JP7320732B2 - 被膜形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光輝性を示す被膜が形成可能な被膜形成方法に関するものである。
従来、光輝性を示すコーティング剤は、例えば、構造物、建築物、車両、家電等に用いられている。このようなコーティング剤には、光輝性顔料が含まれており、その光輝性を発揮させるため、コーティング剤の塗装はスプレーによって行われることが一般的である。
例えば、特許文献1(特開2010-209276号公報)には、ウレタン樹脂、有機溶剤、及び光輝性顔料等を含むコーティング剤をスプレー塗装によって被塗物に塗着すると、有機溶剤の揮発に伴う光輝性顔料の配向によって、光輝性に優れた被膜が形成されることが記載されている。
特開2010-209276号公報
しかしながら、特許文献1のようにスプレー塗装を行う場合、塗装時に周辺への飛散が生じるため、塗装前に入念な養生が必要となり、また、飛散による材料ロスも多くなるおそれがある。
このような問題点を解消するには、ローラーで塗装を行う方法がある。ところが、光輝性を示すコーティング剤をローラー塗装すると、塗り継ぎ部分が目立つ仕上りとなりやすく、光輝性の外観が損なわれるおそれがある。特に、光輝性を示すコーティング剤のローラー塗装後に、透明コーティング剤を塗装した場合には、このようなムラ等が顕在化しやすくなる。
本発明は、このような点に鑑みなされたものであり、ローラー塗装によって美観性に優れた光輝性被膜が形成可能な被膜形成方法を提供することを目的とするものである。
このような課題を解決するために本発明者は、鋭意検討の結果、被塗面に対し、特定の光輝性コーティング剤をローラーにて塗付した後、透明コーティング剤を塗付することに想到し、本発明の完成に到った。
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.被塗面に対し、光輝性コーティング剤をローラーにて塗付した後、透明コーティング剤を塗付する被膜形成方法であって、
前記光輝性コーティング剤は、
樹脂成分(A)、平均粒子径1~20μmの光輝性顔料(B)、及び、体質顔料として平均粒子径0.1~20μmの鱗片状粉体(C)を含み、
前記鱗片状粉体(C)は、タルク、カオリン、クレーあるいはこれらの焼成品から選ばれる1種または2種以上であり、
前記樹脂成分(A)の固形分100重量部に対し、前記光輝性顔料(B)を1~20重量部、前記鱗片状粉体(C)を0.1~30重量部含むものであることを特徴とする被膜形成方法。
2.前記光輝性コーティング剤は、さらに着色顔料(D)を含むものであることを特徴とする1.記載の被膜形成方法。
3.前記光輝性顔料(B)は、アルミニウムフレーク顔料であることを特徴とする1.または2.に記載の被膜形成方法。
本発明によれば、ローラー塗装によって美観性に優れた光輝性被膜を形成することができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
本発明は、被塗面に対し、特定の光輝性コーティング剤をローラーにて塗付した後、透明コーティング剤を塗付するものである。本発明における被塗面としては、例えば、建築物、土木構造物等を構成する各部位が挙げられ、具体的には、内外壁面、天井面、手摺、建具等が挙げられる。このような部位を構成する基材としては、例えば、石膏ボード、コンクリート、モルタル、磁器タイル、煉瓦、セメント板、繊維混入セメント板、セメント珪酸カルシウム板、パーライト板、ALC板、サイディング板、押出成形板、合板、木質板、鋼板、プラスチック板、ガラス板等が挙げられる。これら基材の表面は、何らかの表面処理(例えば、シーラー、サーフェーサー、フィラー等)が施されたものでもよく、既に塗膜が形成されたものや、壁紙が貼り付けられたもの等であってもよい。
本発明の光輝性コーティング剤は、その形成被膜が光輝性を示すものであり、構成成分として、樹脂成分(A)、光輝性顔料(B)、及び、体質顔料として鱗片状粉体(C)を含む。
このうち、樹脂成分(A)としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂等、あるいはこれらの複合系等を挙げることができる。これらは1種または2種以上で使用することができる。このような樹脂成分(A)の形態としては、水溶性樹脂、水分散性樹脂等の水性樹脂、溶剤可溶性樹脂、非水分散性樹脂等の非水系樹脂、あるいは無溶剤型樹脂等が挙げられる。樹脂成分(A)のガラス転移温度は、好ましくは-20~80℃、より好ましくは-10~60℃である。なお、本発明において、「a~b」は「a以上b以下」と同義である。
上記樹脂成分(A)のうち、水性樹脂は、媒体として水を含むものである。一方、非水系樹脂は、非水系溶剤を媒体とするものである。非水系溶剤としては、例えば、n-へプタン、n-ヘキサン、n-ペンタン、n-オクタン、n-ノナン、n-デカン、n-ウンデカン、n-ドデカン等の脂肪族炭化水素溶剤、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素溶剤、ミネラルスピリット等の脂肪族炭化水素含有混合溶剤、石油エーテル、石油ナフサ、ソルベントナフサ、ケロシン等の石油系溶剤等の他、イソパラフィン系溶剤、アルコール系溶剤、エーテルアルコール系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、エーテルエステル系溶剤、ケトン系溶剤等が挙げられる。これらは、1種または2種以上で使用できる。
本発明における樹脂成分(A)は架橋反応性を有するものであってもよい。樹脂成分(A)が架橋反応型樹脂である場合は、被膜の強度、耐水性、耐候性、密着性等を高めることができる。架橋反応型樹脂は、それ自体で架橋反応を生じるもの、あるいは別途混合する架橋剤によって架橋反応を生じるもののいずれであってもよい。このような架橋反応性は、例えば、水酸基とイソシアネート基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とアミノ基、アルド基とセミカルバジド基、ケト基とセミカルバジド基、アルコキシル基どうし、カルボキシル基と金属イオン、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボキシル基とオキサゾリン基等の反応性官能基を組み合わせることによって付与することができる。この中でも水酸基-イソシアート基架橋反応型樹脂が好適である。
水酸基-イソシアート基架橋反応型樹脂としては、例えば、樹脂成分(A)として、ポリオール化合物と、ポリイソシアネート化合物とを含む態様が挙げられる。これら両成分は、被膜形成時に反応硬化して、ポリウレタン樹脂被膜を形成することができるものである。
このうち、ポリオール化合物としては、例えば、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、含フッ素ポリオール、ポリイソプレンポリオール、カーボネートポリオール等が挙げられ、これらの1種または2種以上が使用できる。ポリオール化合物の水酸基価は、好ましくは10~200KOHmg/g、より好ましくは20~100KOHmg/gである。水酸基価は、樹脂固形分1gに含まれる水酸基と等モルの水酸化カリウムのmg数によって表される値である。また、ポリオール化合物の重量平均分子量は、好ましくは10000~150000である。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定して得られる値である。
ポリイソシアネート化合物は、1分子中に2以上のイソシアネート基を有するものであり、上記ポリオール化合物と架橋反応して被膜を形成するものである。ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トルエンジイソシアネート(TDI)、4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート(pure-MDI)、ポリメリックMDI、キシリレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添XDI、水添MDI等、あるいはこれらの誘導体(例えば、ウレタン化反応、アロファネート化反応、イソシアヌレート化反応等によって得られる化合物)が挙げられ、アロファネート基を有するもの、アロファネート基及びイソシアヌレート基を有するもの等も使用することができる。これらは、1種または2種以上で使用できる。
ポリイソシアネート化合物の混合比率は、ポリオール化合物の水酸基に対する、ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の当量比、すなわちNCO/OH比を考慮して設定すればよい。NCO/OH比は、好ましくは0.6~1.4、より好ましくは0.8~1.2である。
光輝性顔料(B)は、形成被膜に光輝性を付与する成分である。光輝性顔料としては、例えば、アルミニウムフレーク顔料、蒸着アルミニウムフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミニウムフレーク顔料、着色アルミニウムフレーク顔料等のアルミニウムフレーク顔料;金属酸化物被覆マイカ顔料、金属酸化物被覆合成マイカ顔料、金属めっきマイカ顔料等のマイカ顔料;金属被覆ガラスフレーク顔料、金属酸化物被覆ガラスフレーク顔料、金属めっきガラスフレーク顔料等のガラスフレーク顔料;あるいは、チタンフレーク顔料、ステンレスフレーク顔料、金属酸化物被覆板状酸化鉄、金属酸化物被覆シリカフレーク顔料、金属酸化物被覆アルミナフレーク顔料等が挙げられる。これらは、1種または2種以上で使用できる。このうち、光輝性顔料(B)としては、アルミニウムフレーク顔料が好ましい。アルミニウムフレーク顔料としては、リーフィング型、及び/またはノンリーフィング型が使用できる。
光輝性顔料(B)の平均粒子径は、好ましくは1~20μm、より好ましくは3~15μmである。本発明では、このような平均粒子径を有する光輝性顔料(B)の使用により、光輝性を付与しつつ、被膜の透け等に起因するムラを抑制することができ、美観性を高めることができる。なお、本発明において、平均粒子径はメディアン径(d50)、すなわち正規分布関数から求められる体積基準の50%粒径の値であり、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定することができる。光輝性顔料(B)の平均厚みは、好ましくは0.05~0.3μmである。
光輝性顔料(B)は、JIS K5906:2009で規定される水面拡散面積が10000~50000cm/gであることが好ましく、より好ましくは15000~45000cm/g、さらに好ましくは16000~40000cm/gである。このような物性値を有する光輝性顔料(B)の使用は、被膜の透け等に起因するムラの抑制、美観性の向上等の点で有利に作用する。
光輝性顔料(B)の混合比率は、樹脂成分(A)の固形分100重量部に対し1~20重量部であり、好ましくは2~17重量部、より好ましくは3~15重量部である。光輝性顔料(B)の混合比率が上記下限以上であることにより、形成被膜に光輝性を付与することができ、被膜の透け等に起因するムラを抑制することも可能となる。光輝性顔料(B)の混合比率が上記上限以下であることにより、ローラー塗装時において、塗り継ぎ部分が目立ちにくい仕上りを得ることができ、さらに、透明コーティング剤塗装後のムラを抑制することができ、美観性を高めることができる。
本発明では、体質顔料として鱗片状粉体(C)を含む。本発明では、この鱗片状粉体(C)を必須成分として含むことにより、ローラー塗装時における塗り継ぎ部分を目立ちにくくし、光輝性を示す美観性の高い被膜を形成することができる。その作用機構は以下に限定されるものではないが、鱗片状粉体(C)は、光輝性顔料(B)の光輝性を阻害することなく、被膜形成時に光輝性顔料(B)の配向性を促していることが寄与しているものと推察される。
鱗片状粉体(C)の具体例としては、例えば、タルク、マイカ、カオリン、クレー等、あるいはこれらの焼成品等が挙げられ、これらは1種または2種以上で使用できる。鱗片状粉体(C)の平均粒子径は、好ましくは0.1~20μm、より好ましくは0.3~12μmである。このような平均粒子径を有する鱗片状粉体(C)の使用により、本発明の効果を安定的に得ることができる。
鱗片状粉体(C)の混合比率は、樹脂成分(A)の固形分100重量部に対し0.1~30重量部であり、好ましくは0.3~25重量部、より好ましくは0.5~20重量部、さらに好ましくは1~15重量部である。鱗片状粉体(C)の混合比率が上記下限以上であることにより、光輝性を付与しつつ、ローラー塗装時において塗り継ぎ部分が目立ちにくい仕上りを得ることができ、美観性を高めることができる。鱗片状粉体(C)の混合比率が上記上限以下であることにより、十分な光輝性を示す被膜が形成でき、光沢感等の点でも好適であり、さらに、透明コーティング剤塗装後のムラ抑制等の点でも好適である。
光輝性コーティング剤では、上述の成分に加え、さらに着色顔料(D)を含むことができる。本発明では、着色顔料(D)の混合により、種々の色調を呈する光輝性被膜を形成することができる。
着色顔料(D)としては、例えば、酸化第二鉄(弁柄)、黄色酸化鉄、群青、コバルトグリーン等の無機有彩色顔料;アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機有彩色顔料;カーボンブラック、鉄‐マンガン複合酸化物、鉄‐銅‐マンガン複合酸化物、鉄‐クロム‐コバルト複合酸化物、銅‐クロム複合酸化物、銅‐マンガン‐クロム複合酸化物、黒色酸化鉄等の黒色顔料;酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ等の白色顔料等が挙げられる。これら着色顔料(D)の1種または2種以上を用いることにより、光輝性コーティング剤を所望の色調に着色することができる。
着色顔料(D)の混合比率は、樹脂成分(A)の固形分100重量部に対し、好ましくは0.01~20重量部であり、より好ましくは0.05~15重量部である。着色顔料(D)の混合比率が上記下限以上であることにより、所望の色調を付与することが可能となり、淡色から濃色にわたる種々の光輝性被膜が形成でき、被膜の透け等に起因するムラ抑制の点でも有利となる。着色顔料(D)の混合比率が上記上限以下であることにより、十分な光輝性を示す被膜が形成でき、透明コーティング剤塗装後のムラ抑制等の点でも好適である。
光輝性コーティング剤では、上記鱗片状粉体(C)以外の体質顔料を含むことができる。このような体質顔料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽微性炭酸カルシウム、カオリン、陶土、珪藻土、含水微粉珪酸、バライト粉、硫酸バリウム、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸マグネシウム、シリカ粉、水酸化アルミニウム、セピオライト、モンロリロナイト、ウォラストナイト、アタパルジャイト等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用できる。
上記体質顔料としては、例えば、セピオライト、モンロリロナイト、ウォラストナイト、アタパルジャイト等の針状粉体が好適である。このような針状粉体を混合することにより、光輝性の向上化、塗り継ぎ部分の仕上り性向上化等を図ることができる。このような針状粉体は、光輝性顔料(B)の配向性を補助するように作用するものと考えられる。
針状粉体の混合比率は、樹脂成分(A)の固形分100重量部に対し、好ましくは0.1~20重量部であり、好ましくは0.5~13重量部、より好ましくは1~10重量部である。
光輝性コーティング剤は、増粘剤を含むことができる。増粘剤としては、例えば、有機ベントナイト、微粉シリカ、表面処理炭酸カルシウム、アマイドワックス、水添ヒマシ油ワックス、ベンジリデンソルビトール、金属石鹸、酸化ポリエチレン、重合植物油、ポリカルボン酸アミン塩等が挙げられる。これらは、1種または2種以上で使用できる。本発明では、光輝性の向上化、塗り継ぎ部分の仕上り性向上化等の観点から、酸化ポリエチレンを含むことが望ましい。
増粘剤の混合比率は、樹脂成分(A)の固形分100重量部に対して、固形分換算で好ましくは0.01~10重量部、より好ましくは0.05~5重量部である。
光輝性コーティング剤は、本発明の効果が著しく損われない範囲内であれば、上記成分以外の各種添加剤を含むものであってもよい。このような添加剤としては、例えば、レベリング剤、造膜助剤、凍結防止剤、pH調整剤、湿潤剤、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、吸着剤、架橋剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、低汚染化剤、親水化剤、撥水剤、触媒、溶剤等が挙げられる。光輝性コーティング剤は、上記成分、及び必要に応じこのような添加剤を常法によって均一に混合することで製造できる。光輝性コーティング剤の形態は、例えば、1液型、2液型、またはそれ以上の多液型とすることができる。
光輝性コーティング剤の加熱残分は、好ましくは60重量%以下であり、より好ましくは30~60重量%、さらに好ましくは40~55重量%である。加熱残分が上記下限以上であることにより、被膜の透け抑制等の点で好適であり、ムラの発生を抑制し、美観性を高めることができる。加熱残分が上記上限以下であることにより、光輝性コーティング剤の粘度が調整しやすく、塗り継ぎ部分の仕上り性等を高めることができる。なお、加熱残分は、JIS K5601-1-2の方法にて測定される値であり、加熱温度は105℃、加熱時間は60分である。
光輝性コーティング剤の顔料体積濃度は、好ましくは15%以下、より好ましくは3~10%、さらに好ましくは5~9.8%である。顔料体積濃度をこのような範囲内に設定することにより、本発明の効果を十分に得ることができる。なお、顔料体積濃度は、乾燥被膜中に含まれる顔料の容積百分率であり、光輝性コーティング剤を構成する樹脂成分及び顔料の混合量から計算により求められる値である。
本発明において、光輝性コーティング剤の塗装は、ローラーを用いて行う。ローラーとしては、ウールローラー等の繊維質ローラーが使用でき、その毛丈は好ましくは20mm以下、より好ましくは2~10mmである。
光輝性コーティング剤の塗付け量(1回の塗装当たり)は、好ましくは0.02~0.5kg/m、より好ましくは0.03~0.3kg/mである。このような塗付け量であれば、光輝性の向上化、塗り継ぎ部分の仕上り性向上化等を図ることができる。
光輝性コーティング剤を塗装する工程においては、上記塗付け量で1回目の塗装を行い、その被膜の乾燥後、上記塗付け量で2回目以降の塗装を繰り返し行い、光輝性コーティング剤を塗り重ねることができる。塗装時には溶剤等で光輝性コーティング剤を適宜希釈することができ、加熱残分が上記範囲内となるように設定することが望ましい。
本発明では、光輝性コーティング剤の塗装後、透明コーティング剤を塗付する。これにより、透明保護層を設けることができる。透明保護層を設けることで、耐候性、耐久性等を高めることができる。このような透明コーティング剤は、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂等を結合材とし、その被膜が透明性を有するものである。透明コーティング剤は、水系または溶剤系、艶消しタイプまたは艶有りタイプのいずれであってもよく、本発明の効果を阻害しない限り、着色することも可能である。
透明コーティング剤の塗装方法としては、例えば、刷毛塗り、スプレー塗装、ローラー塗装等種々の方法を採用することができる。本発明では、透明コーティング剤もローラー塗装することが望ましい。ローラーとしては、ウールローラー等の繊維質ローラーが使用でき、その毛丈は好ましくは20mm以下、より好ましくは2~10mmである。
透明コーティング剤の塗付け量(1回の塗装当たり)は、好ましくは0.02~0.3kg/m、より好ましくは0.05~0.15kg/mである。透明コーティング剤を塗付する工程においては、このような塗付け量で1回目の塗装を行い、その被膜の乾燥後、同様の塗付け量で2回目以降の塗装を繰り返し行い、透明コーティング剤を塗り重ねることもできる。
以下に実施例及び比較例を示して、本発明の特徴をより明確にする。
(光輝性コーティング剤の製造)
樹脂成分1、光輝性顔料、粉体、着色顔料、増粘剤、及び溶媒を常法により混合・攪拌することによって主剤を製造し、これに硬化剤として樹脂成分2を混合し、さらに溶媒を混合することによって、各光輝性コーティング剤(加熱残分:45重量%)を製造した。表1には、各光輝性コーティング剤の配合(固形分換算)を示す。原料としては下記のものを使用した。
・樹脂成分1:アクリルポリオール分散液(水酸基価:40KOHmg/g、重量平均分子量:70000、固形分:50重量%、媒体:ミネラルスピリット)
・樹脂成分2:ポリイソシアネート化合物(ヘキサメチレンジイソシアネート誘導体、固形分:100重量%)
・光輝性顔料1:ノンリーフィング型アルミニウムフレーク顔料(平均粒子径:9μm、水面拡散面積:28000cm/g)
・光輝性顔料2:ノンリーフィング型アルミニウムフレーク顔料(平均粒子径:9μm、水面拡散面積:29500cm/g)
・光輝性顔料3:ノンリーフィング型アルミニウムフレーク顔料(平均粒子径:12μm、水面拡散面積:21000cm/g)
・光輝性顔料4:ノンリーフィング型アルミニウムフレーク顔料(平均粒子径:20μm、水面拡散面積:14000cm/g)
・鱗片状粉体1:タルク(平均粒子径:5μm)
・鱗片状粉体2:焼成カオリン(平均粒子径:0.6μm)
・粒状粉体1:シリカ(平均粒子径:3μm)
・着色顔料:カーボンブラック
・増粘剤:アマイドワックス系増粘剤、酸化ポリエチレン系増粘剤
・溶媒:ミネラルスピリット
Figure 0007320732000001
(試験方法)
シーラー処理を施した合板(60cm×60cm)に対し、各光輝性コーティング剤をウールローラー(毛丈6mm)にて塗付け量0.1kg/mで塗装し、16時間乾燥させた。このとき、合板は垂直に設置した。また、塗装は、光輝性コーティング剤を含ませたローラーをランダムに転動させてネタ配りを行った後、仕上げとしてローラーを同一方向に転動させることにより行った。
次に、透明コーティング剤1(2液型ウレタン樹脂系透明コーティング剤)をウールローラー(毛丈6mm)にて塗付け量0.1kg/mで塗装し、24時間乾燥させた。塗装及び乾燥は、全て標準状態下(気温23℃、相対湿度50%)にて行った。
以上の方法で得られた試験板の外観(全体的な美観性、及び塗り継ぎ部の目立ちにくさ)を評価した。全体的な美観性(評価1)については、ムラがなく光輝性が高いものを「AA」とする4段階(優:AA>A>B>C:劣)にて行った。塗り継ぎ部分の目立ちにくさ(評価2)については、目立ちにくいものを「AA」とする4段階(優:AA>A>B>C:劣)にて行った。
(試験結果)
塗装に用いた光輝性コーティング剤と透明コーティング剤の組合せ、及び試験結果を表2に示す。実施例1~7(特に実施例1~5)では、各試験において良好な結果が得られた。
Figure 0007320732000002


Claims (3)

  1. 被塗面に対し、光輝性コーティング剤をローラーにて塗付した後、透明コーティング剤を塗付する被膜形成方法であって、
    前記光輝性コーティング剤は、
    樹脂成分(A)、平均粒子径1~20μmの光輝性顔料(B)、及び、体質顔料として平均粒子径0.1~20μmの鱗片状粉体(C)を含み、
    前記鱗片状粉体(C)は、タルク、カオリン、クレーあるいはこれらの焼成品から選ばれる1種または2種以上であり、
    前記樹脂成分(A)の固形分100重量部に対し、前記光輝性顔料(B)を1~20重量部、前記鱗片状粉体(C)を0.1~30重量部含むものであることを特徴とする被膜形成方法。
  2. 前記光輝性コーティング剤は、さらに着色顔料(D)を含むものであることを特徴とする請求項1記載の被膜形成方法。
  3. 前記光輝性顔料(B)は、アルミニウムフレーク顔料であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の被膜形成方法。

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