JP7310239B2 - 画像処理装置、放射線撮影システム及びプログラム - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1には、画像の各フレームに、それぞれが異なる手法で前記関心領域の抽出に係る画像解析処理を並列に行う画像処理装置について記載されている。
また、この特許文献1には、上記画像解析処理として、ヒストグラム解析処理、空間フィルタリングによるエッジ検出処理、ハフ変換処理、モルフォロジ演算処理、及びパターンマッチング処理のうちの少なくともいずれか処理を行うことについても記載されている。
また、特許文献2には、あるフレームに、デバイス(例えばステント等)の位置合わせを行った他のフレームを加算する際に、加算係数を調整することで、デバイス以外の動いた部分の残像影響を低減する画像処理装置について記載されている。
この濃度や粒状性の変化の程度が大きいと、動態画像の再生が進むにつれて当該領域が白飛び又は黒つぶれの状態になったり当該領域の輪郭がぼけてきたりして、診断対象構造物の動きを把握できなくなってしまうことがある。
また、特許文献2に記載された画像処理は、デバイスが静止して見えるよう各フレームが位置合わせされた動態画像において、デバイスの視認性を向上させるために施すものとなっている。このような画像処理を、診断対象構造物の位置が経時的に変化する動態画像に施した場合、診断対象構造物の視認性は却って低下してしまう可能性がある。
被写体の動態を放射線撮影することで得られた動態画像を取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段が取得した前記動態画像を構成する複数のフレームに対し、診断対象構造物が写った関心領域における時間方向の視認性の差を減少させる画像処理を施すことにより、複数のフレームからなる処理後動態画像を生成するフレーム加工手段と、
少なくとも前記フレーム加工手段が生成した前記処理後動態画像を出力する画像出力手段と、
前記動態画像と前記処理後動態画像のうちの少なくとも一方の画像における、前記関心領域に含まれる前記診断対象構造物の形態的な特徴を計測する計測手段と、
を備え、
前記画像出力手段は、前記計測手段による計測結果を前記処理後動態画像とともに出力し、
前記フレーム加工手段は、前記計測手段による計測結果に基づいて、前記画像処理に用いるパラメーターを最適化する。
また、本発明に係る画像処理装置は、
被写体の動態を放射線撮影することで得られた動態画像を取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段が取得した前記動態画像を構成する複数のフレームに対し、診断対象構造物が写った関心領域における時間方向の視認性の差を減少させる画像処理を施すことにより、複数のフレームからなる処理後動態画像を生成するフレーム加工手段と、
少なくとも前記フレーム加工手段が生成した前記処理後動態画像を出力する画像出力手段と、を備え、
前記画像処理のパラメーターは、フレームを生成する度に放射線検出器に到達した放射線量に基づいて最適化される。
これらは、通信ネットワークNを介して互いに通信可能となっている。
そして、放射線発生装置1は、撮影する放射線画像(静止画像・動態画像)に応じた態様で放射線を発生させるようになっている。
そして、放射線検出器2は、放射線発生装置1から放射線が照射されるタイミングと同期して、照射された放射線に応じた放射線画像(フレーム)を生成するようになっている。
また、放射線検出器2は、撮影台と一体化された専用機型のものでも、可搬型(カセッテ型)のものであってもよい。
なお、画像処理装置3は、他のシステム(HISやRIS等)から取得した撮影オーダー情報やユーザーによる操作に基づいて、各種撮影条件(管電圧や管電流、照射時間(mAs値)、フレームレート、被写体の体格、グリッドの有無等)を撮影装置等に設定するコンソールであってもよい。
この画像処理装置3の詳細については後述する。
また、サーバー4は、データベース41を有している。
データベース41は、放射線検出器2が生成した動態画像や、画像処理装置3の処理結果を蓄積することが可能となっている。
なお、本実施形態においては、画像処理装置3等から独立したサーバー4にデータベース41が設けられていることとしたが、データベース41は、画像処理装置3内に設けられていてもよいし、放射線撮影システム100が備える他の装置内に設けられていてもよい。
また、放射線撮影システム100にPACS等の他のシステムが接続される場合には、他のシステム内に設けられたものであってもよい。
放射線画像が静止画像である場合には、1回の撮影操作(照射指示スイッチの押下)につき放射線の照射及び放射線画像の生成を1回だけ行い、放射線画像が動態画像である場合には、1回の撮影操作につきパルス状の放射線の照射及びフレームFの生成を短時間に複数回(例えば1秒間に15回)繰り返す。
その結果、放射線検出器2は、一枚の静止画像又は動態画像を生成する。すなわち、放射線検出器2は画像生成手段として機能する。
次に、上記放射線撮影システム100が備える画像処理装置3の具体的構成及び動作について説明する。図2は画像処理装置3を表すブロック図、図3は画像処理装置3が実行する視認性安定化処理の流れを示すフローチャートである。
本実施形態に係る画像処理装置3は、図2に示すように、制御部31と、通信部32と、記憶部33と、表示部34と、操作部35と、を備えている。
各部31~35は、バス等で電気的に接続されている。
なお、画像処理装置3に表示部34や操作部35を備えずに、画像処理装置3に表示部や操作部を備える表示装置(タブレット端末等)を接続するようにしてもよい。
そして、制御部31のCPUは、記憶部33に記憶されている各種プログラムを読出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って各種処理を実行し、画像処理装置3各部の動作を集中制御するようになっている。
そして、通信部32は、通信ネットワークN(LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等)を介して接続された他の装置(放射線検出器2等)との間で各種信号や各種データを送受信するようになっている。
また、記憶部33は、制御部31が実行する各種プログラムやプログラムの実行に必要なパラメーター等を記憶している。
なお、記憶部33は、放射線画像を記憶することが可能となっていてもよい。
そして、表示部34は、制御部31から入力される制御信号に基づいて、動態画像等を表示するようになっている。
そして、操作部35は、ユーザーによってなされた操作に応じた制御信号を制御部31へ出力するようになっている。
このように構成された画像処理装置3の制御部31は、例えば電源が投入されたこと、所定の開始操作がなされたこと等を契機として、図3に示すような視認性安定化処理を実行する機能を有している。
この視認性安定化処理では、まず、画像取得処理を実行する(ステップS1)。
本実施形態に係る画像取得処理では、被写体の動態を放射線撮影することで得られた動態画像を、通信部32を介して他の装置(放射線検出器2等)から受信する。
受信する際には、個々のフレームFを順次取得するようにしてもよいが、複数のフレームF(動態画像を構成する全フレームF)をまとめて取得するようにするのが好ましい。
なお、通信部32を介さずに、記憶媒体に記憶させた動態画像を読み込むこととしてもよい。
胸部は、息を吸うときの吸気動作と息を吐くときの呼気動作を交互に繰り返す。このため、この処理では、胸部動態画像として、胸部における吸気動作と呼気動作のうちの少なくともいずれかの動作を撮影したものを取得するようにする。
制御部31は、この画像取得処理を実行することにより、画像取得手段として機能する。
動態画像を取得した後は、フレーム加工処理を実行する(ステップS2)。
このフレーム加工処理では、取得した動態画像を構成する複数のフレームFに対し、診断対象構造物Cが写った関心領域Rにおける時間方向の視認性の差を減少させる画像処理を施すことにより、複数のフレームFからなる処理後動態画像I2を生成する。
この「時間方向の視認性の差」とは、フレームF間の濃度と画質の少なくとも一方の差を指す。
また、画像処理を施す対象となった複数のフレームFに対して同一の画像処理を加えるようにしてもよいし、フレームF毎に異なる画像処理を施すようにしてもよい。
制御部31は、このフレーム加工処理を実行することにより、フレーム加工手段として機能する。
なお、このフレーム加工処理の詳細については後述する。
処理後動態画像I2を生成した後は、画像出力処理を実行する(ステップS3)。
本実施形態に係る画像出力処理では、生成した処理後動態画像I2を表示部34に表示する。
なお、処理後動態画像I2の出力方法は表示部34への表示に限られるものではなく、画像処理装置3に表示装置が接続されている場合には、処理後動態画像I2を、通信部32を介して送信することとしてもよい。
また、動態画像を表示する際には、複数のフレームFを一箇所で切り替え表示する(再生する)ようにしてもよいし、複数のフレームFを並べて表示するようにしてもよい。
また、例えばユーザーにより所定操作がなされたこと等に基づいて、処理前の動態画像I1のみを表示するようにしてもよい。
制御部31は、この画像出力処理を実行することにより、画像出力手段又は表示手段として機能する。
計測点設定処理では、操作部35になされた操作に応じて、動態画像の複数のフレームF又は処理後動態画像I2の複数のフレームFにおける関心領域Rに、計測の基準となる計測点Pをそれぞれ設定する。
計測処理では、動態画像と処理後動態画像I2のうちの少なくとも一方の画像における、関心領域Rに含まれる診断対象構造物Cの形態的な特徴(設定した計測点Pと他の計測点Pとの距離、計測点Pを含む直線の傾き、計測点Pを含む面の面積等)を計測する。
この計測処理等を実行する場合の詳細については後述する。
次に、上記視認性安定化処理におけるフレーム加工処理(ステップS2)の具体的に内容について説明する。
制御部31は、フレーム加工処理において、上記関心領域Rにおける時間方向の視認性の差を減少させる画像処理として、時間方向に濃度差を有する診断対象構造物Cの画素の信号値に含まれる濃度成分を減衰させる処理を施す。
本実施形態においては、空間フィルター処理を施す。
この空間フィルター処理は、空間フィルターと画像とを畳み込み演算することで、元の画像の性質を変化させる処理、又は画像をフーリエ変換することで画像を周波数情報に変換し、各周波数成分の大きさを変えることで元の画像の性質を変化させる処理のことを指す。具体的には、粒状性ノイズを抑制する処理、鮮鋭度を調整する処理、空間的に、特定の大きさの構造物を保持/減衰/強調する処理等が含まれる。
また、空間フィルター処理を施す際には、画像処理パラメーター(以下パラメーター)が必要となる。
例えば、空間フィルター処理として空間的に、特定の大きさの構造物を保持/減衰/強調する処理を選択した場合には、カットオフ周波数を例えば0.05cycle/mmに設定し、各フレームFからこの値以下の低周波の空間的な濃度成分を減衰させると、呼吸に伴う濃度の経時的な変化がほぼ見られなくなる。なお、空間フィルターの大きさとフィルター係数(フィルターの値)を適切に決めることで、前記カットオフ周波数を調整することもできる。
このパラメーター設定の詳細については後述する。
また、各フレームFの全体にこうした空間フィルター処理を施すことで、関心領域R以外の他の領域における時間方向の視認性の差が少ない視認性の安定した動態画像を生成することができる。このため、ユーザーが注目する領域を、関心領域Rから他の領域に変更した場合であっても、他の領域の動きを容易に追跡することができる。
また、関心領域Rの視認性も他の領域の視認性も安定することで、全体的な形態情報を容易に把握することができる。
また、各フレームFの全体に空間フィルター処理を施すことで、領域毎に異なる階調処理を施す場合と異なり、領域と領域の境界が不自然にならない。
なお、上記空間フィルター処理として空間的に、特定の大きさの構造物を保持/減衰/強調する処理を選択する場合には、例えば図5に示すように、処理前の動態画像I1のフレームFを空間周波数の異なる複数の画像に分解し、必要な空間周波数を有する画像を強調して(大きな強調度βを掛けて)加算する、不要な空間周波数を有する画像(例えば最も空間周波数の低い画像)を、必要に応じて適切な強調度βを掛けて減算する、のうちの少なくともいずれかの処理を実行して、処理後動態画像I2を生成するようにしてもよい。
このようにすれば、処理後動態画像I2における時間方向の濃度の差が少なくなるだけでなく、所望の構造物の視認性を向上させることができるため、診断対象構造物Cの動きをより把握しやすくすることができる。
また、空間フィルター処理として粒状性を抑制する処理を選択する場合には、パラメーターを、フレームF毎に最適化するようにしてもよい。
このようにすれば、処理後動態画像I2が、画質の経時的な変化が少ない安定したものになるだけでなく、関心領域Rの視認性の経時的な変化がなくなり、診断対象構造物Cの動きをより把握しやすくすることができる。例えば、胸部画像の場合、吸気動作のときよりも呼気動作のときの方が、放射線検出器への線量が下がるため、呼気動作を撮影したフレームFの画質(粒状性)は、吸気動作を撮影したフレームFに比べて悪くなる。このため、呼気動作を撮影したフレームFに対しては、粒状をより強く抑制するパラメーターに変更することで、吸気動作と呼気動作のフレームF毎の画質の変化を少なくすることができる。
ところで、上記フレーム加工処理において用いることのできる画像処理は、空間フィルター処理に限られるものではなく、例えば、時間フィルター処理、階調処理、物体検出・領域抽出処理のうちの少なくともいずれかの処理を実行するようにしてもよい。
時間フィルター処理には、例えば、粒状性を抑制する処理、血管構造抽出処理等が含まれる。
粒状性を抑制する処理では、バンドパスフィルター又はローパスフィルターを用いて、時間方向の高周波成分を減衰させる。例えば、胸部動態画像に対して1Hz以上(好ましくは2.4Hz以上)の周波数で時間的に変化する成分を減衰させると、心拍や呼吸等の比較的時間方向にゆっくりとした動き情報は十分保持されるが、不要な粒状ノイズが減衰される。
また、血管構造抽出処理では、バンドパスフィルター又はハイパスフィルターを用いて、時間方向の低周波成分を減衰させる。例えば呼吸などの時間方向にゆっくりとした動きに伴う濃度変化を減衰させることで、心拍に起因する動きを見やすくすることができる。
階調処理には、例えば、トーンカーブを用いた調整や、ヒストグラム平坦化処理、ダイナミックレンジ圧縮処理等が含まれる。
また、この階調処理を施す際に必要となるパラメーターには、例えば、LUT(look up table)、ダイナミックレンジ等がある。
物体検出・領域抽出処理には、疾患(がん等)の位置を検出する処理、気道のエッジを検出する処理、肺血管を抽出する処理等が含まれる。
また、この物体検出・領域抽出処理を施す際に必要となるパラメーターには、例えば、目的関数(誤差関数、損失関数)の重みや、バイアス等がある。
上記画像処理で用いられるパラメーターは、予め設定された固定値であってもよいし、フレームFから得られた画像情報に基づいて最適化されるものであってもよい。
この「画像情報」とは、例えば、複数の画素から抽出される信号値の統計値や、複数の画素信号値から得られる空間周波数、時間周波数等を指す。
関心領域Rは、ユーザーにより操作部35になされた操作(例えば図6に示すようなタッチ)に基づいて設定されるようにしてもよいし、プリセットに基づいて自動で設定されるようにしてもよい。
また、画像情報は、図6(a)に示すように、一枚のフレームFに設定した関心領域Rから得られたものであってもよいし、図6(b)に示すように、複数のフレームFにそれぞれ設定した複数の関心領域Rから得られたものであってもよい。
画像全体の画像情報を用いた場合、関心領域R外に存在する放射線吸収量が多い構造物(例えば、金属や骨、水、血液等)の影響で、表示される画像の階調が不適切となり、経時的な変化が安定していない画像となる可能性が考えられる。しかし、関心領域Rの画像情報のみを用いることにより、関心領域Rの視認性が時間的により安定した処理後動態画像I2を表示させることが可能となる。その結果、ユーザーは、関心領域Rの動きを容易に把握することができる。
このようにすれば、関心領域Rの濃度や画質が素早く最適化されるため、ユーザーは関心領域Rの動きをより一層容易に把握することができる。
このようにすれば、関心領域R以外の他の領域に画像処理を施さなくて済む分だけ画像処理時間を短縮することができる。
このようにすれば、関心領域R以外の他の領域を表示するための処理を実行しなくて済む分だけ処理時間を短縮することができる。
また、他の領域を表示することで、被写体である被検者の情報が第三者に漏洩してしまうリスクを低減することができる。
また、関心領域Rに含まれない他の領域を表示しないことで、読影や診断に不要な画像情報にユーザーが注意を奪われることが無くなるため、読影と診断のスピードを向上させることができる。
具体的には、例えば、あるフレームFのパラメーターを、当該フレームFの直前/直後に撮影されたフレームFにそのまま適用したり、所定の変更ルールに従ってフレームF毎に変更を加えた複数のパラメーターを各フレームFにそれぞれ適用したりする。
このようにすれば、パラメーターの設定に用いられる画像情報の数が、全フレームFの画像情報を用いる場合に比べて少なくなるため、画像処理時間を短縮することができる。
具体的には、二枚のフレームFが、呼気動作を撮影したフレームFと吸気動作を撮影したフレームFである場合、例えば図8(a)に示すように、呼気を撮影したフレームFのパラメーターと吸気を撮影したフレームFのパラメーターの平均値V1を中間フレームFMのパラメーターとしてもよいし、図8(b)に示すように、呼気を撮影したフレームFのパラメーター又は吸気を撮影したフレームFのパラメーターを起点として線形的に変化させた値V2を中間フレームFMのパラメーターとしてもよい。
なお、こうした手法は、中間フレームFMが二枚以上の場合についても同様に適用することができる。
このようにすれば、各フレームFに写っている画像の状態に合わせたパラメーターの設定を行うことができるため、関心領域Rにおける視認性の安定性を維持しつつ、画像処理に要する時間を短縮することができる。
例えば、吸気動作→呼気動作の順番で撮影を行う場合、後半の呼気動作のときの方が、放射線検出器への線量が下がるため、呼気動作を撮影したフレームFの画質(粒状性)は、吸気動作を撮影したフレームFに比べて悪くなる。そこで、呼気動作を撮影したフレームFから得られたパラメーター(例えば粒状性を抑制する処理に用いられるパラメーター)を基準にして、吸気動作を撮影したフレームFに画像処理を施すためのパラメーターを決定する。
このようにすれば、吸気動作を撮影したフレームFの画質が不必要に悪化してしまうのを防ぐことができる。
具体的には、例えば、胸部動態画像の場合、必ず吸気動作→呼気動作の順で再生されるようにフレームFを並べ替える。
このようにすれば、パラメーターの決定する際に用いられるアルゴリズムは、被写体の動きの方向(例えば呼吸位相の順番)に依存しなくなり、各動態画像に用いられるアルゴリズムを統一することができるため、処理時間を短縮することができる。
また、フレームFを生成する度に放射線検出器2に到達した放射線量を測定し、測定した放射線量に基づいてパラメーターを最適化するようにしてもよい。
具体的には、各フレームのパラメーターを横軸をフレーム番号、縦軸をパラメーターとしてプロットしたときにできるグラフG2が、横軸をフレーム番号、縦軸を画質又は放射線量とするグラフG1に沿うことになるような値とする。
このようにすれば、各フレームFの画質を高い精度で把握することが可能となることから、適切なパラメーターの決定が容易となり、時間方向の視認性が安定した動態画像を作成することができる。
次に、上記実施形態に係る放射線撮影システムの各種変形例について説明する。
関心領域Rに含まれる診断対象構造物Cの形態的な特徴(例えば気道の径、血管径、肋骨の位置等)を計測する場合には、上記課題(画質や濃度が経時的に変化してしまうことで、診断対象構造物Cの動きの把握が困難になること)により、計測の仕方や計測結果の妥当性を評価することが困難となってしまう。
また、こうした問題を解決するために、ユーザーが個々のフレームFの濃度階調を手動で調整するという手も考えられるが、それでは大変な手間がかかってしまう。
こうした問題を解決するため、例えば図10に示すように、上述した視認性安定化処理に、計測点設定処理(ステップS4)や計測処理(ステップS5)の他、第二フレーム加工処理(ステップS6)等を更に加えた処理を実行するようにしてもよい。
この計測点設定処理(ステップS4)では、まず、操作部35になされた操作に応じて、動態画像の複数のフレームF又は処理後動態画像I2の複数のフレームFにおける診断対象構造物Cに、計測の基準となる計測点Pをそれぞれ設定する。
計測点Pは、診断対象構造物Cのある個所と他の箇所とに二つ設定するようにしてもよいし、例えば図11(a)に示すように、診断対象構造物Cの輪郭に沿って列をなすように複数設定してもよい。
また、計測点Pは、図11(b)に示すように、複数の計測点Pが連なってできた計測線L1(直線又は曲線)としてもよいし、図11(c)に示すように、複数の計測点Pが二次元的に集まってできた計測面Sとしてもよい。なお、図11(d)は、複数の計測点P(計測線L1)を設定し、計測結果(計測点P間の距離や計測線L1の角度)をフレームFの画像上に表示した例である。
設定された計測点Pは、例えば図12(a)に示すように、フレームFに重畳して表示してもよいし、図12(b)に示すように、フレームFとは別のレイヤーで表示するようにしてもよい。
制御部31は、この計測点設定処理を実行することにより、計測点設定手段として機能する。
計測点Pを設定した後は、計測処理を実行する(ステップS5)。
この計測処理では、動態画像と処理後動態画像I2のうちの少なくとも一方の画像の複数のフレームFにおける、関心領域Rに含まれる診断対象構造物Cの形態的な特徴をそれぞれ計測する。
そして、形態的な特徴として、設定した計測点Pと他の計測点Pとの距離、計測点Pを含む直線の傾き及び計測点Pを含む面の面積のうちの少なくともいずれかを計測する。
計測は、ユーザーの操作(クリックや図13に示すようなタッチ)に基づいて手動で行ってもよいし、制御部31が自動で行ってもよい。
制御部31は、この計測処理を実行することにより、計測手段として機能する。
計測した後は、第二フレーム加工処理を実行する(ステップS6)。
この第二フレーム加工処理では、得られた計測結果に基づいて、画像処理に用いるパラメーターを最適化する。
そして、最適化されたパラメーターを用いて、上記フレーム加工処理(ステップS2)で行うのと同様の画像処理を動態画像に施す。
このため、時間方向の視認性の差がより少ない、より安定した処理後動態画像I2を生成することが可能となる。
また、関心領域R以外の構造物の影響を受けにくくなるため、コントラストが非常に低い診断対象構造物Cに対する計測の妥当性を評価しやすくなる。
なお、得られた計測結果に基づくパラメーターの最適化については後述する。
すなわち、計測対象の動態画像は、処理前の動態画像I1であってもよいし、処理後動態画像I2であってもよい。
また、フレーム加工処理において、計測前の動態画像に画像処理を施し、第二フレーム加工処理において、計測後の動態画像(計測結果の妥当性を評価する動態画像)に計測前とは異なる画像処理を施すようにしてもよい。
処理後動態画像I2を生成した後は、画像出力処理を実行する(ステップS3)。
この画像出力処理では、設定された計測点P、及び得られた複数のフレームFについての計測結果を、処理後動態画像I2とともに表示部34に表示する。
計測結果は、例えば、数値V、画像、グラフ、表等の形で表示する。
また、計測結果は、例えば図11(c),(d)に示したように、フレームFに重畳して表示してもよいし、フレームFとは別のレイヤーで表示するようにしてもよい。
また、計測結果及び処理後動態画像I2を表示する際には、複数のフレームFを一箇所で切り替え表示する(再生する)ようにしてもよいし、複数のフレームFを並べて表示するようにしてもよい。
なお、例えばユーザーにより所定操作がなされたこと等に基づいて、計測結果を処理前の動態画像I1とともに表示するようにしてもよい。
このように、計測結果を表示することで、ユーザーは診断対象構造物Cの動きを容易に把握することができる。
計測結果を出力した後は、計測点Pの修正を受け付け可能な状態となる。すなわち、計測点Pを修正するための操作が操作部35になされたか否かの判断(ステップS7)を、操作がなされるまで繰り返す。
修正点を修正するための操作が操作部35になされたら、再び計測点設定処理を実行する(ステップS2)。
計測点設定処理では、操作部35になされた操作に応じて計測点Pの位置を再設定する。このとき、計測対象のフレームFは、画像処理により視認性が安定化しているため、計測点Pを容易に修正することができる。
そして、修正後の計測点Pを表示部34に表示する。このとき、例えば図14に示すように、修正前の計測点POも併せて表示するようにしてもよい。なお、修正前の計測点POの形態は他の計測点Pと異ならせる(例えば破線で表す)のが好ましい。このようにすれば、修正前後の計測点Pの位置関係を容易に把握することができるため、計測点Pの修正精度を向上させることができる。
例えば、複数の計測点Pのうちのいずれかの位置を修正する場合、例えば図15(a)に示すように、近傍に並ぶ計測点Pの位置も併せて移動させる。又は、図15(b)に示すように、計測点Pの位置を修正したフレームFの前後のフレームFにおける、修正された計測点Pの修正前の位置と最も近い位置にある計測点Pを移動させる。
このようにすれば、一回の修正で、複数の計測点Pの位置を修正できるため、修正の手間を低減することができる。
本変形例における画像処理パラメーターは、上述したように、得られた計測結果に基づいて最適化される。
具体的には、例えば、各フレームFの計測結果から得られる被写体の動きを表す形態情報(例えば心臓や横隔膜、肋骨や関節の動き等)に合わせて、パラメーターを最適化するようにしてもよい。
具体的には、例えば図9上側に示したような、各フレームFの形態情報から、横軸をフレーム番号、縦軸を形態情報(例えば横隔膜の移動量や肺の大きさ等)とするグラフG1を得る。そして、図9下側に示すように、粒状性ノイズを抑制する処理で用いるパラメーターを、グラフG2化したときに、形態情報のグラフG1の波形に沿うことになるように変化させる。
心臓や横隔膜等の動きは、放射線検出器2へ到達する放射線量と関係がある場合があるため、形態情報を得ることができれば、各フレームFに写った画像の状態(画質や画素の信号値)を間接的に把握することが可能となる。このため、画質の指標を算出する煩雑な機構を設けることなく適切なパラメーターを決定することができ、時間方向の視認性が安定化した処理後動態画像I2を生成することができる。その結果、診断対象構造物Cの動きを容易に把握することができ、計測の仕方及び計測結果の妥当性を容易に評価することができる。
例えば図16に示すように、被写体が揺れ動いている(フレームF毎に関心領域Rの位置が変動している)場合には、計測結果に基づいて各フレームFの関心領域Rの位置を特定し、特定した関心領域Rの画像情報を用いてパラメーターを最適化する。
被写体が大きく動く場合、座標で固定された関心領域Rを参照していると、実際の関心領域Rを正確に捉えることができない場合があるが、計測結果を用いることで、関心領域Rの位置を正確に捉えることができるようになり、時間方向の視認性がより安定した処理後動態画像I2を生成することができる。
また、関心領域R以外の構造物の影響を受けにくくなるため、コントラストが非常に低い診断対象構造物Cに対する計測の妥当性を評価しやすくなる。
上記実施形態に係る放射線撮影システム100を用いた撮影において、例えば図17の左側に示すように、体動や心拍、呼吸、関節や筋肉の動き等によって診断対象構造物Cが余りに大きく変位又は変形をしてしまうと、動態画像に精度の高い画像処理を施す上で問題がある。
こうした問題を解決するため、上記視認性安定化処理において、複数のフレームFの中から、基準となるフレームFにおける診断対象構造物Cに対し、診断対象構造物Cの相対位置のずれが所定以上である位置ずれフレームFを検出する処理を実行するようにしてもよい。
そして、この場合に、当該位置ずれフレームFにおける診断対象構造物Cの位置を、基準となるフレームFの位置に合わせてから表示部34に表示する。
なお、表示する際には、計測結果と、位置合わせしたフレームFを重畳表示するようにしてもよい。
このような処理を実行するようにすれば、制御部31は、検出手段として機能することになる。
また、位置合わせの仕方は、平行移動や回転等の剛体位置合わせでもよいし、変形を伴う非剛体位置合わせでもよい。
このようにすれば、体動等で計測点Pが移動や変形をした場合でも、精度よく計測点Pの妥当性を評価することができる。
このようにすれば、計測点Pの位置が誤っていた場合でも、計測の仕方や計測結果の妥当性を精度よく評価することができる。
このようにすれば、診断対象構造物Cの変位が少ないフレームFのみ視認できるため、視点が動きにくくなり、計測の仕方や計測結果の妥当性を効率よく評価することができる。
このようにすれば、大きな体動があっても、計測点Pと診断対象構造物Cの位置関係を容易に把握することができる。
上記実施形態又は変形例に係る画像処理装置3を用いて診断対象構造物Cの形態的な特徴の計測を行う際、計測点Pの変位量が非常に小さいと、計測の仕方や計測結果の妥当性を正確に評価することが困難になる。
こうした問題を解決するため、計測結果を表示部34に表示する際に、計測結果と、例えば計測結果を含む関心領域Rのみを表示するようにしてもよい。
このとき、関心領域Rに計測結果を重畳して表示するのが好ましい。
このようにすれば、評価に直接関係しない余計な情報が表示されないため、ユーザーは計測の仕方や計測結果の妥当性を比較的容易に評価することができる。
なお、関心領域Rを拡大表示するようにしてもよい。
このようにすれば、全体を表示する場合に比べて関心領域Rを大きく表示することができるため、計測点Pの移動量が非常に小さい場合でも、計測の仕方や計測結果の妥当性を精度よく評価することができる。
上記実施形態又は変形例に係る画像処理装置3を用いて診断対象構造物Cの形態的な特徴の計測を行う際、放射線吸収の多い構造物(例えば水、血管や骨,金属等)と計測点Pを含む関心領域Rとが非常に近接している又は重畳していて、動態画像から診断対象構造物Cの形態情報がほぼ消失している場合、計測の仕方や計測結果の妥当性を正確に評価することが困難になる。
こうした問題を解決するため、例えば、計測対象の診断対象構造物Cと重畳している構造物を消去した動態画像に計測点Pを重畳表示するようにしてもよい。
肺野を診断対象構造物Cとする場合には、例えば図18に示すように、胸部動態画像に骨減弱処理を施して肋骨を消去した骨減弱処理画像I3と計測点Pを重畳表示する。
減弱する構造物は、計測結果に基づいて手動で変更するようにしてもよいし、自動で選択するようにしてもよい。
このようにすれば、動態画像から余計な構造物の影響がなくなり、精度よく計測の仕方や計測結果の妥当性を評価することができる。
また、胸部動態画像に上述したような骨減弱処理を施すことで、肺血管や気道の変位や変形の様子を容易に把握することができる。
具体的には、診断対象構造物Cの時間的周辺情報、又は診断対象構造物Cの空間的周辺情報に基づいて、ほぼ消失した形態情報(例えば血管のエッジや、気道のエッジ)の位置を推定し、例えば図19に示すように、推定した形態情報の輪郭を示すガイドL2を推定形態情報として各フレームに重畳した推定形態情報付加画像を生成する。
なお、ガイドL2は点や面であってもよい。
推定形態情報は、動態画像と計測点Pに基づいて求めた特徴量から推定してもいいし、人工知能(機械学習、深層学習)を用いて推定してもよい。
このようにすれば、推定形態情報(ガイド)を示すことで、ユーザーが計測の仕方や計測結果の妥当性を容易に評価することができる。また、ユーザーが妥当性を関係者(被検者等)に説明しやすくなる。
また、計測結果を特徴量の算出又は人工知能の学習データに用いることにより、精度よく形態情報を推定することができる。
上記実施形態又は変形例に係る画像処理装置3を用いた診断対象構造物Cの形態的な特徴の測定においては、計測を画像処理装置3が自動で行ったとしても、その計測の仕方や計測結果の妥当性をユーザーが評価するという工程は依然として残る。このため、動態画像のデータ等、計測点Pの多い臨床画像についての計測を行う際のユーザーの負担は大きいものとなる。
こうした問題を解決するため、処理前の動態画像I1又は処理後動態画像I2に、例えば図20(a)に示すように、複数フレーム分の計測点P(計測線L1)を重畳表示するようにしてもよい。
また、もし計測結果に問題がないと評価された場合、この時の計測で見つかった特異的な計測値が得られたフレームFは何らかの異常を示すことになる。このため、ユーザーが異常を見つけやすくなり、ユーザーによる臨床的な判断のスピードを向上させることができる。
修正候補フレームFCは、フレームFの特徴や、計測結果の特徴量(統計値)を用いた物体検出や領域抽出に基づいて推定するようにしてもよいし、人工知能(機械学習、深層学習)を用いて推定するようにしてもよい。
このような処理を実行するようにすれば、制御部31は、抽出手段として機能することになる。
このとき、計測結果を、修正候補フレームFCに重畳表示するようにしてもよいし、修正候補フレームFCに対応する計測点Pを重畳表示するようにしてもよい。
そして、このようにすれば、修正候補フレームFCが表示されるため、計測の仕方や計測結果の妥当性を効率よく評価することができ、ユーザーの負担を低減することができる。
また、もし計測結果に問題がないと評価された場合、表示されているフレームFは何らかの異常を示すことになる。このため、ユーザーが異常を見つけやすくなり、ユーザーによる臨床的な判断のスピードを向上させることができる
このようにすれば、過去の計測を学習させた人工知能に自動計測させることにより、計測の精度が向上し、ユーザーによる妥当性評価の手間を大幅に低減することができる。
また、計測点Pの候補を、動態画像と重畳表示することで、計測点Pの候補の信頼性をユーザーが把握しながら計測できるようになるため、計測精度を向上させることができる。
また、計測点Pの候補が間違っている可能性がありそうなフレームFだけ計測点Pの修正を行うようにすることで、計測結果の妥当性を評価する際のユーザーの負担を低減することができる。
また、得られた複数の学習パラメーターを、本放射線撮影システム100が設置されている医療施設の他に、他の医療施設とも通信可能に接続されたワークステーションで共有するようにしてもよい。
このようにすれば、学習パラメーターの一つ一つが、それぞれ異なる計測手法に特化したものになる。このため、ユーザーが随時自分の目的や趣向に応じた精度の高い自動計測を短時間で行えるようになる。そして、その結果、医療機関の診断能力の向上や診断ワークフローの効率化等の効果が期待できるようになる。
また、学習パラメーターを他のワークステーションで共有することで、ある計測に最適化した計測手法を他の複数施設でも利用することが可能となる。このため、個々の医療施設での計測精度が統一され、その計測結果を用いた診断の精度も統一されることになる。そして、その結果、従来は特定の医療施設でしか受けられなかった質の高い診断を多くの医療施設で受けることが可能となる。
なお、本発明は上記の実施形態等に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
1 放射線発生装置
2 放射線検出器
3 画像処理装置
31 制御部
32 通信部
33 記憶部
34 表示部
35 操作部
4 サーバー
41 データベース
C 診断対象構造物
F フレーム
FC 修正候補フレーム
FM 中間フレーム
G1,G2 グラフ
I1 動態画像
I2 処理後動態画像
I3 骨減弱処理画像
L1 計測線
L2 ガイド
N 通信ネットワーク
P,計測点
PA (異常な)計測点
PO (修正前の)計測点
R 関心領域
S 計測面
Claims (17)
- 被写体の動態を放射線撮影することで得られた動態画像を取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段が取得した前記動態画像を構成する複数のフレームに対し、診断対象構造物が写った関心領域における時間方向の視認性の差を減少させる画像処理を施すことにより、複数のフレームからなる処理後動態画像を生成するフレーム加工手段と、
少なくとも前記フレーム加工手段が生成した前記処理後動態画像を出力する画像出力手段と、
前記動態画像と前記処理後動態画像のうちの少なくとも一方の画像における、前記関心領域に含まれる前記診断対象構造物の形態的な特徴を計測する計測手段と、
を備え、
前記画像出力手段は、前記計測手段による計測結果を前記処理後動態画像とともに出力し、
前記フレーム加工手段は、前記計測手段による計測結果に基づいて、前記画像処理に用いるパラメーターを最適化する画像処理装置。 - 被写体の動態を放射線撮影することで得られた動態画像を取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段が取得した前記動態画像を構成する複数のフレームに対し、診断対象構造物が写った関心領域における時間方向の視認性の差を減少させる画像処理を施すことにより、複数のフレームからなる処理後動態画像を生成するフレーム加工手段と、
少なくとも前記フレーム加工手段が生成した前記処理後動態画像を出力する画像出力手段と、を備え、
前記画像処理のパラメーターは、フレームを生成する度に放射線検出器に到達した放射線量に基づいて最適化される画像処理装置。 - 前記画像取得手段は、前記動態画像として、前記被写体の胸部における、息を吸うときの吸気動作と息を吐くときの呼気動作のうちの少なくともいずれかの動作を撮影したものを取得する請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記フレーム加工手段は、前記画像処理として、時間方向に濃度差を有する前記診断対象構造物の画素の信号値に含まれる濃度成分を減衰させる処理を施す請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
- 前記フレーム加工手段は、前記画像処理として、空間フィルター処理を施す請求項4に記載の画像処理装置。
- 前記動態画像と前記処理後動態画像のうちの少なくとも一方の画像における、前記関心領域に含まれる前記診断対象構造物の形態的な特徴を計測する計測手段を備え、
前記画像出力手段は、前記計測手段による計測結果を前記処理後動態画像とともに出力する請求項2に記載の画像処理装置。 - ユーザーが操作可能な操作部と、
前記操作部になされた操作に応じて、前記動態画像のフレーム又は前記処理後動態画像の前記フレームにおける前記診断対象構造物に、計測の基準となる計測点を設定する計測点設定手段と、を備え、
前記計測手段は、前記形態的な特徴として、前記計測点設定手段が設定した計測点と他の計測点との距離、前記計測点を含む直線の傾き及び前記計測点を含む面の面積のうちの少なくともいずれかを計測する請求項1又は請求項6に記載の画像処理装置。 - 前記計測点設定手段は、前記操作部になされた操作に応じて計測点の位置を再設定することが可能である請求項7に記載の画像処理装置。
- 前記計測点設定手段は、複数の前記フレームに計測点をそれぞれ設定し、
前記計測手段は、複数の前記フレームにおける前記形態的な特徴をそれぞれ計測し、
前記画像出力手段は、前記計測手段による複数の前記フレームについての計測結果をそれぞれ出力する請求項7又は請求項8に記載の画像処理装置。 - 前記フレーム加工手段は、前記関心領域に前記画像処理を施す請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の画像処理装置。
- 前記フレーム加工手段は、前記計測手段による計測結果に基づいて、前記画像処理に用いるパラメーターを最適化する請求項6から請求項9のいずれか一項に記載の画像処理装置。
- 複数の前記フレームの中から、基準となるフレームにおける前記診断対象構造物に対し、前記診断対象構造物の相対位置のずれが所定以上である位置ずれフレームを検出する検出手段を備え、
前記画像出力手段は、前記検出手段が前記位置ずれフレームを検出した場合に、当該位置ずれフレームにおける前記診断対象構造物の位置を、前記基準となるフレームの位置に合わせてから出力する請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - 前記計測手段による計測結果に基づいて、複数の前記フレームの中から、前記計測点の位置の修正が必要であると認められる修正候補フレームを抽出する抽出手段を備え、
前記画像出力手段は、前記抽出手段が前記修正候補フレームを抽出した場合に、抽出した前記修正候補フレームを、前記計測手段による計測結果と共に出力する請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の画像処理装置。 - 被写体を放射線撮影することで動態画像を生成する画像生成手段と、
前記画像生成手段が生成した前記動態画像を構成する複数のフレームに対し、診断対象構造物が写った関心領域における時間方向の視認性の差を減少させる画像処理を施すことにより、複数のフレームからなる処理後動態画像を生成するフレーム加工手段と、
少なくとも前記フレーム加工手段が生成した前記処理後動態画像を表示する表示手段と、
前記動態画像と前記処理後動態画像のうちの少なくとも一方の画像における、前記関心領域に含まれる前記診断対象構造物の形態的な特徴を計測する計測手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記計測手段による計測結果を前記処理後動態画像とともに表示し、
前記フレーム加工手段は、前記計測手段による計測結果に基づいて、前記画像処理に用いるパラメーターを最適化する放射線撮影システム。 - 被写体を放射線撮影することで動態画像を生成する画像生成手段と、
前記画像生成手段が生成した前記動態画像を構成する複数のフレームに対し、診断対象構造物が写った関心領域における時間方向の視認性の差を減少させる画像処理を施すことにより、複数のフレームからなる処理後動態画像を生成するフレーム加工手段と、
少なくとも前記フレーム加工手段が生成した前記処理後動態画像を表示する表示手段と、を備え、
前記画像処理のパラメーターは、フレームを生成する度に放射線検出器に到達した放射線量に基づいて最適化される放射線撮影システム。 - コンピューターに、
被写体を放射線撮影することで得られた動態画像を取得する画像取得処理と、
取得した前記動態画像を構成する複数のフレームに対し、診断対象構造物が写った関心領域における時間方向の視認性の差を減少させる画像処理を施すことにより、複数のフレームからなる処理後動態画像を生成するフレーム加工処理と、
少なくとも生成した前記処理後動態画像を出力する画像出力処理と、
前記動態画像と前記処理後動態画像のうちの少なくとも一方の画像における、前記関心領域に含まれる前記診断対象構造物の形態的な特徴を計測する計測処理と、
を実行させ、
前記画像出力処理は、前記計測処理による計測結果を前記処理後動態画像とともに出力し、
前記フレーム加工処理は、前記計測処理による計測結果に基づいて、前記画像処理に用いるパラメーターを最適化するプログラム。 - コンピューターに、
被写体を放射線撮影することで得られた動態画像を取得する画像取得処理と、
取得した前記動態画像を構成する複数のフレームに対し、診断対象構造物が写った関心領域における時間方向の視認性の差を減少させる画像処理を施すことにより、複数のフレームからなる処理後動態画像を生成するフレーム加工処理と、
少なくとも生成した前記処理後動態画像を出力する画像出力処理と、を実行させ、
前記画像処理のパラメーターは、フレームを生成する度に放射線検出器に到達した放射線量に基づいて最適化されるプログラム。
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