JP7314773B2 - 土壌排水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、処理対象土から間隙水を強制的に排出するための土壌排水装置に関する。
従来より、浚渫土砂、建設発生土や山から切り崩した土砂を用いて土地の埋立てや水域の埋立て工事を行うに際し、埋立材料が粘性土等の含水比が高く軟弱な土壌である場合には一般に、埋立領域に埋立材を堆積させて埋立地盤を形成する工程と、この埋立地盤に脱水処理等の地盤改良を行って、埋立地盤の強度増加を図る工程とを実施する。
例えば、特許文献1では、護岸壁で囲まれた埋立領域に設けたサンドマット上に埋立地盤を構築し、この埋立地盤に対して下端がサンドマットと接続するようにして鉛直ドレーン材を打設する。また、鉛直ドレーン材を含む埋立地盤の上面に不透水層を形成するとともに、埋立地盤中に吸気管及び吸気ポンプを配備した集水井戸を、サンドマットと連通するように複数配置する。こののち、集水井戸を利用してサンドマット及び鉛直ドレーン材を介して埋立地盤に真空圧を作用させ、埋立地盤の水分を集水井戸に集水している。
また、特許文献2では、ドレーン材が水平に埋設された複数の砂層とウェルポイントとを備える堰堤を、埋立地の周囲に築造したうえで、埋立地にドレーン材を水平に配置して堰堤内のドレーン材と接続したのち、浚渫土を所定の層厚まで埋立てる。そして、ウェルポイントを稼働させつつ上記の工程を繰り返し、浚渫土から強制排水を行っている。
特開2001-279657号公報 特開2001-182046号公報
上記のように、埋立地盤の強度増加を図る手段として間隙水を強制的に排出する方法を採用すると、地盤全体に均等な圧密沈下を生じさせて地盤強度を確実に増加させることができる。
しかし、特許文献1は、埋立地盤を構築したのち、その上面に不透水層を形成したうえで真空圧を作用させる方法であるから、埋立地盤を構築する作業と埋立地盤に真空圧を作用させる作業とを並行して行うことができず、施工期間が長期化しやすい。
一方、特許文献2では、浚渫土を埋立てる作業と埋立てた浚渫土から間隙水を強制的に排出する作業を並行して行うことが可能である。ところが、ドレーン材が水平に埋設された複数の砂層を堰堤に設ける作業が煩雑であるだけでなく、堰堤に設けたドレーン材及び砂層は、埋立領域の外側領域と連通するよう構築されており、浚渫土の間隙水を効率よく吸引し排出することができない。
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、簡略な構成で効率よく、処理対象土を堆積させる作業と、処理対象土から間隙水を強制的に吸引し排出する作業を、並行して行うことの可能な、土壌排水装置を提供することである。
かかる目的を達成するため、本発明の土壌排水装置は、処理対象土の間隙水を集水する集水設備と、集水設備を介して前記処理対象土に負圧を作用させる負圧作用設備と、を備える土壌排水装置であって、前記集水設備が、地盤上に敷設されるとともに下面及び周縁部が閉塞され、上面に前記処理対象土が堆積される透水マットと、該透水マットに埋設される水平ドレーン材と、を備え、前記負圧作用設備が、前記間隙水を貯留する貯水槽と、該貯水槽に貯留した前記間隙水を排水する排水装置と、前記貯水槽内を減圧する減圧装置と、を備え、前記貯水槽と前記水平ドレーン材とが、連結管を介して連通されていることを特徴とする。
本発明の土壌排水装置によれば、集水設備の水平ドレーン材と負圧作用設備の貯水槽が、連結管を介して連通されている。これにより、透水マットの上方に処理対象土を堆積せるための作業空間を確保するべく、連結管の長さを適宜調整して負圧作用設備を透水マットの外方に設置しても、減圧装置を稼働させて貯水槽内を減圧するのみで、連結管、水平ドレーン材及び透水マットを介して処理対象土に負圧を作用させることができる。したがって、処理対象土を透水マット上に堆積させる作業と、処理対象土から間隙水を強制的に吸引し排出する作業とを、並行して効率よく実施することが可能となる。また、両者の作業をほぼ同時に開始することもできるため、工期短縮に寄与することが可能となる。
また、透水マットの下面及び周縁部が閉塞されていることから、透水マットが何れの施工条件にある地盤上に敷設されても、上面に堆積された処理対象土に対してのみ負圧を作用させることができ、処理対象土の間隙水を効率よく排水することが可能となる。
本発明の土壌排水装置は、前記集水設備に、下端が前記透水マットに接触し上端が前記処理対象土内に配置された、鉛直ドレーン材を備えることを特徴とする。
本発明の土壌排水装置によれば、水平ドレーン材及び透水マットを介して、処理対象土に対して下面全体から均質に負圧を作用させることができるだけでなく、鉛直ドレーン材を介して処理対象土の高さ方向にも負圧を作用させることができ、処理対象土全体から効率よく間隙水を排水することが可能となる。
本発明の土壌排水装置は、前記透水マットに面して壁状部が設けられており、該壁状部に沿って、前記貯水槽が配置されることを特徴とする。
本発明の土壌排水装置によれば、貯水槽を壁状部に沿って配置することから、壁天端を、貯水槽の配置作業を行うための作業エリアとして利用でき、容易に負圧作用設備の設置作業を実施することが可能となる。また、壁天端を、貯水水槽に設ける排水装置や減圧装置の、配管や電線もしくは設備機器を配置する配置エリアとして利用でき、負圧作用設備に係るメンテナンス作業の効率化を図ることも可能となる。
本発明の土壌排水装置は、前記透水マットが、護岸堤体に囲まれた埋立領域に敷設されていることを特徴とする。
本発明の土壌排水装置によれば、護岸堤体に囲まれた埋立領域において、処理対象土である埋立土を堆積する作業と、堆積した埋設土の間隙水を強制的に吸引し排水する作業を、並行して効率よく実施することが可能となる。また、両者の作業をほぼ同時に開始することもできるため、海岸などの水域で行う埋立工事の工期短縮及び工費削減に寄与することが可能となる。
また、護岸堤体に負圧発生装置を集約して配置できるため、埋立領域における浚渫船や作業船等の往来を阻害することがなく、作業効率を大幅に向上することが可能となる。
本発明によれば、透水マットに埋設されている水平ドレーン材と負圧作用設備の貯水槽が、連結管を介して連通されているから、連結管の長さを調整することにより、透水マットの外方に負圧発生設備を設置して、透水マットの上方に処理対象土を堆積させるための作業空間を確保でき、処理対象土を堆積させる作業と、処理対象土から間隙水を強制的に吸引し排水する作業を、並行して効率よく実施することが可能となる。
本発明の実施の形態における埋立工事に利用した土壌排水装置を示す図である。 本発明の実施の形態における水平ドレーン材及び連結管との取り合いを示す図である。 本発明の実施の形態における土壌排水装置の設置方法を示す図である(その1)。 本発明の実施の形態における土壌排水装置の設置方法を示す図である(その2)。 本発明の実施の形態における土壌排水装置を用いた工事の他の事例を示す図である。 本発明の実施の形態における集水設備の他の事例を示す図である。
本発明の土壌排水装置について、海域で行う埋立工事に採用する場合を事例に挙げ、以下にその詳細を、図1~6を参照しつつ説明する。
なお、処理対象土は、例えば、浚渫工事に伴い発生する浚渫土砂や地中掘削に伴い発生する土砂といった建設工事に伴って発生した建設発生土、建設汚泥やヘドロなど泥状物等、土砂が混じった土砂混合物すべてを含むものとする。
≪土壌排水装置≫
図1(a)(b)で示すように、コンクリート造の護岸堤体Eで仕切られた埋立領域10には、処理対象土である浚渫土D1が堆積されて埋立地盤が形成されているとともに、浚渫土D1の間隙水を強制的に排出するための土壌排水装置1が設置されている。
土壌排水装置1は、浚渫土D1の間隙水を集水する集水設備2と、集水設備2を介して浚渫土D1に負圧を作用させる負圧作用設備3と、を備えている。
≪集水設備≫
集水設備2は、図1(a)で示すように、周縁部及び下面に閉塞部211a、211bが設けられた透水マット21と、透水マット21に埋設された水平ドレーン材22と、透水マット21に接続された鉛直ドレーン材23と、により構成されている。
透水マット21は、良質な砂材を用いた透水性の高い敷砂であるサンドマットであり、図1(b)で示すように、埋立領域10の海底地盤上に、護岸堤体Eとの間に所定の距離を確保した状態で敷設されている。なお、サンドマットは、礫を含むものであってもよく、また、透水マット21は、高い透水性能を有し、地盤の上面に対して面状に敷設できるものであればいずれを採用してもよく、例えば、立体網状体やグラベルマット等を採用してもよい。
また、図1(a)で示すような、透水マット21の周縁部及び下面に設けられた閉塞部211a、211bは、透水マット21に比して透水性及び透気性が非常に小さく、不透水性及び不透気性として一般に用いられる材料もしくは構造のものであれば、いずれを採用してもよい。
本実施の形態では、浚渫土D1を透水マット21の周縁部を覆うようにして堆積し、これを閉塞部211aとして利用し、また、埋立領域10が設けられている海底地盤を、透水マット21の下面に設ける閉塞部211bとして利用している。海底地盤はその透水性が、透水マット21と比して十分小さく(例えば1/100程度)、かつ、浚渫土D1と同程度または浚渫土D1より小さい場合に、閉塞部211bとして利用できる。
海底地盤が上記の条件を満たさない場合には、透水マット21を敷設する前の海底地盤上に浚渫土D1を敷き均し、これを閉塞部211bとしてもよいし、海底地盤に地盤改良を行って、この地盤改良部を閉塞部211bとしてもよい。また、海底地盤が軟弱であり、あらかじめ地盤改良部が設けられている場合には、これを閉塞部211bとして用いてもよい。
水平ドレーン材22は、透水性を有する長尺な排水材よりなり、露出することのないよう透水マット21内に埋設されている。水平ドレーン材22としては、多孔質管やストレーナーパイプ等、水分及び空気を透過するものの土砂等の流入を抑制できる長尺部材であれば、いずれを採用してもよいが、本実施の形態では、帯状に形成されたボードドレーンを採用している。
なお、ボードドレーンは、図2(a)で示すように、複数の溝が長手方向に形成された長尺な芯材221を、高い透水性能を有するものの粒状材料を透過することのない不織布等のフィルター材222で被覆したものである。
このような構成の水平ドレーン材22は、図1(b)で示すように、透水マット21を平面視した際に、平面全体に分散して配置されるよう、間隔を設けて縦横に複数配置されている。このとき、水平ドレーン材22は、少なくとも一方の端部が透水マット21の周縁部近傍に位置するようにして配置するが、両端部を透水マット21の周縁部近傍に配置できるよう、水平ドレーン材22の長さを透水マット21の大きさに対応させてもよい。
鉛直ドレーン材23は、図1(a)で示すように、水平ドレーン材22と同様に透水性を有する長尺な排水材よりなり、透水マット21の上面に堆積された浚渫土D1内に立設状態で配置されている。そして、図1(b)で示すように透水マット21を平面視した際に、複数が、平面全体に対して分散して配置されている。
また、鉛直ドレーン材23の上端部近傍は、気密キャップ232が設置された状態で、気中に露出することのないよう浚渫土D1中に埋設され、下端部近傍は、透水マット21中に挿入するようにして配置されている。
なお、鉛直ドレーン材23として用いる材料は、水分及び空気を透過するものの土砂等の流入を抑制できる長尺部材であれば、いずれを用いてもよいが、のちに浚渫土D1が間隙水を排出されることにより減容することを考慮すると、水平ドレーン材22で採用したものと同様の変形自在なボードドレーンが好ましい。
上述する構成の集水設備2は、図1(b)で示すように、護岸堤体Eに沿って設置された複数の負圧作用設備3に接続されている。
≪負圧作用設備≫
負圧作用設備3は、図1(a)で示すように、一端が集水設備2の水平ドレーン材22に接続する連結管31と、この連結管31の他端に接続される貯水槽32と、貯水槽32内を減圧する減圧装置33と、貯水槽32内に貯留する間隙水を排出する排水装置34とを備えている。
連結管31は、水平ドレーン材22と貯水槽32とを連通状態で接続する気密性及び水密性のパイプ材であり、水平ドレーン材22との接続は、図2(b)で示すように、水平ドレーン材22において、透水マット21の周縁部に配置された端部に固定された気密キャップ223を介して行われる。
貯水槽32は、水密性及び気密性を有する円筒状の容器であり、その一部に開口(図示せず)が設けられて、連結管31の他端が接続されている。これにより貯水槽32は、水平ドレーン材22と連通状態となる。なお、貯水槽32の形状や構造は、密閉可能に構成されていれば、例えば、上端部に気密性の蓋材が設けられて開閉自在に構成されている等、いずれでもよい。
減圧装置33は、貯水槽32に一端が挿入された排気管331と、排気管331の他端が接続された真空ポンプ332とを備えている。これらは、真空ポンプ332を稼働させることにより、排気管331を介して貯水槽32内に一次貯留された空気を排気し減圧するものである。
排水装置34は、一端が貯水槽32内に挿入された揚水管341と、貯水槽32内で揚水管341に接続された揚水ポンプ342とを備えている。排水装置34は、揚水ポンプ342を稼働させることで、貯水槽32中に一次貯留する間隙水を揚水する。
このような構成の土壌排水装置1は、真空ポンプ332と揚水ポンプ342を稼働して貯水槽32内を減圧すると、連結管31、水平ドレーン材22及び透水マット21を介して、浚渫土D1の下面全体に負圧を作用させることができる。
これにより、浚渫土D1の間隙水は強制的に吸引され、透水マット21、水平ドレーン材22及び連結管31を介して貯水槽32に効率よく排水され、地盤改良工法で広く採用されている真空圧密工法と同様の地盤改良効果をもたらすことが可能となる。
また、透水マット21の下面及び周縁部が閉塞部211a、211bにより閉塞されていることから、上面に堆積された浚渫土D1に対してのみ負圧を作用させることができる。さらに、下端が透水マット21に接触する鉛直ドレーン材23を介して、浚渫土D1の高さ方向全体にも負圧を作用させることができ、浚渫土D1の間隙水を効率よく排水することが可能となる。
そして、負圧発生設備3は、貯水槽32が連結管31を介して水平ドレーン材22に接続されていれば、その配置位置はなんら限定されるものではない。したがって、透水マット21の上方に浚渫土D1を堆積せるための作業空間を確保するべく、連結管31の長さを適宜調整して、負圧作用設備3を透水マット21の外方に設置することも可能である。
そこで、本実施の形態では、図1(b)で示すように、貯水槽32を護岸壁体Eの内壁面Efに沿わせて配置し、負圧作用設備3を集約して配置している。
これにより、埋立領域10における浚渫船や作業船等の往来を阻害することがなく、浚渫土D1を透水マット21上に堆積させる作業と、堆積した浚渫土D1の間隙水を強制的に吸引し排水する作業を、並行して効率よく実施できる。また、両者の作業をほぼ同時に開始することもできるため、海岸などの水域で行う埋立工事の工期短縮及び工費削減に寄与することが可能となる。
さらに、貯水槽32等の設置作業を行うための作業エリアとして、護岸壁体Eの天端を利用でき、容易に負圧作用設備3の設置作業を実施することが可能となる。また、護岸壁体Eの天端を、貯水槽32に設ける排水装置34や減圧装置33の、配管や電線もしくは設備機器を配置する配置エリアとして利用でき、負圧作用設備3に係るメンテナンス作業の効率化を図ることも可能となる。
≪土壌排水装置の設置方法≫
上述する構成の土壌排水装置1の設置する手順を、以下に図3及び図4を参照しつつ説明する。
なお、本実施の形態では、透水マット21における周縁部の閉塞部211aに処理対象土である浚渫土D1を採用し、下面の閉塞部211bとして海底地盤を採用する場合を事例に挙げる。
図3(a)で示すように、海底地盤よりなる閉塞部211bを有する埋立領域10に対して、透水マット21を構成する砂材21’を予定する層厚の半分程度まで撒きだす。このとき、護岸堤体Eとの間には、透水マット21における周縁部の閉塞部211aを確保するために必要な間隔を設けておく。
次に、図3(b)で示すように、撒きだした砂材21’の上面に水平ドレーン材22を複数敷設するともに、護岸堤体Eの内壁面Efに沿って貯水槽32を設置し、連結管31を介して水平ドレーン材22と貯水槽32を連通させる。
そして、図3(c)で示すように、水平ドレーン材22全体を埋設するようにして残りの砂材を撒き出し、所定の層厚を有する透水マット21を形成する。また、これと前後して、もしくは同時に、貯水槽32に減圧装置33と排水装置34を設置する。
土壌排水装置1が構築されたところで、図4(a)で示すように、透水マット21の上面に浚渫土D1を投下し、透水マット21における周縁部の閉塞部211aを形成するとともに、透水マット21の表面全面を覆う。
透水マット21の表面全面が浚渫土D1により被覆されたことを確認したところで、負圧作用設備3の真空ポンプ332を稼働させ、貯水槽32内を減圧するとともに、揚水ポンプ342を稼働させ、貯水槽32内に排水された間隙水を揚水する。
こうして、浚渫土D1を透水マット21上に堆積させる作業と、堆積した浚渫土D1の間隙水を強制的に吸引し排水する作業を、ほぼ同時に開始し、以降、両者の作業を並行して進行させる。
堆積した浚渫土D1が所定の高さに到達したところで、浚渫土D1の堆積作業を一旦中断し、図4(b)で示すように、浚渫土D1中の所定位置に鉛直ドレーン材23を打設する。鉛直ドレーン材23にはその下端に、アンカー部材231を設置しておき、このアンカー部材231が透水マット21内もしくは、透水マット21の下面に位置する閉塞部221bに到達するまで打設する。
すべての鉛直ドレーン材23を打設したのち、もしくは打設作業と並行して、浚渫土D1の投下作業を再開し、図4(c)で示すように、鉛直ドレーン材23の上端が完全に埋設されるまで、浚渫土D1を堆積させる。
なお、鉛直ドレーン材23の上端には、気密キャップ232が設けられているため、浚渫土D1に負圧を作用させながら、鉛直ドレーン材23の打設作業を行っても、鉛直ドレーン材23の上端を完全に被覆するまでの期間中に、鉛直ドレーン材23が外気を吸引する現象を抑制することができる。
また、鉛直ドレーン材23の上端以浅に、浚渫土D1に代えて他の材料を用いた不透水層を形成してもよい。さらに、鉛直ドレーン材23を用いなくても、浚渫土D1の上方まで脱水効果が得られる場合には、必ずしもこれを用いなくてもよい。
浚渫土D1が所望の高さに到達したところで浚渫土D1の投下作業を終了するが、負圧作用設備3の真空ポンプ332及び揚水ポンプ342は、浚渫土D1の沈下が収束するか、または沈下量が所定の値以下になるまで稼働させる。
本発明の土壌排水装置1は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本実施の形態では、負圧作用装置3の貯水槽32を、護岸堤体Eの垂直な内壁面Efに沿わせて設置したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、図5(a)で示すような、傾斜した内壁面Efに沿わせて、貯水槽32を配置してもよい。
また、本実施の形態では、土壌排水装置1を海域で行う埋立工事に採用する場合を事例に挙げたが、これに限定されるものではない。
例えば、図5(b)で示すように、地盤に設けられた地中孔11を建設発生土D2で埋立てる、土地の埋立工事に採用することも可能である。この場合には、地中孔11に遮水シート4を敷設し、これを透水マット21における周縁部及び下面の閉塞部211a、211bとしてもよい。また、負圧作用設備3の貯水槽32は、地中孔11の内壁面111に沿わせて天端の壁縁に配置してもよい。
また、土壌排水装置1は、図5(c)で示すように、地盤上に盛土材D3を堆積させて盛土12を構築する際に用いてもよい。この場合には、例えば、地盤上にコンクリート造のピット5を設けて、これを透水マット21における周縁部及び下面の閉塞部211a、211bとしてもよい。
さらに、図6で示すように、集水設備2の水平ドレーン材22は、必ずしも1本ずつ独立して敷設しなくてもよく、これと交差する水平ドレーン材22を追加して、並列もしくは直列に隣り合う水平ドレーン材22を連結して連通させてもよい。
また、負圧作用装置3と水平ドレーン材22とは、必ずしも対にして設けなくてもよく、並列もしくは直列に隣り合う水平ドレーン材22を連結して連通させたものに対して、1体の負圧作用装置3を設ける構成としてもよい。
1 土壌排水装置
2 集水設備
21 透水マット
211a 閉塞部
211b 閉塞部
22 水平ドレーン材
221 芯材
222 フィルター材
223 気密キャップ
23 鉛直ドレーン材
231 アンカー部材
232 気密キャップ
3 負圧作用設備
31 連結管
32 貯水槽
33 減圧装置
331 排気管
332 真空ポンプ
34 排水装置
341 揚水管
342 揚水ポンプ
4 遮水シート
5 ピット
10 埋立領域
11 地中孔
111 内壁面(壁状部)

12 盛土
D1 浚渫土(処理対象土)
D2 建設発生土(処理対象土)
D3 盛土材(処理対象土)
E 護岸堤体
Ef 内壁面(壁状部)

Claims (4)

  1. 処理対象土の間隙水を集水する集水設備と、
    集水設備を介して前記処理対象土に負圧を作用させる負圧作用設備と、
    を備える土壌排水装置であって、
    前記集水設備が、
    地盤上に敷設されるとともに下面及び周縁部が閉塞され、上面に前記処理対象土が堆積される透水マットと、
    該透水マットに埋設される水平ドレーン材と、を備え、
    前記負圧作用設備が、
    前記間隙水を貯留する貯水槽と、
    該貯水槽に貯留した前記間隙水を排水する排水装置と、
    前記貯水槽内を減圧する減圧装置と、を備え、
    前記貯水槽と前記水平ドレーン材とが、連結管を介して連通されていることを特徴とする土壌排水装置。
  2. 請求項1に記載の土壌排水装置において、
    前記集水設備に、下端が前記透水マットに接触し、上端が前記処理対象土内に配置された鉛直ドレーン材を備えることを特徴とする土壌排水装置。
  3. 請求項1または2に記載の土壌排水装置において、
    前記透水マットに面して壁状部が設けられており、
    該壁状部に沿って、前記貯水槽が配置されることを特徴とする土壌排水装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の土壌排水装置において、
    前記透水マットが、護岸堤体に囲まれた埋立領域に敷設されていることを特徴とする土壌排水装置。
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Citations (10)

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