本発明を実施するための形態について図を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る帳票出力システムの一例を示す構成図である。図1に示すように、本例の帳票出力システム10は、解析情報取得手段20と、様式情報選択手段30と、帳票情報作成手段40と、帳票出力手段50を備える。
本例の帳票出力システム10は、コンピュータを用いて構成される。本例の帳票出力システム10を構成するコンピュータは、各種データ及び各種プログラムを記録するメモリ等からなる記憶部と、各種プログラムによる命令を実行するプロセッサ等からなる実行部を備える。また、本例の帳票出力システム10は、文書の入力を行う入力部と、帳票の出力を行う出力部を備える。本発明の帳票出力システムにおいて、解析情報取得手段20、様式情報選択手段30、帳票情報作成手段40、及び、帳票出力手段50は、分離した複数のコンピュータにより構成されるものであってもよく、単一のコンピュータにより一体として構成されるものであってもよい。
本例の帳票出力システム10は、ネットワーク60を介して使用者端末70から文書を受信し、解析情報取得手段20、様式情報選択手段30、帳票情報作成手段40、及び、帳票出力手段50を協働させることにより帳票を出力し、出力した帳票を、ネットワーク60を介して使用者端末70に送信する構成となっている。使用者端末70は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等のコンピュータとなっている。本例において、帳票出力システム10及び使用者端末70は、ネットワーク60により接続される構成となっているが、本発明において、帳票出力システムは、使用者端末70の内部に設けられる構成であってもよい。
図2は、本例の帳票出力システム10の処理を示したフロー図である。図2に示すように、本例の帳票出力システム10を構成するコンピュータに帳票の出力を実行させるためのプログラムは、解析情報取得ステップ120と、様式情報選択ステップ130と、帳票情報作成ステップ140と、帳票出力ステップ150を備える。解析情報取得ステップ120は、文書に含まれる文書データに基づいて、解析情報を取得する。様式情報選択ステップ130は、解析情報に基づいて、様式情報を選択する。帳票情報作成ステップ140は、解析情報及び様式情報に基づいて、帳票情報を作成する。帳票出力ステップ150は、帳票情報に基づいて、帳票を出力する。本例の帳票出力システム10において、解析情報取得手段20は、解析情報取得ステップ120を実行し、様式情報選択手段30は、様式情報選択ステップ130を実行し、帳票情報作成手段40は、帳票情報作成ステップ140を実行し、帳票出力手段50は、帳票出力ステップ150を実行する。
解析情報取得ステップ120は、文書に含まれる文書データを取得する。本発明において、文書とは、文字情報、数値情報、画像情報、音情報等、又はこれらの組み合わせによる情報を含むものである。文書データとは、文書をコンピュータにより読み取ることで処理可能となるデータである。
解析情報取得ステップ120は、文書データに含まれるデータ要素を取得する。本発明において、データ要素とは、文書データに含まれる情報のうち、帳票の出力を指示する使用者が、一つの単位として不可分なものと認識する最小単位の情報である。
図3は、本例の帳票出力システム10における文書データを示す図である。図3に示すように、本例の帳票出力システム10において、文書は、CSV(Comma-Separated Values)形式のデータファイルとなっており、区切り文字「,」によってデータ要素ごとに区切られるものとなっている。本例の帳票出力システム10において、文書データは、区切り文字「,」によって区切られた各データ要素だけでなく、文書であるデータファイルのファイル名、その他データファイルに付加された情報等を含むものである。本例の帳票出力システム10において、文書は、CSV形式のデータファイルとなっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、文書は、文字情報、数値情報、画像情報、音情報等、又はこれらの組み合わせによる情報を含むものであれば、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10の文書データにおいて、データ要素は、行及び列に関連を持つ表形式として読み取り可能な構成となっている。本発明の帳票出力システムにおいて、行とは、表形式として読み取り可能な構成となっているデータ要素の水平方向の集合であり、列とは、表形式として読み取り可能な構成となっているデータ要素の垂直方向の集合である。
解析情報取得ステップ120は、データ要素の属する各行が項目行であるか明細行であるかを判定した行属性情報又はデータ要素の属する各列が項目列であるか明細列であるかを判定した列属性情報の少なくとも一方を取得する。本発明の帳票出力システムにおいて、項目行及び項目列は、項目名を示すデータ要素により構成される行及び列である。本発明の帳票出力システムにおいて、明細行及び明細列は、項目内のデータ内容を示すデータ要素により構成される行及び列である。本例の帳票出力システム10において、項目行又は項目列を構成する各データ要素を項目データとし、明細行又は明細列を構成する各データ要素を明細データとする。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、データ要素の形式を調べることにより、行属性情報又は列属性情報の少なくとも一方を取得する。
解析情報取得ステップ120は、行属性情報を取得する場合、文書データに含まれる全ての列について、列ごとに解析を行う。具体的には、まず、解析情報取得ステップ120は、列の末尾から先頭にかけて、列に属する各データ要素が数値形式であるか否かを順に判定する。データ要素を数値形式であると判定し、上方に位置する次のデータ要素を数値形式でないものと判定した場合、解析情報取得ステップ120は、当該数値形式でないものと判定したデータ要素が属する行を、項目行の下端として仮定する。全ての列について上記判定を行った後、解析情報取得ステップ120は、項目行の下端として仮定した行のうち、最も上に位置する行、及び、当該最も上に位置する行より上方に位置する行を、項目行として決定する。また、項目行の下端として仮定する行が存在しない場合、解析情報取得ステップ120は、文書データに含まれる行のうち、一行目を項目行として決定する。解析情報取得ステップ120は、項目行を決定した後、文書データに含まれる行のうち項目行でない行を明細行として決定する。
解析情報取得ステップ120は、列属性情報を取得する場合、文書データに含まれる全ての行について、行ごとに解析を行う。具体的には、まず、解析情報取得ステップ120は、行の末尾から先頭にかけて、行に属する各データ要素が数値形式であるか否かを順に判定する。データ要素を数値形式であると判定し、左方に位置する次のデータ要素を数値形式でないものと判定した場合、解析情報取得ステップ120は、当該数値形式でないものと判定したデータ要素が属する列を、項目列の右端として仮定する。全ての行について上記判定を行った後、解析情報取得ステップ120は、項目列の右端として仮定した列のうち、最も左に位置する列、及び、当該最も左に位置する列より左方に位置する列を、項目列として決定する。また、項目列の右端として仮定する列が存在しない場合、解析情報取得ステップ120は、文書データに含まれる列のうち、一列目を項目列として決定する。解析情報取得ステップ120は、項目列を決定した後、文書データに含まれる列のうち項目列でない列を明細列として決定する。
解析情報取得ステップ120は、行属性情報及び列属性情報を取得する過程において、項目行の下端として仮定する行、及び、項目列の右端として仮定する列が存在しない場合、文書データに含まれる行のうち、一行目を項目行として決定し、項目列は存在しないものとする。本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、上記の構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、行属性情報及び列属性情報を取得する過程において、項目行の下端として仮定する行、及び、項目列の右端として仮定する列が存在しない場合、文書データに含まれる列のうち、一列目を項目列として決定し、項目行は存在しないものとする構成であってもよく、また、一行目を項目行として決定し、かつ、一列目を項目列として決定する構成であってもよく、本例の構成に限定されない。
解析情報取得ステップ120は、各データ要素の文字長を取得する。本発明の帳票出力システムにおいて、文字長とは、データ要素を構成する文字の長さを表すものである。
解析情報取得ステップ120は、データ要素の属する行又は列ごとのデータ型を取得する。本発明の帳票出力システムにおいて、データ型は、文字列、数値、コード、日付、電話番号、郵便番号等、データ要素が示す情報を分類するものである。本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、明細データの形式や項目データの内容等、データ要素の形式又は内容により、行又は列ごとのデータ型を判定し取得する。例えば、行又は列に属する明細データが「2020/10/10」という形式であれば、その行又は列のデータ型を「日付」と判定し、行又は列に属する項目データが「XXXXコード」という内容であれば、その行又は列のデータ型を「コード」と判定する。
解析情報取得ステップ120は、文書に含まれる文書データに基づいて、データ要素の表示幅を取得する。データ要素の表示幅は、データ要素の文字長及びデータ型に基づいて、データ要素を帳票上に表示するために必要な範囲の横幅を算出したものである。例えば、データ型が「数値」である「9999999」というデータ要素は、数値として形式が変換され、「9,999,999」として表示される。このとき、当該データ要素の表示幅は、「9,999,999」の文字長と、所定の余白が加算された値となる。
本例の帳票出力システム10において、データ要素の表示幅は、所定の上限値が設定される。算出されたデータ要素の表示幅が所定の上限値を上回る場合、解析情報取得ステップ120は、当該データ要素の表示幅を、所定の上限値と同一の値であると判定し、当該値を取得する。算出された表示幅が所定の上限値を上回る当該データ要素は、出力される帳票において、判定された所定の表示幅の中で折り返され、全体が表示される構成となっている。なお、この場合におけるデータ要素の折返しは、本発明の帳票出力システムにおける改行に含まれないものである。本例の帳票出力システム10において、所定の上限値は、コンピュータに予め設定される構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、所定の上限値は、使用者が任意に指定することが可能な構成であってもよく、本例の構成に限定されない。
解析情報取得ステップ120は、出力データの表示幅を取得する。出力データの表示幅は、行属性情報又は列属性情報の少なくとも一方と、データ要素の表示幅とに基づいて、出力対象となるデータ全体を帳票上に表示するために必要な範囲の横幅を算出したものである。
本例の帳票出力システム10において、データ要素の表示幅、及び、出力データの表示幅は、文書に含まれる文書データに基づいて取得されるものであるため、解析情報に含まれる。
図4は、本例の帳票出力システム10の様式情報選択手段の処理を示すフロー図である。図4に示すように、様式情報選択手段30は、ステップS1~S6を含む様式情報選択ステップ130を実行することより様式情報の選択を行う。
本例の帳票出力システム10において、様式は、用紙を設定する用紙設定情報を含む。本発明の帳票出力システムにおいて、用紙は、データを表示可能な範囲を表すものであり、帳票を出力した場合における帳票の大きさ及び形状を決定するものである。
本例の帳票出力システム10において、様式は、データ要素の表示単位を設定する表示単位設定情報を含む。本例の帳票出力システム10において、表示単位設定情報は、「全データ」又は「行又は列ごと」に分類される。
表示単位設定情報が「全データ」である場合、文書データに含まれるデータ要素の全てをまとまった一つの単位として表示する帳票が出力される。本例の帳票出力システム10において、出力データの表示幅A1は、表示単位設定情報が「全データ」である場合における、出力対象となるデータ全体を帳票上に表示するために必要な範囲の横幅を算出したものである。
表示単位設定情報が「行又は列ごと」である場合、データ要素の属する行又は列ごとをそれぞれ一つの単位として表示する帳票が出力される。本例の帳票出力システム10において、出力データの表示幅A2は、表示単位設定情報が「行又は列ごと」である場合における、出力対象となるデータ全体を帳票上に表示するために必要な範囲の横幅を算出したものである。
本例の帳票出力システム10において、様式は、データ要素の表示開始位置を設定する表示開始位置設定情報を含む。各データ要素は、表示開始位置設定情報に基づいて、帳票上に連続して表示される構成となっている。
様式情報選択ステップ130は、ステップS1において、出力データの表示幅A1が表示幅B1に収まるか否かを調べる。これにより、出力対象となるデータ全体を所定の表示幅B1内に表示することが可能であるか否かを判定することができる。本例の帳票出力システム10において、表示幅B1は、予め設定された縦長の用紙の横幅となっている。出力データの表示幅A1が、表示幅B1に収まる場合、様式情報選択ステップ130は、ステップS2を実行する。出力データの表示幅A1が、表示幅B1に収まらない場合、様式情報選択ステップ130は、ステップS3を実行する。
様式情報選択ステップ130は、ステップS2において、出力データの表示幅A1が表示幅B1に複数収まるか否かを調べる。これにより、出力対象となるデータ全体を、複数の段として所定の表示幅B1内に表示することが可能であるか否かを判定することができる。表示幅B1内に、出力データの表示幅A1を複数の段として表示することが可能である場合、様式情報選択ステップ130は、第一様式を選択する。表示幅B1内に、出力データの表示幅A1を複数の段として表示することが不可能であり、1段のみ表示することが可能である場合、様式情報選択ステップ130は、第二様式を選択する。
様式情報選択ステップ130は、ステップS3において、出力データの表示幅A1が表示幅B2に収まるか否かを調べる。これにより、出力対象となるデータ全体を表示幅B2内に表示することが可能であるか否かを判定することができる。本例の帳票出力システム10において、表示幅B2は、表示幅がB1である縦長の用紙を90度回転させ、横長とした用紙の横幅となっている。出力データの表示幅A1が、表示幅B2に収まる場合、様式情報選択ステップ130は、第三様式を選択する。出力データの表示幅A1が、表示幅B2に収まらない場合、様式情報選択ステップ130は、ステップS4を実行する。
様式情報選択ステップ130は、ステップS4において、所定の回数の改行により、出力データの表示幅A1が表示幅B2に収まるか否かを調べる。これにより、出力対象となるデータ全体を、所定の回数以内の改行を行うことにより表示幅B2内に表示することが可能であるか否かを判定することができる。所定の回数の改行により、出力データの表示幅A1が表示幅B2に収まる場合、様式情報選択ステップ130は、第四様式を選択する。所定回数の改行を行なってもなお、出力データの表示幅A1が表示幅B2に収まらない場合、様式情報選択ステップ130は、ステップS5を実行する。
様式情報選択ステップ130は、ステップS5において、出力データの表示幅A2が表示幅B3に収まるか否かを調べる。これにより、出力対象となるデータ全体を表示幅B3内に表示することが可能であるか否かを判定することができる。本例の帳票出力システム10において、表示幅B3は、表示幅がB2である横長の用紙を90度回転させ、縦長とした用紙の横幅となっている。出力データの表示幅A2が、表示幅B3に収まる場合、様式情報選択ステップ130は、ステップS6を実行する。出力データの表示幅A2が、表示幅B3に収まらない場合、様式情報選択ステップ130は、第七様式を選択する。
様式情報選択ステップ130は、ステップS6において、出力データの表示幅A2が表示幅B3に複数収まるか否かを調べる。これにより、出力対象となるデータ全体を、複数の段として所定の表示幅B3内に表示することが可能であるか否かを判定することができる。表示幅B3内に、出力データの表示幅A2を複数の段として表示することが可能である場合、様式情報選択ステップ130は、第五様式を選択する。表示幅B3内に、出力データの表示幅A2を複数の段として表示することが不可能であり、1段のみ表示することが可能である場合、様式情報選択ステップ130は、第六様式を選択する。
図5は、本例の帳票出力システム10により出力された第一帳票を示す図である。本例の帳票出力システム10において、第一帳票は、様式情報選択ステップ130により第一様式が選択され、出力された帳票である。本例の帳票出力システム10において、第一様式は、「集計表タイプ」の様式情報として分類される。
「集計表タイプ」において、表示単位設定情報は「全データ」となっており、文書データに含まれるデータ要素の全てをまとまった一つの単位として、帳票を構成する用紙内に表示対象となるデータ要素を可能な限り表示する構成となっている。本例の帳票出力システム10により出力される帳票は、データ要素の表示単位ごとに改ページ又は段組が行われるものとなっているが、「集計表タイプ」において、表示単位設定情報は「全データ」となっているため、用紙内にデータ要素を表示するための範囲が不足した場合を除き、改ページ又は段組は行われない構成となっている。「集計表タイプ」は、改行設定情報として、表示対象となるデータ要素の属する行又は列の途中において改行を行わない設定を有する。「集計表タイプ」は、罫線設定情報として、表示対象となる各データ要素を枠で囲った格子状の罫線を使用する設定を有する。
本例の帳票出力システム10において、第一様式は、用紙設定情報として、表示幅がB1である縦長の用紙が設定される。
本例の帳票出力システム10において、様式情報選択ステップ130は、ステップS2において、表示幅B1内に、出力データの表示幅A1を複数の段として表示することが可能であるとして、第一様式を選択する。このため、第一様式は、段組設定情報として、段組を行う設定を有する構成となっている。
図6は、本例の帳票出力システム10により出力された第二帳票を示す図である。本例の帳票出力システム10において、第二帳票は、様式情報選択ステップ130により第二様式が選択され、出力された帳票である。本例の帳票出力システム10において、第二様式は、「集計表タイプ」の様式情報として分類される。
本例の帳票出力システム10において、第二様式は、「集計表タイプ」の様式情報として分類されるため、表示単位設定情報は「全データ」となっており、改行設定情報として、改行を行わない設定を有し、罫線設定情報として、表示対象となる各データ要素を枠で囲った格子状の罫線を使用する設定を有する。
本例の帳票出力システム10において、第二様式は、用紙設定情報として、表示幅がB1である縦長の用紙が設定される。
本例の帳票出力システム10において、様式情報選択ステップ130は、ステップS2において、表示幅B1内に、出力データの表示幅A1を1段のみ表示することが可能であるとして、第二様式を選択する。このため、第二様式は、段組設定情報として、段組を行わない設定を有する構成となっている。
図7は、本例の帳票出力システム10により出力された第三帳票を示す図である。本例の帳票出力システム10において、第三帳票は、様式情報選択ステップ130により第三様式が選択され、出力された帳票である。本例の帳票出力システム10において、第三様式は、「集計表タイプ」の様式情報として分類される。
本例の帳票出力システム10において、第三様式は、「集計表タイプ」の様式情報として分類されるため、表示単位設定情報は「全データ」となっており、改行設定情報として、改行を行わない設定を有し、罫線設定情報として、表示対象となる各データ要素を枠で囲った格子状の罫線を使用する設定を有する。
本例の帳票出力システム10において、第三様式は、用紙設定情報として、表示幅がB2である横長の用紙が設定される。
本例の帳票出力システム10において、第三様式は、段組設定情報として、段組を行わない設定を有する。
図8は、本例の帳票出力システム10により出力された第四帳票を示す図である。本例の帳票出力システム10において、第四帳票は、様式情報選択ステップ130により第四様式が選択され、出力された帳票である。本例の帳票出力システム10において、第四様式は、「ラダータイプ」の様式情報として分類される。
「ラダータイプ」において、表示単位設定情報は「全データ」となっており、文書データに含まれるデータ要素の全てをまとまった一つの単位として、帳票を構成する用紙内に表示対象となるデータ要素を可能な限り表示する構成となっている。本例の帳票出力システム10により出力される帳票は、データ要素の表示単位ごとに改ページが行われるものとなっているが、「ラダータイプ」において、表示単位設定情報は「全データ」となっているため、用紙内にデータ要素を表示するための範囲が不足した場合を除き、改ページは行われない構成となっている。「ラダータイプ」は、改行設定情報として、表示対象となるデータ要素の属する行又は列の途中において改行を行う設定を有する。「ラダータイプ」は、段組設定情報として、段組を行わない設定を有する。「ラダータイプ」は、罫線設定情報として、表示対象となる各データ要素が属する行又は列の上方及び下方に罫線を使用する設定を有する。
本例の帳票出力システム10において、第四様式は、用紙設定情報として、表示幅がB2である横長の用紙が設定される。
図9は、本例の帳票出力システム10により出力された第五帳票を示す図である。本例の帳票出力システム10において、第五帳票は、様式情報選択ステップ130により第五様式が選択され、出力された帳票である。本例の帳票出力システム10において、第五様式は、「単票タイプ」の様式情報として分類される。
「単票タイプ」において、表示単位設定情報は「行又は列ごと」となっており、データ要素の属する行又は列ごとをそれぞれ一つの単位として表示する構成となっている。本例の帳票出力システム10により出力される帳票は、データ要素の表示単位ごとに改ページ又は段組が行われるものとなっており、「単票タイプ」において、表示単位設定情報は「行又は列ごと」となっているため、データ要素の属する行又は列ごとに改ページ又は段組が行われる構成となっている。
本例の帳票出力システム10において、第五様式は、用紙設定情報として、表示幅が幅B3である縦長の用紙が設定される。
本例の帳票出力システム10において、第五様式は、改行設定情報として、表示対象となるデータ要素の途中において改行を行わない設定を有する。
本例の帳票出力システム10において、様式情報選択ステップ130は、ステップS6において、表示幅B3内に、出力データの表示幅A2を複数の段として表示することが可能であるとして、第五様式を選択する。このため、第五様式は、段組設定情報として、段組を行う設定を有することとなる。
本例の帳票出力システム10において、第五様式は、データ要素の属する各行又は各列をそれぞれ一つの単位として表示する表示単位設定情報が設定される。図9に示すように、データ要素の表示単位である各行又は各列を、用紙内に1段ずつ表示することが可能である場合、第五帳票は、データ要素の表示単位である行又は列ごとに段組が行われる構成となる。図10に示すように、データ要素の表示単位である各行又は各列を、用紙内に1段ずつ表示することが不可能である場合、第五帳票は、データ要素の表示単位である各行又は各列の途中において段組が行われる構成となる。
本例の帳票出力システム10において、第五様式は、データ要素の表示単位である各行又は各列を、用紙内に1段ずつ表示することが可能である場合、罫線設定情報として、表示対象となる各データ要素の下方に罫線を使用する設定を有し、データ要素の表示単位である各行又は各列を、用紙内に1段ずつ表示することが不可能である場合、罫線設定情報として、罫線を使用しない設定を有する構成となっている。
図11は、本例の帳票出力システム10により出力された第六帳票を示す図である。本例の帳票出力システム10において、第六帳票は、様式情報選択ステップ130により第六様式が選択され、出力された帳票である。本例の帳票出力システム10において、第六様式は、「単票タイプ」の様式情報として分類される。
本例の帳票出力システム10において、第六様式は、「単票タイプ」の様式情報として分類されるため、表示単位設定情報は「行又は列ごと」となっている。
本例の帳票出力システム10において、第六様式は、用紙設定情報として、表示幅が幅B3である縦長の用紙が設定される。
本例の帳票出力システム10において、第六様式は、改行設定情報として、表示対象となるデータ要素の途中において改行を行わない設定を有する。
本例の帳票出力システム10において、様式情報選択ステップ130は、ステップS6において、表示幅B3内に、出力データの表示幅A2を1段のみ表示することが可能であるとして、第六様式を選択する。このため、第六様式は、段組設定情報として、段組を行わない設定を有する構成となっている。
本例の帳票出力システム10において、第六様式は、罫線設定情報として、罫線を使用しない設定を有する。
図12は、本例の帳票出力システム10により出力された第七帳票を示す図である。本例の帳票出力システム10において、第七帳票は、様式情報選択ステップ130により第七様式が選択され、出力された帳票である。本例の帳票出力システム10において、第七様式は、「単票タイプ」の様式情報として分類される。
本例の帳票出力システム10において、第七様式は、「単票タイプ」の様式情報として分類されるため、表示単位設定情報は「行又は列ごと」となっている。
本例の帳票出力システム10において、第七様式は、用紙設定情報として、表示幅が幅B3である縦長の用紙が設定される。
本例の帳票出力システム10において、第七様式は、改行設定情報として、表示対象となるデータ要素の途中において改行を行う設定を有する。
本例の帳票出力システム10において、第七様式は、段組設定情報として、段組を行わない設定を有する。
本例の帳票出力システム10において、第七様式は、罫線設定情報として、罫線を使用しない設定を有する。
帳票情報作成ステップ140は、データ要素の表示形式を設定したデータ要素表示形式情報を含む帳票情報を作成する。本例の帳票出力システム10において、表示形式とは、文字サイズや書式設定等の文字情報、データ揃え、データ内容の変換等、帳票上にデータ要素を表示するための情報である。各データ要素の表示形式は、当該データ要素のデータ型、当該データ要素が項目データであるか明細データであるか、当該データ要素が表形式として表示される対象であるか表形式の外に表示される対象であるか等の分類により設定される。
帳票情報作成ステップ140は、データ要素の配置を設定したデータ要素配置情報を含む帳票情報を作成する。本例の帳票出力システム10において、データ要素配置情報とは、表示対象となる各データ要素を、帳票を構成する用紙内に配置するための情報である。各データ要素の配置は、当該データ要素が項目データであるか明細データであるか、当該データ要素が表形式として表示される対象であるか表形式の外に表示される対象であるか等の分類、及び、様式情報選択ステップ130により選択された様式情報により設定される。
データ要素表示形式情報及びデータ要素配置情報を含む帳票情報は、出力される帳票における全てのレイアウトを設定したものである。帳票出力ステップ150は、当該帳票情報に基づいて、帳票の出力を行う。
本例の帳票出力システム10において、第一様式及び第二様式における用紙設定情報は、表示幅がB1である、コンピュータに予め記録された縦長の用紙が設定される構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、第一様式及び第二様式における用紙設定情報は、使用者が任意に指定可能な表示幅である用紙を設定する構成であってもよく、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10において、第三様式及び第四様式における用紙設定情報は、表示幅がB1である縦長の用紙を90度回転させ、横長とした用紙が設定される構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、第三様式及び第四様式における用紙設定情報は、表示幅B1に幅を加えた表示幅B2が設定されるものであれば、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10において、第五様式、第六様式、及び、第七様式における用紙設定情報は、表示幅がB2である縦長の用紙を90度回転させ、縦長とした用紙が設定される構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、第五様式、第六様式、及び、第七様式における用紙設定情報は、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10において、「ラダータイプ」は、改行設定情報として、表示対象となるデータ要素の属する行又は列の途中において改行を行う設定を有する。このため、本例の帳票出力システム10において、出力データの表示幅A1が表示幅B2に収まらないと判定された場合であっても、所定の回数の改行を行うことにより、出力対象となるデータ全体を帳票上に表示することができる。なお、本例の帳票出力システム10において、改行可能な所定の回数は、コンピュータに予め設定される構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、改行可能な所定の回数は、使用者が任意に指定することが可能な構成であってもよく、本例の構成に限定されない。
図5~8に示すように、出力データの表示幅A1は、横方向に連続して表示される各データ要素の表示幅を合計した値の最大値により算出される。ここで、横方向に連続して表示される各データ要素は、行属性情報又は列属性情報の少なくとも一方により決定される。具体的には、行属性情報又は列属性情報の少なくとも一方により、各データ要素が表形式として表示される対象であるか表形式の外に表示される対象であるかを判定することで、横方向に連続して表示される各データ要素を決定し、各データ要素の表示幅を合計した値の最大値により、出力データの表示幅A1を算出することができる。
図9~図12に示すように、出力データの表示幅A2は、縦方向に連続して表示されるデータ要素の表示幅の最大値により算出される。ここで、縦方向に連続して表示される各データ要素は、行属性情報又は列属性情報の少なくとも一方により決定される。具体的には、行属性情報又は列属性情報の少なくとも一方により、各データ要素が項目データであるか明細データであるかを判定することで、縦方向に連続して表示される各データ要素を決定し、データ要素の表示幅の最大値により、出力データの表示幅A2を算出することができる。
図9~図12に示すように、本例の帳票出力システム10において、出力データの表示幅A2は、項目データの表示幅A0を含む。項目データの表示幅A0は、「単票タイプ」の様式情報において、縦方向に連続して表示される項目データを帳票上に表示するために必要な範囲の横幅を算出したものである。図9に示すように、「単票タイプ」の様式情報において、データ要素の表示単位である各行又は各列を、用紙内に複数の段として表示することが可能であり、縦方向に連続して表示される明細データが複数存在する場合においても、縦方向に連続して表示される項目データは、1段のみ表示される。縦方向に連続して表示される項目データを1段のみ表示し、同一のページ内に重複した項目データが表示されることを防ぐことにより、多くの明細データを表示することが可能となる。
図13に示すように、本例の帳票出力システム10において、算出されたデータ要素の表示幅が所定の上限値を上回る場合、当該データ要素は、所定の表示幅の中で折り返される構成となっている。これにより、文書データに含まれる一部のデータ要素の表示幅が極端に大きい場合においても、本例の帳票出力システム10は、一部のデータ要素の表示幅が極端に大きいものでない文書データと同様な様式情報を選択することが可能となり、文書データに適したレイアウトの帳票を出力することができる。
本例の帳票出力システム10は、文書に含まれる文書データに基づいて解析情報を取得し、解析情報に基づいて様式情報を選択し、解析情報及び様式情報に基づいて帳票情報を作成し、帳票情報に基づいて帳票を出力する構成となっている。このため、本例の帳票出力システム10において、使用者は、文書のみを用いることで、レイアウトが調整された帳票を出力することができる。
本例の帳票出力システム10において、使用者は、出力される帳票のレイアウトについて設定を行わない。これにより、本例の帳票出力システム10は、帳票のレイアウトを調整する手間を省略しつつ、文書データに適したレイアウトの帳票を簡易に出力することができる。
本例の帳票出力システム10は、文書に含まれる文書データを解析することにより帳票を出力することができる。これにより、使用者は、文書を特定の形式に調整する必要はなく、例えば外部システムから出力されたデータファイル等、様々な形式の文書をもとに帳票を出力することが可能となる。
本例の帳票出力システム10は、文書に含まれる文書データに基づいて、データ要素の属する各行が項目行であるか明細行であるかを判定した行属性情報又はデータ要素の属する各列が項目列であるか明細列であるかを判定した列属性情報の少なくとも一方を取得する。これにより、本例の帳票出力システム10は、項目データ及び明細データの数や形式等、内容が明らかでない文書データにも対応することが可能となり、文書データの内容に応じて適切なレイアウトの帳票を自動的に出力することができる。
本例の帳票出力システム10は、文書に含まれる文書データに基づいて、データ要素の属する行又は列ごとのデータ型を取得する。これにより、文字情報、データ揃え、データ内容の変換等といった表示対象となる各データ要素の表示形式を自動的に設定することが可能となり、可読性の高い帳票を自動的に出力することができる。
本例の帳票出力システム10において、様式は、用紙を設定する用紙設定情報を含む。本例の帳票出力システム10は、文書データに含まれるデータ要素の数や、出力データの表示幅に応じて用紙を設定するため、表示対象となるデータ要素は、帳票を構成する用紙内に可能な限り表示されることとなる。これにより、本例の帳票出力システム10は、1ページあたりの情報量が多く、可読性の高い帳票を自動的に出力することが可能となる。
本例の帳票出力システム10において、様式は、データ要素の表示単位を設定する表示単位設定情報を含む。本例の帳票出力システム10において、表示単位設定情報は、「全データ」又は「行又は列ごと」に分類され、これらの分類により、各データ要素は、それぞれ異なる方法により帳票上に表示される。また、本例の帳票出力システム10は、データ要素の表示単位ごとに改ページ又は段組を行う構成となっている。これにより、本例の帳票出力システム10は、文書に含まれる文書データに応じて、可読性の高い帳票を自動的に出力することが可能となる。
本例の帳票出力システム10において、様式は、改行設定情報を含む。本例の帳票出力システム10において、改行設定情報は、表示対象となるデータ要素の属する行又は列の途中において改行を行うか否か、又は、表示対象となるデータ要素の途中において改行を行うか否かの設定を有する。本例の帳票出力システム10は、出力データの表示幅が用紙の表示幅に収まらない場合であっても、改行を行うことで、出力対象となるデータ全体を帳票上に表示することができる。これにより、本例の帳票出力システム10は、情報を欠落させることなく、可読性の高い帳票を自動的に出力することが可能となる。
本例の帳票出力システム10において、様式は、段組設定情報を含む。本例の帳票出力システム10において、段組設定情報は、段組を行うか否かの設定を有する。本例の帳票出力システム10は、出力データの表示幅を複数の段として用紙内に表示することが可能である場合、段組を行うことで、表示対象となるデータ要素を可能な限り表示する。これにより、本例の帳票出力システム10は、1ページあたりの情報量が多く、可読性の高い帳票を自動的に出力することができる。
本例の帳票出力システム10において、様式は、罫線設定情報を含む。本例の帳票出力システム10において、罫線設定情報は、罫線を使用するか否かの設定を有する。本例の帳票出力システム10において、「集計表タイプ」は、表示対象となる各データ要素を枠で囲った格子状の罫線を使用する設定を有し、「ラダータイプ」は、表示対象となる各データ要素の属する行又は列の上方及び下方に罫線を使用する設定を有し、「単票タイプ」は、表示対象となる各データ要素の下方に罫線を使用する設定、又は、罫線を使用しない設定を有する。これにより、本例の帳票出力システム10は、可読性の高い帳票を自動的に出力することが可能となる。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、項目行ごとの階層を判定した項目行階層情報、又は、項目列ごとの階層を判定した項目列階層情報の少なくとも一方を含む解析情報を取得する構成としてもよい。
項目行階層情報とは、文書データに複数の項目行が存在する場合において、各項目行を構成する項目データが上位の階層として帳票上に表示される対象であるか下位の階層として帳票上に表示される対象であるかを判定したものである。項目列階層情報とは、文書データに複数の項目列が存在する場合において、各項目列を構成する項目データが上位の階層として帳票上に表示される対象であるか下位の階層として帳票上に表示される対象であるかを判定したものである。
本例の帳票出力システム10において、上位の階層となる項目データを大項目とし、下位の階層となる項目データを小項目とする構成となっている。なお、本例の帳票出力システム10において、項目データは、大項目及び小項目の2種類に分類される構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、項目データの分類は2種類以上であってもよく、本例の構成に限定されない。
解析情報取得ステップ120は、項目行階層情報を取得する場合、文書データに含まれる全ての項目行について、行ごとに解析を行う。具体的には、まず、解析情報取得ステップ120は、項目行に含まれる項目データが全て同一のものである場合、当該項目行を上位の階層として判定し、当該項目行に含まれる項目データを大項目として分類する。次に、解析情報取得ステップ120は、文書データに含まれる項目行のうち、上位の階層として判定されなかった項目行を下位の階層として判定し、当該項目行に含まれる項目データを小項目として分類する。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、文書データに含まれる全ての行について、行ごとに解析を行い、行に含まれるデータ要素の種類数を取得することによって、当該行が、上位の階層である項目行であるか下位の階層である項目行であるか、又は明細行であるかを判定する構成としてもよい。具体的には、まず、解析情報取得ステップ120は、行に含まれるデータ要素の種類数を取得する。例えば、行に含まれるデータ要素が全て同一のものである場合、当該行におけるデータ要素の種類数は1である。解析情報取得ステップ120は、行に含まれるデータ要素の種類数が所定の数以下である場合、当該行を上位の階層である項目行として判定し、当該項目行に含まれる項目データを大項目として分類する。次に、解析情報取得ステップ120は、行に含まれるデータ要素の種類数を当該行に含まれるデータ要素の数で除算し、行属性を判定するための比率を算出する。解析情報取得ステップ120は、行属性を判定するための比率が所定の比率より小さい場合、当該行を下位の階層である項目行として判定し、当該項目行に含まれる項目データを小項目として分類する。解析情報取得ステップ120は、行属性を判定するための比率が所定の比率以上である場合、当該行を明細行として判定する。
解析情報取得ステップ120は、項目列階層情報を取得する場合、文書データに含まれる全ての項目列について、列ごとに解析を行う。具体的には、まず、解析情報取得ステップ120は、項目列に含まれる項目データが全て同一のものである場合、当該項目列を上位の階層として判定し、当該項目列に含まれる項目データを大項目として分類する。次に、解析情報取得ステップ120は、文書データに含まれる項目列のうち、上位の階層として判定されなかった項目列を下位の階層として判定し、当該項目列に含まれる項目データを小項目として分類する。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、文書データに含まれる全ての列について、列ごとに解析を行い、列に含まれるデータ要素の種類数を取得することによって、当該列が、上位の階層である項目列であるか下位の階層である項目列であるか、又は明細列であるかを判定する構成としてもよい。具体的には、まず、解析情報取得ステップ120は、列に含まれるデータ要素の種類数を取得する。例えば、列に含まれるデータ要素が全て同一のものである場合、当該列におけるデータ要素の種類数は1である。解析情報取得ステップ120は、列に含まれるデータ要素の種類数が所定の数以下である場合、当該列を上位の階層である項目列として判定し、当該項目列に含まれる項目データを大項目として分類する。次に、解析情報取得ステップ120は、列に含まれるデータ要素の種類数を当該列に含まれるデータ要素の数で除算し、列属性を判定するための比率を算出する。解析情報取得ステップ120は、列属性を判定するための比率が所定の比率より小さい場合、当該列を下位の階層である項目列として判定し、当該項目列に含まれる項目データを小項目として分類する。解析情報取得ステップ120は、列属性を判定するための比率が所定の比率以上である場合、当該行を明細列として判定する。
図14に示すように、本例の帳票出力システム10において、大項目として分類された項目データである「入荷日」は、上位の階層として帳票上に表示され、小項目として分類された項目データである「請求先コード」及び「請求先名」は、下位の階層として帳票上に表示される。本例の帳票出力システム10において、大項目として分類された項目データは、帳票を構成する用紙の上部に表示され、小項目として分類された項目データは、表形式として表示されるデータ要素の上部に表示される構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、出力される帳票のレイアウトは、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10は、解析情報取得ステップ120において、項目行階層情報又は項目列階層情報の少なくとも一方を含む解析情報を取得し、項目データが階層により細分化された帳票を出力することができる。これにより、本例の帳票出力システム10は、可読性の高い帳票を自動的に出力することが可能となる。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、項目行又は項目列に属する各データ要素の規則性に基づいて、選択すべき様式情報を判定した様式選択情報を含む解析情報を取得し、様式情報選択ステップ130は、様式選択情報に基づいて、様式情報を選択する構成としてもよい。
解析情報取得ステップ120は、様式選択情報を取得する場合、項目行又は項目列に属する各データ要素に所定の規則性があるか否かを解析する。本例の帳票出力システム10において、連続する複数のデータ要素からなる組合せが項目行又は項目列の少なくとも一部から末尾まで連続して繰り返し存在する場合、解析情報取得ステップ120は、項目行又は項目列に属する各データ要素に所定の規則性があると判定し、選択すべき様式情報は「クロス集計表タイプ」であると指定する様式選択情報を取得する。本例の帳票出力システム10において、連続する複数のデータ要素からなる組合せが項目行又は項目列の少なくとも一部から末尾まで連続して繰り返し存在しない場合、解析情報取得ステップ120は、項目行又は項目列に属する各データ要素に所定の規則性がないと判定し、選択すべき様式情報を指定しないとする様式選択情報を取得する。
図15は、本例の帳票出力システムにおける文書データを示す図である。図15に示す文書データにおいて、連続するデータ要素である「2008年度」、「2007年度」、「差異」、及び「比率」からなる組合せが、項目行である2行目の一部から末尾まで連続して繰り返し存在する。このため、解析情報取得ステップ120は、項目行に属する各データ要素に所定の規則性があると判定し、当該文書データに基づいて、選択すべき様式情報は「クロス集計表タイプ」であると指定する様式選択情報を取得する。
図16は、本例の帳票出力システム10の様式情報選択手段の処理を示すフロー図である。図16に示すように、様式情報選択ステップ130は、様式選択情報に基づいて様式情報の選択を行う場合、ステップS0を実行する。
様式情報選択ステップ130は、ステップS0において、様式選択情報を調べる。これにより、様式選択情報により選択すべき様式情報が指定されているか否かを判定することができる。様式選択情報により選択すべき様式情報が指定されている場合、様式情報選択ステップ130は、第八様式を選択する。様式選択情報により選択すべき様式情報が指定されていない場合、様式情報選択ステップ130は、ステップS1を実行する。
図17は、本例の帳票出力システム10により出力された第八帳票を示す図である。本例の帳票出力システム10において、第八帳票は、様式情報選択ステップ130により第八様式が選択され、出力された帳票である。本例の帳票出力システム10において、第八様式は、「クロス集計表タイプ」の様式情報として分類される。
「クロス集計表タイプ」は、用紙設定情報として、表示幅がB4である横長の用紙が設定される。「クロス集計表タイプ」において、表示単位設定情報は「全データ」となっており、文書データに含まれるデータ要素の全てをまとまった一つの単位として、帳票を構成する用紙内に表示対象となるデータ要素を可能な限り表示する構成となっている。本例の帳票出力システム10により出力される帳票は、データ要素の表示単位ごとに改ページが行われるものとなっているが、「クロス集計表タイプ」において、表示単位設定情報は「全ページ」となっているため、用紙内にデータ要素を表示するための範囲が不足した場合を除き、改ページは行われない構成となっている。「クロス集計表タイプ」は、改行設定情報として、表示対象となるデータ要素の属する行又は列の途中において改行を行わない設定を有する。「クロス集計表タイプ」は、段組設定情報として、段組を行わない設定を有する。「クロス集計表タイプ」は、罫線設定情報として、表示対象となる各データ要素を枠で囲った格子状の罫線を使用する設定を有する。
本例の帳票出力システム10において、第八帳票における用紙設定情報は、コンピュータに予め記録された表示幅がB4である横長の用紙が設定される構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、様式選択情報により指定された様式情報における用紙設定情報は、使用者が任意に指定可能な表示幅である用紙を設定する構成であってもよく、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10において、第八帳票における表示単位設定情報は、「全データ」が設定される構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、様式選択情報により指定された様式情報における表示単位設定情報は、「行又は列ごと」が設定される構成であってもよく、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10において、第八帳票における改行設定情報は、表示対象となるデータ要素の属する行又は列の途中において改行を行わない設定となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、様式選択情報により指定された様式情報における改行設定情報は、表示対象となるデータ要素の属する行又は列の途中において改行を行う設定がされる構成であってもよく、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10において、第八帳票における段組設定情報は、段組を行わない設定となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、様式選択情報により指定された様式情報における段組設定情報は、段組を行う設定がされる構成であってもよく、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10において、第八帳票における罫線設定情報は、表示対象となる各データ要素を枠で囲った格子状の罫線を設定する設定となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、様式選択情報により指定された様式情報における罫線設定情報は、罫線を使用しない設定がされる構成であってもよく、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、項目行又は項目列に属する各データ要素の規則性に基づいて、選択すべき様式情報を判定した様式選択情報を含む解析情報を取得し、様式情報選択ステップ130は、様式選択情報に基づいて、様式情報を選択することができる。これにより、各データ要素の規則性に基づいて、文書データに適したレイアウトの帳票を自動的に出力することが可能となる。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、文書データに含まれる、分類の対象となる行又は列を指定する分類指定情報、分類ごとに演算を行うか否かを指定する演算指定情報、データ要素をコードとして表示するか否かを指定するコード表示指定情報、データ要素を印影として表示するか否かを指定する印影表示指定情報、様式情報選択ステップ130で選択すべき様式情報を指定する様式指定情報、及び、帳票出力ステップ150で出力する帳票の出力形式を指定する出力形式指定情報、のうち1以上を含む解析情報を取得する構成としてもよい。
解析情報取得ステップ120は、分類の対象となる行又は列を指定する分類指定情報を取得する場合、ファイル名及び項目データを解析する。本例の帳票出力システム10において、ファイル名に「#Grp=」という文字列を含む場合、解析情報取得ステップ120は、当該文字列の直後に位置する文字列と同一の文字列からなる項目データにより構成される行又は列を、分類の対象となる行又は列として指定する分類指定情報を取得する。また、本例の帳票出力システム10において、項目データの末尾に「<」という文字列が存在する場合、解析情報取得ステップ120は、当該項目データにより構成される行又は列、及び、当該項目行より上方に位置する行又は当該項目列より左方に位置する列を、分類の対象となる行又は列として指定する分類指定情報を取得する。
解析情報取得ステップ120は、分類ごとに演算を行うか否かを指定する演算指定情報を取得する場合、ファイル名及び項目データを解析する。本例の帳票出力システム10において、ファイル名に、「#Grp=」という文字列による分類指定情報を含み、続いて「;Sum=」という文字列を含む場合、解析情報取得ステップ120は、当該「;Sum=」という文字列の直後に位置する文字列と同一の文字列からなる項目データにより構成される行又は列に含まれる明細データについて、分類指定情報により指定された分類ごとに合計値を算出する演算指定情報を取得する。また、本例の帳票出力システム10において、文書データに分類指定情報を含み、項目データの末尾に「+」という文字列が存在する場合、解析情報取得ステップ120は、当該項目データにより構成される行又は列に含まれる明細データについて、分類指定情報により指定された分類ごとに合計値を算出する演算指定情報を取得する。
解析情報取得ステップ120は、データ要素をコードとして表示するか否を指定するコード表示指定情報を取得する場合、ファイル名及び項目データを解析する。本例の帳票出力システム10において、ファイル名に「#Grp=」という文字列による分類指定情報を含み、続いて「;Code」という文字列を含む場合、解析情報取得ステップ120は、分類指定情報により分類の対象とされた行又は列に含まれる明細データについて、所定のコードにより表示するコード表示指定情報を取得する。また、項目データの末尾に「#Code」という文字列が存在する場合、解析情報取得ステップ120は、当該項目データにより構成される行又は列に含まれる明細データについて、所定のコードにより表示するコード表示指定情報を取得する。
解析情報取得ステップ120は、データ要素を印影として表示するか否かを指定する印影表示指定情報を取得する場合、項目データを解析する。本例の帳票出力システム10において、「#承認印」という文字列を末尾に含む項目データが存在する場合、解析情報取得ステップ120は、当該項目データにより構成される行又は列に含まれる明細データについて、所定の印影により表示する印影表示指定情報を取得する。また、本例の帳票出力システム10において、「#承認印」という文字列を末尾に含む項目データが存在し、当該項目データの直後に、「#承認日」という文字列を末尾に含む項目データが存在する場合、解析情報取得ステップ120は、当該「#承認日」という文字列を末尾に含む項目データにより構成される行又は列に含まれる明細データに基づいて、印影に付加される日付情報を取得する構成となっている。
解析情報取得ステップ120は、様式情報選択ステップ130で選択すべき様式情報を指定する様式指定情報を取得する場合、ファイル名を解析する。本例の帳票出力システム10において、ファイル名に「#TypeA」という文字列を含む場合、解析情報取得ステップ120は、様式情報選択ステップ130で選択すべき様式情報は「集計表タイプ」であると指定する様式指定情報を取得する。ここで、ファイル名に「#TypeB」という文字列を含む場合、解析情報取得ステップ120は、様式情報選択ステップ130で選択すべき様式情報は「ラダータイプ」であると指定する様式指定情報を取得し、また、ファイル名に「#TypeC」という文字列を含む場合、解析情報取得ステップ120は、様式情報選択ステップ130で選択すべき様式情報は「単票タイプ」であると指定する様式指定情報を取得する。さらに、ファイル名に「#TypeD」という文字列を含む場合、解析情報取得ステップ120は、様式情報選択ステップ130で選択すべき様式情報は「シールタイプ」であると指定する様式指定情報を取得する。なお、本例の帳票出力システム10において、様式情報選択ステップ130で選択すべき様式情報を指定する様式指定情報が解析情報に含まれている場合、様式情報選択ステップ130は、その他の解析情報から影響を受けず、様式指定情報により指定された様式情報を優先して選択する構成となっている。
解析情報取得ステップ120は、帳票出力ステップ150で出力する帳票の出力形式を指定する出力形式指定情報を取得する場合、ファイル名を解析する。本例の帳票出力システム10において、ファイル名に「#Type1」という文字列を含む場合、解析情報取得ステップ120は、帳票出力ステップ150で出力する帳票の出力形式は「ページイメージ」であると指定する出力形式指定情報を取得する。ここで、ファイル名に「#Type2」という文字列を含む場合、解析情報取得ステップ120は、帳票出力ステップ150で出力する帳票の出力形式は「スプレッドシート」であると指定する出力形式指定情報を取得する。本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120により、帳票出力ステップ150で出力する帳票の出力形式は「ページイメージ」であると指定する出力形式指定情報を取得した場合、帳票出力ステップ150により、1以上の所定の用紙にデータ要素が表示される帳票が出力される構成となっている。本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120により、帳票出力システム150で出力する帳票の出力形式は「スプレッドシート」であると指定する出力形式指定情報を取得した場合、帳票出力ステップ150により、一続きの用紙にデータ要素が表示される、表計算ソフト等により処理することが可能な帳票が出力される構成となっている。
図18は、本例の帳票出力システム10により出力された第九帳票を示す図である。本例の帳票出力システム10において、第九帳票は、解析情報取得ステップ120により分類指定情報及び演算指定情報が取得され、出力された帳票である。
本例の帳票出力システム10において、第九帳票を出力するための文書のファイル名は、「第九帳票#Grp=納品先;Sum=数量,金額」となっている。このため、「納品先」という文字列からなる項目データにより構成される行又は列は、分類の対象となる行又は列として指定され、「数量」という文字列からなる項目データ、及び、「金額」という文字列からなる項目データにより構成される行又は列に含まれる明細データについて、分類である「納品先」ごとに合計値が算出される構成となっている。本例の帳票出力システム10において、第九帳票は、分類指定情報により指定した分類ごとに、演算指定情報により算出される合計値を表示するための行が追加される構成となっている。
図19は、本例の帳票出力システム10により出力された第十帳票を示す図である。本例の帳票出力システム10において、第十帳票は、解析情報取得ステップ120によりコード表示指定情報が取得され、出力された帳票である。
本例の帳票出力システム10において、第十帳票を出力するための文書のファイル名は、「第十帳票#Grp=処理コード;Code」となっている。このため、「処理コード」という文字列からなる項目データにより構成される行又は列は、分類の対象となる行又は列として指定され、「処理コード」という文字列からなる項目データにより構成される行又は列に含まれる明細データは、所定のコードにより表示される構成となっている。
図20は、本例の帳票出力システム10により出力された第十一帳票を示す図である。本例の帳票出力システム10において、第十一帳票は、解析情報取得ステップ120により印影表示指定情報が取得され、出力された帳票である。
本例の帳票出力システム10において、第十一帳票を出力するための文書データには、「担当#承認印」という文字列からなる項目データが存在し、当該項目データの直後に、「日付#承認日」という文字列からなる項目データが存在する。このため、「担当#承認印」という文字列からなる項目データにより構成される行又は列に含まれる明細データは、所定の印影として表示され、また、表示される印影は、「日付#承認日」という文字列からなる項目データにより構成される行又は列に含まれる明細データに基づいて、日付情報が付加される構成となっている。第十一帳票を出力するための文書データにおいて、「担当#承認印」という文字列からなる項目データにより構成される行又は列に含まれる明細データは、全て「石原」という担当の名前を表す文字列からなり、「日付#承認日」という文字列からなる項目データにより構成される行又は列に含まれる明細データは、全て「2020/10/06」という日付を表す文字列からなる。このため、印影は、「承認」、「石原」、及び、「20.10.06」という情報を含み、帳票を構成する用紙の上部に表示される構成となっている。
本例の帳票出力システム10において、「#承認印」という文字列を末尾に含む項目データにより構成される行又は列に含まれる明細データに、担当の名前を表すデータが含まれない場合、解析情報取得ステップ120は、承認が行われていないと判定し、当該データ要素を印影として表示しないとする印影表示指定情報を取得する。
本例の帳票出力システム10において、「#承認印」という文字列を末尾に含む項目データが存在し、当該項目データの直後に、「#承認日」という文字列を末尾に含む項目データが存在しない場合、解析情報取得ステップ120は、日付情報として処理を行った日時が付加された印影を表示する印影表示指定情報を取得する。
図21及び図22は、本例の帳票出力システム10により出力された第十二帳票を示す図である。本例の帳票出力システム10において、第十二帳票は、解析情報取得ステップ120により、様式情報選択ステップ130で選択すべき様式情報は「シールタイプ」であると指定する様式指定情報を取得し、出力された帳票である。
本例の帳票出力システム10において、「シールタイプ」は、「クロス集計表タイプ」、「集計表タイプ」、「ラダータイプ」、及び、「単票タイプ」と異なり、解析情報取得ステップ120により、様式情報選択ステップ130で選択すべき様式情報は「シールタイプ」であると指定する様式指定情報を取得した場合に選択可能となる様式情報である。
図21及び図22に示すように、「シールタイプ」は、用紙設定情報として、出力データの表示幅によって横幅の異なる所定の用紙が設定される構成となっている。「シールタイプ」において、表示単位設定情報は「行又は列ごと」となっており、データ要素の属する行又は列ごとをそれぞれ一つの単位として表示する構成となっている。「シールタイプ」は、改行設定情報として、表示対象となるデータ要素の途中において改行を行う設定を有する。「シールタイプ」は、段組設定情報として、段組を行う設定を有する。「シールタイプ」は、罫線設定情報として、一つの表示単位である各データ要素が属する行又は列を囲むように罫線を使用する設定を有する。
本例の帳票出力システム10において、分類指定情報、演算指定情報、コード表示指定情報、様式指定情報、及び、出力形式指定情報のうち1以上を取得する場合、解析情報取得ステップ120は、ファイル名又は項目データの少なくとも一方を解析する。本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、ファイル名又は項目データの少なくとも一方を解析する構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、解析情報取得ステップ120は、文書データを解析することより、分類指定情報、演算指定情報、コード表示指定情報、印影表示指定情報、様式指定情報、及び、出力形式指定情報のうち1以上を取得する構成となっていれば、本例の構成に限定されない。また、本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、ファイル名又は項目データの少なくとも一方に所定の文字列が含まれるか否を解析するが、本発明の帳票出力システムにおいて、当該文字列の形式及び内容は本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10において、分類指定情報、演算指定情報、コード表示指定情報、印影表示指定情報、様式指定情報、及び、出力形式指定情報のうち1以上が解析情報に含まれる場合、ファイル名又は項目データの少なくとも一方に所定の文字列が含まれる構成となっているが、出力される帳票において、当該文字列は表示されない構成となっている。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、演算指定情報に基づいて、分類指定情報により指定された分類ごとに合計値を算出する構成となっている。本発明の帳票出力システムにおいて、解析情報取得ステップ120は、分類指定情報を取得しない場合、全ての行又は列を一つの分類として設定し、演算指定情報により指定された項目データにより構成される行又は列に含まれる全ての明細データについて、合計値を算出する構成となってもよく、本例の構成に限定されない。また、本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、演算指定情報に基づいて、分類ごとに合計値を算出する構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、演算指定情報は、分類ごとに演算を行うか否かを指定するものであれば、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、コード表示指定情報に基づいて、データ要素を所定のコードとして表示する構成となっている。本発明の帳票出力システムにおいて、分類指定情報が指定するコードの種類は、文字列によるコード、一次元コード、二次元コード等であってもよく、本例の構成に限定されない。また、本例の帳票出力システム10において、対象の明細データがコードとして表示される構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、コード表示指定情報は、データ要素をコードとして表示するか否かを指定するものであれば、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、印影表示指定情報に基づいて、データ要素を所定の印影として表示する構成となっている。本例の帳票出力システム10において、印影は、印影の種類、担当の名前、及び、日付情報を含む構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、表示される印影の形式は本例の構成に限定されず、表示される印影は、上記の情報を全て含むものでなくてもよく、また、その他の情報を含むものであってもよい。
本例の帳票出力システム10において、印影の種類は、「承認印」となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、印影の種類は、本例の構成に限定されず、複数の種類から選択可能な構成であってもよい。また、本発明の帳票出力システムにおいて、印影に付加される日付情報は、時刻や曜日等といった時間を表す情報を含むものであってもよく、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10において、印影は、帳票を構成する用紙の上部に表示される構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、印影の表示方法は本例の構成に限定されず、各データ要素に基づいて複数表示される構成であってもよく、また、表形式として表の内部に表示される構成であってもよい。
本例の帳票出力システム10において、対象の項目データ及び明細データに基づいて、所定の印影が表示される構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、印影表示指定情報は、データ要素を印影として表示するか否かを指定するものであれば、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、様式指定情報を取得し、様式情報選択ステップ130は、様式指定情報に基づいて、様式情報を選択する構成となっている。本例の帳票出力システムにおいて、様式指定情報は、「集計表タイプ」、「ラダータイプ」、「単票タイプ」、「シールタイプ」のうちいずれか一つの分類からなる様式情報を指定する構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、様式指定情報は、用紙設定情報、表示単位設定情報、改行設定情報、段組設定情報、及び、罫線設定情報のうち1以上の設定について指定するものであれば、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、出力形式指定情報を取得し、帳票出力ステップ150は、出力形式指定情報に基づいて、指定された出力形式の帳票を出力する構成となっている。本例の帳票出力システムにおいて、出力形式指定情報は、「ページイメージ」、「スプレッドシート」のうちいずれか一つの出力形式を指定する構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、出力形式指定情報は、帳票の出力形式の設定について指定するものであれば、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、分類指定情報、演算指定情報、コード表示指定情報、印影表示指定情報、様式指定情報、及び、出力形式指定情報のうち1以上を取得することができる。これにより、本例の帳票出力システム10は、文書データに適したレイアウトの帳票を自動的に出力するだけでなく、帳票に表示される情報等の詳細について指定することが可能となる。また、本例の帳票出力システム10において、文書に含まれる文書データが適切な形式又は内容でない場合であっても、所定の文字列を付加することにより、使用者の求める形式の帳票を出力することが可能となる。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、分類の対象となる行又は列を指定する分類指定情報を取得することができる。これにより、使用者は、文書データに含まれる任意の行又は列を分類の対象として指定することが可能となり、本例の帳票出力システム10は、使用の目的に応じて、表示される情報等の詳細を調整した帳票を出力することができる。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、分類ごとに演算を行うか否かを指定する演算指定情報を取得することができる。これにより、文書データに合計値等のデータ要素の演算結果が含まれていない場合においても、使用者は、分類ごとに演算を行うか否かを指定することが可能となり、本例の帳票出力システム10は、使用の目的に応じて、分類ごとに所定の演算によって算出された値を表示した帳票を出力することができる。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、データ要素をコードとして表示するか否かを指定するコード表示指定情報を取得することができる。これにより、文字列のみからなる文書等においても、使用者は、データ要素をコードとして表示するか否かを指定することが可能となり、本例の帳票出力システム10は、使用の目的に応じて、データ要素を所定のコードとして表示した帳票を出力することができる。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、データ要素を印影として表示するか否かを指定する印影表示指定情報を取得することができる。これにより、文字列のみからなる文書等においても、使用者は、印影を表示するか否かを指定することが可能となり、本例の帳票出力システム10は、使用の目的に応じて、データ要素を所定の印影として表示した帳票を出力することができる。また、使用者は、文書データに所定のデータ要素を追加することにより帳票に印影を表示することができるため、印影が必要な帳票においても、出力される帳票ごとに押印をする必要がなくなる。これにより、本例の帳票出力システム10は、使用者の作業量を削減することができる。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、様式情報選択ステップ130で選択すべき様式情報を指定する様式指定情報を取得することができる。これにより、文書に含まれる文書データの形式及び内容が如何なるものであっても、使用者は、様式情報選択ステップ130で選択すべき様式情報を指定することが可能となり、本例の帳票出力システム10は、使用の目的に応じて、使用者が指定する様式情報を選択した帳票を出力することができる。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、帳票出力ステップ150で出力する帳票の出力形式を指定する出力形式指定手段を取得することができる。これにより、使用者は、帳票出力ステップ150で出力する帳票の出力形式を指定することが可能となり、本例の帳票出力システム10は、使用の目的に応じて、使用者が指定する出力形式の帳票を出力することができる。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、文書の名称から、演算を行う対象を判定した演算対象判定情報を含む解析情報を取得する構成としてもよい。
解析情報取得ステップ120は、演算対象判定情報を取得する場合、文書の名称を解析する。本例の帳票出力システム10において、文書の名称は、文書であるデータファイルのファイル名となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、文書の名称は、文書データに含まれる、文書を特定するための情報であれば、本例の構成に限定されない。
解析情報取得ステップ120は、文書に含まれる文書データについて、ファイル名の一部に「別 」という文字列を含み、かつ、ファイル名の末尾に「集計表」という文字列を含むものであるか否かを判定する。本例の帳票出力システム10において、ファイル名の一部に「別 」という文字列を含む場合、解析情報取得ステップ120は、当該「別 」という文字列の直前に位置する文字列と同一の文字列からなる項目データにより構成される行又は列を、分類の対象となる行又は列として判定する。さらに、ファイル名の末尾に「集計表」という文字列を含む場合、解析情報取得ステップ120は、「別 」という文字列の直後に位置する文字列と同一の文字列からなる項目データにより構成される行又は列に含まれる明細データについて、判定された分類ごとに合計値を算出する演算対象判定情報を取得する。
本例の帳票出力システム10において、ファイル名が「納品先別 数量 集計表」である場合、ファイル名の一部に「別 」という文字列を含むため、当該「別 」という文字列の直前に位置する「納品先」という文字列からなる項目データにより構成される行又は列は、解析情報取得ステップ120により、分類の対象となる行又は列として判定される。さらに、当該ファイル名は、末尾に「集計表」という文字列を含むため、「別 」という文字列の直後に位置する「数量」という文字列からなる項目データにより構成される行又は列に含まれる明細データについて、判定された分類である「納品先」ごとに合計値が算出される構成となっている。本例の帳票出力システム10において、出力される帳票は、判定された分類ごとに、演算対象判定情報により算出される合計値を表示するための行が追加される構成となっている。
本例の帳票出力システム10において、ファイル名に含まれる「別 」という文字列の直後に、空白によって区切られた複数の文字列が存在する場合、解析情報取得ステップ120は、複数の行又は列に含まれる明細データについて、判定された分類ごとに合計値を算出する演算対象判定情報を取得する。具体的には、ファイル名が「納品先別 数量 金額 集計表」である場合、解析情報取得ステップ120は、「数量」という文字列からなる項目データ、及び、「金額」という文字列からなる項目データにより構成される行又は列に含まれる明細データについて、判定された分類である「納品先」ごとに合計値が算出される構成となっている。なお、本例の帳票出力システム10において、ファイル名が「納品先別 数量 金額 集計表」である場合、図18に示す第九帳票と同様の分類及び合計値の表示からなる帳票が出力される構成となっている。
本例の帳票出力システム10において、分類を判定する文字列は、「別 」となっており、演算を行うか否かを判定する文字列は「集計表」となっており、演算を行う対象を判定する文字列は「別 」という文字列の直後に位置する文字列からなる構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、演算対象判定情報を取得するための判定方法は本例の構成に限定されず、上記文字列以外の文字列による判定であってもよく、また、各文字列は空白によって区切られない構成であってもよい。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、演算対象判定情報に基づいて、分類ごとに合計値を算出する構成となっているが、本発明の帳票出力システムにおいて、演算対象判定情報は、演算を行う対象を判定するものであれば、本例の構成に限定されない。
本例の帳票出力システム10において、解析情報取得ステップ120は、文書の名称から、演算を行う対象を判定した演算対象判定情報を含む解析情報を取得することができる。これにより、文書データに合計値等のデータ要素の演算結果が含まれていない場合においても、本例の帳票出力システム10は、文書の名称に応じて、分類ごとに所定の演算によって算出された値を表示した帳票を自動的に出力することができる。