JP7309369B2 - 溶接装置、溶接方法、及びプラズマ/放電溶接変換器 - Google Patents

溶接装置、溶接方法、及びプラズマ/放電溶接変換器 Download PDF

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Description

この発明は、溶接装置、溶接方法、及びプラズマ/放電溶接変換器に関する。
溶接、例えば、非消耗電極式ガスシールド溶接として、放電溶接及びプラズマ溶接がよく知られている。放電溶接は、アーク放電を、電極から母材に移行させる。放電溶接の典型的な例は、TIG(Tungsten Inert Gas)溶接である。放電溶接は、ビード幅が広く、例えば、なめ付け溶接や本溶接前の仮付け溶接(点付け溶接)等に適している。プラズマ溶接は、電極収容空間中に発生させたパイロットアークのプラズマを、インサートチップの先端に設けられた冷却可能な噴出孔より噴出させ、このプラズマ化(導電性を有する)したガス流を通じてメインアークを母材へ通電させる。メインアークは、冷却可能な噴出孔を通過する事で緊縮され、エネルギー密度が高い熱源で、なおかつ、パイロットガスの高温、高速流との効果で、母材(突合せ溶接材料)を貫通しながら溶接(キーホール溶接)することができる。プラズマ溶接は、放電溶接(TIG溶接)と比較して、ビード幅が狭く、かつ、指向性も高い。このため、例えば、すみ肉溶接等にも適している。これらの特長からトーチが小さく手溶接に適した放電溶接(TIG溶接)は、本溶接前の仮付け溶接に使用され、トーチが割合大きなプラズマ溶接は、本溶接(完全裏波形成溶接)に使用される場合が多い。
放電溶接(TIG溶接)及びプラズマ溶接のそれぞれを記載した文献としては、特許文献1~4がある。
特許文献1には、TIG溶接及びプラズマ溶接のそれぞれに使用可能なトーチが記載されている。
特許文献2には、TIG用溶接電源を用いたプラズマ溶接方法が記載されている。特許文献2では、プラズマ化しやすいパイロットガスを用いてパイロットアークを発生させた後、TIG用溶接電源のプラス端子とインサートチップとを電気的に切断し、電極と被溶接物との間にメインアークを発生させる。これにより、無負荷電圧が小さいTIG用溶接電源を用いたプラズマ溶接を可能としている。
特許文献3には、パイロットアーク用トランスを必要としないTIG溶接兼用プラズマアーク発生装置が記載されている。特許文献3は、TIG溶接とプラズマ切断との組み合わせを開示する。特許文献3では、TIG溶接用始動電圧回路を、主トランスの二次側に設けた補助巻線によって整流回路としても機能させる。これにより、TIG溶接用始動電圧回路をパイロットアーク発生回路として使うことができ、TIG溶接兼用プラズマアーク発生装置において、パイロットアーク用トランスを不要としている。
特許文献4には、ホットワイヤ式の同期ハイブリッドガスメタルアーク溶接が記載されている。特許文献4には、TIG/プラズマ電源が記載されている。しかし、特許文献4の記載は、TIG電源又はプラズマ電源の択一記載である。特許文献4は、TIG溶接か、プラズマ溶接かのいずれか1つを開示するのみである。
国際公開第2015/141768号 特開2017-64738号公報 特開昭58-141857号公報 実用新案登録第3197914号公報
近時の溶接作業では、ワークによって、放電溶接及びプラズマ溶接のそれぞれの特徴を活かし、放電溶接とプラズマ溶接とを適宜使い分けることがある。このため、生産工場等の溶接現場においては、電源装置(例えば、TIG溶接機本体)と、プラズマ電源装置(例えば、プラズマ溶接機本体)とが、別々に併設されている。2台の電源装置が併設された溶接現場では、作業スペースが狭くなることや、ガスボンベや元電源の用意や配管、配線が必要となる、という事情がある。
この発明は、上記事情に鑑みて為されたもので、その目的は、放電溶接及びプラズマ溶接の双方が可能であり、かつ、溶接現場における作業スペースを広くとることが可能で、放電溶接機用のガスボンベや元電源、それらに属する配管、配線を除くことが可能な溶接装置、その溶接装置を用いた溶接方法、及びプラズマ電源装置を、プラズマ溶接の電源又は放電溶接の電源に切換え可能とするプラズマ/放電溶接変換器を提供することにある。
第1発明に係る溶接装置は、プラズマの噴出が可能なプラズマトーチと、アーク放電可能な放電トーチと、前記プラズマを発生させるパイロット電源と、メイン電源と、を有し、高周波電力、シールドガス、及びパイロットガスのそれぞれを、前記プラズマトーチ又は前記放電トーチに供給する溶接機本体と、を備え、前記プラズマトーチから前記プラズマを噴出させるとき、前記パイロット電源及び前記メイン電源のそれぞれを用いて前記高周波電力を発生させ、前記高周波電力と、前記シールドガスと、前記パイロットガスと、を前記プラズマトーチへ供給し、前記放電トーチから前記アーク放電させるとき、前記メイン電源を用いて前記高周波電力を発生させ、前記高周波電力と、前記シールドガスと、を前記放電トーチへ供給するように構成されていることを特徴とする。
第2発明に係る溶接装置は、第1発明において、プラズマ/放電溶接変換器を有し、前記プラズマ/放電溶接変換器は、前記プラズマトーチから前記プラズマを噴出させるとき、前記高周波電力及び前記シールドガスの供給先を、前記放電トーチから前記プラズマトーチへ変換し、前記放電トーチから前記アーク放電させるとき、前記高周波電力及び前記シールドガスの供給先を、前記プラズマトーチから前記放電トーチへ変換するように構成されていることを特徴とする。
第3発明に係る溶接装置は、第2発明において、前記プラズマ/放電溶接変換器は、前記溶接機本体内に設置されていることを特徴とする。
第4発明に係る溶接装置は、第2発明において、前記プラズマトーチは、前記パイロットガスが供給され、第1電極が着脱自在に収容されてプラズマを発生させる第1電極収容空間、及び先端に前記プラズマを通過させてプラズマを噴出させる冷却可能な噴出孔を有するインサートチップと、前記シールドガスが供給され、前記インサートチップの外側周囲を囲むシールドガス空間、及び先端に前記噴出されたプラズマと前記噴出されたプラズマの外側周囲を覆う前記シールドガスとを通過させる第1開口を有する第1シールドキャップと、を含み、前記放電トーチは、前記シールドガスが供給され、第2電極が着脱自在に収容される第2電極収容空間、及び先端に放電アークと前記放電アークの外側周囲を覆う前記シールドガスとを通過させる第2開口を有する第2シールドキャップ、を含み、前記溶接機本体は、第1ケーブルが接続され、前記パイロット電源の第1端子及び前記メイン電源の第2端子のそれぞれと電気的に結合された第1ケーブル接続端子と、第2ケーブルが接続され、前記パイロット電源の第3端子と電気的に結合された第2ケーブル接続端子と、前記第1端子及び前記第2端子のそれぞれと前記第1ケーブル接続端子とを電気的に結合する配線の経路中に設けられ、高周波発生器を、前記配線と電気的に結合させる電気的結合器と、第1ガスホースが接続され、パイロットガス源と結合されたパイロットガスホース接続端子と、第2ガスホースが接続され、シールドガス源と結合されたシールドガスホース接続端子と、を含み、前記プラズマ/放電溶接変換器は、前記第1ケーブルが接続される第1電源入力端子と、前記第2ケーブルが接続される第2電源入力端子と、前記第1ガスホースが接続されるパイロットガス受給端子と、前記第2ガスホースが接続されるシールドガス受給端子と、前記第1電極と電気的に結合される第3ケーブルが接続され、前記第1電源入力端子と第1スイッチを介して電気的に結合された第1電源出力端子と、前記第2電極と電気的に結合される第4ケーブルが接続され、前記第1電源入力端子と第2スイッチを介して電気的に結合された第2電源出力端子と、前記インサートチップと電気的に結合される第5ケーブルが接続され、前記第2電源入力端子と電気的に結合された第3電源出力端子と、前記第1電極収容空間と結合される第3ガスホースが接続され、前記パイロットガス受給端子と結合されたパイロットガス供給端子と、前記シールド空間と結合される第4ガスホースが接続され、前記シールドガス受給端子と第1バルブを介して結合された第1シールドガス供給端子と、前記第2電極収容空間と結合される第5ガスホースが接続され、前記シールドガス受給端子と第2バルブを介して結合された第2シールドガス供給端子と、を含むことを特徴とする。
第5発明に係る溶接装置は、第4発明において、前記溶接機本体は、母材ケーブルが接続され、前記メイン電源の第4端子と電気的に結合された母材ケーブル接続端子、を有し、前記母材ケーブルは、作業時において、前記噴出孔又は前記第2電極と近接される母材と電気的に結合されることを特徴とする。
第6発明に係る溶接装置は、第1発明~第5発明のいずれか1つにおいて、前記溶接機本体は、前記プラズマトーチから前記プラズマを噴出させるとき、前記パイロットガスを前記プラズマトーチに供給し、前記放電トーチから前記アーク放電させるとき、前記パイロットガスの前記プラズマトーチへの供給を停止させるように構成されていることを特徴とする。
第7発明に係る溶接装置は、第1発明~第6発明のいずれか1つにおいて、前記溶接機本体は、前記放電トーチから前記アーク放電させるとき、前記パイロット電源及び前記パイロットガスの供給を停止させるように構成されていることを特徴とする。
第8発明に係る溶接方法は、第1発明~第7発明のいずれか1つに記載の溶接装置を用いた溶接方法であって、前記放電トーチを使用して、前記母材に対する仮付け溶接を行い、前記仮付け溶接の後、前記プラズマトーチを使用して、前記母材に対する本溶接を行うことを特徴とする。
第9発明に係るプラズマ/放電溶接変換器は、プラズマ電源装置を、プラズマ溶接の電源又は放電溶接の電源に切換え可能とするプラズマ/放電溶接変換器であって、前記プラズマ電源装置のパイロット電源の第1端子、及び前記プラズマ電源装置のメイン電源の第2端子のそれぞれと電気的に結合される第1ケーブルの接続が可能な、第1電源入力端子と、前記パイロット電源の第3端子と電気的に結合される第2ケーブルの接続が可能な、第2電源入力端子と、パイロットガス源と結合される第1ガスホースの接続が可能な、パイロットガス受給端子と、シールドガス源と結合される第2ガスホースの接続が可能な、シールドガス受給端子と、プラズマトーチの第1電極と電気的に結合される第3ケーブルの接続が可能な、前記第1電源入力端子と第1スイッチを介して電気的に結合された第1電源出力端子と、放電トーチの第2電極と電気的に結合される第4ケーブルの接続が可能な、前記第1電源入力端子と第2スイッチを介して電気的に結合された第2電源出力端子と、前記プラズマトーチのインサートチップと電気的に結合される第5ケーブルの接続が可能な、前記第2電源入力端子と電気的に結合された第3電源出力端子と、前記プラズマトーチの第1電極収容空間と結合される第3ガスホースの接続が可能な、前記パイロットガス受給端子と結合されたパイロットガス供給端子と、前記プラズマトーチのシールド空間と結合される第4ガスホースの接続が可能な、前記シールドガス受給端子と第1バルブを介して結合された第1シールドガス供給端子と、前記放電トーチの第2電極収容空間と結合される第5ガスホースの接続が可能な、前記シールドガス受給端子と第2バルブを介して結合された第2シールドガス供給端子と、を備えることを特徴とする。
第1~第8発明によれば、放電溶接及びプラズマ溶接の双方が可能であり、かつ、溶接現場における作業スペースを広くとることが可能で、放電溶接機用のガスボンベや元電源、それらに属する配管、配線を除くことが可能な溶接装置、及びその溶接装置を用いた溶接方法を提供できる。
第9発明によれば、プラズマ電源装置をプラズマ溶接又は放電溶接の電源に切換え可能とするプラズマ/放電溶接変換器を提供できる。
図1は、この発明の一実施形態に係る溶接装置の一例を示す模式図である。 図2は、この発明の一実施形態に係る溶接装置の一例を示す模式ブロック図である。 図3は、放電溶接加工作業の一例を示す模式図である。 図4は、プラズマ溶接加工作業の一例を示す模式図である。 図5は、この発明の一実施形態に係る溶接装置の一変形例を示す模式ブロック図である。
以下、この発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。各図において、共通する部分については、共通する参照符号を付し、重複する説明は省略する。
(溶接装置)
図1は、この発明の一実施形態に係る溶接装置の一例を示す模式図である。図2は、この発明の一実施形態に係る溶接装置の一例を示す模式ブロック図である。
図1及び図2に示すように、一実施形態に係る溶接装置100は、例えば、プラズマトーチ2と、放電トーチ3と、溶接機本体4と、第1トーチホース5と、第2トーチホース6と、第3トーチホース7と、母材ケーブル8と、プラズマ又は放電溶接変換器(以下、プラズマ/放電溶接変換器と表記する)9と、を含む。溶接装置100は、例えば、非消耗電極式ガスシールド溶接装置である。
<プラズマトーチ2>
プラズマトーチ2は、例えば、インサートチップ20と、第1シールドキャップ30aと、を含む。インサートチップ20は、第1電極収容空間21aと、噴出孔22と、冷媒流路23と、を有する。
第1電極収容空間21a内には、例えば、センタリングストーン21aaが挿入されている。センタリングストーン21aaは、そのほぼ中心にセンタリング用の第1貫通孔21abと、第1貫通孔21abの外側に第1ガス通流孔21acと、を有する。第1電極1aは、第1貫通孔21ab内に挿入される。これにより、第1電極1aは、第1電極収容空間21aの中にセンタリングされるとともに、インサートチップ20の内壁面20aから離間されて着脱自在に収容される。第1電極1aは、例えば、タングステンの棒体である。
第1電極収容空間21a内にプラズマを発生させるとき、第1電極収容空間21aには、第1ガス通流孔21acを介してパイロットガスPGが供給される。パイロットガスPGを第1電極収容空間21aに供給しながら、第1電極1aとインサートチップ20の内壁面20aとの間で放電させる。この放電により、パイロットガスPGがアーク放電により電離し、プラズマ着火し、第1電極収容空間21a内にプラズマが発生される。パイロットガスPGの例は、例えば、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス、不活性ガスに水素又は別の不活性ガスを混合した混合ガス等である。
噴出孔22は、インサートチップ20の先端に設けられ、例えば、第1貫通孔21abのほぼ直下に位置している。パイロットガスPGは、第1電極収容空間21aの中を、第1センタリングストーン21aaから噴出孔22に向かって流れる。
冷媒流路23は、インサートチップ20の周壁20b内に設けられている。冷媒流路23には、冷媒、例えば、冷却液CLが通流される。冷却液CLは、ポンプPによって給排液され、冷媒流路23を、例えば循環する。インサートチップ20及び噴出孔22のそれぞれは、冷却液CLによる冷却が可能である。冷却液は、例えば、水である。プラズマが冷却された噴出孔22を通過すると、プラズマはウォール効果によってさらに緊縮される。これにより、噴出孔22からは、よりエネルギー密度が高められたアークプラズマが噴出される(移行形)。また、非移行形の場合は、プラズマジェットが噴出される。
第1シールドキャップ30aは、シールドガス空間31と、第1開口32aと、を有する。第1シールドキャップ30aは、インサートチップ20の外側周囲に設けられている。第1シールドキャップ30aは、インサートチップ20を囲む。シールドガス空間31は、第1シールドキャップ30aとインサートチップ20の先端部分との間に設けられている。シールドガス空間31は、例えば、インサートチップ20の先端部分の周方向に沿っている。第1開口32aは、第1シールドキャップ30aの先端に設けられている。第1開口32aの平面形状は、例えば円状であるが、円状に限られるものではない。
プラズマを噴出孔22から噴出させるとき、シールドガス空間31には、シールドガスSGが供給される。シールドガスSGは、シールドガス空間31の中を、シールドガス空間31の上部から第1開口32aに向かって流れる。シールドガスSGは、噴出孔22から噴出されているプラズマの外側周囲を覆う。シールドガスSGの例は、例えば、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス、又はこの不活性ガスに水素若しくは別の不活性ガス若しくは酸素や炭酸ガスを混合した混合ガス等である。
<放電トーチ3>
放電トーチ3は、例えば、第2シールドキャップ30bを含む。第2シールドキャップ30bは、第2電極収容空間21bを有する。
第2電極収容空間21b内には、例えば、コレットボディ21baが挿入されている。コレットボディ21baは、そのほぼ中心にセンタリング用の第2貫通孔21bbと、第2貫通孔21bbの外側に第2ガス通流孔21bcと、を有する。第2電極1bは、第2貫通孔21bb内に挿入される。これにより、第2電極1bは、第2電極収容空間21bの中にセンタリングされるとともに、第2シールドキャップ30bの内壁面30baから離間されて着脱自在に収容される。第2電極1bは、例えば、タングステンの棒体である。放電トーチ3は、例えば、TIGトーチである。
第2シールドキャップ30bは、第2電極収容空間21bと、第2開口32bと、を有する。第2電極収容空間21b内には、例えば、コレットボディ21baが挿入されている。コレットボディ21baは、そのほぼ中心にセンタリング用の第2貫通孔21bbと、第2貫通孔21bbの外側に第2ガス通流孔21bcと、を有する。第2電極1bは、第2貫通孔21bb内に挿入される。これにより、第2電極1bは、第2電極収容空間21bの中にセンタリングされるとともに、第2シールドキャップ30bの内壁面30baから離間されて着脱自在に収容される。第2電極1bは、例えば、タングステンの棒体である。第2開口32bは、第2シールドキャップ30bの先端に設けられている。第2開口32bの平面形状は、例えば円状であるが、円状に限られるものではない。
アークを第2電極1bから放電させるとき、第2電極収容空間21bには、シールドガスSGが供給される。シールドガスSGは、第2電極収容空間21bの中を、第2電極収容空間21bの上部から第2開口32bに向かって流れる。シールドガスSGは、第2電極1bから放電されているアークの外側周囲を覆う。
<溶接機本体4>
溶接機本体4は、例えば、パイロット電源41と、メイン電源42と、第1ケーブル接続端子WIと、第2ケーブル接続端子WOと、母材ケーブル接続端子Mと、パイロットガスホース接続端子46と、シールドガスホース接続端子47と、を含む。溶接機本体4は、例えば、プラズマ電源装置である。なお、一実施形態では、プラズマ電源装置として、移行形のプラズマ溶接に利用可能なプラズマ電源装置を例示する。
パイロット電源41及びメイン電源42のそれぞれは、溶接機本体4内に設置されている。パイロット電源41は、第1端子41aと、第3端子41cと、を有する。第1端子41aは低電位端子(-)であり、第3端子41cは高電位端子(+)である。メイン電源42は、第2端子42bと、第4端子42dと、を有する。第2端子42bは低電位端子(-)であり、第4端子42dは高電位端子(+)である。パイロット電源41及びメイン電源42のそれぞれは、例えば、商用電源CP等から交流入力の供給を受け、交流入力を直流出力に変換するAC-DCコンバータである。また、パイロット電源41及びメイン電源42のそれぞれは、出力電流が可変である。
第1ケーブル接続端子WI、第2ケーブル接続端子WO、母材ケーブル接続端子M、パイロットガスホース接続端子46、及びシールドガスホース接続端子47のそれぞれは、溶接機本体4の外面に設けられた外部接続端子である。第1ケーブル接続端子WIは、パイロット電源41の第1端子41a、及びメイン電源42の第2端子42bのそれぞれと電気的に結合されている。第2ケーブル接続端子WOは、パイロット電源41の第3端子41cと電気的に結合されている。母材ケーブル接続端子Mは、メイン電源42の第4端子42dと電気的に結合されている。
高周波発生器44は、高周波を発生させる。高周波発生器44は、内部に、例えば、コンデンサの充放電により高周波放電する放電装置(図示せず)を有している。高周波発生器44を起動させると、放電装置が高周波放電を開始する。カップリングコイル(電気的結合器)45は、例えば、配線45aの経路中に設けられている。配線45aは、第1端子41a及び第2端子42bのそれぞれを、第1ケーブル接続端子WIと電気的に結合する。パイロット電源41及びメイン電源42のそれぞれから、又はメイン電源42から配線45aに対して電圧を印加した状態で、高周波発生器44からカップリングコイル45に対して高周波放電させると、配線45aの電圧は、高周波高電圧となる。この高周波高電圧は、図示せぬパイロット電源41及びメイン電源42内内蔵のバイパスコンデンサを通じて、第2ケーブル接続端子WO及び母材ケーブル接続端子Mに供給される。また、高周波電圧は、第1電極1aと内壁面20aとの間の絶縁破壊、又は第2電極1bと母材10との間の絶縁破壊を誘起させる。これにより、第1電極1aと内壁面20aとの間、又は第2電極1bと母材10との間で放電が開始される。
<第1トーチホース5>
第1トーチホース5は、例えば、第1ケーブル51aと、第2ケーブル51bと、第1ガスホース52aと、第2ガスホース52bと、を含む。第1ケーブル51a及び第2ケーブル51bのそれぞれは、例えば、水冷ケーブルである。なお、冷却液CLが通流される冷媒ホースについては、図示を省略する。第1ケーブル51aは、第1ケーブル接続端子WIと電気的に接続される。第2ケーブル51bは、第2ケーブル接続端子WOと電気的に接続される。第1ガスホース52aは、パイロットガスホース接続端子46と接続される。第2ガスホース52bは、シールドガスホース接続端子47と接続される。
<プラズマ/放電溶接変換器9>
プラズマ/放電溶接変換器9は、例えば、第1電源入力端子91aと、第2電源入力端子91bと、パイロットガス受給端子92と、シールドガス受給端子93と、第1電源出力端子94aと、第2電源出力端子94bと、第3電源出力端子94cと、パイロットガス供給端子95と、第1シールドガス供給端子96aと、第2シールドガス供給端子96bと、を含む。
第1電源入力端子91aには、第1ケーブル51aが電気的に接続される。第2電源入力端子91bには、第2ケーブル51bが電気的に接続される。パイロットガス受給端子92には、第1ガスホース52aが接続される。シールドガス受給端子93には、第2ガスホース52bが接続される。
第1電源出力端子94aは、第1電源入力端子91aと第1スイッチ97aを介して電気的に結合されている。第2電源出力端子94bは、第1電源入力端子91aと第2スイッチ97bを介して電気的に結合されている。第1スイッチ97a及び第2スイッチ97bには、例えば、マグネットスイッチが用いられる。第3電源出力端子94cは、第2電源入力端子91bと電気的に結合されている。
パイロットガス供給端子95は、パイロットガス受給端子92と結合されている。
第1シールドガス供給端子96aは、第1バルブ98aを介してシールドガス受給端子93と結合されている。第2シールドガス供給端子96bは、第2バルブ98bを介してシールドガス受給端子93と結合されている。第1バルブ98a及び第2バルブ98bには、例えば、ソレノイドバルブが用いられる。
<第2トーチホース6>
第2トーチホース6は、例えば、第3ケーブル61cと、第5ケーブル61eと、第3ガスホース62cと、第4ガスホース62dと、を含む。第3ケーブル61c及び第5ケーブル61eのそれぞれは、例えば、水冷ケーブルである。第3ケーブル61cは、第1電源出力端子94aと電気的に接続され、第1電源出力端子94aを第1電極1aと電気的に結合させる。第5ケーブル61eは、第3電源出力端子94cと電気的に接続され、第3電源出力端子94cをインサートチップ20と電気的に結合させる。第3ガスホース62cは、パイロットガス供給端子95と接続され、パイロットガス供給端子95を第1電極収容空間21aと結合させる。第4ガスホース62dは、第1シールドガス供給端子96aと接続され、第1シールドガス供給端子96aをシールドガス空間31と結合させる。
<第3トーチホース7>
第3トーチホース7は、例えば、第4ケーブル71dと、第5ガスホース72eと、を含む。第4ケーブル71dは、例えば、水冷ケーブルである。第4ケーブル71dは、第2電源出力端子94bと電気的に接続され、第2電源出力端子94bを第2電極1bと電気的に結合させる。第5ガスホース72eは、第2シールドガス供給端子96bと接続され、第2シールドガス供給端子96bを第2電極収容空間21bと結合させる。
<母材ケーブル8>
母材ケーブル8は、母材10を、母材ケーブル接続端子Mと電気的に結合させる。母材10は、例えば、接地されている。母材10を加工するとき(作業時)、母材10は、プラズマトーチ2の噴出孔22又は放電トーチ3の第2電極1bと近接される。
このように、溶接装置100は、プラズマ/放電溶接変換器9を備えている。プラズマ/放電溶接変換器9は、プラズマ電源を、プラズマ溶接の電源又は放電溶接の電源に切換え可能とする、いわばインターフェース装置である。このような溶接装置100によれば、溶接機本体4が1台で、
1.母材10に対する放電溶接加工作業
2.母材10に対するプラズマ溶接加工作業
のいずれかを選択して行うことができる。以下、溶接装置100を用いた溶接加工作業の一例を、プラズマ/放電溶接変換器9の動作とともに説明する。
(溶接方法、プラズマ/放電溶接変換器9の動作)
<1.放電溶接加工作業>
図3は、放電溶接加工作業の一例を示す模式図である。
図3に示すように、放電溶接加工作業を行うときには、放電トーチ3が使用される。プラズマ/放電溶接変換器9には、例えば、操作部99aと、制御部99bと、が設けられている。作業者が操作部99aにおいて“放電溶接”を選択すると、制御部99bは、第1スイッチ97a、第2スイッチ97b、第1バルブ98a、及び第2バルブ98bのそれぞれを、以下のように制御する。
・第1スイッチ97a: 非導通(OFF)
・第2スイッチ97b: 導通(ON)
・第1バルブ98a : 閉(CLOSE)
・第2バルブ98b : 開(OPEN)
なお、溶接機本体4では、例えば、以下のような制御が行われる。
・パイロット電源41: 停止
・メイン電源42 : 作動
・高周波発生器44 : 作動
・パイロットガスPG: 停止
・シールドガスSG : 供給
例えば、このような制御によって、放電トーチ3には、例えば、第3トーチホース7を介して、放電溶接時の高周波電力HF(ARC)、及びシールドガスSGが供給される。これにより、放電トーチ3の第2電極1bと母材10との間に絶縁破壊が起き、第2電極1bから母材10へ向けてアーク放電Aが発生する。アーク放電Aを用いて、溶接ワイヤWWを溶融させながら、母材10に対する放電溶接が行われる。なお、溶接ワイヤWWを使用しない場合もある。
放電トーチ3を使用した溶接作業の一例は、母材10に対する仮付け溶接である。仮付け溶接では、第1母材10aと第2母材10bとを付き合わせた状態で、例えば、なめ付け溶接が行われる。これにより、例えば、第1母材10aが、第2母材10bに仮付けされる。
<2.プラズマ溶接加工作業>
図4は、プラズマ溶接加工作業の一例を示す模式図である。
図4に示すように、プラズマ溶接加工作業を行うときには、プラズマトーチ2が使用される。作業者が操作部99aにおいて“プラズマ溶接”を選択すると、制御部99bは、第1スイッチ97a、第2スイッチ97b、第1バルブ98a、及び第2バルブ98bのそれぞれを、以下のように制御する。
・第1スイッチ97a: 導通(ON)
・第2スイッチ97b: 非導通(OFF)
・第1バルブ98a : 開(OPEN)
・第2バルブ98b : 閉(CLOSE)
また、溶接機本体4では、例えば、以下のような制御が行われる。
・パイロット電源41: 作動
・メイン電源42 : 作動
・高周波発生器44 : 作動
・パイロットガスPG: 供給
・シールドガスSG : 供給
これにより、プラズマトーチ2には、例えば、第2トーチホース6を介して、プラズマ溶接時の高周波電力HF(PLASMA)、インサートチップ用電位“+”、パイロットガスPG、及びシールドガスSGが供給される。これにより、プラズマトーチ2の第1電極1aとインサートチップ20の内壁面20aとの間に絶縁破壊が起き、第1電極収容空間21aにアーク放電が発生する。これにより、パイロットガスPGを介してアーク放電が着火し、発生されたプラズマが、噴出孔22から、例えば、アークプラズマAPとして噴出される。アークプラズマAPを用いて、溶接ワイヤWWを溶融させながら、母材10に対するプラズマ溶接が行われる。なお、溶接ワイヤWWを使用しない場合もある。
プラズマトーチ2を使用した溶接作業の一例は、母材10に対する本溶接である。本溶接では、仮付けされた第1母材10a及び第2母材10bに、例えば、突き合わせ溶接、若しくはキーホール溶接が行われる。これにより、例えば、第1母材10aが、第2母材10bに本溶接される。
このように、一実施形態によれば、例えば、放電溶接及びプラズマ溶接の双方が可能であり、かつ、溶接現場における作業スペースを広くとることが可能で、放電溶接機用のガスボンベや元電源、それらに属する配管、配線を除くことが可能な溶接装置100、その溶接装置100を用いた溶接方法を提供できる。
一実施形態に係る溶接装置100は、プラズマ/放電溶接変換器9を、含む。プラズマ/放電溶接変換器9は、既存のプラズマ電源装置、例えば、プラズマ用電源を内蔵した溶接機本体4を、プラズマ溶接の電源又は放電溶接の電源に切換えることが可能である。このため、作業現場に、プラズマ/放電溶接変換器9を、例えば、1台用意すれば、プラズマ溶接及び放電溶接のそれぞれを行うことができる。このため、作業現場から、放電電源装置、例えば、TIG溶接機本体、及びTIG溶接機用のガスボンベや元電源、それらに属する配管、配線を除くことができる。作業現場には、電源装置として、例えば、プラズマ用電源を内蔵した溶接機本体4のみを用意すればよい。
プラズマ/放電溶接変換器9には、例えば、溶接電源として使用される大型の電源は必要ない。プラズマ/放電溶接変換器9には、例えば、スイッチ、バルブ等が内蔵されればよい。このため、プラズマ/放電溶接変換器9は、例えば、TIG溶接電源が内蔵されたTIG溶接機本体よりも小型化することができ、溶接機本体(プラズマ溶接機本体)4の上に設置することも可能である。したがって、作業現場に、プラズマ/放電溶接変換器9が用意されても、TIG溶接機本体と、プラズマ溶接機本体とを、別々に併設する場合と比較すれば、溶接現場における作業スペースを広くとることが可能である。
このように、一実施形態によれば、プラズマ電源装置を、プラズマ溶接の電源又は放電溶接の電源に切換え可能とするプラズマ/放電溶接変換器についても、提供できる。
(変形例)
この発明の実施形態は、上述した一実施形態が唯一のものではない。例えば、プラズマ/放電溶接変換器9は、溶接機本体4内に組み込むことも可能である。
図5は、この発明の一実施形態に係る溶接装置の一変形例を示す模式ブロック図である。
図5に示すように、一変形例に係る溶接装置100bが、溶接装置100と異なるところは、溶接機本体4に代えて、溶接機本体4bを備えていることである。プラズマ/放電溶接変換器9は、溶接機本体4b内に設置されている。
溶接機本体4bは、プラズマ溶接用第1ケーブル接続端子WIa、放電溶接用第1ケーブル接続端子WIb、プラズマ溶接用シールドガスホース接続端子47a、及び放電溶接用シールドガスホース接続端子47bを、さらに備えている。第2トーチホース6の第3ケーブル61c、及び第3トーチホース7の第4ケーブル71dはそれぞれ、プラズマ溶接用第1ケーブル接続端子WIa、及び放電溶接用第1ケーブル接続端子WIbと電気的に接続される。第2トーチホース6の第4ガスホース62d、及び第3トーチホース7の第5ガスホース72eはそれぞれ、プラズマ溶接用シールドガスホース接続端子47a、及び放電溶接用シールドガスホース接続端子47bと接続される。なお、溶接装置100bでは、第1トーチホース5は、不要となる。
このように、プラズマ/放電溶接変換器9は、溶接機本体4b内に組み込まれてよい。溶接装置100bによれば、プラズマ/放電溶接変換器9が溶接機本体4b内に組み込まれている。これにより、溶接機本体4bの1台だけで、プラズマ溶接及び放電溶接のそれぞれを行うことができる。
以上、この発明の一実施形態及び一変形例を説明したが、一実施形態及び一変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。例えば、この発明は、一実施形態及び一変形例のほか、様々な新規な形態で実施することができる。したがって、一実施形態及び一変形例は、この発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更が可能である。このような新規な形態や変形は、この発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明、及び特許請求の範囲に記載された発明の均等物の範囲に含まれる。
100 :溶接装置
100b :溶接装置(変形例)
1a :第1電極
1b :第2電極
2 :プラズマトーチ
20 :インサートチップ
20a :インサートチップの内壁面
20b :インサートチップの周壁
21a :第1電極収容空間
21aa:センタリングストーン
21ab:第1貫通孔
21ac:第1ガス通流孔
22 :噴出孔
23 :冷媒流路
30a :第1シールドキャップ
31 :シールドガス空間
32a :第1開口
3 :放電トーチ
30b :第2シールドキャップ
30ba:第2シールドキャップの内壁面
32b :第2開口
21b :第2電極収容空間
21ba:コレットボディ
21bb:第2貫通孔
21bc:第2ガス通流孔
4 :溶接機本体
4b :溶接機本体(プラズマ/放電溶接変換器内蔵型)
41 :パイロット電源
41a :第1端子
41c :第3端子
42 :メイン電源
42b :第2端子
42d :第4端子
44 :高周波発生器
45 :カップリングコイル
45a :配線
46 :パイロットガスホース接続端子
47 :シールドガスホース接続端子
47a :プラズマ溶接用シールドガスホース接続端子
47b :放電溶接用シールドガスホース接続端子
5 :第1トーチホース
51a :第1ケーブル
51b :第2ケーブル
52a :第1ガスホース
52b :第2ガスホース
6 :第2トーチホース
61c :第3ケーブル
61e :第5ケーブル
62c :第3ガスホース
62d :第4ガスホース
7 :第3トーチホース
71d :第4ケーブル
72e :第5ガスホース
8 :母材ケーブル
9 :プラズマ/放電溶接変換器
91a :第1電源入力端子
91b :第2電源入力端子
92 :パイロットガス受給端子
93 :シールドガス受給端子
94a :第1電源出力端子
94b :第2電源出力端子
94c :第3電源出力端子
95 :パイロットガス供給端子
96a :第1シールドガス供給端子
96b :第2シールドガス供給端子
97a :第1スイッチ
97b :第2スイッチ
98a :第1バルブ
98b :第2バルブ
99a :操作部
99b :制御部
10 :母材
CP :商用電源
PG :パイロットガス
SG :シールドガス
CL :冷却液
WI :第1ケーブル接続端子
WIa :プラズマ溶接用第1ケーブル接続端子
WIb :放電溶接用第1ケーブル接続端子
WO :第2ケーブル接続端子
M :母材ケーブル接続端子
A :アーク放電
AP :アークプラズマ
WW :溶接ワイヤ

Claims (9)

  1. プラズマの噴出が可能なプラズマトーチと、
    アーク放電可能な放電トーチと、
    前記プラズマを発生させるパイロット電源と、メイン電源と、を有し、高周波電力、シールドガス、及びパイロットガスのそれぞれを、前記プラズマトーチ又は前記放電トーチに供給する溶接機本体と、
    を備え、
    前記プラズマトーチから前記プラズマを噴出させるとき、
    前記パイロット電源及び前記メイン電源のそれぞれを用いて前記高周波電力を発生させ、前記高周波電力と、前記シールドガスと、前記パイロットガスと、を前記プラズマトーチへ供給し、
    前記放電トーチから前記アーク放電させるとき、
    前記メイン電源を用いて前記高周波電力を発生させ、前記高周波電力と、前記シールドガスと、を前記放電トーチへ供給するように構成されていること
    を特徴とする溶接装置。
  2. プラズマ/放電溶接変換器を有し、
    前記プラズマ/放電溶接変換器は、
    前記プラズマトーチから前記プラズマを噴出させるとき、
    前記高周波電力及び前記シールドガスの供給先を、前記放電トーチから前記プラズマトーチへ変換し、
    前記放電トーチから前記アーク放電させるとき、
    前記高周波電力及び前記シールドガスの供給先を、前記プラズマトーチから前記放電トーチへ変換するように構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の溶接装置。
  3. 前記プラズマ/放電溶接変換器は、前記溶接機本体内に設置されていること
    を特徴とする請求項2に記載の溶接装置。
  4. 前記プラズマトーチは、
    前記パイロットガスが供給され、第1電極が着脱自在に収容されてプラズマを発生させる第1電極収容空間、及び先端に前記プラズマを通過させてプラズマを噴出させる冷却可能な噴出孔を有するインサートチップと、
    前記シールドガスが供給され、前記インサートチップの外側周囲を囲むシールドガス空間、及び先端に前記噴出されたプラズマと前記噴出されたプラズマの外側周囲を覆う前記シールドガスとを通過させる第1開口を有する第1シールドキャップと、
    を含み、
    前記放電トーチは、
    前記シールドガスが供給され、第2電極が着脱自在に収容される第2電極収容空間、及び先端に放電アークと前記放電アークの外側周囲を覆う前記シールドガスとを通過させる第2開口を有する第2シールドキャップ、
    を含み、
    前記溶接機本体は、
    第1ケーブルが接続され、前記パイロット電源の第1端子及び前記メイン電源の第2端子のそれぞれと電気的に結合された第1ケーブル接続端子と、
    第2ケーブルが接続され、前記パイロット電源の第3端子と電気的に結合された第2ケーブル接続端子と、
    前記第1端子及び前記第2端子のそれぞれと前記第1ケーブル接続端子とを電気的に結合する配線の経路中に設けられ、高周波発生器を、前記配線と電気的に結合させる電気的結合器と、
    第1ガスホースが接続され、パイロットガス源と結合されたパイロットガスホース接続端子と、
    第2ガスホースが接続され、シールドガス源と結合されたシールドガスホース接続端子と、
    を含み、
    前記プラズマ/放電溶接変換器は、
    前記第1ケーブルが接続される第1電源入力端子と、
    前記第2ケーブルが接続される第2電源入力端子と、
    前記第1ガスホースが接続されるパイロットガス受給端子と、
    前記第2ガスホースが接続されるシールドガス受給端子と、
    前記第1電極と電気的に結合される第3ケーブルが接続され、前記第1電源入力端子と第1スイッチを介して電気的に結合された第1電源出力端子と、
    前記第2電極と電気的に結合される第4ケーブルが接続され、前記第1電源入力端子と第2スイッチを介して電気的に結合された第2電源出力端子と、
    前記インサートチップと電気的に結合される第5ケーブルが接続され、前記第2電源入力端子と電気的に結合された第3電源出力端子と、
    前記第1電極収容空間と結合される第3ガスホースが接続され、前記パイロットガス受給端子と結合されたパイロットガス供給端子と、
    前記シールド空間と結合される第4ガスホースが接続され、前記シールドガス受給端子と第1バルブを介して結合された第1シールドガス供給端子と、
    前記第2電極収容空間と結合される第5ガスホースが接続され、前記シールドガス受給端子と第2バルブを介して結合された第2シールドガス供給端子と、
    を含むこと
    を特徴とする請求項2に記載の溶接装置。
  5. 前記溶接機本体は、
    母材ケーブルが接続され、前記メイン電源の第4端子と電気的に結合された母材ケーブル接続端子、を有し、
    前記母材ケーブルは、作業時において、前記噴出孔又は前記第2電極と近接される母材と電気的に結合されること
    を特徴とする請求項4に記載の溶接装置。
  6. 前記溶接機本体は、
    前記プラズマトーチから前記プラズマを噴出させるとき、
    前記パイロットガスを前記プラズマトーチに供給し、
    前記放電トーチから前記アーク放電させるとき、
    前記パイロットガスの前記プラズマトーチへの供給を停止させるように構成されていること
    を特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の溶接装置。
  7. 前記溶接機本体は、
    前記放電トーチから前記アーク放電させるとき、
    前記パイロット電源及び前記パイロットガスの供給を停止させるように構成されていること
    を特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の溶接装置。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の溶接装置を用いた溶接方法であって、
    前記放電トーチを使用して、前記母材に対する仮付け溶接を行い、
    前記仮付け溶接の後、前記プラズマトーチを使用して、前記母材に対する本溶接を行うこと
    を特徴とする溶接方法。
  9. プラズマ電源装置を、プラズマ溶接の電源又は放電溶接の電源に切換え可能とするプラズマ/放電溶接変換器であって、
    前記プラズマ電源装置のパイロット電源の第1端子、及び前記プラズマ電源装置のメイン電源の第2端子のそれぞれと電気的に結合される第1ケーブルの接続が可能な、第1電源入力端子と、
    前記パイロット電源の第3端子と電気的に結合される第2ケーブルの接続が可能な、第2電源入力端子と、
    パイロットガス源と結合される第1ガスホースの接続が可能な、パイロットガス受給端子と、
    シールドガス源と結合される第2ガスホースの接続が可能な、シールドガス受給端子と、
    プラズマトーチの第1電極と電気的に結合される第3ケーブルの接続が可能な、前記第1電源入力端子と第1スイッチを介して電気的に結合された第1電源出力端子と、
    放電トーチの第2電極と電気的に結合される第4ケーブルの接続が可能な、前記第1電源入力端子と第2スイッチを介して電気的に結合された第2電源出力端子と、
    前記プラズマトーチのインサートチップと電気的に結合される第5ケーブルの接続が可能な、前記第2電源入力端子と電気的に結合された第3電源出力端子と、
    前記プラズマトーチの第1電極収容空間と結合される第3ガスホースの接続が可能な、前記パイロットガス受給端子と結合されたパイロットガス供給端子と、
    前記プラズマトーチのシールド空間と結合される第4ガスホースの接続が可能な、前記シールドガス受給端子と第1バルブを介して結合された第1シールドガス供給端子と、
    前記放電トーチの第2電極収容空間と結合される第5ガスホースの接続が可能な、前記シールドガス受給端子と第2バルブを介して結合された第2シールドガス供給端子と、
    を備えること
    を特徴とするプラズマ/放電溶接変換器。
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