JP7311344B2 - 発破用穿孔装置 - Google Patents

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Description

本発明は、発破用穿孔装置に関する。
従来、掘削対象となる切羽の切羽面の凹凸形状を計測しておき、その計測結果を基に、穿孔予定の発破用孔の開口端部の位置を算出し、算出した位置に穿孔ロッドの先端が当接するように穿孔ロッドの位置決めを行った後、穿孔ロッドによる切羽への打撃を開始する発破用穿孔装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2017-190642号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発破用穿孔装置では、例えば、切羽面の凹凸形状が誤計測され、実際よりも奥側に切羽面が存在すると判断されると、穿孔ロッドの先端の位置決め時に、穿孔ロッドの先端が切羽に衝突して、穿孔ロッドが損傷する可能性がある。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、穿孔ロッドの位置決め時に穿孔ロッドが損傷することを防止可能な発破用穿孔装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、(a)先端に穿孔用ビットを有する穿孔ロッドで打撃を加えて切羽に発破用孔を穿孔する発破用穿孔装置であって、(b)切羽の切羽面の凹凸形状を計測する計測部と、(c)穿孔予定の発破用孔の軸線である穿孔線を設定する穿孔線設定部と、(d)穿孔線設定部で設定した穿孔線の延長線上の位置のうち、計測部で凹凸形状を計測した切羽の切羽面と交差する位置から離れた位置に穿孔ロッドの先端の初期位置を設定する初期位置設定部と、(e)初期位置設定部で設定した初期位置に穿孔ロッドの先端の位置が一致すると共に、穿孔線の延長線に穿孔ロッドの軸線が一致するように、穿孔ロッドの先端の位置及び穿孔ロッドの姿勢を調整する調整部と、(f)調整部で穿孔ロッドの先端の位置及び穿孔ロッドの姿勢の調整を終えた後、穿孔ロッドの後端部への連続的な打撃の付与をドリフタに開始させると共に、穿孔線に沿った方向への穿孔ロッドの移動をスライド機構に行わせ、切羽に発破用孔を穿孔する制御部とを備える発破用穿孔装置であることを要旨とする。
本発明の一態様によれば、穿孔ロッドの位置決め先である初期位置を、切羽面から離れた位置に設定するようにしたため、例えば、切羽面の凹凸形状を誤計測したとしても、穿孔ロッドの位置決め時に、穿孔ロッドの先端が切羽面に衝突することを防止でき、穿孔ロッドが損傷することを防止可能な発破用穿孔装置を提供することができる。
第1の実施形態に係る発破用穿孔装置の概略構成を示す側面図である。 穿孔処理を示すフローチャートである。 発破用穿孔装置の動作を示す図であって、(a)は開始位置の設定方法を示す側面図であり、(b)は穿孔ロッドの位置及び姿勢の調整工程を示す側面図である。 発破用穿孔装置の動作を示す図であって、(a)は打撃等の動作の開始を示す側面図であり、(b)は穿孔動作の開始を示す側面図である。 発破用穿孔装置の動作を示す図であって、(a)は開始位置の設定方法を示す側面図であり、(b)は穿孔ロッドの位置及び姿勢の調整工程を示す側面図である。 発破用穿孔装置の動作を示す図であって、(a)は打撃等の動作の開始を示す側面図であり、(b)は穿孔動作の開始を示す側面図である。 第2の実施形態の穿孔処理を示すフローチャートである。 発破用穿孔装置の動作を示す図であって、(a)は穿孔線の修正要否の判定工程を示す側面図であり、(b)は穿孔線の修正工程を示す側面図である。 第3の実施形態に係る発破用穿孔装置の概略構成を示す側面図である。 穿孔処理を示すフローチャートである。 発破用穿孔装置の動作を示す図であって、(a)は開口端の再修正方法を示す側面図であり、(b)は開始位置の設定方法を示す側面図である。 発破用穿孔装置の動作を示す図であって、(a)は穿孔ロッドの位置及び姿勢の調整工程を示す側面図であり、(b)は穿孔ロッドの打撃などの動作及び移動動作の開始を示す側面図である。 第4の実施形態の穿孔処理を示すフローチャートである。 切羽面の正面側から見た発破用穿孔装置の動作を示す図であって、(a)は開口端の修正方法を示す正面図であり、(b)は穿孔線の修正方法を示す正面図であり、(c)は開始位置の設定方法を示す正面図である。 発破用穿孔装置とトンネルとを示す斜視図である。 外周孔の開口端及び孔尻を示す図であって、(a)は切羽面の正面側から見た開口端及び孔尻を示す正面図であり、(b)は切羽面の側面側から見た開口端及び孔尻を示す側面図である。
本発明の実施形態に係る発破用穿孔装置について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
(構成)
図1に示すように、発破用穿孔装置1は、切羽2に対し、爆薬装填用の発破用孔3を穿孔するためのトンネル工事用作業用車両である。発破用穿孔装置1は、移動台車4と、移動台車4に取り付けられ、回転関節及び直動関節を含む複数の関節が設けられた支持部材5と、支持部材5に取り付けられ、穿孔ロッド6aやドリフタ6b等を有する穿孔機6と、支持部材5の各関節(回転関節、直動関節)それぞれを駆動させる関節駆動装置7と、ドリフタ駆動装置8とを備えている。支持部材5は、移動台車4に取り付けられたブーム9と、ブーム9に取り付けられ、穿孔機6を搭載するガイドシェル10とを備えている。
ブーム9には、鉛直方向(図1のZ方向)に沿って回転軸が延びている回転関節や、移動台車4の左右方向(図1のX方向)に沿って回転軸が延びている回転関節、ブーム9の長手方向(図1のY方向)に沿って直動軸が延びている直動関節等が形成されている。
ガイドシェル10は、ブーム9の先端に配置されているガイドマウンチング11に取り付けられている。ガイドマウンチング11とガイドシェル10との連結部には、穿孔ロッド6aの軸線方向に延びている直動軸に沿って伸縮する直動関節が形成されている。
穿孔機6は、先端に穿孔用ビットを有する穿孔ロッド6aと、穿孔ロッド6aの後端部に打撃、回転及び前後進動作等を付与するドリフタ6bとを備えている。そして、穿孔ロッド6aの後端部にドリフタ6bで打撃等を付与することで、切羽2に発破用孔3を穿孔可能となっている。ドリフタ6bとガイドシェル10との連結部には、穿孔ロッド6aの軸線方向に延びている直動軸に沿って伸縮する直動関節が形成されている。ドリフタ6bとガイドシェル10との連結部の直動関節を伸縮させてドリフタ6bを前後進させることにより、穿孔ロッド6aは、穿孔ロッド6aの軸線方向に前後移動可能となっている。
関節駆動装置7は、後述するコントローラ14からの指令に従って、発破用穿孔装置1の関節(回転関節、直同関節)を駆動(回転、伸縮)させる。関節駆動装置7としては、例えば、関節それぞれに設けられた油圧シリンダ等の油圧駆動装置(不図示)への油圧供給を制御することで、関節それぞれを駆動可能な油圧制御装置を採用できる。これにより、発破用穿孔装置1は、コントローラ14からの指令に応じて、関節の回転や伸縮を行い、穿孔ロッド6aの先端の位置及び穿孔ロッド6aの姿勢を変更可能となっている。
ドリフタ駆動装置8は、コントローラ14からの指令に従って、ドリフタ6bを駆動(打撃、回転及び前後動作等)させる。ドリフタ駆動装置8としては、例えば、ドリフタ6bに設けられた油圧シリンダ等の油圧駆動装置(不図示)への油圧供給を制御することで、ドリフタ6bを駆動可能な油圧制御装置を採用できる。これにより、発破用穿孔装置1は、コントローラ14からの指令に応じて、穿孔ロッド6aの後端への打撃の付与、穿孔ロッド6aの回転、及び穿孔ロッド6aの前後動作等を実行可能となっている。
また、発破用穿孔装置1は、計測部12と、記憶部13と、コントローラ14とを備えている。
計測部12は、切羽2の表面(以下、「切羽面2a」とも呼ぶ)の凹凸形状、及びトンネル内周面2bの凹凸形状を計測する。計測結果は、コントローラ14で行われる演算処理に用いられるとともに、記憶部13に記憶される。計測部12としては、例えば、三次元レーザスキャナを採用できる。計測部12の設置位置としては、例えば、発破用穿孔装置1の車体の前面、発破用穿孔装置1の車体の天井、トンネルの床面を採用できる。図1では、計測部12を発破用穿孔装置1の車体の前面に設置した一例を示している。
記憶部13は、切羽2への穿孔パターンと、各種プログラムとを記憶している。穿孔パターンとしては、例えば、切羽2への穿孔が計画されている発破用孔3の開口端の位置、孔尻の位置、傾斜角及び穿孔長からなるパターンを採用できる。また、記憶部13は、プログラムの実行時に各種データを記憶する。記憶部13としては、例えばRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Disk)を採用できる。
コントローラ14は、A/D(Analog to Digital)変換回路やD/A(Digital to Analog)変換回路といった電気信号入出力回路、 演算処理器、電気通信回路等から構成した集積回路を備える。演算処理器は、記憶部13が記憶しているプログラムに従って、計測結果取得部14a、目標切羽面設定部14b、孔尻位置設定部14c、傾斜角設定部14d、穿孔線設定部14e、開口端位置設定部14f、開口端位置修正部14g、初期位置設定部14h、調整部14i、制御部14j及び穿孔線修正部14kを実現し、これら14a~14kにより、切羽2に対して、発破用孔3を穿孔する穿孔処理を実行する。
(穿孔処理)
次に、コントローラ14(計測結果取得部14a、目標切羽面設定部14b、孔尻位置設定部14c、傾斜角設定部14d、穿孔線設定部14e、開口端位置設定部14f、開口端位置修正部14g、初期位置設定部14h、調整部14i、制御部14j及び穿孔線修正部14k)が実行する穿孔処理について説明する。穿孔処理は、発破用穿孔装置1のオペレータから切羽面2aへの発破用孔3の穿孔開始の指示が入力されると実行される。
図2に示すように、まず、ステップS101では、計測結果取得部14aは、図3(a)に示すように、切羽面2aの凹凸形状を計測部12に計測させ、計測部12から計測結果(切羽面2aの凹凸形状)を取得する。
続いてステップS102に移行して、目標切羽面設定部14bは、図3(a)に示すように、事前に設定した発破後に到達すべき位置を設定した目標切羽面15を設定する。
続いてステップS103に移行して、孔尻位置設定部14cは、記憶部13が記憶している穿孔パターンから、穿孔予定の発破用孔(穿孔予定孔16)のデータを1つ読み出し、図3(a)に示すように、ステップS102で設定した目標切羽面15上に、読み出したデータに含まれる穿孔予定孔16の孔尻16aの位置を設定する。孔尻16aとは、穿孔予定孔16(発破用孔)の終点(底端)である。
続いてステップS104に移行して、傾斜角設定部14dが、ステップS103で読み出したデータに含まれる穿孔予定孔16の傾斜角(穿孔線16bの傾斜角)を取得する。
続いてステップS105に移行して、穿孔線設定部14eが、図3(a)に示すように、穿孔予定孔16の軸線である穿孔線16bを設定する。穿孔線16bの設定方法の一例としては、ステップS103で設定した孔尻16aの位置を通ると共に、ステップS104で設定した傾斜角を維持して伸びている直線を穿孔線16bとする方法を用いることができる。続いて、開口端位置設定部14fが、穿孔線設定部14eで設定した穿孔線16b、及びステップS101で取得した切羽面2aの凹凸形状に基づき、穿孔線16bと切羽面2aとが交差する位置に、穿孔予定孔16の開口端16cの位置を設定する。
続いてステップS106に移行して、開口端位置修正部14gが、ステップS101で取得した切羽面2aの凹凸形状(開口端16cの位置における凹凸形状)、並びにステップS105で設定した穿孔線16b及び穿孔予定孔16の開口端16cの位置に基づき、開口端16cの位置の修正が必要であるか否かを判定する。例えば、開口端16cの位置の切羽面2aと穿孔線16bとがなす角度の狭角が所定値(例えば、60°)未満である場合に、開口端16cの位置の修正が必要であると判定する。そして、開口端16cの位置の修正が必要でないと判定した場合には(No)、ステップS107に移行する。一方、開口端16cの位置の修正が必要であると判定した場合には(Yes)、ステップS111に移行する。なお、ステップS111やS112で開口端16cの位置や穿孔線16bを修正した後である場合、ステップS105で設定した穿孔線16bに代えてステップS112で得た修正穿孔線16fを用い、ステップS105で設定した穿孔予定孔16の開口端16cの位置に代えてステップS111で得た修正開口端16eの位置を用いる。
ステップS107では、初期位置設定部14hが、ステップS101で取得した切羽面2aの凹凸形状及びステップS105で設定した穿孔線16bに基づき、図3(a)に示すように、穿孔線16bの延長線上の位置のうちステップS105で設定した穿孔予定孔16の開口端16cの位置よりも発破用穿孔装置1側の位置に、穿孔ロッド6aの先端を位置決めするための初期位置(以下「開始位置16d」とも呼ぶ)を設定する。穿孔予定孔16の開口端16cの位置よりも発破用穿孔装置1側の位置としては、例えば切羽面2aから所定距離(50cm等)離れた位置を採用できる。なお、ステップS111で開口端16cの位置を修正した後である場合、ステップS105で設定した穿孔予定孔16の開口端16cの位置に代えてステップS111で得た修正開口端16eの位置を用いる。
続いてステップS108に移行して、調整部14iが、ステップS107で設定した開始位置16dに穿孔ロッド6aの先端の位置が一致するように、関節駆動装置7に関節の駆動指令を送信する。これにより、関節駆動装置7が関節を駆動して、図3(b)に示すように、開始位置16d、つまり切羽面2aから所定距離(50cm等)離れた位置に穿孔ロッド6aの先端の位置が一致するように穿孔ロッド6aの先端の位置が調節される。
続いて、調整部14iが、穿孔ロッド6aの先端の位置を開始位置16dに維持しつつ、ステップS105で設定した穿孔線16bの延長線に穿孔ロッド6aの軸線が一致するように、関節駆動装置7に関節の駆動指令を送信する。これにより、関節駆動装置7が関節を駆動して、図3(b)に示すように穿孔ロッド6aの先端の位置を変えず、穿孔線16bの延長線に穿孔ロッド6aの軸線が一致するように、穿孔ロッド6aの姿勢が調節される。なお、ステップS112で穿孔線16bを修正した後である場合、ステップS105で設定した穿孔線16bに代えてステップS112で得た修正穿孔線16fを用いる。
続いてステップS109に移行して、調整部14iが穿孔ロッド6aの先端の位置及び穿孔ロッド6aの姿勢の調整を終えた後、制御部14jが、穿孔ロッド6aの後端部への連続的な打撃の付与が開始されるように、ドリフタ駆動装置8に駆動指令を送信する。これにより、ドリフタ駆動装置8がドリフタ6bを駆動(打撃動作等)させて、図4(a)に示すように、穿孔ロッド6aの後端部への連続的な打撃などの付与を開始させる。
続いて、制御部14jが、ステップS105で設定した穿孔線16bに沿った方向への穿孔ロッド6aの移動が開始されるように、ドリフタ駆動装置8に駆動指令を送信する。これにより、ドリフタ駆動装置8が関節を駆動して、図4(b)に示すように、穿孔線16bに沿った方向への穿孔ロッド6aの移動を開始させることで、穿孔ロッド6aの先端が切羽面2aに押し当てられて、切羽2への発破用孔3の穿孔が進められる。なお、ステップS112で穿孔線16bを修正した後である場合、ステップS105で設定した穿孔線16bに代えてステップS112で得た修正穿孔線16fを用いる。
続いてステップS110に移行して、制御部14jが、穿孔ロッド6aの先端が孔尻16aに到達するまで待機状態とする。穿孔ロッド6aの先端が孔尻16aに到達して、発破用孔3の穿孔が完了したと判定すると、ドリフタ駆動装置8に停止指令を送信した後、ステップS103に戻る。これにより、ドリフタ駆動装置8がドリフタ6bの駆動(打撃動作等)や関節の駆動を停止させて、切羽2への発破用孔3の穿孔が停止される。
一方、ステップS111では、開口端位置修正部14gが、ステップS101で取得した切羽面2aの凹凸形状(開口端16cの位置における凹凸形状)に基づき、ステップS105で設定した開口端16cの位置を修正する。例えば、ステップS105で設定した開口端16cの位置の近傍の切羽面2a上の任意の点のうちから、一の点と孔尻16aとを通る直線と、その一の点における法線とがなす角度の狭角が予め定められた所定値(30°等)未満であるという条件を満たす一の点を探し出し、図5(a)に示すように、探し出した点(位置)を修正後の開口端(以下「修正開口端16e」とも呼ぶ)の位置とする。なお、ステップS111で開口端16cの位置を修正する(修正開口端16eの位置を得る)のが2回目以上である場合には、ステップS105で設定した穿孔予定孔16の開口端16cの位置に代えてステップS111で得た修正開口端16eの位置を用いる。
続いてステップS112に移行して、穿孔線修正部14kが、図5(a)に示すように、ステップS103で設定した孔尻16aの位置と、ステップS111で得た修正開口端16eの位置とを通る直線を修正後の穿孔線(以下「修正穿孔線16f」とも呼ぶ)とした後、ステップS106に戻る。
以上説明したように、本発明の第1の実施形態に係る発破用穿孔装置1では、穿孔線16bの延長線上の位置のうち、切羽面2aと交差する位置よりも発破用穿孔装置1側の位置に初期位置(開始位置16d)を設定するようにした。続いて、設定した開始位置16dに穿孔ロッド6aの先端の位置が一致すると共に、穿孔線16bの延長線に穿孔ロッド6aの軸線が一致するように、穿孔ロッド6aの先端の位置及び穿孔ロッド6aの姿勢を調整するようにした。そして、穿孔ロッド6aの先端の位置及び穿孔ロッド6aの姿勢の調整を終えた後、穿孔ロッド6aの後端部への連続的な打撃の付与を開始させると共に、穿孔線16bに沿った方向への穿孔ロッド6aの移動を開始させ、穿孔ロッド6aの先端を切羽面2aに押し当て、切羽2への発破用孔3の穿孔を開始させるようにした。このように、穿孔ロッド6aの位置決め先である開始位置16dを、切羽面2aから離れた位置に設定するようにしたため、例えば、切羽面2aの凹凸形状を誤計測したとしても、穿孔ロッド6aの位置決め時に、穿孔ロッド6aの先端が切羽面2aに衝突することを防止でき、穿孔ロッド6aが損傷することを防止可能な発破用穿孔装置1を提供できる。穿孔ロッド6aが損傷としては、穿孔ロッド6a自体の破損、先端の摩耗が挙げられる。
また、本発明の第1の実施形態に係る発破用穿孔装置1では、目標切羽面15上に、穿孔予定の発破用孔(穿孔予定孔16)の孔尻16aの位置を設定し、設定した孔尻16aの位置を通ると共に所定の傾斜角を維持して伸びている直線を穿孔線16bとするようにした。これにより、穿孔線16bを適切に設定でき、適切な発破用孔3を形成できる。
また、本発明の第1の実施形態に係る発破用穿孔装置1では、穿孔線16b及び切羽面2aの凹凸形状に基づき、穿孔線16bと切羽面2aとが交差する位置に穿孔予定の発破用孔(穿孔予定孔16)の開口端16cの位置を設定した。続いて、設定した開口端16cの位置における計測部12で計測した凹凸形状に基づき、開口端の位置の修正が必要であるか否かを判定し、修正が必要であると判定すると開口端16cの位置を修正した。続いて、設定した孔尻16aの位置と、修正した開口端(修正開口端16e)の位置とを通る直線を修正後の穿孔線(修正穿孔線16f)とした。このように、切羽面2aの凹凸形状及び孔尻16aの位置を考慮して穿孔線16bを修正するため、切羽面2aの凹凸で穿孔ロッド6aの先端が滑ることを防止でき、穿孔ロッド6aの先端が修正開口端16eから逸れることを防止でき、穿孔ロッド6aの進行方向が修正穿孔線16fから逸れることを防止でき、穿孔の終点位置が計画した孔尻16aの位置からずれることを防止できる。
ちなみに、例えば、切羽面2aの凹凸形状や孔尻16aの位置を考慮した穿孔線16bの修正を行わない方法では、切羽面2aの凹凸によって、穿孔ロッド6aの先端が滑り、穿孔ロッド6aの先端が穿孔予定孔16の開口端16cから逸れ、穿孔ロッド6aの進行方向が穿孔線16bから逸れて、穿孔の終点位置が、計画した孔尻16aの位置からずれる可能性がある。穿孔の終点位置と計画した孔尻16aの位置とがずれると、トンネル形状が計画通りに掘削されない可能性がある。例えば、掘削で得られたトンネル形状が計画されたものよりも小さい場合には、計画通りのトンネル形状となるように余掘作業等が必要となり、工数が増えてコストが増加してしまう。また、例えば、掘削で得られたトンネル形状が計画されたものよりも大きい場合には、計画通りのトンネル形状となるようにコンクリートの投入が必要となり、コンクリート投入量が増えてコストが増加してしまう。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る発破用穿孔装置について説明する。第2の実施形態の発破用穿孔装置の全体構成は、図1と同様であるから図示を省略する。図7は、第2の実施形態の穿孔処理を示すフローチャートである。図8(a)及び図8(b)は、第2の実施形態の発破用穿孔装置1の動作を示す図面である。図7、図8(a)及び図8(b)において図2、図3(a)、図3(b)、図4(a)、図4(b)、図5(a)、図5(b)、図6(a)及び図6(b)に対応する部分には同一符号を付し重複説明を省略する。
第2の実施形態の発破用穿孔装置1は、穿孔予定孔16の開口端16cの位置の修正の要否の判定方法や開口端16cの位置の修正方法が、第1の実施形態の発破用穿孔装置1と異なっている。第2の実施形態では、穿孔処理として、図7に示すように、図2の穿孔処理をベースとしつつ、図2のステップS101、S106及びS111に代えて、ステップS201、S202及びS203が設けられた穿孔処理が用いられる。
ステップS201では、計測結果取得部14aは、図8(a)に示すように、切羽面2aの凹凸形状及びトンネル内周面2bの凹凸形状を計測部12に計測させ、計測部12から計測結果(切羽面2aの凹凸形状、トンネル内周面2bの凹凸形状)を取得する。図8(a)ではトンネル内周面2bの切羽面2aの近傍部分に支保工17が設けられている。
ステップS202では、開口端位置修正部14gが、ステップS201で取得したトンネル内周面2bの凹凸形状、及びステップS105で設定した穿孔線16bに基づき、開口端16cの位置の修正が必要であるか否かを判定する。例えば、図8(a)に示すように、穿孔線16bの延長線18がトンネル内周面2bと接触する場合に、トンネル内周面2bに発破用穿孔装置1(ガイドシェル10等)が接触すると判定し、開口端16cの位置の修正が必要であると判定する。図8(a)では、トンネル内周面2bとして、支保工17に発破用穿孔装置1(ガイドシェル10等)が接触するかどうかを判定する場合を一例として示している。そして、開口端位置修正部14gが、開口端16cの位置の修正が必要でないと判定した場合には(No)、ステップS107に移行する。一方、開口端16cの位置の修正が必要であると判定した場合には(Yes)、ステップS203に移行する。なお、ステップS112で穿孔線16bを修正した後である場合、ステップS105で設定した穿孔線16bに代えてステップS112で得た修正穿孔線16fを用いる。
ステップS203では、開口端位置修正部14gが、ステップS201で取得したトンネル内周面2bの凹凸形状に基づき、ステップS105で設定した開口端16cの位置を修正する。例えば、ステップS105で設定した開口端16cの位置の近傍の切羽面2a上の任意の点のうちから、一の点と孔尻16aとを通る直線19にトンネル内周面2bが接触しない、という条件を満たす一の点を探し出し、図8(b)に示すように、探し出した点(位置)を修正後の開口端(修正開口端16e)の位置とする。なお、ステップS203で開口端16cの位置を修正する(修正開口端16eの位置を得る)のが2回目以上である場合には、ステップS105で設定した穿孔予定孔16の開口端16cの位置に代えてステップS111で得た修正開口端16eの位置を用いる。
以上のような構成により、本発明の第2の実施形態に係る発破用穿孔装置1では、計測したトンネル内周面2bの凹凸形状に基づき、設定した開口端16cの位置の修正が必要であるか否かを判定し、修正が必要であると判定すると、その凹凸形状に基づき開口端16cの位置を修正する。続いて、設定した孔尻16aの位置と修正した開口端(修正開口端16e)の位置とを通る直線を修正後の穿孔線(修正穿孔線16f)とする。このように、トンネル内周面2bの凹凸形状や孔尻16aの位置を考慮して穿孔線16bの修正を行うため、支保工等のトンネル内周面2bの構造物や、トンネル内周面2bの地肌の凹凸等が発破用穿孔装置1(ガイドシェル10等)と接触することを防止しつつ、穿孔の終点位置が計画した孔尻16aの位置からずれることを防止することができる。
ちなみに、例えば、トンネル内周面2bの凹凸形状や孔尻16aの位置を考慮した穿孔線16bの修正を行わない方法では、トンネル内周面2bの構造物等が発破用穿孔装置1と接触する可能性がある。またトンネル内周面2bの凹凸形状のみを考慮して穿孔線16bの修正を行う方法では、トンネル内周面2bの構造物等への発破用穿孔装置1の接触を防止できるが、穿孔の終点位置が、計画した孔尻16aの位置からずれる可能性がある。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る発破用穿孔装置について説明する。図9は、第3の実施形態の発破用穿孔装置の全体構成を示す図である。また、図10は、第3の実施形態の穿孔処理を示すフローチャートである。また、図11(a)、図11(b)、図12(a)及び図12(b)は、第3の実施形態の発破用穿孔装置1の動作を示す図面である。図9、図10、図11(a)、図11(b)、図12(a)及び図12(b)において、図1、図2、図3(a)、図3(b)、図4(a)、図4(b)、図5(a)、図5(b)、図6(a)、図6(b)に対応する部分には、同一符号を付し重複説明を省略する。
第3の実施形態の発破用穿孔装置1は、コントローラ14の演算処理器が、記憶部13のプログラムに従って、計測結果取得部14a、目標切羽面設定部14b、孔尻位置設定部14c、傾斜角設定部14d、穿孔線設定部14e、開口端位置設定部14f、開口端位置修正部14g、初期位置設定部14h、調整部14i、制御部14j及び穿孔線修正部14kに加え、開口端再修正部14l及び穿孔線再修正部14mを実現している。
第3の実施形態の発破用穿孔装置1は、穿孔予定孔16の開口端16cの位置の修正の要否の判定方法や開口端16cの位置の修正方法が、第1の実施形態の発破用穿孔装置1と第2の実施形態の発破用穿孔装置1とを組み合わせとなっている。第3の実施形態では、穿孔処理として、図10に示すように、図2の穿孔処理をベースとしつつ、図2のステップS101及びS106に代えてステップS301及びS302が設けられ、ステップS112とS302との間にS303が設けられ、ステップS303の判定が「Yes」のときの移行先にステップS304とS305とが設けられた穿孔処理が用いられる。
ステップS301では、計測結果取得部14aは、図11(a)に示すように、切羽面2aの凹凸形状及びトンネル内周面2bの凹凸形状を計測部12に計測させ、計測部12から計測結果(切羽面2aの凹凸形状、トンネル内周面2bの凹凸形状)を取得する。
続いてステップS302に移行して、開口端位置修正部14gが、ステップS301で取得した切羽面2aの凹凸形状(開口端16cの位置における凹凸形状)、並びにステップS105で設定した穿孔線16b及び穿孔予定孔16の開口端16cの位置に基づき、開口端16cの位置の修正が必要であるか否かを判定する。例えば、開口端16cの位置の切羽面2aと穿孔線16bとがなす角度の狭角が所定値(例えば、60°)未満である場合に、開口端16cの位置の修正が必要であると判定する。そして、開口端16cの位置の修正が必要でないと判定した場合には(No)、ステップS107に移行する。一方、開口端16cの位置の修正が必要であると判定した場合には(Yes)、ステップS111に移行する。なお、ステップS111やS112、S304、S305で開口端16cの位置や穿孔線16bを修正した後である場合、ステップS105で設定した穿孔線16bに代えてステップS112で得た修正穿孔線16f又はステップS305で得た再修正穿孔線16hのうちのより新しいものを用い、ステップS105で設定した穿孔予定孔16の開口端16cの位置に代えてステップS111で得た修正開口端16eの位置又はステップS304で得た再修正開口端16gのうちのより新しいものを用いる。
ステップS303では、開口端位置修正部14gが、ステップS301で取得したトンネル内周面2bの凹凸形状、及びステップS112で設定した修正穿孔線16fに基づき、修正開口端16eの位置の再修正が必要であるか否かを判定する。例えば、修正穿孔線16fの延長線とトンネル内周面2bとの間の距離が所定値(例えば、50cm)以下である場合に、トンネル内周面2bに発破用穿孔装置1(ガイドシェル10等)が接触すると判定し、修正開口端16eの位置の再修正が必要であると判定する。そして、修正開口端16eの位置の再修正が必要でないと判定した場合には(No)、ステップS302に戻る。一方、修正開口端16eの位置の再修正が必要であると判定した場合には(Yes)、ステップS304に移行する。
ステップS304では、開口端再修正部14lが、ステップS301で取得した切羽面2aの凹凸形状に基づき、ステップS111で修正した開口端(修正開口端16e)の位置を再修正する。例えば、ステップS111で得た修正開口端16eの位置の近傍の切羽面2a上の任意の点のうちから、一の点と孔尻16aとを通る直線20と、その一の点における切羽面2aとがなす角度の狭角が予め定められた所定値(例えば60°等)以上である、という条件を満たす一の点を探し出し、図11(a)に示すように、探し出した点(位置)を再修正後の開口端(以下、「再修正開口端16g」とも呼ぶ)の位置とする。
続いてステップS305に移行して、穿孔線再修正部14mが、図11(b)に示すように、ステップS103で設定した孔尻16aの位置と、ステップS304で得た再修正開口端16gの位置とを通る直線を再修正後の穿孔線(以下、「再修正穿孔線16h」とも呼ぶ)とした後、ステップS302に戻る。
以上のような構成により、本発明の第3実施形態に係る発破用穿孔装置1では、計測した切羽2の切羽面2aの凹凸形状に基づき、設定した開口端16cの位置の修正が必要であるか否かを判定し、修正が必要であると判定すると、開口端16cの位置を修正する。続いて、計測したトンネル内周面2bの凹凸形状に基づき、修正した開口端(修正開口端16e)の位置の再修正が必要であるか否かを判定し、再修正が必要でないと判定すると、設定した孔尻16aの位置と、修正した開口端(修正開口端16e)の位置とを通る直線を修正後の穿孔線(修正穿孔線16f)とする。このように、トンネル内周面2bの凹凸形状や切羽面2aの凹凸形状、孔尻16aの位置を考慮して穿孔線16bの修正を行うため、トンネル内周面2bの構造物等が発破用穿孔装置1と接触することを防止しつつ、穿孔の終点位置が計画した孔尻16aの位置からずれることを防止することができる。
また、本発明の第3実施形態に係る発破用穿孔装置1では、修正した開口端(修正開口端16e)の位置の再修正が必要であると判定すると、トンネル内周面2bの凹凸形状に基づき、修正した開口端(修正開口端16e)の位置を再修正する。続いて、設定した孔尻16aの位置と、再修正した開口端(再修正開口端16g)の位置とを通る直線を修正後の穿孔線(再修正穿孔線16h)とする。これにより、穿孔の終点位置が、計画した孔尻16aの位置からずれることをより確実に防止することができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る発破用穿孔装置について説明する。第4の実施形態の発破用穿孔装置の全体構成は、図1と同様であるから図示を省略する。また、図13は、第4の実施形態の穿孔処理を示すフローチャートである。また、図14(a)、図14(b)及び図14(c)は、第4の実施形態の発破用穿孔装置1の動作を示す図面である。図13、図14(a)、図14(b)、図14(c)及び図14(d)において、図2、図3(a)、図3(b)、図4(a)、図4(b)、図5(a)、図5(b)、図6(a)及び図6(b)に対応する部分には、同一符号を付し重複説明を省略する。
第4の実施形態の発破用穿孔装置1は、穿孔予定孔16の開口端16cの位置の修正の要否の判定方法や開口端16cの位置の修正方法が、第1の実施形態の発破用穿孔装置1と異なっている。第4の実施形態では、穿孔処理として、図13に示すように、図2の穿孔処理をベースとしつつ、図2のステップS111、S112に代えてステップS401、S402が設けられた穿孔処理が用いられる。第4の実施形態の穿孔処理は、図15に示すように、切羽面2aの外周2c近辺に並ぶ発破用孔3(以下、「外周孔3」とも呼ぶ)の穿孔に用いられる。切羽面2aの外周2cとしては、例えば、図16(b)に示すように、トンネル設計の際に設定された仮想のトンネル内周面2dと仮想の切羽面2eとが交わる輪郭線を採用できる。仮想の切羽面2eとしては、例えば、前回の切羽面2aの掘削時、つまり、前回の穿孔処理の実行時に設定された目標切羽面15を採用できる。仮想のトンネル内周面2dと仮想の切羽面2eとが交わる輪郭線を用いることにより、実際のトンネル内周面2bや実際の切羽面2aとの境界を特定困難な場合にも対応できる。外周孔3は、図16(a)及び図16(b)に示すように、トンネル21の奥側に向かうにつれて、トンネル21の中心軸から離れる方向に傾斜させて設けるようになっている。
ステップS401では、開口端位置修正部14gが、ステップS101で取得した切羽面2aの凹凸形状(開口端16cの位置における凹凸形状)に基づき、ステップS105で設定した開口端16cの位置を修正する。例えば、切羽面2a上の位置のうち、切羽面2aの外周2cからの距離が、ステップS105で設定した開口端16cの位置と切羽面2aの外周2cとの間の距離と同一である位置を、修正後の開口端(修正開口端16e)の位置の候補とする。すなわち、候補は、切羽面2aの外周2cよりも一回り小さい、切羽面2aの外周2cと相似形状の線2f上に設定される。また、ある位置と切羽面2aの外周2cとの間の距離としては、ある位置から最も近い切羽面2aの外周2c上の点までの距離を用いる。そして、それら候補(点)のうちの開口端16c近傍に存在する候補(点)から、一の点と孔尻16aとを通る直線と、その一の点における切羽面2aとがなす角度の狭角が予め定められた所定値(60°等)以上である、という条件を満たす一の点を探し出し、図14(a)に示すように、探し出した点(位置)を修正後の開口端(修正開口端16e)の位置とする。
続いてステップS402に移行して、穿孔線修正部14kが、図14(b)に示すように、ステップS401で修正した開口端(修正開口端16e)の位置を通ると共に、トンネル内周面2bに対する角度が、ステップS105で設定した穿孔線16bとトンネル内周面2bとの角度と同一である直線を修正後の穿孔線(修正穿孔線16f)とした後、ステップS106に戻る。ここで、トンネル内周面2bに対する、ある穿孔線の角度としては、トンネル21の中心軸方向とある穿孔線とがなす角度の狭角を用いることができる。
以上のような構成により、本発明の第1の実施形態に係る発破用穿孔装置1では、計測した切羽面2aの凹凸形状に基づき、設定した開口端16cの位置の修正が必要であるか否かを判定し、修正が必要であると判定すると、凹凸形状に基づき切羽面2a上の位置のうち切羽面2aの外周2cと開口端16cとの間の距離が変化しない位置に開口端16cの位置を修正する。続いて、修正した開口端(修正開口端16e)の位置を通ると共にトンネル内周面2bに対する角度が同一である直線を修正後の穿孔線(修正穿孔線16f)とする。このように、切羽面2aの凹凸形状及びトンネル内周面2bに対する角度を考慮して穿孔線16bを修正するため、切羽面2aの凹凸による穿孔ロッド6aの先端の滑りを防止しつつトンネル内周面2bに対する発破用孔3の角度がずれることを防止できる。
(変形例)
(1)なお、本発明の第1~第3の実施形態に係る発破用穿孔装置1では、切羽面2aに開口端16cを設定する例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、余堀りを行った後、余堀りによって生じた空間にコンクリートを投入する前に、その空間の切羽面2a側の面に開口端16cを設定し、発破用孔3の穿孔を行う構成としてもよい。
(2)また、本発明の第1~第3の実施形態に係る発破用穿孔装置1では、孔尻16aの位置を維持しつつ、開口端16cの位置を修正する例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、開口端16cの位置に加え、孔尻16aの位置も修正する構成としてもよい。孔尻16aの位置は、例えば、トンネルの中心軸から離れる方向に修正する。
(3)また、本発明の第1及び第3の実施形態に係る発破用穿孔装置1では、穿孔ロッド6aの先端が穿孔予定孔16の開口端16cから逸れないようにするために、開口端16cの位置の切羽面2aの法線と穿孔線16bとがなす角度を考慮する例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、切羽面2a上の任意の点のうちの、一の点における奥行き方向の距離とその周辺部の奥行き方向の距離とを比較し、それらの距離差が予め定められた所定値(5cm等)以下であるか否かを判定し、所定値以下であると判定される一の点が存在する場合に、穿孔ロッド6aの先端が逸れにくい場所であると判断し、その一の点を修正開口端16eや再修正開口端16gとする構成としてもよい。
(4)また、本発明の第1~第4の実施形態に係る発破用穿孔装置1では、穿孔ロッド6aの先端の位置を調整した後に、穿孔ロッド6aの姿勢を調整する例を示したが、他の構成を採用してもよい。例えば、穿孔ロッド6aの姿勢を調整した後に、穿孔ロッド6aの先端の位置を調整する構成としてもよい。また、穿孔ロッド6aの先端の位置の調整と、穿孔ロッド6aの姿勢の位置の調整との両方を同時に行う構成としてもよい。
1…発破用穿孔装置、2…切羽、2a…切羽面、2b…トンネル内周面、2c…切羽面の外周、2d…仮想のトンネルの内周面、2e…仮想の切羽面、2f…切羽面の外周と相似形状の線、3…発破用孔、4…移動台車、5…支持部材、6…穿孔機、6a…穿孔ロッド、6b…ドリフタ、7…関節駆動装置、8…ドリフタ駆動装置、9…ブーム、10…ガイドシェル、11…ガイドマウンチング、12…計測部、13…記憶部、14…コントローラ、14a…計測結果取得部、14b…目標切羽面設定部、14c…孔尻位置設定部、14d…傾斜角設定部、14e…穿孔線設定部、14f…開口端位置設定部、14g…開口端位置修正部、14h…初期位置設定部、14i…調整部、14j…制御部、14k…穿孔線修正部、14l…開口端再修正部、14m…穿孔線再修正部、15…目標切羽面、16…穿孔予定孔、16a…孔尻、16b…穿孔線、16c…開口端、16d…開始位置、16e…修正開口端、16f…修正穿孔線、16g…再修正開口端、16h…再修正穿孔線

Claims (7)

  1. 先端に穿孔用ビットを有する穿孔ロッドで打撃を加えて切羽に発破用孔を穿孔する発破用穿孔装置であって、
    前記切羽の切羽面の凹凸形状を計測する計測部と、
    穿孔予定の発破用孔の軸線である穿孔線を設定する穿孔線設定部と、
    前記計測部で計測した前記切羽の切羽面の凹凸形状、及び前記穿孔線設定部で設定した前記穿孔線に基づき、前記穿孔線の延長線上の位置のうち、前記切羽の切羽面と交差する位置よりも発破用穿孔装置側の位置に初期位置を設定する初期位置設定部と、
    前記初期位置設定部で設定した初期位置に前記穿孔ロッドの先端の位置が一致すると共に、前記穿孔線設定部で設定した前記穿孔線の延長線に前記穿孔ロッドの軸線が一致するように、前記穿孔ロッドの先端の位置及び前記穿孔ロッドの姿勢を調整する調整部と、
    前記調整部で前記穿孔ロッドの先端の位置及び前記穿孔ロッドの姿勢の調整を終えた後、調整終了時の前記穿孔ロッドの先端の位置及び前記穿孔ロッドの姿勢を維持した状態で、前記穿孔ロッドの後端部への連続的な打撃の付与を開始させると共に、前記穿孔線に沿った方向への前記穿孔ロッドの移動を開始させ、前記切羽への発破用孔の穿孔を開始させる制御部とを備える発破用穿孔装置。
  2. 事前に設定した発破後に到達すべき位置を設定した目標切羽面上に、前記穿孔予定の発破用孔の孔尻の位置を設定する孔尻位置設定部を備え、
    前記穿孔線設定部は、前記孔尻位置設定部で設定した孔尻の位置を通ると共に、所定の傾斜角を維持して伸びている直線を穿孔線とする請求項1に記載の発破用穿孔装置。
  3. 前記穿孔線設定部で設定した前記穿孔線及び前記計測部で計測した前記切羽の切羽面の凹凸形状に基づき、前記穿孔線と前記切羽の切羽面とが交差する位置に、穿孔予定の発破用孔の開口端の位置を設定する開口端位置設定部と、
    前記開口端位置設定部で設定した開口端の位置における前記計測部で計測した前記切羽の切羽面の凹凸形状に基づき、当該開口端の位置の修正が必要であるか否かを判定し、修正が必要であると判定すると、当該開口端の位置を修正する開口端位置修正部と、
    前記孔尻位置設定部で設定した孔尻の位置と前記開口端位置修正部で修正した開口端の位置とを通る直線を修正後の穿孔線とする穿孔線修正部とを備え、
    前記穿孔線修正部で修正後の穿孔線を得た場合には、前記初期位置設定部、前記調整部、及び前記制御部は、前記穿孔線設定部で設定した穿孔線に代えて、前記穿孔線修正部で得た修正後の穿孔線を用いることを特徴とする請求項2に記載の発破用穿孔装置。
  4. 前記計測部は、前記切羽面の凹凸形状及びトンネル内周面の凹凸形状を計測し、
    前記穿孔線設定部で設定した前記穿孔線及び前記計測部で計測した前記切羽の切羽面の凹凸形状に基づき、前記穿孔線と前記切羽の切羽面とが交差する位置に、穿孔予定の発破用孔の開口端の位置を設定する開口端位置設定部と、
    前記計測部で計測したトンネル内周面の凹凸形状に基づき、前記開口端位置設定部で設定した開口端の位置の修正が必要であるか否かを判定し、修正が必要であると判定すると、当該凹凸形状に基づき、当該開口端の位置を修正する開口端位置修正部と、
    前記孔尻位置設定部で設定した孔尻の位置と前記開口端位置修正部で修正した開口端の位置とを通る直線を修正後の穿孔線とする穿孔線修正部とを備え、
    前記穿孔線修正部で修正後の穿孔線を得た場合には、前記初期位置設定部、前記調整部、及び前記制御部は、前記穿孔線設定部で設定した穿孔線に代えて、前記穿孔線修正部で得た修正後の穿孔線を用いることを特徴とする請求項2に記載の発破用穿孔装置。
  5. 前記計測部は、前記切羽面の凹凸形状及びトンネル内周面の凹凸形状を計測し、
    前記穿孔線設定部で設定した前記穿孔線及び前記計測部で計測した前記切羽の切羽面の凹凸形状に基づき、前記穿孔線と前記切羽の切羽面とが交差する位置に、穿孔予定の発破用孔の開口端の位置を設定する開口端位置設定部と、
    前記開口端位置設定部で設定した開口端の位置における前記計測部で計測した前記切羽の切羽面の凹凸形状に基づき、当該開口端の位置の修正が必要であるか否かを判定し、修正が必要であると判定すると、当該開口端の位置を修正する開口端位置修正部と、
    前記計測部で計測したトンネル内周面の凹凸形状に基づき、前記開口端位置修正部で修正した開口端の位置の再修正が必要であるか否かを判定し、再修正が必要でないと判定すると、前記孔尻位置設定部で設定した孔尻の位置と前記開口端位置修正部で修正した開口端の位置とを通る直線を修正後の穿孔線とする穿孔線修正部とを備え、
    前記穿孔線修正部で修正後の穿孔線を得た場合には、前記初期位置設定部、前記調整部、及び前記制御部は、前記穿孔線設定部で設定した穿孔線に代えて、前記穿孔線修正部で得た修正後の穿孔線を用いることを特徴とする請求項2に記載の発破用穿孔装置。
  6. 前記開口端位置修正部で修正した開口端の位置の再修正が必要であると判定すると、前記計測部で計測したトンネル内周面の凹凸形状に基づき、前記開口端位置修正部で修正した開口端の位置を再修正する開口端再修正部と、
    前記孔尻位置設定部で設定した孔尻の位置と前記開口端再修正部で再修正した開口端の位置とを通る直線を修正後の穿孔線とする穿孔線再修正部とを備え、
    前記穿孔線再修正部で修正後の穿孔線を得た場合には、前記初期位置設定部、前記調整部、及び前記制御部は、前記穿孔線設定部で設定した穿孔線に代えて、前記穿孔線再修正部で得た修正後の穿孔線を用いることを特徴とする請求項5に記載の発破用穿孔装置。
  7. 前記穿孔線設定部で設定した前記穿孔線及び前記計測部で計測した前記切羽の切羽面の凹凸形状に基づき、前記穿孔線と前記切羽の切羽面とが交差する位置に、穿孔予定の発破用孔の開口端の位置を設定する開口端位置設定部と、
    前記計測部で計測した前記切羽の切羽面の凹凸形状に基づき、前記開口端位置設定部で設定した開口端の位置の修正が必要であるか否かを判定し、修正が必要であると判定すると、当該凹凸形状に基づき、前記切羽面上の位置のうち、前記切羽面の外周と当該開口端との間の距離が変化しない位置に当該開口端の位置を修正する開口端位置修正部と、
    前記開口端位置修正部で修正した開口端の位置を通ると共に、トンネル内周面に対する角度が同一である直線を修正後の穿孔線とする穿孔線修正部とを備え、
    前記初期位置設定部、前記調整部、及び前記制御部は、前記穿孔線設定部で設定した穿孔線に代えて、前記穿孔線修正部で得られた修正後の穿孔線を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の発破用穿孔装置。
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