心側端部8と遠心側端部9を有する軌道部10を備えている。本実施形態の歯列矯正器具1は、一対の軌道部10を備えていて、二股に分かれた第一固定部3の左右の端部に対してそれぞれの遠心側端部9が連結している。なお本実施形態の軌道部10は、横断面形状が円形になる金属製のワイヤによって形成されるものであり、これを第一固定部3に溶接することによって両者を一体化させている。軌道部10として使用するワイヤは、特段種類を問わず採用可能であって、例えば横断面形状が多角形状や楕円状になるものでもよい。また中実状になるものに限られず、中空状になるものを採用してもよい。また、例えば3Dプリンタによって第一固定部3と軌道部10を当初から一体的に形成してもよい。なお、3Dプリンタの造形方式は、以下での説明も含めて特段限定されるものではなく、例えば粉末焼結積層造形方式(レーザー・シンタリング)でもよいし、光造形方式でもよいし、インクジェット方式でもよい。
軌道部10における遠心側端部9の近傍には、第一固定部3とは別異の固定部(第二固定部)11が設けられている。本実施形態では、上顎右側第一大臼歯UR6に取り付けられる第二固定部11と、上顎左側第一大臼歯LR6に取り付けられる第二固定部11が設けられている。上顎右側第一大臼歯UR6に取り付けられる第二固定部11は、上顎右側第一大臼歯UR6に対してその周囲を取り囲むようにして取り付けられる金属製のバンド状部分12と、金属製ワイヤによって形成され、バンド状部分12に対して口蓋側で連結する連結部分13と、円筒状をなしていて軌道部10に挿通され、連結部分13に連結する円筒状部分14を備えている。更に第二固定部11は、円筒状部分14の近心側において、ねじ15を締め込むことによって軌道部10に固定される固定部分16を備えている。なお第二固定部11は、バンド状部分12に替えて、例えば上顎右側第一大臼歯UR6に接着剤を使用して固定されるプレート状のものでもよいし、例えば3Dプリンタによってバンド状部分12、連結部分13、及び円筒状部分14を当初から一体的に形成したものでもよい。また、本実施形態の円筒状部分14と固定部分16は別異の部材であるが、これらを一体化(例えば別異に形成したものを溶接する、3Dプリンタによって当初から一体化する等)してもよい。
そして上顎左側第一大臼歯LR6に取り付けられる第二固定部11は、本実施形態においては上顎右側第一大臼歯UR6に取り付けられる第二固定部11と左右対称になるように構成されている。
軌道部10における近心側端部8の近傍には、遠心移動させる上顎の犬歯又は上顎の臼歯に取り付けられ、軌道部10に対してスライド可能に装着されるスライド保持部17が設けられている。本実施形態では、上顎右側犬歯UR3を遠心移動させるスライド保持部17と、上顎左側犬歯LR3を遠心移動させるスライド保持部17が設けられている。上顎右側犬歯UR3を遠心移動させるスライド保持部17は、円筒状をなしていて軌道部10に挿入されるスライド部分18と、金属製ワイヤによって形成され、一端部はスライド部分18に連結していて他端部が上顎右側犬歯UR3に引っ掛けられる歯係合部分19を一体的に連結させたものである。またスライド部分18には、後述するコイルスプリング21を引っ掛ける第二フック20が設けられている。ここで、スライド部分18、歯係合部分19、及び第二フック20を連結するにあたっては、例えばこれらを溶接してもよいし、カシメによって連結させてもよい。また3Dプリンタ等を利用して、当初からこれらを一体的に形成してもよい。なお、スライド保持部17の形態はこれに限られるものではなく、例えば遠心移動させる犬歯等の周囲を取り囲むバンド状の部材とスライド部分18とを金属製ワイヤで連結したものでもよい。
そして上顎左側犬歯LR3を遠心移動させるスライド保持部17は、本実施形態においては上顎右側犬歯UR3を遠心移動させるスライド保持部17と左右対称になるように構成されている。
更に歯列矯正器具1は、スライド保持部17を遠心側端部9に向けて付勢するコイルスプリング(弾性部)21を備えている。本実施形態のコイルスプリング21は、その両端部が円弧状に湾曲していて、一端部は第一フック4に引っ掛けられ、他端部は第二フック20に引っ掛けられている。
そしてマウスピース22は、合成樹脂で形成され、上顎右側中切歯UR1、上顎右側側切歯UR2、上顎左側中切歯LR1、及び上顎左側側切歯LR2を覆う本体部23を備えている。本実施形態の本体部23は、上顎右側中切歯UR1、上顎右側側切歯UR2、上顎左側中切歯LR1、及び上顎左側側切歯LR2における唇側から口蓋側に至る部分を覆うとともに、上顎右側側切歯UR2における上顎右側犬歯UR3に対向する部分、及び上顎左側側切歯LR2における上顎左側犬歯LR3に対向する部分も覆っている。
本体部23は種々の方法で形成可能であるが、一例としては以下の方法で形成される。まず、上顎右側中切歯UR1、上顎右側側切歯UR2、上顎左側中切歯LR1、及び上顎左側側切歯LR2における矯正後の予測モデルデータを3D-CAD等により準備し、次いでその予測モデルデータをもとに3Dプリンタによって予測模型を作成し、しかる後、この予測模型とともに樹脂シートを真空成形機にセットし、真空成形機内を加熱及び減圧することによって予測模型に樹脂シートを圧接させる。このようにして予測模型に対応するように形作った樹脂シートを用いることにより、本体部23を形成することができる。また、3Dプリンタによって本体部23を直接造形してもよい(ダイレクトプリンティング)。
本実施形態の本体部23は、図示したように口蓋側の遠心側に向けて延在していて、遠心側に向けて延在した端部には、被係合部5に係合する係合部24が設けられている。図2に示すように本実施形態の係合部24は、断面視においてC字状をなすように形作られていて、天板部7に着脱自在に係合する。なお、図示した係合部24及び天板部7の上方視形状は円であるが、楕円でもよく、四角形や六角形等の多角形でもよい。係合部24及び天板部7の上方視形状が円の場合は、本体部23が水平回転する可能性もあるが、係合部24及び天板部7の上方視形状が楕円や多角形であれば、本体部23の水平回転を抑制できる。あるいは、係合部24及び天板部7を複数設置することでも、本体部23の水平回転を抑制できる。本実施形態の係合部24は、本体部23と同種の素材で一体的に形成されているが、これに限られず、例えば合成樹脂製の本体部23と金属製の係合部24を準備しておき、本体部23に対して係合部24を溶着させて両者を結合させてもよい。
このような構成になる歯列矯正器具1を患者の上顎に取り付けるにあたっては、一つの第二固定部11を上顎右側第一大臼歯UR6に取り付け、もう一つの第二固定部11を上顎左側第一大臼歯LR6に取り付け、更に、口蓋側の顎骨に埋め込まれた不図示のアンカースクリューに対して固定ねじ54を締め付けて第一固定部3を固定する。そして一つのスライド保持部17を上顎右側犬歯UR3に引っ掛けつつ軌道部10に取り付け、もう一つのスライド保持部17を上顎左側犬歯LR3に引っ掛けつつ軌道部10に取り付け、更に、図示したように2つのコイルスプリング21を第一フック4と第二フック20に引っ掛ける。またマウスピース22は、例えば上顎右側中切歯UR1等の唇側に本体部23を引っ掛けつつ、被係合部5に係合部24を挿入するようにしてこれを患者の上顎に取り付ける。
このようにして歯列矯正器具1を取り付けると、固定具2のコイルスプリング21によって、スライド保持部17が軌道部10に案内されつつ遠心側端部9に向かって付勢される際、スライド保持部17が係合する上顎右側犬歯UR3や上顎左側犬歯LR3にもコイルスプリング21の力が作用する。従って上顎右側犬歯UR3や上顎左側犬歯LR3を、軌道部10が延在する向きに沿って遠心移動させることができる。
またマウスピース22は、上顎右側中切歯UR1、上顎右側側切歯UR2、上顎左側中切歯LR1、及び上顎左側側切歯LR2を覆う本体部23を備えていて、この本体部23は、これらの歯が矯正後の歯並びになるように形成されている。従って本体部23によって、これらの歯を予定したところへ移動させて歯並びを整えることができる。また本体部23に設けた係合部24は、固定具2の被係合部5に係合しているため、この係合部24はマウスピース22の固定源として機能する。すなわち、本体部23で上顎右側中切歯UR1等を移動させる際にマウスピース22全体が移動してしまうことを防止できるため、上顎右側中切歯UR1等を予定通りに矯正することができる。
さらにマウスピース22においては、4本の切歯(上顎右側中切歯UR1、上顎右側側切歯UR2、上顎左側中切歯LR1、及び上顎左側側切歯LR2)を覆う本体部23が口蓋側方向に引っ張られた状態で固定されるため、本体部23が覆う4本の切歯を少し遠心移動させたり、角度を微調整したりする効果も得られる。
なおマウスピース22は、上顎右側中切歯UR1等を予定したところに移動させたのちは新たなマウスピース22に取り換える必要がある。ここでマウスピース22の係合部24は、固定具2の被係合部5に対して着脱自在に係合するため、新たなマウスピース22に容易に取り換えることができる。
ところで、上顎右側犬歯UR3や上顎左側犬歯LR3の遠心移動が終了した後、上顎右側中切歯UR1や上顎右側側切歯UR2等の歯並びを整えようとすると、先に上顎右側犬歯UR3等が移動することによって上顎右側側切歯UR2と上顎右側犬歯UR3との間に隙間があいた状態が続くことになり、その間に上顎右側側切歯UR2等が意図しない位置に移動してしまうおそれがある。一方、本実施形態の歯列矯正器具1によれば、固定具2によって上顎右側犬歯UR3や上顎左側犬歯LR3を遠心移動させる間に、マウスピース22によって上顎右側中切歯UR1や上顎右側側切歯UR2等の歯並びを整えることができるため、このような不具合を防止することができる。また上顎右側犬歯UR3等と上顎右側中切歯UR1等の矯正を同時に行うことができるため、矯正完了までの時間を短縮することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、上記の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば上述した実施形態の構成は、適宜追加、削除が可能である。また、上記の実施形態における効果は、本発明から生じる効果を例示したに過ぎず、本発明による効果が上記の効果に限定されることを意味するものではない。
例えばコイルスプリング21は、本実施形態では第一固定部3の第一フック4に引っ掛けるようにしたが、コイルスプリング21を引っ掛ける部位は軌道部10に設けてもよいし、口蓋側の顎骨に他のアンカースクリューを埋め込んでおき、このアンカースクリューとこのアンカースクリューに取り付けられる他の固定ねじ54とを利用してコイルスプリング21の端部を固定してもよい。また、本実施形態では、コイルスプリング21が引張ばねであり、その一端部がスライド保持部17に保持され、他端部がスライド保持部17よりも遠心側に保持されることで、コイルスプリング21が縮もうとする力によりスライド保持部17を遠心側に付勢しているが、コイルスプリング21が圧縮ばねであり、その一端部がスライド保持部17に保持され、他端部がスライド保持部17よりも近心側に保持されることで、コイルスプリング21が伸びようとする力によりスライド保持部17を遠心側に付勢してもよい。
また本実施形態の固定具2は、第一固定部3と第二固定部11の2つの固定部を備えていたが、固定部は何れか一つでもよいし、上顎の犬歯に取り付けられるものでもよい。そして固定具2によって遠心移動させる歯は、上顎右側犬歯UR3等の犬歯に限られず、上顎右側第一小臼歯UR4等の臼歯であってもよい。また固定具2における犬歯や臼歯を遠心移動させる機能は、上述した実施形態で実現されるものに限られず、例えば特許文献3や4に示された歯移動器具を利用したものでもよい。なお固定具2は、犬歯や臼歯を遠心移動させる機能を省いたものでもよい。
そしてマウスピース22は、上顎右側中切歯UR1、上顎右側側切歯UR2、上顎左側中切歯LR1、及び上顎左側側切歯LR2の4つの歯を移動させるものに限られず、3つ以下の歯を移動させるものでもよいし、上顎右側犬歯UR3や上顎左側犬歯LR3を含めて移動させるものでもよいし、上顎右側犬歯UR3や上顎左側犬歯LR3の何れか一つを移動させるものでもよい。また係合部24と被係合部5の形状は図示したものに限られず、例えば図2に示した柱部6と天板部7の如き突起状のものを係合部24として設け、C字状の如き凹状のものを被係合部5として設けてもよい。
1:歯列矯正器具
2:固定具
3:第一固定部(固定部)
5:被係合部
10:軌道部
11:第二固定部(固定部)
17:スライド保持部
21:コイルスプリング(弾性部)
22:マウスピース
23:本体部
24:係合部

Claims (2)

  1. 上顎の前歯の少なくとも一部を覆うように構成された本体部と、当該本体部に設けられる係合部とを有するマウスピースと、
    口蓋側の顎骨に埋め込まれるように構成された埋入部材又は上顎の臼歯に取り付けられるように構成された固定部と、当該固定部に設けられ、前記係合部に対して着脱自在に係合する被係合部とを有する固定具と
    を備え
    前記被係合部は、前記固定部から突出する柱部と当該柱部の先端部から当該固定部に対向するように延在する天板部とが設けられて突起状に形作られ、且つ前記係合部は、突起状の当該被係合部に着脱自在に係合するように凹状に形作られている、
    又は、前記係合部は、前記本体部から突出する柱部と当該柱部の先端部から当該本体部に対向するように延在する天板部とが設けられて突起状に形作られ、且つ前記被係合部は、突起状の当該係合部に着脱自在に係合するように凹状に形作られている歯列矯正器具。
  2. 前記固定具は、
    口蓋側の歯列に沿って延在し、前記固定部に連結する軌道部と、
    遠心移動させる上顎の犬歯又は上顎の臼歯に取り付けられるように構成され、前記軌道部に対してスライド可能に装着されるスライド保持部と、
    一端部は前記スライド保持部に保持され、他端部は前記軌道部、前記固定部、又は口蓋側の顎骨に埋め込まれるように構成された他の埋入部材に保持され、当該スライド保持部を遠心側に付勢する弾性部と
    を備える請求項1に記載の歯列矯正器具。
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