JP6330098B1 - オーディオコントローラ、プログラム、超音波スピーカ、音源装置 - Google Patents
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Description
少なくとも1つの超音波スピーカ、及び、音源と接続可能なオーディオコントローラであって、
前記音源からオーディオ信号を入力する手段を備え、
前記オーディオ信号の音圧レベルと周波数との関係に関する第1周波数特性の周波数成分のうち、所定の周波数閾値より高い周波数成分の音圧レベルを低減することにより、前記第1周波数特性を第2周波数特性に変換する手段を備え、
前記第2周波数特性に基づいて、前記超音波スピーカを駆動させる手段を備える、
オーディオコントローラである。
オーディオシステムの構成について説明する。図1は、本実施形態のオーディオシステムのシステム構成図である。図2は、図1のオーディオシステムの構成を示すブロック図である。
オーディオコントローラ10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14と、を備える。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、オーディオシステム1を制御する制御用アプリケーション)のプログラム
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
・テレビ
・オーディオメディアプレーヤ(カセットプレーヤ、CD(Compact Disc)プレーヤ、DVD(Digital Versatile Disc)プレーヤ、ブルーレイディスクプレーヤ)
・デジタルオーディオプレーヤ
リスナ位置検出部25は、例えば、赤外線センサである。赤外線センサは、赤外線を照射し、且つ、赤外線の反射光を受光すると、反射光に応じて電気信号を生成する。これにより、リスナLの位置が検出される。
プロセッサ12は、リスナ位置検出部25が生成した電気信号に基づいて、超音波スピーカ21に対するリスナLの相対位置を示す三次元座標を生成することにより、当該相対位置を特定する。
本実施形態の超音波スピーカの構成について説明する。図3は、図1の超音波スピーカの概略構成図である。
本実施形態の概要について説明する。図4は、本実施形態の概要の説明図である。
オーディオコントローラ10は、オーディオ信号に対するイコライジングを実行することにより、オーディオ信号の第1周波数特性を第2周波数特性に変換する。
オーディオコントローラ10は、第2周波数特性に基づく駆動信号を生成し、超音波スピーカ21に出力する。
焦点の近傍に位置するリスナL1は、焦点に形成された音源からの可聴音を聴くことができる。
一方、焦点から離れた位置に位置するリスナL2は、この可聴音を聴くことはできない。つまり、超音波により形成された音源からの可聴音は、焦点の近傍から漏れることはない。
本実施形態の超音波スピーカの動作例について説明する。
変調方式は、例えば、以下の何れかである。
・AM(Amplitude Modulation)変調
・FM(Frequency Modulation)変調
・PM(Phase Modulation)変調
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶された超音波トランスデューサ21c(n)の座標(x(n),y(n),z(n))と、焦点座標(xfp,yfp,zfp)と、に基づいて、超音波トランスデューサ21c(n)と焦点FPとの距離r(n)を計算する。
ΔT(n+1)=−r(n+1)/c …(式1)
・c:音速
各超音波トランスデューサ21cは、この駆動信号に応じて駆動する。各超音波トランスデューサ21cから放射された超音波は、駆動時間差ΔT(n+1)に応じた位相差を有するので、焦点FPで集束する。
本実施形態の超音波スピーカの動作例1について説明する。図6は、本実施形態の超音波スピーカの動作例1の説明図である。図7は、図6の動作例1において形成される音源を示す図である。動作例1では、1つの焦点に超音波を集束させる。
超音波スピーカ21からは、振動の時間差に応じた位相差を有する超音波USW1が放射される。超音波USW1は、フェーズドアレイFAの中心から焦点距離d1だけ離れた焦点FP1で集束する。
例えば、焦点FP1がリスナLの耳元に位置する場合、点音源SS1はリスナLの耳元に形成される。この場合、リスナLには、耳元で点音源SS1からの可聴音が聴こえる。
本実施形態の超音波スピーカの動作例2について説明する。図8は、本実施形態の超音波スピーカの動作例2の説明図である。図9は、図8の動作例2において形成される音源を示す図である。動作例2では、複数の焦点に超音波を集束させる。
超音波スピーカ21からは、振動の時間差に応じた位相差を有する超音波USW2aが放射される。超音波USW2aは、フェーズドアレイFAの中心から焦点距離d2aだけ離れた焦点FP2aで集束する。
超音波スピーカ21からは、振動の時間差に応じた位相差を有する超音波USW2bが放射される。超音波USW2bは、フェーズドアレイFAの中心から焦点距離d2bだけ離れた焦点FP2bで集束する。
例えば、焦点FP2aがリスナL1の耳元に位置する場合、点音源SS2aはリスナL1の耳元に形成される。この場合、リスナL1には、耳元で点音源SS2aからの可聴音が聴こえる。
焦点FP2bがリスナL2の耳元に位置する場合、点音源SS2bはリスナL2の耳元に形成される。この場合、リスナL2には、耳元で点音源SS2bからの可聴音が聴こえる。
本実施形態のオーディオシステムの制御について説明する。図10は、本実施形態のオーディオシステムの制御の処理のフローチャートである。図11は、図10のオーディオ信号のデコード(S102)の説明図である。図12は、図10の処理においてタッチパネルディスプレイに表示される画面例を示す図である。図13は、図10のイコライジング(S104)の第1例の説明図である。図14は、図10のイコライジング(S104)の第2例及び第3例の説明図である。図15は、図10のイコライジング(S104)の第4例の説明図である。
具体的には、音源23は、オーディオ信号をエンコードし、オーディオコントローラ10に出力する。
オーディオ信号は、再生すべき音の第1周波数特性(図11)を含む。
図11では、横軸が周波数(Hz)であり、縦軸が音圧レベル(dB)である。
具体的には、プロセッサ12は、ステップS200で音源23から出力されたオーディオ信号を入力する。
具体的には、プロセッサ12は、オーディオ信号をデコードすることにより、オーディオ信号から、第1周波数特性(図11)を取り出す。
プロセッサ12は、第1周波数特性を記憶装置11に記憶する。
具体的には、タッチパネルディスプレイ26には、画面P100(図12)が表示される。
表示オブジェクトA100は、超音波スピーカ21のシンボル画像IMG100aと、焦点FPのシンボル画像IMG100bと、を含む。
ボタンオブジェクトB100は、焦点FPの位置を移動させるためのユーザの指示を受け付けるオブジェクトである。
シンボル画像IMG100bは、ボタンオブジェクトB100に対するユーザの操作に応じて、表示オブジェクトA100内を移動する。オーディオコントローラ10は、シンボル画像IMG100aに対するシンボル画像IMG100bの相対的な位置に基づいて、焦点FPの位置を決定する。
具体的には、プロセッサ12は、ステップS102で記憶装置11に記憶された第1周波数特性を第2周波数特性に変換する。
より具体的には、プロセッサ12は、周波数閾値fth1未満の周波数成分(以下「低周波数成分」という)について、音圧レベルがオーディオ信号より高くなり、且つ、略均等になるようなイコライジング係数を決定する。これにより、低周波数成分についての第2周波数特性FS2aが得られる。
プロセッサ12は、周波数閾値fth1以上の周波数成分(以下「高周波数成分」という)について、音圧レベルがオーディオ信号より低く、且つ、低周波数性成分の第2周波数特性FS2aより低くなるようなイコライジング係数を決定する。これにより、高周波数成分についての第2周波数特性FS2bが得られる。
プロセッサ12は、ピーク値SLp1に所定の定数値(例えば、6dB)を減じることにより、ピーク閾値Pthを決定する。
プロセッサ12は、第2周波数特性FS2のピーク値がピーク閾値Pthと等しくなるように、第1周波数特性FS1の周波数レンジの全帯域を、音圧レベルが低下する方向にシフトさせる。これにより、図15の第2周波数特性FS2が得られる。
具体的には、プロセッサ12は、記憶装置11に記憶された第1周波数特性FS1の音圧レベルと、ステップS104で得られた第2周波数特性FS2の音圧レベルと、を比較して、変調パラメータを決定する。
所定条件とは、以下の何れかである。
・低周波成分についての第2周波数特性FS2の音圧レベルが音圧閾値未満である場合
・低周波成分についての第1周波数特性FS1の音圧レベルに対する第2周波数特性FS2の音圧レベルの比が所定値以下である場合
超音波スピーカ21は、駆動信号に基づいて、超音波を放射する。超音波スピーカ21から放射された超音波は、ステップS103で決定された焦点FPで集束する。集束した超音波は、焦点FPに可聴音の音源を形成する。焦点FPに形成された音源は、可聴音を発生させる。
オーディオコントローラ10は、再生が終了するまで(S107−NO)、ステップS101〜S106の処理を繰り返し実行する。
これにより、超音波スピーカ21によって再生される可聴音の歪みを解消することができる。
例えば、図4のリスナL1は、音声出力デバイス(イヤホン又はヘッドフォン)の代わりに超音波スピーカ21を用いることによって、音声出力デバイスを装着することなく、リスナL2に聴こえないように音を再生することができる。
本実施形態の変形例について説明する。
変形例1について説明する。変形例1は、フェーズドアレイFAが曲面形状を有する例である。
超音波スピーカ21には、アクチュエータ(例えば、可変アーム)が接続される。アクチュエータは、アレイ面の曲率(つまり、曲面形状)を変えるように構成される。アレイ面の曲率が変わると、フェーズドアレイFAから放射される超音波の位相差も変化する。
アクチュエータは、駆動信号に基づいて、アレイ面の曲率を変える。
特に、単一の焦点(例えば、図6の焦点FP1)に超音波を集束させる場合、複数の超音波トランスデューサ21cの放射方向が当該焦点を向くので、当該焦点で集束する超音波の音圧レベルを上げることができる。
変形例2について説明する。変形例2は、可聴範囲を動的に変化させる例である。
この場合、オペレータは、超音波スピーカ21による音の可聴範囲を任意に変更することができる。
この場合、特定のリスナLにのみ、超音波スピーカ21による音を聴かせることができる。
この場合、環境音が変化しても、可聴範囲を維持することができる。
変形例3について説明する。変形例3は、リスナLの位置に従って焦点FPの位置を決定する例である。
ステップS103において、プロセッサ12は、特定した相対位置に基づいて、図7の焦点FP1の位置を決定する。
ステップS103において、プロセッサ12は、特定した相対位置に基づいて、図9の複数の焦点FP2a及びFP2bの位置を決定する。
変形例4について説明する。変形例4は、ステップS105(図10)において、リスナLの指示に従って変調パラメータを決定する例である。
設定情報が音量を優先することを示す場合、プロセッサ12は、第2周波数特性FS2の音圧レベルが増加するように、変調パラメータを決定する。例えば、プロセッサ12は、第2周波数特性FS2の音圧レベルの最小値が第1周波数特性FS1の音圧レベルの最小値以上になるように、全周波数成分の音圧レベルが増加するような変調パラメータを決定する。
本実施形態について小括する。
少なくとも1つの超音波スピーカ21、及び、音源23と接続可能なオーディオコントローラ10であって、
音源23からオーディオ信号を入力する手段(例えば、ステップS101を実行するプロセッサ12)を備え、
オーディオ信号の音圧レベルと周波数との関係に関する第1周波数特性の周波数成分のうち、所定の周波数閾値より高い周波数成分の音圧レベルを低減することにより、第1周波数特性を第2周波数特性に変換する手段(例えば、ステップS104を実行するプロセッサ12)を備え、
第2周波数特性に基づいて、超音波スピーカ21を駆動させる手段(例えば、ステップS106を実行するプロセッサ12)を備える、
オーディオコントローラ10である。
焦点の近傍に位置するリスナL1は、焦点に形成された音源からの可聴音を聴くことができる。
一方、焦点から離れた位置に位置するリスナL2は、この可聴音を聴くことはできない。つまり、超音波により形成された音源からの可聴音は、焦点の近傍から漏れることはない。
これにより、リスナL1は、音声出力デバイスを装着することなく、リスナL2に聴こえないように可聴音を聴くことができる。
特に、単一の焦点(例えば、図6の焦点FP1)に超音波を集束させる場合、複数の超音波トランスデューサ21cの放射方向が当該焦点を向くので、当該焦点で集束する超音波の音圧レベルを上げることができる。
オーディオコントローラ10と接続可能な超音波スピーカ21であって、
複数の超音波トランスデューサ21cを備え、
オーディオコントローラ10の制御に従って、複数の超音波トランスデューサ21cを個別に駆動する駆動部を備える。
複数の超音波トランスデューサ21cは、平面上に配置され、
駆動部は、複数の超音波トランスデューサ21cから放射される超音波に位相差が形成されるように、各超音波トランスデューサ21cを個別に振動させる。
少なくとも1つの超音波スピーカ21を制御するオーディオコントローラ10と接続可能な音源装置(例えば、音源23)であって、
オーディオ信号を生成する手段を備え、
オーディオ信号の音圧レベルと周波数との関係に関する第1周波数特性の周波数成分のうち、所定の周波数閾値より高い周波数成分の音圧レベルを低減することにより、第1周波数特性を第2周波数特性に変換する手段を備え、
第2周波数特性を含むオーディオ信号をオーディオコントローラ10に出力する手段を備える、
音源装置(例えば、音源23)である。
例えば、カメラ24が、リスナLの画像情報を取得する。
プロセッサ12が、カメラ24が取得した画像情報に対して、人の特徴量に基づく特徴量解析を適用する。これにより、画像情報におけるリスナLの位置(画像空間上の位置)が特定される。
プロセッサ12は、特定した画像空間上の位置に基づいて、超音波スピーカ21に対するリスナLの相対位置を示す三次元座標を生成することにより、当該相対位置を特定する。
例えば、超音波トランスデューサ21cが放射する超音波の反射波を検出する超音波センサを備える。
ステップS100において、プロセッサ12は、超音波トランスデューサ21cを駆動させることにより、超音波を放射する。超音波は、リスナLに反射する。
超音波センサは、リスナLからの反射波を検出する。
プロセッサ12は、超音波を放射してから、超音波センサによって反射波が検出されるまでの時間に基づいて、リスナLの相対位置を推定する。
10 :オーディオコントローラ
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
21 :超音波スピーカ
21a :カバー
21b :筐体
21c :超音波トランスデューサ
23 :音源
24 :カメラ
25 :リスナ位置検出部
26 :タッチパネルディスプレイ
Claims (9)
- 少なくとも1つの超音波スピーカであって、且つ、複数の超音波トランスデューサを備える超音波スピーカ、及び、音源と接続可能なオーディオコントローラであって、
前記音源からオーディオ信号を入力する手段を備え、
前記オーディオ信号の音圧レベルと周波数との関係に関する第1周波数特性の周波数成分のうち、所定の周波数閾値より高い周波数成分の音圧レベルを低減することにより、前記第1周波数特性を第2周波数特性に変換する手段を備え、
前記第2周波数特性に基づいて、少なくとも1つの焦点位置で集束する位相差を有する超音波を放射するように、各超音波トランスデューサを個別に制御するための駆動信号を生成する手段を備え、
前記駆動信号を超音波スピーカに出力する手段を備える、
オーディオコントローラ。 - 前記位相差を用いて、少なくとも1つの焦点位置を制御する手段を備える、
請求項1に記載のオーディオコントローラ。 - 前記制御する手段は、
各超音波トランスデューサが放射する超音波が前記位相差を有するように、各超音波トランスデューサの駆動タイミングを決定し、
前記駆動タイミングに応じて、前記駆動信号を各超音波トランスデューサに出力する、
請求項2に記載のオーディオコントローラ。 - 前記制御手段は、前記焦点位置の焦点座標と、各超音波トランスデューサの位置を示す座標と、に基づいて、各超音波トランスデューサの駆動時間差を決定する、
請求項3に記載のオーディオコントローラ。 - 前記制御する手段は、前記超音波スピーカに対するリスナの相対位置に基づいて、前記焦点位置を制御する、
請求項2〜4の何れかに記載のオーディオコントローラ。 - 前記オーディオ信号と、前記焦点位置と、に基づいて、前記超音波をAM(Amplitude Modulation)変調又はPM(Phase Modulation)変調させるための変調パラメータを決定する手段を備える、
請求項1〜5の何れかに記載のオーディオコントローラ。 - コンピュータを、請求項1〜6の何れかに記載の各手段として機能させるためのプログラム。
- 請求項1〜6の何れかに記載のオーディオコントローラと接続可能な超音波スピーカであって、
複数の超音波トランスデューサを備え、
前記オーディオコントローラによって生成された駆動信号に従って、前記複数の超音波トランスデューサを個別に駆動する駆動部を備える、
超音波スピーカ。 - 請求項1〜6の何れかに記載のオーディオコントローラと接続可能な音源装置であって、
前記オーディオ信号を生成する手段を備え、
前記オーディオ信号の音圧レベルと周波数との関係に関する第1周波数特性の周波数成分のうち、所定の周波数閾値より高い周波数成分の音圧レベルを低減することにより、前記第1周波数特性を第2周波数特性に変換する手段を備え、
前記第2周波数特性を含むオーディオ信号を前記オーディオコントローラに出力する手段を備える、
音源装置。
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