JP7307702B2 - 顧客情報から顧客のパーソナリティを推定する装置、プログラム及び方法 - Google Patents

顧客情報から顧客のパーソナリティを推定する装置、プログラム及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、対象に係る情報から、当該対象のパーソナリティを推定する技術に関する。
近年、顧客に対し、より好適な商品・サービスを提供若しくはレコメンドしたり、より効果的な広告を発信したりするべく、その際の重要な判断基準となり得る顧客のパーソナリティ(性格,気質)を、精度良く推定する技術が大いに注目されている。
ここで、このパーソナリティの指標としては、開放性、誠実性、外向性、調和性、及び情緒不安定性の主要5因子からなるBig Five(ビッグファイブ)が、統計心理学的な見地から確かなものとして広く受け入れられている。現在、このようなBig Fiveを、従来の質問紙調査や面談調査といったような負担の大きい手法によらず、推定対象について日常的に得られる情報を用いて推定する技術が、盛んに開発されているのである。
例えば、非特許文献1~4には、携帯電話のユーザにおける利用情報に基づき、当該ユーザのBig Fiveを推定する技術が開示されている。これらの技術は具体的に、通話の時間や頻度、通話相手の数(多様さ)や、メッセージ送受信の頻度といったような通信履歴に係る情報を利用したり、さらには、ユーザの所持する携帯電話で取得される位置情報から算出される自宅や職場における滞在時間、外出頻度や、外出先までの距離等の情報を利用したりすることによって、Big Fiveを推定するものとなっている。
また、非特許文献5及び6は、SNS(Social Networking Service)のユーザにおける利用情報に基づき、当該ユーザのBig Fiveを推定する技術を開示している。具体的にこれらの技術では、SNSにおいて投稿されたメッセージや写真の内容、さらには「友達」の数等の情報に基づいて、投稿者のBig Fiveが推定されている。
さらに、非特許文献7には、走行する自動車で得られる運転情報から、運転者のパーソナリティを推定する技術が開示されている。この技術は具体的に、ハンドルの舵角、ブレーキペダル・アクセルペダルの踏度、自動車の速度・加速度・角速度等といったような運転操作に係る情報や、さらには(自家用車である)自動車の利用頻度、走行距離・走行時間等といったような運転習慣に係る情報に基づき、運転者・自動車ユーザのBig Fiveを推定するものとなっている。
Chittaranjan G, Blom J, Gatica-Perez D, "Mining large-scale smartphone data for personality studies", Personal and Ubiquitous Computing, 17(3), pp.433-450, <DOI> 10.1007/s00779-011-0490-1, <URL: https://doi.org/10.1007/s00779-011-0490-1>, 2013年 de Montjoye YA, Quoidbach J, Robic F, Pentland AS, "Predicting Personality Using Novel Mobile Phone-Based Metrics", In Greenberg AM, Kennedy WG, Bos ND (eds) Social Computing, Behavioral-Cultural Modeling and Prediction, Springer Berlin Heidelberg, Berlin, Heidelberg, pp.48-55, 2013年 Monsted B, Mollgaard A, Mathiesen J, "Phone-based metric as a predictor for basic personality traits", Journal of Research in Personality, 74, pp.16-22, <DOI> https://doi.org/10.1016/j.jrp.2017.12.004, <URL: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0092656618300011>, 2018年 Stachl C, Au Q, Schoedel R, Buschek D, Volkel S, Schuwerk T, Oldemeier M, Ullmann T, Hussmann H, Bischl B, et al, "Behavioral patterns in smartphone usage predict big five personality traits", <DOI> 10.31234/osf.io/ks4vd, <URL: psyarxiv.com/ks4vd>, 2019年 Vinciarelli A, Mohammadi G, "A survey of personality computing", IEEE Transactions on Affective Computing, 5(3), pp.273-291, <DOI> 10.1109/TAFFC.2014.2330816, 2014年 Farnadi G, Sitaraman G, Sushmita S, Celli F, Kosinski M, Stillwell D, Davalos S, Moens MF, De Cock M, "Computational personality recognition in social media", User Modeling and User-Adapted Interaction, 26(2), pp.109-142, <DOI> 10.1007/s11257-016-9171-0, <URL: https://doi.org/10.1007/s11257-016-9171-0>, 2016年 Ishikawa Y, Kobayashi A, Minamikawa A, Ono C, "Predicting a driver's personality from daily driving behavior", Proceedings of the Tenth International Driving Symposium on Human Factors in Driver Assessment, Training and Vehicle Design, pp.203-209, 2019年
以上、パーソナリティを推定可能にする種々の技術を説明したが、これらの従来技術は、特定のサービスや商品の提供に関わる事業主体のみが、利用可能な技術となっている。例えば、非特許文献1~4に記載の技術のように携帯電話利用情報を用いてパーソナリティを推定する技術の利用は、実際には携帯電話事業者等に限定され、非特許文献5及び6に記載の技術は、その利用がSNS事業者等に概ね限定されるものであり、さらに、非特許文献7に記載の技術も実質的に、運転情報を収集可能な自動車メーカ等だけが利用可能な技術となっている。
しかしながら、すでに述べたように、様々な商品・サービスを提供する多くの事業者が、顧客のパーソナリティ情報を取得し活用したいと考えているのであり、特定の情報を取り扱い可能な事業者でなくても、顧客のパーソナリティを推定することの可能な技術が望まれるところとなっている。
そこで、本発明は、商品・サービスの提供者にとって取得可能となる情報を用い、顧客のパーソナリティを推定することができるパーソナリティ推定装置、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、商品及び/又はサービスの提供者にとっての顧客のパーソナリティを推定するパーソナリティ推定装置であって、
当該顧客と当該提供者とのやり取りに係る情報である顧客接触情報、並びに、当該商品及び/又はサービスの取得若しくは使用についての当該顧客による対価の支払いに係る情報である顧客支払情報のうちのいずれか一方又は両方を含む顧客情報を取得する顧客情報取得手段と、
当該顧客情報に係る特徴量を、構築済みの顧客情報に係るパーソナリティ推定モデルに入力し、このパーソナリティ推定モデルからの出力に基づいて、当該顧客のパーソナリティに係る情報を決定する顧客情報パーソナリティ決定手段と
を有するパーソナリティ推定装置が提供される。
この本発明によるパーソナリティ推定装置の一実施形態として、顧客情報取得手段は、当該顧客によって取得若しくは使用された当該商品及び/又はサービスに係る情報である顧客利用情報も含む当該顧客情報を取得し、
顧客情報パーソナリティ決定手段は、当該顧客利用情報も含む当該顧客情報に係る特徴量を、構築済みの顧客情報に係るパーソナリティ推定モデルに入力し、このパーソナリティ推定モデルからの出力に基づいて、当該顧客のパーソナリティに係る情報を決定することも好ましい。
また、本発明によるパーソナリティ推定装置の他の実施形態として、本パーソナリティ推定装置は、
当該顧客を含む画像に係る情報である画像情報を取得する画像情報取得手段と、
少なくとも当該画像情報又は当該画像情報に係る顧客検出情報を、構築済みの画像に係るパーソナリティ推定モデルに入力し、このパーソナリティ推定モデルからの出力に基づいて、当該顧客のパーソナリティに係る情報を決定する画像パーソナリティ決定手段と、
顧客情報パーソナリティ決定手段で決定された当該顧客のパーソナリティに係る情報と、画像パーソナリティ決定手段で決定された当該顧客のパーソナリティに係る情報とから、総合的な推定情報としての当該顧客のパーソナリティに係る推定情報を決定するパーソナリティ情報総合手段と
を更に有することも好ましい。
さらに、上記の画像情報を利用する実施形態において、本パーソナリティ推定装置は、画像パーソナリティ決定手段で決定されたパーソナリティに係る情報の推定精度を正解データとして構築された推定精度予測モデルに対し、少なくとも当該画像から当該顧客を検出した際の検出結果の確からしさに係る情報を入力し、この推定精度予測モデルから出力された推定精度に係る情報から、画像パーソナリティ決定手段で決定された当該顧客のパーソナリティに係る情報の重みである画像重みを決定する画像重み決定手段を更に有し、
パーソナリティ情報総合手段は、当該画像重みにも基づいて当該顧客のパーソナリティに係る推定情報を決定することも好ましい。なお、上記の画像重み決定手段は、当該画像重みを、当該顧客のパーソナリティに係る情報の信頼度に決定する画像信頼度決定手段として機能することも好ましい。
また、上記の画像重み決定手段は、画像パーソナリティ決定手段で決定されたパーソナリティに係る情報の推定精度を正解データとして構築された推定精度予測モデルに対し、当該画像の生成に係る情報と、当該画像から当該顧客を検出した際の検出結果の確からしさに係る情報とを入力し、この推定精度予測モデルから出力された推定精度に係る情報から、当該画像重みを決定することも好ましい。
さらにまた、上記の画像情報を利用する実施形態において、本パーソナリティ推定装置は、当該顧客情報が当該顧客接触情報を含む場合に、当該提供者とのやり取りにおける当該顧客の目的若しくは内容に係る情報量に基づいて、当該顧客接触情報の重みである顧客接触情報重みを決定し、また、当該顧客情報が当該顧客支払情報を含む場合に、当該顧客の支払い金額、支払い方法及び支払い遅延の度合いのうちの少なくとも1つに基づいて、当該顧客支払情報の重みである顧客支払情報重みを決定する顧客情報重み決定手段を更に有し、
パーソナリティ情報総合手段は、決定された当該顧客接触情報重み及び/又は当該顧客支払情報重みから決定される顧客情報重みにも基づいて、当該顧客のパーソナリティに係る推定情報を決定することも好ましい。
なお、上記の顧客情報重み決定手段は、当該顧客接触情報重み、及び/又は当該顧客支払情報重みを、当該顧客接触情報の信頼度である顧客接触情報信頼度、及び/又は当該顧客支払情報の信頼度である顧客支払情報信頼度に決定する顧客情報信頼度決定手段として機能することも好ましい。
さらに、上記の顧客情報重みを利用する実施形態において、顧客情報取得手段は、当該顧客によって取得若しくは使用された当該商品及び/又はサービスに係る情報である顧客利用情報も含む当該顧客情報を取得し、
顧客情報重み決定手段は、当該顧客利用情報に係る商品及び/又はサービスの提供実績に基づいて、当該顧客利用情報の重みである顧客利用情報重みも決定し、
パーソナリティ情報総合手段は、当該顧客利用情報重みからも決定される当該顧客情報重みにも基づいて、当該顧客のパーソナリティに係る推定情報を決定することも好ましいい。
なお、上記の顧客情報重み決定手段は、当該顧客利用情報重みを、当該顧客利用情報の信頼度である顧客利用情報信頼度に決定する顧客情報信頼度決定手段として機能することも好ましい。
本発明によれば、また、商品及び/又はサービスの提供者にとっての顧客のパーソナリティを推定するコンピュータを機能させるパーソナリティ推定プログラムであって、
当該顧客と当該提供者とのやり取りに係る情報である顧客接触情報、並びに、当該商品及び/又はサービスの取得若しくは使用についての当該顧客による対価の支払いに係る情報である顧客支払情報のうちのいずれか一方又は両方を含む顧客情報を取得する顧客情報取得手段と、
当該顧客情報に係る特徴量を、構築済みの顧客情報に係るパーソナリティ推定モデルに入力し、このパーソナリティ推定モデルからの出力に基づいて、当該顧客のパーソナリティに係る情報を決定する顧客情報パーソナリティ決定手段と
してコンピュータを機能させるパーソナリティ推定プログラムが提供される。
本発明によれば、さらに、商品及び/又はサービスの提供者にとっての顧客のパーソナリティを推定するコンピュータにおけるパーソナリティ推定方法であって、
当該顧客と当該提供者とのやり取りに係る情報である顧客接触情報、並びに、当該商品及び/又はサービスの取得若しくは使用についての当該顧客による対価の支払いに係る情報である顧客支払情報のうちのいずれか一方又は両方を含む顧客情報を取得するステップと、
当該顧客情報に係る特徴量を、構築済みの顧客情報に係るパーソナリティ推定モデルに入力し、このパーソナリティ推定モデルからの出力に基づいて、当該顧客のパーソナリティに係る情報を決定するステップと
有するパーソナリティ推定方法が提供される。
本発明のパーソナリティ推定装置、プログラム及び方法によれば、商品・サービスの提供者にとって取得可能となる情報を用い、顧客のパーソナリティを推定することができる。
本発明によるパーソナリティ推定装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明によるパーソナリティ推定方法の一実施形態における処理フローを概略的に示した模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
[パーソナリティ推定装置]
図1は、本発明によるパーソナリティ推定装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。
図1に示した本実施形態のパーソナリティ推定装置1は、商品及びサービスの一方又は両方を顧客に提供する提供者である事業者にとって取得可能となる「顧客情報」から、当該顧客のパーソナリティを推定することのできる装置である。また、このパーソナリティ推定装置1は、好適な1つの実施形態として、例えば来店した顧客を含む(静止画像や動画像(映像)を含む意味での)画像の情報も用いて、当該顧客のパーソナリティを推定することも可能となっている。
ここで、パーソナリティは、性格、気質や、人格、さらには行動様式のベースとなる心の特性を表す概念であるが、顧客の分析に役立つ指標として様々な業界において広く用いられている。
本実施形態のパーソナリティ推定装置1においては、顧客について推定すべきパーソナリティとして、開放性(知的好奇心)(Openness)、誠実性(Conscientiousness)、外向性(Extraversion)、調和性(Agreeableness)、及び情緒不安定性(神経症的傾向)(Neuroticism)の主要5因子からなるBig Five(ビッグファイブ)が採用されている。このBig Fiveは、Goldberg等によって提唱されたFFM(Five Factor Model)において提案され、統計心理学的な見地から確かなものとして広く受け入れられているパーソナリティ指標である。ただし勿論、パーソナリティ推定装置1において、このBig Five以外のパーソナリティ指標を採用してもよい。
具体的にパーソナリティ推定装置1は、その顕著な特徴として、
(A)「顧客接触情報」及び「顧客支払情報」のうちのいずれか一方又は両方を含む「顧客情報」を取得する顧客情報取得部11と、
(B)取得された「顧客情報」に係る特徴量を、構築済みの顧客情報に係るパーソナリティ推定モデル(「顧客情報ベースパーソナリティ推定モデル」)に入力し、この「顧客情報ベースパーソナリティ推定モデル」からの出力に基づいて、顧客のパーソナリティに係る情報(「顧客情報ベースパーソナリティ情報」)を決定する顧客情報パーソナリティ決定部114と
を具備した装置となっている。
ここで、上記(A)の「顧客接触情報」は、顧客と、商品及び/又はサービス(商品・サービス)の提供者である事業者とのやり取りに係る情報であり、本実施形態では顧客接触情報取得部112で取得される。また、この「顧客接触情報」は、その具体的内容について後に詳述するが、各種コミュニケーション手段によるやり取りも含めると、概ね必ず発生し且つ事業者側で取得可能な情報となっている。
一方、上記(A)の「顧客支払情報」は、商品・サービスの取得若しくは使用についての顧客による対価の支払いに係る情報であり、本実施形態では顧客支払情報取得部113で取得される。また、この「顧客支払情報」についても、支払いの無い状態もその情報に含めるとすると、通常必ず、事業者側で取得可能な情報となっている。
このように、パーソナリティ推定装置1は、事業者にとって通常、取得可能となる「(顧客接触情報及び/又は顧客支払情報を含む)顧客情報」を用いることによって、顧客のパーソナリティを推定することを可能にする。すなわち、パーソナリティ推定装置1は、特定の業種・業態に限定されず、様々な業種・業態の事業者によって利用可能な、汎用性の高い装置となっているのである。
この点、パーソナリティ推定装置1は例えば、携帯電話事業者等のみが取得可能な携帯電話利用情報や、SNS事業者等のみが取得可能なSNS利用情報、さらには自動車メーカ等のみが取得可能な運転情報をも利用したパーソナリティ推定を実施することも可能となっている。しかしながら、そのような特定の情報に頼ることなく又は限定されることなく、任意の事業者が通常、取得可能な「顧客情報」に基づいて、顧客のパーソナリティを推定することができるのである。
また、従来技術によって顧客のパーソナリティ推定が可能であった上記の携帯電話事業者等の事業者も、パーソナリティ推定装置1を用いることによって、以上に述べた「顧客情報」に係る特徴量に、従来の推定に用いていた特徴量を加えて推定処理を実施し、パーソナリティの推定精度の向上を図ることも可能となる。
さらに、好適な1つの実施形態として、
(C)顧客情報取得部11(の顧客利用情報取得部111)は、顧客によって取得若しくは使用された商品・サービスに係る情報である「顧客利用情報」も含む「顧客情報」を取得し、
(D)顧客情報パーソナリティ決定部114は、「顧客利用情報」も含む「顧客情報」に係る特徴量を、構築済みの顧客情報に係るパーソナリティ推定モデル(「顧客情報ベースパーソナリティ推定モデル」)に入力し、この「顧客情報ベースパーソナリティ推定モデル」からの出力に基づいて、「顧客情報ベースパーソナリティ情報」を決定する
ことも好ましい。
ここで、上記(C)の「顧客利用情報」も通常必ず、事業者側で取得可能な情報となっている。したがってこのような実施形態においても、パーソナリティ推定装置1は、特定の業種・業態に限定されず、様々な業種・業態の事業者によって利用可能な、汎用性の高い装置となっているのである。
なお、パーソナリティ推定装置1において、所定の顧客グループ(例えば所定サービスエリア内の又は所定店舗内の顧客群)についての「顧客情報」を用いて、当該顧客グループにおけるパーソナリティの傾向や統計値を推定することも可能である。しかしながら多くの場合、個々の顧客のパーソナリティを推定するニーズが存在することから、本実施形態のパーソナリティ推定装置1は、個々の顧客についての「顧客情報」を用いて、当該個々の顧客のパーソナリティを推定するのである。
またパーソナリティ推定装置1は、図1に示したように本実施形態において、「顧客情報」や、(後に説明する)カメラ4による画像情報、さらには(同じく後に説明する)カメラ・環境情報を外部から通信によって取得する装置となっているが、勿論、これらの情報・データを通信以外の方法で取得する、例えばスタンドアローンの装置であってもよい。
さらに、パーソナリティ推定装置1は、図1に示したように本実施形態において、上記(A)の顧客情報取得部11及び上記(B)の顧客情報パーソナリティ決定部114以外にも、複数の機能構成部を備えているが、これらのうちの少なくとも1つが外部の装置に含まれるような装置形態をとることも可能である。例えば、複数のサーバの全体によって、図1に示したようなパーソナリティ推定装置1の機能を実現することもできるのである。
また本実施形態において、顧客情報取得部11は後に説明するように、取得した「顧客情報」を特徴量化する機能も有しているが、変更態様として、顧客情報取得部11の取得する「顧客情報」は、既に特徴量化されたデータとすることも可能である。
[装置機能構成,パーソナリティ推定プログラム]
同じく図1の機能ブロック図によれば、パーソナリティ推定装置1は、通信インタフェース部101と、顧客情報保存部102と、画像情報保存部103と、カメラ・環境情報保存部104と、キーボード(KB)105と、ディスプレイ(DP)106と、プロセッサ・メモリとを有する。
ここで、このプロセッサ・メモリは、本発明によるパーソナリティ推定プログラムの一実施形態を保存しており、また、コンピュータ機能を有していて、このパーソナリティ推定プログラムを実行することによって、パーソナリティ推定処理を実施する。このことから、パーソナリティ推定装置1は、当該パーソナリティ推定処理専用の装置であってもよいが、本発明によるパーソナリティ推定プログラムを搭載した、クラウドサーバ、非クラウドサーバ、パーソナル・コンピュータ(PC)、ノート型若しくはタブレット型コンピュータ、又はスマートフォン等とすることもできる。
さらに、上記のプロセッサ・メモリは、
(a)顧客利用特徴量生成部111fを含む顧客利用情報取得部111、顧客接触特徴量生成部112fを含む顧客接触情報取得部112、及び、顧客支払特徴量生成部113fを含む顧客支払情報取得部113を備えた顧客情報取得部11と、
(b)顧客情報パーソナリティ決定部114と、顧客情報重み・信頼度決定部115と、
(c)顧客検出画像生成部121dを含む画像情報取得部121と、画像パーソナリティ決定部122と、画像重み・信頼度決定部123と、
(d)顧客情報ベース推定モデル構築部131と、画像ベース推定モデル構築部132と、推定精度予測モデル構築部133と、
(e)パーソナリティ情報総合部141と、
(f)通信制御部151と、入出力制御部152とを有する。
また、以上に述べた機能構成部は、プロセッサ・メモリに保存されたパーソナリティ推定プログラムの機能と捉えることができる。また、図1におけるパーソナリティ推定装置1の機能構成部間を矢印で接続して示した処理の流れは、本発明によるパーソナリティ推定方法の一実施形態としても理解される。
<顧客情報ベースパーソナリティ情報の決定>
同じく図1の機能ブロック図において、顧客情報保存部102は本実施形態において、顧客情報データベース(DB)2から通信インタフェース部101及び通信制御部151を介し、個々の顧客についての顧客情報である「顧客利用情報」、「顧客接触情報」及び「顧客支払情報」を取得し、これらの情報を、当該顧客の顧客IDに紐づけて保存・管理する。
ここで、保存・管理される「顧客利用情報」は例えば、事業者が提供する商品・サービスのうちで顧客が購入・利用した商品・サービスにおける、その種別や、購入時期・購入頻度、利用開始時期・利用頻度といったような購入・利用状況に係る情報とすることができる。
具体的に事業者が銀行である場合、「顧客利用情報」は例えば、
(a)口座関連:口座種別(普通,定期,貯蓄,その他)、口座開設時期等、
(b)入出金関連:入出金額、入出金日時、入出金頻度等、
(c)ローン関連:ローン種別(住宅,教育,マイカー,カードローン,その他)、借入額、返済期間、返済金額等、
(d)その他のサービス関連:利用サービス種別(外貨預金,投資信託,その他)、利用開始時期、投資金額等
のうちの少なくとも1つを含む情報としてもよい。
また、保険代理業を営む事業者の場合、「顧客利用情報」は例えば、
(a)保険種別(火災,地震,自動車,生命,がん等)、
(b)保険加入時期等、
(c)保険金請求実績等、
のうちの少なくとも1つを含む情報とすることができる。
さらに、事業者が自動車メーカである場合、「顧客利用情報」は例えば、
(a)車両関連:購入した車両の型式、年式、色や、付属オプション等、購入時期、
(b)保証関連:購入した車両に係る保証の内容や、保証期間等、
(c)メンテナンス関連:メンテナンスの内容、メンテナンス時期、メンテナンス頻度等
のうちの少なくとも1つを含む情報としてもよい。
さらにまた、事業者が携帯電話事業者である場合、「顧客利用情報」は例えば、
(a)端末関連:ユーザに提供した端末に搭載されたOS(Operating System)、当該端末の色、発売時期や、購入時期、ユーザによる端末機種変更の回数・頻度等、
(b)通信プラン関連:契約された通信プランのデータ容量や、利用料金、当該通信プランへの加入時期、通信プランの変更回数・頻度等、
(c)付帯サービス関連:契約された付帯サービスの内容、当該付帯サービスへの加入時期等
のうちの少なくとも1つを含む情報とすることができる。
また、顧客情報保存部102に保存・管理される「顧客接触情報」は、顧客と事業者とのやり取りに係る情報であり、例えば、
(a)店舗を有する事業者の場合において、顧客の来店情報(来店日時,来店目的,店内滞在時間,頻度,来店人数,来店手段等)等、
(b)電話窓口を有する事業者の場合において、電話関連情報(発信元(顧客又は事業者),通話日時,通話目的,通話時間・頻度等)等、
(c)ウェブページや電子メールといったような電子的な窓口を有する事業者の場合において、問合せ手段(ウェブページ,電子メール,その他)、問合せ内容、問合せ日時、問合せ回数・頻度等
のうちの少なくとも1つを含む情報としてもよい。
さらに、顧客情報保存部102に保存・管理される「顧客支払情報」は、商品・サービスの取得若しくは使用についての顧客による対価の支払いに係る情報であり、例えば、
(a)支払い関連:支払い時期、支払い金額、支払い方法(一括又は分割,現金又はクレジット等)、支払い回数・頻度等、
(b)(支払いが滞った場合の)督促関連:督促時期、督促金額、督促方法、督促回数・頻度等
のうちの少なくとも1つを含む情報とすることができる。
同じく図1の機能ブロック図において、顧客利用情報取得部111は、顧客情報保存部102から(又は顧客情報DB2から直接)顧客利用情報を取得し、さらに、顧客利用情報取得部111の顧客利用特徴量生成部111fは、取得された顧客利用情報から、その特徴を表す量である顧客利用特徴量を生成する。
また、顧客接触情報取得部112は、顧客情報保存部102から(又は顧客情報DB2から直接)顧客接触情報を取得し、さらに、顧客接触情報取得部112の顧客接触特徴量生成部112fは、取得された顧客接触情報から、その特徴を表す量である顧客接触特徴量を生成する。
さらに、顧客支払情報取得部113は、顧客情報保存部102から(又は顧客情報DB2から直接)顧客支払情報を取得し、さらに、顧客支払情報取得部113の顧客支払特徴量生成部113fは、取得された顧客支払情報から、その特徴を表す量である顧客支払特徴量を生成する。
ここで、以上に述べた顧客利用特徴量、顧客接触特徴量、及び顧客支払特徴量はいずれも、従来学習データの生成の際に用いられてきた公知の特徴量化手法によって生成することができる。例えば、「時間」、「金額」や「回数」等は、その数値を正規化することで特徴量化したり、予め設定した複数の数値区間のうち該当する数値区間に予め対応付けておいた区間値をもって特徴量としたりすることができる。さらに、「内容」や「目的」等は、予め設定した複数の分類種別のうち該当する分類種別に予め対応付けておいた種別値をもって特徴量とすることが可能である。
同じく図1の機能ブロック図において、顧客情報ベース推定モデル構築部131は、推定対象の顧客についての顧客情報ベースパーソナリティ情報、本実施形態では当該顧客のBig Five、を推定するための「顧客情報ベースパーソナリティ推定モデル」を構築する。
具体的に、顧客情報ベース推定モデル構築部131は、
(a)予め複数の顧客に対し質問紙法や面談法によってパーソナリティ、本実施形態ではBig Fiveの測定を実施した結果である、各顧客の正解データとしてのBig Fiveスコアを、外部のサーバ・DBから、又はキーボード105等の装置入力によって取得し、
(b)当該複数の顧客についての顧客情報(顧客利用情報,顧客接触情報,顧客支払情報)を取得して、顧客毎に顧客情報と正解データであるBig Fiveスコアとを対応付けた学習データ(教師データ)を生成し、
(c)生成した学習データを用いて、DNN(Deep Neural Networks)等の公知の機械学習アルゴリズムに基づき、「顧客情報ベースパーソナリティ推定モデル」を学習によって構築してもよい。
ちなみに、上記(b)の顧客情報として顧客接触情報及び/又は顧客支払情報を採用した場合には、構築される「パーソナリティ推定モデル」は、顧客接触情報及び/又は顧客支払情報ベースのモデルとなり、当該顧客情報としてさらに顧客利用情報をも採用した場合には、これらの情報をベースとした別の「パーソナリティ推定モデル」が構築されるのである。
顧客情報パーソナリティ決定部114は、推定対象である顧客についての顧客情報(顧客利用情報,顧客接触情報,顧客支払情報)から生成された特徴量(顧客利用特徴量,顧客接触特徴量,顧客支払特徴量)を、構築済みの「顧客情報ベースパーソナリティ推定モデル」に入力し、この推定モデルからの出力に基づいて、当該顧客についての顧客情報ベースパーソナリティ情報、本実施形態では当該顧客のBig Fiveに係る情報を決定する。
ちなみに、決定される顧客情報ベースパーソナリティ情報は例えば、推定対象である顧客におけるBig Fiveの各因子(開放性(O),誠実性(C),外向性(E),調和性(A),情緒不安定性(N))のスコアとすることができ、または、傾向として最も強い因子若しくは上位2因子を指定する情報であってもよい。いずれにしても、例えばニューラルネットワークで構築された「顧客情報ベースパーソナリティ推定モデル」ならば、その出力層の設計によって、種々の形の顧客情報ベースパーソナリティ情報を決定することが可能となる。
ここで好適な変更態様として、推定対象である顧客についての顧客利用特徴量、顧客接触特徴量や、顧客支払特徴量に対し所定の前処理を施した上で、当該前処理後の特徴量を「顧客情報ベースパーソナリティ推定モデル」へ入力するようにしてもよい。例えば、顧客利用特徴量、顧客接触特徴量や、顧客支払特徴量の間では、互いに相関する特徴量成分の存在していることも少なくないので、取得された顧客利用特徴量、顧客接触特徴量、及び顧客支払特徴量の全てに対し、又はそれらから構成される3つのペアの各々に対し、オートエンコーダ(Auto Encoder)等の公知の特徴量合成DNNを適用して合成特徴量を生成し、これを「顧客情報ベースパーソナリティ推定モデル」への入力とすることも好ましい。なお、この場合は勿論、「顧客情報ベースパーソナリティ推定モデル」は、当該合成特徴量に係る学習データによって構築されることになる。
以上説明した処理によって、推定対象である顧客についての顧客情報ベースパーソナリティ情報が決定されるが、この情報を、当該顧客について推定されるパーソナリティ情報として、例えば入出力制御部152及びディスプレイ106を介し、装置ユーザへ提示することも可能である。また、通信制御部151及び通信インタフェース部101を介し、外部の情報処理装置、例えば当該事業者の顧客管理サーバへ送信されてもよい。
図2は、本発明によるパーソナリティ推定方法の一実施形態における処理フローを概略的に示した模式図である。
図2によれば、以上に説明した、顧客情報取得部11及び顧客情報パーソナリティ決定部114における処理は、本パーソナリティ推定方法における大まかな3つのステップ(S1,S2,S3)のうちのステップS1に相当する処理となっている。すなわち、顧客情報(顧客利用情報,顧客接触情報,顧客支払情報)から「顧客情報ベースパーソナリティ推定モデル」を用いて、顧客情報ベースパーソナリティ情報を決定しているのである。次に、画像情報を利用するステップS2について、詳細に説明を行う。
<画像情報ベースパーソナリティ情報の決定>
図1の機能ブロック図に戻って、画像情報保存部103は本実施形態において、事業者の店舗内に設置されたカメラ4から、通信インタフェース部101及び通信制御部151を介し、来店した顧客の写っている(映っている)画像データ(静止画像データや動画像(映像)データ)を含む画像情報を取得し、これらの情報を、当該顧客の顧客IDに紐づけて保存・管理する。ちなみに、紐づけ先となる顧客IDは、例えば別に記録されている来店ログ及び接客ログのうちの一方又は両方と、画像データに含まれる顧客画像部分とを時刻ベースで突き合わせて設定されてもよい。このように設定された顧客IDに対し当該画像データを適切に紐づけることが可能となるのである。ここで、来店ログは、来店の際に行われた(例えば発券機による)チェックインの時刻と顧客IDとを紐づけて記録したログであり、一方、接客ログは、カウンター接客又はオンライン接客の行われた時刻と顧客IDとを紐づけて記録したログとなる。
ちなみに、店舗内に設置されるカメラ4としては、店内の画像データを生成することができるものならば、公知である様々なタイプの撮像装置やセンサを採用することができる。また、カメラ4は、来店した顧客の全身を画像内に収めることの可能な位置、例えば天井に設置されることも好ましく、また、当該顧客の店内での移動や挙動をカラー映像として記録可能なものであることも好ましい。さらに、画像情報保存部103に保存・管理される画像情報は当然に、カメラ4からの情報に限定されるものではなく、例えばビデオチャット等のオンラインでの接客の際に取得される顧客の画像データを含むものとすることも可能である。
画像情報取得部121は、画像情報保存部103から(又はカメラ4から直接)画像情報を取得し、さらに、画像情報取得部121の顧客検出画像生成部121dは、画像認識技術分野で公知である学習済みの人物検出器を有しており、取得したカメラ4の画像情報から人物(顧客)を検出して顧客検出情報を生成する。
ここで、この顧客検出情報は、当該画像情報における当該顧客の画像部分(矩形画像領域,bounding box)の情報や、画像座標系における当該画像部分の位置座標を含むものとすることができ、さらに、当該画像部分に含まれている対象が人物(顧客)である確率を含んでいてもよい。
また、顧客検出画像生成部121dで生成される顧客検出情報は、当該顧客を追跡した結果としての当該顧客の画像部分の時系列情報や、当該画像部分の位置座標の時系列情報を含むものであってもよい。ちなみに、このような時系列情報は、当該顧客の外観だけでなく、当該顧客の動作に係る情報も包含することになる。
同じく図1の機能ブロック図において、画像ベース推定モデル構築部132は、推定対象の顧客についての画像ベースパーソナリティ情報、本実施形態では当該顧客のBig Five、を推定するための「画像ベースパーソナリティ推定モデル」を構築する。
具体的に、画像ベース推定モデル構築部132は、
(a)予め複数の顧客に対し質問紙法や面談法によってパーソナリティ、本実施形態ではBig Fiveの測定を実施した結果である、各顧客の正解データとしてのBig Fiveスコアを、外部のサーバ・DBから、又はキーボード105等の装置入力によって取得し、
(b)当該複数の顧客についての(当該顧客の顧客IDが紐付けられた)画像情報から生成された顧客検出情報を取得して、顧客毎に顧客検出情報(又は(確実に所定の態様で当該顧客のみが含まれるならば)画像情報)と正解データであるBig Fiveスコアとを対応付けた学習データ(教師データ)を生成し、
(c)生成した学習データを用いて、CNN(Convolutional Neural Networks)やTSN(Temporal Segment Networks)等の公知の機械学習アルゴリズムに基づき、「画像ベースパーソナリティ推定モデル」を学習によって構築してもよい。
ちなみに、上記(b)の顧客検出情報(画像情報)が、当該顧客の画像部分の時系列情報や当該画像部分の位置座標の時系列情報を含む場合、構築される「画像ベースパーソナリティ推定モデル」は、当該顧客の動作に係る情報も説明変数として取り込んでパーソナリティを推定するモデルとなる。
画像パーソナリティ決定部122は、推定対象である顧客についての顧客検出情報(又は画像情報)を、構築済みの「画像ベースパーソナリティ推定モデル」に入力し、この推定モデルからの出力に基づいて、当該顧客についての画像ベースパーソナリティ情報、本実施形態では当該顧客のBig Fiveに係る情報を決定する。
ちなみに、決定される画像情報ベースパーソナリティ情報は本実施形態において、上述した顧客情報ベースパーソナリティ情報と同じ形式の情報、例えばBig Five各因子のスコアとすることも好ましい。勿論、そのような態様に限定されるものではないが、同じ形式の情報とすることによって、この後説明するパーソナリティ情報総合部141におけるパーソナリティ推定情報の生成処理が容易となるのである。
以上、画像ベースパーソナリティ情報の決定処理を説明したが、この処理は、図2におけるステップS2に相当する処理となっている。すなわち、画像情報から「人物検出器」及び「画像ベースパーソナリティ推定モデル」を用いて、画像ベースパーソナリティ情報を決定しているのである。次に、すでに決定された顧客情報ベースパーソナリティ情報及び画像ベースパーソナリティ情報を総合して、推定対象である顧客のパーソナリティ推定情報を決定するステップS3について、詳細に説明を行う。
<(総合した結果としての)パーソナリティ推定情報の決定>
図1の機能ブロック図に戻って、顧客情報重み・信頼度決定部115は、
(a)顧客情報が顧客利用情報を含む場合、当該顧客利用情報に係る商品・サービスの提供実績に係る情報量に基づいて、顧客利用情報の重みである「顧客利用情報重み」を決定し、また、
(b)顧客情報が顧客接触情報を含む場合、事業者とのやり取りにおける顧客の目的若しくは内容に係る情報量に基づいて、顧客接触情報の重みである「顧客接触情報重み」を決定し、さらに、
(c)顧客情報が顧客支払情報を含む場合、顧客の支払い金額、支払い方法及び支払い遅延の度合いのうちの少なくとも1つに係る情報量に基づいて、顧客支払情報の重みである「顧客支払情報重み」を決定して、
「顧客利用情報重み」、「顧客接触情報重み」、及び「顧客支払情報重み」のうちで決定された重みから、「顧客情報重み」を算出・決定する。
この「顧客情報重み」は本実施形態において、この後、総合結果としてのパーソナリティ推定情報の算出に用いられる。しかしながら、この「顧客情報重み」は、顧客情報パーソナリティ決定部114から出力される顧客情報ベースパーソナリティ情報が、推定結果としてどの程度信頼することができるかを評価する「顧客情報信頼度」ともなっている。
例えば、顧客情報パーソナリティ決定部114から出力される、推定対象である顧客についての顧客情報ベースパーソナリティ情報とともに、この「顧客情報信頼度」をディスプレイ106に表示したり、外部の情報処理装置、例えば当該事業者の顧客管理サーバへ送信したりすることも好ましい。これにより、決定された顧客のパーソナリティ推定結果を、どの程度信頼してよいかについての情報も提供することができるのである。
ここで以下、上記(a)の「顧客利用情報重み」、上記(b)の「顧客接触情報重み」、及び上記(c)の「顧客支払情報重み」の具体的内容を説明する。
最初に、「顧客利用情報重み」は本実施形態において、顧客が購入・利用した商品・サービス(の組合せ)についての提供実績が少ない(当該提供の希少性が高い)ほど、すなわち、当該商品・サービス(の組合せ)の情報量が多いほど、大きな値をとるように算出される。
例えば、顧客Xの顧客利用情報重みWS(X)は、一般的な選択情報量(エントロピー)の定義に基づき、次式
(1) WS(X)=Σn(-logP(Si))
をもって算出することができる。ここで、S1, S2, ・・・, Sn(={Si})は、顧客Xが購入・利用した商品・サービス群であり、Σnは、当該商品・サービス群についての総和である。また、P(Si)は、事業者における商品・サービスSi(i=1, 2, ・・・, n)の販売率・成約率である。なお上述したように、上式(1)のWS(X)は、顧客Xの顧客利用情報に係るパーソナリティ推定にあたっての質的信頼度と捉えることも可能となっている。
次に、「顧客接触情報重み」は本実施形態において、来店、電話や電子的手段(電子メールやウェブページ等)等による事業者とのやり取りにおける顧客の目的又は内容の発生率が小さい(当該目的又は内容の希少性が高い)ほど、すなわち当該目的又は内容の情報量が多いほど、大きな値をとるように算出される。
例えば、顧客Xの顧客接触情報重みWQ(X)は、次式
(2) WQ(X)=Σn(-logP(Qi))
をもって算出することができる。ここで、Q1, Q2, ・・・, Qn(={Qi})は、顧客と事業者とのやり取りにおける目的・内容を、予めn個のカテゴリに分類した結果であるやり取り種別群のうち、顧客Xに該当するやり取り種別群であり、Σnは、顧客Xに該当する当該やり取り種別群についての総和である。また、P(Qi)は、事業者における、やり取り種別Qi(i=1, 2, ・・・, n)の発生率である。なお上述したように、上式(2)のWQ(X)は、顧客Xの顧客接触情報に係るパーソナリティ推定にあたっての質的信頼度と捉えることも可能となっている。
最後に、「顧客支払情報重み」は本実施形態において、顧客の支払い金額の(例えば平均からの)乖離度が高いほど、また、顧客の採った支払い方法が事例として少ない(当該支払い方法の希少性が高い)ほど、さらには支払い遅延の発生の度合いが高いほど、大きな値をとるように算出される。また勿論、これらの指標のうちの1つ又は2つに基づいて算出されてもよい。
例えば、顧客Xの顧客支払情報重みWT(X)は、次式
(3) WT(X)=Σn(-logP(Ti))
をもって算出することができる。ここで、T1, T2, ・・・, Tn(={Ti})は、顧客の支払い金額を、予めn個のカテゴリ(金額範囲)に分類した結果である金額範囲群のうち、顧客Xの支払い金額が含まれる金額範囲群であり、Σnは、顧客Xの支払い金額を含む当該金額範囲群についての総和である。また、P(Ti)は、支払い金額が金額範囲Ti(i=1, 2, ・・・, n)に含まれる支払いの発生率である。なお上述したように、上式(3)のWT(X)は、顧客Xの顧客支払情報に係るパーソナリティ推定にあたっての質的信頼度と捉えることも可能となっている。
ちなみに、金額範囲群を予め設定するのは、支払い金額そのもの(例えば15,803円)が支払われたという事象の発生率を集計・算出しても、重みを求める上で意味をなさないことによる。ここで、この金額範囲群{Ti}の具体例としては、例えば、
・低金額範囲T1:0~10,000円
・中金額範囲T2:10,001円~100,000円
・高金額範囲T3:100,001円以上
と設定されてもよい。またこの場合、例えばP(T2)は、「支払い金額が10,001円以上であって100,000円以下となる事象」の発生率となるのである。
次いで、顧客情報重み・信頼度決定部115は、「顧客利用情報重み」、「顧客接触情報重み」、及び「顧客支払情報重み」のうちで決定された重みから、「顧客情報重み」を算出する。
例えば、顧客Xについて、上述した顧客利用情報重みWS(X)、顧客接触情報重みWQ(X)、及び顧客支払情報重みWT(X)のいずれもが算出・決定されている場合、顧客Xの顧客情報重みWALL(X)は、一般的な情報量の定義に従い、次式
(4) WALL(X)=WS(X)+WQ(X)+WT(X)
をもって算出することができる。または、WS(X)、WQ(X)及びWT(X)の各々に対し例えば経験的に決定された重みを掛け、重み付き和として顧客情報重みWALL(X)を算出してもよい。なお上述したように、上式(4)のWALL(X)は、顧客Xの顧客情報に係る質的信頼度と捉えることも可能となっている。
同じく図1の機能ブロック図において、カメラ・環境情報保存部104は、カメラ・環境情報DB3から通信インタフェース部101及び通信制御部151を介して、「カメラ・環境情報」を取得し、当該情報を、対応する画像情報の画像IDに紐づけて保存・管理する。
ここで、保存・管理される「カメラ・環境情報」は具体的に、カメラ4による画像の生成に係る情報であって、後続の画像ベースパーソナリティ情報の決定(推定)処理の信頼性に影響を与え得る情報となっている。例えば、
(a)カメラ4における解像度やフレームレート等の性能、観測・撮像可能な範囲である画角等、さらには、
(b)設置エリア(店内エリア)における障害物の多さ、外光の強さ、定常的に発生する混雑の度合い等
といったようなカメラ4や観測・撮像環境に関する静的属性を「カメラ・環境情報」とすることができる。
推定精度予測モデル構築部133は、「画像ベースパーソナリティ推定モデル」から画像ベースパーソナリティ情報とともに出力される「推定精度(画像ベース推定精度)」を推定可能な「推定精度予測モデル」を構築する。
具体的に、推定精度予測モデル構築部133は、
(a)予め複数の顧客に対して「画像ベースパーソナリティ推定モデル」を用いて画像ベースパーソナリティ情報を決定し、その際の顧客(を含む画像情報)毎の「画像ベース推定精度」を正解データとして取得し、
(b)顧客検出画像生成部121dにおいて人物検出器を用いて当該顧客を検出した際の当該人物検出器から出力される検出結果の確からしさ(人物検出確度)を取得し、
(c)さらに好ましくは当該顧客を含む画像情報に紐づけられたカメラ・環境情報も取得し、
(d)上記(a)の画像ベース推定精度(正解データ)と、上記(b)の人物検出確度と、さらに好ましくは上記(c)のカメラ・環境情報とを対応付けた学習データ(教師データ)を生成し、
(e)生成した学習データを用いて、DNN(Deep Neural Networks)等の公知の機械学習アルゴリズムに基づき、「推定精度予測モデル」を学習によって構築することができる。
ちなみに、上述した学習データに係る画像情報は、学習データのバラエティを確保すべく、写り方(映り方)の異なる複数の人物(顧客)についての画像や、互いに異なる複数の観測・撮像環境で生成された画像に係る情報とすることも好ましい。ここで、上記(b)の人物検出確度は、画像の動的な特徴であり、一方、上記(c)のカメラ・環境情報は、画像の静的な特徴であると捉えることもでき、それ故、学習データ生成には、種々様々な動的・静的な特徴を有する画像情報を用いることも好ましいといえるのである。
画像重み・信頼度決定部123は、構築された「推定精度予測モデル」に対し、
(a)少なくとも、推定対象である顧客を含む画像情報から当該顧客を検出した際の人物検出器から出力される人物検出確度と、
(b)さらに好ましくは、当該画像情報に紐づけられたカメラ・環境情報と
を入力し、この「推定精度予測モデル」より出力された画像ベース推定精度から、(画像パーソナリティ決定部122で決定された)当該顧客の画像ベースパーソナリティ情報の重みである「画像重み」を決定する。なお本実施形態では、画像ベース推定精度そのものを「画像重み」とすることができる。
ここで、「画像重み」は本実施形態においてこの後、総合結果としてのパーソナリティ推定情報の算出に用いられる。しかしながら、この「画像重み」は、画像パーソナリティ決定部122から出力される画像ベースパーソナリティ情報が、推定結果としてどの程度信頼することができるかを評価する「画像信頼度」ともなっている。
また、例えばこの「画像信頼度」を、推定対象である顧客についての画像ベースパーソナリティ情報とともにディスプレイ106に表示したり、外部の情報処理装置、例えば当該事業者の顧客管理サーバへ送信したりすることも好ましい。これにより、決定された顧客のパーソナリティ推定結果を、どの程度信頼してよいかについての情報も提供することができるのである。
同じく図1の機能ブロック図において、パーソナリティ情報総合部141は、
(a)顧客情報パーソナリティ決定部114で決定された、推定対象である顧客の「顧客情報ベースパーソナリティ情報」と、
(b)画像パーソナリティ決定部122で決定された、当該顧客の「画像ベースパーソナリティ情報」と
から、総合的な推定情報としての当該顧客の「パーソナリティ推定情報」を決定する。
ここで本実施形態では、パーソナリティ情報総合部141は、
(c)顧客情報重み・信頼度決定部115で決定された、パーソナリティ推定に使用された顧客情報に係る「顧客情報重み」と、
(d)画像重み・信頼度決定部123で決定された、パーソナリティ推定に使用された画像情報に係る「画像重み」と
にも基づいて「パーソナリティ推定情報」を決定してもよい。
具体的に、顧客Xの顧客情報ベースパーソナリティ情報としてBig Five因子p(p=1, 2, 3, 4, 5)のスコアCSp(X)が決定されていて、顧客Xの画像ベースパーソナリティ情報としてBig Five因子pのスコアISp(X)が決定されており、また、顧客情報重みをWALL(X)とし、画像重みをWG(X)とすると、顧客Xのパーソナリティ推定情報としてのBig Five因子pのスコアSp(X)は、次式
(5) Sp(X)=WALL(X)*CSp(X)+WG(X)*ISp(X) ここで、p=1, 2, 3, 4, 5
によって算出することができる。
このように本実施形態によれば、顧客情報に基づき決定された推定結果としてのパーソナリティ情報だけでなく、画像情報に基づき決定されたパーソナリティ情報をも勘案し、より精度の高い総合的なパーソナリティ推定結果を導出することができるのである。
ここで、顧客情報と同様、画像情報も、特に店舗を構えている事業者にとっては取得することの可能な情報となっている。本実施形態においては、このように取得可能な情報を活用することによって、携帯電話利用情報や、SNS利用情報、さらには運転情報等に頼ることなく又は限定されることなく、顧客のパーソナリティを推定することができるのである。
ちなみに以上に説明した、最終的な推定結果としてのパーソナリティ推定情報の決定処理は、図2におけるステップS3に相当する処理となっている。この図2からも理解されるように、このパーソナリティ推定情報は、ステップS1及びステップS2による推定結果を統合するステップ3での処理によって、すなわちステップS1~S3で取得・生成される情報を全て駆使して生成される総合的な情報となっているのである。
図1の機能ブロック図に戻って、パーソナリティ情報総合部141で決定されたパーソナリティ推定情報(例えば推定対象の顧客について推定されたBig Fiveスコア)は、例えばパーソナリティ情報総合部141で保存・管理された上、適宜又はキーボード105を介したユーザの指示に従い、入出力制御部152を介してディスプレイ106に表示されてもよい。さらには、通信制御部151及び通信インタフェース部101を介し、外部の情報処理装置、例えば当該事業者の顧客管理サーバへ送信され、そこで様々な用途、例えば当該顧客に対するリコメンド情報の生成や、接客方針の更新、さらには商品・サービスのラインアップの更新等に利用されることも好ましい。
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、商品・サービスの提供者にとって通常、取得可能となる顧客情報を用い、当該提供者の事業運営において重要となる顧客のパーソナリティを推定することが可能となる。すなわち、特定の業種・業態に限定されず、様々な業種・業態の提供者において、顧客のパーソナリティが推定可能となるのである。
また、本発明は、例えば推定結果を用いて店舗内での顧客のより好適な行動変容を促したり、(画像情報も利用する形態においてとはなるが)将来増加することが予測される無人店舗にも対応して事業運営上重要となる情報を取得したりすることにも資するものと考えられる。
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 パーソナリティ推定装置
101 通信インタフェース部
102 顧客情報保存部
103 画像情報保存部
104 カメラ・環境情報保存部
105 キーボード(KB)
106 ディスプレイ(DP)
11 顧客情報取得部
111 顧客利用情報取得部
111f 顧客利用特徴量生成部
112 顧客接触情報取得部
112f 顧客接触特徴量生成部
113 顧客支払情報取得部
113f 顧客支払特徴量生成部
114 顧客情報パーソナリティ決定部
115 顧客情報重み・信頼度決定部
121 画像情報取得部
121d 顧客検出画像生成部
122 画像パーソナリティ決定部
123 画像重み・信頼度決定部
131 顧客情報ベース推定モデル構築部
132 画像ベース推定モデル構築部
133 推定精度予測モデル構築部
141 パーソナリティ情報総合部
151 通信制御部
152 入出力制御部
2 顧客情報データベース(DB)
3 カメラ・環境情報DB
4 カメラ

Claims (12)

  1. 商品及び/又はサービスの提供者にとっての顧客のパーソナリティを推定するパーソナリティ推定装置であって、
    当該顧客と当該提供者とのやり取りに係る情報である顧客接触情報、並びに、当該商品及び/又はサービスの取得若しくは使用についての当該顧客による対価の支払いに係る情報である顧客支払情報のうちのいずれか一方又は両方を含む顧客情報を取得する顧客情報取得手段と、
    当該顧客情報に係る特徴量を、構築済みの顧客情報に係るパーソナリティ推定モデルに入力し、該パーソナリティ推定モデルからの出力に基づいて、当該顧客のパーソナリティに係る情報を決定する顧客情報パーソナリティ決定手段と
    を有することを特徴とするパーソナリティ推定装置。
  2. 前記顧客情報取得手段は、当該顧客によって取得若しくは使用された当該商品及び/又はサービスに係る情報である顧客利用情報も含む当該顧客情報を取得し、
    前記顧客情報パーソナリティ決定手段は、当該顧客利用情報も含む当該顧客情報に係る特徴量を、構築済みの顧客情報に係るパーソナリティ推定モデルに入力し、該パーソナリティ推定モデルからの出力に基づいて、当該顧客のパーソナリティに係る情報を決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載のパーソナリティ推定装置。
  3. 当該顧客を含む画像に係る情報である画像情報を取得する画像情報取得手段と、
    少なくとも当該画像情報又は当該画像情報に係る顧客検出情報を、構築済みの画像に係るパーソナリティ推定モデルに入力し、該パーソナリティ推定モデルからの出力に基づいて、当該顧客のパーソナリティに係る情報を決定する画像パーソナリティ決定手段と、
    前記顧客情報パーソナリティ決定手段で決定された当該顧客のパーソナリティに係る情報と、前記画像パーソナリティ決定手段で決定された当該顧客のパーソナリティに係る情報とから、総合的な推定情報としての当該顧客のパーソナリティに係る推定情報を決定するパーソナリティ情報総合手段と
    を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載のパーソナリティ推定装置。
  4. 前記パーソナリティ推定装置は、前記画像パーソナリティ決定手段で決定されたパーソナリティに係る情報の推定精度を正解データとして構築された推定精度予測モデルに対し、少なくとも当該画像から当該顧客を検出した際の検出結果の確からしさに係る情報を入力し、該推定精度予測モデルから出力された推定精度に係る情報から、前記画像パーソナリティ決定手段で決定された当該顧客のパーソナリティに係る情報の重みである画像重みを決定する画像重み決定手段を更に有し、
    前記パーソナリティ情報総合手段は、当該画像重みにも基づいて当該顧客のパーソナリティに係る推定情報を決定する
    ことを特徴とする請求項3に記載のパーソナリティ推定装置。
  5. 前記画像重み決定手段は、前記画像パーソナリティ決定手段で決定されたパーソナリティに係る情報の推定精度を正解データとして構築された推定精度予測モデルに対し、当該画像の生成に係る情報と、当該画像から当該顧客を検出した際の検出結果の確からしさに係る情報とを入力し、該推定精度予測モデルから出力された推定精度に係る情報から、当該画像重みを決定することを特徴とする請求項4に記載のパーソナリティ推定装置。
  6. 前記パーソナリティ推定装置は、当該顧客情報が当該顧客接触情報を含む場合に、当該提供者とのやり取りにおける当該顧客の目的若しくは内容に係る情報量に基づいて、当該顧客接触情報の重みである顧客接触情報重みを決定し、また、当該顧客情報が当該顧客支払情報を含む場合に、当該顧客の支払い金額、支払い方法及び支払い遅延の度合いのうちの少なくとも1つに基づいて、当該顧客支払情報の重みである顧客支払情報重みを決定する顧客情報重み決定手段を更に有し、
    前記パーソナリティ情報総合手段は、決定された当該顧客接触情報重み及び/又は当該顧客支払情報重みから決定される顧客情報重みにも基づいて、当該顧客のパーソナリティに係る推定情報を決定する
    ことを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載のパーソナリティ推定装置。
  7. 前記顧客情報取得手段は、当該顧客によって取得若しくは使用された当該商品及び/又はサービスに係る情報である顧客利用情報も含む当該顧客情報を取得し、
    前記顧客情報重み決定手段は、当該顧客利用情報に係る商品及び/又はサービスの提供実績に基づいて、当該顧客利用情報の重みである顧客利用情報重みも決定し、
    前記パーソナリティ情報総合手段は、当該顧客利用情報重みからも決定される当該顧客情報重みにも基づいて、当該顧客のパーソナリティに係る推定情報を決定する
    ことを特徴とする請求項6に記載のパーソナリティ推定装置。
  8. 当該顧客情報が当該顧客接触情報を含む場合に、当該提供者とのやり取りにおける当該顧客の目的若しくは内容に係る情報量に基づいて、当該顧客接触情報の信頼度である顧客接触情報信頼度を決定し、また、当該顧客情報が当該顧客支払情報を含む場合に、当該顧客の支払い金額、支払い方法及び支払い遅延の度合いのうちの少なくとも1つに基づいて、当該顧客支払情報の信頼度である顧客支払情報信頼度を決定する顧客情報信頼度決定手段を更に有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のパーソナリティ推定装置。
  9. 前記顧客情報取得手段は、当該顧客によって取得若しくは使用された当該商品及び/又はサービスに係る情報である顧客利用情報も含む当該顧客情報を取得し、
    前記顧客情報信頼度決定手段は、当該顧客利用情報に係る商品及び/又はサービスの提供実績に基づいて、当該顧客利用情報の信頼度である顧客利用情報信頼度も決定する
    ことを特徴とする請求項8に記載のパーソナリティ推定装置。
  10. 当該顧客を含む画像に係る情報である画像情報を取得する画像情報取得手段と、
    少なくとも当該画像情報又は当該画像情報に係る顧客検出情報を、構築済みの画像に係るパーソナリティ推定モデルに入力し、該パーソナリティ推定モデルからの出力に基づいて、当該顧客のパーソナリティに係る情報を決定する画像パーソナリティ決定手段と、
    前記画像パーソナリティ決定手段で決定されたパーソナリティに係る情報の推定精度を正解データとして構築された推定精度予測モデルに対し、少なくとも当該画像から当該顧客を検出した際の検出結果の確からしさに係る情報を入力し、該推定精度予測モデルから出力された推定精度に係る情報から、前記画像パーソナリティ決定手段で決定された当該顧客のパーソナリティに係る情報の信頼度を決定する画像信頼度決定手段と
    を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のパーソナリティ推定装置。
  11. 商品及び/又はサービスの提供者にとっての顧客のパーソナリティを推定するコンピュータを機能させるパーソナリティ推定プログラムであって、
    当該顧客と当該提供者とのやり取りに係る情報である顧客接触情報、並びに、当該商品及び/又はサービスの取得若しくは使用についての当該顧客による対価の支払いに係る情報である顧客支払情報のうちのいずれか一方又は両方を含む顧客情報を取得する顧客情報取得手段と、
    当該顧客情報に係る特徴量を、構築済みの顧客情報に係るパーソナリティ推定モデルに入力し、該パーソナリティ推定モデルからの出力に基づいて、当該顧客のパーソナリティに係る情報を決定する顧客情報パーソナリティ決定手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とするパーソナリティ推定プログラム。
  12. 商品及び/又はサービスの提供者にとっての顧客のパーソナリティを推定するコンピュータにおけるパーソナリティ推定方法であって、
    当該顧客と当該提供者とのやり取りに係る情報である顧客接触情報、並びに、当該商品及び/又はサービスの取得若しくは使用についての当該顧客による対価の支払いに係る情報である顧客支払情報のうちのいずれか一方又は両方を含む顧客情報を取得するステップと、
    当該顧客情報に係る特徴量を、構築済みの顧客情報に係るパーソナリティ推定モデルに入力し、該パーソナリティ推定モデルからの出力に基づいて、当該顧客のパーソナリティに係る情報を決定するステップと
    有することを特徴とするパーソナリティ推定方法。
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