JP7310643B2 - 廃水処理用膜モジュール、廃水処理装置及び廃水処理方法 - Google Patents
廃水処理用膜モジュール、廃水処理装置及び廃水処理方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7310643B2 JP7310643B2 JP2020028145A JP2020028145A JP7310643B2 JP 7310643 B2 JP7310643 B2 JP 7310643B2 JP 2020028145 A JP2020028145 A JP 2020028145A JP 2020028145 A JP2020028145 A JP 2020028145A JP 7310643 B2 JP7310643 B2 JP 7310643B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hollow fiber
- fiber membrane
- wastewater treatment
- layer
- membrane module
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
Landscapes
- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
- Activated Sludge Processes (AREA)
Description
特許文献1では、中空糸膜束を水平方向と鉛直方向とに配置して交差させた中空糸膜モジュールの使用を提案している。特許文献1の中空糸膜モジュールによれば、中空糸膜に微生物が付着しやすくなり、微生物層が形成されやすい。しかしながら、特許文献1の中空糸膜モジュールでは、中空糸膜が水平に配置されているため膜内に凝縮水(酸素や空気等に含まれる水分や廃水中の水分が膜の中で水として凝縮したもの)が蓄積しやすくなる。そのため、有効表面積が低下することにより、廃水の処理能力が低下するという問題がある。
前記廃水処理用膜モジュールは複数の中空糸膜で構成されており、
前記中空糸膜の両端部に互いに並行する複数のハウジングを備えており、
前記中空糸膜が鉛直方向に対して角度が5°以上85°以下に配置されている、廃水処理用膜モジュール。
[2]前記中空糸膜は互いに交差している、[1]に記載の廃水処理用膜モジュール。
[3]前記中空糸膜は少なくとも1つの多孔質層と、少なくとも1つの非多孔質層とを有する複層構造を有し、最外層に前記多孔質層が配置されている、[1]又は[2]に記載の廃水処理用膜モジュール。
[4]前記中空糸膜は複数の多孔質層と、少なくとも1つの非多孔質層とを有する複層構造を有し、前記非多孔質層が前記複数の多孔質層の間に配置されている、[1]~[3]のいずれか一項に記載の廃水処理用膜モジュール。
[5]前記多孔質層がポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びフッ素系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含む材料からなる、[3]又は[4]に記載の廃水処理用膜モジュール。
[6][1]~[5]のいずれか一項に記載の廃水処理用膜モジュールを含む廃水処理装置。
[7][1]~[5]のいずれか一項に記載の廃水処理用膜モジュール、又は、[6]に記載の廃水処理装置を用いて廃水を処理する廃水処理方法であって、
前記中空糸膜の表面に、前記廃水中の微生物又は菌に由来する前記微生物層を形成させる工程、及び前記中空糸膜の中空部に酸素を含む気体を供給する工程を有する、廃水処理方法。
<中空糸膜モジュール>
以下、本発明に係る中空糸膜モジュールの第1実施形態について詳述する。
図1は、本実施形態の中空糸膜モジュール10Aの全体構成を示す斜視図である。
前記角度が上記下限値未満であると、水の流れと中空糸膜の方向が略平行になるため微生物が中空糸膜に付着しにくく、微生物層の形成が不十分になりやすい。
前記角度が上記上限値超であると、凝縮水の排出が困難になり、中空糸膜の有効表面積が低下しやすくなり、微生物層の形成が不十分になりやすい。
なお、本明細書における「角度」は、図1に示すように、中空糸膜束の中心部分を通る長さ方向に沿った線と、第1のハウジングに挿入されている部分から鉛直方向に引いた線とが交わる点における角度θであって、中空糸膜束の角度θを複数箇所(5箇所以上)で測定し、その平均値を求めたものである。
本実施形態の中空糸膜モジュール10Aに備えられる中空糸膜1Aは、図2に示す例においては、中心側から第1多孔質層(多孔質層)2、非多孔質層3及び第2多孔質層(多孔質層)4が順次積層された構造を有しており、第2多孔質層4の表面4aに、廃水中の微生物又は菌に由来する微生物層6が形成される。また、図示例の中空糸膜1Aは、2層の多孔質層(第1多孔質層2及び第2多孔質層4)の間に非多孔質層3が配置された3層構造とされている。
中空糸膜1Aを構成する多孔質層は、少なくとも1層以上で設けられ、図2に示す例においては、第1多孔質層2及び第2多孔質層4の2層の多孔質層が、非多孔質層3を介して同心状に配置されている。また、図示を省略するが、第1多孔質層2及び第2多孔質層4は、それぞれ、複数の細孔を有する膜から構成されており、これら多孔質層2、4の全周にわたって細孔が形成されている。
また、本実施形態で説明する「細孔」とは、三次元的な構造を形成している膜基材の隙間の空間を表し、内面側から表面(外面)側に向けて酸素が透過する際の、酸素の通り道となる部分を意味する。
また、上記の観点からは、各多孔質層の合計の平均膜厚Dnは、15μm以上90μm以下がより好ましく、20μm以上80μm以下が最も好ましい。
また、上記の観点からは、各多孔質層における平均細孔径は、0.03μm以上4μm以下がより好ましく、0.04μm以上3μm以下が最も好ましい。
本実施形態において、中空糸膜1Aは、非多孔質層3が少なくとも1層以上で設けられ、図示例においては、第1多孔質層2と第2多孔質層4との間に単層で設けられている。非多孔質層3は、多孔質層に比べて高めの機械的強度を有するので、この非多孔質層3は、中空糸膜1Aにおける支持体(補強材)としても機能する。
また、上記の観点から、非多孔質層3の平均膜厚は、1.5μm以上8μm以下がより好ましく、2μm以上6μm以下が最も好ましい。
本実施形態において、非多孔質層の合計の平均膜厚Dn、及び、多孔質層の合計の平均膜厚Dpについては、特に限定されるものではない。一方、本実施形態においては、非多孔質層の合計の平均膜厚Dn、即ち、図示例における単層とされた非多孔質層3の平均膜厚Dnと、多孔質層の合計の平均膜厚Dp、即ち、図示例における第1多孔質層2と第2多孔質層4との合計の平均膜厚Dpとが、次式{0.01≦Dn/Dp≦1.0}で表される関係を満たすことがより好ましい。
また、上記の観点からは、非多孔質層の合計の平均膜厚Dnと多孔質層の合計の平均膜厚Dpとの関係は、次式{0.02≦Dn/Dp≦0.9}で表される関係がより好ましく、次式{0.03≦Dn/Dp≦0.8}で表される関係が最も好ましい。
本実施形態の中空糸膜1Aの形状としては、特に限定されず、例えば、略円筒状に構成し、上記のように、細孔を有する第2多孔質層4が外表面に配置され、この第2多孔質層4を覆うように微生物層6が形成されるように構成することができる。ここで、本実施形態で説明する中空糸膜1Aの形状とは、微生物層6を除いた状態での形状、及び、第2多孔質層4の表面に微生物層6が形成された状態での形状の両方を含む。
なお、本実施形態で説明する「略円筒状」とは、長手方向に垂直な任意の断面の形状が、例えば、真円形、卵形、長円形、楕円形等のオーバル形である立体形状を意味する。
本実施形態においては、中空糸膜1Aの外径は特に限定されないが、微生物層6を除く平均外径Doで0.01mm以上3.0mm以下であることが好ましい。中空糸膜1Aの平均外径Doが3.0mm以下であることで、膜モジュール化する際に膜の充填量が小さくなるのを防止できる。また、中空糸膜1Aの平均外径Doが0.01mm以上であることで、中空部7の内径を十分に確保できるので、中空部7を流れる酸素の流量が圧力損失等によって低下するのを防止できる。
また、中空糸膜1Aの平均外径Doは、第2多孔質層4の表面4aに形成される微生物層6が剥がれ落ちない程度の表面積を確保できる寸法であることがより好ましい。
本実施形態においては、中空糸膜1Aの平均内径Diは特に限定されないが、5μm以上1.0mm以下であることが好ましい。中空糸膜1Aの平均内径Diが1.0mm以下であることで、膜モジュール化する際に膜の充填量が小さくなるのを防止できる。また、中空糸膜1Aの平均内径Diが5μm以上であることで、中空部7の内径を十分に確保できるので、中空部7を流れる酸素の流量が圧力損失等によって低下するのを防止できる。
なお、中空糸膜1Aの膜厚Dは、特に限定されないが、20μm以上200μm以下となるような膜厚であることが好ましい。中空糸膜1Aの平均膜厚Dが20μm以上であれば、中空糸膜1A全体における十分な機械的強度の確保に寄与できる。一方、中空糸膜1Aの平均膜厚Dが200μm以下であれば、必要以上に膜の外径が大きくなることがないので、中空糸膜をモジュール化する際の膜の充填量が小さくなるのを防止できる。
また、上記の観点からは、中空糸膜1Aの平均膜厚Dは、30μm以上180μm以下がより好ましく、40μm以上160μm以下が最も好ましい。
本実施形態における微生物層6は、中空糸膜1Aを、例えば、中空糸膜モジュール10Aとして廃水処理に使用する際に、別の廃水処理場等で既に使用している活性汚泥を種として微生物又は菌を増殖処理し、所定濃度としたものに中空糸膜モジュール10Aを浸漬させることで、微生物又は菌に由来して形成されるものである。
本実施形態において説明する、中空糸膜1Aの酸素透過性とは、中空糸膜全体における、酸素を透過させる性能を示す指標であり、例えば、単位膜面積あたりで1日(24hr)に透過する酸素の量(単位:g-O2/m2/day)で表すことができる。
さらに、中空糸膜1Aは、上記の各多孔質層2、4、非多孔質層3(及び微生物層6)以外に、他の機能層が設けられていてもよい。このように、他の層を備える構成を採用する場合には、他の層を、高い酸素透過性を有する層とすることが、中空糸膜1A全体の酸素透過性を確保する観点から好ましい。
一対のハウジング(一対の固定部)5は、中空糸膜シート状物の各端部が挿入、固定される略中空状の部材であり、図1に示す例では、第1のハウジング5a及び第2のハウジング5bから構成される。即ち、上記の中空糸膜シート状物は、第1のハウジング5aと第2のハウジング5bとの間でシート状に保持される。
本実施形態の中空糸膜モジュール10Aは、上記のように、中空糸膜1Aが複数で平行に配列され、長手方向の両端が第1のハウジング5a及び第2のハウジング5bに支持されるとともに、これら第1のハウジング5aと第2のハウジング5bとの間隔Lと、中空糸膜1Aの長さLmとの関係が次式{1<Lm/L≦5}を満たす。
また、中空糸膜1Aの有効表面積、廃水処理効率及び糸絡み防止の観点からは、第1のハウジング5aと第2のハウジング5bとの間隔Lと、中空糸膜1Aの長さLmとの関係は、次式{1.2<Lm/L<5}であることが好ましく、次式{1.3<Lm/L<4}がより好ましく、次式{1.4<Lm/L<3}がさらに好ましく、次式{1.5<Lm/L<2}が特に好ましい。
図1等に示す例においては、平型シート状とされた中空糸膜モジュール10Aを示しているが、これには限定されず、例えば、中空糸膜モジュールを円筒形や角筒形等に構成することも可能である。
図6に示す本実施形態の廃水処理装置100は、上述した本実施形態の中空糸膜モジュール10Aを含んで構成されるものである。
以下、本実施形態の廃水処理装置100について詳述する。
本実施形態の廃水処理方法は、図1に示すような本実施形態の中空糸膜モジュール10A、又は、図6に示すような廃水処理装置100を用いて廃水を処理する方法である。
その後、図示略の分離膜等を用いることで、微生物層の剥離分を含むスラッジを回収し、廃水処理が完了する。
以下、本発明に係る中空糸膜モジュールの第2実施形態について詳述する。
なお、以下の説明においては、第1実施形態の中空糸膜モジュール10Aと共通する構成については、同じ符号を用いて説明するとともに、その詳細な説明を省略する。
図3に示すように、本実施形態の中空糸膜モジュール10Cは、中空糸膜1Cが交差するように配置したものであり、その他の層構造や各種寸法等は、第1実施形態の中空糸膜モジュール10Aと同様である。
中空糸膜シート状物は、中空糸膜1Cが複数束ねられて中空糸膜束11Ca、11Cb、11Cc、11Cd、11Ce、11Cf、11Cg、11Chを形成し、隣接する中空糸膜束と一定間隔離れて配置されている。中空糸膜束11Ca、11Cb、11Cc、11Cd、11Ce、11Cf、11Cg、11Chはそれぞれ、中空糸膜束の中心を通る長さ方向の線が鉛直方向に対して5°以上85°以下になるように配列されている。中空糸膜束11Caは11Ceと、11Cbは11Cfと、11Ccは11Cgと、11Cdは11Chとそれぞれ交差するように配置されている。交差される部分は、微生物層を形成しやすい点から、中空糸膜1Cの長さ方向の中央部付近が好ましい。中空糸膜束の両端部が、詳細を後述するハウジング5内に挿入されて開口しており、全体として平型のシート状に構成される。
以下、本発明に係る中空糸膜モジュールの第4実施形態について詳述する。
図4に示すように、本実施形態の中空糸膜モジュール10Dは、中空糸膜モジュール10Aと中空糸膜モジュール10Bを重ねてユニットにしたものであり、中空糸膜1A及び1Bが正面視で交差するように配置したものである。その他の層構造や各種寸法等は、第1実施形態の中空糸膜モジュール10Aと同様である。
中空糸膜シート状物は、中空糸膜1Aが複数束ねられて中空糸膜束11Aa、11Ab、11Ac、11Adを形成し、隣接する中空糸膜束と一定間隔離れて配置されている。また、中空糸膜モジュール1Bは中空糸膜モジュール1Aを裏返しにしたものであり、中空糸膜1Bが複数束ねられて中空糸膜束11Ba、11Bb、11Bc、11Bdを形成し、隣接する中空糸膜束と一定間隔離れて配置されている。中空糸膜束11Aa、11Ab、11Ac、11Ad、11Ba、11Bb、11Bc、11Bdはそれぞれ、中空糸膜束の中心を通る長さ方向の線が鉛直方向に対して5°以上85°以下になるように配列されている。中空糸膜束11Aaは11Baと、11Abは11Bbと、11Acは11Bcと、11Adは11Bdとそれぞれ交差するように配置されている。交差される部分は、微生物層を形成しやすい点から、中空糸膜1A及び1Bの長さ方向の中央部付近が好ましい。中空糸膜束の両端部が、詳細を後述するハウジング5内に挿入されて開口しており、全体として平型のシート状に構成される。
以下、本発明に係る中空糸膜モジュールの第5実施形態について詳述する。
図5に示すように、本実施形態の中空糸膜モジュール10Eは、中空糸膜1Eが交差するように配置したものであり、第1のハウジング5a及び第2のハウジング5bを鉛直方向に配置したものである。その他の層構造や各種寸法等は、第1実施形態の中空糸膜モジュール10Aと同様である。
中空糸膜シート状物は、中空糸膜1Cが複数束ねられて中空糸膜束11Ea、11Eb、11Ec、11Ed、11Ee、11Ef、11Eg、11Ehを形成し、隣接する中空糸膜束と一定間隔離れて配置されている。中空糸膜束11Ea、11Eb、11Ec、11Ed、11Ee、11Ef、11Eg、11Ehはそれぞれ、中空糸膜束の中心を通る長さ方向の線が鉛直方向に対して5°以上85°以下になるように配列されている。中空糸膜束11Eaは11Eeと、11Ebは11Efと、11Ecは11Egと、11Edは11Ehとそれぞれ交差するように配置されている。交差される部分は、微生物層を形成しやすい点から、中空糸膜1Eの長さ方向の中央部付近が好ましい。中空糸膜束の両端部が、詳細を後述するハウジング5内に挿入されて開口しており、全体として平型のシート状に構成される。
以上説明したように、本発明に係る第1実施形態の中空糸膜モジュール10Aによれば、中空糸膜1Aが鉛直方向に対して角度を有して配置される。これにより、中空糸膜内の凝縮水が効率よく排出されるため、各中空糸膜1Aの有効表面積も十分に確保される。これにより、優れた廃水処理効率が得られる。
また、中空糸膜1Aが、少なくとも1層以上の多孔質層2、4及び非多孔質層3を含む複層構造とされている場合には、酸素透過抵抗の上昇や不均一化が生じるのを抑制でき、また、十分な機械的強度を確保することも可能になる。
さらに、中空糸膜1Aが上記の複合構造とされ、表面4aに微生物層6が形成されることで、この微生物層6の膜厚方向で酸素が効果的に拡散溶解し、さらに、酸素が豊富な好気処理領域と、酸素が少ない嫌気処理領域とが形成されるので、好気処理と嫌気処理とをワンプロセスで行うことが可能になる。
また、従来は個別の装置で行っていた好気処理及び嫌気処理の両方を微生物層6のみで実施できるので、省スペース性に優れ、装置全体を小型化できるので、例えば、廃水の簡易処理が必要な用途や、狭いスペースでの廃水処理が必要な用途においても非常に好適である。
<中空糸膜の製造>
最内層ノズル部、中間層ノズル部、最外層ノズル部が同心円状に配された複合ノズル口金を用い、以下のようにして紡糸工程を行った。最内層ノズル部と最外層ノズル部には、多孔質層を形成するための樹脂として、チーグラーナッタ一系触媒を用いて単独重合により製造された高密度ポリエチレン(旭化成株式会社製、商品名「サンテック(登録商標)B161」)を供給した。非多孔質層を形成するための樹脂として、ポリエチレン(日本ポリエチ製、商品名「Harmolex NF324A」)を中間層ノズル部に供給した。
そして、吐出口温度190℃、巻取り速度100m/分で溶融紡糸し、得られた中空糸膜前駆体をボビンに巻き取った(紡糸工程)。
紡糸工程で得られた中空糸膜前駆体をボビンに巻いた状態で、108℃、12時間の条件で定長熱処理(アニール処理)を行った(アニール工程)。
アニール工程の後、連続して、常温(20℃)下で総延伸倍率が150%の冷延伸を行い、引き続き106℃に加熱された加熱炉中で総延伸倍率が620%になるまで熱延伸を行った。さらに、115℃に加熱された加熱炉中で総延伸倍率が400%になるように緩和熱セットを行い(延伸工程)、中空糸膜を得た。
得られた中空糸膜の端部をハウジング内に配置した。ポッティング材としてウレタン樹脂を使用して、中空糸膜の角度と鉛直方向に対する角度が10°となるように固定して中空糸膜モジュールを製造した。
中空糸膜と鉛直方向に対する角度が20°となるように固定した以外は、実施例1と同様にして中空糸膜モジュールを製造した。
中空糸膜と鉛直方向に対する角度が30°となるように固定した以外は、実施例1と同様にして中空糸膜モジュールを製造した。
中空糸膜と鉛直方向に対する角度が0°となるように固定した以外は、実施例1と同様にして中空糸膜モジュールを製造した。
各例の中空糸膜モジュールを、以下の条件で廃水に曝露して、バイオフィルムの形成しやすさを評価を行った。評価に使用した中空糸膜モジュールを図7に示す。
・循環流速:1cm/sec
・循環流:下から上
・循環時間:1時間
・膜面積:180cm2
・膜の種類:ポリエチレン製3層複合膜(外径280μm、内径200μm、中空糸膜の膜厚40μm)
評価結果を図8に示す。
2・・・第1多孔質層
2a・・・外面
2b・・・内面
3・・・非多孔質層
4・・・第2多孔質層
4a・・・表面
4b・・・内面
5・・・一対のハウジング
5a・・・第1のハウジング
5b・・・第2のハウジング
5c・・・取水口
6・・・微生物層
7・・・中空部
10A、10B、10C、10D、10E・・・中空糸膜モジュール
11Aa、11Ab、11Ac、11Ad・・・中空糸膜束
100・・・廃水処理装置
110・・・処理槽
111・・・開口部
120・・・気体供給ライン
W・・・廃水
Claims (7)
- 廃水処理中に、廃水中の微生物又は菌に由来する微生物層が表面に形成される中空糸膜を含む、廃水処理用膜モジュールであって、
前記廃水処理用膜モジュールは複数の中空糸膜で構成されており、
前記中空糸膜の両端部に互いに並行する複数のハウジングを備えており、
前記中空糸膜が鉛直方向に対して角度が5°以上85°以下に配置されている、廃水処理用膜モジュール。 - 前記中空糸膜は互いに交差している、請求項1に記載の廃水処理用膜モジュール。
- 前記中空糸膜は少なくとも1つの多孔質層と、少なくとも1つの非多孔質層とを有する複層構造を有し、最外層に前記多孔質層が配置されている、請求項1又は2に記載の廃水処理用膜モジュール。
- 前記中空糸膜は複数の多孔質層と、少なくとも1つの非多孔質層とを有する複層構造を有し、前記非多孔質層が前記複数の多孔質層の間に配置されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の廃水処理用膜モジュール。
- 前記多孔質層がポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、及びフッ素系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含む材料からなる、請求項3又は4に記載の廃水処理用膜モジュール。
- 請求項1~5のいずれか一項に記載の廃水処理用膜モジュールを含む廃水処理装置。
- 請求項1~5のいずれか一項に記載の廃水処理用膜モジュール、又は、請求項6に記載の廃水処理装置を用いて廃水を処理する廃水処理方法であって、
前記中空糸膜の表面に、前記廃水中の微生物又は菌に由来する前記微生物層を形成させる工程、及び前記中空糸膜の中空部に酸素を含む気体を供給する工程、を有する廃水処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020028145A JP7310643B2 (ja) | 2020-02-21 | 2020-02-21 | 廃水処理用膜モジュール、廃水処理装置及び廃水処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020028145A JP7310643B2 (ja) | 2020-02-21 | 2020-02-21 | 廃水処理用膜モジュール、廃水処理装置及び廃水処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021130102A JP2021130102A (ja) | 2021-09-09 |
JP7310643B2 true JP7310643B2 (ja) | 2023-07-19 |
Family
ID=77551734
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020028145A Active JP7310643B2 (ja) | 2020-02-21 | 2020-02-21 | 廃水処理用膜モジュール、廃水処理装置及び廃水処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7310643B2 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005042133A1 (ja) | 2003-10-30 | 2005-05-12 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | 中空糸膜モジュール、中空糸膜モジュールユニット、及び水処理方法 |
JP2008221070A (ja) | 2007-03-09 | 2008-09-25 | Kurita Water Ind Ltd | 気液接触装置及び気液接触方法 |
JP5063700B2 (ja) | 2006-10-31 | 2012-10-31 | シェーリング コーポレイション | アニリノピペラジン誘導体およびアニリノピペラジン誘導体を使用する方法 |
JP2018075538A (ja) | 2016-11-10 | 2018-05-17 | 栗田工業株式会社 | 生物処理装置 |
JP2018099633A (ja) | 2015-04-24 | 2018-06-28 | 住友電気工業株式会社 | 濾過装置 |
JP2019076893A (ja) | 2017-10-20 | 2019-05-23 | 三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社 | 中空糸膜、中空糸膜モジュール、廃水処理装置、及び廃水処理方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0563700U (ja) * | 1992-02-01 | 1993-08-24 | 日本建鐵株式会社 | 生物固定担体 |
JP4024330B2 (ja) * | 1996-09-10 | 2007-12-19 | 水道機工株式会社 | 単一槽による硝化・脱窒処理方法および装置 |
-
2020
- 2020-02-21 JP JP2020028145A patent/JP7310643B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005042133A1 (ja) | 2003-10-30 | 2005-05-12 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | 中空糸膜モジュール、中空糸膜モジュールユニット、及び水処理方法 |
JP5063700B2 (ja) | 2006-10-31 | 2012-10-31 | シェーリング コーポレイション | アニリノピペラジン誘導体およびアニリノピペラジン誘導体を使用する方法 |
JP2008221070A (ja) | 2007-03-09 | 2008-09-25 | Kurita Water Ind Ltd | 気液接触装置及び気液接触方法 |
JP2018099633A (ja) | 2015-04-24 | 2018-06-28 | 住友電気工業株式会社 | 濾過装置 |
JP2018075538A (ja) | 2016-11-10 | 2018-05-17 | 栗田工業株式会社 | 生物処理装置 |
JP2019076893A (ja) | 2017-10-20 | 2019-05-23 | 三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社 | 中空糸膜、中空糸膜モジュール、廃水処理装置、及び廃水処理方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2021130102A (ja) | 2021-09-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7303677B2 (en) | Supported biofilm process | |
AU2002230143B2 (en) | Separating film, separating film element, separating film module, sewage and waste water treatment device, and separating film manufacturing method | |
JP3851864B2 (ja) | 多孔質複層中空糸および該多孔質複層中空糸を備えた濾過モジュール | |
US7303676B2 (en) | Supported biofilm apparatus and process | |
JP4185509B2 (ja) | 多孔質複層中空糸の製造方法 | |
US20100126929A1 (en) | Membrane supported biofilm apparatus and process | |
JP2019076893A (ja) | 中空糸膜、中空糸膜モジュール、廃水処理装置、及び廃水処理方法 | |
WO2014192432A1 (ja) | 濾過モジュール及び濾過装置 | |
JP4200157B2 (ja) | 多孔質複層中空糸および該多孔質複層中空糸を備えた濾過モジュール | |
JP7359382B2 (ja) | 中空糸膜、中空糸膜モジュール、廃水処理装置及び廃水処理方法 | |
JPWO2008062788A1 (ja) | 浸漬濾過用中空糸膜、これを用いた浸漬濾過用中空糸膜モジュール、浸漬濾過装置、及び浸漬濾過方法 | |
WO2014192433A1 (ja) | 濾過装置及びこれを用いた浸漬式濾過方法 | |
JP2021133349A (ja) | 廃水処理装置及び廃水処理方法 | |
JP7338503B2 (ja) | 水処理装置 | |
JP7310643B2 (ja) | 廃水処理用膜モジュール、廃水処理装置及び廃水処理方法 | |
WO2005016826A2 (en) | Supported biofilm apparatus and process | |
WO2003043941A1 (fr) | Appareil et procede de traitement des eaux usees organiques | |
JP2021133342A (ja) | 中空糸膜エレメント、中空糸膜モジュール、廃水処理装置及び廃水処理方法 | |
JP2022147224A (ja) | 中空糸膜、中空糸膜モジュール、廃水処理装置及び廃水処理方法 | |
JP2023062886A (ja) | 廃水処理装置及び廃水処理方法 | |
WO2024116342A1 (ja) | 中空糸膜、中空糸膜モジュール、廃水処理装置及び廃水処理方法 | |
JP2022147165A (ja) | 中空糸膜、中空糸膜モジュール、廃水処理装置及び廃水処理方法 | |
CN113329808A (zh) | 用于从流体中去除溶解氧的膜、膜接触器、装置和方法 | |
JP2023056652A (ja) | 中空糸膜、中空糸膜モジュール、廃水処理装置及び廃水処理方法 | |
JP2005138103A (ja) | 分離膜モジュールおよび膜分離装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220826 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20230524 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230606 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230619 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7310643 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |