JP7321475B2 - テレビ番組評価システム - Google Patents
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Description
ネット上の広告では特定のセグメントに広告を配信するターゲティング広告が行われてい
る。たとえば特許文献1にはユーザセグメントを拡大してターゲティング広告を行うため
のシステムが開示されている。
の一方で、多くの人にリーチするマス広告についてはテレビ媒体が適しており、どの番組
がターゲティング広告に適しているかを判断することが難しい。
告に適しているかどうかを評価する技術を提供することを目的とする。
って、前記テレビ番組を視聴した視聴者を特定する視聴ログを記憶する視聴ログ記憶部と
、前記視聴者の属するパーチェイスファネルの段階を特定するターゲット情報を記憶する
ターゲット情報記憶部と、前記視聴ログおよび前記ターゲット情報に基づいて、前記テレ
ビ番組を視聴した前記視聴者が所属する前記段階を特定するファネル特定部と、前記段階
に応じて、前記テレビ番組に係るターゲティング広告の適合度を評価する評価部と、を備
えることとする。
より明らかにされる。
とができる。
価システムは、以下のような構成を備える。
テレビ番組を評価するシステムであって、
前記テレビ番組を視聴した視聴者を特定する視聴ログを記憶する視聴ログ記憶部と、
前記視聴者の属するパーチェイスファネルの段階を特定するターゲット情報を記憶する
ターゲット情報記憶部と、
前記視聴ログおよび前記ターゲット情報に基づいて、前記テレビ番組を視聴した前記視
聴者が所属する前記段階を特定するファネル特定部と、
前記段階に応じて、前記テレビ番組に係るターゲティング広告の適合度を評価する評価
部と、
を備えることを特徴とするテレビ番組評価システム。
[項目2]
項目1に記載のテレビ番組評価システムであって、
前記ターゲット情報は、前記視聴者の属するセグメントを特定することが可能な情報で
あり、
前記視聴ログおよび前記ターゲット情報に基づいて、前記テレビ番組を視聴した前記視
聴者が所属するセグメントである広告セグメントを特定するセグメント特定部をさらに備
え、
前記評価部は、前記広告セグメントのばらつき度合に応じて前記適合度を評価し、前記
段階に応じて前記適合度を補正すること、
を特徴とするテレビ番組評価システム。
[項目3]
項目1または2に記載のテレビ番組評価システムであって、
前記ターゲット情報には、前記視聴者の行動履歴情報が含まれること、
を特徴とするテレビ番組評価システム。
[項目4]
項目1ないし3のいずれか1項に記載のテレビ番組評価システムであって、
前記視聴ログは、第1の前記視聴者を特定する情報と、前記テレビ番組を特定する情報
とを含み、
前記ターゲット情報記憶部は、前記第1の視聴者とは異なる第2の前記視聴者に対応付
けて前記ターゲット情報を記憶し、
前記ターゲット情報には、前記第2の視聴者が視聴した前記テレビ番組を特定する情報
が含まれ、
前記視聴ログと前記ターゲット情報とを比較して、前記第1および第2の視聴者の視聴
行動の類似度を判定する類似度判定部をさらに備え、
前記ファネル特定部は、前記類似度に応じて前記第1および第2の視聴者を対応づけ、
前記視聴ログに対応する前記ターゲット情報から前記段階を特定すること、
を特徴とするテレビ番組評価システム。
る。本実施形態のテレビ番組評価システムは、テレビ番組の評価を行う評価装置10を含
んで構成される。評価装置10はユーザ装置20と通信回線30を介して互いに通信可能
に接続されている。通信回線30は、たとえば、イーサネット(登録商標)や公衆電話回
線網、携帯電話回線網、無線通信網などにより構築される、インターネットやLAN(Lo
cal Area Network)である。
ピュータである。評価装置10は、たとえば、パーソナルコンピュータやスマートフォン
、クラウドコンピュータなどにより実現することができる。評価装置10は、どの視聴者
がどのテレビ番組を観たかを記録した視聴ログに基づいて、テレビ番組がターゲティング
広告に向いている度合を評価する。なお、現状ではテレビ媒体でターゲティング広告はほ
とんど行われていないが、アドレッサブル広告やプログラマティックTVと呼ばれる手法
により、テレビ番組の広告であってもターゲティング広告を表示させる技術が登場してい
る。本実施形態の評価装置10は、テレビ番組をアドレッサブル広告に対応させるべきか
否かの判断基準を提供しようとするものである。
である。ユーザ装置20は、たとえば、パーソナルコンピュータやスマートフォン、タブ
レットコンピュータなどである。放送局のユーザは、ユーザ装置20を操作することによ
り、評価装置10が表示したテレビ番組のアドレッサブル広告適合度を閲覧することがで
きる。
101、メモリ102、記憶装置103、通信インタフェース104、入力装置105、
および出力装置106を備える。記憶装置103は、各種のデータやプログラムを記憶す
る、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなど
である。通信インタフェース104は、通信ネットワーク30に接続するためのインタフ
ェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回
線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のための
USB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置
105は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイ
クロフォンなどである。出力装置106は、データを出力する、例えばディスプレイやプ
リンタ、スピーカなどである。
装置10は、類似度判定部111、セグメント特定部112、評価部113、視聴率算出
部114、番組情報送信部115、ファネル特定部116、視聴ログ記憶部131および
ターゲット情報記憶部132を備える。なお、類似度判定部111、セグメント特定部1
12、評価部113、視聴率算出部114、番組情報送信部115およびファネル特定部
116は、評価装置10が備えるCPU101が記憶装置103に記憶されているプログ
ラムをメモリ102に読み出して実行することにより実現され、視聴ログ記憶部131お
よびターゲット情報記憶部132は、評価装置10が備えるメモリ102および記憶装置
103の少なくともいずれかが提供する記憶領域の一部として実現される。
グという。)を記憶する。図4は、視聴ログ記憶部131の構成例を示す図である。視聴
ログ記憶部131は、視聴者の属性(視聴者属性)と、視聴ログとを記憶する。視聴者属
性には、視聴者を特定するための情報(以下、視聴者IDという。)に対応付けて、視聴
者の性別や年代、所得などが含まれる。視聴ログは、視聴率調査のために無作為に抽出さ
れたサンプル世帯にログ記録装置を設置し、このログ記録装置が視聴されたチャンネルを
特定するとともに、視聴者が視聴開始時にボタンを押すなどの行為によってどの視聴者が
視聴したかを特定することで収集した情報である。視聴ログには、世帯を示す世帯IDと
、視聴者IDと、当該世帯において当該視聴者がテレビの視聴を開始した日時と、視聴し
たチャンネルとが含まれる。視聴ログと番組表とを照合することにより、どの視聴者がど
のテレビ番組を視聴したのかを特定することができる。
下、ターゲット情報という。)を記憶する。図5は、ターゲット情報記憶部132の構成
例を示す図である。同図に示すように、ターゲット情報記憶部132は、ターゲット情報
として、デモグラフィック情報、視聴情報および行動履歴を記憶している。これらのター
ゲット情報は、たとえばアンケート調査やWebブラウザのクッキーの解析などにより収
集することができる。デモグラフィック情報は、視聴者のデモグラフィック属性を含む。
デモグラフィック情報には、視聴者IDに対応づけて、性別、年代、所得などの属性が含
まれる。視聴情報は、視聴者が視聴したテレビ番組を示す。視聴情報には、視聴者IDに
対応付けて、当該視聴者が視聴した番組と視聴を開始した日時とが含まれる。行動履歴は
、視聴者の各種の行動に関する情報である。たとえば、視聴者が買物をしたり、雑誌を読
んだり、Webサイトを閲覧したりと、オンラインおよびオフラインを問わず、視聴者が
取った行動についてのログを行動履歴として記録することができる。なお、行動履歴は、
インターネット上での行動(Webブラウザを利用した履歴)のみとしてもよい。行動履
歴には、視聴者IDに対応付けて、行動を行った日時と行動内容とが含まれる。
ターゲット情報の視聴者IDが示す視聴者(たとえば、アンケートを回答した視聴者)と
は重ならなくてもよい。類似度判定部111は、視聴ログとターゲット情報との対応づけ
を行う。類似度判定部111は、視聴ログに基づいて把握される視聴行動のパターンと、
ターゲット情報の視聴情報に基づいて把握される視聴行動のパターンとの類似度を算出し
、類似度に応じて対応づけを行うことができる。類似度の判定は、たとえば、同じ日時に
同じテレビ番組を視聴していた回数に応じて決定するようにしてもよいし、視聴されたテ
レビ番組またはそのジャンル、視聴時間、視聴の順番などを比較してもよい。また、たと
えば、曜日毎に視聴したテレビ番組あるいはそのジャンルを並べたパターンを比較しても
よい。類似度判定部111は、求めた類似度に応じて視聴ログとターゲット情報とを対応
づけることができる。
ント特定部112は、テレビ番組について、対応する視聴ログを視聴ログ記憶部131か
ら読み出し、読み出した視聴ログに対応するターゲット情報(対応づけは上記類似度判定
部111により行われる。)のデモグラフィック情報に含まれる属性や行動履歴に含まれ
る行動などにより、セグメントを特定する。なお、デモグラフィック属性や行動履歴に基
づいてセグメントを決定する手法については周知の手法を用いるものとして、ここでは説
明を省略する。セグメント特定部112はまた、各セグメントに含まれる視聴者の数を算
出する。セグメント特定部112は、たとえば、当該セグメントに属する視聴者IDを含
むターゲット情報を選択し、特定したターゲット情報に対応する視聴ログを特定し、特定
した視聴ログに含まれる視聴者IDを重複を排除してカウントすることにより、セグメン
トに含まれる視聴者の数を算出することができる。
ルともいう。)の段階を特定する。図6はファネルを説明する図である。パーチェイスフ
ァネルとは、消費行動の流れをモデル化したものであり、消費者は、ある商品またはサー
ビスについて、「認知」、「興味・関心」、「比較・検討」という段階を経て最終的な「
購入・申込」に至ることを示す。本実施形態では、「認知」に至る前の「無関心」の段階
を加えた5つの段階でファネルが構成されているものと想定する。
ァネルの特定は、たとえば、アンケートにより行うことができる。この場合、ファネル特
定部116は、アンケートの結果の入力を受け付けて、当該結果からファネルの段階を推
定する。また、ファネル特定部116は、ターゲット情報に含まれている行動履歴に基づ
いてファネルの段階を特定することもできる。たとえば、ファネル特定部116は、視聴
者が所定の商品の広告を閲覧していた場合には「認知」があったと判定し、視聴者が所定
のWebページを訪問していた場合には「興味・関心」があったと判定し、視聴者が特定
のキーワードを検索した場合には「比較・検討」があったと判定し、視聴者による購買や
申込があった場合には「購買・申込」があったと判定することができる。なお、ファネル
の段階(階層)は、上述した4段階(または無関心を入れた5段階)に限らず、他の区切
りにより消費活動を表現したパーチェイスファネルであってもよい。また、本実施形態で
は、パーチェイスファネルのみでなく、購入後の行動を示すファネル(インフルエンスフ
ァネル)を含めるようにしてもよい。インフルエンスファネルは、たとえば、「継続」「
紹介」「発信」の段階を含むことができる。この場合、ファネル特定部116は、たとえ
ば、複数回の購入履歴があった場合には「継続」があったと判定し、視聴者からの紹介者
割引のクーポンが利用された場合には「紹介」があったと判定し、SNSなどにおいて商
品に関する情報が発信された場合には「発信」があったと判定することができる。また、
ファネル特定部116は、一般的な手法を用いて視聴者がファネルのどの段階にいるかを
判定すればよい。
ネル特定部116は、たとえば、アンケートを行った視聴者のそれぞれについて、あるい
は、行動履歴に含まれる各視聴者IDが示す視聴者について、ファネルのどの段階にいる
かを推定し、推定した段階ごとに視聴者の数を集計すればよい。なお、ファネル特定部1
16は、たとえば、視聴者ごとにファネルの特定を行わず、行動履歴に含まれる、訪問し
たWebサイト、検索したキーワード、購買した商品などの消費行動がどのファネルの段
階に当たるかを特定し、この消費行動ごとに行動履歴のレコードを集計して、ファネルを
構成する各段階に所属する視聴者の割合を計算してもよい。
ファネルを特定することができる。ファネル特定部116は、ある番組において広告対象
となる1つ以上の商品の入力を受け付けて、受け付けた商品のそれぞれについてファネル
を特定することができる。ファネル特定部116は、たとえば、放送局のコンピュータに
アクセスして、特定の番組において広告対象となる商品を取得するようにしてもよい。フ
ァネル特定部116は、商品ごとのファネルの構成比を計算するようにしてもよいし、全
商品についての人数を合計して構成比を計算するようにしてもよい。また、本実施形態で
は、ファネル特定部116は、「購買・申込」の段階を除く、「無関心」、「認知」、「
興味・関心」、「比較・検討」の4段階に所属する視聴者数の合計を100%として、こ
れら4段階の構成比を算出についての構成比を算出するものとする。
価部113は、視聴者のセグメントのばらつき度合に応じてターゲティング広告の適合度
を決定する。たとえば、小学生も、10代の女子高生も、30代の会社員男性も視聴して
いるような番組の場合、同じ商品が全ての視聴者に訴求することは少なく、小学生、女子
高生、会社員男性のそれぞれに異なる商品を訴求した方が広告効果が高いと考えられる。
逆に、30代の女性会社員が主に視聴しているような番組であれば、広告を切り換えるこ
となく従来通りのマス広告による広告効果が高いと考えられる。そこで、評価部113は
、視聴者のセグメントのばらつき度合に応じて適合度を決定することができる。セグメン
トのばらつき度合は、セグメントの数で表してもよいし、セグメント間の関係性の遠さに
よって表してもよい。セグメント間の関係性の遠さは、たとえば、セグメントを構成する
各種属性(本実施形態では、デモグラフィック属性の各属性と、行動履歴に基づいて求め
られる属性とが該当する。)を軸とした多次元空間における距離として把握することがで
きる。カテゴリ変数となる属性については、ダミー変数に変換したうえで軸とすることが
できる。たとえば、評価部113は、セグメント数が多いほど適合度が高くなるように適
合度を決定することができる。また、たとえば、性別と年代を用いたセグメントである場
合に、男性を1、女性を0とし、年代について10代を0、20代を0.17、30代を
0.33、40代を0.5、50代を0.67、60代を0.83、70以上を1として
標準化したうえで距離を計算することができる。たとえば、視聴者のセグメントが10代
男性と、40代女性の2つであったとすると、その距離は、10代-40代(0-0.5
)の2乗+男性-女性(1-0)の2乗の平方根で、1.12と算出することができる。
また、視聴者のセグメントが10代女性と20代女性であった場合は、10代-20代(
0-0.17)の2乗+女性-女性(0-0)の2乗の平方根で、0.17と算出するこ
とができる。この距離が遠いほど適合度が高くなるように適合度を決定することができる
。なお、評価部113は、属する視聴者数が少ないセグメントについては考慮しないよう
にしてもよい。たとえば、評価部113は、所定の人数以上のセグメントのばらつき度合
に応じて適合度を決定することができる。
視聴者数の構成比に応じて適合度を補正する。評価部113は、ファネルの構成比の標準
値(通常、購入・申込、比較・検討、興味・関心、認知、無関心の順に数が大きくなる。
)と、ファネル特定部116が算出した構成比とを比較して、どの階層が標準値よりも少
ないかに応じて補正を行うことができる。ファネル特定部116は、たとえば、無関心が
標準よりも多く、かつ、認知が標準よりも少ない場合には、認知が足りないとして、ター
ゲティング広告よりもマス広告が妥当するものとして、標準値からの乖離度に応じて、適
合度を下げるように補正することができる。また、ファネル特定部116は、たとえば、
認知が標準よりも多く、「興味・関心」または「比較・検討」が標準よりも少ない場合に
は、ターゲティング広告が妥当するものとして、標準値からの乖離度に応じて、適合度を
上げるように補正することができる。
従来の手法を用いて番組の視聴率を算出するものとし、ここでは詳細な説明を省略する。
告に適合している適合度とを含む情報(以下、番組情報という。)をユーザ装置20に送
信する。ユーザ装置20では、受信した番組情報を表示し、放送局側では、視聴率に基づ
いて広告価格を決定するとともに、どのテレビ番組をアドレッサブル広告の対象にするか
を決定することができる。
ついて以下の処理が行われる。
う。すなわち、類似度判定部111は、視聴ログとターゲット情報との対応づけを行う(
S401)。上述したように、類似度判定部111は、視聴ログに基づいて把握される視
聴行動のパターンと、ターゲット情報の視聴情報に基づいて把握される視聴行動のパター
ンとの類似度を算出し、類似度に応じて対応づけを行うことができる。
セグメント特定部112は、テレビ番組に対応する視聴ログに対応するターゲット情報
に基づいて、視聴者が属するセグメントを特定する(S402)。なお、1人の視聴者は
複数のセグメントに所属してよい。セグメント特定部112は、各セグメントについて所
属している視聴者の数をカウントし、カウントした視聴者数が所定数以上であるセグメン
トを広告セグメントとする(S403)。
)。評価部113は、広告セグメントのばらつき度合が大きいほど適合度が大きくなるよ
うに決定することができる。上述のとおり、広告セグメントのばらつき度合は、たとえば
、広告セグメントの数や広告セグメント間の距離とすることができる。
視聴者数の構成比に応じて適合度を補正する(S405)。上述したように、評価部11
3は、「認知」の構成比が標準値よりも少ない場合には適合度を下げ、「興味・関心」ま
たは「比較・検討」の構成比が標準値よりも少ない場合には適合度を上げるように補正す
ることができる。
択し、選択した視聴ログに基づいて視聴率を算出する(S406)。視聴率算出部114
は、たとえば、選択した視聴ログに含まれている重複ない世帯IDの数をサンプル世帯数
で割って視聴率とすることができる。
についての視聴率と適合度とを含む番組情報を作成して、ユーザ装置20に送信する(S
407)。番組情報送信部115は、番組に対応する広告セグメントを説明する情報や、
広告セグメントの数などを番組情報に含めるようにしてもよい。
てのアドレッサブル広告の適合度とを表示することができる。図8は、ユーザ装置20に
表示される画面例を示す図である。図7に示されるように、ユーザ装置20は、各テレビ
番組の番組名に対応付けて、視聴率とアドレッサブル広告の適合度とを表示することがで
きる。放送局では、ユーザ装置20の出力を参考に、どの番組でアドレッサブル広告を行
うかを決定することができる。
ビ番組がターゲティング広告(アドレッサブル広告)が有効かどうかの適合度を算出する
ことができる。したがって、ターゲティング広告に向いた番組だけをアドレッサブル広告
対応にすることが可能となり、リニア放送において多くの人にリーチして認知度を上げよ
うとするマス広告の有効性は保持しつつ、アドレッサブル広告を効果的に採用することが
できる。
特定し、番組を視聴している視聴者のセグメント数に応じて、当該番組に係るターゲティ
ング広告の適合度を求めることができる。幅広いセグメントの視聴者が視聴しているテレ
ビ番組において全視聴者に向けたマス広告は、企業イメージのブランディングなどには有
効であっても、利用者層が限られる商品の広告の場合には有効性が劣る。本実施形態の評
価装置10によれば、視聴者のセグメントが多い場合には、ターゲティング広告が有効で
あると評価することができるので、放送局や広告主、広告代理店などのユーザは、本実施
形態の評価装置10による評価を参照にして、どの番組がアドレッサブル広告に向いてい
るかを容易に把握することができる。
合度を決定している。したがって、セグメントに分けながらも、ターゲティング広告の対
象となる視聴者の数を考慮した適合度を決定することが可能となり、番組におけるターゲ
ティング広告の有用性を正確に評価することができる。
属性と行動履歴とが含まれており、年齢、性別、所得、職業などの属性に応じたターゲテ
ィング広告も、閲覧履歴やクリック履歴、購買履歴などの行動に応じた行動ターゲティン
グも含めたターゲティング広告の適合度を求めることができる。
送信することができる。したがって、ユーザ側では、視聴率に応じた広告料金を想定しな
がら、当該番組をアドレッサブル広告対応にした場合のシミュレーションを行うことがで
きる。
ンなどの類似度に応じて対応づけ、ターゲット情報に基づいて視聴者のセグメントを推定
することができる。したがって、インターネットにおけるWebブラウザの閲覧履歴(行
動履歴)などを利用して、リニア放送であるテレビ番組の視聴者をセグメント分けするこ
とができる。したがって、視聴者の基本情報に限らず、幅広い属性や行動履歴などに基づ
いたターゲティング広告の対象となるセグメントの観点からテレビ番組の評価を行うこと
ができる。
のものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸
脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
に基づいて視聴者のセグメントを特定するものとしたが、視聴ログ記憶部131に記憶さ
れている視聴者属性を用いて視聴者のセグメントを求めるようにしてもよい。
適合度を決定し、そのうえで、ファネルの構成比に応じてその適合度を補正するものとし
たが、セグメントを考慮せず、ファネルの構成比に応じて適合度を補正するようにしても
よい。この場合、評価部113は、ファネルの段階が、ファネルの上位(図6で上にある
)ほど、すなわち、購入・申込、比較・検討、興味・関心、認知、無関心の順に、適合度
が低くなるように適合度を決定することができる。
補正するものとしたが、これに限らず、視聴者全体としてどのファネルの段階に所属して
いるかを決定し、決定した段階に応じて適合度を決定するようにしてもよい。この場合、
評価部113は、各段階に属する視聴者の数を集計し、標準値から視聴者数を引いた数が
最も大きい段階を視聴者全体の段階として決定し、この段階がファネルの上位(図6で上
にある)ほど、すなわち、購入・申込、比較・検討、興味・関心、認知、無関心の順に、
適合度が低くなる(すなわち、アドレッサブル広告により適さず、マス広告により適する
ことを示す)ように適合度を決定することができる。たとえば、決定した段階が「購入・
申込」であれば「100」、「比較・検討」であれば「75」、「興味・関心」であれば
「50」、「認知」であれば「25」、「無関心」であれば「0」というように適合度を
決定することができる。インフルエンスファネルも考慮する場合にも、評価部113は、
ファネルの上位になるほど低くなるように適合度を決定することができる。たとえば、評
価部113は、ファネルの段階が「発信」の場合に適合度が「100」、「紹介」の場合
に「90」、「継続」の場合に「80」、「購入・申込」であれば「70」、「比較・検
討」であれば「60」、「興味・関心」であれば「40」、「認知」であれば「20」、
「無関心」であれば「0」というように決定することができる。
・申込」の段階に達していた場合(および、その後のインフルエンスファネルの全段階を
進むにつれて)、適合度を下げるように補正を行ってもよい。すなわち、ターゲティング
広告は、視聴者の購買前の心理状態を購買に向けて動機づけさせるものと位置づけた場合
には、購買後については、再度マス広告によりブランド認知度を下げないことが有効であ
ることが起こりうる。このような場合を考慮して、評価部113は、ターゲティング広告
であるアドレッサブル広告の適合度を調整することができる。
おき、この補正値を用いて補正を行うようにしてもよい。この場合、広告主のファネルを
考慮したブランディング戦略に応じて、アドレッサブル広告の有効性を決定することが可
能となる。
集するものとしたが、これに限らず、たとえば、ログ記録装置による視聴ログに代えて、
あるいはそれに加えて、テレビ受像機において記録した視聴ログ(デバイスログ)を用い
るようにしてもよい。デバイスログについても、テレビ受像機が、視聴者によってボタン
が押されたなどの行為によってどの視聴者が視聴したかを特定するようにしてもよいし、
ログ記録装置が収集した視聴ログを機械学習させ、デバイスログからどのような世帯構成
であり、どの構成員がどの番組を視聴したかを推定するようにしてもよい。
をリンクし、テレビ受像機が映像出力時に近傍に存在している携帯デバイスを認識するこ
とで、視聴者個人を特定し、デバイスログとして記録するようにすることができる。
ものとしたが、これに限らず、他で算出された視聴率の入力を受け付けるようにしてもよ
い。たとえば、視聴率算出部114は、ユーザから、番組を示す情報と当該情報が示す番
組の視聴率とを受け付けるようにしてもよいし、視聴率を記憶している他のコンピュータ
(たとえばデータベースサーバなど)にアクセスして番組ごとの視聴率を取得するように
してもよい。
したが、番組情報を、広告主や広告代理店などのユーザが使用するユーザ装置に送信する
ようにしてもよい。この場合、広告主や広告代理店など、広告の出稿者側において、適合
度の高い番組をアドレッサブル広告にして欲しい旨を放送局にリクエストすることが可能
となる。
とが含まれるものとしたが、いずれか一方のみであってもよいし、たとえば視聴者の習慣
、趣味、嗜好、価値観などを分析したサイコグラフィック属性などを含めるようにしても
よい。また、GPSなどにより収集した位置に基づくジオグラフィック情報を含めるよう
にしてもよい。さらに、検索エンジンに入力した検索キーワードを含む検索履歴を含める
ようにしてもよい。
ーの解析などにより収集するものとしたが、これに代えて、またはこれに加えて、Web
サイト側におけるアクセスログや、販売店における販売履歴、広告配信サービスの運営者
が計測しているクリック履歴などを収集するようにしてもよい。また、テレビ受像機がス
マートフォンやタブレットコンピュータなどの携帯デバイスと連携し、連携した携帯デバ
イスから携帯デバイスの操作情報などの各種の履歴情報を取得してデバイスログとして記
録するようにしてもよい。
ようにしたが、これに限らず、たとえば、視聴者数による重み付けを行ったうえでセグメ
ント数を合計して、適合度を算出するようにしてもよい。また、視聴者の属性に応じた重
み付けをしたうえで視聴者の数を合計し、その重み付け視聴者数に応じてセグメント数を
カウントするようにしてもよい。たとえば、少数でも富裕層が視聴している番組について
は、その富裕層のみをターゲットとしたターゲティング広告を展開したいというニーズが
存在し得るところ、こうしたニーズを考慮してターゲティング広告の適合度を決定するこ
とが可能となる。
20 ユーザ装置
111 類似度判定部
112 セグメント特定部
113 評価部
114 視聴率算出部
115 番組情報送信部
131 視聴ログ記憶部
132 ターゲット情報記憶部
Claims (4)
- リニア放送を評価するシステムであって、
前記リニア放送を視聴した視聴者を特定する視聴ログを記憶する視聴ログ記憶部と、
前記視聴者の属するインフルエンスファネルの段階を特定するターゲット情報を記憶する
ターゲット情報記憶部と、
前記視聴ログおよび前記ターゲット情報に基づいて、前記リニア放送を視聴した前記視
聴者が所属する前記段階を特定するファネル特定部と、
前記段階に応じて、前記リニア放送に係るターゲティング広告の適合度を評価する評価
部と、
を備えることを特徴とするリニア放送評価システム。 - 請求項1に記載のリニア放送評価システムであって、
前記ターゲット情報は、前記視聴者の属するセグメントを特定することが可能な情報で
あり、
前記視聴ログおよび前記ターゲット情報に基づいて、前記リニア放送を視聴した前記視
聴者が所属するセグメントである広告セグメントを特定するセグメント特定部をさらに備
え、
前記評価部は、前記広告セグメントの数又は前記広告セグメント間の距離が大きいほど高くなるように前記適合度を評価し、前記段階に応じて前記適合度を補正すること、
を特徴とするリニア放送評価システム。 - 請求項1に記載のリニア放送評価システムであって、
前記ターゲット情報には、前記視聴者の行動履歴情報が含まれること、
を特徴とするリニア放送評価システム。 - 請求項1に記載のリニア放送評価システムであって、
前記視聴ログは、第1の前記視聴者を特定する情報と、前記リニア放送を特定する情報とを含み、
前記ターゲット情報記憶部は、前記第1の視聴者とは異なる第2の前記視聴者に対応付けて前記ターゲット情報を記憶し、
前記ターゲット情報には、前記第2の視聴者が視聴した前記リニア放送を特定する情報
が含まれ、
前記視聴ログと前記ターゲット情報とを比較して、前記第1および第2の視聴者の視聴
行動の類似度を判定する類似度判定部をさらに備え、
前記ファネル特定部は、前記類似度に応じて前記第1および第2の視聴者を対応づけ、
前記視聴ログに対応する前記ターゲット情報から前記段階を特定すること、
を特徴とするリニア放送評価システム
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-
2022
- 2022-11-21 JP JP2022185378A patent/JP7321475B2/ja active Active
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伊藤正史ほか7名,"ハイブリッドキャストビデオによる「アドレッサブルTV」の実現",放送技術,日本,兼六館出版株式会社,2017年05月01日,第70巻6月号,pp.122~126 |
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