JP7308768B2 - プラント監視システムおよびプラント監視方法 - Google Patents

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Description

本発明は、発電所などの各種のプラントを監視するプラント監視システムおよびプラント監視方法に関する。
発電所の発電プラントには、蒸気タービンやボイラーなどの各種の機器や給排気系のような系統(「機器系統」という)が使用されている。発電プラントはこれらの機器系統により発電を行っている。こうした発電プラントでは、例えばSIAT技術(System Invariant Analysis Technology:インバリアント解析技術)を応用したシステムにより、プラントの各機器系統に設けられている機器や系統について、故障の予兆を監視している(例えば、特許文献1参照。)。この監視システムによれば、プラントの各機器系統に設置されている各種のセンサからの計測値を次のように用いている。
監視システムは、プラントが正常に動いている場合の各種のセンサからの計測値を基に、センサ間の相関関係のような関係性(不変関係、インバリアントともいう)を調べる。そして、監視システムは、センサ間の関係性の強さを表す監視モデルをプラント全体、または機器系統ごと、あるいは状態(点検中、起動中、定格運転中、定期試験中、停止中など)ごとに作成する。この後、監視システムは、監視モデルを基にしたセンサの予測値と、定期的に取得した実測値とにより、センサ間の関係性を監視し、関係性に崩れ(変化)があると、監視システムはアラーム(警報)を通知する。
特許文献1の技術を利用した従来の監視システムでは、プラント全体の監視モデル、機器系統ごとの監視モデルなど、複数の監視モデルを同時に動作させて、プラント全体および重要な機器系統を監視している。
特開2017-021702号公報
しかしながら、複数の監視モデルを同時に監視する場合、監視システムの処理能力によって監視モデル数やセンサの組み合わせ数に上限が生じてしまう。例えば、特許文献1の技術を利用した従来の監視システムでは、同時に監視可能なモデル数は数十個、センサの組み合わせ数は数十万通りであるが、多数のセンサ間の関係性を総当たり的に調べて監視しているため、原子力発電所など、多数のセンサが設置されたプラントの監視モデルでは、センサの組み合わせ数がすぐに上限に達してしまい、所望するモデル数を確保できない。
本発明は、上記課題を解決するために、監視システムの処理能力を変更せずに、同時に監視可能な監視モデル数およびセンサの組み合わせ数を増やすことが可能なプラント監視システムおよびプラント監視方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、監視対象の機器や系統である機器系統にセンサが設けられ、前記機器系統が正常時の各センサ間の関係性を表す監視モデルを作成するモデル作成手段を備え、実働の前記機器系統について、前記監視モデルを基にして前記各センサ間の関係性の変化を検知し、関係性の変化を検知した場合には変化を出力するプラント監視システムにおいて、前記モデル作成手段は、前記センサを前記機器系統ごとにグループ化した複数のセンサグループのうち、監視対象となる機器系統に直接関連する主センサグループ内のセンサと、前記主センサグループ以外のセンサとの関係性を表す監視モデルを作成する、ことを特徴とするプラント監視システムである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプラント監視システムであって、前記モデル作成手段は、前記主センサグループ内に複数のセンサがある場合、前記複数のセンサ間の関係性を含む前記監視モデルを作成する、ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のプラント監視システムであって、前記機器系統の概略図に対し、前記センサが設けられている位置に前記センサを表す指標を表示し、前記主センサグループ内のセンサと前記主センサグループ以外のセンサとの関係性と、前記主センサグループ内のセンサ間の関係性とを前記指標間を結ぶ線によって表す表示制御手段を備える、ことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、監視対象の機器や系統である機器系統にセンサが設けられ、前記機器系統が正常時の各センサ間の関係性を表す監視モデルを作成し、実働の前記機器系統について、前記監視モデルを基にして前記各センサ間の関係性の変化を検知し、関係性の変化を検知した場合には変化を出力するプラント監視方法において、前記センサを前記機器系統ごとにグループ化した複数のセンサグループのうち、監視対象となる機器系統に直接関連する主センサグループ内のセンサと、前記主センサグループ以外のセンサとの関係性を表す監視モデルを作成する、ことを特徴とするプラント監視方法である。
請求項1および請求項4に記載の発明によれば、センサを機器系統ごとにグループ化した複数のセンサグループのうち、監視対象となる機器系統に直接関連する主センサグループ内のセンサと、主センサグループ以外のセンサとの関係性を表す監視モデルを作成するようにしたので、主センサグループ以外のセンサ間の関係性は監視されない。したがって、多数のセンサ間の関係性を総当たり的に調べて監視していた従来の監視システムに比べ、センサの組み合わせ数が大幅に減少するので監視システムの処理負荷が低下し、同時に監視可能なモデル数を増やすことが可能である。また、監視対象となる機器系統に直接関連するセンサは、主センサグループとして必ず関係性を調べて監視するので、監視するセンサの組み合わせ数が減っても監視精度は大きく低下しない。
請求項2に記載の発明によれば、主センサグループ内に複数のセンサがある場合には、この複数のセンサ間の関係性を含む監視モデルを作成するので、監視するセンサの組み合わせ数が減っても監視精度は大きく低下しない。
請求項3に記載の発明によれば、機器系統の概略図に対し、センサが設けられている位置にセンサを表す指標を表示し、主センサグループ内のセンサと主センサグループ以外のセンサとの関係性と、主センサグループ内のセンサ間の関係性とを指標間を結ぶ線によって表すようにしたので、監視モデルによって監視されているセンサ間の関係性が視覚的に把握できるようになり、監視状況が容易かつ迅速に理解できるようになる。
この発明の一実施の形態によるプラント監視システムを示す構成図である。 計測データの一例を示す表である。 センサデータの一例を示す表である。 モデル作成画面の構成を示す説明図である。 センサ選択画面の構成を示す説明図である。 主センサグループ選択時のモデル作成画面を示す説明図である。 センサデータの一例を示すグラフである。 センサの関係性の強さの抽出を説明する説明図である。 原子炉補機冷却系統を監視する監視モデルの監視画面を示す説明図である。 図9の監視画面から主センサグループ内のセンサの関係性のみを表した説明図である。 タービン補機冷却系統を監視する監視モデルの監視画面を示す説明図である。 主蒸気計測系統を監視する監視モデルの監視画面を示す説明図である。 監視処理の一例を示すフローチャートである。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1~図13は、この実施の形態に係るプラント監視システムを示し、図1は、プラント監視システムの構成を示す概略構成図である。このプラント監視システムは、発電プラント10が設置されている発電所で用いられるものであり、センサ監視装置20と、社内通信網30と、モデル監視装置40とを主に備えている。
発電プラント10は、例えば、原子力発電プラントであり、図示を省略しているが、原子炉、タービン、発電機、ポンプや配管などの多数の機器や系統を備えている。発電プラント10は、これらの機器系統により発電を行う。発電プラント10には、各機器系統の状態を調べるために、同じく図示を省略しているが、各種のセンサが設置されている。各センサは、機器系統の計測値sg1~sgNをセンサ監視装置20に送る。
センサ監視装置20は、発電プラント10に設置されているセンサからの計測値sg1~sgNを受け取る。センサ監視装置20は、各センサから計測値sg1~sgNを受け取ると、図2に示すような計測データ21を作成する。計測データ21には、センサを表すと共にセンサを識別するための「計測項目ID」に対応して、センサの「計測値」や「計測日時」等が記録されている。
センサ監視装置20は、作成した計測データ21を、所定時間が経過する毎に、社内通信網30を経てモデル監視装置40に送信する。所定時間は、秒単位、分単位、時間単位、日単位などのように、必要に応じてセンサ監視装置20に設定される。
モデル監視装置40は、社内通信網30を経てセンサ監視装置20から計測データ21を受信すると、受信した計測データ21を用いて、発電プラント10を監視する。このために、モデル監視装置40は、通信制御部41と、データサーバ42と、管理サーバ43と、クライアント44~45とを備えている。そして、モデル監視装置40の通信制御部41~クライアント45は、データの送受信が可能なように接続されている。
通信制御部41は、データサーバ42~クライアント45を社内通信網30に接続するための通信制御を行う。例えば、通信制御部41は、社内通信網30を経てセンサ監視装置20から計測データ21を受信すると、この計測データ21をデータサーバ42に送る。
データサーバ42は、発電プラント10に関係するデータを記憶する記憶装置である。例えば、データサーバ42は、社内通信網30と通信制御部41とを経て、センサ監視装置20から計測データ21を受け取ると、この計測データ21を記憶していく。また、データサーバ42は、管理サーバ43からのデータ送信要求を受け取ると、該当する計測データ21を抽出して、管理サーバ43に送る。
また、データサーバ42は、発電プラント10に設置された多数のセンサに関するセンサデータ421を記憶する(図3参照)。このセンサデータ421には、「計測項目ID」と、「計測項目名称」と、「データ収集装置」と、「施設名」とが対応付けて記憶されている。計測項目IDは、センサによって計測される項目の識別情報である。計測項目名称は、計測項目の名称と、センサの種類や製品種別などを表す情報である。データ収集装置は、そのセンサの計測値を取得する装置の種類(例えば、プロコン(プログラミングコンソールなど))を示している。「施設名」は、そのセンサが設置されているプラント名を表す。
センサは、機器や系統ごとに複数のセンサグループにグループ化されている。各センサが属するセンサグループは、計測項目IDによって表されている。例えば、図3の最上段のセンサの計測項目ID「RCW-TEMP-B070」のうち、先頭の略号はセンサグループを表し、次の略号は、温度、流量などの計測内容を表し、最後の略号はそのセンサグループ内のセンサ番号を表している。したがって、図示したセンサデータ421からは、例えば、センサグループ「RCW」に属するセンサが4つ、「RSW」に属するセンサが3つ確認できる。
また、データサーバ42は、社内通信網30と通信制御部41とを経て、センサ監視装置20から計測データ21を受け取ると、この計測データ21を記憶していく。また、データサーバ42は、管理サーバ43からのデータ送信要求を受け取ると、該当する計測データ21を抽出して、管理サーバ43に送る。
クライアント44~45は、発電プラント10を運用する担当者によって操作される、発電プラント10を運用するためのコンピュータである。クライアント44~45には、発電プラント10の運用のために必要とする各種の指示等が担当者により入力される。例えば、発電プラント10の監視モデルを作成するために、クライアント44~45にはモデル作成指示が入力される。クライアント44~45は、モデル作成指示が入力されると、このモデル作成指示を管理サーバ43に送る。
また、クライアント44~45は、管理サーバ43から各種のデータ、例えば後述のアラームを受け取ると、アラームの表示等を行う。また、クライアント44~45は、管理サーバ43から上述したセンサデータ421を受け取ると、このデータを表示する。
管理サーバ43は、発電プラント10の監視のために、各種の処理を行うコンピュータである。先ず、管理サーバ43は発電プラント10の各監視モデルを作成するモデル作製手段と、監視モデルによる監視状況をクライアント44~45に表示させる標示制御手段として機能する。次に、管理サーバ43は作成した各モデルを基に発電プラント10を監視する。以下では、管理サーバ43による発電プラント10の監視モデルの作成と、監視モデルによる発電プラント10の監視とについて順に説明する。
クライアント44~45から管理サーバ43にモデル作成指示を送信すると、管理サーバ43では、監視モデルを作成するためのタスク・プログラムである、モデル作成タスク(図示せず)が起動する。このモデル起動タスクは、センサ選択処理と、関係性抽出処理とを実行する。
センサ選択処理では、管理サーバ43により、クライアント44~45に、図4に示すモデル作成画面S1が表示される。このモデル作成画面Sc1には、監視モデルを作成するための各種機能を切り替える作成メニューSc11と、監視モデルによって監視する計測項目(センサ)を選択するための選択ボタンSc12と、選択されたセンサをリスト表示するセンサリストSc13と、センサリストSc13の中から監視対象となる機器系統に直接関連するセンサグループ(以下、主センサグループという)を選択するためのフォーカスグループボタンSc14とが設けられている。
選択ボタンSc12を操作すると、クライアント44~45には、図5に示すセンサ選択画面Sc2が表示される。このセンサ選択画面Sc2には、左側下部には候補リストSc21が表示され、その上の左側上部には検索部Sc22が表示され、右側には選択済みリストSc23が表示される。
左側下部の候補リストSc21は、選択可能なセンサがリスト表示される表示部である。この候補リストには、データサーバ42から読み出されたセンサデータ421の内容が表示される。
検索部Sc22は、候補リストSc21に表示されたセンサをグループ名や計測項目ID、計測項目名称などに基づいて検索して絞り込むための操作部である。この検索部Sc22で検索を行うことにより、候補リストSc21には検索によって絞り込まれたセンサのみがリスト表示される。
右側の選択済みリストSc23は、候補リストSc21から選択されたセンサがリスト表示される表示部である。選択済みリストSc23に対するセンサの追加は、左側の候補リストSc21でセンサを選択して反転表示させた状態で、中央近傍に配置された追加ボタンSc24を操作することにより行われる。この追加操作により、右側の選択済みリストSc23には、追加されたセンサがリスト表示される。
センサ選択画面Sc2の右側下部の選択ボタンSc25が操作されると、図6に示すモデル作成画面Sc1が再度表示される。このセンサを選択した後のモデル作成画面Sc1では、センサリストSc13に、センサ選択画面Sc2で選択されたセンサがリスト表示される。
このモデル作成画面Sc1でフォーカスグループボタンSc14が操作されると、フォーカスグループボタンSc14から下方に向かって選択可能なセンサグループを表すグループリストSc15が表示される。すなわち、このグループリストSc15には、センサ選択画面Sc2で選択されたセンサが属するセンサグループしか表示されない。このグループリストSc15からセンサグループを選択すると、選択されたセンサグループが主センサグループとなる。すなわち、主センサグループとして選択センサグループと同じ計測項目IDを有するセンサが、主センサグループとして選択される。
主センサグループを選択した後のモデル作成画面Sc1には、登録ボタン(図示せず)が表示される。この登録ボタンを操作することにより、モデル作成画面Sc1で選択されたセンサと主センサグループとに関する監視モデル作成情報が、クライアント44~45から管理サーバ43に送信される。
なお、グループリストSc15には、主センサグループを設定しない場合に選択される「設定なし」や、全てのセンサグループを主センサグループとして設定する「全項目グループ」なども選択可能なようにリスト表示される。したがって、例えば、センサ選択画面Sc2で全てのセンサを選択し、グループリストSc15から「設定なし」を選択すれば、発電プラント10全体について、全てのセンサ間の関係性を総当たり的に調べて監視することが可能である。
管理サーバ43は、クライアント44~45から監視モデル作成情報を受信すると、関係性抽出処理を実行する。この関係性抽出処理では、管理サーバ43は、データサーバ42に対し、監視モデル作成情報で指定されたセンサの計測データ21の送信を要求する。
管理サーバ43が受け取る計測データ21の一例を図7に示す。管理サーバ43は、こうした計測データ21を用いて発電プラント10の監視モデルを作成する。このために、管理サーバ43は、各計測データ21について関係性の抽出を行う。例えば、図8に示すように、データサーバ42から受け取った、発電プラント10が正常に動いていたときの多数の計測データa1~anの中で、計測データa1と計測データakとが同じように変化すると、管理サーバ43は、計測データa1を出力するセンサと、計測データakを出力するセンサとに関係性の強さがあると判断する。こうして、管理サーバ43は、データサーバ42から受け取った計測データ21の中から関係性の強さがあるセンサを調べる。
このセンサ間の関係性の強さの抽出は、主センサグループのセンサと、それ以外のセンサとの間で行われる。例えば、主センサグループのセンサがa1~a5で、主センサグループ以外のセンサがb1~bnである場合、管理サーバ43は、センサa1~a5と、センサb1~bnとの間で関係性の強さを抽出し、センサb1~bn間での抽出は行わない。また、主センサグループがセンサa1~a5のように複数存在する場合には、センサa1~a5間での関係性の強さも抽出する。
この後、管理サーバ43は、調べた全ての関係性の強さからモデルを作成する。つまり、管理サーバ43は、発電プラント10の監視対象に設置されているセンサについて、センサ間の関係性の強さを表す状態を監視モデルとする。
管理サーバ43は、こうした監視モデルの作成を発電プラント10全体、または各機器系統について行う。
管理サーバ43は、クライアント44~45から作成した監視モデルに基づいて発電プラント10を監視するよう監視指示を受けた場合に、監視モデルに基づく監視を開始するとともに、監視状況を表す監視画面をクライアント44~45に表示する。
図9は、例えば、原子炉補機冷却系統の監視モデルを監視する際に、管理サーバ43によってクライアント44~45に表示される監視画面Sc3である。この監視モデルでは、原子炉の補機冷却系統に関連する数十個のセンサが選択され、それらのセンサの中から、4つのセンサを含むセンサグループが主センサグループとして選択されている。この監視画面Sc3では、発電プラント10の原子炉、タービン、発電機、ポンプや配管などの多数の機器や系統の概略図を背景として、これらの機器や系統内の該当位置に選択されたセンサを表す指標Sc31を表示し、関係性の強さが見つかったセンサの指標Sc31間を結ぶように、線(以下、インバリアントラインという)Sc32を引いている。図中丸で囲んだ部分は、主センサグループMsgである。
この監視画面Sc3から分かるように、インアリアントラインSc32は、主センサグループMsgの4つのセンサと、それ以外のセンサとを結ぶように描かれている。すなわち、管理サーバ43の関係性抽出処理では、主センサグループMsgの4つのセンサと、それ以外のセンサとの間の関係性の強さを抽出しているが、主センサグループMsg以外のセンサ間での関係性の抽出は行われていない。
図10は、図9の主センサグループMsgの4つの指標Sc31と、これらを結ぶインバリアントラインSc32のみを図示したものである。この図から分かるように、管理サーバ43の関係性抽出処理では、主センサグループMsgに複数のセンサが存在する場合には、そのセンサ間の関係性の強さも抽出する。
また、図11、図12に、別の監視画面Sc4、Sc5の例を示す。監視画面Sc4は、タービン補機冷却系統について、数百個のセンサが選択され、1つのセンサを含むセンサグループが主センサグループMsgとして選択された場合を示す。この監視画面Sc4から分かるように、センサ間の関係性の強さは、主センサグループとそれ以外のセンサとの間でのみ抽出され、主センサグループ以外のセンサ間での抽出は行われていない。また、この監視モデルの主センサグループは、センサを1つしか備えていないので、当然ながら主センサグループ内のセンサ間の関係性は監視されていない。
監視画面Sc5は、主蒸気計測系統について、数百個のセンサが選択され、34個のセンサを含むセンサグループが主センサグループとして選択された場合を示す。監視画面Sc5では、多数のインバリアントラインが交錯しているため主センサグループの位置は分かりにくいが、主センサグループ以外のセンサ間での抽出は行われていない。
以上がこの実施の形態によるプラント監視システムの構成である。次に、このプラント監視システムの作用について、図13のフローチャートに基づいて説明する。管理サーバ43は、クライアント44~45からのモデル作成指示を受け取ると、上述したモデル作成画面S1と、センサ選択画面Sc2とをクライアント44~45に表示させ、監視モデルで監視するセンサの選択(ステップS1)と、主センサグループMsgの選択(ステップS2)と、主センサグループMsgのセンサとそれ以外のセンサとの関係性の強さの抽出(ステップS3)と、からなる監視モデルの作成を実行する。なお、主センサグループMsgに複数のセンサが存在する場合には、その複数のセンサ間の関係性の強さも抽出される。
管理サーバ43は、監視モデルの作成を終了すると、作成した監視モデルを使って発電プラント10の各機器系統の監視を開始する(ステップS4)。この監視中に、各センサ間の関係性の崩れを検知しなければ(ステップS5でNO)、管理サーバ43は監視を終了するかを、例えばクライアント44~45からの指示で判断する(ステップS6)。管理サーバ43は、ステップS6で監視を終了すると判断すると、例えば監視終了をクライアント44~45に通知して監視を終了する(ステップS7)。
一方、管理サーバ43は、各センサ間の関係性の崩れを検知した場合には(ステップS5でYES)、例えばクライアント44~45にアラームを通知する(ステップS8)。
以上で説明したように、本実施の形態に係る監視システムによれば、センサを機器系統ごとにグループ化した複数のセンサグループのうち、監視対象となる機器系統に直接関連する主センサグループMsg内のセンサと、主センサグループMsg以外のセンサとの関係性を表す監視モデルを作成するようにしたので、主センサグループMsg以外のセンサ間の関係性は監視されない。したがって、多数のセンサ間の関係性を総当たり的に調べて監視していた従来の監視システムに比べ、センサの組み合わせ数が大幅に減少するので監視システムの処理負荷が低下し、同時に監視可能なモデル数を増やすことが可能である。また、監視対象となる機器系統に直接関連するセンサは、主センサグループMsgとして必ず関係性を調べて監視するので、監視するセンサの組み合わせ数が減っても監視精度は大きく低下しない。
また、主センサグループMsg内に複数のセンサがある場合には、この複数のセンサ間の関係性を含む監視モデルを作成するので、監視するセンサの組み合わせ数が減っても監視精度は大きく低下しない。
さらに、機器系統の概略図に対し、センサが設けられている位置にセンサを表す指標Sc31を表示し、主センサグループMsg内のセンサと主センサグループMsg以外のセンサとの関係性と、主センサグループMsg内にセンサ間の関係性とを、指標Sc31間を結ぶインバリアントラインSc32によって表すようにしたので、監視モデルによって監視されているセンサ間の関係性が視覚的に把握できるようになり、監視状況が容易かつ迅速に理解できるようになる。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。
例えば、上記の実施の形態では、監視モデルを作成する際に、センサと主センサグループとをクライアント44~45の操作者が手動で選択するように説明したが、センサと主センサグループとのいずれか一方または両方を、管理サーバ43やクライアント44~45で自動的に選択するようにしてもよい。この場合、センサデータ421にセンサに関する情報だけでなく、監視対象である機器系統との関係性の強さも予め記憶しておき、監視したい機器系統がクライアント44~45に入力された場合に、センサデータ421を検索して関連するセンサを自動選択し、さらに自動選択されたセンサの中から最も関係の強いセンサグループを自動的に主センサグループとして選択するように制御すればよい。
また、上記の実施の形態では、主センサグループを1つ選択する例について説明したが、複数のセンサグループを主センサグループとして選択してもよい。また、原子力発電プラントを例に説明したが、その他の発電プラントや、発電プラント以外のプラントの故障予知にも適用可能である。
10 発電プラント
20 センサ監視装置
21 計測データ
30 社内通信網
40 モデル監視装置
41 通信制御部
42 データサーバ
421 センサデータ
43 管理サーバ(モデル作成手段、表示制御手段)
44~45 クライアント

Claims (4)

  1. 監視対象の機器や系統である機器系統にセンサが設けられ、前記機器系統が正常時の各センサ間の関係性を表す監視モデルを作成するモデル作成手段を備え、実働の前記機器系統について、前記監視モデルを基にして前記各センサ間の関係性の変化を検知し、関係性の変化を検知した場合には変化を出力するプラント監視システムにおいて、
    前記モデル作成手段は、
    前記センサを機器や系統ごとにグループ化した複数のセンサグループのうち、監視対象となる機器系統に直接関連する主センサグループ内のセンサと、前記主センサグループ以外のセンサとの関係性を表す監視モデルを作成する、
    ことを特徴とするプラント監視システム。
  2. 前記モデル作成手段は、前記主センサグループ内に複数のセンサがある場合、前記複数のセンサ間の関係性を含む前記監視モデルを作成する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラント監視システム。
  3. 前記機器系統の概略図に対し、前記センサが設けられている位置に前記センサを表す指標を表示し、前記主センサグループ内のセンサと前記主センサグループ以外のセンサとの関係性と、前記主センサグループ内のセンサ間の関係性とを前記指標間を結ぶ線によって表す表示制御手段を備える、
    ことを特徴とする請求項2に記載のプラント監視システム。
  4. 監視対象の機器や系統である機器系統にセンサが設けられ、前記機器系統が正常時の各センサ間の関係性を表す監視モデルを作成し、実働の前記機器系統について、前記監視モデルを基にして前記各センサ間の関係性の変化を検知し、関係性の変化を検知した場合には変化を出力するプラント監視方法において、
    前記センサを機器や系統ごとにグループ化した複数のセンサグループのうち、監視対象となる機器系統に直接関連する主センサグループ内のセンサと、前記主センサグループ以外のセンサとの関係性を表す監視モデルを作成する、
    ことを特徴とするプラント監視方法。
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