JP7320627B2 - アレイアンテナ総放射電力の測定方法、装置、システム、端末及びコンピュータ記憶媒体 - Google Patents

アレイアンテナ総放射電力の測定方法、装置、システム、端末及びコンピュータ記憶媒体 Download PDF

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Description

[関連出願の相互参照]
本願は、2019年06月14日に中国特許庁に提出された出願番号201910517592.7の中国特許出願の優先権を主張しており、該出願の全内容は引用によって本願に組み込まれている。
[技術分野]
本発明の実施例は、無線通信の技術分野に関するが、それに限定されない。具体的に、アレイアンテナ総放射電力の測定方法、装置、システム、端末及びコンピュータ記憶媒体に関するが、それらに限定されない。
人々のより高い品質、より高い解像度、及びより速い応答速度の内容へのニーズの高まりにつれて、第5世代(5th-Generation,5G)のモバイル通信技術が出現されている。この技術は、大規模アレイアンテナ(Massive-MIMO)、ビームフォーミング技術(Beam Forming)、ミリ波通信などを含む複数の新規技術を含んでいる。そのうち、ミリ波通信技術とは、主に波長がミリメートルレベルにある電磁波(周波数は、30 GHz~300 GHz)を基地局アクセスネットワークのキャリアとして用いる通信技術である。ミリ波技術を利用することで振動子のサイズをミリメートルレベルまで縮小させ、大規模アレイアンテナ技術が5G通信製品に幅広く応用されている。アレイアンテナの振動子ユニットの数は、128から256まで、ひいては512に達し、いずれも成功した応用例がある。ミリ波回路設計及び大規模フェーズコントロールアレイアンテナの応用は、アンテナとリモート無線ユニット(Radio Remote Unit,RRU)とを一体化にさせることでアクティブアンテナシステム(Active Antenna System,AAS)を形成することが要求される。
従来の低周波数TRPの測定規格(CTIA規格)は、測定誤差が非常に大きいので、ミリ波アレイアンテナに適用されない。3GPP(3rd Generation Partnership Project)の規定によると、アクティブアンテナシステム(Active Antenna System,AAS)基地局の設備には、それぞれ、1-Oタイプ及び2-Oタイプという2つのタイプがある。両者の相違は、作動の周波数が違うということであり、全体的な構造がほぼ同様であり、図1を参照する。図1に示すように、この種類の設備のアンテナと無線インターフェースとが固定して接続されるのは、基地局をさらにコンパクトにさせ、伝送損失を低減させることを目的とする。原則的に、アンテナは、無線インターフェースから取り外せないとする。従って、元の基準として利用される伝送試験は、無線インターフェースが無くなることで適用されない。3GPPは、1-O及び2-O設備の無線試験について放射試験の方式、即ちOTA(Over the Air)試験を使用しなければならないと規定している。3GPP規格のTS38.104には、AAS基地局が2-Oタイプの5G設備に属し、その無線指標を、暗室で無線経由(Over the Air,OTA)方式によって測定しなければならないと規定している。そのうち、基地局の総放射電力(Total Radiated Power,TPR)は、肝心なOTA試験項目の一つであり、基地局の出力電力、漏洩、隣接チャネル漏洩電力比(Adjacent Channel Leakage Ratio,ACLR)などの多項目無線指標を評価する基礎になる。
3GPPの最新バージョンであるTS38.141-2規格には、レイリー分解能によるサンプリングアルゴリズム(I.2.2 Reference angular step criteria)と正規化波数ベクトル空間によるサンプリングアルゴリズム(I.6 Wave vector space grid)を提出し、測定サンプリングポイントの数を低減させ、測定の効率を大幅に向上させることができる。ただし、アレイユニットの数は、倍増すると、ビームの幅がさらに小さくなることにつれて、レイリー分解能によるサンプリング方案に必要なポイントの数も、倍増する。そこで特大なアレイアンテナについて、試験の效率を向上させるために、より効率の試験方案を提出しなければならない。
本発明の実施例は、特大なアレイアンテナの総放射電力の試験効率の向上を含む関連技術における課題の一つを少なくともある程度解決するアレイアンテナ総放射電力の測定方法、端末、システム、装置及びコンピュータ記憶媒体を提供することを目的としている。
それに鑑みて、本発明の実施例は、測定すべきアレイアンテナをN個のアンテナサブアレイに区分し、前記Nが2以上であるステップと、前記N個のアンテナサブアレイのサイズによって、サンプリング間隔を特定するステップと、前記サンプリング間隔によって、サンプリングポイントを特定するステップと、前記サンプリングポイントの放射電力によって、アレイアンテナ全体の総放射電力を特定するステップと、を含むアレイアンテナ総放射電力の測定方法を提供する。
本発明の実施例は、測定すべきアレイアンテナのアンテナサブアレイを特定し、アンテナサブアレイのサイズを特定するためのパーティション特定モジュールと、前記アンテナサブアレイのサイズによって、サンプリング間隔を特定するためのサンプリング間隔特定モジュールと、前記サンプリング間隔によって、角度空間又は波数ベクトル空間において均等にサンプリングすることでサンプリングポイントを特定するためのサンプリングポイント特定モジュールと、前記サンプリングポイントの放射電力によって、アレイアンテナ全体の総放射電力を特定するための総放射電力確認モジュールと、を含むアレイアンテナ総放射電力の測定装置をさらに提供する。
本発明の実施例は、回転台に固定された被試験設備、試験アンテナシステム、電力検出器及び試験機を含むアレイアンテナ総放射電力測定システムであって、上述したようなアレイアンテナ総放射電力の測定方法のステップを実現するように、前記被試験設備は、集積されたアレイアンテナとリモート無線ユニットとを含み、前記電力検出器は、前記試験アンテナシステムに接続され、前記試験機は、それぞれ前記被試験設備、回転台、試験アンテナシステム及び電力検出器に接続されるアレイアンテナ総放射電力測定システムをさらに提供する。
本発明の実施例は、プロセッサと、メモリーと、通信バスとを含むアレイアンテナ総放射電力の測定端末であって、前記通信バスは、プロセッサとメモリーとの間の接続・通信を実現するためのものであり、前記メモリーには、コンピュータプログラムが記憶されており、前記プロセッサは、上述したようなアレイアンテナ総放射電力の測定方法のステップを実現するように、メモリーに記憶された一つ又は複数のコンピュータプログラムを実行するためのものであるアレイアンテナ総放射電力の測定端末を提供する。
本発明の実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供しており、当該コンピュータ読み取り可能な記憶媒体には、一つ又は複数のコンピュータプログラムが記憶されており、上述したようなアレイアンテナ総放射電力の測定方法のステップを実現するように、一つ又は複数のコンピュータプログラムが一つ又は複数のプロセッサによって実行されることが可能である。
図1は、本発明の各実施例における1-O及び2-Oの設備模式図である。 図2は、本発明の実施例1における試験システム模式図である。 図3は、本発明の実施例1における試験環境の空間座標系である。 図4(a)は、本発明の実施例1おける角度空間でレイリー分解能によるサンプリングの模式図である。 図4(b)は、本発明の実施例1おける波数ベクトル空間でレイリー分解能によるサンプリングの模式図である。 図4(c)は、本発明の実施例1おける波数ベクトル空間におけるサンプリングポイントの球面座標系における位置の模式図である。 図5は、本発明の実施例1におけるアレイアンテナ総放射電力の測定方法の基本的な流れの模式図である。 図6は、本発明の実施例2における独立パーティションを使ってTRPを計算する方案の模式図である。 図7は、本発明の実施例2における独立パーティションを使ってTRPを計算する測定方法のフローチャートである。 図8(a)は、本発明の実施例3における反転パーティションを使ってTRPを計算する方案の模式図である。 図8(b)は、本発明の実施例3における反転パーティションを使ってTRPを計算する方案の模式図である。 図8(c)は、本発明の実施例3における反転パーティションを使ってTRPを計算する方案の模式図である。 図9は、本発明の実施例3における反転パーティションを使ってTRPを計算する試験方法のフローチャートである。 図10は、本発明の実施例4における独立パーティションを使ってTRPを計算する試験装置の模式図である。 図11は、本発明の実施例4における反転パーティションを使ってTRPを計算する試験装置の模式図である。 図12は、本発明の実施例5のシステムにおいて反転パーティションを使ってTRPを計算する試験方案の実験結果である。 図13は、本発明の実施例6における測定端末の模式図である。
以下、本発明の目的、技術案及び利点をさらに明確にさせるため、発明を実施するための形態を図面と組み合わせることで、本発明の実施例をより詳細に説明する。ここで記載する具体的な実施例は、本発明の実施例を解釈するためのもののみであり、本発明を限定するものではないと理解すべきである。
実施例1:
5Gアクティブアンテナシステムのアレイアンテナ総放射電力(Total Radiated Power,TPR)の試験効率を向上させるように、本発明の実施例は、アレイアンテナ総放射電力の測定方法を提供する。
3GPPによれば、アクティブアンテナシステム基地局は、1-O及び2-Oという2種の設備に区分され、両者の相違は、作動周波数が異なるということであるが、全体的な機構はほぼ同様であり、1-O及び2-O設備について前文に記載したので、ここで説明を省略する。3GPPは、1-O及び2-O設備に対する無線試験に放射試験の方式、即ちOTA試験を利用しなければならないと規定している。
一般的に、OTA試験を行うために暗室環境が必要である。現在、暗室環境は、主にファーフィールド暗室、コンパクトフィールド暗室及びニアフィールド暗室という3種類に分ける。ニアフィールド暗室の試験項目が非常に有限的なものであるので、3GPPは、このような暗室に対する試験能力がまだ初期検討の段階にある。ファーフィールド及びコンパクトフィールドに係る試験項目は比較的に多いので、現在、3GPPにより認可される試験環境である。
以下、ファーフィールド暗室を例に挙げてOTA試験環境を説明するが、試験システムについて、具体的に図2を参照する。
システム200は、リモート無線ユニットRRU 211とアレイアンテナ212とを含むEUT 210のOTA指標を測定するように構成される。破線に示すように、アレイアンテナ212とRRU211とは、緊密に集積されて一体化の設備を形成する。別途設置及び独立測定可能なRRU及びアンテナシステムと逆に、EUT 210の送信及び受信チャンネルは直接にアレイアンテナ212ユニットに接続されている。アレイアンテナ212とRRU211とは集積され、無線接続がされないので、アレイアンテナは、隔離されて試験することができない。つまり、単純にアレイアンテナ212の放射性能及びRRU211の送信と受信リンク性能を測定することでEIRP(Equivalent Isotropic Radiated Power,等価等方性放射電力)、TRP(Total Radiated Power,総放射電力)、EIS(Equivalent Isotropic Sensitivity,等価等方感度)及びTIS(Total Isotropic Sensitivity,全等方感度)などの無線設備全体の指標を計算することができない。EUT 210に対する測定を同時に行う必要がある。
EUT210は、回転台220に固定するように配置され、回転台220は、水平面及びピッチ面の上で回転してもよい。試験アンテナシステム230は、試験アンテナ231、アンテナ固定ホルダ232及び試験ケーブル233を含む。試験アンテナ231は、単一のアンテナでもよく、複数のアンテナでもよい。アンテナ固定ホルダ232は、試験アンテナ231を固定するように設置されると共に、三次元空間で移動することができる。試験アンテナ231は、試験ケーブル233を介して電力検出器240に接続されている。電力検出器240は、ベクトルネットワークアナライザでもよく、スペクトラムアナライザでもよく、電力計などでもよい。
EUT210、回転台220、アンテナ固定ホルダ232及び電力検出器240は、試験機250に接続され、この試験機250は、EUT210の送受信、回転台220の回転、アンテナ固定ホルダ232の移動及び電力検出器240の送受信を制御し、EIRP値を含む関連試験データを記録し、処理すると共に、ログを記録するように構成される。
試験過程全体において、全電波暗室環境は、無限大の空間をシミュレーションするように波吸収材料260及び暗室外壁270によって外部環境と隔離されている。
図3は、EUT 210におけるアレイアンテナ212を参照点とする座標系模式図である。但し、x軸は、アンテナアレイ面の法線方向とほぼ一致し、y軸及びz軸は、それぞれ水平及び垂直方向に対応する。ここで2種の空間座標を用いて方向を描く。1つは、角度空間で、即ち球面座標系における(θ,φ)を用いて表記する。例えば、波数ベクトル方向を(90°,0°)と定める場合、x軸方向を指向することを意味する。もう1つは、正規化波数ベクトル空間、即ちデカルト座標系における(u,v)で表記し、その中のu及びvは、ぞれぞれy軸及びz軸に投影された正規化波数ベクトルの大きさを示す。例えば、波数ベクトル方向を(0,0)と定める場合、x軸方向を指向することを意味する。角度空間(θ,φ)と正規化波数ベクトル空間(u,v)とは、下記の空間変換関係にある。即ち
Figure 0007320627000001
OTA試験について、主にEIRP、EIS及びTRPに注目する。その内、TRPの試験は、OTA試験の難点である。
3GPPの最新バージョンであるTS38.141-2規格には、レイリー分解能による角度空間サンプリングアルゴリズム(I.2.2 Reference angular step criteria)及び正規化波数ベクトル空間によるサンプリングアルゴリズム(I.6 Wave vector space grid)を利用することで、測定サンプリングポイントの数を減少し、測定の效率を大幅に向上可能であることが言及される。
図4(a)に示されるように、角度空間でレイリー分解能を間隔とするサンプリングを行う模式図を参照する。その内、背景図は、周期が半波長である16×8(y×z)アレイアンテナの角度空間における放射指向性図であり、記号「+」は、サンプリングポイントを示す。レイリー分解能(θ,φ)は、アンテナサイズ及び下式によって計算してもよい。
Figure 0007320627000002
但し、λは波長であり、D及びDはアレイアンテナのy方向及びz方向における最大サイズを指す。
一般的なアレイアンテナ、即ち同振幅と同位相で且つ矩形状のアレイアンテナについて、さらに指向性図における最初のヌルビーム幅(First Null Beamwidth,FNBW)によってレイリー分解能を特定可能である。即ち
Figure 0007320627000003
図4(b)に示されるように、正規化波数ベクトル空間でレイリー分解能を間隔とするサンプリングを行う模式図を参照する。波数ベクトル空間でのレイリー分解能(u,v)は、アレイアンテナサイズによって特定できる。即ち
Figure 0007320627000004
但し、D及びDとは、y方向及びz方向におけるアレイアンテナの最大サイズを指す。
一般的なアレイアンテナ、即ち同振幅と同位相で且つ矩形状のアレイアンテナについて、さらに指向性図における最初のヌルビーム幅(First Null Beamwidth,FNBW)によってレイリー分解能を特定可能である。詳細は式(3)を参照する。
図4(b)におけるサンプリングポイントに対応するアンテナも、周期が半波長である16×8(y×z)アレイアンテナであり、記号「+」は、サンプリングポイントを示し、サンプリングポイントがこの空間において均等に分布する。サンプリングポイントが、必ず半径が1である円の内に位置されることを確保するのは、ファーフィールドで測定されたフィールドがいずれも放射成分であり、圈外のエバネッセント波成分が距離と共に指数的減衰するので、ファーフィールドで遮断されるからである。
図4(c)は、図4(b)に示された波数ベクトル空間でのサンプリングポイントの球面座標系における対応位置を示す。但し、記号「+」とは、サンプリングポイントを示す。図示のように、サンプリングポイントは座標系において非均等に分布し、且つ図4(a)のサンプリングポイントと比べて、ポイントの数が著しく減少する(図4(a)の結果の約1/3になる)。図4(b)及び(c)が図4(a)と同様なアンテナアレイに対応することを考えて、図4(b)及び(c)の結果として、波数ベクトル空間でサンプリングを行うポイントの数がより少なくなり、効率がより高くなることになる。さらに、波数ベクトル空間とアレイアンテナ対応空間とは、フーリエ変換の関係にあるので、波数ベクトル空間におけるサンプリングはポイント数の最も少ない方式である。従って、この空間におけるサンプリングを、最適のサンプリング方案とも言える。
本実施例では、サンプリングポイントの数をさらに減少し、試験効率を向上させるために、アンテナアレイ全体をパーティションしてTRPを測定する方案を提案する。具体的な方法と流れは、図5を参照する。
S501:測定すべきアレイアンテナをN個のアンテナサブアレイに区分し、Nは2以上である。
本実施例では、測定すべきアレイアンテナをN個のアンテナサブアレイに区分し、即ち測定すべきアレイアンテナに対してパーティションを行い、パーティションの方式は、独立パーティション又は反転パーティションを含むが、それらに限定されない。
なお、独立パーティション方式は、測定すべきアレイアンテナをランダムにN個のアンテナサブアレイに区分し、アンテナサブアレイごとのサイズが同じでも良く、異なっても良い。Nは、奇数でも偶数でもよい。反転パーティション方式は、二分法に従って測定すべきアレイアンテナをN=2個のアンテナサブアレイに区分する。
S502:N個のアンテナサブアレイのサイズによって、サンプリング間隔を特定する。
本実施例では、アンテナサブアレイのサイズはN個のアンテナサブアレイの最大サイズであり、異なった方向において、最大サイズは、同一のアンテナサブアレイにある可能性があるが、異なるアンテナサブアレイにある可能性もある。
本実施例では、サンプリングの方案は2種がある。1つは、角度空間でのサンプリングであり、もう1つは、正規化波数ベクトル空間でのサンプリングであり、サンプリング間隔は、レイリー分解能によって特定される。式(2)及び式(4)は、それぞれ角度空間及び正規化波数ベクトル空間でサンプリングする場合、アンテナサブアレイのサイズとレイリー分解能との換算関係である。
なお、サンプリング間隔は、レイリー分解能を超えず、即ちサンプリング間隔は、レイリー分解能以下である。サンプリング間隔がレイリー分解能に等しい場合には、アレイアンテナ総放射電力の試験効率の最も高いサンプリング方式になる。
S503:サンプリング間隔によってサンプリングポイントを特定する。
本実施例では、サンプリング間隔を特定した後、サンプリングポイントを特定することができる。具体的なサンプリングポイントの特定方式は、前記図4(a)、図4(b)及び図4(c)を参照し、ここで説明を省略する。
なお、正規化波数ベクトル空間と角度空間とは、フーリエ変換の関係にあり、具体的な変換関係が式(1)を参照する。従って正規化波数ベクトル空間でのサンプリングは、ポイントの数が最も少ない方式である。サンプリングポイントの数が少ないほど、TRPの試験效率が向上するので、正規化空間におけるサンプリングを、最適なサンプリング方案とも言える。
S504:サンプリングポイントの等価等方放射電力によってアレイアンテナ全体の総放射電力を特定する。
本実施例では、独立パーティション及び反転パーティションという2種の方式を用いてアレイアンテナに対してパーティションを行う。独立パーティション方式を用いる場合、個々のサンプリングポイントにおいてそれぞれアンテナサブアレイに順に電力を放射させ、試験機によってアンテナサブアレイごとに対応する等価等方放射電力EIRPを記録し、最後に関連データを処理することでアレイアンテナ全体のTRPを取得する。反転パーティション方式を用いる場合、アレイアンテナをN=2個のアンテナサブアレイに区分し、個々のサンプリングポイントにおいてアンテナサブアレイを同時に電力を放射させ、且つ二分法でアンテナサブアレイの位相に180°変化させ、N位相の変化に対応するEIRPを記録し、最後に関連データを処理することでアレイアンテナ全体のTRPを取得する。
本発明の実施例に係るアレイアンテナ総放射電力の測定方法は、測定すべきアレイアンテナに対してパーティションを行い、レイリー分解能サンプリング方案を基礎にして、アレイアンテナ総放射電力の測定過程において、サンプリングポイントの数を減少させることで、アレイアンテナ総放射電力の試験効率を大幅に向上させる。
実施例2:
前記実施例を基礎にして、本発明の実施例は、独立パーティション方式を例に挙げてアレイアンテナ総放射電力の試験方法をさらに詳しく説明する。
図6は、独立パーティション方式を用いてアレイアンテナ総放射電力TRPを計算する一実施例であり、その内、アレイアンテナは、それぞれA1、A2、A3及びA4という4つのアンテナサブアレイに区分される。垂直方向における最大サイズDz,maxは、アンテナサブアレイA1及びA2に対応するサイズであり、水平方向における最大サイズDy,maxは、アンテナサブアレイA3に対応するサイズである。y方向及びz方向におけるレイリー分解能及びこれによって得られたサンプリングポイントは、サイズDy,maxとDz,maxにより決定される。
図7は、独立パーティション方式を用いてTRPを計算する試験方法のフローチャートである。詳細は下記の通りになる。
S701:測定すべきアレイアンテナ全体をN個の領域に区分し、N個のアンテナサブアレイを形成し、Nは2以上である。
S702:N個のアンテナサブアレイの最大サイズによってレイリー分解能を特定し、レイリー分解能によってサンプリング間隔を特定する。
本実施例では、アンテナサブアレイの最大サイズを特定することは、2種の場合に区分してもよい。1つは、y方向及びz方向における最大サイズが、いずれも同一のアンテナサブアレイに位置し、もう1つは、y方向及びz方向における最大サイズが、それぞれ異なったアンテナサブアレイに属する。
本実施例では、レイリー分解能は、2種の異なった空間から特定してもよい。1つは、角度空間であり、もう1つは、正規化波数ベクトル空間である。
角度空間におけるレイリー分解能の特定方式は、下記の通りになる。
Figure 0007320627000005
正規化波数ベクトル空間におけるレイリー分解能の特定方式は、下記の通りになる。
Figure 0007320627000006
但し、λは、信号波長であり、Dy,max及びDz,maxは、それぞれアレイアンテナのy方向及びz方向において対応する最大アンテナサイズであり、θr,min及びφr,minは、それぞれ各サブアレイの角度空間でのθ及びφ方向において対応する最小レイリー分解能であり、ur,min及びvr,minは、それぞれ各サブアレイの正規化波数ベクトル空間でのy方向及びz方向において対応する最小レイリー分解能である。
なお、サンプリング間隔は、レイリー分解能を超えないことで特定される。詳細は、下記の通りになる。
Figure 0007320627000007
S703:サンプリング間隔によってサンプリングポイントを特定する。
角度空間でサンプリングを行う方案について、試験システムによって角度空間(θ,φ)において(Δθ,Δφ)をサンプリング間隔とし均等サンプリングを行ってM個のサンプリングポイント(θ,φ)を特定する必要があるが、但し、i=1,2…M
正規化波数ベクトル空間でサンプリングを行う方案について、試験システムによって波数ベクトル空間(u,v)において(Δu,Δv)をサンプリング間隔とし均等サンプリングを行ってM個のサンプリングポイント(u,v)及び角度空間における対応値(θ,φ)を特定する必要があるが、但し、i=1,2…M、(u,v)と(θ,φ)との関係が、式(1)によって変換される。
S704:サンプリングポイントによってアンテナサブアレイごとの総放射電力TRP値を取得する。
本実施例では、個々のサンプリングポイントにおいて、N個のアンテナサブアレイを順に電力を放射させ、試験機は、サブアレイごとに対応する等価等方放射電力EIRP,j=1,2…Nを記録する。
なお、N個のアンテナサブアレイを順に電力を放射させる場合、1個のアンテナサブアレイに電力を放射させるとき、その他のアンテナサブアレイは、オフ状態にあり、即ち電力を放射しない。
角度空間において均等サンプリングを行うサンプリングポイントを例に挙げると、個々のサンプリングポイントにおいて記録されたアンテナサブアレイごとのEIRP値は、EIRPijになり,ただしi=1,2…M、j=1,2…N。これにより、アンテナサブアレイごとの総放射電力TRP値を取得することができる。式は、下記の通りになる。
Figure 0007320627000008
但し、TRPはj番目のサブアレイのTRP値であり、θとはi番目のサンプリングポイントに対応するピッチ角である。
正規化波数ベクトル空間において均等サンプリングを行うサンプリングポイントを例に挙げると、個々のサンプリングポイントにおいて記録されたアンテナサブアレイごとのEIRP値は、EIRPijになり、ただしi=1,2…M、j=1,2…N。これにより、アンテナサブアレイごとの総放射電力TRP値を取得することができる。式は、下記の通りになる。
Figure 0007320627000009
但し、TRPはj番目のサブアレイのTRP値であり、角度(θ,φ)とはi番目のサンプリングポイント(u,v)に対応する値であり、両者間は変換式(1)によって繋がっている。
S705:アンテナサブアレイごとに対応するTRPによってアレイアンテナ全体の総放射電力TRPを特定する。
本実施例では、アンテナサブアレイごとに対応するTRP値を、TRP(j=1,2…N)と示す場合、アレイアンテナ全体の総放射電力は、下記の通りになる。
Figure 0007320627000010
本発明の実施例は、それぞれ角度空間でサンプリングを行うこと及び正規化波数ベクトル空間でサンプリングを行うことを例に挙げて、具体的な実施例によってアレイアンテナ全体の総放射電力TRPの測定方法をより詳細に説明する。
例1:
この例では、サイズが8λ×8λであるアレイアンテナを用い、但し、λが波長を示す。測定すべきアレイアンテナを2個のアンテナサブアレイに区分し、具体的に左右2個の同様なアンテナサブアレイによって構成され、角度空間においてTRPサンプリングを行う。
S701:測定すべきアレイアンテナ全体をN個の領域に区分し、N個のアンテナサブアレイを形成し、Nが2以上である。
具体的に、8λ×8λである測定すべきアレイアンテナを左右同様な2個の4λ×8λであるサブアレイに区分し、Nを2と特定する。
S702:N個のアンテナサブアレイの最大サイズによってレイリー分解能を特定し、レイリー分解能によってサンプリング間隔を特定する。
具体的に、フルアレイアンテナは、左右2個の同様なアンテナサブアレイによって構成されるので、アンテナサブアレイに対応するy方向及びz方向における最大サイズDy,max及びDz,maxは、それぞれ4λと8λになる。式(5)に代入することで分かるように、対応するレイリー分解能(θr,min,φr,min)は(14.4°,7.1°)になる。式(7)に従って、θ及びφ方向におけるサンプリング間隔を14.4°と7.1°に設定してもよい。
S703:サンプリング間隔によってサンプリングポイントを特定する。
本例は、角度空間において均等にポイントをサンプリングし、ポイントの間隔はθとφ方向にそれぞれ14.4°及び7.1°になる。サンプリングの開始位置は、アレイアンテナの法線方向でもよく、法線方向から外れてもよい。このような高利得なアレイアンテナにとっては、後方向への放射を無視し、アレイアンテナの前半球面だけでスキャンをしてもよいので、この方式で特定されたサンプリングポイントの数Mは、約300個のポイントになる。
S704:サンプリングポイントによってアンテナサブアレイごとの総放射電力のTRP値を取得する。
具体的に、試験機250は、回転台220を指定されたサンプリングポイントまで移動させるように制御し、サンプリングポイントiごとに、左右2個のサブアレイに対して切り替えを行い、電力を順に放射させるが、周波数領域測定装置240はサブアレイごとに対応する等価等方放射電力EIRPijを記録し,但しi=1,2…M、j=1,2。左右2個のサブアレイのTRP及びTRPは式(8)から取得される。
S705:アンテナサブアレイごとに対応するTRPによってアレイアンテナ全体の総放射電力TRPを特定する。
本例では、アレイアンテナ全体の総放射電力は、TRP=TRP+TRPになる。
例2:
この例では、サイズが8λ×8λであるアレイアンテナを用い、但し、λが波長を示す。測定すべきアレイアンテナを2個のアンテナサブアレイに区分し、具体的に左右2個の同様なアンテナサブアレイによって構成され、正規化波数ベクトル空間においてTRPサンプリングを行う。
S701:測定すべきアレイアンテナ全体をN個の領域に区分し、N個のアンテナサブアレイを形成し、Nが2以上である。
具体的に、8λ×8λである測定すべきアレイアンテナを左右同様な2個の4λ×8λであるサブアレイに区分し、Nを2と特定する。
S702:N個のアンテナサブアレイの最大サイズによってレイリー分解能を特定し、レイリー分解能によってサンプリング間隔を特定する。
具体的に、フルアレイアンテナは、左右2個の同様なアンテナサブアレイによって構成されるので、アンテナサブアレイに対応するy方向及びz方向における最大サイズDy,max及びDz,maxは、それぞれ4λと8λになる。式(6)に代入することで分かるように、対応するレイリー分解能(ur,min,vr,min)は(0.25,0.125)になる。式(7)に従って、u及びv方向におけるサンプリング間隔を0.25と0.125に設定してもよい。
S703:サンプリング間隔によってサンプリングポイントを特定する。
本例は、波数ベクトル空間において均等にポイントをサンプリングし、ポイントの間隔はuとv方向にそれぞれ0.25及び0.125になる。サンプリングの開始位置は、アレイアンテナの法線方向でもよく、法線方向から外れてもよい。これらの波数ベクトル空間で均等に分布するサンプリングポイントの中心点から離れる位置が、必ず単位円の内にあることは、伝送モデルの特性により決定される。このような高利得なアレイアンテナにとっては、後方向への放射を無視し、アレイアンテナの前半球面だけでスキャンをしてもよいので、この方式で特定されたサンプリングポイントの数Mは、約100個のポイントになる。変換関係式(1)によって波数ベクトル空間におけるポイントの角度空間における対応値を取得する。
S704:サンプリングポイントによってアンテナサブアレイごとの総放射電力TRP値を取得する。
具体的に、試験機250は、回転台220を前記角度空間におけるポイントまで移動させるように制御し、個々のサンプリングポイントiにおいて、左右2個のサブアレイを切り替えることで順に電力を放射させ、周波数領域測定装置240は、サブアレイごとに対応する等価等方放射電力EIRPijを記録し、但しi=1,2…M、j=1,2。左右2個のサブアレイのTRP及びTRPは式(9)から取得される。
S705:アンテナサブアレイごとに対応するTRPによってアレイアンテナ全体の総放射電力TRPを特定する。
本例では、アレイアンテナ全体の総放射電力はTRP=TRP+TRPになる。
本発明の実施例に提供されたアレイアンテナ総放射電力の測定方法は、測定すべきアレイアンテナを独立パーティションの方式でパーティションを行い、このようなサンプリング方式は、アンテナサブアレイに重ね合わせが生じないように確保し、さらにアンテナサブアレイのTRP結果の正確性を確保する。サブアレイの切替時間は、回転台停止などの時間と比べて、2つのレベルと小さくなるので無視されてもよい。サンプリングポイントの数が減少することは、アレイアンテナ総放射電力の試験効率を大幅に向上させる。波数ベクトル空間フィールド分布とアンテナ面電流分布とは、フーリエ変換の関係にあるので、波数ベクトル空間でのサンプリングは、ポイントの数が最も少ない方式である。サンプリングポイントの数が少ないほど、TRP試験の効率が向上する。
実施例3
本発明の実施例は、反転パーティション方式を例に挙げてアレイアンテナ総放射電力の試験方法についてより詳細に説明する。
図8(a)は、ダブルパーティション方式を用いてアレイアンテナTRPを計算する模式図である。
その内、アレイアンテナ全体は、大きさが同様である2個のアンテナサブアレイA1及びA2に区分し、アンテナサブアレイのサイズに対応するサンプリング間隔でサンプリングを行うことは、2つのアンテナサブアレイ領域に重ね合わせを生じさせ、TRP計算値が実際値と差異を生じさせる。その中に、811は二つのアンテナサブアレイの位相が0に保持する場合であり、812は二つのアンテナサブアレイの位相が180°相違する場合であり、即ち811と比べて、822は一回反転操作を行い、アクティブフェーズコントロールアレイアンテナにおいてこのような操作を実現することが容易である。前記サンプリング方式で811の場合に試験を実行することで得られたTRPはTRPであり、812の場合に試験を実行することで得られたTRPはTRPである。TRP及びTRPはいずれもフルアレイアンテナのTRP値を直接に代表できないが、前記フルアレイアンテナのTRP値は下記の通りになることを証明することができる。
Figure 0007320627000011
この結果は、フィールドの関連特性から得られることができる。
式(11)のような方式によって、アンテナサブアレイのサイズでレイリー分解能に対応してサンプリングを行うことで、半分のサンプリングポイントを減少することができる。かつ、試験点停止などと比べて、位相遷移に係わる時間を無視してもよい。一般的に、このようなダブルパーティション反転でTRPを計算する方式によると、試験効率を1倍向上させることができる。
図8(b)は、4つのパーティションで反転してTRPを計算する方案の模式図を示す。
その内、アレイアンテナ全体は、A1、A2、A3及びA4という同様の大きさを持つ四つのアンテナサブアレイに区分し、アンテナサブアレイのサイズに対応するサンプリング間隔でサンプリングを行うことは、四つアンテナサブアレイ領域に重ね合わせを生じさせることになり、TRP計算値が実際値と差異が生じる。その内、821は二つのアンテナサブアレイの位相が0に保持する場合である。822は左右二つのアンテナサブアレイの位相が180相違する場合で、即ち821と比べて、822の右辺の二つのアンテナサブアレイは1回だけ反転操作する。823は、上下二つのアンテナサブアレイの位相が180相違する場合で、即ち821と比べて、823の下部の二つのアンテナサブアレイは1回だけ反転操作する。824は対角の二つのアンテナサブアレイの位相が180相違する場合で、即ち822と比べて、824の下部の2つのアンテナサブアレイは1回だけ反転操作する。このような位相遷移操作は、アクティブフェーズコントロールアレイアンテナにおいて実現することが容易である。前記サンプリング方式で821、822、823及び824の場合に試験を実行することで得られたTRPは、TRP、TRP、TRP及びTRPになる。TRP、TRP、TRP及びTRPはいずれもフルアレイアンテナのTRP値を直接に代表できないが、前記フルアレイアンテナのTRP値は下記の通りになることを証明することができる。
Figure 0007320627000012
この結果は、フィールドの関連特性から得られることができる。
式(12)のような方式によって、アンテナサブアレイのサイズでレイリー分解能に対応してサンプリングを行うことで、サンプリングポイントを元の1/4まで減少することができる。位相遷移は、試験点停止などと比べて時間的に無視してもよい。一般的に、このような4つのパーティションで反転してTRPを計算する方式は、試験効率を3倍向上させることができる。
図8(c)は、Nパーティションで反転してTRPを計算する方案の模式図を示す。
図8(a)及び(b)に示すように、アンテナサブアレイは二分法の方式で区分することになる。4つのパーティションの場合、0000、0101、0011及び0110という場合として示してもよいが、1は、反転操作を指す。より多いパーティションの場合では、上記を基礎にして継続して拡大することができる。アレイアンテナをN=2個の同様のアンテナサブアレイに分け、アンテナサブアレイのサイズに対応するサンプリング間隔でサンプリングを行い、毎回の反転に対応するTRP値、即ちTRPを取得し、ただしj=1,2…N値。フルアレイアンテナのTRP値は下記の通りになることを証明することができる。
Figure 0007320627000013
式(13)のような方式によって、アンテナサブアレイのサイズでレイリー分解能に対応してサンプリングを行うことで、サンプリングポイントを元の1/Nまで減少することができ、試験点停止などと比べて、位相遷移は時間的に無視してもよい。一般的に、このようなNパーティションで反転してTRPを計算する方式は、試験効率をN-1倍向上させることができる。
なお、上記は、アレイアンテナを同様なサイズのアンテナサブアレイに区分する場合であるが、アンテナサブアレイのサイズが同様でなくてもよい。具体的にどのように区分するかの方法は、実際の状況及びニーズによって決定される。
図9は、反転パーティション方式でTRPを計算する試験方法のフローチャートを示し、詳細は下記の通るである。
S901:測定すべきアレイアンテナ全体を二分法でN=2個の領域に区分し、N個のサブアレイを形成する。
S902:N個のアンテナサブアレイの最大サイズによってレイリー分解能を特定し、レイリー分解能によってサンプリング間隔を特定する。
本実施例では、アンテナサブアレイの最大サイズの特定は、2種の場合に分けてもよい。1つは、y方向及びz方向の最大サイズがいずれも同一のアンテナサブアレイにあり、もう1つは、y方向及びz方向の最大サイズが異なったアンテナサブアレイに属する。
本実施例では、レイリー分解能を2種の異なった空間で特定を行ってもよい。1つは、角度空間であり、もう1つは、正規化波数ベクトル空間である。角度空間レイリー分解能及び正規化波数ベクトル空間レイリー分解能の特定は、式(5)及び式(6)によって実現される。
本実施例に係わる角度空間及び正規化波数ベクトル空間のサンプリング間隔は、式(7)により特定される。
S903:サンプリング間隔によってサンプリングポイントを特定する。
角度空間でサンプリングする方案について、試験システムは、角度空間(θ,φ)で(Δθ,Δφ)をサンプリング間隔とし均等サンプリングを行ってM個のサンプリングポイント(θ,φ)を特定する必要がある。但し、i=1,2…M
正規化波数ベクトル空間でサンプリングする方案について、試験システムは、波数ベクトル空間(u,v)で(Δu,Δv)をサンプリング間隔とし均等サンプリングを行ってM個のサンプリングポイント(u,v)及び角度空間の対応値(θ,φ)を特定する必要がある。但しi=1,2…M、(u,v)と(θ,φ)との関係は、式(1)によって変換される。
S904:サンプリングポイントによって反転配列の総放射電力TRP値を取得し、但しj=1,2…N。
本実施例では、個々のサンプリングポイントにおいて、全てのアンテナサブアレイに同時に電力を放射させ、サブアレイごとに対して番号を付けると共に、図8(c)の方式で反転配列を得るが、試験機は、反転配列の等価等方放射電力EIRPを記録し、但しj=1,2…N。
サンプリングポイントは、角度空間で均等サンプリングを行うことで得た場合、個々のサンプリングポイントにおいて記録された反転配列ごとのEIRP値は、EIRPijであり、但しi=1,2…Ms、j=1,2…N、反転配列ごとのTRP値は、式(8)によって取得することができる。
この時の式(9)におけるTRPとは、j番目の反転配列のTRP値を指す。
サンプリングポイントは、正規化波数ベクトル空間で均等サンプリングを行うことで得た場合、個々のサンプリングポイントにおいて記録された反転配列ごとのEIRP値は、EIRPijであり、但しi=1,2…M、j=1,2…N、サブアレイごとのTRP値は、式(9)によって取得することができる。この時の式(9)におけるTRPとは、j番目の反転配列のTRP値を指す。
S905:反転配列ごとに対応するTRPによってアレイアンテナ全体の総放射電力TRPを特定する。
具体的に、反転配列ごとに対応するTRP値をTRP(j=1,2…N)と表記すると、アレイ全体の総放射電力を式(13)によって取得することができる。
本発明の実施例は、それぞれ角度空間でサンプリングを行うこと及び正規化波数ベクトル空間でサンプリングを行うことを例に挙げて、具体的な実施例によってアレイアンテナ全体の総放射電力TRPの測定方法をより詳細に説明する。
例1:
この例では、サイズが8λ×8λであるアレイアンテナを用いる。但し、λは波長を示す。測定すべきアレイアンテナを2個のアンテナサブアレイに区分し、具体的に左右2個の同様なアンテナサブアレイによって構成され、角度空間でTRPサンプリングを行う。
S901:測定すべきアレイアンテナ全体を二分法でN=2個の領域に区分し、N個のサブアレイを形成する。
本例では、8λ×8λであるアレイアンテナを左右同様の2個の4λ×8λであるアンテナサブアレイに区分し、Nを2、n=1と特定する。
S902:N個のアンテナサブアレイの最大サイズによってレイリー分解能を特定し、レイリー分解能によってサンプリング間隔を特定する。
本実施例では、フルアレイアンテナは、左右2個の同様なアンテナサブアレイによって構成されてもよいので、サブアレイに対応するy方向及びz方向における最大サイズDy,max及びDz,maxは、それぞれ4λと8λになる。式(5)を代入することで分かるように、対応するレイリー分解能(θr,min,φr,min)は、(14.4°,7.1°)になる。式(7)によると、θ及びφ方向のサンプリング間隔を14.4°と7.1°に設定してもよい。
S903:サンプリング間隔によって、サンプリングポイントを特定する。
本例では、角度空間において均等にポイントをサンプリングし、ポイントの間隔は、θ及びφ方向にそれぞれ14.4°と7.1°になる。サンプリングの開始位置は、アレイアンテナの法線方向でもよく、法線方向から外れてもよい。このような高利得なアレイアンテナにとって、後方向への放射を無視してもよく、アレイアンテナの前半球面だけでスキャンをしてもよいので、このような方式で特定されたサンプリングポイントの数Msは、約300個のポイントになる。
S904:サンプリングポイントによって、反転配列の総放射電力TRP値を取得し、但しj=1,2…N。
試験機250は、回転台220を指定されたサンプリングポイントまで移動させるように制御し、個々のサンプリングポイントiにおいて、左右2個のアンテナサブアレイに2種の反転配列を作用させるが、一種の配列は、二つのアンテナサブアレイのフェーズを同じくさせ、もう一種の配列は、二つのアンテナサブアレイのフェーズを反転させる。周波数領域測定装置240は、反転配列ごとに対応する等価等方放射電力EIRPijを記録し、但しi=1,2…M、j=1,2。二つの反転配列のTRP及びTRPは、式(8)から取得することができる。
S905:反転配列ごとに対応するTRPによってアレイアンテナ全体の総放射電力TRPを特定する。
Figure 0007320627000014
例2:
本例では、サイズが8λ×8λであるアレイアンテナを用いる。但し、λは波長を示す。測定すべきアレイアンテナを二つのアンテナサブアレイに区分し、具体的に左右2個の同様なアンテナサブアレイによって構成され、正規化波数ベクトル空間でTRPサンプリングを行う。
S901:測定すべきアレイアンテナ全体を二分法でN=2個の領域に区分し、N個のサブアレイを形成する。
本例では、8λ×8λであるアレイアンテナを左右同様の二つの4λ×8λアンテナサブアレイに区分し、Nを2、n=1と特定する。
S902:N個のアンテナサブアレイの最大サイズによってレイリー分解能を特定し、レイリー分解能によってサンプリング間隔を特定する。
本実施例では、フルアレイアンテナは、左右2個の同様なアンテナサブアレイによって構成されてもよいので、アンテナサブアレイに対応するy方向及びz方向における最大サイズDy,max及びDz,maxは、ぞれぞれ4λと8λになる。式(6)を代入することで分かるように、対応するレイリー分解能(ur,min,vr,min)は、(0.25,0.125)になる。式(7)によると、u及びv方向のサンプリング間隔を0.25と0.125に設定してもよい。
S903:サンプリング間隔によって、サンプリングポイントを特定する。
本例では、波数ベクトル空間において均等にポイントをサンプリングし、ポイントの間隔は、u及びv方向にそれぞれ0.25と0.125になる。サンプリングの開始位置は、アレイアンテナの法線方向でもよく、法線方向から外れてもよい。これらの波数ベクトル空間で均等に分布するサンプリングポイントの中心点から離れる位置が、必ず単位円の内にあることは、伝送モデルの特性により決定される。このような高利得なアレイアンテナにとっては、後方向への放射を無視し、アレイアンテナの前半球面だけでスキャンをしてもよいので、この方式で特定されたサンプリングポイントの数Mは、約100個のポイントになる。変換関係式(1)によって波数ベクトル空間におけるポイントの角度空間における対応値を取得する。
S904:サンプリングポイントによって反転配列の総放射電力TRP値を取得し、但しj=1,2…N。
試験機250は、回転台220を指定されたサンプリングポイントまで移動させるように制御し、個々のサンプリングポイントiにおいて、左右2個のアンテナサブアレイに2種の反転配列を作用させるが、一種の配列は、二つのアンテナサブアレイのフェーズを同じくさせ、もう一種の配列は、二つのアンテナサブアレイのフェーズを反転させる。周波数領域測定装置240は、反転配列ごとに対応する等価等方放射電力EIRPijを記録し、但しi=1,2…M、j=1,2。二つの反転配列のTRP及びTRPは、式(9)から取得することができる。
S905:反転配列ごとに対応するTRPによってアレイアンテナ全体の総放射電力TRPを特定する。
Figure 0007320627000015
本発明の実施例に提供されたアレイアンテナ総放射電力の測定方法は、測定すべきアレイアンテナを反転パーティションの方式に従ってパーティションを行い、フルアレイアンテナの角度空間及び波数ベクトル空間でレイリー分解能によるサンプリングレートの方案を基礎にして、回転台停止などの時間と比べて、通常のサブアレイ切替時間は、2つのレベルと小さくなるので無視してもよいが、計算の効率を向上させることができる。かつ、このようなパーティション方法は、サンプリングポイントを減少することで試験の效率を向上させるが、このようなサンプリング方案の效率は、パーティションの数と比例するようになる。
実施例4:
本実施例は、上記した実施例の試験方法を実現するためのアレイアンテナ総放射電力の測定装置であって、パーティション特定モジュール、サンプリング間隔特定モジュール、サンプリングポイント特定モジュール、総放射電力確認モジュール、を含むアレイアンテナ総放射電力の測定装置をさらに提供する。
図10は、独立パーティション方式を用いてTRPを計算する試験装置の模式図を示す。この装置は、
測定すべきアレイアンテナ全体をN個の領域に区分し、N個(Nは2以上である)のアンテナサブアレイを形成するためのパーティション特定モジュール1001と、
サンプリング間隔をアンテナサブアレイごとの最大サイズに対応するレイリー分解能を超えないように特定するためのサンプリング間隔特定モジュール1002と、
サンプリング間隔によってサンプリングポイントの位置を特定するためのサンプリングポイント特定モジュール1003と、
サンプリングポイントによってアンテナサブアレイごとのTRP値を特定するためのアンテナサブアレイTRP特定モジュール1004と、アンテナサブアレイのTRPによってフルアレイアンテナTRP値を特定するためのフルアレイアンテナTRP特定モジュール1005とを含む総放射電力確認モジュールと、を含む。
図11は、反転パーティション方式を用いてTRPを計算する試験装置の模式図を示す。この装置は、
測定すべきアレイアンテナ全体を二分法でN=2個の領域に区分し、N個のアンテナサブアレイを形成するためのパーティション特定モジュール1101と、
サンプリング間隔をアンテナサブアレイごとの最大サイズに対応するレイリー分解能を超えないように特定するためのサンプリング間隔特定モジュール1102と、
サンプリング間隔によってサンプリングポイントの位置を特定するためのサンプリングポイント特定モジュール1103と、
サンプリングポイントによって反転配列ごとのTRP値を特定するための反転配列TRP特定モジュール1104と、反転配列のTRPによってフルアレイアンテナTRP値を特定するためのフルアレイアンテナTRP特定モジュール1105とを含む総放射電力確認モジュールと、を含む。
実施例5:
本実施例は、少なくとも前記実施例のアレイアンテナ総放射電力の測定方法の一つのステップを実現するためのアレイアンテナ総放射電力の測定システムをさらに提供する。詳細は図2を参照する。このシステムは、回転台に固定された被試験設備210(Equipment Under Test,EUT)、試験アンテナシステム230、電力検出器240及び試験機250を含む。その内、被試験設備210は、集積されたアレイアンテナ212とリモート無線ユニット211とを含み、電力検出器240と試験アンテナシステム230とは接続され、試験機250は、それぞれ被試験設備210、回転台220、試験アンテナシステム230及び電力検出器240に接続されている。
被試験設備210は、回転台220に固定するように構成され、回転台220は、水平面及びピッチ面の上で回転することができる。
試験アンテナシステム230は、試験アンテナ231と、アンテナ固定ホルダ232と、試験ケーブル233と、含む。試験アンテナ231は単一のアンテナでもよく、複数のアンテナでもよい。アンテナ固定ホルダ232は、試験アンテナ231に固定するように構成されると共に、三次元空間で移動することができる。試験アンテナ231は、試験ケーブル233によって電力検出器240に接続され、電力検出器240は、ベクトルネットワークアナライザでもよく、スペクトラムアナライザでもよく、電力計などでもよい。
被試験設備210と、回転台220と、アンテナ固定ホルダ232と、電力検出器240とは、試験機250に接続され、この試験機250は被試験設備210の送受信、回転台220の回転、アンテナ固定ホルダ232の移動及び電力検出器240の送受信を制御するように構成され、EIRP値を含む関連試験データを記録し、処理すると共にログを記録する。
試験過程全体において、全電波暗室環境は、無限大の空間をシミュレーションするように波吸収材料260及び暗室外壁270によって外部環境と隔離されている。
本実施例では、独立パーティション方式でTRPを計算する場合、被試験設備210におけるアレイアンテナをN個のアンテナサブアレイ(Nは、2以上である)に区分してもよいが、アンテナサブアレイの切替は、幅値の調節を含むが、アンテナサブアレイのオン/オフをも含む。
試験機は、アレイアンテナのパーティション及びアンテナサブアレイと、アンテナサブアレイの最大サイズと、最大サイズのアンテナサブアレイに対応するレイリー分解能を特定するためのもので、レイリー分解能によってサンプリングポイントのサンプリング間隔を設定し、サンプリング間隔によって角度空間又は波数ベクトル空間における均等サンプリングポイントを特定する。被試験設備210、回転台220、試験アンテナシステム230及び電力検出器240のサンプリングポイントにおける位置を制御し、それぞれのアンテナサブアレイに対応する等価等方放射電力EIRPを測定し、EIRPによってTRPを特定する。
具体的に、試験機は、アクティブアレイアンテナ212におけるN個のパーティションを特定し、N個のサブアレイを形成し、全てのアンテナサブアレイの最大サイズによってサンプリング間隔を特定し、サンプリング間隔によってサンプリングポイントを特定し、被試験設備210、回転台220、試験アンテナシステム230及び電力検出器240のサンプリングポイントにおける位置を制御し、アンテナサブアレイごとの等価等方放射電力EIRPを測定し、EIRPによってアンテナサブアレイごとのTRPを特定し、アンテナサブアレイごとのTRP値によってフルアレイアンテナのTRPを特定する。
本実施例では、反転パーティション方式でTRPを計算する場合、被試験設備210におけるアレイアンテナを二分法でN=2個のアンテナサブアレイに区分し、アンテナサブアレイの制御は、位相又は記号の調節を含む。
試験機は、アレイアンテナパーティション及びアンテナサブアレイ、アンテナサブアレイの最大サイズ及び最大サイズのアンテナサブアレイに対応するレイリー分解能を特定するためのものであり、レイリー分解能によってサンプリングポイントのサンプリング間隔を設定し、サンプリング間隔によって角度空間又は波数ベクトル空間における均等サンプリングポイントを特定し、被試験設備210、回転台220、試験アンテナシステム230及び電力検出器240のサンプリングポイントにおける位置を特定し、二分法でアンテナサブアレイに対してN=2回の反転をするように設定し、毎回の反転設置に対応する等価等方放射電力EIRPを測定し、EIRPによってTRPを特定する。
具体的に、試験機は、アクティブアレイアンテナ212におけるN=2パーティションを特定し、N個のサブアレイを形成し、全てのアンテナサブアレイの最大サイズによってサンプリング間隔を特定し、サンプリング間隔によってサンプリングポイントを特定し、被試験設備210、回転台220、試験アンテナシステム230及び電力検出器240のサンプリングポイントにおける位置を制御し、反転配列の等価等方放射電力EIRPを測定し、EIRPによって反転配列ごとのTRPを特定し、反転配列ごとのTRP値によってフルアレイアンテナのTRPを特定する。
図12は、このシステムに採用されたパーティション反転アルゴリズムの試験認証結果である。試験には、16×8アレイを選んでパーティション反転を行い、二つの8×8サブアレイに区分する。曲線1と曲線2とは、それぞれ同相コードブックと逆相コードブックの指向性図におけるアンダーサンプリング測定データであり、アンダーサンプリングは、測定結果への大幅な変動をもたらす。曲線3は、2回のデータ合成であり、計算結果は十分に安定で、測定結果は標準サンプリング測定結果と一致している。
実施例6:
図13に示されるように、本実施例は、プロセッサ1301と、メモリー1302と、通信バス1303とを含むアレイアンテナ総放射電力の測定端末をさらに提供する。その中には、
通信バス1303は、プロセッサ1301とメモリー1302との間の接続、通信を実現するためのものであり、メモリー1302には、コンピュータプログラムが記憶されている。プロセッサ1301は、上述した実施例1乃至3におけるアレイアンテナ総放射電力の測定方法の少なくとも1つのステップを実現するように、メモリー1302に記憶された一つ又は複数のコンピュータプログラムを実行する。
実施例7:
本実施例は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。このコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、情報(例えばコンピュータ読み取り可能な指令、データ構造、コンピュータプログラムモジュール又はその他のデータ)を記録するためのいずれの方法又は技術に実施される一時又は非一時的、取り外し可能又は取り外し不可の媒体を含む。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、RAM(Random Access Memory,ランダム・アクセス・メモリー)、 ROM(Read-Only Memory,読み取り専用メモリー)、 EEPROM(Electrically Erasable Programmable read only memory,電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリー)、フラッシュメモリー又はその他のメモリー技術、CD-ROM(Compact Disc Read-Only Memory,コンパクトディスク読み取り専用メモリー)、デジタル多機能ディスク(DVD)又はその他のCDストレージ、磁気ディスク、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージ装置、或いは希望する情報を記録したりコンピュータにアクセスされるいずれのその他の媒体を含むが、これらに限定されない。
本実施例におけるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、一つ又は複数のコンピュータプログラムを記憶するためのものであり、上述した実施例1乃至実施例3におけるアレイアンテナ総放射電力の測定方法の少なくとも1つのステップを実現するように、記録された一つ又は複数のコンピュータプログラムは、プロセッサに実行される。
本発明の実施例に提供されたアレイアンテナ総放射電力の測定方法、装置、システム、端末及びコンピュータ記憶媒体によると、測定すべきアレイアンテナをパーティションすることで、アレイアンテナ総放射電力の測定過程においてサンプリングポイントの点数を減少させ、幾つかの実施過程に試験効率を大幅に向上させることができる。
上記内容は、具体的な実施方式と組合せて本発明の実施例をより詳しく説明したが、本発明の具体的な実施方式は、それらの説明に限定されるものではない。当業者にとって、本発明の主旨を逸脱しない前提で行われる幾つかの簡単な推定又は置換はいずれも本発明の保護範囲に属する。

Claims (13)

  1. 測定すべきアレイアンテナをN個のアンテナサブアレイに区分し、前記Nが2以上であるステップと、
    前記N個のアンテナサブアレイのサイズによって、サンプリング間隔を特定するステップと、
    前記サンプリング間隔によって、サンプリングポイントを特定するステップと、
    前記サンプリングポイントの等価等方放射電力によって、アレイアンテナ全体の総放射電力を特定するステップと、を含むアレイアンテナ総放射電力の測定方法。
  2. 前記N個のアンテナサブアレイのサイズによって、サンプリング間隔を特定するステップは、
    前記N個のアンテナサブアレイの最大サイズによってレイリー分解能を特定することと、
    前記レイリー分解能によってサンプリング間隔を特定することと、を含む請求項1に記載のアレイアンテナ総放射電力の測定方法。
  3. 前記サンプリング間隔は、レイリー分解能に等しい請求項2に記載のアレイアンテナ総放射電力の測定方法。
  4. 前記サンプリング間隔によって、サンプリングポイントを特定するステップは、
    角度空間において前記サンプリング間隔で均等にサンプリングを行い、サンプリングポイントを特定する請求項2に記載のアレイアンテナ総放射電力の測定方法。
  5. 前記サンプリング間隔によって、サンプリングポイントを特定するステップは、
    正規化波数ベクトル空間において前記サンプリング間隔で均等にサンプリングを行い、サンプリングポイントを特定する請求項2に記載のアレイアンテナ総放射電力の測定方法。
  6. 前記サンプリングポイントの放射電力によって、アレイアンテナ全体の総放射電力を特定するステップは、
    区分されたN個のアンテナサブアレイによって、個々のアンテナサブアレイに単独で電力を放射させることと、
    個々のアンテナサブアレイにおける前記サンプリングポイントの等価等方放射電力を測定することと、
    前記等価等方放射電力によって個々のアンテナサブアレイの総放射電力を特定することと、
    前記個々のアンテナサブアレイの総放射電力によって、アレイアンテナ全体の総放射電力を特定することと、を含む請求項1に記載のアレイアンテナ総放射電力の測定方法。
  7. 前記サンプリングポイントの放射電力によって、アレイアンテナ全体の総放射電力を特定するステップは、
    測定すべきアレイアンテナを二分法でN=2n個のアンテナサブアレイに区分することと、
    二分法で区分されたN=2n個のアンテナサブアレイを、N=2n回反転させるように設置することと、
    毎回の反転設置後、前記サンプリングポイントによって、反転配列の総放射電力を測定することと、
    前記反転配列ごとに対応する総放射電力によって、アレイアンテナ全体の総放射電力を特定することと、を含む請求項1に記載のアレイアンテナ総放射電力の測定方法。
  8. 測定すべきアレイアンテナのアンテナサブアレイを特定し、アンテナサブアレイのサイズを特定するためのパーティション特定モジュールと、
    前記アンテナサブアレイのサイズによって、サンプリング間隔を特定するためのサンプリング間隔特定モジュールと、
    前記サンプリング間隔によって、角度空間又は波数ベクトル空間において均等にサンプリングすることでサンプリングポイントを特定するためのサンプリングポイント特定モジュールと、
    前記サンプリングポイントの放射電力によって、アレイアンテナ全体の総放射電力を特定するための総放射電力確認モジュールと、を含むアレイアンテナ総放射電力の測定装置。
  9. 前記総放射電力確認モジュールは、それぞれのアンテナサブアレイのサンプリングポイントにおける等価等方放射電力によって、アンテナサブアレイごとの総放射電力を特定し、前記アンテナサブアレイごとの総放射電力によって、アレイアンテナ全体の総放射電力を特定する請求項8に記載のアレイアンテナ総放射電力の測定装置。
  10. 二分法で区分されたN=2n個のアンテナサブアレイを、N=2n回反転させるように設置するためのパーティション反転特定モジュールをさらに含み、
    前記総放射電力確認モジュールは、毎回の反転設置後、前記サンプリングポイントによって反転配列の総放射電力を測定し、前記反転配列ごとに対応する総放射電力によってアレイアンテナ全体の総放射電力を特定する請求項8に記載のアレイアンテナ総放射電力の測定装置。
  11. 回転台に固定された被試験設備と、試験アンテナシステムと、電力検出器と、試験機とを含むアレイアンテナ総放射電力の測定システムであって、
    前記被試験設備は、集積されたアレイアンテナとリモート無線ユニットを含んでおり、前記電力検出器と前記試験アンテナシステムとは繋がっており、前記試験機は、それぞれ前記被試験設備、回転台、試験アンテナシステム及び電力検出器に接続されており、それにより請求項1乃至7の何れか1項に記載のアレイアンテナ総放射電力の測定方法のステップを実現するアレイアンテナ総放射電力の測定システム。
  12. プロセッサと、メモリーと、通信バスと、を含むアレイアンテナ総放射電力の測定端末であって、
    前記通信バスは、プロセッサとメモリーとの間の接続、通信を実現するためのものであり、
    前記メモリーには、コンピュータプログラムが記憶されており、
    前記プロセッサは、請求項1乃至7の何れか1項に記載のアレイアンテナ総放射電力の測定方法のステップを実現するように、メモリーに記憶された一つ又は複数のコンピュータプログラムを実行するアレイアンテナ総放射電力の測定端末。
  13. 一つ又は複数のコンピュータプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、
    請求項1乃至7の何れか1項に記載のアレイアンテナ総放射電力の測定方法のステップを実現するように、前記一つ又は複数のコンピュータプログラムは、一つ又は複数のプロセッサによって実行されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
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