JP7306938B2 - 燃料電池装置 - Google Patents

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Description

本開示は、燃料電池装置に関する。
燃料ガスと酸素含有ガスとを用いて発電を行なう固体酸化物形の燃料電池装置が知られている。燃料電池装置は、発電運転に伴う排熱を回収する、熱交換器、蓄熱タンクおよびこれらを繋ぐ配管、循環ポンプ等を含む排熱回収システムを備えている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007-234374号公報
発電運転を停止している状態の燃料電池装置は、発電運転開始の指示を受けると、蓄熱タンクへの熱媒体の供給(水張り)を実行した後、発電運転に移行する。従来の燃料電池装置では、熱媒体に溶解している空気による気泡が循環ポンプに入り込むことで、循環ポンプのエア噛みが発生することがある。
本開示の燃料電池装置は、燃料ガスと酸素含有ガスとを用いて発電を行う燃料電池を収容する燃料電池モジュールと、
前記燃料電池モジュールの排熱と熱媒体との熱交換を行う熱交換器と、
前記熱媒体を貯留する蓄熱タンクと、
前記蓄熱タンクと前記熱交換器との間で前記熱媒体が循環する第一循環経路と、
前記第一循環経路に設けられ、前記熱媒体を循環させる第一循環ポンプと、
前記蓄熱タンクに接続され、前記第一循環経路に接続されない第二循環経路と、
前記第二循環経路に設けられ、前記熱媒体を循環させる第二循環ポンプと、
前記燃料電池の運転を制御する制御装置と、を備える。
前記制御装置は、前記燃料電池の発電開始前に、前記第二循環ポンプの吐出量が、前記第一循環ポンプの吐出量以上となるように前記第一循環ポンプ及び前記第二循環ポンプを駆動する第一除去制御を開始する。
本開示の燃料電池装置は、熱媒体に溶解している空気を除去し、循環ポンプのエア噛みを抑制することができる。
実施形態の燃料電池装置の概略構成図である。 外装ケース内の燃料電池装置の構成を示す斜視図である。 第一除去制御乃至第三除去制御を示すフローチャートである。 凍結防止制御が実行可能な場合の第一除去制御乃至第三除去制御を示すフローチャートである。
以下、図面を用いて本開示の実施形態に係る燃料電池装置について説明する。図1は、実施形態の燃料電池装置の概略構成図であり、図2は、外装ケース内の燃料電池装置の構成を示す斜視図であり、図3は、第一除去制御乃至第三除去制御を示すフローチャートである。
実施形態の燃料電池装置100は、燃料ガスと酸素含有ガスとを用いて発電を行う燃料電池11を収容する燃料電池モジュール1と、燃料電池モジュール1の排熱と熱媒体(水)との熱交換を行う熱交換器2と、熱媒体を貯留する蓄熱タンク3とを備えている。
燃料電池モジュール1は、収納容器10を有しており、収納容器10内には燃料電池11および改質器12が収納されている。また、燃料電池モジュール1は、燃料電池11の温度を監視する第一温度測定部TCを有している。第一温度測定部TCとしては、熱電対など公知の測定装置を用いることができる。
燃料電池装置100は、第一循環経路HC1と第一循環ポンプP1とを備えている。第一循環経路HC1は、蓄熱タンク3と熱交換器2との間で熱媒体が循環する経路であり、蓄熱タンク3と熱交換器2とを繋ぎ、熱媒体が流過する配管を有している。第一循環ポンプ(熱媒ポンプともいう)P1は、第一循環経路HC1に設けられており、熱媒体を循環させる。熱媒ポンプP1は、水潤滑の軸受を有するポンプであってもよい。
燃料電池装置100は、第二循環経路HC2と第二循環ポンプP2とをさらに備えている。第二循環経路HC2は、蓄熱タンク3に接続されており、第一循環経路HC1には接続されていない。第二循環経路HC2は、熱媒体が循環する経路であり、熱媒体が流過する配管を有している。第二循環ポンプ(与熱ポンプともいう)P2は、第二循環経路HC2に設けられており、熱媒体を循環させる。
燃料電池装置100は、第二循環経路HC2に設けられる第二熱交換器5を備えていてもよい。燃料電池装置100は、供給流路Kinを介して外部から供給された水道水等の水を第二熱交換器5で加温し、送給流路Koutを介して加温された水を外部に送給するように構成されていてもよい。燃料電池装置100は、外部への温水供給を行わない、いわゆるモノジェネレーションシステムとしてもよい。
燃料電池装置100は、蓄熱タンク3に熱媒体を供給するための給水流路Wをさらに備えている。給水流路Wは、外部からの熱媒体を供給する給水元と蓄熱タンク3とを繋ぐ配管を含んでいる。燃料電池装置100の起動時には、給水流路Wを介して、熱媒体を給水元から蓄熱タンク3に供給する。給水元は、例えば、上水道であり、給水元から供給される熱媒体は、水道水である。
給水流路Wは、例えば、蓄熱タンク3の上部に接続されている。給水流路Wにおける蓄熱タンク3と給水元との間には、給水弁V1が設けられている。給水弁V1を開くと、給水流路Wを流過した熱媒体が蓄熱タンク3に供給される。給水弁V1を閉じると、給水弁V1における熱媒体の流過が停止する。
給水弁V1は、例えば電磁弁などで構成されており、後述の制御装置30から出力される電気信号に応じて開閉される。制御装置30は、熱媒体を蓄熱タンク3へ供給する必要がある場合、給水弁V1を開くように制御する電気信号を出力し、熱媒体を蓄熱タンク3へ供給する必要がない場合、給水弁V1を閉じるように制御する電気信号を出力する。
蓄熱タンク3には、蓄熱タンク3内の水量を監視するための水量測定部が設けられている。水量測定部は、蓄熱タンク3内の水量が所定水量Mになったことを示す水位センサWLを含んでいる。所定水量Mは、例えば、燃料電池装置100の運転に必要な最低限の水量である。水位センサWLとしては、フロートセンサなど公知の水位センサを用いることができる。
燃料電池装置100は、酸素含有ガス流路Fを含む酸素含有ガス供給装置14、原燃料ガス流路Gを含む原燃料ガス供給装置15、改質水タンク6、改質水ポンプP3および改質水流路R等を含む、燃料電池の自立した発電運転を補助するための補機類を備える。
燃料電池11の発電に用いられる酸素含有ガスは、酸素含有ガス供給装置14によって燃料電池11に導入される。原燃料ガスは、原燃料ガス供給装置15によって改質器12に導入される。
燃料電池11で発電した結果、燃料電池モジュール1から排出される排ガスは、熱交換器2で、熱交換器2内を流れる熱媒体と熱交換する。この際、排ガスに含まれる水分が結露して凝縮水が生じる。生じた凝縮水は、凝縮水流路Cを経由して回収され、改質水タンク6に貯留される。
水分が取り除かれた排ガスは、排ガス流路Eを介して、燃料電池装置の外に排気される。また、改質水タンク6に貯水された改質水は、改質水流路Rおよび改質水ポンプP3を介して、燃料電池モジュール1内の改質器12に供給され、原燃料ガスの水蒸気改質に利用される。
燃料電池装置100は、発電運転を補助する補機として、パワーコンディショナ20、制御装置30、表示装置や操作パネルを含む操作基板40等を備える。燃料電池装置100は、例えば、図2に示すような、各フレーム51と各外装パネル52とからなるケース50の中に配設されている。
制御装置30は、少なくとも1つのプロセッサおよび記憶装置等を含み、以下に詳細に述べるように、種々の機能を実行するための制御および処理能力を提供する。
種々の実施形態によれば、少なくとも1つのプロセッサは、単一の集積回路として、または、複数の通信可能に接続された集積回路および/もしくはディスクリート回路として、実行されてもよい。少なくとも1つのプロセッサは、種々の既知の技術にしたがって実行されることが可能である。
1つの実施形態において、プロセッサは、たとえば、関連するメモリに記憶された指示を実行することによって1以上のデータ計算手続または処理を実行するように構成された、1以上の回路またはユニットを含む。他の実施形態において、プロセッサは、1以上のデータ計算手続きまたは処理を実行するように構成された、ファームウェア、たとえばディスクリートロジックコンポーネントであってもよい。
種々の実施形態によれば、プロセッサは、1以上のプロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路、デジタル信号処理部、プログラマブルロジックデバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または、これらのデバイスもしくは構成の任意の組み合わせ、または、他の既知のデバイスおよび構成の組み合わせ、を含み、以下に説明される機能を実行してもよい。
制御装置30は、記憶装置および表示装置(ともに図示省略)と、燃料電池装置100を構成する各種構成部品および各種センサと接続され、これらの各機能部をはじめとして、燃料電池装置100の全体を制御および管理する。制御装置30は、それに付属する記憶装置に記憶されているプログラムを取得して、このプログラムを実行することにより、燃料電池装置100の各部にかかる、種々の機能を実現する。
制御装置30から、他の機能部または装置に制御信号または各種の情報などを送信する場合、制御装置30と他の機能部とは、有線または無線により接続されていればよい。制御装置30が行う、実施形態に特徴的な制御については、後記で説明する。なお、実施形態において、制御装置30は特に、燃料電池装置に繋がる外部装置の指示、指令や、先に述べた各種センサの指示や計測値に基づいて、各種補機を制御する。図では、制御装置30と、燃料電池を構成する各装置および各センサとを結ぶ接続線の図示を、省略している場合がある。
図示しない記憶装置は、プログラムおよびデータを記憶できる。記憶装置は、処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用してもよい。記憶装置は、記録媒体を含む。記録媒体は、半導体記憶媒体、および磁気記憶媒体等の任意の非一時的(non-transitory)な記憶媒体を含んでよい。また、記憶装置は、複数の種類の記憶媒体を含んでいてもよい。記憶装置は、メモリカード、光ディスク、または光磁気ディスク等の可搬の記憶媒体と、記憶の読み取り装置との組合せを含んでいてもよい。記憶装置は、RAM(Random Access Memory)等の一時的な記憶領域として利用される記憶デバイスを含んでいてもよい。
なお、燃料電池装置の制御装置30および記憶装置は、燃料電池装置100の外部に有する構成として実現することもできる。さらに、本開示に係る制御装置30における特徴的な制御工程を含む制御方法として実現したり、上記工程をコンピュータに実行させるための制御プログラムとして実現したりすることも可能である。
以下、燃料電池装置100の起動時に制御装置30が実行する第一除去制御、第二除去制御および第三除去制御について説明する。
制御装置30は、燃料電池11が運転停止状態にある場合、ユーザまたはメンテナンス作業者からの運転開始指示(起動指示)を受信すると、水張り制御を実行する。ユーザは、燃料電池装置100と通信を行っており、ユーザ宅に設置されているリモコン(図示せず)を操作することによって、制御装置30に起動指示を送信することができる。また、メンテナンス作業者は、操作基板40の操作によって、制御装置30に起動指示を送信することができる。なお、制御装置30は水張り制御を実行する前に、燃料電池11へ原燃料ガスや酸素含有ガスを送気するパージ制御を実行してもよい。
水張り制御において、制御装置30は、まず水位センサWLによる検知結果に基づいて、蓄熱タンク3に給水が必要か判定する。蓄熱タンク3内の水量が第一所定水量M1未満である場合、給水が必要であると判断して給水弁V1を開いて、蓄熱タンク3に熱媒体を供給する。その後、制御装置30は、第二所定水量M2に達したと判断すると、給水弁V1を閉じて、水張り制御を終了する。第一所定水量M1は、水位センサWLが位置する水量であり、第二所定水量M2は、蓄熱タンク3が満水位となる水量である。また、水張り制御開始時に蓄熱タンク3内の水量が第一所定水量M1以上である場合、制御装置30は蓄熱タンク3に給水を行わず水張り制御を終了する。
制御装置30は、水張り制御が終了した後、熱媒体に溶解している空気(以下、溶存空気ともいう)を除去するための第一除去制御を開始する。第一除去制御では、熱媒ポンプP1および与熱ポンプP2の両方が駆動される。熱媒ポンプP1の吐出量D1および与熱ポンプP2の吐出量D2は、適宜設定することができる。また、本実施形態では、第一除去制御は水張り制御における給水の有無によらず実行する。なお、第一循環経路HC1および第二循環経路HC2において、熱媒体に熱を与えるヒータ7等の補機が設けられている場合には、それぞれの吐出量を少なくしてもよい。従って、一方の循環経路にのみ加熱手段が設けられている場合には、加熱手段が設けられた側のポンプの吐出量を少なくし、他方の加熱手段が設けられていない側のポンプの吐出量を多くしてもよい。なお、本実施形態では、第一循環経路HC1に熱を与える補機が設けられ、第二循環経路HC2に熱を与える補機がもうけられていない例を用いて説明する。
吐出量D1は、熱媒ポンプP1の単位時間当たりの回転数、すなわち熱媒ポンプP1を駆動するための制御信号のデューティ比により制御できる。吐出量D2は、与熱ポンプP2の単位時間当たりの回転数、すなわち与熱ポンプP2を駆動するための制御信号のデューティ比により制御できる。
また、制御装置30は第一除去運転と並行して、燃料電池モジュール1に原燃料ガスと酸素含有ガスを供給し、燃焼させることで燃料電池装置100を昇温させる。これにより、燃料電池装置100の起動時間を短縮することができる。ここで、燃焼で発生した排ガス(排熱ともいう)は、熱交換器2に流入し、第一循環経路HC1を循環する熱媒体と熱交換する。
第一除去制御では、熱媒ポンプP1の吐出量D1を比較的小さくすることで、第一循環経路HC1における流量を少なくすることができる。これにより、熱交換器2における熱媒体と排熱との熱交換が促進され、熱媒体の温度が上昇する。熱媒体の温度が上昇すると熱媒体への空気の溶解度が減少するため、溶存空気を除去することができる。
また、与熱ポンプP2の吐出量D2を比較的大きくすることで、第二循環経路HC2における流量が増加する。これにより、熱媒体の圧力が減少し、溶存空気が熱媒体から逃げやすくなるため、溶存空気を除去することができる。ここで、第二循環経路HC2には循環する熱媒体に熱を与える補機が備わっていないものの、熱媒体の圧力減少により、溶存空気除去を効果的に行うことができる。
熱媒ポンプP1の回転数を下げ過ぎると、熱媒ポンプP1に多量の溶存空気が突発的に入り込んだときにエア噛みが発生することがある。そのため、熱媒ポンプP1は、その回転数を下げ過ぎないようにデューティ比を制御するのがよい。
制御装置30は、第一除去制御を開始した後、第一除去制御の終了判定を行う。制御装置30は、第一除去制御を開始してからの経過時間t1に基づいて、第一除去制御を終了してもよい。制御装置30は、例えば、第一除去制御を開始してからの経過時間t1が第一所定時間T1以上になった場合、第一除去制御を終了してもよい。第一所定時間T1は、適宜設定することができる。
制御装置30は、熱媒体の温度h2に基づいて、第一除去制御を終了してもよい。制御装置30は、例えば、熱媒体の温度h2が第二所定温度H2以上であることを第二所定時間T2連続して検知した場合、第一除去制御を終了してもよい。熱媒体の温度h2は、熱交換器2の入口にある第二温度測定部TSにより測定される温度である。第二所定温度H2は、適宜設定することができる。また、第二温度測定部TSとしては、サーミスタなど公知の測定装置を用いることができる。
制御装置30は、燃料電池11の運転状態に基づいて、第一除去制御を終了してもよい。制御装置30は、例えば、燃料電池11が発電可能な状態に達したと判断した場合、第一除去制御を終了してもよい。
制御装置30は、第一除去制御の終了を判定した場合、第一循環ポンプP1の駆動を停止せず、第二循環ポンプP2の駆動を停止する。その後、制御装置30は蓄熱タンク3の蓄熱量を増加させるため、蓄熱タンク3の温度が所定温度になるよう循環ポンプP1を制御してもよい。例えば、蓄熱タンク3が60℃~80℃になるよう第一循環ポンプP1を吐出量D1以下で制御する。
このように、第一除去制御を経過時間、熱媒体の温度、燃料電池11の運転状態に基づいて終了させ、さらに第二循環ポンプP2の駆動を停止することで、溶存空気の除去と蓄熱タンクの蓄熱量増加をバランス良く行うことができる。ひいては燃料電池装置100の熱回収効率を向上させることができる。
制御装置30は、水張り制御を実行した後、第一除去制御を開始する前に、第一循環経路HC1の細部および熱媒ポンプP1の内部に存在する空気溜まりを除去するための第二除去制御を実行してもよい。
第二除去制御では、熱媒ポンプP1は所定の停止期間を挟んで間欠駆動することができる。熱媒ポンプP1は、デューティ比が0%よりも大きい駆動モードと、デューティ比が0%である停止モードとを交互に繰り返すように制御することができる。また、熱媒ポンプP1は、駆動モードにおけるデューティ比が徐々に増加するように制御することができる。駆動モードの継続時間およびデューティ比、ならびに停止モードの継続時間は、適宜設定することができる。
第二除去制御により、第一循環経路HC1および熱媒ポンプP1の内部では、水の流れが乱されるため、空気溜まりが流動しやすくなる。その結果、空気溜まりを、蓄熱タンク3内部の空間に開放させて、除去することができる。第一除去制御の開始前に空気溜まりを除去することで、第一除去制御における溶存空気の除去がより効果的になる。
熱媒ポンプP1の間欠駆動においては、駆動モードにおけるデューティ比を徐々に増加させることで、停止期間を経るごとに熱媒ポンプP1の出力を段階的に増加させることができる。これにより、熱媒ポンプP1が水潤滑の軸受を有する場合であっても、熱媒ポンプP1を高出力で駆動する前に、水を軸受に入り込ませることができるため、騒音の発生を抑制することができる。また、熱媒ポンプP1を高出力で駆動することで、空気溜まりを効果的に除去することができる。
第二除去制御において、与熱ポンプP2は、駆動されてもよく、駆動されなくてもよい。与熱ポンプP2を駆動すれば、第二循環経路HC2の細部および与熱ポンプP2の内部に存在する空気溜まりを除去することができる。与熱ポンプP2のデューティ比は、適宜設定することができる。
制御装置30は、第二除去制御を開始してからの時間t2が第三所定時間T3以上になると、第二除去制御を終了し、第一除去制御に移行する。第三所定時間T3は、適宜設定することができる。
制御装置30は、第一除去制御を実行した後に、熱媒体中に残留する塩素を除去するための第三除去制御を実行するか否かを判定する第三除去実行判定制御を実行する。第三除去実行判定制御において、制御装置30は、燃料電池11の発電開始前に蓄熱タンク3への給水が行われたことを検知した場合、第三除去制御を実行する。
燃料電池11の発電開始前に蓄熱タンク3への給水が行われたか否かは、例えば、水張り制御において給水弁V1が開かれたか否かによって検知することができる。制御装置30は、水張り制御において給水弁V1が開かれた場合には、燃料電池11の発電開始前に蓄熱タンク3への給水が行われたと検知する。
制御装置30は、燃料電池11の発電開始前に蓄熱タンク3への給水が行われたと検知した場合、第三除去制御を実行することができる。第三除去制御では、制御装置30は、熱媒ポンプP1を発電運転時の出力よりも高い所定出力PWで駆動することができる。
熱媒体が高温になると、残留塩素による腐食反応が進行しやすくなる。第三除去制御では、熱媒ポンプP1を所定出力PWで駆動することで、第一循環経路HC1を流れる熱媒体の流速が比較的高くなる。これにより、熱交換器2における燃料電池モジュール1からの排熱と熱媒体との熱交換が低減され、熱媒体が高温になることを抑制できる。ひいては、熱交換器2、第二熱交換器5等の金属材料から成る部品が、残留塩素によって腐食することを効果的に抑制できる。所定出力PWは、発電運転時の出力よりも高い出力であればよく、適宜設定することができる。
制御装置30は、第三除去制御を開始してからの経過時間t3が第四所定時間T4以上になるまで、熱媒ポンプP1を発電運転時の出力よりも高い所定出力で駆動する。制御装置30は、経過時間t3が第四所定時間T4以上になった場合、第三除去制御を終了し、燃料電池装置100による発電開始のための通常制御に移行する。第四所定時間T4は、適宜設定することができる。
本実施形態では、蓄熱タンク3に残留塩素を含んでいる水道水が給水される。よって、熱媒体の塩素濃度が上昇する給水の有無により第三除去制御を実行することで燃料電池装置100の信頼性を向上させることができる。
図3は、起動指示を受信した制御装置30が、水張り制御を実行した後に実行する第一除去制御R1、第二除去制御R2および第三除去制御R3を示すフローチャートである。すなわち、本フローチャートにおけるスタートとは、水張りが完了したことを意味する。フローチャートでは、「ステップ」を「S」と略称するとともに、チャート内においては、判断制御における「正」(コンピュータフラグ=1)を[Yes]で、「否」(コンピュータフラグ=0ゼロ)を[No]で表している。また、図3に示すフローチャートでは、〔S1〕および〔S2〕が、第二除去制御R2に対応し、〔S3〕、〔S4〕、〔S5〕および〔S6〕が、第一除去制御R1に対応し、〔S8〕および〔S9〕が、第三除去制御R3に対応する。
〔S1〕において、熱媒ポンプP1を所定の停止期間を挟んで間欠駆動し、与熱ポンプP2を連続駆動して第二除去制御R2を開始する。〔S2〕において、第二除去制御R2を開始してからの経過時間t2が第三所定時間T3以上である[Yes]場合、第二除去制御R2を終了する。
続いて、第一除去制御R1を開始する。〔S3〕において、熱媒ポンプP1および与熱ポンプP2を、与熱ポンプP2の吐出量D2が熱媒ポンプP1の吐出量D1以上となるように駆動する。
続いて、第一除去制御R1の終了判定を行う。〔S4〕において、第一除去制御R1を開始してからの経過時間t1が第一所定時間T1以上であるか否かを判定する。経過時間t1が第一所定時間T1以上である[Yes]場合、〔S6〕において、与熱ポンプP2の駆動を停止し、第一除去制御R1を終了する。経過時間t1が第一所定時間T1以上でない[No]場合、〔S5〕に進む。
〔S5〕において、熱媒体の温度h2が第二所定温度H2以上であることを第二所定時間T2連続して検知するか否かを判定する。温度h2が第二所定温度H2以上であることを第二所定時間T2連続して検知した[Yes]場合、〔S6〕において、与熱ポンプP2の駆動を停止し、第一除去制御R1を終了する。温度h2が第二所定温度H2以上であることを第二所定時間T2連続して検知しなかった[No]場合、〔S4〕に戻り、第一除去制御R1の終了判定を繰り返す。ここで、第二所定時間T2は、〔S5〕に進んでからの経過時間を指す。
続いて、〔S7〕において、燃料電池11の発電開始前に蓄熱タンク3への給水が行われたか否かを判定する。燃料電池11の発電開始前に蓄熱タンク3への給水が行われたと判定された[Yes]場合、〔S8〕に進み、第三除去制御R3を開始する。燃料電池11の発電開始前に蓄熱タンク3への給水が行われたと判定されなかった[No]場合、制御を終了する。
〔S8〕において、熱媒ポンプP1を発電運転時の出力よりも高い所定出力PWで駆動する。続いて、〔S9〕において、第三除去制御R3を開始してからの経過時間t3が第四所定時間T4以上であるか否かを判定する。経過時間t3が第四所定時間T4以上である[Yes]場合、第三除去制御R3を終了する。経過時間t3が第四所定時間T4以上でない[No]場合、経過時間t3が第四所定時間T4以上となるまで待機する。
別の実施形態として、制御装置30が、凍結防止制御が実行可能な場合について説明する。凍結防止制御は、例えば、外気温が低い場合に、燃料電池装置100の流路内の水が凍結することを抑制するための制御である。具体的には、ヒータ7を稼働させて流路を加熱することに加えて、熱媒ポンプP1および与熱ポンプP2を駆動して、流路内の水の流れを制御して凍結を抑制している。凍結防止制御が実行可能な本実施形態では、凍結防止制御を実行していない場合には、第二除去制御を実行し、その後、第一除去制御を実行するが、凍結防止制御を実行している場合には、第二除去制御を実行することなく、第一除去制御を実行する。
図4は、凍結防止制御が実行可能な場合の第一除去制御乃至第三除去制御を示すフローチャートである。図4のフローチャートにおいて、図3に示したフローチャートと同じ動作であるステップについては、同じステップ番号を付しており、説明は省略する。制御装置30は、〔S1〕の前に〔S0〕において、凍結防止制御を実行中ではないか否かを判定する。凍結防止制御を実行中ではない[Yes]場合、〔S1〕に進み、熱媒ポンプP1を所定の停止期間を挟んで間欠駆動し、与熱ポンプP2を連続駆動して第二除去制御R2を開始する。凍結防止制御を実行中である[No]場合、第二除去制御R2を実行することなく〔S3〕に進み、第一除去制御R1を開始する。本実施形態において、第一除去制御R1、第二除去制御R2および第三除去制御R3のそれぞれの制御内容は、前述の図3のフローチャートで示した制御内容と同じであるので説明は省略する。
1 燃料電池モジュール
2 熱交換器
3 蓄熱タンク
11 燃料電池
30 制御装置
100 燃料電池装置
HC1 第一循環経路
HC2 第二循環経路
P1 第一循環ポンプ(熱媒ポンプ)
P2 第二循環ポンプ(与熱ポンプ)

Claims (8)

  1. 燃料ガスと酸素含有ガスとを用いて発電を行う燃料電池を収容する燃料電池モジュールと、
    前記燃料電池モジュールの排熱と熱媒体との熱交換を行う熱交換器と、
    前記熱媒体を貯留する蓄熱タンクと、
    前記蓄熱タンクと前記熱交換器との間で前記熱媒体が循環する第一循環経路と、
    前記第一循環経路に設けられ、前記熱媒体を循環させる第一循環ポンプと、
    前記蓄熱タンクに接続され、前記第一循環経路に接続されない第二循環経路と、
    前記第二循環経路に設けられ、前記熱媒体を循環させる第二循環ポンプと、
    前記燃料電池の運転を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記燃料電池の発電開始前に、前記第二循環ポンプの吐出量が、前記第一循環ポンプの吐出量以上となるように前記第一循環ポンプ及び前記第二循環ポンプを駆動する第一除去制御を開始する燃料電池装置。
  2. 前記制御装置は、前記熱媒体の温度、前記燃料電池の運転状態、前記第一除去制御を開始してからの経過時間のいずれかにもとづいて、前記第一除去制御の終了判定を行う請求項1に記載の燃料電池装置。
  3. 前記制御装置は、前記第一除去制御の終了を判定した場合は、前記第一循環ポンプの駆動は停止せず、前記第二循環ポンプの駆動を停止する請求項2に記載の燃料電池装置。
  4. 前記制御装置は、前記第一除去制御の実行前に、少なくとも前記第一循環ポンプを所定の停止期間を挟んで間欠駆動させる第二除去制御を実行する請求項1または2に記載の燃料電池装置。
  5. 前記制御装置は、
    前記第一循環経路と前記第二循環経路における熱媒体の凍結を防止する凍結防止制御と、
    前記第一除去制御の実行前に、少なくとも前記第一循環ポンプを所定の停止期間を挟んで間欠駆動させる第二除去制御と、が実行可能であり、
    前記制御装置は、前記凍結防止制御が実行していない場合に前記第二除去制御を実行する請求項1または2に記載の燃料電池装置。
  6. 前記制御装置は、前記第二除去制御において、前記停止期間を経るごとにポンプ出力を段階的に増加させる請求項4または5に記載の燃料電池装置。
  7. 前記制御装置は、前記第一循環ポンプを発電運転時の出力よりも高い所定出力で駆動させる第三除去制御を実行可能であり、前記第一除去制御の実行後に、前記第三除去制御を実行するか否かを判定する第三除去実行判定制御を実行する請求項1~6のいずれかに記載の燃料電池装置。
  8. 前記制御装置は、前記燃料電池の発電開始前に前記蓄熱タンクへの給水が行われたことを検知した場合、前記第三除去制御を実行する請求項7に記載の燃料電池装置。
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