JP7315732B2 - ジメチルフェニルチオウレアを含む皮膚美白用組成物 - Google Patents

ジメチルフェニルチオウレアを含む皮膚美白用組成物 Download PDF

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Description

特許法第30条第2項適用 電気通信回線を通じての発表 掲載年月日:2021年1月22日 掲載アドレス: https://doi.org/10.3390/molecules26030566
本発明は、ジメチルフェニルチオウレアを含む皮膚美白用組成物に関する。
人の皮膚色は、大きく見て、メラニン(melanin)、ヘモグロビン、カロチンによって決定されるが、そのうち、メラニンが最も重要な役割を行う。皮膚の色または明るさは、人の皮膚内メラニンの濃度と分布とによって遺伝的に決定されるが、太陽紫外線、疲れまたはストレスのような環境的または生理的な条件によっても影響を受ける。メラニンは、アミノ酸の一種であるチロシン(tyrosine)にチロシナーゼ(tyrosinase)という酵素が触媒と作用し、ドパ(DOPA)及びドパキノン(dopaquinone)に順次に変わった後、非酵素的な酸化反応を経て作られる。そのように、メラニンが作られる経路は、知られているが、メラニン合成を誘導するメカニズムにおいて、チロシナーゼが触発される原因が何であるかということについては、いまだに詳細に明らかにされていない。最近では、皮膚しわ改善または皮膚美白のための皮膚生理学的研究が多く行われており、ビタミンCのように、抗酸化効果を示す成分を含む化粧料などが提示されている。そのような技術的背景下において、皮膚美白用組成物に係わる研究(KR登録特許10-1449577)が活発になされているが、人工的に合成された物質に係わる皮膚美白用組成物に係わる研究は、いまだに十分ではない実情である。
一態様は、下記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む皮膚美白(whitening)用化粧料組成物を提供する:
他の態様は、前記化学式Iで表される化合物、またはその食品学的に許容可能な塩を有効成分として含む皮膚美白用食品組成物を提供する。
さらに他の態様は、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む皮膚美白用皮膚外用剤を提供する。
さらに他の態様は、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む過色素沈着性疾患の予防用または治療用の薬剤学的組成物を提供する。
さらに他の態様は、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む化粧料組成物を、個体の皮膚に適用する段階を含む皮膚美白方法を提供する。
さらに他の態様は、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む過色素沈着性疾患の予防用または治療用の薬剤学的組成物を、個体の皮膚に適用するか、あるいは個体に投与する段階を含む過色素沈着性疾患の予防、改善または治療の方法を提供する。
一態様は、下記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む皮膚美白用化粧料組成物を提供する:
前記化学式Iで表される化合物は、C12Sの分子式を有し、約175ないし185g/モルの分子量を有する化合物であり、天然にも由来し、当該分野において広く公知された多様な合成方法によっても獲得される。
前記化学式Iで表される化合物は、ジメチルフェニルチオウレア、1-(2,4-ジメチルフェニル)チオウレア)、(2,4-キシリル)チオウレア、2,4-キシリルチオウレア、2-チオ-1-(2,4-キシリル)-ウレア、2-チオ-1-(2,4-キシリル)ウレア、2,4-ジメチルフェニルチオウレア、1-(2,4-ジメチルフェニル)-2-チオウレア、または1-(2,4-ジメチルフェニル)チオウレアと同一化合物であることができる。
用語「薬学的に許容可能な塩」とは、前記化合物の所望する生物学的及び/または生理学的活性を保有しており、所望しない毒物学的効果は、最小限に示す全ての塩を意味する。塩としては、薬学的に許容可能な遊離酸(free acid)によって形成された酸付加塩が有用である。該酸付加塩は、一般的な方法、例えば、化合物を過量の酸水溶液に溶解させ、その塩を、水混和性有機溶媒、例えば、メタノール、エタノール、アセトンまたはアセトニトリルを使用し、沈澱させて製造する。同モル量の化合物、及び水中の酸またはアルコール(例:グリコールモノメチルエーテル)を加熱し、次に、前記混合物を蒸発させて乾燥させるか、あるいは析出された塩を吸引濾過させることができる。そのとき、遊離酸としては、無機酸と有機酸とを使用することができ、無機酸としては、塩酸、ヒドロブロム酸、リン酸、硝酸、硫酸、スズ酸などを使用することができ、有機酸としては、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、マレイン酸(maleic acid)、コハク酸、蓚酸、安息香酸、酒石酸、フマル酸(fumaric acid)、マンデル酸、プロピオン酸(propionic acid)、クエン酸(citric acid)、乳酸(lactic acid)、グリコール酸(glycollic acid)、グルコン酸(gluconic acid)、ガラクツロン酸、グルタミン酸、グルタル酸(glutaric acid)、グルクロン酸(glucuronic acid)、アスパラギン酸、アスコルビン酸、カーボン酸、バニリン酸、ヨウ化水素酸などを使用することができるが、それらに制限されるものではない。
また、塩基を使用し、薬学的に許容可能な金属塩を作ることができる。アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩は、例えば、化合物を過量のアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物の溶液中に溶解させ、非溶解化合物塩を濾過した後、濾液を蒸発、乾燥させて得る。そのとき、金属塩としては、特に、ナトリウム塩、カリウム塩またはカルシウム塩を製造するのが、制約上適するが、それらに制限されるものではない。また、それらに対応する銀塩は、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を、適当な銀塩(例:硝酸銀)と反応させて得ることができる。
前記化学式Iで表される化合物の薬学的に許容可能な塩は、取り立てて指示されない限り、前記化合物に存在しうる酸性基または塩基性基の塩をほとんど含む。例えば、薬学的に許容可能な塩としては、ヒドロキシ基のナトリウム塩、カルシウム塩及びカリウム塩などが含まれ、アミノ基のその他薬学的に許容可能な塩としては、ヒドロブロミド塩、硫酸塩、水素硫酸塩、リン酸塩、水素リン酸塩、二水素リン酸塩、アセテート、スクシネート、シトレート、タルトレート、ラクテート、マンデレート、メタンスルホネート(メシレート)及びp-トルエンスルホネート(トシレート)の塩などがあるが、当業界で知られた塩の製造方法を介しても製造される。
用語「薬学的に許容可能な塩」は、用語「化粧品学的に許容可能な塩」、「食品学的に許容可能な塩」と相互交換的に使用されるか、あるいは「化粧品学的に許容可能な塩」、及び「食品学的に許容可能な塩」まで含む概念である。
用語「化粧品学的に許容可能な塩」とは、前述の「薬学的に許容可能な塩」で定義されたところと同じであるか、あるいはその範囲内において、前記化合物が化粧品学的に許容可能な酸または塩基と結合された形態の塩とも定義される。
前記化粧料組成物において、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩の含量は、組成物全体重量対比で、約0.00001ないし10重量%であることが望ましい。
一具体例において、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩は、全体化粧料組成物総重量対比で、約0.01ないし0.50重量%含まれるものでもある。具体的には、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩は、全体化粧料組成物総重量対比で、約0.01重量%以上ないし約0.50重量%未満、約0.03ないし0.50重量%、約0.03重量%以上ないし約0.50重量%未満、約0.05ないし0.50重量%、または約0.05重量%以上ないし約0.50重量%未満含まれるものでもある。一具体例によれば、前記組成物が、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、約0.01重量%以上ないし約0.50重量%未満で含む場合、皮膚刺激を誘発させずに、顕著に優秀な皮膚美白効果を示すことができる。
一具体例において、前記化粧料組成物は、約0.1ないし30,000μMの化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含むものでもある。望ましくは、前記前記化粧料組成物は、約0.4ないし30,000μM、約1ないし30,000μM、または約1.7ないし30,000μMの化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含むものでもある。一具体例によれば、前記組成物が、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を、約0.1μM未満で含む場合、皮膚美白効果が顕著に低減され、約30,000μMを超えて含む場合、皮膚刺激を誘発してしまう。
用語「皮膚美白(whitening)」は、メラニン色素の合成を阻害することにより、皮膚トーンを明るくするだけではなく、紫外線、ホルモンまたは遺伝に起因した皮膚の色素過多沈着を改善することを意味する。前記皮膚の色素過多沈着は、肝斑、そばかす、老人性疣贅、しみ、老人性色素斑または褐色斑点などを含むものでもある。
用語「改善」は、状態の緩和または治療と係わるパラメータ、例えば、症状の程度を少なくとも低減させる全ての行為を意味しうる。
前記化粧料組成物は、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩の化粧品学的有効量(cosmetically effective amount)、及び/または化粧品学的に許容される担体を含むものでもある。
用語「化粧品学的有効量」は、前記化粧料組成物の皮膚美白効能を達成させるのに十分な量を意味する。該化粧品学的有効量は、目的とする皮膚美白効果が示される程度に、当業者が一般的な常識に基づいて決定することができる。
前記化粧料組成物に含まれる化粧品学的に許容される担体は、剤形によって多様である。前記化粧料組成物の剤形が、軟膏、ペースト、クリームまたはゲルである場合には、担体成分として、動物性油、植物性油、ワックス、パラフィン、澱粉、トラカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、シリカ、タルク、酸化亜鉛、またはそれらの混合物が利用されうる。前記化粧料組成物の剤形が、パウダーまたはスプレーである場合には、担体成分として、ラクトース、タルク、シリカ、アルミニウムヒドロキシド、ケイ酸カルシウム、ポリアミドパウダー、またはそれらの混合物が利用され、特に、スプレーである場合には、さらには、クロロフルオロヒドロカーボン、プロパン/ブタンまたはジメチルエーテルのような推進剤を含むものでもある。前記化粧料組成物の剤形が、溶液または乳濁液である場合には、担体成分として、溶媒、溶解化剤、または乳濁剤が利用され、例えば、水、エタノール、イソプロパノール、エチルカーボネート、酢酸エチル、ベンジルベンゾエート、プロピレングリコール、1,3-ブチルグリコールオイルがあり、特に、綿実油、落花生油、とうもろこし胚種油、オリーブオイル、ひまし油及び胡麻オイル、グリセロール脂肪族エステル、ポリエチレングリコールまたはソルビタンの脂肪酸エステルがある。前記化粧料組成物の剤形が懸濁液である場合には、担体成分として、水・エタノールまたはプロピレングリコールのような液状の希釈剤、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールエステル及びポリオキシエチレンソルビタンエステルのような懸濁液剤、微晶質セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、アガーまたはトラカントなどが利用されうる。前記化粧料組成物の剤形がせっけんである場合には、担体成分として、脂肪酸のアルカリ金属塩、脂肪酸ヘミエステル塩、脂肪酸タンパク質加水分解物、イセチオネート、ラノリン誘導体、脂肪族アルコール、植物性油、グリセロール、糖などが利用されうる。
前記化粧料組成物は、着色剤、色素、保存剤、安定化剤、界面活性剤、増粘剤、溶解剤、保湿剤、エモリエント剤、紫外線吸収剤、防腐剤、殺菌剤、乳化剤、酸化防止剤、pH調整剤、有機及び無機の顔料、香料、精製水、分散剤、充填剤、甘味料、ビタミン、自由ラジカルスカベンジャ、金属イオン封鎖剤、冷感剤、または制汗剤のように、当該分野で一般的に利用される添加物をさらに含んでもよい。前記保存剤などの追加成分の配合量は、本発明の目的及び効果を損傷させない範囲内において、当業者が容易に選定可能であり、その配合量は、組成物全体重量を基準に、0.001ないし40重量%でもある。
前記化粧料組成物は、当業界で一般的に製造されるいかなる剤形にも製造され、例えば、溶液、懸濁液、乳濁液、ペースト、ゲル、クリーム、ローション、パウダー、せっけん、界面活性剤含有クレンジング、オイル、粉末ファウンデーション、乳濁液、ファウンデーション、ワックスファウンデーション及びスプレーなどにも剤形化されるが、それらに制限されるものではない。例えば、柔軟化粧水、栄養化粧水、栄養クリーム、マッサージクリーム、エッセンス、アイクリーム、クレンジングクリーム、クレンジングフォーム、クレンジングウォーター、パック、スプレーまたはパウダーの剤形にも製造される。
他の態様は、下記化学式Iで表される化合物、またはその食品学的に許容可能な塩を有効成分として含む皮膚美白用食品組成物を提供する:
用語「食品学的に許容可能な塩」とは、前述の「薬学的に許容可能な塩」で定義されたところと同じであるか、その範囲内において、前記化合物が食品学的に許容可能な酸または塩基と結合された形態の塩とも定義される。
前記食品組成物は、健康機能食品組成物でもある。
用語「健康機能食品」とは、有効成分を、飲料、茶類、香辛料、ガム(gum)、菓子類のような食品素材に添加するか、あるいはカプセル化、粉末化、懸濁液などに製造された食品であり、それを摂取する場合、健康上、特定効果をもたらすことを意味するが、一般薬品とは異なり、食品を原料にし、薬品の長期服用時に発生しうる副作用などがないという長所がある。従って、前記健康機能食品組成物は、日常的に摂取することが可能であるために、高い皮膚美白効果を期待することができ、非常に有用である。
前記食品組成物において、前記化学式Iで表される化合物、またはその食品学的に許容可能な塩は、食品にそのまま添加されるか、あるいは他の食品または食品成分と共に添加され、一般的な方法により、適切に添加または使用されうる。前記化学式Iで表される化合物、またはその食品学的に許容可能な塩の混合量は、その使用目的(予防用または改善用)により、適して決定されうる。
前記食品組成物において、前記化学式Iで表される化合物、またはその食品学的に許容可能な塩の含量は、組成物全体重量対比で、約0.00001ないし10重量%であることが望ましい。
前記食品組成物は、担体、希釈剤、賦形剤及び添加剤のうち1以上をさらに含み、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、粉末剤、カプセル剤及び液剤の剤形によってなる群のうちから選択された一つにも剤形化される。一態様による化合物を添加することができる食品としては、各種食品類、粉末、顆粒、錠剤、カプセル、シロップ剤、飲料、ガム、茶、ビタミン複合剤、健康機能性食品類などがある。
前記食品組成物は、前記化学式Iで表される化合物、またはその食品学的に許容可能な塩を含む以外に、特別な制限なしに、他の成分を塩成分として含んでもよい。例えば、一般的な飲料と共に、さまざまな香味剤または天然炭水化物などを追加成分として含んでもよい。前記天然炭水化物の比率は、当業者の選択によって適切に決定されうる。
前述のところ以外にも、前記食品組成物は、さまざまな栄養剤、ビタミン、鉱物(電解質)、合成風味剤及び天然風味剤のような風味剤、着色剤及び充填剤(チーズ、チョコレートなど)、ペクチン酸及びその塩、アルギン酸及びその塩、有機酸、保護性コロイド増粘剤、pH調節剤、安定化剤、防腐剤、グリセリン、アルコール、炭酸飲料に使用される炭酸化剤などを含むものでもある。そのような成分は、独立して、あるいは組み合わせて使用することができ、そのような添加剤の比率も、当業者によって適切に選択されうる。
前記食品組成物で言及された用語または要素において、前記化粧料組成物に係わる説明で言及されたようなことは、前述のところで前記化粧料組成物に係わる説明で言及されたところのようであると理解される。
さらに他の態様は、下記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む皮膚美白用皮膚外用剤を提供する:
用語「皮膚外用剤」とは、皮膚に適用する組成物全般を包括する概念であり、例えば、基礎化粧料、メーキャップ化粧料、毛髪用化粧料のような各種化粧料;軟膏剤、クリーム剤、ローション剤のような医薬品及び医薬部外品を含む局所投与用薬学組成物などを含む概念である。例えば、前記皮膚外用剤は、有効成分を単独で含むか、あるいは1以上の薬学的に許容される担体、賦形剤、希釈剤などをさらに含み、薬剤学的組成物としても提供される。
前記皮膚外用剤において、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩の含量は、皮膚外用剤全体重量対比で、約0.00001ないし10重量%であることが望ましい。
前記皮膚外用剤で言及された用語または要素において、前記化粧料組成物及び食品組成物に係わる説明で言及されたようなことは、前述のところで、前記化粧料組成物及び食品組成物に係わる説明で言及されたところのようであると理解される。
さらに他の態様は、下記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む過色素沈着性疾患の予防用または治療用の薬剤学的組成物を提供する:
用語「予防」は、前記組成物の投与により、疾病の発病を抑制または遅延させる全ての行為を意味する。用語「治療」は、疾病を病んだり、疾病が発病する危険があったりする個体に、前記個体の状態(例えば、1以上の症状)の改善、疾病進行の遅延、症状発生の遅延、または症状進行の鈍化などを含む効果を提供する任意の形態の治療を意味する。従って、前述の「治療」及び「予防」は、症状の治癒、または完全な除去を意味するように意図されるものではない。
前述の「過色素沈着性疾患」は、皮膚に、メラニン色素が過多に生成され、皮膚に沈着される疾患、すなわち、過色素沈着(hyperpigmentation)症状が示される疾患を言う。前記過色素沈着性疾患は、例えば、肝斑、そばかす、老人性疣贅、しみ、老人性色素斑または日光黒色腫(solar lentigines)である。
前記薬剤学的組成物は、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩の薬剤学的有効量(pharmaceutically effective amount)、及び/または薬剤学的に許容される担体を含むものでもある。
用語「薬剤学的有効量」は、前記薬剤学的組成物の過色素沈着性疾患の予防効能または治療効能を達成させるのに十分な量を意味しうる。
前記薬剤学的組成物において、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩の含量は、組成物全体重量対比で、約0.00001ないし10重量%であることが望ましい。
前記薬剤学的に許容される担体は、製剤時に一般的に利用されるものであり、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、澱粉、アカシアゴム、リン酸カルシウム、アルギネート、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微晶質セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップ、メチルセルロース、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、滑石、ステアリン酸マグネシウム及びミネラルオイルなどを含むが、それらに限定されるものではない。適する薬剤学的に許容される担体及び製剤は、Remington's Pharmaceutical Sciences (19th ed., 1995)に詳細に記載されている。
前記薬剤学的組成物は、前記成分以外に、潤滑剤、湿潤剤、甘味剤、香味剤、乳化剤、懸濁液剤、保存剤などをさらに含んでもよいが、それらに制限されるものではない。
前記薬剤学的組成物は、経口または非経口、望ましくは、非経口で投与することができ、非経口投与である場合には、筋肉注入、静脈内注入、皮下注入、腹腔注入、局所投与、経皮投与などで投与することができるが、それらに限定されるものではない。
前記薬剤学的組成物の投与量は、製剤化方法、投与方式、患者の年齢・体重・性、病的状態、飲食物、投与時間、投与経路、排泄速度及び反応感応性のような要因により、多様に処方されうる。具体的には、前記投与量は、組成物が製品化される形態、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩が皮膚に適用される方法、及び皮膚に留まる時間などによっても異なるのである。例えば、前記組成物が医薬品に製品化される場合には、日常的に皮膚に適用することになる化粧品に製品化される場合に比べて高濃度に、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を含んでもよいのである。従って、一日投与量は、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩の量を基準に、約0.1ないし100mg/kgであり、望ましくは、約30ないし80mg/kgであり、さらに望ましくは、約50ないし60mg/kgであり、一日1ないし6回投与されうる。
前記薬剤学的組成物は、当該発明が属する技術分野において、一般的な知識を持った者が容易に実施することができる方法により、薬剤学的に許容される担体及び/または賦形剤を利用して製剤化することにより、単位用量形態に製造されるか、あるいは多用量容器内に内入させても製造される。
前記剤形は、油性媒質中または水性媒質中の溶液、懸濁液または乳化液形態でもあり、エキス剤、粉末剤、顆粒剤、錠剤またはカプセル剤の形態でもあり、分散剤及び/または安定化剤をさらに含んでもよい。
前記薬剤学的組成物で言及された用語または要素において、前記化粧料組成物、食品組成物及び皮膚外用剤に係わる説明で言及されたようなことは、前述のところで、前記化粧料組成物、食品組成物及び皮膚外用剤に係わる説明で言及されたところのようであると理解される。
さらに他の態様は、下記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む化粧料組成物を、個体の皮膚に適用する段階を含む皮膚美白方法を提供する:
さらに他の態様は、前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む薬剤学的組成物を、個体の皮膚に適用するか、あるいは個体に投与する段階を含む過色素沈着性疾患の予防、改善または治療の方法を提供する。
用語「適用する」は、「塗布する」及び「投与する」と相互交換的に使用され、一実試芸による組成物の、所望する部位への少なくとも部分的局所化をもたらすこと、または投与経路により、個体内に、一態様による組成物を配することでもある。
前述の「個体」は、ヒト、または非ヒトである霊長類、マウス(mouse)、犬、猫、馬及び牛などの哺乳類を意味し、疾病の治療を必要とする対象でもある。
前述の方法で言及された用語または要素において、前述の化粧料組成物、食品組成物、皮膚外用剤及び薬剤学的組成物に係わる説明で言及されたようなことは、前述のところで、前記化粧料組成物、食品組成物、皮膚外用剤及び薬剤学的組成物に係わる説明で言及されたところのようであると理解される。
一実施例の皮膚美白用組成物によれば、皮膚刺激が最小化され、低濃度の用量でも、すぐれた皮膚美白効果を示す。さらには、前記組成物は、合成費用が低廉であり、化粧料組成物、健康機能食品組成物、皮膚外用剤または薬剤学的組成物のような多様な分野に活用可能である。
一実施例の化学式Iで表される化合物の製造過程を概略的に示した図である。 対照群であるコウジ酸のチロシナーゼ抑制効果を確認した図である。 一実施例の化学式Iで表される化合物のチロシナーゼ抑制効果を確認した図である。 一実施例の化学式Iで表される化合物のメラニン生成抑制効果を確認した図である。
以下、本発明について、実施例を介してさらに詳細に説明する。しかし、本発明による実施例及び実験例は、さまざまな他形態にも変形され、本発明の範囲は、以下で詳述する実施例及び実験例に限定されると解釈されるものではない。本発明の実施例及び実験例は、当業界で当業者に、本発明についてさらに完全に説明するために提供されるものである。また、本明細書には、望ましい方法や試料が記載されるが、それらと類似していたり、同等であったりするものも、本明細書の範疇に含まれる。
〔製造例1:化学式Iで表される化合物の準備〕
前記化学式Iで表される化合物は、C12Sの分子式を有し、約180.27g/モルの分子量を有する化合物であり、天然に由来するものでもあり、当該分野で広く公知された多様な合成方法によっても獲得される。図1は、一例であり、前記化学式Iで表される化合物の製造過程を概略的に示す。下記実験に使用された化学式Iで表される化合物は、Enamine社のCat#EN300-28852製品を購入して使用し、化合物I(BTB04770)と命名した。
〔実験例1:化合物I(BTB04770)のチロシナーゼ抑制効果の確認〕
化合物I(BTB04770)のチロシナーゼ抑制効果を確認するために、下記のような実験を実施した。
96ウェルプレートに、0.1Mリン酸塩緩衝液(pH6.6)110μL、化合物I(BTB04770)を含む試料液10μL、マッシュルームチロシナーゼ液(1,500U/mL~2,000U/mL)(あるいは、ヒトチロシナーゼ)40μLを順に混合した。前記混合液に、1.5mMチロシン液20μLを入れ、37℃で20~30分間反応させた後、490nmで吸光度を測定した。そのとき、前記混合液に含まれた化合物I(BTB04770)の濃度を異にするさまざまな種類の実験群について実験を進め、化合物I(BTB04770)の濃度別チロシナーゼ抑制効果を分析した。対照群として、化合物I(BTB04770)の代わりに、コウジ酸を処理し、同一実験を行った。対照群及び実験群のそれぞれに処理されたコウジ酸及び化合物I(BTB04770)の濃度は、下記表1の通りである。
その結果、図2及び図3に示されているように、化合物I(BTB04770)は、対照群に比べ、さらに低濃度で、さらに優秀なチロシナーゼ抑制効果を示すということを確認した。
それを介し、化合物I(BTB04770)は、対照群に比べ、顕著な美白効果を示すということ確認した。
〔実験例2:化合物I(BTB04770)のメラニン生成抑制効果の確認〕
化合物I(BTB04770)のメラニン生成抑制効果を確認するために、下記のような実験を実施した。
6ウェルプレートに、ウェル当たり、1.0x10個のメラニン生成細胞(60mmディッシュに、ディッシュ当たり3x10細胞)を接種し、細胞培養条件において、24時間培養した。培地を除去し、該細胞をダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(DPBS)で洗浄した後、培地にメラニン生成を誘導するために、α-メラノサイト刺激ホルモン(α-MSH)が含まれた(最終濃度100nM)試料を入れ、約3ないし4日間培養した。その後、前記培養された細胞に、化合物I(BTB04770)を処理した。対照群として、化合物I(BTB04770)の代わりに、コウジ酸またはアルブチンを処理し、同一実験を行った。化合物I(BTB04770)、コウジ酸またはアルブチンの処理濃度は、下記表2の通りである。
その後、培地を除去した後、DPBSで洗浄し、トリプシンを利用し、細胞を引き離し、1.5mlチューブに移した後、遠心分離を介して細胞を沈め、上澄み液を除去した後、細胞のメラニン生成量を肉眼でまず確認した。細胞に、1N NaOH+10%ジメチルスルホキシド(DMSO)300μlを入れ、95℃で約30ないし40分間静置し、細胞内メラニンを溶解し出し、96ウェルプレートに200μlずつ入れ、プレートリーダを利用し、405nmで測定した。そのとき、定量のために、標準(standard)として、Sigma Aldrichのメラニン(M8631-100MG)を使用した。
その結果、図4に示されているように、化合物I(BTB04770)は、対照群に比べ、さらに低い濃度でさらに優秀なメラニン生成抑制効果を示すということ確認した。
それを介して、化合物I(BTB04770)は、対照群に比べ、顕著な美白効果を示すということ確認した。
〔実験例3:化合物I(BTB04770)の安全性の確認〕
化合物I(BTB04770)の安全性を確認するために、皮膚貼布刺激実験を行った。
化合物I(BTB04770)の濃度を異にするさまざまな試料を準備した後、前記それぞれの試料を、貼布(patch)を介して被験者の皮膚に付着させた。貼布を除去し、約30分後に最初の判読を試み、約24時間が経過した後、2回目の判読を行った。各試料の皮膚刺激の強度を調べるために、一次皮膚刺激指数(P.C.I.:primary cutaneous irritation index)を求め、各試料の皮膚刺激を判定した。
その結果、下記表3に示されているように、化合物I(BTB04770)は、約0.5%未満の濃度において、皮膚刺激を誘発しないということを確認した。


Claims (6)

  1. 下記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む、皮膚美白用化粧料組成物:

  2. 前記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩は、全体化粧料組成物総重量対比で、0.01ないし0.50重量%含まれたものである、請求項1に記載の皮膚美白用化粧料組成物。
  3. 下記化学式Iで表される化合物、またはその食品学的に許容可能な塩を有効成分として含む、皮膚美白用食品組成物:

  4. 下記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む、皮膚美白用皮膚外用剤:

  5. 下記化学式Iで表される化合物、またはその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む、過色素沈着性疾患の予防用または治療用の薬剤学的組成物:

  6. 前記過色素沈着性疾患は、肝斑、そばかす、老人性疣贅、しみ、老人性色素斑または日光黒色腫である、請求項5に記載の薬剤学的組成物。
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