本明細書で使用される科学用語および技術用語は、当業者によって一般的に理解される意味を有することが意図される。そのような用語は、Sambrook and Russell,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press;3rd Ed.,2001、F.M.Ausubel,Ed.,Short Protocols in Molecular Biology,Current Protocols;5th Ed.,2002、B.Alberts et al.,Molecular Biology of the Cell,4th Ed.,Garland,2002、Nelson and Cox,Lehninger Principles of Biochemistry,4th Ed.,W.H.Freeman&Company,2004、Engelke,D.R.,RNA Interference(RNAi):Nuts and Bolts of RNAi Technology,DNA Press LLC,Eagleville,PA,2003、Herdewijn,P.(Ed.),Oligonucleotide Synthesis:Methods and Applications,Methods in Molecular Biology,Humana Press,2004、A.Nagy,et al.,Manipulating the Mouse Embryo:A Laboratory Manual,3rd edition,Cold Spring Harbor Laboratory Press;2002,ISBN-10:0879695919、Kursad Turksen(Ed.),Embryonic stem cells:methods and protocols in Methods Mol Biol.2002;185,Humana Press、Current Protocols in Stem Cell Biology,ISBN:9780470151808、および米国特許第8,673,923号を例示的に含む、様々な標準的な参考文献の文脈において見出され、使用されている。上記の参考文献の各々の内容の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
「置換された」という用語は、指定された原子上の1個以上の水素が示される群から選択したもので置き換えられるが、但し、指定された原子の通常の原子価を超えないことを条件とすること、およびその置換が安定した化合物をもたらすことを意味する。置換基がケト(すなわち、O)である場合、その原子上の2個の水素が置き換えられる。ケト置換基は、芳香族部分には存在しない。環二重結合は、2個の隣接する環原子間に形成される二重結合である(例えば、C=C、C=N、またはN=N)。
ある化合物の構成物中または式中、変数(例えば、R4)が2回以上出現する場合、各出現におけるその定義は、他の全ての出現におけるその定義とは独立している。したがって、例えば、ある基が0~3個のR4部分で置換されることが示される場合、その基は、任意で最大3個のR4部分で置換されてもよく、各出現におけるR4は、R4の定義とは独立して選択される。また、置換基および/または変数の組み合わせも許容されるが、そのような組み合わせが安定した化合物をもたらす場合のみである。
ある原子または化学部分に下付きの数値範囲(例えば、C1-6)が続く場合、これがその範囲内および全ての中間範囲内の各数を包含することが理解されるだろう。例えば、「C1-6アルキル」は、1、2、3、4、5、6、1~6、1~5、1~4、1~3、1~2、2~6、2~5、2~4、2~3、3~6、3~5、3~4、4~6、4~5、および5~6個の炭素を有するアルキル基を含むことが意図される。
「アルキル」は、指定された数の炭素原子を有する、分岐鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含む。例えば、C1-6アルキルには、C1、C2、C3、C4、C5、およびC6アルキル基が含まれる。アルキルの非限定的な例には、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、s-ペンチル、ネオペンチル、およびn-ヘキシルが含まれる。特定の場合では、直鎖または分岐鎖アルキルは、その骨格に6個以下の炭素原子を有し(例えば、直鎖の場合C1-C6、分岐鎖の場合C3-C6)、他の場合では、直鎖または分岐鎖アルキルは、4個以下の炭素原子を有する。同様に、シクロアルキルは、それらの環構造内に3~8個の炭素原子を有してもよく、場合によっては、シクロアルキルは、環構造内に5個または6個の炭素を有する。最も好ましいのは、C1-6アルキル、具体的にはエチル、メチル、イソプロピル、イソブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、およびシクロプロピルメチルである。
「置換アルキル」という用語は、ハロゲン、-OH、アルコキシ、-NH2、-N(CH3)2、-C(=O)OH、トリフルオロメチル、-C≡N、-C(=O)O(C1-C4)アルキル、-C(=O)NH2、-SO2NH2、-C(=NH)NH2、および-NO2から選択される、1、2、または3個の置換基で置換されたアルキル、好ましくはハロゲン、-OH、アルコキシ、-NH2、トリフルオロメチル、-N(CH3)2、および-C(=O)OHから選択される、より好ましくはハロゲン、アルコキシ、および-OHから選択される、1個または2個の置換基を含有するものを意味する。置換アルキルの例には、2,2-ジフルオロプロピル、カルボキシシクロペンチル、および3-クロロプロピルが含まれる。
別段炭素の数が指定されない限り、「低級アルキル」は、その骨格に1~6個、好ましくは1~4個の炭素原子を有するアルキル基である。「低級アルケニル」および「低級アルキニル」は、2~6個の炭素原子、および好ましくは2~4個の炭素原子の鎖長を有する。
「アルケニル」は、長さおよび可能性のある置換が上記のアルキルに類似しているが、少なくとも1つの二重結合を含有する、不飽和脂肪族基を含む。例えば、「アルケニル」という用語には、直鎖アルケニル基(例えば、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル)、分岐鎖アルケニル基、シクロアルケニル(例えば、脂環式)基(例えば、シクロプロペニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロオクテニル)、アルキルまたはアルケニル置換シクロアルケニル基、およびシクロアルキルまたはシクロアルケニル置換アルケニル基が含まれる。特定の場合では、直鎖または分岐鎖アルケニル基は、その骨格に6個の以下の炭素原子を有する(例えば、直鎖の場合C2-C6、分岐鎖の場合C3-C6)。同様に、シクロアルケニル基は、それらの環構造内に3~8個の炭素原子を有してもよく、場合によっては、シクロアルケニル基は、環構造内に5個または6個の炭素を有する。「C2-C6」および「C3-C6」という用語はそれぞれ、2~6個の炭素原子および3~6個の炭素原子を含有するアルケニル基を含む。
「アルキニル」は、長さおよび可能性のある置換が上記のアルキルに類似しているが、少なくとも1つの三重結合を含有する、不飽和脂肪族基を含む。例えば、「アルキニル」は、直鎖アルキニル基(例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル)、分岐鎖アルキニル基、およびシクロアルキルまたはシクロアルケニル置換アルキニル基を含む。特定の場合では、直鎖または分岐鎖アルキニル基は、その骨格に6個の以下の炭素原子を有する(例えば、直鎖の場合C2-C6、分岐鎖の場合C3-C6)。「C2-C6」および「C3-C6」という用語はそれぞれ、2~6個の炭素原子および3~6個の炭素原子を含有するアルキニル基を含む。
「シクロアルキル」という用語は、環を形成する原子(すなわち、骨格原子)の各々が炭素原子である、単環式または多環式の非芳香族ラジカルを指す。場合によっては、シクロアルキル基は、飽和または部分不飽和である。他の場合では、シクロアルキル基は、芳香環に縮合している。シクロアルキル基には、3~10個の環原子を有する基が含まれる。シクロアルキル基の例には、以下の部分が含まれるが、これらに限定されない。
単環式シクロアルキルには、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが含まれる。二環式シクロアルキルには、テトラヒドロナフチル、インダニル、およびテトラヒドロペンタレンが含まれるが、これらに限定されない。多環式シクロアルキルには、アダマンチンおよびノルボルナンが含まれる。シクロアルキルという用語は、「不飽和非芳香族カルボシクリル」基または「非芳香族不飽和カルボシクリル」基を含み、このどちらも、少なくとも1つの炭素二重結合または1つの炭素三重結合を含有する、本明細書で定義される非芳香族炭素環を指す。
「シクロアルキルアルキル」という用語は、シクロアルキル基によって置換されたアルキル基を指す。例示的なシクロアルキルアルキル基には、シクロプロピルアルキル、シクロヘキシルアルキルが含まれる。
「ヘテロシクロアルキル」という用語は、環形成原子の1個以上がヘテロ原子(O、N、またはS原子など)である、非芳香族複素環を指す。ヘテロシクロアルキル基には、単環式または多環式の(例えば、2、3、または4個の縮合環を有する)環系、およびスピロ環が含まれる。例示的なヘテロシクロアルキル基には、モルホリノ、チオモルホリノ、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、2,3-ジヒドロベンゾフリル、1,3-ベンゾジオキソール、ベンゾ-1,4-ジオキサン、ピペリジニル、ピロリジニル、イソオキサゾリジニル、イソチアゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、およびイミダゾリジニルが含まれる。ヘテロシクロアルキルの定義には、非芳香族複素環に融合した(すなわち、それと共通の結合を有する)1つ以上の芳香環を有する部分、例えば、複素環のキノリル、イソキノリル、およびベンゾ誘導体も含まれ得る。1つ以上の縮合芳香環を有するヘテロシクロアルキル基は、芳香族部分または非芳香族部分のいずれかを通して結合する。ヘテロシクロアルキルの定義には、1個以上の環形成原子が1つまたは2つのオキソ基またはスルフィド基によって置換され得る部分も含まれる。場合によっては、ヘテロシクロアルキル基は、1~約20個の炭素原子を有し、さらなる場合では、約3~約20個の炭素原子を有する。場合によっては、ヘテロシクロアルキル基は、3~約20、3~約14、3~約7、または5~6個の環形成原子を含有する。場合によっては、ヘテロシクロアルキル基は、1~約4、1~約3、または1~2個のヘテロ原子を有する。場合によっては、ヘテロシクロアルキル基は、0~3つの二重結合を含有する。場合によっては、ヘテロシクロアルキル基は、0~2つの三重結合を含有する。
「ヘテロシクロアルキルアルキル」という用語は、ヘテロシクロアルキルによって置換されたアルキル基を指す。例示的なヘテロシクロアルキルアルキルの例には、モルホリノアルキルおよびピペラジニルアルキルが含まれる。
「アリール」という用語は、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントレニルなどの、単環式または多環式の(例えば、2、3、または4個の縮合環を有する)芳香族炭化水素を指す。場合によっては、アリール基は、6~約20個の炭素原子を有する。
「アリールアルキル」という用語は、アリール基によって置換されたアルキル基を指す。例示的なアリールアルキル基には、ベンジルおよびフェニルエチルが含まれる。
「ヘテロアリール」という用語は、O、S、またはN原子などの少なくとも1個のヘテロ原子環員を有する、芳香族複素環を指す。ヘテロアリール基には、単環式および多環式の(例えば、2、3、または4個の縮合環を有する)系が含まれる。ヘテロアリール基中の環形成N原子を酸化させて、N-オキソ部分を形成することもできる。ヘテロアリール基の例には、ピリジル、N-オキソピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、フリル、キノリル、イソキノリル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、インドリル、ピリル、オキサゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンズチアゾリル(benzthiazolyl)、イソオキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インダゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、イソチアゾリル、ベンゾチエニル、プリニル、カルバゾリル、ベンズイミダゾリル、インドリニルが含まれる。場合によっては、ヘテロアリール基は、1~約20個の炭素原子を有し、場合によっては、約3~20個の炭素原子を有する。場合によっては、ヘテロアリール基は、3~約14、3~約7、または5~6個の環形成原子を含有する。場合によっては、ヘテロアリール基は、1~約4、1~約3、または1~2個のヘテロ原子を有する。
「ヘテロアリールアルキル」基は、ヘテロアリール基によって置換されたアルキル基を指す。ヘテロアリールアルキル基の例は、ピリジルメチルである。
「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、またはヨウ素(I)原子、好ましくはF、Cl、またはBr、より好ましくは、FまたはClを指す。「過ハロゲン化された」という用語は、全ての水素がハロゲンによって置き換えられている部分を指す。「ハロアルキル」という用語は、ハロゲンが炭化水素骨格の1個以上の炭素上の水素を置き換えているアルキル基を指す。C1-C6ハロアルキルには、6個以下の骨格炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキルが含まれ、ハロゲンは、1つ以上の骨格炭素上の水素を置き換える。
「アルコキシ」または「アルコキシル」という用語は、酸素原子に共有結合した置換および非置換のアルキル、アルケニル、およびアルキニル基を含む。C1-C6アルコキシ基は、炭化水素骨格内に6個以下の炭素原子を有する部分を指す。アルコキシ基(またはアルコキシルラジカル)の例には、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、プロポキシ、ブトキシ、およびペントキシ基が含まれる。(C1-C3)アルコキシ、具体的にはエトキシおよびメトキシが好ましい。置換アルコキシ基の例には、ハロゲン化アルコキシ基が含まれる。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」という用語は、OHまたは-O-を有する基を含む。
「薬学的に許容される塩」という用語は、既存の酸または塩基部分をその塩形態に変換することによって修飾されている、化合物の誘導体を指す。薬学的に許容される塩の非限定的な例には、アミンなどの塩基性残基の鉱酸塩または有機酸塩、カルボン酸などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩が含まれる。薬学的に許容される塩には、例えば、非毒性の無機酸または有機酸から形成される親化合物の、従来の非毒性の塩が含まれる。薬学的に許容される塩は、塩基性部分または酸性部分を含有する親化合物から、従来の化学的方法によって合成することができる。一般に、そのような塩は、水中もしくは有機溶媒中、またはこの2つの混合物中(一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、もしくはアセトニトリルなどの非水性媒体が好ましい)で、これらの化合物の遊離酸または塩基形態を化学量論量の適切な塩基または酸と反応させることによって調製することができる。好適な塩の一覧は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,17th ed.,Mack Publishing Company,Easton,PA,1985,p.1418、Journal of Pharmaceutical Science,66,2(1977)、およびP.Stahl and C.Wermuth,editors,Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties,Selection and Use,2nd Revised ed.,Weinheim/Zurich:Wiley-VCH/VHCA(2011)に見出すことができ、これらの各々の全体が、参照により本明細書に組み込まれる。
好適な無機酸の例には、塩酸、硫酸、リン酸、または臭化水素酸が含まれる一方で、好適な有機酸の例には、カルボン酸、スルホ酸(sulpho acid)、またはスルホン酸(酢酸、酒石酸、乳酸、プロピオン酸、グリコール酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、タンニン酸、コハク酸、アルギン酸、安息香酸、2-フェノキシ安息香酸、2-アセトキシ安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、クエン酸、マレイン酸、サリチル酸、トリフルオロ酢酸、3-アミノサリチル酸、アスコルビン酸、エンボン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、シュウ酸、グルコン酸、アミノ酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-メチルベンゼンスルホン酸、もしくはナフタレン-2-スルホン酸など)が含まれる。好適な無機塩基の例には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、およびアンモニアが含まれる一方で、好適な有機塩基の例には、アミン、例えば、第三級アミン(トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、N、N-ジメチルアニリン、キノリン、イソキノリン、α-ピコリン、β-ピコリン、γ-ピコリン、キナルジン、またはピリミジンなど)が含まれる。
「抗体」という用語は、抗体の天然の生物学的形態を構成する構造を包含する。ヒトを含むほとんどの哺乳動物およびマウスでは、この形態は、四量体であり、2つの同一対の2つの免疫グロブリン鎖からなり、各対は、1つの軽鎖および1つの重鎖を有し、各軽鎖は、免疫グロブリンドメインVLおよびCLを含み、各重鎖は、免疫グロブリンドメイVH、Cγ1、Cγ2、およびCγ3を含む。各対では、軽鎖および重鎖の可変領域(VLおよびVH)が、抗原に対する結合をともに担い、定常領域(CL、Cγ1、Cγ2、およびCγ3、具体的にはCγ2およびCγ3)が、抗体エフェクター機能を担う。いくつかの哺乳動物、例えば、ラクダおよびラマでは、完全長抗体は、2本の重鎖のみからなり、各重鎖は、免疫グロブリンドメインVH、Cγ2、およびCγ3を含み得る。本明細書において「免疫グロブリン(Ig)」とは、免疫グロブリン遺伝子によって実質的にコードされる1つ以上のポリペプチドからなるタンパク質を意味する。免疫グロブリンには、抗体が含まれるが、これらに限定されない。免疫グロブリンは、完全長抗体、抗体断片、ならびに個々の免疫グロブリンドメイン(VH、Cγ1、Cγ2、Cγ3、VL、およびCL)を含む、いくつかの構造形態を有し得る。
重鎖定常ドメインのアミノ酸配列に基づいて、インタクトな抗体は、異なる「クラス」に割り当てることができる。インタクトな抗体には、5つの主要なクラス(アイソタイプ)、つまりIgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMが存在し、これらのいくつかは、「サブクラス」、例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、およびIgA2にさらに分けることができる。異なる抗体クラスに対応する重鎖定常ドメインはそれぞれ、アルファ、デルタ、イプシロン、ガンマ、およびミューと呼ばれる。異なるクラスの免疫グロブリンのサブユニット構造および三次元配置は、当業者に周知である。
「抗体」または「抗原結合断片」という用語はそれぞれ、インタクトな分子ならびにそれらの機能的断片(Fab、scFv-Fc二価分子、F(ab’)2、および所望の標的と特異的に相互作用することができるFvなど)を指す。場合によっては、抗原結合断片は、以下を含む。
(1)抗体分子の一価抗原結合断片を含有する断片である、Fab。これは、全抗体を酵素パパインで消化して、インタクトな軽鎖および1つの重鎖の一部をもたらすことによって生成することができる。
(2)全抗体をペプシンで処理し、その後還元して、インタクトな軽鎖および重鎖の一部をもたらすことによって得ることができる抗体分子の断片である、Fab’。1つの抗体分子あたり2つのFab’断片が得られる。
(3)全抗体を酵素ペプシンで処理し、その後還元することなく得ることができる抗体の断片である、(Fab’)2。F(ab’)2は、2つのジスルフィド結合によってともに保持された2つのFab’断片の二量体である。
(4)2本の鎖として発現した、軽鎖の可変領域および重鎖の可変領域を含有する遺伝子操作された断片である、Fv。
(5)遺伝子融合した単鎖分子として好適なポリペプチドリンカーによって連結された、軽鎖の可変領域および重鎖の可変領域を含有する遺伝子操作された分子である、単鎖抗体(「SCA」)。
(6)scFv-Fcは、単鎖Fv(scFv)を免疫グロブリン(Ig)(IgGなど)からのヒンジ領域およびFc領域と融合させることによって生成される。
一実施形態では、本明細書で提供される抗体は、モノクローナル抗体である。一実施形態では、本明細書で提供される抗原結合断片は、単鎖Fv(scFv)、ダイアボディ、タンデムscFv、scFv-Fc二価分子、Fab、Fab’、Fv、F(ab’)2、または抗原結合足場(例えば、アフィボディ、モノボディ、アンチカリン、DARPin、ノッチン)である。
「結合する」、「結合すること」、または文法的に同等な用語は、直接的または間接的に互いに対する親和性を有する組成物を指す。「特異的結合」は、2つの分子間の選択的結合を指す。例えば、特異的結合は、抗体と抗原との間で生じる。解離定数(KD)が約1×10-5M未満または約1×10-6M未満または1×10-7M未満である場合、典型的には、特異的結合は、非特異的結合とは区別することができる。特異的結合は、例えば、ELISA、免疫沈降、共沈(化学的架橋の有無に関わらない)、および2ハイブリッドアッセイによって検出することができる。適切な対照の使用により、「特異的」結合と「非特異的」結合とを区別することができる。「親和性」は、抗原およびその抗体などの2つの分子の結合相互作用の強度であり、これは、2つ以上の結合部位を有する抗体および他の分子では、1つの指定された結合部位でのリガンドの結合の強度として定義される。リガンドの抗体または他の分子への非共有結合は、典型的には共有結合ほどは強くないが、「高親和性」リガンドは、阻害ELISAによって決定して、104M-1、典型的には105-1011M-1超の親和性定数(Ka)、またはスキャッチャードプロット同等の技術によって、もしくは(Kaの逆数である)Kd/解離定数を使用して決定される同等な親和性で、抗体または他の分子に結合する。
結合、阻害、刺激、または調節に関して、「選択的」という用語はそれぞれ、第2の活性と比較した第1の活性の優先的な結合、阻害、刺激、または調節を意味する(例えば、1つの受容体の別の受容体への優先的な結合、他の受容体と比較した優先的な阻害、または野生型に対する変異体の優先的な阻害もしくはその逆)。場合によっては、結合は、所望ではない所望の分子標的または経路と比較して、所望の分子標的または経路に対して、2倍超、5倍超、10倍超、50倍超、100倍超、または1000倍超より選択的である。場合によっては、化合物は、同じ条件下で、第2の標的または経路と比較して、少なくとも2倍、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも50倍、少なくとも100倍だけ、第1の分子標的に結合するか、または経路に影響を与える。好ましい実施形態では、ドーパミン受容体のD2様ファミリーまたはそのメンバーへの結合は、ドーパミン受容体のD1様ファミリーまたはそのメンバーに関して、前述の量のうちの1つだけ、選択的であることが理解されるだろう。分子標的または経路のインビトロまたはインビボ活性は、任意の好適で再現可能な手段によって測定することができる。
「調節すること」という用語は、分子標的または経路の活性を「刺激すること」または「阻害すること」を指す。例えば、組成物が分子標的または経路の活性を調節するのは、それが、組成物の存在が欠如しているが同じ条件下で、その分子標的または経路の活性と比較して、その活性を少なくとも10%、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約75%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約98%、または少なくとも約99%以上だけ刺激または阻害する場合である。別の例では、組成物が分子標的または経路の活性を調節するのは、それが、組成物の存在が欠如しているが同じ条件下で、その分子標的または経路の活性と比較して、その活性を少なくとも2倍、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも50、少なくとも100倍だけ刺激または阻害する場合である。分子標的または経路の活性は、任意の再現可能な手段によって測定することができる。例えば、分子標的または経路の活性は、活性を測定するための当該技術分野で既知の好適なアッセイによって、インビトロまたはインビボで測定することができる。(組成物で処理されていない)対照試料には、100%の相対活性値を割り当てることができる。
一実施形態では、抗体、抗原結合断片、または親和性タグは、0.1nM~10mM、0.1nM~1mM、または0.1nM範囲内のKDで、その標的に結合する。一実施形態では、それは、0.1~2nM、0.1~1nM、0.05~1nM、0.1~0.5nM、または0.1~0.2nMのKDで、その標的に結合する。一実施形態では、それは、その標的に直接結合する。一実施形態では、それは、その標的に間接的に結合する(例えば、標的に結合した抗体に結合する二次抗体)。
「標識」という単語は、核酸プローブまたは抗体などの試薬に直接的または間接的に共役または融合し、それが共役または融合する試薬の検出を促進する、化合物または組成物を指す。標識は、それ自体が検出可能であっても(例えば、放射性同位元素または蛍光標識)、酵素標識の場合、検出可能な基質化合物または組成物の化学的改変を触媒してもよい。
「プローブ」という用語は、核酸配列を標的とする厳密な条件下でハイブリダイズする特定のヌクレオチド配列を含有する、合成核酸または生物学的に生成された核酸を指す。「標識されたプローブ」、「検出可能な標識に作動可能に連結された核酸プローブ」、または「検出可能な標識に作動可能に連結された核酸鎖」という用語は、検出のためのマーカー基または「検出可能な標識」を有するように調製されるプローブを指す。マーカー基は、5’末端、3’末端、内部、またはそれらの組み合わせのいずれかに結合する。つまり、1つのプローブは、複数のマーカーに結合することができる。好ましい基は、フルオロフォアなどの識別標識である。標識されたプローブはまた、各々が1つ以上のマーカーで標識された、複数の異なる核酸配列も含み得る。各マーカーは、同じであっても、異なっていてもよい。異なるプローブ(例えば、核酸配列)を各々異なるマーカーで標識することが、有益であり得る。これは、各プローブ上に単一の区別可能なグループを有することによって達成することができる。例えば、プローブAは、基Xに結合し、プローブBは、基Yに結合する。あるいは、プローブAは、基XおよびYに結合する一方で、プローブBは、基ZおよびWに結合する。あるいは、プローブAは、基XおよびYに結合する一方で、プローブBは、基YおよびZに結合する。上記の全てのプローブ「A」および「B」は、区別可能であり、特有に標識される。
「組織試料」とは、対象または患者の組織から得られた、好ましくは染色体材料を有する有核細胞を含有する、類似した細胞の収集物を意味する。4つの主要なヒト組織は、(1)上皮、(2)血管、骨、および軟骨を含む、結合組織、(3)筋肉組織、ならびに(4)神経組織である。組織試料源は、新鮮な、凍結された、かつ/または保存された、器官もしくは組織試料または生検または吸引液からなどの固形組織;血液または血液成分;脳脊髄液、羊水、腹水、または間質液などの体液;対象の妊娠または発達のある時点からの細胞であり得る。組織試料は、初代または培養細胞または細胞株であり得る。組織試料は、防腐剤、抗凝固剤、緩衝液、固定剤、栄養素、または抗生物質などの、自然界では組織と天然には混合されない化合物を含有し得る。組織試料「切片」とは、組織試料の単一の部分または小片、例えば、組織または組織試料から切り出された細胞の薄切片を意味する。組織試料の複数の切片を採取し、分析に供してもよい。「細胞株」は、新鮮な培地および空間を適切に与えれば増殖する、永久に確立された細胞培養物を指す。
検出方法
様々な態様では、生体試料中の標的受容体(例えば、ドーパミン受容体またはGPCR)を検出または測定する方法が、本明細書で提供される。標的は、試料を標的検出試薬(例えば、抗体またはその断片)および標識試薬と接触させることによって検出される。標的の存在または不在は、標識試薬の存在または不在によって検出される。場合によっては、試料は、標的検出および標識試薬と同時に接触させられ、例えば、検出試薬は、一次抗体であり、標識試薬は、それに共役した蛍光色素である。あるいは、生体試料は、標的検出および標識試薬と連続的に接触させられ、例えば、検出試薬は、一次抗体であり、標識試薬は、二次抗体を含む。例えば、試料は、検出試薬(および標識試薬)と標的との複合体の形成を可能にする条件下で、場合によっては、標識試薬と一緒に、検出試薬とともにインキュベートされる。複合体の形成後、試料は、未結合の検出試薬(および標識試薬)を除去するために、任意で1回以上洗浄される。試料が、標的に結合した検出試薬に特異的に結合する標識試薬とさらに接触させられる場合、試料は、未結合の標識試薬を除去するために、任意で1回以上洗浄してもよい。その後、標識試薬を検出することによって、試料中の標的の存在または不在が決定される。
本明細書に記載の方法は、試料中の複数の標的の検出を提供する。記載の方法を使用して、生体試料を追加の検出試薬と接触させ、その後その追加の検出試薬に特異的な追加の標識試薬を接触させることによって、複数の標的を特定する。
検出部分、すなわち、検出可能な標識は、標的の特定および/または定量化の促進に使用される物質である。検出部分は、直接的に観察もしくは測定されるか、または間接的に観察もしくは測定される。検出部分の非限定的な例には、放射線計数デバイスで測定することができる放射標識;分光光度計で視覚的に観察または測定することができる顔料、色素、または他の色素原;スピン標識分析計で測定することができるスピン標識;および出力シグナルが、好適な分子付加物の励起によって生成され、色素によって吸収される光による励起によって可視化することができるか、または標準的な蛍光光度計もしくは画像化システムで測定することができる、蛍光部分が含まれる。検出部分は、蛍光体もしくは蛍光原などの発光物質;生物発光物質;出力シグナルがシグナル化合物の化学修飾によって生成される、化学発光物質;金属含有物質;または無色の基質からの有色生成物の形成などの酵素依存性のシグナルの二次生成が生じる、酵素であり得る。検出部分はまた、コロイド金、マイクロスフェア、量子ドット、または無機結晶(ナノ結晶もしくは蛍光体など)を含む、化学的もしくは生化学的粒子、または不活性粒子の形態をとることもできる。「検出部分」または「検出可能な標識」という用語は、標識分子が、その後の添加時に、検出可能なシグナルの生成に使用されるように、標識分子に選択的に結合することができる「タグ」またはハプテンも指し得る。例えば、ビオチン、イミノビオチン、またはデスチオビオチンをタグとして使用し、その後西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)のアビジンまたはストレプトアビジン共役体をタグへの結合に使用し、その後発色基質(例えば、テトラメチルベンジジン)または蛍光発生基質(Amplex RedもしくはAmplex Gold(Molecular Probes,Inc.)など)を使用して、HRPの存在を検出することができる。同様に、タグは、ハプテンまたは抗原(例えば、ジゴキシゲニン)であってもよく、酵素標識、蛍光標識、または放射性標識された抗体を、タグへの結合に使用してもよい。多数の標識が、当業者に既知であり、非限定的な例には、粒子、蛍光色素、ハプテン、酵素、ならびにそれらの発色基質、蛍光発生基質、および化学発光基質が含まれる。
フルオロフォアは、280nm超の吸収極大を呈する化学基であり、標識試薬への共有結合時に、そのスペクトル特性を保持する。フルオロフォアには、ピレン、アントラセン、ナフタレン、アクリジン、スチルベン、インドールまたはベンズインドール、オキサゾールまたはベンゾオキサゾール、チアゾールまたはベンゾチアゾール、ポルフィリン、シアニン、ペリレン、4-アミノ-7-ニトロベンズ-2-オキサ-1,3-ジアゾール(NBD)、カルボシアニン、カルボスチリル、サリチル酸塩、アントラニル酸塩、アズレン、ピリジン、キノリン、ボラポリアザインダセン、キサンテン、オキサジンまたはベンゾキサジン、カルバジン、フェナレノン、クマリン、ベンゾフラン、およびベンズフェナレノン、ならびにそれらの誘導体が含まれる。オキサジンには、レゾルフィン、アミノオキサジノン、ジアミノオキサジン、およびそれらのベンゾ置換類似体が含まれる。
キサンテンフルオロフォアの場合、フルオロフォアは、フルオレセイン、ロドール、またはローダミンであり得る。フルオレセインには、ベンゾもしくはジベンゾフルオレセイン、セミナフトフルオレセイン、またはナフトフルオレセインが含まれる。同様に、ロドールには、セミナフトローダフルオルが含まれる。あるいは、フルオロフォアは、キサンテンの9位にある単一の共有結合を介して結合しているキサンテンである。好ましいキサンテンには、3H-キサンテン-6-オール-3-オン、6-アミノ-3H-キサンテン-3-オン、または6-アミノ-3H-キサンテン-3-イミンの誘導体が含まれる。フルオロフォアには、キサンテン(ロドール、ローダミン、フルオレセイン、およびそれらの誘導体)、クマリン、シアニン、ピレン、オキサジン、ならびにボラポリアザインダセンが含まれる。加えて、フルオロフォアは、スルホン化キサンテン、フッ化キサンテン、スルホン化クマリン、フッ化クマリン、およびスルホン化シアニンであり得る。標識試薬中のフルオロフォアの選択により、標識試薬の吸収特性および蛍光発光特性が決定される。フルオロフォア標識の物理的特性には、スペクトル特徴(吸収、発光、およびストークスシフト)、蛍光強度、寿命、偏光、ならびに光退色率などが含まれ、これらは全て、1つのフルオロフォアの別のフルオロフォアからの区別に使用することができる。
典型的には、フルオロフォアは、ハロゲン、ニトロ、シアノ、アルキル、パーフルオロアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリールアルキル、アシル、アリール、もしくはヘテロアリール環系を含む1つ以上の置換基、ベンゾ、または当該技術分野で既知のフルオロフォア上に典型的に見出される他の置換基によって任意で置換される、1つ以上の芳香環またはヘテロ芳香環を含有する。
好ましくは、検出部分は、蛍光色素である。蛍光色素には、例えば、フルオレセイン、ローダミン、テキサスレッド、Cy2、Cy3、Cy5、Cy0、Cy0.5、Cy1、Cy1.5、Cy3.5、Cy7、VECTOR Red、ELF(商標)(酵素標識蛍光)、FluorX、カルセイン、カルセイン-AM、CRYPTOFLUOR(商標)、オレンジ(42kDa)、タンジェリン(35kDa)、ゴールド(31kDa)、レッド(42kDa)、クリムゾン(40kDa)、BHMP、BHDMAP、Br-Oregon、ルシファーイエロー、Alexa色素ファミリー、N-(6-(7-ニトロベンズ-2-オキサ-1,3-ジアゾール-4-イル)アミノ)カプロイル)(NBD)、BODIPY(商標)、ホウ素ジピロメテンジフルオリド、オレゴングリーン、MITOTRACKER(商標)レッド、DiOC7(3)、DiIC18、フィコエリスリン、フィコビリプロテインBPE(240kDa)RPE(240kDa)CPC(264kDa)APC(104kDa)、スペクトラムブルー、スペクトラムアクア、スペクトラムグリーン、スペクトラムゴールド、スペクトラムオレンジ、スペクトラムレッド、NADH、NADPH、FAD、赤外線(IR)色素、環式GDPリボース(cGDPR)、カルコフロールホワイト、チロシン、およびトリプトファンが含まれる。多くのフルオロフォアは、発色団としても機能することができるため、それらはまた、好ましい発色団でもある。
フルオロフォアに加えて、酵素もまた、検出可能部分としての用途がある。酵素は、検出可能なシグナルの増幅を達成し、アッセイ感受性の増加をもたらすことができるため、望ましい検出可能部分である。酵素自体は、検出可能な応答を生成しないが、変換された基質が蛍光、比色、または発光シグナルを生成するように、適切な基質への接触時に基質を分解する。標識試薬上の1つの酵素が、複数の基質の検出可能なシグナルへの変換をもたらし得るため、酵素は、検出可能なシグナルを増幅する。これは、試料中に少量の標的が存在する場合、または酵素と同等であるか、もしくはそれよりも強いシグナルを発するフルオロフォアが存在しない場合に、有利である。しかしながら、フルオロフォアは追加のアッセイステップを必要とせず、したがってアッセイを完了するための全体的な時間を短縮するため、フルオロフォアが好ましい。酵素基質は、好ましい測定可能な生成物、例えば、比色、蛍光、または化学発光をもたらすように選択される。そのような基質は、当該技術分野で広範に使用されている。
好ましい比色または蛍光発生基質と酵素との組み合わせは、西洋ワサビペルオキシダーゼなどのオキシドレダクターゼ、ならびに3,3’-ジアミノベンジジン(DAB)および3-アミノ-9-エチルカルバゾール(AEC)(それぞれ褐色および赤色)などの基質を使用する。検出可能な生成物をもたらす比色オキシドレダクターゼ基質の他の非限定的な例には、2,2-アジノ-ビス(3-エチルベンゾチアズ-オリン-6-スルホン酸)(ABTS)、o-フェニレンジアミン(OPD)、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)、o-ジアニシジン、5-アミノサリチル酸、4-クロロ-1-ナフトールが含まれる。蛍光発生基質の非限定的な例には、ホモバニリン酸または4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル酢酸、還元フェノキサジンおよび還元ベンゾチアジン(Amplexe Red試薬およびその変異体を含む)、ならびに還元ジヒドロキサンテン(ジヒドロフルオレセインおよびジヒドロローダミン(ジヒドロローダミン123を含む)を含む)が含まれる。チラミドであるペルオキシダーゼ基質は、酵素の作用前に本質的に検出可能であるが、チラミドシグナル増幅(TSA)として記載されるプロセスでペルオキシダーゼの作用によって「定位置に固定」される、ペルオキシダーゼ基質のクラスを表す。これらの基質は、細胞、組織、またはアレイである、試料中の標的を標識して、その後それらを顕微鏡、フローサイトメトリー、光学走査、および蛍光定量によって検出するために、広範に利用されている。
追加の比色(場合によっては、蛍光発生)基質と酵素との組み合わせは、酸性ホスファターゼ、アルカリホスファターゼ、あるいは比色基質(5-ブロモ-6-クロロ-3-インドリルリン酸塩(BCIP)、6-クロロ-3-インドリルリン酸塩、5-ブロモ-6-クロロ-3-インドリルリン酸塩、p-ニトロフェニルリン酸塩、もしくはo-ニトロフェニルリン酸塩など)または蛍光発生基質(4-メチルウンベリフェリルリン酸塩、6,8-ジフルオロ-7-ヒドロキシ4-メチルクマリニルリン酸塩(DiFMUP)、フルオレセイン二リン酸塩、3-0-メチルフルオレセインリン酸塩、レゾルフィンリン酸塩、9H-(1,3-ジクロロ-9,9-ジメチルアクリジン-2-オン-7-イル)リン酸塩(DDAOリン酸塩)、またはELF97、ELF39、もしくは関連するリン酸塩など)と組み合わせたそのようなホスファターゼの組換えバージョンなどのホスファターゼ酵素を使用する。
グリコシダーゼ、具体的にはβ-ガラクトシダーゼ、β-グルクロニダーゼ、およびβ-グルコシダーゼは、他の好適な酵素である。好適な比色基質には、5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルβ-D-ガラクトピラノシド(X-gal)および類似したインドリルガラクトシド、グルコシド、およびグルクロニド、o-ニトロフェニルβ-D-ガラクトピラノシド(ONPG)、ならびにp-ニトロフェニルβ-D-ガラクトピラノシドが含まれる。好ましい基質には、レゾルフィンβ-D-ガラクトピラノシド、フルオレセインジガラクトシド(FDG)、フルオレセインジグルクロニドおよびそれらの構造変異体、4-メチルウンベリフェリルβ-D-ガラクトピラノシド、カルボキシウンベリフェリルβ-D-ガラクトピラノシド、ならびにフッ化クマリンβ-D-ガラクトピドが含まれる。他の酵素には、ヒドロラーゼ(例えば、コリンエステラーゼおよびペプチダーゼ)、オキシダーゼ(例えば、グルコースオキシダーゼ)、ならびに好適な基質が既知であるチトクロームオキシダーゼおよびレダクターゼが含まれる。
いくつかのアッセイでは、化学発光を生成する酵素およびそれらの基質が好ましい。これらには、例えば、天然および組換えルシフェラーゼおよびエクオリンが含まれる。ルシフェラーゼまたはエクオリンの場合、例示的な基質は、ルシフェリン、ATP、Ca++、およびセレンテラジンであり、ホスファターゼ、グリコシダーゼ、およびオキシダーゼの化学発光基質(安定したジオキセタン、ルミノール、イソルミノール、およびアクリジニウムエステルを含有するものなど)もまた有用である。
酵素に加えて、ビオチンなどのハプテンは、有用な検出可能部分である。ビオチンは、検出可能なシグナルをさらに増幅することができる酵素系にあり、単離目的の親和性クロマトグラフィーのタグとして機能することができる。検出には、ビオチンに対する親和性を有する酵素共役体(アビジン-HRPなど)が使用される。その後、ペルオキシダーゼ基質を添加して、検出可能なシグナルを生成する。ハプテンには、ホルモン、天然に存在する薬物および合成薬物、汚染物質、アレルゲン、影響因子分子、成長因子、ケモカイン、サイトカイン、リンホカイン、アミノ酸、ペプチド、化学中間体、またはヌクレオチドもまた含まれる。
場合によっては、検出可能部分は、蛍光タンパク質である。例えば、それらには、緑色蛍光タンパク質(GFP)、フィコビリタンパク質およびそれらの誘導体、ルシフェラーゼ、またはエクオリンが含まれる。蛍光タンパク質、特にフィコビリタンパク質は、タンデム色素で標識された標識試薬の作製に特に有用である。タンデム色素は、蛍光タンパク質およびフルオロフォアを含むため、より蛍光タンパク質の吸収スペクトルからさらにシフトした大きなストークスシフトが得られる。これは、放出される蛍光が最大限に最適化されている(換言すると、蛍光タンパク質が放出される光をほとんどまたは全く再吸収しない)試料中の少量の標的の検出に特に有利である。蛍光タンパク質およびフルオロフォアは、エネルギー移動対として機能し、蛍光タンパク質は、フルオロフォアが吸収する波長を放出し、フルオロフォアは、蛍光タンパク質のみで得られる波長よりも蛍光タンパク質から遠い波長を放出する。特に有用な組み合わせは、フィコビリタンパク質およびスルホローダミンフルオロフォア、スルホン化シアニンフルオロフォア、またはスルホン化キサンテン誘導体である。あるいは、フルオロフォアは、エネルギー供与体であり、蛍光タンパク質は、エネルギー受容体である。
検出部分を可視化する方法は、ラベルに依存する。
場合によっては、試料を、検出可能な光学的応答をもたらすように選択された光波長で照射し、応答を検出するための手段で観察する。蛍光化合物の照射に有用な機器には、手持ち式紫外線ランプ、水銀アークランプ、キセノンランプ、レーザー、およびレーザーダイオードが含まれる。これらの照射源は、レーザー走査装置、蛍光マイクロプレートリーダー、または標準もしくはマイクロ蛍光光度計に光学的に統合されている。標準または予想される応答と比較した、シグナルの程度または位置は、試料が所与の特徴または所望の標的を持つかどうか、およびその程度を示す。
光学的応答は、目視検査によって、または以下のデバイス、CCDカメラ、ビデオカメラ、写真フィルム、レーザー走査デバイス、蛍光光度計、光ダイオード、量子計数器、落射蛍光顕微鏡、走査型顕微鏡、フローサイトメーター、蛍光マイクロプレートリーダーのうちの1つを使用することによって、または光電子増倍管などのシグナルを増幅するための手段によって検出される。試料がフローサイトメーターを使用して検査される場合、その検査には、任意でその部分をそれらの蛍光応答に従って選別することが含まれる。
間接的に検出可能な標識が使用される場合、照明には、典型的には、比色酵素基質などの検出可能なシグナルを生成する試薬の添加が含まれる。放射性同位元素もまた、追加の試薬が必要とされず、むしろシグナルの記録および測定のために放射性同位元素がX線フィルムまたは他の機構に曝露される場合に、間接的に検出可能であると見なされる。これは、フィルムへの曝露後に観察されるいくつかの化学発光シグナルに当てはまる。
I.ONC201(化合物(1))、その塩、およびそれらの合成
ONC201(化合物(1))
、
その類似体、およびそれらの薬学的に許容される塩、ならびにそれらの合成が、本明細書で提供される。インビトロモデル、動物モデル、およびヒト臨床試験では、ONC201は、幅広い抗がん作用、存在したとしても有害作用をほとんど含まない低い毒性、低い遺伝毒性、および高い生物学的利用率(経口を含む)を有する。これらの特徴により、ONC201および様々な類似体は、様々な用途によく適したものとなっている。ONC201は、スキーム1に示されるように合成することができる。
ONC201二塩酸塩の合成は、市販の中間体N-ベンジル-3-カルボメトキシ-4-ピペリドン塩酸塩、化合物(3)から出発する。一実施形態では、化合物(3)を塩基で中和して(ステップ1)、遊離塩基である化合物(4)を得る。例えば、化合物(3)を無機塩基で中和して、化合物(4)を得る。あるいは、それを有機塩基で中和して、化合物(4)を得る。一実施形態では、化合物(3)は、アルコール(例えば、n-ブタノール)の存在下で中和される。一実施形態では、化合物(3)は、少なくとも1つの有機溶媒(例えば、n-ブタノール、酢酸エチル、またはそれらの両方)の存在下で中和される。一実施形態では、それは、塩基および少なくとも1つの有機溶媒(例えば、NaHCO3およびn-ブタノール)の存在下で中和される。一実施形態では、化合物(3)は、n-ブタノールおよびトリエチルアミン(Et3N)の存在下で中和される。
一実施形態では、合成は、化合物(4)を(5)と反応させて(ステップ2)、中間化合物(1)を生成することを含む。一実施形態では、ステップ2は、化合物(4)を(5)とともに加熱することを含む。一実施形態では、ステップ2は、溶媒の存在下で化合物(4)を(5)とともに加熱還流することを含む。一実施形態では、ステップ2は、ディーン・スタークトラップを使用して、反応中に形成された水および/またはメタノール(MeOH)を除去することを含む。
一実施形態では、ONC201二塩酸塩が、合成される(ステップ3)。一実施形態では、ステップ3は、ONC201をジオキサン中のHClで処理することを含む。一実施形態では、ステップ3は、ONC201をジオキサン中の4N HClで処理することを含む。一実施形態では、合成は、任意でONC201二塩を再結晶化することを含む。好ましくは、ONC201二塩酸塩は、スキーム2に示されるように合成される。
II.TNF関連アポトーシス誘導リガンド(「TRAIL」)
対象から得られる試料中のTRAILタンパク質をアッセイして、本明細書に記載の化合物およびそれらの塩によって誘導されるTRAIL発現を検出することができる。酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、フローサイトメトリー、酵素結合免疫濾過測定法(ELIFA)、免疫ブロット、免疫沈降、蛍光免疫測定法(FIA)、免疫組織化学、免疫細胞化学、発光免疫測定法(LIA)、および放射免疫測定法を含む、免疫測定法を使用することができる。定性的および/または定量的な結果を得ることができる。定性的および定量的アッセイに好適な方法は、Harlow&Lane,Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,1988、Breitling&Diibel,Recombinant Antibodies,John Wiley&Sons,New York,1999、H.Zola,Monoclonal Antibodies:Preparation and Use of Monoclonal Antibodies and Engineered Antibody Derivatives,Basics:From Background to Bench,BIOS Scientific Publishers,2000、B.K.C.Lo,Antibody Engineering:Methods and Protocols,Methods in Molecular Biology,Humana Press,2003、Ausubel et al.,Eds.,Short Protocols in Molecular Biology,Current Protocols,Wiley,2002、S.Klussman,Ed.,The Aptamer Handbook:Functional Oligonucleotides and Their Applications,Wiley,2006、Ormerod,M.G.,Flow Cytometry:a practical approach,Oxford University Press,2000、Givan,A.L.,Flow Cytometry:first principles,Wiley,New York,2001、Gorczyca,W.,Flow Cytometry in Neoplastic Hematology:morphologic-immunophenotypic correlation,Taylor&Francis,2006、Crowther,J.R.,The ELISA Guidebook(Methods in Molecular Biology),Humana Press,2000、Wild,D.,The Immunoassay Handbook,3rd Edition,Elsevier Science,2005、およびSambrook&Russell,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,3rd ed.,2001を含む、標準的な参考文献に記載されている。
TRAILについて試料を分析して、薬学的組成物の効果を検出するためのアッセイは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国第8,673,923号に記載されている。
一実施形態では、TRAILアッセイは、対象の監視に使用される。例えば、試料を、医薬品による治療前、ならびに治療中および/または治療後に1回以上対象から得て、治療有効性を評価する。別の例では、試料を、様々な時点で対象から得て、疾患の経過もしくは進行または治癒を評価する。一実施形態では、循環腫瘍細胞からの細胞死受容体をアッセイして、本明細書に記載の治療が細胞死受容体の量または種類を増加させるかどうかを確認する。
本明細書に記載の方法および組成物を使用して治療されるがんは、新生物発生前の過剰増殖を含む異常な細胞増殖、上皮内がん、新生物、および転移を特徴とする。本明細書に記載の方法および組成物は、予防、およびがんの徴候または症状の寛解に使用することができる。対象におけるがんの「治療」には、対象におけるがんの予防、阻害、または寛解(がん進行の遅延、またはがんの徴候もしくは症状の低減もしくは寛解など)が含まれる。本明細書に記載の方法および組成物を使用して治療されるがんの例には、乳がん、中枢神経系がん、結腸がん、卵巣がん、前立腺がん、白血病、肺がん、およびリンパ腫が含まれる。
III.式の化合物(10)およびその塩
一態様では、式(10)の化合物および塩、ならびにそれらを作製する方法が、本明細書で提供される。当業者は、方法および薬学的組成物に関する原理および概念を含む、ONC201(化合物(1))およびその塩と併せて本明細書に記載の一般的な原理および概念を理解し、式(10)の化合物およびその塩に同等の効力で適用するだろう。
一実施形態では、式(10)の化合物
が、本明細書で提供され、式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アラルコキシ、アラルキルチオ、およびアシルラジカルから選択される。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(2-CH3-Ph)(ONC201)である。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(2,4-ジF-F-Ph)(ONC206)である。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(4-CF3-Ph)(ONC212)である。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(3,4-ジF-F-Ph)(ONC213)である。一実施形態では、R1は、CH2-(3,4-ジ-Cl-Ph)であり、R2は、CH2-(4-CF3-Ph(ONC234)である。一実施形態では、R1は、CH2-3-チエニルであり、R2は、CH2-(4-CF3-Ph)(ONC236)である。
一実施形態では、R1およびR2は独立して、H、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、C1-4ベンジル-ピペラジン、C1-4アルキルチエニル、C1-4アルキルピリジニル、C1-4アルキルイソオキサゾリジニル、C1-4アルキルモルホリニル、C1-4アルキルチアゾリル、およびC1-4アルキルから選択され、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、C1-4ベンジル-ピペラジン、C1-4アルキルチエニル、C1-4アルキルピリジニル、C1-4アルキルイソオキサゾリジニル、C1-4アルキルチアゾリル、C1-4アルキルモルホリニル、およびC1-4アルキルピラジニルは、任意でC1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、R1および/またはR2は、置換または非置換のアリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルである。一実施形態では、ヘテロアリールアルキルは、C1-4アルキルピロリル、C1-4アルキルフリル、C1-4アルキルピリジル、C1-4アルキル-1,2,4-チアジアゾリル、C1-4アルキルチエニル、C1-4アルキルイソチアゾリル、C1-4アルキルイミダゾリル、C1-4アルキルテトラゾリル、C1-4アルキルピラジニル、C1-4アルキルピリミジル、C1-4アルキルキノリル、C1-4アルキルピラゾリル、C1-4アルキルイソキノリル、C1-4アルキルチオフェニル、C1-4アルキルベンゾチエニル、C1-4アルキルイソベンゾフリル、C1-4アルキルインドリル、C1-4アルキルプリニル、C1-4アルキルカルバゾリル、C1-4アルキルベンズイミダゾリル、およびC1-4アルキルイソオキサゾリルから選択される。
一実施形態では、R1および/またはR2は、ベンジル環上の以下の置換基、X、-CH3、-NO2、-OCH3、-CN、-CXH2、-CX2H、C2-C4アルキル、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、-OCpH2p+1、-OCpX2p+1、ORm、SRm、NRmRn、NRmC(O)Rn、SORm、SO2Rm、C(O)Rm、およびC(O)ORmの1つ以上で任意で置換されたベンジルであり、RmおよびRnは独立して、HまたはC1-C4アルキルから選択され、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、F、Cl、Br、またはI、好ましくは、F、Cl、またはBr、より好ましくは、FまたはClを含む、ハロゲンである。
一実施形態では、R1は、H、CH3、CH2Ph、CH2-(4-CF3-Ph)、CH2-(4-F-Ph)、CH2-(4-Cl-Ph)、CH2-(OCH3-Ph)、CH2-((2-Cl)-Ph)、CH2-(2-チエニル)、CH2-(3-チエニル)、CH2-2-ピリジニル、CH2-4-メチル-2-チアゾリル、CH2-2-ピラジニル、CH2CH2Ph、CH2CH2(4-N-ベンジル-ピペラジン)、CH2-(2,4-ジF-Ph)、CH2-(3,4-ジCl-Ph)、CH2-(3,4-ジF-Ph)、CH2-(3,5-ジF-Ph)、CH2-((2-CH3)-Ph)、CH2CH(OH)Ph、(4-F-Ph)-4-オキソブチル、CH2CH2NHCOOC(CH3)3、CH2CH2CH2NH2、およびCD2C6D5から選択される。一実施形態では、R2は、H、CH3、CH2Ph、CH2-(4-CF3-Ph)、CH2-((2-Cl)-Ph)、CH2-((2-F)-Ph)、CH2-(2-チエニル)、CH2CH2Ph、CH2CH2(4-N-ベンジル-ピペラジン)、CH2-(2,4-ジF-Ph)、CH2-(2,4-ジCl-Ph)、CH2-(3,4-ジCl-Ph)、CH2-(3,4-ジF-Ph)、CH2-(3,5-ジF-Ph)、CH2-((2-CH3)-Ph)、CH2(2-CH3、4-F-Ph)、CH2-((4-OCH3)-Ph)、CH2-(3-ピリジニル)、CH2-(3-イソオキサゾリジニル)、CH2CH2-(4-モルホリニル)、CH2-(2-F,4-CF3-Ph)、CH2CH(OH)Ph、(CH2)3CO-4F-Ph、(4-F-Ph)-4-オキソブチル、CH2CH2NHCOOC(CH3)3、CH2CH2CH2NH2、およびCD2C6D5から選択される。
一実施形態では、R1は、Hである。一実施形態では、R1は、非置換または置換アリールアルキル、例えば、ベンジル(CH2Ph)またはフェニルエチル(CH2CH2Ph)基である。一実施形態では、アリールアルキルは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。
一実施形態では、R2は、置換または非置換アリールアルキル、例えば、ベンジルまたはフェニルエチルである。一実施形態では、アリールアルキルは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、アリールアルキルは、ハロ、CH3、CF3、またはOCH3から選択される1つ以上の置換基で置換される。一実施形態では、R2は、置換または非置換ヘテロシクロアルキルアルキル、例えば、ピペラジニルアルキルまたはモルホリノアルキルである。一実施形態では、R2は、置換または非置換ヘテロアリールアルキル、例えば、ピリジルメチルまたはイソオキサゾリジニルメチルである。一実施形態では、ヘテロシクロアルキルアルキル、またはヘテロアリールは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、ヘテロシクロアルキルアルキルまたはヘテロアリールアルキルは、ハロ、CH3、CF3、またはOCH3から選択される少なくとも1つの置換基で置換される。
一実施形態では、化合物(10)は、式の構造(80)、
(80)を有し、式中、Ra1、Ra2、Ra3、Ra4、Ra5、Rb1、Rb2、Rb3、Rb4、およびRb5は各々独立して、H、X、-CH3、-NO2、-OCH3、-CN、-CXH2、-CX2H、C2-C4アルキル、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、-OCpH2p+1、-OCpX2p+1、ORm、SRm、NRmRn、NRmC(O)Rn、SORm、SO2Rm、C(O)Rm、およびC(O)ORmからなる群から選択され、RmおよびRnは独立して、HまたはC1-C4アルキルから選択され、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、ハロゲンである。
一実施形態では、化合物(10)は、式(90)、
(90)の構造を有し、式中、R2は、上記で定義されるとおりであり、Rb1、Rb2、Rb3、Rb4、およびRb5は各々独立して、H、X、-CH3、-NO2、-OCH3、-CN、-CXH2、-CX2H、C2-4アルキル、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、-OCpH2p+1、-OCpX2p+1、ORm、SRm、NRmRn、NRmC(O)Rn、SORm、SO2Rm、C(O)Rm、およびC(O)ORmからなる群から選択され、RmおよびRnは独立して、HまたはC1-4アルキルから選択され、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、ハロゲンである。
一実施形態では、化合物(10)は、式(40)、
(40)の構造を有し、式中、R1は、上記で定義されるとおりであり、Ra1、Ra2、Ra3、Ra4、およびRa5は各々独立して、H、X、-CH3、-NO2、-OCH3、-CN、-CXH2、-CX2H、C2-4アルキル、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、-OCpH2p+1、-OCpX2p+1、ORm、SRm、NRmRn、NRmC(O)Rn、SORm、SO2Rm、C(O)Rm、およびC(O)ORmから選択され、RmおよびRnは独立して、HまたはC1-4アルキルから選択され、pは、2~20の整数であり、Xは、ハロゲンである。一実施形態では、R1は、Hである。一実施形態では、R1は、ベンジルまたはフェニルエチルなどの置換または非置換アリールアルキルである。一実施形態では、アリールアルキルは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、ベンジルは、1つ以上のハロで置換される。一実施形態では、ベンジルは、ハロ、CH3、CF3、およびOCH3から選択される1つ以上の置換基で置換される。一実施形態では、ベンジルは、オルト位またはパラ位で、1つのハロ、例えば、Fで置換される。一実施形態では、ベンジルは、両方のメタ位で、2つのハロゲン、例えば、Fで置換される。
一実施形態では、化合物(40)は、化合物(45)、
(45)の構造を有し、式中、Ra1、Ra2、Ra3、Ra4、およびRa5は、上記で定義されるとおりである。一実施形態では、ベンジルは、1つ以上のハロゲンで置換される。一実施形態では、ベンジルは、ハロ、CH3、CF3、およびOCH3から選択される1つ以上の置換基で置換される。一実施形態では、Ra1またはRa5は、ハロ、例えば、Fである。一実施形態では、Ra2およびRa3の両方は、ハロ、例えば、Fである。
一実施形態では、化合物(10)は、化合物(50)、
(50)の構造を有し、式中、R1は、上記で定義されるとおりであり、Rbは、H、X、-CH3、-NO2、-OCH3、-CN、-CXH2、-CX2H、C2-4アルキル、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、-OCpH2p+1、-OCpX2p+1、ORm、SRm、NRmRn、NRmC(O)Rn、SORm、SO2Rm、C(O)Rm、およびC(O)ORmから選択され、RmおよびRnは独立して、HまたはC1-4アルキルから選択され、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、ハロゲンであり、Ra1、Ra2、Ra4、およをRa5は各々独立して、H、X、-CH3、-NO2、-OCH3、-CN、-CXH2、-CX2H、C2-4アルキル、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、-OCpH2p+1、-OCpX2p+1、ORm、SRm、NRmRn、NRmC(O)Rn、SORm、SO2Rm、C(O)Rm、およびC(O)ORmから選択され、RmおよびRnは独立して、HまたはC1-4アルキルから選択され、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、ハロゲンである。一実施形態では、R1は、Hである。一実施形態では、R1は、ベンジルまたはフェニルエチル基などの置換または非置換アリールアルキルである。一実施形態では、アリールアルキルは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、Rbは、ハロ、CH3、CF3、およびOCH3から選択される。一実施形態では、Ra1、Ra2、Ra4、およびRa5の1つ以上は、ハロ、CH3、CF3、およびOCH3から選択される。一実施形態では、Ra1、Ra2、Ra4、およびRa5は、Hであり、Rbは、ハロ、CH3、CF3、およびOCH3から選択される。一実施形態では、Rbは、ハロゲン、例えば、Fであり、Ra1は、CH3である。一実施形態では、Rbは、FまたはClであり、Ra2は、FまたはClである。一実施形態では、Rbは、CF3である。一実施形態では、Rbは、OCH3である。一実施形態では、RbおよびRa1は、Clである。
一実施形態では、化合物(50)は、化合物(55)、
(55)の構造を有し、式中、Ra1、Ra2、Ra4、Ra5、およびRbは、上記で定義されるとおりである。一実施形態では、Rbは、ハロ、CH3、CF3、およびOCH3から選択される。一実施形態では、Ra1、Ra2、Ra4、およびRa5の1つ以上は、ハロ、CH3、CF3、およびOCH3から選択される。一実施形態では、Ra1、Ra2、Ra4、およびRa5は、Hであり、Rbは、ハロ、CH3、CF3、およびOCH3から選択される。一実施形態では、Rbは、ハロ、例えば、Fであり、Ra1は、CH3である。一実施形態では、Rbは、FまたはClであり、Ra2は、FまたはClである。一実施形態では、Rbは、CF3である。一実施形態では、Rbは、OCH3である。一実施形態では、RbおよびRa1は、Clである。
一実施形態では、化合物(10)は、化合物(60)、
(60)の構造を有する。一実施形態では、R1は、Hである。一実施形態では、R1は、ベンジルまたはフェニルエチルなどの置換または非置換アリールアルキルである。一実施形態では、R1は、CH2-(2-チエニル)、CH2-(3-チエニル)、CH2-4-メチル-2-チアゾリル、CH2-2-ピラジニル、CH2CH2(4-N-ベンジル-ピペラジン)、CH2-(3-イソオキサゾリジニル)、CH2-2-ピリジニル、CH2-3-ピリジニル、CH2CH2-(4-モルホリニル)などの置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルアルキルまたは置換もしくは非置換ヘテロアリールアルキルである。一実施形態では、アリールアルキルは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、ベンジルは、1つ以上のハロゲンで置換される。一実施形態では、ベンジルは、ハロ(例えば、F)、CH3、CF3、およびOCH3から選択される1つ以上の置換基で置換される。一実施形態では、ベンジルは、パラ位で、ハロ、CH3、CF3、またはOCH3置換基で置換される。一実施形態では、R1は、フルオロフェニルオキソブチルまたはヒドロキシフェニルエチルである。
式(10)の化合物(イミプリドン)を置換ピペリドンから出発して合成し、これを置換アミノイミダゾリンとの反応によって変換して、コア化合物(10)をもたらす。2つの経路が存在し、その1つでは、R1置換基がピペリドンに存在する(例えば、68)。その経路では、80℃のトルエン中の水素化ナトリウムを使用して、(68)を炭酸ジメチルでアシル化して、ピペリドンエステル(69)を形成する。市販のメチルチオイミダゾリンHI塩(63)を70℃のジオキサン中のアミンと反応させて、R2-置換アミノイミダゾリン(64)をHI塩として得る。(64)を1-ブタノール中のピペリドンエステル(69)と還流下で直接反応させ、ディーン・スタークトラップを介して3~6時間にわたって水を除去することで、三環式化合物(10)をもたらす。このスキームの変形では、N-BOC保護ピペリドン(61)を同じ方法によってBOC保護化合物(65)に変換し、これをジオキサン中のHClで処理して、BOC基を除去し、その後塩化メチレンを用いた抽出によって、1N NaOHで(66)の遊離塩基に変換する。その後(66)をハロゲン化物(67)またはエポキシド(70)で処理することで、所望の化合物(10)を得る。
粗生成物を、塩化メチレン:メタノールで溶出するカラムクロマトグラフィーによって、またはアセトニトリル:TFA:H2Oを使用するHPLCによって精製して、遊離塩基またはTFA塩のいずれかを最終生成物として生成することができる。ジオキサン中のHClによる遊離塩基の処理またはTFA塩の凍結乾燥により、生成物(10)をHCl塩またはTFA塩として生成する。あるいは、遊離塩基を別の無機酸または有機酸で処理して、一般に薬学的に許容されることが既知であるものから選択される他の塩を形成してもよい。化合物(10)の塩は、通常固体であり、例は、高品質の結晶をもたらすために、エタノールまたは他の溶媒から結晶化されている。化合物(1)の三環式構造は、X線結晶構造およびNMRによって決定的に確認されている。
本明細書に記載の化合物は、アミノアルキルリンカー(例えば、化合物(33))の有無に関わらず、細胞の文脈でそれらと相互作用する分子(例えば、タンパク質)の特定に使用することができる。これらの結合標的の発現を使用して、イミプリドンまたはそれらの類似体に対する応答を予測する(すなわち、バイオマーカーとして機能する)ことができる。これらの化合物を使用して、当該技術分野で既知の競合アッセイを使用して、構造的に無関係の分子についてスクリーニングして、より高い親和性で標的相互作用を打ち負かすことができる薬物を特定することもできる。加えて、これらの分子は、改善された薬物特性を有しても、安全性、効力、薬物動態、体内分布、または代謝などの薬物特性を改変することによって追加の用途を可能にしてもよい。
IV.治療レジメンの感受性および有効性の評価
ドーパミン受容体または他のGタンパク質-共役受容体(GPCR)の発現、遺伝子変異、または遺伝子コピー数の測定を使用して、本明細書に記載の治療方法に対する応答もしくは感受性の予測、または本明細書に記載の治療方法(式(10)の化合物、その薬学的に許容される塩、もしくはその類似体による治療など)に応答する可能性が高い対象の特定に使用することができる。一態様では、ある病態を有する対象が本明細書に記載の治療レジメンに応答する可能性が高いかどうかを特定するための方法が、本明細書で提供される。一実施形態では、本方法は、(i)対象から生体試料を得ることと、(ii)試料中の少なくとも1つのドーパミン受容体またはGPCRの発現レベルを測定することと、(iii)試料中で測定されるレベルを所定の標準のレベルと比較することと、(iv)所定の基準のレベルに対する、試料中で測定されるレベルに基づいて、対象が治療レジメンに応答する可能性が高いかどうかを決定することとを含む。一実施形態では、試料中の発現レベルを測定するステップは、(i)試料を、受容体に特異的に結合する抗体または抗原結合断片と接触させて、抗体または抗原結合断片と受容体との複合体を形成するステップと、(ii)複合体の量を測定するステップとを含む。一実施形態では、対象は、がんを有するか、またはそれを有するリスクがある。一実施形態では、がんは、神経腫瘍疾患である。一実施形態では、がんは、神経内分泌腫瘍である。一実施形態では、がんは、髄膜腫、上衣腫、神経膠腫、神経芽腫、およびびまん性内在性橋膠腫からなる群から選択される。一実施形態では、対象は、精神障害を有するか、またはそれを有するリスクがある。例えば、精神障害は、精神病、双極性障害、および大うつ病性障害から選択される。一実施形態では、対象は、細菌感染症などの感染症を有するか、またはそれを有するリスクがある。一実施形態では、感染症は、グラム陽性菌感染症である。一実施形態では、感染症は、グラム陰性菌感染症である。一実施形態では、感染症は、Enterococcus faecium、Staphylococcus aureus、Klebsiella pneumoniae、Acinetobacter baumannii、Pseudomonas aeruginosa、およびEnterobacter種から選択される細菌の感染症である。一実施形態では、グラム陽性菌感染症は、Staphylococcus感染症である。例えば、Staphylococcus感染症は、S.aureus感染症(例えば、メチシリン耐性S.aureus(MRSA)感染症)である。一実施形態では、治療レジメンは、式(10)の化合物、その薬学的に許容される塩、またはその類似体などの、有効量の治療薬を投与することを含む。一実施形態では、ドーパミン受容体は、D2様ファミリーに由来する。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD2、DRD3、またはそれらの両方である。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD4である。一実施形態では、GPCRは、クラスA GPCRである。一実施形態では、GPCRは、GPR132である。一実施形態では、GPCRは、GPR132、GPR91、MTNR1A、GPR162、GPR137、BAI3、LGR4、PTGIR、CXCR7、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD5であり、治療レジメンは、有効量の治療薬、例えば、式(10)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含み、所定の標準と比較した、試料中で測定されるDRD5発現の増加は、対象が治療レジメンに応答する可能性が高いこと、またはそうでない可能性が高いことを示す。
別の態様では、本明細書に記載の治療レジメンの有効性を評価する方法、監視する方法、またはある病態を有する対象の予後を提供する方法が、本明細書で提供される。一実施形態では、本方法は、(i)対象から生体試料を得ることと、(ii)試料中の少なくとも1つのドーパミン受容体またはGPCRの発現レベルを測定することと、(iii)試料中で測定されるレベルを所定の標準のレベルと比較することと、(iv)所定の基準のレベルに対する、試料中で測定されるレベルに基づいて、予後、または対象が治療レジメンに応答しているかどうかを決定することとを含む。一実施形態では、試料中のドーパミン受容体またはGPCRの発現レベルを測定するステップは、(i)試料を受容体に特異的に結合する抗体または抗原結合断片と接触させて、抗体または抗原結合断片と受容体との複合体を形成するステップと、(ii)複合体の量を測定するステップとを含む。一実施形態では、本方法は、(i)対象から生体試料を得ることと、(ii)試料中の少なくとも1つのドーパミン受容体中の遺伝子コピー数または変異を測定することと、(iii)試料中で測定されるコピー数または試料中に見出される変異を所定の標準のコピー数または変異と比較することと、(iv)所定の基準のコピー数または変異に対する、試料中で測定されるコピー数または試料中に見出される変異に基づいて、対象が治療レジメンに応答しているかどうかを決定することとを含む。一実施形態では、対象は、がんを有するか、またはそれを有するリスクがある。一実施形態では、がんは、神経腫瘍疾患である。一実施形態では、がんは、神経内分泌腫瘍である。一実施形態では、がんは、髄膜腫、上衣腫、神経膠腫、神経芽腫、およびびまん性内在性橋膠腫からなる群から選択される。一実施形態では、対象は、精神障害を有するか、またはそれを有するリスクがある。例えば、精神障害は、精神病、双極性障害、および大うつ病性障害から選択される。一実施形態では、対象は、細菌感染症などの感染症を有するか、またはそれを有するリスクがある。一実施形態では、感染症は、グラム陰性菌感染症である。一実施形態では、感染症は、グラム陽性菌感染症である。一実施形態では、感染症は、Enterococcus faecium、Staphylococcus aureus、Klebsiella pneumoniae、Acinetobacter baumannii、Pseudomonas aeruginosa、およびEnterobacter種から選択される細菌の感染症である。一実施形態では、グラム陽性菌感染症は、Staphylococcus感染症である。例えば、Staphylococcus感染症は、S.aureus感染症(例えば、メチシリン耐性S.aureus(MRSA)感染症)である。一実施形態では、治療レジメンは、有効量の治療薬、例えば、式(10)の化合物、その薬学的に許容される塩、またはその類似体を投与することを含む。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD2、DRD2S、DRD2L、およびDRD3から選択される。一実施形態では、ドーパミン受容体は、D2様ファミリーに由来する。一実施形態では、それは、D1様ファミリーに由来する。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD1である。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD2である。一実施形態では、それは、DRD3である。一実施形態では、それは、DRD4である。一実施形態では、それは、DRD5である。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD2、DRD3、またはそれらの両方である。一実施形態では、GPCRは、クラスA GPCRである。一実施形態では、それは、GPR132である。一実施形態では、GPCRは、GPR132、GPR91、MTNR1A、GPR162、GPR137、BAI3、LGR4、PTGIR、CXCR7、およびそれらの組み合わせから選択される。
一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD5であり、治療レジメンは、有効量の式(10)の化合物またはその薬学的に許容される塩を投与することを含み、所定の標準と比較した、試料中で測定されるDRD5発現レベルの増加は、治療レジメンが有効であること、または有効ではないことを示す。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD5であり、治療レジメンは、有効量の治療薬(式(10)の化合物またはその薬学的に許容される塩など)を投与することを含み、試料中で測定されるDRD5遺伝子中の変異は、治療レジメンが有効であること、または有効ではないことを示す。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD5であり、治療レジメンは、有効量の治療薬(式(10)の化合物またはその薬学的に許容される塩など)を投与することを含み、試料中で測定されるDRD5遺伝子中のミスセンス変異Q366Rは、治療レジメンが有効であること、または有効ではないことを示す。
別の態様では、ある病態を有する対象が本明細書に記載の治療レジメンに応答する可能性が高いかどうかを特定する方法が、本明細書で提供される。一実施形態では、本方法は、(i)対象から生体試料を得ることと、(ii)試料中の少なくとも1つのドーパミン受容体中の遺伝子コピー数または変異を測定することと、(iii)試料中で測定されるコピー数または試料中に見出される変異を所定の標準のコピー数または変異と比較することと、(iv)所定の基準のコピー数または変異に対する、試料中で測定されるコピー数または試料中に見出される変異に基づいて、対象が治療レジメンに応答しているかどうかを決定することとを含む。一実施形態では、対象は、がんを有するか、またはそれを有するリスクがある。一実施形態では、がんは、神経腫瘍疾患である。一実施形態では、がんは、神経内分泌腫瘍である。一実施形態では、がんは、髄膜腫、上衣腫、神経膠腫、神経芽腫、およびびまん性内在性橋膠腫からなる群から選択される。一実施形態では、対象は、精神障害を有するか、またはそれを有するリスクがある。例えば、精神障害は、精神病、統合失調症、双極性障害、および大うつ病性障害から選択される。一実施形態では、対象は、細菌感染症などの感染症を有するか、またはそれを有するリスクがある。一実施形態では、感染症は、グラム陰性菌感染症である。一実施形態では、感染症は、グラム陽性菌感染症である。一実施形態では、感染症は、Enterococcus faecium、Staphylococcus aureus、Klebsiella pneumoniae、Acinetobacter baumannii、Pseudomonas aeruginosa、およびEnterobacter種から選択される細菌の感染症である。一実施形態では、グラム陽性菌感染症は、Staphylococcus感染症である。例えば、Staphylococcus感染症は、S.aureus感染症(例えば、メチシリン耐性S.aureus(MRSA)感染症)である。一実施形態では、治療レジメンは、式(10)の化合物、その薬学的に許容される塩、またはその類似体などの、有効量の治療薬を投与することを含む。一実施形態では、ドーパミン受容体は、ドーパミン受容体のD2様ファミリーに由来する。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD1である。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD2である。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD3である。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD4である。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD5である。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD2、DRD3、またはそれらの両方である。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD5であり、治療レジメンは、有効量の治療薬(式(10)の化合物またはその薬学的に許容される塩など)を投与することを含み、試料中で測定されるDRD5遺伝子中の変異は、対象が治療レジメンに応答する可能性が高いこと、またはそうでない可能性が高いことを示す。一実施形態では、ドーパミン受容体は、DRD5であり、治療レジメンは、有効量の治療薬(式(10)の化合物またはその薬学的に許容される塩など)を投与することを含み、試料中で測定されるDRD5遺伝子中のミスセンス変異Q366Rは、対象が治療レジメンに応答する可能性が高いこと、またはそうでない可能性が高いことを示す。
加えて、eIF2-α、ATF4、CHOP、DR5、または切断型もしくは全サイトケラチン18における発現、翻訳後修飾、または活性レベルもしくは変異の測定を使用して、本明細書に記載の治療方法に対する応答または感受性を予測すること、および本明細書に記載の治療方法(式(10)の化合物、その薬学的に許容される塩、またはその類似体による治療など)に応答する可能性が高い対象を特定することができる。加えて、eIF2-α、ATF4、CHOP、DR5、または切断型もしくは全サイトケラチン18における発現、翻訳後修飾、または活性レベルもしくは変異の測定を使用して、本明細書に記載の治療方法の有効性を評価または本明細書に記載の治療方法を監視することができる。さらに、eIF2-α、ATF4、CHOP、DR5、または切断型もしくは全サイトケラチン18における発現、翻訳後修飾、または活性レベルもしくは変異の測定を使用して、構造的に無関係の抗がん分子について、インビボ、インビトロ、またはインシリコでスクリーニングすることができる。例えば、競合アッセイおよび他のアッセイを使用して、より高い親和性で標的相互作用を打ち負かして、それらのレベルの変化を式(10)の化合物またはその類似体によって生成されるそれぞれの変化と比較することができる、薬物を特定することができる。アッセイはまた、体内の特定の血清薬物レベルの効果により密接に近似する、生きている哺乳動物細胞に対して、または培養細胞株から調製されるミクロソーム抽出物に対しても行うことができる。
一実施形態では、対象は、がんを有するか、またはそれを有するリスクがある。一実施形態では、治療レジメンは、有効量のイミプリドン(ONC201など)またはその類似体を投与することを含む。一実施形態では、治療レジメンは、有効量のONC201を投与することを含む。一実施形態では、治療レジメンは、有効量の式(10)の化合物を投与することを含む。一実施形態では、式(10)の化合物は、式(40)の化合物、例えば、式(45)の化合物である。一実施形態では、式(10)の化合物は、式(50)の化合物、例えば、化合物式(55)である。一実施形態では、式(10)の化合物は、式(80)の化合物である。一実施形態では、式(10)の化合物は、式(90)の化合物である。一実施形態では、式(10)の化合物は、式(60)の化合物である。一実施形態では、化合物(1)の類似体は、式(25)、式(26)、式(27)、式(28)、式(29)、式(30)、または式(31)の構造から選択される構造を有する。
レベル所定の基準は、例えば、対象からの試料中で測定される平均または中央値レベルであり得る。所定の基準のレベルは、対象からの試料を測定する場合と同じまたは実質的に類似した実験条件下で測定することができる。所定の基準のレベルは、イミプリドン(ONC201など)またはその類似体による治療に応答している対象から得ることができる。一実施形態では、所定の基準は、化合物による治療に応答している対象から得られ、対象からの試料中のレベルおよび基準中のレベルが類似している場合、対象は、治療に応答する可能性が高いと分類することができる。所定の基準のレベルは、化合物による治療に応答していない対象から得ることができる。一実施形態では、所定の基準は、化合物による治療に応答していない対象から得られ、対象からの試料中のレベルおよび所定の基準中のレベルが異なる(例えば、上方制御または下方制御されている)場合、対象は、治療に応答する可能性が高いと分類することができる。所定の基準のレベルは、正常で健常な対象から得ることができる。
酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、酵素結合免疫濾過測定法(ELIFA)、フローサイトメトリー、免疫ブロット、免疫沈降、免疫組織化学、免疫細胞化学、発光免疫測定法(LIA)、蛍光免疫測定法(FIA)、および放射免疫測定法などを含む、免疫測定法を使用して、試料中のタンパク質レベルまたはメチル化レベルをアッセイすることができる。m6A mRNAメチル化レベルは、メチル化RNA免疫沈降(Me-RIP)または当該技術分野で既知の他の定量的生化学的アッセイによって得ることができる。
核酸変異は、いくつかの手順のいずれかによって決定することができる。例えば、対象から生体試料が得られる。生体試料の非限定的な例には、体液(例えば、尿、唾液、血漿、もしくは血清)または組織試料(例えば、頬側組織試料もしくは頬側細胞)が含まれる。その後、既知の方法を使用して、生体試料を配列決定または走査することができる。例えば、DNAアレイを使用して、対象のゲノム配列の少なくとも一部分を分析することができる。さらに、全ゲノムまたは部分ゲノム配列情報を使用することができる。そのような配列は、連鎖ターミネーション(サンガージデオキシヌクレオチド)、色素ターミネーター配列決定、およびSOLID(商標)配列決定(Applied Biosystems)を含む、標準的な配列決定方法を使用して決定することができる。全ゲノムは、配列決定のために、制限酵素によって切断されても、より短い断片に(機械的に)剪断されてもよい。DNA配列はまた、PCRおよびベクターベースのクローニング法(例えば、Escherichia coli)などの方法を使用して、増幅することができる。一実施形態では、変異またはコピー数変動の存在または不在を特定するために、対象の遺伝子材料(例えば、DNA、RNA、mRNA、cDNA、他のヌクレオチド塩基、またはこれらの誘導体)の少なくとも一部分は、例えば、従来のDNA配列決定装置またはチップベースの技術を使用して、走査または配列決定される。
一態様では、ある病態を有し、かつ本明細書に記載の治療レジメンに応答する可能性が高い対象を特定および治療する方法が、本明細書で提供される。一実施形態では、本方法は、(i)ある病態を有する対象が、本明細書に記載の治療レジメンに応答する可能性が高いかどうかを特定することと、(ii)その治療レジメンに応答する可能性が高いと決定された対象を、その治療レジメンで治療することとを含む。一実施形態では、対象は、がんを有するか、またはそれを有するリスクがある。一実施形態では、治療レジメンは、有効量のイミプリドン、例えば、ONC201、またはその類似体を投与することを含む。一実施形態では、治療レジメンは、有効量の化合物(1)を投与することを含む。一実施形態では、治療レジメンは、有効量の式(10)の化合物を投与することを含む。一実施形態では、式(10)の化合物は、式(40)の化合物、例えば、式(45)の化合物である。一実施形態では、式(10)の化合物は、式(50)の化合物、例えば、化合物式(55)である。一実施形態では、式(10)の化合物は、式(80)の化合物である。一実施形態では、式(10)の化合物は、式(90)の化合物である。一実施形態では、式(10)の化合物は、式(60)の化合物である。一実施形態では、化合物(1)の類似体は、式(25)、式(26)、式(27)、式(28)、式(29)、式(30)、または式(31)の構造から選択される構造を有する。
所定の基準のレベルは、例えば、対象からの試料中で測定される平均または中央値レベルであり得る。所定の基準のレベルは、対象からの試料を測定する場合と同じまたは実質的に類似した実験条件下で測定することができる。所定の基準のレベルは、イミプリドン(ONC201など)またはその類似体による治療に応答している対象から得ることができる。一実施形態では、所定の基準は、化合物による治療に応答している対象から得られ、対象からの試料中のレベルが基準中のレベルに類似している場合、対象は、治療に応答する可能性が高いと分類することができる。所定の基準のレベルは、化合物による治療に応答していない対象から得ることができる。一実施形態では、所定の基準は、化合物による治療に応答していない対象から得られ、対象からの試料中のレベルが所定の基準中のレベルとは異なる(例えば、上方制御または下方制御されている)場合、対象は、治療に応答する可能性が高いと分類することができる。所定の基準のレベルは、正常で健常な対象から得ることができる。免疫測定法を使用して、試料中のタンパク質レベルをアッセイすることができる。
一態様では、ある病態を有する対象における治療の有効性を治療および評価する方法が、本明細書で提供される。一実施形態では、本方法は、(i)対象を本明細書に記載の治療方法に従って治療することと、(ii)治療の有効性を本明細書に記載のように評価することとを含む。一実施形態では、対象は、がんを有するか、またはそれを有するリスクがある。一実施形態では、治療レジメンは、有効量のイミプリドン(ONC201など)またはその類似体を投与することを含む。一実施形態では、治療レジメンは、有効量の化合物(1)を投与することを含む。一実施形態では、治療レジメンは、有効量の式(10)の化合物を投与することを含む。一実施形態では、式(10)の化合物は、式(40)の化合物、例えば、式(45)の化合物である。一実施形態では、式(10)の化合物は、式(50)の化合物、例えば、化合物式(55)である。一実施形態では、式(10)の化合物は、式(80)の化合物である。一実施形態では、式(10)の化合物は、式(90)の化合物である。一実施形態では、式(10)の化合物は、式(60)の化合物である。一実施形態では、化合物(1)の類似体は、式(25)、式(26)、式(27)、式(28)、式(29)、式(30)、または式(31)から選択される構造を有する。
本明細書に記載の方法に好適であり得る他の病態には、注意欠陥障害;中毒;てんかん;ウイルス感染症;炎症;アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症などの神経変性疾患;冠動脈疾患、心筋症、高血圧性心疾患、心不全、肺性心、不整脈、炎症性心疾患、心内膜炎、炎症性心拡大、心筋炎、心臓弁膜症、脳血管疾患、末梢動脈疾患、先天性心疾患、リウマチ性心疾患などの循環器疾患;糖尿病;および軽鎖アミロイドーシスが含まれる。
V.組成物
一態様では、式(10)
の化合物または式(1)
の化合物、およびそれらの薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物が、提供される。一実施形態では、塩は、化合物の薬学的に許容される一塩である。一実施形態では、塩は、化合物の薬学的に許容される二塩である。一実施形態では、塩は、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸水素塩、硫酸塩、リン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、シュウ酸塩および乳酸塩、重硫酸塩、ヒドロキシル、酒石酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、酒石酸水素塩、炭酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、スルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、ならびにカルボン酸塩から選択される、それらの薬学的に許容される一塩または多塩(例えば、二塩もしくは三塩)である。一実施形態では、塩は、p-トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、およびマレイン酸塩からなる群から選択される塩である。一実施形態では、塩は、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、リチウムからなる群から選択され、かつ/またはメチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、およびトリエチルアミノ対イオンなどの対イオンを有する塩である。一実施形態では、塩は、二塩酸塩または二臭化水素酸塩である。
化合物(1)(ONC201)は、国立がん研究所の開発治療薬プログラムリポジトリから入手可能な化合物NSC350625の構造分析(例えば、NMR、X線回折)によって明らかにされるものと同じ化学構造を有する。
一実施形態では、薬学的組成物は、ONC201の二塩(例えば、二塩酸塩)またはその類似体(例えば、イミプリドン)を含む。ONC201類似体の塩(例えば、二塩または三塩)は、本明細書に記載のように、または当業者に既知の標準的な化学合成方法論を使用して合成することができる、ONC201類似体から調製することができる。
一実施形態では、薬学的組成物は、少なくとも1つの薬学的に許容される担体を含む。好適な薬学的に許容される担体の非限定的な例には、Handbook of Pharmaceutical Excipients,7th ed.,edited by Raymond C.Rowe et al.,American Pharmaceutical Association,Washington,USA and Pharmaceutical Press,London、および以前の版のものが含まれる。例示的な薬学的に許容される担体、薬学的組成物および様々な剤形を作製するための方法、ならびに投与様式は、例えば、Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets,edited by Larry L.Augsburger&Stephen W.Hoag.,London:Informa Healthcare,2008、ならびにL.V.Allen,Jr.et al.,Ansel’s Pharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems,8th ed.,Philadelphia,Pa.:Lippincott,Williams&Wilkins,2004、A.R.Gennaro,Remington:The Science and Practice of Pharmacy,Lippincott Williams&Wilkins,21st ed.,2005、特に第89章、およびJ.Hardman et al.,Goodman&Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,McGraw-Hill Professional,10th ed.,2001に詳述されているように、当該技術分野で周知である。
一実施形態では、薬学的組成物は、点眼用に製剤化される。一実施形態では、薬学的組成物は、局所投与用に製剤化される。一実施形態では、薬学的組成物は、滴剤、軟膏剤、または液剤として製剤化される。一実施形態では、薬学的組成物は、水性、粉末状、または油性の基剤、増粘剤などの従来の薬学的担体を含む。
一実施形態では、薬学的組成物は、静脈内投与用の製剤である。一実施形態では、静脈内製剤は、溶媒中に溶解した、式(10)の化合物またはその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態では、溶媒は、水を含む。一実施形態では、静脈内製剤は、約0.05、約0.25、約0.5、約2.5、約5、約25、または約50mg/mLの濃度の化合物またはその塩を含む。一実施形態では、静脈内製剤は、約0.05、0.5、または5mg/mL~約1、10、または100mg/mLの濃度の化合物またはその塩を含む。一実施形態では、静脈内製剤は、約0.005%、0.05%、または0.5%~約0.1%、1%、または10%の化合物またはその塩を含む。一実施形態では、静脈内製剤は、約0.05%、0.5%、または5%の化合物またはその塩を含む。一実施形態では、静脈内製剤は、より高いかまたはより低い濃度の化合物またはその塩を含む。
一実施形態では、静脈内製剤は、約3のpHを有する。一実施形態では、製剤は、リン酸緩衝液でpH3に調整される。一実施形態では、静脈内製剤は、デキストロースまたは塩化ナトリウムを含む。一実施形態では、静脈内製剤は、約5mg/mLの濃度およびpH3の化合物またはその塩を含み、安定した溶液を形成する。一実施形態では、静脈内製剤は、約5mg/mLの濃度およびpH5未満の化合物またはその塩を含み、安定した溶液を形成する。一実施形態では、静脈内製剤は、化合物またはその塩および1つ以上の酸化防止剤を含む。一実施形態では、静脈内製剤は、化合物の一塩酸塩および二塩酸塩の混合物を含む。一実施形態では、静脈内製剤は、化合物またはその塩を約10mg/mLの濃度の1%溶液として含む。例えば、静脈内製剤は、約3.3のpHを有する溶液である。一実施形態では、pHは、4.0未満である。
一実施形態では、好適な薬学的に許容される担体には、水性担体が含まれる。一実施形態では、水性担体は、滅菌水を含む。一実施形態では、製剤は、デキストロース、塩化ナトリウム、またはそれらの両方を含む。一実施形態では、薬学的に許容される担体は、油を含む。
一実施形態では、静脈内製剤は、25mg/mLで水中に溶解した、ONC201またはその類似体またはその二塩酸塩を含む。一実施形態では、製剤は、リン酸緩衝液でpH3に調整される。一実施形態では、製剤は、デキストロース、塩化ナトリウム、またはそれらの両方を含む。一実施形態では、製剤は、より高いかまたはより低い濃度のONC201の二塩酸塩またはその類似体を含む。一実施形態では、製剤は、約5mg/mLの濃度のONC201またはその類似体またはその二塩酸塩を含む。一実施形態では、約5mg/mLの製剤は、安定した溶液およびpH3を形成する。一実施形態では、約5mg/mLの製剤は、pH5未満を有し、安定した溶液を形成する。一実施形態では、静脈内製剤は、ONC201またはその類似体またはその二塩酸塩、および1つ以上の酸化防止剤を含む。一実施形態では、静脈内製剤は、ONC201またはその類似体の一塩酸塩および二塩酸塩の混合物を含む。一実施形態では、静脈内製剤は、ONC201またはその類似体またはその二塩酸塩を約10mg/mLの濃度の1%溶液として含む。例えば、静脈内製剤は、約3.3のpHを有する溶液である。一実施形態では、pHは、4.0未満である。
一実施形態では、静脈内製剤は、約0.5%~約10%(または約5mg/mL~約100mg/mL)のONC201またはその類似体またはその二塩を含む。一実施形態では、製剤は、約5%(または約50mg/mL)のONC201またはその類似体またはその二塩を含む。一実施形態では、静脈内注入速度を遅延させて、ONC201またはその類似体またはその二塩の副作用を低下させることができる。
一実施形態では、薬学的組成物は、約0.1~99%のONC201塩またはその類似体、および薬学的に許容される担体、例えば、油または滅菌水もしくは他の水性担体を含む。一実施形態では、組成物は、経口剤形の場合、約5%~約50%の範囲内のONC201またはその類似体の一塩または二塩を含む。
一実施形態では、薬学的組成物は、酸化防止剤を含む。好適な酸化防止剤には、アスコルビン酸誘導体(アスコルビン酸、エリトルビン酸、アスコルビン酸ナトリウムなど)、チオール誘導体(チオグリセロール、システイン、アセチルシステイン、シスチン、ジチオエリスレイトール、ジチオトレイトール、グルタチオン、トコフェロール、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)など)、亜硫酸塩(硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、アセトン重亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、およびチオ硫酸ナトリウムなど)、ノルジヒドログアヤレチン酸が含まれる。水性製剤に使用される酸化防止剤には、典型的には、亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、またはアスコルビン酸、およびそれらの組み合わせが含まれる一方で、油ベースの溶液、有機溶媒に使用される酸化防止剤には、BHT、BHA、または没食子酸プロピル、およびそれらの組み合わせが含まれることに留意されたい。さらに他の実施形態では、酸化防止剤は、フラバノイド、イソフラボン、モノチオグリセロール、L-システイン、チオグリコール酸、α-トコフェロール、アスコルビン酸6-パルミチン酸、ジヒドロリポ酸、BHT、BHA、ビタミンE、没食子酸プロピル、β-カロテン、およびアスコルビン酸の1つ以上であり得る。酸化防止剤は、典型的には、約0.1重量%~1.0重量%、より典型的には、約0.2重量%で使用することができる。
一実施形態では、薬学的組成物は、イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩、および少なくとも1つの他の治療剤を含む。例えば、他の治療剤は、ホルモン類似体および抗ホルモン剤、アロマターゼ阻害剤、LHRHアゴニストおよびアンタゴニスト、成長因子の阻害剤、成長因子抗体、成長因子受容体抗体、チロシンキナーゼ阻害剤;抗代謝剤;抗腫瘍抗生物質;白金誘導体;アルキル化剤;有糸分裂阻害剤;チューブリン阻害剤;PARP阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、タンパク質-タンパク質相互作用阻害剤、RAF阻害剤、MEK阻害剤、ERK阻害剤、IGF-1R阻害剤、ErbB受容体阻害剤、ラパマイシン類似体、BTK阻害剤、CRM1阻害剤(例えば、KPT185)、P53調節剤(例えば、Nutlin)、抗血管新生剤(例えば、アキシチニブ、アフリベルセプト、ソラフェニブ、およびレゴラフェニブ)、アミフォスチン、アナグレリド、クロドロナット(clodronat)、フィルグラスチン、インターフェロン、インターフェロンα、ロイコボリン、リツキシマブ、プロカルバジン、レバミゾール、メスナ、ミトタン、パミドロネートおよびポルフィマー、2-クロロデスオキシアデノシン、2-フルオロデスオキシ-シチジン、2-メトキシエストラジオール、2C4,3-アレチン、131-1-TM-601、3CPA、7-エチル-10-ヒドロキシカンプトテシン、16-アザ-エポチロンB、A105972、A204197、アビラテロン、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アロベクチン-7、アルトレタミン、アルボシジブ、アモナフィド、アントラピラゾール、AG-2037、AP-5280、アパジクオン、アポミン、アラノース、アルグラビン、アルゾキシフェン、アタメスタン、アトラセンタン、オーリスタチンPE、ABT-199(ベネトクラクス)、ABT-263(ナビトクラクス)、AVLB、AZ10992、ABX-EGF、AMG-479(ガニツマブ)、ARRY162、ARRY438162、ARRY-300、ARRY-142886/AZD-6244(セルメチニブ)、ARRY-704/AZD-8330、AR-12、AR-42、AS-703988、AXL-1717、AZD-8055、AZD-5363、AZD-6244、ARQ-736、ARQ680、AS-703026(プリマセルチブ)、アバスチン、AZD-2014、アザシチジン、アザエポチロンB、アゾナフィド、BAY-43-9006、BAY80-6946、BBR-3464、BBR-3576、ベバシズマブ、BEZ-235、ビリコダル二クエン酸塩、BCX-1777、BKM-120、ブレオシン、BLP-25、BMS-184476、BMS-247550、BMS-188797、BMS-275291、BMS-663513、BMS-754807、BNP-1350、BNP-7787、BIBW2992(アファチニブ、Tomtovok)、BIBF1120(Vargatef)、BI836845、BI2536、BI6727、BI836845、BI847325、BI853520、BUB-022、ブレオマイシン酸、ブレオマイシンA、ブレオマイシンB、ブリバニブ、ブリオスタチン-1、ボルテゾミブ、ブロスタリシン、ブスルファン、BYL-719、CA-4プロドラッグ、CA-4、CapCell、カルシトリオール、カネルチニブ、カンホスファミド、カペシタビン、カルボキシフタラトプラチン、CCl-779、CC-115、CC-223、CEP-701、CEP-751、CBT-1セフィキシム、セフラトニン、セフトリアキソン、セレコキシブ、セルモロイキン、セマドチン、CH4987655/RO-4987655、クロロトリアニセン、シレンジチド、シクロスポリン、CDA-II、CDC-394、CKD-602、CKI-27、クロファラビン、コルヒチン、コンブレタスタチンA4、COT阻害剤、CHS-828、CH-5132799、CLL-Thera、CMT-3クリプトフィシン52、CTP-37、CTLA-4モノクローナル抗体、CP-461、CV-247、シアノモルホリノドキソルビシン、シタラビン、D24851、デシタビン、デオキソルビシン、デオキシルビシン、デオキシコホルマイシン、デプシペプチド、デオキシエポチロンB、デキサメタゾン、デクスラゾキサネト(dexrazoxanet)、ジエチルスチルベステロール、ジフロモテカン、ジドックス、DMDC、ドラスタチン10、ドラニダゾール、DS-7423、E7010、E-6201、エダトレキサト(edatrexat)、エドトレオチド、エファプロキシラール、エフロルニチン、EGFR阻害剤、EKB-569、EKB-509、エンザスタウリン、エンザルタミド、エルサミトルシン、エポチロンB、エプラツズマブ、ER-86526、エルロチニブ、ET-18-0CH3、エチニルシチジン、エチニルエストラジオール、エキサテカン、エキサテカンメシル酸塩、エキセメスタン、エキシスリンド、フェンレチニド、フィチツムマブ、フロクスウリジン、葉酸、FOLFOX、FOLFOX4、FOLFIRI、フォルメスタン、フォテムスチン、ガラルビシン、ガリウムマルトレート(gallium maltolate)、ゲフィニチブ、ゲムツズマブ、ギマテカン、グルフォスファミド、GCS-100、GDC-0623、GDC-0941(ピクトレリシブ)、GDC-0980、GDC-0032、GDC-0068、GDC-0349、GDC-0879、G17DT免疫原、GMK、GPX-100、gp100-ペプチドワクチン、GSK-5126766、GSK-690693、GSK-1120212(トラメチニブ)、GSK-2118436(ダブラフェニブ)、GSK-2126458、GSK-2132231A、GSK-2334470、GSK-2110183、GSK-2141795、GW2016、グラニセトロン、ハーセプチン、ヘキサメチルメラミン、ヒスタミン、ホモハリンチン、ヒアルロン酸、ヒドロキシ尿素、ヒドロキシプロゲステロンカプロエート、イバンドロネート、イブルチニブ、イブリツモマブ、イダトレキセート、イデネストロール、IDN-5109、IGF-1R阻害剤、IMC-1C11、IMC-A12(シクスツムマブ)、イムノール、インジスラム、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b、ペグ化インターフェロンα-2b、インターロイキン-2、INK-1117、INK-128、INSM-18、イオナファルニブ、イピリムマブ、イプロプラチン、イロフルベン、イソホモハリコンドリン-B、イソフラボン、イソトレチノイン、イクサベピロン、JRX-2、JSF-154、J-107088、共役エストロゲン、カハリドF、ケトコナゾール、KW-2170、KW-2450、ロバプラチン、レフルノミド、レノグラスチム、ロイプロリド、ロイポレリン、レキシドロナム、LGD-1550、リネゾリド、ルテチウムテキサフィリン、ロメトレキソール、ロスオキサントロン、LU223651、ラルトテカン、LY-S6AKT1、LY-2780301、マホスファミド、マリマスタット、メクロロエタミン、MEK阻害剤、MEK-162、メチルテストステロン、メチルプレドニゾロン、MEDI-573、MEN-10755、MDX-H210、MDX-447、MDX-1379、MGV、ミドスタウリン、ミノドロン酸、マイトマイシン、ミボブリン、MK-2206、MK-0646(ダロツズマブ)、MLN518、ガドリニウム中のモテキサフ、MS-209、MS-275、MX6、ネリドロン酸塩、ネラチニブ、Nexavar、ネオバスタット、ニロチニブ、ニメスリド、ニトログリセリン、ノラトレキセド、ノルレリン、N-アセチルシステイン、06-ベンジルグアニン、オブリメルセン、オメプラゾール、オンコファージ、oncoVEXGM-CSF、オルミプラチン、オルタタキセル、OX44抗体、OSI-027、OSI-906(リンシチニブ)、4-1BB抗体、オキサントラゾール、エストロゲン、パニツムマブ、パツピロン、ペグフィルグラスチム、PCK-3145、ペグフィルグラスチム、PBI-1402、PBI-05204、PDO325901、PD-1抗体、PEG-パクリタキセル、アルブミン安定化パクリタキセル、PEP-005、PF-05197281、PF-05212384、PF-04691502、PHT-427、P-04、PKC412、P54、PI-88、ペリチニブ、ペメトレキセド、ペントリックス、ペリフォシン、ペリリルアルコール、ペルツズマブ、PI3K阻害剤、PI3K/mTOR阻害剤、PG-TXL、PG2、PLX-4032/RO-5185426(ベムラフェニブ)、PLX-3603/RO-5212054、PT-100、PWT-33597、PX-866、ピコプラチン、ピバロイルオキシメチルブチレート、ピキサントロン、フェノキソジオールO、PKI166、プレビトレキセド、プリカマイシン、ポリプレン酸、ポルフィロマイシン、プレドニゾン、プレドニゾロン、キナメド、キヌプリスチン、R115777、RAF-265、ラモセトロン、ランピルナーゼ、RDEA-119/BAY 869766、RDEA-436、レベッカマイシン類似体、受容体チロシンキナーゼ(RTK)阻害剤、レゴラフェニブ、レビミド、RG-7167、RG-7304、RG-7421、RG-7321、RG7440、リゾキシン、rhu-MAb、リンファベート、リセドロネート、リツキシマブ、ロバツムマブ、ロフェコキシブ、RO-31-7453、RO-5126766、RO-5068760、RPR109881A、ルビダゾン、ルビテカン、R-フルルビプロフェン、RX-0201、S-9788、サバルビシン、SAHA、サルグラモスチム、サトラプラチン、SB408075、Se-015/Ve-015、SU5416、SU6668、SDX-101、セムスチン、セオカルシトール、SM-11355、SN-38、SN-4071、SR-27897、SR-31747、SR-13668、SRL-172、ソラフェニブ、スピロプラチン、スクアラミン、スベラニロヒドロキサム酸、スーテント、T900607、T138067、TAK-733、TAS-103、タセディナリン、タラポルフイン、Tarceva、タリキタール、タシスラム、タキソテール、タキソプレキシン、タザロテン、テガフール、テモゾラミド、テスミリフェン、テストステロン、テストステロンプロピオン酸塩、テスミリフェン、テトラプラチン、テトロドトキシン、テザシタビン、サリドミジン、テラルクス、テラルビシン、チマルファシン、チメクタシン、チアゾフリン、チピファルニブ、トムデックス、チラパザミン、トクラデシン、トレモフィン、トラベクチン、TransMID-107、トランスレチン酸、トレチノイン、トラスツマブ、トレメリムマブ、トリアセチルウリジン、トリアピン、トリシリビン、トリメトレキセート、TLK-286、TXD258、タイケルブ/タイバーブ、ウロシジン、バルルビシン、バタラニブ、ビンクリスチン、ビンフルニン、Virulizin、WX-UK1、WX-554、ベクチビックス、ゼローダ、XELOX、XL-147、XL-228、XL-281、XL-518/R-7420/GDC-0973、XL-765、YM-511、YM-598、ZD-4190、ZD-6474、ZD-4054、ZD-0473、ZD-6126、ZD-9331、ZD1839、ZSTK-474、ゾレドロナト(zoledronat)、ゾスキダー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される。
一実施形態では、他の治療剤は、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、フルベストラント、メゲストロール酢酸塩、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、アミノグルテチミド、シプロテロン酢酸塩、フィナステリド、ブセレリン酢酸塩、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、メドロキシプロゲステロン、オクトレオチド、およびそれらの組み合わせから選択される、ホルモン類似体、抗ホルモン剤、またはそれらの両方を含む。一実施形態では、他の治療剤は、ゴセレリン酢酸塩、ルプロリド酢酸塩、トリプトレリンパモ酸塩、およびそれらの組み合わせから選択される1つ以上のLHRHアゴニストを含み、LHRHアンタゴニストは、デガレリクス、セトロレリクス、アバレリクス、オザレリクス、デガレリクス、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、他の治療剤は、血小板由来成長因子(PDGF)、線維芽細胞成長因子(FGF)、血管内皮成長因子(VEGF)、上皮成長因子(EGF)、インスリン様成長因子(IGF)、ヒト上皮成長因子(HER)、および肝細胞成長因子(HGF)の阻害剤から選択される1つ以上の成長因子阻害剤を含む。一実施形態では、他の治療剤は、HER2、HER3、およびHER4から選択されるヒト上皮成長因子の1つ以上の阻害剤を含む。一実施形態では、他の治療剤は、セツキシマブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、およびトラスツズマブ、ならびにそれらの組み合わせから選択される1つ以上のチロシンキナーゼ阻害剤を含む。一実施形態では、他の治療剤は、アナストロゾール、レトロゾール、リアロゾール、ボロゾール、エキセメスタン、アタメスタン、およびそれらの組み合わせから選択される1つ以上のアロマターゼ阻害剤を含む。一実施形態では、他の治療剤は、メトトレキセート、ラルチトレキセド、およびピリミジン類似体から選択される抗葉酸剤である1つ以上の抗代謝剤を含む。一実施形態では、他の治療剤は、5-フルオロウラシル、カペシタビン、およびゲムシタビンから選択されるピリミジン類似体である1つ以上の抗代謝剤を含む。一実施形態では、他の治療剤は、メルカプトプリン、チオグアニン、クラドリビンおよびペントスタチン、シタラビン、フルダラビン、ならびにそれらの組み合わせから選択されるプリンおよび/またはアデノシン類似体である1つ以上の抗代謝剤を含む。一実施形態では、他の治療剤は、アントラサイクリン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシンおよびイダルビシン、マイトマイシン-C、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、プリカマイシン、ストレプトゾシン、ならびにそれらの組み合わせから選択される1つ以上の抗腫瘍抗生物質を含む。一実施形態では、他の治療剤は、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、およびそれらの組み合わせから選択される1つ以上の白金誘導体を含む。一実施形態では、他の治療剤は、エストラムスチン、メクロレタミン、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、ダカルバジン、シクロホスファミド、イホスファミド、テモゾロミド、ニトロソウレア、およびそれらの組み合わせから選択される1つ以上のアルキル化剤を含む。一実施形態では、他の治療剤は、カルムスチン、ロムスチン、チオテパ、およびそれらの組み合わせから選択されるニトロソウレアを含む。一実施形態では、他の治療剤は、ビンカアルカロイドおよびタキサンから選択される有糸分裂阻害剤を含む。一実施形態では、他の治療剤は、パクリタキセル、ドセタキセル、およびそれらの組み合わせから選択される1つ以上のタキサンを含む。一実施形態では、他の治療剤は、ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ビンクリスチン、およびそれらの組み合わせから選択される1つ以上のビンカアルカロイドを含む。一実施形態では、他の治療剤は、エピポドフィロトキシンである1つ以上のトポイソメラーゼ阻害剤を含む。一実施形態では、他の治療剤は、エトポシドおよびエトポホス、テニポシド、アムサクリン、トポテカン、イリノテカン、ミトキサントロン、ならびにそれらの組み合わせから選択される1つ以上のエピポドフィロトキシンを含む。一実施形態では、他の治療剤は、PDK1阻害剤、B-Raf阻害剤、mTOR阻害剤、mTORC1阻害剤、PI3K阻害剤、二重mTOR/PI3K阻害剤、STK33阻害剤、AKT阻害剤、PLK1阻害剤、CDK阻害剤、オーロラキナーゼ阻害剤、およびそれらの組み合わせから選択される1つ以上のセリン/スレオニンキナーゼ阻害剤を含む。一実施形態では、他の治療剤は、PTK2/FAK阻害剤である1つ以上のチロシンキナーゼ阻害剤を含む。一実施形態では、他の治療剤は、IAP、Mcl-1、MDM2/MDMX、およびそれらの組み合わせから選択される1つ以上のタンパク質-タンパク質相互作用阻害剤を含む。一実施形態では、他の治療剤は、エベロリムス、テムシロリムス、リダフォロリムス、シロリムス、およびそれらの組み合わせから選択される1つ以上のラパマイシン類似体を含む。一実施形態では、他の治療剤は、アミフォスチン、アナグレリド、クロドロナット、フィルグラスチン、インターフェロン、インターフェロンα、ロイコボリン、リツキシマブ、プロカルバジン、レバミゾール、メスナ、ミトタン、パミドロネートおよびポルフィマー、ならびにそれらの組み合わせから選択される1つ以上の治療剤を含む。一実施形態では、他の治療剤は、2-クロロデスオキシアデノシン、2-フルオロデスオキシ-シチジン、2-メトキシエストラジオール、2C4,3-アレチン、131-1-TM-601、3CPA、7-エチル-10-ヒドロキシカンプトテシン、16-アザ-エポチロンB、A105972、A204197、アビラテロン、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アロベクチン-7、アルトレタミン、アルボシジブ、アモナフィド、アントラピラゾール、AG-2037、AP-5280、アパジクオン、アポミン、アラノース、アルグラビン、アルゾキシフェン、アタメスタン、アトラセンタン、オーリスタチンPE、ABT-199(ベネトクラクス)、ABT-263(ナビトクラクス)、AVLB、AZ10992、ABX-EGF、AMG-479(ガニツマブ)、ARRY162、ARRY438162、ARRY-300、ARRY-142886/AZD-6244(セルメチニブ)、ARRY-704/AZD-8330、AR-12、AR-42、AS-703988、AXL-1717、AZD-8055、AZD-5363、AZD-6244、ARQ-736、ARQ680、AS-703026(プリマセルチブ)、アバスチン、AZD-2014、アザシチジン、アザエポチロンB、アゾナフィド、BAY-43-9006、BAY80-6946、BBR-3464、BBR-3576、ベバシズマブ、BEZ-235、ビリコダル二クエン酸塩、BCX-1777、BKM-120、ブレオシン、BLP-25、BMS-184476、BMS-247550、BMS-188797、BMS-275291、BMS-663513、BMS-754807、BNP-1350、BNP-7787、BIBW2992(アファチニブ、Tomtovok)、BIBF1120(Vargatef)、BI836845、BI2536、BI6727、BI836845、BI847325、BI853520、BUB-022、ブレオマイシン酸、ブレオマイシンA、ブレオマイシンB、ブリバニブ、ブリオスタチン-1、ボルテゾミブ、ブロスタリシン、ブスルファン、BYL-719、CA-4プロドラッグ、CA-4、CapCell、カルシトリオール、カネルチニブ、カンホスファミド、カペシタビン、カルボキシフタラトプラチン、CCl-779、CC-115、CC-223、CEP-701、CEP-751、CBT-1セフィキシム、セフラトニン、セフトリアキソン、セレコキシブ、セルモロイキン、セマドチン、CH4987655/RO-4987655、クロロトリアニセン、シレンジチド、シクロスポリン、CDA-II、CDC-394、CKD-602、CKI-27、クロファラビン、コルヒチン、コンブレタスタチンA4、COT阻害剤、CHS-828、CH-5132799、CLL-Thera、CMT-3クリプトフィシン52、CTP-37、CTLA-4モノクローナル抗体、CP-461、CV-247、シアノモルホリノドキソルビシン、シタラビン、D24851、デシタビン、デオキソルビシン、デオキシルビシン、デオキシコホルマイシン、デプシペプチド、デオキシエポチロンB、デキサメタゾン、デクスラゾキサネト、ジエチルスチルベステロール、ジフロモテカン、ジドックス、DMDC、ドラスタチン10、ドラニダゾール、DS-7423、E7010、E-6201、エダトレキサト、エドトレオチド、エファプロキシラール、エフロルニチン、EGFR阻害剤、EKB-569、EKB-509、エンザスタウリン、エンザルタミド、エルサミトルシン、エポチロンB、エプラツズマブ、ER-86526、エルロチニブ、ET-18-0CH3、エチニルシチジン、エチニルエストラジオール、エキサテカン、エキサテカンメシレート、エキセメスタン、エキシスリンド、フェンレチニド、フィチツムマブ、フロクスウリジン、葉酸、FOLFOX、FOLFOX4、FOLFIRI、フォルメスタン、フォテムスチン、ガラルビシン、ガリウムマルトレート、ゲフィニチブ、ゲムツズマブ、ギマテカン、グルフォスファミド、GCS-100、GDC-0623、GDC-0941(ピクトレリシブ)、GDC-0980、GDC-0032、GDC-0068、GDC-0349、GDC-0879、G17DT免疫原、GMK、GPX-100、gp100-ペプチドワクチン、GSK-5126766、GSK-690693、GSK-1120212(トラメチニブ)、GSK-2118436(ダブラフェニブ)、GSK-2126458、GSK-2132231A、GSK-2334470、GSK-2110183、GSK-2141795、GW2016、グラニセトロン、ハーセプチン、ヘキサメチルメラミン、ヒスタミン、ホモハリンチン、ヒアルロン酸、ヒドロキシ尿素、ヒドロキシプロゲステロンカプロエート、イバンドロネート、イブルチニブ、イブリツモマブ、イダトレキセート、イデネストロール、IDN-5109、IGF-1R阻害剤、IMC-1C11、IMC-A12(シクスツムマブ)、イムノール、インジスラム、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b、ペグ化インターフェロンα-2b、インターロイキン-2、INK-1117、INK-128、INSM-18、イオナファルニブ、イピリムマブ、イプロプラチン、イロフルベン、イソホモハリコンドリン-B、イソフラボン、イソトレチノイン、イクサベピロン、JRX-2、JSF-154、J-107088、共役エストロゲン、カハリドF、ケトコナゾール、KW-2170、KW-2450、ロバプラチン、レフルノミド、レノグラスチム、ロイプロリド、ロイポレリン、レキシドロナム、LGD-1550、リネゾリド、ルテチウムテキサフィリン、ロメトレキソール、ロスオキサントロン、LU223651、ラルトテカン、LY-S6AKT1、LY-2780301、マホスファミド、マリマスタット、メクロロエタミン、MEK阻害剤、MEK-162、メチルテストステロン、メチルプレドニゾロン、MEDI-573、MEN-10755、MDX-H210、MDX-447、MDX-1379、MGV、ミドスタウリン、ミノドロン酸、マイトマイシン、ミボブリン、MK-2206、MK-0646(ダロツズマブ)、MLN518、ガドリニウム中のモテキサフ、MS-209、MS-275、MX6、ネリドロン酸塩、ネラチニブ、Nexavar、ネオバスタット、ニロチニブ、ニメスリド、ニトログリセリン、ノラトレキセド、ノルレリン、N-アセチルシステイン、06-ベンジルグアニン、オブリメルセン、オメプラゾール、オンコファージ、oncoVEXGM-CSF、オルミプラチン、オルタタキセル、O
X44抗体、OSI-027、OSI-906(リンシチニブ)、4-1BB抗体、オキサントラゾール、エストロゲン、パニツムマブ、パツピロン、ペグフィルグラスチム、PCK-3145、ペグフィルグラスチム、PBI-1402、PBI-05204、PDO325901、PD-1抗体、PEG-パクリタキセル、アルブミン安定化パクリタキセル、PEP-005、PF-05197281、PF-05212384、PF-04691502、PHT-427、P-04、PKC412、P54、PI-88、ペリチニブ、ペメトレキセド、ペントリックス、ペリフォシン、ペリリルアルコール、ペルツズマブ、PI3K阻害剤、PI3K/mTOR阻害剤、PG-TXL、PG2、PLX-4032/RO-5185426(ベムラフェニブ)、PLX-3603/RO-5212054、PT-100、PWT-33597、PX-866、ピコプラチン、ピバロイルオキシメチルブチレート、ピキサントロン、フェノキソジオールO、PKI166、プレビトレキセド、プリカマイシン、ポリプレン酸、ポルフィロマイシン、プレドニゾン、プレドニゾロン、キナメド、キヌプリスチン、R115777、RAF-265、ラモセトロン、ランピルナーゼ、RDEA-119/BAY869766、RDEA-436、レベッカマイシン類似体、受容体チロシンキナーゼ(RTK)阻害剤、レビミド、RG-7167、RG-7304、RG-7421、RG-7321、RG7440、リゾキシン、rhu-MAb、リンファベート、リセドロネート、リツキシマブ、ロバツムマブ、ロフェコキシブ、RO-31-7453、RO-5126766、RO-5068760、RPR109881A、ルビダゾン、ルビテカン、R-フルルビプロフェン、RX-0201、S-9788、サバルビシン、SAHA、サルグラモスチム、サトラプラチン、SB408075、Se-015/Ve-015、SU5416、SU6668、SDX-101、セムスチン、セオカルシトール、SM-11355、SN-38、SN-4071、SR-27897、SR-31747、SR-13668、SRL-172、ソラフェニブ、スピロプラチン、スクアラミン、スベラニロヒドロキサム酸、スーテント、T900607、T138067、TAK-733、TAS-103、タセディナリン、タラポルフイン、Tarceva、タリキタール、タシスラム、タキソテール、タキソプレキシン、タザロテン、テガフール、テモゾラミド、テスミリフェン、テストステロン、テストステロンプロピオン酸塩、テスミリフェン、テトラプラチン、テトロドトキシン、テザシタビン、サリドミジン、テラルクス、テラルビシン、チマルファシン、チメクタシン、チアゾフリン、チピファルニブ、トムデックス、チラパザミン、トクラデシン、トレモフィン、トラベクチン、TransMID-107、トランスレチン酸、トレチノイン、トラスツマブ、トレメリムマブ、トリアセチルウリジン、トリアピン、トリシリビン、トリメトレキセート、TLK-286、TXD258、タイケルブ/タイバーブ、ウロシジン、バルルビシン、バタラニブ、ビンクリスチン、ビンフルニン、Virulizin、WX-UK1、WX-554、ベクチビックス、ゼローダ、XELOX、XL-147、XL-228、XL-281、XL-518/R-7420/GDC-0973、XL-765、YM-511、YM-598、ZD-4190、ZD-6474、ZD-4054、ZD-0473、ZD-6126、ZD-9331、ZD1839、ZSTK-474、ゾレドロナト、ゾスキダー、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上の治療剤を含む。
一実施形態では、他の治療剤は、デキサメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、ヒドロコルチゾン、トリアムシノロン、ベタメタゾン、およびコルチバゾールを含むステロイドを含む。一実施形態では、他の治療剤は、制吐剤を含み、制吐剤には、5-HT3受容体アゴニスト(例えば、ドラセトロン、グラニセトロン、オンダンセトロン、トロピセトロン、パロノセトロン、およびミルタザピン)、ドーパミンアゴニスト(例えば、ドンペリドン、オランザピン、ドロペリドール、ハロペリドール、クロルプロマジン、プロクロルペラジン、アリザプリド、プロクロルペラジン、およびメトクロプラミド)、NK1受容体アンタゴニスト(例えば、アプレピタントおよびカソピタント)、抗ヒスタミン剤(シクリジン、ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリネート、ドキシラミン、メクリジン、プロメタジン、ヒドロキシジンなど)、カンナビノイド(例えば、大麻、ドロナビノール、ナビロン、およびサチベックス)、ベンゾジアゼピン(例えば、ミダゾラムおよびロラゼパム)、抗コリン剤(例えば、ヒヨスチン)、トリメトベンズアミド、ショウガ、エメトロール、プロポフォール、ペパーミント、ムシモール、ならびにアジョワンが含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態では、他の治療剤は、有糸分裂阻害剤を含む抗がん剤を含む。一実施形態では、有糸分裂阻害剤は、タキサンを含む。一実施形態では、有糸分裂阻害剤は、パクリタキセルおよびドセタキセルから選択されるタキサンを含む。
一実施形態では、薬学的組成物は、イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩、ならびにアシビシン、アクラルビシン、アコダゾール、アクロニン、アドゼレシン、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アロプリノール、アルトレタミン、アンボマイシン、アメタントロン、アミフォスチン、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナストロゾール、アントラマイシン、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、アスパーリン、アザシチジン、アゼテパ、アゾトマイシン、バチマスタット、ベンゾデパ、ベバシズマブ、ビカルタミド、ビサントレン、ビスナフィドジメシレート、ビゼレシン、ブレオマイシン、ブレキナール、ブロピリミン、ブスルファン、カクチノマイシン、カルステロン、カペシタビン、カラセミド、カルベチマー、カルボプラチン、カルムスチン、カルビシン、カルゼルシン、セデフィンゴール、セレコキシブ、クロラムブシル、シロレマイシン、シスプラチン、クラドリビン、クリスナトールメシレート、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デシタビン、デキソルマプラチン、デザグアニン、デザグアニンメシレート、ジアジクオン、ドセタキセル、ドキソルビシン、ドロロキシフェン、ドロモスタノロン、デュアゾマイシン、エダトレキセート、エフロミチン、エルサミトルシン、エンロプラチン、エンプロメート、エピプロピジン、エピルビシン、エルブロゾール、エソルビシン、エストラムスチン、エタニダゾール、エトポシド、エトプリン、ファドロゾール、ファザラビン、フェンレチニド、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、フルロシタビン、フォスキドン、フォストリエシン、フルベストラント、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、イダルビシン、イホスファミド、イルモホシン、インターロイキンII(組換えインターロイキンIIまたはrIL2を含むIL-2)、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b、インターフェロンα-n1、インターフェロンα-n3、インターフェロンβ-Ia、インターフェロンガンマ-Ib、イプロプラチン、イリノテカン、ランレオチド、レトロゾール、ロイプロリド、リアロゾール、ロメトレキソール、ロムスチン、ロソキサントロン、マソプロコール、メイタンシン、メクロレタミン塩酸塩、メゲストロール、メレンゲストロール酢酸塩、メルファラン、メノガリル、メルカプトプリン、メトトレキセート、メトプリン、メトレデパ、ミチンドマイド、ミトカルシン、ミトクロミン、ミトギリン、ミトマルシン、マイトマイシン、ミトスペル、ミトタン、ミトキサントロン、ミコフェノール酸、ネララビン、ノコダゾール、ノガラマイシン、オルムナプラチン、オキシスラン、パクリタキセル、ペガスパルガーゼ、ペリオマイシン、ペンタムスチン、ペプロマイシン、ペルフォスファミド、ピポブロマン、ピポスルファン、ピロキサントロン塩酸塩、プリカマイシン、プロメスタン、ポルフィマー、ポルフィロマイシン、プレドニムスチン、プロカルバジン、ピューロマイシン、ピラゾフリン、リボプリン、ログレチミド、サフィンゴール、セムスチン、シムトラゼン、スパルフォセート、スパルソマイシン、スピロゲルマニウム、スピロムスチン、スピロプラチン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、スロフェヌル、タリソマイシン、タモキシフェン、テコガラン、テガフール、テロキサントロン、テモポルフィン、テニポシド、テロキシロン、テストラクトン、チアミプリン、チオグアニン、チオテパ、チアゾフリン、チラパザミン、トポテカン、トレミフェン、トレストロン、トリシリビン、トリメトレキセート、トリプトレリン、ツブロゾール、ウラシルマスタード、ウレデパ、バプレオチド、ベルテポルフィン、ビンブラスチン、ビンブラスチン硫酸塩、ビンデシン、ビネピジン、ビグリシネート、ビンロイロシン、ビノレルビン、ビンロシジン、ビンゾリジン、ボロゾール、ゼニプラチン、ジノスタチン、ゾレドロネート、ゾルビシン、およびそれらの組み合わせの1つ以上を含む少なくとも1つの抗がん剤を含む。
一実施形態では、薬学的組成物は、イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩、ならびにロラチニブ(LORBRENA)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA)、タラゾパリブ(TALZENNA)、エミシズマブ-kxwh注射(HEMLIBRA)、セミプリマブ-rwlc(LIBTAYO)、ダコミチニブ錠(VIZIMPRO)、デュベリシブ(COPIKTRA)、モキセツモマブパスドトックス-tdfk(LUMOXITI)、ニボルマブ(OPDIVO)、モガムリズマブ-kpkc(Poteligeo)、ルストロンボパグ(Mulpleta)、イオベングアンI-131(AZEDRA)、イボシデニブ(Tibsovo)、リボシクリブ(Kisqali)、エンザルタミド(XTANDI)、イピリムマブ(YERVOY)、エンコラフェニブおよびビニメチニブ(BRAFTOVIおよびMEKTOVI)、ベバシズマブ(Avastin)、ベネトクラクス(VENCLEXTA)、メトキシポリエチレングリコール-エポエチンベータ(Mircera)、Fulphila(ペグフィルグラスチム-jmdb)、アバトロンボパグ(Doptelet)、Retacrit(エポエチンアルファ-epbx)、チサゲンレクロイセル(KYMRIAH)、ダブラフェニブ(TAFINLAR)、トラメチニブ(MEKINIST)、フォスタマチニブ二ナトリウム六水和物錠(TAVALISSE)、経口懸濁液用エベロリムス錠(Afinitor Disperz)、ルカパリブ、ニロチニブ(TASIGNA)、アベマシクリブ(VERZENIO)、アパルタミド、アビラテロン酢酸塩(Zytiga)、ルテチウムLu177ドータテート(LUTATHERA)、アファチニブ(Gilotrif)、オラパリブ錠(Lynparza)、ペルツズマブ(PERJETA)、ボスチニブ(BOSULIF)、カボザンチニブ(Cabometyx)、Ogivri(トラスツズマブ-dkst)、オビヌツズマブ(GAZYVA)、エミシズマブ-kxwh(HEMLIBRA)、ダサチニブ(SPRYCEL)、スニチニブリンゴ酸塩(Sutent)、オビヌツズマブ(GAZYVA)、エミシズマブ-kxwh(HEMLIBRA)、ダサチニブ(SPRYCEL)、ブレンツキシマブベドチン(ADCETRIS)、アレクチニブ(ALECENSA)、ベムラフェニブ(ZELBORAF)、アカラブルチニブ(Calquence)、アキシカブタゲンシロロイセル(YESCARTA)、アベマシクリブ(VERZENIO)、コパンリシブ(ALIQOPA)、Mvasi(ベバシズマブ-awwb)、ゲムツズマブオゾガマイシン(Mylotarg)、イノツズマブオゾガマイシン(BESPONSA)、リポソーム封入ダウノルビシンおよびシタラビンの組み合わせ(VYXEOS)、イブルチニブ(Imbruvica)、エナシデニブ(IDHIFA)、ネラチニブ(NERLYNX)、ベトリキサバン(BEVYXXA)、ダブラフェニブおよびトラメチニブ(TAFINLARおよびMEKINIST)、リツキシマブおよびRITUXANヒアルロニダーゼヒト(RITUXAN HYCELA)、アミノレブリン酸塩酸塩(ALA HCl、Gleolan)、アベルマブ(BAVENCIO)、デュルバルマブ(IMFINZI)、ブリガチニブ(ALUNBRIG)、ミドスタウリン(RYDAPT)、レゴラフェニブ(STIVARGA)、パルボシクリブ(IBRANCE)、オシメルチニブ(TAGRISSO)、ニラパリブ(ZEJULA)、アベルマブ(BAVENCIO)、リボシクリブ(KISQALI)、レナリドミド(Revlimid)、ルカパリブ(RUBRACA)、ダラツムマブ(DARZALEX)、オララツマブ(LARTRUVO)、アテゾリズマブ(TECENTRIQ)、エルロチニブ(TARCEVA)、カボザンチニブ(CABOMETYX)、デフィブロチドナトリウム(Defitelio)、クリゾチニブ錠(Xalkori)、エベロリムス(Afinitor)、エリブリン(HALAVEN注射)、およびそれらの組み合わせの1つ以上を含む少なくとも1つの抗がん剤を含む。
一実施形態では、薬学的組成物は、イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩、ならびにエロツズマブ(EMPLICITI)、ネシツムマブ(PORTRAZZA)、イクサゾミブ(NINLARO)、コビメチニブ(COTELLIC錠)、タリモジーンラハーパレプベック(IMLYGIC)、トラベクチン(Yondelis注射)、イリノテカンリポソーム注射(ONIVYDE)、イダルシズマブ(Praxbind注射)、トリフルリジン/チピラシル(LONSURF)、カーフィルゾミブ(Kyprolis)、ソニデジブ(Odomzoカプセル)、ゲフィチニブ(IRESSA)、ラムシルマブ(CYRAMZA)、ジヌツキシマブ(Unituxin)、フィルグラスチム-sndz(ZARXIO注射)、パノビノスタット(FARYDAKカプセル)、レンバチニブ(Lenvima)、ランレオチド(Somatulineデポ注射)、ルキソリチニブ(Jakafi)、ブリナツモマブ(BLINCYTO)、イデラリシブ(Zydelig錠)、ベリノスタット(BELEODAQ)、セリチニブ(ZYKADIA)、メルカプリンシルバント注射)、オファツマブ(アルゼラ注射)、ソラフェニブ(NEXAVAR錠剤)、メルカプトプリン(Purixan)、シルツキシマブ(Sylvant注射)、オファツムマブ(Arzerra注射)、ソラフェニブ(NEXAVAR錠)、クリゾチニブ(Xalkori)、イブルチニブ(IMBRUVICA)、パクリタキセルタンパク質結合粒子(アルブミン結合)(注射用懸濁液用Abraxane)、デノスマブ(Xgeva注射)、塩化ラジウムRa223(Xofigo注射)、アド-トラスツズマブエンタンシン(注射用KADCYLA)、ポマリドマイド(POMALYSTカプセル)、ドキソルビシン塩酸塩リポソーム注射、およびそれらの組み合わせの1つ以上を含む少なくとも1つの抗がん剤を含む。
好適な抗がん剤の例には、Goodman and Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,12th Ed.,edited by Laurence Brunton,Bruce Chabner,Bjorn Knollman,McGraw Hill Professional,2010に記載のものが含まれる。
いくつかの例示的な実施形態では、薬学的組成物は、イミプリドン(例えば、ONC201)またはその類似体の塩(例えば、一塩または二塩)、および少なくとも1つの他の治療剤を含み、他の治療剤は、抗血管新生剤(例えば、ベバシズマブ)を含む。一実施形態では、抗血管新生剤は、アフリベルセプト、アキシチニブ、アンジオスタチン、エンドスタチン、16kDaプロラクチン断片、ラミニンペプチド、フィブロネクチンペプチド、組織メタロプロテイナーゼ阻害剤(TIMP1、2、3、4)、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤(PAI-1、-2)、腫瘍壊死因子α(高用量、インビトロ)、TGF-β1、インターフェロン(IFN-α、-β、γ)、ELR-CXCケモカイン、IL-12;SDF-1;MIG;血小板第4因子(PF-4);IP-10、トロンボスポンジン(TSP)、SPARC、2-メトキシエストラジオール、プロリフェリン関連タンパク質、スラミン、ソラフェニブ、レゴラフェニブ、サリドマイド、コルチゾン、リノマイド、フマギリン(AGM-1470、TNP-470)、タモキシフェン、レチノイド、CM101、デキサメタゾン、白血病阻害因子(LIF)、ヘッジホッグ抑制剤、およびそれらの組み合わせから選択される。
薬学的組み合わせは、任意の所望の割合の第1および第2の治療剤を含むことができるが、但し、相乗効果または協同効果が依然として生じることを条件とする。相乗的な薬学的組み合わせ、好ましくは第1および第2の治療剤は、約1:9~約9:1の比率である。一実施形態では、第1および第2の治療剤の相乗的組み合わせは、約1:8~約8:1、約1:7~約7:1、約1:6~約6:1、約1:5~約5:1、約1:4~約4:1、約1:3~約3:1、または約1:2~約2:1の比率である。一実施形態では、相乗的な組み合わせの治療剤は、約1:1の比率である。
一実施形態では、第2の治療剤は、アロプリノール、三酸化ヒ素、アザシチジン、ボルテゾミブ、ベバシズマブ、カペシタビン、カルボプラチン、セレコキシブ、クロラムブシル、クロファラビン、シタラビン、ダカルバジン、ダウノルビシン塩酸塩、ドセタキセル、ドキソルビシン塩酸塩、フロクスウリジン、ゲムシタビン塩酸塩、ヒドロキシウレア、イホスファミド、イマチニブメシル酸塩、イクサベピロン、レナリドミド、メゲストロール酢酸塩、メトトレキセート、ミトタン、ミトキサントロン塩酸塩、オキサリプラチン、パクリタキセル、プララトレキセート、ロミデプシン、ソラフェニブ、ストレプトゾシン、タモキシフェンクエン酸塩、トポテカン塩酸塩、トレチノイン、バンデタニブ、ビスモデギブ、ボリノスタット、およびそれらの組み合わせから選択される。
一実施形態では、第2の治療剤は、小分子多標的キナーゼ阻害剤、例えば、ソラフェニブまたはレゴラフェニブを含む。一実施形態では、第2の治療剤は、ヘッジホッグ経路阻害剤、例えば、ビスモデギブを含む。一実施形態では、第2の治療剤は、以下の表2から選択される薬物を含む。
一実施形態では、第2の治療剤は、腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)受容体を標的とする薬物を含む。一実施形態では、第2の治療剤は、組換えTRAIL、または1つ以上のTRAIL受容体を活性化するアゴニスト抗体を含む。一実施形態では、第2の治療剤は、DR4、DR5、またはそれらの両方によるシグナル伝達を活性化する1つ以上の抗体または組換えTRAILを含む。一実施形態では、第2の治療剤は、AMG-655、LBY-135、マパツムマブ、レキサツムマブ、アポマブ、およびrhApo2L/TRAILの1つ以上を含む。一実施形態では、第2の治療剤は、カンプトテシン、5-FU、カペシタビン、シスプラチン、ドキソルビシン、イリノテカン、パクリタキセル、シスプラチン、ボルテゾミブ、BH3I-2、リツキシマブ、放射線、トリテルペノイド、ソラフェニブ、ゲムシタビン、HDAC阻害剤、カルボプラチン、T-101(ゴシポール誘導体)、ABT-263、ABT-737、およびGX-15-070(オバトクラクス)、ボリノスタット、セツキシマブ、パニツムマブ、ベバシズマブ、ガニツマブ、インターフェロンガンマ、ソラフェニブ、XIAPアンタゴニスト、Bcl-2アンタゴニスト、ならびにSmac模倣物から選択される活性剤を含む。
VI.用量
一実施形態では、薬学的組成物は、約40、50、60、もしくは100mg~約2000mg、約4、5、6、もしくは10mg~約200mg、または約0.4、0.5、0.6、もしくは1mg~約20mgの範囲の用量の、イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含み、重量は、その遊離塩基形態の化合物に基づき得る。一実施形態では、薬学的組成物は、約50mg~約200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、もしくは2000mg、約5mg~約20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、および200mg、または約0.5mg~約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、および20mgの範囲の用量レベルの、イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態では、薬学的組成物は、約40mg~約200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、もしくは2000mg、約4mg~約20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、もしくは200mg、または約0.4mg~約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、および20mgの範囲の用量レベルの、イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態では、薬学的組成物は、約60mg~約200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、もしくは2000mg、約6mg~約20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、もしくは200mg、または約0.6mg~約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、もしくは20mgの範囲の用量レベルの、イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態では、薬学的組成物は、約100mg~約200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900mg、もしくは2000mg、約10mg~約20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、もしくは200mg、または約1mg~約2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、もしくは20mgの範囲の用量レベルの、イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態では、薬学的組成物は、その遊離塩基形態の化合物に基づいて、約200mg~約300、400、500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、もしくは2000mg、約20mg~約30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、もしくは200mg、または約2mg~約3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、もしくは20mgの範囲の用量レベルの、イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態では、薬学的組成物は、その遊離塩基形態の化合物に基づいて、約400mg~約500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、もしくは2000mg、約40mg~約50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、もしくは200mg、または約4mg~約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、もしくは20mgの範囲の用量レベルの、イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態では、薬学的組成物は、約50mg~約60、70、80、90、もしくは100mg、約60mg~約70、80、90、もしくは100mg、約70mg~約80、90、もしくは100mg、約80mg~約90もしくは100mg、約90mg~約100mg、約5mg~約6、7、8、9、もしくは10mg、約6mg~約7、8、9、もしくは10mg、約7mg~約8、9、もしくは10mg、約8mg~約9もしくは10mg、約9mg~約10mg、約0.5mg~約0.6、0.7、0.8、0.9、もしくは1mg、約0.6mg~約0.7、0.8、0.9、もしくは1mg、約0.7mg~約0.8、0.9、もしくは1mg、約0.8mg~約0.9もしくは1mg、または約0.9mg~約1mgの範囲の用量レベルの、イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む。
一実施形態では、薬学的組成物は、約1~約40mg/kg、約0.1~約4mg/kg、または約0.01~約0.40mg/kgの範囲の用量の、イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態では、薬学的組成物は、約1、2、3、4、5、6、7、8、もしくは9mg/kg~約10、20、30、もしくは40mg/kg、約10、11、12、13、14、15、16、17、18、もしくは19mg/kg~約20、30、もしくは40mg/kg、約20、21、22、23、24、25、26、27、28、もしくは29mg/kg~約30もしくは40mg/kg、約30、31、32、33、34、35、36、37、38、もしくは39mg/kg~約40mg/kg、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、もしくは0.9mg/kg~約1、2、3、もしくは4mg/kg、約1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、もしくは1.9mg/kg~約2、3、もしくは4mg/kg、約2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、もしくは2.9mg/kg~約3もしくは4mg/kg、または約3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、もしくは3.9mg/kg~約4mg/kg、約0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09mg/kg~約0.10、0.20、0.30、もしくは0.40mg/kg、約0.10、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、もしくは0.19mg/kg~約0.20、0.30、もしくは0.40mg/kg、約0.20、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、もしくは0.29mg/kg~約0.30もしくは0.400.mg/kg、または約0.30、0.31、0.32、0.33、0.34、0.35、0.36、0.37、0.38、もしくは0.39mg/kg~約0.40mg/kgの範囲の用量レベルの、イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む。
一実施形態では、薬学的組成物は、約37.5mg/m2~約1500mg/m2、約3.75mg/m2~約150mg/m2、または約0.4mg/m2~約15mg/m2の範囲の用量の、イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む。一実施形態では、薬学的組成物は、約40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、105、110、115、120、125、130、135、140、145、150、155、160、165、170、175、180、185、190、195、200、205、210、215、220、225、230、235、240、245、250、255、260、265、270、275、280、285、290、295、300、305、310、315、320、325、330、335、340、345、350、355、360、365、370、375、380、385、390、395、400、405、410、415、420、425、430、435、440、445、450、455、460、465、470、475、480、485、490、495、500、505、510、515、520、525、530、535、540、545、550、555、560、565、570、575、580、585、590、595、600、605、610、615、620、625、630、635、640、645、650、655、660、665、670、675、680、685、690、695、700、705、710、715、720、725、730、735、740、745、750、755、760、765、770、775、780、785、790、795、800、805、810、815、820、825、830、835、840、845、850、855、860、865、870、875、880、885、890、895、900、905、910、915、920、925、930、935、940、945、950、955、960、965、970、975、980、985、990、995、1000、1005、1010、1015、1020、1025、1030、1035、1040、1045、1050、1055、1060、1065、1070、1075、1080、1085、1090、1095、1100、1105、1110、1115、1120、1125、1130、1135、1140、1145、1150、1155、1160、1165、1170、1175、1180、1185、1190、1195、1200、1205、1210、1215、1220、1225、1230、1235、1240、1245、1250、1255、1260、1265、1270、1275、1280、1285、1290、1295、1300、1305、1310、1315、1320、1325、1330、1335、1340、1345、1350、1355、1360、1365、1370、1375、1380、1385、1390、1395、1400、1405、1410、1415、1420、1425、1430、1435、1440、1445、1450、1455、1460、1465、1470、1475、1480、1485、1490、1495mg/m2~約1500mg/m2、約4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、もしくは149mg/m2~約150mg/m2、または約0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、111、11.5、12、12.5、13、13.5、14、もしくは14.5mg/m2~約15mg/m2の範囲の用量の、イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含むを含む。
VII.剤形
本明細書に記載の方法で使用するための薬学的組成物は、患者に投与され得る剤形に製剤化することができる。一実施形態では、組成物は、経口または非経口投薬単位の形態である。一実施形態では、それは、経口投薬単位の形態である。一実施形態では、経口投薬単位は、投与される治療剤の毒性を低減するために、所定の期間にわたって対象に投与されるいくつかのより少ない用量に分割される。一実施形態では、経口投薬単位は、複数の粒子、顆粒、ペレット、ミニ錠剤、または錠剤を含み得る徐放性製剤を含む、錠剤またはカプセルとして投与される。場合によっては、組成物は、非経口投薬単位の形態である。例えば、非経口投薬単位は、静脈内(IV)、皮下(SC)、および筋肉内(M)、直腸内(PR)、または経皮投薬単位から選択される。一実施形態では、剤形は、滅菌溶液、懸濁液、坐剤、錠剤、およびカプセルから選択される。一実施形態では、経口剤形は、錠剤、カプレット、カプセル、ロゼンジ、シロップ、液体、懸濁液、およびエリキシル剤から選択される。一実施形態では、経口剤形は、錠剤、硬質シェルカプセル、軟質ゼラチンカプセル、ビーズ、顆粒、凝集体、粉末、ゲル、固体、および半固体から選択される。
一実施形態では、本明細書に記載の方法で使用するための薬学的組成物は、皮膚局所投与に適合した皮膚科学的組成物を含む。例えば、皮膚科学的組成物は、薬学的または美容的に許容される培地を含む。局所投与用の皮膚科学的組成物には、軟膏、ローション、クリーム、ゲル、滴剤、坐剤、スプレー、液体、および粉末が含まれる。場合によっては、従来の薬学的担体、水性、粉末、または油性基剤、皮膚増強剤、増粘剤が必要であるかまたは望ましいために、使用されてもよい。好適な増強剤には、エーテル、例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(TRANSCUTOL(登録商標)として入手可能)およびジエチレングリコールモノメチルエーテル;界面活性剤、例えば、ラウリン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ポロクサマー(231、182、184)、Tween(20、40、60、80)、およびレシチン;アルコール、例えば、エタノール、プロパノール、オクタノール、ベンジルアルコール;ポリエチレングリコールおよびそのエステル、例えば、ポリエチレングリコールモノラウレート;アミドおよび他の窒素化合物、例えば、ウレア、2-ピロリドン、1-メチル-2-ピロリドン、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルホルムアミド(DMF)、エタノールアミン、ジエタノールアミン、およびトリエタノールアミン;テルペン;アルカノン;ならびに有機酸、具体的にはクエン酸およびコハク酸が含まれる。AZONE(登録商標)およびスルホキシド、例えば、DMSOおよびCι0MSOもまた使用することができるが、優先度はより低い。
一実施形態では、剤形は、持続性、徐放性、遅延放出性、および応答放出性形態から選択される。
VIII.使用方法
本明細書に記載される組成物および方法は、がん(例えば、結腸直腸、脳、および膠芽腫)を含む多くの病状の治療において有用性を有する。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、眼黒色腫、線維形成性円形細胞腫瘍、軟骨肉腫、軟膜疾患(leptomengial disease)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質がん、AIDS関連がん、AIDS関連リンパ腫、肛門がんまたは直腸がん、虫垂がん、星細胞腫、および非定型奇形腫/ラブドイド腫瘍などの疾患の治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、基底細胞がん、基底細胞母斑症候群、ゴーリン母斑症候群、胆管がん、膀胱がん、骨がん、骨肉腫および悪性線維性組織球腫、脳腫瘍、乳がん、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、ならびに脊髄腫瘍などの疾患の治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、カルチノイド腫瘍、原発不明がん、中枢神経系非定型奇形腫/ラブドイド腫瘍、軟髄膜疾患、中枢神経系胚腫瘍、中枢神経系リンパ腫、子宮頸がん、脊索腫、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄増殖性疾患、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、ならびに皮膚T細胞リンパ腫(セザリー症候群および菌状息肉腫(MF)を含む)などの疾患の治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、中枢神経系の胚腫瘍、子宮内膜がん、上衣芽腫、上衣腫、食道がん、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、ならびに眼がん(眼内黒色腫および網膜芽細胞腫を含む)などの疾患の治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、胆嚢がん、胃(Gastric)(胃(Stomach))がん、胃腸カルチノイド腫瘍、胃腸間質腫瘍(GIST)、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、および神経膠腫などの疾患の治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、有毛細胞白血病、頭頸部がん、肝細胞(肝)がん、組織球増殖症、ホジキンリンパ腫、および下咽頭がんからなる群から選択されるがんの治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、カポジ肉腫および腎(腎細胞)がんなどの疾患の治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、ランゲルハンス細胞組織球増殖症、喉頭がん、口唇がんおよび口腔がん、肝がん、肺がん(非小細胞肺がんおよび小細胞肺がんを含む)、非ホジキンリンパ腫、ならびに原発性中枢神経系リンパ腫などの疾患の治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症(リンパ形質細胞性リンパ腫)、骨の悪性線維性組織球腫および骨肉腫、髄芽腫、髄上皮腫、黒色腫、メルケル細胞がん、中皮腫、潜在性原発性転移性扁平頸部がん、多発性内分泌腫瘍症候群、口腔がん、多発性骨髄腫/形質細胞腫瘍、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、複合核型、急性転化期の白血病、骨髄異形成新生物/骨髄増殖性新生物、多発性骨髄腫、ならびに骨髄増殖性疾患などの疾患の治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、がんの治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、鼻腔がんおよび副鼻腔がん、鼻咽頭がん、ならびに神経芽腫などの疾患の治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、口腔がん(Oral Cancer)、口唇がんおよび口腔がん(Oral Cavity Cancer)、中咽頭がん、骨肉腫および骨の悪性線維性組織球腫、卵巣がん、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣上皮がん、ならびに卵巣低悪性度腫瘍などの疾患の治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、膵がん、乳頭腫、副鼻腔がんおよび鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、中分化型松果体実質細胞腫瘍、松果体芽腫およびテント上原始神経外胚葉腫瘍、下垂体腫瘍、胸膜肺芽腫、妊娠がんおよび乳がん、原発性中枢神経系リンパ腫、ならびに前立腺がんなどの疾患の治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、直腸がん、腎細胞(腎)がん、腎盂および尿管、第15染色体のNUT遺伝子に関与する気道がん、網膜芽細胞腫、ならびに横紋筋肉腫からなる群から選択されるがんの治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、高悪性度前立腺がんの治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、中悪性度前立腺がんの治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、低悪性度前立腺がんの治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、去勢抵抗性前立腺がんの治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、神経系腫瘍の治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、中枢神経系腫瘍の治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、末梢神経系腫瘍の治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、傍神経節腫の治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、褐色細胞腫の治療に使用される。
インビトロモデル、動物モデル、およびヒト臨床試験では、化合物(1)(ONC201)は、幅広い抗がん作用、存在したとしても有害作用をほとんど含まない低い毒性、低い遺伝毒性、および高い生物学的利用率(経口生物学的利用率を含む)を有する。これらの特徴により、ONC201および様々な類似体は、小児患者に特によく適したものとなっている。これらの特徴により、ONC201および様々な類似体は、長期療法、高リスク患者、および持続性の応答もしくは安定した疾患の確保、または疾患再発の予防に特によく適したものとなっている。
別の態様では、がんの治療または予防を必要とする対象における、がんを治療または予防する方法であって、そのような治療を必要とする対象に、治療有効量の化合物(1)、
またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を投与することを含み、がんが、脳の正中線構造に関与し、ヒストンH3 K27M変異を有する、方法が、本明細書で提供される。一実施形態では、がんは、視床、視床下部、大脳基底核、松果体、中脳、小脳、脳橋、脊髄、または髄質に関与する。一実施形態では、がんは、脊髄腫瘍ではない。一実施形態では、ヒストンH3 K27M変異は、H3.3 K27MまたはH3.1 K27Mである。一実施形態では、ヒストンH3 K27M変異は、H3F3A、H3F3B、HIST1H3A、HIST1H3B、HIST1H3C、HIST1H3D、HIST1H3E、HIST1H3F、HIST1H3G、HIST1H3H、HIST1H3I、またはHIST1H3Jから選択される1つ以上のヒストン遺伝子中にある。一実施形態では、がん性組織中で、DRD2が、過剰発現するか、DRD5が、過少発現するか、またはそれらの両方である。一実施形態では、対象は、ヒトである。一実施形態では、対象は、飼い慣らされたペットである。一実施形態では、対象は、小児対象である。
別の態様では、がんの治療または予防を必要とする対象における、がんを治療または予防する方法であって、そのような治療を必要とする対象に、治療有効量の式(10)の化合物、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を投与することを含み、がんが、ヒストンH3変異を有する、方法が、本明細書で提供される。一実施形態では、がんは、中枢神経系腫瘍、脳腫瘍、末梢神経系腫瘍、褐色細胞腫、傍神経節腫、副腎皮質がん、副腎腫瘍、および神経内分泌腫瘍からなる群から選択される。一実施形態では、がんは、グリア細胞に由来し、髄膜腫、上衣腫、乏突起神経膠腫、星細胞腫、視神経膠腫、松果体腫瘍、ラブドイド腫瘍、およびびまん性内在性橋膠腫からなる群から選択される。一実施形態では、がんは、神経細胞に由来し、髄芽腫、神経芽腫、神経節腫、原始神経外胚葉性腫瘍、およびシュワン腫からなる群から選択される。一実施形態では、がんは、視床、視床下部、大脳基底核、松果体、中脳、小脳、脳橋、脊髄、または髄質に関与する。一実施形態では、ヒストンH3突然変異は、H3.3 K27MまたはH3.1 K27Mである。一実施形態では、がんは、H3F3A、H3F3B、HIST1H3A、HIST1H3B、HIST1H3C、HIST1H3D、HIST1H3E、HIST1H3F、HIST1H3G、HIST1H3H、HIST1H3I、またはHIST1H3Jから選択される1つ以上のヒストン遺伝子中にK27M変異を有する。一実施形態では、がん性組織中で、DRD2が、過剰発現するか、DRD5が、過少発現するか、またはそれらの両方である。一実施形態では、化合物は、ONC201である。一実施形態では、対象は、ヒトである。一実施形態では、対象は、飼い慣らされたペットである。一実施形態では、対象は、小児対象である。
別の態様では、がんの治療または予防を必要とする対象における、がんを治療または予防する方法であって、そのような治療を必要とする対象に、治療有効量の式(10)の化合物、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を投与することを含み、がんが、脳の正中線構造に関与する、方法が、本明細書で提供される。一実施形態では、がんは、視床、視床下部、大脳基底核、松果体、中脳、小脳、脳橋、脊髄、または髄質に関与する。一実施形態では、がんは、脊髄腫瘍ではない。一実施形態では、がんは、ヒストンH3変異を有し、ヒストンH3変異は、H3.3 K27MまたはH3.1 K27Mである。一実施形態では、がんは、H3F3A、H3F3B、HIST1H3A、HIST1H3B、HIST1H3C、HIST1H3D、HIST1H3E、HIST1H3F、HIST1H3G、HIST1H3H、HIST1H3I、またはHIST1H3Jから選択される1つ以上のヒストン遺伝子中にH3 K27M変異を有する。一実施形態では、がん性組織中で、DRD2が、過剰発現するか、DRD5が、過少発現するか、またはそれらの両方である。一実施形態では、化合物は、ONC201である。一実施形態では、対象は、ヒトである。一実施形態では、対象は、飼い慣らされたペットである。一実施形態では、対象は、小児対象である。
一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、小児がん(例えば、小児固形腫瘍、小児肉腫、小児ユーイング肉腫、小児神経膠腫、小児中枢神経系がん、小児神経芽腫、小児白血病、および小児リンパ腫)の治療に使用される。
一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、乾癬などの増殖性皮膚障害の治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、唾液腺がん、肉腫、セザリー症候群、皮膚がん(Skin Cancer)、眼がん、皮膚がん(Skin Carcinoma)、小腸がん、軟部組織肉腫、扁平上皮がん、潜在性原発性扁平頸部がん、およびテント上原始神経外胚葉腫瘍からなる群から選択されるがんの治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、T細胞リンパ腫、精巣がん、咽喉がん、胸腺腫および胸腺がん、甲状腺がん、腎盂および尿管の移行上皮がん、ならびに妊娠性絨毛性腫瘍からなる群から選択されるがんの治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、原発部位不明がん(Carcinoma of Unknown Primary Site)、原発部位不明がん(Cancer of Unknown Primary Site)、小児の異常ながん、腎盂および尿管の移行上皮がん、尿道がん、ならびに子宮肉腫からなる群から選択されるがんの治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、膣がんおよび外陰がんからなる群から選択されるがんの治療に使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、ウィルムス腫瘍および女性のがんからなる群から選択されるがんの治療に使用される。
一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、第一選択療法(一次療法と呼ばれることもある)として使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、第二選択療法として使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、第三選択療法として使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、救援療法として使用される。「救援療法」という用語は、対象の初期治療レジメンが失敗した後、または対象の病態が初期治療に応答しなかった後に、任意のレジメンとともに服用することができる治療剤を意味する。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、レスキュー療法として使用される。一実施形態では、組成物は、初期療法の作用に対抗するためのレスキュー剤として使用される。一実施形態では、組成物は、標準治療または初期治療に対して耐性が発達した対象に投与されるレスキュー剤として使用される。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、ネオアジュバント療法として使用される。一実施形態では、ネオアジュバント療法は、主要治療または第一選択治療の前に、対象に本明細書に記載の治療剤の1つ以上を投与することを含む。一実施形態では、ネオアジュバント療法は、治療を受けている対象に主要治療または第一選択治療が施される前に、治療されるがんのサイズまたは程度を低減する。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、アジュバント療法として使用される。一実施形態では、アジュバント療法は、本明細書に記載の1つ以上の治療剤を対象に投与することを含み、対象にすでに投与されているか、または対象に同時に投与されるか、またはその後対象に投与される他の治療剤の効果を修飾する1つ以上の治療剤。
一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、低減した薬物間相互作用の可能性を呈する。一実施形態では、イミプリドン(ONC201など)またはその類似体は、それが別の薬学的に活性な薬剤と相互作用する前に、患者の身体から排除される。
一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、他の医薬品との組み合わせを促進する毒性レベルを呈する。
本明細書に記載の方法および組成物は、特定の動物種に限定されない。一実施形態では、本明細書に記載の方法および組成物を使用して治療される対象は、哺乳動物または非哺乳動物であり得る。一実施形態では、哺乳動物対象には、ヒト;非ヒト霊長類;マウス、ラット、またはモルモットなどのげっ歯類;ネコまたはイヌなどの飼い慣らされたペット;ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、またはウサギが含まれるが、これらに限定されない。一実施形態では、非哺乳動物対象には、アヒル、ガチョウ、ニワトリ、またはシチメンチョウなどのトリが含まれるが、これらに限定されない。一実施形態では、対象は、ヒトである。一実施形態では、対象は、いずれの性別およびいずれの年齢であってもよい。組成物および方法はまた、がんの予防にも使用することができる。組成物および方法はまた、免疫系の刺激にも使用することができる。
本明細書に記載の方法および組成物は、対象の特定の年齢に限定されない。一実施形態では、本明細書に記載の方法に従って、かつ本明細書に記載の組成物を使用して治療される対象は、50歳以上、55歳以上、60歳以上、または65歳以上である。一実施形態では、本明細書に記載の方法に従って、かつ本明細書に記載の組成物を使用して治療される対象は、50歳未満、55歳未満、60歳未満、または65歳未満である。
一実施形態では、本明細書に記載の方法に従って、かつ本明細書に記載の組成物を使用して治療される対象は、小児患者である。一実施形態では、小児患者は、18歳未満、17歳未満、16歳未満、15歳未満、14歳未満、13歳未満、12歳未満、11歳未満、10歳未満、9歳未満、8歳未満、7歳未満、6歳未満、5歳未満、4歳未満、3歳未満、2歳未満、1歳未満である。一実施形態では、小児患者は、12ヶ月未満、11ヶ月未満、10ヶ月未満、9ヶ月未満、8ヶ月未満、7ヶ月未満、6ヶ月未満、5ヶ月未満、4ヶ月未満、3ヶ月未満、2ヶ月未満、1ヶ月未満である。一実施形態では、小児患者は、4週齢未満、3週齢未満、2週齢未満、1週齢未満である。一実施形態では、小児患者は、7日齢未満、6日齢未満、5日齢未満、4日齢未満、3日齢未満、2日齢未満、または1日齢未満である。一実施形態では、小児患者は、新生児である。一実施形態では、小児患者は、早産児である。
一実施形態では、患者は、体重45kg未満、体重40kg未満、体重35kg未満、体重30kg未満、体重25kg未満、体重20kg未満、15kg未満、14kg未満、10kg未満、5kg未満、4kg未満、3kg未満、2kg未満、または体重1kg未満である。
一実施形態では、対象は、少なくとも1つの事前の治療剤を受けている。一実施形態では、対象は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、または少なくとも4つの事前の治療剤を受けている。一実施形態では、事前の治療剤は、イブルチニブ、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、テモゾロミド、ベバシズマブ、シクロホスファミド、ヒドロキシダウノルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン、シタラビン、シスプラチン、リツキシマブ、5-フルオロウラシル、オキサリプラチン、ロイコボリン、またはレナリドミドである。
一実施形態では、対象は、放射線で治療されている。一実施形態では、対象は、手術で治療されている。一実施形態では、対象は、養子T細胞療法で治療されている。
一実施形態では、がんは、イブルチニブ、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、テモゾロミド、ベバシズマブ、シクロホスファミド、ヒドロキシダウノルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾン、シタラビン、シスプラチン、リツキシマブ、5-フルオロウラシル、オキサリプラチン、ロイコボリン、レナリドミド、放射線、手術、またはそれらの組み合わせによる治療にもはや応答していない。
一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、正常細胞内での同じ組成物および方法の用量応答関係とは異なる、がん細胞内での用量応答関係を有する。正常細胞内および腫瘍細胞内での増殖および細胞死に対するONC201の用量応答関係を、様々な濃度のONC201で72時間処理した後の細胞生存率を測定することによって決定した。試験した腫瘍には、ヒト結腸がん細胞株(HCT116)、乳腺腫瘍細胞株(MDA-MB-231)、およびヒト初原発性膠芽腫細胞株(U87)が含まれた。試験した正常細胞には、ヒト包皮線維芽細胞(HFF)、ヒト胎児肺線維芽(MRC-5)細胞、およびヒト肺線維芽細胞株(WI-38)が含まれた。1μg/mLのドキソルビシンを、正常な線維芽細胞内で陽性対照として使用した。試験した正常細胞の細胞生存率は、約1~5mg/mLのONC201で少なくとも約75%であった一方で、腫瘍細胞の生存率は、同じONC201濃度で有意により低かった(例えば、50%以下)。さらに、ONC201濃度が約5mg/mLを超えて増加するにつれて、腫瘍細胞の生存率は25%未満に低下した一方で、正常細胞の生存率は約75%のままであった。ヒト胎児肺線維芽(MRC-5)細胞内の細胞生存率アッセイは、化合物(1)(5μM)またはDMSOによる72時間の処理、および処理後の完全無薬物培地中での回復期間の後に実行した。細胞の回復は、ONC201では見られたが、DMSOでは見られなかった。
一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、対象におけるがんの治療に有用である。一実施形態では、本明細書に記載の組成物および方法は、ヒト対象におけるがんの治療に有用である。一実施形態では、治療方法は、そのような治療を必要とする対象に、薬学的有効量のイミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩、および薬学的に許容される担体を投与することを含む。
一実施形態では、治療方法は、そのような治療を必要とする対象に、(i)イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む第1の治療剤を、(ii)第2の治療剤と組み合わせて投与することを含み、第1および第2の治療剤は、同時または連続的のいずれかで投与される。第2の治療剤は、本明細書に開示される薬学的に活性な薬剤を含む、任意の好適な治療剤であり得る。薬学的に許容されるONC201塩には、以下の二塩酸塩が含まれる。
。
ONC201もしくはその類似体(式(10)の化合物を含む)の二塩酸塩、または本開示の教示から明らかなその代替的な二塩は、本明細書に記載の組成物中または投薬レジメンにおいて、ONC201またはその類似体に対して置換され得ることが理解される。
一実施形態では、治療方法は、そのような治療を必要とする対象に、同時または連続的のいずれかで、相乗的な薬学的組み合わせを投与することを含み、相乗的な薬学的組み合わせは、(i)イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む第1の治療剤、および(ii)第2の治療剤を含む。一実施形態では、治療方法は、そのような治療を必要とする対象に、同時または連続的のいずれかで、相乗的な治療有効量の第1の治療剤を第2の治療剤と組み合わせて投与することを含む。一実施形態では、治療方法は、そのような治療を必要とする対象に、有効量の第1の治療剤を有効量の第2の治療剤と組み合わせて投与することを含み、この組み合わせは、この組み合わせに感受性であるがんのインビボ治療において相乗効果を提供し、第1および第2の治療剤は、同時または連続的のいずれかで投与される。一実施形態では、治療方法は、そのような治療を必要とする対象に、有効量の第1の治療剤を有効量の第2の治療剤と組み合わせて投与することを含み、この組み合わせは、この組み合わせに感受性である微小残存病変のインビボ治療において相乗効果を提供し、第1および第2の治療剤は、同時または連続的のいずれかで投与される。一実施形態では、第2の薬剤は、第1の薬剤の前または事前に与えられる。
一実施形態では、治療は、固形腫瘍、液体腫瘍、リンパ腫、白血病、または骨髄腫からなる群から選択されるがんを標的とする。
一実施形態では、治療は、固形腫瘍を標的とし、固形腫瘍は、子宮頸がん、子宮内膜がん、頭蓋外胚細胞腫瘍;性腺外胚細胞腫瘍;胚細胞腫瘍;妊娠性絨毛性腫瘍;卵巣がん、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣上皮がん、および卵巣低悪性度腫瘍;陰茎がん、前立腺がん;妊娠がんおよび乳がん;高悪性度前立腺がん;中悪性度前立腺がん;低悪性度前立腺がん;去勢抵抗性前立腺がん;乳がん;胆管がん;肝外胆管がん;胆嚢がん;肝細胞(肝)がん;腎(腎細胞)がん;肝がん、腎細胞(腎)がん、腎盂および尿管;基底細胞がん;基底細胞母斑症候群、ゴーリン母斑症候群、黒色腫、メルケル細胞がん、乳頭腫、多発性内分泌腫瘍症候群;膵がん、副甲状腺がん、眼黒色腫;眼がん;網膜芽細胞腫;悪性線維性組織球腫;ユーイング肉腫ファミリー腫瘍;線維形成性円形細胞腫瘍;軟骨肉腫、カポジ肉腫、横紋筋肉腫;脊髄腫瘍、軟髄膜疾患、中枢神経系胚腫瘍、脊索腫、中枢神経系の胚腫瘍、上衣芽腫、上衣腫、神経芽腫;中分化型松果体実質細胞腫瘍、松果体芽腫;副腎皮質がん;骨がん、骨肉腫;骨の悪性線維性組織球腫および骨肉腫;骨肉腫および骨の悪性線維性組織球腫;カルチノイド腫瘍、原発不明がん、気管支腫瘍、肺がん、胸膜肺芽腫;第15染色体のNUT遺伝子に関与する気道がん、星細胞腫、非定型奇形腫/ラブドイド腫瘍;中枢神経系非定型奇形腫/ラブドイド腫瘍、頭蓋咽頭腫、神経膠腫、脳がん、髄芽腫、髄上皮腫、テント上原始神経外胚葉腫瘍;下垂体腫瘍;胃(Gastric)(胃(Stomach))がん、胃腸カルチノイド腫瘍、胃腸間質腫瘍(GIST)、膀胱がん、肛門がんまたは直腸がん、虫垂がん、食道がん、下咽頭がん;喉頭がん、口唇がんおよび口腔がん(Oral Cavity Cancer)、潜在性原発性転移性扁平頸部がん、口腔がん(Mouth Cancer)、鼻腔がんおよび副鼻腔がん、鼻咽頭がん、口腔がん(Oral Cancer)、口唇がんおよび口腔がん(Oral Cavity Cancer)、中咽頭がん、副鼻腔がんおよび鼻腔がん、咽頭がん;頭頸部がん、ならびに中皮腫からなる群から選択される。
一実施形態では、治療は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、AIDS関連リンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、セザリー症候群、菌状息肉症(MF);組織球増殖症;バーキットリンパ腫、および中枢神経系リンパ腫;非ホジキンリンパ腫、および原発性中枢神経系リンパ腫、ホジキンリンパ腫、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症;菌状息肉腫;原発性中枢神経系リンパ腫;リンパ形質細胞性リンパ腫、ならびに原発性中枢神経系リンパ腫からなる群から選択されるリンパ腫を標的とする。一実施形態では、治療は、マントル細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、濾胞性リンパ腫、辺縁帯リンパ腫、小リンパ球性リンパ腫、リンパ形質細胞性NHL、ワルデンストレーム高ガンマグロブリン血症、および皮膚リンパ腫からなる群から選択される非ホジキンリンパ腫(NHL)を標的とする。
一実施形態では、治療方法は、急性リンパ球性白血病(ALL)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄増殖性障害;有毛細胞白血病;急性骨髄性白血病(AML);慢性骨髄性白血病(CML);およびランゲルハンス細胞組織球増殖症からなる群から選択される白血病を標的とする。一実施形態では、治療は、急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、および骨髄増殖性疾患からなる群から選択される急性白血病を標的とする。
一実施形態では、治療は、IgG骨髄腫;IgM骨髄腫;IgD骨髄腫;IgE骨髄腫;軽鎖骨髄腫;非分泌性骨髄腫;複合核型、急性転化期の白血病;多発性骨髄腫/形質細胞腫瘍、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成新生物/骨髄増殖性新生物、および骨髄増殖性疾患からなる群から選択される骨髄腫を標的とする。
場合によっては、治療は、末梢神経系腫瘍を標的とする。場合によっては、治療は、傍神経節腫を標的とする。場合によっては、それは、褐色細胞腫を標的とする。
一実施形態では、がんの治療は、がん対象における腫瘍成長の予防を含む。一実施形態では、がんの治療は、がん対象におけるがん転移の形成の予防を含む。一実施形態では、がんの治療は、がんに微小残存病変を有することが既知であるがん対象、または微小残存病変を有するリスクがある対象における微小残存病変の標的治療を含む。
これは、手術による原発性腫瘍の治療後、および/または化学療法(放射線療法)が開始された後もしくはそれが有効であると決定された後に示され得る。播種性腫瘍細胞は、休止状態にある可能性があり、しばしば化学療法(放射線療法)による攻撃ができない。そのようにして治療された患者は、外見上は治癒状態にあるように見え、「微小残存病変」と呼ばれる。それにも関わらず、休止状態の腫瘍細胞は、より長い休止状態の後に成長刺激のために転移細胞になると、転移を形成する潜在性を有する。
「微小残存病変」という用語は、対象が寛解している(疾患の症状または徴候を呈さない)治療中または治療後に対象に残る少数のがん細胞を意味する。本明細書に記載の方法は、好ましくはこれらの疾患の成人および小児形態を含む、本明細書に列挙した疾患の形態に適用される。
一実施形態では、治療方法は、自己免疫疾患の治療に有用である。自己免疫疾患には、円形脱毛症、抗リン脂質、自己免疫性肝炎、セリアック病、1型糖尿病、グレーブス病、ギラン・バレー症候群、橋本病、溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、炎症性腸疾患、炎症性ミオパチー、多発性硬化症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、関節リウマチ、強皮症、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、および白斑が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態では、治療方法は、糖尿病を含む代謝障害、B12および葉酸ビタミン欠乏症、化学療法薬物およびHIVの治療に使用される薬物、末梢神経損傷を引き起こす毒物、末梢神経障害および腫瘍随伴症候群を発症するがん、アルコール乱用、慢性腎臓病、神経および他の病変に圧迫を引き起こす外傷、ライム病などの感染症、ギラン・バレー症候群、結合組織病、関節リウマチ、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、サルコイドーシスなどの特定の炎症性病態、セリアック病、シャルコー・マリー・トゥース症候群などの遺伝性疾患、フリードライヒ運動失調症、ならびに/または特定の原因が見つからないが、炎症性機構および/もしくは自己免疫機構が発症の原因である、特発性のものなどの様々な原因に基づく、筋萎縮性側索硬化症(ルー・ゲーリック病)などの末梢神経系の自己免疫障害および炎症性障害の治療に有用である。
一実施形態では、治療方法は、眼症状を伴う自己免疫障害および炎症性障害の治療に有用である。そのような眼症状には、眼瘢痕性類天疱瘡、モーレン角膜潰瘍、様々な形態のぶどう膜炎、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、結節性多発動脈炎、再発性多発軟骨炎、ウェゲナー肉芽腫症、強皮症、ベーチェット病、ライター病、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎およびクローン病)および強直性脊椎炎、網膜色素変性、黄斑変性、乾性角結膜炎、強膜炎、上強膜炎、角膜炎、周辺角膜潰瘍、ならびにあまり一般的はでない実体(脈絡膜炎、網膜血管炎、上強膜小結節、網膜剥離、および/または黄斑浮腫など)が含まれるが、これらに限定されない。
一実施形態では、治療方法は、移植患者における急性同種移植片拒絶の治療に有用である。一実施形態では、治療方法は、虚血性脳卒中の治療に有用である。一実施形態では、治療方法は、関節炎、乾癬、喘息、および大腸炎を含む炎症性疾患の治療に有用である。
一実施形態では、治療剤は、ONC201またはその類似体(例えば、式(10)の化合物)の薬学的に許容される一塩を含む。一実施形態では、治療剤は、薬学的に許容されるONC201二塩またはその類似体(例えば、式(10)の化合物)を含む。本明細書に記載のように、類似体のいくつかは、三塩であり得る。一実施形態では、治療剤は、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸水素塩、硫酸塩、リン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、シュウ酸塩および乳酸塩、重硫酸塩、ヒドロキシル、酒石酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、酒石酸水素塩、炭酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、スルホン酸塩、メチルスルホン酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、ならびにカルボン酸塩からなる群から選択される、薬学的に許容される一塩または二塩の形態のONC201またはその類似体(例えば、式(10)の化合物)を含む。一実施形態では、治療剤は、p-トルエンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、およびマレイン酸塩から選択される薬学的に許容される一塩または二塩の形態のONC201またはその類似体を含む。一実施形態では、治療剤は、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、リチウムからなる群から選択され、かつ/またはメチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、トリエチルアミノ対イオン、およびそれらの組み合わせなどの対イオンを有する、薬学的に許容される一塩または二塩の形態のONC201またはその類似体を含む。一実施形態では、治療剤は、二塩酸塩または二臭化水素酸塩などのハロゲン化物二塩の形態の本明細書に記載の化合物を含む。
一実施形態では、第2の治療剤は、抗がん剤を含む。一実施形態では、第2の治療剤は、アシビシン、アクラルビシン、アコダゾール、アクロニン、アドゼレシン、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アロプリノール、アルトレタミン、アンボマイシン、アメタントロン、アミフォスチン、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナストロゾール、アントラマイシン、三酸化ヒ素、アスパラギナーゼ、アスパーリン、アザシチジン、アゼテパ、アゾトマイシン、バチマスタット、ベンゾデパ、ベバシズマブ、ビカルタミド、ビサントレン、ビスナフィドジメシレート、ビゼレシン、ブレオマイシン、ブレキナール、ブロピリミン、ブスルファン、カクチノマイシン、カルステロン、カペシタビン、カラセミド、カルベチマー、カルボプラチン、カルムスチン、カルビシン、カルゼルシン、セデフィンゴール、セレコキシブ、クロラムブシル、シロレマイシン、シスプラチン、クラドリビン、クリスナトールメシレート、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デシタビン、デキソルマプラチン、デザグアニン、デザグアニンメシレート、ジアジクオン、ドセタキセル、ドキソルビシン、ドロロキシフェン、ドロモスタノロン、デュアゾマイシン、エダトレキセート、エフロミチン、エルサミトルシン、エンロプラチン、エンプロメート、エピプロピジン、エピルビシン、エルブロゾール、エソルビシン、エストラムスチン、エタニダゾール、エトポシド、エトプリン、ファドロゾール、ファザラビン、フェンレチニド、フロクスウリジン、フルダラビン、フルオロウラシル、フルロシタビン、フォスキドン、フォストリエシン、フルベストラント、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、イダルビシン、イホスファミド、イルモホシン、インターロイキンII(組換えインターロイキンIIまたはrIL2を含むIL-2)、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b、インターフェロンα-n1、インターフェロンα-n3、インターフェロンβ-Ia、インターフェロンガンマ-Ib、イプロプラチン、イリノテカン、ランレオチド、レトロゾール、ロイプロリド、リアロゾール、ロメトレキソール、ロムスチン、ロソキサントロン、マソプロコール、メイタンシン、メクロレタミン塩酸塩、メゲストロール、メレンゲストロール酢酸塩、メルファラン、メノガリル、メルカプトプリン、メトトレキセート、メトプリン、メトレデパ、ミチンドマイド、ミトカルシン、ミトクロミン、ミトギリン、ミトマルシン、マイトマイシン、ミトスペル、ミトタン、ミトキサントロン、ミコフェノール酸、ネララビン、ノコダゾール、ノガラマイシン、オルムナプラチン、オキシスラン、パクリタキセル、ペガスパルガーゼ、ペリオマイシン、ペンタムスチン、ペプロマイシン、ペルフォスファミド、ピポブロマン、ピポスルファン、ピロキサントロン塩酸塩、プリカマイシン、プロメスタン、ポルフィマー、ポルフィロマイシン、プレドニムスチン、プロカルバジン、ピューロマイシン、ピラゾフリン、リボプリン、ログレチミド、サフィンゴール、セムスチン、シムトラゼン、スパルフォセート、スパルソマイシン、スピロゲルマニウム、スピロムスチン、スピロプラチン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、スロフェヌル、タリソマイシン、タモキシフェン、テコガラン、テガフール、テロキサントロン、テモポルフィン、テニポシド、テロキシロン、テストラクトン、チアミプリン、チオグアニン、チオテパ、チアゾフリン、チラパザミン、トポテカン、トレミフェン、トレストロン、トリシリビン、トリメトレキセート、トリプトレリン、ツブロゾール、ウラシルマスタード、ウレデパ、バプレオチド、ベルテポルフィン、ビンブラスチン、ビンブラスチン硫酸塩、ビンデシン、ビネピジン、ビグリシネート、ビンロイロシン、ビノレルビン、ビンロシジン、ビンゾリジン、ボロゾール、ゼニプラチン、ジノスタチン、ゾレドロネート、ゾルビシン、およびそれらの組み合わせから選択される。
一実施形態では、第2の治療剤は、ホルモン類似体および抗ホルモン剤、アロマターゼ阻害剤、LHRHアゴニストおよびアンタゴニスト、成長因子の阻害剤、成長因子抗体、成長因子受容体抗体、チロシンキナーゼ阻害剤;抗代謝剤;抗腫瘍抗生物質;白金誘導体;アルキル化剤;有糸分裂阻害剤;チューブリン阻害剤;PARP阻害剤、トポイソメラーゼ阻害剤、セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、タンパク質-タンパク質相互作用阻害剤、MEK阻害剤、ERK阻害剤、IGF-1R阻害剤、ErbB受容体阻害剤、ラパマイシン類似体、アミフォスチン、アナグレリド、クロドロナット、フィルグラスチン、インターフェロン、インターフェロンα、ロイコボリン、リツキシマブ、プロカルバジン、レバミゾール、メスナ、ミトタン、パミドロネートおよびポルフィマー、2-クロロデスオキシアデノシン、2-フルオロデスオキシ-シチジン、2-メトキシエストラジオール、2C4,3-アレチン、131-1-TM-601、3CPA、7-エチル-10-ヒドロキシカンプトテシン、16-アザ-エポチロンB、A105972、A204197、アビラテロン、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アロベクチン-7、アルトレタミン、アルボシジブ、アモナフィド、アントラピラゾール、AG-2037、AP-5280、アパジクオン、アポミン、アラノース、アルグラビン、アルゾキシフェン、アタメスタン、アトラセンタン、オーリスタチンPE、ABT-199(ベネトクラクス)、ABT-263(ナビトクラクス)、AVLB、AZ10992、ABX-EGF、AMG-479(ガニツマブ)、ARRY162、ARRY438162、ARRY-300、ARRY-142886/AZD-6244(セルメチニブ)、ARRY-704/AZD-8330、AR-12、AR-42、AS-703988、AXL-1717、AZD-8055、AZD-5363、AZD-6244、ARQ-736、ARQ680、AS-703026(プリマセルチブ)、アバスチン、AZD-2014、アザシチジン、アザエポチロンB、アゾナフィド、BAY-43-9006、BAY80-6946、BBR-3464、BBR-3576、ベバシズマブ、BEZ-235、ビリコダル二クエン酸塩、BCX-1777、BKM-120、ブレオシン、BLP-25、BMS-184476、BMS-247550、BMS-188797、BMS-275291、BMS-663513、BMS-754807、BNP-1350、BNP-7787、BIBW2992(アファチニブ、Tomtovok)、BIBF1120(Vargatef)、BI836845、BI2536、BI6727、BI836845、BI847325、BI853520、BUB-022、ブレオマイシン酸、ブレオマイシンA、ブレオマイシンB、ブリバニブ、ブリオスタチン-1、ボルテゾミブ、ブロスタリシン、ブスルファン、BYL-719、CA-4プロドラッグ、CA-4、CapCell、カルシトリオール、カネルチニブ、カンホスファミド、カペシタビン、カルボキシフタラトプラチン、CCl-779、CC-115、CC-223、CEP-701、CEP-751、CBT-1セフィキシム、セフラトニン、セフトリアキソン、セレコキシブ、セルモロイキン、セマドチン、CH4987655/RO-4987655、クロロトリアニセン、シレンジチド、シクロスポリン、CDA-II、CDC-394、CKD-602、CKI-27、クロファラビン、コルヒチン、コンブレタスタチンA4、COT阻害剤、CHS-828、CH-5132799、CLL-Thera、CMT-3クリプトフィシン52、CTP-37、CTLA-4モノクローナル抗体、CP-461、CV-247、シアノモルホリノドキソルビシン、シタラビン、D24851、デシタビン、デオキソルビシン、デオキシルビシン、デオキシコホルマイシン、デプシペプチド、デオキシエポチロンB、デキサメタゾン、デクスラゾキサネト、ジエチルスチルベステロール、ジフロモテカン、ジドックス、DMDC、ドラスタチン10、ドラニダゾール、DS-7423、E7010、E-6201、エダトレキサト、エドトレオチド、エファプロキシラール、エフロルニチン、EGFR阻害剤、EKB-569、EKB-509、エンザスタウリン、エンザルタミド、エルサミトルシン、エポチロンB、エプラツズマブ、ER-86526、エルロチニブ、ET-18-0CH3、エチニルシチジン、エチニルエストラジオール、エキサテカン、エキサテカンメシル酸塩、エキセメスタン、エキシスリンド、フェンレチニド、フィチツムマブ、フロクスウリジン、葉酸、FOLFOX、FOLFOX4、FOLFIRI、フォルメスタン、フォテムスチン、ガラルビシン、ガリウムマルトレート、ゲフィニチブ、ゲムツズマブ、ギマテカン、グルフォスファミド、GCS-100、GDC-0623、GDC-0941(ピクトレリシブ)、GDC-0980、GDC-0032、GDC-0068、GDC-0349、GDC-0879、G17DT免疫原、GMK、GPX-100、gp100-ペプチドワクチン、GSK-5126766、GSK-690693、GSK-1120212(トラメチニブ)、GSK-2118436(ダブラフェニブ)、GSK-2126458、GSK-2132231A、GSK-2334470、GSK-2110183、GSK-2141795、GW2016、グラニセトロン、ハーセプチン、ヘキサメチルメラミン、ヒスタミン、ホモハリンチン、ヒアルロン酸、ヒドロキシ尿素、ヒドロキシプロゲステロンカプロエート、イバンドロネート、イブリツモマブ、イダトレキセート、イデネストロール、IDN-5109、IGF-1R阻害剤、IMC-1C11、IMC-A12(シクスツムマブ)、イムノール、インジスラム、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b、ペグ化インターフェロンα-2b、インターロイキン-2、INK-1117、INK-128、INSM-18、イオナファルニブ、イピリムマブ、イプロプラチン、イロフルベン、イソホモハリコンドリン-B、イソフラボン、イソトレチノイン、イクサベピロン、JRX-2、JSF-154、J-107088、共役エストロゲン、カハリドF、ケトコナゾール、KW-2170、KW-2450、ロバプラチン、レフルノミド、レノグラスチム、ロイプロリド、ロイポレリン、レキシドロナム、LGD-1550、リネゾリド、ルテチウムテキサフィリン、ロメトレキソール、ロスオキサントロン、LU223651、ラルトテカン、LY-S6AKT1、LY-2780301、マホスファミド、マリマスタット、メクロロエタミン、MEK阻害剤、MEK-162、メチルテストステロン、メチルプレドニゾロン、MEDI-573、MEN-10755、MDX-H210、MDX-447、MDX-1379、MGV、ミドスタウリン、ミノドロン酸、マイトマイシン、ミボブリン、MK-2206、MK-0646(ダロツズマブ)、MLN518、ガドリニウム中のモテキサフ、MS-209、MS-275、MX6、ネリドロン酸塩、ネラチニブ、Nexavar、ネオバスタット、ニロチニブ、ニメスリド、ニトログリセリン、ノラトレキセド、ノルレリン、N-アセチルシステイン、06-ベンジルグアニン、オブリメルセン、オメプラゾール、オンコファージ、oncoVEXGM-CSF、オルミプラチン、オルタタキセル、OX44抗体、OSI-027、OSI-906(リンシチニブ)、4-1BB抗体、オキサントラゾール、エストロゲン、パニツムマブ、パツピロン、ペグフィルグラスチム、PCK-3145、ペグフィルグラスチム、PBI-1402、PBI-05204、PDO325901、PD-1抗体、PEG-パクリタキセル、アルブミン安定化パクリタキセル、PEP-005、PF-05197281、PF-05212384、PF-04691502、PHT-427、P-04、PKC412、P54、PI-88、ペリチニブ、ペメトレキセド、ペントリックス、ペリフォシン、ペリリルアルコール、ペルツズマブ、PI3K阻害剤、PI3K/mTOR阻害剤、PG-TXL、PG2、PLX-4032/RO-5185426(ベムラフェニブ)、PLX-3603/RO-5212054、PT-100、PWT-33597、PX-866、ピコプラチン、ピバロイルオキシメチルブチレート、ピキサントロン、フェノキソジオールO、PKI166、プレビトレキセド、プリカマイシン、ポリプレン酸、ポルフィロマイシン、プレドニゾン、プレドニゾロン、キナメド、キヌプリスチン、R115777、RAF-265、ラモセトロン、ランピルナーゼ、RDEA-119/BAY869766、RDEA-436、レベッカマイシン類似体、受容体チロシンキナーゼ(RTK)阻害剤、レビミド、RG-7167、RG-7304、RG-7421、RG-7321、RG7440、リゾキシン、rhu-MAb、リンファベート、リセドロネート、リツキシマブ、ロバツムマブ、ロフェコキシブ、RO-31-7453、RO-5126766、RO-5068760、RPR109881A、ルビダゾン、ルビテカン、R-フルルビプロフェン、RX-0201、S-9788、サバルビシン、SAHA、サルグラモスチム、サトラプラチン、SB408075、Se-015/Ve-015、SU5416、SU6668、SDX-101、セムスチン、セオカルシトール、SM-11355、SN-38、SN-4071、SR-27897、SR-31747、SR-13668、SRL-172、ソラフェニブ、スピロプラチン、スクアラミン、スベラニロヒドロキサム酸、スーテント、T900607、T138067、TAK-733、TAS-103、タセディナリン、タラポルフイン、Tarceva、タリキタール、タシスラム、タキソテール、タキソプレキシン、タザロテン、テガフール、テモゾラミド、テスミリフェン、テストステロン、テストステロンプロピオン酸塩、テスミリフェン、テトラプラチン、テトロドトキシン、テザシタビン、サリドミジン、テラルクス、テラルビシン、チマルファシン、チメクタシン、チアゾフリン、チピファルニブ、トムデックス、チラパザミン、トクラデシン、トレモフィン、トラベクチン、TransMID-107、トランスレチン酸、トレチノイン、トラスツマブ、トレメリムマブ、トリアセチルウリジン、トリアピン、トリシリビン、トリメトレキセート、TLK-286TXD258、タイケルブ/タイバーブ、ウロシジン、バルルビシン、バタラニブ、ビンクリスチン、ビンフルニン、Virulizin、WX-UK1、WX-554、ベクチビックス、ゼローダ、XELOX、XL-147、XL-228、XL-281、XL-518/R-7420/GDC-0973、XL-765、YM-511、YM-598、ZD-4190、ZD-6474、ZD-4054、ZD-0473、ZD-6126、ZD-9331、ZD1839、ZSTK-474、ゾレドロナト、ゾスキダー、およびそれらの組み合わせから選択される。
一実施形態では、第2の治療剤は、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、フルベストラント、メゲストロール酢酸塩、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、アミノグルテチミド、シプロテロン酢酸塩、フィナステリド、ブセレリン酢酸塩、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、メドロキシプロゲステロン、オクトレオチド、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、第2の治療剤は、LHRHアゴニストおよびLHRHアンタゴニストから選択される。一実施形態では、LHRHアゴニストは、ゴセレリン酢酸塩、ルプロリド酢酸塩、トリプトレリンパモ酸塩、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、第2の治療剤は、LHRHアンタゴニストを含み、デガレリクス、セトロレリクス、アバレリクス、オザレリクス、デガレリクス、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、第2の治療剤は、成長因子の阻害剤を含む。一実施形態では、成長因子の阻害剤は、血小板由来成長因子(PDGF)、線維芽細胞成長因子(FGF)、血管内皮成長因子(VEGF)、上皮成長因子(EGF)、インスリン様成長因子(IGF)、ヒト上皮成長因子(HER)、肝細胞成長因子(HGF)、およびそれらの組み合わせの阻害剤から選択される。一実施形態では、ヒト上皮成長因子(HER)は、HER2、HER3、およびHER4から選択される。
一実施形態では、第2の治療剤は、チロシンキナーゼ阻害剤を含む。一実施形態では、チロシンキナーゼ阻害剤は、セツキシマブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、およびトラスツズマブ、ならびにそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、第2の治療剤は、アロマターゼ阻害剤を含む。一実施形態では、アロマターゼ阻害剤は、アナストロゾール、レトロゾール、リアロゾール、ボロゾール、エキセメスタン、アタメスタン、およびそれらの組み合わせから選択される。
一実施形態では、第2の治療剤は、抗代謝剤を含む。一実施形態では、抗代謝剤は、抗葉酸剤を含む。一実施形態では、抗葉酸剤は、メトトレキセート、ラルチトレキセド、ピリミジン類似体、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、抗代謝剤は、ピリミジン類似体である。一実施形態では、ピリミジン類似体は、5-フルオロウラシル、カペシタビン、ゲムシタビン、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、抗代謝剤は、プリン類似体またはアデノシン類似体である。一実施形態では、プリン類似体またはアデノシン類似体は、メルカプトプリン、チオグアニン、クラドリビンおよびペントスタチン、シタラビン、フルダラビン、ならびにそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、第2の治療剤は、抗腫瘍抗生物質を含む。一実施態様では、抗腫瘍抗生物質は、アントラサイクリン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシンおよびイダルビシン、マイトマイシン-C、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、プリカマイシン、ストレプトゾシン、ならびにそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、第2の治療剤は、白金誘導体を含む。一実施形態では、白金誘導体は、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、第2の治療剤は、アルキル化剤を含む。一実施形態では、アルキル化剤は、エストラムスチン、メクロレタミン、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、ダカルバジン、シクロホスファミド、イホスファミド、テモゾロミド、ニトロソウレア、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、第2の治療剤は、ニトロソウレアを含む。一実施形態では、ニトロソウレアは、カルムスチン、ロムスチン、チオテパ、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、第2の治療剤は、有糸分裂阻害剤を含む。一実施形態では、有糸分裂阻害剤は、ビンカアルカロイドおよびタキサンから選択される。一実施形態では、タキサンは、パクリタキセル、ドセタキセル、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、ビンカアルカロイドは、ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ビンクリスチン、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、第2の治療剤は、トポイソメラーゼ阻害剤を含む。一実施形態では、トポイソメラーゼ阻害剤は、エピポドフィロトキシンである。一実施形態では、トポイソメラーゼエピポドフィロトキシンは、エトポシド、エトポホス、テニポシド、アムサクリン、トポテカン、イリノテカン、ミトキサントロン、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、第2の治療剤は、セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤を含む。一実施形態では、セリン/スレオニンキナーゼ阻害剤は、PDK1阻害剤、B-Raf阻害剤、mTOR阻害剤、mTORC1阻害剤、PI3K阻害剤、二重mTOR/PI3K阻害剤、STK33阻害剤、AKT阻害剤、PLK1阻害剤、CDK阻害剤、オーロラキナーゼ阻害剤、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、第2の治療剤は、チロシンキナーゼ阻害剤を含む。一実施形態では、第2の治療剤は、PTK2/FAK阻害剤を含む。一実施形態では、第2の治療剤は、タンパク質-タンパク質相互作用阻害剤を含む。一実施形態では、タンパク質-タンパク質相互作用阻害剤は、IAP、Mcl-1、MDM2/MDMX、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、第2の治療剤は、ラパマイシン類似体を含む。一実施形態では、ラパマイシン類似体は、エベロリムス、テムシロリムス、リダフォロリムス、シロリムス、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、第2の治療剤は、アミフォスチン、アナグレリド、クロドロナット、フィルグラスチン、インターフェロン、インターフェロンα、ロイコボリン、リツキシマブ、プロカルバジン、レバミゾール、メスナ、ミトタン、パミドロネートおよびポルフィマー、ならびにそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、第2の治療剤は、2-クロロデスオキシアデノシン、2-フルオロデスオキシ-シチジン、2-メトキシエストラジオール、2C4,3-アレチン、131-1-TM-601、3CPA、7-エチル-10-ヒドロキシカンプトテシン、16-アザ-エポチロンB、A105972、A204197、アビラテロン、アルデスロイキン、アリトレチノイン、アロベクチン-7、アルトレタミン、アルボシジブ、アモナフィド、アントラピラゾール、AG-2037、AP-5280、アパジクオン、アポミン、アラノース、アルグラビン、アルゾキシフェン、アタメスタン、アトラセンタン、オーリスタチンPE、ABT-199(ベネトクラクス)、ABT-263(ナビトクラクス)、AVLB、AZ10992、ABX-EGF、AMG-479(ガニツマブ)、ARRY162、ARRY438162、ARRY-300、ARRY-142886/AZD-6244(セルメチニブ)、ARRY-704/AZD-8330、AR-12、AR-42、AS-703988、AXL-1717、AZD-8055、AZD-5363、AZD-6244、ARQ-736、ARQ680、AS-703026(プリマセルチブ)、アバスチン、AZD-2014、アザシチジン、アザエポチロンB、アゾナフィド、BAY-43-9006、BAY80-6946、BBR-3464、BBR-3576、ベバシズマブ、BEZ-235、ビリコダル二クエン酸塩、BCX-1777、BKM-120、ブレオシン、BLP-25、BMS-184476、BMS-247550、BMS-188797、BMS-275291、BMS-663513、BMS-754807、BNP-1350、BNP-7787、BIBW2992(アファチニブ、Tomtovok)、BIBF1120(Vargatef)、BI836845、BI2536、BI6727、BI836845、BI847325、BI853520、BUB-022、ブレオマイシン酸、ブレオマイシンA、ブレオマイシンB、ブリバニブ、ブリオスタチン-1、ボルテゾミブ、ブロスタリシン、ブスルファン、BYL-719、CA-4プロドラッグ、CA-4、CapCell、カルシトリオール、カネルチニブ、カンホスファミド、カペシタビン、カルボキシフタラトプラチン、CCl-779、CC-115、CC-223、CEP-701、CEP-751、CBT-1セフィキシム、セフラトニン、セフトリアキソン、セレコキシブ、セルモロイキン、セマドチン、CH4987655/RO-4987655、クロロトリアニセン、シレンジチド、シクロスポリン、CDA-II、CDC-394、CKD-602、CKI-27、クロファラビン、コルヒチン、コンブレタスタチンA4、COT阻害剤、CHS-828、CH-5132799、CLL-Thera、CMT-3クリプトフィシン52、CTP-37、CTLA-4モノクローナル抗体、CP-461、CV-247、シアノモルホリノドキソルビシン、シタラビン、D24851、デシタビン、デオキソルビシン、デオキシルビシン、デオキシコホルマイシン、デプシペプチド、デオキシエポチロンB、デキサメタゾン、デクスラゾキサネト、ジエチルスチルベステロール、ジフロモテカン、ジドックス、DMDC、ドラスタチン10、ドラニダゾール、DS-7423、E7010、E-6201、エダトレキサト、エドトレオチド、エファプロキシラール、エフロルニチン、EGFR阻害剤、EKB-569、EKB-509、エンザスタウリン、エンザルタミド、エルサミトルシン、エポチロンB、エプラツズマブ、ER-86526、エルロチニブ、ET-18-0CH3、エチニルシチジン、エチニルエストラジオール、エキサテカン、エキサテカンメシレート、エキセメスタン、エキシスリンド、フェンレチニド、フィチツムマブ、フロクスウリジン、葉酸、FOLFOX、FOLFOX4、FOLFIRI、フォルメスタン、フォテムスチン、ガラルビシン、ガリウムマルトレート、ゲフィニチブ、ゲムツズマブ、ギマテカン、グルフォスファミド、GCS-100、GDC-0623、GDC-0941(ピクトレリシブ)、GDC-0980、GDC-0032、GDC-0068、GDC-0349、GDC-0879、G17DT免疫原、GMK、GPX-100、gp100-ペプチドワクチン、GSK-5126766、GSK-690693、GSK-1120212(トラメチニブ)、GSK-2118436(ダブラフェニブ)、GSK-2126458、GSK-2132231A、GSK-2334470、GSK-2110183、GSK-2141795、GW2016、グラニセトロン、ハーセプチン、ヘキサメチルメラミン、ヒスタミン、ホモハリンチン、ヒアルロン酸、ヒドロキシ尿素、ヒドロキシプロゲステロンカプロエート、イバンドロネート、イブリツモマブ、イダトレキセート、イデネストロール、IDN-5109、IGF-1R阻害剤、IMC-1C11、IMC-A12(シクスツムマブ)、イムノール、インジスラム、インターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b、ペグ化インターフェロンα-2b、インターロイキン-2、INK-1117、INK-128、INSM-18、イオナファルニブ、イピリムマブ、イプロプラチン、イロフルベン、イソホモハリコンドリン-B、イソフラボン、イソトレチノイン、イクサベピロン、JRX-2、JSF-154、J-107088、共役エストロゲン、カハリドF、ケトコナゾール、KW-2170、KW-2450、ロバプラチン、レフルノミド、レノグラスチム、ロイプロリド、ロイポレリン、レキシドロナム、LGD-1550、リネゾリド、ルテチウムテキサフィリン、ロメトレキソール、ロスオキサントロン、LU223651、ラルトテカン、LY-S6AKT1、LY-2780301、マホスファミド、マリマスタット、メクロロエタミン、MEK阻害剤、MEK-162、メチルテストステロン、メチルプレドニゾロン、MEDI-573、MEN-10755、MDX-H210、MDX-447、MDX-1379、MGV、ミドスタウリン、ミノドロン酸、マイトマイシン、ミボブリン、MK-2206、MK-0646(ダロツズマブ)、MLN518、ガドリニウム中のモテキサフ、MS-209、MS-275、MX6、ネリドロン酸塩、ネラチニブ、Nexavar、ネオバスタット、ニロチニブ、ニメスリド、ニトログリセリン、ノラトレキセド、ノルレリン、N-アセチルシステイン、06-ベンジルグアニン、オブリメルセン、オメプラゾール、オンコファージ、oncoVEXGM-CSF、オルミプラチン、オルタタキセル、OX44抗体、OSI-027、OSI-906(リンシチニブ)、4-1BB抗体、オキサントラゾール、エストロゲン、パニツムマブ、パツピロン、ペグフィルグラスチム、PCK-3145、ペグフィルグラスチム、PBI-1402、PBI-05204、PDO325901、PD-1抗体、PEG-パクリタキセル、アルブミン安定化パクリタキセル、PEP-005、PF-05197281、PF-05212384、PF-04691502、PHT-427、P-04、PKC412、P54、PI-88、ペリチニブ、ペメトレキセド、ペントリックス、ペリフォシン、ペリリルアルコール、ペルツズマブ、PI3K阻害剤、PI3K/mTOR阻害剤、PG-TXL、PG2、PLX-4032/RO-5185426(ベムラフェニブ)、PLX-3603/RO-5212054、PT-100、PWT-33597、PX-866、ピコプラチン、ピバロイルオキシメチルブチレート、ピキサントロン、フェノキソジオールO、PKI166、プレビトレキセド、プリカマイシン、ポリプレン酸、ポルフィロマイシン、プレドニゾン、プレドニゾロン、キナメド、キヌプリスチン、R115777、RAF-265、ラモセトロン、ランピルナーゼ、RDEA-119/BAY869766、RDEA-436、レ
ベッカマイシン類似体、受容体チロシンキナーゼ(RTK)阻害剤、レビミド、RG-7167、RG-7304、RG-7421、RG-7321、RG7440、リゾキシン、rhu-MAb、リンファベート、リセドロネート、リツキシマブ、ロバツムマブ、ロフェコキシブ、RO-31-7453、RO-5126766、RO-5068760、RPR109881A、ルビダゾン、ルビテカン、R-フルルビプロフェン、RX-0201、S-9788、サバルビシン、SAHA、サルグラモスチム、サトラプラチン、SB408075、Se-015/Ve-015、SU5416、SU6668、SDX-101、セムスチン、セオカルシトール、SM-11355、SN-38、SN-4071、SR-27897、SR-31747、SR-13668、SRL-172、ソラフェニブ、スピロプラチン、スクアラミン、スベラニロヒドロキサム酸、スーテント、T900607、T138067、TAK-733、TAS-103、タセディナリン、タラポルフイン、Tarceva、タリキタール、タシスラム、タキソテール、タキソプレキシン、タザロテン、テガフール、テモゾラミド、テスミリフェン、テストステロン、テストステロンプロピオン酸塩、テスミリフェン、テトラプラチン、テトロドトキシン、テザシタビン、サリドミジン、テラルクス、テラルビシン、チマルファシン、チメクタシン、チアゾフリン、チピファルニブ、チラパザミン、トクラデシン、トムデックス、トレモフィン、トラベクチン、TransMID-107、トランスレチン酸、トラスツマブ、トレメリムマブ、トレチノイン、トリアセチルウリジン、トリアピン、トリシリビン、トリメトレキセート、TLK-286、TXD258、タイケルブ/タイバーブ、ウロシジン、バルルビシン、バタラニブ、ビンクリスチン、ビンフルニン、Virulizin、WX-UK1、WX-554、ベクチビックス、ゼローダ、XELOX、XL-147、XL-228、XL-281、XL-518/R-7420/GDC-0973、XL-765、YM-511、YM-598、ZD-4190、ZD-6474、ZD-4054、ZD-0473、ZD-6126、ZD-9331、ZD1839、ZSTK-474、ゾレドロナト、ゾスキダー、およびそれらの組み合わせから選択される。
一実施形態では、他の治療剤は、デキサメタゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、ヒドロコルチゾン、トリアムシノロン、ベタメタゾン、およびコルチバゾールを含むステロイドを含む。一実施形態では、他の治療剤は、制吐剤を含む。制吐薬には、5-HT3受容体アゴニスト(ドラセトロン、グラニセトロン、オンダンセトロン、トロピセトロン、パロノセトロン、およびミルタザピンなど)、ドーパミンアゴニスト(ドンペリドン、オランザピン、ドロペリドール、ハロペリドール、クロルプロマジン、プロクロルペラジン、アリザプリド、プロクロルペラジン、およびメトクロプラミドなど)、NK1受容体アンタゴニスト(アプレピタントおよびカソピタントなど)、抗ヒスタミン剤(シクリジン、ジフェンヒドラミン、ジメンヒドリネート、ドキシラミン、メクリジン、プロメタジン、ヒドロキシジンなど)、カンナビノイド(大麻、ドロナビノール、ナビロン、およびサチベックスなど)、ベンゾジアゼピン(ミダゾラムおよびロラゼパムなど)、抗コリン剤(ヒヨスチンなど)、トリメトベンズアミド、ショウガ、エメトロール、プロポフォール、ペパーミント、ムシモール、ならびにアジョワンが含まれるが、これらに限定されない。
薬学的組成物は、任意の好適な投与経路を介して対象に投与することができる。一実施形態では、薬学的組成物は、対象に経口、非経口、経皮、または経粘膜投与される。一実施形態では、薬学的組成物は、対象に非経口的投与される。一実施形態では、薬学的組成物は、静脈内(IV)、皮下(SC)、および筋肉内(IM)から選択される非経口投与経路を介して対象に投与される。一実施形態では、薬学的組成物は、直腸および経皮から選択される投与経路を介して対象に投与される。一実施形態では、薬学的組成物は、滅菌溶液、懸濁液、坐剤、錠剤、およびカプセルからなる群から選択される剤形で対象に投与される。一実施形態では、薬学的組成物は、錠剤、カプレット、カプセル、ロゼンジ、シロップ、液体、懸濁液、およびエリキシル剤からなる群から選択される経口剤形で対象に投与される。一実施形態では、薬学的組成物は、錠剤、硬質シェルカプセル、軟質ゼラチンカプセル、ビーズ、顆粒、凝集体、粉末、ゲル、固体、および半固体からなる群から選択される経口剤形で対象に投与される。
一実施形態では、薬学的組成物は、持続性、徐放性、遅延放出性、および応答放出性形態から選択される剤形として対象に投与される。
一実施形態では、薬学的組成物は、1日1回対象に投与される。一実施形態では、薬学的組成物は、低頻度の投薬レジメンに従って対象に投与される(例えば、1週間に1回または低頻度で投与される)。一実施形態では、薬学的組成物は、高頻度の投薬レジメンに従って対象に投与される(例えば、1週間に2回以上投与される)。一実施形態では、薬学的組成物は、1週間に1回対象に投与される。一実施形態では、薬学的組成物は、4週間に1回対象に投与される。一実施形態では、薬学的組成物は、1週間に2回対象に投与される。一実施形態では、薬学的組成物は、2週間に1回対象に投与される。一実施形態では、薬学的組成物は、3週間に1回対象に投与される。一実施形態では、薬学的組成物は、1週間に1回、2週間に1回、3週間に1回、4週間に1回、またはそれらの組み合わせの反復サイクルで対象に投与される。
一実施形態では、治療方法は、そのような治療を必要とする対象に、(i)イミプリドン(ONC201など)、またはその類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む化合物を含む第1の治療剤を、(ii)第2の治療剤と組み合わせて投与することを含み、第1の治療剤および第2の治療剤は、同時または連続的のいずれかで投与され、該方法は、生体試料中の小胞体(ER)ストレス応答遺伝子の発現をアッセイすることをさらに含む。一実施形態では、小胞体ストレス応答遺伝子は、C/EBP相同タンパク質(CHOP)、活性化転写因子3(ATF3)、ならびにCHOPおよびATF3の両方を含むがこれらに限定されない群から選択される。一実施形態では、小胞体ストレス応答遺伝子は、ATF3、活性化転写因子4(ATF4)、CHOP、IRE1、結合免疫グロブリンタンパク質(BiP)、真核生物翻訳開始因子2A(eIF2a)、X-Box結合タンパク質1(XBP1)を含むがこれらに限定されない群から選択される。生体試料は、腫瘍、末梢血単核細胞、または皮膚生検であってもよい。生体試料は、薬物投与前、投与前中、または投与前後に得ることができる。一実施形態では、治療方法は、第1の治療剤の用量を調整して、約50%、75%、100%、125%、150%、175%、200%、225%、250%、275%、300%、325%、350%、375%、400%、425%、450%、475%、500%、525%、550%、575%、600%、または600%超の1つ以上のERストレス遺伝子の誘導を達成することをさらに含む。一実施形態では、治療方法は、第1の治療剤の用量を調整して、約50%~約100%、約100%~約150%、約150%~約200%、約200%~約250%、約250%~約300%、約300%~約350%、約350%~約400%、約400%~約450%、約450%~約500%、約500%~約550%、約550%~約600%、または600%超のERストレス遺伝子の誘導を達成することをさらに含む。一実施形態では、治療方法は、第1の治療剤の用量を調整して、約50%~約100%、約100%~約200%、約200%~約300%、約300%~約400%、約400%~約500%、約500%~約600%、または600%超のERストレス遺伝子の誘導を達成することをさらに含む。
一実施形態では、治療方法は、そのような治療を必要とする対象に、(i)イミプリドン(ONC201など)、その類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む化合物を含む第1の治療剤を、(ii)第2の治療剤と組み合わせて投与することを含み、第1の治療剤および第2の治療剤は、同時または連続的のいずれかで投与され、該方法は、生体試料中のプロテアソーム活性の発現をアッセイすることをさらに含む。一実施形態では、プロテアソーム活性は、キモトリシン様、トリプシン様、および/またはカスパーゼ様活性であり得る。一実施形態では、生体試料は、腫瘍、末梢血単核細胞、または皮膚細胞であってもよい。生体試料は、薬物投与前、投与前中、または投与前後に得ることができる。一実施形態では、治療方法は、用量を調整して、約20%、約25%、約30%、約35%、約40%、約45%、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、または約100%のプロテアソーム活性の阻害を達成することをさらに含む。一実施形態では、治療方法は、用量を調整して、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%のプロテアソーム活性の阻害を達成することをさらに含む。一実施形態では、治療方法は、用量を調整して、約20%~約30%、約30%~約40%、約40%~約50%、約50%~約60%、約60%~約70%、約70%~約80%、約80%~約90%、または90%超のプロテアソーム活性の阻害を達成することをさらに含む。
一態様では、治療方法であって、そのような治療を必要とする対象に、イミプリドン(ONC201など)、その類似体、またはその薬学的に許容される塩(例えば、二塩もしくは三塩)を含む第1の治療剤と、第2の治療剤との組み合わせを投与することを含む、方法が、本明細書で提供され、該方法は、
(i)第1の治療剤を対象に投与することと、
(ii)対象に第1の治療剤を投与した後、所定の待機時間が経過するまで、かつ/または有害事象が解決もしくは消散するまで待機することと、
(iii)第2の治療剤を対象に投与することとを含み、所定の待機時間は、第1および第2の治療剤の可能性のある複合毒性効果のリスクを増加させることなく、第1の治療剤の遅延治療効果を得るように選択される。一実施形態では、所定の待機時間は、第1の治療剤の化合物またはその代謝物のクリアランス速度に基づいて決定される。一実施形態では、所定の待機時間は、腎機能および腎のパラメータの定量的評価によって決定される。一実施形態では、所定の待機時間は、腎機能の決定のためのアッセイによって決定され、アッセイは、第1の治療剤の化合物またはその代謝物の血清レベル、第1の治療剤の化合物またはその代謝物のクリアランス速度、第1の治療剤の化合物またはその代謝物の24時間の尿中クリアランスからなる群から選択される。
一実施形態では、所定の待機時間は、対象の身体からの第1の治療剤の化合物またはその代謝物の全身クリアランスに必要な時間に実質的に等しい。一実施形態では、所定の待機時間は、対象の身体からの第1の治療剤の化合物またはその代謝物の腎クリアランスに必要な時間に実質的に等しい。一実施形態では、所定の待機時間は、対象の身体からの第1の治療剤の化合物またはその代謝物の肝クリアランスに必要な時間に実質的に等しい。一実施形態では、所定の待機時間は、対象の身体からの第1の治療剤の化合物またはその代謝物の総クリアランスに必要な時間に実質的に等しい。一実施形態では、所定の待機時間は、約4時間である。他の実施形態では、待機時間は、1日間である。一実施形態では、待機時間は、第1の治療剤の化合物のCmaxが経過するまでである。他の実施形態では、待機時間は、有害事象のほとんどが解決または消散した後である。一実施形態では、所定の待機時間は、約2日間、約3日間、約4日間、約5日間、約6日間、または約7日間である。一実施形態では、所定の待機時間は、約1~7日間、約1~6日間、約1~5日間、約1~4日間、約1~3日間、または約1~2日間の範囲である。一実施形態では、待機時間は、最大3週間である。上記は、「治療期間」と見なされる。
投与の順序が逆である場合、第1の治療剤または治療薬の投与のタイミングは、第2の治療剤(すなわち、最初に投与された薬物)のCmaxが経過した後であり得る。一実施形態では、第1の治療剤の投与は、第1の薬物のほとんどもしくは実質的に全てが身体から排除された後、または第1の薬物の毒性効果が解消もしくは消散した後であり得る。
一実施形態では、治療方法は、薬物動態プロファイリングを使用して、対象における第1の治療剤の化合物またはその代謝物のレベルを監視することをさらに含む。いくつかのそのような実施形態では、薬物動態プロファイリングを使用して、対象における第1の治療剤の化合物またはその代謝物のレベルを監視することは、薬物動態プロファイルの構築に好適な時点で対象から得られる少なくとも2つの試料中の第1の治療剤の化合物またはその代謝物の濃度を使用して、対象の第1の治療剤の化合物またはその代謝物の薬物動態プロファイルを構築することを含む。薬物動態プロファイリングを使用して、対象における第1の治療剤の化合物またはその代謝物のレベルを監視することを含む、一実施形態では、試料は、治療時点デバイスもしくは使用時点デバイスで、または実験室での定量化前の試料の保管に好適なマトリックスで、試料採取または自己試料採取することによって、治療時点または使用時点で対象から収集される。一実施形態では、治療時点デバイスまたは使用時点デバイスの各々は、第1の治療剤の化合物またはその代謝物を定量化することができる。対象における第1の治療剤の化合物またはその代謝物のレベルを監視することを含む、一実施形態では、1つ以上の試料は、治療時点もしくは使用時点デバイスでの分析のため、または実験室による分析前の保管のために、生検デバイスによって、治療時点または使用時点で対象から収集される。一実施形態では、生検は、対象に第1の治療剤を投与した後、3~8時間の間隔後に行われる。一実施形態では、生検は、対象に第1の治療剤を投与した後、3~24時間の間隔後に行われる。一実施形態では、生検は、対象に第1の治療剤を投与した後、8~24時間の間隔後に行われる。一実施形態では、生検は、対象に第1の治療剤を投与した後、2日の間隔後に行われる。一実施形態では、生検は、対象に第1の治療剤を投与した後、3日の間隔後に行われる。一実施形態では、生検は、対象に第1の治療剤を投与した後、4日の間隔後に行われる。一実施形態では、生検は、第1の治療剤を投与した後、1~7日の間隔後に行われる。
一実施形態では、薬物動態プロファイルは、治療を受けている対象に対する第1の治療剤の投薬を導くのに好適な薬物動態パラメータを含む。一実施形態では、対象に投与した後の第1の治療剤のCmaxは、治療期間にわたって、約1000ng/dL~1500ng/dLの範囲である。一実施形態では、Cmaxは、治療期間にわたって、1500ng/dL未満かつ85ng/dL超である。一実施形態では、対象に投与した後の第1の治療剤のCmaxは、治療期間にわたって、約1000ng/mL~1500ng/mLの範囲である。一実施形態では、Cmaxは、治療期間にわたって、1500ng/mL未満かつ85ng/mL超である。
一実施形態では、投与後の対象の血液(全血、血漿、または血清)中の第1の治療剤の最大濃度(「Cmax」)は、約1000、1010、1020、1030、1040、1050、1060、1070、1080、1090、1100、1110、1120、1130、1140、1150、1160、1170、1180、1190、1200、1210、1220、1230、1240、1250、1260、1270、1280、1290、1300、1310、1320、1330、1340、1350、1360、1370、1380、1390、1400、1410、1420、1430、1440、1450、1460、1470、1480、もしくは1490ng/dL~約1500ng/dL、約100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、もしくは149ng/dL~約150ng/dL、または10、10.5、11、11.5、120、12.5、13、13.5、14、もしくは14.5ng/dL~約15ng/dLのCmaxである。
一実施形態では、その投与後の血液(全血、血漿、または血清)中の第1の治療剤の最大濃度(「Cmax」)は、約1000、1010、1020、1030、1040、1050、1060、1070、1080、1090、1100、1110、1120、1130、1140、1150、1160、1170、1180、1190、1200、1210、1220、1230、1240、1250、1260、1270、1280、1290、1300、1310、1320、1330、1340、1350、1360、1370、1380、1390、1400、1410、1420、1430、1440、1450、1460、1470、1480、もしくは1490ng/mL~約1500ng/mL、約100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、もしくは149ng/mL~約150ng/mL、または約10、10.5、11、11.5、120、12.5、13、13.5、14、もしくは14.5ng/mL~約15ng/mLのCmaxである。
一実施形態では、その投与後の対象の血液(全血、血漿、または血清)中の第1の治療剤の最大濃度(「Cmax」)は、約1000、1010、1020、1030、1040、1050、1060、1070、1080、1090、1100、1110、1120、1130、1140、1150、1160、1170、1180、1190、1200、1210、1220、1230、1240、1250、1260、1270、1280、1290、1300、1310、1320、1330、1340、1350、1360、1370、1380、1390、1400、1410、1420、1430、1440、1450、1460、1470、1480、または1490ng/dLから選択される。一実施形態では、その投与後の血液(全血、血漿、または血清)中の第1の治療剤のCmax(「Cmax」)、約100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、または149ng/dLから選択される。一実施形態では、その投与後の第1の治療剤のCmaxは、約10、10.5、11、11.5、120、12.5、13、13.5、14、または14.5ng/dLから選択される。
一実施形態では、その投与後の第1の治療剤のCmaxは、約1000、1010、1020、1030、1040、1050、1060、1070、1080、1090、1100、1110、1120、1130、1140、1150、1160、1170、1180、1190、1200、1210、1220、1230、1240、1250、1260、1270、1280、1290、1300、1310、1320、1330、1340、1350、1360、1370、1380、1390、1400、1410、1420、1430、1440、1450、1460、1470、1480、または1490ng/mLから選択される。一実施形態では、その投与後の第1の治療剤のCmaxは、約100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、または149ng/mLから選択される。一実施形態では、その投与後の第1の治療剤のCmaxは、約10、10.5、11、11.5、120、12.5、13、13.5、14、または14.5ng/mLから選択される。
一実施形態では、その投与後の第1の治療剤のCmaxは、約85、95、105、115、125、135、145、155、165、175、185、195、205、215、225、235、245、255、265、275、285、295、305、315、325、335、345、355、365、375、385、395、405、415、425、435、445、455、465、475、485、495、505、515、525、535、545、555、565、575、585、595、605、615、625、635、645、655、665、675、685、695、705、715、725、735、745、755、765、775、785、795、805、815、825、835、845、855、865、875、885、895、905、915、925、935、945、955、965、975、985、995、1005、1015、1025、1035、1045、1055、1065、1075、1085、1095、1105、1115、1125、1135、1145、1155、1165、1175、1185、1195、1205、1215、1225、1235、1245、1255、1265、1275、1285、1295、1305、1315、1325、1335、1345、1355、1365、1375、1385、1395、1405、1415、1425、1435、1445、1455、1465、1475、1485、1495、または1500ng/dLから選択される。一実施形態では、その投与後の第1の治療剤のCmaxは、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、または149ng/dLから選択される。一実施形態では、その投与後の第1の治療剤のCmaxは、約1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、11.5、12、12.5、13、13.5、14、または14.5ng/dLから選択される。
一実施形態では、その投与後の第1の治療剤のCmaxは、約85、95、105、115、125、135、145、155、165、175、185、195、205、215、225、235、245、255、265、275、285、295、305、315、325、335、345、355、365、375、385、395、405、415、425、435、445、455、465、475、485、495、505、515、525、535、545、555、565、575、585、595、605、615、625、635、645、655、665、675、685、695、705、715、725、735、745、755、765、775、785、795、805、815、825、835、845、855、865、875、885、895、905、915、925、935、945、955、965、975、985、995、1005、1015、1025、1035、1045、1055、1065、1075、1085、1095、1105、1115、1125、1135、1145、1155、1165、1175、1185、1195、1205、1215、1225、1235、1245、1255、1265、1275、1285、1295、1305、1315、1325、1335、1345、1355、1365、1375、1385、1395、1405、1415、1425、1435、1445、1455、1465、1475、1485、1495、または1500ng/mLから選択される。一実施形態では、その投与後の第1の治療剤のCmaxは、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、または149ng/mLから選択される。一実施形態では、その投与後の第1の治療剤のCmaxは、約1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、11.5、12、12.5、13、13.5、14、または14.5ng/mLから選択される。
一実施形態では、それを対象に投与した後の第1の治療剤のCmaxは、約85ng/dL~1500ng/dL、約8.5ng/dL~150ng/dLまたは約0.85ng/dL~15ng/dLの範囲である。一実施形態では、その投与後の血液(全血、血漿、または血清)中の第1の治療剤のCmaxは、約85、95、105、115、125、135、145、155、165、175、185、195、205、215、225、235、245、255、265、275、285、295、305、315、325、335、345、355、365、375、385、395、405、415、425、435、445、455、465、475、485、495、505、515、525、535、545、555、565、575、585、595、605、615、625、635、645、655、665、675、685、695、705、715、725、735、745、755、765、775、785、795、805、815、825、835、845、855、865、875、885、895、905、915、925、935、945、955、965、975、985、995、1005、1015、1025、1035、1045、1055、1065、1075、1085、1095、1105、1115、1125、1135、1145、1155、1165、1175、1185、1195、1205、1215、1225、1235、1245、1255、1265、1275、1285、1295、1305、1315、1325、1335、1345、1355、1365、1375、1385、1395、1405、1415、1425、1435、1445、1455、1465、1475、1485、もしくは1495ng/dL~約1500ng/dL、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、もしくは149ng/dL~約150ng/dL、または約1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、11.5、12、12.5、13、13.5、14、もしくは14.5ng/dL~約15ng/dLから選択される。
一実施形態では、その投与後の第1の治療剤のCmaxは、約85ng/mL~1500ng/mL、約8.5ng/mL~150ng/mL、または約0.85ng/mL~15ng/mLの範囲である。一実施形態では、その投与後の第1の治療剤のCmaxは、約85、95、105、115、125、135、145、155、165、175、185、195、205、215、225、235、245、255、265、275、285、295、305、315、325、335、345、355、365、375、385、395、405、415、425、435、445、455、465、475、485、495、505、515、525、535、545、555、565、575、585、595、605、615、625、635、645、655、665、675、685、695、705、715、725、735、745、755、765、775、785、795、805、815、825、835、845、855、865、875、885、895、905、915、925、935、945、955、965、975、985、995、1005、1015、1025、1035、1045、1055、1065、1075、1085、1095、1105、1115、1125、1135、1145、1155、1165、1175、1185、1195、1205、1215、1225、1235、1245、1255、1265、1275、1285、1295、1305、1315、1325、1335、1345、1355、1365、1375、1385、1395、1405、1415、1425、1435、1445、1455、1465、1475、1485、もしくは1495ng/mL~約1500ng/mL、約8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、120、121、122、123、124、125、126、127、128、129、130、131、132、133、134、135、136、137、138、139、140、141、142、143、144、145、146、147、148、もしくは149ng/mL~約150ng/mL、または約1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、11.5、12、12.5、13、13.5、14、もしくは14.5ng/mL~約15ng/mLから選択される。
一実施形態では、薬物の投与後の時間に対する、薬物の投与後の対象の血液(全血、血漿、または血清)中の薬物の濃度のプロットの曲線下面積(「AUC」)として測定される、経時的な総薬物曝露量は、約150ng時/mL~約8000ng時/mL、約15ng時/mL~約800ng時/mL、または約1.5ng時/mL~約80ng時/mLの範囲である。一実施形態では、AUCは、8000ng時/mL未満であり、かつ150ng時/mL以上である。一実施形態では、AUCは、800ng時/mL未満であり、かつ15ng/mL以上である。一実施形態では、AUCは、80ng/mL未満であり、かつ1.5ng/mL以上である。
一実施形態では、経時的な総薬物曝露量は、約100ng時/mL~約8000ng時/mL、約10ng時/mL~約800ng時/mL、または約1ng時/mL~約80ng時/mLのAUCである。一実施形態では、経時的な総薬物曝露量は、約150、200、400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、2000、2200、2400、2600、2800、3000、3200、3400、3600、3800、4000、4200、4400、4600、4800、5000、5200、5400、5600、5800、6000、6200、6400、6600、6800、7000、7200、7400、7600、または7800ng時/mL~約8000ng時/mLのAUCである。一実施形態では、経時的な総薬物曝露量は、約15、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、300、320、340、360、380、400、420、440、460、480、500、520、540、560、580、600、620、640、660、680、700、720、740、760、または780ng時/mL~約800ng時/mLのAUCである。一実施形態では、経時的な総薬物曝露量は、約1.5、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、または78ng時/mL~約80ng時/mLのAUCである。
一実施形態では、経時的な総薬物曝露量は、約100ng時/mL~約8000ng時/mL、約10ng時/mL~約800ng時/mL、または約1ng時/mL~約80ng時/mLのAUCである。一実施形態では、経時的な総薬物曝露量は、約150ng時/mL~約7800、7600、7400、7200、7000、6800、6600、6400、6200、6000、5800、5600、5400、5200、5000、4800、4600、4400、4200、4000、3800、3600、3400、3200、3000、2800、2600、2400、2200、2000、1800、1600、1400、1200、1000、800、600、400、または200ng時/mLのAUCである。一実施形態では、経時的な総薬物曝露量は、約15ng時/mL~約780、760、740、720、700、680、660、640、620、600、580、560、540、520、500、480、460、440、420、400、380、360、340、320、300、280、260、240、220、200、180、160、140、120、100、80、60、40、または20ng時/mLのAUCである。一実施形態では、経時的な総薬物曝露量は、約1.5ng時/mL~約78、76、74、72、70、68、66、64、62、60、58、56、54、52、50、48、46、44、42、40、38、36、34、32、30、28、26、24、22、20、18、16、14、12、10、8、6、4、または2ng時/mLのAUCである。一実施形態では、経時的な総薬物曝露量は、約100ng時/mL~約200ng時/mL、約10ng時/mL~約20ng時/mL、または約1ng時/mL~約2ng時/mLのAUCである。
一実施形態では、経時的な総薬物曝露量は、約100、150、200、400、600、800、1000、1200、1400、1600、1800、2000、2200、2400、2600、2800、3000、3200、3400、3600、3800、4000、4200、4400、46000、4800、5000、5200、5400、5600、5800、6000、6200、6400、6600、6800、7000、7200、7400、7600、7800、および8000ng時/mLから選択されるAUCである。一実施形態では、経時的な総薬物曝露量は、約10、15、20、40、60、80、100、120、140、160、180、200、220、240、260、280、300、320、340、360、380、400、420、440、4600、480、500、520、540、560、580、600、620、640、660、680、700、720、740、760、780、および800ng時/mLから選択されるAUCである。一実施形態では、経時的な総薬物曝露量は、約1、15、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、460、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、および80ng時/mLから選択されるAUCである。
別の態様では、治療方法、または病状を治療するための組成物の使用であって、そのような治療を必要とする対象に、第1の治療剤と第2の治療剤との組み合わせを投与することを含む、治療方法が提供され、方法は、
(i)イミプリドン(ONC201など)、その類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む第1の治療剤を対象に投与することと、
(ii)薬物動態プロファイリングを使用して、対象における第1の治療剤の化合物またはその代謝物のレベルを監視することと、
(iii)対象における第1の治療剤のレベルを条件として、第2の治療剤を投与することとを含む。一実施形態では、監視ステップは、薬物動態プロファイルの構築に好適な時点で対象から得られる複数の試料中の第1の治療剤の化合物またはその代謝物の濃度を使用して、対象の第1の治療剤の化合物またはその代謝物の薬物動態プロファイルを構築することを含む。一実施形態では、少なくとも2つの試料が、治療時点デバイスもしくは使用時点デバイスで、または実験室による化合物もしくはその代謝物の定量化前の試料の保管に好適なマトリックスで、試料採取または自己試料採取することによって、治療時点または使用時点で収集される。一実施形態では、各治療時点デバイスまたは使用時点デバイスは、化合物またはその代謝物を定量化することができる。一実施形態では、薬物動態プロファイルは、対象に対する化合物またはその塩の投薬を導くのに好適な薬物動態パラメータを含む。一実施形態では、試料は、2~12個の試料を含む。一実施形態では、試料は、最大8時間、最大24時間、最大48時間、または最大72時間の期間にわたって収集される。一実施形態では、薬物動態パラメータは、AUC、AUCinf、Tmax、Cmax、閾値を超える時間、定常状態濃度、吸収速度、クリアランス速度、分布速度、終末相T-1/2、または非コンパートメント薬物動態(PK)もしくはコンパートメントPK分析(生理学的モデルベースのコンパートメントPK分析を含む)から引き出されるパラメータからなる群から選択される、少なくとも1つのパラメータを含む。一実施形態では、治療方法は、対象の薬物動態プロファイルを含む報告を生成することをさらに含む。一実施形態では、報告は、対象の薬物動態プロファイルに基づく投薬に関する推奨を含む。一実施形態では、ONC201、その類似体、またはその薬学的に許容される塩の投薬量の低減は、1つ以上の薬物動態パラメータに基づいて毒性のリスクを低減することが示されている。一実施形態では、化合物またはその塩の投薬量の低減は、閾値を超える時間に基づいて示され、閾値は、それを超えると毒性が生じる薬物濃度、またはAUC、AUCinf、平均滞留時間(MRT)の1つ以上、薬物動態プロファイルを定義する指数関数、定常状態での分布体積(Vss)、終末相中の分布体積(Vz)、もしくは薬物動態プロファイルを適切に記載するための薬物動態変数の群の組み合わせの1つ以上である。一実施形態では、化合物またはその塩の用量調整は、1つ以上の薬物動態パラメータに基づいて有効性を増加させることが示されている。一実施形態では、化合物またはその塩の投薬量の増加は、AUC、AUCinf、MRT、薬物動態プロファイルを定義する指数関数、定常状態での分布体積(Vss)、終末相中の分布体積(Vz)、または薬物動態プロファイルを適切に記載するための薬物動態変数の群の組み合わせの1つ以上に基づいて示される。一実施形態では、化合物またはその塩の用量は、所望の目標値の5%~25%以内に調整される。一実施形態では、試料の各々は、化合物またはその代謝物の濃度を決定するために、治療時点デバイスまたは使用時点デバイスに適用され、治療時点デバイスまたは使用時点デバイスは、側方流動ストリップを含み、側方流動ストリップは、試料の1つ以上を適用すると、試料中の薬物の画分が側方流動ストリップの構成要素に結合して、適用される試料中の薬物の濃度に比例した検出可能なシグナルを生成するような、構造および組成を有する。一実施形態では、試料は、実験室による定量化の前の試料の保管に好適なマトリックスに適用される。一実施形態では、試料は、乾燥血斑として保管される。一実施形態では、薬物濃度は、ELISA、LC MS MS、LC UV、またはLCMSによって測定される。一実施形態では、薬物動態パラメータは、定常状態濃度、吸収、および終末相T1/2の少なくとも1つを含む。一実施形態では、試料の少なくとも1つは、全血である。
IX.多様式治療方法
一態様では、イミプリドン(ONC201など)、その類似体、またはその薬学的に許容される塩の、それを必要とする対象への投与が、他の治療様式によって補完される、多様式治療方法が、本明細書で提供される。一実施形態では、多様式治療は、イミプリドン(ONC201など)、その類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を、放射線療法と組み合わせて、または放射線が有効ではないと決定された後に、対象に投与することを含む。一実施形態では、多様式治療は、イミプリドン(ONC201など)、その類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を、放射線療法と組み合わせて対象に投与することを含み、イミプリドン(ONC201など)、その類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物、および射線療法は、同時または任意の順序で連続的に投与される。一実施形態では、多様式治療は、イミプリドン(ONC201など)、その類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を、放射線療法と組み合わせて連続的な配置で投与することを含む。一実施形態では、多様式治療は、イミプリドン(ONC201など)、その類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を、放射線療法と同時に投与することを含む。一実施形態では、多様式治療は、がんの治療に使用される。一実施形態では、多様式治療は、イミプリドン(ONC201など)、その類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物をがん対象に投与することと、がん細胞を放射線ビームで照射することとを含む。一実施形態では、多様式治療は、原体照射療法(CRT)を使用して、がん対象に処方された線量体積ヒストグラム(DVH)を送達する。一実施形態では、多様式治療方法は、強度変調放射線療法(IMRT)を使用して、放射線をがん細胞に送達する。一実施形態では、多様式治療方法は、治療中の対象における腫瘍の動きを補償するための技術を使用する(例えば、患者が呼吸するにつれて動く胸部腫瘍に放射線量を投与しなければならない場合)。例えば、多様式治療では、送達された放射線場を調整して、呼吸サイクルにわたる腫瘍の動きを補償するための四次元コンピュータ断層撮影(4D CT)走査技術を使用する。
分割照射されるガンマ線、IMRT(強度変調放射線療法)、ガンマナイフ、陽子線療法、および近接照射療法などを含む、任意の好適な種類の放射線を多様式治療で使用することができる。放射線療法およびイミプリドン(ONC201など)、その類似体、またはその薬学的に許容される塩の投与を使用して、脳腫瘍、例えば、膠芽腫、または肺がんから脳に転移している疾患を治療することができる。多様式治療を使用して、肺がん、膵がん、直腸がん、乳がん、肉腫、前立腺がん、婦人科悪性腫瘍、およびリンパ腫を治療することができる。ガンマナイフは、脳転移の治療に頻繁に使用される。一実施形態では、多様式治療は、脳腫瘍、前立腺がん、および近くの正常組織への毒性を最小化することが非常に重要である重要な臓器に近接する任意の腫瘍を含む、がんの治療のための陽子線療法の使用を含む。
一実施形態では、多様式治療は、イミプリドン(ONC201など)、その類似体、またはその薬学的に許容される塩を含む薬学的組成物を、同時または組み合わせのいずれかで、養子細胞療法(例えば、CAR-T(JCAR14、15、16、17、KTE-C19、もしくはCTL019)、他のT細胞(AFM13)、またはNK(CDNO-109もしくはNK-92))と組み合わせて、がん対象に投与することを含む。
一実施形態では、多様式治療は、イミプリドン(ONC201など)、その類似体、またはその薬学的に許容される塩による治療から生じる毒性を増加させることなく、微小残存病変を排除する。一実施形態では、多様式治療は、治療を受けている対象における予後を改善し、かつ/または病状もしくは病態に関連する有害な副作用を低減する。
X.追加のイミプリドン誘導体、類似体、および塩
一態様では、式(10)の化合物の類似体およびそれらを作製する方法が、本明細書で提供される。当業者は、方法および薬学的組成物に関する原理および概念を含む、ONC201および化合物(10)の化合物、ならびにそれらの塩と併せて上記の一般的な原理および概念を理解し、以下の類似体およびそれらの塩に同等の効力で適用するだろう。
一実施形態では、類似体は、化合物(25)、
の構造を有し、式中、Yは、NR4またはOであり、R1、R2、R3、、およびR4は独立して、H、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシル、ハロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アラルコキシ、アラルキルチオ、アルカノイル、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリール、アシル、および複素環ラジカルを表す。一実施形態では、R1、R2、R3、およびR4は、任意で置換される。一実施形態では、R1、R2、R3、およびR4における一部または全部の水素は、重水素で置換される。他の実施形態では、R1、R2、R3、およびR4は独立して、H、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、C1-4ベンジル-ピペラジン、およびC1-4アルキルチエニルからなる群から選択され、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、およびC1-4ベンジル-ピペラジンは、任意でC1-4アルキル、ヒドロキシル、またはハロで置換される。さらに他の実施形態では、R1、R2、R3、およびR4は独立して、H、CH3、CH2Ph、CH2-((2-Cl)-Ph)、CH2-(2-チエニル)、CH2CH2Ph、CH2CH2(4-N-ベンジル-ピペラジン)、CH2-(2,4-ジF-Ph)、CH2-((2-CH3)-Ph)、CH2CHOHPh、および(CH2)3CO-4F-Phからなる群から選択される。
一実施形態では、類似体は、化合物(26)、
の構造を有し、式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシル、ハロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アラルコキシ、アラルキルチオ、アルカノイル、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリール、アシル、および複素環ラジカルを表す。一実施形態では、R1およびR2は独立して、H、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、C1-4ベンジル-ピペラジン、およびC1-4アルキルチエニルからなる群から選択され、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、およびC1-4ベンジル-ピペラジンは任意で、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、R1は、H、CH3、CH2Ph、CH2-((2-Cl)-Ph)、CH2-(2-チエニル)、CH2CH2Ph、CH2CH2(4-N-ベンジル-ピペラジン)、CH2-(2,4-ジF-Ph)、CH2-((2-CH3)-Ph)、CH2CHOHPh、および(CH2)3CO-4F-Phからなる群から選択される。一実施形態では、R2は、H、CH3、CH2Ph、CH2-((2-Cl)-Ph)、CH2-(2-チエニル)、CH2CH2Ph、CH2CH2(4-N-ベンジル-ピペラジン)、CH2-(2,4-ジF-Ph)、CH2-((2-CH3)-Ph)、CH2CHOHPh、および(CH2)3CO-4F-Phからなる群から選択される。
一実施形態では、R1は、単独、またはベンジル環のオルト、メタ、および/もしくはパラ位の組み合わせの、以下の置換基、-CH3、-NO2、-OCH3、-CXH2、-CX2H、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、または-OCpX2p+1の1つ以上で任意で置換されたベンジルであり、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、F、Cl、Br、またはI、好ましくは、F、Cl、またはBr、より好ましくは、FまたはClを含むハロゲンである。一実施形態では、R2は、単独、またはベンジル環のオルト、メタ、および/もしくはパラ位の組み合わせの、以下の置換基、-CH3、-NO2、-OCH3、-CXH2、-CX2H、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、または-OCpX2p+1の1つ以上で置換されたベンジルであり、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、ハロゲンである。
一実施形態では、R1は、Hである。一実施形態では、R1は、置換または非置換アリールアルキル、例えば、ベンジルまたはフェニルエチル基である。一実施形態では、アリールアルキルは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。
一実施形態では、R2は、ベンジルまたはフェニルエチル基などの置換または非置換アリールアルキルである。一実施形態では、アリールアルキルは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、アリールアルキルは、ハロ、-CH3、-CF3、および-OCH3からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。一実施形態では、R2は、モルホリノアルキルまたはピペラジニルアルキル基などの置換または非置換ヘテロシクロアルキルアルキルである。一実施形態では、R2は、イソオキサゾリジニルメチルまたはピリジルメチル基などの置換または非置換ヘテロアリールアルキルである。一実施形態では、ヘテロシクロアルキルアルキルまたはヘテロアリールアルキルは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、ヘテロシクロアルキルアルキルまたはヘテロアリールアルキルは、ハロ、-CH3、-CF3、および-OCH3からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
一実施形態では、類似体は、化合物(27)、
の構造を有し、式中、R1は、H、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシル、ハロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アラルコキシ、アラルキルチオ、アルカノイル、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリール、アシル、および複素環ラジカルである。一実施形態では、R1は、H、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、C1-4ベンジル-ピペラジン、およびC1-4アルキルチエニルからなる群から選択され、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、およびC1-4ベンジル-ピペラジンは任意で、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、R1は、H、CH3、CH2Ph、CH2-((2-Cl)-Ph)、CH2-(2-チエニル)、CH2CH2Ph、CH2CH2(4-N-ベンジル-ピペラジン)、CH2-(2,4-ジF-Ph)、CH2-((2-CH3)-Ph)、CH2CHOHPh、および(CH2)3CO-4F-Phからなる群から選択される。
一実施形態では、R1は、単独、またはベンジル環のオルト、メタ、および/もしくはパラ位の組み合わせの、以下の置換基、-CH3、-NO2、-OCH3、-CXH2、-CX2H、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、または-OCpX2p+1の1つ以上で任意で置換されたベンジルであり、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、F、Cl、Br、またはI、好ましくは、F、Cl、またはBr、より好ましくは、FまたはClを含むハロゲンである。一実施形態では、R1は、Hである。一実施形態では、R1は、ベンジルまたはフェニルエチル基などの置換または非置換アリールアルキルである。一実施形態では、アリールアルキルは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。
一実施形態では、類似体は、化合物(28)の構造、
を有し、式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシル、ハロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アラルコキシ、アラルキルチオ、アルカノイル、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリール、アシル、および複素環ラジカルを表す。一実施形態では、R1およびR2は独立して、H、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、C1-4ベンジル-ピペラジン、およびC1-4アルキルチエニルからなる群から選択され、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、およびC1-4ベンジル-ピペラジンは任意で、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、R1は、H、CH3、CH2Ph、CH2-((2-Cl)-Ph)、CH2-(2-チエニル)、CH2CH2Ph、CH2-(2,4-ジF-Ph)、CH2-((2-CH3)-Ph)、CH2CHOHPh、CH2CH2(4-N-ベンジル-ピペラジン)、および(CH2)3CO-4F-Phからなる群から選択される。一実施形態では、R2は、H、CH3、CH2Ph、CH2-((2-Cl)-Ph)、CH2-(2-チエニル)、CH2CH2Ph、CH2CH2(4-N-ベンジル-ピペラジン)、CH2-(2,4-ジF-Ph)、CH2-((2-CH3)-Ph)、CH2CHOHPh、および(CH2)3CO-4F-Phからなる群から選択される。一実施形態では、R1がCH2Phである場合、R2は、CH2-(2-CH3-Ph)ではない。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(2-CH3-Ph)である。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(2,4-ジF-Ph)である。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(4-CF3-Ph)である。
一実施形態では、R1は、単独、またはベンジル環のオルト、メタ、および/もしくはパラ位の組み合わせの、以下の置換基、-CH3、-NO2、-OCH3、-CXH2、-CX2H、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、または-OCpX2p+1の1つ以上で任意で置換されたベンジルであり、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、F、Cl、Br、またはI、好ましくは、F、Cl、またはBr、より好ましくは、FまたはClを含むハロゲンである。一実施形態では、R2は、単独、またはベンジル環のオルト、メタ、および/もしくはパラ位の組み合わせの、以下の置換基、-CH3、-NO2、-OCH3、-CXH2、-CX2H、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、または-OCpX2p+1の1つ以上で置換されたベンジルであり、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、ハロゲンである。
一実施形態では、R1は、Hである。一実施形態では、R1は、置換または非置換アリールアルキル、例えば、ベンジルまたはフェニルエチル基である。一実施形態では、アリールアルキルは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。
一実施形態では、R2は、置換または非置換アリールアルキル、例えば、ベンジルまたはフェニルエチル基である。一実施形態では、アリールアルキルは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、アリールアルキルは、ハロ、-CH3、-CF3、および-OCH3からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。一実施形態では、R2は、置換または非置換のヘテロシクロアルキルアルキル、例えば、モルホリノアルキルまたはピペラジニルアルキル基である。一実施形態では、R2は、イソオキサゾリジニルメチルまたはピリジルメチル基などの置換または非置換ヘテロアリールアルキルである。一実施形態では、ヘテロシクロアルキルアルキル、またはヘテロアリールは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、ヘテロシクロアルキルアルキルまたはヘテロアリールアルキルは、ハロ、-CH3、-CF3、および-OCH3からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
一実施形態では、類似体は、化合物(29)、
の構造を有し、式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシル、ハロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アラルコキシ、アラルキルチオ、アルカノイル、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリール、アシル、および複素環ラジカルを表す。一実施形態では、R1およびR2は独立して、H、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、C1-4ベンジル-ピペラジン、およびC1-4アルキルチエニルからなる群から選択され、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、およびC1-4ベンジル-ピペラジンは任意で、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、R1は、H、CH3、CH2Ph、CH2-((2-Cl)-Ph)、CH2-(2-チエニル)、CH2CH2Ph、CH2CH2(4-N-ベンジル-ピペラジン)、CH2-(2,4-ジF-Ph)、CH2-((2-CH3)-Ph)、CH2CHOHPh、および(CH2)3CO-4F-Phからなる群から選択される。一実施形態では、R2は、H、CH3、CH2Ph、CH2-((2-Cl)-Ph)、CH2-(2-チエニル)、CH2CH2Ph、CH2CH2(4-N-ベンジル-ピペラジン)、CH2-(2,4-ジF-Ph)、CH2-((2-CH3)-Ph)、CH2CHOHPh、および(CH2)3CO-4F-Phからなる群から選択される。一実施形態では、R1がCH2Phである場合、R2は、CH2-(2-CH3-Ph)ではない。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(2-CH3-Ph)である。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(2,4-ジF-Ph)である。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(4-CF3-Ph)である。
一実施形態では、R1は、単独、またはベンジル環のオルト、メタ、および/もしくはパラ位の組み合わせの、以下の置換基、-CH3、-NO2、-OCH3、-CXH2、-CX2H、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、または-OCpX2p+1の1つ以上で任意で置換されたベンジルであり、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、F、Cl、Br、またはI、好ましくは、F、Cl、またはBr、より好ましくは、FまたはClを指すを含むハロゲンである。一実施形態では、R2は、単独、またはベンジル環のオルト、メタ、および/もしくはパラ位の組み合わせの、以下の置換基、-CH3、-NO2、-OCH3、-CXH2、-CX2H、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、または-OCpX2p+1の1つ以上で置換されたベンジルであり、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、ハロゲンである。
一実施形態では、R1は、Hである。一実施形態では、R1は、置換または非置換アリールアルキル、例えば、ベンジルまたはフェニルエチル基である。一実施形態では、アリールアルキルは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。
一実施形態では、R2は、置換または非置換アリールアルキル、例えば、ベンジルまたはフェニルエチル基である。一実施形態では、アリールアルキルは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、アリールアルキルは、ハロ、-CH3、-CF3、および-OCH3からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。一実施形態では、R2は、置換または非置換のヘテロシクロアルキルアルキル、例えば、モルホリノアルキルまたはピペラジニルアルキル基である。一実施形態では、R2は、イソオキサゾリジニルメチルまたはピリジルメチル基などの置換または非置換ヘテロアリールアルキルである。一実施形態では、ヘテロシクロアルキルアルキル、またはヘテロアリールは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、ヘテロシクロアルキルアルキルまたはヘテロアリールアルキルは、ハロ、-CH3、-CF3、および-OCH3からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
一実施形態では、類似体は、化合物(30)、
の構造を有し、式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシル、ハロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アラルコキシ、アラルキルチオ、アルカノイル、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリール、アシル、および複素環ラジカルを表す。一実施形態では、R1およびR2は独立して、H、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、C1-4ベンジル-ピペラジン、およびC1-4アルキルチエニルからなる群から選択され、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、およびC1-4ベンジル-ピペラジンは任意で、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、R1は、H、CH3、CH2Ph、CH2-((2-Cl)-Ph)、CH2-(2-チエニル)、CH2CH2Ph、CH2CH2(4-N-ベンジル-ピペラジン)、CH2-(2,4-ジF-Ph)、CH2-((2-CH3)-Ph)、CH2CHOHPh、および(CH2)3CO-4F-Phからなる群から選択される。一実施形態では、R2は、H、CH3、CH2Ph、CH2-((2-Cl)-Ph)、CH2-(2-チエニル)、CH2CH2Ph、CH2CH2(4-N-ベンジル-ピペラジン)、CH2-(2,4-ジF-Ph)、CH2-((2-CH3)-Ph)、CH2CHOHPh、および(CH2)3CO-4F-Phからなる群から選択される。一実施形態では、R1がCH2Phである場合、R2は、CH2-(2-CH3-Ph)ではない。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(2-CH3-Ph)である。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(2,4-ジF-Ph)である。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(4-CF3-Ph)である。
一実施形態では、R1は、単独、またはベンジル環のオルト、メタ、および/もしくはパラ位の組み合わせの、以下の置換基、-CH3、-NO2、-OCH3、-CXH2、-CX2H、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、または-OCpX2p+1の1つ以上で任意で置換されたベンジルであり、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、F、Cl、Br、またはI、好ましくは、F、Cl、またはBr、より好ましくは、FまたはClを指すを含むハロゲンである。一実施形態では、R2は、単独、またはベンジル環のオルト、メタ、および/もしくはパラ位の組み合わせの、以下の置換基、-CH3、-NO2、-OCH3、-CXH2、-CX2H、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、または-OCpX2p+1の1つ以上で置換されたベンジルであり、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、ハロゲンである。
一実施形態では、R1は、Hである。一実施形態では、R1は、置換または非置換アリールアルキル、例えば、ベンジルまたはフェニルエチル基である。一実施形態では、アリールアルキルは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。
一実施形態では、R2は、置換または非置換アリールアルキル、例えば、ベンジルまたはフェニルエチル基である。一実施形態では、アリールアルキルは、ハロ、ヒドロキシル、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、または過ハロゲン化C1-4アルキルで置換される。一実施形態では、アリールアルキルは、ハロ、-CH3、-CF3、および-OCH3からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。一実施形態では、R2は、置換または非置換のヘテロシクロアルキルアルキル、例えば、モルホリノアルキルまたはピペラジニルアルキル基である。一実施形態では、R2は、置換または非置換ヘテロアリールアルキル、例えば、イソオキサゾリジニルメチルまたはピリジルメチル基である。一実施形態では、ヘテロシクロアルキルアルキル、またはヘテロアリールは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、ヘテロシクロアルキルアルキルまたはヘテロアリールアルキルは、ハロ、-CH3、-CF3、および-OCH3からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
一実施形態では、類似体は、化合物(31)、
の構造を有し、式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、カルボキシル、ハロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アラルコキシ、アラルキルチオ、アルカノイル、メルカプト、アルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリール、アシル、および複素環ラジカルを表す。一実施形態では、R1およびR2は独立して、H、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、C1-4ベンジル-ピペラジン、およびC1-4アルキルチエニルからなる群から選択され、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、およびC1-4ベンジル-ピペラジンは任意で、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、R1は、H、CH3、CH2Ph、CH2-((2-Cl)-Ph)、CH2-(2-チエニル)、CH2CH2Ph、CH2CH2(4-N-ベンジル-ピペラジン)、CH2-(2,4-ジF-Ph)、CH2-((2-CH3)-Ph)、CH2CHOHPh、および(CH2)3CO-4F-Phからなる群から選択される。一実施形態では、R2は、H、CH3、CH2Ph、CH2-((2-Cl)-Ph)、CH2-(2-チエニル)、CH2CH2Ph、CH2CH2(4-N-ベンジル-ピペラジン)、CH2-(2,4-ジF-Ph)、CH2-((2-CH3)-Ph)、CH2CHOHPh、および(CH2)3CO-4F-Phからなる群から選択される。一実施形態では、R1がCH2Phである場合、R2は、CH2-(2-CH3-Ph)ではない。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(2-CH3-Ph)である。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(2,4-ジF-Ph)である。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(4-CF3-Ph)である。
一実施形態では、R1は、単独、またはベンジル環のオルト、メタ、および/もしくはパラ位の組み合わせの、以下の置換基、-CH3、-NO2、-OCH3、-CXH2、-CX2H、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、または-OCpX2p+1の1つ以上で任意で置換されたベンジルであり、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、F、Cl、Br、またはI、好ましくは、F、Cl、またはBr、より好ましくは、FまたはClを含むハロゲンである。一実施形態では、R2は、単独、またはベンジル環のオルト、メタ、および/もしくはパラ位の組み合わせの、以下の置換基、-CH3、-NO2、-OCH3、-CXH2、-CX2H、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、または-OCpX2p+1の1つ以上で置換されたベンジルであり、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、ハロゲンである。
一実施形態では、R1は、Hである。一実施形態では、R1は、置換または非置換アリールアルキル、例えば、ベンジルまたはフェニルエチル基である。一実施形態では、アリールアルキルは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。
一実施形態では、R2は、置換または非置換アリールアルキル、例えば、ベンジルまたはフェニルエチル基である。一実施形態では、アリールアルキルは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、アリールアルキルは、ハロ、-CH3、-CF3、および-OCH3からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。一実施形態では、R2は、置換または非置換のヘテロシクロアルキルアルキル、例えば、モルホリノアルキルまたはピペラジニルアルキル基である。一実施形態では、R2は、置換または非置換ヘテロアリールアルキル、例えば、イソオキサゾリジニルメチルまたはピリジルメチル基である。一実施形態では、ヘテロシクロアルキルアルキル、またはヘテロアリールは、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、ヘテロシクロアルキルアルキルまたはヘテロアリールアルキルは、ハロ、-CH3、-CF3、および-OCH3からなる群から選択される1つ以上の置換基で置換される。
一実施形態では、式(100)の化合物、
(100)が、本明細書で提供され、式中、R1およびR2は独立して、H、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニル、アラルコキシ、アラルキルチオ、およびアシルラジカルから選択される。一実施形態では、R1は、CH2Phであり、R2は、CH2-(2-CH3-Ph)であり、これは、抗がん活性を欠如するONC201線形異性体
TIC-10である(Jacob et al.,Angew.Chem.Int.Ed.,(2014)53:6628、Wagner et al.,Oncotarget(2015)5(24):12728)。TIC-10は、CXCR7アゴニストである。CXCR7アゴニストは、肝再生、および肝線維症の予防または治療に使用することができる。
一実施形態では、R1およびR2は独立して、H、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、C1-4ベンジル-ピペラジン、C1-4アルキルチエニル、C1-4アルキルピリジニル、C1-4アルキルイソオキサゾリジニル、C1-4アルキルモルホリニル、C1-4アルキルチアゾリル、およびC1-4アルキルピラジニルからなる群から選択され、C1-4アルキル、C1-4アルキルフェニル、C1-4アルキルフェニルケトン、C1-4ベンジル-ピペラジン、C1-4アルキルチエニル、C1-4アルキルピリジニル、C1-4アルキルイソオキサゾリジニル、C1-4アルキルモルホリニル、C1-4アルキルチアゾリル、およびC1-4アルキルピラジニルは任意で、C1-4アルキル、C1-4アルコキシル、ヒドロキシル、過ハロゲン化C1-4アルキル、またはハロで置換される。一実施形態では、R1および/またはR2は、置換または非置換のアリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルである。一実施形態では、ヘテロアリールアルキルは、C1-4アルキルピロリル、C1-4アルキルフリル、C1-4アルキルピリジル、C1-4アルキル-1,2,4-チアジアゾリル、C1-4アルキルピリミジル、C1-4アルキルチエニル、C1-4アルキルイソチアゾリル、C1-4アルキルイミダゾリル、C1-4アルキルテトラゾリル、C1-4アルキルピラジニル、C1-4アルキルピリミジル、C1-4アルキルキノリル、C1-4アルキルイソキノリル、C1-4アルキルチオフェニル、C1-4アルキルベンゾチエニル、C1-4アルキルイソベンゾフリル、C1-4アルキルピラゾリル、C1-4アルキルインドリル、C1-4アルキルプリニル、C1-4アルキルカルバゾリル、C1-4アルキルベンズイミダゾリル、およびC1-4アルキルイソオキサゾリルから選択される。
一実施形態では、R1および/またはR2は、ベンジル環上の以下の置換基、X、-CH3、-NO2、-OCH3、-CN、-CXH2、-CX2H、C2-C4アルキル、-CX3、-CH2(CX3)、-CH(CX3)2、-C(CX3)3、-CpX2p+1、-OCX3、-OCpH2p+1、-OCpX2p+1、ORm、SRm、NRmRn、NRmC(O)Rn、SORm、SO2Rm、C(O)Rm、およびC(O)ORmの1つ以上で任意で置換されたベンジルであり、RmおよびRnは独立して、HまたはC1-C4アルキルから選択され、式中、pは、2~20の整数であり、Xは、F、Cl、Br、またはI、好ましくは、F、Cl、またはBr、より好ましくは、FまたはClを含む、ハロゲンである。
XI.実施例
以下の説明および実施例は、例示の目的でのみ意図され、本開示の範囲を限定することは意図されないことが理解されるべきである。以下の実施例は、開示される実施形態を例示することが意図され、それらに対する限定であると解釈されるべきではない。後述のもの以外の追加の化合物は、以下の反応スキームまたはそれらの適切な変形または修飾によって作製することができる。
実施例1。2-クロロベンジルアミノ-2-イミダゾリンヨウ化水素酸塩の合成
2-メチルチオ-2-イミダゾリンヨウ化水素酸塩(244mg、1.00mMol)の撹拌乾燥ジオキサン溶液(2.0mL)に、2-クロロベンジルアミン(141mg、1.0mMol)を添加した。反応混合物をアルゴン下、70℃で90分間撹拌した。溶液を室温まで冷却し、焼結漏斗で濾過し、冷ジオキサン(2mL)で洗浄し、真空下で乾燥させた。白色固体化合物4・HI(R2=2-クロロベンジル)(242mg、72%)を得、さらに精製することなく使用した。
実施例2。2-クロロベンジルアミノ-2-イミダゾリンの合成
2-クロロベンジルアミノ-2-イミダゾリンヨウ化水素酸塩(242mg、0.72mMol)の撹拌水溶液(3mL)に、7℃の1.0N水酸化ナトリウム(2mL)を添加した。反応混合物をアルゴン下、7℃で30分間撹拌した。その後、塩化メチレン(5mL)を添加し、混合物をさらに5分間撹拌した。反応混合物を塩化メチレン(2×2.5mL)で抽出した。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。得られた遊離塩基(150mg、100%)を粘性液体として得、さらに精製することなく次の反応に使用した。MS(ESI)210(M+H).
実施例3。メチル-1-ベンジル4-オキソ-3-ピペリジンカルボン酸塩(化合物(6))の合成。
撹拌したメチル-1-ベンジル4-オキソ-3-ピペリジンカルボン酸塩酸塩(5.7g、20mMol)の酢酸エチル(50mL)溶液に、7℃のトリエチルアミン(6mL)を添加した。反応混合物をアルゴン雰囲気下、7℃で30分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(2×50mL)で抽出し、水(50mL)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粘性油として得られた遊離塩基残留物(5、R1=ベンジル)を、さらに精製することなく次の反応に使用した。MS(ESI)248(M+H)
実施例4。ONC202の合成(化合物(14))
2-クロロベンジルアミノ-2-イミダゾリン(150mg、0.72mMol)、メチル1-ベンジル4-オキソ-3-ピペリジンカルボン酸塩(5、R1=ベンジル)(195mg、0.79mMol)の1-ブタノール溶液(2mL)に、PPTS(10mg)を添加し、混合物を室温で48時間撹拌した。その後、反応混合物を125℃~130℃で2時間還流した。溶媒を真空下で除去し、酢酸エチル(10mL)で抽出し、飽和重炭酸ナトリウム溶液(2×10mL)および水(10mL)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗製遊離塩基をRP HPLC(10%~40%のアセトニトリル/水)によって精製して、ONC202 TFA塩を白色固体(228mg、50%の収率)として得た。MS(ESI)407(M+H).
同じプロセスを使用して、異なるベンジルアミンから出発して、様々な類似体、例えばONC203、204、205、206、912、210、211、212、213、214、217、218、219、220、221、222、223、224、225、および226を調製した。
実施例5。ONC207の合成(化合物(19))
乾燥トルエン(50mL)中の60%の水素化ナトリウム(3.5g、88mMol)の懸濁液に、炭酸ジメチル(4.32g、48.0mMol)を窒素下、室温で0.5時間滴加した。数滴のメタノールを添加した後、乾燥トルエン(20mL)中に溶解した1-tert-ブトキシカルボニル-4-ピペリドン(4.8g、24mMol)を、反応混合物に、80℃で撹拌しながら1時間にわたって滴加した。反応混合物を同じ温度で3時間撹拌し、その後0℃まで冷却し(氷浴)、酢酸でpH6~6.5に調整した。得られた冷混合物を水(10mL)で希釈し、5%の水酸化ナトリウム溶液でpH8に調整した。トルエン層を分離し、水層をトルエン(20mL)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。化合物を真空で乾燥させて、メチル-1-tert-ブトキシカルボニル-4-オキソ-3-ピペリジンカルボン酸塩(5.0g、80%)を得た。得られた化合物を、さらに精製することなく次の反応に使用した。
2-メチルベンジルアミノ-2-イミダゾリン(190mg、1mMol)、1-ブタノール(2mL)中のメチル1-tert-ブトキシカルボニル-4-オキソ-3-ピペリジンカルボン酸塩(315mg、1.1mMol)をPPTS(10.0mg)に添加し、混合物を室温で48時間撹拌した。その後、反応混合物を125℃~130℃で2時間還流した。溶媒を真空下で除去し、酢酸エチル(10mL)で抽出し、飽和重炭酸ナトリウム溶液(2×10mL)および水(10mL)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗遊離塩基をジクロロメタン中の10%のトリフルオロ酢酸で切断し、RP HPLC(10%~40%のアセトニトリル/水)によって精製して、ONC207(262mg、50%)TFA塩を白色固体として得た。MS(ESI)297(M+H).
実施例6。ONC209の合成(化合物(21))
N,N-ジメチルホルムアミド(3mL)中のONC207(100mg、0.2mMol)、臭化フェニルエチル(55.0mg、0.28mMol)、および炭酸カリウム(150mg、1.0mMol)の混合物を、70℃で12時間加熱した。溶媒を真空下で除去し、酢酸エチル(10mL)で抽出し、水(5mL)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗製遊離塩基をRP HPLC(10%~40%のアセトニトリル/水)によって精製して、ONC209(62mg、50%)TFA塩を白色固体として得た。MS(ESI)401(M+H).
同じプロセスを使用して、異なるハロゲン化物から出発して、ONC215および214を得た。実施例1および5に類似したプロセスを使用して、異なるベンジルアミンから出発して、化合物227、228、229、230、231、232、233、234、235、および236を調製した。その後、R1がHである中間化合物を、上記のように異なるハロゲン化物で処理する。
TFAでの処理によって、ONC215から、化合物ONC216を調製した。
実施例5に類似して調製した前駆体NH化合物を反応させ、それを酸化スチレンで処理することによって、化合物(72)を調製した。
実施例7。ONC208の合成(化合物(20))
2-メチルベンジルアミノ-2-イミダゾリン(190.0mg、1.0mmol)、メチル1-メチル4-オキソ-3-ピペリジンカルボン酸塩(185.0mg、1.0mMol)の1-ブタノール溶液(2.0mL)に、PPTS(10.0mg)を添加し、混合物を室温で48時間撹拌した。その後、反応混合物を125℃~130℃で2時間還流した。溶媒を真空下で除去し、酢酸エチル(10mL)で抽出し、飽和重炭酸ナトリウム溶液(2×10mL)および水(10mL)で洗浄した。有機層を無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、蒸発させた。粗製遊離塩基をHPLC(10%~40%のアセトニトリルおよび水)によって精製して、ONC208(270.0mg、50%)TFA塩を白色固体として得た。MS(ESI)311(M+H).
実施例8。ONC201の合成(化合物(1))
2Lの丸底フラスコ中の撹拌した800mLの飽和NaHCO3に、化合物(3)(239.7g、0.845mol、1.6当量)を少量に分けて添加した。得られた混合物に、n-ブタノール(500mL)を添加し、30分間撹拌してから分液漏斗に移した。化合物(4)を含有する有機相を分離し、機械撹拌、N2注入口、熱電対、冷却器、およびディーン・スタークトラップを備えた2Lの三口丸底フラスコに移した。フラスコの内容物に、化合物(5)(100g、0.528mol、1当量)およびピリジニウムp-トルエンスルホン酸塩(PPTS)(6.63g、0.026mol、5mol%)を添加した。得られた混合物を6時間加熱還流した。反応混合物中の水を、必要に応じてディーン・スタークトラップに分離した。還流温度を93℃から118℃に上昇させた。反応進行をHPLCによって監視した。HPLCの化合物(1)のピーク面積が反応時間に関わらず一定になったときに、反応を停止した。
実施例9。ONC201の二塩(化合物(1)・2HCl)の合成
化合物(1)を単離することなく、実施例8の反応混合物を水(500mL)で洗浄し、メチルtert-ブチルエーテル(MTBE)(800mL)で希釈した。有機相を水(500mL×2)で洗浄し、機械撹拌、N2注入口、熱電対、冷却器、およびディーン・スタークトラップを備えた3Lの三口丸底フラスコに移した。反応混合物を撹拌しながら、HClの添加時に反応混合物から固体が沈殿しなくなるまで、ジオキサン-MTBE溶液中の1N HClを滴加した(ジオキサン中の4N HCl:300mL、1.2mol、2.27当量、MTBE:1200mL)。反応混合物を60~65℃で2時間加熱還流した。水を、必要に応じてディーン・スタークトラップに分離した。室温まで冷却したら、固体沈殿物を焼結ガラス漏斗を通して濾過し、n-ブタノール-MTBE(1:2、600mL)およびMTBE(600mL)でそれぞれ洗浄した。固体を65℃の真空オーブン内で一晩(16時間)乾燥させて、200gの黄色固体を得た。
機械撹拌、N2注入口、熱電対、および冷却器を備えた2Lの三口丸底フラスコに、上記の固体(200g)を添加し、その後エタノール(1000mL)を添加した。混合物を78℃で2時間加熱還流した。室温まで冷却したら、固体を焼結ガラス漏斗を通して濾過し、エタノール(200mL×3)で洗浄した。残留溶媒が規格を満たすまで、湿った固体を85℃の真空オーブン内で3日間乾燥させた。49%の収率、HPLC純度99.7%で、120gの化合物(2)を白色固体として得た。
実施例10。イミプリドンの活性
上記の合成に基づいて、いくつかのイミプリドンを調製した。ヒトがん細胞の生存率を、各化合物での処理の72時間後に測定した。(ONC201と比較した)効力の変化を決定し、表3に示した。
いくつかの急性骨髄性白血病(AML)細胞株(n=3)の処理時の、ONC201およびONC212(5nM~5μM、72時間)のIC
50を決定し、表4に示した。
ONC212およびシタラビン(5nM~5μM、24時間)(n=3)で処理したMV411 AML細胞の細胞生存率を測定した(図10A)。さらに、ONC212(5nM~5μM、72時間)(n=3)で処理した、MOLM14、MV411 AML細胞、MRC5肺線維芽細胞、およびHs27a骨髄細胞の細胞生存率を測定した(図10B)。ONC212(250nM)で4、8、24、48、72、および96時間処理したMOLM14およびMV411 AML細胞の細胞生存率を測定した。ONC212培地をこれらの時点で新鮮な培地に交換し、細胞生存率を全ての試料について96時間で決定した。(n=2)(図10C)。
加えて、ヒト結腸がん異種移植片担持マウスへの経口または腹腔内投与による単回ONC212用量は、ビヒクルで処理した対照コホートと比較して、有意な腫瘍体積低減をもたらした。ONC212は、マウスにおける少なくとも最大225mg/kgの用量で耐容性がよいため、幅広い治療ウィンドウを有する。
さらに、ONC212は、ONC201耐性AML異種移植片モデルにおいて有効性を実証した(図11)。MV411 AML細胞(5×106)を胸腺欠損ヌードの側腹部に皮下移植した。ONC212およびONC201を、示されるように経口(PO)投与した。腫瘍体積(AおよびB)ならびに体重(C)(n=10)を、示される日に測定した。*は、ビヒクルと比較したp<0.05を表す。
AMLにおけるONC212の有効性をインビトロで評価し、ONC201と比較して最大400倍より強力であった(表4)。ONC212はまた、標準治療であるシタラビンに耐性のあるAML細胞内でも有効であった(図10A)。有効性が確実に改善しているにも関わらず、ONC212は、インビトロで幅広い治療ウィンドウを維持し、有効な濃度で正常細胞に対して非毒性である(図10B)。250nMのONC212の8時間の曝露は、MOLM14およびMV411 AML細胞の細胞生存率の確実な低減を引き起こすのに十分であった(図10C)。ONC201の有効性には、少なくとも24~48時間の曝露が必要であった。
標準治療のシタラビンに耐性のあるMV411 AML細胞を有する白血病異種移植片モデルにおいて、ONC212の有効性を決定した(図11)。50mg/kgのONC212は、毎週の経口投与で白血病異種移植片腫瘍の成長を有意に低減した一方で、類似した用量のONC201は、このモデルでは有効ではなかった(図11A)。興味深いことに、25mg/kgでの隔週のONC212投薬および5mg/kgでの毎週/隔週の投薬は、有効ではなかった(図11B)。これらのONC212投与レジメンのいずれも、体重減少(図11C)または総括的観察には関連付けられなかった。
25mg/kgのONC212は、マウスおよびラットの非GLP経口単回用量研究におけるNOAELを表し、これはまた、マウス異種移植片研究における有効な用量でもある。ONC212は、ONC201と比較して、毒性が約10倍高い(ラットの非GLP経口単回用量研究における225mg/kgのNOAEL)。
ONC206は、ユーイング肉腫異種移植片モデルにおいて有効性を実証した。MHH-ES-1ユーイング肉腫細胞(5×106)を胸腺欠損ヌードマウスの側腹部に皮下移植した。示されるように1日目および13日目に、ONC206(経口)およびメトトレキセート(静脈内)を投与した。腫瘍体積(図12A)および体重(図12B)(n=4)を、示される日に測定した。
加えて、いくつかの細胞株(n=3)の処理時の、ONC201およびONC206(5nM~5μM、72時間)のIC
50を決定し、以下の表5に示した。
ONC206は、ONC201と比較して、インビトロでの効力の最大20倍の改善を示し、治療用量での正常細胞に対するインビトロ毒性はなかった(表5)。ONC206について、ラット非GLP経口単回用量研究では、ONC201(225mg/kgのNOAEL)と比較して、毒性の2倍(125mg/kgのNOAEL)の増加のみが全体的に認められた。毒性を有しないユーイング肉腫モデルにおけるインビトロ有効性(図12)。ONC206の有効性は、化学療法のメトトレキセートに匹敵したが、化学療法は、体重減少に関連付られた。
GPCR活性化の特徴であるアレスチン動員の異種レポーターアッセイを使用する、GPCR活性のインビトロプロファイリングは、ONC213がDRD2/3およびGPR132/91を選択的に標的とすることを示した。DRD2/3およびGPR132/91の二重標的化は、毒性を有しない抗がん有効性に対する新規の戦略を表す。ONC213は、DRD2/3阻害剤かつGPR132/91アゴニストである。ONC213のDRD2/3効力は、ONC201を超えるが、ONC206未満である。ONC213のGPR132効力は、ONC212未満である。具体的には、ONC213は、HCT116/RPMI8226がん細胞内で、ONC212に類似したインビトロ抗がん効力を実証したが、正常細胞に対するインビトロ毒性は、ONC212と比較して低減した(図13)。ONC213の安全性プロファイルは、75mg/kgのNOAELによるマウスMTD研究において、ONC212(25mg/kg)の3倍であることを確認した。ONC213のGPR91アゴニスト活性は、免疫学、免疫腫瘍学、および造血の用途に対する機会を提供する(Nature Immunology9:1261(2008)、J Leukoc Biol.85(5):837(2009))。
GPCR活性化の特徴であるアレスチン動員の異種レポーターアッセイを使用する、GPCR活性のインビトロプロファイリングは、ONC237がGPR132およびDRD5を選択的に標的とすることを示した。ONC237は、GPR132アゴニストかつDRD5アンタゴニストであり、ONC201と比較して低減した抗がん有効性を有する(IC5031.2μM)。このデータは、GPR132アゴニズムとDRD5(D1様ドーパミン受容体)アンタゴニズムとを組み合わせると、GPR132アゴニズムとDRD2/3アンタゴニズムとを組み合わせるONC213と比較して、不良な抗がん効果がもたらされることを示す。
GPCR活性化の特徴であるアレスチン動員の異種レポーターアッセイを使用する、GPCR活性のインビトロプロファイリングは、ONC236が高度に選択的なGPR132アゴニストであることを示した。ONC236は、ONC206/ONC201よりも良好な、ONC212(10nM)に匹敵した抗がん有効性(IC5088nM)を有し、応答の完全性は、ONC201よりも良好であるが、HCT116細胞内のONC212ほど良好ではなかった。
GPCR活性化の特徴であるアレスチン動員の異種レポーターアッセイを使用する、GPCR活性のインビトロプロファイリングは、ONC234が広域スペクトルかつ強力なGPCR標的化小分子であることを示した。ONC234は、アドレナリン性、ヒスタミン、セロトニン、CHRM、CCR、DRD2/5受容体のアンタゴニスト活性、およびCXCR7アゴニスト活性を含む、いくつかのGPCRを攻撃する。ONC236は、ONC206と類似した抗がん有効性(IC50234nM)、ONC212と同じであり、かつHCT116細胞内のONC201よりも良好な、応答の完全性を有する。
実施例11。ONC201のGPCRアンタゴニズム
βアレスチンと、レポーターとして機能する活性化GPCRとの相互作用を検出することにより、ドーパミン受容体活性を直接測定する、βアレスチンGタンパク質共役受容体(GPCR)活性の全細胞機能アッセイで、ONC201を評価した。各ドーパミン受容体(DRD1、DRD2S、DRD2L、DRD3、DRD4、およびDRD5)について、レポーター構築物を過剰発現する細胞株を冷凍庫ストックから拡張した。細胞を20μLの総体積で白壁の384ウェルマイクロプレートに播種し、EC80濃度でアンタゴニスト負荷、その後アゴニスト負荷して、試験前に37℃でインキュベートした。試料ストックの中間希釈を実行して、アッセイ緩衝液中の5つの試料を生成した。3.5μLの5つの試料を細胞に添加し、37℃または室温で30分間インキュベートした(ビヒクル濃度は1%であった)。アッセイ緩衝液中の5μLの6×EC80アゴニストを細胞に添加し、37℃または室温で90または180分間インキュベートしてから、アッセイを読み取った。以下の式、%:アンタゴニズム=100%×(1-(試験試料の平均RLU-ビヒクル対照の平均RLU)/(EC80対照の平均RLU-ビヒクル対照の平均RLU)を使用して、アンタゴニズム%を計算した。
実施例12:ONC201によるDRD2の選択的アンタゴニズム。
ONC201は、腫瘍選択的アポトーシス促進経路のp53非依存性誘導因子の表現型スクリーニングで発見されたファースト・イン・クラスの小分子である。経口ONC201は、侵襲性および難治性の腫瘍における明白な有効性ならびに優れた安全性に基づいて、特定の進行がんに対する5つの初期相の臨床試験で、新たな治療剤として評価されている。
この実施例では、ONC201と特定のドーパミン受容体ファミリーメンバーとの間の選択的な直接分子相互作用の予測および検証を報告する。実験的なGPCRプロファイリングは、ONC201がD1様ではなくD2様ドーパミン受容体サブファミリーに選択的にアンタゴナイズすることを示した。異種発現系におけるレポーターアッセイは、ONC201がDRD2およびDRD3の短鎖アイソフォームおよび長鎖アイソフォームの両方を選択的にアンタゴナイズし、DRD4に対しては効力がより弱く、DRD1またはDRD5のアンタゴニズムがないことを明らかにした。プロラクチンの分泌の増加は、この受容体を強力に標的とするいくつかの精神薬によるDRD2アンタゴニズムの臨床的な特徴である。進行固形腫瘍を用いたヒトで最初の試験における、ONC201で治療した患者の末梢血中のELISA測定は、評価した11人中10人の患者がプロラクチンの誘導を呈する(2倍の平均)ことを決定した。
TCGAデータベースを使用すると、D2様ドーパミン受容体サブファミリー、具体的にはDRD2がいくつかの悪性腫瘍で蔓延し、選択的に過剰発現した。前臨床報告は、DRD2阻害が、正常細胞を殺傷することなく、全てがONC201の特質であるATF4/CHOP誘導ならびにAktおよびERKシグナル伝達阻害を介して、抗腫瘍有効性を与えることを示している。
方法
ONC201二塩酸塩は、Oncoceuticsから得た。カイノームのキナーゼ阻害アッセイは、記載のように実行した(Anastassiadis et al.,Nat Biotech29:1039(2011)を参照されたい)。GPCRアレスチン動員およびcAMP調節レポーターアッセイは、記載のように実行した(McGuinness et al.,Journal of Biomolecular Screening14:49(2009)を参照されたい)。いくつかのGPCR標的のうちの1つを発現するPathHunterTM(DiscoveRx)β-アレスチン細胞を、適切な細胞プレーティング試薬中の20μLの体積で、1ウェルあたり5000個の細胞で384ウェルの白色固体底アッセイプレート(Corning3570)にプレーティングした。細胞を37℃、5%のCO2で18~24時間インキュベートした。試料を、0.05%の無脂肪酸BSA(Sigma)を含有する緩衝液中で調製した。アゴニスト様式試験では、試料(5μL)を事前にプレーティングした細胞に添加し、37℃、5%のCO2で90分間インキュベートした。アンタゴニスト様式試験では、試料(5μL)を事前にプレーティングした細胞に添加し、37℃、5%のCO2で30分間インキュベートした後、EC80アゴニスト(5μL)を37℃、5%のCO2で90分間添加した。シルド分析では、試料(5μL)を事前にプレーティングした細胞に添加し、37℃、5%のCO2で30分間インキュベートした後、段階希釈したアゴニスト(5μL)を37℃、5%のCO2で90分間添加した。各アッセイ様式の最大および最小応答を定義する対照ウェルを並行して試験した。15μLのPathHunter検出試薬を添加することによって、アレスチン動員を測定し、室温で1~2時間インキュベートして、Perkin Elmer Envisionプレートリーダーで読み取った。アゴニストおよびアンタゴニストの試験では、適切な対照を使用して、データを有効性パーセントについて正規化し、S字形用量応答(可変勾配)、Y=下+(上-下)/(1+10^((LogEC50-X)*ヒル勾配))(式中、Xは、化合物の対数濃度である)にフィットさせた。シルド分析では、適切な対照を使用して、データを有効性パーセントについて正規化し、全般的フィッティングを使用して、ガダム/シルドEC50シフトにフィットさせた(Y=下+(上-下)//(1+10^((LogEC-X)*ヒル勾配))、アンタゴニスト=1+(B/(10^(-1*pA2)))^シルド勾配およびLogEC=Log(EC50*アンタゴニスト))。EC50/IC50分析をCBISデータ分析スイート(Cheminnovation)で実行し、シルド分析をGraphPad Prism6.0.5で実行した。
結果:
ONC201は、特定の進行がんに対する第II相臨床試験中の小分子である。それは、アポトーシス促進TRAIL経路のp53非依存性誘導因子の表現型スクリーニングにおいて発見された。その抗がん活性に対する、ONC201誘導性ATF4/CHOP上方制御の寄与およびAkt/ERKシグナル伝達の不活性化(Allen et al.,Science translational medicine5,171ra117-171ra117(2013))は特性評価されているが、その分子結合標的は依然として理解しづらいままであった。
GPCR活性化の特徴であるアレスチン動員の異種レポーターアッセイを使用する、GPCR活性のインビトロプロファイリングは、ONC201がD1様(DRD1/5)ではなくD2様(DRD2/3/4)ドーパミン受容体サブファミリーを選択的にアンタゴナイズすることを示した(図1)。評価した条件下では、アドレナリン受容体アルファ受容体または他のGPCRのアンタゴニズムは、観察されなかった。DRD2ファミリーのうち、ONC201は、DRD2およびDRD3の短鎖および長鎖アイソフォームの両方をアンタゴナイズし、DRD4に対しては効力がより弱かった。DRD2Lへのアレスチン動員のONC201媒介性アンタゴニズムのさらなる特性評価を、ガダム/シルドEC50シフト分析によって評価し、これは、多くのヒトがん細胞内でのその有効量と同等であるONC201の、2.9μMの解離定数を決定した。DRD2Lの活性化の別の尺度であるONC201に応答して、cAMP調節を確認する結果を得た。ドーパミンが最大100μMのONC201の用量依存的アンタゴニズムを逆転させる能力は、DRD2Lの直接的で競合的なアンタゴニズムを示唆する。BANDITによって予測されたONC201の特異性と一致して、ONC201と、核内ホルモン受容体、カイノーム、またはFDA承認がん療法の他の薬物標的との間には、有意な相互作用は特定されなかった。興味深いことに、ONC201の生物学的に不活性な構造異性体(Wagner et al.,Oncotarget5:12728(2014))は、DRD2Lを阻害せず、これは、この受容体のアンタゴニズムがその生物学的活性に関連している可能性を示唆する。要約すると、これらの研究は、ONC201が腫瘍学において有望な治療標的であると思われるD2様ドーパミン受容体サブファミリーに選択的にアンタゴナイズすること、およびONC201がいくつかの進行中の第II相臨床試験でこの治療パラダイムを活用する第1の化合物であることを確立する。
実施例13:H3 K27M成人および小児神経膠腫における前臨床データ。
発がん性変異としてのH3 K27Mの発見は、視床、脳橋、または脊髄に関与する正中線神経膠腫の文脈で生じた。H3 K27Mは、ヒストンH3タンパク質の特異的変異を指す。これらの腫瘍の位置、つまり重要な生理学的機能に関与する脳の領域のために、これらの腫瘍は、(特に脳橋が位置する脳幹内では)歴史的に手術不能であった。これは、近年まで、びまん性内在性橋膠腫(DIPG)などの正中線神経膠腫がX線撮影のみに基づいて診断されていたことを意味する。脳神経外科技術の近年の進歩および死後の腫瘍組織の回収に対する親の同意の増加により、DIPGおよび他の正中線神経膠腫の系統的なゲノム評価を可能にする十分な生体試料の利用可能性がもたらされた。脳の正中線における神経膠腫は、最も侵襲性の種類の原発性悪性脳腫瘍に属する。この疾患は、脳内および脊髄内に見出される他の神経細胞を包囲および保護する組織を形成する細胞であるグリア細胞から生じる。
正中線神経膠腫の標準療法は、実行可能な場合には神経外科手術に関与し、その後分割外照射療法が行われる。脳内の位置、侵襲性、および短い生存期間のために、脳の正中線における神経膠腫は、最も致死的な形態のがんの一部と見なされている。
H3 K27Mが、正中神経膠腫において、およびより若年の患者において主に生じるという証拠が存在する(視床脳腫瘍の約75%、脳幹腫瘍の約54%、および脊髄腫瘍の55%;小児神経膠腫の24%および成人神経膠腫の8%)。H3 K27M変異は、特有の時空間パターンで生じ、脳橋に関与する正中線神経膠腫(すなわち、DIPG)は、小児患者(18歳未満)で生じる傾向がある一方で、視床および脊髄に関与する正中線神経膠腫は、若年成人患者で生じる傾向がある。
正中線神経膠腫におけるH3 K27M変異の存在は一般に、より悪い臨床予後をもたらすと考えられている。この理解は、現在ではH3 K27M変異を伴うびまん性正中線神経膠腫を新たな別個の疾患実体として定義する、中枢神経系腫瘍に関する2016年の世界保健機関の分類に組み込まれた。この疾患は、この変異を伴う脳腫瘍の幅広く認識された悲惨な予後のために、組織病理学的特徴に関わらず、グレードIVとして定義される。
H3 K27Mの予後に関する文献のほとんどは、70~85%のこの変異の有症率を呈するDIPGに由来する。脳橋の腫瘍におけるH3 K27M変異の存在が、この変異を有しない少数の患者と比較して、はるかにより短い全生存期間をもたらすことは明らかである。脳橋の外に神経膠腫を有する少数の小児患者の場合、文献は、H3 K27M変異を有する患者はより不良な予後を有することに関して一貫している。この分野では、DIPGが、H3 K27M神経膠腫の変異の高い有症率に基づいて、その疾患に関する臨床経験の中で最も確実なものであると考えられている。何十年間ものDIPG臨床試験でも、転帰を改善することはできておらず、標準治療である6週間の放射線が、依然として9~11ヶ月間の全生存期間と関連付られている。歴史的に、DIPGの治療臨床試験は、成人高悪性度神経膠腫において有効であること証明された療法の評価に焦点を当てていた。H3 K27M正中線神経膠腫の近年の分子プロファイリングおよび新興の前臨床モデルは、これらの腫瘍が、膠芽腫などの他の成人神経膠腫と比較して、非常に異なる生物学および治療感受性を呈することを示している。
H3 K27M変異神経膠腫は、小児患者と比較して、成人ではより低い比率で生じる。文献は、小児所見と比較的一致しており、成人の脳腫瘍、特に脳幹神経膠腫におけるH3 K27M変異の悲惨な効果を全体的に確認しているようである。H3 K27M正中線神経膠腫を有する成人患者の全生存期間は、約16ヶ月間であり、研究は、脳幹位置にあるH3 K27M変異が有意により短い生存期間に関連していることを示している。
ONC201を抗がん剤として特定した選択プロセスの特徴のうちの1つは、多くの利用可能な治療方法とは異なり、それが血液脳関門を通過して、中枢神経系に存在する腫瘍に対処する能力であった。後続の動物実験は、ONC201が迅速に血液脳関門を横断し、血漿と比較して、脳内で5倍より高い濃度を達成し、脳内の下流シグナル伝達(TRAIL誘導)を誘導することを明らかにした。
この化合物は、脳内で高度に生理活性であり、神経毒性の証拠を示さず、インビトロ、エクスビボ、およびインビボで高悪性度神経膠腫腫瘍に対して強力に細胞毒性である。ONC201は、放射線療法に対する耐性を有するものを含む高悪性度神経膠腫細胞株に対して、p53非依存性活性を有する。細胞株に加えて、ONC201は、テモゾロミドに耐性のある原発性高悪性度神経膠腫試料中で強力な抗がん活性を発揮する。
インビボでは、ONC201は、テモゾロミド耐性高悪性度神経膠腫異種移植片を収縮させ、単剤として、およびベバシズマブと組み合わせて、同所性異種移植片を有するマウスの生存期間を延長する。ONC201の説得力のある単剤有効性はまた、放射線耐性および化学療法耐性の高悪性度神経膠腫細胞株内、ならびに新たに診断された患者および再発患者の試料の3D神経球培養物中でも観察されている。
DRD2は、高悪性度神経膠腫において過剰発現する。細胞株のNCI60パネルからの6つのヒトGBM細胞株を利用する研究では、DRD2の発現レベルは、ONC201に対する細胞の応答性と相関した(図3)。興味深いことに、DRD2シグナル伝達に対抗するD1様ドーパミン受容体であるDRD5の発現は、NCI60およびGDSCデータセットにおけるONC201効力と有意に逆相関した(P<.05)(図3)。
公的に入手可能なChIP-Seqデータベースでは、H3、およびK27M変異によって阻害されるPRC2メチルトランスフェラーゼ複合体の構成要素が、DIPGモデルおよび同質遺伝子モデルにおけるDRD2遺伝子およびDRD5遺伝子の両方を特徴付けることが見出された。DRD2:DRD5発現のバランスを制御する正確なエピジェネティック機構は、現在積極的に調査されている領域である一方で、H3 K27M神経膠腫は、高いDRD2発現およびDRD5発現の抑制をもたらすクロマチンの空間配置を促進し、これが転じてこれらの主要細胞をONC201に対してより感受性にすることが仮定された。ONC201を、無血清神経幹細胞培地中で成長させた患者由来の神経膠腫腫瘍球培養物のパネルに対して試験した。患者由来の株には、5つのヒストンH3 K27M変異DIPG(2つのHIST1H3Bおよび3つのH3F3A変異)、2つのH3F3A G34変異小児膠芽腫(1つのG34V、1つのG34R)、ならびに7つのH3野生型(3つの小児、4つの成人)膠芽腫細胞株が含まれた。ONC201は、ヒストンH3野生型神経膠腫株(IC50中央値約1.5μM、n=7株、p<.01)と比較して、ヒストンH3 K27M変異(IC50中央値約0.6μM、n=5株)に対して強力に細胞毒性であった。
加えて、未治療の患者の神経膠腫試料中の、DRD2およびDRD5の発現を分析した。H3 K27M変異神経膠腫(n=8)、野生型の小児(n=3)および成人神経膠腫(n=25)、H3 G34R変異神経膠腫(n=3)の患者の生検に対して、RNA次世代配列決定を実行した。DRD2発現は、成人および小児のH3野生型腫瘍と比較して、ヒストンH3 K27M変異神経膠腫腫瘍において有意に増加した(p=0.02)。対照的に、試験した全ての神経膠腫腫瘍におけるDRD5発現は低かったが、ヒストンH3 K27M変異神経膠腫腫瘍におけるDRD5発現は、野生型神経膠腫よりも低い発現に向かう傾向を示した。したがって、H3 K27M変異患者の神経膠腫のDRD2およびDRD5発現プロファイルは、ONC201の感受性を予測する前臨床モデルにおける発現シグネチャーと一貫しているようである。
がん幹細胞は、大部分の集団と比較して比較的高レベルのDRD2を発現することが示されており、ONC201は、多数の悪性腫瘍においてがん幹細胞を効果的に枯渇させる。多くの患者が限定された薬物曝露(1回または2回の用量)を受けていたという事実に関わらず、この効果は、ONC201の第II相GBM研究における患者の生存期間の延長に寄与する可能性がある。
NK細胞は、DRD2を発現することが知られており、ONC201は循環および腫瘍内NK細胞のプールを増加させることが報告されている。さらに重要なのは、インビボおよび患者の試料中で記録されたNK細胞機能の活性化である。この有意な免疫刺激効果は、化合物の抗腫瘍活性に寄与する可能性が高く、進行中の臨床試験で見られる応答速度論、すなわち、延長した応答および遅延応答と一致している。GBM腫瘍微小環境は深く免疫抑制されているものとして説明されており、免疫機能を刺激するいくつかの様式がGBM腫瘍細胞の成長に影響を与えることが示されている。
実施例14:再発性H3 K27M変異膠芽腫を有する22歳の女性におけるONC201。
ヒストンH3 K27M変異は、有効な医学療法が存在しない壊滅的な予後を有する、小児および若年成人における正中線神経膠腫のサブグループを区別する。ONC201を受ける第1のH3 K27M神経膠腫患者は、視床を含む多巣性疾患を有する22歳の女性であり、この女性は、成人における第II相再発性膠芽腫試験(NCT02525692)の一部として治療された。彼女は、再発性膠芽腫(非メチル化MGMT、H3.3 K27M変異)を有し、3週間に1回、625mgのONC201で治療された。彼女は、以前に、事前の手術、放射線、およびテモゾロミド後に進行していた。
ONC201療法の開始後、彼女は、耐久性のある客観的応答を示し、視床病変が完全に退縮した(図20A)。全体的な腫瘍サイズは、18回の用量後に96%退縮した(図20B)。ONC201の開始前とは異なり、彼女は、もはや抗けいれん薬を定期的に服用していない。この応答は耐久性のあるものであり、彼女は1.5年超にわたって治療を続けているが、薬物関連有害事象は報告されていない。腫瘍細胞内の細胞毒性効果に加えて、DRD2アンタゴニズムは、NK細胞および他の免疫細胞の活性化を誘導する可能性がある。免疫誘導は、腫瘍の収縮と相関した(図14)。血清中の免疫エフェクターレベルは、客観的応答の動態と相関しており、これは、耐久性のある遅延応答と一致していする。
実施例15:再発性H3 K27M変異膠芽腫を有する74歳の女性におけるONC201。
この実施例は、74歳の女性のH3 K27M(不明なMGMT状態)神経膠腫患者の事例研究を提供し、この女性はまた、前の実施例で参照されているONC201による第II相再発性膠芽腫試験にも参加した。彼女もまた、多病巣性疾患を有しており、第一選択手術、放射線、およびテモゾロミド後に進行していた。彼女はまた、ロムスチンによる第二選択治療後にも進行していた。ONC201治療前に、この対象は、3つの病変を有した。ONC201療法の開始の8週間後時点での彼女の第1のオントリートメント評価は、悪性病変の完全な消失を明らかにした(図15)。彼女はまた、療法に対してよい耐容性を示し、10週間を超えた後も研究を続けている。
実施例16:H3 K27M変異DIPGを有する10歳の女児におけるONC201治療。
この実施例では、H3.3 K27M変異びまん性内在性橋膠腫(DIPG)を有する10歳の女児を、1週間に1回、500mgのONC201で治療した。対象は、左顔面神経麻痺および左耳の聴力の低下に苦しんでいた。事前の治療には、6週間の放射線が含まれた。16週間のONC201療法後、彼女の腫瘍のX線撮影評価により、有意な退縮および外方増殖性脳腫瘍の増強の低下が明らかになった(図16)。彼女はまた、彼女の腫瘍の位置による脳神経麻痺に関連付けられていた、顔面神経麻痺のほぼ完全な消散を経験した。彼女はまた、療法に対してよい耐容性を示し、試験を続けている。
実施例17:H3 K27M変異DIPGを有する3歳の女児におけるONC201治療。
この実施例では、H3.3 K27M変異びまん性内在性橋膠腫(DIPG)を有する3歳の女児を、1週間に1回、125mgのONC201で治療した。対象は、右第六神経麻痺ならびに左腕および手の脱力に苦しんでいた。事前の治療には、6週間の放射線が含まれた。6週間のONC201療法後、彼女の腫瘍のX線撮影評価により、安定した腫瘍病変が明らかになった(図17)。彼女はまた、彼女の腫瘍の位置による脳神経麻痺に関連付けられていた、左腕および手の使用不能の完全な消散を経験した。彼女は完全に歩行可能であり、療法に対してよい耐容性も示し、試験を続けている。
H3 K27M変異を伴う高悪性度神経膠腫は、変異を有しない患者と比較して、有意に劣る臨床転帰を有する。39人の小児びまん性内因性橋膠腫の1つの研究では、K27M-H3.3変異を担持するDIPG患者(n=30)は、野生型の患者(n=9)と比較して、より悪い全生存期間を有する(Khoung-Quang et al.,Acta Neuropathol(2012)124:439)。注目すべきことに、全ての長期生存者は、H3.3野生型であった。驚くべきことに、ONC201治療は、H3 K27M患者において優れた無増悪生存期間(PFS)をもたらす。ONC201療法の開始前に、MRIによってベースライン時点で存在する再発性高悪性度神経膠腫を有する50人の患者について、ONC201治療による無増悪生存期間(PFS)を決定した(図18)。コホートを、2つの群、つまり既知のH3 K27M変異を有する群(n=15)、および野生型または不明なH3状態を有する群(n=35)に分ける。注目すべきことに、ONC201で治療した長期無増悪患者は全て、H3 K27M患者であった。
実施例18:再発性神経膠芽腫におけるイミプリドンONC201の臨床評価:予測的および薬力学的バイオマーカー分析。
イミプリドンONC201は、臨床腫瘍学のためのGタンパク質共役受容体DRD2の第1の選択的アンタゴニストである。ONC201は、インビトロ、エクスビボ、およびインビボで、新たに診断された膠芽腫および再発性膠芽腫におけるp53非依存性アポトーシスを誘導する。3週間ごとに、625mgのONC201を受けた、再発性でベバシズマブ未使用のIDH1/2野生型膠芽腫を有する17人の患者の初期コホートを登録した、第II相臨床試験を実行した。1人の患者は、時間の経過とともに深化する耐久性のある客観的応答を有し続け、15ヶ月間の療法後に92%の退縮を92%だけ呈した。別の患者は、再切除後にこの試験に登録してから14ヶ月後、依然として無病のままである。OS中央値は、41.6週間であり、OS12は、35%であった。毒性による薬物関連のSAEまたは治療の中止は生じなかった。用量後2時間時点での血漿PKは、2.6μg/mLであり、血清プロラクチン誘導が、標的関与の代替マーカーとして観察された。腫瘍細胞内の細胞毒性効果に加えて、DRD2アンタゴニズムは、NK細胞および他の免疫細胞の活性化を誘導する可能性がある。血清中の免疫エフェクターレベルは、客観的応答の動態と相関した。前臨床研究は、ONC201に対する生来の感受性を予測するDRD2+DRD5-腫瘍バイオマーカーのシグネチャーを特定している。15人の利用可能なアーカイブ腫瘍組織標本のうち、全てがDRD2の発現を有し、17人中8人の患者は、DRD5の低い発現を有した。5ヶ月超のPFSを有する患者では、5ヶ月未満のPFSを有する患者とは異なり、DRD5の発現は検出されなかった。加えて、8人中4人のDRD2+DRD5-患者および7人中0人のDRD2+DRD5+患者は、47.4週間の経過観察中央値で、依然として生存していた。要約すると、ONC201は、予測バイオマーカーシグネチャーおよび免疫活性化に関連する可能性のある潜在的な抗膠芽腫活性を有する、耐容性がよい療法である。
実施例19:ONC201は、DRD2経路調節不全を伴う膠芽腫において活性である。
ONC201、つまりGタンパク質共役受容体ドーパミン受容体D2(DRD2)およびD3(DRD3)の選択的アンタゴニストであるイミプリドンは、再発性膠芽腫の第II相臨床試験において腫瘍収縮および例外的な安全性プロファイルを呈している。インビトロおよびインビボの研究は、膠芽腫モデルにおいて単剤ONC201の有効性を実証している(Allen et al.,Science translational medicine5,171ra117-171ra117(2013))。がんにおける薬物感受性のゲノムプログラム(GDSC)の細胞株収集物におけるONC201のインビトロ有効性プロファイリングは、ヒト脳がん細胞株内で高い感受性で幅広い抗がん有効性を確認した(図2)。DRD2は、膠芽腫において過剰発現し、DRD2アンタゴニズムは、ONC201に応答する同じシグナル伝達経路を介して腫瘍細胞のアポトーシスを誘導する。がんゲノムアトラス(TCGA)の調査は、DRD2が他のドーパミン受容体ファミリーメンバーと比較して、膠芽腫において高度に発現すること、および遺伝子異常が稀であることを明らかにした。高いDRD2発現は、続発性膠芽腫よりもむしろ原発性膠芽腫において生じ、不良な予後と関連付けられた。組織マイクロアレイの免疫組織化学分析は、正常な脳と比較して、膠芽腫におけるDRD2の過剰発現を明らかにした。DRD2 mRNAとONC201 GI50との間の線形相関が、NCI60パネルの膠芽腫細胞株間で観察された。ONC201で治療した膠芽腫患者において、標的関与の代替バイオマーカーである血清プロラクチンの有意な誘導が検出された。興味深いことに、DRD2シグナル伝達に対抗するD1様ドーパミン受容体であるDRD5の発現は、NCI60およびGDSCデータセットにおけるONC201効力と有意に逆相関した(P<.05)(P<0.05)。ミスセンスDRD5変異はまた、ONC201に対する獲得耐性を有するがん細胞内でも確認された。耐性は、変異DRD5遺伝子の過剰発現によって、またはより少ない程度ではあるが野生型遺伝子の過剰発現によって再現することができる。結論として、DRD2経路は、膠芽腫において調節不全であり、ONC201に対する腫瘍感受性のバイオマーカーを含有する治療標的である。
実施例20:臨床神経腫瘍学における第1の選択的DRD2/3アンタゴニストである、イミプリドンONC201の分化薬理学。
化合物のイミプリドンクラスの創設メンバーであるONC201は、再発性膠芽腫患者における例外的な安全性とともに、腫瘍収縮の証拠を実証している。この実施例では、以前は未知であったONC201の結合標的を特定し、特性評価した。BANDIT(機械学習ベースの薬物標的特定プラットフォーム)は、ONC201が、Gタンパク質共役受容体(GPCR)ドーパミン受容体D2(DRD2)およびD3(DRD3)に高い選択性で結合することを予測した。DRD2は、膠芽腫において過剰発現し、生存促進機構を制御し、そのアンタゴニズムは、悪性細胞内でアポトーシス促進効果を引き起こす。PATHHUNTER(登録商標)β-アレスチンおよびcAMPアッセイは、ONC201がDRD2およびDRD3を選択的にアンタゴナイズすることを決定した。BANDITと一貫し、かつDRD2遮断抗精神病剤とは対照的に、ONC201は、他のドーパミン受容体または特定された内因性リガンドを有する他の密接に関連するGPCRをアンタゴナイズしなかった。シルド分析および放射性リガンド競合アッセイは、ONC201抗がん活性について特定されたものと一貫したDRD2親和性を明らかにした。優れた選択性に従って、ONC201は、他の抗精神病剤と比較して、より幅広い治療ウィンドウを呈した。D2様受容体の選択的標的化が優れた抗がん有効性をもたらすという仮説を支持して、複合DRD2/DRD1阻害は、DRD2阻害単独に劣ることが見出された。ONC201は、抗精神病剤と比較して、DRD2の非常に緩徐な会合速度を呈した一方で、解離速度は、臨床的に耐容性がよりよい非定型抗精神病剤に類似していた。DRD2の350個のアミノ酸にわたるショットガン変異原性により、DRD2誘導性カルシウム流のONC201媒介性アンタゴニズムに重要な8個の残基が特定された。いくつかの残基は、他のドーパミン受容体間では保存されず、これは、ONC201選択性の付与における潜在的な役割を示唆した。競合阻害と一貫して、いくつかの変異残基は、オルソステリック結合部位(OBS)内にあったが、2つの遠位残基がOBSの外側に確認され、これは、二次結合ポケットを示唆した。要約すると、臨床神経腫瘍学における第1の選択的DRD2/3アンタゴニストであるONC201の受容体薬理学は、臨床試験におけるその特有の選択性、安全性、および抗がん活性を説明する可能性がある。
実施例21:イミプリドンファミリーメンバーONC206は、神経膠腫幹細胞の維持を抑制する。
イミプリドンは、様々ながん細胞内の重要なシグナル伝達経路を制御するGタンパク質共役受容体(GPCR)を選択的に標的とする。異常なGPCR過剰発現は、腫瘍形成に関係付けられている。ドーパミン受容体D2(DRD2)を直接アンタゴナイズする第一世代イミプリドンであるONC201は、進行がんの臨床試験での評価が続いている。
方法および結果:本明細書では、同じイミプリドンコア化学構造および選択的DRD2アンタゴニズムを共有するONC201類似体であるONC206が、患者由来の神経膠腫幹細胞(GSC)集団を強力に阻害する。神経膠腫患者データベースのインシリコ分析は、神経膠腫におけるDRD2シグナル伝達の調査をもたらし、DRD2 mRNA発現の改変は、神経膠腫患者データベースの全般的遺伝子発現変化に直接関連していた。CellTiter-Glo細胞生存率アッセイは、用量依存的な様式でのONC206への曝露が、分化神経膠腫細胞と比較して、GSCを優先的に排除することを示した。幹細胞マーカーのタンパク質アレイは、ONC206治療がGSC内の発がん性幹細胞マーカーのタンパク質発現を下方制御することを明らかにした。さらに、インビトロ限界希釈アッセイおよび球体形成分析は、ONC206が腫瘍球の形成および腫瘍成長を予防することを示した。これらの観察は、ONC206が有望な抗神経膠腫活性を呈することを示し、神経膠腫におけるDRC2シグナル伝達をONC206でアンタゴナイズすることの下流効果の解明を正当化する。
実施例22:成人H3 K27M変異高悪性度神経膠腫におけるONC201の使用に関する臨床データ。
再発性H3 K27M変異高悪性度神経膠腫患者を有する、15人の成人患者(18歳以上)のコホートを、臨床試験または拡張アクセスプロトコルの参加者として、ONC201で治療した。人口統計および臨床的特徴を以下の表6に記載する。このコホートは、ONC201(NCT03295396およびNCT02525692)の現在の成人再発性H3 K27M変異神経膠腫試験のいずれにも適格ではない患者を除外し、すなわち、ONC201の服用中に外科的処置を受けた患者、またはONC201を受ける前に軟髄膜疾患を有した患者を除外する。3週間に1回、625mgの経口ONC201を受けた1人の患者を除いて、全ての患者が1週間に1回、625mgの経口ONC201を受けた。
15人の患者のうち14人は、研究者が腫瘍測定およびRANO基準による反応評価を報告して、少なくとも1回のオントリートメントMRIを受けている。これらの14人の患者のうち4人は、ベースラインと比較して50%超の退縮を示し、この退縮は、依然として耐久性がある(9.4ヶ月間の初回用量からの経過観察中央値、3.5~27.3ヶ月間)(図19)。RANO基準によると、3人の患者が部分応答を有し、1人の患者がベースライン時点で測定可能な疾患(1cm未満の多巣性病変)を有さず、6人の患者が安定した疾患を有し、残りの4人の患者は進行性疾患を有した。これにより、71%の疾患制御率(SD+PR+CR)および23%の客観的応答率(PR+CR)が得られる。
X線撮影の改善に加えて、神経症状および生活の質の潜在的な臨床改善が、一部の患者で報告されている。50%超の退縮を有する4人の患者におけるX線撮影利益および臨床利益を、完結な病歴とともに以下に要約する。
以前にテモゾロミドおよび放射線で治療した再発性膠芽腫を有する1人の成人は、原発性視床病変の完全な退縮を含め、ベースラインと比較して腫瘍サイズの96%の低減を呈した(図20)。この部分応答は、ONC201の開始後4.9ヶ月時点で最初に達成された後も依然として耐久性があり、患者は、ONC201を27ヶ月間超続けている。この患者は、以前に、開始したテモゾロミド75mg/m2と組み合わせて5,940cGyの放射線を受けていた。彼女は、以前に、毎月のテモゾロミド150mg/m2のアジュバントサイクルを4回完了していた。疲労の訴えがあっため、第4のテモゾロミドのサイクルまで、用量は200mg/m2に増量しなかった。彼女は、進行を発症し、3週間に1回、625mgのONC201を開始した。
再発性H3 K27M変異神経膠腫を有する別の成人は、原発性視床病変の完全な退縮を含め、ベースラインと比較して腫瘍サイズの60%の低減を呈した(図21)。この患者は、38歳であり、左視床にH3 K27M変異を有するグレード3の未分化星細胞腫と診断された。患者は、テモゾロミド(連続42日間にわたって75mg/m2/日)および放射線(60Gy)を開始した。彼は、彼の進行性疾患を考慮して、3,000cGyの後に200cGy~250cGyの1日用量の加速分割を必要とした。彼は、左視床への放射線を完了した。彼はまた、6週間のテモゾロミドを完了し、加速放射線スケジュールの完了後に、最後の第6週目を終了した。彼は、150mg/m2のテモゾロミドを再開し、これは、1ヶ月後に、約4ヶ月間にわたって200mg/m2まで増加させた。MRI評価は、進行した疾患を明らかにした。患者は、110mg/m2のロムスチンを開始した。2サイクル後、MRI評価は、浸潤性浮腫のさらなる進行、ならびに新たな腫瘤効果またはヘルニア形成を伴わずに、新生物に対する特徴的な分光および灌流特徴を有する、小さなコントラスト強調病変を明らかにした。患者は、救済使用の緊急治療プロトコルを介してONC201を開始し、1週間に1回、625mgのONC201を経口で受けた。ベースライン時点で、この患者は、1日60mgのヒドロコルチゾンおよび10mgのプレドニゾンを服用しており、頭痛には1日最大8mgのデキサメタゾンを服用していた。ONC201の開始から6週間後の彼の第1のMRIは、側方心房周囲の増強および浮腫の改善、ならびに34%の全体的な退縮を示した。その後のMRIは、RANO基準による部分応答を表す50%超の退縮を示した。患者は、頭痛、悪心、右側のしびれ感などの疾患関連症状の潜在的な臨床的改善を報告している。患者は、ONC201を9.1ヶ月間超続けている。
再発性H3 K27M変異を有する別の成人は、ONC201開始の15週間後に、ベースラインと比較して、腫瘍体積のRANOによる53%の低減を呈した(図22)。この患者は、WHOによるグレードIVのびまん性正中線神経膠腫と診断された。この患者は、テモゾロミド75mg/m2と組み合わせて6,000cGyの放射線で約5週間治療した。患者は、1週間に1回、625mgの経口ONC201を開始した。患者は、ステロイドの漸減のためにAvastin(3週間ごとに)を開始した。患者は、ONC201を3.5ヶ月間超継続している。
当業者は、その幅広い発明の概念から逸脱することなく、上記に示され、説明された例示的な実施形態に対して変更を行うことができることを理解するだろう。したがって、本発明は、示され、説明された例示的な実施形態に限定されず、特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨および範囲内の修正を網羅することが意図されることが理解される。例えば、例示的な実施形態の特定の特徴は、主張される本発明の一部であってもなくてもよく、開示される実施形態の特徴は、組み合わされてもよい。本明細書で具体的に明記されない限り、「a」、「an」、および「the」という用語は、1つの要素に限定されず、むしろ「少なくとも1つ」を意味することが理解されるべきである。
図面および説明は、明確な理解に関連する要素に焦点を当てるために簡略化され得る一方で、明確さを目的とした、当業者が理解するであろう他の要素の排除もまた、本発明の一部分を構成し得ることを理解されたい。しかしながら、そのような要素は当該技術分野で周知であるため、かつそれらは必ずしも本発明のよりよい理解を促進するわけではないため、そのような要素の説明は、本明細書では提供されない。
さらに、方法が明記されたステップの特定の順序に依存しない程度まで、特定の順序は、特許請求の範囲に対する限定として解釈されるべきではない。方法を対象とする請求項は、記述された順序でのステップの実行に限定されるべきではなく、当業者は、それらが変更可能であり、依然として本発明の趣旨および範囲内にあることを容易に理解することができる。
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