JP7317396B2 - オーディオコントローラ、オーディオシステム、プログラム、及び、オーディオ制御方法 - Google Patents

オーディオコントローラ、オーディオシステム、プログラム、及び、オーディオ制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、オーディオコントローラ、オーディオシステム、プログラム、及び、オーディオ制御方法に関する。
近年、指向性スピーカを用いたサラウンドシステムが注目されている。例えば、特開2017-163432号公報は、反射型の超音波スピーカを用いて、サラウンドシステムを構築することを開示している。特開2017-163432号公報の技術では、仮想音源からの反射音の音量が所定のレベルになる出力音の音量を調整する。
指向性スピーカ、及び、無指向性スピーカの組合せを用いてサラウンドシステムを構築する場合、リスナにとっては、指向性スピーカから出力される可聴音及び無指向性スピーカから出力される可聴音の組合せがリスニング体験となる。一般に、周波数帯域が高いほど、指向性は高くなる。したがって、指向性スピーカに低帯域の可聴音を出力させようとすると、リスニング体験の質が低下する傾向にある。特に、超音波の場合、低周波帯域の復調率が低いので、低周波帯域のリスニング体験の質は低くなる。
しかし、特開2017-163432号公報の技術では、反射型の超音波スピーカ及び無指向性スピーカのそれぞれを個別に制御するので、リスニング体験の質は向上しない。
本発明の目的は、指向性スピーカ及び無指向性スピーカを用いたオーディオシステムにおけるリスニング体験の質を向上させることである。
本発明は、
指向性スピーカ及び無指向性スピーカを制御するオーディオコントローラであって、
マルチチャンネル音声入力信号を取得する手段を備え、
前記マルチチャンネル音声入力信号のうち指向性スピーカチャンネルの音声入力信号の第1部分に対応する可聴音を出力するように、前記指向性スピーカを制御する手段を備え、
前記指向性スピーカチャンネルの音声入力信号の第2部分に対応する可聴音を出力させるように、前記無指向性スピーカを制御する手段を備える、
オーディオコントローラである。
本実施形態のオーディオシステムの構成を示すブロック図である。 図1のオーディオシステムの機能ブロック図である。 図1のオーディオシステムのレイアウトを示す概略図である。 図3のオーディオシステムによって実現さされるサラウンド環境の概略図である。 本実施形態の概要の説明図である。 本実施形態のセットアップ処理のシーケンス図である。 図6の処理で表示される画面の例を示す図である。 本実施形態の音声再生処理のシーケンス図である。 図8の音声信号処理の詳細なフローチャートである。 図8の音声信号処理に関する周波数特性信号の概略図である。 変形例1のオーディオシステムの機能ブロック図である。 図11の方向変更機構の概要の説明図である。 変形例1の指向性スピーカが配置された使用空間の説明図である。 変形例1の指向性スピーカの作動の第1例の説明図である。 変形例1の指向性スピーカの作動の第2例の説明図である。 変形例1の空間情報データテーブルのデータ構造を示す図である。 変形例1の音声再生処理のシーケンス図である。 図17の空間シミュレーションの詳細なフローチャートである。 図17の情報処理において表示される画面例を示す図である。 変形例2の指向性スピーカの構成を示す概略図である。 変形例2の指向性スピーカの作動例1の説明図である。 変形例2の指向性スピーカの作動例2の説明図である。 変形例2の音声再生処理のシーケンス図である。 図23の空間シミュレーションの詳細なフローチャートである。 図23の音声信号処理の詳細なフローチャートである。 図25の位相差の計算の説明図である。 変形例3の音声信号処理の詳細なフローチャートである。 図27の音声信号処理に関する周波数特性信号の概略図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
本実施形態において、「指向性」とは、特定の方向に進行する(例えば、直進する)性質を意味する。
本実施形態において、「無指向性」とは、指向性と比べて、出力源から放射状に進行する(例えば、拡散する)性質を意味する。
本実施形態において、「指向性スピーカチャンネル」とは、指向性スピーカの出力特性に適した高帯域の音を含む音声入力信号のチャンネルを意味する。
(1)オーディオシステムの構成
本実施形態のオーディオシステムの構成を説明する。図1は、本実施形態のオーディオシステムの構成を示すブロック図である。図2は、図1のオーディオシステムの機能ブロック図である。
図1に示すように、オーディオシステム1は、音源装置SSと、モニタMTと、無指向性スピーカ40(例えば、フロントスピーカLC及びウーファSW)と、オーディオコントローラ10と、指向性スピーカ30と、を備える。無指向性スピーカ40、及び、指向性スピーカ30は、サラウンドシステムを構成する。
このサラウンドシステムは、使用空間SP(例えば、室内)に配置される。サラウンドシステムは、リスナTLに映像及び音声のユーザ体験を提供する。
音源装置SSは、記憶媒体又は通信を介して提供されるオーディオコンテンツの音声入力信号を出力するように構成される。音源装置SSは、例えば、オーディオプレーヤである。音源装置SSは、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・音楽データが記憶された記憶媒体を再生する装置(一例として、CD(Compact Disc)プレーヤ又はブルーレイプレーヤ)
・音楽再生アプリケーションがインストールされたコンピュータ(一例として、スマートフォン又は携帯音楽プレーヤ)
・電波によって音楽信号を受信可能な装置(一例として、ラジオ又はテレビジョン)
・コンピュータゲーム装置
モニタMTは、画像(静止画又は動画)を出力するように構成される。
無指向性スピーカ40は、無指向性音波を出力することによって、音声を提示するように構成される。
指向性スピーカ30は、指向性音波(例えば、所定の変調方式に従って変調された超音波)を出力することによって、音声を提示するように構成される。
変調方式は、例えば、以下の何れかである。
・AM(Amplitude Modulation)変調
・FM(Frequency Modulation)変調
・PM(Phase Modulation)変調
オーディオコントローラ10は、モニタMT、無指向性スピーカ40、及び、指向性スピーカ30を制御するように構成される。
(1-1)オーディオコントローラの構成
図2を参照して、オーディオコントローラ10の構成を説明する。
図2に示すように、オーディオコントローラ10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14とを備える。
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・無指向性スピーカ40、及び、指向性スピーカ30の制御処理を実行するアプリケーションのプログラム
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、オーディオコントローラ10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、コンピュータの一例である。オーディオコントローラ10の機能は、例えば、以下を含む。
・モニタMTを制御するためのモニタ制御信号を生成する機能
・無指向性スピーカ40、及び、指向性スピーカ30を制御するためのスピーカ制御信号を生成する機能
・通信インタフェース14を介して、無指向性スピーカ40、及び、指向性スピーカ30にスピーカ制御信号を出力する機能
入出力インタフェース13は、オーディオコントローラ10に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、オーディオコントローラ10に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、マイクロフォン、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、モニタMTである。
通信インタフェース14は、オーディオコントローラ10と、モニタMT、無指向性スピーカ40、及び、指向性スピーカ30との間の通信を制御するように構成される。
(1-2)指向性スピーカの構成
図2を参照して、指向性スピーカ30の構成を説明する。
図2に示すように、指向性スピーカ30は、駆動部32と、通信インタフェース34と、複数の超音波振動子35と、を備える。
駆動部32は、オーディオコントローラ10から出力されたスピーカ制御信号に従って、超音波振動子35を駆動させるための駆動信号(以下「振動子駆動信号」という)を生成するように構成される。
通信インタフェース34は、指向性スピーカ30とオーディオコントローラ10との間の通信を制御するように構成される。
複数の超音波振動子35は、駆動部32によって生成された振動子駆動信号に基づいて振動することにより、超音波を放射するように構成される。
(1-3)オーディオシステムのレイアウト
オーディオシステム1のレイアウトを説明する。図3は、図1のオーディオシステムのレイアウトを示す概略図である。図4は、図3のオーディオシステムによって実現さされるサラウンド環境の概略図である。
図3に示すように、モニタMTの表示面MTFに対向する方向(Z方向)の位置(以下「基準リスナ位置」という)にリスナTLが存在するものとする。
指向性スピーカ30は、複数個(例えば、6個)の指向性スピーカコンポーネント(アップファイアリング指向性スピーカ30CT、サイドファイアリング指向性スピーカ30LS及び30RS、並びに、バックファイアリング指向性スピーカ30LB及び30RB)から構成される。各指向性スピーカコンポーネントは、例えば、モニタMTの天板MTTの水平面に配置される。
アップファイアリング指向性スピーカ30CTは、放射面がリスナTLの上方(Y+方向)を向くように配置される(図3B)。
サイドファイアリング指向性スピーカ30LSは、放射面がリスナTLの左側(X-側)を向くように配置される(図3A)。
サイドファイアリング指向性スピーカ30RSは、放射面がリスナTLの右側(X+側)の壁を向くように配置される(図3A)。
バックファイアリング指向性スピーカ30LBは、放射面がリスナTLの左側(X-側)の壁を向き、且つ、バックファイアリング指向性スピーカ30RBの放射面とは非平行に配置される(図3A)。
バックファイアリング指向性スピーカ30RBは、放射面がリスナTLの右側(X+側)の壁を向き、且つ、バックファイアリング指向性スピーカ30LBの放射面とは非平行に配置される(図3A)。
図4に示すように、フロントスピーカLCから出力される音声SBCは、リスナTLに向かう方向(Z+方向)に進行する。
ウーファSWから出力される音声SBWは、リスナTLに向かう方向(Z+方向)に進行する。
アップファイアリング指向性スピーカ30CTから放射される超音波UBTは、使用空間SPの天井で反射して、天井からリスナTLに向かう方向(Y-方向)に進行する。
サイドファイアリング指向性スピーカ30LSから放射された超音波UBSLは、リスナTLの左側(Y-側)に位置する壁で反射して、壁からリスナTLに向かう方向(X+方向)に進行する。
サイドファイアリング指向性スピーカ30RSから放射された超音波UBSRは、リスナTLの右側(Y+側)に位置する壁で反射して、壁からリスナTLに向かう方向(X-方向)に進行する。
バックファイアリング指向性スピーカ30LBから放射された超音波UBRLは、リスナTLの左側(X-側)及びリスナTLの後方(Z+方向)に位置する壁で反射して、リスナTLの後方(Z+方向)の壁からリスナTLに向かう方向(Z-方向)に進行する。
バックファイアリング指向性スピーカ30RBから放射された超音波UBRRは、リスナTLの右側(X+側)及びリスナTLの後方(Z+方向)に位置する壁で反射して、リスナTLの後方(Z+方向)の壁からリスナTLに向かう方向(Z-方向)に進行する。
(2)本実施形態の概要
本実施形態の概要を説明する。図5は、本実施形態の概要の説明図である。
図5に示すように、オーディオコントローラ10は、以下の機能を有する。
・マルチチャンネル音声入力信号を取得する機能
・マルチチャンネル音声入力信号のうち、指向性スピーカ30が出力すべきチャンネル(以下「指向性スピーカチャンネル」という)の音声入力信号の第1部分に対応する可聴音(以下「第1可聴音」という)を出力するように、指向性スピーカ30を制御する機能
・指向性スピーカチャンネルの音声入力信号の第2部分に対応する可聴音(以下「第2可聴音」という)を出力するように、無指向性スピーカ40を制御する機能
(3)オーディオシステムの制御
本実施形態のオーディオシステム1の制御を説明する。
(3-1)セットアップ処理
本実施形態のセットアップ処理を説明する。図6は、本実施形態のセットアップ処理のシーケンス図である。図7は、図6の処理で表示される画面の例を示す図である。
図6に示すように、オーディオコントローラ10は、スピーカ設定(S110)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P10(図7)をディスプレイに表示する。
画面P10は、操作オブジェクトB10a~B10bを含む。
操作オブジェクトB10aは、セットアップを開始するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB10bは、音声再生処理を開始するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
ユーザが操作オブジェクトB10aを操作すると、プロセッサ12は、画面P11(図7)をディスプレイに表示する。
画面P11は、操作オブジェクトB11と、サラウンドシステムのチャンネル数に応じたスピーカポジション毎のフィールドオブジェクトF11a~F11cと、を含む。
7.1.1chのサラウンドシステムの場合、スピーカポジションは、以下を含む。
・センター
・レフトサイドファイアリング
・ライトサイドファイアリング
・レフトバックファイアリング
・ライトバックファイアリング
・アップファイアリング
・サブウーファ
フィールドオブジェクトF11aは、スピーカを識別するスピーカ識別情報の入力を受け付けるオブジェクトである。スピーカ識別情報は、各スピーカとオーディオコントローラ10とが接続されたときに、プロセッサ12が各スピーカから取得する。
フィールドオブジェクトF11bは、リスナTLの想定位置を基準とする各スピーカの距離(以下「スピーカ距離」という)の値の入力を受け付けるオブジェクトである。
フィールドオブジェクトF11cは、各スピーカの音量の入力を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB11は、テストリクエスト(S111)のユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
ユーザがフィールドオブジェクトF11aに各スピーカ配置に割り当てるスピーカのスピーカ識別情報を入力し、フィールドオブジェクトF11bに各スピーカのスピーカ距離を入力し、フィールドオブジェクトF11cに各スピーカの音量を入力し、且つ、操作オブジェクトB11を操作すると、プロセッサ12は、設定情報を記憶装置11に記憶する。設定情報は、フィールドオブジェクトF11a~F11cに入力された情報を含む。
ステップS110の後、オーディオコントローラ10は、テストリクエスト(S111)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、フロントスピーカLCと、ウーファSW、及び、指向性スピーカ30にテストリクエスト信号を送信する。
ステップS111の後、指向性スピーカ30は、テストトーンの再生(S130)を実行する。
具体的には、アップファイアリング指向性スピーカ30CT、サイドファイアリング指向性スピーカ30LS及び30RS、並びに、バックファイアリング指向性スピーカ30LB及び30RBの駆動部32は、オーディオコントローラ10から送信されたテストリクエスト信号に応じて、テストトーンを再生するための駆動信号を生成する。
超音波振動子35は、駆動部32によって生成された駆動信号に応じて振動することにより、テストトーンを出力するための超音波を放射する。
フロントスピーカLC及びウーファSWは、オーディオコントローラ10から送信されたテストリクエスト信号に応じたテストトーンを出力する。
リスナTLは、テストトーンを聴きながら、アップファイアリング指向性スピーカ30CT、サイドファイアリング指向性スピーカ30LS及び30RS、並びに、バックファイアリング指向性スピーカ30LB及び30RBのそれぞれの放射面の向き(以下「放射方向」という)が所望のリスニング環境を再現するか否かを判断することができる。
(3-2)音声再生処理
本実施形態の音声再生処理を説明する。図8は、本実施形態の音声再生処理のシーケンス図である。図9は、図8の音声信号処理の詳細なフローチャートである。図10は、図8の音声信号処理に関する周波数特性信号の概略図である。
図8に示すように、音声入力信号の取得(S210)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P10(図7)をディスプレイに表示する。
ユーザが、操作オブジェクトB10bを操作すると、プロセッサ12は、音源装置SSから、オーディオコンテンツのマルチチャンネル音声入力信号を取得する。マルチチャンネル音声入力信号は、サラウンドシステムを構成する複数のスピーカのそれぞれに対応するチャンネル音声入力信号を含む。
ステップS210の後、オーディオコントローラ10は、音声信号処理(S211)を実行する。
図9に示すように、オーディオコントローラ10は、指向性スピーカのイコライジング(S2110)を実行する。
具体的には、記憶装置11には、指向性スピーカ30の出力周波数特性に応じたイコライジングモデルが記憶されている。イコライジングモデルには、指向性スピーカ30の音量及び出力周波数特性、並びに、イコライザ係数の相関関係が規定されている。
プロセッサ12は、イコライジングモデルを参照して、フィールドオブジェクトF11cに与えられたユーザ指示のうち指向性スピーカ30に対応するユーザ指示(つまり、ユーザが指定した指向性スピーカ30の音量)、及び、指向性スピーカ30の出力周波数特性の組合せに応じて、指向性スピーカ30のイコライザ係数(以下「第1イコライザ係数」という)を決定する。第1イコライザ係数は、例えば、定位感又はサラウンド感への影響(つまり、指向性)が強い帯域(一例として、高周波数帯域)を強調する係数である。
指向性スピーカチャンネルは、以下のスピーカポジションに対応する。
・レフトサイドファイアリング
・ライトサイドファイアリング
・レフトバックファイアリング
・ライトバックファイアリング
・アップファイアリング
プロセッサ12は、ステップS210で得られたマルチチャンネル音声入力信号のうち、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号に第1イコライザ係数を適用することにより、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号(図10A)を第1周波数特性信号(図10B)に変換する。
ステップS2110の後、指向性スピーカチャンネルに対する無指向性スピーカのイコライジング(S2111)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、無指向性スピーカ40のうち、指向性スピーカ30のからの出力に適していない帯域の出力に適したスピーカ(例えば、フロントスピーカLC)を特定する。
プロセッサ12は、ステップS2110で得られた第1イコライザ係数を参照して、指向性スピーカチャンネルに対する無指向性スピーカ40のイコライザ係数(以下「第2イコライザ係数」という)を決定する。第2イコライザ係数は、第1イコライザ係数とは異なる。第2イコライザ係数は、例えば、第1イコライザ係数と比較して、定位感への影響が弱い帯域(一例として、低周波数帯域)を強調する係数である。
プロセッサ12は、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号に第2イコライザ係数を適用することにより、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号(図10A)を第2周波数特性信号(図10C)に変換する。
このように、ステップS2110では、オーディオコントローラ10は、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号に対応する可聴音を、指向性スピーカ30及び無指向性スピーカ40から出力させる。オーディオコントローラ10は、指向性スピーカ30に与える第1周波数特性信号、及び、無指向性スピーカ40に与える第2周波数特性信号の比率を調整する。これにより、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号に対応する可聴音の音質、定位感、及びサラウンド感のバランスを向上させることができる。
ステップS2111の後、オーディオコントローラ10は、無指向性スピーカチャンネルに対する無指向性スピーカのイコライジング(S2112)を実行する。ステップS2112は、ステップS210で得られたマルチチャンネル音声入力信号のうち、無指向性スピーカ40が出力すべきチャンネル(以下「無指向性スピーカチャンネル」という)の音声入力信号に対するイコライジングである。
具体的には、プロセッサ12は、フィールドオブジェクトF11cに与えられたユーザ指示のうちフロントスピーカLCに対応するユーザ指示(つまり、ユーザが指定したフロントスピーカLCの音量)、及び、フロントスピーカLCの出力周波数特性の組合せを参照して、無指向性スピーカチャンネルのうちフロントスピーカLCが出力すべきチャンネル(以下「フロントスピーカチャンネル」という)に対するフロントスピーカLCのイコライザ係数(以下「フロントスピーカイコライザ係数」という)を決定する。
プロセッサ12は、フロントスピーカチャンネルの音声入力信号にフロントスピーカイコライザ係数を適用することにより、フロントスピーカチャンネルの音声入力信号をフロントスピーカLCの出力周波数特性に応じた周波数特性信号(以下「フロントスピーカ周波数特性信号」という)に変換する。
プロセッサ12は、フィールドオブジェクトF11cに与えられたユーザ指示のうちウーファSWに対応するユーザ指示(つまり、ユーザが指定したウーファSWの音量)、及び、ウーファSWの出力周波数特性の組合せを参照して、無指向性スピーカチャンネルのうちウーファSWが出力すべきチャンネル(以下「ウーファチャンネル」という)に対するウーファSWのイコライザ係数(以下「ウーファイコライザ係数」という)を決定する。
プロセッサ12は、ウーファチャンネルの音声入力信号にウーファイコライザ係数を適用することにより、ウーファチャンネルの音声入力信号をウーファSWの出力周波数特性に応じた周波数特性信号(以下「ウーファ周波数特性信号」という)に変換する。
ステップS2112の後、オーディオコントローラ10は、スピーカ制御信号の生成(S2113)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、ステップS2110で得られた第1周波数特性信号を参照して、指向性スピーカ30を制御するためのスピーカ制御信号(以下「指向性スピーカ制御信号」という)を生成する。指向性スピーカ制御信号は、「第1スピーカ制御信号」の一例である。
プロセッサ12は、ステップS2111で得られた第2周波数特性信号、及び、ステップS2112で得られたフロントスピーカ周波数特性信号を合成する。
プロセッサ12は、合成後の信号を参照して、フロントスピーカLCを制御するためのスピーカ制御信号(以下「フロントスピーカ制御信号」という)を生成する。フロントスピーカ制御信号は、「第2スピーカ制御信号」の一例である。
プロセッサ12は、ステップS2112で得られたウーファスピーカ特性信号を参照して、ウーファSWを制御するためのスピーカ制御信号(以下「ウーファ制御信号」という)を生成する。ウーファ制御信号は、「第2スピーカ制御信号」の一例である。
ステップS211の後、オーディオコントローラ10は、スピーカの制御(S212)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、ステップS211で得られたスピーカ制御信号(指向性スピーカ制御信号、フロントスピーカ制御信号、及び、ウーファ制御信号)を、各チャンネル信号に対応するスピーカ識別情報によって識別されるスピーカ(フロントスピーカLC、ウーファSW、アップファイアリング指向性スピーカ30CT、サイドファイアリング指向性スピーカ30LS及び30RS、並びに、バックファイアリング指向性スピーカ30LB及び30RB)に送信する。
ステップS212の後、指向性スピーカ30は、指向性音波の放射(S230)を実行する。
具体的には、駆動部32は、オーディオコントローラ10から送信された指向性スピーカ制御信号に対応する超音波を放射するための振動子駆動信号を生成する。
各超音波振動子35には、駆動部32によって生成された振動子駆動信号に応じて電圧が印加される。各超音波振動子35は、印加された電圧に応じて振動する。その結果、設定情報に含まれる音量に応じた放射音圧の超音波が放射される。
フロントスピーカLC及びウーファSWは、それぞれ、オーディオコントローラ10から送信されたスピーカ制御信号(フロントスピーカ制御信号及びウーファ制御信号)に対応する可聴音を出力する。
図4に示すように、リスナTLは、フロントスピーカLC及びウーファSWから出力された可聴音を、それぞれ、各スピーカの位置から到来した音声として知覚する。
アップファイアリング指向性スピーカ30CTから放射された超音波は、使用空間SPの天井で反射した後、リスナTLの上方(Y+方向)からリスナTLに向かって進行する。リスナTLは、アップファイアリング指向性スピーカ30CTから出力された可聴音を、天井から到来する音声として知覚する。
サイドファイアリング指向性スピーカ30LS及び30RSから放射された超音波は、使用空間SPの壁で反射した後、リスナTLの左右からリスナTLに向かって進行する。リスナTLは、サイドファイアリング指向性スピーカ30LS及び30RSから出力された可聴音を、リスナTLの左右の壁から到来する音声として知覚する。
バックファイアリング指向性スピーカ30LB及び30RBから放射された超音波は、使用空間SPの壁で反射した後、リスナTLの後方(Z+方向)からリスナTLに向かって進行する。リスナTLは、バックファイアリング指向性スピーカ30LB及び30RBから出力された可聴音を、リスナTLの後方の壁から到来する音声として知覚する。
本実施形態によれば、オーディオコントローラ10は、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号のうち、第1部分(例えば、第1周波数特性信号)に応じた第1可聴音を指向性スピーカ30から出力させ、且つ、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号のうち、第1部分とは異なる第2部分(例えば、第2周波数特性信号)に応じた第2可聴音を無指向性スピーカ40から出力させる。これにより、指向性スピーカチャンネルに対応する可聴音を指向性スピーカ30のみから出力させる場合に比べて、リスニング体験の質を向上させることができる。リスニング体験は、例えば、以下の少なくとも1つを含む。
・音量
・音の広がり(つまり、サラウンド感)
・定位感
本実施形態によれば、オーディオコントローラ10は、指向性スピーカ30の出力周波数特性に応じた第1イコライザ係数を用いて指向性スピーカチャンネルの音声入力信号を第1周波数特性信号に変換し、且つ、第1イコライザ係数とは異なる第2イコライザ係数を用いて指向性スピーカチャンネルの音声入力信号を第2周波数特性信号に変換する。これにより、リスニング体験の質を更に向上させることができる。
特に、本実施形態によれば、オーディオコントローラ10は、指向性スピーカ30の出力周波数特性及び指向性スピーカ30から出力させる音量の組合せに応じて、第1イコライザ係数を決定する。これにより、ユーザの所望のサラウンド環境を構築することができる。
(4)変形例
本実施形態の変形例を説明する。
(4-1)変形例1
変形例1は、指向性音波の放射方向を変更可能な指向性スピーカ30の例である。
(4-1-1)指向性スピーカの構成
変形例1の指向性スピーカ30の構成を説明する。図11は、変形例1のオーディオシステムの機能ブロック図である。
図11に示すように、指向性スピーカ30は、本実施形態(図2)と同様の構成(駆動部32、通信インタフェース34、及び、複数の超音波振動子35)に加えて、方向変更機構36を備える。
駆動部32は、本実施形態と同様の駆動信号(振動子駆動信号)に加えて、方向変更機構36を駆動させるための駆動信号(以下「機構駆動信号」という)を生成するように構成される。
(4-1-1-1)方向変更機構の概要
変形例1の方向変更機構36の概要を説明する。図12は、図11の方向変更機構の概要の説明図である。
図12Aに示すように、複数の超音波振動子35は、例えば、XY平面で規定される放射面35a上に配置される。複数の超音波振動子35が振動すると、XY平面の法線方向(Z方向)に向かって超音波が放射される。
図12Bに示すように、方向変更機構36は、支持点36aで放射面35aを軸支する。
図12Cに示すように、放射面35aは、支持点36aにおいて、X方向に固定され、且つ、Y方向及びZ方向の向きを変えるように構成される。これにより、複数の超音波振動子35から放射される超音波の放射方向が変わる。
(4-1-2)指向性スピーカの作動例
変形例1の指向性スピーカ30の作動例を説明する。図13は、変形例1の指向性スピーカが配置された使用空間の説明図である。
以下の説明において、3次元座標は、使用空間SP内の座標系で表現される。
図13に示すように、指向性スピーカ30は、スピーカ位置POSs(xs,ys,zs)に配置される。
リスナTLは、ターゲット位置POSt(xt,yt,zt)に存在する。
使用空間SPには、複数の反射部材RM1~RM4が存在する。
(4-1-2-1)指向性スピーカの作動の第1例
変形例1の指向性スピーカ30の作動の第1例を説明する。図14は、変形例1の指向性スピーカの作動の第1例の説明図である。
変形例1の指向性スピーカ30の作動の第1例のパスPA1は、指向性スピーカ30から放射された超音波ビームが反射部材RM1~RM4の何れかで反射した後、ターゲット位置POStに達するパスである。
図14は、超音波が反射部材RM3で反射する例を示している。この場合、リスナTLは、反射位置POSr(xr,yr,zr)に音像を知覚する。つまり、リスナTLには、反射位置POSr(xr,yr,zr)で可聴音が鳴っているように聴こえる。
(4-1-2-2)指向性スピーカの作動の第2例
変形例1の指向性スピーカ30の作動の第2例を説明する。図15は、変形例1の指向性スピーカの作動の第2例の説明図である。
変形例1の指向性スピーカ30の作動の第2例のパスPA2は、指向性スピーカ30から放射された超音波ビームが反射部材RM1~RM4の何れかで反射した後、ターゲット位置POStとは異なる方向に向かって進行するパスである。
図15は、超音波が反射部材RM3で反射する例を示している。この場合、リスナTLは、反射位置POSr(xr,yr,zr)に音像を知覚する。つまり、リスナTLには、反射位置POSr(xr,yr,zr)で可聴音が鳴っているように聴こえる。
(4-1-3)空間情報データテーブルのデータ構造
変形例1の空間情報データテーブルのデータ構造を説明する。図16は、変形例1の空間情報データテーブルのデータ構造を示す図である。
図16の空間情報データテーブルは、例えば、記憶装置11に記憶されている。
空間情報データテーブルには、空間情報が格納される。空間情報とは、使用空間SPの3次元レイアウトに関する3次元レイアウト情報である。
空間情報データテーブルは、「座標」フィールドを含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
「座標」フィールドには、座標情報が格納される。座標情報は、例えば、使用空間SPに存在する反射部材の領域(例えば、始点及び終点)を規定する3次元座標を表す。座標情報は、例えば、使用空間SPにおける任意の位置(例えば、図3の点Po(0,0,0))を原点とする使用空間座標系で表現される。
(4-1-4)オーディオシステムの制御
変形例1のオーディオシステム1の制御を説明する。図17は、変形例1の音声再生処理のシーケンス図である。図18は、図17の空間シミュレーションの詳細なフローチャートである。図19は、図17の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図17に示すように、オーディオコントローラ10は、シミュレーション条件の取得(S310)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P30(図19)をディスプレイに表示する。
画面P30は、操作オブジェクトB30と、フィールドオブジェクトF30a~F30dと、を含む。
フィールドオブジェクトF30a~F30dは、シミュレーション条件を指定するためのユーザ指示を受け付ける。
フィールドオブジェクトF30aは、指向性スピーカ30の位置(以下「スピーカ位置」という)Psの座標(「スピーカ位置情報」の一例)を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
フィールドオブジェクトF30bは、リスナTLの位置(以下「ターゲット位置」という)Ptの座標(「対象位置情報」の一例)を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
フィールドオブジェクトF30cは、音像SIの方向(以下「音像方向」という)Psiを指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
フィールドオブジェクトF30dは、音量を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB30は、指向性スピーカ30による音の再生を開始させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
ユーザが、フィールドオブジェクトF30aにスピーカ位置POSsの座標を入力し、フィールドオブジェクトF30bにターゲット位置POStの座標を入力し、フィールドオブジェクトF30cに目標音像方向を入力し、フィールドオブジェクトF30dに所望の音量を入力し、且つ、操作オブジェクトB30を操作すると、プロセッサ12は、フィールドオブジェクトF30a~F30dに入力された情報(スピーカ位置POSsの座標、ターゲット位置POStの座標、目標音像方向情報、及び、音量情報)を記憶装置11に記憶する。
ステップS310の後、オーディオコントローラ10は、本実施形態(図8)と同様に、音声入力信号の取得(S210)を実行する。
ステップS210の後、オーディオコントローラ10は、図18のフローチャートに従って、空間シミュレーション(S311)を実行する。
図18に示すように、オーディオコントローラ10は、使用空間の特定(S3110)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、記憶装置11に記憶された空間情報データテーブル(図16)を参照して、使用空間SPの3次元構造を特定する。3次元構造は、例えば、以下を含む。
・3次元サイズ
・反射部材RMの位置
ステップS3110の後、オーディオコントローラ10は、音圧分布の計算(S3111)を実行する。
具体的には、記憶装置11には、空間伝達モデルが記憶されている。空間伝達モデルは、放射音圧Vout、使用空間SPの3次元構造、スピーカ位置Ps、対象位置Pt、及び、使用空間SPに形成されるパス毎の音圧の分布の相関関係が規定されたシステム関数である。
プロセッサ12は、ステップS3110で得られた空間情報と、S310で得られた情報(スピーカ位置情報及び対象位置情報)と、を空間伝達モデルに与えることにより、放射音圧Vout及びパスの組合せ毎の音圧の分布を計算する。
ステップS3111の後、オーディオコントローラ10は、パス選択(S3112)を実行する。
具体的には、記憶装置11には、音像知覚モデルが記憶されている。音像知覚モデルには、音圧の分布、及び、リスナTLが知覚する音像SIの方向(以下「知覚音像方向」という)の相関関係が規定されている。
プロセッサ12は、ステップS3111で得られた放射音圧Vout及びパスの組合せ毎の音圧の分布を音像知覚モデルに与えることにより、放射音圧Vout及びパス毎の知覚音像方向を計算する。
プロセッサ12は、計算結果(知覚音像方向)と、ステップS310で得られたユーザ指示に対応する音像方向(以下「指示音像方向」という)と、を比較することにより、指示音像方向に該当する知覚音像方向に対応する放射音圧Vout及びパスを選択する。「指示音像方向に該当する知覚音像方向」とは、例えば、以下の少なくとも1つである。
・指示音像方向と一致する知覚音像方向
・指示音像方向を基準として所定範囲に含まれる知覚音像方向
ステップS3112の後、オーディオコントローラ10は、本実施形態(図8)と同様に、音声信号処理(S211)を実行する。
ステップS211の後、オーディオコントローラ10は、スピーカの制御(S312)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、ステップS3112で得られた放射音圧(以下「選択放射音圧」という)Vout及びパス(以下「選択パス」という)の組合せを参照して、選択パスに対応する放射角θを決定する。
プロセッサ12は、決定された放射角θの向きに、ステップS3112で得られた選択放射音圧Voutで、超音波ビームを放射するためのスピーカ制御信号を生成する。
プロセッサ12は、生成されたスピーカ制御信号を指向性スピーカ30に供給する。
ステップS312の後、指向性スピーカ30は、放射方向の変更(S330)を実行する。
具体的には、駆動部32は、オーディオコントローラ10から送信されたスピーカ制御信号に対応する放射角θを再現するための機構駆動信号を生成する。
方向変更機構36は、駆動部32によって生成された機構駆動信号に応じて、放射面の向きを放射角θに対応する方向に変更する。
ステップS330の後、指向性スピーカ30は、本実施形態(図8)と同様に、指向性音波の放射(S230)を実行する。
変形例1によれば、ステップS230で放射された超音波ビームは、選択パスに沿って進行する。その結果、当該パス上に仮想音源が形成される。この仮想音源は、使用空間SPに、S3111で得られた音圧の分布を形成する。これにより、本実施形態と同様の効果に加えて、リスナTLに対して、所望の音像方向に音像を定位させることができる。
特に、指向性スピーカ30から出力される可聴音の音量が大きくなると、リスナTLが認知する定位感又はサラウンド感が失われる場合がある。第1イコライザ係数が大きいほど、指向性スピーカ30から出力される可聴音の音量も大きくなる。したがって、オーディオコントローラ10は、リスナTLの所望の音量、定位感、及び、サラウンド感のバランスを取るように、第1イコライザ係数及び第2イコライザ係数を決定することが好ましい。
(4-2)変形例2
変形例2を説明する。変形例2は、超音波ビームを任意の焦点に集束可能な指向性スピーカの例である。
(4-2-1)指向性スピーカの構成
変形例2の指向性スピーカ30の構成を説明する。図20は、変形例2の指向性スピーカの構成を示す概略図である。
図20に示すように、指向性スピーカ30の放射面には、複数の超音波振動子35を含む振動子アレイFAが配置される。複数の超音波振動子35は、XY平面(以下「アレイ面」という)に配置される。
駆動部32は、各超音波振動子35を個別に駆動するための振動子駆動信号を生成する。各超音波振動子35から放射された超音波は、空間上を伝播し、空間上の焦点で集束する。焦点で集束した超音波は、可聴音の仮想音源を空間上の焦点に形成する。
(4-2-2)指向性スピーカの作動例
変形例2の指向性スピーカ30の作動例を説明する。
(4-2-2-1)作動例1
変形例2の指向性スピーカ30の作動例1を説明する。作動例1では、空間上の1つの焦点に超音波を集束させる。図21は、変形例2の指向性スピーカの作動例1の説明図である。
図21に示すように、作動例1の指向性スピーカ30からは、発振位相差及び発振振幅差の少なくとも1つを有する超音波USW1が放射される。超音波USW1は、振動子アレイFAの中心から焦点距離d1だけ離れた焦点FP1で集束する。
この場合、指向性スピーカ30は、焦点FP1に点音源を形成する。
例えば、焦点FP1がリスナTLの耳元に位置する場合、点音源はリスナTLの耳元に形成される。
この場合、リスナTLは、点音源からの可聴音を聴くことができる。
(4-2-2-2)作動例2
変形例2の指向性スピーカ30の作動例2を説明する。作動例2では、複数の焦点に超音波を集束させる。図22は、変形例2の指向性スピーカの作動例2の説明図である。
図22に示すように、作動例2の指向性スピーカ30からは、振動の時間差に応じた発振位相差を有する超音波USW2a及びUSW2bが放射される。
超音波USW2aは、振動子アレイFAの中心から焦点距離d2aだけ離れた焦点FP2aで集束する。
超音波USW2bは、振動子アレイFAの中心から焦点距離d2bだけ離れた焦点FP2bで集束する。
指向性スピーカ30は、焦点FP2a及びFP2bに、それぞれ、点音源を形成する。
例えば、焦点FP2aがリスナTL1の耳元に位置する場合、焦点FP2aにより形成される点音源はリスナTL1の耳元に形成される。
焦点FP2bがリスナTL2の耳元に位置する場合、焦点FP2bに形成される点音源はリスナTL2の耳元に形成される。
この場合、リスナTL1は、焦点FP2aに形成される点音源からの可聴音を聴くことができる。一方、リスナTL2は、焦点FP2bに形成される点音源からの可聴音を聴くことができる。
なお、指向性スピーカ30は、3個以上の焦点に点音源を形成することも可能である。
(4-2-3)オーディオシステムの制御
変形例2のオーディオシステム1の制御を説明する。図23は、変形例2の音声再生処理のシーケンス図である。図24は、図23の空間シミュレーションの詳細なフローチャートである。図25は、図23の音声信号処理の詳細なフローチャートである。図26は、図25の位相差の計算の説明図である。
図23に示すように、オーディオコントローラ10は、変形例1(図17)と同様に、シミュレーション条件の取得(S310)、音声入力信号の取得(S210)、及び、を実行する。
ステップS210の後、オーディオコントローラ10は、図24のフローに従って、空間シミュレーション(S410)を実行する。
オーディオコントローラ10は、変形例1(図18)と同様に、使用空間の特定(S3110)を実行する。
ステップS3110の後、オーディオコントローラ10は、音圧分布の計算(S4100)を実行する。
具体的には、記憶装置11には、空間伝達モデルが記憶されている。空間伝達モデルは、放射音圧Vout、使用空間SPの3次元構造、スピーカ位置Ps、対象位置Pt、及び、使用空間SPに形成される焦点位置毎の音圧の分布の相関関係が規定されたシステム関数である。
プロセッサ12は、ステップS3110で得られた空間情報と、S310で得られた情報(スピーカ位置情報及び対象位置情報)と、を空間伝達モデルに与えることにより、放射音圧Vout及び焦点位置の組合せ毎の音圧の分布を計算する。
ステップS4100の後、焦点位置の決定(S4101)を実行する。
具体的には、記憶装置11には、音像知覚モデルが記憶されている。音像知覚モデルには、音圧の分布、及び、知覚音像方向の相関関係が規定されている。
プロセッサ12は、ステップS3111で得られた放射音圧Vout及び焦点位置の組合せ毎の音圧の分布を音像知覚モデルに与えることにより、放射音圧Vout及び焦点位置毎の知覚音像方向を計算する。
記憶装置11には、複数の超音波振動子35から構成される振動子アレイFAの基準点(例えば、中心)に対する超音波振動子35(n)の振動子アレイFA上の相対位置を示す超音波振動子35(n)の座標(x(n),y(n),z(n))が記憶されている。nは、超音波振動子35の識別子(正の整数)である。
プロセッサ12は、計算結果(知覚音像方向)と、ステップS310で得られた指示音像方向と、を比較することにより、指示音像方向に該当する知覚音像方向に対応する放射音圧Vout及び焦点位置(つまり、焦点FPの焦点座標(xfp,yfp,zfp))を選択する。「指示音像方向に該当する知覚音像方向」とは、例えば、以下の少なくとも1つである。
・指示音像方向と一致する知覚音像方向
・指示音像方向を基準として所定範囲に含まれる知覚音像方向
ステップS4100の後、オーディオコントローラ10は、図25のフローに従って、音声信号処理(S411)を実行する。
オーディオコントローラ10は、本実施形態(図9)と同様に、指向性スピーカのイコライジング(S2110)、指向性スピーカチャンネルに対する無指向性スピーカのイコライジング(S2111)、及び、無指向性スピーカチャンネルに対する無指向性スピーカのイコライジング(S2112)を実行する。
ステップS2112の後、オーディオコントローラ10は、位相差の計算(S4110)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、記憶装置11に記憶された超音波振動子35(n)の座標(x(n),y(n),z(n))と、焦点座標(xfp,yfp,zfp)と、に基づいて、超音波振動子35(n)と焦点FPとの距離r(n)を計算する。
プロセッサ12は、n+1番目に駆動する超音波振動子35(n+1)の駆動タイミングと、n番目に駆動する超音波振動子35(n)との駆動タイミングとの時間差(以下「駆動時間差」という)ΔT(n+1)を、式1を用いて、計算する。
ΔT(n+1)=-r(n+1)/c …(式1)
・c:音速
上記のとおり、プロセッサ12は、焦点座標(xfp,yfp,zfp)と、記憶装置11に記憶された座標(x(n+1),y(n+1),z(n+1))と、を用いて、各超音波振動子35(n+1)の駆動時間差ΔT(n+1)を計算する。駆動時間差ΔT(n+1)は、指向性スピーカ30から放射される超音波の位相差の一例である。
プロセッサ12は、各超音波振動子35(n+1)の駆動時間差ΔT(n+1)を示す駆動時間差信号を生成する。
ステップS4110の後、本実施形態(図9)と同様に、スピーカ制御信号の生成(S2113)を実行する。
ステップS2113の後、オーディオコントローラ10は、スピーカの制御(S412)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、ステップS411で得られたスピーカ制御信号(指向性スピーカ制御信号、フロントスピーカ制御信号、及び、ウーファ制御信号)を、各チャンネル信号に対応するスピーカ識別情報によって識別されるスピーカ(フロントスピーカLC、ウーファSW、アップファイアリング指向性スピーカ30CT、サイドファイアリング指向性スピーカ30LS及び30RS、並びに、バックファイアリング指向性スピーカ30LB及び30RB)に送信する。
プロセッサ12は、S4110で得られた駆動時間差信号を指向性スピーカ30に送信する。
ステップS412の後、指向性スピーカ30は、指向性音波の放射(S430)を実行する。
具体的には、駆動部32は、オーディオコントローラ10から送信された指向性スピーカ制御信号に対応する超音波を放射するための振動子駆動信号を生成する。
各超音波振動子35には、オーディオコントローラ10から送信された駆動時間差信号に応じた時間差で、駆動部32によって生成された振動子駆動信号に応じて電圧が印加される。各超音波振動子35は、印加された電圧に応じて振動する。その結果、設定情報に含まれる音量に応じた放射音圧の超音波が放射される。この超音波は、ステップS4101で決定された焦点FPで集束する。
焦点FPで集束した超音波は、焦点に仮想音源を形成する。この仮想音源から、可聴音が発生する。つまり、指向性スピーカ30は、任意の位置に可聴音を発生させることができる。
焦点距離が短くなるほど、焦点深度は小さくなる。焦点深度が小さくなるほど、超音波の指向性は低下する。つまり、焦点距離が短くなるほど、超音波の進行方向からずれた方向にも音波が伝わる傾向にある。換言すると、指向性スピーカ30は、焦点位置を変えることにより、可聴音の音波が進行する進行範囲を変化させることができる。
リスナLが可聴音を聴き取れる可聴範囲の分布は、焦点FPを軸とする略回転対称の形状を形成する。可聴範囲は、超音波ビームに対して可聴音が進む方向又は角度、及び、焦点FPとリスナLとの距離の組合せによって規定される。 可聴範囲は、指向性スピーカ30の使用環境の環境音と可聴音の音量との大小関係によって決まる。可聴音の音量は、超音波振動子35から放射される超音波の振幅又は変調度によって決まる。従って、プロセッサ12は、超音波の振幅又は変調度を調整することにより、可聴範囲を変化させることができる。
変形例2によれば、ステップS430で放射された超音波ビームは、焦点で集束する。その結果、当該焦点に仮想音源が形成される。この仮想音源は、使用空間SPに、S4100で得られた音圧の分布を形成する。これにより、本実施形態と同様の効果に加えて、リスナTLに対して、所望の音像方向に音像を定位させることができる。
(4-3)変形例3
変形例3を説明する。変形例3は、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号に周波数フィルタリングを適用する例である。
図27は、変形例3の音声信号処理の詳細なフローチャートである。図28は、図27の音声信号処理に関する周波数特性信号の概略図である。
図27に示すように、オーディオコントローラ10は、第1周波数フィルタリング(S5110)を実行する。
具体的には、記憶装置11には、指向性スピーカ30の出力周波数特性に応じたフィルタリングモデルが記憶されている。フィルタリングモデルには、指向性スピーカ30の音量及び出力周波数特性、並びに、フィルタ係数の相関関係が規定されている。
プロセッサ12は、フィルタリングモデルを参照して、フィールドオブジェクトF11cに与えられたユーザ指示のうち指向性スピーカ30に対応するユーザ指示(つまり、ユーザが指定した指向性スピーカ30の音量)、及び、指向性スピーカ30の出力周波数特性の組合せに応じて、指向性スピーカ30のフィルタ係数(以下「第1フィルタ係数」という)FIL1を決定する。第1フィルタ係数FIL1は、例えば、高周波帯域を抽出する係数(いわゆるハイパスフィルタ)である。
プロセッサ12は、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号に第1フィルタ係数FIL1を適用することにより、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号から第1周波数特性信号を生成する。
ステップS5110の後、オーディオコントローラ10は、第2周波数フィルタリング(S5111)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、無指向性スピーカ40のうち、指向性スピーカ30のからの出力に適していない帯域の出力に適したスピーカ(例えば、フロントスピーカLC)を特定する。
プロセッサ12は、ステップS5110で得られた第1フィルタ係数FIL1を参照して、指向性スピーカチャンネルに対する無指向性スピーカ40のフィルタ係数(以下「第2フィルタ係数」という)FIL2を決定する。第2フィルタ係数FIL2は、第1フィルタ係数FIL1とは異なる。第2フィルタ係数FIL2は、例えば、第1フィルタ係数FIL1と比較して低周波数帯域を抽出する係数(いわゆるローパスフィルタ)である。
プロセッサ12は、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号に第2フィルタ係数FIL2を適用することにより、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号から第2周波数特性信号を生成する。
ステップS5111の後、オーディオコントローラ10は、本実施形態(図9)と同様に、スピーカ制御信号の生成(S2113)を実行する。
変形例3によれば、イコライジングを実行することなく、本実施形態と同様の効果が得られる。
(4-4)変形例4
変形例4を説明する。変形例4は、第2周波数特性信号を生成した後、所定条件を満たす場合、第2周波数特性信号を調整する例である。
(4-4-1)変形例4の第1例
変形例4の第1例を説明する。変形例4の第1例は、第2周波数特性信号が、定位感又はサラウンド感に悪影響を与える条件を満たす場合、第2周波数特性信号を調整する例である。
変形例4の第1例のプロセッサ12は、ステップS2111(図9)において、第2周波数特性信号のピークが所定の閾値以上である場合、当該ピークが閾値未満になるように、第2周波数特性信号を調整する。
プロセッサ12は、ステップS2113において、調整後の第2周波数特性信号に基づいて、無指向性スピーカ40のスピーカ制御信号を生成する。
(4-4-2)変形例4の第2例
変形例4の第2例を説明する。変形例4の第2例は、第1周波数特性信号及び第2周波数特性信号の関係が所定条件を満たす場合、第2周波数特性信号を調整する例である。
変形例4の第2例のプロセッサ12は、ステップS2111(図9)において、第2周波数特性信号のピークが第1周波数特性信号のピークより大きい場合、第2周波数特性信号のピークが第1周波数特性信号のピークより小さくなるように、第2周波数特性信号を調整する。
プロセッサ12は、ステップS2113において、調整後の第2周波数特性信号に基づいて、無指向性スピーカ40のスピーカ制御信号を生成する。
変形例4によれば、第2周波数特性信号が定位感又はサラウンド感に悪影響を与える条件を満たす場合、第2周波数特性信号を調整する。これにより、定位感又はサラウンド感を更に向上させることができる。
(5)付記
本実施形態の第1態様は、
指向性スピーカ30及び無指向性スピーカ40を制御するオーディオコントローラ1010であって、
マルチチャンネル音声入力信号を取得する手段を備え、
マルチチャンネル音声入力信号のうち指向性スピーカチャンネルの音声入力信号の第1部分に対応する可聴音を出力するように、指向性スピーカ30を制御する手段を備え、
指向性スピーカチャンネルの音声入力信号の第2部分に対応する可聴音を出力させるように、無指向性スピーカ40を制御する手段を備える、
オーディオコントローラ10である。
本実施形態の第1態様によれば、指向性スピーカチャンネルに対応する可聴音を指向性スピーカ30のみから出力させる場合に比べて、指向性スピーカ及び無指向性スピーカを用いたオーディオシステムにおけるリスニング体験の質を向上させることができる。
本実施形態の第2態様は、
指向性スピーカ30を制御する手段は、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号のうち、指向性スピーカ30からの出力に適した部分を第1部分として取り扱い、
無指向性スピーカ40を制御する手段は、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号のうち、指向性スピーカチャンネルの出力に適していない部分を第2部分として取り扱う、
オーディオコントローラ10である。
第2態様によれば、第1態様と同様の効果が得られる。
本実施形態の第3態様は、
無指向性スピーカ40を制御する手段は、マルチチャンネル音声入力信号のうち無指向性スピーカチャンネルの音声入力信号に対応する可聴音と、第2部分に対応する可聴音と、を出力するように、無指向性スピーカ40を制御する、
オーディオコントローラ10である。
第3態様によれば、第1態様と同様の効果が得られる。
本実施形態の第4態様は、
指向性スピーカ30を制御する手段は、
指向性スピーカ30の出力周波数特性に応じた第1イコライザ係数を用いて、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号を第1周波数特性信号に変換し、
第1周波数特性信号に対応する可聴音を出力するように、指向性スピーカ30を制御し、
無指向性スピーカ40を制御する手段は、
第1イコライザ係数とは異なる第2イコライザ係数を用いて、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号を第2周波数特性信号に変換し、
第2周波数特性信号に対応する可聴音を出力するように、無指向性スピーカ40を制御する、
オーディオコントローラ10である。
本実施形態の第4態様によれば、ユーザの所望のサラウンド環境を構築することができる。
本実施形態の第5態様は、
指向性スピーカ30を制御する手段は、指向性スピーカ30の出力周波数特性及び指向性スピーカ30から出力させる音量の組合せに応じて、第1イコライザ係数を決定する、
オーディオコントローラ10である。
第5態様によれば、第4態様と同様の効果が得られる。
本実施形態の第6態様は、
指向性スピーカ30を制御する手段は、
指向性スピーカ30の出力周波数特性に応じた第1フィルタ係数を用いて、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号から第1周波数特性信号を抽出し、
第1周波数特性信号に対応する可聴音を出力するように、指向性スピーカ30を制御し、
無指向性スピーカ40を制御する手段は、
第1フィルタ係数とは異なる第2フィルタ係数を用いて、指向性スピーカチャンネルの音声入力信号から第2周波数特性信号を抽出し、
第2周波数特性信号に対応する可聴音を出力するように、無指向性スピーカ40を制御する、
オーディオコントローラ10である。
第6態様によれば、イコライザを用いることなく、ユーザの所望のサラウンド環境を構築することができる。
本実施形態の第7態様は、
指向性スピーカ30は、指向性スピーカ30が使用される使用空間に存在する反射部材で反射する超音波ビームを放射する、
オーディオコントローラ10である。
第7態様によれば、第1態様と同様の効果に加えて、リスナTLに対して、所望の音像方向に音像を定位させることができる。
本実施形態の第8態様は、
指向性スピーカ30が使用される使用空間の3次元レイアウトを特定する手段を備え、
使用空間における指向性スピーカ30の位置を特定する手段を備え、
使用空間におけるリスナの位置を特定する手段を備え、
3次元レイアウト、指向性スピーカ30の位置、リスナの位置、及び、リスナに知覚させるべき目標音像方向の組合せに基づいて、指向性スピーカ30の放射音圧及び放射角の組合せを決定する手段を備える、
オーディオコントローラ10である。
第8態様によれば、第1態様と同様の効果に加えて、リスナTLに対して、所望の音像方向に音像を定位させることができる。
本実施形態の第9態様は、
指向性スピーカ30が使用される使用空間の3次元レイアウトを特定する手段を備え、
使用空間における指向性スピーカ30の位置を特定する手段を備え、
使用空間におけるリスナの位置を特定する手段を備え、
3次元レイアウト、指向性スピーカ30の位置、リスナの位置、及び、リスナに知覚させるべき目標音像方向の組合せに基づいて、指向性スピーカ30の放射音圧及び焦点位置の組合せを決定する手段を備える、
オーディオコントローラ10である。
第9態様によれば、第1態様と同様の効果に加えて、リスナTLに対して、所望の音像方向に音像を定位させることができる。
本実施形態の第10態様は、
第2周波数特性信号が所定条件を満たす場合、第2周波数特性信号を調整する、
オーディオコントローラ10である。
第10態様によれば、定位感又はサラウンド感を更に向上させることができる。
本実施形態の第11態様は、
第2周波数特性信号のピークが所定の閾値以上である場合、第2周波数特性信号を調整する、
オーディオコントローラ10である。
第11態様によれば、定位感又はサラウンド感を更に向上させることができる。
本実施形態の第12態様は、
第1周波数特性信号と第2周波数特性信号との関係が所定条件を満たす場合、第2周波数特性信号を調整する、
オーディオコントローラ10である。
第12態様によれば、定位感又はサラウンド感を更に向上させることができる。
本実施形態の第13態様は、
複数の指向性スピーカ30と、少なくとも1つの無指向性スピーカ40と、オーディオコントローラ10と、を備える、オーディオシステム1である。
第13態様によれば、上記態様により得られる効果を奏するオーディオシステム1を提供することができる。
本実施形態の第14態様は、
複数の指向性スピーカ30は、それぞれ、リスナの前方に配置され、且つ、互いに異なる放射方向に配置される、
オーディオシステム1である。
第14態様によれば、リスニング体験の質を更に向上させることができる。
本実施形態の第15態様は、
複数の指向性スピーカ30の少なくとも1つは、放射面がリスナの上方を向くように配置される、
オーディオシステム1である。
第15態様によれば、リスニング体験の質を更に向上させることができる。
本実施形態の第16態様は、
複数の指向性スピーカ30は、それぞれ、リスナTLの頭より高い位置に配置され、且つ、放射面が互いに異なる方向を向くように配置される、
オーディオシステム1である。
第16態様によれば、指向性音波及び無指向性音波の組合せによる立体音響体験をリスナTLに提供することができる。
本実施形態の第17態様は、
複数の指向性スピーカ30は、指向性スピーカ30が使用される使用空間SPの天井に配置される、
オーディオシステム1である。
第17態様によれば、指向性音波及び無指向性音波の組合せによる立体音響体験をリスナTLに提供することができる。
本実施形態の第18態様は、
無指向性スピーカ40は、無指向性スピーカ40の放射面が各指向性スピーカ30の放射面とは異なる方向を向くように配置される、
オーディオシステム1である。
第18態様によれば、指向性音波及び無指向性音波の組合せによる立体音響体験をリスナTLに提供することができる。
本実施形態の第19態様は、
コンピュータ(例えば、オーディオコントローラ10)を、上記態様の何れかの各手段として機能させるためのプログラムである。
本実施形態の第20態様は、
指向性スピーカ30及び無指向性スピーカ40を制御するオーディオ制御方法であって、
マルチチャンネル音声入力信号を取得するステップを備え、
マルチチャンネル音声入力信号のうち指向性スピーカチャンネルの音声入力信号の第1部分に対応する可聴音を出力するように、指向性スピーカ30を制御するステップを備え、
指向性スピーカチャンネルの音声入力信号の第2部分に対応する可聴音を出力させるように、無指向性スピーカ40を制御するステップを備える、
オーディオ制御方法である。
第20態様によれば、第1態様と同様の効果が得られる。
(6)その他の変形例
その他の変形例を説明する。
図3では、5台の指向性スピーカ30の例を示したが、本実施形態の適用範囲はこれに限られない。本実施形態は、2台以上の指向性スピーカ30を備えるオーディオシステム1に適用可能である。
図3では、スピーカポジション「アップワードファイリング」に1台の指向性スピーカ30(アップファイアリング指向性スピーカ30CT)が割り当てられる例を示したが、本実施形態は、これに限られない。本実施形態は、複数の指向性スピーカ30がスピーカポジション「アップワードファイリング」に割り当てられる場合にも適用可能である。
例えば、図1の構成において、2台の指向性スピーカ30がスピーカポジション「アップワードファイリング」に割り当てられる場合、7.1.2チャンネルのサラウンドシステムが実現される。
例えば、図1の構成において、4台の指向性スピーカ30がスピーカポジション「アップワードファイリング」に割り当てられる場合、7.1.4チャンネルのサラウンドシステムが実現される。
本実施形態は、任意の数のチャンネル(例えば、5.1チャンネル、5.1.1チャンネル、7.1チャンネル、又は、7.1.1チャンネル)のサラウンドシステムに適用可能である。
図7では、各スピーカの距離をユーザに入力させる例を示したが、本実施形態の範囲はこれに限られない。本実施形態は、センサ(例えば、赤外線センサ又はイメージセンサ)を用いて各スピーカの距離を検出する場合にも適用可能である。
本実施形態では、第2可聴音をフロントスピーカLCから出力させる例を示したが、本実施形態の適用範囲は、これに限られない。本実施形態は、第2可聴音を、リスナTLに対して異なる方向に配置された複数の無指向性スピーカ40(例えば、リスナTLの正面に配置されたフロントスピーカLC、及び、リスナTLの左右に配置されたサウンドスピーカ)から出力させる場合にも適用可能である。
これにより、リスナTLの定位感又はサラウンド感を向上させることができる。
本実施形態では、指向性スピーカ30の一例として、超音波スピーカの例を示したが、本実施形態の範囲はこれに限られない。本実施形態は、超音波スピーカ以外の方式を用いた指向性スピーカ30にも適用可能である。超音波スピーカ以外の方式を用いた指向性スピーカ30は、例えば、以下を含む。
・スピーカの放射面に配置された音響ホーンを備える指向性スピーカ30
・複数のスピーカから構成されるスピーカアレイを備える指向性スピーカ30
・平面状の振動板を備える指向性スピーカ30
本実施形態では、第2可聴音、及び、無指向性スピーカチャンネルの音声入力信号に応じた可聴音を無指向性スピーカ40から出力させる例を示したが、本実施形態の範囲はこれに限られない。本実施形態は、第2可聴音のみを特定の無指向性スピーカ40から出力させる(つまり、第2可聴音を出力する無指向性スピーカ40と、無指向性スピーカチャンネルの音声入力信号に応じた可聴音を出力する無指向性スピーカ40と、を区別する)場合にも適用可能である。
本実施形態では、ユーザが指定した音量を参照して、第1イコライザ係数及び第2イコライザ係数を決定する例を示したが、本実施形態の範囲はこれに限られない。本実施形態は、ユーザが指定した再生モード(例えば、予め設定された各スピーカの音量バランスの組合せから構成されるパラメータセット)を参照して、第1イコライザ係数及び第2イコライザ係数を決定しても良い。
変形例3では、ユーザが指定した音量を参照して、第1フィルタ係数及び第2フィルタ係数を決定する例を示したが、本実施形態の範囲はこれに限られない。本実施形態は、ユーザが指定した再生モード(例えば、予め設定された各スピーカの音量バランスの組合せから構成されるパラメータセット)を参照して、第1フィルタ係数及び第2フィルタ係数を決定しても良い。
指向性スピーカ30の位置は、本実施形態の例に限定さるものではない。本実施形態は、以下の少なくとも1つに指向性スピーカ30が配置される例にも適用可能である。
・天井(つまり、リスナTLの頭より高い位置、一例として天井の照明ソケット)
・壁(例えば、リスナTLの耳の高さ)
無指向性スピーカ40の放射面は、指向性スピーカ30の放射面とは異なる方向を向くことが好ましい。この場合、指向性スピーカ30から放射される指向性音波は、反射部材(例えば、天井、壁、及び、床)で反射することにより、リスナTLの周囲を囲むように伝搬する。これにより、指向性音波及び無指向性音波の組合せによる立体音響体験をリスナTLに提供することができる。
指向性スピーカチャンネルが対応するスピーカポジションは、本実施形態の例に限定されない。本実施形態の指向性スピーカチャンネルは、高帯域の音を出力させるべきスピーカポジションであれば、特に限定されない。例えば、指向性スピーカチャンネルは、フロントスピーカのスピーカポジションに対応しても良い。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
1 :オーディオシステム
10 :オーディオコントローラ
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
30 :指向性スピーカ
30CT :アップファイアリング指向性スピーカ
30LB :バックファイアリング指向性スピーカ
30LS :サイドファイアリング指向性スピーカ
30RB :バックファイアリング指向性スピーカ
30RS :サイドファイアリング指向性スピーカ
32 :駆動部
34 :通信インタフェース
35 :超音波振動子
35a :放射面
36 :方向変更機構
36a :支持点
40 :無指向性スピーカ

Claims (20)

  1. 指向性スピーカ及び無指向性スピーカを制御するオーディオコントローラであって、
    指向性スピーカチャンネルの音声入力信号と無指向性スピーカチャンネルの音声入力信号とを含むマルチチャンネル音声入力信号を取得する手段を備え、
    前記マルチチャンネル音声入力信号のうち前記指向性スピーカチャンネルの音声入力信号の第1周波数特性信号に対応する可聴音を出力するように、前記指向性スピーカを制御する手段を備え、
    前記指向性スピーカチャンネルの音声入力信号の第2周波数特性信号に対応する可聴音を出力させるように、前記無指向性スピーカを制御する手段を備え、
    前記無指向性スピーカを制御する手段は、前記マルチチャンネル音声入力信号のうち前記無指向性スピーカチャンネルの音声入力信号に対応する可聴音と、前記第2周波数特性信号に対応する可聴音と、を出力するように、前記無指向性スピーカを制御する、
    オーディオコントローラ。
  2. 前記指向性スピーカを制御する手段は、前記指向性スピーカチャンネルの音声入力信号のうち、前記指向性スピーカからの出力に適した部分を前記第1周波数特性信号として取り扱い、
    前記無指向性スピーカを制御する手段は、前記指向性スピーカチャンネルの音声入力信号のうち、前記指向性スピーカチャンネルの出力に適していない部分を前記第2周波数特性信号として取り扱う、
    請求項1に記載のオーディオコントローラ。
  3. 前記指向性スピーカを制御する手段は、
    前記指向性スピーカの出力周波数特性に応じた第1イコライザ係数を用いて、前記指向性スピーカチャンネルの音声入力信号を第1周波数特性信号に変換し、
    前記第1周波数特性信号に対応する可聴音を出力するように、前記指向性スピーカを制御し、
    前記無指向性スピーカを制御する手段は、
    前記第1イコライザ係数とは異なる第2イコライザ係数を用いて、前記指向性スピーカチャンネルの音声入力信号を第2周波数特性信号に変換し、
    前記第2周波数特性信号に対応する可聴音を出力するように、前記無指向性スピーカを制御する、
    請求項1~請求項2の何れかに記載のオーディオコントローラ。
  4. 前記指向性スピーカを制御する手段は、前記第1イコライザ係数に基づいて前記第2イコライザ係数を決定する、
    請求項3に記載のオーディオコントローラ。
  5. 前記指向性スピーカを制御する手段は、前記指向性スピーカの出力周波数特性及び前記指向性スピーカから出力させる音量の組合せに応じて、前記第1イコライザ係数を決定する、
    請求項3に記載のオーディオコントローラ。
  6. 前記指向性スピーカを制御する手段は、
    前記指向性スピーカの出力周波数特性に応じた第1フィルタ係数を用いて、前記指向性スピーカチャンネルの音声入力信号から第1周波数特性信号を抽出し、
    前記第1周波数特性信号に対応する可聴音を出力するように、前記指向性スピーカを制御し、
    前記無指向性スピーカを制御する手段は、
    前記第1フィルタ係数とは異なる第2フィルタ係数を用いて、前記指向性スピーカチャンネルの音声入力信号から第2周波数特性信号を抽出し、
    前記第2周波数特性信号に対応する可聴音を出力するように、前記無指向性スピーカを制御する、
    請求項1~請求項2の何れかに記載のオーディオコントローラ。
  7. 前記指向性スピーカは、前記指向性スピーカが使用される使用空間に存在する反射部材で反射する指向性音波を放射する、
    請求項6に記載のオーディオコントローラ。
  8. 指向性スピーカが使用される使用空間の3次元レイアウトを特定する手段を備え、
    前記使用空間における前記指向性スピーカの位置を特定する手段を備え、
    前記使用空間におけるリスナの位置を特定する手段を備え、
    前記3次元レイアウト、前記指向性スピーカの位置、前記リスナの位置、及び、前記リスナに知覚させるべき目標音像方向の組合せに基づいて、前記指向性スピーカの放射音圧及び放射角の組合せを決定する手段を備える、
    請求項1~請求項7の何れかに記載のオーディオコントローラ。
  9. 指向性スピーカが使用される使用空間の3次元レイアウトを特定する手段を備え、
    前記使用空間における前記指向性スピーカの位置を特定する手段を備え、
    前記使用空間におけるリスナの位置を特定する手段を備え、
    前記3次元レイアウト、前記指向性スピーカの位置、前記リスナの位置、及び、前記リスナに知覚させるべき目標音像方向の組合せに基づいて、前記指向性スピーカの放射音圧及び焦点位置の組合せを決定する手段を備える、
    請求項1~請求項8の何れかに記載のオーディオコントローラ。
  10. 前記第2周波数特性信号が所定条件を満たす場合、前記第2周波数特性信号を調整する、
    請求項3~請求項7の何れかに記載のオーディオコントローラ。
  11. 前記第2周波数特性信号のピークが所定の閾値以上である場合、前記第2周波数特性信号を調整する、
    請求項10に記載のオーディオコントローラ。
  12. 前記第1周波数特性信号と前記第2周波数特性信号との関係が所定条件を満たす場合、前記第2周波数特性信号を調整する、
    請求項10に記載のオーディオコントローラ。
  13. 複数の指向性スピーカと、少なくとも1つの無指向性スピーカと、請求項1~請求項12の何れかに記載のオーディオコントローラと、を備える、オーディオシステム。
  14. 前記複数の指向性スピーカは、それぞれ、リスナの前方に配置され、且つ、互いに異なる放射方向に配置される、
    請求項13に記載のオーディオシステム。
  15. 前記複数の指向性スピーカの少なくとも1つは、放射面がリスナの上方を向くように配置される、
    請求項13又は請求項14に記載のオーディオシステム。
  16. 前記複数の指向性スピーカは、それぞれ、リスナの頭より高い位置に配置され、且つ、放射面が互いに異なる方向を向くように配置される、
    請求項13~請求項15の何れかに記載のオーディオシステム。
  17. 前記複数の指向性スピーカは、前記指向性スピーカが使用される使用空間の天井に配置される、
    請求項16に記載のオーディオシステム。
  18. 前記無指向性スピーカは、前記無指向性スピーカの放射面が各指向性スピーカの放射面とは異なる方向を向くように配置される、
    請求項13~請求項17の何れかに記載のオーディオシステム。
  19. コンピュータを、請求項1~請求項18の何れかに記載の各手段として機能させるためのプログラム。
  20. 指向性スピーカ及び無指向性スピーカを制御するオーディオ制御方法であって、
    指向性スピーカチャンネルの音声入力信号と無指向性スピーカチャンネルの音声入力信号とを含むマルチチャンネル音声入力信号を取得するステップを備え、
    前記マルチチャンネル音声入力信号のうち前記指向性スピーカチャンネルの音声入力信号の第1周波数特性信号に対応する可聴音を出力するように、前記指向性スピーカを制御するステップを備え、
    前記指向性スピーカチャンネルの音声入力信号の第2周波数特性信号に対応する可聴音を出力させるように、前記無指向性スピーカを制御するステップを備え、
    前記無指向性スピーカを制御するステップは、前記マルチチャンネル音声入力信号のうち前記無指向性スピーカチャンネルの音声入力信号に対応する可聴音と、前記第2周波数特性信号に対応する可聴音と、を出力するように、前記無指向性スピーカを制御する、
    オーディオ制御方法。
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