JP7122188B2 - 制作物の作成又は選択を支援する支援情報を提供可能な制作支援プログラム、装置及び方法 - Google Patents

制作物の作成又は選択を支援する支援情報を提供可能な制作支援プログラム、装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、広告クリエイティブ等の制作物の制作を支援する技術に関する。
近年、インターネットの普及に伴い、ウェブ(Web)広告に使用される広告クリエイティブを如何に好適に制作するかが重要な課題となっている。例えば、スマートフォン等でウェブページを閲覧するユーザに適合した広告クリエイティブを制作して、広告効果をより高めることが重要となっている。
現在、広告業界では、広告クリエイタは複数の広告クリエイティブを用意した上で、ABテストによる配信実績に基づき、最適な広告クリエイティブを選択することが一般的となっている。しかしながら、広告クリエイティブを具体的に如何に作るかについては広告クリエイタの経験や感性に依存しており、場合によっては広告効果の上がらないものしか用意できないこともあり、大きな問題となってきた。
さらに言えば、複数の広告クリエイティブを用意するにしても、何種類のクリエイティブをどれだけの変化をもたせて作るのかの判断は相当に困難である。例えば、作りすぎれば制作費用がオーバーし、一方で作り足りない場合、カバーすべき広告クリエイティブをテストできず漏れが出てしまう。
このような一般的課題を有するクリエイティブ制作に関連する技術として、例えば特許文献1には、広告主および配信実績の情報に基づき、好適なクリエイティブタイプを提案する技術が開示されている。ここで、クリエイティブタイプとは、広告メディアの種別のことであり、例えば、テキスト広告、画像広告、アニメーション広告、ビデオ広告、HTML5、インタースティシャル広告、又はClick-to-Call広告等を指定したものとなっている。
この特許文献1に記載された技術では、広告主および配信実績を入力として、いずれのクリエイティブタイプが最適かを推定した結果を出力する。例えば、最終的な結果は、[flash=0.4;youtube=0.4;html=0.3;click-to-download=1.0]のような形をとる。ここでこの場合、Click-to-Downloadクリエイティブタイプが、最高位の(最適な)提案すべきタイプとなる。
特表2017―525073号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術のような従来技術では結局、如何なる広告クリエイティブを制作するかについての具体的な指針が提示されることはなく、その結果、広告効果の高い広告クリエイティブの制作に十分に貢献することは依然、困難であった。
ここで、広告配信対象であるユーザに適合した広告クリエイティブを制作することが強く望まれるのであるが、特に、当該ユーザの性格を考慮して広告クリエイティブを制作することは従来全く想定されてこなかった。
そこで、本発明は、提示対象であるユーザに提示する制作物の作成又は選択を、当該ユーザのパーソナリティを考慮して支援することの可能な制作支援プログラム、装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、提示対象に提示する制作物である広告クリエイティブの作成又は選択を支援する支援情報を提供可能な装置に搭載されたコンピュータを機能させる制作支援プログラムであって、
当該提示対象についてのパーソナリティ情報を取得するパーソナリティ情報取得手段と、
広告クリエイティブにおける単なるレイアウトとは異なる意味での中身の作成又は選択の指標となるスコアであって、メッセージ戦略に係るスコア、行動心理学的効果に係るスコア、視認された際に与える印象に係るスコア、及び画像としての特徴に係るスコアのうちの少なくとも1種のスコアを含む、当該作成又は選択を支援するための作成ガイドラインと、該作成ガイドラインに対応する広告クリエイティブを、所定のパーソナリティ情報に係る対象に提示した際の提示効果とをもって構築した提示効果推定モデルを用い、当該提示対象についてのパーソナリティ情報と、効果推定対象である作成ガイドラインとから、該作成ガイドラインの提示効果を推定する提示効果推定手段と、
推定された提示効果に基づいて、提供する支援情報であって、当該広告クリエイティブの中身の作成又は選択を支援する支援情報を生成する支援情報生成手段と
してコンピュータを機能させる制作支援プログラムが提供される。
この本発明による制作支援プログラムの一実施形態として、当該提示対象は、所定範囲のプロフィールを有するユーザ群であり、
パーソナリティ情報取得手段は、当該ユーザ群の各ユーザを、所定のプロフィールデータベースのレコードとして特定し、特定された各ユーザについてのパーソナリティ情報を取得することも好ましい。
また、上記の実施形態において、提示効果推定手段は、当該ユーザ毎に、当該ユーザについてのパーソナリティ情報と、効果推定対象である複数の作成ガイドラインの各々とから、当該作成ガイドラインの各々における提示効果を推定し、
支援情報生成手段は、当該ユーザ毎に各作成ガイドラインについて推定された提示効果に基づいて、当該ユーザ群に提示する広告クリエイティブを作成する際に用いるべき作成ガイドラインを選択し、支援情報とすることも好ましい。
さらに、上記の実施形態において、パーソナリティ情報取得手段は、当該ユーザ群を、各ユーザのパーソナリティ情報によって複数のクラスタに分類して、当該クラスタ毎に、当該クラスタを代表するパーソナリティ情報を決定し、
提示効果推定手段は、当該クラスタ毎に、当該クラスタを代表するパーソナリティ情報と、効果推定対象である複数の作成ガイドラインの各々とから、当該作成ガイドラインの各々における提示効果を推定し、
支援情報生成手段は、当該クラスタ毎に各作成ガイドラインについて推定された提示効果に基づいて、当該クラスタの各々に属するユーザに提示する広告クリエイティブを作成する際に用いるべき作成ガイドラインを選択し、支援情報とすることも好ましい。
また、本発明による制作支援プログラムの他の実施形態として、提示効果推定手段は、提示対象であるユーザについてのパーソナリティ情報と、提示候補として予め作成された複数の候補広告クリエイティブの各々に対応付けられた作成ガイドラインとから、当該作成ガイドラインの各々における提示効果を推定し、
支援情報生成手段は、当該ユーザに対し各作成ガイドラインについて推定された提示効果に基づいて、当該ユーザに提示すべき広告クリエイティブの候補となる候補広告クリエイティブを選択し、支援情報とすることも好ましい。
さらに、本発明に係るパーソナリティ情報取得手段は、パーソナリティ推定対象のユーザにおけるウェブページへのアクセス履歴に基づいて、当該ユーザについてのパーソナリティ情報を推定することも好ましい。
また、更なる他の実施形態として、本制作支援プログラムは、広告クリエイティブと、少なくともその一部がこの広告クリエイティブに関し人為的に収集された作成ガイドライン、又は少なくともその一部がこの広告クリエイティブの作成時に使用された作成ガイドラインとを対応付けて保存した広告クリエイティブデータベースから、効果推定対象である作成ガイドラインを抽出する作成ガイドライン抽出手段としてコンピュータを更に機能させることも好ましい。
さらに、作成ガイドライン抽出手段に係る上記の実施形態において、作成ガイドライン抽出手段は、広告クリエイティブデータベースに保存された広告クリエイティブを、各広告クリエイティブの作成ガイドラインのスコアによって複数のクラスタに分類して、当該クラスタ毎に、当該クラスタを代表する作成ガイドラインを決定し、
提示効果推定手段は、当該提示対象についてのパーソナリティ情報と、決定された作成ガイドラインの各々とから、当該作成ガイドラインの各々における提示効果を推定することも好ましい。
また、本発明によれば、提示対象に提示する制作物である広告クリエイティブの作成又は選択を支援する支援情報を提供可能な装置に搭載されたコンピュータを機能させる制作支援プログラムであって、
当該提示対象についてのパーソナリティ情報を取得するパーソナリティ情報取得手段と、
当該作成又は選択を支援するためのクリエイティブ作成ガイドラインと、該クリエイティブ作成ガイドラインに対応する広告クリエイティブを、所定のパーソナリティ情報に係る対象に提示した際の提示効果であるクリック率及びコンバージョン率を含む広告効果とをもって構築した提示効果推定モデルを用い、当該提示対象についてのパーソナリティ情報と、効果推定対象であるクリエイティブ作成ガイドラインとから、該クリエイティブ作成ガイドラインの広告効果を推定する提示効果推定手段と、
期待クリックレートが最大となる条件、期待コンバージョン数が最大となる条件、及び期待コンバージョンレートが最大となる条件を含む広告効果要求条件のうちで指定された条件を満たすように、推定された広告効果に基づいて、提供する支援情報としてのクリエイティブ作成ガイドライン又は広告クリエイティブを選択する支援情報生成手段と
してコンピュータを機能させる制作支援プログラムが提供される
さらに、本発明によれば、提示対象に提示する制作物である広告クリエイティブの作成又は選択を支援する支援情報を提供可能な装置に搭載されたコンピュータを機能させる制作支援プログラムであって、
当該提示対象についてのパーソナリティ情報を取得するパーソナリティ情報取得手段と、
当該作成又は選択を支援するための作成ガイドラインと、該作成ガイドラインに対応する広告クリエイティブを、所定のパーソナリティ情報に係る対象に提示した際の提示効果とをもって構築した提示効果推定モデルを用い、当該提示対象についてのパーソナリティ情報と、効果推定対象である作成ガイドラインとから、該作成ガイドラインの提示効果を推定する提示効果推定手段と、
推定された提示効果に基づいて、提供する支援情報を生成する支援情報生成手段と
してコンピュータを機能させ、
当該作成ガイドラインは、クリエイティブ作成の指標となるスコアであって、メッセージ戦略に係るスコア、行動心理学的効果に係るスコア、視認された際に与える印象に係るスコア、及び画像としての特徴に係るスコアのうちの少なくとも1種のスコアをもって規定されてい
を特徴とする制作支援プログラム
本発明によれば、また、提示対象に提示する制作物である広告クリエイティブの作成又は選択を支援する支援情報を提供可能な制作支援装置であって、
当該提示対象についてのパーソナリティ情報を取得するパーソナリティ情報取得手段と、
広告クリエイティブにおける単なるレイアウトとは異なる意味での中身の作成又は選択の指標となるスコアであって、メッセージ戦略に係るスコア、行動心理学的効果に係るスコア、視認された際に与える印象に係るスコア、及び画像としての特徴に係るスコアのうちの少なくとも1種のスコアを含む、当該作成又は選択を支援するための作成ガイドラインと、該作成ガイドラインに対応する広告クリエイティブを、所定のパーソナリティ情報に係る対象に提示した際の提示効果とをもって構築した提示効果推定モデルを用い、当該提示対象についてのパーソナリティ情報と、効果推定対象である作成ガイドラインとから、該作成ガイドラインの提示効果を推定する提示効果推定手段と、
推定された提示効果に基づいて、提供する支援情報であって、当該広告クリエイティブの中身の作成又は選択を支援する支援情報を生成する支援情報生成手段と
を有する制作支援装置が提供される。
本発明によれば、さらに、提示対象に提示する制作物である広告クリエイティブの作成又は選択を支援する支援情報を提供可能な装置に搭載されたコンピュータにおける制作支援方法であって、
当該提示対象についてのパーソナリティ情報を取得するステップと、
広告クリエイティブにおける単なるレイアウトとは異なる意味での中身の作成又は選択の指標となるスコアであって、メッセージ戦略に係るスコア、行動心理学的効果に係るスコア、視認された際に与える印象に係るスコア、及び画像としての特徴に係るスコアのうちの少なくとも1種のスコアを含む、当該作成又は選択を支援するための作成ガイドラインと、該作成ガイドラインに対応する広告クリエイティブを、所定のパーソナリティ情報に係る対象に提示した際の提示効果とをもって構築した提示効果推定モデルを用い、当該提示対象についてのパーソナリティ情報と、効果推定対象である作成ガイドラインとから、該作成ガイドラインの提示効果を推定するステップと、
推定された提示効果に基づいて、提供する支援情報であって、当該広告クリエイティブの中身の作成又は選択を支援する支援情報を生成するステップと
を有する制作支援方法が提供される。
本発明の制作支援プログラム、装置及び方法によれば、提示対象であるユーザに提示する制作物の作成又は選択を、当該ユーザのパーソナリティを考慮して支援することができる。
本発明による制作支援装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明に係るパーソナリティ情報取得部によるパーソナリティ情報の取得の一実施形態を概略的に示す模式図である。 契約情報及びウェブアクセス情報に基づいて、本発明に係るプロファイルDBやパーソナリティDBを形成する処理の一実施形態を概略的に示す模式図である。 本発明に係るクリエイティブDB構築部によるクリエイティブDB構築処理の一実施形態を概略的に示す模式図である。 本発明に係る作成ガイドライン抽出部による作成ガイドライン抽出処理の一実施形態を概略的に示す模式図である。 本発明に係る広告効果推定部による広告効果推定処理の一実施形態を概略的に示す模式図である。 本発明に係る広告効果推定モデルの構築処理の一実施形態を示す模式図である。 本発明に係る支援情報生成部による支援情報生成処理の一実施形態を概略的に示す模式図である。 本発明による制作支援方法の他の実施形態を概略的に示す模式図である。 本発明による制作支援方法の更なる他の実施形態を概略的に示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
[制作支援装置]
図1は、本発明による制作支援装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。
図1に示した本実施形態の制作支援装置1は、提示対象であるユーザに提示すべき広告制作物(広告クリエイティブ)を制作する広告クリエイタに対し、広告クリエイティブの作成又は選択を支援する「支援情報」を提供する装置である。
本制作支援装置1は、インターネット上のサーバとして設置されていてもよく、また、アクセスネットワークである事業者通信網内に事業者設備として設置されていてもよく、さらに、同じくインターネット上に設けられた契約情報データベース(DB)2及びウェブ(Web)アクセス履歴DB3からそれぞれ、契約情報及びウェブアクセス履歴情報を取得可能となっていることも好ましい。また、このような情報を通信以外の方法で取得する、例えばスタンドアローンの装置とすることも可能である。
ここで、契約情報は、例えば通信事業者とユーザとの間の通信回線契約であってもよく、さらにこの場合、ウェブアクセス履歴情報は、例えば当該通信事業者が取得可能な情報とすることができる。ここで、本制作支援装置1は、当該通信事業者の管理の下で当該契約情報及びウェブアクセス履歴情報の取得を許可されていてもよい。ちなみに、契約情報やウェブアクセス履歴情報は、後に詳細に説明するように、広告提示対象のユーザについての「パーソナリティ情報」を推定するのに使用される。
また、制作支援装置1は、生成した成果物としての「支援情報」を、自らの通信インタフェース部101から、例えばインターネットを介して、例えば広告クリエイタの会社に係る端末へ送信することもできる。ここで、「支援情報」としては、例えば、
(a)広告クリエイティブを作成する際の指針・指標を提示したクリエイティブ作成ガイドライン(作成ガイドライン)や、
(b)候補・提案としての広告クリエイティブそのもの
とすることができる。また勿論、両者の組合せであってもよい。このような「支援情報」を取得した広告クリエイタは、この「支援情報」を参照することによって、適切な広告クリエイティブをより容易に作成又は(候補から)選択することが可能となるのである。
同じく図1に示すように、制作支援装置1は、具体的にその特徴として、
(A)提示対象についての「パーソナリティ情報」を取得するパーソナリティ情報取得部111と、
(B)広告クリエイティブの作成又は選択を支援するための「作成ガイドライン」と、この「作成ガイドライン」に対応する広告クリエイティブを、所定の「パーソナリティ情報」に係る対象に提示した際の提示効果である「広告効果」とをもって構築した「広告効果推定モデル(提示効果推定モデル)」115aを用い、提示対象についての「パーソナリティ情報」と、効果推定対象である「作成ガイドライン」とから、この「作成ガイドライン」の提示効果である「広告効果」を推定する広告効果推定部(提示効果推定部)115と、
(C)推定された「広告効果」に基づいて、提供する「支援情報」を生成する支援情報生成部116と
を有している。
このように、制作支援装置1は、様々なユーザの「パーソナリティ情報」をも取り込んで構築された「広告効果推定モデル」115aを用い、広告提示対象であるユーザの「パーソナリティ情報」から推定した「広告効果」に基づいて、「支援情報」を生成している。その結果、例えばこの「支援情報」を広告クリエイタへ提供することによって、広告提示対象であるユーザに提示する広告クリエイティブの作成又は選択を、当該ユーザのパーソナリティを考慮して適切に支援することが可能となるのである。
また、「広告効果」の推定に用いる「広告効果推定モデル」115aは、提示した広告クリエイティブに係る「作成ガイドライン」をも取り込んで構築されており、推定される「広告効果」は、ある「作成ガイドライン」(及び「パーソナリティ情報」)についての結果となっている。すなわち、制作支援装置1は、例えば広告クリエイタに対する「支援情報」として、作成すべき広告クリエイティブの指針・指標となる「作成ガイドライン」を、さらにはこの「作成ガイドライン」に基づいて作成された広告クリエイティブ候補を提示することも可能となるのである。
この点従来、広告提示対象のパーソナリティ・性格を考慮して、如何なる広告クリエイティブを制作するかについての具体的な指針・指標を提示することは非常に困難であった。実際に、広告クリエイティブを具体的に如何に作るかは従来、広告クリエイタの経験・感性に依存してきたのが実情である。これに対し、本発明に係る制作支援装置1は、そのようなパーソナリティを考慮した指針・指標の提示を可能にするものとなっている。
ちなみに、本制作支援装置1は、「パーソナリティ情報」に基づいて「作成ガイドライン」や広告クリエイティブ候補を「支援情報」として提供するのであり、ユーザのパーソナリティに応じて、商品を選択し当該商品の広告を配信する技術とは全く異なる技術である。実際、ユーザのパーソナリティに応じて商品を選択する技術では、例えばターゲットとなっている商品がユーザのパーソナリティにとって不適ならば、このターゲット商品の広告を配信することはできない。これに対し、本制作支援装置1は、このターゲット商品につき、ユーザのパーソナリティにとって好適な形となる広告クリエイティブの制作を支援することができるのである。
ここで、「パーソナリティ情報」は、後に詳細に説明するが、FFM(Five Factor Model)で用いられる主要5因子(Big Five)である(a)外向性、(b)協調性、(c)勤勉性、(d)情緒不安定性、及び(e)経験への開放性、の値の組、すなわちBig fiveスコアとすることができる。なお当然に、「パーソナリティ情報」として、対象ユーザの性格・個性を表現し得る他の指標を採用することも可能である。
また、「広告効果」は、例えば、
(a)効果推定対象である「作成ガイドライン」に基づく広告クリエイティブを提示されたユーザが、当該広告クリエイティブに対してクリックする確率であるクリック確率、及び
(b)効果推定対象である「作成ガイドライン」に基づく広告クリエイティブの表示されたウェブサイトにおいて、当該ウェブサイトの目標(例えば商品の購入、資料請求、会員(メルマガ)登録等)が達成された割合であるコンバージョン確率
のうちのいずれか又は両方を含むものとすることができる。両者とも例えばウェブ広告の費用対効果を図る上での指標として常用されているものである。なお当然に、本発明に係る提示効果(広告効果)として数値化されるものならば、他の様々な指標を採用することも可能である。
さらに、「作成ガイドライン」は、後に詳細に説明するが、広告クリエイティブ作成の指標となるスコアである、(a)メッセージ戦略に係るスコア、(b)行動心理学的効果に係るスコア、(c)視認された際に与える印象に係るスコア、及び(d)画像としての特徴に係るスコア、のうちの少なくとも1種のスコアをもって規定されたものとすることができる。また当然ながら、「作成ガイドライン」に含まれるスコアとして、上記以外の好適なスコアを規定し採用してもよい。
なお、本発明による制作支援装置が取り扱う制作物は当然、広告クリエイティブに限定されるものではない。例えば、視聴可能なコンテンツや書籍等、その制作についてガイドラインを規定することができ、さらに提示・提供することによって何らかの数値化可能な効果が得られるものならば種々のものが、本発明に係る制作物に該当する。
ここで、具体的に好適な1つの実施形態として、
(a)制作支援装置1は、広告配信ターゲット層の「パーソナリティ情報」であるBig Fiveスコアを勘案した最適な広告クリエイティブを制作するための「作成ガイドライン」を自動出力することも好ましく、また他の好適な実施形態として、
(b)配信対象者の「パーソナリティ情報」であるBig Fiveスコアを勘案し、複数の広告クリエイティブ候補の中から最適な広告クリエイティブを自動選択することも好ましい。
[装置機能構成,制作支援プログラム]
同じく図1の機能ブロック図によれば、制作支援装置1は、通信インタフェース部101と、プロフィールデータベース(DB)102と、パーソナリティDB103と、広告効果DB104と、クリエイティブDB105と、キーボード(KB)106と、ディスプレイ(DP)107と、支援情報保存部108と、プロセッサ・メモリとを有する。
ここで、このプロセッサ・メモリは、本発明による制作支援プログラムの一実施形態を保存しており、また、コンピュータ機能を有していて、この制作支援プログラムを実行することによって、制作物の制作支援処理を実施する。このことから、制作支援装置1は、本発明による制作支援プログラムを搭載した、例えばパーソナル・コンピュータ(PC)、ノート型若しくはタブレット型コンピュータ、又はスマートフォン等であってもよい。
さらに、プロセッサ・メモリは、パーソナリティ推定部111a及びクラスタリング部111bを有するパーソナリティ情報取得部111と、広告効果DB構築部112と、クリエイティブDB構築部113と、クラスタリング部114aを有する作成ガイドライン抽出部114と、広告効果推定モデル115aを構築し使用する広告効果推定部115と、支援情報生成部116と、通信制御部121と、入出力制御部122とを有する。なお、これらの機能構成部は、プロセッサ・メモリに保存された制作支援プログラムの機能と捉えることができる。また、図1における制作支援装置1の機能構成部間を矢印で接続して示した処理の流れは、本発明による制作支援方法の一実施形態としても理解される。
同じく図1において、通信インタフェース部101は、
(a)契約情報DB2やウェブアクセス履歴DB3から、通信ネットワークを介して契約情報やウェブアクセス履歴を受信し、また、実施形態によっては、後に説明するようにクリエイティブDBを構築するためのアンケート情報を、外部の(図示していない)アンケート情報管理装置から受信してもよい。
さらに、通信インタフェース部101は、
(b)支援情報生成部116で生成され、入出力制御部122及び通信制御部121を介して入力した支援情報を、外部の(図示していない)広告クリエイタに係る端末へ送信してもよい。
また、パーソナリティ情報取得部111は、広告提示対象であるユーザ(群)についてのパーソナリティ情報を取得する機能部である。ここで、取得されるパーソナリティ情報は本実施形態において、Goldberg等によって提唱されているFFM(Five Factor Model)で用いられる主要5因子(Big Five)
(a)Extraversion(外向性)、
(b)Agreeableness(協調性)、
(c)Conscientiousness(勤勉性)、
(d)Neuroticism(情緒不安定性)、及び
(e)Openness to Experience(経験への開放性)
の値の組となっている。FFMについては例えば、非特許文献:Lewis R. Goldberg, "The structure of phenotypic personality traits", American Psychologist, 48(1), pp.26-34, 1993年に記載されている。
図2は、パーソナリティ情報取得部111によるパーソナリティ情報の取得の一実施形態を概略的に示す模式図である。また、図3は、契約情報及びウェブアクセス情報に基づいて、プロファイルDB102やパーソナリティDB103を形成する処理の一実施形態を概略的に示す模式図である。
最初に図2に示すように、本実施形態では、広告提示対象として、所定範囲の(年齢や性別等の)プロフィールを有するユーザ群を想定する。例えば、広告主からの依頼である「次の広告は商品Bを過去に購入した60代男性をターゲットとしたい」との情報が制作支援装置1へ入力されると、パーソナリティ情報取得部111は、装置1内に設けられたプロフィールDB102(又は外部の利用可能なプロフィールDB)を検索して、該当するレコードのユーザIDを特定し、特定されたユーザIDの各ユーザ(ユーザ1,ユーザ2,・・・)についてのパーソナリティ情報(本実施形態では、Big Fiveスコア)をパーソナリティDB103から取得する。
ここで、図3に示すように本実施形態では、パーソナリティ情報取得部111は、契約情報DB2から取得された契約情報、及びウェブアクセス履歴DB3から取得されたウェブアクセス履歴情報を用いて、ユーザIDと、当該ユーザIDのユーザにおける性別、年齢、家族構成、趣味、購入履歴等のプロフィールとを対応付けて記録したプロファイルレコードを生成して、プロファイルDB102に保存しておく。ここで、例えば所定商品の購入履歴等については、ウェブアクセス履歴情報から取得してもよい。
勿論、契約情報及びウェブアクセス履歴情報のいずれか一方を用いてユーザのプロフィールを取得することも可能であるが、両情報を合わせて用いることによってユーザについての種々のプロフィールを抽出可能となるのである。
さらに、本実施形態では、パーソナリティ情報取得部111のパーソナリティ推定部111aは、ウェブアクセス履歴DB3から取得されたユーザのウェブアクセス履歴情報に基づいて、当該ユーザについてのパーソナリティ情報(Big Fiveスコア)を推定し、ユーザIDと、当該ユーザIDのユーザについてのパーソナリティ情報(Big Fiveスコア)とを対応付けて記録したパーソナリティレコードを生成して、パーソナリティDB103に保存しておく。
ここで、パーソナリティ推定部111aによる上述したパーソナリティ情報(Big Fiveスコア)の推定は、本願発明者の一人を発明者として含む特願2018-090282号に記載されている通り、
(a)ユーザが閲覧したページ毎に、当該ページに含まれるテキストから単語を抽出する第1のステップと、
(b)第1の機械学習エンジンを用いて、第1のステップによって抽出された単語と性格特性用語との全ての組み合わせについて、単語間距離を算出する第2のステップと、
(c)性格特性用語の要素毎に、当該単語間距離に基づく統計値を対応付けた性格特性ベクトルを、当該ユーザにおける性格特性の遷移履歴として生成する第3のステップと
を有する性格特性の推定方法によって実現される。
ここで、第1の機械学習エンジンは、教師データとなるコーパスから学習し、各単語を意味に基づいてベクトル表現化する機能を有しており、また、性格特性用語は、FFM(5因子モデル)に基づく形容詞とすることができる。
次いで、パーソナリティ情報取得部111は、例えば広告主からの依頼情報であるプロフィール情報に該当するユーザID(群)をプロフィールDB102から抽出し、さらに抽出したユーザID(群)についてのパーソナリティ情報(Big Fiveスコア)をパーソナリティDB103から抽出して最終的に、取得したプロフィール情報に対応するパーソナリティを取得するのである。
図1の機能ブロック図に戻って、クリエイティブDB構築部113は、本実施形態ではモニタに対するアンケート調査や画像特徴量抽出によって、広告クリエイティブ毎に、作成ガイドラインを構成する4つのスコアである、
(a)メッセージ戦略に係るスコア、
(b)行動心理学的効果に係るスコア、
(c)視認された際に与える印象に係るスコア、及び
(d)画像としての特徴に係るスコア
を対応付けて記録した広告クリエイティブレコードを生成して、クリエイティブDB105に保存し、必要に応じ当該レコードをクリエイティブDB105から取り出す。
ちなみに、上記の(a)~(d)のスコアはこの順において、より抽象的(上流工程的)なスコアから、より具体的(下流工程的)なスコアへと変遷している。本実施形態では、より抽象的な上記の(a)、(b)及び(c)のスコアをアンケート調査によって取得し、一方、最も具体的(客観的)な(d)のスコアを所定の画像処理による画像特徴量抽出によって生成するのである。勿論、変更態様として、例えば上記の(a)~(d)のスコアを全て、アンケート調査によって取得することも可能である。
ここで、アンケート調査においては具体的に例えば、モニタリング対象の広告クリエイティブをモニタに見せ、当該広告クリエイティブについて(a)~(c)のスコア付けを行ってもらうことも好ましい。また、複数モニタから各スコアが得られる場合、各スコアにおいてそれらの平均値又はモード値を決定して、当該広告クリエイティブのスコアとしてもよい。
まず、最も上流工程的な指標である上記(a)のメッセージ戦略に係るスコアは、広告クリエイティブを作成する際の方針となるメッセージ戦略を数値(指標)化したものである。具体的に例えば、
(a1)理性的(-5)から感情的(+5)までの1つの指標値、及び
(a2)購買者の関与(どれだけ時間をかけて判断するかの度合い)小(-5)から関与大(+5)までの1つの指標値
によって表される。
この場合、ユーザによるアンケート結果としての「メッセージ戦略に係るスコア」は例えば、(3, -2)のように表現される。ちなみに、メッセージ戦略については例えば、非特許文献:R. E Taylor, “A Six-Segment Message Strategy Wheel,” Journal of Advertising Research, vol.39, 1999年に記載されている。
また、上記(b)の行動心理学的効果に係るスコアは、広告クリエイティブに込められた行動心理学的効果を数値(指標)化したものである。具体的には例えば、
(b1)ツァイガルニク効果を重視する度合い(0~+5)を表す1つの指標値、
(b2)バーナム効果を重視する度合い(0~+5)を表す1つの指標値、
(b3)ウィンザー効果を重視する度合い(0~+5)を表す1つの指標値、
・・・
といった複数の指標値の組で表現される。この場合、ユーザによるアンケート結果としての「行動心理学的効果に係るスコア」は例えば、(1, 5, 0, ・・・)のように表現される。
さらに、上記(c)の視認された際に与える印象に係るスコアは、実際に広告クリエイティブを見たユーザが受け取る印象を数値(指標)化したものである。具体的には例えば、
(c1)暖かい(-5)から感情的(+5)までの1つの指標値、
(a2)動的(-5)から静的(+5)までの1つの指標値、
・・・
といった複数の指標値の組で表現される。
この場合、ユーザのアンケート結果としての「視認された際に与える印象に係るスコア」は例えば、(3, -1, ・・・)のように表現される。ちなみに、視認された際に与える印象に係るスコアについては例えば、非特許文献:長潔容江,原口雅浩,「絵画印象の研究における形容詞対尺度構成の検討(2)」,久留米大学心理学研究:久留米大学文学部心理学科 大学院心理学研究科紀要,No. 13,45~53頁,2014年に記載されている。
また、上記(d)の画像としての特徴に係るスコアは、具体的に例えば、広告クリエイティブ画像における、
(d1)全体的な明度(0~+255)を表す1つの指標値、
(d2)全体的な色相(0°~360°)を表す1つの指標値、
・・・
といった複数の指標値の組で表現される。
ここで、全体的な明度や色相は例えば、広告クリエイティブ画像の全ピクセルについての平均値をとることができる。またこの場合、画像特徴量抽出結果としての「画像としての特徴に係るスコア」は例えば、(200, 100, ・・・)のように表現される。
ちなみに、作成ガイドラインを構成するスコアの種別及び組合せは当然、以上に説明したものに限定されるものではない。しかしながら、上記の(a)~(d)の4つのスコアはいずれも、実際に広告クリエイタが広告クリエイティブを作成する際の指標として多くの場合に採用されているものであり、また当該4つの組合せも、実績を有する好適な組合せとなっている。
図4は、クリエイティブDB構築部113によるクリエイティブDB構築処理の一実施形態を概略的に示す模式図である。
図4に示した実施形態によれば、クリエイティブDB構築部113は、データベース化対象(作成ガイドライン決定対象)の広告クリエイティブに対し、
(a)多数のモニタに対するアンケート調査を行い、メッセージ戦略に係るスコア、行動心理学的効果に係るスコア、及び印象に係るスコアについてそれぞれ、当該アンケート調査の結果として収集されたスコアの平均値を採用し、さらに、
(b)所定の画像処理を行い、画像特徴量に係るスコアについて、算出された平均明度及び平均色相を採用して、
多数存在する広告クリエイティブ(のID)毎に、当該(IDの)広告クリエイティブに対応するスコア群、すなわち作成ガイドラインを対応付けて記録したレコードを生成して、クリエイティブDB105に保存するのである。ここで、記録された作成ガイドラインにはガイドラインIDが付与される。
ちなみに、クリエイティブDB105には、以上に説明したように、広告クリエイティブと、少なくともその一部がこの広告クリエイティブに関し人為的に収集された作成ガイドラインとが対応付けて保存されていてもよく、または、広告クリエイティブと、少なくともその一部がこの広告クリエイティブの作成時に実際に使用された作成ガイドラインとが対応付けて保存されていてもよい。
図1の機能ブロック図に戻って、作成ガイドライン抽出部114は、クリエイティブDB105から、広告効果の推定対象となる作成ガイドラインを抽出する。ここで、広告効果推定対象の作成ガイドラインを抽出(生成)する方法は、少なくとも3つ存在する。
このうち第1の方法は、クリエイティブDB105に依らず、理論上存在可能な全ての作成ガイドラインを生成する方法である。具体的には例えば、作成ガイドラインを構成する全スコアの各々について0.1刻みで変化させたスコアに関する全ての組合せ分の作成ガイドラインを生成することができる。なおこの場合、広告クリエイタにとってそれを表現した広告クリエイティブを作成することは実際上不可能となるような作成ガイドラインが、生成されてしまう可能性のあることに留意が必要となる。
また、第2の方法は、作成ガイドライン抽出部114によって、クリエイティブDB105に存在する全ての作成ガイドラインを抽出するものである。この場合、抽出された作成ガイドラインは、実際のアンケート結果としての、又は実際にクリエイティブ作成に使用されたものとしての実績を有しており、最終的にこのようなより好適な作成ガイドラインを、広告クリエイタに提示可能となるのである。
また、提示する作成ガイドラインに対応する広告クリエイティブ(例えば実際の画像)を一緒に見せることも可能となる。ただしこの方法では、クリエイティブDB105の規模が非常に大きい場合、この後の処理の計算量が膨大となる可能性のあることに留意が必要となる。
さらに、第3の方法は、作成ガイドライン抽出部114によって、クリエイティブDB105に保存された広告クリエイティブを複数のクラスタに分類して、分類されたクラスタ毎に、当該クラスタを代表する作成ガイドラインを決定する方法である。
図5は、作成ガイドライン抽出部114による作成ガイドライン抽出処理の一実施形態(上述した第3の方法)を概略的に示す模式図である。
図5の実施形態によれば、
(a)作成ガイドライン抽出部114のクラスタリング部114aは、最初に、クリエイティブDB105に保存された広告クリエイティブを、各広告クリエイティブに対応付けられた作成ガイドラインのスコアに基づき、例えばk-means法によって複数のクラスタ(図5ではクラスタ1,2,3,・・・)に分類し、
(b)次いで、作成ガイドライン抽出部114は、分類されたクラスタ毎に、当該クラスタを代表する作成ガイドライン、例えば当該クラスタの重心に最も近い位置にある作成ガイドライン(図5ではガイドライン1,2,3,・・・)を決定している。
このように、クリエイティブDB105に保存された広告クリエイティブを適切なクラスタに分類した上で、クラスタ毎の作成ガイドラインを抽出することによって、実績を有する作成ガイドライン(さらには、それに対応する広告クリエイティブ例)を広告クリエイタに提示することが可能となり、その上で処理計算量を低減させることも可能となるのである。
図1の機能ブロック図に戻って、広告効果推定部115は、学習済みの広告効果推定モデル115aを用い、
(a)パーソナリティ情報取得部111によって生成された、広告提示対象(である所定プロフィールを有するユーザ)についてのパーソナリティ情報と、
(b)作成ガイドライン抽出部114から取得した、広告効果推定対象である作成ガイドラインと
から、当該パーソナリティ情報(のパーソナリティ)に対する、当該作成ガイドライン(によって作成された広告クリエイティブ)の広告効果を推定する。
図6は、広告効果推定部115による広告効果推定処理の一実施形態を概略的に示す模式図である。
図6に示した実施形態によれば、広告効果推定部115は、広告提示対象に該当するとして抽出されたユーザ(ユーザ1,ユーザ2,・・・)毎に、
(a)当該ユーザについてのパーソナリティ情報と、
(b)広告効果推定対象である複数の作成ガイドラインであるガイドライン1(ガイドラインID=1),ガイドライン2(ガイドラインID=2),・・・)の各々と
から、学習済みの広告効果推定モデル115aを用い、広告効果としてのクリック確率(click確率)及びコンバージョン確率(conv確率)を生成している。
ここで勿論、(a)広告提示対象に該当するとして抽出されたユーザ1,ユーザ2,・・・のパーソナリティ情報の各々と、(b)広告効果推定対象であるガイドライン1,作成ガイドライン2,・・・の各々との全ての組合せについて広告効果を推定してもよい。
また、上記(b)の広告効果推定対象である複数の作成ガイドライン(ガイドライン1,ガイドライン2,・・・)はそれぞれ、図5に示された複数のクラスタ(クラスタ1,2,3,・・・)を代表する作成ガイドラインとすることも好ましい。
この場合、広告クリエイティブを適切に分類したクラスタ毎に、当該クラスタを代表する作成ガイドラインを広告効果推定対象としているので、実績を有する作成ガイドライン(さらには、それに対応する広告クリエイティブ例)を広告クリエイタに提示することができ、その上で推定処理計算量を低減させることも可能となるのである。
次に、広告効果推定モデル115aの構築処理を具体的に説明するが、その前に、この広告効果推定モデル115aを構築する際の学習データ源として使用される広告効果DB104の形成について説明する。
図1の機能ブロック図に戻って、広告効果DB構築部112は、パーソナリティ情報取得部111(パーソナリティ推定部111a)によって形成されたパーソナリティDB103のレコードと、ウェブアクセス履歴DB3から取得されたウェブアクセス履歴のレコードとに基づき、ユーザ(のID)と広告クリエイティブ(のID)との組合せ毎に、
(a)当該ユーザのパーソナリティ情報(Big Fiveスコア)と、
(b)当該広告クリエイティブに対し当該ユーザが、クリックしたか否かを示すクリック実績、及びコンバージョンしたか否かを示すコンバージョン実績と
を対応付けて記録したレコードを生成し、当該レコードを広告効果DB104に保存する。
図7は、広告効果推定モデル115aの構築処理の一実施形態を示す模式図である。
図7に示した実施形態では、構築される広告効果推定モデル115aは、ロジスティック回帰アルゴリズムによる推定器であり、ロジスティック回帰係数βi,jを含む。最初に、これらロジスティック回帰係数βi,jの決定処理を説明する。
広告効果推定部115は、
(a)広告効果DB104に保存された、各ユーザ(のID)のBig Fiveスコア、並びに各ユーザによる各広告クリエイティブ(のID)についてのクリック実績及びコンバージョン実績を含むレコードを、広告効果DB構築部112を介して取得し、さらに、
(b)クリエイティブDB105に保存された、各広告クリエイティブ(のID)に対応する作成ガイドラインを含むレコードを、クリエイティブDB構築部113を介して取得する。
広告効果推定部115は、次いで図7に示すように、ユーザ(のID)と広告クリエイティブ(のID)との組合せ毎に、
(a)取得した上記(a)のレコードから、説明変数としての「パーソナリティ情報(Big Fiveスコア)」、並びに目的変数としての「クリック実績」(クリック有り若しくは無しの情報)及び「コンバージョン実績」(コンバージョン有り若しくは無しの情報)を抽出し、
(b)取得した上記(b)のレコードから、説明変数としての「作成ガイドラインを構成する複数のスコア」を抽出する。
これにより、ユーザ(のID)と広告クリエイティブ(のID)との組合せ毎に、
x1,x2,x3,x4,x5がそれぞれBig Fiveの第1~第5スコアであって、
x6,x7,x8,・・・がそれぞれ作成ガイドラインを構成する複数のスコア
であるような説明変数{xi}が取得され、さらにこれに紐づけられた、
y1がクリック実績値(例えばクリック有りならば1,無しならば0)であって、
y2がコンバージョン実績値(例えばコンバージョン有りならば1,無しならば0)
であるような目的変数{yj}が取得される。
ここで一般にロジスティック回帰では、目的変数yiが正例(ここではクリック/コンバージョン有り)となる確率pjは、ロジスティック回帰係数をβi,jとして、次式
(1) pj=(1-eα_j)-1
α_j=-β0,j-β1,j・x1-β2,j・x2-・・・
によって算出される。本実施形態ではその定義から、p1及びp2はそれぞれ、クリック確率及びコンバージョン確率に相当することになる。
本実施形態において、広告効果推定部115は、上述したようにユーザ(のID)毎に取得された、説明変数{xi}及び目的変数{yj}の多数の組を教師データとして、上式(1)の関係を用い、
(a)クリック確率推定用のロジスティック回帰係数β0,1,β1,1,β2,1,・・・、及び
(b)コンバージョン確率推定用のロジスティック回帰係数β0,2,β1,2,β2,2,・・・
を決定し、広告効果推定モデル115aを構築するのである。
ここで、説明変数{xi}及び目的変数{y1, y2}の組に対し、例えばFirth等によって提案された最尤法を用いて、ロジスティック回帰係数βi,jを算出することも好ましい。なお、このFirth等による最尤法は例えば、非特許文献:Firth, David. “Bias Reduction of Maximum Likelihood Estimates.” Biometrika, vol. 80, no. 1, pp. 27-38, 1993年に記載されている。
ちなみに、本実施形態の広告効果推定モデル115aは、ロジスティック回帰アルゴリズムに基づいて構築されているが、当然これに限定されるものではない。例えば、ニューラルネットワーク(Neural Network)やランダムフォレスト(Random Forest)等の機械学習アルゴリズムを適用して構築することも可能である。
図1の機能ブロック図に戻って、支援情報生成部116は、広告効果推定部115によって推定された広告効果に基づいて、提供する支援情報を生成する。具体的に本実施形態では、支援情報生成部116は、ユーザ(のID)毎に各作成ガイドラインについて推定された広告効果であるクリック確率及びコンバージョン確率に基づいて、広告提示対象であるユーザ群に提示する広告クリエイティブを作成する際に用いるべき作成ガイドラインを選択し、支援情報とするのである。また、選択した作成ガイドラインに対応する(選択した作成ガイドラインに基づいて作成された)広告クリエイティブを合わせて支援情報に含めることも好ましい。
図8は、支援情報生成部116による支援情報生成処理の一実施形態を概略的に示す模式図である。
図8に示した実施形態によれば、支援情報生成部116は、広告効果推定部115から出力された、各ユーザu(ユーザID=u)における作成ガイドラインk(ガイドラインID=k)毎の広告効果であるクリック確率p及びコンバージョン確率qを入力し、期待コンバージョン数(期待CV)の最も高い作成ガイドライン12(k=12)を、支援情報として選択して出力している。
ここで、作成ガイドラインの1つの好適な選択方法として、支援情報生成部116は、
(ア)期待クリックレート(期待CTR)が最大となる条件、
(イ)期待コンバージョン数(期待CV)が最大となる条件、及び
(ウ)期待コンバージョンレート(期待CVR)が最大となる条件
を含む広告効果要求条件のうちで、例えば広告主からその広告目的に合わせて指定された条件(図8の場合は上記条件(イ))を満たすように、推定された広告効果(クリック確率p,コンバージョン確率q)に基づいて、提供する支援情報としてのクリエイティブ作成ガイドライン(又は対応する広告クリエイティブ)を選択することも好ましい。
具体的に、上記条件(ア)の期待CTRは、次式
(2) CTRk=N-1Σu=1 N puk
を用いて算出される。ここで、CTRkは、作成ガイドラインkの期待CTRであり、Nは対象ユーザ数であり、pukは、ユーザuが作成ガイドラインkに係る広告クリエイティブに対しクリックする確率である。また、Σu=1 Nは、ユーザu(u=1, 2, ・・・, N)についての総和(summation)である。
また、上記条件(イ)の期待CVは、次式
(3) CVk=Σu=1 N quk
を用いて算出される。ここで、CVkは、作成ガイドラインkの期待CVであり、qukは、ユーザuが作成ガイドラインkに係る広告クリエイティブに対しコンバージョンする確率である。さらに、上記条件(ウ)の期待CVRは、次式
(4) CVRk=(Σu=1 N quk)/(Σu=1 N puk)
を用いて算出される。ここで、CVRkは、作成ガイドラインkの期待CVRである。
図8に示した実施形態においては、支援情報生成部116は、広告主から上記条件(イ)を満たす旨を要求されており、期待CV値が最大となる作成ガイドライン12(k=12)を、支援情報として選択している。ちなみに、広告主による広告評価条件の情報は、例えばキーボード106から入力されてもよく、外部から通信インタフェース部101を介して受信されてもよい。
また、支援情報生成部116は、支援情報として、期待CTR、期待CV又は期待CVRがより高いとの条件を満たす上位n(≧2)個の作成ガイドライン(及び対応する広告クリエイティブ)を、その順位情報とともに出力してもよい。
なお当然に、支援情報生成部116が支援情報を選択する条件は、上記(ア)~(ウ)に限定されるものではなく、広告効果推定部115が出力する広告効果の種別に合わせて適宜、採用可能な条件を設定してもよい。ただし、ウェブ広告業界では、期待CTR、期待CV及び期待CVRのいずれも、広告クリエイティブの効果を評価する基準として常用されている。
以上説明したように、支援情報生成部116によって提供される作成ガイドラインに基づいて作成された広告クリエイティブは、(例えば広告主が指定する)広告提示対象プロフィールを有するユーザ群全体に対し、(例えば広告主の広告目的に応じた)高い広告効果を奏することが十分に期待されるのである。
ここで、支援情報生成部116は、生成した支援情報である作成ガイドライン(さらには、対応する広告クリエイティブ)を、例えば入出力制御部122及び通信制御部121を介して、通信インタフェース部101から、外部の情報処理装置(例えば広告主や広告クリエイタに係るコンピュータ)へ送信してもよい。または、入出力制御部122を介してディスプレイ107に表示することも可能である。さらに、当該支援情報を一先ず支援情報保存部108に保存し、適宜取り出して使用してもよい。
[他の実施形態]
図9は、本発明による制作支援方法の他の実施形態を概略的に示す模式図である。
図9に示した実施形態によれば、最初に、パーソナリティ情報取得部111のクラスタリング部111bは、指定されたプロフィールを有する広告提示対象に該当するユーザ群を、各ユーザのパーソナリティ情報(Big Fiveスコア)によって複数のクラスタに分類し、当該クラスタ毎に、当該クラスタを代表するパーソナリティ情報(Big Fiveスコア)を決定する。ここで、クラスタを代表するパーソナリティ情報(Big Fiveスコア)として、当該クラスタの重心に最も近いスコアを有するパーソナリティ情報(Big Fiveスコア)を採用してもよい。
次いで、広告効果推定部115は、上記のクラスタ毎に、当該クラスタを代表するパーソナリティ情報(Big Fiveスコア)と、効果推定対象である複数の作成ガイドラインの各々とから、当該作成ガイドラインの各々における広告効果(図9ではクリック確率及びコンバージョン確率)を推定する。
さらにその後、支援情報生成部116は、上記のクラスタ毎に、各作成ガイドラインについて推定された広告効果(クリック確率,コンバージョン確率)に基づいて、当該クラスタの各々に属するユーザに提示する広告クリエイティブを作成する際に用いるべき作成ガイドラインを選択し、支援情報とするのである。ここで、支援情報生成部116は、支援情報として、選択条件を満たす上位n(≧2)個の作成ガイドラインを、その順位情報とともに出力してもよい。
このように、本実施形態による支援情報を提供された例えば広告クリエイタは、広告提示対象のユーザ群全員に対し、1つの又は(1つの作成ガイドラインに基づいて作成された)同種の広告クリエイティブを作成するのではなく、このユーザ群の中において、異なる種類の広告クリエイティブを、適切に作り分けることも可能となる。
実際、広告提示対象のユーザ群に属するユーザは、互いに類似するパーソナリティを有するとは限らず、例えば、それぞれかけ離れたパーソナリティを有するユーザ亜群A及びBに分けられることも十分にあり得る。この場合、元のユーザ群全体についての支援情報として選択された作成ガイドラインは、ユーザ亜群A及びBのいずれについても好適とはいえない中間的な(あるいは無難な)ものとなるか、または、属するユーザ数のより多い方の亜群に偏ったものとなってしまう可能性が高い。この事情は、支援情報として選択条件を満たす上位n(≧2)個の作成ガイドラインを選択した場合においても同様である。
これに対し、本実施形態によれば、ユーザ亜群A及びBを異なるクラスタとし、それぞれにとって好適な(例えば尖った)作成ガイドラインを選択し分けることが可能となるのである。
[更なる他の実施形態]
図10は、本発明による制作支援方法の更なる他の実施形態を概略的に示す模式図である。
図10に示した実施形態によれば、広告効果推定部115は、
(a)広告提示対象であるユーザについてのパーソナリティ情報(Big Fiveスコア)と、
(b)提示候補として予め作成された複数の候補広告クリエイティブの各々に対応付けられた作成ガイドラインと
から、当該作成ガイドラインの各々における広告効果(クリック確率,コンバージョン確率)を推定する。
次いで、支援情報生成部116は、当該ユーザに対し各作成ガイドラインについて推定された提示効果に基づいて、提示対象であるユーザに提示すべき広告クリエイティブの候補となる候補広告クリエイティブを選択し、支援情報とするのである。
ちなみに、図10では、支援情報として、広告提示対象であるユーザ毎に候補広告クリエイティブを対応付けて記載した配信リスト(配信先ユーザと候補広告クリエイティブとの対応表)が生成されている。また、この配信リストに従い、配信先毎に適切な広告クリエイティブを実際に配信することも可能となっている。
ここで、上記(b)の作成ガイドラインを決定すべく、クリエイティブDB構築部113(図1)は、図10に示すように、広告クリエイタによって実際に配信用として作成された広告クリエイティブを多数収集し、モニタに対するアンケート調査結果や広告画像の特徴量抽出によって、収集した各広告クリエイティブについての(対応するスコアで構成された)作成ガイドラインを決定している。
なお、メッセージ戦略に係るスコアや行動心理学効果に係るスコアのような上流工程のスコアは通常、広告クリエイタがクリエイティブ作成の指針として強く意識しているものであるので、モニタアンケートによらず、広告クリエイタの主観に基づいて決定されてもよい。
また、上記(a)のパーソナリティ情報(Big Fiveスコア)は、パーソナリティ情報取得部111のパーソナリティ推定部111aによって、広告提示対象(配信対象ユーザ)のウェブアクセス履歴情報に基づいて決定されている。
このように、本実施形態では、広告配信先となる個々の配信対象ユーザに対し、そのパーソナリティに応じて好適な広告クリエイティブを選択することが可能となる。すなわち、個々の配信先に合わせた最適な広告クリエイティブの配信を提案することも可能となるのである。ここで、例えば広告主の広告目的に合わせ、
(a)クリック確率が最も高い広告クリエイティブを選択する、または
(b)コンバージョン確率が最も高い広告クリエイティブを選択する
ことも好ましい。具体的に、図10では、配信対象者1に対して、広告クリエイティブ3が決定され、配信対象者2に対しては、広告クリエイティブ1が決定されている。
なお、上記の図10に示した実施形態においては、
(a)広告クリエイタが、図8の実施形態における支援情報生成部116の出力(支援情報)である作成ガイドラインを用いて、実際に複数の広告クリエイティブを作成し、さらに、
(b)パーソナリティ情報(Big Fiveスコア)を推定する配信対象ユーザとして、図2の実施形態におけるターゲットユーザ群に含まれる個々のユーザを採用する
ことも可能である。この場合、図8に示された支援情報は、広告クリエイティブの作成を支援し、さらに、図10に示された支援情報は、広告クリエイティブの選択(配信)を支援することになる。
以上、詳細に説明したように、本発明においては、様々なユーザのパーソナリティ情報をも取り込んで構築された提示効果推定モデルを用い、提示対象であるユーザのパーソナリティ情報から推定した提示効果に基づいて、支援情報を生成している。したがって、例えば、この支援情報を広告クリエイタへ提供することによって、広告提示対象であるユーザに提示する広告クリエイティブの作成又は選択を、当該ユーザのパーソナリティを考慮して適切に支援することもできる。またその結果、例えば、従来困難であった、広告配信対象であるユーザの性格に適合した広告クリエイティブを制作することも可能となるのである。
また、提示効果の推定に用いる提示効果推定モデルは、提示した制作物に係る作成ガイドラインをも取り込んで構築されており、推定される提示効果は、ある作成ガイドライン(及びパーソナリティ情報)についての結果となっている。したがって、例えば制作物に対する支援情報として、作成すべき制作物の指針・指標となる作成ガイドラインを、さらにはこの作成ガイドラインに基づいて作成された制作物候補を提示することも可能となるのである。
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 制作支援装置
101 通信インタフェース部
102 プロフィールデータベース(DB)
103 パーソナリティDB
104 広告効果DB
105 クリエイティブDB
106 キーボード(KB)
107 ディスプレイ(DP)
108 支援情報保存部
111 パーソナリティ情報取得部
111a パーソナリティ推定部
111b クラスタリング部
112 広告効果DB構築部
113 クリエイティブDB構築部
114 作成ガイドライン抽出部
114a クラスタリング部
115 広告効果推定部
115a 広告効果推定モデル
116 支援情報生成部
121 通信制御部
122 入出力制御部
2 契約情報DB
3 ウェブ(Web)アクセス履歴DB

Claims (12)

  1. 提示対象に提示する制作物である広告クリエイティブの作成又は選択を支援する支援情報を提供可能な装置に搭載されたコンピュータを機能させる制作支援プログラムであって、
    当該提示対象についてのパーソナリティ情報を取得するパーソナリティ情報取得手段と、
    広告クリエイティブにおける単なるレイアウトとは異なる意味での中身の作成又は選択の指標となるスコアであって、メッセージ戦略に係るスコア、行動心理学的効果に係るスコア、視認された際に与える印象に係るスコア、及び画像としての特徴に係るスコアのうちの少なくとも1種のスコアを含む、当該作成又は選択を支援するための作成ガイドラインと、該作成ガイドラインに対応する広告クリエイティブを、所定のパーソナリティ情報に係る対象に提示した際の提示効果とをもって構築した提示効果推定モデルを用い、当該提示対象についてのパーソナリティ情報と、効果推定対象である作成ガイドラインとから、該作成ガイドラインの提示効果を推定する提示効果推定手段と、
    推定された提示効果に基づいて、提供する支援情報であって、当該広告クリエイティブの中身の作成又は選択を支援する支援情報を生成する支援情報生成手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とする制作支援プログラム。
  2. 当該提示対象は、所定範囲のプロフィールを有するユーザ群であり、
    前記パーソナリティ情報取得手段は、当該ユーザ群の各ユーザを、所定のプロフィールデータベースのレコードとして特定し、特定された各ユーザについてのパーソナリティ情報を取得する
    ことを特徴とする請求項1に記載の制作支援プログラム。
  3. 前記提示効果推定手段は、当該ユーザ毎に、当該ユーザについてのパーソナリティ情報と、効果推定対象である複数の作成ガイドラインの各々とから、当該作成ガイドラインの各々における提示効果を推定し、
    前記支援情報生成手段は、当該ユーザ毎に各作成ガイドラインについて推定された提示効果に基づいて、当該ユーザ群に提示する広告クリエイティブを作成する際に用いるべき作成ガイドラインを選択し、支援情報とする
    ことを特徴とする請求項2に記載の制作支援プログラム。
  4. 前記パーソナリティ情報取得手段は、当該ユーザ群を、各ユーザのパーソナリティ情報によって複数のクラスタに分類して、当該クラスタ毎に、当該クラスタを代表するパーソナリティ情報を決定し、
    前記提示効果推定手段は、当該クラスタ毎に、当該クラスタを代表するパーソナリティ情報と、効果推定対象である複数の作成ガイドラインの各々とから、当該作成ガイドラインの各々における提示効果を推定し、
    前記支援情報生成手段は、当該クラスタ毎に各作成ガイドラインについて推定された提示効果に基づいて、当該クラスタの各々に属するユーザに提示する広告クリエイティブを作成する際に用いるべき作成ガイドラインを選択し、支援情報とする
    ことを特徴とする請求項2に記載の制作支援プログラム。
  5. 前記提示効果推定手段は、提示対象であるユーザについてのパーソナリティ情報と、提示候補として予め作成された複数の候補広告クリエイティブの各々に対応付けられた作成ガイドラインとから、当該作成ガイドラインの各々における提示効果を推定し、
    前記支援情報生成手段は、当該ユーザに対し各作成ガイドラインについて推定された提示効果に基づいて、当該ユーザに提示すべき広告クリエイティブの候補となる候補広告クリエイティブを選択し、支援情報とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の制作支援プログラム。
  6. 前記パーソナリティ情報取得手段は、パーソナリティ推定対象のユーザにおけるウェブページへのアクセス履歴に基づいて、当該ユーザについてのパーソナリティ情報を推定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の制作支援プログラム。
  7. 広告クリエイティブと、少なくともその一部が該広告クリエイティブに関し人為的に収集された作成ガイドライン、又は少なくともその一部が該広告クリエイティブの作成時に使用された作成ガイドラインとを対応付けて保存した広告クリエイティブデータベースから、効果推定対象である作成ガイドラインを抽出する作成ガイドライン抽出手段としてコンピュータを更に機能させることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の制作支援プログラム。
  8. 前記作成ガイドライン抽出手段は、前記広告クリエイティブデータベースに保存された広告クリエイティブを、各広告クリエイティブの作成ガイドラインのスコアによって複数のクラスタに分類して、当該クラスタ毎に、当該クラスタを代表する作成ガイドラインを決定し、
    前記提示効果推定手段は、当該提示対象についてのパーソナリティ情報と、決定された作成ガイドラインの各々とから、当該作成ガイドラインの各々における提示効果を推定する
    ことを特徴とする請求項7に記載の制作支援プログラム。
  9. 提示対象に提示する制作物である広告クリエイティブの作成又は選択を支援する支援情報を提供可能な装置に搭載されたコンピュータを機能させる制作支援プログラムであって、
    当該提示対象についてのパーソナリティ情報を取得するパーソナリティ情報取得手段と、
    当該作成又は選択を支援するためのクリエイティブ作成ガイドラインと、該クリエイティブ作成ガイドラインに対応する広告クリエイティブを、所定のパーソナリティ情報に係る対象に提示した際の提示効果であるクリック率及びコンバージョン率を含む広告効果とをもって構築した提示効果推定モデルを用い、当該提示対象についてのパーソナリティ情報と、効果推定対象であるクリエイティブ作成ガイドラインとから、該クリエイティブ作成ガイドラインの広告効果を推定する提示効果推定手段と、
    期待クリックレートが最大となる条件、期待コンバージョン数が最大となる条件、及び期待コンバージョンレートが最大となる条件を含む広告効果要求条件のうちで指定された条件を満たすように、推定された広告効果に基づいて、提供する支援情報としてのクリエイティブ作成ガイドライン又は広告クリエイティブを選択する支援情報生成手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とする制作支援プログラム。
  10. 提示対象に提示する制作物である広告クリエイティブの作成又は選択を支援する支援情報を提供可能な装置に搭載されたコンピュータを機能させる制作支援プログラムであって、
    当該提示対象についてのパーソナリティ情報を取得するパーソナリティ情報取得手段と、
    当該作成又は選択を支援するための作成ガイドラインと、該作成ガイドラインに対応する広告クリエイティブを、所定のパーソナリティ情報に係る対象に提示した際の提示効果とをもって構築した提示効果推定モデルを用い、当該提示対象についてのパーソナリティ情報と、効果推定対象である作成ガイドラインとから、該作成ガイドラインの提示効果を推定する提示効果推定手段と、
    推定された提示効果に基づいて、提供する支援情報を生成する支援情報生成手段と
    してコンピュータを機能させ、
    当該作成ガイドラインは、クリエイティブ作成の指標となるスコアであって、メッセージ戦略に係るスコア、行動心理学的効果に係るスコア、視認された際に与える印象に係るスコア、及び画像としての特徴に係るスコアのうちの少なくとも1種のスコアをもって規定されている
    ことを特徴とする制作支援プログラム。
  11. 提示対象に提示する制作物である広告クリエイティブの作成又は選択を支援する支援情報を提供可能な制作支援装置であって、
    当該提示対象についてのパーソナリティ情報を取得するパーソナリティ情報取得手段と、
    広告クリエイティブにおける単なるレイアウトとは異なる意味での中身の作成又は選択の指標となるスコアであって、メッセージ戦略に係るスコア、行動心理学的効果に係るスコア、視認された際に与える印象に係るスコア、及び画像としての特徴に係るスコアのうちの少なくとも1種のスコアを含む、当該作成又は選択を支援するための作成ガイドラインと、該作成ガイドラインに対応する広告クリエイティブを、所定のパーソナリティ情報に係る対象に提示した際の提示効果とをもって構築した提示効果推定モデルを用い、当該提示対象についてのパーソナリティ情報と、効果推定対象である作成ガイドラインとから、該作成ガイドラインの提示効果を推定する提示効果推定手段と、
    推定された提示効果に基づいて、提供する支援情報であって、当該広告クリエイティブの中身の作成又は選択を支援する支援情報を生成する支援情報生成手段と
    を有することを特徴とする制作支援装置。
  12. 提示対象に提示する制作物である広告クリエイティブの作成又は選択を支援する支援情報を提供可能な装置に搭載されたコンピュータにおける制作支援方法であって、
    当該提示対象についてのパーソナリティ情報を取得するステップと、
    広告クリエイティブにおける単なるレイアウトとは異なる意味での中身の作成又は選択の指標となるスコアであって、メッセージ戦略に係るスコア、行動心理学的効果に係るスコア、視認された際に与える印象に係るスコア、及び画像としての特徴に係るスコアのうちの少なくとも1種のスコアを含む、当該作成又は選択を支援するための作成ガイドラインと、該作成ガイドラインに対応する広告クリエイティブを、所定のパーソナリティ情報に係る対象に提示した際の提示効果とをもって構築した提示効果推定モデルを用い、当該提示対象についてのパーソナリティ情報と、効果推定対象である作成ガイドラインとから、該作成ガイドラインの提示効果を推定するステップと、
    推定された提示効果に基づいて、提供する支援情報であって、当該広告クリエイティブの中身の作成又は選択を支援する支援情報を生成するステップと
    を有することを特徴とする制作支援方法。
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